JP3793034B2 - Plasma CVD equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス、電子写真用感光体デバイス、画像入力用ラインセンサー、フラットパネルディスプレイ、撮像デバイス、光起電力デバイス等の製造に用いられるプラズマCVD装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体等で使用されているプラズマ処理にはそれぞれの用途に応じて様々な方法がある。例えば、プラズマCVD法を用いた酸化膜、窒化膜及びアモルファスシリコン系の半導体膜等の成膜、スパッタリング法を用いた金属配線膜等の成膜、またはエッチングによる微細加工技術等、様々にプラズマの特徴を活用した装置、方法が使用されている。更に、近年、膜質及び処理能力向上に対する要望も強くなっており様々な工夫も検討されている。特に高周波電力を用いたプラズマプロセスは、放電の安定性や酸化膜や窒化膜の絶縁性の材料にも適用できる等の利点から幅広く使用されている。近年、半導体デバイス等の製造プロセスにおいては、プラズマCVD装置が工業的に実用化されている。特に13.56MHzの高周波や2.45GHzのマイクロ波を用いたプラズマCVD装置は基板材料、堆積膜材料等が導電体、絶縁体に関わらず処理できるので広く用いられている。
【0003】
堆積膜形成に一般に用いられているプラズマCVD装置の一例を図1に示す。図1は、円筒状の電子写真用感光体用のアモルファスシリコン膜(以下a−Si膜と記す)の成膜装置であり、これを用いてa−Si膜の成膜方法を説明する。減圧可能な反応容器100内に、絶縁材料109により反応容器100とは電気的に絶縁された円筒状のカソード電極102及び対向電極としての円筒状の被成膜基体103が配置されている。被成膜基体103は、モータ108により駆動される回転機構を有する基体ホルダー112に保持され、内部の加熱ヒータ111により、その内側より所定の温度に加熱される。高周波電源105は整合回路104を介してカソード電極102に接続されている。106は真空排気手段、107はガス供給手段である。
反応容器100内を真空排気手段106によって高真空まで排気した後、ガス供給手段107によりシランガス、ジシランガス、メタンガス、エタンガスなどの原料ガスをまたジボランガスなどのドーピングガスを導入し、数10ミリトールから数トールの圧力に維持する。高周波電源105より13.56MHzの高周波電力をカソード電極102に供給して、カソード電極102と被成膜基体103との間にプラズマを発生させ、原料ガスを分解することにより、加熱ヒータ111により200℃〜350℃程度に加熱された被成膜基体103上にa−Si膜が堆積する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなプラズマCVD法による堆積膜の形成に用いられる高周波電力としては、13.56MHzの高周波電力を用いるのが一般的であるが、放電周波数が13.56MHzの場合、放電条件の制御が比較的容易であり、得られる膜の膜質が優れているといった利点を有するが、電極部などからの膜の剥がれが多量になると堆積膜の膜質の悪化を引き起こす可能性が考えられ、且つガスの利用効率が低く、堆積膜の形成速度が比較的小さいといった問題がある。
こうした問題に鑑みて、周渡数が25〜150MHz程度の高周波を用いたプラズマCVD法についての検討がなされている。
例えばPlasma Chemistry and Plasma Processing,Vol 7,No3,(1987)p267−273(以下、「文献1」という。)には、平行平板型のグロー放電分解装置を使用して原料ガス(シランガス)を周波数25〜150MHzの高周波電力で分解してアモルファスシリコン(a−Si)膜を形成することが記載されている。具体的には、文献1には、周波数を25MHz〜150MHzの範囲で変化させてa−Si膜の形成を行い、70MHzを使用した場合、膜堆積速度が、2.1nm/secと最も大きくなり、これは上述の13.56MHzを用いたプラズマCVD法の場合の5〜8倍程度の形成速度であること、及び得られるa−Si膜の欠陥密度、光バンドギャップ及び導電率は、励起周波数によってはあまり影響を受けないことが記載されている。
しかし、上記文献1に記載の成膜は実験室規模のものであり、大面積の膜の形成においてこうした効果が期待できるか否かについて全く触れるところはない。
さらに文献1には、複数の基体上に同時に成膜を行い、実用に供し得る大面積の半導体デバイスを効率よく形成することに関しては何等の示唆もなされていない。
因に文献1には、高周波(13.56MHz〜200MHz)の使用は、数μmの厚さの要求される低コストの大面積a−Si:H薄膜デバイスの高速プロセシングに興味ある展望を開くとして、単に可能性を示唆するにとどまっている。
【0005】
また、上記従来例は13.56MHzを用いたプラズマCVD装置の例であるが、マイクロ波を用いたプラズマCVD装置の一例が、特開昭60−186849号公報(以下、「文献2」という。)に記載されている。
この文献2には、周波数2.45GHzのマイクロ波エネルギー源を用いたプラズマCVD装置及び無線周波エネルギー(高周波電力)源を用いたプラズマCVD装置が開示されている。
文献2のマイクロ波を用いたプラズマCVD装置においては、マイクロ波エネルギーを使用することから成膜時のプラズマ密度が極めて高く、それが故に原料ガスの分解が急激になされて膜堆積が高速で行われる。こうしたことから、緻密な堆積膜の形成を安定して行うのは極めて難しいという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来技術における課題を解決し、大面積の基体上に成膜される膜の堆積速度が速く、且つ、ガスの利用効率が良く、高品質な膜質である堆積膜を形成し、効率よく半導体デバイスを形成することのできるプラズマCVD装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、複数の円筒状基体の表面上に、高品質な堆積膜を高速度で形成し、効率良く半導体デバイスを形成することのできるプラズマCVD装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、プラズマCVD装置を、つぎのように構成したことを特徴とするものである。
すなわち、本発明のプラズマCVD装置は、減圧できる複数の反応容器と、該反応容器内における基体保持手段、堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料ガス供給手段、及びVHF帯の高周波電源で発生させた高周波電力を整合回路を介してプラズマ発生用の高周波電極に供給する高周波電力供給手段と、前記複数の反応容器の外部に設けられた高周波漏れ防止用のアースシールドとを備え、前記原料ガス供給手段により減圧下の反応容器内に成膜用の原料ガスを供給し、前記原料ガスをVHF帯の高周波電力によりプラズマ化して分解し、反応容器内の基体保持手段に保持される一つまたは複数の被処理基体に堆積膜を形成するプラズマCVD装置において、
前記複数の各反応容器が誘電体部材で構成され、該誘電体部材で構成された反応容器の外部に前記プラズマ発生用の高周波電極が配置され、前記原料ガス供給手段に接続されたガス導入管が、前記誘電体材料で構成された各反応容器の該誘電体材料内部に埋め込まれていることを特徴としている。
また、これらは、前記プラズマ発生用の高周波電極が、複数本のカソード電極からなり、同一の高周波電源より分割して電力が供給されるように構成されていることを特徴としている。
また、これらは、前記基体は、回転可能な複数の円筒状基体からなり、それらが反応容器内に同一円周上に配置されるように構成されていることを特徴としている。
また、これらは、前記プラズマ発生用の高周波電極および被処理基体を内部に配置してある誘電体部材にて構成された反応容器が複数存在し、前記プラズマ発生用の高周波電極に高周波電源より、電力を分割して供給し、且つ、中央にも前記高周波電源と別電源より電力を印加するカソード電極が存在し、前記反応容器内にプラズマを発生させることにより、前記被処理基体表面に堆積膜を形成することを特徴としている。
また、これらは、前記高周波電源は、発振周波数が30〜600MHzの範囲または60〜300MHzの範囲にあることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、従来のプラズマCVD技術における上述した問題を解決し、上述した本発明の目的を達成するため、つぎに述べるような実験を行った。
本発明は、これらの実験によって得られた知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明者らは、まず、図1に示した従来技術の装置を用い、高周波電源105より出力された13.56MHzおよびそれ以上の周波数にての高周波電力を整合回路104を通してカソード電極102上に印加し、伝搬させ、該カソード電極102と対向する被処理基体103との間の高周波電界によりプラズマを生起させることにより、前記被処理基体103上にプラズマ処理を行い、前記被成膜処理基体上に堆積膜を形成した。その結果、以下のようなことが分かった。
【0009】
