JP3786370B6 - パンツ型おむつ又は衛生パンティの製造方法、及びかかる一つの吸収性物品 - Google Patents
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Description
本発明はパンツ型おむつ又は衛生パンティ形態の吸収性物品の、平坦なおむつ素材から開始する製造方法に関し、前記おむつ素材は二つのケーシングシートの間に包被された細長い吸収体を含み、吸収体の前方及び後方対向端部分で前記ケーシングシートは吸収体を越えてその両側で側方に延びる側方部分を有するものとし、前記方法は前記側方部分の端縁が互いに対接するように横方向軸線の回りに前記素材を折り畳むステップを含む。また本発明は前記方法に従い製造された吸収性物品にも関する。
現在のオールインワンおむつは、おむつを着用している年齢的に少しばかり大きい子供用の所謂トレーニングパンツに、又はパンツ型おむつに益々取って代わられている。パンツ型おむつは多くの良好な特徴を有する。パンツ型おむつは着用者にうまくフィットして、子供が立った状態で着脱し易く、子供に履かせた後にしっかりと適正位置に固定され、また快適な態様で、子供の動きに合わせて子供の体の形状に一致する。更に、パンツ型おむつは従来のアンダーパンツに似ており、それらをどの様に使用するかを理解することは容易であり、それにより、多くの場合、おむつを着用している年齢的に幾分大きい子供がパンツおむつを着用するのに必要とされる簡単な操作を自分自身で行うことを可能ならしめる。
EP−A2−0320991は、冒頭に記載した態様で上記種類の素材を折り畳み、その後、側方部分の縁どり(bordering)側方縁を超音波溶接又は膠着で共に取り付けて製造したパンツ型おむつを定義している。このように製造されたパンツ型おむつは必然的に少なくとも二つの外方向直立側方シームを有し、前記シームはおむつ着用時、負荷、又は一般的に結合面に対して直角に指向される力、所謂剥離力を、受ける。結果として、側方シームはそれらが受ける力に耐えるように十分強固にしなければならず、これは面を接合するとき及び接合されるべき材料を選択するときに高度な正確さが要求されることを意味する。前記シームが審美的観点から魅力的なものではないということは商業的観点からはマイナスの特徴である。
本発明の目的は側方シームを有する衛生パンティ又はパンツ型おむつを提供することであり、前記側方シームは剥離力に受ける側方シームよりも負荷的な観点から多くの利点があり、また審美的に魅力的な側方部分を含む。
この目的は素材の折り畳まれた状態で互いに対向して位置する各対の前方及び後方側方部分間に可撓性材料から成る少なくとも一つの折り畳みバンドを配置すること、及び各隣接側方部分へバンドの自由端を取り付けること、を特徴とする冒頭で述べた種類の方法により本発明に従い達成される。
本発明の一好適実施例によると、素材を折り畳む前に素材の前方又は後方側方部分へ折り畳みバンドを配置して取り付け、前記バンドは側方部分へ取り付けられる前にベローズ状に折り畳まれる。
またこの方法は素材が連続したストリング(紐状体)を形成する時でさえ、即ち、前記ストリングから個々の素材を分離する前に、適用できる。
製造/技術的理由により、側方部分を合わせる前に素材が素材の連続ストリングから個々に分離される時、ウェブが折り畳まれた状態で互いに対向するウェブの各対の前方及び後方側方部分の回りで可撓性材料の少なくとも一つのバンドを折り畳み、前記バンドの自由端を隣接する側方部分へ取り付けるという特徴ステップを含む冒頭で記載の種類の方法が本発明により提案される。
また本発明はパンツ型おむつ又は衛生パンティ形態の吸収性物品に関し、前記吸収性物品は二つのケーシングシートの間に包被された細長い吸収体を含み、吸収体の前方及び後方対向端部分で前記ケーシングシートは吸収体を越えてその両側で側方に延びる側方部分を有し、ここで前方及び後方対向側方部分が相互接合されている吸収性物品であって、個別材料片が各対の前方及び後方相互対向側方部分間で延び且つこれらの側方部分間の接合部を形成し、前記接合部は物品着用時に本質的に剪断力を受けることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の一好適実施例によると、側方部分を接合する材料片は一般的に非弾性であり、個別材料片は側方部分の内面へ取り付けられる。個別材料片は、解放可能及び再取り付け可能なファスナー手段、例えば列状のプレススタッド、突出部及び凹所、相互に協働するフック・アンド・アイ、接着剤被覆、あるいは自己取り付け又はフック・アンド・ループファスナーの形態のファスナー手段により、共に接合された二つの個別部分から成る。
次に本発明は添付図面に関して詳述される。図中、
図1はパンツ型おむつを本発明に従い本発明の方法により製造するプラントの機械を概略的に示す。
図2はパンツ型おむつを形成するために素材を折り畳んで接合する直前の製造段階に於ける図1に示すウェブ部分を上方から示す。
図3は図2のIII−III線での断面図である。
図4は本発明の方法に従い製造されたパンツ型おむつの斜視図である。
図5は横式製造方法(即ち、吸収体は移動する材料ウェブ上へ吸収体の縦方向軸線がウェブの移動方向に対して直角になるように配置されている)で製造される本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適したベローズ状折り畳みバンドを示す。
図6は縦式製造方法(即ち、吸収体は移動する材料ウェブ上へ吸収体の縦方向軸線がウェブの移動方向と平行になるように配置されている)で製造される本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適したベローズ状折り畳みバンドを示す。
