JP3791807B2 - セメント系硬化物の表面劣化防止剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はセメント系硬化物の表面劣化防止剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート、モルタル、セメント等のセメント系硬化物は建築、土木の分野で広く使用されている。これらのセメント系硬化物は屋内での使用、特に床材として使用した場合には、表面の摩耗による粉塵発生の原因となる。
【0003】
また、屋外の使用においては、硬化物の無数の微細孔から空気中の二酸化炭素や酸性雨が侵入し、かかるセメント系硬化物が中性化して、経時的に著しい表面の劣化が起こるという欠点を有している。
【0004】
このような欠点を補う方法として、従来はセメント系硬化物の表面に耐候性、耐摩耗性に優れたエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機系樹脂を塗布する方法がとられていた。
【0005】
しかし、これらの有機系樹脂は高価であり、施工も複雑である。一方、安価な無機系材料として特開昭60−36385号公報にはケイ酸アルカリ水溶液に脂肪族1価低級アルコールを混合したセメント系表面改質剤が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開昭60−36385号公報記載の方法では、脂肪族1価低級アルコールが蒸発した後にセメント系硬化物の表面に形成された改質表面層の耐水性が不十分であるために、雨水等により改質表面層が溶脱し、屋外のセメント系硬化物や、屋内の使用においても、床等の水に触れる環境での使用には適さないという問題があった。また、耐酸性は殆どなく、食品工場の床等、耐酸性が求められる場合は使用することができないという欠点があった。
【0007】
そこで本発明の目的は、このような問題点を解消することのできる優れた耐摩耗性、耐候性、耐水性および耐酸性を有する改質表面層を形成する、セメント系硬化物の表面劣化防止剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定のケイ酸ソーダ水溶液に金属イオン封鎖作用をもったリン酸化合物を所定量配合した劣化防止剤をセメント系硬化物に塗布し含浸させたところ、その硬化物の表面に生じた改質表面層の硬度、耐水性および耐酸性が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤は、SiO2/Na2 Oのモル比が1〜4であり、かつSiO2 含有量が5〜50重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部と、金属イオン封鎖作用をもったリン酸化合物0.02〜15重量部とを配合してなることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明者らは、このセメント系硬化物の表面劣化防止剤に所定量のケイフッ化物を配合したところ、耐水性、耐酸性等の性能を損なうことなくさらに硬度を高めることができることを見出した。従って、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤には0.002〜15重量部のケイフッ化物が配合されていることが好ましい。
【0011】
上述のごとく、本発明に用いるケイ酸ソーダ水溶液は、SiO2/Na2Oモル比が1〜4の範囲内である。このモル比が1よりも小さいケイ酸ソーダ水溶液を使用するとセメント系硬化物の表面改質効果は非常に小さく、劣化防止につながらない。一方、モル比が4よりも大きいケイ酸ソーダ水溶液はコロイド状シリカを含有し、該ケイ酸ソーダを使用した劣化防止剤の粘度は上昇し、浸透性が低くなる。
【0012】
本発明に使用するケイ酸ソーダ水溶液は、SiO2含有量が5〜50重量%、実用的効率性の点で好ましくは8〜20重量%である。SiO2含有量が上記未満であるとセメント系硬化物の表面改質効果は非常に小さく、劣化防止につながらない。一方、SiO2含有量が上記範囲を超えると、該ケイ酸ソーダを使用した劣化防止剤の粘度は上昇し、浸透性が低くなる。
【0013】
本発明に用いるSiO2/Na2Oモル比が1〜4で、SiO2含有量が5〜50重量%のケイ酸ソーダ水溶液は、従来公知の方法で得ることができ、例えば、ケイ砂とソーダ灰または苛性ソーダを溶融冷却したソーダガラスを水に溶解する方法で容易に得ることができる。また、市販のケイ酸ソーダ水溶液もしくはこれを希釈したものでも上記条件を満たすものは使用することができる。
【0014】
なお、ここでいうSiO2含有量は、ケイ酸ソーダ中のSiO2純分と、ケイ酸ソーダを含有する系全体に含まれる水分との関係で決まるものであり、必ずしも原料として使用したケイ酸ソーダ水溶液のSiO2含有量を指すものではない。
【0015】
本発明に用いるリン酸化合物は金属イオン封鎖作用を示すものであれば何でもよいが、代表的な例としてはヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等を挙げることができる。これらリン酸化合物は本発明の劣化防止剤を塗布してなるセメント系硬化物の改質表面層の耐水性と耐酸性向上を目的として添加されるが、特にヘキサメタリン酸ナトリウムはその耐水性と耐酸性を含む効果の発現が著しく、好適リン酸化合物である。本発明における金属イオン封鎖作用をもったリン酸化合物の添加量は0.02〜15重量部、実用的効率性の点で好ましくは0.1〜9重量部である。上記量未満ではセメント系硬化物の改質表面層の耐水性は向上せず、一方、上記量を超えて添加してもそれ以上耐水性、耐酸性が向上しないだけでなく、浸透性が低下するので本発明の効果を充分に発揮できない。
【0016】
本発明において用いることのできるケイフッ化物は、ケイフッ化バリウム、ケイフッ化カリウム、ケイフッ化マグネシウム、ケイフッ化ナトリウム、ケイフッ化亜鉛等を挙げることができ、その添加量は0.002〜15重量部である。かかるケイフッ化物は、本発明の劣化防止剤を塗布してなるセメント系硬化物の改質表面層の硬度をより向上させる目的で添加されるが、0.002重量部よりも少ない添加量であると改質表面層の硬度は向上せず、一方、15重量部を超えて添加してもそれ以上改質表面層の硬度が向上しないだけでなく、浸透性が低下するので本発明の効果を充分発揮できない。
