JP3790387B2 - ヒドラジンスラスタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、打上げ用ロケットで宇宙空間に打上げられ、打上げ用ロケットから分離された衛星を、ミッション達成に必要な所定軌道に投入するための主推進系エンジン又は打上げ用ロケットから分離された衛星の所定軌道への投入誤差修正およびミッション達成時の姿勢、軌道保持に必要な推力を発生させるための軌道および姿勢制御系エンジンからなる衛星推進系用エンジンに係り、特に一液式推進薬の触媒分解反応により高温、高圧のガスを発生させて、衛星のミッション達成に必要な推力を発生させることのできる触媒分解1液式ヒドラジンエンジンスラスタ(以下単にヒドラジンスラスタという)に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙空間でミッションを達成させる衛星を地上から宇宙空間に打上げる打上げ用ロケットとは、要求が大幅に異る衛星を宇宙空間で航行させるために使用される衛星推進系用エンジンは、その主目的から主推進系エンジンと二次推進系エンジンに分類できる。
【0003】
このうち、打上げロケットから分離されたあと、衛星自身で所定の軌道へ投入するための増速(ΔV)を必要とする静止衛星や、軌道変更を伴うミッションを有する衛星のΔV発生用として用いられる主推進系用エンジンは、推進薬として固体推進薬又は液体推進薬が使用されている。
【0004】
このなかで、液体推進薬を使用するようにした液体主推進系エンジンは、特に大型、柔軟構造を有する衛星に有効であり、主要要求事項として次のものが考慮されて多用されている。
(1)信頼性が高いこと。
(2)特に、大型衛星に使用されるものにあっては、多数回の始動/停止ができること。
(3)定常比推力が高いこと。
(4)所定の運用期間を満足する貯蔵寿命および長秒時作動寿命を有すること。
【0005】
また、ロケットから分離したあとの主推進系エンジンの作動時の姿勢からの姿勢変更および制御、および所定軌道投入誤差修正、いわゆる静止化および運用時の姿勢/軌道保持などに必要な推力(インパルス)を発生させる役割を有する二次推進系エンジンは、上述した主推進系エンジンに対する主要要求事項に付加して、次のものが、主要要求事項として考慮されて使用されている。
(1)パルス応答作動ができ、かつ衛星姿勢制御精度要求に対応し、微小な姿勢制御にも対応できる最小インパルスの発生ができ、さらには種々の姿勢制御要求に対応した運用パルスモードに適応できること。
(2)長期間の運用、かつ数万パルス以上の作動寿命要求に耐えること。
(3)連続運転を行う定常時、およびパルス作動時の比推力が高いこと。
(4)相対するスラスタ相互の推力アンバランス量が最小であること。
【0006】
これらの要求事項を満足させるため、衛星推進系用エンジンに適用される液体推進薬も地上貯蔵可能で、かつ自発着火性の反応特性を有する酸化剤と燃料を組合せた2液式エンジン、および白金族系の貴金属の触媒分解反応を利用するようにした1液式エンジンのヒドラジンスラスタ等を使用することが主流を占めている。
このうち、N2 4 ,MMH又はN2 4 ,N2 4 を、それぞれ酸化剤および燃料とし、主推進系エンジンとして多用されている2液式エンジンは、比較的大推力の真空推力かつ300s程度の高比推力の特性を有するが、姿勢制御用として使用される二次推進系エンジンとして適用する場合には、現時点では、絶対推力の下限値、いわゆる最小インパルスビットが100mN.S以下で使用することの多い姿勢制御用としては、下限値に限界があり、姿勢制御用としての適用には好適なものとは云えない。
【0007】
これに対し、推進薬としてヒドラジンN2 4 、触媒としてイリジウム(Ir)を使用するようにした、1液式エンジンであるヒドラジンスラスタは、比推力は前述した2液式エンジンの約2/3程度しかなく、2液式エンジンに比較して劣るものの、低推力レベルで使用される二次推進系エンジンとしての適用には充分であり、また推進薬供給系も1系統で済むため、装置、構造が簡素化でき、信頼性要求上も有利であるために、現時点では姿勢制御用スラスタとして姿勢制御を必要とするほとんどの衛星に搭載され、使用されている。
【0008】
図6は、1液式エンジンで姿勢制御用として、姿勢制御を必要とする殆んど衛星に搭載されている従来のヒドラジンスラスタを示す縦断面図である。
【0009】
