JP3798925B2 - Blood component collection device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液中から所定の血液成分を分離する血液成分採取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
採血を行う場合、現在では、血液の有効利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還する成分採血が行われている。
このような成分採血では、血漿製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血液成分回路に導入し、該血液成分回路に配置されている遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、血球成分(白血球、血小板および赤血球)の2成分に分離し、その内の血漿は容器に回収されて血漿製剤もしくは血漿分画製剤の原料とされ、血球成分は、供血者に返血される。同様に、血小板製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血液成分採取回路に導入し、該血液成分採取回路に設置された遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、白血球、血小板および赤血球の4成分に分離し、その内の血小板は容器に回収されて血小板製剤とされ、血漿も容器に回収されて血漿製剤もしくは血漿分画製剤の原料とされ、白血球および赤血球は、供血者に返血される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の成分採血に使用される遠心ボウル(遠心分離器)は、一定の容積を持つ容器であり、気密性を維持すると共に、内部に回転するローターを備えている。ローターの回転中では、遠心分離器は、血液で満たされ若干膨張した状態となり、遠心分離器の流入口側および流出口側の両方を閉塞した状態にてローターの回転を停止すると、遠心分離器内の内圧が上昇し、ローター摺動部から、空気若しくは液体が漏出するおそれがある。このため、遠心分離器の流出口側を開放した状態にてローターの回転を中止させることが考えられるが、遠心分離器の停止の際には、遠心分離器内の血球成分が流出し血液成分採取バッグ側に流入するおそれがあり、目的とする純粋な血液成分が採取できないという問題を生じる。
【0004】
そこで、本発明の目的は、遠心分離器の流入口側および流出口側の両方を閉塞した状態にてローターの回転を停止しても、遠心分離器内の内圧上昇が極めて少なく、空気若しくは液体のローター摺動部からの漏出がなく、遠心分離器内の血球成分の血液成分採取バッグ側への流入も生じることがなく、目的とする血液成分を確実に採取することができる血液成分採取装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するものは、供血者から血液を採取する採血手段と、内部に貯血空間を有するローターを備え、該ローターの回転により前記採血手段により採取された血液を前記貯血空間内にて遠心分離する遠心分離器と、該遠心分離器により分離された特定の血液成分を採取する血液成分採取バッグと、前記採血手段と前記遠心分離器を接続する第1のラインと、前記遠心分離器と前記血液成分採取バッグとを接続する第2のラインとを備える血液成分採取回路に使用され、供血者から採取した血液を遠心分離し、特定の血液成分を採取した後、残りの血液成分を供血者に返還する血液成分採取装置であって、該血液成分採取装置は、制御部を備え、該制御部は、前記採血手段により採取され、抗凝固剤が添加された血液を前記遠心分離器内に流入させ、前記遠心分離器を回転させることにより分離された特定の血液成分を前記血液成分採取バッグ内に採取する特定血液成分採取ステップと、前記遠心分離器の回転を維持した状態にて前記第1のライン内の血液を供血者に返還する微量返還ステップと、前記遠心分離器の回転を停止した状態にて前記遠心分離器内の残りの血液成分を供血者に返還する返還ステップとを行わせる制御機能を備えている血液成分採取装置である。
【0006】
そして、前記制御部は、前記特定血液成分採取ステップと、前記微量返還ステップと、前記返還ステップからなる特定血液成分採取操作が複数回行われるように制御する制御機能を備えていることが好ましい。さらに、前記制御部は、前記微量返還ステップにおいて、前記遠心分離器の回転を維持し、かつ前記第1のラインが開放し、前記第2のラインが閉塞した状態にて前記第1のライン内の血液を供血者に返還する第1の微量返還ステップと、該第1の微量返還ステップ終了後、かつ、前記遠心分離器の回転停止後、前記第1のライン内の血液を供血者に返還する第2の微量返還ステップと、該第2の微量返還ステップ終了後、前記第2のラインの開放ステップとを行わせる制御機能を備えていることが好ましい。さらに、前記血液成分採取装置は、前記第1のラインに取り付けられる気泡センサを備え、前記制御部は、前記微量返還ステップにおいて、前記遠心分離器の回転を維持し、かつ前記第1のラインが開放し、前記気泡センサの作動を停止し、前記第2のラインが閉塞した状態にて前記第1のライン内の血液を供血者に返還する第1の微量返還ステップと、該第1の微量返還ステップ終了後、かつ、前記遠心分離器の回転停止後、前記第1のライン内の血液を供血者に返還する第2の微量返還ステップと、該第2の微量返還ステップ終了後に行われる前記第2のラインの開放ステップと、該開放ステップの終了後、前記遠心分離器内の残りの血液成分(第2の微量返還ステップにより遠心分離器内より第1のライン中に引き込まれた血液成分)もしくは前記第1のライン内の血液を供血者に返還する第3の微量返還ステップが行われ、さらに、該第3の微量返還ステップ後に前記気泡センサの作動が開始されるように制御する制御機能を備えていることが好ましい。
【0007】
そして、前記血液成分採取回路は、前記第1のラインに接続される抗凝固剤添加用の第3のラインを備え、前記血液成分採取装置は、前記遠心分離器の前記ローターを回転させるための遠心分離器駆動装置と、前記第1のラインと前記第3のラインとの接続部より遠心分離器側に配置され、前記第1のラインのための第1の送液ポンプと、前記第3のラインのための第2の送液ポンプと、前記第1のラインの開閉を行うための第1の流路開閉手段と、前記第2のラインの開閉を行うための第2の流路開閉手段とを備え、前記制御部は、前記遠心分離器駆動装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプ、前記第1および第2の流路開閉手段を制御するものであることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の血液成分採取装置を血漿採取装置に応用した実施例を用いて説明する。 図1は、血液成分採取回路を装着した状態の本発明の血液成分採取装置の一実施例の概念図である。図2は、血液成分採取回路に使用される遠心分離器に駆動装置が装着された状態の部分破断断面図である。
この実施例の血液成分採取装置1は、供血者から血液を採取する採血手段29と、内部に貯血空間を有するローター142を備え、ローター142の回転により採血手段29により採取された血液を貯血空間内にて遠心分離する遠心分離器20と、遠心分離器20により分離された特定の血液成分(例えば、血漿)を採取する血液成分採取バッグ(例えば、血漿採取バッグ)25と、採血手段29と遠心分離器20を接続する第1のライン21と、遠心分離器20と血液成分採取バッグ25とを接続する第2のライン22とを備える血液成分採取回路2に使用され、供血者から採取した血液を遠心分離し、特定の血液成分(例えば、血漿成分)を採取した後、残りの血液成分(具体的には、血球成分)を供血者に返還する血液成分採取装置である。
【0009】
血液成分採取装置1は、制御部55を備え、制御部55は、採血手段29により採取され、抗凝固剤が添加された血液を遠心分離器20内に流入させ、遠心分離器20(ローター)を回転させることにより分離された特定の血液成分(例えば、血漿)を血液成分採取バッグ25内に採取する特定血液成分採取ステップ(例えば、血漿採取ステップ)と、遠心分離器20(ローター)の回転を維持した状態にて第1のライン21内の血液を供血者に返還する微量返還ステップ(微量返血ステップ)と、遠心分離器20(ローター)の回転を停止した状態にて遠心分離器20内の残りの血液成分を供血者に返還する返還ステップ(返血ステップ)とを行わせる制御機能を備えている。
