JP3796792B2 - Magnetic switch for starter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のエンジンを始動する電動スタータに付設されているマグネットスイッチ(電磁スイッチ)の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジン用スタータに付設されているマグネットスイッチは、自動車の走行中、水分や埃を含んだ空気や、泥水の跳ねかけなどを受ける。また、マグネットスイッチは、エンジン始動時には電流が流れて急に温度が上がり、さらに隣接するスタータから熱が伝導されて温度が上がる。逆に、マグネットスイッチは、車両の走行時には使用されず徐々に温度が下がるので、走行時には周囲より内部圧力が低い状態にもなる。この時、スタータの外壁に泥水等の付着があると、マグネットスイッチ内外の圧力差でケーシングの僅かな隙間から泥水等を吸い込みかねない。マグネットスイッチ内に吸い込まれた水分や各種汚染物質は、故障の原因となり得るので、このような吸い込みを防止することが望ましい。また、いったん浸入した水分は蒸発して内部空間の湿度を上げ、そのままの状態でマグネットスイッチが冷却されると、内部の冷却されやすい金属部分等に結露して水滴が生じることにもなる。
【0003】
以上の理由により、従来からマグネットスイッチに通気孔を設けることが行われていた。例えば、図4に示すように、ケース本体11の下部に通気パイプ9を取り付けたマグネットスイッチがある。通気パイプ9には、上端部でケース1内の空間に開口し、下端部で通気口91から外部に連通する通気孔90が形成されている。したがって、ケース1が形成する内部空間に外気との圧力差が生じたりすると、自然に通気パイプ9から換気される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述の従来のマグネットスイッチでは、車両の走行時に車輪による泥水の跳ね上げ等により強い水流がかかると、通気パイプ9の通気孔90を逆上って水分等の汚染物質が侵入してしまう可能性があった。マグネットスイッチの内部空間に汚染物質が侵入すること自体、好ましくないが、分けても接点室40への侵入はマグネットスイッチの接触不良等の機能不全に直結するので、是非とも防止する必要があった。
【0005】
そこで本発明は、マグネットスイッチの作動時にのみ通気孔が外部と連通し、非作動時には通気孔を閉じて汚染物質の侵入を防ぐスタータ用マグネットスイッチを提供することを解決すべき課題とする。これは、マグネットスイッチに汚染物質が侵入するのは、通気孔が常に開口しているゆえであると考えに基づいている。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明した。
(第1手段)
本発明の第1手段は、請求項1記載のスタータ用マグネットスイッチである。本手段では、プランジャに駆動されて遮蔽部材が通気孔を開閉する。すなわち、電磁コイルに通電されてプランジャが移動するとともにスイッチ接点が閉じている状態でのみ、遮蔽部材が通気孔から外れ、通気孔を介して内部空間が外部に連通する。通常、マグネットスイッチが作動するときは、車両は停止しているので、車輪が水をはね上げることもなく、安全に外部に連通することができる。逆に、電機子コイルに通電が無く、プランジャが後退して復帰し、スイッチ接点が開いている状態では、遮蔽部材が通気孔を閉止して、外部からの汚染物質の侵入を防止する。
【0007】
したがって、本手段によれば、スタータ駆動後に被水するなどの悪条件の下にあっても、通気孔からの水分等の汚染物質の侵入が防止されるという効果がある。その結果、スタータ用マグネットスイッチの信頼性が向上し、より劣悪な環境での使用に耐えるようになる。
なお、本手段は構成が極めて簡素であり、遮蔽部材はプランジャに駆動されているので、ほとんどコスト増加を伴うことなく実施することができる。
【0008】
(第2手段)
本発明の第2手段は、請求項2記載のスタータ用マグネットスイッチである。
本手段では、通気孔(排出孔)が内部空間の底部(スタータを車両に装着した状態での地方向の最低部位または凹部)に開口しているので、内部空間で凝結した水分などの汚染物質が、重力で自然に排出孔に集まってくる。車両の振動には排出孔への汚染物質の集合を促す作用があり、なおさら好都合である。
【0009】
したがって、本手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、重力と振動とを利用して効率よく汚染物質の排出ができ、内部空間に汚染物質が滞留しにくいという効果がある。その結果、マグネットスイッチの内部空間への汚染の浸入による不具合は防止され、マグネットスイッチの信頼性がいっそう向上する。
(第3手段)
本発明の第3手段は、請求項3記載のスタータ用マグネットスイッチである。
