JP3795108B2 - Treatment method for organic acid-containing wastewater - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酢酸などの有機酸を含有する廃水から有機酸を除去する有機酸含有廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酢酸、その他の有機酸またはアミノ酸などを発酵法や合成法などによって製造する工場において、酢酸などの有機酸を含む廃水が排出される場合は多い。これらはそのまま、または単なる中和処理によって放出することができないので、有機酸そのものを排水から除去する廃水処理が求められる。
【0003】
有機酸を除去する廃水処理方法としては、有機酸濃度が比較的高い場合には蒸留法または抽出法などによってその有機酸を回収することもできるが、10,000ppm以下程度の低濃度の場合は、上記の方法は一般に経済的に不利となるので使用できない。また、これらの蒸留法や抽出法では高濃度の有機酸を回収することができても結局、排水に少量の有機酸が残留することは避けられない。
【0004】
低濃度の有機酸水溶液から有機酸を除去する方法も各種知られている。その例としては、例えば廃水中の有機酸を、水不溶性の塩を形成する金属塩、例えば炭酸カルシウムなどと接触させて固定化する方法、活性炭、ケイ藻土、イオン交換樹脂などの吸着剤に吸着させて固定化する方法などがある。しかし、これらの方法は、固定化や吸着が不十分であったり、装置が大規模化したり、固形廃物の処理や再生が煩雑であったりして、必ずしも経済的で有効な方法といえない。
また、活性汚泥法など生物学的に除去する方法も用いられているが、この方法は有機物濃度が高いと適用できないので、原料廃水を希釈する必要があり、このため処理装置が大規模なものとなる。
【0005】
この問題を解決する手段の一つとして従来から、液中燃焼法が知られている。この方法は、例えば特公昭55−11848号公報に記載されているように、廃水燃焼炉の排熱を利用して廃水を予め濃縮した上で、この濃縮廃水を燃焼炉に供給し、燃焼して有機物を酸化分解する方法である。この方法は有機酸に限らず、全ての水溶性または水分散性有機物の除去に有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの方法も、原料廃水中の有機物濃度が低い場合は、予備濃縮を行うにしても、大量部の水を蒸発させ、高温ガスに転化する必要があるために大量の熱量を必要とし、経済的ではない。また、燃焼に際して発生する灰分の処分が問題となる。
【0007】
エネルギーを大量に消費する水の加熱を要せずに、希薄溶液から有機酸を濃縮分離する方法としては逆浸透法が知られている。この方法は、酢酸セルロース、ポリアミドなどからなる逆浸透膜の一方に、加圧下に有機物水溶液を供給すると、この有機物が逆浸透膜を透過しないものであれば、有機物を含まない水が膜の他方の側に透過し排出されるというものである。
【0008】
ただし、この方法を有機酸の水溶液に適用する場合、水溶性有機酸は逆浸透膜に対して親和性が強く、また解離度が小さいので、水とともに逆浸透膜を透過してしまい、分離が不完全になる。そこで、特公昭56−20051号公報は、有機酸水溶液に予めアルカリ剤を加えて有機酸を有機酸塩に転化し、有機酸イオンの状態で逆浸透膜装置に供給する方法を提案している。イオン状態の有機酸は逆浸透膜を透過し得ないので、この方法により希薄有機酸を濃縮し、濃厚液を更に蒸発濃縮することによって有機酸が回収できるとされる。
【0009】
逆浸透膜法は、低エネルギーで有機酸を濃縮できるので、得られた有機酸を回収使用する場合には有利であるが、有機酸の回収を目的としない場合は、濃縮された有機酸塩の後処理が問題となる。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、従ってその目的は、有機酸を含有する廃水から、有機物や灰分を排出することなく、しかもエネルギー効率よく有機酸を除去し、清浄な排水を排出し得る有機酸含有廃水の処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、有機酸含有廃水に中和剤としてアルカリ金属炭酸塩を加えて有機酸を有機酸アルカリ金属塩に転化する中和工程と、この中和工程で得られた有機酸アルカリ金属塩水溶液を逆浸透膜装置に供給して有機酸アルカリ金属塩に富んだ濃厚液と排水とに分離する膜分離工程と、この濃厚液を燃焼して有機酸アルカリ金属塩をアルカリ金属炭酸塩に転化する燃焼工程とを含み、この燃焼工程で得られたアルカリ金属炭酸塩の少なくとも一部を中和剤として中和工程に循環する有機酸含有廃水の処理方法を提供することによって解決できる。
本明細書中、全ての「炭酸塩」とは、炭酸塩および重炭酸塩を含む呼称である。
【0011】
上記の有機酸含有廃水の処理方法において、有機酸含有廃水は、500ppm〜20000ppmの範囲内の有機酸を含有するものであることが好ましい。
また、上記の有機酸含有廃水の処理方法は、膜分離工程により得られた濃厚液を蒸発缶に供給し、水の一部を蒸発除去してこの濃厚液を更に濃縮したのち燃焼工程に供給する濃縮工程を含んでいることが好ましい。
