JP3793526B2 - ろうそく - Google Patents

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本発明は、主として、地震、津波、台風などの災害時に非常灯として好適に用いうるろうそくに関し、さらには、長時間点灯し例えば100時間点灯ろうそくとしても構成することができる。
災害時に電気が復旧するまでの間に使用する非常用の灯りとして、乾電池を用いたランプが多用されているが、乾電池は長時間放置すると放電し、緊急時に使用できないことがある。また定期的なメンテナンスを必要とし、手間とコストが掛かるほか、買い置きすることができないため、被災地で品不足になりやすい。他方エンジン式のものもあるが、高価かつ長期保存保守には困難を伴う。
これに対し、ろうそくは保存による劣化がなくマッチ、ライターなどの着火具さえあれば確実に使用できるため、非常時の灯りとして信頼性が高いものである。そこで一定の燃焼時間を確保するため、長さ20〜40cm程度の大型のろうそくが災害用として用いられているが、このようなものも、ろう材のみからなるため過度の太肉化はできず、使用時間は約10時間程度に制限される。また炎が露出して用いられるため、不注意により炎に接触して火傷を負う可能性があり、また可燃物に燃え移り火災を起す危険性もあり、しかも風などで炎が消えやすい。さらには燃焼中に溶融したろうが、ろうそくの側面に沿って垂れ、その下部で固化し、これらが燃焼後も残渣となって残り、燃焼すべきろうが無駄となるため燃焼時間が短縮するという問題があった。
そこで、図11(A)に示すように、ガラス、耐熱性プラスチックなどの有底円筒状の容器aにろうbを充填するとともに、その中央に芯cを設けたろうそくdが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。前記ろうそくdにおいては、炎fは容器aの内側で燃焼するため、該容器aがガードとなって、火傷を負ったり、周囲の可燃物に燃え移る危険性が減り、また屋外で使用する時、該容器aが風防の役割を果たすため、灯りのちらつきと風による吹き消しがなくなる。さらには、溶融したろうが残渣となって周囲の床面などを汚すことがなく、従って該残渣を除去する必要もなくなる。
特開平11−228987号公報
しかし、前記ろうそくdは、溶融したろうが芯cの上端で燃焼する炎fが明かりとなって周囲を照らすとともに、該炎fの熱がろうbの表面部分を新たに溶融し、この繰返しによってろうそくdは燃焼を続ける。そして炎fからの距離が近い程、該炎fから伝わる熱が大きいため、前記芯c近傍のろうbは高温となって多く溶融し、逆に外周側のろうbは温度が低いため、溶融量が少ない。また、前記外周側のろうbは、容器aの外側から熱を奪われることにより温度が一段と低下するため、溶ける量がさらに減り、ある温度以下になると、外周側のろうbは溶融温度に至らず、内側のろうbのみが溶融する。
従って、ろうbの燃焼が進行すると、図11(B)に示すように、外周側のろうbは、溶融することなく、或いは一度溶融した後、容器aの外側から熱を奪われることにより再度固化して、該容器aの内周面にろうbが残留した付着部eを形成する。該付着部eの高さがある程度以上大きくなると、炎fが発する光が付着部eに遮られるためろうそくdの照度が低下し、特に明かりが必要なろうそくdの側方から下方に向けての光が遮られて暗くなるという問題がある。また、付着部eを構成するろうbは、燃焼に使われることがなくそのまま残留するため、その分燃焼時間が短縮する。
本発明の課題は、前記したろうそくが有する問題点を解消し、ろうが燃焼する炎により充分な明るさが得られ、長時間の燃焼が持続するろうそくを提供することである。
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、載置用の台座部と、上端が開口する周壁部とを有する容器内に、燃焼用のろう材を収納させたろうそくであって、前記容器は、周壁部の少なくとも一部を透光性を有する透光部とし、かつろう材は、燃焼用の芯材が立設された中ろう材、及びこの中ろう材と、前記容器内面との間に装填される外ろう材とからなり、前記外ろう材は、中ろう材に比して融点を低く設定したことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記容器は下膨らみ状をなし、長時間点灯するためにろう材を収納しうる容積を650〜900cm3 とするとともに、透孔部の外周面に凹凸模様を形成したことを特徴とする請求項1記載のろうそくである。
