JP3788640B2 - パルス電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、急峻な立ち上がりのパルス電圧印加による放電を利用したエキシマレーザー及び金属蒸気レーザー等の放電型ガスレーザー、またはZピンチ及びプラズマフォーカス装置のような高密度のプラズマ発生源に適用するパルス電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパルス電源装置については、例えばE.G.Cook et al.:“High Average Power Magnetic Modulator for Copper Lasers ”,Eighth IEEE International Pulse Power Conference,June 1991 に開示されているように、平面を導体製のベースとして、その上面にコンデンサや磁気圧縮素子、及びパルストランス等の回路構成素子を配置した構造としている。
【0003】
詳細については図5(a)の回路図、及び図5(b)の回路構成素子の配置を表す側断面図に示すように、導体である平面状のベース1上に、回路構成素子である充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、及びパルストランス4及び中継用コンデンサ5、さらに第2磁気圧縮素子6がそれぞれ直立して直線状に配置されており、メンテナンスが容易な構造にしている。
【0004】
なお、各回路構成素子間の配線としては、図示しない導体プレートにより接続されていて、この導体プレートは前記ベース1が兼ねる場合もある。
また、前記ベース1上に配置した充電用コンデンサ2及び第1,第2磁気圧縮素子3,6等の各種回路構成素子は、その冷却のために同一の冷却容器7に収納されていて、この冷却容器7の内部には、絶縁油等の絶縁性冷却材8を充填すると共に流通させている。
【0005】
さらに、前記冷却容器7の外部で充電用コンデンサ2の前段には、スイッチング素子9と磁気アシスト10が接続されており、それぞれ別個の配管により絶縁性冷却材8が供給されて冷却を行っている。
また、第2磁気圧縮素子6の後段には、ピーキングコンデンサ11と負荷12を接続している。
【0006】
なお、通常は前記負荷12に充電用抵抗13は接続されておらず、たとえ充電用抵抗13を接続しても、そのインピーダンス値が大きいので、前記第2磁気圧縮素子6を十分にリセットすることができない。
従って、パルストランス4より負荷12側に近く配置されている第2磁気圧縮素子6に、リセット用電源14を接続してリセット電流を供給することにより、第2磁気圧縮素子6をリセットするようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパルス電源装置においては、メンテナンス性を重視して各回路構成素子を直立させて平面上で直線状に配置しているために、各回路構成素子間の距離が大となり、導体プレートも長くなることから、回路構成素子間インダクタンスが増加して形状も大型化するという課題があった。
【0008】
これにより、高周波パルス伝送が困難となり、電源効率が低くなること等から周波数特性や経済性が低下すると共に、パルス電源装置の設置に広いスペースが必要で、また冷却容器7の大型化に伴い、内部に充填される絶縁性冷却材8を大量に要するという支障があった。
【0009】
本発明の目的とするところは、各回路構成素子を軸方向配列として冷却容器に収納し、各回路構成素子相互間の距離及び接続導体の長さを短縮して、メンテナンス性の維持と低インダクタンス化及び小型軽量化したパルス電源装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的を達成するため請求項1記載の発明に係るパルス電源装置は、充電用コンデンサ、前記充電用コンデンサに蓄えられた電荷を移行するための中継用コンデンサ、ピーキングコンデンサ、磁気圧縮素子、パルストランス、磁気アシスト、スイッチング素子、前記充電用コンデンサに電荷を蓄えるための充電用抵抗等の回路構成素子からなるパルス電源装置において、前記回路構成素子のうち、前記充電用コンデンサ、前記磁気圧縮素子および前記パルストランスを環状に形成してかつ同一軸線上に直線的に配置し、これら同一軸線上に直線的に配置された前記充電用コンデンサ、前記磁気圧縮素子および前記パルストランスを前記中継用コンデンサと共に電気導体製の冷却容器内に収容すると共に、当該冷却容器自体を回路の一部として形成して前記各回路構成素子を接続するようにし、さらに、当該冷却容器の両端部に前記回路構成部品に接続される接続導体を貫通させる端部蓋を設けたことを特徴とする。