【0017】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤は、ケイ酸ソーダに所定の金属イオン封鎖作用をもったリン酸化合物と、所要に応じて水およびケイフッ化物を添加して、十分に攪拌混合することにより容易に調製することができる。
なお、これらの原料の混合順序は任意であり、例えば、リン酸化合物等を水溶液としてケイ酸ソーダ水溶液と混合してもよいし、これらを更に水で希釈してもよい。
但し、これらケイ酸ソーダ水溶液に他の水分を混合した場合には、本発明の構成要素であるケイ酸ソーダ水溶液とは、系中のケイ酸ソーダ及び系中の全水分から構成させるものとして扱う。
【0018】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤には上記の成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて着色剤、粘度調整剤等、任意の成分を添加して使用することもできる。
【0019】
【作用】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤の適用対象はセメント系硬化物であればその形状、履歴は問わないが、ムラのない均一塗膜を得るという美的な意味からは比較的新しいセメント系硬化物に使用することが好ましい。
【0020】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を塗布し、硬化物中に浸透させるには、通常の塗料と同様にスプレー、刷毛、ローラー等を用いることができる。
【0021】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤の使用量は、適用するセメント系硬化物の状態により適宜選定するが、100g/m2 〜500g/m2 の範囲内であることが好ましい。十分な量を塗布し浸透させた後は自然乾燥させることにより、セメント系硬化物表面に耐水性および耐酸性に優れた高強度の改質層を形成させることができる。これにより、この改質層は長期にわたり、外力による物理的劣化および中性化等による化学的な劣化からセメント系硬化物を保護し続けることが可能となる。
【0022】
本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を用いることにより得られるセメント系硬化物表面の改質層が強度や耐水性、耐酸性に優れたものとなるメカニズムは未だ十分に解明されていないが、概以下のように考えられる。
▲1▼コンクリート中の消石灰とケイ酸ソーダとの反応は次式、
Ca(OH)2 +Na2 SiO3 →CaSiO3 +2NaOH
となる。この際、ケイフッ化物は水溶液中でフッ素イオンとなり、触媒作用を示す。
▲2▼コンクリート中の消石灰とヘキサメタリン酸ナトリウムとの反応は、次式、
【化1】
となる。
【0023】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
60℃の温水130重量部に工業用ヘキサメタリン酸ナトリウム5重量部を攪拌しながら徐々に添加して溶解せしめたヘキサメタリン酸水溶液に、SiO2 /Na2Oのモル比が3であり、かつSiO2 含有量30重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度4.6cps/25℃、pH11.5であった。
なお、この表面劣化防止剤中のケイ酸ソーダ水溶液のSiO2含有量は17重量%であり、このケイ酸ソーダ水溶液100重量部当たりのリン酸化合物量は2.2重量部である。
【0024】
実施例2
60℃の温水130重量部に工業用ヘキサメタリン酸ナトリウム1重量部、ケイフッ化ナトリウム0.5重量部を攪拌しながら徐々に添加して溶解せしめたヘキサメタリン酸−ケイフッ化ナトリウム水溶液に、SiO2 /Na2Oのモル比が3であり、かつSiO2 含有量30重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度3.6cps/25℃、pH11.5であった。
なお、この表面劣化防止剤中のケイ酸ソーダ水溶液のSiO2含有量は17重量%であり、このケイ酸ソーダ水溶液100重量部当たりのリン酸化合物量は0.4重量部であり、このケイ酸ソーダ水溶液100重量部当たりのケイフッ化物量は0.2重量部である。
【0025】
参考例1
SiO2/Na2Oのモル比が1.5であり、かつSiO2含有量9重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、リン酸ナトリウム4重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度2.3cps/25℃、pH12.6であった。
【0026】
参考例2
SiO2/Na2Oのモル比が3.5であり、かつSiO2含有量17重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ポリリン酸ナトリウム1重量部、ケイフッ化カリウム0.01重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度5.1cps/25℃、pH10.9であった。
【0027】
参考例3
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量6重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ピロリン酸ナトリウム1重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度2.0cps/25℃、pH12.4であった。
【0028】
実施例3
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量42重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ヘキサメタリン酸ナトリウム1重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度75cps/25℃、pH12.3であった。
【0029】
実施例4
