JP3796803B2 - Car body frame structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定方向に延びる複数の平面部および隣合う平面部同志の連結部である角部から成る閉断面状のフレームを有する自動車車体のフレーム構造であって、例えば車体前後方向に延びるフロントフレームやリアフレーム等のフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体のフロントフレームやリアフレーム等のフレームは、車両衝突時等においてフレームの車体外方端から軸方向(長手方向)に圧縮荷重が作用した場合、荷重入力初期にそれ程大きくない荷重で軸方向に潰れ始めることによってフレームの車体内方側に位置する車体部位に該フレームを介して大きな荷重が作用しないようにすると共に、一旦潰れ始めたらその後は折れ曲がることなくフレーム全体が軸方向に規則正しく安定的に潰れることによってなるべく大きな潰れ荷重が維持され、それによって十分に衝突エネルギを吸収できることが望ましい。
【0003】
上記フレームの軸方向に規則正しく安定的に潰れてなるべく大きな潰れ荷重を維持することができる好適な潰れモードは、例えばシングルハット型フレーム(断面ハット状パネルと断面直線状のパネルとから成るフレーム)の場合、斜視図である図39、図39のXXXX−XXXX線断面図である図40、図39のXXXXIA−XXXXIA線断面図である図41(A)および図39のXXXXIB−XXXXIB線断面図である図41(B)に示す様に、フレームの軸方向に延びる4つの平面部1,2,3,4のそれぞれはフレーム固有の潰れピッチPにて軸方向に交互に凹凸を繰り返して潰れ変形すると共に、角部5,6,7,8を形成する隣合う2つの平面部同志、例えば角部5を形成する平面部1と平面部2とは軸方向の各潰れピッチ領域において一方が凹であれば他方が凸に潰れ変形するモードであり、かかるモードが狙いとする潰れモードである。
【0004】
ダブルハット型フレーム(2つの断面ハット状パネルから成るフレーム)の場合の狙いとする潰れモードも上記シングルハット型フレームの場合と同様である。つまり、この場合のある潰れピッチ領域における断面は図42(A)に示す様に、この潰れピッチ領域の軸方向隣りの潰れピッチ領域における断面は図42(B)に示す様に変形するのが狙いとする潰れモードである。
【0005】
なお、図40〜図42中の破線はフレームの基準断面(変形前の断面)位置を示し、各図に示す断面においては各平面部はこの破線で示す位置から実線で示す位置に向けて変形する。
【0006】
しかして、自動車の車体フレームにおいては、従来より、該フレームが所望の態様で潰れる様に、該フレームに種々の潰れ案内ビードを形成したものが提案されている。
【0007】
例えば、特開平4−231268号公報には、図43に示す様に、断面が四角形のフレームにおいて、断面がコ字状を成す3つの平面部10,11,12に周方向に延びる凹条および凸条のビード(平面部10,12 は凹条のビード、平面部11は凸状のビード)13を形成したものが提案されている。かかる構成によれば、衝突時に軸荷重が作用した場合最初に上記周方向に延設した凹条および凸条のビード13部分が潰れ、それによって荷重入力初期の潰れ荷重が立ち上がることを防止し、該入力初期の最大潰れ荷重(初期最大耐力)をある程度低く抑えることができる。
【0008】
また、特開昭61−287871号公報には、図44に示す様に、断面が四角形のフレームにおいて、1つの平面部20に、その両側の角部21,22 に掛からない範囲に、軸方向に所定間隔をおいて複数の凹条のビード23と凸状のビード24とを交互に繰り返しながら形成したものが提案されている。かかる構成によれば、衝突時におけるフレームの潰れ状態をある程度軸方向に規則正しく安定的にかつ全体的に潰れるように導くことができ、これにより比較的大きな潰れ荷重(平均耐力)を維持することができる。
【0009】
また、特開平5−305877号公報には、図45に示す様に、断面が四角形のフレームにおいて、互いに対向する2つの平面部30,30 に軸方向に所定のピッチで凹凸を繰り返す波状のビード31を形成したものが提案されている。かかる構成も、衝突時におけるフレームの潰れ状態をある程度軸方向に規則正しく安定的にかつ全体的に潰れるように導くことができ、これにより比較的大きな潰れ荷重(平均耐力)を維持することができる。
【0010】
更に、実開平2−24777号公報には、図46に示す様に、断面が四角形のフレームにおいて、各角部40,41,42,43 に、軸方向に所定のピッチでビード44を設けたものが提案されている。かかる構成も、衝突時におけるフレームの潰れ状態をある程度軸方向に規則正しく安定的にかつ全体的に潰れるように導くことができ、これにより比較的大きな潰れ荷重(平均耐力)を維持することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、自動車車体のフレーム構造においては、車両衝突時の初期最大耐力の低減と平均耐力の増大とが要求されているが、これらの点において、上記従来技術は更なる改善の余地が存在する。
【0012】
即ち、上記第1の従来技術は、ビード13が4つの角部14,15,16,17 の内2つの角部14,15 にのみ設けられ、残りの角部16,17 には設けられていない。しかして、車両衝突時における衝突エネルギーの吸収は、フレームの角部と平面部とでは概略6.7:1.5程度であり、平面部の潰れによるエネルギー吸収量よりも角部の潰れによるエネルギー吸収量の方がはるかに大きい。即ち、角部は平面部に比してはるかに潰れにくく、大きな潰れ荷重を担っている。従って、この第1の従来例においては、大きな潰れ荷重を担っている4つの角部の内2つの角部16,17 がビードを設けることなく潰れにくいままの状態とされているので、この残りの2つの角部16,17 によって初期最大耐力が大きくなり、その結果この残りの角部16,17 をも潰れ易くすることにより更に初期最大耐力を低減させる余地が存在する。
【0013】
また、上記第2の従来技術は、ビード23,24 のフレーム軸方向の幅が小さく、各ビード23,24 間に所定の平面領域が存在しているので、各ビード23,24 が存在する部分ではある程度潰れを狙い通りのモードに導くことができても、各ビード23,24 間の平面領域ではどの様な潰れ状態になるか不確定であり、その結果この平面領域も狙い通りの潰れモードに確実に導くことにより更に平均耐力を増大させる余地が存在する。
【0014】
また、上記第3の従来技術は、互いに対向する2つの平面部30に形成されたビード31がそれぞれ平面部30の両側の角部32にまで達しており、従って上述のように大きな潰れ荷重を担うべき角部32の全てが潰れやすくなっており、その結果十分に大きな平均耐力を確保することができず、これらの角部32を潰れにくくすることにより更に平均耐力を増大させる余地が存在する。
【0015】
さらに、上記第4の従来技術は、ビード44が全ての角部40,41,42,43 に形成されているので、大きな潰れ荷重を担うべき角部の全てが潰れ易くなっており、これらの角部44を潰れにくくすることにより更に平均耐力を増大させる余地が存在する。また、各平面部45,46,47,48 は軸方向に交互に凹凸状に潰れ変形させるのが狙いとする潰れモードであるが、この従来技術の場合各平面部のビード44は全て凹状ビードであるので凹方向への変形(移動)制御のみであり、凸方向に変形すべき部分が実際に凸方向に変形するか否かは不確定であり、かつ隣り合う平面部同志例えば平面部45と平面部46とでは軸方向の同一位置において一方が凹であれば他方が凸となるように潰れ変形するのが狙いとする潰れモードであるが、この従来技術の場合その様な態様で変形するか否かは不確定であり、さらに1つの潰れピッチの中で1部分にのみ極端なビード44が設けられているので応力分布のアンバランスにより潰れモードが崩れる虞れがあり、その結果この従来技術においても狙い通りの潰れモードに確実に導くことにより更に平均耐力を増大させる余地が存在する。
【0016】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、車両衝突時の初期最大耐力の低減を図ると共に軸方向に狙い通りの潰れモードで規則正しく安定的に潰れ残りのないように潰して十分な平均耐力の向上を図ることのできる自動車車体のフレーム構造を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造は、上記目的を達成するため、所定方向に延びる複数の平面部および隣合う平面部同志の連結部である複数の角部から成る閉断面状のフレームを備えた自動車車体のフレーム構造であって、上記フレームの互いに対向する2つの平面部に、該平面部の両側の角部にかからない範囲に形成された、上記所定方向に沿って略潰れピッチにて該略潰れピッチ全長に亘る凹部および凸部が交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成す、平均耐力向上用の第1ビードと、上記フレームの上記第1ビードよりもフレーム車体外方端側の位置に、該フレームの全ての角部を含む略全周に亘って形成された、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条、他方では凸条をなし、上記所定方向の幅が上記潰れピッチよりも短い、初期最大耐力低減用の第2ビードとを備えて成り、上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビートが、上記所定方向において上記第2ビードに連続して形成され又は該所定方向において該第2ビードに対して上記潰れピッチの整数倍の長さの中間平面部を介在させて形成されていて、上記所定方向の各位置において一方の第1ビードが凹部のときは他方の第1ビードは凸部となるように形成されていることを特徴とする。
【0018】
上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビードは、該第1ビードが形成されている平面部の両側の角部から少なくともフレーム潰れ時における上記角部の移動分を差し引いた残りの範囲に形成することができる。
【0019】
上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビードは、該第1ビードが形成されている平面部の両側の角部から上記潰れピッチの略1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成することができる。
【0020】
上記第2ビードは、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さと、他方の凸条の高さとを略同一に形成することができる。
【0021】
本発明に係る第2の自動車車体のフレーム構造は、上記目的を達成するため、所定方向に延びる複数の平面部および隣合う平面部同志の連結部である複数の角部から成る閉断面状のフレームと、該フレームの閉断面内に設けられた、該フレームの少なくとも1つの平面部に対向して上記所定方向に延びる補強平面部を有する補強板とを備えて成る自動車車体のフレーム構造であって、上記補強平面部に形成された、上記所定方向に沿って略潰れピッチにて該略潰れピッチ全長に亘る凹部および凸部が交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成す、平均耐力向上用の第1ビードと、上記第1ビードよりもフレーム車体外方端側の位置において、上記フレームに該フレームの全ての角部を含む略全周に亘って形成された、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条、他方では凸条をなし、上記所定方向の幅が上記潰れピッチよりも短い、初期最大耐力低減用の第2ビードとを備えて成ることを特徴とする。
【0022】
上記補強板は、上記フレームの互いに対向する2つの平面部にそれぞれ対向して設けられた2つの補強平面部を有するように構成し、上記第1ビードは、上記2つの補強平面部に形成することができる。
【0023】
上記2つの補強平面部に形成された第1ビードは、上記所定方向の各位置において一方の第1ビードが凹部のときは他方の第1ビードは凸部となるように形成することができる。
【0024】
上記補強板を、上記補強平面部および該補強平面部の両側の補強角部を有するように形成し、上記第1ビードは、該第1ビードが形成されている補強平面部の両側の補強角部から少なくとも補強板潰れ時における上記補強角部の移動分を差し引いた残りの範囲に形成することができる。
【0025】
上記補強板を、上記補強平面部および該補強平面部の両側の補強角部を有するように形成し、上記第1ビードは、該第1ビードが形成されている補強平面部の両側の補強角部から上記潰れピッチの略1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成することができる。
【0026】
上記第2ビードは、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さと、他方の凸条の高さとを略同一に形成することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造は、上記の様に、フレームの平面部に、上記所定方向つまりフレームの軸方向に沿って略潰れピッチにて該略潰れピッチ全長に亘る凹部および凸部が交互に繰り返す平均耐力向上用の第1ビードが形成されているので、車両衝突時に、この第1ビードにより上記フレームを折れ曲り変形することなく上記軸方向に略潰れピッチにて規則正しく安定的に潰れ残りなく狙いの潰れモードで潰れ変形する様に導くことができ、それによってより大きな潰れ平均耐力を確保するつまりより高い潰れ耐力を安定的に持続させることができる。また、その場合この第1ビードは角部には形成されていないので、角部が潰れ易くなることによる潰れ平均耐力の低下を阻止でき、この点においてもより大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0028】
また、上記のように、フレームの上記第1ビードよりもフレーム車体外方端側の位置に、フレームの全ての角部を含む略全周に亘って初期最大耐力低減用の第2ビードが形成されているので、潰れにくい角部の全てがこの第2ビードにより潰れ易くなり、それによって十分に潰れ初期最大耐力の低減を図ることができる。また、この第2ビードは、上記のようにフレーム軸方向の幅が潰れピッチよりも短いので、該軸方向に沿った断面内での凹条及び凸条ビードの該軸方向に対する傾斜角が大きくなり、それによって上記軸方向の荷重による凹条及び凸条ビードの潰れ易さが増大し、それによっても潰れ初期最大耐力のより大きな低減を図ることができる。
【0029】
さらに、上記のように、第2ビードが各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条、他方では凸条をなしているので、この第2ビードが潰れる際に該第2ビードの各角部では上記凹条の変形による圧縮と凸条の変形による引張りとの両方が作用しそれらが互いに相殺されて結局各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りが抑制され、その結果この破断や肉余りによる潰れ変形への悪影響を回避でき、もって第1ビードで導こうとする狙い通りの潰れモードを確実に実現でき、十分に大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0030】
以上の様に、本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造は、上記の如き平均耐力向上用の第1ビードと初期最大耐力低減専用の第2ビードとを組み合せて形成して成るので、初期最大耐力の十分な低減と平均耐力の十分な向上との双方を効率良くかつ効果的に実現することができる。
【0031】