図7及び図8は本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適した、解放及び再取り付け可能ファスナー手段を含む折り畳みバンドを示す。
図9は側方部分に図7のバンドを含むパンツ型おむつの第2実施例を斜視図で示す。
図1はパンツ型おむつを製造するプラントの機械を概略的に示し、前記機械は貯蔵リール3から取られたケーシング材料2を図1に於て左から右に運ぶコンベヤ経路1を含む。リール3の下流に装置4が配置され、これは下層ケーシング材料ウェブ2上に一定の間隔で吸収体5を載せる。装置4の下流に装置6が配置され、これはケーシング材料ウェブ2上に又は真上に特定の模様で弾性素子を載せる。これらの弾性素子はその内の一つの弾性素子7が図1に概略的に示され、また好ましくは弾性糸又はリボンから成るが、製造されたパンツ型おむつのウエスト及び脚弾性体を形成する。装置6の下流にガイドローラ8が配置され、これは第1ウェブ2上に第2ケーシング材料ウェブ9を案内するように機能し、一方、ガイドローラ8の下流には装置11が配置され、これはケーシング材料ウェブを合わせて吸収体5の外側に位置する部分で互いに取り付ける。
ここまで述べたプラントの機械は従来型オールインワンおむつを製造するのに使用されるプラントの機械と同様に機能し、また装置11から出る複合製品は、従来のプラントで生産されるオールインワンおむつと類似して、二つのケーシングシート間に包被された吸収体と弾性素子とを含むパンツ型おむつ素材の連続ストリングから成る。この製造段階に於て、パンツ型おむつ素材は典型的なおむつ素材とは異なり、その主な相違点はウエスト弾性体が、以下でより明らかにされるであろうが、おむつ素材に設けることができるウエスト弾性体とは異なる形態を有する点である。好ましくは装置4,6,8及び11は上記種類のパンツ型おむつ素材を生産するのに適した周知の装置である。これらの装置の構造の詳細な説明は本発明を理解するのに必要ではないので、前記装置を更に説明することはしない。
装置11の下流に装置12が配置され、これは折り畳みバンド13を下層の移動する相互接続された素材ウェブへ取り付けるように機能する。好ましくは装置12は接着剤被覆済バンド13をケーシングシート9に押圧するように働くプランジャーを含む。
図2は装置12から出た後の相互接合された素材のウェブ区分を上方から示す。図に示された区分は完全パンツ型おむつ素材Bと二つの相互隣接素材A及びC部分とを含む。図から見られるように、装置6は、素材の横方向に順次延び且つ製造パンツ型おむつのウエスト弾性体を形成する複数個の弾性糸7を配置し、また弾性糸14をウェブの開口15の回りに配置して製造パンツ型おむつの脚弾性体を形成する。好ましくは開口はケーシングシート接合時に適当な手段により、例えば装置11に含まれる又は装置11のすぐ下流に配置されるパンチにより、ウェブから切断される。
素材A,B,Cは前方縁16と、後方縁17と、吸収体5の対向長縁及び前記長縁の延長部により区切られた中央部分18と、中央部分18の両側の前方側方部分19,20と、後方側方部分21,22とを含み、これらの前方及び後方側方部分はそれぞれ前方縁16及び後方縁17、中央部分の両側に位置する開口15、及び図2に於て一点鎖線で示される個別の素材A,B及びC間の想像上の分離線により区切られる。適用時、各種おむつの部分19−22は各種素材の対応部分間を明確に区別するために添え字A−Cにより図2に於て更に識別されている。図3に示される如く、側方部分19,20に取り付けられたバンド13は一つ折りされ、またバンド13はそれぞれの折り畳み部が側方部分の側縁と平行になるように配置されるが、
その際、前記側方部分に於て互いに向かって折り畳まれるバンドの縁が互いに向い合うようにする。
パンツ型おむつは、縁16,17が互いに向かい合って位置するように、図3に於いて矢印で指示される方向に素材を単に折り畳むことにより、またそれと共にケーシングシート9をバンド13へ取り付けることにより、図2及び図3に示す素材から製造される。適当には、縁16,17を合わせると共に、接着剤ビード23を一つ折りバンド13へ付与する。当然、その代わりに、接着剤ビードは素材を折り畳む前に後方側方部分21,22に於てケーシングシート9へ付与することができる。
図1に示すプラントの機械装置は装置11の下流に装置24を含み、前記装置24により素材のウェブは共に折り畳まれ、素材の前方及び後方側方部分は互いに接合される。装置24は相互に相次いで収束する側部壁を有する固定案内手段25と、素材の後方側方部分を前方側方部分へ断続的に押圧するプランジャー手段26と、折り畳みバンドに又は後方側方部分に接着剤を付与するアプリケータ手段27と、互いに相手から相次いで末広がり状に延びる側部壁を有する固定案内手段28とを含むことができる。
このように案内手段28を通り移動するウェブは相互接合されたパンツ型おむつのストリングから成り、前記おむつは案内手段28から出た後で適当な切断工具29により互いに相手から分離され、また適当な輸送手段30により包装用ステーションへ運ばれる。
図4は上述の方法に従い製造されたパンツ型おむつの斜視図である。パンツ型おむつはアンダーパンツと同態様で着用されるよう意図され、その特徴とするところはパンツおむつを着用又は脱ぐ時に着用者の臀部にわたり容易に引っ張ることができるように伸長可能な弾性化されたウエスト部分を設けたことであり、またその弾力性は着用されたパンツおむつがおむつのウエスト部分に作用する収縮力により適正位置にしっかりと保持される程度のものである。製品寸法の数を制限すると同時に、これら機能上の要件を満たすために、パンツ型おむつは80%よりも大きい伸長力を有することが好ましく、即ち、ウエスト部分の周囲部が非伸長状態に於ける脱がされたパンツおむつのウエスト部分の周囲の延長部の1.8倍になることが好ましい。ウエスト部分の総収縮力、即ち前方部分、後方部分及び側方部分に付与された弾性力による力の合計、は好ましくは3Nを越える。