【0010】
特に、この実施例の血液成分採取装置1は、内部に貯血空間を有するローター142と、貯血空間に連通する流入口143および流出口144とを有し、ローター142の回転により流入口より導入された血液を貯血空間内で遠心分離する遠心分離器20と、採血手段である採血針29と遠心分離器20の流入口143とを接続するための第1のライン21と、遠心分離器20の流出口144に接続された第2のライン22と、第1のライン21に接続され、抗凝固剤注入のための第3のライン23と、第2のライン22と接続された血漿採取バッグ25と、血漿採取バッグ25とチューブ32aにより接続されたサブバッグ32とを備える血液成分採取回路(血漿採取回路)2のための血液成分採取装置である。
【0011】
血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ11と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための流路開閉手段51,52と、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12および流路開閉手段51,52を制御するための制御部55を備える。
【0012】
採血針29として、公知の金属針が使用される。第1のライン21は、採血針29が接続された採血針側第1チューブ21aと遠心分離器20の流入口とを接続された遠心分離器側第1チューブ21bと両者間に配置されたポンプチューブ21gからなる。採血針側第1チューブ21aは、気泡およびマイクロアグリゲート除去のためのチャンバー21dを備える。チャンバー21dには、通気性かつ菌不透過性のフィルター21iが接続されている。第2のライン22は、一端が遠心分離器20の流出口に接続され、他端が血漿採取バッグ25に接続されている。第3のライン23は、一端が第1のライン21に設けられた接続用分岐コネクター21cに接続されている。第3のライン23は、コネクター21c側より、ポンプチューブ23a、気泡除去用チャンバー23c、抗凝固剤容器接続用針23dを備えている。
【0013】
上述した第1から第3のライン21,22,23の形成に使用されるチューブ、ポンプチューブ、さらに、バッグに接続されているチューブの構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETやPBTのようなポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられるが、その中でも特に、ポリ塩化ビニルが好ましい。各チューブがポリ塩化ビニル製であれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞にも適するからである。また、上述した分岐コネクター21cの構成材料についても、前記チューブの構成材料と同様のものを用いることができる。なお、ポンプチューブとしては、ローラーポンプにより押圧されても損傷を受けない程度の強度を備えるものが使用されている。
【0014】
血漿採取バッグ25、サブバッグ32は、それぞれ樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)または接着して袋状にしたものが使用される。各バッグ25,32に使用される材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用される。この軟質ポリ塩化ビニルにおける可塑剤としては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレート(DEHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnDP)等が使用される。なお、このような可塑剤の含有量は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70重量部程度とするのが好ましい。
【0015】
また、上記各バッグ25,32のシート材料としては、ポリオレフィン、すなわちエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンあるいはジオレフィンを重合または共重合した重合体を用いてもよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンド等、あるいは、これらを任意に組み合わせたものが挙げられる。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート(PCHT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデンを用いることもできる。
【0016】
そして、血液成分採取回路2の主要部分は、図1に示すように、カセット式となっている。血液成分採取回路2は、すべてのライン(第1のライン、第2のライン、第3のライン)を部分的に収納しかつ部分的にそれらを保持し、言い換えれば、部分的にそれらが固定されたカセットハウジング33を備える。カセットハウジング33には、第1のポンプチューブ21gの両端部および第2のポンプチューブ23aの両端部が固定され、これらポンプチューブ21g,23aは、カセットハウジング33より、ローラーポンプの形状に対応したループ状に突出している。このため、第1および第2のポンプチューブ21g,23aは、ローラーポンプへの装着が容易である。
【0017】
さらに、カセットハウジング33は、カセットハウジング33内に位置する複数の開口部を備えている。具体的には、ポンプチューブ21gより採血針側である第1のライン21を露出させかつ、血液成分採取装置1の第1の流路開閉手段51の侵入が可能な第1の開口部、第2のライン22を露出させかつ血液成分採取装置1の第2の流路開閉手段52の侵入が可能な第2の開口部を備えている。
【0018】
血液成分採取装置1は、このカセットハウジング装着部(図示せず)を備えている。このため、カセットハウジング33を血液成分採取装置1のカセットハウジング装着部に装着することにより、カセットハウジング33の開口部より露出する部分の各ラインが、自動的に対応する流路開閉手段に装着される。これにより回路の装着が容易であるとともに、血液成分採取準備も迅速に行える。また、血液成分採取装置1には、カセットハウジング装着部に近接して2つのポンプが設けられている。このため、カセットハウジング33より露出するポンプチューブのポンプへの装着も容易である。
血液成分採取回路2に設けられている遠心分離器20は、通常遠心ボウルと呼ばれており、遠心力により血液成分を分離する。遠心分離器20としては、図2に示すものが使用される。
【0019】
血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ11と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための流路開閉手段51,52と、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12および流路開閉手段51,52を制御するための制御部55を備える。さらに、血液成分採取装置1は、第2のライン22に装着される濁度センサ14、遠心分離器20の上方に取り付けられた光学式センサ15と、血漿採取バッグ25の重量を検知するための重量センサ16と、チャンバー21dより第1のポンプ11側となる第1のライン21上に設けられた第1の気泡センサ17と、チャンバー21dより採血針29側となる第1のライン21上に設けられた第2の気泡センサ18とを備える。
【0020】
第1の流路開閉手段51は、ポンプチューブ21gより採血針側において第1のライン21を開閉するために設けられている。第2の流路開閉手段52は、第2のライン22を開閉するために設けられている。なお、第2のラインは、ローラーポンプによりその停止時に閉塞されるため、第2の流路開閉手段52は必ずしも設けなくてもよい。流路開閉手段は、ラインもしくはチューブの挿入部を備え、挿入部には、例えば、ソレノイド、電動モーター、シリンダ(油圧または空気圧)等の駆動源で作動するクランプを有する。具体的には、ソレノイドで作動する電磁クランプが好適である。流路開閉手段のクランプは、制御部55からの信号に基づいて作動する。
【0021】