上記第1ビードが、上記フレームの互いに対向する2つの平面部に形成されているので、該第1ビードによる潰れ変形案内をより確実に行うことができる。
【0032】
上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビードが、上記軸方向において上記第2ビードに連続して形成され又は該所定方向において該第2ビードに対して上記潰れピッチの整数倍の長さの中間平面部を介在させて形成されているので、第2ビードと第1ビードとの間の中間平面部の潰れ変形が上記潰れピッチで行われ、その結果第1ビードの第2ビード側端部領域においてその第1ビードに従ってスムーズにかつ確実に潰れピッチにて狙い通りの潰れモードで潰れ変形を開始させることができる。
【0033】
上記第1ビードがフレームの互いに対向する2つの平面部に形成され、上記軸方向の各位置において一方の平面部の第1ビードが凹部であれば他方の平面部の第1ビードは凸部となるように両第1ビードが形成されているので、フレームが軸方向に潰れ変形する場合に該軸方向の各位置の断面内で引張りや圧縮が生じず、従ってその引張りや圧縮による破断や肉余りを回避することができ、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0034】
上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビードが、該第1ビードが形成されている平面部の両側の角部から少なくともフレーム潰れ時における上記角部の移動分を差し引いた残りの範囲に形成されている場合は、フレームが軸方向に潰れ変形する場合に角部(稜線)が第1ビード部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した角部が第1ビード部分に入り込むことによる第1ビード部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この角部の移動によって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0035】
フレームの潰れは各潰れピッチごとに行なわれるので上記角部の移動量は最大で潰れピッチの1/2であり、よって上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビードが、該第1ビードが形成されている平面部の両側の角部から上記潰れピッチの略1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されている場合は、フレームが軸方向に潰れ変形する場合に角部が第1ビード部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した角部が第1ビード部分に入り込むことによる第1ビード部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この角部の移動によって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0036】
上記第2ビードが、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さと、他方の凸条の高さとが略同一になるように形成されている場合には、上述の第2ビードが潰れる際における該第2ビードの各角部に作用する上記凹条の変形による圧縮量と上記凸条の変形による引張量とを等しくすることができ、それによって第2ビードの各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りを完全に抑制でき、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを確実に防止することができる。
【0037】
本発明に係る第2の自動車車体のフレーム構造は、上記のように、フレームの閉断面内に設けられた補強板を備えて成るものにおいて、上記第1の自動車車体のフレーム構造における第1ビードと同様の第1ビードを上記補強板に形成してなるので、フレームが軸方向に潰れ変形する場合にこの補強板が第1ビードに従って潰れ変形し、該補強板の潰れ変形を介してフレームを狙い通りの潰れモードで潰れ変形する様に導くことができ、これによって上記第1のフレーム構造と同様に大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0038】
また、上記第1の自動車車体のフレーム構造の第2ビードと同様の第2ビードをフレームに形成してなるので、フレームが軸方向に潰れ変形する場合の潰れ初期最大耐力を上記第1のフレーム構造と同様に十分低減させることができると共に、第2ビード部分での破断や肉余りを抑制でき、これにより上記第1のフレーム構造と同様に第2ビード部分での破断や肉余りによる上記第1ビードで導こうとする潰れ変形への悪影響を回避することができる。
【0039】
上記補強板が、上記フレームの互いに対向する2つの平面部にそれぞれ対向して設けられた2つの補強平面部を有するように構成され、上記第1ビードが上記2つの補強平面部に形成されている場合には、上記第1のフレーム構造の場合と同様に、第1ビードによる潰れ変形案内をより確実に行うことができる。
【0040】
上記2つの補強平面部に形成された第1ビードが、上記軸方向の各位置において一方の第1ビードが凹部のときは他方の第1ビードは凸部であるように形成されている場合には、フレーム自体もこの補強平面部に形成された第1ビードにしたがって潰れ変形するので、結局上記第1のフレーム構造と同様に、フレームが軸方向に潰れ変形する場合に軸方向の各位置の断面内で引張りや圧縮による破断や肉余りを回避することができ、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0041】
上記補強板が、上記補強平面部および該補強平面部の両側の補強角部を有するように形成され、上記第1ビードが、該第1ビードが形成されている補強平面部の両側の補強角部から少なくとも補強板潰れ時における上記補強角部の移動分を差し引いた残りの範囲に形成されている場合は、補強板が軸方向に潰れ変形する場合に補強角部が第1ビード部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した補強角部が第1ビード部分に入り込むことによる第1ビード部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この補強角部の移動によって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0042】
上記補強板が、上記補強平面部および該補強平面部の両側の補強角部を有するように形成されている場合、補強板の潰れは各潰れピッチごとに行なわれるので上記補強角部の移動量は最大で潰れピッチの1/2であり、よって上記第1ビードが、該第1ビードが形成されている補強平面部の両側の補強角部から上記潰れピッチの略1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されている場合は、補強板が軸方向に潰れ変形する際に補強角部が第1ビード部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した補強角部が第1ビード部分に入り込むことによる第1ビード部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この補強角部の移動によって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0043】
上記第2ビードが、上記フレームの各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さと、他方の凸条の高さとが略同一になるように形成されている場合には、上記第1のフレーム構造の場合と同様に、第2ビードの各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りを完全に抑制でき、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビードによる潰れ変形案内に支障が生じるのを確実に防止することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0045】
<第1のフレーム構造の第1実施形態>
図1は本発明にかかる第1の自動車車体のフレーム構造の第1実施形態を示す斜視図、図2は図1におけるII−II線断面図、図3は図1におけるIII −III 線断面図である。なお、図2および図3における破線は、フレーム本来の断面である基準断面つまり第1ビードあるいは第2ビードを形成していない状態のフレーム断面を示す。図5、図7〜図9、図11〜図14、図23、図26、図27、図29、図30中の破線も同様である。
【0046】
図示の実施形態は、本発明を、例えば自動車車体の前部に配設された車体前後方向に延びるフロントフレームに適用したものであり、図中の左方が前方つまり車体外方、右方が後方つまり車体内方である。
【0047】
このフレームは、車体前後方向に延びる断面ハット状の第1パネル50および第2パネル52を向かい合わせてそれぞれのフランジ50a,52a 同志を接合して成るダブルハット型フレームであり、車体前後方向に延びる8つの平面部54,56,58,60,62,64,66,68 (平面部54と平面部62とは、2枚のフランジ50a,52a により構成されている)と、隣合う平面部同志の連結部である8つの角部70,72,74,76,78,80,82,84 とから成る断面四角形の閉断面状のフレーム86を備えて成る。
【0048】
上記フレームの互いに対向する平面部58,66 には、それぞれ平均耐力向上用の第1ビード90が形成されている。この第1ビード90は、上記互いに対向する2つの平面部58,66 において、それらの平面部58,66 の両側の角部72,74,80,82 にかからない範囲に形成されると共に、さらに両側の角部72,74,80,82 からそれぞれ所定長H=P/2(Pは以下に説明する潰れピッチ)だけ上下方向内側に入った範囲に、つまり両側の角部72,74,80,82 からそれぞれH=P/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されている。
【0049】
上記2つの平面部58,66 に形成された第1ビード90は、特に図2に示すように、それぞれ車体前後方向つまりフレーム86の軸方向に沿って上記潰れピッチPにて該潰れピッチP全長に亘る凹部90a と同じく潰れピッチP全長に亘る凸部90bとが交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成すように形成されている。また、これらの2つの平面部58,66 に形成された第1ビード90は、上記軸方向において同一位相で、つまり上記軸方向の各潰れピッチ領域A1,A2,……において一方の第1ビードが凹部90a のときは他方の第1ビードは凸部90b となるように形成されている。
【0050】
上記潰れピッチPは、フレームの断面形状、肉厚および材質等によって定まるフレームに固有の値であり、例えば1986年にイギリスで発行された「Int.J.Impact Engng Vol.4 No.4 」の第243頁〜第270頁に記載された「DYNAMICPROGRESSIVE BUCKLING OF CIRCULAR AND SQUARE TUBES 」の第243頁及び第244頁に、「2H」(この2Hが1潰れピッチ)として定義されている。
【0051】
上記フレーム86の上記第1ビード90よりもフレーム車体外方端側(本実施形態では図中左端側)の位置に、該フレーム86の全ての角部70,72,74,76,78,80,82,84 を含む全周に亘って初期最大耐力低減用の第2ビード92が形成されている。この第2ビード92は、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条92a 他方では凸条92b をなしている。より具体的には、図3に示すように、角部70を形成する平面部54,56 においては、平面部54では凸条(角部70から見れば平面部54におけるビードは凸条である)をなすと共に平面部56では凹条をなし、角部72を形成する平面部56,58 においては、平面部56では凹条であるので平面部58では凸条をなし、角部74を形成する平面部58,60 においては、平面部58では凸条であるので平面部60では凹条をなし、角部76を形成する平面部60,62 においては、平面部60では凹条であるので平面部62では凸条(角部76から見れば平面部62におけるビードは凸条である)をなし、角部78を形成する平面部62,64 においては、平面部62では凹条(角部78から見れば平面部62におけるビードは凹条である)であるので平面部64では凸条をなし、角部80を形成する平面部64,66 においては、平面部64では凸条であるので平面部66では凹条をなし、角部82を形成する平面部66,68 においては、平面部66では凹条であるので平面部68では凸条をなし、角部84を形成する平面部68,54 においては、平面部68では凸条であるので平面部54では凹条(角部84から見れば平面部54におけるビードは凹条である)をなしている。
【0052】
上記第2ビード92の上記軸方向の幅L2 は、上記潰れピッチPよりも十分短かく設定されている。また、この第2ビード92は、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さSiと、他方の凸条の高さSoとが同一になるように形成されている。また、この第2ビード92は、上記軸方向において上記第1ビード90に連続して形成されている。
【0053】
上記第2ビード92は、フレーム86の前端(車体外方端)から所定長Lf={P/2(Pは上記潰れピッチ)の整数倍}だけ後方に離れた位置に形成されている。また、上記第1ビード90は、該第1ビード90の後端がフレーム86の後端(車体内方端)から所定長Lr={P/2(Pは上記潰れピッチ)の整数倍}だけ前方に離れて位置するように形成されている。なお、上記フレーム86の後端とは、フレーム86の軸方向にストレートで略同一の断面が続いている部分、つまりそのフレーム86を衝突荷重吸収のために潰そうとしている部分の後端を意味する。
【0054】
上記第1実施形態のフレーム構造において、図2に示すようにフレームの前端から軸方向後方に向けて荷重Wが作用した場合、まず図4及び図4のV−V線断面図である図5に示すように、第2ビード92部分が潰れ変形する。この第2ビード92の潰れ変形は、図示のように凹条92a はより凹の状態に、凸条92b はより凸の状態になるように変形する。この様にしてまず第2ビード92が潰れたら、続いてこの第2ビード92よりも後方側のフレーム部分が、第1ビード90に導かれて、図6、図6のVII-VII 線、VIII-VIII 線およびIX-IX 線断面図である図7、図8及び図9に示すように潰れ変形する。即ち、軸方向に延びる各平面部54,56,58,60,62,64,66,68 のそれぞれは各潰れピッチ領域A1,A2,A3ごとに軸方向に交互に凹凸を繰り返して潰れ変形すると共に、角部70,72,74,76,78,80,82,84 を形成する隣合う2つの平面部同志、例えば角部72を形成する平面部56と平面部58とは同一潰れピッチ領域において一方が凹部であれば他方が凸部となるように変形する。
【0055】
<第1のフレーム構造の第2および第3実施形態>
次に、第1の自動車車体のフレーム構造の第2実施形態について説明する。図10はこの第2実施形態を示す斜視図、図11は図10におけるXI−XI線断面図、図12は図10におけるXII −XII 線断面図である。
【0056】
