JP3789634B2 - 極低温冷凍装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導マグネット等の冷却装置、極低温における物性テスト装置又はクライオポンプなどに利用される極低温冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、極低温冷凍装置は、極低温に冷却されたパネルに気体分子を凝縮又は吸着して高真空圧を発生させるクライオポンプに利用されて、上記パネルを極低温(例えば10〜20K)に冷却したり、超電導マグネットや物性テスト装置の冷却装置に利用されて、超電導マグネットや試料を極低温(例えば4K)まで冷却させるものである。
【0003】
このような極低温冷凍装置1は、図4に示すように、圧縮機2を備えた圧縮ユニット3と冷凍機4とが冷媒配管5にて接続されて構成される。圧縮ユニット3における冷媒配管5には、圧縮機2の吐出側に熱交換器6が配設されて、圧縮機2にて加圧された高温高圧の冷媒(Heガス)が常温の高圧ガスに熱交換される。この高圧ガスが冷凍機4へ供給されて断熱膨張され、冷凍機4の低温端部4Aが極低温に冷却される。
【0004】
なお、図4中の符号7はオイルセパレータ、符号8はアドソーバ、符号9はバッファタンクである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような極低温冷凍装置1では、冷凍機4の低温端部4Aが極低温になったときに、この冷凍機4近傍の冷媒の密度が高くなって、冷凍機4近傍に冷媒が偏在してしまう。このため、運転開始直後に冷媒量が適切であっても、冷凍機4の低温端部4Aが極低温になると極低温冷凍装置1の全体としての冷媒量が不足して、極低温冷凍装置1の冷媒圧力が変動し、冷凍機4が冷凍能力を十分発揮できないことがある。
【0006】
逆に、冷凍機4の低温端部4Aが極低温になったときに適正量となるように冷媒を封入しておくと、極低温冷凍装置1の運転開始直後には冷媒量が過大となって圧縮機2が過酷な運転を要求され、圧縮機2の耐久性及び安全性に支障を生ずる虞がある。
【0007】
本発明の課題は、上述の事情を考慮してなされたものであり、装置内を循環する冷媒量を常に最適化できる極低温冷凍装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、冷媒を圧縮して加圧する圧縮機を備えた圧縮ユニットと、この圧縮ユニットからの加圧冷媒により極低温を実現する低温端部を有する冷凍機とからなる極低温冷凍装置において、上記圧縮ユニットと上記冷凍機との間で冷媒が循環する循環経路に、記冷媒を貯留可能とするサージタンクがバルブを介して圧縮機の吸込側に接続され、上記低温端部には、この低温端部の温度を検出する温度センサが設置され、この極低温冷凍装置の運転中に上記温度センサによる検出温度が所定温度T以下に低下したときに前記バルブを開作動させる制御装置を備えたものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記循環経路における圧縮機の吸込側には、この吸込側における冷媒の低圧圧力を検出する低圧圧力センサが設置され、また、上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記低圧圧力センサにより検出された低圧圧力と、上記高圧圧力センサにより検出された高圧圧力との圧力差が所定圧Po以下に低下したときに、バルブを開作動させるものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記高圧圧力センサにより検出される高圧圧力が所定圧Pb以下に低下したときに、バルブを開作動させるものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記循環経路における圧縮機の吸込側には、この吸込側における冷媒の低圧圧力を検出する低圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記低圧圧力センサにより検出される低圧圧力の振れ幅が所定振れ幅A以上に増大したときに、バルブを開作動させるものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記高圧圧力センサにより検出される高圧圧力の振れ幅が所定振れ幅B以上に増大したときに、バルブを開作動させるものである。
【0016】
請求項1乃至5に記載の発明には、次の作用(1)、(2)がある。
【0017】
(1)装置の運転中に、冷凍機の低温端部の温度が所定温度Tまで低下すると、圧縮ユニット、冷凍機及び循環経路内の冷媒は、冷凍機及びその近傍において密度が高くなり、それらの個所に偏在して、装置全体として不足してしまう。この時には、冷凍機の冷媒に対する抵抗がみかけ上小さくなるので、圧縮機の吸込側における冷媒の低圧圧力が上昇し、圧縮機の吐出側における冷媒の高圧圧力が低下し、上記低圧圧力及び上記高圧圧力の両振れ幅が共に増大してしまう。