ローター駆動装置10は、図2に示すように、遠心分離器20を収納するローター回転駆動装置ハウジング151と、脚部152と、駆動源であるモータ153と、遠心分離器20を保持する円盤状の固定台155とで構成されている。ハウジング151は、脚部152の上部に載置、固定されている。また、ハウジング151の下面には、ボルト156によりスペーサー157を介してモータ153が固定されている。モータ153の回転軸154の先端部には、固定台155が回転軸154と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されており、固定台155の上部には、ローター142の底部が嵌合する凹部が形成されている。また、遠心分離器20の上部145は、図示しない固定部材によりハウジング151に固定されている。ローター回転駆動装置10では、モータ153を駆動すると、固定台155およびそれに固定されたローター142が、例えば、回転数1000〜6000rpmで回転する。
【0022】
また、ローター回転駆動装置ハウジング151の内壁には、遠心分離器内の分離された血液成分の界面(例えば、血漿層131とバフィーコート層132との界面B、バフィーコート層132と赤血球層133との界面)の位置を光学的に検出する光学式センサ15が、取付部材158により設置、固定されている。この光学式センサ15としては、ローター142の外周面に沿って上下方向に走査し得る光学式センサが用いられる。このセンサは、遠心分離器20の肩の部分に向けて光を照射する光源と、遠心ボウルから反射して戻ってくる光を受光する受光部で構成されている。つまり、LEDまたはレーザーのような発光素子と受光素子とが列状に配置され、発光素子から発せられた光の血液成分での反射光を受光素子により受光し、その受光光量を光電変換するように構成されている。分離された血液成分(例えば、血漿層131とバフィーコート層132)により反射光の強度が異なるため、受光光量が変化した受光素子に対応する位置が、界面Bの位置として検出される。より具体的には、遠心分離器20の光が通過する位置が透明な液体(血漿や水)で充填されている時と、バフィーコート層で充填されている時の、受光部での受光量の差から、バフィーコート層が光通過部に到達したことが検知される。バフィーコート層を検出する位置は、光がボウル内を通過する位置を変えることで調節され、通常は、光線通過位置を決めたら、そこで固定する。
【0023】
濁度センサ14は、第2のライン22中を流れる流体の濁度を検知するためのものであり、濁度に応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度が高い時には低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。第1の気泡センサ17、第2の気泡センサ18は、第1のライン内に空気が流れたことを検知するためのものである。濁度センサおよび気泡センサとしては、超音波センサ、光学式センサ、赤外線センサなどが使用できる。
【0024】
第1のライン21のポンプチューブ21gが装着される第1の送液ポンプ11ならびに第3のライン23のポンプチューブ23aが装着される第2の送液ポンプ12としては、ローラーポンプ、ペリスタリックポンプなどの非血液接触型ポンプが好適である。また、第1の送液ポンプ11(血液ポンプ)としては、いずれの方向にも血液を送ることができるものが使用される。具体的には、正回転と逆回転が可能なローラーポンプが用いられている。
【0025】
制御部55は、目標量の血漿を採取できるように構成されている。具体的には、採血手段(採血針)29により採取され、抗凝固剤が添加された血液を遠心分離器20内に流入させ、遠心分離器20により分離された特定の血液成分(血漿)を血液成分採取バッグ(血漿採取バッグ)25内に採取する特定血液成分採取ステップと、微量返還ステップと、返還ステップからなる特定血液成分採取操作を複数回行い、目標血漿量を採取する。
特定血液成分採取ステップと通常返還ステップの間に行われる微量返還ステップでは、遠心分離器20の回転を維持した状態にて第1のライン21内の血液を供血者に返還するため、微量返還ステップ終了後、遠心分離器20の流入口側および流出口側の両方を閉塞した状態にてローターの回転を停止しても、遠心分離器20内の内圧上昇が極めて少なく、空気若しくは液体のローター摺動部からの漏出がない。
【0026】
そして、この実施例の血液成分採取装置1では、制御部55が、ポンプ11,12の作動を停止した後、第1の流路開閉手段51の開放を維持し、第2の流路開閉手段52を閉塞し、さらに、気泡センサ17の作動を停止させ、かつ遠心分離器20の回転を維持した状態にて第1のライン21内の血液を供血者に微量返還する第1の微量返還ステップ(微量返還ステップ1)と、遠心分離器20の回転を停止後、第1の流路開閉手段51が開放し、第2の流路開閉手段52を閉塞した状態のまま、第1のライン内の血液を供血者に微量返還する第2の微量返還ステップ(微量返還ステップ2)と、その後の第2の流路開閉手段52の開放ステップと、さらに、その後に、遠心分離器20内の残りの血液成分(血球成分)を供血者に微量返還する第3の微量返還ステップ(微量返還ステップ3)が行われるように構成されている。
【0027】
微量返還ステップ1では、遠心分離器20の回転を維持した状態にて第1のライン21内の血液を供血者に微量返還するため、遠心分離器内の空気が流出し、遠心分離器20内の陽圧状態を緩和するとともに、この空気の引き込みにより第1のライン21内の血液が少量供血者に返還される。微量返還ステップ1は、遠心分離器20内の陽圧状態緩和ステップということもできる。なお、遠心分離器20内の陽圧状態緩和のためには、血液ポンプ11を多く回転させることが望ましいが、チャンバー21d内が空(空気で満たされる)になり、返血の際に供血者へ空気を送ることを避けるために、微量返血量を3〜6ml程度とすることが望ましく、特に、4〜5ml程度とすることが望ましく、また、ポンプがローラーポンプの場合には、3〜5回程度の回転とすることが望ましい。
【0028】
微量返還ステップ2では、遠心分離器20の回転の停止後、第1の流路開閉手段51が開放し、第2の流路開閉手段52を閉塞した状態のまま、遠心分離器20内の残りの血液成分を流出させ、これより第1のライン内の血液を供血者に微量返還するため、遠心分離器20内が若干陰圧状態となる。このため、微量返還ステップ2は、遠心分離器20内の陰圧状態形成ステップということができる。この微量返還ステップ2の終了後、第2の流路開閉手段52の開放ステップが行われるため、血液成分採取バッグ25と遠心分離器20間のチューブ22内の血液成分(血漿)が遠心分離器20側に吸引される。このため、微量返還ステップ2と第2の流路開閉手段52の開放ステップは、チューブ22(特に、濁度センサ14と遠心分離器20間の部分のチューブ22)の洗浄ステップということができる。微量返還ステップ2において、形成される遠心分離器20の陰圧度としては、少なくとも濁度センサ14と遠心分離器20間の部分のチューブ22内の血液成分(血漿)を、好ましくは、チューブ22内の全量の血液成分(血漿)を遠心分離器20に回収できる程度とすることが好ましい。具体的には、微量返還ステップ2における微量返血量を6〜12ml程度とすることが望ましく、特に、8〜10ml程度とすることが望ましく、また、ポンプがローラーポンプの場合には、7〜9回程度の回転とすることが望ましい。
【0029】
微量返還ステップ3では、遠心分離器20内の血球成分を流出させ、微量返還ステップ2において遠心分離器20から流出され、第1のライン21内に流入した血液成分(血球成分)もしくは微量返還ステップ2以前より第1のライン内の血液を供血者に微量返還する。この返還状態は、通常の返還ステップと同じ状態である。通常の返還ステップでは、作動を停止している気泡センサ17を作動状態にて行う。しかし、微量返還ステップ2の終了時、正確には、第2の流路開閉手段52の開放ステップ終了時では、チューブ21内(気泡センサ17配置位置)には、空気が流入した状態となっている。この状態のまま、気泡センサ17を作動させると気泡を検知するので、これを避けるために、少なくとも、遠心分離器20から気泡センサ17配置位置までのチューブ21間に血液を流入させることが必要となる。よって、微量返還ステップ3では、遠心分離器20と気泡センサ17配置位置までのチューブ21間(好ましくは、チャンバー21dまで)に血球成分を注入する。よって、微量返還ステップ3は、気泡センサ作動環境準備ステップということができる。
具体的には、微量返還ステップ3における微量返血量を4〜30ml程度とすることが望ましく、特に、5〜18ml程度とすることが望ましく、また、ポンプがローラーポンプの場合には、5〜15回程度の回転とすることが望ましい。
【0030】