図に示すように、ヒドラジンスラスタ10は、ヒドラジンN2 4 からなる無色透明の液体からなる推進薬を噴射させるために、円板に噴射孔が多数穿設された噴射器3、噴射器3と同外径の円筒状に形成されて噴射器3に前端部が固着され、噴射器3の直後および後述するノズルスロート6の直前の内部、すなわち両端部にフィルタ8を横断して張設し、内部に充填するようにした粒状の触媒7が拡がるのを防止して、触媒7をフィルタ8の内部に充填するようにした燃焼室4、燃焼室4の後端にその前端が固着され、ノズルスロート6およびノズルスカート5を設け、ヒドラジンと触媒7との接触による触媒反応により燃焼室4内で発生した、約900℃、数Kg/cm2 〜数10Kg/cm2 になる高温高圧ガスを加速して外部へ噴射させ、衛星に所望の推力を発生させるノズル11とからなる。
【0010】
このように構成されたヒドラジンスラスタ10には、容器9に充填された推進薬としてのヒドラジンN2 4 が推薬弁1、キャピラリーチューブ2を介して噴射器3に供給されて、噴射器3に穿設された多数の噴射孔から燃焼室4内に噴射される。
この燃焼室4内に噴射されたヒドラジンは、両端にフィルタ8を設け、フィルタ8の上流側および下流側に拡がるのを防いで燃焼室4内に充填されている粒状の触媒7と接触することによって触媒反応を起し、高温高圧ガスを発生させ、この高温高圧ガスをノズル11から外部へ噴出させることによって生じる反力によって、衛星の静止化および運用時の姿勢/軌道保持等に必要とする推力を発生させ、いわゆる二次推進系エンジンとしての機能を発生させるようにしている。
【0011】
このようなヒドラジンスラスタ10では、燃焼室4の両端に設けたフィルタ8の間に充填された触媒層は、図7に示すようにアルミナ等のベース金属71に生じた細かい巣73に入り込み、または、ベース金属71の表面にコーティングされた触媒7の働きをするイリジウム金属72等を付着させた多数の粒状の触媒7の集合体からなる。
すなわち、触媒7は、1粒の触媒7の横断面図である図7に示すように、ベース金属71には細かい巣73が多数発生しており、この巣73にイリジウム金属からなる触媒72の粉が巣にはいり込むとともに、ベース金属71の表面に触媒72の粉がコーティングされて触媒層を形成するようにしている。
【0012】
すなわち、アルミナはイリジウム金属を付着させるベース金属71であり、ベース金属71に付着されたイリジウム金属は、触媒層を通過するヒドラジンと接触することにより燃焼促進剤としての働きをしてヒドラジンを触媒反応させ、推力の発生に必要な高温、高圧の燃焼ガス(反応ガス)を発生させる。
【0013】
このような多数の粒状のベース金属71表面にコーティングされ、又はベース金属71に生じた巣73に入りこんだ触媒72により、触媒7を形成するようにしたもので燃焼室4内に噴射されたヒドラジンを反応させ、高温、高圧の燃焼ガスを発生させるようにしているため、宇宙空間を航行している衛星に生じる加速度によっては、燃焼室4には大きな振動が発生し触媒72粒間の接触、あるいは触媒72の化学反応過程において燃焼室4が高温・高圧になるため、鋭角な形状の巣73等が発生しているベース金属71の角部およびベース金属71に付着している触媒72の角部等がこわされ、又はベース金属71の巣73内に入り込んでいる触媒72が巣73内から排出され、これに伴い、ベース金属71および又は触媒72等からなる粒子(以下併せて触媒微粒子という)が発生することがある。
【0014】
この触媒微粒子は、触媒7の拡散を防止するために燃焼室4の両端にフィルタ8に設置しているにも拘わらず、このフィルタ8を通過して噴射器3に穿設されている噴射孔である細孔を塞いで、燃焼室4内へのヒドラジンの噴射を阻害して、ヒドラジンスラスタ10を作動不能としたり、噴射器3の周辺部、特に燃焼室4に対向する側面を汚し、ヒドラジンの燃焼室4内への噴射を悪くしたり、又はノズル11から外部へ噴射される燃焼ガスの噴流と共に外部へ放出されることにより、衛星の外周面を汚し、衛星の外周に設置されている機器の性能を低下させ、衛星のミッション達成に支障を来すことがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の衛星推進系用エンジン、特に二次推進系エンジンとして、姿勢制御を必要とする殆んどの衛星の姿勢制御用として使用されている、従来のヒドラジンスラスタの上述した不具合を解消するため、衛星の航行時に生じる振動加重の負荷された状態で生じる触媒間の接触により生じる触媒微粒子の発生、又はヒドラジンの触媒反応により生じる高温、高圧の燃焼ガスの発生により生じる触媒微粒子の発生を防止して、ヒドラジンスラスタの作動不良又は噴射器周辺の汚染に伴う作動性能の低下並びに衛星外周に設置される機器の汚染に伴う性能の低下を防止することのできるヒドラジンスラスタを提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明のヒドラジンエンジンは、次の手段とした。