【0010】
本手段では、遮蔽部材が遮蔽部と連結部とからなっている。遮蔽部は通気孔を開閉し、連結部は遮蔽部とプランジャとを連結しているので、プランジャは連結部を介して遮蔽部を駆動する。
したがって、本手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、通気孔をケースに設ける場所について自由度が増すという効果がある。
【0011】
(第4手段)
本発明の第4手段は、請求項4記載のスタータ用マグネットスイッチである。
本手段では、連結部がワイヤで形成されているので、プランジャはワイヤからなる連結部を介して遮蔽部を駆動する。
したがって、本手段によれば、前述の第3手段の効果に加えて、通気孔をケースに設ける場所についてよりいっそう自由度が増すという効果がある。
【0012】
(第5手段)
本発明の第5手段は、出願時の請求項5記載のスタータ用マグネットスイッチである。
本手段では、通気孔はケースの軸穴との間隙として形成されており、遮蔽部材はプランジャに同軸的に固定されている。それゆえ、プランジャの移動に連れて、あたかも蓋が開閉するように、遮蔽部材が通気孔を開放・閉止する。
【0013】
したがって、本手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、遮蔽部材の構成が極めて簡素であり、また、軸穴を通気孔として利用するので、コスト増加がない(または極めて少ない)という効果がある。また、構成が簡素な分、故障や不具合の発生が少なくなるという効果もある。さらに、水や埃などの汚れを嫌う接点室から最も離れた位置に通気孔が開口しているので、万一通気孔から汚染物質が侵入した場合にも、接触不良などの機能不全を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のスタータ用マグネットスイッチの実施の形態については、当業者に実施可能な理解が得られるよう、以下の実施例等で明確かつ充分に説明する。
〔実施例1〕
(実施例1の構成)
本発明の実施例1としてのスタータ用マグネットスイッチは、図1に示すように、内部空間を形成するケース1と、ケース1内に固定されている電磁コイル2と、電磁コイル2の内部を摺動するプランジャ3とを備えている。本実施例のマグネットスイッチの特徴は、車両装着時に地方向となるケース1の底部に形成されている通気孔(排出孔)5と、プランジャ3に駆動されて通気孔5を開閉する遮蔽部材6とを有することにある。
【0015】
ケース1は、内部に空間100を形成しているケース本体11と、内部空間100を軸心方向の前後に区切り電磁コイル2を支持している前蓋12と、ケース1の一端(後端)を閉止している裏蓋13とからなる。ケース本体は、アルミニウム合金製で筒状の部材であり、ケース1の側面を形成している。前蓋12は、略円盤状に形成されている軟鋼製の切削部材であり、中央に軸穴10が前後に連通している。裏蓋13は、略回転対称形にプレス成形された軟鋼製の板金部材であり、中央部にプランジャ3の後端部が当接する凹部が形成されている。裏蓋13は、ケース本体11の後端に複数のボルト14で固定されている。
【0016】
電磁コイル2は、前蓋12とともに磁路を形成する継鉄(図示せず)によってケース1に固定され、内部空間100に収容されている。電磁コイル2は、電磁コイル2の軸心はケース1の軸心と一致しており、電磁コイル2の内周面は、円筒面状に形成されていて、摩擦が少なく摩耗しにくい材料に覆われている。
プランジャ3は、回転対称形状の部材であり、ケース1および電磁コイル2と同軸に支持され、前後(図中左右方向)に所定の範囲で移動可能である。プランジャ3は、前方(図中左方)から順に、プランジャ軸31、プランジャ本体32、接点導体33、後端部材34からなる。プランジャ軸31は、丸棒状の強度部材でプランジャ本体32の前端部に接合されており、プランジャ軸31の先端は、ケース前蓋12の軸穴30を通ってケース1の前端面から突出している。プランジャ本体32は、軟磁性体からなる円筒体状の部材であり、前述の電磁コイル2の内周面に沿って前後に滑り動く。接点導体33は、プランジャ本体32の後端に接合されている銅合金製の円盤状部材である。後端部材34は、プランジャ本体32および接点導体33に接合され、プランジャ3の後端部を形成している部材である。後端部材34の後部外周面は、円錐面状に形成されており、前述の後蓋13の凹部の内周面に当接して、プランジャ3の後退位置を規制している。
【0017】
ここで、電磁コイル2の後端面から後方には、内部空間100の一部として接点室40が形成されており、接点室40内の前半の外周部には、スイッチ電極41,42が電磁コイル2の後端部に固定されている。スイッチ電極41,42のうち、一方はバッテリー(図示せず)に導通し、他方はスタータ(図示せず)に導通している。
【0018】