図4に示すパンツ型おむつはスウェーデン特許出願第9200663−4号に記載のパンツ型おむつと同態様で構成され、また内方ケーシングシート9と外方ケーシングシート2との間に包被された吸収体5を含む。内方ケーシングシート9は透液性であり、また例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル又はその混合物の繊維から作られた不織材料から成る。またビスコース繊維も使用できる。有孔プラスチックシート、例えば有孔ポリエチレンシートから内方ケーシングシートを形成することも想到される。外方ケーシングシート2は不透液性であるか又は少なくとも疎水性であり、また例えば、ポリエチレンのシートか、あるいはポリオレフィンにより被覆又は積層された不織材料のシート、を含み、それにより不透液性に又は少なくとも疎水性に作られる。審美的及び心理的な理由により、外方ケーシングシート2は二つの層、即ち、内方不透液性層と内方層の外側に配置される織物状材料の層とから成ることができる。これにより着用者はパンツおむつをプラスチック衣料としてではなくむしろ織物衣料として見たり感じたりするであろう。外方ケーシングシートがこの、今最後に述べた構成を有するとき、不透液性シートは織物状シートと同じ延長部を有することは必要ではなく、前記シートよりも小さくすることができ、例えば不透液性ケーシング材料をパンツおむつの側方部分から省略できる。
吸収体5は熱可塑性溶融繊維及び/又は所謂超吸収性材料の粒子の混合材を含む又は含まないセルロースフラッフパルプを含有でき、また吸収体5は一つ又はそれ以上の層から成ることができる。
図4に示すパンツ型おむつのウエスト部分41は順次装着される複数個の弾性糸7を含み、前記各弾性糸はウエスト部分の周囲部の回りに横方向に延びる。このように、比較的幅広の弾性ウエスト部分が形成される。理解されるであろうが、弾性糸の代わりに弾性リボン、バンド又は同類物を使用することができ、あるいは他の弾性的に伸長可能な材料、例えば弾性的に伸長可能なプラスチックフィルム、弾性的に伸長可能な不織材料又は同様の材料を使用できる。
アンダーパンツと同様に、図4に示すパンツ型おむつはウエスト開口と、従来態様で脚弾性体を備えた二つの脚開口とを有する。パンツ型おむつは着用者の脚を脚開口に通して挿入し、次いで着用者の臀部を覆いパンツおむつを引き上げることにより着用される。好ましくは、ウエスト開口で、即ちウエスト部分41の最上方部分で弾性素子により生ぜしめられる収縮力はウエスト部分の残余部に於て生ぜしめられる収縮力よりも大きい。これは吸収体が尿で満たされている時でさえ、パンツおむつがその意図された位置で着用状態に留まることを保証する。
このように、パンツ型おむつが着用される時、バンド13とケーシングシート9との接合部は本質的にウエスト部分の円周方向に作用する力によってのみ影響を受け、前記接合部は専ら剪断力のみを受ける。本発明のパンツおむつが収縮する結果、接合部は剥離力を受けず、この剥離力は負荷の観点から好ましくない。従って、これらの接合部の特性に置かれる要件は周知のパンツ型おむつの接合部に置かれる要件よりも遥かに厳しくない。また本発明の方法により作られた接合部は審美的な観点から魅力的でもあり、また従来周知のパンツ型おむつよりも更に良好な態様で従来型アンダーパンツを模倣するという目的を達成している。
また本発明の方法は前記EP−A2−0320991により教示されたパンツ型おむつの側方部分を接合するという周知の方法に勝るある種の技術的製造利点を提供する。周知のパンツ型おむつの製造時には、前方及び後方側方部分の側縁が互いに接して位置するように素材を折り畳むことに関して、また溶接又は膠着ユニットが同じ精度で案内されなければならない実際の接合工程に関して、側方部分の縁を接合するときに多大な精度が要求される。本発明の方法を実践する時には、下層の素材のウェブ又はストリングへのバンド装着時、前方側方部分の意図された位置からバンドが僅かに変位されるかどうか、あるいは接着剤ビード23(図3)が前記付与に引続き意図された位置から側方へ僅かに変位されるかどうかは、勿論前記バンドがかかるずれを許容するように寸法決めされていることを条件として、機能的な観点からは重要ではない。同利点は、勿論、バンド及びケーシング材料を取り付けるために接着剤の代わりに、他の方法、例えば超音波又はヒートシール方法が使用されるとき、達成される。接合部は剪断力を受ける選択される接合形式はかなり自由であり、例えば使用される接合は自己取り付け型の機械的接合にできる。
他の利点として、バンド13の円周方向延長部をかなりの程度まで変えることができ、もし所望ならばこの延長部はおむつの側方部分が殆ど完全に前記バンドから成ることを可能ならしめるのに十分大きく作ることができる。この構造によりケーシング材料の無駄が減少するが、なぜなら素材のウェブ又はストリングの開口15の側方延長部が対応する程度まで減るからである。しかしながら、この構造の場合、バンドを一つ折り状態でパンツ型おむつ素材へ取り付けることができず、なぜならバンドが素材ストリングから個々の素材を切断するときに切り離されるからである。製造されたおむつの円周方向により大きな延長部のバンドの付与を可能ならしめるために、付与する前にベローズ状にバンドを折り畳み、素材の横方向にバンドの延長部が制限されるようにする必要がある。図5はバンド13と同様にパンツ型おむつ素材へ付与できるベローズ状折り畳みバンド31の例を示す。
パンツ型おむつ素材の側方部分への前記バンド装着方法はパンツ型おむつの横方向及び縦方向製造の両方に適用できる。但し、縦方向製造の場合、後方側方部分を前方側方部分へ折り畳む前に素材ストリングから個々の素材を切断する必要があるという相違点がある。
