JP3790271B2 - 受動的洗面所洗浄剤分配装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、液体レベルが上方レベルから下方レベルヘ、またその逆に変化できる、トイレットタンクのような液体収容容器内に装着するのに適切なディスペンサを用いた、洗面所洗浄装置のような分配装置に関する。本発明の洗面所洗浄装置では、希釈または可溶化された一定量でディスペンサから分配される洗面所洗浄剤組成物を使用する。
背景技術
洗面所洗浄ブロック及び自動便器洗浄剤ディスペンサの形態のような便器洗浄器はよく知られている。
従来の洗面所洗浄ブロックは、分配機器を使用することなしにトイレットタンク内に直接置かれる。この方法では、洗面所洗浄ブロックはトイレットタンクの底部に沈降するようにされるが、これは一般的には、洗面所洗浄ブロックを「沈みこませる」ために塩を添加することにより助長される。次に洗面所洗浄ブロックは時間をかけてゆっくりと溶解し、これによって洗面所洗浄ブロック内に含まれる洗浄剤をトイレット水に解放する。このような既知の洗面所洗浄ブロックには、洗面所洗浄ブロックが完全に溶解することなしにそれがトイレットタンク内で存在する時間を延ばすために、十分な量の水不溶性の界面活性剤が通常配合される。
既知の洗面所洗浄ブロックの水可溶性は、しばしば水可溶性の界面活性剤と組み合わせて疎水性または水不溶性の材料を使用することによって調整される。例えば米国特許第4,722,802号(ハッチングス等)と第4,269,723号(バーフォード等)は、洗面所ブロックを製造するための組成物と方法とに言及している。またバーフォード特許は、粘土及び水拡散性の重合体のような他の水不溶性の解放剤を組成物内に包含させる方法について記述している。さらに、米国特許第4,043,931号(ジェフリー等)と第4,308,625号(キッコ)は、洗面所洗浄ブロックに有効であると言われている組成に言及している。この組成物は2つの非イオン性界面活性剤を使用し、この内の1つは比較的に水不溶性であり、また他方は比較的に水可溶性である。また米国特許第4,820,449号(メンケ等)は、C12−C14アルキル硫酸塩ナトリウム塩のような水可溶性の界面活性剤と、モノまたはジアルカノールアミドのような水不溶性の界面活性剤とを含む洗面所洗浄ブロックに言及している。米国特許第4,722,801号(ブネック等)は、ポリエチレングリコールジステアレートを使用することによって溶解速度が調整される洗面所ブロック組成物に言及している。このように調製された洗面所洗浄ブロックによって、トイレットタンクの水中ではるかに容易に溶解するような疎水性/水不溶性材料なしに調製された洗面所洗浄ブロックよりも、使用寿命期間中にこのブロックがより長い効果を有するようにする速度で、洗浄剤及び洗剤として水洗用水に界面活性剤が与えられる。
しかし、これらの型の洗面所洗浄ブロックはある短所を有する。例えば、水可溶性の速度を調整する際に、洗面所洗浄ブロック組成物内に含まれる疎水性または水不溶性の材料は、(1)一般に洗面所洗浄ブロックに過剰な重量と体積を加え;(2)少なくとも部分的に、水不溶性の材料がトイレットタンク及び便器の表面上に堆積し長い接触時間にわたって残留するため、洗面所洗浄ブロック内の活性成分(例えば洗浄剤及び消毒剤等)の効果を弱め;(3)また洗面所洗浄ブロック内での活性成分の利用性を、米国中のトイレットに見られる乱流と水温の差に敏感なものとする。
さらに、洗面所洗浄ブロック内でのこれらの疎水性/水不溶性の材料の使用は、活性成分の水洗用水への一貫性のない供給を助長し、水洗と水洗との間の静止期間がこれら成分の供給濃度を決定することになる。すなわち、このような洗面所洗浄ブロックは、水洗の間の長引いた静止期間後にトイレットが流されたときには、活性成分の濃縮した量を供給する傾向がある一方で、トイレットの繰返しまたは頻繁な水洗の後には、より希釈された量の活性成分を供給する傾向がある。
上述のいかなるまたはすべての問題を克服することは、消費者及び商業界の強い関心にかなうものとなろう。
所定量の液体トイレット洗浄剤を便器に供給するために、ディスペンサも広く利用されている。[例えば米国特許第4,459,710号(キーズ等)、第4,707,865号(ルードヴィッヒ等)、第4,707,866号(フォン・フィリップス等)及び第4,764,992号(デリア)参照]。これらのディスペンサのあるものは、トイレットタンクがある一定のレベルまで空にされるときに、ディスペンサからの流動を開始するためにバルブまたは他の機構が使用されるので、通常「能動的」ディスペンサとして特徴付けられている。これらディスペンサの他のものは、可動する部品が何ら使用されず、また所定量の液体洗浄剤がトイレットタンク内の水レベルの下降動作によってのみ分配される場合、「受動的」ディスペンサとして特徴付けられる。[例えば米国特許第4,745,638号(リチャーズ)及びここで言及した米国特許参照]。
しばしば受動的ディスペンサは、エアロック、サイフォンまたはそれらの両方の組合せによって液体トイレット洗浄剤を供給する。これらの供給手段の目的は、液体トイレット洗浄剤と、トイレットタンク内の水との間の抑制しがたい拡散を防止することである。さらに、これらの供給手段によって、液体トイレット洗浄剤の全所定量は一般的にはディスペンサからトイレットタンク内に排出され、ディスペンサ内には液体トイレット洗浄剤の残留容積はほとんど残されない。
またこのような従来のディスペンサは、永久的にまたは一時的に通常シールされる。一時的なシールが使用される場合でも、一般に多くの消費者は、液体または固体トイレット洗浄剤の補給を行うために、ディスペンサをトイレットタンクから外す。したがって、再補給可能であるがシールされていないディスペンサは、より広く商業的に受け入れられるであろう。さらに多くの消費者は、一時的にシールされたディスペンサに液体または固体トイレット洗浄剤の補給を行うよりも、むしろそれらを廃棄する。後者の場合に環境問題が持ち上がる。この趣旨では、再補給可能なディスペンサによって、廃棄されるディスペンサの数と頻度を減らすことにより、廃棄物の量を減らすべきである。
「能動的」ディスペンサーの他の例は、米国特許第4,480,342号の請求項1の前段部に見ることができる。この特許では、充填された洗面所タンクの水のレベルより下方に位置するチャンバ内に洗浄組成物が含有されている。水が組成物と接するのは、その位置からチャンバの垂直壁までの傾斜角を有する再補給/放出路によるものである。またチャンバには大気への通気口が設けられており、タンクが充満すると、チャンバ内の空気を追い出す再補給/放出路を介して水が進入することができる。溶解した洗浄組成物を含むチャンバ内の水をトイレットに流した時、チャンバ内の水のレベルが傾斜した再補給/放出路の最高点に到達するまで、組成物はタンクに分配される。
したがって、トイレットが頻繁にまたは繰返し流される場合に、濃度一貫性の度合いを強化した洗面所洗浄剤組成物を便器に供給するような洗面所洗浄装置の必要性がある。また、トイレットが流されるときに、水洗から水洗までの一貫性を強化して洗面所洗浄剤の有効量を供給するために、濃縮したまたは粘性の希釈可能な液体洗面所洗浄剤組成物または可溶化可能な固体洗面所洗浄剤組成物をディスペンサ内に配設する必要性がある。洗浄剤の効果が水不溶性の堆積物によって弱められないように、従来の洗面所洗浄ブロックに見られる疎水性/水不溶性の材料をわずかしか含まない、またはまったく含まない洗面所洗浄剤組成物の必要性がある。さらに、トイレットタンク内の水の乱流差に対する感受性が従来の洗面所洗浄ブロックの寿命期間に対して及ぼす効果を無効にするような洗面所洗浄装置の必要性がある。また、洗面所洗浄装置内で使用するために、簡単に再補給可能なディスペンサの必要性がある。
上記の必要性をかなえるために、ディスペンサに関連して、可溶性の速度が前記ディスペンサによって調整可能であるような洗面所洗浄剤組成物を使用でき、また長期間にわたってトイレットタンクヘの効果的な供給を配慮するようなディスペンサを提供することが望ましいであろう。また、トイレットタンク内で装着されて使用される一方で、容易に再補給できるこのようなディスペンサを提供することが望ましいであろう。