プランジャ3は、電磁コイル2に通電されていない間は、図示のようにケース1内で後退した位置にある。
電磁コイル2に所定量の通電があると、電磁コイル2は磁場を形成し、プランジャ本体32を磁力で吸引するので、プランジャ3は前方(図中左方)へ移動する。プランジャ3の前進位置は、プランジャ本体32の前端面が前蓋12の後端面に当接することにより、規制されている。プランジャ3が前進すると、接点導体33がスイッチ電極41,42に接触し、スイッチ電極41,42間は導通する。その結果、スタータ(図示せず)が駆動され、プランジャ3に押し出されたピニオンギヤ(図示せず)を介して、エンジン(図示せず)が始動する。
【0019】
逆に、電磁コイル2への通電が遮断されると、前述のマグネットスイッチ内に挿置されているスプリング(図示せず)の反発力でプランジャ3は後退し、もとの位置に復帰する。同時に、接点導体33がスイッチ電極41,42を離れるので、スイッチ電極41,42間の導通はなくなる。
さて、ケース本体11の外壁には通気孔5の一端が開口しており、通気孔5の他端は内部空間100の底部に開口して、通気孔5は内部空間100と外部とを連通している。
【0020】
一方、遮蔽部材6は、通気孔5の上記一端を内部空間100から塞いでいる遮蔽部61と、プランジャ軸31に固定されている連結部62とから、非磁性材料である合成樹脂で一体に形成されている。したがって、遮蔽部61は連結部62によってプランジャ軸31に接合されているので、プランジャ3の前後移動に従って前後に移動し、本マグネットスイッチ作動時には通気孔5を開放し、本マグネットスイッチ非作動時には通気孔5を閉止する。
【0021】
(実施例1の作用効果)
本実施例のスタータ用マグネットスイッチでは、プランジャ3に駆動されて遮蔽部材6が通気孔5を開閉する。すなわち、電磁コイル2に通電されてプランジャ3が移動するとともにスイッチ接点41,42が閉じている状態でのみ、遮蔽部材6が通気孔5から外れ、通気孔5を介して内部空間100が外部に連通し、換気が行われて内外気の圧力差を解消する。また、万一、内部空間100に水分等の汚染物質が浸入していた場合には、これらの汚染物質は通気孔5が連通した際に排出される。逆に、電磁コイル2に通電が無く、プランジャ3が後退してスイッチ接点41,42が開いている状態では、遮蔽部材6が通気孔5を閉止して、外部からの汚染物質等の侵入を防止する。
【0022】
したがって、本実施例によれば、スタータ駆動後に水や埃、砂塵、オイルなどの汚染物質を本マグネットスイッチが被るなどの悪条件の下にあっても、通気孔5からの汚染物質の侵入が防止されるという効果がある。
また、水分が浸入して内部空間100での湿度が上昇しても、本マグネットスイッチの作動時に内部空間100に連通する通気孔5が開くので、内部空間100の空気は通気孔5を介して換気される。その結果、外気に近い湿度にまで内部空間100の湿度が低下するので、内部空間100での結露による水滴はできにくくなる。さらに、通気孔5が内部空間100の底部(車両に搭載状態で重力方向下部)に開口しているので、万一内部空間100に浸入した水分があっても、重力で自然に通気孔5の付近に集まってくる。
【0023】
それゆえ本実施例によれば、車両運用時に被る汚染物質をマグネットスイッチの内部空間100に浸入させることがなく、逆にマグネットスイッチ作動時に極めて効率よく汚染物質の排出や湿った空気の換気ができ、内部空間100に汚染物質が滞留しにくいという効果がある。
その結果、本実施例のスタータ用マグネットスイッチでは、接触不良などの不具合が起きる確率が激減し、信頼性がいっそう向上するとともに、より劣悪な環境での使用に耐えるようになる。
【0024】
なお、本実施例では、ケース本体11に通気孔5を形成し、遮蔽部材6をプランジャ軸31に固定するだけであり、しかも遮蔽部材6は遮蔽部61と連結部62とが合成樹脂の一体成形で製造されているので、その構成は極めて簡素である。また、遮蔽部材6はプランジャ3に駆動されているので、駆動手段を別途設ける必要がなく、従来技術に比べてほとんどコスト増加を伴うことなく実施することができるという利点もある。
【0025】
(実施例1の変形態様)
前述の実施例において、通気孔5にフィルターを設けておいてもよい。フィルターは、合成繊維や活性炭フィルター、合成紙フィルターなどが使用できる。フィルターを有すれば、本マグネットスイッチの作動時に通気孔5が開放されている瞬間に、外部から通気孔5へ飛び込んでくる汚染物質の内部空間100への進入を阻止することができる。なお、遮蔽部61の後端部分に突出部を設け、同突出部にフィルターを備えて、マグネットスイッチ作動時に通気孔5をフィルターが覆うようにしてもよい。
【0026】