また請求項3記載の発明は、容器はその全体が透光性ガラスからなり、かつ前記凹凸模様は、断面円弧の横縞が上下多段に重なる波打ち状をなし、しかも周壁部の少なくとも膨らみ状部全面に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のろうそくである。
また請求項4記載の発明は、前記中ろう材、又は外ろう材は、ろう材が外周に向かって融点を減じる複数層のろう材層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のろうそくである。
また請求項5記載の発明は、前記容器は、上端の開口に通気しかつ燃焼を安定化する蓋体を設けるとともに、前記台座部が通る挿入孔を有しかつ通り抜けにより台座部上面と、該台座部が載置される載置面を跨りかつ内部気密に前記載置面に載置される環状の吸着シートにより保持させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のろうそくである。
本発明は叙上の如く構成しているため、外ろう材は、炎から離れた位置にあるため与えられる熱が小さく、かつ外周が容器に面するため外部から熱を奪われ、中ろう材に比べて温度が低いが、該中ろう材よりも融点を低く設定されているため、低温でも充分に溶融する。従って、芯材周囲に形成される溶融面と外ろう材の間の高さが、炎の高さ以下に維持することができるため、外ろう材により炎の明かりが遮蔽されることがなく、周囲を明るく照らすことができる。また中ろう材は勿論、外ろう材もその殆どが溶融してい燃焼するため、ろう材に無駄がなく、従って充分に長い燃焼持続時間が得られる。
また請求項2記載の発明のように、前記容器は下膨らみ状をなし、長時間点灯するためにろう材を収納しうる容積を650〜900cm3 とするとともに、透孔部の外周面に凹凸模様を形成すると、大容量のろう材の殆どが溶融して燃焼するため約100時間程度の燃焼時間が得られ、非常時の備えとして、一個で充分な点灯時間を確保できる。また、容器が下膨らみ状をなすため重心が低く、転倒しにくくなり、凹凸模様により光を拡散することができる。
また請求項3記載の発明のように、容器はその全体が透光性ガラスからなり、かつ前記凹凸模様は、断面円弧の横縞が上下多段に重なる波打ち状をなし、しかも周壁部の少なくとも膨らみ状部全面に形成すると、上下に連なる横縞の一個ずつが各々帯状の凸レンズを形成して、光の屈折作用により炎のあかりを拡散するため、眩しさを減じるとともに広い角度を照らすことができる。
また請求項4記載の発明のように、前記中ろう材、又は外ろう材は、ろう材が外周に向かって融点を減じる複数層のろう材層からなる場合、全てのろう材をより平均的に溶融させることができる。
また請求項5記載の発明のように、前記容器は、上端の開口に通気しかつ燃焼を安定化する蓋体を設けるとともに、前記台座部が通る挿入孔を有しかつ通り抜けにより台座部上面と、該台座部が載置される載置面を跨りかつ内部気密に前記載置面に載置される環状の吸着シートにより保持させると、蓋体により炎の揺れがなくなるため、安定した明かりを得ることができ、また吸着シートにより容器を固定できるため、たとえ余震などの揺れが発生しても転倒することがない。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明のろうそく1の斜視図、図2はその燃焼状態を示す縦断面図である。本発明のろうそく1は、容器2と、該容器2内に充填されたろう材Wと、該ろう材Wに立設された芯材4とを具える。
前記容器2は、図1、2に示すように、台座部2Aと、上端が開口した周壁部2Bとを具え、本例では、該周壁部2Bに膨らみ状部7を設けることにより下膨らみ状をなしているため、重心が低くなり転倒しにくい構造となっている。
前記周壁部2Bは、炎の明かりを透過させるため少なくともその一部を透光性ガラス、耐熱性プラスチックなどの透光性材料を用いた透光部3で構成する。本例では、台座部2Aを含めて容器2全体を透光性ガラスで形成することにより、周壁部2Bの全てを透光部3で構成しているが、周壁部2B上端の開口8周囲、または下端部をステンレススチール、アルミニウムその他の金属、陶磁器など非透光材で構成してもよい。