【0018】
そこで、制御装置は、▲1▼冷凍機の低温端部の温度が所定温度T以下となったときに、▲2▼冷媒の低圧圧力と高圧圧力との圧力差が所定圧Po以下に低下したときに、▲3▼冷媒の低圧圧力が所定圧力Pa以上まで上昇したときに、▲4▼冷媒の高圧圧力が所定圧力Pb以下まで低下したときに、▲5▼冷媒の低圧圧力の振れ幅が所定振れ幅Aまで増大したときに、又は▲6▼冷媒の高圧圧力の振れ幅が所定振れ幅Bまで増体したときに、バルブを開作動させて、サージタンク内の冷媒を循環経路内へ補給する。これにより、装置内において循環する冷媒量を常に最適化でき、従って、高圧圧力が上昇して、この高圧圧力と低圧圧力との圧力差を適切に設定でき、冷凍機の冷凍能力の低下を改善できる。
【0019】
(2)装置の停止時にもバルブを開状態に維持すれば、圧縮ユニット、冷凍機、循環経路及びサージタンク内で冷媒圧力を均一化でき、冷媒温度の上昇により、圧縮ユニット、冷凍機及び循環経路内で過剰となった冷媒をサージタンク内に自然回収できる。
【0020】
特に請求項1に記載の発明には、次の作用(3)、(4)がある。
【0021】
(3)サージタンクが循環経路において圧縮機の吸込側に接続されたことから、装置の運転中には、サージタンク内の冷媒圧力が圧縮機の吸込側の循環経路内での冷媒圧力よりも常に大きいので、装置の運転中にバルブを開作動することのみによって、サージタンク内の冷媒を循環経路内へ供給できる。
【0022】
(4)サージタンクが循環経路において圧縮機の吸込側に接続されたので、バルブの開作動時にはサージタンクがバッファ空間となり、冷凍機にて冷媒に発生する圧力脈動を有効に吸収できる。
【0023】
特に、請求項2乃至5に記載の発明には、次の作用(5)がある。
【0024】
(5)循環経路において圧縮機の吸込側、吐出側にそれぞれ設置された低圧圧力センサ、高圧圧力センサは、冷凍機の低温端部に設置された温度センサに比べ制御装置に近い位置に設置できるので、各圧力センサと制御装置とを接続する信号線の長さを、冷凍機の低温端部と制御装置とを接続する信号線に比べ短くでき、装置の構造を簡素化できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
[A]第一の実施の形態
図1は、本発明に係る極低温冷凍装置の一実施の形態における冷媒回路を示す回路図である。この実施の形態における極低温冷凍装置10は、不図示の超電導マグネットを極低温(約4K)まで冷却するものであり、圧縮機11を備えた圧縮ユニット12と、冷凍機13とを有して構成される。
【0027】
圧縮ユニット12は、圧縮機11を配設した冷媒配管15の吸込側にバッファタンク16が、吐出側に熱交換器17、オイルセパレータ18及びアドソーバ19が順次配設されたものであり、圧縮機11が、冷媒(例えばHeガス)を圧縮して高温高圧の加圧冷媒とする。
【0028】
熱交換器17は、圧縮機11からの高温高圧冷媒を熱交換して、常温の高圧冷媒(たとえば約20〜21kg/cm2)とする。オイルセパレータ18は、圧縮機11内で潤滑・冷却用に使用された冷媒中のオイルを分離する。更に、アドソーバ19は、オイルセパレータ18にて除去しきれなかった上記オイルや、このオイル中の揮発成分を活性炭を用いて吸着する。また、バッファタンク16は、後述するように、冷凍機13による冷媒の吸込、排出によって発生する冷媒の圧力脈動を吸収して圧縮機11へ導くものである。
【0029】
上記冷凍機13は、圧縮ユニット12におけるアドソーバ19からの常温高圧冷媒(たとえば約20〜21kg/cm2)を導入して断熱膨張を繰り返し、低温端部20を極低温(たとえば約4K)に冷却する。この低温端部20により、超電導マグネットを冷却する。
【0030】
この冷凍機13には吸込側冷媒配管21及び排出側冷媒配管22が設けられる。吸込側冷媒配管21は、往き側冷媒配管23を介して、圧縮ユニット12における冷媒配管15のアドソーバ19側端部に接続される。これらの往き側冷媒配管23及び吸込側冷媒配管21により、上述のように、圧縮ユニット12の圧縮機11からの高圧冷媒が冷凍機13内へ導入される。また、排出側冷媒配管22は、戻り側冷媒配管24を介して、圧縮ユニット12における冷媒配管15のバッファタンク16側端部に接続される。これらの排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24により、冷凍機13にて膨張した低圧冷媒(たとえば約4kg/cm2)が圧縮ユニット12の圧縮機11へ戻される。
【0031】
ここで、圧縮ユニット12の冷媒配管15、冷凍機13の吸込側冷媒配管21及び排出側冷媒配管22、並びに往き側冷媒配管23及び戻り側冷媒配管24が、冷媒を圧縮ユニット12と冷凍機13との間で循環させる循環経路を構成する。
