JP3785691B2 - Exhaust particulate purification equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれる排気微粒子をフィルタを用いて捕集し、その捕集した排気微粒子を燃焼させてフィルタを再生させる排気微粒子浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの排気中には排気微粒子(以下、パティキュレートという)が多く含まれているため、このパティキュレートを捕集するためのフィルタが排気流路に設けられている。このフィルタは、使用に伴ってその内部に蓄積されるパティキュレートの量が増えると通気性が次第に損なわれ性能が低下するため、フィルタに捕集されたパティキュレートの捕集量が所定量以上になるとフィルタの再生が行われる。
【0003】
このフィルタの再生とは、例えばフィルタの端面に設けられた電気ヒータやパティキュレートの燃焼に要する空気を供給するエアポンプなどの再生手段を作動させることにより、パティキュレートを燃焼除去することを意味する。
また、フィルタに捕集されたパティキュレートの捕集量は、フィルタで発生する差圧(フィルタ差圧)を用いることにより推定することができる。この場合、フィルタ差圧は、フィルタの上流側圧力から下流側圧力を引くことにより求めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フィルタの上流側圧力は、圧力導入管により圧力センサに導入されて検出されるが、フィルタの上流側は、ディーゼルエンジンからのパティキュレートや水分が多いため、それらが圧力センサ系を構成する圧力導入管や圧力センサに付着すると、フィルタ差圧を正確に検出することができなくなり、パティキュレートの捕集量を正確に推定することができなくなる。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みたもので、パティキュレートや水分などの付着による圧力センサ系の異常を検出することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、ディーゼルエンジンが停止してから所定時間経過後に検出されたフィルタ差圧に基づいて、圧力センサ系の異常を判定する異常判定手段を設けたことを特徴としている。
ディーゼルエンジンの作動中には、フィルタ上流側の圧力導入管内の圧力が高くなっているが、その圧力導入管や圧力センサにパティキュレートや水分などが付着すると、ディーゼルエンジンが停止しても圧力導入管内の圧力が低下しにくくなる。このような現象を利用し、ディーゼルエンジン停止後のフィルタ差圧を検出することにより、圧力センサ系の異常を検出することができる。
【0007】
また、ディーゼルエンジンが停止した直後は排気流動があるため、排気流動がなくなる所定時間経過後にフィルタ差圧を検出することによって、圧力センサ系の異常を正確に検出することができる。
請求項2に記載の発明においては、圧力センサ系の異常を判定するためのしきい値を、前記フィルタ差圧の変化状態に応じて設定することを特徴としている。従って、フィルタ差圧の変化状態に応じたしきい値にて、精度よく圧力センサ系の異常を検出することができる。
【0008】
この場合、請求項3に記載の発明のように、フィルタ差圧の過去の最小値に所定値を加えた値をしきい値として設定し、また請求項4に記載の発明のように、ディーゼルエンジンの停止回数が所定回数になる毎に最小値を漸増させるようにすれば、フィルタ差圧の変化状態に応じた適切なるしきい値の設定を行うことができる。
【0009】
また、請求項5に記載の発明のように、異常判定が行われたときに車両の運転者に異常を知らせるようにすれば、部品交換等を速やかに行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に、ディーゼルエンジンの排気浄化装置の全体構成図を示す。
ディーゼルエンジン1の排気管側には、排気されるパティキュレートを捕集するためのフィルタ2とフィルタ3が、排気管の分岐下流側に並列に設けられている。このフィルタ2、3の上流側には捕集されたパティキュレートに着火するための電気ヒータ4、5が設けられている。そして、排気管は再び合流し、マフラ6へと接続されている。また、ディーゼルエンジン1の吸気側にはエアクリーナ7が設けられている。
【0011】
排気管の分岐部2箇所には、排気切り替え弁8、9が配設され、捕集するフィルタを選択する。図1では、フィルタ3側で排気中のパティキュレートを捕集する状態となっている。
エアポンプ(A/P)10の吐出側がエア制御弁11、12を介して、フィルタ2、フィルタ3の上流側に接続されており、エアポンプ10の吸入側には、エアポンプ用エアクリーナ13が設けられている。フィルタ2、フィルタ3の下流側は、エア制御弁14、15を介して、大気開放されている。
【0012】
エア制御弁11、12、14、15は、再生するフィルタに燃焼用のエアを供給する流路を形成するためのものであり、図1では、フィルタ2側の再生のために、エアポンプ10からエア制御弁11、フィルタ2、エア制御弁14、そして大気開放というエア流路が形成されている。
また、フィルタの上流側の圧力が前圧センサ16で検出され、フィルタの下流側の圧力が後圧センサ17で検出される。この場合、フィルタの上流側の圧力は上流側圧力導入管18により前圧センサ16に導入され、フィルタの下流側の圧力は下流側圧力導入管19により後圧センサ17に導入される。さらに、エンジン回転数センサ20および排気温度を検出する排気温センサ21が設けられている。
【0013】