13.56MHz及びその近傍の放電周波数では問題にならないが、放電周波数をより高くすることで放電ムラが顕著になることが分かった。カソード電極上の高周波電圧ムラの原因となる高周波の定在波をプラズマの強度ムラに反映させないためには、カソード電極表面に定在波が生じないようにすることが必要である。
また、プラズマに高周波電力を供給するためには、高周波電源から供給された高周波電力を整合回路によりプラズマのインピーダンスに整合するようにインピーダンス調整し、カソード電極に導入する。更に高周波はカソード電極の表皮を伝わってカソード電極全体に伝わりプラズマに高周波電力が供給されることになる。ここで、カソード電極表面で高周波電力のムラが生じないようにするためには、カソード電極裏面若しくは表面に伝播する高周波分布を調整することが有効である。
【0010】
30〜600MHzという従来よりも高い周波数において、上記の様にカソード電極上の高周波分布を調整する為には、カソード電極の任意の場所の複素インピーダンスを形状、材質等で調整できることが必要である。
また、600MHzを越えると高周波の整合回路に設計が困難になり、また伝送損失もだいぶ大きくなり実用的ではないことが判った。600MHz以上の高周波の場合、放電さえも立たないこともあった。この為には、カソード電極で反応容器を構成したり、反応容器内に入れたりせずに、カソード電極を反応容器の外部に配置し自由度を増すことが最善である。
そして、反応容器外のカソード電極から反応容器内のプラズマに高周波電力を供給するためには、反応容器のカソード電極とプラズマの間の部分は誘電体で構成する必要がある。誘電体は高周波の損失が少ないものなら何でもよく、例えばアルミナセラミクス、石英ガラス、パイレックスガラス、テフロン等が使用できる。
これらの誘電体は減圧可能な反応容器の一部として使用する場合、反応容器内を減圧にする為に大気圧に耐えられるだけの厚みが必要となり、形状、寸法により異なるが、一般的には少なくとも5mm以上、好ましくは10mm以上の厚みが必要となってくる。
【0011】
従来の13.56MHzの放電周波数を用いた場合、上記の厚みの誘電体をカソード電極とプラズマの間に配置すると、誘電体の静電容量Cによる複素インピーダンスのリアクタンス成分1/jωCがプラズマのインピーダンスと同程度の10〜50Ωになり、効率的に高周波をプラズマに供給することが難しかった。しかし、放電周波数を30〜600MHzに上げた場合、誘電体による複素インピーダンスが周波数に反比例して小さくなる為、上記厚みの誘電体がカソード電極とプラズマの間にあっても高周波を効率よくプラズマに供給することは可能となってくる。このように30MHz以上の放電周波数で問題となっている大面積均一放電を得る為には、30MHz以上の放電周波数で効率よく高周波を供給できるカソード電極の外部配置することが有効である。
これにより、カソード電極の形状、材料を大きく変えることができ、カソード電極上の任意の点での複素インピーダンスを変えることが可能となり、前述の問題が解決可能となった。カソード電極の最適形状及び最適構成材料は被処理基体の形状、プラズマ処理条件、放電周波数により異なるが、カソード電極が反応容器の外部にあることで、カソード電極のみを交換するだけで良く、反応容器内を一旦大気開放することも無いため、種々の処理条件の変更に対しても容易に対応できる。同様の理由で、最適なカソード電極をトライ・アンド・エラーで決定することも従来と比べて飛躍的に容易になった。
【0012】
また、以上の方法において多少カソード電極以上に電位分布が残っても、カソード電極とプラズマの間に誘電体を配置したことで、この誘電体の緩衝作用によりプラズマの分布はカソード電極上の電位分布よりも均一性が良くなる効果もある。
その上、定在波の影響をなくすためには、複数のカソード電極に電力を分割することが有効である。これは、ひとつのカソード当たりの供給電力を小さくして定在波を起こりにくくした上で大面積のプラズマを形成する為に最適である。
しかし、同一電源より整合回路を介して、複数本のカソード電極に高周波電力を供給するような装置では、整合回路と電極間の距離が長くなり、その間の伝送線路のL成分が大きくなる。このため、特に、周波数が高い場合、整合が取れない。しかし、整合回路とカソード電極との間に、コンデンサーを介したこと、および、整合回路と複数本のカソード電極の間に設置してあるそれぞれのコンデンサーの容量をかえることによりL成分がキャンセルされ複数本のカソード電極においても整合が取れるようになる。
【0013】
また、従来カソード電極などからの膜剥がれが原因と思われる被処理基体表面の微小突起物が存在し、堆積膜の膜質の悪化を引き起こしている可能性が考えられる。しかし本発明では以下に示すようなことをすることで上記の微小な突起物が格段に低減できた。
(1)1つもしくは複数の被処理基体を誘電体部材にて囲み、カソード電極は誘電体部材で構成された反応容器の外側に設置する。
(2)ガス導入管は誘電体部材で構成された反応容器に埋め込まれているものとする。
これらにより球状の微小突起物が低減し、堆積膜の膜質の悪化も防ぐことができ、良質の堆積膜が生産可能となる。
【0014】
ところで誘電体部材で構成された反応容器内部に複数の被処理基体を配置する場合、被処理基体と被処理基体の間が狭いと異常放電が起き安定した放電が起こせない上に成膜速度が異なる場所ができるため膜厚に若干ムラを起こしてしまう。
本発明では被処理基体と被処理基体との間隔を幾分あける状態にてプラズマを発生させたところ安定したプラズマが得られ、また成膜速度がどの位置においてもほぼ一定になるため均一性のある堆積膜が形成でき、且つ、反応容器外にカソード電極があるため電極部からの膜剥がれが被処理基体に影響を及ぼすことがなくなり、良質膜を生産できるようになった。
【0015】
また、誘電体部材にて構成された反応容器1つにつき1つの被処理基体を有する装置では、複数の被処理基体を配置するのに比べ、被処理基体と被処理基体の距離といったパラメータが存在しないため、安定放電が容易に得られ、また成膜速度は複数本配置するときに比べどの位置でもさらに一定に近くなるため均一性のある堆積膜が形成でき、さらに良質な堆積膜を形成できる。
そして従来真空容器中にガス導入管が設置されているため、カソード電極および被処理基体、および装置壁面などへ膜が堆積し、ガスの利用効率を悪くする原因であったが、ガス導入管を誘電体部材内部に設置することで、被処理基体を囲む誘電体部材内部壁面および被処理基体のみに堆積膜が形成されるため、ガスの利用効率が従来より良くなり、生産性のよい堆積膜を形成することが可能となった。
【0016】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び参考例について説明するが、本発明はこれらの実施例及び参考例により限定されるものではない。
なお、以下の説明では、複数の反応容器を備え、これらの各反応容器の該誘電体材料内部にガス導入管が埋め込まれている本願発明の構成を適用したものを、実施例1〜実施例4において説明する。
これら実施例と区別して、つぎのようなものを参考例として説明する。
すなわち、1つの反応容器を備え、該反応容器の誘電体材料内部にガス導入管が埋め込まれているもの(参考例1、参考例2、参考例4)。
1つの反応容器に複数の被処理基体を備えているもの(参考例3)。
1つの反応容器に平板からなる被処理基体を備えているもの(参考例5)。
1つの反応容器にロールに巻き取られたシート状の被処理基体を備えているもの(参考例6)。
[参考例1]
本発明の参考例1におけるプラズマCVD装置は図2(横断面図)、図3(縦断面図)に示すように、減圧可能な誘電体部材で構成された反応容器100の外部に高周波電力漏れ防止用のアースシールド101とを備える。反応容器の外側(大気側面)にはカソード電極102が、アースシールド101とは電気的に絶縁されて配置されている。つまりカソード電極102は反応容器100とアースシールド101の間に設置されている。カソード電極102の対向電極として円筒状の被成膜処理基体103が反応容器100内に配置されている。被処理基体103は内部の加熱ヒーター111により、その内側より所定の温度に加熱され、且つ、モーター108により駆動される回転機構を有する基体ホルダー112により保持される。尚、被成膜処理基体103およびこれを保持する基体ホルダー112は電気的にアースされており、被成膜基体103をカソード電極102の対向電極としている。また誘電体部材で構成された反応容器100内を真空排気する真空排気手段106、反応容器100内に反応ガスを供給するガス供給手段107につながっている反応ガス導入管110が設置されている。カソード電極102にはアースシールド101の外側の整合回路104が接続されており、さらに整合回路104には高周波電源105が接続されている。場合によっては安定放電を行うため整合回路104とカソード電極102の間に高圧コンデンサを介すこともある。
このような装置にて、たとえば円筒状の電子写真感光体のためにa−Si膜を成膜するには、真空排気手段106により反応容器100内が高真空まで排気された後、ガス供給手段107によりシランガス、ジシランガス、メタンガス、エタンガスなどの原料ガスが、あるいはジボランガスなどのドーピングガスが導入されており、反応容器100内が数ミリトールから数十ミリトールの圧力に維持される。また高周波電源105によりカソード電極102に30MHz以上600MHz以下の高周波電力が供給され、前記反応容器100内にプラズマが発生され、原料ガスが分解されると、加熱ヒーター111により200℃から350℃ほどに加熱された被処理基体103表面にa−Si膜が堆積する。