【0032】
さて、上記極低温冷凍装置10は、上述の圧縮ユニット12及び冷凍機13のほかに、サージタンク25、バルブ26、制御装置27及び温度センサ28を有する。
【0033】
サージタンク25は、圧縮ユニット12の冷媒配管15において圧縮機11の吸込側(つまり冷凍機13からの冷媒の戻り側)で、バッファタンク16の上流側に、連通配管29を介して接続される。このサージタンク25は、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒を一時貯留可能とする。バルブ26は上記連通配管29に配設され、制御装置27による後述の制御によって開閉作動させる。
【0034】
上記温度センサ28は、冷凍機13の低温端部20に設置されて、この低温端部20の温度を検出し、検出温度を制御装置27へ送信する。
【0035】
冷凍機13の低温端部20の温度αは、図2に示すように、極低温冷凍装置10の運転開始直後にはたとえば約280Kであるが、運転時間の経過と共に低下する。低温端部20の温度低下により、極低温冷凍装置10の冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24を流れる冷媒は冷凍機13及びこの冷凍機13近傍において密度が高まり、これらの個所に冷媒が偏在して、上述の冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24の全体としては冷媒が不足する状況となる。この状況下では、冷媒に対する冷凍機13の抵抗がみかけ上小さくなって、冷凍機13から圧縮ユニット12の圧縮機11へ戻る冷媒の圧力(低圧圧力β)が徐々に上昇し、又、圧縮ユニット12の圧縮機11から冷凍機13へ導かれる冷媒の圧力(高圧圧力γ)が徐々に下降して、これらの低圧圧力βと高圧圧力γとの圧力差ΔPが減少し、この結果、冷凍機13の冷凍能力が低下してしまう。尚、図2中の低圧圧力β、高圧圧力γは、それぞれ、低圧圧力の平均値、高圧圧力の平均値を示す。
【0036】
そこで、制御装置27は、極低温冷凍装置10の運転開始と同時又は圧縮機11の起動直前にバルブ26を閉作動させた後、温度センサ28にて検出された冷凍機13の低温端部20の温度αが所定温度T(例えばT≒6K)以下に至ったときにバルブ26を開作動させる。
【0037】
バルブ26は、制御装置27により極低温冷凍装置10の運転停止時にも開作動された状態にあり、この時、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22、戻り側冷媒配管24及びサージタンク25内は均一圧力となる。極低温冷凍装置10の運転停止時間の経過により冷凍機13の低温端部20の温度αが上昇すると、上述の冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、戻り側冷媒配管24及びサージタンク25内の圧力は徐々に上昇し、冷凍機13の低温端部20の温度αが常温となったときには、前記高圧圧力γと低圧圧力βとの間の値の圧力(中間圧力)となる(例えば19kg/cm2)。
【0038】
従って、極低温冷凍装置10の運転中において、冷凍機13の低温端部20の温度αが所定温度T以下になったときに制御装置27がバルブ26を開作動させると、サージタンク25内の冷媒圧力が冷媒配管15において圧縮機11の吸込側の冷媒圧力よりも高いので、サージタンク25内の冷媒は、冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給される。これにより、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量が適正量となり、冷媒配管15の圧縮機11吐出側、往き側冷媒配管23及び吸込側冷媒配管21内の冷媒の高圧圧力γが上昇し、低圧圧力βと高圧圧力γとの圧力差ΔPが増大して、冷凍機13の冷凍能力の低下を改善できる。
【0039】
従って、上記実施の形態の極低温冷凍装置10によれば、次の効果(1)〜(4)を奏する。
【0040】
(1)極低温冷凍装置10の運転中に、冷凍機13の低温端部20の温度αが所定温度Tまで低下すると、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒は、冷凍機13及びその近傍において密度が高くなり、それらの個所に偏在して、全体として不足してしまう。そこで、制御装置27が、冷凍機13の低温端部20における温度αが所定温度T以下となったときにバルブ26を開作動させて、サージタンク25内の冷媒を冷媒配管15における圧縮機11の吸込側へ補給することにより、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24を循環する冷媒量を常に最適化できる。従って、冷凍機13へ供給される冷媒の高圧圧力γが上昇して、この低圧圧力βと高圧圧力γとの圧力差ΔPを適切に設定でき、冷凍機13の冷凍能力の低下を改善できる。
