JP3783899B2 - Seal structure and sealing method for fluid pressure actuator - Google Patents

Seal structure and sealing method for fluid pressure actuator Download PDF

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧アクチュエータのシール構造及びシール方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
例えばエア圧を利用したエアシリンダにおいては、エアシリンダを構成する部材同士が摺動する箇所を何らかの手段によりシールすることで、摺動箇所からのエアの漏れを防止しておく必要がある。ここで従来におけるシール構造の一例を図１０に示す。なお、これと同種の従来技術は、例えば特公昭６３−２３４２６号公報にも開示されている。
【０００３】
従来技術のシール構造によると、エアシリンダ７１を構成するハウジング７２内にはピストンロッド７３が挿通されている。ピストンロッド７３の一端側には、図示しないピストンが設けられている。そして、そのピストンの両側に区画された両室へのエア給排により、ピストンロッド７３がハウジング７２から出没するように構成されている。ハウジング７２内に形成されたパッキング収容空間７４には、シールパッキング７５が収容されている。シールパッキング７５は環状であって、その内周側に２つのリップ状のシール部７６，７７を備えている。これらのシール部７６，７７の先端がロッド外周面に摺接するように配置される結果、相対移動するシリンダ構成部材同士の摺動箇所のシールが図られている。
【０００４】
また、このようなシール構造であると、一段めのシール部７６及び二段めのシール部７７のいずれか一方のみを設けた場合と比べてシール部７６，７７に摩耗が起こりにくくなり、シール力の早期低下も阻止される。そのため、シール寿命がいくぶん長くなることで摺動箇所から外部へのエア漏れが防止され、シリンダ７１の耐久性が向上につながるものと考えられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によると、一段めのシール部７６及び二段めのシール部７７をロッド外周面に対してともに当初から摺接させた状態で、エアシリンダ７１の使用が開始される。従って、両シール部７６，７７にはほぼ同時に摩耗が生じることとなり、いわばシール力に無駄が多かった。このため、期待するほどシール寿命を飛躍的に長くすることができなかった。
【０００６】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール寿命を飛躍的に長くすることができる流体圧アクチュエータのシール構造及びシール方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項１に記載の発明では、 相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シールパッキングのシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
前記補助シールパッキングのシール部を前記主シールパッキングのシール部が摺接する前記アクチュエータ構成部材から離間する方向に付勢して弾性変形させておくためのシール部押圧体を前記補助シールパッキングのシール部と前記アクチュエータ構成部材との間に係脱可能に設け、そのシール部押圧体の係止により前記補助シールパッキングのシール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール構造をその要旨とする。
【０００８】
請求項２に記載の発明では、 相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
前記補助シール部を前記主シール部が摺接する前記アクチュエータ構成部材から離間する方向に付勢して弾性変形させておくためのシール部押圧体を前記補助シール部と前記アクチュエータ構成部材との間に係脱可能に設け、そのシール部押圧体の係止により前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール構造をその要旨とする。
【００１０】
請求項３に記載の発明は、請求項１又は２において、前記シール部押圧体は、前記補助シールパッキングのシール部または前記補助シール部に係止することにより同シール部を径方向に付勢して弾性変形させる係止部と、前記アクチュエータ構成部材同士の相対移動方向に沿った移動による係脱動作を行う際に用いられる操作部とを備える筒状部材であるとした。
【００１１】
請求項４に記載の発明は、請求項３において、前記シール部押圧体は可撓性材料からなり、かつ自身の軸線方向に沿って形成されたスリットを備えているとした。
【００１２】
請求項５に記載の発明は、請求項３または４において、前記操作部はアクチュエータ外側に露呈するように設置されているとした。
請求項６に記載の発明は、相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、一方のアクチュエータ構成部材側に第１係止構造を設けるとともに前記補助シールパッキング側に前記第１係止構造に係脱可能な第２係止構造を設け、両係止構造同士の係止に基づく前記補助シールパッキンの拡径によって、前記シール部を他方のアクチュエータ構成部材から離間させる方向に同補助シールパッキングを弾性変形させておくことにより、同シール部を前記他方のアクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造をその要旨とする。