この第2実施形態は、前述の第1実施形態がダブルハット型フレームであったのに対し、シングルハット型フレームであり、図示のように、車体前後方向(フレームの軸方向)に延びる断面ハット状の第1パネル50と断面直線状の第2パネル52とを向かい合わせて第1パネルのフランジ50a を第2パネル52の上縁部及び下縁部に接合して成り、車体前後方向に延びる4つの平面部56,58,60,66 (第1パネルの2枚のフランジ50a 部分も平面部66になる)と、隣合う平面部同志の連結部である4つの角部70,72,74,76 とから成る断面四角形の閉断面状のフレーム86を備えて成る。
【0057】
この第2実施形態は、前述の第1実施形態に対してダブルハット型かシングルハット型かの違いがあるだけであり、その他の構造は同様である。つまり、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様の第1ビード90および第2ビード92が第1実施形態と同様の態様で形成されており、従って同一の構成要素には同一の番号あるいは記号を付し、詳細な説明は省略する。
【0058】
なお、第2ビード92に関しては、この実施形態がシングルハット型であることから図12に示すような形状を呈している。つまり、角部70を形成する平面部66,56 においては、平面部66では凸条(角部70から見れば平面部66におけるビードは凸条である)をなすと共に平面部56では凹条をなし、角部72を形成する平面部56,58 においては、平面部56では凹条であるので平面部58では凸条をなし、角部74を形成する平面部58,60 においては、平面部58では凸条であるので平面部60では凹条をなし、角部76を形成する平面部60,66 においては、平面部60では凹条であるので平面部66では凸条(角部76から見れば平面部66におけるビードは凸条である)をなしている。
【0059】
この第2実施形態においても、フレームの前端から軸方向後方に向けて荷重Wが作用した場合、第1実施形態と同様の態様で潰れ変形する。即ち、まず第2ビード92部分が第1実施形態と同様の態様で潰れ変形し、その後続いてこの第2ビード92よりも後方側のフレーム部分が、第1ビード90に導かれて第1実施形態と同様の態様で潰れ変形する。なお、図13は図11における潰れピッチ領域A1部分の潰れ状態を示す断面図(第1実施形態における図8に相当する断面図)であり、図14は図11における潰れピッチ領域A2部分の潰れ状態を示す断面図(第1実施形態における図9に相当する断面図)である。
【0060】
図15は、第1の自動車車体のフレーム構造の第3実施形態を示す斜視図であり、この第3実施形態は、上記第2実施形態に対して、フレーム86の各角部70,72,74,76 を面取り状に形成した点および第1ビード90をフレーム86の軸方向に沿って第2ビード92に対して上記潰れピッチPの整数倍の長さ(本実施形態では1倍の長さ)L3の中間平面部91を介在させて形成した点が異なるのみであり、他は第2実施形態と全く同様に構成されている。
【0061】
なお、上記第1の自動車車体のフレーム構造の第1および第2実施形態は、第1ビード90がフレーム86の軸方向に沿って第2ビード92に連続して形成されているが、これらの実施形態においても、第1ビード90はフレーム86の軸方向において第2ビード92に対して上記潰れピッチPの整数倍の長さの中間平面部を介在させて形成することができる。
【0062】
<第1のフレーム構造の作用効果>
上記のごとく構成された第1の自動車車体のフレーム構造は、フレームの互いに対向する2つの平面部58,66 にそれぞれ平均耐力向上用の第1ビード90が形成され、該第1ビード90は、それぞれフレームの軸方向に沿って潰れピッチPにて該潰れピッチP全長に亘る凹部90a および凸部90b が交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成しているので、車両衝突時に、この第1ビード90により上記フレーム86を折れ曲り変形することなく軸方向に潰れピッチPにて規則正しく安定的に潰れ残りなく狙い通りの潰れモードで潰れ変形する様に導くことができ、それによってより大きな潰れ平均耐力を確保する、つまりより高いつぶれ耐力を安定的に持続させることができる。
【0063】
また、その場合この第1ビード90は、それぞれ平面部58および平面部66の両側の角部72,74 および80,82 (第2、第3実施形態の場合は70,76 )にかからない範囲に形成されているので、角部が潰れ易くなることによる潰れ平均耐力の低下を阻止でき、この点においてもより大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0064】
また、上記フレーム構造は、フレーム86に初期最大耐力低減用の第2ビード92が形成され、該第2ビード92は、上記第1ビード90に連続して該第1ビード90よりもフレーム前端側の位置に、フレーム86の全ての角部70,72,74,76,78,80,82,84 を含む全周に亘って形成されているので、潰れにくい角部の全てがこの第2ビード92により潰れ易くなり、それによって十分に潰れ初期最大耐力の低減を図ることができる。
【0065】
また、この第2ビード92は、上記のようにフレーム軸方向の幅L2 が潰れピッチPよりも短いので、図16に示すように、フレーム軸方向に沿った断面内での凹条92a 及び凸条92b の該軸方向に対する傾斜角α1が破線で示す軸方向の幅が潰れピッチPの場合の傾斜角α2よりも大きくなり、その結果軸方向の荷重Wが作用した場合第2ビード92部分に作用する荷重Wの軸方向に直角な成分が大きくなって上記凹条92a 及び凸条92b が潰れ易くなり、それによっても潰れ初期最大耐力のより大きな低減を図ることができる。かかる意味において第2ビード92の幅L2 は十分に小さくするのが良い。
【0066】
また、上記フレーム構造は、第2ビード92が各角部70,72,74,76,78,80,82,84を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条92a 、他方では凸条92b をなしているので、この第2ビード92が潰れる際に該第2ビード92の各角部では上記凹条92a の変形による圧縮と上記凸条92b の変形による引張りとの両方が作用しそれらが互いに相殺されて結局各角部での引張りもしくは圧縮による変形量が小さくなり、それによって第2ビード92の各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りを抑制でき、この破断や肉余りによる潰れ変形への悪影響を回避でき、もって第1ビード90で導こうとする狙い通り潰れモードを確実に実現でき、十分に大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0067】
即ち、もし隣合う2つの平面部の第2ビード92が共に凹条であれば断面(第2ビード部分の軸方向に直角な断面)が小さくなる方向に変形して角部での圧縮による肉余りが生じ、共に凸条であれば上記断面が大きくなる方向に変形して角部での引張りによる破断が生じ、それによって後方部分のフレーム変形に悪影響が生じ、後方部分が狙い通りの潰れモードで潰れ変形しなくなる虞れがあるが、上記のように一方の平面部が凹条であれば他方の平面部は凸条となる関係にあれば、潰れ変形時に各角部での変形量が相殺されて小さくなり、それによる肉余りや破断を回避することができる。
【0068】
特に、本実施形態では、上記第2ビード92が、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条92a の深さと、他方の凸条92b の高さとが同一になるように形成されているので、上記第2ビード92が潰れる際における該第2ビード92の各角部に作用する上記圧縮量と引張量とを等しくすることができ、それによって第2ビード92の各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りを完全に抑制でき、この破断や肉余りによる潰れ変形への悪影響を確実に回避することができる。
【0069】
また、上記第1ビード90は、上記軸方向において上記第2ビード92に連続して形成されているので、第1ビード90の前端側領域においてその第1ビード90に従ってスムーズにかつ確実に潰れピッチPにて狙い通りの潰れモードで潰れ変形を開始させることができる。
【0070】
また、上記第1ビード90はフレームの互いに対向する2つの平面部58,66 に形成されているので、1つの平面部にのみ形成されている場合に比して、該第1ビード90による潰れ変形案内をより確実に行なうことができる。
【0071】
また、上記第1ビード90はフレームの互いに対向する2つの平面部58,66 に形成され、上記軸方向の各潰れピッチ領域において一方の平面部の第1ビードが凹部90a であれば他方の平面部の第1ビードは凸部90b となるように形成されているので、フレーム86が軸方向に潰れ変形する場合に各潰れピッチ領域の軸方向に直角な断面内で引張りや圧縮が生じず、従ってその引張りや圧縮による破断や肉余りを回避することができ、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビード90による潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0072】
即ち、もし各潰れピッチ領域において上記2つの平面部58,66 の第1ビード90が共に凹であればその領域では軸方向に直角な断面が小さくなる方向に変形してその断面内での圧縮による肉余りが生じ、共に凸であれば上記断面が大きくなる方向に変形してその断面内での引張りによる破断が生じ、それによって後方のフレーム部分の変形に悪影響が生じ、後方部分が狙い通りの潰れモードで潰れ変形しなくなる虞れがあるが、上記のように軸方向の各潰れピッチ領域において一方の平面部の第1ビードが凹部であれば他方の平面部の第1ビードは凸部となる関係にあれば、潰れ変形時に上記断面内での引張りや圧縮は抑制され、それによる肉余りや破断を回避することができる。特に、上記の各実施形態においては、軸方向の各位置おいて周長が同一になる様に2つの第1ビード90を形成しているので、上記肉余りや破断をより確実に回避することができる。
【0073】
また、上記第1ビード90は、該第1ビード90が形成されている平面部58,66 の両側の角部からそれぞれ上記潰れピッチPの1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されているので、フレーム86が軸方向に潰れ変形する場合に各角部が第1ビード90部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した角部が第1ビード90部分に入り込むことによる第1ビード部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この角部の移動によって上記第1ビード90による潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。なぜならば、フレーム86の軸方向の潰れは潰れピッチPごとに行われるので、上記角部の移動量は最大でもP/2であり、従って上記のように角部からP/2分残して第1ビード90を形成しておけば、潰れ変形時に角部が第1ビード90部分にまで移動して入り込むことを確実に防止することができるからである。
【0074】
図17は同一材質で同一寸法、同一形状に形成した上記図10に示す第2実施形態フレームと上記図46に示す第4従来例フレームとを、同一条件で潰した場合のつぶれ量と荷重との関係を示す。図中実線は第2実施形態フレーム、一点鎖線は第4従来例フレームの結果を示す。この試験結果から分かる様に、本発明の第1ビード90と第2ビード92とを設けることにより、同一材質で同一寸法、同一形状のフレームであっても初期最大耐力をより低減させるとともに平均耐力をより増大させることができる。なお、何らのビードも設けなかったフレームの場合は、図中破線で示す様に初期最大耐力が大きく立ち上ると共に、例えば途中で折れ曲る等して平均耐力が著しく小さくなる場合があり得る。
【0075】
<第1のフレーム構造の第4実施形態>
次に、第1の自動車車体のフレーム構造の第4実施形態について、図18〜図20を参照しながら説明する。本実施形態は、上記第1ビード90および第2ビード92をフレームとしてのバンパー取付ブラケット120 に形成したものである。図18は本実施形態において上記第1ビード90および第2ビード92が設けられるフレームとしてのバンパー取付ブラケット120 の配設態様を示す斜視図、図19はバンパー取付ブラケット120 に第1ビード90および第2ビード92を形成した状態を示す斜視図、図20はバンパー取付ブラケット120 の連結態様を示す側面図である。
【0076】
図18に示すように、自動車のフロントフレーム86の前端部にバンパー取付ブラケット120 が取付られ、このバンパー取付ブラケット120 にバンパー130 が取り付けられる場合がある。本実施形態におけるバンパー取付ブラケット120 は、断面ハット状の第1パネル122 と第2パネル124 とを向い合せてなり、断面形状がフロントフレーム86と同一の閉断面形状を成し、フロントフレーム86の軸方向に沿って車体前方に向けて延長する態様で該フロントフレーム86の前端部に取り付けられている。上記フロントフレーム86とバンパー取付ブラケット120 との連結は、特に図20に示すように、フロントフレーム86の前端部のフランジとバンパー取付ブランケット120 の後端部のフランジとを当接させてそれらをボルトおよびナットで締結することにより、また上記バンパー取付ブラケット120 とバンパー130 との連結は、バンパー取付ブラケット120 の前端部のフランジにバンパー130 に設けたボルトを通してナットを締め付けることにより行われる。
【0077】
上記バンパー取付ブラケット120 には、特に図19および図20に示すように、第1ビード90と第2ビード92とが形成されている。これらの第1ビード90と第2ビード92は、図1に示す第1実施形態において形成した第1ビード90および第2ビード92と全く同様の態様で第1パネル122 と第2パネル124 とに形成されており、従ってその具体的構成の説明は省略する。なお、本実施形態では、図示のようにフロントフレーム86の第1パネル50および第2パネル52にも第1ビード90を形成しているが、バンパー取付ブラケット120 に第1ビード90および第2ビード92を形成した場合には、フロントフレーム86にはその様な第1ビード90の形成を省略することもできる。
【0078】
本実施形態のように、フロントフレーム86の前側に閉断面フレームであるバンパー取付ブラケット120 を設けている場合は、車両衝突時にバンパー取付ブラケット120 も潰れてエネルギーを吸収するので、このバンパー取付ブラケット120についても潰れ時に折れ曲がったりしないで、規則正しく狙い通りの潰れモードで潰れ変形してバンパー取付ブラケット120 が有するエネルギー吸収能力を十分に発揮させることが望ましい。また、バンパー取付ブラケット120 はフロントフレーム86の前側に位置しているため、バンパー取付ブラケット120 が折れ曲がったりすると、フロントフレーム86に対する入力が、該フレーム86の軸方向のみでなく、上下左右方向の入力も加わることとなり、それによってフロントフレーム86の潰れモードが乱れて本来軸方向に圧縮される部分が折れたりあるいは一部分のみの潰れとなってしまい、潰れ残りの増大を招き、フロントフレーム86が有するエネルギー吸収能力を十分に引き出すことができなくなってしまう。
【0079】
しかるに、本実施形態においては、上記のようにバンパー取付ブラケット120に第1ビード90および第2ビード92を形成したので、該バンパー取付ブラケット120 を狙い通りの潰れモードで規則正しく潰すことができ、それによって該ブラケット120 が有するエネルギー吸収能力を十分に発揮させることができると共に、さらにこのバンパー取付ブラケット120 を規則正しく軸方向に潰させて該ブラケット120 の折れ曲がりを回避することにより、該ブラケット120 の後方に位置するフロントフレーム86への入力を軸方向のみとして該フレーム86も軸方向に潰れ残りなく潰させることができ、該フレーム86が有するエネルギー吸収能力を十分に発揮させることができる。なお、このバンパー取付ブラケット120 には、図1に示す第1実施形態と同様の第1ビード90および第2ビード92が形成されているので、上述した第1のフレーム構造の作用効果はそのまま本実施形態においても発揮される。