素材が個々の素材形態で前進するとき、最初にバンドの一方の自由端を素材の前方側方部分へ取り付けてその後で素材を折り畳むことにより、バンドはケーシングシート9の代わりにケーシングシート2へ付与できる。バンドは初期には折り畳まれず平坦な状態であるが、折り畳まれた素材の後方側方部分にわたり折り畳まれそれへ取り付けられる。当然、平坦なバンドを個々の平坦な素材の前方側方部分へ付与することもでき、その後で素材及びバンドは折り畳まれ、それによりバンドは前方側方部分の内面へ且つ後方側方部分の外面へ取り付けられる。
これに関して、勿論、バンドは上記とは逆の態様で前方及び後方側方部分へ取り付け可能であり、即ち、バンドを最初に後方側方部分へ次いで前方側方部分へ取り付け可能であることが指摘される。
図6は、互いに相手へ折り畳まれる素材の側方部分をバンド32の自由縁間に通過させ、これらの縁をしっかりと側方部分へ、外力の付与により押圧することにより、既に折り畳まれた素材へ取り付けることができるバンド32を示す。
図1ないし図4に関して記載した方法の一変化例によると、折り畳まれたバンドは素材折り畳みの最終工程で前方及び後方側方部分間に通し、単一工程でそれへ取り付けることができる。
前述した如く、パンツ型おむつは多くの良好な特徴を有するが、また幾つかの欠点も有する。着用者が横たわった状態でパンツ型おむつを交換することが困難であり、パンツおむつの外側に着用した衣料を、パンツ型おむつ交換時に、取り外す必要がある。使用されたパンツ型おむつをオールインワンおむつと同じ態様で巻き上げたり密封したりできない。更に、糞便を含んだ使用済みパンツおむつを除去する時におむつ着用者は汚れる恐れがある。
これらの欠点は本発明のパンツ型おむつで特に簡単な方法で、即ち解放可能且つ再取り付け可能なファスナー手段により共に接合された二つの部分から成るバンドを使用することにより簡単に、克服することができる。図7及び図8はそれぞれ二つのかかるバンド33,34の横断面図及び側部図であり、図9はバンド33を備えたパンツ型おむつを示す。バンド33は、部分35から突出し且つ部分36の列状の開口を貫通する列状の突出部37により相互接合された二つの部分35,36から成る。これにより、図9に示すパンツ型おむつが、パンツおむつの外側に着用されたズボン、パンツ又は同類の衣料を完全に除去する必要なしに、後方部分又は前方部分を着用者の脚の間に通すことができるようにバンド部分35,36を互いに相手から緩めることにより、除去及び取り替え可能になる。
その後、交換用のパンツ型おむつはパンツ型おむつのバンド部分を互いに相手から緩めることにより着用でき、交換用パンツ型おむつの前方又は後方部分を着用者の脚の間に挿入する。次いで二つのバンド部分が、一方のバンド部分の突出部の列を他方の部分の開口の列に通して挿入することにより共に取り付けられ、その後、交換用パンツおむつを再取り付けする時にパンツ型おむつがその正確な着用位置にない場合には、アンダーパンツと同態様でパンツ型おむつをその正確な着用位置まで引き上げる。
図8は機械的ファスナー手段40、例えば自己取り付けバンド又はフック・アンド・ループバンドにより相互接合された二つの部分38,39から成るバンド34を概略的に示す。図7ないし図9に示すファスナー手段は単に適当な取り付け装置の例を示し、また図9に示すパンツ型おむつは当技術に於ける通常の熟練者の専門知識範囲内にある多くの他の形式のファスナーを備えることができることは理解されよう。例えば、接着ファスナーが使用でき、また上記以外の他の形式の機械的ファスナー、例えばボタン・アンド・ボタンホール、フック・アンド・アイ、等も使用できる。
本発明は専らパンツ型おむつに関して記載及び図示してきたが、本発明は衛生パンティ、即ち月経流体又は軽失禁排出物を吸収する吸収体が一体化されたパンティ、にも適用できることは理解されよう。
上記実施例は本発明の範囲内で改変できることが理解されよう。例えば、吸収体は上述のものとは異なる形態を有し、また幾つかの層を含むことができ、このことは上述の本発明によるパンツ型おむつ製造用プラントを対応して改変することを意味する。更に、上記以外の手段によりパンツ型おむつ素材は折り畳まれ、また素材の前方及び後方側方部分を合わせることができる。個々のパンツ型おむつを素材の前方及び後方側方部分を合わせると共に素材の連続ウェブから切断することが(これらを別個の連続工程に於て行う代わりに)可能となる。更に、相互対向した前方及び後方側方部分を取り付けるために一つよりも多いバンドを使用できる。故に本発明は専ら以下の請求の範囲の範囲内により制限される。
現在のオールインワンおむつは、おむつを着用している年齢的に少しばかり大きい子供用の所謂トレーニングパンツに、又はパンツ型おむつに益々取って代わられている。パンツ型おむつは多くの良好な特徴を有する。パンツ型おむつは着用者にうまくフィットして、子供が立った状態で着脱し易く、子供に履かせた後にしっかりと適正位置に固定され、また快適な態様で、子供の動きに合わせて子供の体の形状に一致する。更に、パンツ型おむつは従来のアンダーパンツに似ており、それらをどの様に使用するかを理解することは容易であり、それにより、多くの場合、おむつを着用している年齢的に幾分大きい子供がパンツおむつを着用するのに必要とされる簡単な操作を自分自身で行うことを可能ならしめる。
EP−A2−0320991は、冒頭に記載した態様で上記種類の素材を折り畳み、その後、側方部分の縁どり(bordering)側方縁を超音波溶接又は膠着で共に取り付けて製造したパンツ型おむつを定義している。このように製造されたパンツ型おむつは必然的に少なくとも二つの外方向直立側方シームを有し、前記シームはおむつ着用時、負荷、又は一般的に結合面に対して直角に指向される力、所謂剥離力を、受ける。結果として、側方シームはそれらが受ける力に耐えるように十分強固にしなければならず、これは面を接合するとき及び接合されるべき材料を選択するときに高度な正確さが要求されることを意味する。前記シームが審美的観点から魅力的なものではないということは商業的観点からはマイナスの特徴である。
