JP3798857B2

JP3798857B2 - Industrial sewing machine lubrication equipment

Info

Publication number: JP3798857B2
Application number: JP27115696A
Authority: JP
Inventors: 茂玉沢; 浩二菊谷; 稔和田
Original assignee: Juki Corp
Current assignee: Juki Corp
Priority date: 1996-10-14
Filing date: 1996-10-14
Publication date: 2006-07-19
Anticipated expiration: 2016-10-14
Also published as: JPH10113490A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業用ミシンの釜、天秤、針棒、押え棒、送り装置、針振り装置、釜オープナ装置などの摺動部における潤滑装置に係り、特に、ポンプにより潤滑油を供給することなく潤滑を行なうことができる工業用ミシンの潤滑装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、工業用ミシンの天秤、針棒、送り装置などは、モータにより駆動される上軸と同期して高速で駆動され、しかもその駆動ならびに停止が頻繁に行なわれ、その加速および減速が急激な間欠駆動をするため、多量の油によって潤滑させる必要があり、グリースを用いたのでは油量が不足して摺動部が焼き付けを起こすことから使用していなかった。
【０００３】
このため、従来はこれら多数の高速摺動部に通じる各々の油路を集中させて一台のオイルポンプでオイルパンの油を強制的に給油し循環させていた。
【０００４】
図４２は、従来の工業用ミシンの潤滑装置の代表例として工業用ミシンの天秤、針棒などを潤滑する潤滑装置を示すものである。
【０００５】
図４２において、工業用ミシンのミシン本体１内には、図示しないモータにより回転駆動される上軸２が水平方向に延在するように配設されている。この上軸２内には、油供給用の中心孔３が上軸２の前端にまで到達するように穿設されており、この中心孔３内には、図示しないポンプの駆動によりオイルパンの油Ｏが供給されるようになっている。
【０００６】
前記上軸２の前端部の外周には、釣合錘４が前記上軸２と一体に回転するように嵌着されている。この釣合錘４の外周部には、前記上軸２の軸線と平行に延在するクランク挿入孔５が形成されており、このクランク挿入孔５内には、針棒クランク６の軸部７の一部が挿入されている。また、前記針棒クランク６の先端には、偏心しているクランク部８が一体に突設されており、このクランク部８には、
針棒クランクロッド９が枢支され、針棒クランク６の回転に伴い針棒クランクロッド９が上下動するようになっている。この針棒クランクロッド９には、下端に図示しない針が固定された針棒１０が支持されており、針棒クランクロッド９の上下動に伴い針棒１０が上下動しうるようになっている。この針棒１０は前記ミシン本体１の下端部に配設されている軸受である針棒下メタル１１ならびにミシン本体１の上下方向の中間部に配設されている図示しない針棒上メタルにより上下動する際に案内されるようになっている。
【０００７】
前記針棒クランク６の軸部７には、この針棒クランク６の回転に従動するリンク天秤１２が枢支されている。一方、前記ミシン本体１の上部には、水平方向に延在する支持孔１３が形成されており、この支持孔１３内には天秤支え軸１４が配設されている。また、この天秤支え軸１４には、天秤クランク１５の一端部が枢支されており、この天秤クランク１５と前記リンク天秤１２とは、相互に枢支されている。
【０００８】
前記上軸２の前端部には、前記中心孔３を上軸２の外周側に連通させる連通孔１６が形成されており、前記上軸２の中心孔３の前端部内には、油Ｏに含まれている摩耗粉を除去するフェルト製フィルタ１７と、前記連通孔１６への油量を調節する油量調節ピン１８とが配設されている。また、前記釣合錘４には、前記上軸２の連通孔１６内の油Ｏを前記クランク挿入孔５内に供給する油供給孔１９が形成されており、このクランク挿入孔５内に挿入されている前記針棒クランク６には、前記油供給孔１９と連通し、この油供給孔１９内の油Ｏを前記針棒クランクロッド９ならびに前記リンク天秤１２との摺動部に供給するための油供給孔２０が形成されている。
【０００９】
一方、前記支持孔１３に支持されている前記天秤支え軸１４には、前記天秤クランクとの摺動部に油を供給するための油供給孔２１が形成されており、この油供給孔２１には、前記上軸２の中心孔３から図示しない前メタルを介して供給された油Ｏを導く油供給パイプ２２が接続されている。
【００１０】
前述した構成によれば、図示しないポンプの駆動によりオイルパンから汲み上げられた油Ｏは、上軸２の中心孔３から、連通孔１６および各油供給孔１９，２０を介して針棒クランク６とリンク天秤１２ならびに針棒クランクロッド９との摺動部に供給されるとともに、油供給パイプ２２および天秤支え軸１４の油供給孔２１を介して天秤支え軸１４と天秤クランク１５との摺動部に供給され、これらの摺動部を潤滑する。また、これらの摺動部を潤滑した油Ｏは、矢印で示すように各摺動部から周囲に飛散され、針棒１０や図示しない押え棒などを潤滑するようになっている。
【００１１】
なお、各摺動部を潤滑した油Ｏはオイルパンに還流され、再度各摺動部の潤滑などに供されることになる。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の工業用ミシンの潤滑装置のようにミシン全体に循環されている油の一部を利用するのでは、油による布染みや油の冷却性を考慮しなければならず、摺動部としては性能の悪い低粘度油を使用しなければならなかった。
【００１３】
また、ミシン全体に共通の油を使用していると、ある箇所において油漏れが生じたり、摩耗粉発生などのトラブルが発生した場合、このトラブルの影響により給油機能が著しく低下してしまう。
【００１４】
さらに、油の供給が工業用ミシンの稼働時間やモータの回転数、さらには供給経路の長さなどに依存するため、油の供給量にばらつきの生じるおそれがあった。
【００１５】
さらにまた、作業者は、油が切れていないかという油量のチェックや油汚れのチェックを常に行なって、不足の油を補給したり油交換したりするというメンテナンスを欠かすことができず、油の取り扱いが煩雑であった。
【００１６】
このように従来の工業用ミシンの潤滑装置においては、メンテナンスの煩雑さに加え、油が少なすぎると焼付きや摩耗を生じるし、油が多すぎると縫製品の油汚れを生じるおそれがあった。
【００１７】
本発明は、前述した従来の問題点を克服し、メンテナンスが簡単で、しかも摺動部の焼付きや摩耗、縫製品の油汚れなどを生じることなく、摺動部を適正に潤滑することができる工業用ミシンの潤滑装置を提供することを目的とする。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
ところで、近年、工業用ミシンの各種構成部材の加工精度が飛躍的に向上したことに伴って前記上軸と同期して高速で摺動する摺動部の接触抵抗が均一になり摩擦抵抗が非常に低減したことにより、前記摺動部からの発熱が非常に少なくなった。したがって、油の劣化も極めて少なくなり、油量を従来より極端に少なくしても焼付きを起こさないことを発見した。多くの実験の結果、少ない油量を安定的に供給する方式を試行錯誤した結果、工業用ミシンにおいて初めて前記高速摺動部の潤滑にグリースが適していることを発見した。
【００１９】
すなわち、グリースＧを用いて摺動部の潤滑を行なうことにより、約２０００時間の耐久性を確認した。１日の稼働率を１０％として約１０年間のグリース補充不要による無給油使用が可能となった。これにより、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。
【００２０】
そこで、請求項１に記載の本発明の工業用ミシンの潤滑装置の特徴は、下端部がミシン内部からミシン外部に露出した軸受部である針棒下メタルまたは押さえ棒下メタルに設けられたグリースによる潤滑装置であって、油と増ちょう剤からなるグリースを収容するグリース収容部を形成し、前記グリース収容部内に収容したグリースにより摺動部を潤滑するように構成し、前記グリース収納部は、グリースを前記摺動部に直接供給しうるように摺動部に隣接するようにしてミシン本体下部に配設され、前記グリース収納部の入り口が蓋体により覆われている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、増ちょう剤から出てくる油量を適宜にした摺動部の潤滑に好適なグリースにより摺動部を長期間潤滑することができる。また、グリースを直接摺動部に個別配置したので、グリースの供給を一層長期間安定的に行なって摺動部を潤滑することができる。
【００３０】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の説明において、前述した従来のものと同一あるいは共通する構成については、図面中に同一の符号を付し、その説明は省略する。
【００３１】
図１は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての天秤の潤滑装置の第１実施の形態を示すものであり、ミシン本体１の上部には、上部を開閉自在な蓋体２６により被覆されているグリース収容部２５が形成されている。このグリース収容部２５の下部はロート状に形成されている。また、このグリース収容部２５の下方の前記ミシン本体１内には、水平方向に延在する有底の支持穴１３が形成されており、この支持穴１３内には天秤支え軸１４が支持されている。さらに、前記グリース収容部２５と前記支持穴１３との間には連通孔２７が形成されている。
【００３２】
そして、前記グリース収容部２５と前記支持穴１３内には、基油に増ちょう剤と称する微細な個体を分散してなるグリースＧが充填されている。このグリースＧの増ちょう剤としては、使用温度範囲において基油に不溶であるが親和性がある固体で、基油中に細かく分散して安定な三次元的構造を形成するものが好ましい。一般には、脂肪酸をアルカリあるいはアルカリ土類金属水酸化物で鹸化した金属石鹸が増ちょう剤として用いられる。
【００３３】
また、針棒クランクロッド９とリンク天秤１２には、それぞれ給油孔２８，２９が形成されておりこれらの給油孔２８，２９に油を毛細管現象により供給することのできるフェルト製の導油部材３０がこれらの針棒クランクロッド９およびリンク天秤１２に接触するかあるいは微小間隙をもって対向するように配設されている。さらに、前記グリース収容部２５から前記支持穴１３および天秤支え軸１４を介して前記導油部材３０およびリンク天秤１２と天秤クランク１５の枢支部３１に到達するように前記グリースＧの油を毛細管現象により導く導油部材としての油芯３２，３２がそれぞれ配設されている。さらにまた、前記天秤支え軸１４にはその内外を連通する開口（図示せず）が形成されており、この開口にはフェルト製の導油部材３０が充填されている。なお、毛細管現象により油を導くことのできる鉄、銅、プラスチックの焼結材をフェルトや油芯に代えて用いてもよい。
【００３４】
前述した構成によれば、グリース収容部２５内に基端部が位置する各油芯３２がグリースＧ内に含まれている油を毛細管現象により各摺動部に導いてこの油により各摺動部の潤滑を行なうので、安定的に摺動部の潤滑を行なうことができる。
【００３５】
すなわち、グリースＧを用いて摺動部の潤滑を行なうことにより、約２０００時間の耐久性を確認した。１日の稼働率を１０％として約１０年間のグリース補充不要による無給油使用が可能となった。これにより、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。
【００３６】
さらに、前記フェルト製の導油部材３０の先端を針棒クランクロッド９およびリンク天秤１２から微小間隙を有するように離間させることにより、導油部材３０の先端における油の表面張力による油膜が摺動部に到達するので、導油部材３０の摺動部への接触が避けられ純粋に油のみにより摺動部を潤滑することができる。また、導油部材が摺動部と離間され、直接接触しないことにより、導油部材の変形、摩耗がない。
【００３７】
また、前述した各摺動部を構成する１対の摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリングプラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイヤモンド・ライク・カーボン、ＴｉＣ，ＴｉＮ，Ｎｉ−Ｐ，Ｃｒメッキのいずれかの部材を使用することにより以下の効果がある。すなわち、工業用ミシン特有の動きである急発進、急停止を頻繁に行なうことによる間欠的な駆動に起因する摺動部の不規則な挙動および高負荷により、摺動面において点接触が多発し、それによる極圧が摺動面に生じることがあるが、前述した各部材を使用することによりこの極圧状態における油膜強度不足を補うことができる。
【００３８】