【0080】
<第1のフレーム構造の第5実施形態>
次に、第1の自動車車体のフレーム構造の第5実施形態について、図21を参照しながら説明する。本実施形態は、上記バンパー取付ブラケット120 に第2ビード92のみを形成し、フロントフレーム86に第1ビード90のみを形成したものである。この場合の第1ビード90および第2ビード92も、上記図1に示す第1実施形態における第1ビード90および第2ビード92と全く同様の態様で第1パネル50,122 および第2パネル52,124 に形成されている。
【0081】
一般に、衝突時にフロントフレーム86を潰す、つまり車体を潰すと補修が面倒であり、コストも高くつく。従って、衝突した場合の補修性を考えると、衝突時に簡単に取換可能な部材であるバンパー130 やバンパー取付ブラケット120 を潰すようにした方が、補修費用が安くなるので好ましい。
【0082】
しかるに、本実施形態のように、バンパー取付ブラケット120 に第2ビード92のみを形成し、フロントフレーム86に第1ビード90のみを形成すれば、フロントフレーム86の潰れ初期最大耐力を低減させることなくバンパー取付ブラケット120 の潰れ初期最大耐力を低減させることができ、それによってフロントフレーム86よりもバンパー取付ブラケット120 の方が先に潰れることとなり、それ程大きな衝突でない場合にはバンパー取付ブラケット120 のみを潰すことができ、補修費用を低減させることができる。
【0083】
なお、本実施形態ではバンパー取付ブラケット120 には第2ビード92のみを形成したが、バンパー取付ブラケット120 に第2ビード92と第1ビード90を形成し、フロントフレームに第1ビード90のみを形成するようにしても同様の作用効果を得ることができる。
【0084】
本実施形態においても、バンパー取付ブラケット120 とフロントフレーム86とを合せて1つのフレームと考えれば、該フレームには図1に示す第1実施形態と同様の第1ビード90および第2ビード92が形成されているので、上述した第1のフレーム構造の作用効果はそのまま発揮される。
【0085】
<第1のフレーム構造の第6実施形態>
次に、第1の自動車車体のフレーム構造の第6実施形態について、図22〜図28を参照しながら説明する。本実施形態は、上述の第1実施形態と同様の態様でフロントフレーム86に第1ビード90と第2ビード92を形成すると共に、該フロントフレーム86が取り付けられているエプロンパネル140 とフロントフレームの第2パネル124 の前端部に下方に延長して形成されたフレームロアパネル部150 にも第1ビード90および第2ビード92を形成したものである。
【0086】
エプロンパネル140 およびフレームロアパネル部150 に形成した第1ビード90および第2ビード92は、フロントフレーム86に形成した第1ビード90および第2ビード92と同様の構造である。即ちフロントフレーム86には図1に示す第1実施形態と全く同様の態様で第1ビード90および第2ビード92を形成し、このフロントフレーム86の第1ビード90および第2ビード92に合わせてエプロンパネル140の上下面142 と水平面144 およびロアパネル部150 にも第1ビード90および第2ビード92がフロントフレーム86のそれらと基本的に同一の態様で形成されている。
【0087】
エプロンパネル140 およびロアパネル部150 の第2ビード92は、フロントフレーム86の軸方向において同一の位置に同一幅L2で形成されており、かつその凹凸は図22のXXIII−XXIII線断面図である図23に示す通りである。なお、図23中実線が第2ビード92の断面であり、破線が第2ビード92を形成していない場合の基準断面である。
【0088】
エプロンパネル140 およびロアパネル部150 の第1ビード90は、フロントフレーム86の軸方向に沿ってフロントフレーム86の潰れピッチPで凹凸を繰り返して形成されており、それらの凹凸は図22、図22のXXIV−XXIV線断面図である図24,XXV−XXV線断面図である図25に示す通りである。
【0089】
なお、図26および図27は、フロントフレーム86、エプロンパネル140 およびロアパネル部150 の潰れ時における変形状態を示す図であり、図26は図24に示す断面の変形状態を、図27は図25に示す断面の変形状態を示す図である。また、図中の破線は変形前の基準断面を示す。この変形は、基本的に図1に示す第1実施形態の潰れ変形と同一である。
【0090】
上記ロアパネル部150 は、ホイルハウス部からのエンジンルーム内への泥やダストの侵入防止、自動車を貨物列車等で運搬する場合に床に固定するためのタイダウンフックや牽引フックからの入力に対する強度保持、およびエンジンルーム内の補記取付のために設けられるものである。
【0091】
上記のように、フロントフレーム86の前端部にロアパネル部150 が形成されている場合は、フロントフレーム86が軸方向に潰れる時にこのロアパネル部150 がフロントフレーム86の潰れモードと異なるモードで潰れる虞れがあり、その場合にはこれによりフロントフレーム86の潰れモードが乱れ、潰れ平均耐力が1割程度低下する虞れがある。しかるに、本実施形態では、上記のようにロアパネル部150 にもフロントフレーム96と同様の態様で第1ビード90および第2ビード92が形成されているので、車両衝突時にこのロアパネル部150 もフロントフレーム86と同様の潰れモードで潰れるように導くことができ、それによってロアパネル部150 によるフロントフレーム86の潰れモードの乱れを回避し、フロントフレーム86が狙い通りの潰れモードで潰れるようにすることができる。
【0092】
なお、この場合前述のようにエネルギー吸収は主に角部で行われるので、ロアパネル部150 に形成する第1ビード90は、図示のようにロアパネル部150 の平面内にのみ形成し、フロントフレーム86の角部にはかからないようにすることが好ましい。
【0093】
図28はロアパネル部150 に第1ビード90および第2ビード92を設ける場合の他の態様を示す図である。上記ロアパネル部150 にタイダウンフックあるいは牽引フック係止用の係止穴152 が形成されている場合は、この係止穴152 に入ってくるフック入力が作用する範囲(フック入力によって影響を受ける範囲)には第1ビード90および第2ビード92を形成しないようにすることが好ましい。具体的には、例えば図28に示すようにロアパネル部150 にタイダウン係止穴152 が形成され、この係止穴152 に車体前方斜め下に向けてタイダウンフック入力が作用する場合、図示のようにこのタイダウンフック入力が作用する範囲154 (図中2本の2点鎖線で挟まれている範囲)には第1ビード90および第2ビード92を形成しないようにすることが好ましい。
【0094】
もしこのタイダウンフック入力が作用する範囲154 に第1ビード90もしくは第2ビード92が形成されていると、タイダウンフック入力が作用した際に該入力により第1ビード90もしくは第2ビード92が伸びて、つまり波状のビード部分が伸びて平面状になってしまい、ロアパネル部150 の剛性(強度)が低下してしまう。従って、上記のようにタイダウンフック入力が作用する範囲154 には第1ビード90および第2ビード92を形成しないようにすることにより、タイダウンフック入力によるロアパネル部150 の剛性(強度)低下を防止することができる。
【0095】
また、本実施形態では、上記のようにエプロンパネル140 にもフロントフレーム86と同様の態様で同様の第1ビード90および第2ビード92が形成されている。即ち、フロントフレーム86が軸方向に潰れる時に上記ロアパネル部150 と同様にエプロンパネル140 がフロントフレーム86の潰れモードと異なるモード(態様)で潰れる虞れがあり、その場合にはこれによりフロントフレーム86の潰れモードが乱れ、潰れ平均耐力が低下する。特に、エプロンパネル140 は角部146 ,148,150 を有しているので、潰れモードが異なった場合のフロントフレーム86への影響は上記ロアパネル部150 の場合よりも大きい。しかるに、本実施形態では、上記のようにエプロンパネル140 にもフロントフレーム86と同様の態様で第1ビード90および第2ビード92が形成されているので、車両衝突時にこのエプロンパネル140 もフロントフレーム86と同様の潰れモードで潰れるように導くことができ、それによってエプロンパネル140 によるフロントフレーム86の潰れモードの乱れを回避し、フロントフレーム86が狙い通りの潰れモードで潰れるようにすることができる。
【0096】
なお、前述のようにエネルギー吸収は主に角部で行われるので、この場合もエプロンパネル140 に形成する第1ビード90は、図示のようにエプロンパネル140の平面内にのみ形成し、エプロンパネルの角部146 ,148 ,150 にはかからないようにすることが好ましい。
【0097】
また、本実施形態ではエプロンパネル140 の上下面142 および水平面144 の双方に第1ビード90および第2ビード92を形成しているが、第1ビード90は上下面142 および水平面144 のいずれか一方にのみ形成しても良く、その場合はフロントフレーム86に近い面即ち水平面144 に形成するのが好ましい。第2ビード92はエプロンパネル140 への形成を省略することができるし、形成する場合は上下面142 および水平面144 のいずれか一方にのみ形成しても良い。
【0098】
<第1のフレーム構造の変更例等>
上記各実施形態の第1ビード90は、軸方向に凹部92a と凸部92b とを繰り返すにあたり、図2あるいは図11に示す様に、基準断面に対して凹凸を繰り返す様に形成されている。しかしながら、この第1ビード90は、要するに軸方向に互いに凹凸を繰り返していれば良いものであり、その凹凸は必ずしも基準断面からの凹凸である必要はなく、例えば図29や図30に示す態様の凹凸であっても良い。
【0099】
図29において、平面部58に形成された第1ビード90は凹部90a が基準断面に対して凹状をなし、凸部90b は基準断面上に位置するものであり、平面部66に形成された第1ビード90は凸部90b が基準断面に対して凸状をなし、凹部90a は基準断面上に位置するものである。図30に示す第1ビード90は、図29に示す平面部58の第1ビード90を平面部66に、図29に示す平面部66の第1ビード90を平面部58に形成した例である。
【0100】
また、上記実施形態では、第1ビード90と第2ビード92とが軸方向に連続して形成されていたが、これらは必ずしも連続して形成する必要はない。ただし、両ビード90,92 間に所定の間隔(中間平面部)を置くときは、該中間平面部のフレーム軸方向の長さは上記潰れピッチPの整数倍の長さ、好ましくは1倍もしくは2倍の長さとするのが良い。かくすれば、両ビード90,92 を何らかの事情により離して形成しても、その間の中間平面部は潰れピッチPの整数倍の長さであるから、その中間平面部の潰れ変形が上記潰れピッチPで行われ、その結果第1ビード90の第2ビード92側端部領域において第1ビード90に従ってスムーズにかつ確実に潰れピッチPにて狙い通りの潰れモードで潰れ変形を開始させることができる。
【0101】
また、上記実施形態では、第1ビード90は、該第1ビード90が形成されている平面部の両側の角部からそれぞれ上記潰れピッチPの1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されているが、これはフレーム86が軸方向に潰れ変形する場合に角部が第1ビード90部分にまで移動して入り込むことがないようにするためであり、従って上記第1ビード90は必ずしも潰れピッチPの1/2長さ分を差し引いた残りの範囲に形成しなければならないものではなく、要は角部から少なくともフレーム潰れ時における上記角部の移動分を差し引いた残りの範囲に形成すれば良い。
【0102】
また、この第1の自動車車体のフレーム構造においては、フレーム86はその平面部の数が上記実施形態の平面部の数以外の数のものであっても良く、また上記実施形態では第1ビード90はフレーム固有の潰れピッチPにて凹部90a と凸部90b とを繰り返しているが、この凹部90a と凸部90b の繰り返しピッチは略潰れピッチPであれば良く、また第2ビード92はフレーム86の全周に設けられているがこれも少なくとも全ての角部を含む略全周に設けてあれば良いものである。
【0103】
また、上記の様に第1ビード90および第2ビード92を設けるにあたっては、特に第2ビード92の形状を変えることによって潰れ初期最大耐力(Pmax)を変え、それによってフレームの潰れをコントロールする様にしても良い。
【0104】
例えば図31に示す様に、フレームを車体前方からバンパー取付ブラケット120のA部、フロントフレーム86の前半部であるB部およびフロントフレーム86の後半部であるC部の3部分に分け、A部およびB部にそれぞれ第2ビード92を設け、かつA部のPmax<B部のPmax<C部の曲げ強度となるように両部の第2ビード92の形状を変えることにより、フレームが前方から順に潰れるようにコントロールすることができる。
【0105】
第2ビード92の形状によるPmaxの制御は、板厚が同じであるとすると図32に示すように第2ビード92の角θおよび曲率Rを変えることによって行うことができる。つまり、曲率Rはそれを大きくすれば応力集中度合が小さくなるのでPmaxを大きく、また角θはそれを小さくすれば軸方向荷重が入力した場合に第2ビード92に作用する軸方向に直角な成分が小さくなるのでPmaxを大きくすることができる。なお、上記フレームの潰れコントロールは、第2ビード92の形状を変える場合と同様の方法で、第1ビード90の形状を変えることによっても行うことができる。
【0106】
<第2のフレーム構造の実施形態>
次に、第2の自動車車体のフレーム構造の実施形態について説明する。
【0107】
図33は本発明にかかる第2の自動車車体のフレーム構造の実施形態を示す斜視図、図34は図33におけるXXXIV−XXXIV線断面図であって以下に述べる補強板のみを示す図、図35は第1補強板を示す斜視図、図36は第2補強板を示す斜視図、図37は図34におけるXXXVII−XXXVII線断面図、図38は図34におけるXXXVIII−XXXVIII線断面図である。なお、図34における破線は、補強板本来の断面である基準断面つまり第1ビードを形成していない状態の補強板断面を示している。
【0108】
図示の実施形態も、本発明を、例えば自動車車体の前部に配設された車体前後方向に延びるフロントフレーム86に適用したものであり、図中の左方が前方つまり車体外方、右方が後方つまり車体内方である。
【0109】
このフレーム86は、図示のように、車体前後方向に延びる断面ハット状の第1パネル50と断面直線状の第2パネル52とを向かい合わせて第1パネル50のフランジ50a を第2パネル52の上縁部および下縁部に接合して成るシングルハット型フレームであり、車体前後方向に延びる4つの平面部56,58,60,66 (第1パネルの2枚のフランジ50a 部分も平面部66になる)と、隣合う平面部同志の連結部である4つの角部70,72,74,76 とから成る断面四角形の閉断面状のフレーム86と、このフレーム86内に配設された第1補強板96および第2補強板98とを備えて成る。
【0110】
上記第1補強板96は、車体前後方向(フレーム86の軸方向)に延びる3つの補強平面部100,102,104 と、隣合う補強平面部同志の連結部である角部106,108 とからなる断面コ字状のパネルからなり、補強平面部102 をフレーム86の平面部58に対向させてフレーム86内に配設されている。また、上記第2補強板98は、車体前後方向に延びる1つの補強平面部110 を有して成る断面直線状のパネルからなり、補強平面部110 をフレームの平面部66に対向させてフレーム86内に配設されている。