また、この実施例の血液成分採取装置1では、最終回の血漿採取操作の返還ステップ(返血工程)終了後に、遠心分離器20内の血球成分の返還を確実なものとするため、言い換えれば、遠心分離器20内に残留する血球成分をより少ないものとするためにいわゆる洗浄操作を行う。この実施例では、洗浄液として血漿を用いている。
このため、少なくとも最終回の返血ステップでは、遠心分離器20により分離された特定の血液成分である血漿を血液成分採取バッグ25内に採取する特定血液成分採取ステップ後、遠心分離器20内の残りの血液成分である血球成分を供血者に返還する返還ステップ(主返血ステップ)と、遠心分離器20内の残りの血液成分である血球成分を供血者に返還しながら、血液成分採取バッグ25内の特定の血液成分(例えば血漿)もしくは洗浄液を遠心分離器20内へ注入する返還・注入ステップと、遠心分離器20内に注入された特定の血液成分(例えば、血漿)もしくは洗浄液と遠心分離器20内の残留血液成分(残留血球成分)とをローター142の回転により混合する混合ステップと、混合ステップにより遠心分離器20内で混合された混合液を供血者に返還する混合液返還ステップが行われる。この実施例では、制御部は、返還・注入ステップおよび混合ステップが複数回行われた後に、混合液返還ステップが行われる。
【0031】
具体的には、全血に抗凝固剤を所定(全血に対して、1/8〜1/20、具体的には1/10)比率で加え、所定速度(250ml/min以下;好ましくは、150〜40ml/min以下、具体的には、60ml/min以下)で第1のライン21を介して遠心分離器20に送り、遠心分離器20のローターを演算値もしくは設定値(3000〜6000rpm)で回転させて血液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成分に分離し、血漿が遠心分離器20をオーバーフローしたら血漿バッグ25に採取する。そして、血漿採取操作中では、常時血漿採取量が検知されており、血漿採取量(PPP重量)が目標値に到達すると、採血停止を判断する。同様に、血漿採取操作中では、常時体外血液循環量が許容体外循環量に到達していないかが検知されており、これがYESとなった場合には、血漿採取操作の中止、言い換えれば採血停止を判断する。さらに、血漿採取操作中では、遠心分離器20からの血球成分の流出の有無が検知されており、流出が検知された場合には、血漿採取操作の中止、言い換えれば採血停止を判断する。
【0032】
そして、微量返還(微量返血)ステップ1に移行する。微量返血ステップから通常返血ステップに移行するまでを説明するフローチャートである図4に示すように、採血停止が判断されると、ポンプ11,12は停止するが、遠心分離器20のローターは回転を継続する。この状態にて、流路開閉手段52が閉塞し、流路開閉手段51は開放状態を維持し、気泡センサ14が作動を停止する。そして、ポンプ11が数回逆回転し、遠心分離器内の空気を微量引き出した後、停止する。続いて、遠心分離器20のローターは停止する。
【0033】
なお、特定血液成分採取ステップの終了時には、第1のライン21(採血針29から遠心分離器20の流入口143まで)および遠心分離器20の流入口143および流入管141内は、抗凝固剤が添加された血液で満たされているので、遠心分離器20内の空気を引き出すことにより、この引き出された空気に押されて、遠心分離器20の流入管141および流入口143内の血液が第1のライン21に押し出され、これにより、採血針29を介して供血者に第1のライン21内(採血針29付近)の血液が微量返還される。返還量は、引き出された空気量とほぼ同量となる。
【0034】
次に、微量返還ステップ2に移行する。微量返還ステップ2に移行すると、第1の流路開閉手段51が開放し、第2の流路開閉手段52を閉塞した状態のまま、再び、ポンプ11が数回逆回転し、遠心分離器内の血球成分を微量引き出した後、停止し、遠心分離器20内が若干陰圧状態となる。なお、遠心分離器20内の血液成分を微量引き出すことにより、特定血液成分採取ステップの終了時に第1のライン21内にある血液が、採血針29を介して供血者に微量返還される。微量返還量は、引き出された血液量とほぼ同量となる。続いて、流路開閉手段52を開放し第2のライン22の開放ステップが行われ、血液成分採取バッグ25と遠心分離器20間のチューブ22内の血液成分(血漿)が遠心分離器20側に吸引され、チューブ22(特に、濁度センサ14と遠心分離器20間の部分のチューブ22)内に残った血液成分(血球成分)は、血液成分(血漿)により遠心分離器20内に押し流される。
【0035】
次に、微量返還ステップ3に移行する。微量返還ステップ3に移行すると、第1の流路開閉手段51、第2の流路開閉手段52が開放状態のまま、再び、ポンプ11が数回逆回転し、遠心分離器内の血球成分を微量引き出し、これにより、遠心分離器20から気泡センサ17配置位置までのチューブ21間に血液が充填される。その後、気泡センサ17の作動が開始される。
なお、遠心分離器20内の血球成分を微量引き出すことにより、この引き出された血球成分に押されて、微量返還ステップ2で引き出した血球成分もしくは以前より第1のライン21内にあった血液が、採血針29を介して供血者に微量返還される。返還量は、引き出された返還量とほぼ同量となる。なお、微量返還ステップ1で第1のライン21内に流入した空気は、チャンバー21により除去されるため、供血者に送られることはない。
【0036】
そして、図3および図4に示すように、気泡センサ作動開始後に、血漿採取量が、目標値の95%以上であるか判断し、Yesの場合には図5の▲1▼の最終返血ステップに移行し、到達していなければ、通常の返血ステップに移行する。これにより、1回目の血漿採取操作が終了し、次回(2回目)の血漿採取操作に移行する。なお、血球成分の流出は、濁度センサ14により検知される。血漿重量は、重量センサ16もしくはローラーポンプ(第1の送液ポンプ、血液ポンプ)11の回転量により検知される。体外血液循環量は、ローラーポンプ11の回転量により検知される。
2回目移行の血漿採取操作は、1回目と同様に行われる。このように複数回の血漿採取操作により、血漿採取量が目標値に到達した場合には、上述したように、微量返還ステップを行った後に、また、微量返還ステップ終了時点における血漿採取量が、目標値の95%以上の場合には、図5の▲1▼の最終返血ステップに移行する。
【0037】
この実施例の血液成分採取装置1による血漿採取操作を図1および図3,図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、最初に、第3のライン23と採血針29を抗凝固剤でプライミングし、その後ドナーに穿刺針を穿刺する。
最初の採血が開始されると、血液ポンプ11が所定速度(例えば、60ml/min)で採血を開始する。このとき、抗凝固剤ポンプである第2のポンプ12も同時に所定速度(例えば、血液ポンプ速度の1/10)で抗凝固剤(例えば、ACD−A液)を供給する。ドナーから採取された血液はACD液と混合され、第1のライン21を流れ、チャンバー21d、第1の流路開閉手段51、ポンプチューブ21gを通過し、遠心分離器20に流入する。このとき、第1の流路開閉手段51および第2の流路開閉手段52は開いている。遠心分離器20にACD加血液が供給されると、遠心分離器20に入っていた滅菌空気は第2のライン22を流れ、第2の流路開閉手段52を通過し、血漿採取バッグ25内に流入する。採血工程開始と同時に遠心分離器20のローターが演算値(例えば、4800rpm)で回転を開始し、遠心分離器20は回転しながらACD加血の供給を受けるので、分離器20内では血液の遠心分離が行われ、血液は、内側から血漿層、バフィーコート層(BC層)、赤血球層の3層に分離され、分離器の容量を越えるACD加血液(約270ml)が供給されると、遠心分離器20内は完全に血液により満たされ、遠心分離器20の流出口から血漿が流出する。遠心分離器20の流出口と接続された第2のライン22に取り付けられた濁度センサ14は、ライン中を流れる流体が、空気から血漿に変わったことを検知し、流出した血漿は血漿採取バッグ25に採取される。血漿採取バッグ25は、その重量が重量センサ16により計測されており、計測された重量信号は制御部13に入力されている。そして、濁度センサ14が、遠心分離器20から流出した血球成分を検出すると、採血が停止される。そして、図4に示すように、採血停止が判断されると、ポンプ11,12は停止し、遠心分離器20のローターは回転を継続し、流路開閉手段52が閉塞し、流路開閉手段51は開放状態を維持し、気泡センサ14が作動を停止する。そして、ポンプ11が4回逆回転し、遠心分離器内の空気を微量引き出した後、停止する。そして、遠心分離器20のローターは停止する。次に、流路開閉手段51が開放し、ポンプ11が8回逆回転し、遠心分離器20内の血球成分を微量引き出した後、停止し遠心分離器20内が若干陰圧状態となる。続いて、流路開閉手段52が開放し、チューブ22内の血液成分が遠心分離器20側に吸引される。再び、ポンプ11が10回逆回転し、遠心分離器内の血球成分を微量引き出し、チューブ21間に血液が充填される。その後、気泡センサ17の作動が開始される。