前述した材料のうちエンジニアリングプラスチックは低摩擦部材であり、銅系金属材料は耐熱性が高い。また、アルミ系金属材料ならびにダイヤモンド・ライク・カーボン焼付きが生じない材料であり、さらに、ＴｉＣ，ＴｉＮ，Ｎｉ−Ｐ，Ｃｒメッキのような材料も同様に焼付きが生じない。
【００３９】
なお、後述する各実施の形態における各摺動部を構成する１対の摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリングプラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイヤモンド・ライク・カーボン、ＴｉＣ，ＴｉＮ，Ｎｉ−Ｐ，Ｃｒメッキのいずれかの部材を使用すれば、同様の作用効果を奏することができるので、これらの部材を使用することは各実施の形態にもちろん適用可能であるが、このことについての再述は避ける。また、後述する各実施の形態において図１の実施の形態と同様の構成については図面中に同一の符号を付しその説明は省略する。
【００４０】
図２は前述した図１の実施の形態の変形例を示すものであり、ミシン本体１の上部に、支持穴１３に連通する鉛直方向のねじ孔３３を形成し、このねじ孔３３内には、導油部材である油芯３２に圧接してこの油芯３２を流れる油量を調整するねじ状の供給油量調整部材３４が螺合されている。
【００４１】
このような構成によれば、前述した図１の実施の形態と同様の作用効果に加え、油芯３２を流れる油量を調整して各摺動部に適正量の油を供給することが可能となる。
【００４２】
図３は前述した図２の実施の形態の変形例を示すものであり、支持穴１３に連通しているグリース収容部２５を上軸２を支持する上軸前メタル３６の近傍に到達するように深さが深く形成され、グリース収容部２５の底部と上軸前メタル３６の内側の上軸２の外周面との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。また、針棒クランクロッド９およびリンク天秤１２を潤滑するための図１に示したフェルト製の導油部材３０と針棒１０との間にさらに油芯３２が配設されている。
【００４３】
このような構成によれば、グリース収容部２５内のグリースＧに含有されている油により上軸前メタル３６と上軸２との摺動部ならびに針棒１０と針棒下メタル１１との摺動部をさらに潤滑することができる。この結果、従来の上軸前メタル３６に用いられていることが多いころがり軸受を滑り軸受に変更することが可能となり、騒音や振動を防止することができる。
【００４４】
図４は前述した図１の実施の形態の他の変形例を示すものであり、上軸２の前端部内に他のグリース収容部２５を形成し、このグリース収容部２５内に収容したグリースＧ中の油を、前述した従来のものにおいて説明した連通孔、油供給孔１９，２０とほぼ同様の経路内に配設した複数のフェルト製の導油部材３０により針棒クランク６とリンク天秤１２ならびに針棒クランクロッド９との摺動部に供給するようにしたものである。
【００４５】
このような構成によれば、ミシン本体１の上部に設けたグリース収容部２５内に基端部を有する油芯３２は１本のみで済むことになる。
【００４６】
また、図４に示した上軸２の前端部内のグリース収容部２５に代えて、図５に示すように、釣合錘４のクランク挿入孔５内に直接グリース収容部２５を形成するようにしても、ほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【００４７】
図６はスライド天秤を潤滑する実施の形態を示すものであり、ミシン本体１の上部に設けたグリース収容部２５内に基端部を有する油芯３２の先端部をスライド天秤３７に接続し、このスライド天秤３７とスライド軸３８との摺動部を潤滑するようにしたものである。
【００４８】
この実施の形態によれば、スライド天秤３７とスライド軸３８との摺動部を良好に潤滑することができる。
【００４９】
図７は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針棒の潤滑装置の第１実施の形態を示すものであり、針棒１０を支持する針棒下メタル１１の近傍のミシン本体１にグリース収容部２５を形成し、グリース収容部２５の先端と針棒下メタル１１の内側の針棒１０の外周面との間には、針棒１０の外周面との間に微小間隙を形成するようにしてフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００５０】
このような構成によれば、グリース収容部２５内のグリースＧの油により針棒下メタル１１と針棒１０の摺動部の潤滑を行なうことができる。また、このグリース収容部２５は、工業用ミシンの内部に形成され、作業者は目視しえないので、油による布汚れのおそれを作業者が気にすることがなくなる。
【００５１】
図８は図７の変形例を示すものであり、グリース収容部２５に立ち上がり部３９を設けその頂部に蓋体２６を装着しうるようにしたものである。なお、グリース収容部２５の加工時の穿設部は栓体４０により遮蔽されている。
【００５２】
このような構成によれば、グリースＧをグリース収容部２５内に補填する際にこぼれるおそれがなくなる。
【００５３】
図９は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての押え棒の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００５４】
図９において、押え棒４１はミシン本体１の下部に形成されている押え棒メタル４２により支持されているが、この押え棒メタル４２の近傍のミシン本体１にはグリース収容部２５が形成されており、このグリース収容部２５の先端と押え棒メタル４２の内側の押え棒４１の外周面との間には、押え棒４１の外周面との間に微小間隙を形成するようにしてフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００５５】
このような構成によれば、グリース収容部２５内のグリースＧの油により押え棒メタル４２と押え棒４１の摺動部の潤滑を行なうことができる。
【００５６】
図１０は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針棒揺動機構の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００５７】
図１０において、針棒揺動台４３には針棒１０が支持されており、また、針棒１０の揺動の際に針棒案内コロ４４をガイドするガイド部４５が前記針棒揺動台４３に形成されている。そして、前記針棒揺動台４３の上部および下部には、それぞれグリース収容部２５が形成されており、各グリース収容部２５の端部と針棒１０の外周面との間には、針棒１０の外周面との間に微小間隙を形成するようにしてフェルトからなる導油部材３０が配設されている。また、前記針棒案内コロ４４の近傍の針棒揺動台４３には、他のグリース収容部２５が形成されており、この収容部２５の下端部と針棒案内コロ４４との間には、同じくフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００５８】
このような構成によれば、針棒揺動台４３と針棒１０との摺動部ならびに針棒案内ローラ４４とそのガイド部４５との摺動部をそれぞれグリースＧの油により潤滑することができる。
【００５９】
図１１は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針振り装置の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００６０】
図１１において、針棒１０は、上下２本の腕部４７，４８を有する針棒支持台４６により支持されており、この針棒支持台４６の両腕部４７，４８間の針棒１０には針棒抱き部４９が側方に突出するように支持されている。そしてこの針棒抱き部４９には針棒クランク６が嵌合している。そして、前記針棒支持台４６の各腕部４７，４８および前記針棒抱き部４９には、それぞれグリース収容部２５が形成されており、各グリース収容部２５と対応する摺動部との間にはそれぞれフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００６１】
このような構成によれば、針棒支持台４６の各腕部４７，４８と針棒１０との摺動部ならびに針棒抱き部４９と針棒クランク６との摺動部には、各グリース収容部２５のグリースＧの油が供給されて潤滑されることになる。
【００６２】
図１２は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての揺動桿により往復運動する針棒の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００６３】
図１２Ａは針棒抱き部４９に嵌合しているスライド駒５０にグリース収容部２５を設けた実施の形態を示すものであり、このグリース収容部２５と針棒抱き部４９との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。一方、図１２Ｂは、図１２Ａと逆に針棒抱き部４９にグリース収容部２５を設けた実施の形態を示すものであり、このグリース収容部２５とスライド駒５０との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００６４】
これらの図１２Ａにおけるスライド駒５０のグリース収容部２５と、図１２Ｂにおける針棒抱き部４９のグリース収容部２５は、いずれか一方でもよいし、また、両者に形成してもよい。
【００６５】
このような構成によれば、針棒抱き部４９とスライド駒５０の摺動部には、針棒抱き部４９およびスライド駒５０の少なくとも一方のグリース収容部２５のグリースＧの油が供給されて潤滑されることになる。
【００６６】
図１２Ｃは針棒抱き部４９に嵌合している針棒駆動桿５１にグリース収容部２５を設けた実施の形態を示すものであり、このグリース収容部２５と針棒抱き部４９との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。一方、図１２Ｄは、図１２Ｃと逆に針棒抱き部４９にグリース収容部２５を設けた実施の形態を示すものであり、このグリース収容部２５と針棒駆動桿５１との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００６７】
これらの図１２Ｃにおける針棒駆動桿５１のグリース収容部２５と、図１２Ｄにおける針棒抱き部４９のグリース収容部２５は、いずれか一方でもよいし、また、両者に形成してもよい。
【００６８】
このような構成によれば、針棒抱き部４９と針棒駆動桿５１の摺動部には、針棒抱き部４９および針棒駆動桿５１の少なくとも一方のグリース収容部２５のグリースＧの油が供給されて潤滑されることになる。
【００６９】
図１３Ａ，Ｂは本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての布を送る送り装置の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００７０】
図１３において、上下送り二又５２の基部にはグリース収容部２５が形成されており、この上下送り二又５２の二又部５３内には、角駒５４が摺動しうるように嵌合されている。そして、前記二又部５３の幅方向の中央部には、全体としてほぼコ字状の溝５５が形成されており、このコ字状溝５５内には、フェルトからなる導油部材３０が収納されている。また、前記グリース収容部２５内と前記二又部５３の溝５５内の導油部材３０とを接続する他の導油部材３０が配設されている。
【００７１】
このような構成によれば、グリース収容部２５内のグリースＧの油が二又部５３の導油部材３０に供給されるので、二又部５３と角駒５４との摺動部の潤滑を行なうことができる。
【００７２】
図１４は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての釜オープナ装置の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００７３】
図１４において、工業用ミシンの基板５６には、中釜案内腕軸５７が鉛直方向に延在し、かつ上部が基板５６上に臨むように固定されている。この中釜案内腕軸５７には、ほぼＬ字状とされ先端部に中釜オープナ５９が取付けられている中釜案内腕５８の基部が回動自在に支持されている。また、前記中釜案内腕５８の中間部には、中釜案内クランクピン６０が固定されており、この中釜案内クランクピン６０には中釜案内リンク６１が回動自在に嵌合されている。
【００７４】
そして、前記中釜案内腕軸５７にはグリース収容部２５が形成されており、このグリース収容部２５と中釜案内腕５８との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。また、前記中釜案内クランクピン６０にはグリース収容部２５が形成されており、このグリース収容部２５と中釜案内リンク６１との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００７５】
このような構成によれば、中釜案内腕軸５７のグリース収容部２５内のグリースＧの油により中釜案内腕軸５７と中釜案内腕５８との摺動部の潤滑を行なうことができる。また、中釜案内クランクピン６０のグリース収容部２５内のグリースＧの油により中釜案内クランクピン６０と中釜案内リンク６１との摺動部の潤滑を行なうことができる。