上記の有機酸含有廃水の処理方法において、燃焼工程における燃焼温度は、800℃〜1100℃の範囲内とすることが好ましい。
本発明の有機酸含有廃水の処理方法は、有機酸含有廃水が酢酸合成の廃水であるときに、好適に使用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1に示す一実施例により工程順に説明する。図1は本発明に従う廃水処理工程の一例を示すものであるが、送液ポンプ類や中間貯槽類は省略した。
【0013】
(中和工程)
図1の廃水処理工程において、500ppm〜20000ppmの範囲内の有機酸を含む有機酸含有廃水(以下、単に「廃水」と記す)は、図示しない廃水発生源から、ライン1を経由して、攪拌機付きの中和槽2に供給される。この中和槽2には、ライン29を経由して、炭酸ナトリウム(または重炭酸ナトリウム、以下同じ)水溶液が中和剤として供給される。また、ライン11を経由して、後に説明する第二逆浸透膜装置7からの戻り液も供給される。
中和槽2において、廃水中の有機酸は、炭酸ナトリウムによって中和されて有機酸ナトリウムに転化し、有機酸イオンとナトリウムイオンとに解離する。この工程が中和工程である。
【0014】
中和された廃水(中和廃水)は中和槽2から抜き出され、ライン3を経由して、濾過槽4に導入される。濾過槽4は砂濾過器であって、ここで中和廃水中の浮遊物が除去される。浮遊物が除去された濾過液は次に、ライン5を経由して膜分離工程に送られる。
【0015】
(膜分離工程)
膜分離工程は、直列に連結された第一の逆浸透膜装置(以下、「第一RO装置」と記す)6と第二の逆浸透膜装置(以下、「第二RO装置」と記す)7とからなっている。これらのRO装置は逆浸透膜モジュールと加圧ポンプとから構成されている。
【0016】
濾過廃水(5)は、膜分離工程において先ず第一RO装置に供給され、加圧ポンプで加圧される。濾過廃水(5)が加圧された状態で第一RO装置の逆浸透膜モジュールに供給されると、水は逆浸透膜を透過し、イオンに解離した有機酸ナトリウムはほとんど透過しないので、逆浸透膜を界面として有機酸ナトリウムに富んだ濃厚液(以下、単に「濃厚液」と記す)と微量の有機酸ナトリウムを含む透過水とに分離され、濃厚液はライン8へ導出される。
【0017】
第一RO装置6からの透過水は、ライン9を通って第二RO装置7に供給され、加圧ポンプによって加圧された状態で逆浸透膜モジュールに供給されると、水は逆浸透膜を透過して、実質的に有機酸ナトリウムを含まない排水としてライン10から系外へ排出される。
一方、逆浸透膜を透過せずに残留した不透過液は、透過水(9)に含まれた有機酸ナトリウムの大部分を含むので、戻し液として、再処理のためライン11を経由して中和槽2に戻される。
この膜分離工程で、廃水に含まれる大部分、例えば約90%の水は、清浄な排水として排出される。
【0018】
(濃縮工程)
濃厚液(8)は、次に、蒸発缶12と凝縮器13と減圧装置14とからなる濃縮工程に導入される。この蒸発缶12は多管式熱交換器からなり、導入された濃厚液(8)は、後に説明する燃焼炉20の気液分離缶22から排出された高温度の燃焼廃ガス(23)によって加熱され、水蒸気(15)と、有機酸ナトリウムが濃縮された濃縮液(18)とに分離される。
【0019】
水蒸気(15)は、蒸発缶12の頂部からライン15を経由して凝縮器13に送られ、ここで凝縮水とされて、ライン16を通って燃焼炉20の気液分離缶22に供給され、余剰分はライン31を経由して系外に排出される。
ライン16から分岐したライン17に接続された減圧装置14によって、蒸発缶12は減圧状態に保たれる。
蒸発缶12の濃縮液(18)は、缶底から抜き出され、ライン18を経由して燃焼炉20の燃焼部21に供給される。
【0020】
(燃焼工程)
燃焼炉20は、液中燃焼炉であって、燃焼部21と気液分離缶22とからなり、この燃焼部21は、濃縮液(18)を燃料および酸素(空気)とともに燃焼し、燃焼ガスを気液分離缶22の水相22aに吹き込むようになっている。
燃焼部21においては、燃料と酸素の供給量を調節して、燃焼温度を800℃〜1100℃の範囲内に保つようにする。燃焼温度が800℃未満では、有機酸アルカリ金属塩がアルカリ金属炭酸塩にまで分解しない場合があり、また1100℃を越える燃焼温度は、燃料を過剰に消費するのみで無駄になる。燃焼部21における燃焼によって、濃縮液(18)中に含まれる有機酸ナトリウムは酸化分解され、炭酸ナトリウム(または重炭酸ナトリウム)と水とに転化する。
【0021】
水相22aに吹き込まれた燃焼ガスは気相22bと水相22aとに分離し、燃焼によって生成した炭酸ナトリウムは水相22aに捕集される。そして、炭酸ナトリウムを含む水相22aは、その少なくとも一部がライン29を経由して、少なくとも中和剤の一部として中和槽2に循環される。
運転中、気液分離缶22中の水相22aは、濃縮工程の凝縮水(16)の供給によって水位が保たれる。この水位が限度以上に上昇する場合には、ライン30から過剰の水相22aが系外に排出される。
【0022】
気相22bは、燃焼廃ガス(23)としてライン23を経由して蒸発缶12に熱源として供給され、ここで熱交換され、温度降下した燃焼廃ガスは、ライン24を経由してセパレータ25に導入され、燃焼廃ガスに随伴した水滴などが分離される。セパレータ25の底部から排出された水相は、ライン26を経由して気液分離缶22に戻される。水滴が除去された燃焼廃ガスは主として水蒸気と炭酸ガスとからなるものであるから、ライン27を経由して煙突28から大気中に放出される。