【0041】
(2)極低温冷凍装置10の停止時にもバルブ26を開状態に維持することから、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内で冷媒圧力を均一化でき、極低温冷凍装置10の停止による冷媒温度の上昇によって、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内で過剰となった冷媒をサージタンク25内に自然回収できる。
【0042】
(3)サージタンク25が、圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側に接続されたことから、極低温冷凍装置10の運転中には、サージタンク25内の冷媒圧力が圧縮機11の吸込側の冷媒配管15にける冷媒圧力よりも常に大きいので、極低温冷凍装置10の運転中にバルブ26を開作動することのみによって、サージタンク25内の冷媒を冷媒配管15における圧縮機11の吸込側へ供給することができる。
【0043】
(4)サージタンク25が冷媒配管15における圧縮機11の吸込側に接続されたので、バルブ26の開作動時にはサージタンク25がバッファ空間となり、冷凍機13にて冷媒に発生する圧力脈動を、バッファタンク16のみならずサージタンク25にても吸収できる。
【0044】
[B]第二の実施の形態
図3は、本発明に係る極低温冷凍装置の第二の実施の形態における冷媒回路を示す回路図である。この第二の実施の形態において、前記第一の実施の形態と同一な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0045】
この第二の実施の形態の極低温冷凍装置40では、冷凍機13の低温端部20に温度センサ28が設置されず、低圧圧力センサ41及び高圧圧力センサ42が設置されている。
【0046】
上記低圧圧力センサ41は、圧縮ユニット12の冷媒配管15において、圧縮機11の吸込側であって連通配管29の接続点の上流側に設置される。この低圧圧力センサ41は、冷凍機13から排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24を経て圧縮機11の吸込側の冷媒配管15内へ戻される冷媒の圧力(低圧圧力β)を検出し、この検出値を制御装置27へ送信する。
【0047】
上記高圧圧力センサ42は、圧縮ユニット12の冷媒配管15において、圧縮機11の吐出側であってアドソーバ19の下流側に設置される。この高圧圧力センサ42は、圧縮ユニット12の圧縮機11から熱交換器17、オイルセパレータ18及びアドソーバ19を経て冷凍機13へ供給される冷媒の圧力(高圧圧力γ)を検出し、この検出値を制御装置27へ送信する。
【0048】
ここで、低圧圧力センサ41、高圧圧力センサ42にてそれぞれ検出される低圧圧力β、高圧圧力γは、冷凍機13が冷媒を吸込み、排出させるサイクルを繰り返すことから、たとえば図2に示すように振動する。極低温冷凍装置40(極低温冷凍装置10も同様)の運転開始直後において、冷凍機13の1サイクルあたりの低圧圧力βの振れ幅Wは約1.5kg/cm2)であり、低圧圧力βの平均値Qaは約4.5kg/cm2である。また、極低温冷凍装置40(極低温冷凍装置10も同様)の運転開始直後において、冷凍機13の1サイクルあたりの高圧圧力γの振れ幅Xは約1.0kg/cm2であり、高圧圧力γの平均値Qbは約20kg/cm2である。
【0049】
制御装置27は、極低温冷凍装置40の運転開始と同時にバルブ26を閉作動させた後、低圧圧力センサ41にて検出された低圧圧力βの平均値と、高圧圧力センサ42にて検出された高圧圧力γの平均値との圧力差ΔPが所定圧Po(たとえばPo≒17.1−5.5≒11.6Kg/cm2 )以下となった時にバルブ26を開作動させ、サージタンク25内の冷媒を、圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給する。
【0050】
この場合も、バルブ26が極低温冷凍装置40の運転停止時に開作動状態に維持されているので、サージタンク25内の冷媒圧力は、バルブ26が閉作動状態にある極低温冷凍装置40の運転時には、冷媒配管15の圧縮機11吸込側の低圧圧力よりも低い。このため、バルブ26を開作動させるだけで、サージタンク25内の冷媒を冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ供給できる。
【0051】
また、サージタンク25内の冷媒を冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給することにより、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量が適正量となり、冷媒配管15の圧縮機11吐出側、往き側冷媒配管23及び吸込側冷媒配管21内の冷媒の高圧圧力γが上昇して、低圧圧力βと高圧圧力γとの上記圧力差ΔPが増大し、冷凍機13の冷凍能力を改善できる。