また、遮蔽部61の一部または全部をフィルターで形成してもよい。遮蔽部61のうち通気孔5を閉止する部分がフィルターで形成されていれば、本マグネットスイッチの非作動時(スタータを回していないとき)にも、通気孔5を通じて所定の通気性が確保される。その結果、フィルターを通して空気を導入する方が、フィルターで濾過されていない湿度の高い空気が内部空間100に浸入するよりも、内部空間100での結露がある程度抑制されるという効果がある。
【0027】
遮蔽部材の材料6は、合成樹脂に限定されることはなく、FRPや軽合金、その他の合金や非金属材料などであってもよい。
また、周囲の機器(スタータやエンジン等)との配置の関係で、通気孔5を内部空間100の底部に形成することが難しい場合には、他の位置に通気孔を設けてもよく、その場合、設計の自由度がより拡がる。
【0028】
〔実施例2〕
(実施例2の構成)
本発明の実施例2としてのスタータ用マグネットスイッチは、図2に示すように、遮蔽部材6’の連結部66がワイヤで形成されていることを特徴としている。
【0029】
すなわち本実施例では、遮蔽部材6’は、通気孔(排出孔)5を覆う遮蔽部63、リターンスプリング64、ガイド部材65およびワイヤの連結部66から構成されている。ガイド部材65は、ケース本体11’の内側面に接合固定されている合金製の部材であって、軸長方向に沿ってリターンスプリング64を収容している。ガイド部材65は、遮蔽部63の後端部(図中右端部)をスプリング64の前端(図中左端)に当接して収容するとともに、遮蔽部63をガイドして前後(図中左右)に摺動可能に支持している。ワイヤからなる連結部66の一端はプランジャ3の後端部材に接続され、他端は遮蔽部材63に接続されているおり、中間部でガイド部材65のガイドピン651に当接している。
【0030】
(実施例2の作用効果)
本実施例では、連結部66がワイヤで形成されているので、プランジャ3は連結部であるワイヤ66を介して遮蔽部63を駆動する。
すなわち、電磁コイル2に通電されてプランジャ3が前方(図中左方)へ移動すると、その後端部材34に連結部であるワイヤ66の一端が引っ張られ、ピン651の外周を滑って遮蔽部63に接続されている他端を後方(図中右方)へ移動させる。すると、遮蔽部63は連結部であるワイヤ66に牽引されて後方へ移動し、通気孔5を開放するとともに、スプリング64を圧縮する。通気孔5は、ケース本体11’に形成されており、内部空間100の底部に開口しているので、内部空間100に浸入した汚染物質は通気孔5から速やかに排出される。
【0031】
逆に、電磁コイル2への通電が遮断され、プランジャ3が後退すると、連結部を形成しているワイヤ66は緩み、圧縮されているスプリング64の反発力で遮蔽部64は前進して通気孔5を閉止する。したがって、本マグネットスイッチを搭載している車両の走行中に、泥水や砂塵などの汚染物質を被っても、本実施例のマグネットスイッチの内部空間100に汚染物質が浸入することは防止される。
【0032】
本実施例のマグネットスイッチの長所は、連結部としてのワイヤ66を介して遮蔽部63が駆動されるので、通気孔5をケース1’に設ける場所について、よりいっそう自由度が増すことにある。
(実施例2の変形態様)
本実施例についても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する変形態様が可能である。
【0033】
〔実施例3〕(出願時の請求項5に対応し、初回の手続補正で請求範囲外となる)
(実施例3の構成)
本発明の実施例3としてのスタータ用マグネットスイッチにおいては、図3に示すように、通気孔は、プランジャ軸31と軸31を通しているケース1”の前蓋12の軸孔10との間隙として形成されている。そして、遮蔽部材6”は、プランジャ軸31に同軸的に固定されているOリング67および固定金具68からなる。固定金具68は、後端面が平面で形成されている円盤状の部材であって、プランジャ軸31に溶接されており、Oリング67の前端面と当接している。固定金具68は、プランジャ3の後退時に、Oリング67を前蓋12の軸孔10の周囲に前方から押圧して通気孔としての軸孔10を閉止するとともに、周縁部で前蓋12の前面の中央部付近をも封止してOリング67付近の汚染を防止している。
【0034】
(実施例3の作用効果)
本実施例のスタータ用マグネットスイッチでは、通気孔はケース1”の前蓋12の軸孔10とプランジャ軸31との間隙として形成されており、遮蔽部材6”はプランジャ軸31に同軸に固定されている。それゆえ、プランジャ3の移動に連れて、あたかも蓋が開閉するように、遮蔽部材6”が通気孔(軸孔10)を開放・閉止する。
【0035】
したがって、本実施例によれば、遮蔽部材6”の構成が極めて簡素であり、また、軸孔10を通気孔として利用するので、通気孔および遮蔽部材6”の装備に伴うコスト増加を極限まで抑制できるという効果がある。また、構成が簡素な分、故障や不具合の発生が少なくなるという効果もある。
さらに、一番汚れを嫌う接点室40から最も離れた位置に通気孔(軸孔10)が開口しているので、万一通気孔から汚染物質が侵入した場合にも、接触不良などの機能不全を防止することができる。