【0023】
以上の図1によって説明した中和工程と膜分離工程と濃縮工程と燃焼工程とからなる有機酸含有廃水の処理方法によれば、廃水中の有機酸の中和剤として用いる炭酸ナトリウムは、系内で循環されるので、初期投入量と自然減量とを除いて追加の必要がない。
廃水中の大部分(例えば約90%)の水は膜分離工程から排出され、しかもこの工程は熱エネルギーを必要としない。
【0024】
燃焼工程において用いる燃焼炉20の規模や燃料の消費量は、燃焼炉20に供給する濃縮液(18)の総量と有機酸ナトリウム濃度とに依存するが、膜分離工程で得られた濃厚液(8)は、廃水量に比して小割合であり、しかも予め蒸発缶12によって濃縮されているので、燃焼設備は比較的小型のものでよく、燃料消費も少ない。更に、濃縮工程の蒸発缶12で必要とする熱量は、燃焼炉20の燃焼廃ガス(23)によって賄われるので、この廃水処理工程の全体を通じてのエネルギー消費量は極少化される。
この実施形態により排出される排水(10)および燃焼廃ガス(27)はいずれも清浄で環境汚染性が小さく、再利用または放出できる水準のものである。
【0025】
以下、それぞれの工程について詳しく説明する。
(中和工程)
この工程に導入する廃水は有機酸を含有するものであるが、廃水中に含まれる有機酸の種類は、酢酸、あるいはギ酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、(メタ)アクリル酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、グルコン酸、各種アミノ酸、またはそれらの塩などいずれのものであってもよく、またそれらの混合物であってもよい。また他の水溶性有機物、例えばアルデヒド類、アルコール類、エステル類、エーテル類、糖類、タンパク質類などであっても、濾過槽またはRO装置によって分離できるものであれば、廃水中に含まれていて差し支えない。更に、水不溶性または難溶性の混入物も、濾過槽4によって分離できるものであれば含まれていてよい。
【0026】
廃水中に含まれる有機酸の濃度は、500ppm〜20000ppmの範囲内であることが好ましい。500ppm未満では、一般に生物による廃水の処理のほうが経済的に有利となる。20000ppmを越えると液の浸透圧が大きくなるため、逆浸透によって透過水を得ることが困難になる。この観点から、500ppm〜20000ppmの範囲は膜分離による廃水処理に特に好適な濃度範囲となる。
【0027】
中和槽2に加える中和剤は、運転開始時には、アルカリ金属ベースの塩基性化合物であれば、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウムなどいずれであってもよい。これらは、いずれを用いたとしても、本発明の廃水処理工程の中で、有機酸アルカリ金属塩を経て、燃焼工程においてアルカリ金属炭酸塩に転化され、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムとして中和工程に循環されることになる。
【0028】
中和剤(29)の添加量は、有機酸を含む廃水(1)の中和当量に依存する。この添加量は普通、中和槽2中の水相のpHが7以上、好ましくは7〜8の範囲内となるように調節することが好ましい。
【0029】
(膜分離工程)
膜分離工程で用いる第一RO装置6および第二RO装置7は普通、逆浸透膜モジュールと加圧装置とからなる。この逆浸透膜モジュールは、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリベンツイミダゾロン、酢酸セルロースなどから単層または多層に成形された半透膜により形成されたもので、RO装置としては一般に、このモジュールを更に20本〜100本程度直列または並列に接続して用いる。
逆浸透膜モジュールとしては、中空糸型、スパイラル型、あるいは管型のいずれを用いることもできる。
【0030】
RO装置では、原液供給側を加圧する必要がある。このために加圧ポンプが用いられる。ポンプ吐出圧は、第一RO装置6および第二RO装置7ともに150mAq〜1000mAqの範囲内、好ましくは300mAq〜700mAq程度とすることが好ましい。この加圧によって逆浸透作用が発現し、有機酸イオンやアルカリ金属イオンは膜を透過せず、水が選択的に膜を浸透移行するようになる。
【0031】
図1に示した実施形態においてはRO装置を直列2段に用いたが、この接続形式や使用台数は上記に限定されるものではなく、要は有機酸アルカリ金属塩の膜漏洩量を設計値以下に維持しながら分離効率を向上するように、モジュール材質、膜面積、原液供給圧などとともに決定されるべきものである。また、必要なら有機酸以外のBOD物質を除去するためのRO装置またはその他の分離装置を付加することもできる。
【0032】
(濃縮工程)