本参考例では上記の装置(図2、図3)を用い、上記の方法により表1の条件にてa−Si膜を堆積させ評価した。ただし、被処理基体103表面に軸方向に5枚、周方向に3面の計15枚の#7059ガラス基板を設置し、放電周波数として100MHzを用いて、この表面上に堆積させたa−Si膜にて評価した。
堆積させた膜の評価にはTENCOR社製のalpha−step200を用いて堆積した膜の膜厚を測定した。また堆積した膜の表面の状態を観察する手段として、光学顕微鏡を用いて膜の表面を観察した。
本参考例の装置により、堆積させた膜の成膜速度は約4.5nm/sであった。成膜速度は、(膜厚)/(成膜時間)により算出した。図1の従来装置により#7059ガラス基板を同様に設置し堆積した膜の成膜速度は、前記従来の技術でも示したように、最高でも70MHzで約2.1nm/sであった。つまり本参考例の装置を用いることにより成膜速度が格段に速くなっており、ガスの利用効率が良く、生産性の良い堆積膜が形成できる。また、堆積膜の膜厚ムラは、図4の従来装置では約±35%であるのに対し、本参考例の被処理基体を誘電体で囲み、その外側にカソード電極が配置されている装置においては、膜厚ムラは約±8%ほどであり、膜厚のムラも改善され、良好な膜厚均一性を示した。これは被処理基体の周囲を誘電体部材にて形成したことにより、誘電体部材を介して高周波電力が供給されるため、その誘電体材料が高周波電圧のムラを緩衝させ、プラズマの分布を均一に近い形にするため、被処理基体に対し均一なプラズマ処理が行えるためである。またカソード電極を反応容器の外部に設置したことで、カソード電極の設計自由度が大きくなり、カソード電極の最適形状および最適構成材料を決定しやすくなる。
その上、本参考例の装置により堆積した膜の表面の10μm以上の球状突起数は最大箇所でも20個/3mm2であり、従来の図1の装置により堆積させた堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比べ格段に減少しており、膜質の悪化の影響を削減できる。
【0017】
【表1】
[実施例1]
本発明の実施例1におけるプラズマCVD装置は図4(横断面図)に示すように、減圧可能な誘電体部材で構成された複数の反応容器100の外部に高周波電力漏れ防止用のアースシールド101とを備える。反応容器の外側(大気側面)にはカソード電極102が、アースシールド101とは電気的に絶縁されて配置されている。つまりカソード電極102は反応容器100とアースシールド101の間に設置されている。カソード電極102の対向電極として複数の円筒状の被成膜処理基体103が反応容器100内に配置されている。被処理基体103は内部の加熱ヒーター111により、その内側より所定の温度に加熱され、且つ、モーター108により駆動される回転機構を有する基体ホルダー112により保持される。尚、被成膜処理基体103およびこれを保持する基体ホルダー112は電気的にアースされており、被成膜基体103をカソード電極102の対向電極としている。また誘電体部材で構成された反応容器100内を真空排気する真空排気手段106、反応容器内に反応ガスを供給するガス供給手段107につながっている反応ガス導入管110がそれぞれの反応容器内100に同本数複数本設置されている。カソード電極102にはアースシールド101の外側の整合回路104が接続されており、さらに整合回路104には高周波電源105が接続されている。場合によっては安定放電を行うため整合回路104とカソード電極102の間に高圧コンデンサを介すこともある。
本実施例の上記記載のプラズマCVD装置を用いて、表1の条件で放電周波数100MHzとして#7059ガラス基板上に堆積膜を形成した。評価方法は参考例1と同様に評価した。この堆積膜の成膜速度は約4nm/sと参考例1と比べて少々遅くなるが、従来例の約2.1nm/sに比ベ2倍ほどの速度を示しており成膜速度の高速化が達成された。またこのことはガスの利用効率にも同様にいえることである。また参考例1と同様に膜厚ムラも約18%ほどであり、図1の装置の堆積膜の膜厚ムラ約35%に比べより均一性のある堆積膜が形成できた。その上、本実施例の装置(図4)により堆積した膜の表面の10μm以上の球状突起数は最大箇所でも25個/3mm2であり、従来の図1の装置により堆積させた堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比ベ格段に減少しており、膜質の悪化の影響を削減できる。
またそれぞれの膜は分布のみの影響が大きく同膜厚状態で部分的にa−Si膜の膜質を測定したところ、膜質は電子写真用感光体デバイスや画像入力用ラインセンサー等の実用に十分耐え得るものであった。
【0018】
[参考例2]
本発明の参考例2においては、図5、図6に示したカソード電極が複数本あり、且つ、被処理基体が誘電体部材にて囲まれており、高周波電力を同一電源より分割して複数本のカソード電極に供給する装置で、参考例1と同様に#7059ガラス基板上に堆積膜を表1の条件で堆積させ評価した。
この結果、被成膜処理基体を回転させなくとも、特に際立った周方向の膜厚ムラは確認できなかった。膜厚ムラは約16%ほどであり、成膜速度も約5.5nm/sと従来例に比べ高速化しており、生産性の向上が望めた。また、10μm以上の球状突起数も従来の150個/3mm2に比べ30個/3mm2ほどであり、良質膜が成膜された。
また、それぞれの膜は分布のみの影響が大きく同膜厚状態で部分的にa−Si膜の膜質を測定したところ、膜質は電子写真用感光体デバイスや画像入力用ラインセンサー等の実用に十分耐え得るものであった。
そして、電子写真感光体を表2の条件で、図5、図6の装置にて4本のAl製の円筒状基体上に、電界注入阻止層、光導電層、表面層の順で成膜させた。この結果、画像欠陥・濃度、帯電能について評価したが、それぞれ4本のAl製の円筒状基体に成膜させた電子写真感光体のムラはなく、いずれの電子写真感光体も優れた結果を示した。
【0019】
【表2】
[実施例2]
本発明の実施例2におけるプラズマCVD装置は図7(横断面図)、図8(縦断面図)に示すように、減圧可能な誘電体部材で構成された複数の反応容器100の外部に高周波電力漏れ防止用のアースシールド101とを備える。反応容器の外側(大気側面)には複数本のカソード電極102が、アースシールド101とは電気的に絶縁されて配置されている。被処理基体103は内部の加熱ヒーター111により、その内側より所定の温度に加熱され、且つ、基体ホルダー112により保持される。尚、被成膜処理基体103およびこれを保持する基体ホルダー112は電気的にアースされており、被成膜基体103をカソード電極102の対向電極としている。また誘電体部材で構成された反応容器100内を真空排気する真空排気手段106、反応容器100内に反応ガスを供給するガス供給手段107につながっている反応ガス導入管110が設置されている。複数本のカソード電極102にはアースシールド101の外側の整合回路104より分割されて接続されており、さらに整合回路104には高周波電源105が接続されている。
この本実施例のプラズマCVD装置を用い、表1の条件によりa−Si膜を#7059ガラス基板上に堆積させた。堆積された膜の成膜速度は、およそ約5nm/sと従来の約2.1nm/sに比べ高速成膜が可能になった。また、堆積膜の膜厚ムラは約±12%であり、従来装置では約±35%であるのに対し、膜厚のムラも大きく改善され、良好な膜厚均一性を示した。そして、10μm以上の球状突起数も従来の150個/3mm2に比べ28個/3mm2ほどであり、良質膜が成膜された。
また、Al製の円筒状基体上に、電界注入阻止層、光導電層、表面層の順で成膜させた。この結果、画像欠陥・濃度、帯電能について評価したが、Al製の円筒状基体に成膜させた電子写真感光体のムラはなく、いずれの電子写真感光体も優れた結果を示した。
【0020】
[参考例3]
本発明の参考例3においては、図9に示した誘電体材料にて構成された反応容器内に複数の被処理基体を含み、かつカソード電極が複数本配置されており同一電源より電力を分割して供給するプラズマCVD装置を用い、表1の条件で#7059ガラス基板上に堆積膜を形成させた。ただし、被処理基体と被処理基体の間隔が近いとその間にて異常放電がおきたり、成膜速度が位置により異なることがあるため、被処理基体と被処理基体の間隔を被処理基体1つ分の間をあけて配置し、堆積膜を形成した。結果、堆積した膜の膜厚ムラを測定したところ約±15%ほどであった。これは実施例2に示した反応容器内に被処理基体が1つのみ配置されている装置(図7、図8)において堆積させた膜の膜厚ムラ(約±12%)より少々ムラを生じたが図4の従来装置では約±35%であるのに対し、膜厚のムラも大きく改善され、良好な膜厚均一性を示した。
また、本参考例の装置により堆積した膜の表面の10μm以上の球状突起数は最大箇所でも30個/3mm2であり、従来の図1の装置により堆積させた堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比べ格段に減少しており、膜質の悪化の影響を削減できる。
【0021】
[参考例4]