環状に形成した充電用コンデンサ及び磁気圧縮素子等の回路構成素子を同一軸線上に直線的に配置して各回路構成素子を接続する電気導体製の冷却容器に収納したことにより、各回路構成素子間の距離と接続導体が短縮されて、回路の低インダクタンス化ができる。
また、冷却容器内の余分な空間を減少させたことから、絶縁性冷却材の充填量が少なく、循環用機器を合わせた小型軽量化ができる。
【0011】
請求項2記載の発明に係るパルス電源装置は、充電用コンデンサ、またはピーキングコンデンサを冷却容器内の端部に配置したことを特徴とする。
交換頻度の高いコンデンサ類を冷却容器の端部に配置したことにより、端部蓋を開いて行うメンテナンス性が向上する。
【0012】
請求項3記載の発明に係るパルス電源装置は、充電用抵抗を磁気圧縮素子より負荷側に接続したことを特徴とする。
充電用コンデンサの充電時に磁気圧縮素子に電流が流れて、磁気圧縮素子を逆飽和(リセット)させるのでリセット電源が不要となる。
【0013】
請求項4記載の発明に係るパルス電源装置は、前記充電用コンデンサと前記磁気圧縮素子及び前記パルストランス等を接続する導体を内側導体と外側導体とに分けて同軸円周状に配置すると共に、外側導体を前記冷却容器に接続したことを特徴とする。
各回路構成素子間を接続した同軸円周状の接続導体に流れる電流の方向が、内周と外周の接続導体で逆となることから、それらの電流により発生する互いの磁界が打ち消されて低インダクタンス化される。
【0014】
請求項5記載の発明に係るパルス電源装置は、ピーキングコンデンサを冷却容器内の端部に配置して、冷却容器外部の負荷と直接的に接続したことを特徴とする。
ピーキングコンデンサと負荷との接続距離が短縮されて、ピーキングコンデンサと負荷間を低インダクタンス化することができる。
【0015】
請求項6記載の発明に係るパルス電源装置は、前記負荷を前記冷却容器の上部に配置すると共に、前記接続導体が貫通した端部蓋を当該冷却容器の上部に設けたことを特徴とする。
端部蓋からの絶縁性冷却材の漏洩が防止できて、負荷を上方に配置することにより設置スペースが少なくできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第1実施の形態は請求項1乃至請求項3に係り、パルス電源装置は図1(a)の信号波形と回路図、及び図1(b)の回路構成素子配置を表す平断面図に示すように、回路構成素子の一部である充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、パルストランス4と第2磁気圧縮素子6、及び磁気アシスト10は、いずれも環状に形成して同一軸線上に配置している。
【0017】
また、前記充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、パルストランス4と第2磁気圧縮素子6、及び中継用コンデンサ5は同一の冷却容器15内に収納すると共に、この冷却容器15内を例えば絶縁油等の絶縁性冷却材8で充填し、さらに流通させることで冷却容器15内部の回路構成素子を冷却している。
なお、この冷却容器内部の各回路構成素子は、絶縁性冷却材8に浸漬されていることから、相互間隔を絶縁性冷却材8の絶縁耐力に応じた最短距離で配置すると共に、互いに最短長さの導体16で接続している。
【0018】
前記冷却容器15は電気導体製で、各回路構成素子を接続する回路の一部を形成しており、さらに両端部には冷却容器15を貫通して接続導体16を外部に引き出すと共に、内部の回路構成素子のメンテナンスと絶縁性冷却材8をシールするフランジ構造の端部蓋17,18が、それぞれ充電用コンデンサ2及び中継用コンデンサ5の近くに設けられている(請求項1,請求項2)。
【0019】
この冷却容器15の一方の端部蓋17を貫通した接続導体16は、内部の充電用コンデンサ2と、外部に設置した磁気アシスト10とを接続し、さらに磁気アシスト10にはスイッチング素子9が接続されている。
なお、このスイッチング素子9及び磁気アシスト10は、それぞれ別個の配管により絶縁性冷却材8が供給されて冷却を行っている。
【0020】
また、他方の端部蓋18を貫通した接続導体16は、内部の第2磁気圧縮素子6と、外部に設置したピーキングコンデンサ11及び負荷12、さらに充電用抵抗13を接続しているが、この充電用抵抗13は前記冷却容器15内部の第2磁気圧縮素子6より、負荷12側近くに配置した構成としている(請求項3)。
【0021】