【0111】
上記第1補強板の補強平面部102 には平均耐力向上用の第1ビード90が形成されている。この第1ビード90は、上記補強平面部102 において、該補強平面部102 の両側の補強角部106,108 にかからない範囲に形成されると共に、さらに両側の補強角部106,108 からそれぞれ所定長H=P/2(Pは前述の潰れピッチ)だけ上下方向内側に入った範囲に、つまり両側の補強角部106,108 からそれぞれH=P/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されている。また、上記第2補強板の補強平面部110 にも平均耐力向上用の第1ビード90が形成されている。この第1ビード90は、上記補強平面部110 がフレームの平面部66に接合されるものであることから、該平面部66の両側の角部70,76 からそれぞれ所定長H=P/2(Pは前述の潰れピッチ)だけ上下方向内側に入った範囲に、つまり両側の角部70,76 からそれぞれH=P/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されている。なお、この潰れピッチPもフレーム86と補強板96,98 とから成る本フレームに固有の値である。
【0112】
また、上記2つの補強平面部102,110 に形成された第1ビード90は、特に図34に示すように、それぞれ車体前後方向つまりフレーム86の軸方向に沿って上記潰れピッチPにて該潰れピッチP全長に亘る凹部90a と同じく潰れピッチP全長に亘る凸部90b とが交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成すように形成されている。また、これらの2つの補強平面部102,110 に形成された第1ビード90は、上記軸方向において同一位相で、つまり上記軸方向の各潰れピッチ領域A1,A2,……において一方の第1ビードが凹部90a のときは他方の第1ビードは凸部90b となるように形成されている。
【0113】
上記第1補強板96は、補強平面部100 及び104 がそれぞれフレームの平面部56,60 に接合され、かつ第1ビードの凸部90b の頂部がフレームの平面部58に接合されている。また、上記第2補強板98は、補強平面部110 の上縁部及び下縁部がフレームの平面部66に接合されている。
【0114】
上記フレーム86の上記第1ビード90よりもフレーム車体外方端側(本実施形態では図中左端側)の位置に、該フレーム86の全ての角部70,72,74,76 を含む全周に亘って初期最大耐力低減用の第2ビード92が形成されている。この第2ビード92は、上記各角部70,72,74,76 を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条92a 、他方では凸条92b をなしている。より具体的には、角部70を形成する平面部66,56 においては、平面部66では凸条(角部70から見れば平面部66におけるビードは凸条である)をなすと共に平面部56では凹条をなし、角部72を形成する平面部56,58 においては、平面部56では凹条であるので平面部58では凸条をなし、角部74を形成する平面部58,60 においては、平面部58では凸条であるので平面部60では凹条をなし、角部76を形成する平面部60,66 においては、平面部60では凹条であるので平面部66では凸条(角部76から見れば平面部66におけるビードは凸条である)をなしをなしている。
【0115】
また、上記第2ビード92の上記軸方向の幅L2 は、上記潰れピッチPよりも十分短かく設定されている。また、この第2ビード92は、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条の深さと、他方の凸条の高さとが同一になるように形成されている。
【0116】
上記第2ビード92は、フレーム86の前端から所定長Lf=(P/2の整数倍)だけ後方に離れた位置に形成されている。また、上記第1ビード90は、図示されていないが該第1ビード90の後端がフレーム86の後端から所定長Lr=(P/2の整数倍)だけ前方に離れて位置するように形成されている。
【0117】
上記実施形態のフレーム構造において、フレームの前端から軸方向後方に向けて荷重Wが作用した場合、まず第1の自動車車体のフレーム構造の場合と同様の態様で第2ビード92部分が潰れ変形し、続いてこの第2ビード92よりも後方側のフレーム部分が、第1ビード90に従って潰れ変形する補強板96,98 の変形に導かれて上記第1の自動車車体のフレーム構造の場合と同様の態様で潰れ変形する。
【0118】
<第2のフレーム構造の実施形態の作用効果>
上記第2の自動車車体のフレーム構造の実施形態は、上記第1のフレーム構造における第1ビードと同様の第1ビード90を上記補強板96,98 に形成してなるので、フレームが軸方向に潰れ変形する場合にこの補強板96,98 が第1ビード90に従って潰れ変形し、該補強板96,98 の潰れ変形を介してフレーム86を狙い通りの潰れモードで潰れ変形する様に導くことができ、これによって上記第1のフレーム構造と同様に大きな潰れ平均耐力を確保することができる。
【0119】
また、上記第1の自動車車体のフレーム構造の第2ビードと同様の第2ビード92をフレーム86に形成してなるので、フレームが軸方向に潰れ変形する場合の潰れ初期最大耐力を上記第1のフレーム構造と同様に十分低減させることができると共に、第2ビード92部分の各角部での破断や肉余りによる上記第1ビード90で導こうとする潰れ変形への悪影響を回避することができる。
【0120】
また、上記第2ビード92が、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方の凹条92a の深さと、他方の凸条92b の高さとが略同一になるように形成されているので、上記第1のフレーム構造の場合と同様に、第2ビード92の各角部での引張りによる破断や圧縮による肉余りを完全に抑制でき、この破断や肉余りによる上記第1ビード90で導こうとする潰れ変形への悪影響を確実に回避することができる。
【0121】
また、上記第1ビード90が、上記フレームの互いに対向する2つの平面部にそれぞれ対向して設けられた2つの補強平面部102,110 に形成されているので、上記第1のフレーム構造の場合と同様に、該第1ビード90による潰れ変形案内をより確実に行うことができる。
【0122】
また、上記2つの補強平面部102,110 に形成された第1ビード90が、上記軸方向の各潰れピッチ領域において一方の第1ビードが凹部90a のときは他方の第1ビードは凸部90b であるように形成されている場合には、フレーム86自体もこの補強平面部102,110 に形成された第1ビード90にしたがって潰れ変形するので、結局上記第1のフレーム構造と同様に、フレームが軸方向に潰れ変形する場合に軸方向の各潰れピッチ領域の断面内で引張りや圧縮による破断や肉余りを回避することができ、その結果この破断や肉余りによって上記第1ビード90による潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0123】
また、上記第1ビード90が、該第1ビード90が形成されている補強平面部102の両側の補強角部106,108 から上記潰れピッチPの略1/2の長さ(図35中H)分を差し引いた残りの範囲に形成されているので、上記第1のフレーム構造と同様に、補強板96が軸方向に潰れ変形する場合に補強角部106,108 が第1ビード90部分にまで移動して入り込む虞れがなく、従ってその移動した補強角部106,108が第1ビード90部分に入り込むことによる第1ビード90部分の変形の乱れを回避することができ、その結果この補強角部106,108 の移動によって上記第1ビード90による潰れ変形案内に支障が生じるのを防止することができる。
【0124】
さらに、この第2の自動車車体のフレーム構造は、上述の様にフレーム86の内部に配設した補強板96,98 に第1ビード90を形成してフレーム86の潰れを制御するように構成されているので、フレーム86自身の表面に凹部90a や凸部90b を設ける必要がなく、従って例えばフレームがエンジンルーム内のフレームである場合にフレーム86に凸部を形成することによるエンジンルームスペースの減少という問題を回避でき、あるいはフレーム86に凹凸が形成されることにより該フレーム86への部品取付面(フレームのフラット面)が大幅に減少するという問題も回避することができる。
【0125】
<第2のフレーム構造の変更例等>
第2のフレーム構造における第1ビード90の凹凸形状は、必ずしも上記実施形態に示すものに限定されるものではなく、要するに軸方向に互いに凹凸を繰り返していれば良いものであり、例えば前述の図29や図30に示す様な凹凸形状を採用することもできる。
【0126】
また、上記第1ビード90は、必ずしも2つの補強平面部に形成しなければならないものではなく、1つの補強平面部にのみ形成しても十分に潰れ変形を狙いとする潰れモードに導く機能を発揮し得る。
【0127】
また、上記第1補強板96において、その第1ビード90は補強角部106,108 から潰れピッチPの1/2の長さ分を差し引いた残りの範囲に形成されているが、これは第1補強板96が潰れ変形する場合に補強角部106,108 が第1ビード90部分にまで移動して入り込むことがないようにするためであり、従ってこの第1ビード90は、要は補強角部106,108 から少なくとも第1補強板96潰れ時における上記補強角部106,108 の移動分を差し引いた残りの範囲に形成すれば良い。
【0128】
また、上記フレーム86はその平面部の数が実施形態の数に限られるものではない点、第1ビード90の凹部90a と凸部90b の繰り返しピッチは略潰れピッチPで良い点、および第2ビード92はフレーム86の全ての角部を含む略全周に設ければ良いものである点については、前述の第1の自動車車体のフレーム構造と同様であり、かつこの第2の自動車車体のフレーム構造においては、その補強板の配設態様についても種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第1実施形態を示す斜視図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 図1のIII−III線断面図
【図4】 図1に示すフレームの変形状態を示す斜視図
【図5】 図4のV−V線断面図
【図6】 図1に示すフレームの変形状態を示す斜視図
【図7】 図6のVII −VII 線断面図
【図8】 図6のVIII−VIII線断面図
【図9】 図6のIX−IX線断面図
【図10】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第2実施形態を示す斜視図
【図11】 図10のXI−XI線断面図
【図12】 図10のXII −XII 線断面図
【図13】 図10に示すフレームの変形状態を示す断面図
【図14】 図10に示すフレームの変形状態を示す断面図
【図15】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第3実施形態を示す斜視図
【図16】 第2ビードの幅の初期最大耐力に対する影響を説明する図
【図17】 各潰れ量における耐力の大きさを示す図
【図18】 フレームの一例であるバンパー取付ブラケットの配設態様を示す斜視図
【図19】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第4実施形態を示す斜視図
【図20】 バンパー取付ブラケットの連結態様を示す側面図
【図21】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第5実施形態を示す斜視図
【図22】 本発明に係る第1の自動車車体のフレーム構造の第6実施形態を示す斜視図
【図23】 図22のXXIII−XXIII線断面図
【図24】 図22のXXIV−XXIV線断面図
【図25】 図22のXXV−XXV線断面図
【図26】 図24に示す断面の変形状態を示す断面図
【図27】 図25に示す断面の変形状態を示す断面図
【図28】 フレームロアパネル部の第1および第2ビードの他の例を示す側面図
【図29】 第1ビードの他の態様を示す断面図
【図30】 第1ビードの他の態様を示す断面図
【図31】 第2ビードの形状による潰れコントロールを説明するためのフレーム概略図
【図32】 第2ビードの形状を示す断面図
【図33】 本発明にかかる第2の自動車車体のフレーム構造の実施形態を示す斜視図
【図34】 図33のXXXIV−XXXIV線断面図
【図35】 第1補強板を示す斜視図
【図36】 第2補強板を示す斜視図
【図37】 図34のXXXVII−XXXVII線断面図
【図38】 図34のXXXVIII−XXXVIII線断面図
【図39】 フレームの狙いとする潰れモードを示す斜視図
【図40】 図39のXXXX−XXXX線断面図
【図41】 図39のXXXXIA−XXXXIA線およびXXXXIB−XXXXIB線断面図
【図42】 ダブルハット型フレームの狙いとする潰れ変形モードを示す断面図
【図43】 フレーム構造の第1従来例を示す斜視図
【図44】 フレーム構造の第2従来例を示す斜視図
【図45】 フレーム構造の第3従来例を示す斜視図
【図46】 フレーム構造の第4従来例を示す斜視図
【符号の説明】
54,56,58,60,62,64,66,68 平面部
70,72,74,76,78,80,82,84 角部
86 フレーム(フロントフレーム)
90 第1ビード
90a 凹部
90b 凸部
92 第2ビード
92a 凹条
92b 凸条
96,98 補強板
100,102,104,110 補強平面部
106,108 補強角部
120 フレーム(バンパー取付ブラケット)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a frame structure for an automobile body having a frame with a closed cross-section composed of a plurality of planar portions extending in a predetermined direction and corner portions which are connecting portions between adjacent planar portions. The present invention relates to a frame structure such as a frame or a rear frame.
[0002]
[Prior art]
When a compressive load is applied in the axial direction (longitudinal direction) from the outer end of the vehicle body in the case of a vehicle collision, the frame such as the front frame and rear frame of the automobile body is axially moved with a load that is not so large at the initial stage of load input. By starting to collapse, a large load is prevented from acting on the vehicle body part located on the inner side of the frame through the frame, and once it starts to collapse, the entire frame is regularly and stably stabilized without bending. It is desirable to maintain a large crushing load as much as possible by crushing, thereby sufficiently absorbing the collision energy.