図10に示す本発明の参考例4の形態は図2と同様であり、ガス供給手段107につながっている反応ガス導入管110が反応容器である誘電体部材100内に埋め込まれている装置において、表1の条件にてa−Si膜を円筒状の被成膜処理基体上に設置した#7059ガラス基板上に実施例1の条件にて成膜した。結果、堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数は10個/3mm2ほどであり、従来の堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比べ、かなりその球状突起数が減少しておりガス導入管が反応容器である誘電体部材内に埋め込むことで球状突起数が減少し、良質な堆積膜を形成できる。
またそれぞれの膜は分布のみの影響が大きく同膜厚状態で部分的にa−Si膜の膜質を測定したところ、膜質は電子写真用感光体デバイスや画像入力用ラインセンサー等の実用に十分耐え得るものであった。
【0022】
[実施例3]
図11に示した本発明の実施例3の形態においては、カソード電極および被処理基体が複数本存在する配置の装置において、装置中央位置に配置するカソード電極と周囲に設置されたカソード電極とは、高周波電力を供給する電源が異なり、且つ、周囲に同一円周上に配置されたカソード電極は同一電源より電力を分割して供給されるプラズマCVD装置において、表1の条件でAl製の円筒状基体に成膜させた。
結果、堆積したa−Si膜の膜圧ムラ約±15%ほどであり、従来の装置約±35%と比ベ均一性のとれた堆積膜が形成された。また、表面観察の結果、堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数は20個/3mm2ほどであり、従来の堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比べ、かなりその球状突起数が減少しており、良質な堆積膜を形成できる。
【0023】
[実施例4]
本発明の実施例4では、複数本の同一電源より高周波電力を分割して供給するカソード電極および、誘電体部材で構成された反応容器も複数個有する図12のプラズマCVD装置において表1の条件で#7059ガラス基板上に堆積膜を形成し評価した。本実施例のプラズマCVD装置により堆積した膜の表面観察の結果、堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数は22個/3mm2ほどであり、従来の堆積膜表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数150個/3mm2に比べ、かなりその球状突起数が減少しており、良質な堆積膜を形成できる。
また、それぞれの膜は分布のみの影響が大きく同膜厚状態で部分的にa−Si膜の膜質を測定したところ、膜質は電子写真用感光体デバイスや画像入力用ラインセンサー等の実用に十分耐え得るものであった。
【0024】
[参考例5]
本発明の参考例5では、図13の平行平板型の装置において、平板上被処理基体が誘電体部材で構成された反応容器内に存在し、Al製の平板の電極に高周波電力を供給して堆積膜を形成するプラズマCVD装置において、表3の条件にて、放電周波数を100MHzとして、平板上被処理基体上に設置した#7059ガラス基板上にa−Si膜を成膜させた。また比較のため、図13の装置において誘電体部材をはずしたもので同様に、#7059ガラス基板上にa−Si膜を成膜させた。
結果、誘電体部材をはずした装置において#7059ガラス基板上に堆積したa−Si膜表面には、多数の球状突起数が存在した(最大箇所の10μm以上の球状突起数が180個/3mm2)。また本参考例の被処理基体を誘電体部材にて囲む装置において堆積したa−Si膜では最大箇所の10μm以上の球状突起数が20個/3mm2であり、本参考例の装置を用いることで良質膜を堆積することができた。
【0025】
【表3】
[参考例6]
本発明の参考例6では、図14に示した装置を用い、幅500mm、厚さ0.1mmのステンレス製のシート状基体103を反応容器に配置して巻き取りロール114に巻き取りながら成膜を行った。結果、シート状基体の上に堆積したa−Si膜の表面の最大箇所の10μm以上の球状突起数が25個/3mm2であった。参考例4に示した誘電体部材をはずした装置では最大箇所の10μm以上の球状突起数が180個/3mm2であり、本参考例の装置を用いることでロールtoロールで良質膜を生産することができた。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、減圧下の複数の反応容器内に成膜用の原料ガスを供給し、VHF帯の高周波電源で発生させた高周波電力を整合回路を介してプラズマ発生用の高周波電極に供給することにより前記原料ガスをプラズマ化して分解し、反応容器内の一つまたは複数の被処理基体表面上に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜の形成において、この反応容器を誘電体部材で構成し、この誘電体部材で構成された反応容器の外部に前記プラズマ発生用の高周波電極を配置して、前記原料ガス供給手段に接続されたガス導入管を、前記誘電体材料で構成された各反応容器の該誘電体材料内部に埋め込んだ構成とすることにより、大面積均質な高周波放電を容易に行うことができ、大面積基体へのプラズマ処理を均一且つ高速に行い、良質な堆積膜を作成することが可能となる。
したがって、本発明によれば大面積高品質の半導体デバイスを効率的に作製することができ、特に、電子写真特性に優れた大面積堆積膜を安定して量産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のプラズマCVD装置を示す構成模式図である。
【図2】 本発明の参考例1における被成膜処理基体を誘電体反応容器で囲み、カソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図3】 本発明の参考例1における被成膜処理基体を誘電体反応容器で囲み、カソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図4】 本発明の実施例1における被成膜処理基体を誘電体反応容器内部に設置されたものが複数存在し、且つ、カソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図5】 本発明の参考例2における被成膜処理基体を誘電体反応容器で囲まれており、複数のカソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図6】 本発明の参考例2における被成膜処理基体を誘電体反応容器で囲まれており、複数のカソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図7】 本発明の実施例2における被成膜処理基体を誘電体反応容器内部に設置されたものが複数存在し、且つ、複数のカソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図8】 本発明の実施例2における被成膜処理基体を誘電体反応容器内部に設置されたものが複数存在し、且つ、複数のカソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図9】 本発明の参考例3における誘電体部材で構成された反応容器内部に複数個の被処理基体が配置されており、複数のカソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図10】 本発明の参考例4における被成膜処理基体を誘電体反応容器で囲み、ガス導入管が反応容器内に埋め込まれており、且つ、カソード電極が外部大気中に設置してあるプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図11】 本発明の実施例3における被成膜処理基体を誘電体反応容器内部に設置されたものが複数存在し、且つ、カソード電極が外部大気中に設置してあり、2つの高周波電源より電力を供給されるプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図12】 本発明の実施例4における被成膜処理基体を誘電体反応容器内部に設置されたものが複数存在し、且つ、カソード電極が外部大気中にそれぞれ対称に設置されており、高周波電源より電力を分割して複数のカソード電極に供給するプラズマCVD装置の横断面を示す模式図である。
【図13】 本発明の参考例5における平板型の被成膜処理基体を誘電体反応容器設置され、且つ、その外部に平板電極を有するプラズマCVD装置の縦断面を示す模式図である。
【図14】 本発明の参考例6におけるロール状被処理基体を示す模式図である。
【符号の説明】
100:反応容器
101:アースシールド
102:カソード電極、
103:被処理基体
104:整合回路
105:高周波電源
106:真空排気手段
107:ガス供給手段
108:モーター
109:絶縁材料
110:反応ガス導入管
111:ヒーター
112:基体ホルダー
113:巻き取りロール[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plasma CVD apparatus used for manufacturing semiconductor devices, electrophotographic photoreceptor devices, image input line sensors, flat panel displays, imaging devices, photovoltaic devices and the like.