発明の開示
本発明は、便器へ流す水洗用水に洗面所洗浄剤を供給するためにトイレットタンク内に洗面所洗浄剤を分配するための再使用可能なディスペンサであって、内部に配設された液体状またはゲル状の洗面所洗浄剤組成物がより流体化するかまたは希釈化する程度を調整できる、あるいは固体状洗面所洗浄剤組成物が溶解する程度を調整できるディスペンサを備える洗面所洗浄装置を提供することによって、洗面所洗浄剤用の既知の洗面所洗浄ブロックとディスペンサとに関連した上述の短所を克服する。
本発明の洗面所洗浄装置は、水洗から水洗までより一貫した濃度で洗面所洗浄剤を便器に供給し、また従来の洗面所洗浄ブロックに比較して強化された洗浄力を提供する。
本発明によれば、(a)(i)底部端部で閉鎖された下部部分、前記底部端部から延びる中央に近い側壁および中央に遠い側壁、及び頂部端部に開口している上部部分を有するチャンバ、及び
(ii)注入口/放出口手段であって、該注入口/放出口手段はチャンバの下部部分の中央に近い側壁に取り付けられた導管からなり、該導管は中央に近い端部と中央に遠い端部とを有し、該中央に遠い端部はチャンバの下部部分の底部領域に隣接し、前記中央に近い端部は前記中央に遠い端部の上部に位置し、前記導管はさらにチャンバの下部部分内に向かう角度で下方に向いている開口部を有し、前記チャンバは前記注入口/放出口手段によりトイレットタンク内の水と流体連通できる注入口/放出口手段を有する、トイレットタンク内に備え付けるディスペンサ、及び
(b)前記チャンバの下部部分内に配置する洗面所洗浄剤組成物からなり、トイレットの水を流した後、水は前記注入口/放出口手段の中央に遠い端部に入り、また中央に近い端部から放出され、トイレットタンクの水のレベルが上昇するときに希釈または溶解された洗面所洗浄剤組成物でチャンバ部分が充填され、トイレットの水が流されているとき、前記注入口/放出口手段を介してトイレットタンク内に分配する洗面所洗浄装置であって、
前記上部部分の頂部端部は洗面所洗浄剤組成物を受容することができ、
トイレットの水が流された後、水は前記注入口/放出口手段の中央に遠い端部に入り、チャンバの下部部分の中央に遠い側壁からそれる乱流として中央に近い端部から放出され、これによりチャンバの下部部分に配置された洗面所洗浄剤組成物の希釈または溶解を助けることを特徴とする洗面所洗浄装置が提供される。
また本発明によって、ディスペンサが使用されるトイレットタンクのような液体収容容器内に装着されている間でも、再補給可能なディスペンサが提供される。
以下に詳細に説明しまた図面に示すような洗面所洗浄剤組成物とディスペンサとの組合せによって、有効寿命が拡大された優れた洗面所洗浄剤が提供され、また当業者をして、従来の洗面所ブロックの疎水性/水不溶性の材料を含まない洗面所洗浄剤組成物の使用を可能にする。本発明で使用される洗面所洗浄剤組成物内でこのような疎水性/水不溶性の材料を省略することによって、過剰の重量と体積を減らすことができ、またトイレットタンクと便器の表面上の水不溶性の堆積物を最小限に抑えることができ、またトイレットが頻繁に流されるときに一貫した供給を行うことができる。
さらには、米国中で異なった寸法を有しまた異なった地理的な配置にあるトイレットタンクでは乱流の状態が異なるため、従来の洗面所洗浄ブロックは不利な影響を受けるおそれがある。しかし、洗面所洗浄剤組成物のこのような乱流の変動の影響は、ディスペンサによって最小限に抑えるかまたはなくすことができ、ディスペンサそれ自体は、トイレットが流された後にトイレットタンクが再補給されるときに、注入口/放出口手段を通してディスペンサ内に進入する水から所望の量の乱流を発生する。この乱流によって、洗面所洗浄剤組成物を調整範囲された程度に希釈または可溶化することが助長され、これによって適切な濃度の洗面所洗浄剤組成物が提供され、トイレットタンクヘ分配され、また便器へ供給される。
このように本発明は一つの進歩を実証しており、これは以下に示した図面に関連して行われる詳細な説明の検討によってより充分に明白となり、また理解される。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、その中に洗面所洗浄剤組成物を配設することが可能な本発明のディスペンサの正面図である。
図1Bは、図1Aに示したディスペンサの側面図である。
図2Aは、縮めた形態の図1Aに示したディスペンサの正面図である。
図2Bは、縮めた形態の図1Bに示したディスペンサの側面図である。
図3は、本発明のディスペンサの分解斜視図であり、ディスペンサの中に配設された洗面所洗浄剤組成物を収容可能なディスペンサのチャンバと、ディスペンサの延在部分との間に保持手段が配置されている。
図4は、トイレットタンク内に装着された本発明のディスペンサを示している。
図5は、水洗用水を流した後に、ディスペンサが装着されたトイレットタンク内の水のレベルが上昇するにつれて、注入口/放出口手段(実線)を通して本発明のディスペンサ内へ水が流れる状況を示し、また水洗用水を流したときに、トイレットタンク内の水のレベルが下降するにつれて、トイレットに供給するために注入口/放出口手段(点線)を通してディスペンサから希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物が流出する状況を示す図である。
図6は、線6−6に沿って見た図1Aに示したディスペンサの断面図である。
本発明を実施するための形態
本発明は洗面所洗浄装置に関し、各装置は再利用可能なディスペンサと洗面所洗浄剤組成物とを含む。ディスペンサは、ディスペンサ内に配設された液体ないしゲルあるいは固体状の洗面所洗浄剤組成物のそれぞれ希釈あるいは可溶化の程度を調整できる。洗面所洗浄剤組成物は、ディスペンサが装着されたトイレットタンクからそのディスペンサの中に入る水によって希釈されるか、または可溶化される。水洗用水が流されるとき、ディスペンサは、便器に供給されるトイレットタンクの水の中に一貫した量の洗面所洗浄剤組成物を分配する。この洗面所洗浄装置のディスペンサによれば、当業者は構成成分の適切な選択を行うことにより、多様な芳香、色及び/または洗浄力を有する洗面所洗浄剤組成物としての用途に適切な材料を製造することが可能であり、また有効使用寿命を所望に従って調整かつ変更することが可能である。特定の洗浄剤組成物の寿命が終わったとき、ディスペンサをトイレットタンク内に装着したまま間に、別の洗浄剤をディスペンサ内に容易に配置することが可能である。
ここに示しまた以下により詳細に説明するディスペンサとともに使用するための適切な洗面所洗浄剤組成物は、活性成分たとえば界面活性剤及び/または酸化剤のような洗浄剤、芳香成分及び着色剤または染料を含むことが可能である。もちろん、他の成分もこの洗面所洗浄剤組成物に加えることが可能である。このような成分には、四級アンモニウム化合物やヨード複合体のような消毒剤が含まれる。
本発明の洗面所洗浄剤組成物に使用するために適切な洗浄剤は、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性及び両性界面活性剤のような従来の界面活性剤を含む。
アルカリ金属のアルキル、アルケニル及びアルキルアリール硫酸塩またはスルホン酸塩を含むがそれらに限定されないで、広範囲の陰イオン性界面活性剤が利用可能である。このような陰イオン性界面活性剤は一般式がROSO3MあるいはRSO3Mであり、この場合Rは約8から約20個の炭素原子のアルキルまたはアルケニル基、またはアルキル部分が約9から約15個の炭素原子の直鎖または枝分れ鎖のアルキル基であり、アリール部分がフェニルまたはその誘導体であるアルキルアリール基であることが可能であり、Mはアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウムまたはリチウム)または窒素誘導体(例えばアミノまたはアンモニウム)であることが可能である。Albright&Wilson社、Warley、英国から商標名「NANSA」HS85/S、またはUnger Fabrikker社、Fredistad、ノルウェーから商標名「UFARYL」DL85で市販されているナトリウムアルキルアリールスルホン酸塩のような陰イオン性界面活性剤も、個々にまたは組み合わせて適切な界面活性剤として使用することが可能である。
