JP3793935B2 - 自動製麹装置の通風方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として酵素工業並びに醸造工業の製麹工程に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通気式製麹装置では、温湿度を調節した空気を麹堆積層に通気して、麹の温度を調節している。このため、麹を堆積する培養床には、通気性のある多孔板を使用している。そこでは、麹が培養床から多量にこぼれ落ちない限り、十分な通気性を確保するために、高い開口率を持つ多孔板を、麹の性状に合わせて選択していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高い開口率を持つ多孔板を培養床に使用した場合、培養床に対する空気の通過抵抗が極めて低くなる。一方において、麹の堆積層は空気の通過抵抗が大きくなる。このため、通風による空気の流れは、麹堆積層の性状やその変化に大きく左右される。麹菌の増殖と発熱に伴い、麹の収縮と水分減少が部分的に発生した場合、麹は部分的に圧密化状態となり、空気の通過抵抗が大きくなる。このため、通風により麹の温度を低下させる必要のある部分の通過抵抗がより大きくなり、通風による均一な温度調節が困難になる。また多孔板の開口率を高くすると、細かい麹が開口部から落下し、サニタリ性を低下させ、洗浄に時間を要する。更に、培養床の強度が低下するため、補強のためのリブ等を多数必要とする。
【0004】
この発明の目的は、麹堆積層の性状やその変化に大きく左右されることなく、均一な通風を可能とし、培養床の強度を向上すると共に、麹の落下を防止する、自動製麹装置の通風方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の自動製麹装置の通風方法では、断熱構造とした壁体(1)内の製麹室(A)を通気用の多数の細孔を備えた培養床(2)で仕切って上室(9)と下室(8)とに区画し、前記培養床(2)上に堆積した麹堆積層(10)に対して通気を行う製麹方法において、前記上室(9)側からの麹堆積層(10)に対する空気の通過抵抗よりも、前記培養床(2)に対する下室(8)側からの調整空気の通過抵抗を大きくしいて、前記培養床(2)の強度を高め、かつ前記麹堆積槽(10)に均一に空気を吹き込むことができる。
【0006】
前記麹堆積層(10)が有する空気の通過抵抗より、前記培養床(2)が有する
空気の通過抵抗を大きくすることによって、麹の空気の通過抵抗に影響されることなく麹と接する前記培養床(2)の上に均一な空気の流れを発生させることができる。この空気の流れは、麹の間隙を通過して、麹の温度を調節する。
【0007】
この発明の請求項2記載の自動製麹装置の通風装置では、断熱構造とした壁体(1)内の製麹室(A)内に、通気用の多数の細孔を備え培養床(2)と、この培養床(2)で仕切られた上室(9)及び下室(8)、前記培養床(2)に堆積した麹培養層(10)に、前記培養床(2)上の麹堆積層(10)とを備えて通気を行う製麹装置において、前記麹堆積層(10)に対して下室(8)から上室(9)に向かって、前記培養床(2)の細孔の数による通気の開口率を制限することで、前記麹堆積層(10)に対する空気の通過抵抗より、前記培養床(2)による空気の通過抵抗を大きくし、もって前記下室(8)内の全圧力を高め前記麹堆積層(10)に対して均一に空気を吹き込むことができるようにした
【0008】
前記培養床(2)の多数の細孔による通気の開口率の低下によって、培養床(2)の通過抵抗が増加し、この培養床(2)の下方にある下室(8)の全圧力が上昇する。このため、高い開口率を持つ前記培養床(2)に比較して、この培養床(2)から麹へ吹き込む全圧力が高くなり、厚密化した麹に対しても通風が可能となる。また前記培養床(2)の開口率を低下させることで。この培養床(2)の細孔の面積と数が減少する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面によってこの発明の実施例を説明する。
図1はこの発明による自動製麹装置の通風方法及び装置を採用した回転式円盤製麹装置の実施例の断面図である。
保温材等で断熱構造とした壁体1内に構成された製麹室Aに、通気性のある多孔板からなる培養床2と補強用のリブ3で構成された円盤4を、固定した中心円筒5に対して回転可能に設ける。
【0010】
図示していないが、送風装置と温湿度調節装置から温湿度を調節した空気が製麹室内に供給される。調整空気は下室8に設けた吹込口6から吹き込まれ、培養床2を通して麹堆積層10を通過し、上室9に設けた吸込口7から排出される。
多孔板(パンチング板)により構成される培養床2の開口率は、使用する麹の性状と使用量により異なる。すなわち、使用する麹に対する空気の通過抵抗よりも、培養床2に対する空気の通過抵抗を大きくする。
【0011】
培養床2に対する空気の通過抵抗は麹堆積層10に対する空気の通過抵抗より高いため、吹込口6から吹き込まれる調整空気は、培養床2に対して高い全圧力を
示す。この場合の全圧力とは、培養床2の下面近傍では、空気の流れ方向が下から上への垂直方向であることから、下から上への垂直方向に伝わる全体の圧力をいう。
【0012】