[0003]
A suitable crushing mode capable of maintaining a crushing load as large as possible in a regular and stable crushing manner in the axial direction of the frame is, for example, a single-hat type frame (a frame comprising a cross-sectional hat-shaped panel and a cross-sectional linear panel). 39 is a perspective view, FIG. 40 is a sectional view taken along line XXXX-XXXX in FIG. 39, FIG. 41A is a sectional view taken along line XXXXIA-XXXXIA in FIG. 39, and is a sectional view taken along line XXXXIB-XXXXIB in FIG. As shown in FIG. 41 (B), each of the four
[0004]
The target crushing mode in the case of a double hat type frame (a frame composed of two cross-section hat-shaped panels) is the same as that in the case of the single hat type frame. In other words, in this case, the cross section in the crushing pitch area is deformed as shown in FIG. 42A, and the cross section in the crushing pitch area adjacent to the crushing pitch area in the axial direction is deformed as shown in FIG. This is the target crushing mode.
[0005]
40 to 42, the broken line indicates the position of the reference cross section (the cross section before deformation) of the frame, and in the cross section shown in each figure, each plane portion is deformed from the position indicated by the broken line toward the position indicated by the solid line. To do.
[0006]
Conventionally, there has been proposed a body frame of an automobile in which various crushed guide beads are formed on the frame so that the frame is crushed in a desired manner.
[0007]
For example, in Japanese Patent Laid-Open No. 4-231268, as shown in FIG. 43, in a frame having a quadrangular cross section, a concave line extending in the circumferential direction on three
[0008]
Further, in Japanese Patent Laid-Open No. 61-287871, as shown in FIG. 44, in a frame having a quadrangular cross section, within a range where it does not reach one
[0009]
In addition, as shown in FIG. 45, Japanese Patent Laid-Open No. 5-305877 discloses a wavy bead that repeats irregularities at a predetermined pitch in the axial direction on two
[0010]
In addition, as shown in FIG. 46, Japanese Utility Model Laid-Open No. 2-2777 has a
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the frame structure of an automobile body, it is required to reduce the initial maximum proof strength and increase the average proof strength in the event of a vehicle collision. In these respects, there is room for further improvement in the conventional technology. Exists.
[0012]
That is, in the first prior art, the
[0013]
In the second prior art, the width of the
[0014]
Further, in the third prior art, the
[0015]
Further, in the fourth prior art, since the
[0016]
In view of the above circumstances, the object of the present invention is to reduce the initial maximum proof stress at the time of a vehicle collision, and to improve the average proof stress sufficiently by collapsing in an axially crushed mode so that there is no crushed residue regularly and stably. An object of the present invention is to provide a frame structure of an automobile body that can achieve the above.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a frame structure of a first automobile body according to the present invention has a closed cross-sectional shape composed of a plurality of flat portions extending in a predetermined direction and a plurality of corner portions which are connecting portions of adjacent flat portions. A frame structure of an automobile body provided with a frame,Two plane parts facing each otherIn addition, a continuous concavo-convex shape is formed in a range that does not cover the corners on both sides of the flat portion, and the concave and convex portions over the entire length of the substantially crushed pitch are alternately and repeatedly positioned along the predetermined direction. The first bead for improving the average yield strength, and the frame on the outer end side of the frame body with respect to the first bead of the frame is formed over substantially the entire circumference including all corners of the frame. A second bead for reducing the initial maximum proof stress, wherein one of the two adjacent flat portions forming each corner is a concave line, the other is a convex line, and the width in the predetermined direction is shorter than the crushing pitch. Completing withIn other words, the first beat formed on the two flat portions facing each other is formed continuously with the second bead in the predetermined direction, or is an integer of the crushing pitch with respect to the second bead in the predetermined direction. It is formed with an intermediate plane portion having a double length, and when one first bead is a recess at each position in the predetermined direction, the other first bead is formed as a projection.It is characterized by that.
[0018]
the aboveFormed on two flat parts facing each otherThe first bead can be formed in the remaining range obtained by subtracting at least the amount of movement of the corner when the frame is crushed from the corner on both sides of the flat surface where the first bead is formed.
[0019]
the aboveFormed on two flat parts facing each otherThe first bead can be formed in the remaining range obtained by subtracting a length corresponding to approximately ½ of the crushing pitch from the corners on both sides of the flat surface where the first bead is formed.
[0020]
The second bead can be formed so that the depth of one concave line of the two adjacent flat surfaces forming each corner is substantially the same as the height of the other convex line.
[0021]
In order to achieve the above object, a frame structure of a second automobile body according to the present invention has a closed cross-sectional shape composed of a plurality of planar portions extending in a predetermined direction and a plurality of corner portions which are connecting portions of adjacent planar portions. A frame structure of an automobile body comprising a frame and a reinforcing plate having a reinforcing flat portion provided in a closed cross section of the frame and extending in the predetermined direction so as to face at least one flat portion of the frame. In order to improve the average yield strength, the concave and convex portions over the entire length of the substantially crushed pitch are alternately and repeatedly formed at the substantially crushed pitch along the predetermined direction. The first bead and the corners formed on the frame over substantially the entire circumference including all corners of the frame at a position closer to the outer side of the frame body than the first bead. Next to One of the two flat portions has a concave stripe, the other has a convex stripe, and includes a second bead for reducing the initial maximum proof stress, the width of the predetermined direction being shorter than the crushing pitch. .