前記透光部3は、その外周面に、各種形状の凹凸模様5が形成される。炎Fが発する光は、該凹凸模様5を透過する際、屈曲することによりその方向が分散するため、炎の眩しさを減じるとともに広い角度を照らすことができる。前記凹凸模様5は、本例では、半径が約4〜10mm程の断面円弧の横縞6が上下多段に波打ち状に連続することにより構成される。前記横縞6は、透光性ガラスで形成されるとともに断面円弧をなすため各々の横縞6が帯状の凸レンズを形成する。従って、透光部3を透過する光は、各横縞6において上下方向に分散して屈曲するため、炎Fの光が透光部3全体に拡散して眩しさを減じ、また上下方向に対し広角に照らすことができる。
また、前記容器2は、650〜900cm3 の容積を有し、その内部にろう材Wを収納する。650cm3 未満では、ろう材Wの殆どを燃焼に使用しても、100時間の総燃焼時間を得ることができないため、災害用のろうそくとして点灯時間が不足し、900cm3 を越えると、総重量が重くなりすぎて持ち運びに不便である。
前記容器2は、図3に示すように、その中央が上方に膨らんだ球面部21を有する略円盤状の蓋体9を具え、該蓋体9は、周壁部2Bの上端に設けられ上方に向けラッパ状に拡がる開口縁部22に載置される。前記蓋体9は、周囲鍔部に複数隔設された長孔状の吸気口23と、球面部21の中央頂部に設けられた円孔状の排気口24とを有する。吸気口23、排気口24は、図2に示すように、容器2の開口8に通気し、各吸気口23から容器2内部へ進入した外部空気A1は、周壁部2Bの内面に沿って下降して炎Fに酸素を供給し、炎Fの燃焼に使用された燃焼済空気A2は、高温に熱せされているためそのまま開口8の中央を上昇して排気口24から外部に排出される。このように、蓋体9により、燃焼のための空気が乱れることなくスムースに流れる通気経路が構成されるため、炎Fが揺らいだり、チラツキを生じることがなく、安定した燃焼がえられる。
前記台座部2Aは、前記周壁部2Bの下部に形成され、かつ円錐台状をなし、その底面を机、棚などの載置面12上に載せることにより、前記容器2を安定して載置することができる。
また前記台座部2Aを、ゴム、スポンジなどの弾性体を用いた環状の吸着シートS(図4に示す)の中央に形成された挿入孔10に挿入すると、図5(A)に示すように、該吸着シートSは、台座部上面11に沿いラッパ状に変形して容器2に装着される。その状態で容器2を前記載置面12に載置すると、図5(B)、図6に示すように、前記吸着シートSは、その外縁側が弾性に抗して前記載置面12に沿い押し拡げられて、前記吸着シートSが前記台座部上面11と載置面12とに跨り内部気密状態で載置されるため、所謂吸盤機能が作用して、前記容器2は載置面12に強力に固定される。従って、余震の発生時、または誤って手足で容器2を押しても、容器2は倒れることがなく、安全に燃焼を続けることができる。なお本明細書で台座部上面11とは、台座部2Aの外周側部に形成される上向きの傾斜面を含むものとする。
前記容器2は、移動用金具25を取り付けて持ち運ぶことができる。該ろうそく移動用金具25は、図9に示すように、周壁部2Bの膨らみ状部7の最大外径よりも、少し小さい径の略環状のリング部26と、該リング部26に回転可能に取り付けられた一対の吊り部27, 27とからなり、リング部26と、吊り部27とはワイヤを折曲加工して形成されている。前記リング部26は、外方に向けV字状に折曲形成された4個の突部26aを有する。また前記各々の吊り部27は、緩やかに湾曲した一対の縦部27a, 27aの上端が外側へ向って折れ曲るとともにその先端相互が連結されて形成されたコ字状の摘み部27bを有し、また前記縦部27a, 27aの下部は、リング部26の突部26aの先端に1回転巻回して外方に延びその先端相互がリング部26と略同心の円弧部27cで連結されている。
また前記ろうそく移動用金具25は、図10に示すように、容器2に対し下方から挿入すると、リング部26の径よりも少し大きな外径の横縞6にリング部26が係止することにより、容器2に装着される。容器2に装着されたろうそく移動用金具25は、その吊り部27, 27の摘み部27b, 27bを両手で支持することにより、直接触れることなく容器2を持上げることができるため、燃焼により加熱された容器2で火傷を負うことなく、安全に、しかも水平状態を保ちながらろうそく1を移動することができる。なお前記円弧部27cは、摘み部27bを手放した時、一体に形成された吊り部27が自重で外側に倒れる動きに連動して前記突部26aの巻回部を中心に回転し、かつ前記周壁部2Bに当接することにより、吊り部27を所定の角度で維持するものである。