ECU22は、上記したセンサ16、17、20、21からの信号に基づき、捕集側にあるフィルタの捕集量を算出する。この場合、ECU22は、前圧センサ16、後圧センサ17からの信号によりフィルタ前圧からフィルタ後圧を引いてフィルタ差圧を求め、さらにエンジン回転数センサ20、排気温センサ21からの信号によりエンジン回転数と排気温にて求められる排気ガスの体積流量を求め、フィルタ差圧と排気ガスの体積流量とからフィルタの捕集量を算出する。さらに、ECU22は、算出された捕集量が所定量以上になったことを判定すると、捕集しているフィルタを再生するために、上記したエアポンプ10、電気ヒータ4、5、排気切り替え弁8、9、エア制御弁11、12、14、15などを作動させて、フィルタの再生制御を行う。このような捕集量の算出に基づくフィルタの再生制御自体は公知である。
【0014】
ECU22は、上記した制御以外に、上流側圧力導入管18および前圧センサ16からなる圧力センサ系の異常を判定する処理を行う。
図2に、エンジン停止後、所定時間が経過したときのフィルタ差圧をエンジン停止回数に対応させてプロットしたものを示す。前圧センサ16、後圧センサ17からの信号を取り込む場合には、図示しないA/D変換器によりディジタル信号に変換するため、そのA/D変換器の量子化誤差や非線形誤差などにより算出されたフィルタ差圧には、図に示すようにばらつきが生じる。ここで、上流側圧力導入管18や前圧センサ16にパティキュレートや水分などが付着するとフィルタ差圧が図に示すように増大する。従って、そのフィルタ差圧を所定のしきい値と比較することにより、圧力センサ系の異常を判定することができる。
【0015】
ECU22は、圧力センサ系の異常を判定するため、IGスイッチ23がオフ、すなわちエンジン停止すると、図3に示す処理を開始し、まず、エンジン停止後、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップ101)。ここで、所定時間とは、ディーゼルエンジンが停止した直後の排気流動がなくなる時間で、具体的には2〜3秒の時間である。
【0016】
その所定時間が経過すると、前圧センサ16、後圧センサ17からの信号によりフィルタ前圧からフィルタ後圧を引いてフィルタ差圧を求める(ステップ102)。
この後、圧力センサ系の異常を判定するためのしきい値を設定する処理を行う(ステップ103〜108)。なお、ECU3内部には、そのしきい値を決めるためのメモリ値、後述するカウンタ値、圧力センサ系の異常の有無を記憶するEEPROM(不揮発記憶手段)22aが備えられている。
【0017】
まず、ステップ102にて求められたフィルタ差圧がメモリ値より小さいか否かを判定する(ステップ103)。ここで、メモリ値は、過去のフィルタ差圧の最小値を示すものである。今回のフィルタ差圧がメモリ値より小さいときには、今回のフィルタ差圧をメモリ値としてEEPROM22aに記憶する(ステップ104)。なお、このEEPROM22aに記憶されたメモリ値と所定値Aを加えた値がステップ108において、しきい値として設定される。
【0018】
また、エンジンの停止回数を示すカウンタ値がN(例えば20の値)になったか否かを判定する(ステップ105)。カウンタ値がNになるまでカウントアップを行う(ステップ106)。カウンタ値がNになると、メモリ値を所定値Bだけ加えて、メモリ値を漸増させる(ステップ107)。
上記したステップ103から108の処理により、EEPROM22aに記憶されるメモリ値は、図2に示すように、フィルタ差圧が最小値より小さいときにそのときのフィルタ差圧に更新され、またエンジン停止回数が20回になる毎にそのメモリ値を所定値B(例えば1デジット)だけ増加させる。また、しきい値は、メモリ値に対し所定値A(例えば20デジット)だけ大きい値となる。このようなしきい値設定により、設定されたしきい値は、フィルタ差圧の変化状態に応じて変化するものとなる。
【0019】
そして、設定されたしきい値と今回求めたフィルタ差圧とを比較し(ステップ109)、フィルタ差圧がしきい値より大きくなると、圧力センサ系の異常をEEPROM22aに記憶する(ステップ110)。
ECU22は、EEPROM22aに圧力センサ系の異常が記憶されていると、次回の運転開始時(IGオン時)に、警告ランプ25を点灯させ、圧力センサ系の異常を運転者に知らせる。
【0020】
この後、圧力センサ系の部品交換が行われフィルタ差圧が低下して正常状態に復帰した場合には、EEPROM22aの異常記憶がクリアされる(ステップ111)。
なお、上記実施形態において、フィルタ差圧を検出する場合、後圧センサ17はフィルタ下流の大気圧を検出していることになるので、必ずしも上記実施形態で示したような下流側圧力導入管19と後圧センサ17で構成されるものに限らず他の構成により大気圧を検出するものを用いてもよい。
【0021】
また、上記した実施形態では、2つの流路によりパティキュレートの捕集とフィルタの再生を交互に行う、いわゆるデュアルタイプの排気微粒子浄化装置に適用するものを示したが、一方の流路にのみフィルタを設け、他方の流路をバイパス流路として、両流路を排気切り換え弁により切り換え、フィルタの再生時に排気切り換え弁により排気ガスをバイパス流路にバイパスさせてフィルタの再生を行うような排気微粒子浄化装置にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す排気微粒子浄化装置の構成図である。
【図2】エンジン停止後、所定時間が経過したときのフィルタ差圧をエンジン停止回数に対応させてプロットした図である。
【図3】ECU22による圧力センサ系の異常判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、2、3…フィルタ、16…前圧センサ、
17…後圧センサ、18…上流側圧力導入管、19…下流側圧力導入管、
22…ECU、25…警告ランプ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an exhaust particulate purification device that collects exhaust particulates contained in exhaust gas of a diesel engine using a filter and burns the collected exhaust particulates to regenerate the filter.