【0036】
そればかりではなく、スタータ用マグネットスイッチの前端面は、通常、スタータモーターのハウジング内(クラッチ室など)に面しており、外部空間に直接面していない。それゆえ、通気孔(軸孔10)からの塵埃や泥水などの汚染物質の浸入は、いよいよ少なくなるという効果もある。
あわせて、本実施例のように軸孔10が通気孔を兼ねていると、プランジャの移動に伴う空気抵抗が少なくなり、より素早いマグネットスイッチの作動が可能になるという効果もある。
【0037】
(実施例3の変形態様)
本実施例についても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する変形態様が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のスタータ用マグネットスイッチの側断面図
【図2】 実施例2のスタータ用マグネットスイッチの側断面図
【図3】 実施例3のスタータ用マグネットスイッチの側断面図
【図4】 従来技術のスタータ用マグネットスイッチの側断面図
【符号の説明】
1:ケース 11,11’:ケース本体
12:前蓋 13:後蓋 14:ボルト
10:軸孔 100:内部空間 2:電磁コイル
3:プランジャ 31:プランジャ軸 32:プランジャ本体
33:接点導体 34:後端部材
40:接点室 41,42:スイッチ電極
5:通気孔(排出孔)
6,6’,6”:遮蔽部材 61:遮蔽部 62:連結部
63:遮蔽部 64:リターンスプリング64 65:ガイド部材
651:ガイドピン 66:連結部としてのワイヤ
67:Oリング 68:固定金具
9:通気パイプ 90:通気孔 91:通気口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention belongs to the technical field of a magnet switch (electromagnetic switch) attached to an electric starter for starting an engine of an automobile or the like.
[0002]
[Prior art]
A magnet switch attached to a starter for an engine of an automobile receives air containing moisture and dust, splash of muddy water, and the like while the automobile is running. The magnet switch suddenly rises in temperature when the engine starts, and the temperature rises rapidly due to heat conduction from the adjacent starter. On the contrary, the magnet switch is not used when the vehicle is traveling and the temperature gradually decreases, so that the internal pressure is lower than the surroundings during traveling. At this time, if muddy water or the like adheres to the outer wall of the starter, muddy water or the like may be sucked from a slight gap in the casing due to a pressure difference between the inside and outside of the magnet switch. Since moisture and various contaminants sucked into the magnet switch can cause failure, it is desirable to prevent such suction. Also, once the moisture has entered, it evaporates to increase the humidity of the internal space, and if the magnet switch is cooled as it is, it will condense on a metal part or the like that is easily cooled, and water droplets will be generated.