【００７６】
図１５は本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての水平釜の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００７７】
図１５において工業用ミシンの基板５６には鉛直方向の貫通孔６２が形成されており、この貫通孔６２内には、釜軸６３が釜軸上メタル６４および釜軸下メタル６５に回転自在に支持されている。この釜軸６３の上端には、外釜６６が一体に突設されており、この外釜６６の内側には、内釜６７がそのレース突部６８を前記外釜６６のレース溝６９に嵌合するようにして相対回転しうるように支持されている。また、前記外釜６６より下方の釜軸６３には、中釜案内リンク６１が回動自在に嵌合されている。
【００７８】
そして、前記釜軸６３には、その上端となる外釜６６の内端から下端部に至るまでグリース収容部２５が形成されており、また、前記外釜６６のレース溝６９の外側から前記グリース収容部２５の上端部に連通するように外釜６６には、ほぼＬ字状の他のグリース収容部２５が形成されている。さらに、前記釜軸６３の前記グリース収容部２５と前記釜軸上メタル６４、釜軸下メタル６５および中釜案内リンク６１の内周面との間にはそれぞれフェルトからなる導油部材３０が配設されており、また、前記外釜６６のグリース収容部２５と前記レース溝６９との間にもフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００７９】
このような構成によれば、両グリース収容部２５内のグリースＧの油により釜軸６３と釜軸上メタル６４、釜軸下メタル６５および中釜案内リンク６１の摺動部、ならびに、外釜６６のレース溝６９と内釜６７のレース突部６８の摺動部がそれぞれ潤滑される。
【００８０】
図１６ないし図２５はそれぞれ本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての垂直釜の潤滑装置の実施の形態を示すものである。
【００８１】
図１６の実施の形態において、下軸７０の先端部には、外釜６６が固定されており、この外釜６６の内側には、内釜６７がそのレース突部６８を前記外釜６６のレース溝６９に嵌合するようにして相対回転しうるように支持されている。
【００８２】
そして、前記外釜６６のレース溝６９の外側から前記下軸７０の近傍にまで到達するように屈曲した形状のグリース収容部２５が形成されている。このグリース収容部２５は、下軸７０の近傍において下軸７０の軸方向と平行に延在する内側収容部７１と、前記外釜６６のレース溝６９の外側に位置する外側収容部７２と、これらの両収容部７１，７２を連通する連通収容部７３とにより構成されている。また、前記外釜６６のグリース収容部２５と前記レース溝６９との間にはフェルトからなる導油部材３０が配設されている。
【００８３】
このような構成によれば、グリース収容部２５内のグリースＧの油により外釜６６のレース溝６９と内釜６７のレース突部６８の摺動部が潤滑される。なお、前記グリース収容部２５の下軸７０の近傍部位の内側収容部７１に収容されているグリースＧは、下軸７０の回転に伴う遠心力により外釜６６の外側に位置する外側収容部７２に到達するので、有効に潤滑のために供される。したがって、従来下軸７０に形成されていたオイルパンからの油の経路は必要ない。
【００８４】
図１７は図１６の変形例を示すものであり、図１６の実施の形態におけるグリース収容部２５の下軸７０の近傍部位の内側収容部７１に収容されているグリースＧを下軸７０の回転に伴う遠心力により外釜６６の外側の外側収容部７２に良好に到達するようにするため、外釜６６の中心部に前記グリース収容部２５の最内周部と連通する小径の空気通路７５を形成したものである。
【００８５】
このような構成によれば、グリース収容部２５の内側収容部７１内のグリースＧが遠心力により連通収容部７３を介して外周側の外側収容部７２に移動する際に、内側収容部７１が負圧になることがないので、グリースＧの遠心力による移動を円滑に行なうことができる。
【００８６】
図１８は、図１６の内側収容部７１を省略し、この内側収容部７１の代わりに下軸７０の放射方向に延在する放射方向収容部７４を設け、この放射方向収容部７４の外端部に蓋体２６を設けたものである。
【００８７】
このような構成によれば、放射方向収容部７４の蓋体２６が上向きになるので、グリースＧの補充を釜を外すことなく簡単に行なうことができる。
【００８８】
図１９は、グリース収容部２５を内側収容部７１、外側収容部７２、連通収容部７３および放射方向収容部７４とにより大容量に形成したものである。
【００８９】
このような構成によれば、グリースＧの補充をする必要がほとんどないし、また、仮にグリースＧの補充を行なう必要があるとしても簡単に補充を行なうことができる。
【００９０】
図２０は、図１８の実施の形態をさらに改良したものであり、空気通路７５を設けてグリースＧの移動を容易に行なえるようにしたものである。
【００９１】
図２１は、グリース収容部２５を構成する外側収容部７２、連通収容部７３および放射方向収容部７４内のほぼ全域にフェルト製の導油部材３０を収納したものである。
【００９２】
このような構成によれば、導油部材３０の毛細管現象によりグリースＧの油の移動を容易に行なうことができる。
【００９３】
図２２は、図２１とほぼ同様の実施の形態を示すものであり、連通収容部７３内に人絹唐打ち紐のような油芯３２を配設したものである。
【００９４】
このような構成によっても、図２１の実施の形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【００９５】
図２３は、図１８の実施の形態の改良であり、グリース収容部２５を構成する外側収容部７２、連通収容部７３および放射方向収容部７４のうち放射方向収容部７４の底部に連通する傾斜孔７６を外釜６６に形成し、この傾斜孔７６内に、ばね７８により放射方向収容部７４方向に付勢されたボール状の弁体７７を配設したものである。
【００９６】
このような構成によれば、下軸７０の回転数が上昇するにつれて弁体７６が遠心力によりばね７８の弾性に抗して傾斜孔７６内を上昇することになるため、その分放射方向収容部７４の容積が拡大することになり、グリースＧの一部が傾斜孔７６内に導入されることになる。すなわち、高速回転による遠心力の増大によるグリースＧの過剰供給を打ち消すように放射方向収容部７４の容積が拡大するので、高速回転においてもグリースＧの微量供給が可能となる。
【００９７】
図２４は、グリース収容部２５を構成する外側収容部７２、連通収容部７３および放射方向収容部７４のうち連通収容部７３の開口面積を調整しうる供給油量調整部材３４を外釜６６に螺合したものである。
【００９８】
このような構成によれば、必要により供給油量調整部材３４の螺進度を調整することにより適正な潤滑を行なうことができる。
【００９９】
図２５は、図２３の実施の形態とは逆に、下軸７０の回転数が上昇するにつれて、グリースＧの供給量が増大するようにしたものである。すなわち、連通収容部７３に連通する傾斜孔７６を外釜６６に形成し、この傾斜孔７６内に、ばね７８により連通収容部７３方向に付勢されたボール状の弁体７７を配設したものである。
【０１００】
このような構成によれば、停止時には弁体７６が連通収容部７３内に位置し、この連通収容部７３を遮蔽しているが、下軸７０の回転数が上昇するにつれて弁体７６が遠心力によりばね７８の弾性に抗して傾斜孔７６内を上昇することになるため、その分連通収容部７３の開口面積が拡大することになり、グリースＧの供給量が増大することになる。
【０１０１】
以上、本発明の種々の実施の形態について説明したが、図１の実施の形態において説明したように、各摺動部を構成する１対の摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリングプラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイヤモンド・ライク・カーボン、ＴｉＣ，ＴｉＮ，Ｎｉ−Ｐ，Ｃｒメッキのいずれかの部材を使用することは各実施の形態に適用可能であるし、また、導油部材３０の先端を摺動部から微小間隙を有するように離間させることにより、導油部材３０の先端における油の表面張力による油膜のみを摺動部に到達させるようにして純粋に油のみにより摺動部を潤滑することも各実施の形態に適用可能であることはもちろんである。
【０１０２】
また、グリース収容部の形状は前述した各実施の形態に限定されるものではない。
【０１０３】
図２６ないし図４１は、グリース収容部の実施の形態をそれぞれ示すものであり、簡略的に説明するため軸８０と軸受９０とにより摺動部が構成されているものとする。
【０１０４】
図２６において、グリース収容部は、軸受９０の内周面に密閉状に形成されている円環状の中空部９１により構成されている。本実施の形態において、軸８０の運動方向は回転運動ならびに往復運動のいずれでもよい。
【０１０５】
図２７において、グリース収容部は、軸受９０の上端から上下方向の中間部位までの内周面に形成された円環状の凹部９２により構成されている。
【０１０６】
図２８において、グリース収容部は、軸受９０の上端部の内周面に形成されたカップ状の凹部９２により構成されている。
【０１０７】
図２９において、グリース収容部は、軸受９０の内周面に密閉状に形成されている円環状の２つの中空部９１により構成されている。
【０１０８】
図３０において、グリース収容部は、軸８０の外周面に形成されている螺旋溝８１により構成されている。この螺旋溝８１は、複数条であってもよい。
【０１０９】
図３１において、グリース収容部は、軸受９０の内周面に形成されている螺旋溝９３により構成されている。
【０１１０】
図３２は、図２６の実施の形態を横向きにした実施の形態であり、図２９ないし図３１の実施の形態も同様に横向きに構成可能である。
【０１１１】
図３３において、グリース収容部は、軸受９０の内外を貫通するように形成されている複数の貫通孔９４により構成されている。
【０１１２】
図３４において、グリース収容部は、軸受９０の内外を貫通するように形成されている複数のスリット９５により構成されている。
【０１１３】
図３５において、グリース収容部は、軸８０の外周面に形成されている複数の環状溝８２により構成されている。
【０１１４】
図３６において、グリース収容部は、軸８０の外周面に削落形成されている平滑部８３により構成されている。
【０１１５】
図３７において、グリース収容部は、軸８０の内部に形成されている中心孔８４により構成されており、この中心孔８４と軸８０の外周面とは連通孔８５により連通されている。
【０１１６】
図３８において、グリース収容部は、軸受９０の上端から中間部位までの内周面に形成されている縦方向溝９６により構成されている。
【０１１７】
図３９は、図３８の実施の形態における縦方向溝９６の両端を閉じることにより横向きに構成可能としたものである。
【０１１８】
図４０において、グリース収容部は、軸受９０の中間部位の内周面に形成されている密閉凹部９７により構成されている。
【０１１９】
図４１において、グリース収容部は、軸８０の中間部位の外周面に円周方向に間隔を隔てて形成されている複数の密閉凹部８６により構成されている。
【０１２０】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。本発明は、実施の形態において説明しなかったその他の摺動部にも適用可能であることはもちろんである。
【０１２１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、下端部がミシン内部からミシン外部に露出した軸受部である針棒下メタルまたは押さえ棒下メタルに設けられたグリースによる潤滑装置であって、油と増ちょう剤からなるグリースを収容するグリース収容部を形成し、前記グリース収容部内に収容したグリースにより摺動部を潤滑するように構成し、前記グリース収納部は、グリースを前記摺動部に直接供給しうるように摺動部に隣接するようにしてミシン本体下部に配設され、前記グリース収納部の入り口が蓋体により覆われていることにより、摺動部の潤滑に好適なグリースにより摺動部を潤滑することができるし、また、蓋体を外して、グリースの補充を簡単に行うことができる。さらに、グリースを直接摺動部に個別配置したので、グリースの供給を一層長期間安定的に行なって摺動部を潤滑することができる。
【０１２２】
これにより、グリースＧを用いて摺動部の潤滑を行なうことにより、約２０００時間の耐久性を確認した。１日の稼働率を１０％として約１０年間のグリース補充不要による無給油使用が可能となった。この結果、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。また、グリース収容部を外部に露出しない部位に形成すれば、作業者に布の油汚れを生じるかもしれないという不安感を与えることなく摺動部の潤滑を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての天秤の潤滑装置の第１の実施の形態を示す説明図