【0038】
そして、図3および図4に示すように、気泡センサ作動開始後に、血漿採取量が、目標値の95%以上であるか判断し、Yesの場合には図5の▲1▼の最終返血ステップに移行し、到達していなければ、通常の返血ステップに移行する。これにより、1回目の血漿採取操作が終了し、次回(2回目)の血漿採取操作に移行する。なお、血球成分の流出は、濁度センサ14により検知される。血漿重量は、重量センサ16もしくはローラーポンプ11の回転量により検知される。体外血液循環量は、血漿採取バッグ25に採取された血漿重量が、目標血漿採取量(目標値、例えば、300〜800g)の95%以上であるかどうかを判断し、95%以上の場合には、図5の▲1▼に移行し、後述する最終返血ステップが行われ、95%未満の場合には、返血ステップに移行する。なお、血漿採取バッグ25に採取された血漿重量が、目標血漿採取量(目標値)に到達する前に、体外血液循環量が許容体外循環量に到達した時には、採血停止を判断し、上述した一連の微量返還ステップに移行する。
【0039】
そして、遠心分離器20内の血液を返血する返還ステップ(通常返血工程)を行う。
遠心分離器は回転を停止しており、流路開閉手段51、52は開放状態となっている。血液ポンプ11が逆回転し、これにより、遠心分離器20内の血球成分は、チューブ21b、チューブ21aを通り、採血針29より供血者に返還される。そして、この血球成分返還は、チューブ21aに取り付けられている気泡センサ17により、チューブ内の空気の存在が確認されると、返血ステップは終了する。
これにより、遠心分離器20内に残った赤血球層は、供血者に返血される。
以上により、1回目(初回)の血漿採取操作が終了する。
【0040】
次に、2回目以降の血漿採取採取操作に移行する。
2回目以降の血漿採取操作は、上述した初回の血漿採取操作と同じである。
そして、2回目以降の血漿採取操作において、血漿採取バッグ25に採取された血漿重量が、血漿採取量が目標値に到達した場合には、上述したように、微量返還ステップを行った後に、また、微量返還ステップ終了時点における血漿採取量が、目標値の95%以上の場合には、図5の▲1▼に移行し、最終返血ステップが行われる。
最終返血ステップでは、遠心分離器20内の血球成分の返還を確実なものとするため、言い換えれば、遠心分離器20内に残留する血球成分をより少ないものとするためにいわゆる洗浄を行う。この実施例では、洗浄液として血漿を用いる。
このため、少なくとも最終の返血ステップでは、遠心分離器内の残りの血液成分(血球成分)を供血者に返還する通常の返還ステップ(最終回以前のサイクルにおける返還ステップ)を行った後、遠心分離器内の血球成分を供血者に返還しながら、血漿採取バッグ内の血漿を遠心分離器内へ注入する返還・注入ステップと、遠心分離器内に注入された血漿と遠心分離器内の残留血球成分とをローターの回転により混合する混合ステップと、混合ステップにより遠心分離器内で混合された混合液を供血者に返還する混合液返還ステップが行われる。
【0041】
具体的には、この返血ステップは、遠心分離器内の赤血球を供血者に返還する主返血ステップと、主返血ステップの後に、遠心分離器の流出口より採取した血漿の一部の注入およびこの注入により押し出される血球成分の返還からなる返還・注入ステップと、ローターの回転による注入液体を残留赤血球と混合させる混合ステップと、液体混合ステップにより混合された赤血球混合液を供血者に返還する赤血球混合液返還ステップが行われるように制御する。特に、この実施例では、制御部は、液体注入・混合ステップが複数回行われた後に、赤血球混合液返還ステップが行われる。なお、主返血ステップは、遠心分離器20内に所定量(例えば、20〜40ml)の血球成分が残留する状態にて終了し、返還・注入ステップに移行することが好ましい。
主返血ステップは、上述した通常返血ステップと同じである。
【0042】
次に、返還・注入ステップに移行する。返還・注入ステップは、血漿採取バッグ25に採取されている血漿の一部を洗浄液として、遠心分離器20の流出口より遠心分離器20内に注入する。血漿の注入量としては、5〜50ml程度が好適である。このステップでは、第1の流路開閉手段51および第2の流路開閉手段52が開放状態となり、血液ポンプ11は逆回転する。これにより、チューブ21bおよび遠心分離器20は流入口側より吸引され、流出口側に接続されている第2のライン22を通り、血漿採取バッグ25内の血漿は、遠心分離器20の血液流出口より遠心分離器内に流入し、この注入量に比例して遠心分離器内の血球成分は押し出され返血される。そして、血漿注入量が設定値(例えば、15ml)に到達したことが、ポンプ11の回転より検知されると、ポンプ11が停止し、返還・注入(ステップ)が終了する。
【0043】
そして、返還・注入(ステップ)が終了すると、遠心分離器は回転を開始し、遠心分離器20に注入された血漿は、遠心分離器20内に残留している赤血球と混合される。そして、遠心分離器20は、所定時間経過後に停止する。遠心分離器の回転速度としては、1000〜4000rpm程度が好適である。また、遠心分離器20の回転時間としては、0.1〜5秒程度が好適である。なお、この実施例では、注入液体の混合を確実にするために、混合操作時にのみ返血を中止するものとなっている。
【0044】
以上により、1回目の返還・注入ステップおよび混合ステップが終了する。返還・注入ステップおよび混合ステップは、1回のみでもいいが、残留赤血球数をより少なくするためには、複数回行うことが好ましい。複数回行う場合には、2〜10回が好適である。この実施例では、返還・注入ステップおよび混合ステップが複数回行われるようになっているため、混合ステップ終了後、血漿注入回数が設定回数に到達したかどうかを判断し、まだ到達していない場合には、再び返還・注入ステップおよび混合ステップが行われる。そして、血漿注入回数が設定回数に到達したと判断された後に、混合ステップにより混合された赤血球混合液を供血者に返還する混合液返還ステップ(血球血漿混合液返還ステップ)に移行する。
【0045】
混合液返還ステップ(血球血漿混合液返還ステップ)では、第1の流路開閉手段51、流路開閉手段52が開放した状態となり、かつ、血液ポンプ11は逆回転する。これにより、遠心分離器20内の赤血球混合液(血球血漿混合液)は、チューブ21b、チューブ21aを通り、採血針29より供血者に返還される。そして、この赤血球混合液(血球血漿混合液)返還は、チューブ21aに取り付けられている気泡センサ17により、チューブ内の空気の存在が確認されたとき終了する。
以上により、すべての血漿採取操作が終了する。
【0046】
なお、上記の実施例では、最終回の返血ステップにおいてのみ、上述したステップからなるいわゆる洗浄操作が行われるようになっているが、すべての返血ステップにおいて、いわゆる洗浄操作が行われるように制御してもよい。
なお、この実施例では、血液成分採取装置を血漿採取装置に応用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の血液成分採取装置は、例えば、特開平11−4889号公報に記載されているような、血小板および血漿を採取し、残りの血液成分を返還する血液成分採取装置(血小板血漿採取装置)にも応用することができる。
【0047】