[0003]
For the above reasons, conventionally, a ventilation hole has been provided in a magnet switch. For example, as shown in FIG. 4, there is a magnet switch in which a ventilation pipe 9 is attached to the lower part of the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described conventional magnet switch, when a strong water flow is applied due to the splashing of muddy water by the wheels while the vehicle is running, contaminants such as moisture invade through the
[0005]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a starter magnet switch that communicates with the outside only when the magnet switch is in operation, and closes the vent hole to prevent entry of contaminants when the magnet switch is not in operation. This is based on the idea that the contaminants enter the magnet switch because the air holes are always open.
[0006]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
In order to solve the above problems, the inventors have invented the following means.
(First means)
The first means of the present invention is the starter magnet switch according to
[0007]
Therefore, according to this means, there is an effect that intrusion of contaminants such as moisture from the vent hole can be prevented even under adverse conditions such as flooding after the starter is driven. As a result, the reliability of the starter magnet switch is improved and it can be used in a worse environment.
Note that this means has a very simple structure, and since the shielding member is driven by the plunger, it can be implemented with little cost increase.
[0008]
(Second means)
The second means of the present invention is the starter magnet switch according to
In this means, since the vent hole (discharge hole) opens at the bottom of the internal space (the lowest part or recess in the ground direction with the starter mounted on the vehicle), contaminants such as moisture condensed in the internal space However, it naturally gathers in the discharge hole by gravity. The vibration of the vehicle has the effect of promoting the collection of pollutants in the discharge holes, and is even more convenient.
[0009]
Therefore, according to this means, in addition to the effect of the first means described above, there is an effect that the pollutant can be efficiently discharged using gravity and vibration, and the pollutant is less likely to stay in the internal space. As a result, problems due to contamination entering the internal space of the magnet switch are prevented, and the reliability of the magnet switch is further improved.
(Third means)
The third means of the present invention is the starter magnet switch according to
[0010]
In this means, the shielding member comprises a shielding part and a connecting part. Since the shielding part opens and closes the vent hole, and the connecting part connects the shielding part and the plunger, the plunger drives the shielding part via the connecting part.
Therefore, according to the present means, in addition to the effect of the first means described above, there is an effect that the degree of freedom increases in the place where the air hole is provided in the case.
[0011]
(Fourth means)
The fourth means of the present invention is the starter magnet switch according to claim 4.
In this means, since the connecting portion is formed of a wire, the plunger drives the shielding portion via the connecting portion made of a wire.
Therefore, according to this means, in addition to the effect of the above-mentioned third means, there is an effect that the degree of freedom is further increased with respect to the place where the ventilation hole is provided in the case.
[0012]
(5th means)
The fifth means of the present invention is the starter magnet switch according to
In this means, the vent hole is formed as a gap with the shaft hole of the case, and the shielding member is coaxially fixed to the plunger. Therefore, with the movement of the plunger, the shielding member opens and closes the vent hole as if the lid was opened and closed.
[0013]
Therefore, according to this means, in addition to the effect of the first means described above, the configuration of the shielding member is extremely simple, and the shaft hole is used as a vent hole, so there is no increase in cost (or very little). There is an effect. In addition, since the configuration is simple, there is an effect that the occurrence of failures and malfunctions is reduced. In addition, since the vent is opened at the position farthest from the contact chamber where water and dust are abolished, even if contaminants enter the vent, it prevents malfunction such as poor contact. be able to.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The embodiment of the magnet switch for starter of the present invention will be described clearly and sufficiently in the following examples and the like so that a person skilled in the art can understand that the embodiment can be implemented.
[Example 1]
(Configuration of Example 1)
As shown in FIG. 1, the starter magnet switch according to the first embodiment of the present invention includes a
[0015]
The
[0016]
The
The
[0017]
Here, a
[0018]
While the
When the
[0019]
On the contrary, when the energization to the
Now, one end of the
[0020]
On the other hand, the shielding
[0021]
(Operational effect of Example 1)
In the starter magnet switch of this embodiment, the shielding
[0022]
Therefore, according to the present embodiment, even if the magnet switch is exposed to contaminants such as water, dust, sand dust, and oil after the starter is driven, contaminants can enter from the
Even when moisture enters and the humidity in the
[0023]
Therefore, according to the present embodiment, the pollutant that is incurred during vehicle operation does not enter the
As a result, in the starter magnet switch of this embodiment, the probability of occurrence of a malfunction such as poor contact is drastically reduced, the reliability is further improved, and it can be used in a worse environment.