【図２】図１の実施の形態の変形例を示す説明図
【図３】図２の実施の形態の変形例を示す説明図
【図４】図１の実施の形態の変形例を示す説明図
【図５】図１の実施の形態の変形例を示す説明図
【図６】図２の実施の形態の変形例を示す説明図
【図７】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針棒の潤滑装置の第１の実施の形態を示す説明図
【図８】図７の実施の形態の変形例を示す説明図
【図９】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての押え棒の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１０】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針棒揺動機構の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１１】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針振り装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１２】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての揺動桿により往復運動する針棒の潤滑装置の実施の形態を示す説明図で、Ａはスライド駒にグリース収容部を設けた説明図、Ｂは針棒抱き部にグリース収容部を設けた説明図、Ｃは針棒駆動桿にグリース収容部を設けた説明図、Ｄは針棒抱き部スライド駒軸にグリース収容部を設けた説明図、
【図１３】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての送り装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図で、Ａは縦断面図、ＢはＡの側面図
【図１４】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての釜オープナ装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１５】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての水平釜の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１６】本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての垂直釜の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図１７】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図１８】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図１９】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２０】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２１】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２２】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２３】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２４】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２５】図１６の実施の形態の変形例を示す説明図
【図２６】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図２７】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図２８】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図２９】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３０】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３１】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３２】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３３】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３４】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３５】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３６】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３７】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３８】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図３９】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図４０】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図４１】グリース収容部の他の実施の形態を示す説明図
【図４２】従来の工業用ミシンの潤滑装置を示す説明図
【符号の説明】
１ミシン本体
２上軸
４釣合錘
６針棒クランク
９針棒クランクロッド
１０針棒
１１針棒下メタル
１２リンク天秤
１３支持穴（孔）
１４天秤支え軸
１５天秤クランク
２５グリース収容部
３０導油部材
３２油芯
３４供給油量調整部材
３６上軸前メタル
３７スライド天秤
３８スライド軸
４１押え棒
４２押え棒メタル
４３針棒揺動台
４４針棒案内コロ
４６針棒支持台
４９針棒抱き部
５０スライド駒
５１針棒駆動桿
５２上下送り二又
５４角駒
５６基板
５７中釜案内腕軸
５８中釜案内腕
５９中釜オープナ
６０中釜案内クランクピン
６１中釜案内リンク
６３釜軸
６４釜軸上メタル
６５釜軸下メタル
６６外釜
６７内釜
７０下軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lubricating device in a sliding portion such as an industrial sewing machine hook, balance, needle bar, presser bar, feeding device, needle swing device, hook opener device, etc., and in particular, without supplying lubricating oil by a pump. The present invention relates to a lubricating device for an industrial sewing machine capable of performing lubrication.
[0002]
[Prior art]
  In general, industrialForThin balances, needle bars, feeders, etc. are driven at high speed in synchronization with the upper shaft driven by a motor, and are frequently driven and stopped, and their acceleration and deceleration are suddenly intermittently driven. Therefore, it is necessary to lubricate with a large amount of oil, and using grease has not been used because the amount of oil is insufficient and the sliding part is seized.
[0003]
For this reason, conventionally, the oil passages leading to these many high-speed sliding portions are concentrated and the oil in the oil pan is forcibly supplied and circulated by a single oil pump.
[0004]
FIG. 42 shows a lubricating device for lubricating an industrial sewing machine balance, a needle bar and the like as a representative example of a conventional industrial sewing machine lubricating device.
[0005]
42, in the sewing machine main body 1 of the industrial sewing machine, an upper shaft 2 that is rotationally driven by a motor (not shown) is disposed so as to extend in the horizontal direction. A center hole 3 for oil supply is drilled in the upper shaft 2 so as to reach the front end of the upper shaft 2, and an oil pan is driven in the center hole 3 by driving a pump (not shown). Oil O is supplied.
[0006]
A counterweight 4 is fitted on the outer periphery of the front end portion of the upper shaft 2 so as to rotate integrally with the upper shaft 2. A crank insertion hole 5 extending in parallel with the axis of the upper shaft 2 is formed in the outer peripheral portion of the counterweight 4. The shaft portion 7 of the needle bar crank 6 is formed in the crank insertion hole 5. A part of is inserted. In addition, an eccentric crank portion 8 is integrally projected at the tip of the needle bar crank 6, and the crank portion 8 includes
The needle bar crank rod 9 is pivotally supported, and the needle bar crank rod 9 moves up and down as the needle bar crank 6 rotates. The needle bar crank rod 9 supports a needle bar 10 having a needle (not shown) fixed to the lower end thereof. The needle bar 10 can move up and down as the needle bar crank rod 9 moves up and down. . The needle bar 10 is moved up and down by a needle bar lower metal 11 which is a bearing disposed at the lower end of the sewing machine body 1 and a needle bar upper metal (not shown) disposed at the middle part of the sewing machine body 1 in the vertical direction. Guided when moving.