本実施例の血漿採取装置は、上述のように血漿採取ステップ、微量返血ステップ(微量返還ステップ)、返血ステップ(返還ステップ)が繰り返し行われるものであるが、血液成分採取装置を血小板血漿採取装置に応用した場合には、微量返血ステップ(微量返還ステップ)の前に、遠心ボウル内に血漿を循環させる血漿循環ステップと、血漿の循環速度を加速させ遠心ボウルから血小板を流出(オーバーフロー)させる血小板採取ステップとが行われる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の血液成分採取装置では、供血者から血液を採取する採血手段と、内部に貯血空間を有するローターを備え、該ローターの回転により前記採血手段により採取された血液を前記貯血空間内にて遠心分離する遠心分離器と、該遠心分離器により分離された特定の血液成分を採取する血液成分採取バッグと、採血手段と前記遠心分離器を接続する第1のラインと、前記遠心分離器と前記血液成分採取バッグとを接続する第2のラインとを備える血液成分採取回路に使用され、供血者から採取した血液を遠心分離し、特定の血液成分を採取した後、残りの血液成分を供血者に返還する血液成分採取装置であって、該血液成分採取装置は、制御部を備え、該制御部は、前記採血手段により採取され、抗凝固剤が添加された血液を前記遠心分離器内に流入させ、前記遠心分離器を回転させることにより分離された特定の血液成分を前記血液成分採取バッグ内に採取する特定血液成分採取ステップと、前記遠心分離器の回転を維持した状態にて前記第1のライン内の血液を供血者に返還する微量返還ステップと、前記遠心分離器の回転を停止した状態にて前記遠心分離器内の残りの血液成分を供血者に返還する返還ステップとを行わせる制御機能を備えている。
【0049】
特に、特定血液成分採取ステップと返還ステップの間に行われる微量返還ステップでは、遠心分離器の回転を維持した状態にて第1のライン内の血液を供血者に返還するため、微量返還ステップ終了後、遠心分離器の流入口側および流出口側の両方を閉塞した状態にてローターの回転を停止しても、遠心分離器内の内圧上昇が極めて少なく、空気若しくは液体のローター摺動部からの漏出がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、血液成分採取回路を装着した状態の本発明の血液成分採取装置の実施例の概念図である。
【図2】図2は、血液成分採取回路に使用される遠心分離器に駆動装置が装着された状態の部分破断断面図である。
【図3】図3は、本発明の血液成分採取装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の血液成分採取装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の血液成分採取装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 血液成分採取装置
2 血液成分採取回路
10 遠心分離器駆動装置
11 第1の送液ポンプ
12 第2の送液ポンプ
14 濁度センサ
15 光学式センサ
16 重量センサ
17 気泡センサ
18 気泡センサ
20 遠心分離器
21 第1のライン
22 第2のライン
23 第3のライン
25 血液成分採取バッグ
29 採血手段
55 制御部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a blood component collection device for separating a predetermined blood component from blood.
[0002]
[Prior art]
At the time of blood collection, for the purpose of effective use of blood and reduction of burden on blood donors, the blood sample is separated into each blood component by centrifugation, etc., and only the components necessary for the transfuser are collected. Ingredients are collected to return the ingredients to the blood donor.
In such component blood collection, when obtaining a plasma preparation, blood collected from a blood donor is introduced into a blood component circuit, and a blood centrifuge (called a centrifuge bowl) disposed in the blood component circuit is used to collect plasma and blood cell components ( White blood cells, platelets and red blood cells), and the plasma is collected in a container and used as a raw material for the plasma preparation or plasma fractionation preparation, and the blood cell components are returned to the blood donor. Similarly, when obtaining a platelet product, blood collected from a blood donor is introduced into a blood component collection circuit, and a centrifuge called a centrifuge bowl installed in the blood component collection circuit is used to collect plasma, white blood cells, platelets and red blood cells. The platelets are separated into four components, and the platelets are collected in a container to form a platelet preparation. Plasma is also collected in the container and used as a raw material for the plasma preparation or plasma fractionation preparation. White blood cells and red blood cells are returned to the donor. Is done.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The centrifuge bowl (centrifugal separator) used for the above component blood collection is a container having a constant volume, and is provided with a rotor that rotates inside while maintaining airtightness. During the rotation of the rotor, the centrifuge is filled with blood and slightly expanded, and when the rotation of the rotor is stopped with both the inlet side and the outlet side of the centrifuge blocked, the centrifuge There is a risk that the internal pressure will rise and air or liquid may leak from the rotor sliding portion. For this reason, it is conceivable to stop the rotation of the rotor with the outlet side of the centrifuge open. However, when the centrifuge is stopped, blood cell components in the centrifuge flow out and blood components There is a risk of flowing into the collection bag, which causes a problem that the intended pure blood component cannot be collected.