[0002]
[Prior art]
There are various methods for plasma processing used in semiconductors or the like depending on each application. For example, various types of plasma such as an oxide film, a nitride film and an amorphous silicon-based semiconductor film using a plasma CVD method, a metal wiring film using a sputtering method, or a fine processing technique by etching are used. Devices and methods that make use of the features are used. Furthermore, in recent years, demands for improving film quality and processing capacity have been increasing, and various ideas have been studied. In particular, a plasma process using high-frequency power is widely used because of its advantages such as discharge stability and application to insulating materials such as oxide films and nitride films. In recent years, plasma CVD apparatuses have been industrially put into practical use in manufacturing processes of semiconductor devices and the like. In particular, a plasma CVD apparatus using a high frequency of 13.56 MHz or a microwave of 2.45 GHz is widely used because a substrate material, a deposited film material, and the like can be processed regardless of a conductor or an insulator.
[0003]
An example of a plasma CVD apparatus generally used for deposit film formation is shown in FIG. FIG. 1 shows a film forming apparatus for an amorphous silicon film (hereinafter referred to as a-Si film) for a cylindrical electrophotographic photosensitive member, and a method for forming an a-Si film will be described using this apparatus. A
After the inside of the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As the high-frequency power used for forming the deposited film by the plasma CVD method as described above, high-frequency power of 13.56 MHz is generally used. However, when the discharge frequency is 13.56 MHz, the control of the discharge conditions is possible. Although it is relatively easy and has the advantage that the film quality of the obtained film is excellent, there is a possibility that the film quality of the deposited film may be deteriorated when the film peels off from the electrode portion or the like, and the gas There are problems such as low utilization efficiency and relatively low deposition film formation rate.
In view of these problems, a plasma CVD method using a high frequency with a frequency of about 25 to 150 MHz has been studied.
For example, in Plasma Chemistry and Plasma Processing,
However, the film formation described in
Further,
In
[0005]
The above conventional example is an example of a plasma CVD apparatus using 13.56 MHz, but an example of a plasma CVD apparatus using microwaves is referred to as Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-186849 (hereinafter referred to as “
This
In the plasma CVD apparatus using the microwave of
[0006]
Accordingly, the present invention solves the above-described problems in the prior art, and provides a deposited film having a high quality film quality with a high deposition rate of a film formed on a large-area substrate, high gas utilization efficiency, and the like. An object of the present invention is to provide a plasma CVD apparatus capable of forming and efficiently forming a semiconductor device.
Another object of the present invention is to provide a plasma CVD apparatus capable of forming a high-quality deposited film at a high speed on the surface of a plurality of cylindrical substrates and efficiently forming a semiconductor device.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is characterized in that a plasma CVD apparatus is configured as follows.
That is, the plasma CVD apparatus of the present invention is generated by a plurality of reaction vessels that can be decompressed, a substrate holding means in the reaction vessel, a raw material gas supply means for supplying a raw material gas for forming a deposited film, and a high-frequency power source in the VHF band. A high-frequency power supply means for supplying the generated high-frequency power to a high-frequency electrode for plasma generation via a matching circuit, and a ground shield for preventing high-frequency leakage provided outside the plurality of reaction vessels, A source gas for film formation is supplied into a reaction vessel under reduced pressure by a supply unit, and the source gas is converted into plasma by high-frequency power in the VHF band, decomposed, and held in a substrate holding unit in the reaction vessel or In a plasma CVD apparatus for forming a deposited film on a plurality of substrates to be processed,
Each of the plurality of reaction vessels is made of a dielectric member, and the high-frequency electrode for generating plasma is arranged outside the reaction vessel made of the dielectric member, and a gas introduction pipe connected to the source gas supply means Is embedded in the dielectric material of each reaction vessel made of the dielectric material.
In addition, these are characterized in that the plasma-generating high-frequency electrode is composed of a plurality of cathode electrodes and is divided and supplied from the same high-frequency power source.
In addition, these are characterized in that the substrate is composed of a plurality of rotatable cylindrical substrates, which are arranged on the same circumference in the reaction vessel.
In addition, there are a plurality of reaction vessels composed of a dielectric member in which the high-frequency electrode for plasma generation and the substrate to be processed are arranged, and a high-frequency power source is connected to the high-frequency electrode for plasma generation, A cathode electrode for supplying power in a divided manner and applying power from the high-frequency power source and another power source is also present in the center, and plasma is generated in the reaction vessel, whereby a deposited film is formed on the surface of the substrate to be processed. It is characterized by forming.
MaIn addition, these are characterized in that the high-frequency power source has an oscillation frequency in a range of 30 to 600 MHz or a range of 60 to 300 MHz.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to solve the above-described problems in the conventional plasma CVD technique and achieve the above-described object of the present invention, the present inventors conducted experiments as described below.
The present invention has been completed based on the knowledge obtained by these experiments. That is, the inventors first use the device of the prior art shown in FIG. 1 and apply high-frequency power at a frequency of 13.56 MHz and higher output from the high-
[0009]
Although it is not a problem at a discharge frequency of 13.56 MHz and the vicinity thereof, it has been found that discharge unevenness becomes remarkable by increasing the discharge frequency. In order to prevent high-frequency standing waves that cause high-frequency voltage unevenness on the cathode electrode from being reflected in plasma intensity unevenness, it is necessary to prevent standing waves from being generated on the surface of the cathode electrode.