[0002]
[Prior art]
Since exhaust gas from a diesel engine contains a lot of exhaust particulates (hereinafter referred to as particulates), a filter for collecting the particulates is provided in the exhaust passage. As the amount of particulates accumulated inside the filter increases with use, the air permeability gradually deteriorates and the performance deteriorates, so the collected amount of particulates collected in the filter exceeds a predetermined amount. Then, the filter is regenerated.
[0003]
The regeneration of the filter means that the particulate is burned and removed by operating a regeneration means such as an electric heater provided on the end face of the filter or an air pump for supplying air required for burning the particulate.
Further, the amount of particulates collected by the filter can be estimated by using a differential pressure (filter differential pressure) generated by the filter. In this case, the filter differential pressure can be obtained by subtracting the downstream pressure from the upstream pressure of the filter.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The upstream side pressure of the filter is detected by being introduced into the pressure sensor by the pressure introduction pipe, but the upstream side of the filter contains a large amount of particulates and moisture from the diesel engine, so that the pressure introduction that constitutes the pressure sensor system If it adheres to a tube or a pressure sensor, the filter differential pressure cannot be detected accurately, and the amount of particulates collected cannot be estimated accurately.
[0005]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to detect an abnormality in a pressure sensor system due to adhesion of particulates or moisture.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, there is provided abnormality determination means for determining abnormality of the pressure sensor system based on the filter differential pressure detected after a predetermined time has elapsed since the diesel engine stopped. It is characterized by providing.
While the diesel engine is operating, the pressure in the pressure inlet pipe upstream of the filter is high, but if particulates or moisture adheres to the pressure inlet pipe or pressure sensor, the pressure is introduced even if the diesel engine stops. The pressure in the tube is less likely to decrease. By utilizing such a phenomenon and detecting the filter differential pressure after the diesel engine is stopped, an abnormality in the pressure sensor system can be detected.