濃縮工程は、膜分離工程から排出された濃厚液(8)の有機酸アルカリ金属塩濃度を更に高めるための工程であって、濃厚液(8)の濃度が十分に高ければ省略することも可能である。しかし、次段の燃焼工程において、高温度の燃焼廃ガス(23)が発生するので、その熱エネルギーを他に有効に利用する場合以外は、この濃縮工程を付加し、その熱源として燃焼廃ガスを利用することは省エネルギーの観点からきわめて有利である。
【0033】
濃縮工程に用いる装置は、従来から蒸発濃縮に用いられているいずれのものであってもよい。熱エネルギーの有効利用の観点からは蒸発缶12の熱交換系を多重効用で用い、かつ減圧装置14を用いて減圧系とすることが好ましい。熱交換機12や凝縮器13の形式は、通常は多管式のものが用いられるが、フィン式や回転板式など他の形式のものであってもよい。また、減圧装置14も、ロータリー式真空ポンプ、ナッシュ式吸引ポンプ、エジェクターなど、いずれのものであってもよい。
【0034】
(燃焼工程)
燃焼工程に用いる燃焼炉20は、燃焼部21と気液分離缶22とからなる。この燃焼部21は、水溶液が燃焼できるものであればいずれの形式であってもよいが、一般にはジェット燃焼方式が好適である。燃焼部21における燃焼によって、濃縮液(18)中に溶存する有機酸アルカリ金属塩は酸化分解を受け、アルカリ金属炭酸塩に転化する。このアルカリ金属炭酸塩は、燃料の燃焼によって生じた炭酸ガス、水、その他の分解生成物とともに気液分離缶22の水相22a中に導入される。ここで水溶性の成分の大部分は水相22aに捕捉される。水不溶性の成分は高温のガス相22bを形成しライン23から蒸発缶12に送られる。
気液分離缶22の代わりに、スプレー塔、充填塔、棚段塔などを用いることもできる。
【0035】
【実施例】
図1に示した廃水処理工程によって、酢酸合成の際に排出される酢酸を含有する廃水の処理を行った。
(中和工程)
原料廃水として、酢酸3000ppmを含む水溶液を、ライン1を経由して容量20m3 の中和槽2に供給した。供給流量は50m3 /時とした。この中和槽2にはまた、第二RO装置7からの戻し液(11)も流量11m3 /時で加えられた。
中和槽2内のpHが7.5に保たれるように、ライン29から炭酸ナトリウム水溶液(炭酸ナトリウム2重量%)を添加した。
中和槽2の底部から中和廃水を抜き出し、濾過槽4を通して第一RO装置6に供給した。
【0036】
(膜分離工程)
第一RO装置6としては、高阻止率ROモジュールを用いた。
第一RO装置6への濾過液(5)の供給量は68m3 /時、水圧は700mAqとした。このとき、透過水(9)は流量55m3 /時で流出し、この透過水(9)には150ppmの酢酸ナトリウムが含まれていた。また濃厚液(8)は流量12m3 /時で流出し、この濃厚液(8)には約1.7重量%の酢酸ナトリウムが含まれていた。
【0037】
第二RO装置7としては、第一RO装置6と同様の構成のものを用い、ただしモジュール本数は第一RO装置6の場合の70%とした。
透過水(9)を水圧700mAq、流量56m3 /時で第二RO装置7に供給したところ、排水(10)が流量45m3 /時で排出された。この排水(10)には、10ppmの酢酸ナトリウムが含まれていた。
戻し液(11)は流量11m3 /時で流出し、900ppmの酢酸ナトリウムを含んでいた。この戻し液(11)は中和槽2に戻した。
【0038】
(濃縮工程)
濃厚液(8)は蒸発缶12において濃縮し、10.5m3 /時の凝縮水(16)と1.5m3 /時の濃縮液(18)とを得た。この濃縮液(18)は約14重量%の酢酸ナトリウムを含んでいた。
【0039】
(燃焼工程)
濃縮液(18)を1.5m3 /時で燃焼炉20に供給し、酢酸ナトリウムを燃焼分解した。このとき、気液分離缶22の水相22aに含まれる炭酸ナトリウムの濃度は2重量%となった。気液分離缶22の底部からこの水相22aを流量5〜7m3 /時で抜き出し、ライン29から中和剤として中和槽2に供給し、排水処理工程のサイクルを完了した。
【0040】
上記の実施例に示した運転操作によって、酢酸3000ppmを含む廃水50m3 /時から、10ppmの酢酸ナトリウムを含む排水45m3 /時が排出された。この排水は酢酸含量が微量であるから、再利用または放流が可能であった。また中和剤は循環されて、長期の運転サイクルにも追加量は僅少であった。
燃焼炉20における燃料消費は、廃水45m3 /時の処理に対して、1.5m3 /時の濃縮液(18)を燃焼するだけで済むので僅少であり、蒸発缶12での濃縮に際しても外部からの熱エネルギーの補給が必要なく、省エネルギー効果が大きかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の有機酸含有廃水の処理方法は、有機酸含有廃水に中和剤としてアルカリ金属炭酸塩を加えて有機酸を有機酸アルカリ金属塩に転化する中和工程と、この中和工程で得られた有機酸アルカリ金属塩水溶液を逆浸透膜装置に供給して有機酸アルカリ金属塩に富んだ濃厚液と排水とに分離する膜分離工程と、この濃厚液を燃焼して有機酸アルカリ金属塩をアルカリ金属炭酸塩に転化する燃焼工程とを含み、この燃焼工程で得られたアルカリ金属炭酸塩の少なくとも一部を中和剤として中和工程に循環するものであるので、有機酸を含有する廃水から、有機物や灰分を排出することなく、しかもエネルギー効率よく有機酸を除去し、清浄な排水を排出することができる。
【0042】