このため、麹堆積層1の部分的な圧密化により、空気の通過抵抗が不均一になっても、通過抵抗が小さい部分からだけ調整空気が抜けることはなく、通過抵抗の大きい部分にも調整空気が通る。したがって、麹堆積層10の部分的な圧密化が発生しても、麹温度を均一に調節することができる。
【0013】
麹は、白米、白麦、脱脂加工大豆、割砕小麦、フスマ、破砕米等の製麹原料から特性に応じて処理した後に使用する。脱脂加工大豆と割砕小麦を使用する醤油用の麹は、空気の通過抵抗が大きいため、培養床2の開口率を4%〜8%程度とするこのが好ましい。白米を使用する日本酒用の麹は、空気の通過抵抗が小さいため、培養床2の開口率を2%〜6%程度とすることが好ましい。同じ種類の麹であっても、堆積層が薄い場合には空気の通過抵抗が小さくなるため、培養床2の開口率を小さくする必要がある。
【0014】
麹堆積層10への空気の通過抵抗より、培養床2への調整空気の吹き上げによる通過抵抗を大きくすることにより、従来の培養床2より開口率が小さくなるため、培養床2の強度が増加して、補強用のリブ3の強度を小さくすることが可能となり、培養床2の下面の支持構造を簡素化し、洗浄を容易に行うことができる。
【0015】
開口率が小さくなることで、細かい麹が下室8に落下することを防止でき、製麹中のバクテリヤ汚染等によるサニタリ性の低下を緩和する。同時に、下室8の洗浄も容易になり、洗浄時間と洗浄水の節約ができる。
【0016】
【発明の効果】
この発明は以上の方法及び装置からなり、麹堆積層の性状やその変化に大きく左右されることなく均一な通風を可能とし、麹温度を確実に調節することで、麹品質の平均化を行うことができる。また補強用のリブにより培養床の強度が向上し、培養床の下面の構造を簡素化することで、製麹中のサニタリ性を向上させ、洗浄い際しても時間と水の節約をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による通風装置を採用した回転式円盤製麹装置の実施例の縦断面図である。
【符号の説明】
A 製麹室
1 壁体
2 培養床
3 リブ
4 円盤
5 中心円筒
6 吹込口
7 吸込口
8 下室
9 上室
10 麹堆積層
Claims (2)
- 断熱構造とした壁体( 1 )内の製麹室(A)を通気用の多数の細孔を備えた培養床( 2 )で仕切って上室( 9 )と下室( 8 )とに区画し、前記培養床( 2 )上に堆積した麹堆積層( 10 )に対して通気を行う製麹方法において、前記上室( 9 )側からの麹堆積層( 10 )に対する空気の通過抵抗よりも、前記培養床( 2 )に対する下室( 8 )側からの調整空気の通過抵抗を大きくして、前記培養床( 2 )の強度を高め、かつ前記麹堆積層( 10 )に均一に空気を吹き込むことができるようにした自動製麹装置の通風方法。
- 断熱構造とした壁体( 1 )内の製麹室(A)内に、通気用の多数の細孔を備える培養床( 2 )と、この培養床( 2 )で仕切られた上室( 9 )及び下室( 8 )と、前記培養床( 2 )上に堆積した麹堆積層( 10 )とを備えて、通気を行う製麹装置において、前記培養床( 2 )上の麹堆積層( 10 )に対して下室( 8 )から上室( 9 )に向かって調整空気を通風するに当って、前記培養床( 2 )の細孔の数による通気の開口率を制限することによって、前記麹堆積層( 10 )に対する空気の通過抵抗より、前記培養床( 2 )による空気の通過抵抗を大きくし、もって前記下室( 8 )内の全圧力を高め前記麹堆積層( 10 )に対して均一に空気を吹き込むことができるようにした自動製麹装置の通風装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09636997A JP3793935B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 自動製麹装置の通風方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09636997A JP3793935B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 自動製麹装置の通風方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10276760A JPH10276760A (ja) | 1998-10-20 |
JP3793935B2 true JP3793935B2 (ja) | 2006-07-05 |
Family
ID=14163065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09636997A Expired - Lifetime JP3793935B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 自動製麹装置の通風方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3793935B2 (ja) |
-
1997
- 1997-04-01 JP JP09636997A patent/JP3793935B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10276760A (ja) | 1998-10-20 |
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