本発明の目的は側方シームを有する衛生パンティ又はパンツ型おむつを提供することであり、前記側方シームは剥離力に受ける側方シームよりも負荷的な観点から多くの利点があり、また審美的に魅力的な側方部分を含む。
この目的は素材の折り畳まれた状態で互いに対向して位置する各対の前方及び後方側方部分間に可撓性材料から成る少なくとも一つの折り畳みバンドを配置すること、及び各隣接側方部分へバンドの自由端を取り付けること、を特徴とする冒頭で述べた種類の方法により本発明に従い達成される。
本発明の一好適実施例によると、素材を折り畳む前に素材の前方又は後方側方部分へ折り畳みバンドを配置して取り付け、前記バンドは側方部分へ取り付けられる前にベローズ状に折り畳まれる。
またこの方法は素材が連続したストリング(紐状体)を形成する時でさえ、即ち、前記ストリングから個々の素材を分離する前に、適用できる。
製造/技術的理由により、側方部分を合わせる前に素材が素材の連続ストリングから個々に分離される時、ウェブが折り畳まれた状態で互いに対向するウェブの各対の前方及び後方側方部分の回りで可撓性材料の少なくとも一つのバンドを折り畳み、前記バンドの自由端を隣接する側方部分へ取り付けるという特徴ステップを含む冒頭で記載の種類の方法が本発明により提案される。
また本発明はパンツ型おむつ又は衛生パンティ形態の吸収性物品に関し、前記吸収性物品は二つのケーシングシートの間に包被された細長い吸収体を含み、吸収体の前方及び後方対向端部分で前記ケーシングシートは吸収体を越えてその両側で側方に延びる側方部分を有し、ここで前方及び後方対向側方部分が相互接合されている吸収性物品であって、個別材料片が各対の前方及び後方相互対向側方部分間で延び且つこれらの側方部分間の接合部を形成し、前記接合部は物品着用時に本質的に剪断力を受けることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の一好適実施例によると、側方部分を接合する材料片は一般的に非弾性であり、個別材料片は側方部分の内面へ取り付けられる。個別材料片は、解放可能及び再取り付け可能なファスナー手段、例えば列状のプレススタッド、突出部及び凹所、相互に協働するフック・アンド・アイ、接着剤被覆、あるいは自己取り付け又はフック・アンド・ループファスナーの形態のファスナー手段により、共に接合された二つの個別部分から成る。
次に本発明は添付図面に関して詳述される。図中、
図1はパンツ型おむつを本発明に従い本発明の方法により製造するプラントの機械を概略的に示す。
図2はパンツ型おむつを形成するために素材を折り畳んで接合する直前の製造段階に於ける図1に示すウェブ部分を上方から示す。
図3は図2のIII−III線での断面図である。
図4は本発明の方法に従い製造されたパンツ型おむつの斜視図である。
図5は横式製造方法(即ち、吸収体は移動する材料ウェブ上へ吸収体の縦方向軸線がウェブの移動方向に対して直角になるように配置されている)で製造される本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適したベローズ状折り畳みバンドを示す。
図6は縦式製造方法(即ち、吸収体は移動する材料ウェブ上へ吸収体の縦方向軸線がウェブの移動方向と平行になるように配置されている)で製造される本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適したベローズ状折り畳みバンドを示す。
図7及び図8は本発明のパンツ型おむつ素材に用いるのに適した、解放及び再取り付け可能ファスナー手段を含む折り畳みバンドを示す。
図9は側方部分に図7のバンドを含むパンツ型おむつの第2実施例を斜視図で示す。
図1はパンツ型おむつを製造するプラントの機械を概略的に示し、前記機械は貯蔵リール3から取られたケーシング材料2を図1に於て左から右に運ぶコンベヤ経路1を含む。リール3の下流に装置4が配置され、これは下層ケーシング材料ウェブ2上に一定の間隔で吸収体5を載せる。装置4の下流に装置6が配置され、これはケーシング材料ウェブ2上に又は真上に特定の模様で弾性素子を載せる。これらの弾性素子はその内の一つの弾性素子7が図1に概略的に示され、また好ましくは弾性糸又はリボンから成るが、製造されたパンツ型おむつのウエスト及び脚弾性体を形成する。装置6の下流にガイドローラ8が配置され、これは第1ウェブ2上に第2ケーシング材料ウェブ9を案内するように機能し、一方、ガイドローラ8の下流には装置11が配置され、これはケーシング材料ウェブを合わせて吸収体5の外側に位置する部分で互いに取り付ける。
ここまで述べたプラントの機械は従来型オールインワンおむつを製造するのに使用されるプラントの機械と同様に機能し、また装置11から出る複合製品は、従来のプラントで生産されるオールインワンおむつと類似して、二つのケーシングシート間に包被された吸収体と弾性素子とを含むパンツ型おむつ素材の連続ストリングから成る。この製造段階に於て、パンツ型おむつ素材は典型的なおむつ素材とは異なり、その主な相違点はウエスト弾性体が、以下でより明らかにされるであろうが、おむつ素材に設けることができるウエスト弾性体とは異なる形態を有する点である。好ましくは装置4,6,8及び11は上記種類のパンツ型おむつ素材を生産するのに適した周知の装置である。これらの装置の構造の詳細な説明は本発明を理解するのに必要ではないので、前記装置を更に説明することはしない。