膜分離工程と燃焼工程との間に、濃厚液を蒸発缶に供給して更に濃縮する濃縮工程を挿入すれば、この濃縮に要する熱量は燃焼工程で放出される熱量を利用することで賄えるので、燃焼装置の規模を縮小できるとともに、廃水処理工程全体の省エネルギー効果を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の廃水処理方法の一実施形態を示す工程図。
【符号の説明】
1…有機酸含有廃水の導入ライン
2…中和槽
6,7…逆浸透膜装置
8…有機酸アルカリ金属塩の濃厚液
10…排水ライン
12…蒸発缶
20…燃焼炉
29…アルカリ金属炭酸塩の循環ライン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for treating organic acid-containing wastewater that removes an organic acid from wastewater containing an organic acid such as acetic acid.
[0002]
[Prior art]
Wastewater containing organic acids such as acetic acid is often discharged in factories that produce acetic acid, other organic acids or amino acids by fermentation or synthesis. Since these cannot be released as they are or by simple neutralization treatment, wastewater treatment for removing the organic acid itself from the wastewater is required.
[0003]
As a wastewater treatment method for removing an organic acid, when the organic acid concentration is relatively high, the organic acid can be recovered by a distillation method or an extraction method, but in the case of a low concentration of about 10,000 ppm or less. The above method cannot be used because it is generally economically disadvantageous. Further, even if these distillation methods and extraction methods can recover a high concentration of organic acid, it is inevitable that a small amount of organic acid remains in the waste water after all.
[0004]
Various methods for removing an organic acid from a low concentration organic acid aqueous solution are also known. For example, an organic acid in waste water is immobilized by contacting with a metal salt that forms a water-insoluble salt, for example, calcium carbonate, or adsorbent such as activated carbon, diatomaceous earth, or ion exchange resin. There are methods such as adsorption and immobilization. However, these methods are not necessarily economical and effective methods because immobilization and adsorption are insufficient, the apparatus becomes large-scale, and the treatment and regeneration of solid waste are complicated.
Biological removal methods such as the activated sludge method are also used, but this method cannot be applied when the concentration of organic matter is high, so it is necessary to dilute the raw material wastewater, and therefore the treatment equipment is large-scale. It becomes.