[0007]
A link balance 12 that is driven by the rotation of the needle bar crank 6 is pivotally supported on the shaft portion 7 of the needle bar crank 6. On the other hand, a support hole 13 extending in the horizontal direction is formed in the upper portion of the sewing machine body 1, and a balance support shaft 14 is disposed in the support hole 13. Further, one end portion of a balance crank 15 is pivotally supported on the balance support shaft 14, and the balance crank 15 and the link balance 12 are pivotally supported with respect to each other.
[0008]
A communication hole 16 is formed in the front end portion of the upper shaft 2 to communicate the center hole 3 with the outer peripheral side of the upper shaft 2. Oil O is contained in the front end portion of the center hole 3 of the upper shaft 2. A felt filter 17 that removes contained abrasion powder and an oil amount adjusting pin 18 that adjusts the oil amount to the communication hole 16 are disposed. The counterweight 4 is formed with an oil supply hole 19 for supplying the oil O in the communication hole 16 of the upper shaft 2 into the crank insertion hole 5, and is inserted into the crank insertion hole 5. The needle bar crank 6 is communicated with the oil supply hole 19 to supply oil O in the oil supply hole 19 to the sliding part between the needle bar crank rod 9 and the link balance 12. The oil supply hole 20 is formed.
[0009]
On the other hand, the balance support shaft 14 supported by the support hole 13 is formed with an oil supply hole 21 for supplying oil to a sliding portion with the balance crank. Is connected to an oil supply pipe 22 that guides the oil O supplied from the center hole 3 of the upper shaft 2 through a front metal (not shown).
[0010]
According to the above-described configuration, the oil O pumped up from the oil pan by driving a pump (not shown) from the center hole 3 of the upper shaft 2 through the communication hole 16 and the oil supply holes 19 and 20, the needle bar crank 6. And the link balance 12 and the needle bar crank rod 9, and the slide between the balance support shaft 14 and the balance crank 15 through the oil supply pipe 22 and the oil supply hole 21 of the balance support shaft 14. These parts are supplied and lubricated. Further, the oil O that has lubricated these sliding portions is scattered from the respective sliding portions as indicated by arrows to lubricate the needle bar 10 and a presser bar (not shown).
[0011]
In addition, the oil O which lubricated each sliding part is returned to the oil pan and used again for lubrication of each sliding part.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, in order to use a part of the oil circulated throughout the entire sewing machine as in the above-described conventional industrial sewing machine lubrication device, it is necessary to consider the fabric stain caused by the oil and the cooling property of the oil. As the moving part, low-viscosity oil with poor performance had to be used.
[0013]
In addition, if a common oil is used for the entire sewing machine, if a problem such as oil leakage occurs or wear powder occurs at a certain location, the oil supply function is significantly deteriorated due to the influence of the trouble.
[0014]
Furthermore, since the oil supply depends on the operating time of the industrial sewing machine, the number of rotations of the motor, the length of the supply path, and the like, there is a possibility that the oil supply amount may vary.
[0015]
In addition, the operator must always check the amount of oil and check for oil stains to check if the oil has run out. The handling of was complicated.
[0016]
As described above, in the conventional industrial sewing machine lubrication device, in addition to the complexity of maintenance, if there is too little oil, seizure and wear may occur, and if there is too much oil, there is a risk of causing oil stains on the sewing product. .
[0017]
The present invention overcomes the conventional problems described above, is easy to maintain, and can properly lubricate the sliding portion without causing seizure or wear of the sliding portion, oil stains on the sewing product, and the like. An object of the present invention is to provide a lubricating device for an industrial sewing machine.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
By the way, in recent years, as the machining accuracy of various components of industrial sewing machines has improved dramatically, the contact resistance of the sliding part that slides at high speed in synchronization with the upper shaft becomes uniform and the frictional resistance is extremely high. As a result, the heat generation from the sliding portion was extremely reduced. Therefore, it has been found that the deterioration of the oil is extremely reduced, and no seizure occurs even if the amount of oil is extremely smaller than before. As a result of many experiments, as a result of trial and error in a system that stably supplies a small amount of oil, it was discovered for the first time in an industrial sewing machine that grease is suitable for lubricating the high-speed sliding part.
[0019]
  That is, the durability of about 2000 hours was confirmed by lubricating the sliding portion with grease G. Replenish grease for about 10 years with 10% daily operating rateUnnecessaryIt became possible to use without lubrication. As a result, the cost of industrial sewing machines can be reduced by eliminating the oil supply system for high-speed sliding parts such as conventional oil pumps, oil pans, upper and lower piping equipment for sliding parts, and recirculation devices from the jaws. Reduces seizure accidents due to running out of oil, can be fundamentally solved, can produce highly reliable industrial sewing machines with few failures, and can be used by anyone without the need for operator maintenance It has become possible to provide industrial sewing machines for dry heads.
[0020]
  Therefore, the feature of the industrial sewing machine lubrication device of the present invention according to claim 1 is:A lubricating device using grease provided on a needle bar lower metal or a presser bar lower metal which is a bearing portion whose lower end is exposed from the inside of the sewing machine to the outside of the sewing machine.And a grease containing part for containing grease made of a thickener, and the grease contained in the grease containing part.RizuriConfigured to lubricate moving partsThe grease storage portion is disposed at the lower part of the sewing machine main body so as to be adjacent to the sliding portion so that grease can be directly supplied to the sliding portion, and the entrance of the grease storage portion is covered with a lid. ingIn the point. By adopting such a configuration, the sliding portion can be lubricated for a long period of time with grease suitable for lubricating the sliding portion with an appropriate amount of oil coming out of the thickener.Moreover, since the grease is individually arranged directly on the sliding portion, the sliding portion can be lubricated by supplying grease more stably for a longer period of time.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the description of the embodiments of the present invention, the same or common configurations as those of the conventional one described above are denoted by the same reference numerals in the drawings, and the description thereof is omitted.
[0031]
FIG. 1 shows a first embodiment of a balance lubrication device as a lubrication device for an industrial sewing machine of the present invention. The upper portion of a sewing machine body 1 is covered with a lid 26 that can be opened and closed. A grease containing portion 25 is formed. The lower part of this grease accommodating part 25 is formed in the funnel shape. Further, a bottomed support hole 13 extending in the horizontal direction is formed in the sewing machine main body 1 below the grease accommodating portion 25, and a balance support shaft 14 is supported in the support hole 13. ing. Further, a communication hole 27 is formed between the grease accommodating portion 25 and the support hole 13.
[0032]
  And beforeWritingThe lease container 25 and the support hole 13 are filled with grease G in which fine solids called thickeners are dispersed in the base oil. As the thickener of the grease G, a solid that is insoluble in the base oil but has an affinity in the operating temperature range and finely disperses in the base oil to form a stable three-dimensional structure is preferable. In general, a metal soap obtained by saponifying a fatty acid with an alkali or alkaline earth metal hydroxide is used as a thickener.
[0033]
  The needle bar crank rod 9 and the link balance 12 are provided with oil supply holes 28 and 29, respectively, and a felt oil guide member 30 that can supply oil to these oil supply holes 28 and 29 by capillary action. Is in contact with the needle bar crank rod 9 and the link balance 12 or opposed with a small gap.ArrangedIt is installed. Further, the oil of the grease G is subjected to capillary action so as to reach the pivot member 31 of the oil guide member 30, the link balance 12 and the balance crank 15 from the grease accommodating portion 25 through the support hole 13 and the balance support shaft 14. Oil cores 32 and 32 are disposed as oil guide members guided by. Furthermore, the balance support shaft 14 is formed with an opening (not shown) that communicates with the inside and outside of the balance support shaft 14, and an oil guide member 30 made of felt is filled in the opening. It should be noted that a sintered material of iron, copper, or plastic that can guide oil by capillary action may be used in place of the felt or oil core.
[0034]
According to the above-described configuration, each oil core 32 having a base end portion located in the grease accommodating portion 25 guides oil contained in the grease G to each sliding portion by capillary action, and each sliding is performed by this oil. Since the portion is lubricated, the sliding portion can be stably lubricated.
[0035]
  That is, the durability of about 2000 hours was confirmed by lubricating the sliding portion with grease G. Replenish grease for about 10 years with 10% daily operating rateUnnecessaryIt became possible to use without lubrication. As a result, the cost of industrial sewing machines can be reduced by eliminating the oil supply system for high-speed sliding parts such as conventional oil pumps, oil pans, upper and lower piping equipment for sliding parts, and recirculation devices from the jaws. Reduces seizure accidents due to running out of oil, can be fundamentally solved, can produce highly reliable industrial sewing machines with few failures, and can be used by anyone without the need for operator maintenance It has become possible to provide industrial sewing machines for dry heads.
[0036]
Further, by separating the felt oil guide member 30 from the needle bar crank rod 9 and the link balance 12 so as to have a minute gap, the oil film due to the oil surface tension at the tip of the oil guide member 30 slides. Therefore, contact of the oil guide member 30 with the sliding portion is avoided, and the sliding portion can be lubricated purely with oil. Further, since the oil guide member is separated from the sliding portion and does not directly contact, the oil guide member is not deformed or worn.
[0037]
Further, at least one of the pair of sliding surfaces constituting each sliding portion described above is provided with engineering plastic, copper or aluminum-based metal material, diamond-like carbon, TiC, TiN, Ni-P. By using any one of the Cr plating members, the following effects can be obtained. In other words, there are frequent point contacts on the sliding surface due to irregular behavior of the sliding part and high load caused by intermittent driving due to frequent sudden start and stop, which are typical movements of industrial sewing machines. In some cases, the extreme pressure may be generated on the sliding surface. However, the use of each member described above can compensate for the insufficient oil film strength in the extreme pressure state.