本発明の洗面所洗浄剤組成物で使用するための非イオン性界面活性剤は、適切な疎水性/疎油性バランス(「HLB」)を有する界面活性剤を含む。適切なHLBとは高度の水可溶性を意味し、したがって本発明の洗面所洗浄剤組成物におけるこのような非イオン性界面活性剤の使用が可能となる。このような非イオン性界面活性剤のHLBは約6.0ないし約30.0の範囲にあるべきであり、約12ないし約25が望ましい。アルキレンオキシド縮合物、アミド類、半極性剤またはグリセロールステアレート類のような非イオン性界面活性剤を使用することが可能である。
アルキレンオキシド縮合物型の非イオン性界面活性剤はポリエトキシル化脂肪族アルコールを含み、この場合アルキル基は約8から約20個の炭素原子を有することが可能であり、また酸化エチレン単位数は約4から約12であることが可能であり;またポリエトキシル化アルキルフェノール類を含むことが可能であり、この場合アルキル基は約6から約12個の炭素原子を有することが可能であり、また酸化エチレン単位数は約5から約25であることが可能であり;またプロピレングリコールのポリオキシアルキレン誘導体の二官能ブロック重合体、あるいはエチレンジアミンのポリオキシアルキレン誘導体の四官能ポリエーテルブロック重合体を含むことが可能である。これらの非イオン性界面活性剤の実例は、BASF社、Wyandotte、Michiganから、「PLURONIC」F−108(HLB:24.0)及び「PLURONIC」F−127(HLB:18−23.0)のような商標名「PLURONIC F」(酸化プロピレンと酸化エチレンのブロック共重合体−HLB:18−24)シリーズ、あるいは「PLURAFAC A−38」(HLB:19)及び「PLURAFAC A−39」(HLB:24)のような「PLURAFAC A」(オキシエチル化した直鎖アルコール)シリーズとして市販されているものを含む。
アミド型非イオン性界面活性剤は脂肪酸のアンモニア及びエタノールアミン誘導体を含み、この場合アシル基は約8から約18個の炭素原子を含む。
半極性型の非イオン性界面活性剤は、アミン酸化物、ホスフィン酸化物及びスルホキシド類を含む。
グリセロールステアレート型の非イオン性界面活性剤はグリセロール及びグリコールエステル類、グリセリド類及びエトキシ化脂肪酸を含む。市販されているグリセロールステアレート界面活性剤の実例は、KarlshamnsUSA社、Columbus、Ohioによる、「CAPMUL」GMS(グリセロールモノステアレート−HLB:3.2)のような商標名「CAPMUL」あるいは、「CAPROL」3GS(トリグリセロールモノステアレート −HLB:6.2)及び「CAPROL」6G2S(ヘキサグリセロールジステアレート −HLB:8.5)のような商標名「CAPROL」のものと;及びLonza社、Fairlawn、New Jerseyによる、「ALDO」MSFG(グリセロールモノステアレート及びジステアレート −HLB:4.0)のような商標名「ALDO」、あるいは「PEGOSPERSE」1500−MSグリコールエステル[ポリエチレングリコール(1500)モノステアレート −HLB:13.8]のような商標名「PEGOSPERSE」のものを含む。グリセロールエステルの内、市販されているものの実例は、Calgene Chemical社、Skokie、Illinoisによる、「CALGENE」100−Sグリコールエステル(ポリオキシエチレングリコール(1000)モノステアレート −HLB:15.6)のような商標名「CALGENE」のもの;Lipo Chemical社、Paterson、New Jerseyによる、「LIPOMULSE」165(自己乳化可能、酸安定性、グリセロールモノステアレート −HLB:11.0)のような商標名「LIPOMULSE」のもの;及びGoldschmidt Chemical社、Hopewell、New Jerseyによる、「TEGINACID」X−SE(他の非イオン性成分を有するグリセロールモノステアレート− HLB:12.0)のような商標名「TEGINACID」のものを含む。
グリセリドの実例は、Huls America社、Piscataway、New Jerseyによる、「IMWITOR」965(水素化したラードまたは獣脂のモノ及びジグリセリド −HLB:13.0)のような商標名「IMWITOR」で市販されているものを含む。
エトキシ化した脂肪酸の実例は、ICI Americas社、Wilmington、Delawareによる、「MYRJ」52[ポリオキシル(40)ステアレート −HLB:16.9]のような商標名「MYRJ」のものや、Lipo Chemicals社、Paterson、New Jerseyによる、「LIPOPEG」100−S(ポリオキシエチレングリコール(100)POEステアレート −HLB:18.8)のような商標名「LIPOPEG」で市販されているものを含む。
適切な両性の界面活性剤は、販売元Karlshamns USA社、Columbus、OhioのAmpho B11−34のような複合ココベタインのようなベタイン誘導体と;販売元Rhone−Poulenc Specialty Chemicals、Granberry、New Jerseyの「Miranol」C2Mのようなジカルボン酸系やし油誘導体のナトリウム塩とを含む。両性界面活性剤は、洗面所洗浄剤組成物の泡立ち及びその他の特性を調整するため、通常は洗面所洗浄剤組成物中の他の界面活性剤と一緒に用いられる。
本発明で使用するために適切な陽イオン性界面活性剤は、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリドと、ココヤシジメチルベンジルアンモニウムクロリドと、セチルピリディニウムクロリドと、セチルトリメチルアンモニウムクロリドとを含む。
もちろん、個々の界面活性剤の種類内あるいはこれらの界面活性剤の種類間での界面活性剤の組合せを、本発明の洗面所洗浄剤組成物に利用することも可能である。このような界面活性剤に関する詳細な説明は、McCutcheonのEmulsifiers&Detergents、北アメリカ版(1988)に見つけることができる。
さらに酸化剤を、このような洗浄剤のある種のものの代わりに、またはそれに添加して使用することが可能である。酸化剤は充分な水可溶性を有しなければならないが、これは得られる洗面所洗浄剤組成物が、本発明のディスペンサでの使用に際して実用に耐えるようにするためである。
適切な酸化剤は、水溶液内に次亜塩素酸塩イオン(「OCl」)を含むか発生するものを含む。これらの酸化剤または漂白剤の内、単独で使用するかあるいは他の酸化剤または洗浄剤と組み合わせて使用するのに、トリクロロイソシアヌル酸(「TCCA」)が適切な選択である。TCCAは、Oxychem、Occidental Chemical社、Dallas、Texasによる、「ACL」90プラスのような商標名「ACL」(塩素化s−トリアジントリオン)のように、またOlin社、Stanford、Connecticutによる、「CDB」90のような商標名「CDB」(トリクロロイソシアヌル酸)のように、種々の供給者から市販されている。カルシウム次亜塩素酸塩やジクロロイソシアヌル酸、ジクロロジメチルヒダントイン及びトリクロロメラミンのナトリウム(「ACL」56または「ACL」60の)またはカリウム(「ACL」59)塩のような他の酸化剤も使用することが可能である。TCCA、あるいはLonza社、Fairlawn、New Jerseyから商標名「DANTOBROM」で市販されているブロモクロロジメチルヒダントイン、及び商標名「DANTOCHLOR」で市販されているジクロロジメチルヒダントインは、本発明のディスペンサで洗浄剤として使用する際に特に望ましい酸化剤である。
他の適切な酸化剤は、過酸化物、過酸化物前駆物質及び過酸である。適切な過酸化物は、過酸化水素と過酸化カルシウムとを含む。過酸化カルシウムは、Interox、Houston、Texasから商標名「IXPER75C」で市販されている。過酸化物前駆物質は、過ホウ酸ナトリウム一水和物と、過ホウ酸ナトリウム四水和物と、ペルカルバミドと、過炭酸ナトリウムとを含む。これらの化合物は、Degussa AG、ドイツ連邦共和国から市販されている。