[0005]
Conventionally, a submerged combustion method has been known as one of means for solving this problem. In this method, for example, as described in Japanese Patent Publication No. 55-11848, the waste water is preliminarily concentrated using the waste heat of the waste water combustion furnace, and then this concentrated waste water is supplied to the combustion furnace and burned. This is a method for oxidative decomposition of organic matter. This method is effective for removing not only organic acids but also all water-soluble or water-dispersible organic substances.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, this method also requires a large amount of heat because it is necessary to evaporate a large amount of water and convert it into a high-temperature gas even if preconcentration is performed when the concentration of organic substances in the raw material wastewater is low. Not right. Also, disposal of ash generated during combustion becomes a problem.
[0007]
A reverse osmosis method is known as a method for concentrating and separating an organic acid from a dilute solution without requiring heating of water that consumes a large amount of energy. In this method, when an organic aqueous solution is supplied under pressure to one of the reverse osmosis membranes made of cellulose acetate, polyamide, etc., if this organic matter does not permeate the reverse osmosis membrane, It is permeated to the side and discharged.
[0008]
However, when this method is applied to an aqueous solution of an organic acid, the water-soluble organic acid has a strong affinity for the reverse osmosis membrane and has a low degree of dissociation. Become imperfect. Japanese Patent Publication No. 56-20051 proposes a method of converting an organic acid to an organic acid salt by adding an alkali agent to an organic acid aqueous solution in advance and supplying the organic acid ion to the reverse osmosis membrane device. . Since an organic acid in an ionic state cannot permeate the reverse osmosis membrane, the organic acid can be recovered by concentrating the diluted organic acid by this method and further concentrating the concentrated liquid by evaporation.
[0009]
The reverse osmosis membrane method can concentrate the organic acid with low energy, so it is advantageous when recovering and using the obtained organic acid. However, when the purpose is not to recover the organic acid, the concentrated organic acid salt is used. Post-processing becomes a problem.
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems. Therefore, the object of the present invention is to remove organic acids from waste water containing organic acids without removing organic substances and ash, and to clean the organic acids efficiently. Another object of the present invention is to provide a method for treating organic acid-containing wastewater that can discharge wastewater.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above problems include a neutralization step in which an organic acid is converted to an organic acid alkali metal salt by adding an alkali metal carbonate to the organic acid-containing wastewater as a neutralizing agent, and an organic acid alkali metal salt obtained in this neutralization step Membrane separation process of supplying aqueous solution to reverse osmosis membrane device and separating into concentrated liquid and waste water rich in organic acid alkali metal salt, and burning this concentrated liquid to convert organic acid alkali metal salt into alkali metal carbonate And a method for treating organic acid-containing wastewater that is circulated to the neutralization step using at least a part of the alkali metal carbonate obtained in the combustion step as a neutralizing agent.
In the present specification, all “carbonates” are names including carbonates and bicarbonates.
[0011]
In the method for treating organic acid-containing wastewater, the organic acid-containing wastewater preferably contains an organic acid within a range of 500 ppm to 20000 ppm.
In addition, in the above-described organic acid-containing wastewater treatment method, the concentrated liquid obtained in the membrane separation process is supplied to an evaporator, and part of the water is removed by evaporation, and the concentrated liquid is further concentrated and then supplied to the combustion process. It is preferable to include a concentration step.
In the method for treating organic acid-containing wastewater, the combustion temperature in the combustion step is preferably in the range of 800 ° C to 1100 ° C.
The method for treating organic acid-containing wastewater of the present invention can be suitably used when the organic acid-containing wastewater is acetic acid synthesis wastewater.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in the order of steps by an example shown in FIG. FIG. 1 shows an example of a wastewater treatment process according to the present invention, but omits liquid feed pumps and intermediate storage tanks.
[0013]
(Neutralization process)
In the wastewater treatment process of FIG. 1, organic acid-containing wastewater containing an organic acid in the range of 500 ppm to 20000 ppm (hereinafter simply referred to as “wastewater”) is sent from a wastewater generation source (not shown) via line 1 to a stirrer. It is supplied to the attached
In the
[0014]
The neutralized waste water (neutralized waste water) is extracted from the
[0015]
(Membrane separation process)
The membrane separation step includes a first reverse osmosis membrane device (hereinafter referred to as “first RO device”) 6 and a second reverse osmosis membrane device (hereinafter referred to as “second RO device”) connected in series. It consists of seven. These RO apparatuses are composed of a reverse osmosis membrane module and a pressure pump.