In order to supply high-frequency power to the plasma, the high-frequency power supplied from the high-frequency power source is adjusted in impedance so as to match the impedance of the plasma by a matching circuit, and is introduced into the cathode electrode. Furthermore, the high frequency is transmitted to the entire cathode electrode through the skin of the cathode electrode, and high frequency power is supplied to the plasma. Here, in order to prevent unevenness of the high-frequency power on the cathode electrode surface, it is effective to adjust the high-frequency distribution propagating to the back surface or the surface of the cathode electrode.
[0010]
In order to adjust the high-frequency distribution on the cathode electrode as described above at a frequency higher than the conventional frequency of 30 to 600 MHz, it is necessary to be able to adjust the complex impedance at any location of the cathode electrode by the shape, material, and the like.
Further, it has been found that if it exceeds 600 MHz, it is difficult to design a high-frequency matching circuit, and transmission loss is considerably increased, which is not practical. In the case of a high frequency of 600 MHz or higher, even a discharge may not be achieved. For this purpose, it is best to increase the degree of freedom by arranging the cathode electrode outside the reaction vessel without constituting the reaction vessel with the cathode electrode or putting it in the reaction vessel.
In order to supply high-frequency power from the cathode electrode outside the reaction vessel to the plasma inside the reaction vessel, the portion between the cathode electrode of the reaction vessel and the plasma must be made of a dielectric. Any dielectric material may be used as long as it has a low high-frequency loss. For example, alumina ceramics, quartz glass, pyrex glass, Teflon or the like can be used.
When these dielectrics are used as part of a reaction vessel that can be depressurized, they must be thick enough to withstand atmospheric pressure in order to reduce the pressure inside the reaction vessel. A thickness of at least 5 mm or more, preferably 10 mm or more is required.
[0011]
When the conventional discharge frequency of 13.56 MHz is used, when the dielectric having the above thickness is disposed between the cathode electrode and the plasma, the
As a result, the shape and material of the cathode electrode can be greatly changed, the complex impedance at an arbitrary point on the cathode electrode can be changed, and the above-described problems can be solved. The optimum shape and material of the cathode electrode vary depending on the shape of the substrate to be treated, the plasma treatment conditions, and the discharge frequency. However, since the cathode electrode is outside the reaction vessel, only the cathode electrode needs to be replaced. Since the inside is not once opened to the atmosphere, it is possible to easily cope with changes in various processing conditions. For the same reason, it has become much easier to determine the optimum cathode electrode by trial-and-error.
[0012]
In addition, even if the potential distribution remains slightly higher than the cathode electrode in the above method, the dielectric distribution is arranged between the cathode electrode and the plasma, so that the plasma distribution is the potential distribution on the cathode electrode due to the buffering action of this dielectric. There is also an effect that uniformity is improved.
Moreover, in order to eliminate the influence of standing waves, it is effective to divide the power into a plurality of cathode electrodes. This is optimal for forming a plasma with a large area while reducing the power supplied per cathode to reduce the occurrence of standing waves.
However, in an apparatus that supplies high-frequency power to a plurality of cathode electrodes from the same power source via a matching circuit, the distance between the matching circuit and the electrode becomes long, and the L component of the transmission line between them becomes large. For this reason, especially when the frequency is high, matching cannot be achieved. However, the L component is canceled by changing the capacity of each capacitor provided between the matching circuit and the cathode electrode and changing the capacity of each capacitor installed between the matching circuit and the plurality of cathode electrodes. Matching can be achieved also in the cathode electrode of the book.
[0013]
In addition, there is a possibility that microprojections on the surface of the substrate to be treated, which are thought to be caused by peeling of the film from the cathode electrode or the like, may cause deterioration of the film quality of the deposited film. However, in the present invention, the above-described minute protrusions can be remarkably reduced by performing the following.
(1) One or a plurality of substrates to be processed are surrounded by a dielectric member, and the cathode electrode is installed outside a reaction vessel made of the dielectric member.
(2) It is assumed that the gas introduction pipe is embedded in a reaction vessel composed of a dielectric member.
By these, spherical microprojections can be reduced, deterioration of the film quality of the deposited film can be prevented, and a high-quality deposited film can be produced.
[0014]
By the way, when a plurality of substrates to be processed are arranged inside a reaction vessel made of a dielectric member, if the space between the substrates to be processed is narrow, abnormal discharge occurs and stable discharge cannot occur, and the film formation rate is high. Since different places are formed, the film thickness is slightly uneven.
In the present invention, when plasma is generated in a state where the distance between the substrate to be processed is somewhat increased, a stable plasma can be obtained, and the film forming speed is almost constant at any position, so that the uniformity is high. A certain deposited film can be formed, and the cathode electrode outside the reaction vessel prevents the peeling of the film from the electrode portion from affecting the substrate to be processed, and a high-quality film can be produced.
[0015]
In addition, in an apparatus having one substrate to be processed per reaction vessel composed of a dielectric member, parameters such as the distance between the substrate to be processed and the substrate to be processed exist as compared to arranging a plurality of substrates to be processed. Therefore, stable discharge can be easily obtained, and the deposition rate becomes more constant at any position compared to the case where a plurality of films are arranged, so that a uniform deposited film can be formed, and a higher quality deposited film can be formed. .
And since the gas introduction pipe is conventionally installed in the vacuum vessel, a film is deposited on the cathode electrode, the substrate to be processed, the wall surface of the apparatus, etc. Since the deposited film is formed only on the inner wall surface of the dielectric member surrounding the substrate to be processed and the substrate to be processed by being installed inside the dielectric member, the efficiency of gas utilization is improved compared to the conventional and the deposited film has good productivity. It became possible to form.
[0016]
【Example】
Below, the present inventionExamples andReference examples will be described.Examples andIt is not limited by the reference example.
In the following description, a configuration in which the configuration of the present invention in which a plurality of reaction vessels are provided and a gas introduction pipe is embedded in the dielectric material of each of these reaction vessels is applied to Examples 1 to Examples. This will be described in FIG.
Different from these embodiments, the following will be described as a reference example.
In other words, one reaction vessel is provided, and a gas introduction tube is embedded in the dielectric material of the reaction vessel (Reference Example 1, Reference Example 2, Reference Example 4).
One reaction vessel is provided with a plurality of substrates to be processed (Reference Example 3).
One reaction vessel provided with a substrate to be processed comprising a flat plate (Reference Example 5).
A reaction vessel provided with a sheet-like substrate to be processed wound on a roll (Reference Example 6).
[Reference Example 1]
As shown in FIGS. 2 (cross-sectional view) and 3 (vertical cross-sectional view), the plasma CVD apparatus in Reference Example 1 of the present invention leaks high-frequency power to the outside of the
In order to form an a-Si film, for example, for a cylindrical electrophotographic photosensitive member using such an apparatus, after the inside of the
In this reference example, the above apparatus (FIGS. 2 and 3) was used, and an a-Si film was deposited and evaluated by the above method under the conditions shown in Table 1. However, a total of 15 # 7059 glass substrates, 5 in the axial direction and 3 in the circumferential direction, are placed on the surface of the
For the evaluation of the deposited film, the film thickness of the deposited film was measured using alpha-step 200 manufactured by TENCOR. Further, as a means for observing the state of the surface of the deposited film, the surface of the film was observed using an optical microscope.
The deposition rate of the film deposited by the apparatus of this reference example was about 4.5 nm / s. The film formation rate was calculated by (film thickness) / (film formation time). The film forming speed of the film deposited and deposited in the same manner as the # 7059 glass substrate by the conventional apparatus of FIG. 1 was about 2.1 nm / s at 70 MHz at the maximum, as shown in the prior art. That is, by using the apparatus of this reference example, the deposition rate is remarkably increased, and a deposited film with good gas utilization efficiency and high productivity can be formed. Further, the film thickness unevenness of the deposited film is about ± 35% in the conventional apparatus of FIG. 4, whereas the substrate to be processed of this reference example is surrounded by a dielectric, and a cathode electrode is disposed outside thereof. The film thickness unevenness was about ± 8%, and the film thickness unevenness was improved, showing good film thickness uniformity. This is because the periphery of the substrate to be processed is formed of a dielectric member, so that high-frequency power is supplied through the dielectric member, so that the dielectric material buffers unevenness of the high-frequency voltage and makes the plasma distribution uniform. This is because uniform plasma processing can be performed on the substrate to be processed. In addition, since the cathode electrode is installed outside the reaction vessel, the design flexibility of the cathode electrode is increased, and the optimum shape and the optimum constituent material of the cathode electrode can be easily determined.