過酸も使用することができるが、過酸の不安定性のため現場で形成することが好ましい。現場での生成は、テトラアセチルエチレンジアミン(「TAED」)のような活性剤を、過ホウ酸塩、過炭酸塩またはペルカルバミドのような過酸化物前駆物質と反応させることによって達成される。TAEDベースの過酸素漂白系は、Warwick International社、Mostyn、Holywell、Clwyd、Walesから商標名「MYKON A」で市販されている。市販の固体過酸は、Interox、Houston、Texasから商標名「H48」及び「MNPP」で市販されている。
芳香成分としては、便器に付与することが望ましい香りの種類に応じて非常に多くの材料を使用することが可能である。例えば、マツ、未熟のリンゴ、柑橘類、ポプリは使用することが望まれる多くの芳香の単なる数例である。
芳香成分については、便器に供給したときに空気中約1ppmの香りの強さを与えることが望ましい。このような香りの強さを用いれば、芳香成分の一部はトイレットの中に流されるとしても、残りが洗面所に所望の香りを与えるのに充分な強さを有すると考えられる。
洗面所用途の香りの強さは、パージアンドトラップ型ガスクロマトグラフィによって決定することができる。芳香成分に含まれる揮発性の有機化合物(「VOC’s」)は、HNU Systemsによって製造されたモデルPI101のような光電離検出を用いてもモニタすることができる。この装置は10.2eVの紫外線電離ランプを利用し、また0.1から2000ppmの検出範囲を有する。この装置のイオンチャンバを通した流速は、約100cc/分である。この装置は、水の表面から約4から6インチの所から(「ヘッドスペース」)空気を引き、ppmでVOC’sを検出する。例えば、6.0重量%のアシッドブルー9粉末と、14.0重量%の芳香剤と、80重量%のナトリウムアルキルアリールスルホン酸塩とから成る芳香ブロックのヘッドスペースをサンプリングし、この組成物の寿命にわたって約0.5から約5ppmの光電離読み取り値を与えた。従来の洗面所洗浄ブロック製品は通常この装置の検出限界以下にある。
種々の着色剤または染料を洗面所洗浄剤組成物で使用することも可能である。着色剤または染料の選択は、(洗面所洗浄剤組成物が水洗用水を流す間の静止期間中に留まる)便器に供給されるために、洗面所洗浄剤組成物が分配される水にとって望ましい色に依存することは当然である。選択される着色剤または染料は、約25℃の温度で、洗面所洗浄剤組成物全体の少なくとも約0.01重量%の程度で水に溶けなければならない。陶器の染みになるような着色剤または染料は好ましくない。
適切な着色剤または染料の実例は、アシッドブルー1及びアシッドブルー9のような陰イオン性染料を含む。
水の中に分配される着色剤または染料の量は、所望の色強度に依存する。洗面所用途の着色剤または染料の吸光度は、Perkin−Elmerモデル552分光光度計のような可視分光光度計を用いて決定することができる。
通常、便器内に供給される着色剤または染料の量は、最大吸収波長で測定したとき、1cmの分光光度計セルで約0.01の吸光度単位(「a.u.」)から約0.2a.u.の吸光度を与える程度に十分でなければならない。通常消費者は、この範囲以下の色強度では着色した洗浄製品はもはや効果ないと考える。
Beerの法則を利用して、水洗用水に供給される染料をパーツパーミリオン(ppm)の量で計算することが有効かもしれない。Beerの法則によれば、透過する光線の強度は、光線が通る液体の厚さに反比例する。換言すれば、吸光度(a.u.)と濃度(ppm)を標準染料溶液についてx及びy軸上にそれぞれプロットすると、直線が得られる。各染料はそれ自体の特徴的傾斜を有する。吸光度測定は、次の式によって供給される染料のppmに変換することができる。
傾斜=吸光度/濃度
例えば、アシッドブルー9の傾斜は0.106a.u./ppmである。このように、水洗用水に供給されるアシッドブルー9のppmは、吸光度単位に約9.4の係数を掛けることによって計算することができる。
通常、着色剤または染料は、本発明の洗面所洗浄剤組成物において二重の目的に役立つ。これらはトイレット水に、消費者が好ましく感じると思われる色を与える。またこれらは、便器内の水の色が失われることによって、消費者に対して、洗面所洗浄剤組成物中の洗浄剤が使用し尽くされた(または使用し尽くされつつある)という指標としても働くと思われる。このように、着色剤または染料が洗面所洗浄剤組成物中で使用されるとき、洗面所洗浄剤とほぼ同じ速度でなくなるような量で、このような着色剤または染料が使用されることが望ましい。
本発明の洗面所洗浄剤組成物は、固体形態、液体形態またはゲル形態で使用することが可能である。固体形態が望ましい場合、洗面所洗浄剤組成物は、望むなら、ここで説明かつ図示するようなディスペンサと組み合わせて使用するために、既知の凝結剤またはタブレット成形剤を用いてケークまたはタブレット状にプレスないし押し出し成形することができる。ケークまたはタブレットの形状は、もちろん、ケークまたはタブレット状に加工する間に当該組成物を受容する容器または型の設計に依存する。このような固体形状のケークまたはタブレットは、油圧打抜きによって、または洗面所洗浄剤組成物の溶融体を型枠内に注入し、その後に組成物が固まるまで型枠を冷やすことによって製造することもできる。
本発明の洗面所洗浄剤組成物は、通常、約0.5ppmから約20ppmの間のレベルで、最も好ましいのは約1ppmから約15ppmの間のレベルで便器に界面活性剤を供給する。この供給によって、約25℃の水温で、便器に供給される水の表面張力が約50から70ダイン/cmに低下される。
液体形態またはゲル形態が望ましい場合、水または既知のゲル化剤の適量を洗面所洗浄剤組成物に導入し、所望の粘性を与えることが可能である。
本発明の洗面所洗浄系とディスペンサは、以下の説明によって、また特に図面を参考にしてさらに理解することができる。
図1Aと図1Bでは、ディスペンサ10が、上部部分33と下部部分31とを有するチャンバ30を備えることが可能であることが分かる。チャンバ30の上部部分33は頂部端部36で開口し、このため洗面所洗浄剤組成物を収容することができる。ディスペンサ10は、チャンバ30に摺動または固定して取り付けられる延在部分20を有することが可能である。ディスペンサ10の延在部分20も同様に頂部端部21で開口し、洗面所洗浄剤組成物を容易に収容するために伸縮される。(図1A、1B、2A、2B参照)。さらに、ディスペンサ10は、延在部分20が着座する傾斜部80によって伸縮位置に留まることができる。ディスペンサ10の延在部分20は、トイレットタンク内で使用するためにディスペンサ10を装着するための装着フランジ40を備えている。図2Aと図2Bでは、延在部分20は伸縮してない位置で下方傾斜部81上に着座することが可能である。
ディスペンサ10は、使用時に17.5cmから約37.5cmの長さであることが可能であり、また約6.0cmから約8.0cmの幅、また約1.0cmから約3.0cmの奥行きを有することが可能である。図示しないが代替実施例では、ディスペンサは、ディスペンサに取り付けられたハンガによってチャンバ30の頂部において据え付けられることができる。取付けは差込み装置によって達成することができ、このためディスペンサは再補給操作中にハンが上で揺動することはない。
注入口/放出口50はディスペンサ10のチャンバ30に取り付けられる。注入口/放出口手段50はディスペンサ10のチャンバ30に、その実用的な位置で取り付けることができるが、好ましくはディスペンサ10の下部部分31に取り付けるべきである。最も好ましいのは注入口/放出口手段50を固体ケーク上方に取り付け、ディスペンサの操作中に注入口/放出口手段50の詰まりを防止することである。注入口/放出口手段50の基部端部51は、ディスペンサ10のチャンバ30の中の開口部においてディスペンサ10のチャンバ30の基部壁部34に取り付けられ、この開口部を通して水がディスペンサ内へと通過し、またこの開口部を通して希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物がディスペンサ10から出ることができる。このように、注入口/放出口手段50は、トイレットタンクが再補給されるときに水がディスペンサ10の中に入るようにする、また同じく便器が水洗されるとき希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物がディスペンサから出るようにする導管であると理解される。