[0038]
Among the materials described above, engineering plastics are low friction members, and copper-based metallic materials have high heat resistance. In addition, aluminum-based metal materials and materials that do not cause diamond-like carbon seizure, and materials such as TiC, TiN, Ni-P, and Cr plating do not seize similarly.
[0039]
In addition, at least one sliding surface of a pair of sliding surfaces constituting each sliding portion in each embodiment to be described later is provided with engineering plastic, copper or aluminum-based metal material, diamond-like carbon, TiC, If any member of TiN, Ni-P, and Cr plating is used, the same effect can be obtained. Therefore, the use of these members is naturally applicable to each embodiment. Avoid restatement about that. Further, in each embodiment to be described later, the same components as those in the embodiment in FIG.
[0040]
FIG. 2 shows a modification of the embodiment of FIG. 1 described above. A vertical screw hole 33 communicating with the support hole 13 is formed in the upper portion of the sewing machine body 1, and the screw hole 33 has a vertical direction. A screw-like supply oil amount adjusting member 34 that adjusts the amount of oil flowing through the oil core 32 by pressing against the oil core 32 that is an oil guide member is screwed.
[0041]
According to such a configuration, it is possible to adjust the amount of oil flowing through the oil core 32 and supply an appropriate amount of oil to each sliding portion in addition to the same effects as the embodiment of FIG. 1 described above. It becomes.
[0042]
  FIG. 3 shows a modification of the embodiment of FIG. 2 described above, so that the grease accommodating portion 25 communicating with the support hole 13 reaches the vicinity of the upper shaft front metal 36 that supports the upper shaft 2. An oil guide member 30 made of felt is disposed between the bottom of the grease accommodating portion 25 and the outer peripheral surface of the upper shaft 2 inside the upper shaft front metal 36. Further, the felt oil guide member 30 and the needle shown in FIG. 1 for lubricating the needle bar crank rod 9 and the link balance 12 are used.rodFurther, an oil core 32 is disposed between the oil core 10 and the oil core 32.
[0043]
According to such a configuration, the sliding portion between the upper shaft front metal 36 and the upper shaft 2 and the sliding between the needle bar 10 and the needle bar lower metal 11 are caused by the oil contained in the grease G in the grease accommodating portion 25. The moving part can be further lubricated. As a result, it is possible to change a rolling bearing, which is often used in the conventional upper shaft metal 36, to a sliding bearing, and to prevent noise and vibration.
[0044]
FIG. 4 shows another modification of the embodiment of FIG. 1 described above. Another grease accommodating portion 25 is formed in the front end portion of the upper shaft 2, and the grease G accommodated in the grease accommodating portion 25 is shown. The needle bar crank 6 and the link balance 12 are fed by a plurality of felt oil guide members 30 disposed in the same path as the communication holes and oil supply holes 19 and 20 described in the above-described conventional one. In addition, it is supplied to the sliding portion with the needle bar crank rod 9.
[0045]
According to such a configuration, only one oil core 32 having a base end portion in the grease accommodating portion 25 provided at the upper portion of the sewing machine main body 1 is required.
[0046]
Further, instead of the grease accommodating portion 25 in the front end portion of the upper shaft 2 shown in FIG. 4, the grease accommodating portion 25 is formed directly in the crank insertion hole 5 of the counterweight 4, as shown in FIG. However, substantially the same effect can be obtained.
[0047]
FIG. 6 shows an embodiment in which the slide balance is lubricated. The tip of an oil core 32 having a base end portion in a grease accommodating portion 25 provided at the upper portion of the sewing machine body 1 is connected to a slide balance 37. The sliding portion between the slide balance 37 and the slide shaft 38 is lubricated.
[0048]
According to this embodiment, the sliding portion between the slide balance 37 and the slide shaft 38 can be well lubricated.
[0049]
FIG. 7 shows a first embodiment of a needle bar lubricating device as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention, in which the sewing machine body 1 near the needle bar lower metal 11 supporting the needle bar 10 is greased. A housing portion 25 is formed, and a minute gap is formed between the tip of the grease housing portion 25 and the outer peripheral surface of the needle bar 10 inside the needle bar lower metal 11 between the outer surface of the needle bar 10. Thus, an oil guide member 30 made of felt is disposed.
[0050]
According to such a configuration, the sliding portion between the needle bar lower metal 11 and the needle bar 10 can be lubricated by the oil of the grease G in the grease storage unit 25. Moreover, since this grease accommodating part 25 is formed in the inside of an industrial sewing machine and an operator cannot see visually, an operator does not care about the possibility of the cloth stain | pollution | contamination by oil.
[0051]
FIG. 8 shows a modification of FIG. 7, in which a rising portion 39 is provided in the grease storage portion 25 so that the lid 26 can be mounted on the top portion. In addition, the drilling part at the time of processing of the grease accommodating part 25 is shielded by the plug body 40.
[0052]
According to such a configuration, there is no possibility of spilling when the grease G is filled in the grease accommodating portion 25.
[0053]
FIG. 9 shows an embodiment of a presser bar lubricating device as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0054]
In FIG. 9, the presser bar 41 is supported by a presser bar metal 42 formed at the lower part of the sewing machine main body 1, and the sewing machine main body 1 in the vicinity of the presser bar metal 42 has a grease accommodating portion 25 formed therein. In addition, a felt is formed between the tip of the grease accommodating portion 25 and the outer peripheral surface of the presser bar 41 inside the presser bar metal 42 so as to form a minute gap between the outer peripheral surface of the presser bar 41. An oil guide member 30 is provided.
[0055]
According to such a configuration, the sliding portion of the presser bar metal 42 and the presser bar 41 can be lubricated by the oil of the grease G in the grease accommodating portion 25.
[0056]
FIG. 10 shows an embodiment of a lubricating device for a needle bar swing mechanism as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0057]
In FIG. 10, the needle bar 10 is supported on the needle bar swing base 43, and a guide portion 45 that guides the needle bar guide roller 44 when the needle bar 10 swings includes the needle bar swing base. 43. The upper and lower portions of the needle bar swing base 43 are respectively formed with grease accommodating portions 25, and the needle bar is located between the end of each grease accommodating portion 25 and the outer peripheral surface of the needle bar 10. An oil guide member 30 made of felt is disposed so as to form a minute gap between the outer peripheral surface of the tenth surface. The needle bar rocking base 43 near the needle bar guide roller 44 is formed with another grease storage portion 25 between the lower end portion of the storage portion 25 and the needle bar guide roller 44. Similarly, an oil guide member 30 made of felt is disposed.
[0058]
  According to such a configuration,needleThe sliding portion between the bar swing base 43 and the needle bar 10 and the sliding portion between the needle bar guide roller 44 and the guide portion 45 can be lubricated with the grease G.
[0059]
FIG. 11 shows an embodiment of a lubrication device for a needle swing device as a lubrication device for an industrial sewing machine according to the present invention.
[0060]
In FIG. 11, the needle bar 10 is supported by a needle bar support base 46 having two upper and lower arm parts 47 and 48, and the needle bar 10 between both arm parts 47 and 48 of the needle bar support base 46 is attached to the needle bar 10. Is supported so that the needle bar holding portion 49 protrudes laterally. The needle bar crank 6 is fitted in the needle bar holding portion 49. The arm portions 47 and 48 of the needle bar support base 46 and the needle bar holding portion 49 are respectively formed with grease accommodating portions 25, and between the grease accommodating portions 25 and the corresponding sliding portions. Each of them is provided with an oil guide member 30 made of felt.
[0061]
According to such a configuration, the sliding portions between the arm portions 47 and 48 of the needle bar support base 46 and the needle bar 10 and the sliding portions between the needle bar holding portion 49 and the needle bar crank 6 are provided with grease. Oil of the grease G in the housing portion 25 is supplied and lubricated.
[0062]
FIG. 12 shows an embodiment of a lubricating device for a needle bar which reciprocates by a swing rod as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0063]
FIG. 12A shows an embodiment in which the grease accommodating portion 25 is provided in the slide piece 50 fitted to the needle bar holding portion 49, and between this grease accommodating portion 25 and the needle bar holding portion 49, FIG. An oil guide member 30 made of felt is disposed. On the other hand, FIG. 12B shows an embodiment in which the grease accommodating portion 25 is provided in the needle bar holding portion 49 contrary to FIG. 12A, and a felt is formed between the grease accommodating portion 25 and the slide piece 50. An oil guide member 30 is provided.
[0064]
Either one or both of the grease accommodating portion 25 of the slide piece 50 in FIG. 12A and the grease accommodating portion 25 of the needle bar holding portion 49 in FIG. 12B may be formed.
[0065]
According to such a configuration, the oil of the grease G in the grease accommodating portion 25 of at least one of the needle bar holding portion 49 and the slide piece 50 is supplied to the sliding portion of the needle bar holding portion 49 and the slide piece 50. It will be lubricated.
[0066]
FIG. 12C shows an embodiment in which a grease storage portion 25 is provided in a needle bar drive rod 51 fitted to the needle bar holding portion 49, and between this grease storage portion 25 and the needle bar holding portion 49. Is provided with an oil guide member 30 made of felt. On the other hand, FIG. 12D shows an embodiment in which a grease storage portion 25 is provided in the needle bar holding portion 49 contrary to FIG. 12C, and there is a felt between the grease storage portion 25 and the needle bar drive rod 51. An oil guide member 30 is provided.
[0067]
Either one or both of the grease accommodating portion 25 of the needle bar driving rod 51 in FIG. 12C and the grease accommodating portion 25 of the needle bar holding portion 49 in FIG. 12D may be formed.