[0004]
Therefore, an object of the present invention is to increase the internal pressure in the centrifuge even if the rotation of the rotor is stopped in a state where both the inlet side and the outlet side of the centrifuge are closed, and air or liquid Blood component collection device that can reliably collect the target blood component without leakage from the rotor sliding portion of the blood vessel and without causing blood cell components in the centrifuge to flow into the blood component collection bag Is to provide.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a blood collection means for collecting blood from a blood donor and a rotor having a blood storage space therein are provided, and the blood collected by the blood collection means by the rotation of the rotor is centrifuged in the blood storage space. A centrifuge for separation, a blood component collection bag for collecting a specific blood component separated by the centrifuge, a first line connecting the blood collection means and the centrifuge, and the centrifuge Used in a blood component collection circuit comprising a second line connecting the blood component collection bag, blood collected from a blood donor is centrifuged, a specific blood component is collected, and then the remaining blood components are donated A blood component collecting device to be returned to a person, the blood component collecting device comprising a control unit, wherein the control unit collects blood collected by the blood collecting means and added with an anticoagulant in the centrifuge A specific blood component collection step for collecting a specific blood component separated by rotating the centrifuge into the blood component collection bag, and maintaining the rotation of the centrifuge A return step for returning the blood in the first line to the donor, and a return step for returning the remaining blood components in the centrifuge to the donor in a state where the rotation of the centrifuge is stopped. It is a blood component collection device having a control function to be performed.
[0006]
And it is preferable that the said control part is provided with the control function which controls so that the specific blood component collection operation which consists of the said specific blood component collection step, the said trace amount return step, and the said return step may be performed in multiple times. Further, the control unit maintains the rotation of the centrifuge in the microreturn step, and the first line is opened and the second line is closed. A first microreturn step for returning the blood to the donor, and after completion of the first microreturn step and after stopping the rotation of the centrifuge, the blood in the first line is returned to the donor. It is preferable to have a control function for performing the second micro return step and the second line opening step after the second micro return step. Further, the blood component collection device includes a bubble sensor attached to the first line, the control unit maintains the rotation of the centrifuge in the minute return step, and the first line is A first microreturn step that opens, stops the operation of the bubble sensor, and returns the blood in the first line to the donor in a state where the second line is closed, and the first microreturn step. A second microreturn step for returning the blood in the first line to the donor after completion of the return step and after rotation of the centrifuge, and the second microreturn step performed after the second microreturn step is completed. Step of opening the second line, and after completion of the step of opening, the remaining blood components in the centrifuge (blood components drawn into the first line from the centrifuge by the second microreturn step) ) Alternatively, a control is performed so that a third microreturn step for returning the blood in the first line to the donor is performed, and the operation of the bubble sensor is started after the third microreturn step. It is preferable to have a function.
[0007]
The blood component collection circuit includes a third line for adding an anticoagulant connected to the first line, and the blood component collection device rotates the rotor of the centrifuge. A centrifuge drive device, a first liquid feed pump for the first line, which is disposed on the centrifuge side from a connection portion between the first line and the third line; and the third line A second liquid feed pump for the first line, a first flow path opening / closing means for opening / closing the first line, and a second flow path opening / closing for opening / closing the second line And the controller controls the centrifuge drive device, the first liquid feed pump, the second liquid feed pump, and the first and second flow path opening / closing means. It is preferable.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The blood component collection device of the present invention will be described with reference to an embodiment in which it is applied to a plasma collection device. FIG. 1 is a conceptual diagram of an embodiment of a blood component collection device of the present invention with a blood component collection circuit attached. FIG. 2 is a partially broken cross-sectional view of a centrifuge used in a blood component collection circuit with a drive device attached.
The blood
[0009]
The blood
[0010]
In particular, the blood
[0011]
The blood
[0012]
A known metal needle is used as the
[0013]
As a constituent material of the tube used for forming the above-mentioned first to
[0014]
Each of the
[0015]
Further, as the sheet material of each of the
[0016]
The main part of the blood
[0017]
Further, the
[0018]
The blood
The
[0019]
The blood
[0020]
The first flow path opening / closing means 51 is provided to open and close the
[0021]
As shown in FIG. 2, the
[0022]
In addition, on the inner wall of the rotor rotation
[0023]
The
[0024]
The first liquid delivery pump 11 to which the
[0025]
The control unit 55 is configured to collect a target amount of plasma. Specifically, blood collected by a blood collection means (blood collection needle) 29 and added with an anticoagulant flows into the
In the micro return step performed between the specific blood component collection step and the normal return step, the blood in the
[0026]
In the blood
[0027]
In the
[0028]
In the
[0029]
In the microreturn step 3, the blood cell component in the
Specifically, the micro blood return amount in the micro return step 3 is preferably about 4 to 30 ml, particularly preferably about 5 to 18 ml, and when the pump is a roller pump, It is desirable to rotate about 15 times.
[0030]
Moreover, in the blood
For this reason, at least in the final blood return step, after the specific blood component collection step of collecting the blood, which is the specific blood component separated by the
[0031]
Specifically, an anticoagulant is added to whole blood at a predetermined ratio (1/8 to 1/20, specifically 1/10 with respect to whole blood), and a predetermined rate (250 ml / min or less; preferably , 150 to 40 ml / min or less, specifically, 60 ml / min or less) to the
[0032]
Then, the process proceeds to microreturn (microreturn blood)
[0033]
At the end of the specific blood component collection step, the first line 21 (from the
[0034]
Next, the process proceeds to the
[0035]
Next, the process proceeds to the minute return step 3. When the minute flow return step 3 is entered, the pump 11 rotates again several times again with the first flow path opening / closing means 51 and the second flow path opening / closing means 52 open, and the blood cell components in the centrifuge are removed. A small amount of blood is drawn out, whereby blood is filled between the
The blood cell component in the
[0036]
Then, as shown in FIGS. 3 and 4, after the bubble sensor operation is started, it is determined whether the plasma collection amount is 95% or more of the target value. If Yes, the final blood return in (1) of FIG. 5 is performed. Move to step, and if not reached, move to normal blood return step. Thus, the first plasma collection operation is completed, and the next (second) plasma collection operation is performed. The outflow of blood cell components is detected by the
The plasma transfer operation for the second transfer is performed in the same manner as the first time. As described above, when the plasma collection amount reaches the target value by a plurality of plasma collection operations as described above, the plasma collection amount at the end of the microreturn step after the microreturn step is If it is 95% or more of the target value, the process proceeds to the final blood return step (1) in FIG.