水が注入口/放出口手段50を通してディスペンサ10の中に入るにつれ、乱流がディスペンサ10の中、特にチャンバ30の下部部分31の中に発生する。この乱流は、注入口/放出口手段50の基部端部を下向き角度で取り付けているため、トイレットタンク内のより高い圧力とチャンバ30内のより低い圧力の存在によって強められる。このように発生された乱流は、ディスペンサ10内に配設された洗面所洗浄剤組成物を希釈または可溶化するのに役立つ。トイレットの水が流される度に、チャンバとケークまたはタブレットは水の強制流によって洗われ、ケークまたはタブレットがチャンバ30の水中に溶けるのを促進し、また水処理材料が凝集及び濃縮する可能性があるようなチャンバ30の水中で撹拌されない領域の形成を防止する。かくして、乱流によって一貫した供給が行われ、また最終的にはディスペンサからの洗面所洗浄剤組成物の全体的排出が行われる。
注入口/放出口手段50は、ディスペンサ10の中に入る水がチャンバ30の末端壁部35の内面上の特定領域からそれるようにするのに十分な角度で、チャンバ30に取り付けなければならない。この角度はユニットの幅に応じて変えることが可能であり、水がチャンバ30の末端壁部35の内面上の特定領域からそれるようにさせる。末端壁部35の内面上の領域は、チャンバ30の底部から0から約10cm、好ましくは0から約5cm延在する。このような角度では、注入口/放出口手段50は乱流水を洗面所洗浄剤組成物に導く。このようにして、洗面所洗浄剤組成物の適切量の希釈または溶解量を達成することができる。さらに、洗面所洗浄剤組成物が使用し尽くされるとき、ディスペンサ10内の洗面所洗浄剤組成物を交換する時点を消費者が知るように、本発明のディスペンサによって発生される乱流によっての洗面所洗浄剤組成物の突然の寿命終了が見込まれている。
進入する水によって発生される乱流量は、注入口/放出口手段50の内径と、入ってくる水がチャンバ30の末端壁部35に接触しまたそれからそれる前に通過する距離とによって影響される。
注入口/放出口手段50それ自体は管状であり、また末端部52が基部端部51よりも低く位置するようにディスペンサ10から離れて延在すべきであり、この基部端部51はディスペンサ10に、好ましくは下向き角度で取り付けられる。
ディスペンサ内の流動特性は、注入口/放出口手段50の内径と、タンク内の水の密度及び粘度と、トイレットタンク内に水が満たされる速度とによって支配される。乱流と流動特性のより一貫性のある計算は、注入口/放出口手段の中心内で測定することが可能である。例えば、円形管内の流動は放物線状であり、最大流は管の中心にある。レノルズ数(「Re」)として示される注入口/放出口手段50の中心の最大乱流は、次の式を用いて計算することができる:
この場合、Re=ρνd/η
ρ=流体密度
ν=流体速度
(「流動速度」)
d=2r=管の直径
η=流体粘度
次のパラメータは、本発明のディスペンサのReを計算する際に用いられた:
25℃における水の密度=0.997g・cm-3
25℃における水の粘度=0.008904ポアズ
本発明の注入口/放出口手段50内の流動特性、すなわち管の流動特性は、次のいくつかの前提に基づいていた:
第一に、本発明の好適なディスペンサの補給サイクルは10秒から100秒の範囲にあった。さらに、3.5ガロン(13リットル)の米国標準またはコーラー(Kohler)トイレットの全体の水洗サイクルは40秒から90秒の間にあり、この時間の一部のみがディスペンサを補給するために費やされる(補給サイクルの後の半分)。したがって、注入口/放出口手段50の流速は約1ml/秒から約10ml/秒の範囲にある。
注入口/放出口管の内径は約0.159cmから1.27cm(0.0794cmから0.635の半径)の範囲にあってもよい。好ましくは、注入口/放出口手段50の内径は約0.30cmから約1.0cm(0.15cmから0.5cmの半径)であり、また最も好ましくは、約0.4から0.7cm(0.2cmから0.35cmの半径)である。
注入口/放出口手段の流速は次の計算式と、ポワズイユの流れが支配するという前提によって計算された。ポワズイユの流れの下では、流体の最大速度は注入口/放出口手段50の中心にあると仮定される。
流体、この場合は水の速度は、次の式を用いて計算された:
Figure 0003790271
好ましくは、注入口/放出口手段50の中心における乱流は約224Reから約18,000Reの範囲にある;より好ましくは、約300Reから約15,000Reの範囲にある;最も好ましくは、約500Reから約10,000Reの範囲にある。
注入口/放出口手段50は、固定手段60によってディスペンサ10のチャンバ30に固定されている。固定手段60は、注入口/放出口手段50とディスペンサ10との間で結合した一体ピースであることが可能であるかまたは複合ピースであることが可能であるが、この複合ピースの機能は、ディスペンサ10に関する注入口/放出口手段50の配置の完全性が影響を受けないように保証しなければならない。固定手段は、ディスペンサの残部(以下参照)と同一の材料または他の適切な材料から造ることができる。
使用時、本発明の洗面所洗浄剤組成物はディスペンサ10のチャンバ30の下部部分31に到達するように、ディスペンサ10の中に配設することが可能である。これらの洗面所洗浄剤組成物は、ディスペンサ10をトイレットタンク内に装着する前または後にディスペンサ10の中に配設することが可能である。洗面所洗浄剤組成物をディスペンサ10の中に置くとき、洗面所洗浄剤組成物がディスペンサ10のチャンバ30の底部に確実に届くように注意を払うべきである。したがって、より容易に洗面所洗浄剤組成物を収容しまた容易に下部部分31の中に入るように、チャンバ30の上部部分33がチャンバ30の下部部分31よりも幅広であることが好ましい。
洗面所洗浄剤組成物の固体形態が使用される場合、洗面所洗浄剤組成物がディスペンサ10のチヤンバ30の中に配設されるときに前記組成物がチャンバの下部部分31に到達する前に、前記組成物がチャンバ内に留まってしまう可能性がある。下部部分31に到達する前にブロックがチャンバ30に留まる可能性を低減するために、図1Aと図1Bに見られるように、ガイド90を使用することが好ましい。液体形態、特に粘性の高い液体の場合、またはゲル形態の場合、洗面所洗浄剤組成物はディスペンサ10のチャンバ30の内側にひっつくおそれがある。ガイド90は、液体またはゲルが下部部分31に到達する可能性を増すことができる。洗面所洗浄剤組成物がチャンバ30の下部部分31に到達するのを確実にすることによって、洗面所洗浄系(すなわちディスペンサに関連した洗面所洗浄剤組成物)の性能を強化することができる。これは、ディスペンサ10のチャンバ30の下部部分31の底部またはその近くに洗面所洗浄剤組成物を配置することによって、乱流を発生させ、洗面所洗浄剤組成物が水の渦巻き渦流内に配置されているとき、洗面所洗浄剤組成物が希釈または可溶化されるからである。この乱流によって溶解された製品は、次の水洗の間に製品を供給するためにディスペンサの頂部部分に流れることができる。さらに、洗面所洗浄剤組成物がチャンバ30の下部部分31に到達するのを確保することによって、他の点はすべてそのままで、ディスペンサ10は頻繁な再補給を必要としない。
適切に装着したディスペンサ10を備えたトイレットの水を流した後に、トイレットタンクには水が再補給され、この水は注入口/放出口手段50を通してディスペンサ10にも進入しなければならない。この水は、その再補給遮断機構が作動するまでトイレットタンク内に進入し続けなければならない。この時点で、トイレットタンク内の水のレベルは、ディスペンサ10内にその時収容された水のレベルと実質的に同一でなければならない。