[0068]
According to such a configuration, the sliding portion between the needle bar holding portion 49 and the needle bar driving rod 51 includes oil of grease G in the grease accommodating portion 25 of at least one of the needle bar holding portion 49 and the needle bar driving rod 51. Will be supplied and lubricated.
[0069]
FIGS. 13A and 13B show an embodiment of a lubricating device for a feeding device for feeding cloth as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0070]
In FIG. 13, a grease accommodating portion 25 is formed at the base of the vertical feed fork 52, and a square piece 54 is slidably fitted in the forked part 53 of the vertical feed fork 52. Has been. A generally U-shaped groove 55 is formed in the central portion of the bifurcated portion 53 in the width direction, and the oil guide member 30 made of felt is accommodated in the U-shaped groove 55. Has been. Further, another oil guide member 30 is provided for connecting the grease containing portion 25 and the oil guide member 30 in the groove 55 of the bifurcated portion 53.
[0071]
According to such a configuration, since the oil of the grease G in the grease accommodating portion 25 is supplied to the oil guide member 30 of the forked portion 53, the sliding portion between the forked portion 53 and the square piece 54 is lubricated. Can be done.
[0072]
FIG. 14 shows an embodiment of a lubricating device for a hook opener device as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention.
[0073]
In FIG. 14, an inner hook guide arm shaft 57 is fixed to an industrial sewing machine substrate 56 such that the hook guide arm shaft 57 extends in the vertical direction and the upper portion faces the substrate 56. A base portion of an inner hook guide arm 58 that is substantially L-shaped and has an inner hook opener 59 attached to the tip is rotatably supported on the inner hook guide arm shaft 57. An intermediate hook guide crankpin 60 is fixed to an intermediate portion of the intermediate hook guide arm 58, and an intermediate hook guide link 61 is rotatably fitted to the intermediate hook guide crankpin 60. .
[0074]
The inner hook guide arm shaft 57 is formed with a grease accommodating portion 25, and an oil guide member 30 made of felt is disposed between the grease accommodating portion 25 and the inner hook guide arm 58. . The inner hook guide crankpin 60 is formed with a grease accommodating portion 25, and an oil guide member 30 made of felt is disposed between the grease accommodating portion 25 and the inner hook guide link 61. .
[0075]
According to such a configuration, the sliding portion between the hook guide arm shaft 57 and the hook guide arm 58 can be lubricated by the grease G in the grease accommodating portion 25 of the hook guide arm shaft 57. . Further, the sliding portion between the hook guide crankpin 60 and the hook guide link 61 can be lubricated by the grease G in the grease accommodating portion 25 of the hook guide crankpin 60.
[0076]
FIG. 15 shows an embodiment of a lubricating device for a horizontal hook as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0077]
In FIG. 15, a vertical through hole 62 is formed in the industrial sewing machine substrate 56, and the hook shaft 63 is rotatable in the through hole 62 to the hook shaft upper metal 64 and the hook shaft lower metal 65. It is supported. An outer hook 66 protrudes integrally from the upper end of the hook shaft 63, and an inner hook 67 fits the race protrusion 68 of the outer hook 66 into the race groove 69 of the outer hook 66. It is supported so that it can rotate relative to each other. An inner hook guide link 61 is rotatably fitted to the hook shaft 63 below the outer hook 66.
[0078]
The hook shaft 63 is formed with a grease accommodating portion 25 from the inner end to the lower end portion of the outer hook 66 which is the upper end, and the grease is formed from the outer side of the race groove 69 of the outer hook 66. The outer hook 66 is formed with another substantially L-shaped grease containing portion 25 so as to communicate with the upper end portion of the containing portion 25. Further, between the grease accommodating portion 25 of the hook shaft 63 and the inner peripheral surface of the hook shaft upper metal 64, the hook shaft lower metal 65, and the inner hook guide link 61, an oil guide member 30 made of felt is arranged. Also, an oil guide member 30 made of felt is disposed between the grease accommodating portion 25 of the outer hook 66 and the race groove 69.
[0079]
According to such a configuration, the sliding portion of the hook shaft 63 and the hook shaft upper metal 64, the hook shaft lower metal 65 and the inner hook guide link 61, and the outer hook by the grease G in the grease containing portions 25. The sliding portions of the 66 race grooves 69 and the race protrusions 68 of the inner hook 67 are lubricated.
[0080]
FIGS. 16 to 25 show an embodiment of a lubricating device for a vertical hook as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
[0081]
In the embodiment of FIG. 16, an outer hook 66 is fixed to the distal end portion of the lower shaft 70, and an inner hook 67 has its race protrusion 68 on the inner side of the outer hook 66. It is supported so as to be able to rotate relative to the race groove 69.
[0082]
And the grease accommodating part 25 of the shape bent so that it might reach from the outer side of the race groove 69 of the said outer hook 66 to the vicinity of the said lower shaft 70 is formed. The grease accommodating portion 25 includes an inner accommodating portion 71 that extends in the vicinity of the lower shaft 70 in parallel with the axial direction of the lower shaft 70, an outer accommodating portion 72 that is positioned outside the race groove 69 of the outer hook 66, It is comprised by the communication accommodation part 73 which connects both these accommodating parts 71 and 72. FIG. An oil guide member 30 made of felt is disposed between the grease container 25 of the outer hook 66 and the race groove 69.
[0083]
According to such a configuration, the sliding portion of the race groove 69 of the outer hook 66 and the race protrusion 68 of the inner hook 67 is lubricated by the oil of the grease G in the grease accommodating portion 25. The grease G housed in the inner housing portion 71 in the vicinity of the lower shaft 70 of the grease housing portion 25 is outside the outer housing portion 72 located outside the outer pot 66 due to the centrifugal force accompanying the rotation of the lower shaft 70. Therefore, it is effectively provided for lubrication. Therefore, the oil path from the oil pan conventionally formed in the lower shaft 70 is not necessary.
[0084]
FIG. 17 shows a modification of FIG. 16, in which the grease G stored in the inner storage portion 71 in the vicinity of the lower shaft 70 of the grease storage portion 25 in the embodiment of FIG. In order to satisfactorily reach the outer housing portion 72 outside the outer hook 66 due to the centrifugal force accompanying, the small diameter air passage 75 communicating with the innermost peripheral portion of the grease housing portion 25 at the center of the outer hook 66. Is formed.
[0085]
According to such a configuration, when the grease G in the inner housing portion 71 of the grease housing portion 25 moves to the outer housing portion 72 on the outer peripheral side via the communication housing portion 73 by centrifugal force, the inner housing portion 71 Since there is no negative pressure, the grease G can be moved smoothly by centrifugal force.
[0086]
18 omits the inner housing portion 71 of FIG. 16, and instead of the inner housing portion 71, a radial housing portion 74 extending in the radial direction of the lower shaft 70 is provided, and the outer end of the radial housing portion 74 is provided. The lid 26 is provided in the part.
[0087]
According to such a configuration, since the lid body 26 of the radial direction accommodation portion 74 faces upward, the grease G can be easily replenished without removing the hook.
[0088]
In FIG. 19, the grease accommodating portion 25 is formed with a large capacity by the inner accommodating portion 71, the outer accommodating portion 72, the communication accommodating portion 73, and the radial direction accommodating portion 74.
[0089]
According to such a configuration, there is almost no need to replenish the grease G, and even if it is necessary to replenish the grease G, it can be easily replenished.
[0090]
FIG. 20 is a further improvement of the embodiment of FIG. 18 in which an air passage 75 is provided so that the grease G can be moved easily.
[0091]
FIG. 21 shows a case where the felt oil guide member 30 is accommodated in almost the entire area of the outer accommodation portion 72, the communication accommodation portion 73, and the radial direction accommodation portion 74 constituting the grease accommodation portion 25.
[0092]
According to such a configuration, the grease G can be easily moved by the capillary action of the oil guide member 30.
[0093]
FIG. 22 shows an embodiment that is almost the same as that in FIG. 21, in which an oil core 32 such as a human silk tanged string is disposed in the communication accommodation portion 73.
[0094]
Even with such a configuration, it is possible to achieve substantially the same operational effects as the embodiment of FIG.
[0095]
FIG. 23 is an improvement of the embodiment of FIG. 18, and is an inclination that communicates with the bottom of the radial accommodating portion 74 among the outer accommodating portion 72, the communicating accommodating portion 73, and the radial accommodating portion 74 that constitute the grease accommodating portion 25. A hole 76 is formed in the outer hook 66, and a ball-shaped valve body 77 urged in the radial direction accommodating portion 74 direction by a spring 78 is disposed in the inclined hole 76.
[0096]
According to such a configuration, as the rotational speed of the lower shaft 70 increases, the valve body 76 rises in the inclined hole 76 against the elasticity of the spring 78 due to the centrifugal force. The volume of the portion 74 is expanded, and a part of the grease G is introduced into the inclined hole 76. That is, since the volume of the radial direction accommodation portion 74 is expanded so as to cancel the excessive supply of the grease G due to the increase in centrifugal force due to the high speed rotation, a small amount of grease G can be supplied even at high speed rotation.
[0097]
FIG. 24 shows the supply oil amount adjusting member 34 that can adjust the opening area of the communication accommodation portion 73 among the outer accommodation portion 72, the communication accommodation portion 73, and the radial direction accommodation portion 74 constituting the grease accommodation portion 25 in the outer pot 66. It is screwed.
[0098]
According to such a configuration, proper lubrication can be performed by adjusting the degree of screwing of the supply oil amount adjusting member 34 as necessary.
[0099]
FIG. 25 shows a configuration in which the supply amount of grease G increases as the rotational speed of the lower shaft 70 increases, contrary to the embodiment of FIG. That is, an inclined hole 76 communicating with the communication accommodating portion 73 is formed in the outer hook 66, and a ball-shaped valve body 77 urged toward the communication accommodating portion 73 by a spring 78 is disposed in the inclined hole 76. Is.