次に、上記構成による作用について説明する。パルス電源装置における電気的な動作としては、図1(a)に示すように充電用コンデンサ2に充電された電荷は、スイッチング素子9を閉じることにより磁気アシスト10を介して、大きなスイッチング素子ループ電流19(I1 )として短時間に放電される。
これにより、第1磁気圧縮素子3とパルストランス4の一次側には、急峻な立ち上がりのパルス電流である第1磁気圧縮素子ループ電流20(I2 )が流れて、パルストランス4の二次側で高電圧に昇圧される。
【0022】
従って、パルストランス4の二次側と第2磁気圧縮素子6においては、第2磁気圧縮素子ループ電流21(I3 )として、更に急峻な立ち上がりのパルス電流に圧縮された、高電圧の高速パルスが負荷12に供給される。
この際に本第1実施の形態においては、冷却容器15内の各回路構成素子は、その相互距離が短かいことから接続導体16も短かく、従ってインダクタンスは小電流ループ化により低減され、理想的には無くすことが望ましい回路の配線によるインダクタンスが低減化される。
【0023】
また、冷却容器15においては、各回路構成素子を環状に形成して同一軸線上に配置したことから、冷却容器15内の余分な空間が減少して絶縁性冷却材8の充填量も少なく、パルス電源装置が小型軽量化されると共に、周波数特性や電源効率が向上する。
【0024】
なお、前記充電用コンデンサ2、または中継用コンデンサ5を冷却容器15の端部で、それぞれフランジ構造の端部蓋17または端部蓋18の近くに配置しているので、この充電用コンデンサ2及び中継用コンデンサ5の交換作業や容量変更等のメンテナンス性が向上する。
【0025】
図2の回路説明図に示すように、前記第1磁気圧縮素子3及び第2磁気圧縮素子6においては、インダクタンスが大きく殆ど電流を流さない状態(非飽和状態)と、インダクタンスが小さく大電流が流れる状態(飽和状態)を繰り返して動作する。
【0026】
この時に第1磁気圧縮素子3及び第2磁気圧縮素子6が一旦飽和状態になった後は、この飽和状態時に第1磁気圧縮素子3及び第2磁気圧縮素子6に流れた電流と逆方向の電流を流して、これら第1磁気圧縮素子3及び第2磁気圧縮素子6を逆飽和(リセット)させないと、引き続いての非飽和状態及び飽和状態の繰り返し動作は行われない。
【0027】
なお第1磁気圧縮素子3については、充電用抵抗13がなくてもその回路構成上から、充電用コンデンサ2の充電時に逆方向電流が流れることからリセットされる。
しかし、第2磁気圧縮素子6においては、充電用抵抗13を第2磁気圧縮素子6より負荷12側、すなわち、図2に示す破線22より右側に接続することにより、充電用コンデンサ2の充電時に、第2磁気圧縮素子6に充電電流が矢印23で示す方向に流れる。
【0028】
これは矢印24で示す方向の第2磁気圧縮素子6の動作時電流と逆方向であるので、第2磁気圧縮素子6を逆飽和(リセット)することができることから、従来のようにリセット用電源14及び回路を別途必要としないので、パルス電源装置が簡素化してメンテナンス性が向上する。
【0029】
第2実施の形態は請求項1乃至請求項4に係り、パルス電源装置は図3(a)の回路構成素子配置を表す平断面図に示すように、回路構成素子の配置構成は上記第1実施の形態とほぼ同様で、回路構成素子の一部である充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、パルストランス4と第2磁気圧縮素子6、及び磁気アシスト10は、いずれも環状に形成して同一軸線上に直線的に配置している。
【0030】
前記充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、パルストランス4と第2磁気圧縮素子6、及び中継用コンデンサ5は同一の冷却容器15内に収納すると共に、この冷却容器15内を絶縁性冷却材8で満たし、さらに流通させることにより冷却容器15の内部の回路構成素子を冷却している。
なお、この冷却容器15内部の各回路構成素子は、絶縁性冷却材8に浸漬されていることから、相互間隔を絶縁性冷却材8の絶縁耐力に応じた最短距離で配置すると共に、互いに最短長さの接続導体16で接続している。
【0031】
また前記冷却容器15は電気導体製で、各回路構成素子を接続する回路の一部としているが、さらに、本第2実施の形態においては、図3(b)の接続導体の軸と直角の縦断面図に示すように、冷却容器15の内部に収納した各回路構成素子を接続して設けた接続導体25を、前記冷却容器15と併用して同軸円周状に構成している(請求項4)。
【0032】
すなわち、回路構成素子である充電用コンデンサ2と第1磁気圧縮素子3、さらに第1磁気圧縮素子3とパルストランス4を接続する接続導体25は、内側導体25aと外側導体25bに分けて同軸円周状に配置すると共に、外側導体25bは前記冷却容器15と並列に接続している。