[0022]
The reinforcing plate is configured to have two reinforcing flat portions provided to face two mutually facing flat portions of the frame, and the first bead is formed on the two reinforcing flat portions. be able to.
[0023]
The first beads formed on the two reinforcing flat surface portions can be formed such that when one first bead is a concave portion at each position in the predetermined direction, the other first bead is a convex portion.
[0024]
The reinforcing plate is formed to have the reinforcing flat part and reinforcing corners on both sides of the reinforcing flat part, and the first bead has reinforcing angles on both sides of the reinforcing flat part on which the first bead is formed. It can be formed in the remaining range obtained by subtracting at least the movement of the reinforcing corner when the reinforcing plate is crushed.
[0025]
The reinforcing plate is formed to have the reinforcing flat part and reinforcing corners on both sides of the reinforcing flat part, and the first bead has reinforcing angles on both sides of the reinforcing flat part on which the first bead is formed. It can be formed in the remaining range obtained by subtracting the length corresponding to approximately ½ of the crushing pitch from the portion.
[0026]
The second bead can be formed so that the depth of one concave line of the two adjacent flat surfaces forming each corner is substantially the same as the height of the other convex line.
[0027]
【The invention's effect】
As described above, the frame structure of the first automobile body according to the present invention has a recess extending over the entire length of the substantially crushed pitch at a substantially crushed pitch along the predetermined direction, that is, the axial direction of the frame. Since the first bead for improving the average yield strength is formed by alternately repeating the convex portions, the frame is not bent and deformed by the first bead at the time of a vehicle collision, and is regularly stabilized at a substantially crushed pitch in the axial direction. Therefore, it can be guided to be crushed and deformed in a target crushing mode without remaining crushing, thereby ensuring a larger crushing average yield strength, that is, maintaining a higher crushing strength stably. Further, in this case, since the first bead is not formed at the corner portion, it is possible to prevent a decrease in the average collapse strength due to the corner portion being easily crushed, and also in this respect, it is possible to secure a larger average collapse strength. it can.
[0028]
Further, as described above, the second bead for reducing the initial maximum proof stress is formed over the substantially entire circumference including all corners of the frame at a position closer to the outer side of the frame body than the first bead of the frame. Therefore, all of the corner portions that are not easily crushed are easily crushed by the second bead, and thus the initial maximum proof stress can be reduced sufficiently. In addition, since the second bead has a width in the frame axial direction shorter than the collapse pitch as described above, the inclination angle of the concave and convex beads in the cross section along the axial direction with respect to the axial direction is large. As a result, the ease of crushing of the concave stripe and the convex bead due to the axial load is increased, and thereby the initial maximum yield strength of the collapse can be further reduced.
[0029]
Further, as described above, since the second bead forms a concave line on one of the two adjacent flat surface portions forming the corners, and a convex line on the other side, the second bead is crushed when the second bead is crushed. In each corner of the bead, both compression due to the deformation of the concave stripe and tension due to the deformation of the convex stripe act, and they cancel each other, and eventually the surplus due to breakage and compression due to tension at each corner is suppressed, As a result, it is possible to avoid adverse effects on the crushing deformation due to the breakage and the surplus thickness, and thus it is possible to reliably realize the crushing mode as intended to be guided by the first bead, and to ensure a sufficiently large crushing average yield strength.
[0030]
As described above, the frame structure of the first automobile body according to the present invention is formed by combining the first bead for improving the average yield strength as described above and the second bead for reducing the initial maximum yield strength. Both a sufficient reduction in the initial maximum yield strength and a sufficient improvement in the average yield strength can be realized efficiently and effectively.
[0031]
Since the 1st bead is formed in two plane parts which counter the mutually above-mentioned frame, crushing deformation guidance by this 1st bead can be performed more certainly.
[0032]
the aboveFormed on two flat parts facing each otherThe first bead is continuous with the second bead in the axial direction.FormedOrIn the predetermined directionThe second bead is formed by interposing an intermediate plane portion having a length that is an integral multiple of the crushing pitch.BecauseThe crushing deformation of the intermediate plane portion between the second bead and the first bead is performed at the crushing pitch, and as a result, the second bead side end region of the first bead smoothly and reliably according to the first bead. The crushing deformation can be started in the crushing mode as intended at the crushing pitch.
[0033]
If the first bead is formed in two plane portions facing each other of the frame and the first bead of one plane portion is a recess at each of the axial positions, the first bead of the other plane portion is a projection. Both first beads are formed so thatBecauseWhen the frame is crushed and deformed in the axial direction, there is no tension or compression in the cross-section at each position in the axial direction, and therefore breakage or surplus due to the tension or compression can be avoided. It is possible to prevent the crushing deformation guide by the first bead from being hindered by the surplus meat.
[0034]
the aboveFormed on two flat parts facing each otherWhen the first bead is formed in the remaining range obtained by subtracting at least the amount of movement of the corner when the frame is crushed from the corners on both sides of the flat surface where the first bead is formed, There is no risk that the corner (ridgeline) moves to the first bead portion when entering the first bead portion, so that the deformed first bead portion is deformed by entering the first bead portion. Disturbance can be avoided, and as a result, it is possible to prevent the deformation of the first bead from being hindered by the movement of the corners.
[0035]
Since the frame is crushed at each crushing pitch, the amount of movement of the corner is at most ½ of the crushing pitch.Formed on two flat parts facing each otherIn the case where the first bead is formed in the remaining range obtained by subtracting the length corresponding to approximately ½ of the crushing pitch from the corners on both sides of the flat surface where the first bead is formed, the frame is There is no risk of the corner portion moving to the first bead portion when it is crushed and deformed in the axial direction. Therefore, the deformation of the first bead portion caused by the moved corner portion entering the first bead portion is prevented. As a result, it is possible to prevent the deformation of the first bead from being hindered by the movement of the corners.
[0036]
In the case where the second bead is formed such that the depth of one concave line of the two adjacent flat surfaces forming each corner is substantially the same as the height of the other convex line, When the second bead is crushed, the amount of compression due to deformation of the concave stripe acting on each corner of the second bead can be made equal to the amount of tension due to deformation of the convex stripe, whereby the second bead It is possible to completely suppress the surplus due to breakage and compression due to the tension at each corner, and as a result, it is possible to surely prevent the crushing deformation guide caused by the first bead from being hindered by the breakage and surplus.
[0037]
As described above, the second vehicle body frame structure according to the present invention includes the reinforcing plate provided in the closed cross section of the frame, and the first bead in the first vehicle body frame structure is provided. Since the same first bead is formed on the reinforcing plate, when the frame is crushed and deformed in the axial direction, the reinforcing plate is crushed and deformed according to the first bead, and the frame is deformed through the crushed deformation of the reinforcing plate. It can be guided so as to be crushed and deformed in a desired crushing mode, and as a result, a large crushing average yield strength can be ensured as in the first frame structure.
[0038]
Also, since the second bead similar to the second bead of the frame structure of the first automobile body is formed on the frame, the initial maximum collapse strength when the frame is crushed and deformed in the axial direction is set to the first frame. As well as the structure, it can be sufficiently reduced, and it is possible to suppress the breakage and the surplus in the second bead portion, and thereby the second due to the breakage and the surplus in the second bead portion as in the first frame structure. It is possible to avoid an adverse effect on the crushing deformation to be guided by one bead.
[0039]
The reinforcing plate is configured to have two reinforcing flat portions provided to be opposed to two opposing flat portions of the frame, and the first bead is formed on the two reinforcing flat portions. If it is, the crushing deformation guide by the first bead can be more reliably performed as in the case of the first frame structure.
[0040]
When the first bead formed on the two reinforcing flat portions is formed such that when one first bead is a concave portion at each position in the axial direction, the other first bead is a convex portion. Since the frame itself is crushed and deformed according to the first bead formed on the reinforcing flat surface portion, as in the case of the first frame structure, when the frame is crushed and deformed in the axial direction, each position in the axial direction is changed. It is possible to avoid breakage and surplus due to tension or compression within the cross section, and as a result, it is possible to prevent the crushing deformation guide caused by the first bead from being hindered by this breakage or surplus.
[0041]
The reinforcing plate is formed to have the reinforcing flat part and reinforcing corners on both sides of the reinforcing flat part, and the first bead has reinforcing angles on both sides of the reinforcing flat part on which the first bead is formed. If the reinforcing plate is formed in the remaining range after subtracting the amount of movement of the reinforcing corner portion when the reinforcing plate is crushed, the reinforcing corner portion reaches the first bead portion when the reinforcing plate is crushed and deformed in the axial direction. There is no risk of moving and entering, and therefore, the disturbance of deformation of the first bead portion due to the moved reinforcing corner portion entering the first bead portion can be avoided. It is possible to prevent troubles in the crushing deformation guide by the first bead.
[0042]
When the reinforcing plate is formed so as to have the reinforcing flat portion and reinforcing corner portions on both sides of the reinforcing flat portion, the reinforcing plate is crushed at each crushing pitch. Is ½ of the crushing pitch at the maximum, so that the first bead is approximately half the crushing pitch from the reinforcing corners on both sides of the reinforcing flat surface where the first bead is formed. When the reinforcing plate is formed in the remaining range after subtracting, there is no possibility that the reinforcing corner moves to the first bead portion when the reinforcing plate is crushed and deformed in the axial direction. Disturbance of deformation of the first bead portion due to the portion entering the first bead portion can be avoided, and as a result, the movement of the reinforcing corner portion prevents the crush deformation guide by the first bead from being hindered. be able to.
[0043]
When the second bead is formed such that the depth of one concave stripe of the two adjacent flat portions forming each corner of the frame is substantially the same as the height of the other convex stripe. As in the case of the first frame structure, it is possible to completely suppress the breakage due to tension and compression at each corner of the second bead, and as a result, the breakage and surplus cause the first bead. It is possible to reliably prevent troubles in the crushing deformation guide.
[0044]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0045]
<First Embodiment of First Frame Structure>
1 is a perspective view showing a first embodiment of a frame structure of a first automobile body according to the present invention, FIG. 2 is a sectional view taken along line II-II in FIG. 1, and FIG. 3 is a sectional view taken along line III-III in FIG. It is. 2 and 3 indicate a reference cross section that is an original cross section of the frame, that is, a cross section of the frame in a state where the first bead or the second bead is not formed. This also applies to the broken lines in FIGS. 5, 7 to 9, 11 to 14, 23, 26, 27, 29, and 30.
[0046]
In the illustrated embodiment, the present invention is applied to, for example, a front frame disposed in the front part of an automobile body and extending in the longitudinal direction of the vehicle body. Behind, that is, inside the car body.
[0047]
This frame is a double hat type frame in which the
[0048]
A
[0049]
As shown in FIG. 2, the
[0050]
The crushing pitch P is a value specific to the frame determined by the cross-sectional shape, thickness, material, etc. of the frame. For example, “Int. J. Impact Engng Vol. 4 No. 4” published in England in 1986 On page 243 and page 244 of “DYNAMICPROGRESSIVE BUCKLING OF CIRCULAR AND SQUARE TUBES” described on page 243 to page 270, it is defined as “2H” (2H is 1 squashed pitch).
[0051]
All
[0052]
The axial width L2 of the
[0053]
The
[0054]
In the frame structure of the first embodiment, when a load W is applied from the front end of the frame toward the rear in the axial direction as shown in FIG. 2, it is a sectional view taken along line VV in FIGS. As shown, the
[0055]
<Second and Third Embodiments of First Frame Structure>
Next, a second embodiment of the frame structure of the first automobile body will be described. 10 is a perspective view showing the second embodiment, FIG. 11 is a sectional view taken along line XI-XI in FIG. 10, and FIG. 12 is a sectional view taken along line XII-XII in FIG.