【0017】
(1)宇宙空間を航行する衛星に搭載され、衛星の航行する所定軌道での航行若しくは姿勢制御等を行なうための推力を発生させ、衛星推進系用エンジンとして使用される一液式エンジンであるヒドラジンスラスタにおいて、液体ヒドラジンを噴射する噴射器と、同噴射器の直後に前端部が固着された燃焼器とを備え、前記噴射器から燃焼室内の触媒に噴射されたヒドラジンに触媒反応を起こさせ、高温ガスを燃焼室内に発生させ外部に噴射させて、衛星のミッションに必要とする推力を発生させるための前記触媒が、燃焼室の軸方向の略全長にわたって設けられ、燃焼室内に噴射されたヒドラジンとの接触面積を大きくして、燃焼室内の軸方向に通過させるようにした格子構造にされて燃焼室に設置されるものとした。
【0018】
(a)これにより、宇宙空間を航行する衛星に発生する加速度により、振動荷重が生じることがあっても、触媒の動揺により触媒同志が衝突することが無くなり、従来触媒同志の衝突により生じることのあった触媒微粒子等の発生若しくは燃焼室内のヒドラジンの触媒反応による高温発生により生じることのあった触媒微粒子等の発生に伴う、燃焼室内にヒドラジンを噴射する噴射器に穿設された細孔の閉塞によるヒドラジンスラスタの作動不能若しくは噴射器周辺に触媒微粒子が付着することによる作動性能劣化が回避できるとともに、機械室内から外部に放出された触媒微粒子等による、衛星外周に設置された機器の汚染が防止され、機器の性能低下が回避でき、衛星のミッション達成を確実なものにすることができる。
【0019】
また、本発明のヒドラジンエンジンは、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0020】
(2)上述した格子構造が、少なくともヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含む素材で形成され、燃焼室の横方向に配設された横板と燃焼室の縦方向に配設された縦板とを相互に組合わせた格子状にされ、燃焼室に噴射され接触して触媒反応するヒドラジンを通過させるヒドラジン流路を燃焼室の軸方向に複数形成するものとした。
【0021】
なお、燃焼室内の横方向に配設された横板と燃焼室の縦方向に配設された縦板とで形成される格子構造は、燃焼室内に軸方向に複数形成され燃焼室に噴射されたヒドラジンを通過させるヒドラジン流路の断面形状が、四角形になるものにすることが好ましいが、三角形又は六角形等の断面形状の流路を形成するものであっても良い。
すなわち、横板は燃焼室内の水平方向に配設されず、多少の傾斜を設けて燃焼室内の略全長にわたって設けられ、また、縦板は鉛直方向に必ずしも燃焼室内に立設されるようにしたものでなくても良い。
【0022】
(b)これにより、上述(a)に加え、格子構造がヒドラジンと触媒との接触面積を大きくして、燃焼室内に噴射されたヒドラジンを通過させるヒドラジン流路を、燃焼室内の軸方向に容易に多数形成することができる。
従って、燃焼室内に噴射されたヒドラジンは、より触媒との接触を多くすることができ、触媒反応を向上させて触媒反応効率の良いものとなり、燃費を向上させることができ、衛星のミッションをより効率的に達成させることができる。
【0023】
また、格子構造を形成する横板と縦板とを、ヒドラジンと触媒反応するイリジウム等の触媒のみで形成するようにすれば、イリジウム等はプラチナ同様に耐高温性に富むため、ヒドラジンの触媒反応により燃焼室内がより高温状態になることがあっても、高温化に伴う触媒微粒子の発生を効果的に低減させることができる。
【0024】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、上述(2)の手段に加え、次の手段とした。
【0025】
(3)上述(2)の手段における横板および縦板が、ベース金属にヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたもので形成されたものとした。
【0026】
(c)これにより、上記(b)と同様な作用、効果が得られるとともに、触媒をアルミナ等の安価な素材で形成されたベース金属に含ませたものにできるので、格子構造の触媒を安価に製作することができる。