[0007]
Further, since there is exhaust flow immediately after the diesel engine is stopped, abnormality of the pressure sensor system can be accurately detected by detecting the filter differential pressure after a lapse of a predetermined time when the exhaust flow ceases.
The invention according to
[0008]
In this case, as in the invention described in
[0009]
Further, as in the fifth aspect of the invention, when the abnormality is determined and the vehicle driver is notified of the abnormality, the parts can be replaced quickly.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows an overall configuration diagram of an exhaust emission control device for a diesel engine.
On the exhaust pipe side of the
[0011]
Exhaust gas switching valves 8 and 9 are provided at two locations of the branch portion of the exhaust pipe, and a filter to be collected is selected. In FIG. 1, the particulates in the exhaust are collected on the
The discharge side of the air pump (A / P) 10 is connected to the upstream side of the
[0012]
The
Further, the upstream pressure of the filter is detected by the
[0013]
The
[0014]
In addition to the control described above, the
FIG. 2 shows a plot of the filter differential pressure corresponding to the number of engine stops when a predetermined time elapses after the engine is stopped. When signals from the
[0015]
The
[0016]
When the predetermined time has elapsed, a filter differential pressure is obtained by subtracting the post-filter pressure from the pre-filter pressure based on signals from the
Thereafter, processing for setting a threshold value for determining abnormality of the pressure sensor system is performed (
[0017]
First, it is determined whether or not the filter differential pressure obtained in
[0018]
Further, it is determined whether or not the counter value indicating the number of engine stops has become N (for example, a value of 20) (step 105). Counting up is performed until the counter value reaches N (step 106). When the counter value becomes N, the memory value is added by a predetermined value B and the memory value is gradually increased (step 107).
As shown in FIG. 2, the memory value stored in the
[0019]
Then, the set threshold value is compared with the currently obtained filter differential pressure (step 109), and when the filter differential pressure becomes larger than the threshold value, the abnormality of the pressure sensor system is stored in the
When the abnormality of the pressure sensor system is stored in the
[0020]
Thereafter, when the pressure sensor system is replaced and the filter differential pressure is reduced to return to the normal state, the abnormal memory of the
In the above embodiment, when the filter differential pressure is detected, the
[0021]
Further, in the above-described embodiment, the present invention is applied to a so-called dual type exhaust particulate purification device that alternately collects particulates and regenerates a filter by two flow paths, but only in one flow path. Exhaust that provides a filter and uses the other flow path as a bypass flow path, switches both flow paths with an exhaust switching valve, and regenerates the filter by bypassing the exhaust gas to the bypass flow path with the exhaust switching valve when the filter is regenerated. The present invention can also be applied to a particulate purification apparatus.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of an exhaust particulate purification device showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph plotting the filter differential pressure when a predetermined time has elapsed after the engine has stopped, in correspondence with the number of engine stops.
FIG. 3 is a flowchart showing abnormality determination processing of the pressure sensor system by the
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
17 ... rear pressure sensor, 18 ... upstream pressure introduction pipe, 19 ... downstream pressure introduction pipe,
22 ... ECU, 25 ... warning lamp.
Claims (5)
前記ディーゼルエンジンが停止してから所定時間経過後に検出された前記フィルタ差圧に基づいて、前記圧力センサ系の異常を判定する異常判定手段(101〜109)を有することを特徴とする排気微粒子浄化装置。A filter (2, 3) provided in the exhaust passage of the diesel engine (1) for collecting exhaust particulates, and pressure detection means (17-19) for detecting an upstream pressure and a downstream pressure of the filter. The pressure detecting means has a pressure sensor system comprising a pressure sensor (16) for detecting the upstream pressure of the filter and a pressure introducing pipe (18) for introducing the upstream pressure of the filter to the pressure sensor. In the exhaust particulate purification apparatus, the amount of exhaust particulate collection is estimated based on the filter differential pressure obtained by subtracting the downstream pressure from the detected upstream pressure of the filter, and the filter is regenerated.
Exhaust particulate purification comprising abnormality determination means (101 to 109) for determining abnormality of the pressure sensor system based on the filter differential pressure detected after a predetermined time has elapsed since the diesel engine stopped. apparatus.
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