[0016]
The filtered waste water (5) is first supplied to the first RO device in the membrane separation step and is pressurized by a pressure pump. When the filtered waste water (5) is supplied to the reverse osmosis membrane module of the first RO device in a pressurized state, the water passes through the reverse osmosis membrane and the organic acid sodium dissociated into ions hardly permeates. A concentrated liquid rich in organic acid sodium (hereinafter simply referred to as “concentrated liquid”) and permeated water containing a small amount of organic acid sodium are separated from the osmotic membrane as an interface, and the concentrated liquid is led to
[0017]
When the permeated water from the first RO device 6 is supplied to the second RO device 7 through the line 9 and is supplied to the reverse osmosis membrane module in a state of being pressurized by the pressure pump, the water is reverse osmosis membrane. , And is discharged out of the system from the
On the other hand, the impermeable liquid remaining without permeating through the reverse osmosis membrane contains most of the organic acid sodium contained in the permeated water (9). It returns to the
In this membrane separation process, most of, for example, about 90% of the water contained in the wastewater is discharged as clean wastewater.
[0018]
(Concentration process)
The concentrated liquid (8) is then introduced into a concentration step comprising the
[0019]
Steam (15) is sent from the top of the
The
The concentrated liquid (18) of the
[0020]
(Combustion process)
The
In the combustion unit 21, the supply temperature of fuel and oxygen is adjusted so that the combustion temperature is kept within the range of 800 ° C to 1100 ° C. If the combustion temperature is less than 800 ° C, the organic acid alkali metal salt may not be decomposed into alkali metal carbonate, and the combustion temperature exceeding 1100 ° C is wasted only by consuming excessive fuel. The organic acid sodium contained in the concentrated liquid (18) is oxidatively decomposed by combustion in the combustion section 21 and converted into sodium carbonate (or sodium bicarbonate) and water.
[0021]
The combustion gas blown into the aqueous phase 22a is separated into a
During operation, the water phase 22a in the gas-liquid separation can 22 is maintained at a water level by supplying condensed water (16) in the concentration step. When the water level rises above the limit, excess water phase 22a is discharged out of the system from the
[0022]
The
[0023]
According to the method for treating organic acid-containing wastewater comprising the neutralization step, membrane separation step, concentration step, and combustion step described with reference to FIG. 1, sodium carbonate used as a neutralizing agent for organic acid in wastewater is a system. Since it is circulated in the inside, there is no need to add anything except the initial input amount and the natural weight loss.
Most of the wastewater (eg, about 90%) is drained from the membrane separation process and this process does not require thermal energy.
[0024]
The scale of the
Both the waste water (10) and the combustion waste gas (27) discharged by this embodiment are clean, have low environmental pollution, and are of a level that can be reused or released.
[0025]
Hereinafter, each process will be described in detail.
(Neutralization process)
The wastewater introduced into this process contains an organic acid, but the types of organic acids contained in the wastewater are acetic acid, formic acid, propionic acid, butyric acid, valeric acid, (meth) acrylic acid, oxalic acid, It may be any of tartaric acid, citric acid, maleic acid, gluconic acid, various amino acids, and salts thereof, or a mixture thereof. Also, other water-soluble organic substances such as aldehydes, alcohols, esters, ethers, saccharides, proteins, etc. are contained in the waste water as long as they can be separated by a filtration tank or RO device. There is no problem. Furthermore, water-insoluble or hardly soluble contaminants may be included as long as they can be separated by the filtration tank 4.
[0026]
The concentration of the organic acid contained in the wastewater is preferably in the range of 500 ppm to 20000 ppm. If it is less than 500 ppm, the treatment of wastewater by living organisms is generally more economically advantageous. If it exceeds 20000 ppm, the osmotic pressure of the liquid increases, making it difficult to obtain permeated water by reverse osmosis. From this viewpoint, the range of 500 ppm to 20000 ppm is a concentration range particularly suitable for wastewater treatment by membrane separation.
[0027]
If the neutralizing agent added to the
[0028]
The addition amount of the neutralizing agent (29) depends on the neutralization equivalent of the waste water (1) containing the organic acid. Usually, the amount of addition is preferably adjusted so that the pH of the aqueous phase in the
[0029]
(Membrane separation process)
The first RO device 6 and the second RO device 7 used in the membrane separation step are usually composed of a reverse osmosis membrane module and a pressure device. This reverse osmosis membrane module was molded in single layer or multilayer from polyamide, aromatic polyamide, polyimide, polyolefin, polysulfone, polyacrylonitrile, polyether, polyethersulfone, polyetherketone, polybenzimidazolone, cellulose acetate, etc. It is formed of a semipermeable membrane, and generally, about 20 to 100 modules are connected in series or in parallel as an RO device.
As the reverse osmosis membrane module, any of a hollow fiber type, a spiral type, and a tube type can be used.