装置11の下流に装置12が配置され、これは折り畳みバンド13を下層の移動する相互接続された素材ウェブへ取り付けるように機能する。好ましくは装置12は接着剤被覆済バンド13をケーシングシート9に押圧するように働くプランジャーを含む。
図2は装置12から出た後の相互接合された素材のウェブ区分を上方から示す。図に示された区分は完全パンツ型おむつ素材Bと二つの相互隣接素材A及びC部分とを含む。図から見られるように、装置6は、素材の横方向に順次延び且つ製造パンツ型おむつのウエスト弾性体を形成する複数個の弾性糸7を配置し、また弾性糸14をウェブの開口15の回りに配置して製造パンツ型おむつの脚弾性体を形成する。好ましくは開口はケーシングシート接合時に適当な手段により、例えば装置11に含まれる又は装置11のすぐ下流に配置されるパンチにより、ウェブから切断される。
素材A,B,Cは前方縁16と、後方縁17と、吸収体5の対向長縁及び前記長縁の延長部により区切られた中央部分18と、中央部分18の両側の前方側方部分19,20と、後方側方部分21,22とを含み、これらの前方及び後方側方部分はそれぞれ前方縁16及び後方縁17、中央部分の両側に位置する開口15、及び図2に於て一点鎖線で示される個別の素材A,B及びC間の想像上の分離線により区切られる。適用時、各種おむつの部分19−22は各種素材の対応部分間を明確に区別するために添え字A−Cにより図2に於て更に識別されている。図3に示される如く、側方部分19,20に取り付けられたバンド13は一つ折りされ、またバンド13はそれぞれの折り畳み部が側方部分の側縁と平行になるように配置されるが、
その際、前記側方部分に於て互いに向かって折り畳まれるバンドの縁が互いに向い合うようにする。
パンツ型おむつは、縁16,17が互いに向かい合って位置するように、図3に於いて矢印で指示される方向に素材を単に折り畳むことにより、またそれと共にケーシングシート9をバンド13へ取り付けることにより、図2及び図3に示す素材から製造される。適当には、縁16,17を合わせると共に、接着剤ビード23を一つ折りバンド13へ付与する。当然、その代わりに、接着剤ビードは素材を折り畳む前に後方側方部分21,22に於てケーシングシート9へ付与することができる。
図1に示すプラントの機械装置は装置11の下流に装置24を含み、前記装置24により素材のウェブは共に折り畳まれ、素材の前方及び後方側方部分は互いに接合される。装置24は相互に相次いで収束する側部壁を有する固定案内手段25と、素材の後方側方部分を前方側方部分へ断続的に押圧するプランジャー手段26と、折り畳みバンドに又は後方側方部分に接着剤を付与するアプリケータ手段27と、互いに相手から相次いで末広がり状に延びる側部壁を有する固定案内手段28とを含むことができる。
このように案内手段28を通り移動するウェブは相互接合されたパンツ型おむつのストリングから成り、前記おむつは案内手段28から出た後で適当な切断工具29により互いに相手から分離され、また適当な輸送手段30により包装用ステーションへ運ばれる。
図4は上述の方法に従い製造されたパンツ型おむつの斜視図である。パンツ型おむつはアンダーパンツと同態様で着用されるよう意図され、その特徴とするところはパンツおむつを着用又は脱ぐ時に着用者の臀部にわたり容易に引っ張ることができるように伸長可能な弾性化されたウエスト部分を設けたことであり、またその弾力性は着用されたパンツおむつがおむつのウエスト部分に作用する収縮力により適正位置にしっかりと保持される程度のものである。製品寸法の数を制限すると同時に、これら機能上の要件を満たすために、パンツ型おむつは80%よりも大きい伸長力を有することが好ましく、即ち、ウエスト部分の周囲部が非伸長状態に於ける脱がされたパンツおむつのウエスト部分の周囲の延長部の1.8倍になることが好ましい。ウエスト部分の総収縮力、即ち前方部分、後方部分及び側方部分に付与された弾性力による力の合計、は好ましくは3Nを越える。
図4に示すパンツ型おむつはスウェーデン特許出願第9200663−4号に記載のパンツ型おむつと同態様で構成され、また内方ケーシングシート9と外方ケーシングシート2との間に包被された吸収体5を含む。内方ケーシングシート9は透液性であり、また例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル又はその混合物の繊維から作られた不織材料から成る。またビスコース繊維も使用できる。有孔プラスチックシート、例えば有孔ポリエチレンシートから内方ケーシングシートを形成することも想到される。外方ケーシングシート2は不透液性であるか又は少なくとも疎水性であり、また例えば、ポリエチレンのシートか、あるいはポリオレフィンにより被覆又は積層された不織材料のシート、を含み、それにより不透液性に又は少なくとも疎水性に作られる。審美的及び心理的な理由により、外方ケーシングシート2は二つの層、即ち、内方不透液性層と内方層の外側に配置される織物状材料の層とから成ることができる。これにより着用者はパンツおむつをプラスチック衣料としてではなくむしろ織物衣料として見たり感じたりするであろう。外方ケーシングシートがこの、今最後に述べた構成を有するとき、不透液性シートは織物状シートと同じ延長部を有することは必要ではなく、前記シートよりも小さくすることができ、例えば不透液性ケーシング材料をパンツおむつの側方部分から省略できる。
吸収体5は熱可塑性溶融繊維及び/又は所謂超吸収性材料の粒子の混合材を含む又は含まないセルロースフラッフパルプを含有でき、また吸収体5は一つ又はそれ以上の層から成ることができる。
図4に示すパンツ型おむつのウエスト部分41は順次装着される複数個の弾性糸7を含み、前記各弾性糸はウエスト部分の周囲部の回りに横方向に延びる。このように、比較的幅広の弾性ウエスト部分が形成される。理解されるであろうが、弾性糸の代わりに弾性リボン、バンド又は同類物を使用することができ、あるいは他の弾性的に伸長可能な材料、例えば弾性的に伸長可能なプラスチックフィルム、弾性的に伸長可能な不織材料又は同様の材料を使用できる。