[0037]
The plasma collection operation by the blood
First, the
When the first blood collection is started, the blood pump 11 starts blood collection at a predetermined speed (for example, 60 ml / min). At this time, the
[0038]
Then, as shown in FIGS. 3 and 4, after the bubble sensor operation is started, it is determined whether the plasma collection amount is 95% or more of the target value. If Yes, the final blood return in (1) of FIG. 5 is performed. Move to step, and if not reached, move to normal blood return step. Thus, the first plasma collection operation is completed, and the next (second) plasma collection operation is performed. The outflow of blood cell components is detected by the
[0039]
And the return step (normal blood return process) which returns the blood in the
The centrifuge stops rotating, and the flow path opening / closing means 51 and 52 are open. The blood pump 11 rotates in the reverse direction, whereby the blood cell component in the
Thereby, the red blood cell layer remaining in the
Thus, the first (first) plasma collection operation is completed.
[0040]
Next, the process proceeds to the second and subsequent plasma collection and operation.
The second and subsequent plasma collection operations are the same as the first plasma collection operation described above.
Then, in the second and subsequent plasma collection operations, when the plasma weight collected in the
In the final blood return step, so-called washing is performed to ensure the return of the blood cell components in the
For this reason, at least in the final blood return step, after performing the normal return step (return step in the cycle before the last round), the remaining blood components (blood cell components) in the centrifuge are returned to the donor. The return / injection step of injecting the plasma in the plasma collection bag into the centrifuge while returning the blood cell components in the separator to the donor, and the plasma injected into the centrifuge and the residual in the centrifuge A mixing step of mixing blood cell components by rotation of the rotor and a mixed liquid returning step of returning the mixed liquid mixed in the centrifuge by the mixing step to the blood donor are performed.
[0041]
Specifically, the blood return step includes a main blood return step for returning the red blood cells in the centrifuge to the donor, and a part of the plasma collected from the outlet of the centrifuge after the main blood return step. A return / injection step consisting of injection and return of blood cell components pushed out by this injection, a mixing step for mixing the injected liquid by rotation of the rotor with residual red blood cells, and a red blood cell mixture mixed by the liquid mixing step to the donor To control the red blood cell mixture returning step. In particular, in this embodiment, the controller performs the red blood cell mixture return step after the liquid injection / mixing step is performed a plurality of times. The main blood return step is preferably completed in a state where a predetermined amount (for example, 20 to 40 ml) of blood cell components remain in the
The main blood return step is the same as the normal blood return step described above.
[0042]
Next, the process proceeds to the return / injection step. In the return / injection step, a part of the plasma collected in the
[0043]
When the return / injection (step) is completed, the centrifuge starts rotating, and the plasma injected into the
[0044]
Thus, the first return / injection step and the mixing step are completed. The return / injection step and the mixing step may be performed only once, but in order to reduce the number of remaining red blood cells, it is preferably performed a plurality of times. When performing several times, 2-10 times are suitable. In this embodiment, since the return / injection step and the mixing step are performed a plurality of times, it is determined whether the number of plasma injections has reached the set number after the completion of the mixing step. The return / injection step and the mixing step are performed again. Then, after it is determined that the number of plasma injections has reached the set number, the procedure proceeds to a mixed solution return step (blood cell plasma mixed solution return step) in which the red blood cell mixture mixed in the mixing step is returned to the blood donor.
[0045]
In the mixed liquid returning step (blood cell plasma mixed liquid returning step), the first flow path opening / closing means 51 and the flow path opening / closing means 52 are opened, and the blood pump 11 rotates in the reverse direction. Thereby, the red blood cell mixture (blood cell plasma mixture) in the
Thus, all plasma collection operations are completed.
[0046]
In the above embodiment, the so-called washing operation including the above-described steps is performed only in the final blood return step, but the so-called washing operation is performed in all blood return steps. You may control.
In this embodiment, the case where the blood component collection device is applied to a plasma collection device has been described. However, the present invention is not limited to this, and the blood component collection device of the present invention is described in, for example, JP-A-11-4889. It can also be applied to a blood component collection device (platelet plasma collection device) that collects platelets and plasma and returns the remaining blood components.
[0047]
As described above, the plasma collection device of the present embodiment is such that the plasma collection step, the minute blood return step (trace return step), and the blood return step (return step) are repeatedly performed. When applied to the collection device, before the micro blood return step (micro return step), the plasma circulation step for circulating the plasma in the centrifuge bowl, and the blood flow rate of the plasma is accelerated to allow the platelets to flow out of the centrifuge bowl (overflow) ) Platelet collecting step.
[0048]
【The invention's effect】
The blood component collection device of the present invention includes a blood collection means for collecting blood from a donor and a rotor having a blood storage space therein, and blood collected by the blood collection means by rotation of the rotor is stored in the blood storage space. A centrifuge for centrifuging, a blood component collection bag for collecting a specific blood component separated by the centrifuge, a first line connecting the blood collection means and the centrifuge, and the centrifuge Used in a blood component collection circuit comprising a second line connecting the blood component collection bag, blood collected from a blood donor is centrifuged, a specific blood component is collected, and then the remaining blood components are donated A blood component collecting device to be returned to a person, the blood component collecting device comprising a control unit, wherein the control unit collects blood collected by the blood collecting means and added with an anticoagulant in the centrifuge A specific blood component collection step for collecting a specific blood component separated by rotating the centrifuge into the blood component collection bag, and maintaining the rotation of the centrifuge A return step for returning the blood in the first line to the donor, and a return step for returning the remaining blood components in the centrifuge to the donor in a state where the rotation of the centrifuge is stopped. A control function is provided.
[0049]
In particular, in the microreturn step performed between the specific blood component collection step and the return step, the microreturn step is completed in order to return the blood in the first line to the donor while maintaining the rotation of the centrifuge. After that, even if the rotation of the rotor is stopped in a state where both the inlet side and the outlet side of the centrifuge are closed, the increase in internal pressure in the centrifuge is very small, and the air or liquid rotor sliding part There is no leakage.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram of an embodiment of a blood component collection device of the present invention with a blood component collection circuit mounted thereon.
FIG. 2 is a partially cutaway cross-sectional view showing a state in which a drive device is mounted on a centrifuge used in a blood component collection circuit.
FIG. 3 is a flowchart for explaining the operation of the blood component collection apparatus of the present invention.
FIG. 4 is a flowchart for explaining the operation of the blood component collection device of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart for explaining the operation of the blood component collection device of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Blood component collection device
2 Blood component collection circuit
10 Centrifuge drive device
11 First liquid pump
12 Second liquid pump
14 Turbidity sensor
15 Optical sensor
16 Weight sensor
17 Bubble sensor
18 Bubble sensor
20 Centrifuge
21 First line
22 Second line
23 Third line
25 Blood component collection bag
29 Blood collection means
55 Control unit
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