[0024]
In the present embodiment, the
[0025]
(Modification of Example 1)
In the above-described embodiment, a filter may be provided in the
[0026]
Moreover, you may form a part or all of the shielding
[0027]
The
Further, when it is difficult to form the
[0028]
[Example 2]
(Configuration of Example 2)
As shown in FIG. 2, the starter magnet switch according to the second embodiment of the present invention is characterized in that the connecting
[0029]
That is, in this embodiment, the shielding
[0030]
(Effect of Example 2)
In this embodiment, since the connecting
That is, when the
[0031]
On the contrary, when the energization to the
[0032]
The advantage of the magnet switch of the present embodiment is that the shielding
(Modification of Example 2)
Also in the present embodiment, modified embodiments corresponding to the modified embodiments of the first embodiment are possible.
[0033]
[Example 3] (Corresponding to claim 5 at the time of filing, the initial procedure amendment will be outside the scope of the claim)
(Configuration of Example 3)
In the starter magnet switch according to the third embodiment of the present invention, as shown in FIG. 3, the vent hole is formed as a gap between the
[0034]
(Effect of Example 3)
In the starter magnet switch of the present embodiment, the vent hole is formed as a gap between the
[0035]
Therefore, according to the present embodiment, the configuration of the shielding
Further, since the vent hole (shaft hole 10) is opened at the position farthest from the
[0036]
In addition, the front end surface of the starter magnet switch usually faces the housing (such as the clutch chamber) of the starter motor, and does not directly face the external space. Therefore, there is an effect that the intrusion of contaminants such as dust and muddy water from the vent hole (shaft hole 10) is finally reduced.
In addition, when the
[0037]
(Modification of Example 3)
Also in the present embodiment, modified embodiments corresponding to the modified embodiments of the first embodiment are possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional side view of a starter magnet switch of Example 1. FIG. 2 is a sectional side view of a starter magnet switch of Example 2. FIG. 3 is a sectional side view of a starter magnet switch of Example 3. 4] Side sectional view of the prior art starter magnet switch [Explanation of symbols]
1:
6, 6 ', 6 ": Shielding member 61: Shielding part 62: Connecting part 63: Shielding part 64:
Claims (7)
前記ケースの外壁に開口し前記内部空間と外部とを連通する通気孔と、
前記プランジャに駆動されて該通気孔を開閉する遮蔽部材とを備え、
該通気孔は該遮蔽部材により、前記プランジャ吸引時に開かれ、該プランジャ復帰時に閉じられることを特徴とするスタータ用マグネットスイッチ。In a starter magnet switch having a case forming an internal space, an electromagnetic coil fixed in the case, and a plunger that is attracted and driven by the magnetic force of the coil,
A vent hole that opens in the outer wall of the case and communicates the internal space with the outside ;
A shielding member that is driven by the plunger to open and close the vent hole;
The starter magnet switch is characterized in that the vent hole is opened by the shielding member when the plunger is sucked and closed when the plunger is returned.
前記通気孔を開閉する遮蔽部と、
該遮蔽部とプランジャとを連結する連結部と、
からなる請求項1記載のスタータ用マグネットスイッチ。The shielding member is
A shield that opens and closes the vent;
A connecting part for connecting the shielding part and the plunger;
The starter magnet switch according to claim 1, comprising:
請求項3記載のスタータ用マグネットスイッチ。The starter magnet switch according to claim 3.
請求項3記載のスタータ用マグネットスイッチ。The starter magnet switch according to claim 3.
請求項1記載のスタータ用マグネットスイッチ。The starter magnet switch according to claim 1.
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JP01863096A JP3796792B2 (en) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | Magnetic switch for starter |
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JP01863096A JP3796792B2 (en) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | Magnetic switch for starter |
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JPH09209886A JPH09209886A (en) | 1997-08-12 |
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JP01863096A Expired - Fee Related JP3796792B2 (en) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | Magnetic switch for starter |
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JP (1) | JP3796792B2 (en) |
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-
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- 1996-02-05 JP JP01863096A patent/JP3796792B2/en not_active Expired - Fee Related
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JPH09209886A (en) | 1997-08-12 |
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