[0030]
In the RO device, it is necessary to pressurize the stock solution supply side. For this purpose, a pressure pump is used. The pump discharge pressure is preferably in the range of 150 mAq to 1000 mAq for both the first RO device 6 and the second RO device 7, preferably about 300 mAq to 700 mAq. This pressurization causes reverse osmosis action, and organic acid ions and alkali metal ions do not permeate the membrane, and water selectively permeates through the membrane.
[0031]
In the embodiment shown in FIG. 1, the RO device is used in two stages in series. However, the connection type and the number of units used are not limited to the above. In short, the amount of membrane leakage of the organic acid alkali metal salt is the design value. It should be determined together with the module material, membrane area, stock solution supply pressure, etc. so as to improve the separation efficiency while maintaining the following. If necessary, an RO device or other separation device for removing BOD substances other than organic acids can be added.
[0032]
(Concentration process)
The concentration step is a step for further increasing the concentration of the organic acid alkali metal salt in the concentrated liquid (8) discharged from the membrane separation step, and can be omitted if the concentration of the concentrated liquid (8) is sufficiently high. It is. However, since the combustion waste gas (23) having a high temperature is generated in the next combustion process, this enrichment process is added and the combustion waste gas is used as the heat source unless the thermal energy is effectively used for other purposes. Using is very advantageous from the viewpoint of energy saving.
[0033]
The apparatus used for the concentration step may be any one conventionally used for evaporation concentration. From the viewpoint of effective use of thermal energy, it is preferable to use a heat exchange system of the
[0034]
(Combustion process)
The
Instead of the gas-liquid separation can 22, a spray tower, a packed tower, a plate tower, or the like can be used.
[0035]
【Example】
By the wastewater treatment process shown in FIG. 1, wastewater containing acetic acid discharged during acetic acid synthesis was treated.
(Neutralization process)
As raw material wastewater, an aqueous solution containing 3000 ppm of acetic acid was supplied via line 1 to a
An aqueous sodium carbonate solution (2% by weight of sodium carbonate) was added from the
Neutralization wastewater was extracted from the bottom of the
[0036]
(Membrane separation process)
As the first RO device 6, a high rejection rate RO module was used.
The supply amount of the filtrate (5) to the first RO device 6 was 68 m 3 / hour, and the water pressure was 700 mAq. At this time, the permeated water (9) flowed out at a flow rate of 55 m 3 / hour, and this permeated water (9) contained 150 ppm of sodium acetate. Concentrated liquid (8) flowed out at a flow rate of 12 m 3 / hour, and this concentrated liquid (8) contained about 1.7% by weight of sodium acetate.
[0037]
The second RO device 7 has the same configuration as that of the first RO device 6 except that the number of modules is 70% of that of the first RO device 6.
When the permeated water (9) was supplied to the second RO device 7 at a water pressure of 700 mAq and a flow rate of 56 m 3 / hour, the waste water (10) was discharged at a flow rate of 45 m 3 / hour. This waste water (10) contained 10 ppm sodium acetate.
The return liquid (11) flowed out at a flow rate of 11 m 3 / hour and contained 900 ppm sodium acetate. This return liquid (11) was returned to the
[0038]
(Concentration process)
The concentrated liquid (8) was concentrated in the
[0039]
(Combustion process)
The concentrated liquid (18) was supplied to the
[0040]
According to the operation shown in the above-mentioned Examples, waste water of 50 m 3 / hour containing 3000 ppm of acetic acid was discharged 45 m 3 / hour of waste water containing 10 ppm of sodium acetate. Since this wastewater had a very small acetic acid content, it could be reused or discharged. The neutralizing agent was also circulated and the additional amount was negligible during the long-term operation cycle.
The fuel consumption in the
[0041]
【The invention's effect】
The organic acid-containing wastewater treatment method according to the present invention is obtained by adding an alkali metal carbonate to the organic acid-containing wastewater as a neutralizing agent to convert the organic acid to an organic acid alkali metal salt, and the neutralization step. The membrane separation step of supplying the organic acid alkali metal salt aqueous solution to the reverse osmosis membrane device and separating it into a concentrated liquid and drainage rich in organic acid alkali metal salt, and burning the concentrated liquid to organic acid alkali metal salt Containing an organic acid since it is circulated to the neutralization step using at least a part of the alkali metal carbonate obtained in this combustion step as a neutralizing agent. Without discharging organic matter and ash from wastewater, it is possible to remove organic acid energy-efficiently and to discharge clean wastewater.
[0042]
If a concentrating step for supplying the concentrated liquid to the evaporator and further concentrating it is inserted between the membrane separation step and the combustion step, the amount of heat required for this concentration can be covered by using the amount of heat released in the combustion step. The scale of the combustion apparatus can be reduced, and the energy saving effect of the entire wastewater treatment process can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process chart showing an embodiment of a wastewater treatment method of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Organic acid containing
Claims (5)
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