また、前述したようにベース金属を耐熱性に富むアルミナにすれば、燃焼室内がより高温状態になることがあっても、高温化に伴う触媒微粒子の発生を効果的に低減させることができるとともに、高温化に伴い発生することのあるベース金属の微粒子化も効果的に低減させることができ、前述した触媒微粒子の発生に伴う不具合をより効果的に解消することができる。
【0027】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0028】
(4)上述(1)の手段における格子構造が、少なくともヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含む素材で、燃焼室内の軸方向の長さと略同じ長さに形成され、燃焼室の軸心方向と平行に軸心方向が配設された筒管を燃焼室内に積層して形成された格子状にされ、燃焼室に噴射されたヒドラジンを燃焼室の軸方向に通過させる複数のヒドラジン流路を、筒管の軸心部に穿設された孔と隣接して積層した筒管の外周面の間に形成される隙間で形成するものとした。
なお、筒管は燃焼室内に積層したとき、隣接して積層した筒管の外周面の間に形成される隙間が大きくなるように、円筒管にすることが好ましい。
【0029】
(d)これにより、上述(b)と同様な作用、効果が得られるとともに、格子構造の触媒が筒管で形成されるので、触媒が押し出し成型等により成形でき、触媒の形成がきわめて容易になる。
また、ヒドラジンを通過させる流路が、多数の筒管の軸心部にそれぞれに穿設され燃焼室の軸方向に配設された孔で形成されたものと、積層した筒管の隣接外周面の間に形成される隙間とで形成されるため、燃焼室内を流れるヒドラジンと触媒との接触面積を大きくすることができ、燃焼室内に噴射されたヒドラジンは、より触媒反応をより進めることができ、燃焼効率の良いヒドラジンスラストとなり、衛星のミッションをより効率的に達成させることができる。
【0030】
また、格子構造を形成する筒管をヒドラジンと触媒反応するイリジウム等の触媒のみで形成するようにすれば、イリジウムはプラチナ同様に耐高温性に富むため、ヒドラジンの触媒反応により燃焼室内がより高温状態になることがあっても、高温化に伴う触媒微粒子の発生を効果的に低減させることができる。
【0031】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、上述(4)の手段に加え、次の手段とした。
【0032】
(5)上述(4)の手段における筒管が、ベース金属にヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたもので成形されたものとした。
【0033】
(e)これにより、上記(d)と同様な作用、効果が得られるとともに、筒管で形成される触媒をアルミナ等の安価な素材で形成されたベース金属に含ませたものにできるので、格子構造の触媒を安価のものにできる。
また、ベース金属を耐高温性に富むアルミナにすれば、燃焼室内がより高温状態になることがあっても、高温化に伴う触媒微粒子の発生を効果的に低減させることができるとともに、高温化に伴い発生することのあるベース金属の微粒子化も効果的に低減させることができ、前述した触媒微粒子の発生に伴う不具合をより効果的に解消することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のヒドラジンスラスタの実施の一形態を、図面にもとづき説明する。
なお、実施の形態を示す図面において、図6に示す従来のヒドラジンスラスタおよびこれにヒドラジンを供給する部材と同じ部材及び類似の部材には、同一符号を付して説明は極力省略する。
図1は、本発明のヒドラジンスラスタの実施の第1形態を示す図で、図1(a)はヒドラジンスラスタの縦断面図およびヒドラジンスラスタにヒドラジンを供給する燃料系統のブロック図、図1(b)は図1(a)に示す矢視A−Aにおける横断面図である。
【0035】
図に示すように、従来のヒドラジンスラスタ10で燃焼室4内のフィルタ8の間に図6に示すように粒状に成形されて収容されるようにした触媒7に代えて、本実施の形態においては、ヒドラジンスラスタ10の容量によって外径が数m/m〜10cm程度の直径にされた取付筒22内を水平に横断し、10〜20m/m程度の取付筒22の長さと略同じ長さにされた板材21bと、取付筒22内を垂直に横断させた板材21aとにより、燃焼室4内に、格子状のヒドラジンの通路を形成し、このヒドラジン通路を形成する格子触媒20を設置するようにした。