In addition, the number of spherical protrusions of 10 μm or more on the surface of the film deposited by the apparatus of this reference example is 20/3 mm at the maximum.2The number of spherical protrusions of 10 μm or more of the largest portion of the deposited film surface deposited by the conventional apparatus of FIG.2Compared with, the effect of film quality deterioration can be reduced.
[0017]
[Table 1]
[Example 1]
Of the present inventionIn Example 1As shown in FIG. 4 (transverse cross-sectional view), the plasma CVD apparatus includes a
BookImplementationUsing the plasma CVD apparatus described above as an example, a deposited film was formed on a # 7059 glass substrate at a discharge frequency of 100 MHz under the conditions shown in Table 1. The evaluation method was evaluated in the same manner as in Reference Example 1. The deposition rate of this deposited film is about 4 nm / s, which is a little slower than that of Reference Example 1. However, it is about twice as fast as the conventional example of about 2.1 nm / s, and the deposition rate is high. Was achieved. This is also true for gas utilization efficiency. Further, similarly to Reference Example 1, the film thickness unevenness was about 18%, and a deposited film having a more uniform thickness could be formed as compared with the film thickness unevenness of about 35% of the deposited film of the apparatus of FIG. Besides, the bookImplementationThe number of spherical protrusions of 10 μm or more on the surface of the film deposited by the apparatus of the example (FIG. 4) is 25/3 mm at the maximum.2The number of spherical protrusions of 10 μm or more of the largest portion of the deposited film surface deposited by the conventional apparatus of FIG.2Compared to the above, the influence of film quality deterioration can be reduced.
In addition, each film was greatly affected only by the distribution, and when the film quality of the a-Si film was partially measured in the same film thickness state, the film quality was sufficiently resistant to practical use such as an electrophotographic photoreceptor device or an image input line sensor. It was what you get.
[0018]
[Reference example2]
Reference example of the present invention25 and FIG. 6, there are a plurality of cathode electrodes, and the substrate to be processed is surrounded by a dielectric member, and high frequency power is divided from the same power source and supplied to the plurality of cathode electrodes. In the same manner as in Reference Example 1, the deposited film was deposited on the # 7059 glass substrate under the conditions shown in Table 1 and evaluated.
As a result, even if the film formation target substrate was not rotated, particularly outstanding film thickness unevenness in the circumferential direction could not be confirmed. The film thickness unevenness was about 16%, and the film forming speed was about 5.5 nm / s, which was higher than the conventional example, and improvement in productivity was expected. The number of spherical protrusions of 10 μm or more is also 150 / 3mm230pcs / 3mm compared to2A good quality film was formed.
In addition, each film was greatly affected only by the distribution, and when the film quality of the a-Si film was partially measured in the same film thickness state, the film quality was sufficient for practical use such as an electrophotographic photoreceptor device or an image input line sensor. It was something I could endure.
Then, an electrophotographic photosensitive member is formed in the order of an electric field injection blocking layer, a photoconductive layer, and a surface layer on four Al cylindrical substrates using the apparatus shown in FIGS. 5 and 6 under the conditions shown in Table 2. I let you. As a result, image defects / density and charging ability were evaluated, but there was no unevenness of the electrophotographic photosensitive member formed on each of four Al cylindrical substrates, and all the electrophotographic photosensitive members showed excellent results. Indicated.
[0019]
[Table 2]
[Example 2]
Of the present inventionExample 2As shown in FIGS. 7 (transverse sectional view) and FIG. 8 (vertical sectional view), the plasma CVD apparatus in FIG. And a
this bookImplementationUsing the plasma CVD apparatus of the example, an a-Si film was deposited on a # 7059 glass substrate under the conditions shown in Table 1. The deposition rate of the deposited film is about 5 nm / s, which is higher than the conventional rate of about 2.1 nm / s. Further, the film thickness unevenness of the deposited film is about ± 12%, which is about ± 35% in the conventional apparatus, but the film thickness unevenness is greatly improved, and good film thickness uniformity is shown. And, the number of spherical protrusions of 10 μm or more is also 150 / 3mm2Compared to 28 pieces / 3mm2A good quality film was formed.
Further, an electric field injection blocking layer, a photoconductive layer, and a surface layer were formed in this order on an Al cylindrical substrate. As a result, image defects / density and charging ability were evaluated, but there was no unevenness of the electrophotographic photosensitive member formed on the cylindrical substrate made of Al, and all the electrophotographic photosensitive members showed excellent results.
[0020]
[Reference example3]
Reference example of the present invention3In FIG. 9, plasma CVD includes a plurality of substrates to be processed in a reaction vessel made of the dielectric material shown in FIG. 9, and a plurality of cathode electrodes are arranged and power is divided and supplied from the same power source. Using the apparatus, a deposited film was formed on a # 7059 glass substrate under the conditions shown in Table 1. However, if the distance between the substrate to be processed is close, abnormal discharge may occur between them, and the deposition rate may vary depending on the position. Arranged with a gap between the minutes, a deposited film was formed. As a result, when the film thickness unevenness of the deposited film was measured, it was about ± 15%. this isExample 2Although the film thickness unevenness (about ± 12%) of the film deposited in the apparatus (FIGS. 7 and 8) in which only one substrate to be processed is arranged in the reaction vessel shown in FIG. In the conventional apparatus, the film thickness unevenness was greatly improved, and the film thickness uniformity was excellent.
The number of spherical protrusions of 10 μm or more on the surface of the film deposited by the apparatus of this reference example is 30/3 mm at the maximum.2The number of spherical protrusions of 10 μm or more of the largest portion of the deposited film surface deposited by the conventional apparatus of FIG.2Compared with, the effect of film quality deterioration can be reduced.
[0021]
[Reference example4]
Reference example of the present invention shown in FIG.42 is the same as that in FIG. 2, and in the apparatus in which the reaction
In addition, each film was greatly affected only by the distribution, and when the film quality of the a-Si film was partially measured in the same film thickness state, the film quality was sufficiently resistant to practical use such as an electrophotographic photoreceptor device or an image input line sensor. It was what you get.
[0022]
[Example 3]
The present invention shown in FIG.Example 3In the embodiment, in a device having a plurality of cathode electrodes and a plurality of substrates to be processed, the cathode electrode disposed at the center position of the device and the cathode electrode disposed around are different in power source for supplying high-frequency power, and The cathode electrodes arranged on the same circumference were formed on an Al cylindrical substrate under the conditions shown in Table 1 in a plasma CVD apparatus in which power was dividedly supplied from the same power source.
As a result, the film thickness unevenness of the deposited a-Si film was about ± 15%, and a deposited film having a uniform uniformity with the conventional apparatus of about ± 35% was formed. Further, as a result of surface observation, the number of spherical protrusions of 10 μm or more at the maximum location on the surface of the deposited film is 20/3 mm.2The number of spherical protrusions of 10 μm or more at the maximum portion of the conventional deposited film surface is 150/3 mm.2The number of spherical protrusions is considerably reduced compared to the above, and a high quality deposited film can be formed.