前記ろう材Wは、図2に示すように、容器2の内部の中央に配された中ろう材Wiと、該中ろう材Wiと容器2の内面との間に充填された外ろう材Woとからなる。中ろう材Wiは円柱状をなし、別途生産されたものが容器2の開口8から挿入される。他方外ろう材Woは、前記中ろう材Wiと周壁部2Bの間に溶融したろう原料を注入後冷却して形成され、本例では、容器2の形状に沿って下膨らみ状をなしている。
前記中ろう材Wiは、融点が例えば55〜70℃程度に設定され、外ろう材Woの融点は、中ろう材Wiに比べて低く設定され、例えば40〜60℃程度である。このため、炎Fから遠いため伝わる熱の量が少なく、かつ周壁部2Bを通して外部に熱を奪われ易いため中ろう材Wiよりも低温となる外ろう材Woの熱溶融が促進され、中ろう材Wiと外ろう材Woの上面は略同一高さに揃う。また、図2において仮想線で示すように、外ろう材Woの熱溶融が遅れることにより、容器2内面での外ろう材Woの位置と中ろう材Wiの芯材4周囲の最も低い位置と間にレベル差hが生じても、該レベル差hは、その高さにおける容器2の内径dに比して10分の1以下、かつ炎の高さの3分の1以下に抑制されるため、炎Fの明かりが外ろう材Woによって遮られることがなく周囲を明るく照らすことができる。しかも外ろう材Woを含め全てのろう材Wの殆どが溶融して燃焼するため、ろう材Wをロスすることなく、点灯時間を長く維持することができる。なお、中ろう材Wi、外ろう材Woの具体的な融点は、使用される気温条件、外ろう材Wo、中ろう材Wiの大きさなどの条件に応じて適宜設定される。
図7に示すように、融点65℃の中ろう材Wiに対し、前記外ろう材Woを、内側に位置する融点55℃の第1の外ろう材Wo1と、外側に位置する融点45℃の第2の外ろう材Wo2との二つのろう材層から構成すると、内側から外側に向け融点が順次下がるためろう材Wを更に平均化して溶融できる点で好ましい。また外ろう材Woを外周に向い融点が漸次低くなる3層以上のろう材層から構成することもでき、また中ろう材Wiを複数のろう材層で構成すること、中ろう材Wi及び外ろう材Woの双方を複数のろう材層で構成することもできる。
前記ろう材Wは、例えばパラフィンワックスなどの炭化水素系化合物、ステアリン酸などの高級脂肪酸、木蝋、蜜蝋などの高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、ステアリルアルコールなどの高級脂肪族アルコールその他を主成分とした公知のものを用いることができる。パラフィンワックスは、直鎖状炭化水素(ノルマルパラフィン)が主成分で、原油の減圧蒸留留出油部分から、結晶性の良い炭化水素を分離抽出して生産され、融点は大多数のものが40℃〜70℃度程度であり、例えば、日本精蝋株式会社製の品名140(融点61℃、引火点242℃、油分0.2重量%)、品名125(融点53℃、引火点222℃、油分0.3重量%)などを用いることができる。またステアリン酸は、成形しにくく燃焼がやや弱いため、太めの芯とともに使用され、例えば株式会社トモス製のステアリン酸(動物性)PST−500、植物性ステアリン酸パームワックスなどを用いることができる。さらに、必要な性能を得るため2種類以上ろう材Wを配合して使用することができる。例えばステアリン酸は、パラフィンワックスに含まれている気泡を拡散し不透明にすることにより顔料の発色を良くするとともに離型性を高めるため、パラフィンワックスに対しステアリン酸を3〜5重量%配合して用いることが好ましい。また外ろう材Woとして、椰子の油を100%原料とするT/V WAXを20〜40重量%程度、好ましくは30重量%程度加配すると、30重量%加配した時外ろう材Wo全体に対し0.02重量%のポリエチレンが含まれ、このポリエチレンの作用で外ろう材Wo全体が収縮して容器2との間に隙間ができるため、外ろう材Woが周壁部2Bに付着しにくくなる点で好ましい。
前記芯材4は、中ろう材Wiの略中心に立設され、その上端から下端に至る長さを有し、木綿、麻糸などの天然植物繊維、レーヨンなどの再生セルロース系繊維により構成された紙、布、糸、紐など、溶融したろうを吸い上げる毛細管現象を有する素材、形態のものを用いる。充分な明るさを得るためには、約15〜25mm程度の高さの炎を必要とし、そのためろう材Wの溶融面Mから芯材4が例えば5〜10mm程度常に立ち上がる状態を維持することが必要であるため、長時間燃焼を持続する100時間ろうそくは、充分な太さと、材質の芯材4を用いる必要がある。なお、綿100%の芯材26を用いると燃焼時間が安定し、また繊維の中にテグスを加配することにより、芯材26の保形性、耐久性を高めることができ、さらに芯材26の中央にワイヤを挿入することにより、芯材26が途中で折れることを防止でき継続点灯が中断することがなくなる。