【0036】
すなわち、巣73の中にイリジウム金属等からなる触媒72の粉を充填して、又はアルミナ等からなるベース金属71の表面に触媒72を塗布し、燃焼室4内に設けるようにした従来の触媒7に代えて、ベース金属71としてのアルミナに触媒72としてのイリジウム金属を含ませたもので板材21a、板材21bを成形し、この成形された板材21a、21bを縦横に組み込んで形成した、いわゆるハニカム形状の触媒を、燃焼筒4の内径と略同じ外径にされた取付筒22の軸心方向に略全長にわたって配設するようにした、格子状に形成された格子触媒20にして燃焼室4内に設置するようにした。
【0037】
このように、格子状の格子触媒20にすることにより、衛星の加速度発生に伴いヒドラジンスラスタ19に振動が発生するような場合においても、従来の触媒7のように触媒7同志の接触がなくなり、またアルミナからなるベース金属71およびイリジウム金属からなる触媒72とも耐高温性に富むために、ヒドラジンスラスタ19作動時における微粒子の発生がなくなり、ヒドラジンスラスタ19の作動不良又は噴射器3周辺の汚染が低減し、ヒドラジンの燃焼室4への噴射が良好になる。
【0038】
さらには、外部へ噴射される燃焼ガスと共に外部へ放出されることにより、衛星外周に設置されている機器を汚染することも少くなり、これらの機器の性能が低下することもなくなり、衛星のミッション達成に多大の効果がある。
また、本実施の形態の格子触媒20は、アルミナをベース金属71にして、これに触媒72としてのイリジウム金属を含ませた板材21a,21bで形成されるので、安価に製作することができる。
【0039】
次に、図3は、本発明のヒドラジンスラスタの実施の第2形態を示す触媒の斜視図である。
本実施の形態の触媒も、実施の第1形態と同様に縦板24aと横板24bとを組合わせて格子状に成形された格子触媒23とされている。
しかしながら、格子触媒23を形成するこれらの板材24a,24bは、ベース金属71を使用することなく、触媒72であるイリジウム金属のみで成形され、実施の第1形態と同様の格子状の格子構造物を形成するようにしている。
【0040】
本実施の形態においても、前述した実施の第1形態と実施の第1形態と同様の作用、効果を奏するが、本実施の形態では板材24a,24bが触媒72であるイリジウム金属のみで形成されているので、格子触媒23で形成された通路を通過するヒドラジンの触媒反応が向上し、ヒドラジンスラスタ9の燃費が向上しスラスタ効率が良くなるとともに、より耐高温性のイリジウム金属で格子触媒23が形成されているので、燃焼室4内がより高温化することがあっても、微粒子の発生をより低減することができる。
【0041】
なお、実施の第1形態および実施の第2形態では、格子構造の格子触媒20,23を形成する板材21a,24aは、取付筒22の内部に鉛直状態で配置し、板材21b,24bは、取付筒22の内部に水平状態にして配置したものを示しているが、必ずしもこのような格子構造にする必要はなく、板材21a,24aは水平面から傾斜したものにし、また板材21b,24bは鉛直面から傾斜させて取付筒22の内部全長にわたって配設したものにして、板材21a,21bおよび板24a,24bで形成されるヒドラジン通路の断面形状を、頂角が90°からずれた平行四辺形の断面形状のものにすることができ、また平行四辺形とは異なる三角形、六角形等にすることもできるものである。
【0042】
次に、図4は、本発明のヒドラジンスラスタの実施の第3形態を示す触媒の斜視図である。
図に示すように、本実施の形態における格子触媒25は、実施の第1形態および第2形態のものの如く、板材21a,21b又は24a,24bを縦横に組み込んで取付筒22内にハニカム状のヒドラジンの流路を形成するようにした格子板状のものと異なり、アルミナからなるベース金属71にイリジウム金属からなる触媒72を含ませたもので、取付筒22と略同じ長さの筒管としてのパイプ26を形成し、このパイプ26を取付筒22の内部に相互の軸心方向が一致するようにして取付筒22の内部全体に積層して充填し、パイプ26の軸心に明けた孔にヒドラジンの流路を設けるようにしたものである。
【0043】
なお、本実施の形態における格子触媒25を形成するパイプ26は、円筒形に形成して取付筒22内に充填したときに、隣接して配置されるパイプ26の外周面との間にも隙間を形成し、ヒドラジンの流路が形成されヒドラジンとの接触する面積を広げるようにすることが望ましい。