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量13重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.05重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度5.5cps/25℃、pH12.6であった。
【0030】
実施例5
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量13重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ヘキサメタリン酸ナトリウム8.5重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度9.6cps/25℃、pH12.6であった。
【0031】
実施例6
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量13重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ヘキサメタリン酸ナトリウム2重量部、ケイフッ化亜鉛0.5重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度6.8cps/25℃、pH12.5であった。
【0032】
実施例7
SiO2/Na2Oのモル比が2であり、かつSiO2含有量13重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に、ヘキサメタリン酸ナトリウム2重量部、ケイフッ化マグネシウム11.0重量部を加え、十分に攪拌混合し、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤を得た。この表面劣化防止剤は無色透明で、粘度9.9cps/25℃、pH12.6であった。
【0033】
比較例
SiO2 /Na2 Oのモル比が3であり、かつSiO2 含有量30重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部に60℃の温水130重量部を添加し、十分に攪拌混合して比較例として薬液を得た。
【0034】
次に、普通ポルトランドセメントと珪砂6号を重量比1:2で混合し、水セメント比65%となるように練り合わせたモルタルを打設後7日間室温養生したモルタル板を用意した。このモルタル板に上述のようにして得た実施例1〜7、参考例1〜3および比較例の薬液を、刷毛を用いて250g/m2 の割合で塗布した後、室温で7日間乾燥養生し、鉛筆硬度試験、摩耗輪試験、促進中性化試験を行った。また、同様の試験体について7日間の水浸漬を行った後、30℃の乾燥容器中で3日乾燥したものについても前記3種の試験を行った。更に、同様の試験体について、1%の塩酸水溶液に7日間浸漬後、水洗し、30℃の乾燥容器中で3日乾燥したものについて、鉛筆硬度試験および摩耗輪試験を行った。参考のために、薬液を塗布しないモルタル板についても同様の試験を行った。
【0035】
なお、摩耗度はH−22摩耗輪を使用し、300回転時の重量減少[g]で表した。また促進中性化試験は20℃、炭酸ガス濃度20%、1か月の条件で実施し、結果は中性化深度で表した。
これら試験の結果は下記の表1および表2に示す通りである。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
上記表1および表2から明らかなように、比較例の薬液に比し実施例1〜7のセメント系硬化物の表面劣化防止剤は炭酸ガス遮蔽効果、表面硬度強化性能,耐水性および耐酸性のいずれも良好であった。また、ケイフッ化物を配合した実施例2,6及び7は、それを配合してない実施例に比し硬度面において更に優れた結果が得られた。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤においては、特定のケイ酸ソーダ水溶液に金属イオン封鎖作用をもったリン酸化合物を所定量配合したことにより以下の効果が得られる。
▲1▼本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤をセメント系硬化物の表面に塗布し浸透させることにより、外力による物理的劣化や破損からセメント系硬化物を十分に保護することのできる高強度の表面改質層が得られる。
▲2▼上記改質表面層が空気中の二酸化炭素、酸性雨、その他の薬品の浸入を防ぎ、セメント系硬化物の化学的劣化を防止する。
▲3▼上記改質表面層は高強度で特に耐水性、耐酸性に優れているため、上記保護効果が長期にわたり保たれる。
【0040】
また、本発明のセメント系硬化物の表面劣化防止剤にケイフッ化物を所定量配合することにより、上記効果に加えさらに改質表面層の強度を高めることができる。
Claims (2)
- SiO2/Na2Oのモル比が1〜4であり、かつSiO2含有量が5〜50重量%のケイ酸ソーダ水溶液100重量部と、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.02〜15重量部とを配合してなることを特徴とするセメント系硬化物の表面劣化防止剤。
- 0.002〜15重量部のケイフッ化物が配合されている請求項1記載のセメント系硬化物の表面劣化防止剤。
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JP26612694A JP3791807B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | セメント系硬化物の表面劣化防止剤 |
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JPH08109081A JPH08109081A (ja) | 1996-04-30 |
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- 1994-10-06 JP JP26612694A patent/JP3791807B2/ja not_active Expired - Lifetime
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