[0023]
[Example 4]
Of the present inventionExample 4In the plasma CVD apparatus of FIG. 12 that also has a plurality of cathode electrodes that divide and supply high-frequency power from the same power source and a plurality of reaction vessels made of dielectric members, on the # 7059 glass substrate under the conditions of Table 1 A deposited film was formed and evaluated. BookImplementationAs a result of observing the surface of the film deposited by the plasma CVD apparatus of the example, the number of spherical protrusions of 10 μm or more at the maximum portion of the surface of the deposited film is 22/3 mm.2The number of spherical protrusions of 10 μm or more of the maximum portion of the conventional deposited film surface is 150/3 mm.2The number of spherical protrusions is considerably reduced compared to the above, and a high quality deposited film can be formed.
In addition, each film was greatly affected only by the distribution, and when the film quality of the a-Si film was partially measured in the same film thickness state, the film quality was sufficient for practical use such as an electrophotographic photoreceptor device or an image input line sensor. It was something I could endure.
[0024]
[Reference example5]
Reference example of the present invention5Then, in the parallel plate type apparatus of FIG. 13, the substrate to be processed on the flat plate is present in the reaction vessel constituted by the dielectric member, and the deposited film is formed by supplying high frequency power to the flat plate electrode made of Al. In a plasma CVD apparatus, an a-Si film was formed on a # 7059 glass substrate placed on a flat substrate to be processed under the conditions shown in Table 3 with a discharge frequency of 100 MHz. For comparison, an a-Si film was similarly formed on a # 7059 glass substrate with the dielectric member removed from the apparatus of FIG.
As a result, a large number of spherical projections existed on the surface of the a-Si film deposited on the # 7059 glass substrate in the apparatus with the dielectric member removed (the number of spherical projections of 10 μm or more at the maximum location was 180/3 mm).2). Further, in the a-Si film deposited in the apparatus surrounding the substrate to be processed of this reference example with a dielectric member, the number of spherical protrusions of 10 μm or more at the maximum location is 20/3 mm.2Thus, a high-quality film could be deposited by using the apparatus of this reference example.
[0025]
[Table 3]
[Reference example6]
Reference example of the present invention6Then, using the apparatus shown in FIG. 14, film formation was performed while a stainless steel sheet-
[0026]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, a raw material gas for film formation is supplied into a plurality of reaction vessels under reduced pressure, and high-frequency power generated by a high-frequency power source in the VHF band is generated for plasma generation via a matching circuit. In the formation of a deposited film by the plasma CVD method in which the source gas is supplied to a high-frequency electrode of the plasma to decompose the raw material gas into a plasma and form a deposited film on the surface of one or a plurality of substrates in the reaction vessel. A container is made of a dielectric member, a high-frequency electrode for generating plasma is disposed outside a reaction vessel made of the dielectric member, and a gas introduction pipe connected to the source gas supply means is connected to the dielectric member. By adopting a structure in which each reaction vessel made of a body material is embedded in the dielectric material, large-area homogeneous high-frequency discharge can be easily performed, and plasma treatment on a large-area substrate can be performed uniformly. And performs at high speed, it is possible to create a high quality deposited film.
Therefore, according to the present invention, a large-area high-quality semiconductor device can be efficiently produced, and in particular, a large-area deposited film having excellent electrophotographic characteristics can be stably mass-produced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a conventional plasma CVD apparatus.
FIG. 2 is a schematic view showing a cross section of a plasma CVD apparatus in which a deposition target substrate in Reference Example 1 of the present invention is surrounded by a dielectric reaction vessel and a cathode electrode is installed in the external atmosphere.
FIG. 3 is a schematic view showing a longitudinal section of a plasma CVD apparatus in which a deposition target substrate in Reference Example 1 of the present invention is surrounded by a dielectric reaction vessel and a cathode electrode is installed in the external atmosphere.
FIG. 4 of the present inventionExample 12 is a schematic view showing a cross section of a plasma CVD apparatus in which a plurality of film formation target substrates are installed in a dielectric reaction vessel and a cathode electrode is installed in the external atmosphere.
FIG. 5: Reference example of the present invention2FIG. 2 is a schematic view showing a cross section of a plasma CVD apparatus in which a film formation processing substrate is surrounded by a dielectric reaction vessel and a plurality of cathode electrodes are installed in the external atmosphere.
FIG. 6: Reference example of the present invention21 is a schematic view showing a longitudinal section of a plasma CVD apparatus in which a film formation target substrate is surrounded by a dielectric reaction vessel and a plurality of cathode electrodes are installed in the external atmosphere.
[Fig. 7] of the present invention.Example 2FIG. 2 is a schematic view showing a cross section of a plasma CVD apparatus in which a plurality of film formation target substrates are installed in a dielectric reaction vessel and a plurality of cathode electrodes are installed in the external atmosphere.
[Fig. 8] of the present inventionExample 22 is a schematic view showing a longitudinal section of a plasma CVD apparatus in which a plurality of film-forming substrates are installed in a dielectric reaction vessel, and a plurality of cathode electrodes are installed in the external atmosphere.
FIG. 9: Reference example of the present invention32 is a schematic view showing a longitudinal section of a plasma CVD apparatus in which a plurality of substrates to be processed are arranged inside a reaction vessel constituted by a dielectric member in which a plurality of cathode electrodes are installed in the external atmosphere.
FIG. 10: Reference example of the present invention4Schematic diagram showing a vertical cross section of a plasma CVD apparatus in which the film-forming substrate is surrounded by a dielectric reaction vessel, a gas introduction tube is embedded in the reaction vessel, and a cathode electrode is installed in the external atmosphere It is.
FIG. 11 shows the present invention.Example 3In the plasma CVD apparatus in which there are a plurality of film formation target substrates installed in the dielectric reaction vessel and the cathode electrode is installed in the external atmosphere, and power is supplied from two high-frequency power sources. It is a schematic diagram which shows a cross section.
FIG. 12 shows the present invention.Example 4There are a plurality of substrate substrates to be deposited in the dielectric reaction vessel, and the cathode electrodes are symmetrically installed in the external atmosphere, respectively. It is a schematic diagram which shows the cross section of the plasma CVD apparatus supplied to an electrode.
FIG. 13: Reference example of the present invention5FIG. 2 is a schematic view showing a longitudinal section of a plasma CVD apparatus in which a flat-type film-formed substrate is installed in a dielectric reaction vessel and has a flat electrode outside thereof.
FIG. 14: Reference example of the present invention6It is a schematic diagram which shows the roll-shaped to-be-processed base | substrate in.
[Explanation of symbols]
100: Reaction vessel
101: Earth shield
102: cathode electrode,
103: Substrate to be processed
104: Matching circuit
105: High frequency power supply
106: Vacuum exhaust means
107: Gas supply means
108: Motor
109: Insulating material
110: Reaction gas introduction pipe
111: Heater
112: Base holder
113: Winding roll
Claims (5)
前記複数の各反応容器が誘電体部材で構成され、該誘電体部材で構成された反応容器の外部に前記プラズマ発生用の高周波電極が配置され、前記原料ガス供給手段に接続されたガス導入管が、前記誘電体材料で構成された各反応容器の該誘電体材料内部に埋め込まれていることを特徴とするプラズマCVD装置。A plurality of reaction vessels that can be depressurized, a substrate holding means in the reaction vessel, a raw material gas supply means for supplying a raw material gas for forming a deposited film, and a high-frequency power generated by a high-frequency power source in the VHF band via a matching circuit A high-frequency power supply means for supplying high-frequency electrodes for plasma generation; and a ground shield for preventing high-frequency leakage provided outside the plurality of reaction vessels. A raw material gas for film formation is supplied, the raw material gas is converted into plasma by high-frequency power in the VHF band and decomposed, and a deposited film is formed on one or a plurality of substrates to be processed held by the substrate holding means in the reaction vessel In the plasma CVD apparatus to
Each of the plurality of reaction vessels is made of a dielectric member, and the high-frequency electrode for generating plasma is arranged outside the reaction vessel made of the dielectric member, and a gas introduction pipe connected to the source gas supply means Embedded in the dielectric material of each reaction vessel made of the dielectric material.
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