【0044】
本実施の形態における格子触媒25は、格子構造物を、多数のパイプ36を取付筒22内に順次積込んで形成することができるので、格子触媒25の製作も実施の第1形態および第2形態に比較して容易になるとともに、前述した実施の第1形態と同様の作用、効果が得られるものとすることができる。
【0045】
次に、図5は、本発明のヒドラジンスラスタの実施の第4形態を示す触媒の斜視図である。
図に示すように、本実施の形態の触媒も実施の第3形態と同様に取付筒22内に充填(積上げ)されたパイプ28により格子状に成形された格子触媒27とされている。
しかしながら、格子触媒27を形成するパイプ28は、実施の第2形態における線材24と同様にベース金属71を使用することなく、触媒72であるイリジウム金属のみで成形され実施の第3形態の作用効果に加え、実施の第2形態の作用効果と同様の作用効果も得られるようにしている。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のヒドラジンスラスタは、宇宙空間を航行する衛星に搭載されるヒドラジンスラスタにおいて、液体ヒドラジンを噴射する噴射器と、同噴射器の直後に前端部が固着された燃焼器とを備え、前記噴射器から燃焼室内の触媒に噴射されるヒドラジンに触媒反応を起こし、高温ガスを発生させ衛星のミッションに必要とする推力を発生させるための前記触媒が、燃焼室内に設置され、燃焼室に噴射されたヒドラジンとの接触面積を大きくし燃焼室内軸方向に流路を形成する格子構造のものとした。
【0047】
これにより、航行する衛星に発生する振動荷重が生じ、触媒同志が衝突することが無く、触媒同志の衝突で生じる触媒微粒子等の発生若しくは燃焼室内の高温発生により生じる触媒微粒子等の発生に伴う、噴射器に穿設された細孔の閉塞によるヒドラジンスラスタの作動不能若しくは噴射器周辺への触媒微粒子の付着による作動性能劣化が回避でき、また外部に放出される触媒微粒子等による、衛星外周の機器の汚染が防止され、機器の性能低下が回避でき、衛星のミッション達成を確実なものにできる。
【0048】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、格子構造が、ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を少なくとも含む素材で形成され、燃焼室の横方向に配設された横板と燃焼室の縦方向に配設された縦板とを相互に組合わせた格子状にされ、燃焼室に噴射されたヒドラジンを通過させるヒドラジン流路を燃焼室の軸方向に複数形成するものとした。
【0049】
これにより、格子構造がヒドラジンと触媒との接触面積を大きくして、燃焼室内に噴射されたヒドラジンを通過させるヒドラジン流路を、燃焼室の軸方向に容易に複数形成することができ、燃焼室内に噴射されたヒドラジンは、より触媒反応が進むものとなり、ミッション達成をより効率的にできる。
【0050】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、横板および縦板が、ベース金属にヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたものとした。
【0051】
これにより、格子構造の触媒を安価のものにできる。
【0052】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、格子構造が、ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を少なくとも含む素材で形成され、燃焼室の軸心方向に軸心方向が配設された筒管を燃焼室内に積層して形成された格子状にされ、燃焼室の軸方向に燃焼室に噴射されたヒドラジンを通過させる複数のヒドラジン流路を、円筒管の軸心部に穿設された孔と隣接して積層した筒管の外周面の間に形成される隙間で形成するものとした。
【0053】
これにより、格子構造の触媒が筒管で形成されるので、触媒が押し出し成型等により形成でき、触媒の形成がきわめて容易になる。
また、ヒドラジンを通過させる流路が、筒管の内部に穿設されたものと、積層した筒管の隣接外周面の間に形成される隙間とになり、ヒドラジンと触媒との接触面積を大きくすることができ、ヒドラジンは、より触媒反応がより進んだものにでき、燃焼効率の良いヒドラジンスラストにでき、より効率的にミッションを達成できる。
【0054】