アンダーパンツと同様に、図4に示すパンツ型おむつはウエスト開口と、従来態様で脚弾性体を備えた二つの脚開口とを有する。パンツ型おむつは着用者の脚を脚開口に通して挿入し、次いで着用者の臀部を覆いパンツおむつを引き上げることにより着用される。好ましくは、ウエスト開口で、即ちウエスト部分41の最上方部分で弾性素子により生ぜしめられる収縮力はウエスト部分の残余部に於て生ぜしめられる収縮力よりも大きい。これは吸収体が尿で満たされている時でさえ、パンツおむつがその意図された位置で着用状態に留まることを保証する。
このように、パンツ型おむつが着用される時、バンド13とケーシングシート9との接合部は本質的にウエスト部分の円周方向に作用する力によってのみ影響を受け、前記接合部は専ら剪断力のみを受ける。本発明のパンツおむつが収縮する結果、接合部は剥離力を受けず、この剥離力は負荷の観点から好ましくない。従って、これらの接合部の特性に置かれる要件は周知のパンツ型おむつの接合部に置かれる要件よりも遥かに厳しくない。また本発明の方法により作られた接合部は審美的な観点から魅力的でもあり、また従来周知のパンツ型おむつよりも更に良好な態様で従来型アンダーパンツを模倣するという目的を達成している。
また本発明の方法は前記EP−A2−0320991により教示されたパンツ型おむつの側方部分を接合するという周知の方法に勝るある種の技術的製造利点を提供する。周知のパンツ型おむつの製造時には、前方及び後方側方部分の側縁が互いに接して位置するように素材を折り畳むことに関して、また溶接又は膠着ユニットが同じ精度で案内されなければならない実際の接合工程に関して、側方部分の縁を接合するときに多大な精度が要求される。本発明の方法を実践する時には、下層の素材のウェブ又はストリングへのバンド装着時、前方側方部分の意図された位置からバンドが僅かに変位されるかどうか、あるいは接着剤ビード23(図3)が前記付与に引続き意図された位置から側方へ僅かに変位されるかどうかは、勿論前記バンドがかかるずれを許容するように寸法決めされていることを条件として、機能的な観点からは重要ではない。同利点は、勿論、バンド及びケーシング材料を取り付けるために接着剤の代わりに、他の方法、例えば超音波又はヒートシール方法が使用されるとき、達成される。接合部は剪断力を受ける選択される接合形式はかなり自由であり、例えば使用される接合は自己取り付け型の機械的接合にできる。
他の利点として、バンド13の円周方向延長部をかなりの程度まで変えることができ、もし所望ならばこの延長部はおむつの側方部分が殆ど完全に前記バンドから成ることを可能ならしめるのに十分大きく作ることができる。この構造によりケーシング材料の無駄が減少するが、なぜなら素材のウェブ又はストリングの開口15の側方延長部が対応する程度まで減るからである。しかしながら、この構造の場合、バンドを一つ折り状態でパンツ型おむつ素材へ取り付けることができず、なぜならバンドが素材ストリングから個々の素材を切断するときに切り離されるからである。製造されたおむつの円周方向により大きな延長部のバンドの付与を可能ならしめるために、付与する前にベローズ状にバンドを折り畳み、素材の横方向にバンドの延長部が制限されるようにする必要がある。図5はバンド13と同様にパンツ型おむつ素材へ付与できるベローズ状折り畳みバンド31の例を示す。
パンツ型おむつ素材の側方部分への前記バンド装着方法はパンツ型おむつの横方向及び縦方向製造の両方に適用できる。但し、縦方向製造の場合、後方側方部分を前方側方部分へ折り畳む前に素材ストリングから個々の素材を切断する必要があるという相違点がある。
素材が個々の素材形態で前進するとき、最初にバンドの一方の自由端を素材の前方側方部分へ取り付けてその後で素材を折り畳むことにより、バンドはケーシングシート9の代わりにケーシングシート2へ付与できる。バンドは初期には折り畳まれず平坦な状態であるが、折り畳まれた素材の後方側方部分にわたり折り畳まれそれへ取り付けられる。当然、平坦なバンドを個々の平坦な素材の前方側方部分へ付与することもでき、その後で素材及びバンドは折り畳まれ、それによりバンドは前方側方部分の内面へ且つ後方側方部分の外面へ取り付けられる。
これに関して、勿論、バンドは上記とは逆の態様で前方及び後方側方部分へ取り付け可能であり、即ち、バンドを最初に後方側方部分へ次いで前方側方部分へ取り付け可能であることが指摘される。
図6は、互いに相手へ折り畳まれる素材の側方部分をバンド32の自由縁間に通過させ、これらの縁をしっかりと側方部分へ、外力の付与により押圧することにより、既に折り畳まれた素材へ取り付けることができるバンド32を示す。
図1ないし図4に関して記載した方法の一変化例によると、折り畳まれたバンドは素材折り畳みの最終工程で前方及び後方側方部分間に通し、単一工程でそれへ取り付けることができる。
前述した如く、パンツ型おむつは多くの良好な特徴を有するが、また幾つかの欠点も有する。着用者が横たわった状態でパンツ型おむつを交換することが困難であり、パンツおむつの外側に着用した衣料を、パンツ型おむつ交換時に、取り外す必要がある。使用されたパンツ型おむつをオールインワンおむつと同じ態様で巻き上げたり密封したりできない。更に、糞便を含んだ使用済みパンツおむつを除去する時におむつ着用者は汚れる恐れがある。