【0052】
従って、この第二の実施の形態の極低温冷凍装置40の場合にも、上記極低温冷凍装置10の効果(1)乃至(4)と同様な効果を奏するほか、更に次の効果(5)も奏する。
【0053】
(5)圧縮ユニット12の冷媒配管15における圧縮機11の吸込側、吐出側にそれぞれ取り付けられた低圧圧力センサ41、高圧圧力センサ42は、冷凍機13の低温端部20に設置された温度センサ28に比べ制御装置27に近い位置に設置できるので(圧縮ユニット12と冷凍機13とはかなりの距離離れて設置される場合が多い。)、低圧圧力センサ41、高圧圧力センサ42と制御装置27とを接続する信号線の長さを、冷凍機13の低温端部20と制御装置27とを接続する信号線に比べて短くでき、極低温冷凍装置10に比べ極低温冷凍装置40の構造を簡素化できる。
【0054】
[C]第三の実施の形態
この第三の実施の形態の極低温冷凍装置50は、図3に示す極低温冷凍装置40において高圧圧力センサ42を削除し、低圧圧力センサ41のみとしたものである。
【0055】
この場合、制御装置27は、極低温冷凍装置50の運転開始と同時にバルブ26を閉作動させた後、低圧圧力センサ41にて検出された低圧圧力βの平均値が所定圧Pa(例えばPa≒5.5Kg/cm2 )以上に上昇した時にバルブ26を開作動させ、サージタンク25内の冷媒を圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給して、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量を適正化する。
【0056】
従って、この第三の実施の形態における極低温冷凍装置50においても、第二の実施の形態の極低温冷凍装置40と同様な効果(1)乃至(5)を奏する。
【0057】
[D]第四の実施の形態
この第四の実施の形態の極低温冷凍装置60は、図3に示す極低温冷凍装置40において低圧圧力センサ41を削除し、高圧圧力センサ42のみとしたものである。
【0058】
この場合、制御装置27は、極低温冷凍装置60の運転開始と同時にバルブ26を閉作動させた後、高圧圧力センサ42にて検出された高圧圧力γの平均値が所定圧Pb(例えばPb≒17.1Kg/cm2 )以下に低下した時に、バルブ26を開作動させ、サージタンク25内の冷媒を圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給して、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量を適正化する。
【0059】
従って、この第四の実施の形態の極低温冷凍装置60においても、第二の実施の形態の極低温冷凍装置40と同様な効果(1)乃至(5)を奏する。
【0060】
[E]第五の実施の形態
この第五の実施の形態の極低温冷凍装置70は、図3に示す極低温冷凍装置40において高圧圧力センサ42を削除し、低圧圧力センサ41のみとしたものである。
【0061】
この場合、制御装置27は、極低温冷凍装置70の運転開始と同時にバルブ26を閉作動させた後、低圧圧力センサ41にて検出された低圧圧力βにおける冷凍機13の一サイクル当たりの振れ幅が所定振れ幅A(例えばA≒2.5Kg/cm2 )以上となった時にバルブ26を開作動させ、サージタンク25内の冷媒を圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給して、冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量を適正化する。
【0062】
従って、この第五の実施の形態の極低温冷凍装置70においても、第二の実施の形態極低温冷凍装置40と同様の効果(1)乃至(5)を奏する。
【0063】
[F]第六の実施の形態
この第六の実施の形態の極低温冷凍装置80は、図3に示す極低温冷凍装置40において低圧圧力センサ41を削除し、高圧圧力センサ42のみとしたものである。
【0064】
この場合、制御装置27は、極低温冷凍装置80の運転開始と同時にバルブ26を閉作動させた後、高圧圧力センサ42にて検出された高圧圧力γにおける冷凍機13の一サイクル当たりの振れ幅が所定振れ幅B(例えばB≒1.25Kg/cm2 )以上となった時にバルブ26を開作動させ、サージタンク25内の冷媒を圧縮ユニット12における冷媒配管15の圧縮機11吸込側へ補給して、
冷媒配管15、往き側冷媒配管23、吸込側冷媒配管21、冷凍機13、排出側冷媒配管22及び戻り側冷媒配管24内の冷媒量を適正化する。
【0065】
従って、この第六の実施の形態の極低温冷凍装置80においても、第二の実施の形態極低温冷凍装置40と同様の効果(1)乃至(5)を奏する。