上述のように、注入口/放出口手段50を通してディスペンサ10のチャンバ30に入る水から発生する乱流は、注入口/放出口手段50の内径の幅に応じて変化することが可能である。注入口/放出口手段50は管状であることが好ましく、内径は約0.159cmから約1.27cmの範囲、望ましいのは約0.30cmから1.0cmであり、また最も望ましいのは約0.4cmから0.70cmである。注入口/放出口手段50の内径は、全体を通してほぼ一定していることが可能である。代わりに、注入口/放出口手段50の末端部52の内径は注入口/放出口手段50の基部端部51の内径よりも大きいことが可能であり、またはその逆も可能である。
さらに、注入口/放出口手段50がチャンバ30上の取付け点から離れて延在するにつれ上向き角度を形成するべく、注入口/放出口手段50はチャンバ30に取り付けなければならない。より正確に言えば、注入口/放出口手段50の基部端部51から注入口/放出口手段50の末端部52までの経路では、注入口/放出口手段50は延在部分20に向かってわずかに上方に向かい、次にチャンバ30の下部部分31の底部領域32に向かって延在する。注入口/放出口手段50の角度を有するまたは曲がりくねったこの性質は、チャンバ30に入る水から適切な乱流量を発生するのに助けとなる。この乱流により、乱流がないと洗面所洗浄剤組成物が凝集及び濃縮する可能性があるようなチャンバの水中でよどんだ領域を防止することによって、洗面所洗浄剤組成物の実質の排出が配慮される。このことは洗面所洗浄剤組成物の突然の寿命終了をもたらし、このため消費者はディスペンサを再補給する適切な時点を知ることになる。また乱流は洗面所洗浄剤組成物の溶解の促進を補助し、また次の水洗の間の一貫した供給を確実にするために、溶解した材料をチャンバの頂部まで押し上げる。チャンバ30の底部から0から約5cm、より望ましくはチャンバの底部から約1.0cmから約2.0cmの範囲内の位置でチャンバ30の内部末端壁から水がそれるのを可能にするため、注入口/放出口手段50の基部端部51とチャンバ30との取付け点の角度は変更可能である。もちろん、チャンバ30内の水の適切な乱流量の発生は、注入口/放出口手段50の基部端部51の取付け点に形成された角度に関連した注入口/放出口手段50の内径の大きさと、チャンバ30内の水の適切な乱流量の発生を助けるチャンバ30の寸法とによって補助される。このことを考慮すると、注入口/放出口手段50の内径は好ましくは約0.3cmから約1.0cm、また三次元の長方形型装置のときには、チャンバ30の寸法、特にチャンバ30の下部部分31は長さが約6cm、幅が約6cm、奥行きが約2.5cmであるべきである。
ディスペンサ10に進入する水から発生される乱流は、チャンバ30の下部部分31の底部領域32またはその近くに配設された洗面所洗浄剤組成物を希釈または可溶化するのを助ける。洗面所洗浄剤組成物が適切な濃度に希釈または可溶化されるのはこの底部領域32である。ディスペンサ10に進入する水によって、希釈または可溶化される洗面所洗浄剤組成物は、ディスペンサ10のチャンバ30内で下部部分31から上部部分33まで注入口/放出口手段50上方のある点まで上昇する。希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物がディスペンサ10内でさらなる上昇を停止する点は、トイレットタンクの満水レベルとほぼ同一のレベルである。ディスペンサ10のチャンバ30の上部部分33内にその時配置されている希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物について、トイレットの水を流したとき、希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物は、注入口/放出口手段50を通してディスペンサ10のチャンバ30の上部部分33から分配され、また便器に供給されるトイレットタンクの水洗用水の中に分配される。この乱流は、本発明の洗浄装置によってトイレットへ洗面所洗浄剤を供給する場合の明白な特色である。
既知の洗面所ディスペンサと固体洗浄ブロックでは、時間延長(例えば約2乃至10時間)した水洗の間の静止期間後に、トイレットの初期水洗によって、非常に濃縮した量の洗面所洗浄剤組成物が供給される可能性があり、またトイレットの繰返しまたは頻繁な連続水洗によってより薄い濃縮量の洗面所洗浄剤が供給される事実が観察されている。本発明はこれとは対照的であり、本発明では長びいた期間の水洗の間の静止期間後に、トイレットの初期水洗は、非常に希釈された量の洗面所洗浄剤を含む。しかし、トイレットの繰返しまたは頻繁な連続水洗後には、より高い濃縮量の希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物が供給されるべきである。
さらに、ディスペンサ10のチャンバ30の下部部分31内の洗面所洗浄剤組成物の希釈または溶解のため、それぞれの水洗後に、希釈または可溶化された洗面所洗浄剤組成物の残留量がチャンバ30の下部部分31内に留まる。すなわち、この下部部分31の水はトイレットの水洗の間に洗面所洗浄剤組成物と接触したままであり、これによってディスペンサ10内により濃縮された量の洗面所洗浄剤組成物が形成される。高濃度は、少なくとも部分的に、水中の洗面所洗浄剤組成物(芳香成分の節約)の成分の高可溶性によるものである。この残留容積は製品によって急速に飽和し、次に組成物は飽和点で溶解を停止する。この残留容積は、トイレットが頻繁にまたは繰返し流されるとき、洗面所洗浄剤組成物の分配と供給とに対して一貫性を付与すると考えられる。
洗面所洗浄剤製品の寿命の当初期間に、水洗用水へより多くの量の製品の供給を望むならば、製品は、注入口/放出口手段50上方に約1.0cmから約2.5cm延在することが可能である。溶解時に製品が注入口/放出口手段50を詰まらせないように注意しなければならない。
使用時に洗面所洗浄剤組成物は、特に固体形態の場合には、段階的に希釈または可溶化され、進入水にさらされた洗面所洗浄剤組成物の当該部分が希釈または可溶化される。好ましくは、チャンバ30の下部部分31の底部領域32に配設された洗面所洗浄剤が希釈されるかまたは柔らかくなるにつれ、この洗浄剤は底部領域32の内部輪郭にほぼ満たされる。したがって、組成物の寿命にわたって組成物が一定の表面領域から供給されるので、洗浄剤の供給はより高い一貫性を有する。反対に、従来の洗面所洗浄ブロックが溶解するとき、ブロックはその有効寿命にわたって小さくなる表面から材料を供給する。
ディスペンサ10内で使用するために、異なった色と芳香を含む洗面所洗浄剤組成物を設けることが望ましいかもしれない。進入水にさらされた洗面所洗浄剤組成物の部分から、洗面所洗浄剤組成物は希釈または可溶化されるので、洗面所洗浄剤組成物層の一貫した調整について、所望のように異なった色または芳香を水に与えることが可能である。これは、別個の色及び/または芳香層が得られるように、固体形態の洗面所洗浄剤組成物を調製することによって最も簡単に達成することができる。
本発明の他の態様では、1つ以上のチャンバと、各チャンバについて注入口/放出口手段とを有するディスペンサが設けられている。この方法で、洗面所洗浄剤組成物の異なった成分を個別チャンバに配設することが可能である。この方法により、分離チャンバと注入口/放出口手段とから個々の成分またはその組合せ成分を分配かつ供給することによって、洗面所洗浄剤組成物を構成する際に必要な組成混合が最小限に抑えられるかまたは効率的に省略される。
本発明のディスペンサは、種々の材料から造ることができる。しかし材料は容易に加工できるものでなければならず、また一旦加工された場合、材料は弾力があり、また水温の変化と、ディスペンサによって発生されるかまたはトイレットタンクそれ自体の中の水の乱流とに耐えられなければならない。ディスペンサを製作するための材料は、水に対して不活性であり、また洗面所洗浄剤組成物の成分に対しても不活性でなければならない。適切な材料には、PVC、HDPE、LDPE及びPETが含まれる。これらの材料は、射出成形、熱形成及び吹込み成形を含む種々の製造工程を利用してディスペンサを製作するために用いられることが可能である。