図1に示すように、高さ152mm、最大外径120mm、開口8の外径84mm、容積750cm3 の容器2を用い、表1に示す条件に従い、中ろう材Wiと外ろう材Woを充填した実施例1乃至3と、図8に示すように、同一の容器2に単一のろう材Wを充填した比較例を作成して、連続点灯試験を行なった。試験方法は、実施例、比較例とも、連日午前9時から午後9時まで1日12時間継続して燃焼させ、その経過を目視で観察するとともに、累積点灯時間を測定した。
Figure 0003793526
実施例1は、累積107時間の点灯し、その間炎はほぼ一定の明るさを保ち、炎のチラツキも認められなかった。そして、点灯後には、容器2内に中ろう材Wi、外ろう材Woとも残りはほとんど無かった。実施例2は、累積109時間の点灯し、点灯終了後、容器2の周壁部2Bに、平均高さ7mmのろう材Wの付着が認められたが、透過性に問題はなかった。実施例3は、累積103時間の点灯し、中ろう材Wi、外ろう材Woともほぼすべてが燃焼した。比較例は、累積92時間の点灯で終了し、その間容器2の周壁部2Bの内面にろう材Wの付着が増加するに従って、明るさが次第に減少し、特に水平方向から下向きに向けての光が暗くなった。点灯終了後、容器2の周壁部2Bに、平均高さ50mmのろう材Wの付着が認められた。
本発明の一実施の形態を例示する斜視図である。 その燃焼状態を示す縦断面図である。 蓋体の一実施の形態を例示する斜視図である。 吸着シートの一実施の形態を例示する斜視図である。 (A)(B)は、吸着シートを用いて容器を保持する工程を説明する縦断面図である。 吸着シートを用いて容器を保持した状態を例示する斜視図である。 本発明の異なる実施の形態を例示する縦断面図である。 比較例を示す縦断面図である。 ろうそく移動用金具を例示する斜視図である。 その使用状態を示す斜視図である。 従来例を示し、(A)燃焼開始時期の状態を説明する縦断面図であり、(B)は燃焼終了時期の状態を説明する縦断面図である。
符号の説明
2 容器
2A 台座部
2B 周壁部
3 透光部
4 芯材
5 凹凸模様
6 横縞
7 膨らみ状部
8 開口
9 蓋体
10 挿入孔
11 台座部上面
12 載置面
F 炎
M 溶融面
S 吸着シート
W ろう材
Wi 中ろう材
Wo 外ろう材

Claims (5)

  1. 載置用の台座部と、上端が開口する周壁部とを有する容器内に、燃焼用のろう材を収納させたろうそくであって、
    前記容器は、周壁部の少なくとも一部を透光性を有する透光部とし、
    かつろう材は、燃焼用の芯材が立設された中ろう材、及びこの中ろう材と、前記容器内面との間に装填される外ろう材とからなり、
    前記外ろう材は、中ろう材に比して融点を低く設定したことを特徴とするろうそく。
  2. 前記容器は下膨らみ状をなし、長時間点灯するためにろう材を収納しうる容積を650〜900cm3 とするとともに、透孔部の外周面に凹凸模様を形成したことを特徴とする請求項1記載のろうそく。
  3. 容器はその全体が透光性ガラスからなり、かつ前記凹凸模様は、断面円弧の横縞が上下多段に重なる波打ち状をなし、しかも周壁部の少なくとも膨らみ状部全面に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のろうそく。
  4. 前記中ろう材、又は外ろう材は、ろう材が外周に向かって融点を減じる複数層のろう材層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のろうそく。
  5. 前記容器は、上端の開口に通気しかつ燃焼を安定化する蓋体を設けるとともに、前記台座部が通る挿入孔を有しかつ通り抜けにより台座部上面と、該台座部が載置される載置面を跨りかつ内部気密に前記載置面に載置される環状の吸着シートにより保持させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のろうそく。
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