[0100]
According to such a configuration, the valve body 76 is located in the communication housing portion 73 and shields the communication housing portion 73 when stopped, but the valve body 76 is centrifuged as the rotational speed of the lower shaft 70 increases. Since the force lifts the inside of the inclined hole 76 against the elasticity of the spring 78, the opening area of the communication accommodation portion 73 is increased correspondingly, and the supply amount of the grease G is increased.
[0101]
As described above, various embodiments of the present invention have been described. As described in the embodiment of FIG. 1, at least one sliding surface among a pair of sliding surfaces constituting each sliding portion, The use of any member of engineering plastic, copper or aluminum-based metal material, diamond-like carbon, TiC, TiN, Ni-P, or Cr plating is applicable to each embodiment, and is not limited. By separating the tip of the oil member 30 from the sliding portion so as to have a minute gap, only the oil film due to the surface tension of the oil at the tip of the oil guiding member 30 is made to reach the sliding portion so that it is purely oil alone. Of course, lubrication of the sliding portion is also applicable to each embodiment.
[0102]
Further, the shape of the grease container is not limited to the above-described embodiments.
[0103]
FIGS. 26 to 41 show embodiments of the grease storage portion, respectively. For the sake of simplicity, it is assumed that a sliding portion is constituted by the shaft 80 and the bearing 90.
[0104]
In FIG. 26, the grease accommodating portion is configured by an annular hollow portion 91 formed in a hermetically sealed manner on the inner peripheral surface of the bearing 90. In the present embodiment, the movement direction of the shaft 80 may be either a rotational movement or a reciprocating movement.
[0105]
In FIG. 27, the grease accommodating portion is configured by an annular recess 92 formed on the inner peripheral surface from the upper end of the bearing 90 to the intermediate portion in the vertical direction.
[0106]
In FIG. 28, the grease accommodating portion is configured by a cup-shaped recess 92 formed on the inner peripheral surface of the upper end portion of the bearing 90.
[0107]
In FIG. 29, the grease storage portion is constituted by two annular hollow portions 91 formed in a sealed manner on the inner peripheral surface of the bearing 90.
[0108]
In FIG. 30, the grease accommodating portion is constituted by a spiral groove 81 formed on the outer peripheral surface of the shaft 80. The spiral groove 81 may be a plurality of strips.
[0109]
In FIG. 31, the grease accommodating portion is constituted by a spiral groove 93 formed on the inner peripheral surface of the bearing 90.
[0110]
FIG. 32 is an embodiment in which the embodiment of FIG. 26 is turned sideways, and the embodiments of FIGS. 29 to 31 can be similarly formed sideways.
[0111]
In FIG. 33, the grease accommodating portion is configured by a plurality of through holes 94 formed so as to penetrate the inside and outside of the bearing 90.
[0112]
In FIG. 34, the grease accommodating portion is constituted by a plurality of slits 95 formed so as to penetrate the inside and outside of the bearing 90.
[0113]
In FIG. 35, the grease accommodating portion is constituted by a plurality of annular grooves 82 formed on the outer peripheral surface of the shaft 80.
[0114]
In FIG. 36, the grease storage portion is constituted by a smooth portion 83 that is formed by cutting off the outer peripheral surface of the shaft 80.
[0115]
In FIG. 37, the grease accommodating portion is constituted by a center hole 84 formed inside the shaft 80, and the center hole 84 and the outer peripheral surface of the shaft 80 are communicated by a communication hole 85.
[0116]
In FIG. 38, the grease accommodating portion is constituted by a longitudinal groove 96 formed on the inner peripheral surface from the upper end of the bearing 90 to the intermediate portion.
[0117]
FIG. 39 is configured such that it can be configured horizontally by closing both ends of the longitudinal groove 96 in the embodiment of FIG.
[0118]
In FIG. 40, the grease accommodating portion is configured by a sealed concave portion 97 formed on the inner peripheral surface of the intermediate portion of the bearing 90.
[0119]
In FIG. 41, the grease accommodating portion is constituted by a plurality of sealed recesses 86 formed on the outer peripheral surface of the intermediate portion of the shaft 80 at intervals in the circumferential direction.
[0120]
In addition, this invention is not limited to embodiment mentioned above, A various change is possible as needed. Of course, the present invention can be applied to other sliding portions not described in the embodiments.
[0121]
【The invention's effect】
  As described above, according to the present invention,A lubricating device using grease provided on a needle bar lower metal or a presser bar lower metal which is a bearing portion whose lower end is exposed from the inside of the sewing machine to the outside of the sewing machine.And a grease containing part for containing grease made of a thickener, and the grease contained in the grease containing part.RizuriConfigured to lubricate moving partsThe grease storage portion is disposed at the lower part of the sewing machine main body so as to be adjacent to the sliding portion so that grease can be directly supplied to the sliding portion, and the entrance of the grease storage portion is covered with a lid. ingTherefore, the sliding part can be lubricated with grease suitable for lubricating the sliding part.In addition, it is possible to easily replenish grease by removing the lid.. furtherSince the grease is individually arranged directly on the sliding portion, the grease can be supplied stably for a long period of time to lubricate the sliding portion.
[0122]
  As a result, the durability of about 2000 hours was confirmed by lubricating the sliding portion with grease G. The daily operating rate was 10%, and it became possible to use oil-free for about 10 years without replenishing grease.As a resultThe cost of industrial sewing machines has been reduced by eliminating the oil supply system for high-speed sliding parts consisting of conventional oil pumps, oil pans, upper and lower piping equipment for sliding parts, and recirculation devices from the jaws. A dry head that can fundamentally solve seizure accidents due to running out of oil, produce highly reliable industrial sewing machines with few failures, and eliminates operator maintenance. It is now possible to provide industrial sewing machines. Further, if the grease accommodating portion is formed at a site that is not exposed to the outside, the sliding portion can be lubricated without giving the operator a sense of concern that oil stains on the cloth may occur.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a first embodiment of a lubricating device for a balance as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention;
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
6 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 7 is an explanatory view showing a first embodiment of a needle bar lubricating device as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention;
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 9 is an explanatory view showing an embodiment of a presser bar lubricating device as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory view showing an embodiment of a lubricating device for a needle bar swing mechanism as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing an embodiment of a lubrication device for a needle swing device as a lubrication device for an industrial sewing machine according to the present invention.
FIG. 12 is an explanatory view showing an embodiment of a lubricating device for a needle bar that reciprocates by a swing rod as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention, and A is an explanatory view in which a grease accommodating portion is provided on a slide piece. , B is an explanatory view in which a grease accommodating portion is provided in the needle bar holding portion, C is an explanatory view in which the grease accommodating portion is provided in the needle bar driving rod, and D is an explanation in which the grease accommodating portion is provided on the needle bar holding portion slide piece shaft. Figure,
FIGS. 13A and 13B are explanatory views showing an embodiment of a lubricating device of a feeding device as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention, wherein A is a longitudinal sectional view, and B is a side view of A.
FIG. 14 is an explanatory view showing an embodiment of a lubricating device for a hook opener device as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention.
FIG. 15 is an explanatory view showing an embodiment of a horizontal hook lubricating device as a lubricating device for an industrial sewing machine of the present invention.
FIG. 16 is an explanatory view showing an embodiment of a lubricating device for a vertical hook as a lubricating device for an industrial sewing machine according to the present invention.
FIG. 17 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 18 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 19 is an explanatory view showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 20 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 21 is an explanatory view showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 22 is an explanatory view showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 23 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
24 is an explanatory view showing a modification of the embodiment of FIG.
25 is an explanatory diagram showing a modification of the embodiment of FIG.
FIG. 26 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 27 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 28 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 29 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 30 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 31 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 32 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 33 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 34 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 35 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 36 is an explanatory view showing another embodiment of a grease container
FIG. 37 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 38 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 39 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 40 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 41 is an explanatory view showing another embodiment of the grease container
FIG. 42 is an explanatory view showing a conventional industrial sewing machine lubrication device.
[Explanation of symbols]
1 Sewing machine
2 Upper shaft
4 counterweight
6 Needle bar crank
9 Needle bar crank rod
10 Needle bar
11 Needle bar lower metal
12 Link Balance
13 Support hole (hole)
14 Balance support shaft
15 Balance crank
25 Grease container
30 Oil guide member
32 Oil core
34 Supply oil amount adjusting member
36 Upper shaft metal
37 slide balance
38 Slide axis
41 Presser bar
42 Presser bar metal
43 Needle bar swing base
44 Needle bar guide roller
46 Needle bar support
49 Needle bar holding part
50 slide pieces
51 Needle bar drive rod
52 Up and down feed
54 Kakukoma
56 substrates
57 Cauldron guide arm shaft
58 Cauldron guide arm
59 Nakagama Opener
60 Cauldron guide crankpin
61 Nakagama guide link
63 Hook shaft
64 Top shaft metal
65 Hook shaft lower metal
66 Outer pot
67 Inner pot
70 Lower shaft

Claims

In an industrial sewing machine lubrication device for lubricating a sliding portion in which a plurality of members slide relatively in synchronization with rotation of an upper shaft by a motor in an industrial sewing machine ,
It is a lubrication device using grease provided on the needle bar lower metal or the presser bar lower metal which is a bearing part whose lower end is exposed from the inside of the sewing machine to the outside of the sewing machine,
Forming a grease accommodating portion for accommodating grease composed of oil and a thickener, and configured to lubricate the sliding portion with the grease accommodated in the grease accommodating portion; A lubricating device for an industrial sewing machine, which is disposed at a lower part of a sewing machine main body so as to be directly supplied to a sliding part and is covered with a lid body at an entrance of the grease storage part. .