また、本発明のヒドラジンスラスタは、筒管が、ベース金属にヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたものとした。
【0055】
これにより、筒管で形成される触媒をアルミナ等の安価な素材で形成されたベース金属に含ませたものにでき、格子構造の触媒を安価のものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒドラジンスラスタの実施の第1形態を示す図で、図1(a)はヒドラジンスラスタの縦断面図およびヒドラジンスラスタにヒドラジンを供給する燃料系統のブロック図、図1(b)は図1(a)に示す矢視A−Aにおける横断面図、
【図2】図1に示す格子触媒の詳細を示す図で、図2(a)は格子触媒の全体斜視図、図2(b)は格子触媒を構成する板材を示す部分斜視図、
【図3】本発明のヒドラジンスラスタの実施の第2形態を示す格子触媒の斜視図で、図3(a)は格子触媒の全体斜視図、図3(b)は格子触媒を構成する板材を示す部分斜視図、
【図4】本発明のヒドラジンスラスタの実施の第3形態を示す格子触媒の斜視図で、図4(a)は格子触媒の全体斜視図、図4(b)は格子触媒を構成する筒管としてのパイプを示す部分斜視図、
【図5】本発明のヒドラジンスラスタの実施の第4形態を示す格子触媒の斜視図で、図5(a)は格子触媒の全体斜視図、図5(b)は格子触媒を構成する筒管としてのパイプを示す部分斜視図、
【図6】従来のヒドラジンスラスタを示すヒドラジンスラスタの縦断面図およびヒドラジンスラスタにヒドラジンを供給する燃料系統のブロック図、
【図7】図6に示す触媒の断面図である。
【符号の説明】
1 推薬弁
2 キャピラリーチューブ
3 噴射器
4 燃焼室
5 ノズルスカート
6 ノズルスロート
7 触媒
71 ベース金属(アルミナ)
72 触媒(イリジウム金属)
73 巣
8 フィルタ
9 容器
10 ヒドラジンスラスタ
11 ノズル
19 ヒドラジンスラスタ
20 格子触媒
21a 板材(縦板)
21b 板材(横板)
22 取付筒
23 格子触媒
24a 板材(縦板)
24b 板材(横板)
25 格子触媒
26 パイプ
27 格子触媒
28 パイプ

Claims (5)

  1. 宇宙空間を航行する衛星に搭載され、前記衛星が航行する所定軌道への投入、軌道変更、軌道誤差修正、軌道保持若しくは前記衛星の姿勢制御を行なう推力を発生させるためのヒドラジンスラスタにおいて、液体ヒドラジンを噴射する噴射器と、同噴射器の直後に前端部が固着された燃焼器とを備え、前記噴射器から前記燃焼室内の触媒に噴射されたヒドラジンに触媒反応を起こさせ、外部に噴射させて前記衛星に前記推力を発生させるための高温ガスを前記燃焼室内に発生させるための前記触媒が、格子構造に形成され前記燃焼室に設置されていることを特徴とするヒドラジンスラスタ。
  2. 前記格子構造が、少なくとも前記ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含む素材で形成され、前記燃焼室の横方向に配設された横板と前記燃焼室の縦方向に配設された縦板とを相互に組合わせた格子状にされ、前記燃焼室に噴射された前記ヒドラジンを接触させながら通過させるヒドラジン流路を前記燃焼室の軸方向に複数形成するものであることを特徴とする請求項1のヒドラジンスラスタ。
  3. 前記横板および縦板が、ベース金属に前記ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたもので形成されたものであることを特徴とする請求項2のヒドラジンスラスタ。
  4. 前記格子構造が、少なくとも、前記ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含む素材で形成され、前記燃焼室の軸心方向と平行に軸心方向が配設された筒管を前記燃焼室内に積層して形成した格子状にされ、前記燃焼室の軸方向に前記燃焼室に噴射された前記ヒドラジンを接触させながら通過させる複数のヒドラジン流路が、前記円筒管の軸心部に穿設された孔と隣接して積層された前記筒管の外周面の間に形成される隙間で形成されているものであることを特徴とする請求項1のヒドラジンスラスタ。
  5. 前記筒管が、ベース金属に前記ヒドラジンの触媒反応を起こす触媒を含ませたもので成形されたものであることを特徴とする請求項4のヒドラジンスラスタ。
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