これらの欠点は本発明のパンツ型おむつで特に簡単な方法で、即ち解放可能且つ再取り付け可能なファスナー手段により共に接合された二つの部分から成るバンドを使用することにより簡単に、克服することができる。図7及び図8はそれぞれ二つのかかるバンド33,34の横断面図及び側部図であり、図9はバンド33を備えたパンツ型おむつを示す。バンド33は、部分35から突出し且つ部分36の列状の開口を貫通する列状の突出部37により相互接合された二つの部分35,36から成る。これにより、図9に示すパンツ型おむつが、パンツおむつの外側に着用されたズボン、パンツ又は同類の衣料を完全に除去する必要なしに、後方部分又は前方部分を着用者の脚の間に通すことができるようにバンド部分35,36を互いに相手から緩めることにより、除去及び取り替え可能になる。
その後、交換用のパンツ型おむつはパンツ型おむつのバンド部分を互いに相手から緩めることにより着用でき、交換用パンツ型おむつの前方又は後方部分を着用者の脚の間に挿入する。次いで二つのバンド部分が、一方のバンド部分の突出部の列を他方の部分の開口の列に通して挿入することにより共に取り付けられ、その後、交換用パンツおむつを再取り付けする時にパンツ型おむつがその正確な着用位置にない場合には、アンダーパンツと同態様でパンツ型おむつをその正確な着用位置まで引き上げる。
図8は機械的ファスナー手段40、例えば自己取り付けバンド又はフック・アンド・ループバンドにより相互接合された二つの部分38,39から成るバンド34を概略的に示す。図7ないし図9に示すファスナー手段は単に適当な取り付け装置の例を示し、また図9に示すパンツ型おむつは当技術に於ける通常の熟練者の専門知識範囲内にある多くの他の形式のファスナーを備えることができることは理解されよう。例えば、接着ファスナーが使用でき、また上記以外の他の形式の機械的ファスナー、例えばボタン・アンド・ボタンホール、フック・アンド・アイ、等も使用できる。
本発明は専らパンツ型おむつに関して記載及び図示してきたが、本発明は衛生パンティ、即ち月経流体又は軽失禁排出物を吸収する吸収体が一体化されたパンティ、にも適用できることは理解されよう。
上記実施例は本発明の範囲内で改変できることが理解されよう。例えば、吸収体は上述のものとは異なる形態を有し、また幾つかの層を含むことができ、このことは上述の本発明によるパンツ型おむつ製造用プラントを対応して改変することを意味する。更に、上記以外の手段によりパンツ型おむつ素材は折り畳まれ、また素材の前方及び後方側方部分を合わせることができる。個々のパンツ型おむつを素材の前方及び後方側方部分を合わせると共に素材の連続ウェブから切断することが(これらを別個の連続工程に於て行う代わりに)可能となる。更に、相互対向した前方及び後方側方部分を取り付けるために一つよりも多いバンドを使用できる。故に本発明は専ら以下の請求の範囲の範囲内により制限される。
Claims (3)
- パンツ型おむつ又は衛生パンティ形態の吸収性物品の、平坦な素材(AないしC)から開始する製造方法であって、前記素材は二つのケーシングシート(2,9)の間に包被された細長い吸収体(5)を含み、吸収体の前方及び後方対向部分で前記ケーシングシートは吸収体を越えてその両側で側方に延びる側方部分(それぞれ19,20及び21,22)を有するものとし、前記方法は前記側方部分の端縁(16,17)が互いに対接するように横方向軸線の回りに前記素材を折り畳むステップを含む吸収性物品の製造方法に於て、素材の折り畳まれた状態で互いに対向する各対の前方及び後方側方部分(それぞれ19,21及び20,22)の間に又はこれらのまわりに可撓性材料から成る少なくとも一つの折り畳みバンド(13)を、前記側方部分において互いに向かって折り畳まれた前記折り畳みバンドの縁が互いに向き合うように、前記折り畳みバンドが前記側方部分の側縁と平行に延びるそれぞれの折り畳みを伴って配置されるように配置すること、前方及び後方側方部分へ前記バンドを取り付けること、及び解放可能且つ再取り付け可能なファスナー手段により共に接合された二つの部分から成るバンドを用いること、を特徴とする製造方法。
- 素材(AないしC)を折り畳む前に前方又は後方部分(それぞれ19,20及び21,22)へ折り畳みバンド(13)を配置して取り付けることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- バンド(31,32)は側方部分へ取り付けられる前にベローズ状に折り畳まれることを特徴とする請求の範囲第1又は第2項記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
SE9401226A SE508613C2 (sv) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | Förfarande för att tillverka en byxblöja eller en byxbinda samt ett sådant absorberande alster |
SE9401226-7 | 1994-04-12 | ||
PCT/SE1995/000390 WO1995027461A1 (en) | 1994-04-12 | 1995-04-11 | A method of manufacturing a pants-type diaper or a sanitary panty, and one such absorbent article |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09511426A JPH09511426A (ja) | 1997-11-18 |
JP3786370B2 JP3786370B2 (ja) | 2006-06-14 |
JP3786370B6 true JP3786370B6 (ja) | 2006-08-30 |
Family
ID=
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