図1Aと図1Bに示したディスペンサは、小売業者と消費者の便宜のために、チャンバ30をディスペンサ10のチャンバ3の上部部分33の延在部分20の中に収納できるように、縮めることが可能な形態で製造することができる。(図2Aと図2B参照)。別法として、ディスペンサ10の延在部分20はチャンバ30の上部部分33の中に収納可能であってもよい。どちらの場合も、ディスペンサ10をより小さな寸法(例えば約18cm)に納めることが可能であり、これによってより小さな棚スペースを利用し、またより少ない包装材料を使用し、環境問題に貢献する。
ディスペンサの再補給性によって、洗面所洗浄剤組成物が使用し尽くされたとき、トイレットタンクからディスペンサを取り外すことなしに、ディスペンサの補充または再充填が配慮される。さらに本発明のこの態様によって、トイレットタンクから取り外すか否かに関わらず、洗面所洗浄剤組成物が使用し尽くされたとき廃棄するよりも、むしろディスペンサの再補給が可能となる。廃棄されるディスペンサの数が減少するので、これも環境問題に貢献する。
本発明の他の態様では、ディスペンサ10のチャンバ30の内側に誤って触れるのを防止することが望ましいかもしれない。特に洗面所洗浄剤組成物が酸化剤、または手で触ったときにある程度の危険をもたらすことが分かっている他の成分を含む場合には、この防止措置が望ましい。このような場合には、チャンバ30の上部部分31と、ディスペンサ10の延在部分20との間に保持手段70を配置することができる。図3から、保持手段70がディスペンサ10のチャンバ30の上部部分33上方にはまり、またディスペンサ10の延在部分20が上部部分上方にはまるのを可能にするように、保持手段の寸法が取られかつ配設されることが理解できる。好ましくは、保持手段70は連結突起部71を有する。同様の寸法と構造の保持手段(図示せず)は、ディスペンサ10の延在部分20の頂部端部21に配置できるであろう。
次の実施例は本発明の利用性を示すために用意され、またいかなる形でも本発明の内容を限定するように構成されるものではない。
実施例
実施例1
この実施例では、本発明の洗面所洗浄装置(システム)から供給される活性成分量の濃度一貫性を従来の洗面所洗浄ブロックと比較した。
本発明の洗面所洗浄剤組成物も、次の成分を青色に着色した芳香ブロックに押出し成形して、製造した。
Figure 0003790271
本実施例で使用された押出成形洗面所洗浄剤ブロックの重量は約22.8gであった。
本実施例で使用されたディスペンサ(dispenser)は、組立て式出ないことを除いて、図1Aと図1Bに示したのと実質的に同じ形状と特徴とを有するディスペンサであった。
ディスペンサを3.5ガロン(13リットル)のトイレットタンク内に装着し、また青色に着色した芳香付き洗面所洗浄剤ブロックをディスペンサ内に配設しそしてディスペンサの底部に届くようにした。
他のトイレットでは、アルキルアリールスルホン酸ナトリウム、85%活性の(陰イオン界面活性剤)−60%、ヒドロキシエチルセルロース(結合剤)−10%、ホウ砂・5モルH2O(充填剤/塩)−16%、アシッドブルー#9−4%、芳香成分−10%]の従来の洗面所洗浄ブロックも、トイレットタンク内に置いた。本実施例で使用された従来の洗面所洗浄ブロックの重量は約24.86gであった。
本発明の洗面所洗浄装置の供給一貫性を試験し、且つそれを従来の洗面所洗浄ブロックと比較するために、各洗浄剤が置かれたそれぞれのトイレットについて、最初の読み取りを行う前に3日間1日当たり10回水洗用水を流した。3日目の後に、それぞれのトイレットについてそれぞれ0.5時間の間隔で水洗用水を流した。この比較の機器による観察を、1cmセルを用いて628nmに設定されたPerkin・Elmerモデル552分光光度計を用いて行った。この結果を表1に示す。
Figure 0003790271
上記データから、本洗面所洗浄装置によって従来の洗面所洗浄ブロックよりも高い濃度量の着色剤が供給され、且つ繰返しまたは連続水洗の後でもより濃度が高く、そして一貫した量が供給されることが、理解される。トイレット水に与えられる色強度の程度が洗面所洗浄剤の濃度に制限されるように、洗面所洗浄剤組成物及び従来の洗面所洗浄ブロックは調合されるので、上記のデータは、従来の洗面所洗浄ブロックよりも濃度が高くまた一貫した量の洗面所洗浄剤が洗面所洗浄装置によって一貫して供給されることを示している。また上記の表はまた、洗面所洗浄装置によって、第1の水洗よりも第2の水洗からより多くの量の洗面所洗浄剤が便器へ供給されたことを示している。
さらに、この洗面所洗浄剤組成物を、個別トイレットタンク内に装着された別個のディスペンサ内に4つの異なった重さで分配して、ディスペンサ内で各洗浄剤を消費するのに何回の水洗が必要とされるかを測定した。この測定の結果をは下の表2に示す。
Figure 0003790271
上記の情報及び1日当たり10回のトイレット水洗の平均から、この調合の洗面所洗浄剤組成物を適切な重量で調製し、所望の有効「使用時」寿命期間を提供することができる。
実施例2
本実施例の目的は、本発明のディスペンサで使用するために洗面所洗浄剤組成物を適切に調合する価値を示すことである。したがって、我々は本発明の洗面所洗浄装置の7日間の期間にわたる洗面所洗浄剤の供給と、実施例1に示した従来の洗面所洗浄ブロックの供給とを比較し、またそれぞれが別個のディスペンサ内に配設された従来の液体洗浄剤との比較を行った。各洗浄剤の使用量(LCS、ブロック及び液体)を0.5gの染料が存在するように選択した。
A.洗面所洗浄剤組成物
実施例1に示した押出成形洗面所洗浄ブロックを本実施例で使用した。押出成形ブロックの重量は約9.1gであった。
本実施例で使用されたディスペンサは、組立て式でないことを除いて、図1Aと図1Bに示したのと実質的に同じ形状と特徴とを有するディスペンサであった。
第1のディスペンサをトイレットタンク内に装着し、また青色に着色した芳香付き洗面所洗浄剤ブロックをディスペンサ内に配設しそしてディスペンサの底部に届くようにした。
洗面所洗浄装置を7日間の期間にわたって観察し、この期間にトイレットを1日当たり10回水洗したが真夜中から午前8時までは停止した。最初の日にトイレット内にディスペンサを取り付けた直後に、トイレットを2回(0.5時間間隔)フラッシュし、分光光度計による測定を行った。その後の日々、8時間の静止時間の直後にトイレットを0.5時間間隔で水洗した。各水洗後に、Perkin・Elmerモデル552分光光度計を用いて便器内の色量に基づき分光光度計による測定を行った。この結果を下の表3に示す。
Figure 0003790271
B.従来の洗面所洗浄ブロック
第2のトイレットには、実施例1に示した従来の洗面所洗浄ブロックを本発明のディスペンサ内に置き、トイレットタンク内に装着した。本実施例で使用された従来の洗面所洗浄ブロックの重量は約12.5gであった。
洗面所洗浄装置を7日間の期間にわたって観察し、この期間にトイレットを1日当たり10回水洗したが真夜中から午前8時までは停止した。取付け直後(1の日)、トイレットは2回(0.5時間間隔)フラッシュし、分光光度計による測定を行った。その後の日々、8時間の静止時間の直後にトイレットを0.5時間間隔で水洗した。分光光度計による測定を、便器内の色量に基づき1cmセルを使用してPerkin・Elmerモデル552分光光度計を用いて行った。この結果を表4に示す。
Figure 0003790271
C.従来の液体洗浄剤
第3のトイレットでは、5%のアルファ・オレフィンスルホン酸ナトリウム(40%液体)、2%のアシッドブルー#9(50%液体)及び93%の水を調合した従来の自動液体洗浄剤の50gサンプルを本発明のディスペンサ内に置き、また第3のトイレットタンク内に装着した。
液体の調合物については、2日目の後にはディスペンサ内に製品が残らなかったので、観察には2日間のみ必要であった。トイレットを本実施例の他の2つのトイレットと同一の間隔で水洗した。結果を下の表5に示す。
Figure 0003790271