[0056]
The second embodiment is a single hat type frame as compared with the first embodiment described above, which is a cross hat extending in the longitudinal direction of the vehicle body (the axial direction of the frame) as shown in the figure. The
[0057]
The second embodiment is different from the first embodiment only in the double hat type or the single hat type, and the other structures are the same. In other words, also in the second embodiment, the
[0058]
The
[0059]
Also in the second embodiment, when a load W acts from the front end of the frame toward the rear in the axial direction, the frame is crushed and deformed in the same manner as in the first embodiment. That is, first, the
[0060]
FIG. 15 is a perspective view showing a third embodiment of the frame structure of the first automobile body. This third embodiment is different from the second embodiment in that each
[0061]
In the first and second embodiments of the frame structure of the first automobile body, the
[0062]
<Operational effect of first frame structure>
In the frame structure of the first automobile body configured as described above, the
[0063]
In this case, the
[0064]
In the frame structure, a
[0065]
Further, since the
[0066]
Further, in the frame structure, the
[0067]
That is, if the
[0068]
In particular, in the present embodiment, in the
[0069]
In addition, since the
[0070]
Further, since the
[0071]
The
[0072]
That is, if the
[0073]
Further, the
[0074]
FIG. 17 shows the amount of collapse and load when the second embodiment frame shown in FIG. 10 and the fourth conventional example frame shown in FIG. 46, which are formed of the same material and have the same dimensions and shape, are crushed under the same conditions. The relationship is shown. In the figure, the solid line indicates the result of the second embodiment frame, and the alternate long and short dash line indicates the result of the fourth conventional example frame. As can be seen from the test results, by providing the
[0075]
<Fourth Embodiment of First Frame Structure>
Next, a fourth embodiment of the frame structure of the first automobile body will be described with reference to FIGS. In this embodiment, the
[0076]
As shown in FIG. 18, a
[0077]
The
[0078]
When the
[0079]
However, in this embodiment, since the
[0080]
<Fifth Embodiment of First Frame Structure>
Next, a fifth embodiment of the frame structure of the first automobile body will be described with reference to FIG. In the present embodiment, only the
[0081]
In general, when the
[0082]
However, if only the
[0083]
In this embodiment, only the
[0084]
Also in the present embodiment, if the
[0085]
<Sixth Embodiment of First Frame Structure>
Next, a sixth embodiment of the frame structure of the first automobile body will be described with reference to FIGS. In the present embodiment, the
[0086]
The
[0087]
The
[0088]
The
[0089]
26 and 27 are diagrams showing a deformed state when the
[0090]
The
[0091]
As described above, when the
[0092]
In this case, as described above, since energy is absorbed mainly at the corners, the
[0093]
FIG. 28 is a view showing another aspect in the case where the
[0094]
If the
[0095]
In the present embodiment, the
[0096]
Since energy is absorbed mainly at the corners as described above, the
[0097]
In the present embodiment, the
[0098]
<Example of change of first frame structure>
The
[0099]
In FIG. 29, the
[0100]
Moreover, in the said embodiment, although the
[0101]
Moreover, in the said embodiment, the
[0102]
In the frame structure of the first automobile body, the number of the planar portions of the
[0103]
Further, when the
[0104]
For example, as shown in FIG. 31, the frame is divided into three parts from the front of the vehicle body: A part of the
[0105]
The control of Pmax by the shape of the
[0106]
<Embodiment of Second Frame Structure>
Next, an embodiment of a frame structure of a second automobile body will be described.
[0107]
33 is a perspective view showing an embodiment of a frame structure of a second automobile body according to the present invention, FIG. 34 is a sectional view taken along line XXXIV-XXXIV in FIG. 33, and shows only a reinforcing plate described below, FIG. Is a perspective view showing the first reinforcing plate, FIG. 36 is a perspective view showing the second reinforcing plate, FIG. 37 is a sectional view taken along line XXXVII-XXXVII in FIG. 34, and FIG. 38 is a sectional view taken along line XXXVIII-XXXVIII in FIG. Note that the broken lines in FIG. 34 indicate the reference cross section that is the original cross section of the reinforcing plate, that is, the reinforcing plate cross section in a state where the first bead is not formed.
[0108]
The illustrated embodiment also applies the present invention to, for example, a
[0109]
As shown in the figure, the
[0110]
The first reinforcing
[0111]
A
[0112]
Further, the
[0113]
In the first reinforcing
[0114]
The entire circumference of the
[0115]
The axial width L2 of the
[0116]
The
[0117]
In the frame structure of the above embodiment, when a load W is applied from the front end of the frame toward the rear in the axial direction, first, the
[0118]
<Effect of Embodiment of Second Frame Structure>
In the embodiment of the frame structure of the second automobile body, since the
[0119]
Further, since the
[0120]
Further, the
[0121]
Further, since the
[0122]
When the
[0123]
Further, the
[0124]
Further, the frame structure of the second automobile body is configured to control the collapse of the
[0125]
<Example of change of second frame structure>
The uneven shape of the
[0126]
The
[0127]
Further, in the first reinforcing
[0128]
Further, the number of plane portions of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a first embodiment of a frame structure of a first automobile body according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line III-III in FIG.
4 is a perspective view showing a deformed state of the frame shown in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line VV in FIG.
6 is a perspective view showing a deformed state of the frame shown in FIG. 1;
7 is a sectional view taken along line VII-VII in FIG.
8 is a cross-sectional view taken along line VIII-VIII in FIG.
9 is a cross-sectional view taken along line IX-IX in FIG.
FIG. 10 is a perspective view showing a second embodiment of the frame structure of the first automobile body according to the present invention.
11 is a sectional view taken along line XI-XI in FIG.
12 is a cross-sectional view taken along line XII-XII in FIG.
13 is a cross-sectional view showing a deformed state of the frame shown in FIG.
14 is a sectional view showing a deformed state of the frame shown in FIG.
FIG. 15 is a perspective view showing a third embodiment of the frame structure of the first automobile body according to the present invention.
FIG. 16 is a diagram for explaining the influence of the width of the second bead on the initial maximum proof stress.
FIG. 17 is a diagram showing the magnitude of the proof stress at each crushing amount.
FIG. 18 is a perspective view showing an arrangement of a bumper mounting bracket that is an example of a frame.
FIG. 19 is a perspective view showing a fourth embodiment of the frame structure of the first automobile body according to the present invention.
FIG. 20 is a side view showing a connection mode of the bumper mounting bracket.
FIG. 21 is a perspective view showing a fifth embodiment of the frame structure of the first automobile body according to the present invention.
FIG. 22 is a perspective view showing a sixth embodiment of the frame structure of the first automobile body according to the present invention.
23 is a sectional view taken along line XXIII-XXIII in FIG.
24 is a sectional view taken along line XXIV-XXIV in FIG.
25 is a sectional view taken along line XXV-XXV in FIG.
26 is a cross-sectional view showing a deformed state of the cross section shown in FIG. 24.
27 is a cross-sectional view showing a deformed state of the cross section shown in FIG.
FIG. 28 is a side view showing another example of the first and second beads of the frame lower panel section.
FIG. 29 is a cross-sectional view showing another embodiment of the first bead.
FIG. 30 is a cross-sectional view showing another embodiment of the first bead.
FIG. 31 is a schematic diagram of a frame for explaining crushing control by the shape of the second bead.
FIG. 32 is a cross-sectional view showing the shape of the second bead
FIG. 33 is a perspective view showing an embodiment of a frame structure of a second automobile body according to the present invention.
34 is a sectional view taken along line XXXIV-XXXIV in FIG.
FIG. 35 is a perspective view showing the first reinforcing plate.
FIG. 36 is a perspective view showing a second reinforcing plate.
FIG. 37 is a sectional view taken along line XXXVII-XXXVII in FIG.
38 is a sectional view taken along line XXXVIII-XXXVIII in FIG.
FIG. 39 is a perspective view showing a crushing mode targeted by the frame.
40 is a sectional view taken along line XXXX-XXXX in FIG.
41 is a sectional view taken along line XXXXIA-XXXXIA and XXXXIB-XXXXIB in FIG.
FIG. 42 is a cross-sectional view showing a crushing deformation mode aimed at a double-hat frame.
FIG. 43 is a perspective view showing a first conventional example of a frame structure.
FIG. 44 is a perspective view showing a second conventional example of a frame structure.
FIG. 45 is a perspective view showing a third conventional example of a frame structure.
FIG. 46 is a perspective view showing a fourth conventional example of a frame structure.
[Explanation of symbols]
54,56,58,60,62,64,66,68 Plane section
70,72,74,76,78,80,82,84 Corner
86 frame (front frame)
90 1st bead
90a recess
90b Convex
92 Second bead
92a concave
92b ridge
96,98 Reinforcing plate
100,102,104,110 Reinforcement plane
106,108 Reinforcing corner
120 frame (bumper mounting bracket)
Claims (10)
上記フレームの互いに対向する2つの平面部に、該平面部の両側の角部にかからない範囲に形成された、上記所定方向に沿って略潰れピッチにて該略潰れピッチ全長に亘る凹部および凸部が交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成す、平均耐力向上用の第1ビードと、
上記フレームの上記第1ビードよりもフレーム車体外方端側の位置に、該フレームの全ての角部を含む略全周に亘って形成された、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条、他方では凸条をなし、上記所定方向の幅が上記潰れピッチよりも短い、初期最大耐力低減用の第2ビードとを備えて成り、
上記互いに対向する2つの平面部に形成された第1ビートが、上記所定方向において上記第2ビードに連続して形成され又は該所定方向において該第2ビードに対して上記潰れピッチの整数倍の長さの中間平面部を介在させて形成されていて、上記所定方向の各位置において一方の第1ビードが凹部のときは他方の第1ビードは凸部となるように形成されていることを特徴とする自動車車体のフレーム構造。A frame structure of an automobile body including a frame having a closed cross section composed of a plurality of planar portions extending in a predetermined direction and a plurality of corner portions which are connecting portions of adjacent planar portions,
A concave portion and a convex portion that are formed in two flat portions facing each other in the frame in a range that does not cover the corners on both sides of the flat portion , and that extend over the entire length of the substantially crushed pitch along the predetermined direction. A first bead for improving the average yield strength, which is formed in a continuous concavo-convex shape alternately positioned,
Two adjacent planes that form each of the corners at a position closer to the outer side of the frame body than the first bead of the frame and extend over substantially the entire circumference including all corners of the frame. while in concave stripes are parts, without the ridges on the other hand, the predetermined width is shorter than the collapse pitch, Ri formed and a second bead for initial maximum strength reduction,
The first beat formed on the two plane portions facing each other is formed continuously with the second bead in the predetermined direction or is an integral multiple of the crushing pitch with respect to the second bead in the predetermined direction. It is formed with an intermediate flat portion of length, and when one first bead is a recess at each position in the predetermined direction, the other first bead is formed to be a protrusion. The frame structure of the car body.
上記補強平面部に形成された、上記所定方向に沿って略潰れピッチにて該略潰れピッチ全長に亘る凹部および凸部が交互に繰り返して位置する連続凹凸状を成す、平均耐力向上用の第1ビードと、
上記第1ビードよりもフレーム車体外方端側の位置において、上記フレームに該フレームの全ての角部を含む略全周に亘って形成された、上記各角部を形成する隣合う2つの平面部の一方では凹条、他方では凸条をなし、上記所定方向の幅が上記潰れピッチよりも短い、初期最大耐力低減用の第2ビードとを備えて成ることを特徴とする自動車車体のフレーム構造。A closed cross-sectional frame composed of a plurality of flat portions extending in a predetermined direction and a plurality of corner portions which are connecting portions of adjacent flat portions, and at least one flat surface of the frame provided in the closed cross section of the frame A frame structure of an automobile body comprising a reinforcing plate having a reinforcing flat surface portion facing the portion and extending in the predetermined direction,
A first concavo-convex shape is formed on the reinforcing flat surface portion, and the concave portion and the convex portion over the entire length of the substantially crushed pitch are alternately and repeatedly positioned along the predetermined direction. 1 bead,
Two adjacent planes that form each of the corners formed on the frame over the entire circumference including all corners of the frame at a position on the outer side of the frame vehicle body from the first bead. A vehicle body frame comprising a second bead for reducing the initial maximum proof stress, wherein one of the portions is a concave stripe, the other is a convex stripe, and the width in the predetermined direction is shorter than the crushing pitch. Construction.
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