【0033】
上記構成による作用としては、パルス電源装置の作動時に接続導体25に流れる電流は、内側導体25aにおいて矢印26の方向である時は、外側導体25bでは矢印27の方向と逆になる。
このように、常に内側導体25aと外側導体25bに流れる電流の方向が互いに逆となることから、内側導体25a及び外側導体25bのそれぞれにおいて発生する磁界が、互いに打ち消し合われることから接続導体25(内側導体25a,外側導体25b)におけるインダクタンスは低減する。
【0034】
従って、従来のパルス電源装置は勿論のこと、上記第1実施の形態に比べても、さらに低インダクタンス化されることから、周波数特性や電源効率を向上することができる。また、その他の作用と効果は、上記第1実施の形態と同様のものが得られる。
【0035】
第3実施の形態は請求項1及び請求項3と請求項5及び請求項6に係り、パルス電源装置は図4の回路構成素子配置を表す側断面図に示すように、回路構成素子の配置構成は上記第1実施の形態とほぼ同様であるが、負荷12を除く全回路構成素子を同一の冷却容器28内に収納している(請求項1)。
【0036】
すなわち、冷却容器28内には磁気アシスト10と充電用コンデンサ2、第1磁気圧縮素子3とパルストランス4及び第2磁気圧縮素子6を、いずれも環状に形成してスイッチング素子9と共に同一軸線上に配置し、さらに第2磁気圧縮素子6の周囲に中継用コンデンサ5とピーキングコンデンサ11、及び充電用抵抗13を収納している。
【0037】
前記ピーキングコンデンサ11は中継用コンデンサ5と並べて配置すると共に、この冷却容器28内は絶縁性冷却材8を充填し、これを流通させて冷却容器28内部の全回路構成素子を冷却する。また、冷却容器28は電気導体製で各回路構成素子を接続する回路の一部としている。
なお、この冷却容器28内部の各回路構成素子は、絶縁性冷却材8に浸漬されていることから、相互間隔を絶縁性冷却材8の絶縁耐力に応じた最短距離で配置すると共に、互いに最短長さの接続導体16で接続している。
【0038】
さらに、冷却容器28の両端部の上部には上向きで、それぞれを貫通して外部に接続導体16を引き出すと共に、絶縁性冷却材8をシールするフランジ構造の端部蓋17,18が設けられていて、そのうち端部蓋18はピーキングコンデンサ11の近くに位置して、外部の負荷12の下部に設置可能な構成としている(請求項3,5,6)。
【0039】
次に、上記構成による作用について説明する。なお、本第3実施の形態における主要な作用とその効果は、上記第1実施の形態と同様であるので省略して、本第3実施の形態により得に得られるものについてのみ説明する。
第1に負荷12を除く全回路構成素子を同一の冷却容器28内に収納したので、冷却容器28における余分な空間が削減されて、絶縁性冷却材の充填量が低減すると共に循環用の機器容量を縮小できる。
【0040】
第2にピーキングコンデンサ11を冷却容器28内で端部に収納したことにより、ピーキングコンデンサ11と外部に設けた負荷12間の距離を、絶縁性冷却材8及び気中絶縁性能で決まる最短距離にすることが容易となる。
ピーキングコンデンサ11と負荷12との接続部のインダクタンスは小電流ループ化により低減されるので、ピーキングコンデンサ11と負荷12間インダクタンスが低減化されて、ピーキングコンデンサ11から負荷12へ高周波のパルス電流を供給する特性が向上する。
【0041】
第3には冷却容器28の端部で端部蓋17,18を上向きに設けていることから、冷却容器28内の絶縁性冷却材8のシールと、端部蓋17における電気入力部29及び端部蓋18における負荷12との接続部分が冷却容器28の上面に位置する。
これにより、パルス電源装置を負荷12の直下に設置することが可能で、絶縁性冷却材8の漏れの防止と空間の有効利用による冷却容器28の小型化が可能となり、パルス電源装置の安全性の向上と小型化、さらに設置スペースの削減ができる。
【0042】
第4にピーキングコンデンサ11を冷却容器28内に収納して、絶縁性冷却材8の絶縁性能で決まる最短距離を保って中継用コンデンサ5と並べて配置することにより、インダクタンスは小電流ループ化により低減され、中継用コンデンサ5とピーキングコンデンサ11間の幾何形状と配置で決まるインダクタンスを最も小さくすることができる。
これにより、中継用コンデンサ5からピーキングコンデンサ11への容量移行効率を向上することができる。
【0043】
第5には充電用抵抗13を冷却容器28内に収納したことにより、負荷12周辺の回路構成素子を負荷12と分離することができるので、負荷12周辺の絶縁設計を簡素化してパルス電源装置を小型化することができる。