洗面所洗浄剤組成物、従来の洗面所洗浄ブロック及び従来の液体洗浄剤の間の水溶性の程度の差のため、従来の液体洗浄剤は3日間未満で消費され、さらなる洗浄力を与えないことが分かる。また、従来の洗面所洗浄ブロックによって一貫性のある洗面所洗浄剤の供給が行われず、またトイレットが繰り返し流されるとき、望ましい程度の洗浄力を維持できないことが分かる。反対に、トイレットが繰り返し流されるとき、本発明の洗面所洗浄剤組成物によって、一貫したまたより濃度の高い洗面所洗浄剤の供給が行われる。
実施例3
本実施例では、漂白洗面所洗浄剤組成物を、99.5%のTCCA、特に「CDB−90」及び0.5%のステアリン酸マグネシウムからのブロック形態のタブレットとした。この洗面所洗浄ブロックを図1と図2に示したディスペンサ内に置き、また米国標準トイレットタンク(3.5ガロン/13リットル)内に装着した。このブロックの重量は本実施例の初期に約40.0gであった。
トイレットを92日間にわたって1日当たり10回フラッシュした。トイレットを朝に3回(その日の「最初の水洗」後の繰返し水洗(「第2の水洗」)付き)、午後に2回また夕方に5回フラッシュし、各水洗を第2の水洗を除き1時間の間隔で行った。「最初の水洗」は約2時間から10時間の静止時間後の第1の水洗を示す。
便器に供給される有効塩素を、チオ硫酸塩を滴定剤として用いた電位差計による滴定によって測定した。さらに、この洗面所洗浄剤組成物はその寿命の間を通してそのもとのままの状態を維持したので、その重量を量って、実験の間に残存した製品量を測定した。この結果を下の表7に示す。
Figure 0003790271
表7に示されているように、92日(920回の水洗)後に、タブレットは36gまたは平均溶解速度については水洗1回当たり0.04gを失った。また上記の表は、3ヵ月の期間にわたって塩素供給の一貫性を示している。(36の日の高い有効塩素はトイレットタンク内に温水が存在していたために引き起こされたものと考えられ、このためこのデータの箇所は本発明の供給一貫性を示すものでないことに留意されたい)。また上記の表は、第1の水洗よりも第2の水洗から、一貫して高い量の有効塩素が便器に供給されたことを示している。従来の代表的な100gの漂白ブロックは、最初の2週間の使用期間中の10時間の静止期間後に8乃至10ppmの塩素を通常供給し、またその4ヵ月の寿命の最後の週の間に2乃至4ppmの塩素を供給する。
実施例4
本実施例では、連続した水洗後に本発明の水洗用水洗面所分配装置に着色剤を供給する一貫性を従来の方式と比較した。
本発明の洗面所洗浄剤組成物を、次の成分を青色に着色された芳香ブロックに押出し成形して、製造した。
Figure 0003790271
約49.0gの洗面所洗浄剤組成物をは、米国標準トイレットのタンク内に配置された本発明のディスペンサ内に入れた。トイレットを35日間にわたって1日当たり10回水洗した。トイレットを実施例4に説明したように朝に3回水洗した。便器内の溶液からのサンプリングを、35日間にわたって1週間当たり約1回、午前8時の水洗直前及び直後に行い、また午前8時と9時の水洗の間にさらに3回行った。
上に示したような同一のサンプリングを、100gの固体洗浄製品を有するブロックドラッグ(Block Drug)からの2000フラッシュ(ブルー)によって実施した。
洗面所洗浄剤組成物と2000フラッシュサンプルの吸光度を、1cmセルの628nmの波長で、Perkin・Elmerモデル552分光光度計を用いて測定した。この結果を表8に示す。
Figure 0003790271
上記の結果は本発明の洗面所洗浄装置が2000フラッシュ(ブルー)洗浄ブロックよりも0.01a.u.を越える色強度を、一貫して供給できることを示している。
産業上の利用可能性
本発明を、トイレットタンク内に装着できるディスペンサに関して詳細に説明してきたが、本発明のディスペンサは、水のレベルがより高いレベルからより低いレベルへ変化するような、またその逆に変化するような液体収容容器内に装着する場合にも良く適合し、この場合より低いレベルでは、それは、供給から供給まで濃度一貫性を強化したある量の水処理材料を供給するディスペンサに望ましいかもしれない。このような水収容容器の例には、より低いレベルになったときに、水に酸化剤または他の水処理材料を供給することが望ましい水泳プール及び、またより低いレベルになったときに、水に栄養物または他の水処理材料も供給することが望ましい水槽が含まれる。

Claims (10)

  1. (a)(i)底部端部で閉鎖された下部部分、前記底部端部から延びる中央に近い側壁および中央に遠い側壁、及び頂部端部で開口している上部部分を有し、該頂部端部は洗面所洗浄剤組成物を受容することができるチャンバ、及び
    (ii)注入口/放出口手段であって、該注入口/放出口手段はチャンバの下部部分の中央に近い側壁に取り付けられた導管からなり、該導管は中央に近い端部と中央に遠い端部とを有し、該中央に遠い端部はチャンバの下部部分の底部端部に隣接し、前記中央に近い端部は前記中央に遠い端部の上部に位置し、前記導管はさらにチャンバの下部部分内に向かう角度で下方に向いている開口部を有し、前記チャンバは前記注入口/放出口手段によりトイレットタンク内の水と流体連通できる注入口/放出口手段
    を有する、トイレットタンク内に備え付けるディスペンサ、及び
    (b)前記チャンバの下部部分内に配置する洗面所洗浄剤組成物
    からなる洗面所洗浄装置であって、
    トイレットの水が流された後、水は、前記注入口/放出口手段の前記中央に遠い端部に入り、前記中央に近い端部から前記チャンバの下部部分の中央に遠い側壁に向かって放出され、前記チャンバの下部部分の中央に遠い側壁からそれ、前記水が前記チャンバの下部部分の内部を回って、これにより前記チャンバの下部部分に配置された洗面所洗浄剤組成物の希釈または溶解を助け、トイレットタンクの水のレベルが上昇するときに希釈または溶解された洗面所洗浄剤組成物でチャンバの上部部分の一部分が充填され、トイレットの水が流されているとき、前記チャンバの上部部分に位置する洗面所洗浄剤組成物の希釈または溶解された部分の実質的に全部をトイレットポールに放出するための前記注入口/放出口手段を介してトイレットタンク内に分配することを特徴とする洗面所洗浄装置。
  2. 前記チャンバの下部部分がチャンバの上部部分内に格納可能である請求項1記載の洗面所洗浄装置。
  3. 前記チャンバの上部部分がチャンバの下部部分内に格納可能である請求項1記載の洗面所洗浄装置。
  4. 前記チャンバが延在部分を有し、チャンバ内への意図しない進入を防止するための、上部部分と延在部分との間に配置された保持手段をさらに有する請求項1記載の洗面所洗浄装置。
  5. 前記洗面所洗浄剤組成物が、
    (i)少なくとも1種の洗浄剤、
    (ii)芳香成分、及び
    (iii)染料
    を有する請求項1記載の洗面所洗浄装置。
  6. 前記洗面所洗浄剤組成物が、さらに漂白剤を含む請求項5記載の洗面所洗浄装置。
  7. 前記洗浄剤が界面活性剤である請求項5記載の洗面所洗浄装置。
  8. 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤であり、該陰イオン界面活性剤が、約12から約25の範囲内の疎水性/非親油性のバランスを有する非イオン界面活性剤、両性の界面活性剤、またはそれら界面活性剤の組合せと結合可能である請求項7記載の洗面所洗浄装置。
  9. 前記洗面所洗浄剤組成物が、トリクロロイソシアヌル酸、塩素化s−トリアジントリオン、ナトリウムジクロロイソシアヌル酸塩二水和物、次亜塩素酸カルシウム、ブロモクロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、トリクロロメラミン、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物、過酸化カルシウム、過酸化亜鉛、ペルカルバミド及び過炭酸ナトリウムからなる群より選択された酸化剤である請求項1記載の洗面所洗浄装置。
  10. 前記注入口/放出口手段を通してチャンバ内に進入する水が、約Re224から約Re18,000の間の範囲内の最大のレノルズ数を有する乱流を注入口/放出口手段の中心に発生させる請求項1から9のいずれかに記載の洗面所洗浄装置。
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