【0066】
以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0067】
例えば、サージタンク25は、圧縮ユニット12の冷媒配管15における圧縮機11の吸込側に接続されるものを述べたが、冷媒配管15における圧縮機11の吐出側に接続させ、サージタンク25内の冷媒をポンプ等の昇圧装置により上記冷媒配管15における圧縮機11の吐出側へ供給してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る極低温冷凍装置によれば、圧縮機を備えた圧縮ユニットと冷凍機との間で冷媒が循環する循環経路に、冷媒を貯留可能とするサージタンクがバルブを介して接続され、このバルブが制御装置により開閉作動されることから、冷凍機の作用により冷凍機近傍の冷媒温度が低下して冷媒が高密度化し、冷媒経路において冷媒が偏在しても、バルブの開作動によりサージタンク内の冷媒が循環経路内へ補給されて、装置内を循環する冷媒量を常に最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る極低温冷凍装置における第一の実施の形態の冷媒回路を示す回路図である。
【図2】図1の冷媒回路の低圧圧力、高圧圧力、冷凍機の低温端部温度と時間との関係を示すグラフである。
【図3】本発明に係る極低温冷凍装置における第二の実施の形態の冷媒回路を示す回路図である。
【図4】従来の極低温冷凍装置における冷媒回路を示す回路図である。
【符号の説明】
10 極低温冷凍装置
11 圧縮機
12 圧縮ユニット
13 冷凍機
15 冷媒配管
20 低温端部
21 吸込側冷媒配管
22 排出側冷媒配管
23 往き側冷媒配管
24 戻り側冷媒配管
25 サージタンク
26 バルブ
27 制御装置
28 温度センサ
40 極低温冷凍装置
41 低圧圧力センサ
42 高圧圧力センサ
50 極低温冷凍装置
60 極低温冷凍装置
70 極低温冷凍装置
80 極低温冷凍装置
α 温度
β 低圧圧力
γ 高圧圧力
ΔP 圧力差
Po 所定圧
Pa 所定圧
Pb 所定圧
A 所定振れ幅
B 所定振れ幅

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮して加圧する圧縮機を備えた圧縮ユニットと、この圧縮ユニットからの加圧冷媒により極低温を実現する低温端部を有する冷凍機とからなる極低温冷凍装置において、上記圧縮ユニットと上記冷凍機との間で冷媒が循環する循環経路に、上記冷媒を貯留可能とするサージタンクがバルブを介して圧縮機の吸込側に接続され、上記低温端部には、この低温端部の温度を検出する温度センサが設置され、この極低温冷凍装置の運転中に上記温度センサによる検出温度が所定温度T以下に低下したときに前記バルブを開作動させる制御装置を備えたことを特徴とする極低温冷凍装置。
  2. 上記循環経路における圧縮機の吸込側には、この吸込側における冷媒の低圧圧力を検出する低圧圧力センサが設置され、また、上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記低圧圧力センサにより検出された低圧圧力と、上記高圧圧力センサにより検出された高圧圧力との圧力差が所定圧Po以下に低下したときに、バルブを開作動させることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍装置。
  3. 上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記高圧圧力センサにより検出される高圧圧力が所定圧Pb以下に低下したときに、バルブを開作動させることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍装置。
  4. 上記循環経路における圧縮機の吸込側には、この吸込側における冷媒の低圧圧力を検出する低圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記低圧圧力センサにより検出される低圧圧力の振れ幅が所定振れ幅A以上に増大したときに、バルブを開作動させることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍装置。
  5. 上記循環経路における圧縮機の吐出側には、この吐出側における冷媒の高圧圧力を検出する高圧圧力センサが設置され、制御装置は、装置の運転中に、上記高圧圧力センサにより検出される高圧圧力の振れ幅が所定振れ幅B以上に増大したときに、バルブを開作動させることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍装置。
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