【0044】
第6に磁気アシスト10を冷却容器28内に収納したことにより、磁気アシスト10と充電用コンデンサ2間の距離が冷却液絶縁性能で決まる最短距離にまで小さくすることができることから、インダクタンスが低減化される。
また、磁気アシスト10の冷却容器と冷却材配管が不要となり、パルス電源装置の高周波数特性化と小型化及び簡素化が行える。
【0045】
第7にはスイッチング素子9を冷却容器28に収納したことにより、スイッチング素子9と磁気アシスト10間の距離が冷却液絶縁性能で決まる最短距離にまで小さくすることができるため、スイッチング素子9と磁気アシスト10間のインダクタンスが低減化される。
【0046】
さらに、冷却容器28の一体化によりスイッチング素子9の冷却容器と冷却材配管が不要で、パルス電源装置の高周波数特性化と小型及び簡素化ができる。
なお、上記した各実施の形態については、その内容を適宜組み合わせることにより、互いにそれぞれの作用と効果が得られるものである。
【0047】
【発明の効果】
以上本発明によれば、各回路構成素子を同一軸線上に直線的に配置して一つの冷却容器に収納する構成にしたので、回路構成素子間距離が短くなり、低インダクタンスと小型軽量化したパルス電源装置が提供できることから、その出力性能が印加パルス電圧や電流の立ち上がりに依存するエキシマレーザー、及び銅蒸気レーザーに代表される金属蒸気レーザーへ適用して大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態のパルス電源装置で、(a)は回路の電流波形と回路図、(b)は平断面図。
【図2】本発明に係る第1実施の形態のパルス電源装置の回路説明図。
【図3】本発明に係る第2実施の形態のパルス電源装置で、(a)は平断面図、(b)は接続導体の軸と直角の縦断面図。
【図4】本発明に係る第3実施の形態のパルス電源装置の側断面図。
【図5】従来のパルス電源装置で、(a)は回路図、(b)は側断面図。
【符号の説明】
1…ベース、2…充電用コンデンサ、3…第1磁気圧縮素子、4…パルストランス、5…中継用コンデンサ、6…第2磁気圧縮素子、7,15,28…冷却容器、8…絶縁性冷却材、9…スイッチング素子、10…磁気アシスト、11…ピーキングコンデンサ、12…負荷、13…充電用抵抗、14…リセット用電源、16,25…接続導体、17,18…端部蓋、19…スイッチング素子ループ電流(I1 )、20…第1磁気圧縮素子ループ電流(I2 )、21…第2磁気圧縮素子ループ電流(I3 )、22…破線、23…矢印(充電電流の方向)、24…矢印(動作時電流の方向)、25a…内側導体、25b…外側導体、26,27…矢印(電流の方向)、29…電気入力部。
Claims (6)
- 充電用コンデンサ、前記充電用コンデンサに蓄えられた電荷を移行するための中継用コンデンサ、ピーキングコンデンサ、磁気圧縮素子、パルストランス、磁気アシスト、スイッチング素子、前記充電用コンデンサに電荷を蓄えるための充電用抵抗等の回路構成素子からなるパルス電源装置において、
前記回路構成素子のうち、前記充電用コンデンサ、前記磁気圧縮素子および前記パルストランスを環状に形成してかつ同一軸線上に直線的に配置し、
これら同一軸線上に直線的に配置された前記充電用コンデンサ、前記磁気圧縮素子および前記パルストランスを前記中継用コンデンサと共に電気導体製の冷却容器内に収容すると共に、当該冷却容器自体を回路の一部として形成して前記各回路構成素子を接続するようにし、さらに、当該冷却容器の両端部に前記回路構成部品に接続される接続導体を貫通させる端部蓋を設けたことを特徴とするパルス電源装置。 - 前記充電用コンデンサ、または前記ピーキングコンデンサを前記冷却容器内の端部に配置したことを特徴とする請求項1記載のパルス電源装置。
- 前記充電用抵抗を前記磁気圧縮素子より負荷側に接続したことを特徴とする請求項1記載のパルス電源装置。
- 前記充電用コンデンサと前記磁気圧縮素子及び前記パルストランス等を接続する導体を内側導体と外側導体とに分けて同軸円周状に配置すると共に、外側導体を前記冷却容器に接続したことを特徴とする請求項1記載のパルス電源装置。
- 前記ピーキングコンデンサを冷却容器内の端部に配置して冷却容器外部の負荷と直接的に接続したことを特徴とする請求項1記載のパルス電源装置。
- 前記負荷を前記冷却容器の上部に配置すると共に、前記接続導体が貫通した端部蓋を当該冷却容器の上部に設けたことを特徴とする請求項5記載のパルス電源装置。
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