請求項７に記載の発明は、相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、一方のアクチュエータ構成部材側に第１係止構造を設けるとともに前記補助シール部側に前記第１係止構造に係脱可能な第２係止構造を設け、両係止構造同士の係止に基づく前記補助シール部の拡径によって、他方のアクチュエータ構成部材から離間させる方向に同補助シール部を弾性変形させておくことにより、同シール部を前記他方のアクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造をその要旨とする。
【００１３】
請求項８に記載の発明は、請求項７において、前記第１係止構造は複数の係止孔であり、前記第２係止構造はアクチュエータ外側から前記各係止孔を介して操作可能な複数の係止突起であるとした。
【００１４】
請求項９に記載の発明は、請求項１乃至８のいずれか１項において、前記補助シールパッキングのシール部または前記補助シール部はリップ形状であるとした。
【００１５】
請求項１０に記載の発明では、請求項１に記載の流体圧アクチュエータのシール構造によるシール方法において、前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接させ、前記補助シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持し、かつ前記主シールパッキングのシール部のシール力がある程度低下した後に同補助シールパッキングのシール部を同アクチュエータ構成部材に対して摺接させるようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール方法をその要旨とする。
【００１６】
請求項１１に記載の発明では、請求項２に記載の流体圧アクチュエータのシール構造によるシール方法において、前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接させ、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持し、かつ前記主シール部のシール力がある程度低下した後に同補助シール部を同アクチュエータ構成部材に対して摺接させるようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール方法をその要旨とする。
【００１７】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項１に記載の発明によると、使用当初においては、主シールパッキングのシール部のみがアクチュエータ構成部材に対して摺接する。このとき、補助シールパッキングのシール部は未だ摺接不能な状態にあるため、少なくとも所定期間が経過するまでの間、同シール部には摩耗が生じえない。即ち、両シールパッキングのシール力が同時に低下することはなく、所定期間が経過するまでの間、補助シールパッキングのシール力は損なわれずに温存される。それゆえ、シール力の無駄も少なく、従来に比べてシール寿命を飛躍的に長くすることができる。
【００１８】
請求項２に記載の発明によると、使用当初においては、シールパッキングの主シール部のみがアクチュエータ構成部材に対して摺接する。このとき、補助シール部は未だ摺接不能な状態にあるため、少なくとも所定期間が経過するまでの間、補助シール部には摩耗が生じえない。つまり、両シール部のシール力が同時に低下することはなく、所定期間が経過するまでの間、補助シール部のシール力は損なわれずに温存される。それゆえ、シール力の無駄も少なく、従来に比べてシール寿命を飛躍的に長くすることができる。また、このようなシール構造であると、複数のシールパッキングを用いた場合に比べてコンパクト化に好都合となる。
【００１９】
請求項１または２に記載の発明によると、シール部押圧体が前記シール部に係止している状態のときには、同シール部はアクチュエータ構成部材に対して摺接不能な状態に維持されている。シール部押圧体による係止状態を解除すると、アクチュエータ構成部材から離間する方向に付勢されていた同シール部は、元の形状に弾性的に復帰して、同アクチュエータ構成部材に摺接するようになる。従って、同シール部の弾性力が好適なシール力として作用するとともに、そのシール力を確実に温存することができる。
【００２０】
請求項３に記載の発明によると、操作部を操作することにより、アクチュエータ構成部材同士の相対移動方向に沿ってシール部押圧体を簡単に移動させることができる。従って、シール部押圧体の移動による係脱動作を比較的容易に行うことができる。
【００２１】
請求項４に記載の発明によると、このようなスリットを備えるシール部押圧体であると、変形力の付加による拡径・縮径が可能であるため、アクチュエータ構成部材への着脱に便利になる。また、可撓性材料からなるシール部押圧体であるので、前記変形力を取り除けば元の形状に復帰することができる。
【００２２】
請求項５に記載の発明によると、アクチュエータ外側に露呈するように操作部を設置しておくと、シール部押圧体を外部操作することが可能となる。従って、流体圧アクチュエータをあえて分解しなくても、シール部押圧体の係止を解除することができる。
【００２３】
請求項６または７に記載の発明によると、両係止構造が係止している状態のときには、補助シールパッキングが拡径しているため、そのシール部はアクチュエータ構成部材に対して摺接不能な状態に維持されている。このような係止状態を解除すると、補助シールパッキングが元の大きさに弾性的に復帰し、アクチュエータ構成部材から離間していた前記シール部がアクチュエータ構成部材に摺接するようになる。従って、補助シールパッキングの弾性力が好適なシール力として作用する。また、この構成であるとシール部押圧体が不要になるため、それを使用した構成に比べて構造が簡単になる。
【００２４】
請求項８に記載の発明によると、アクチュエータ構成部材の各係止孔に補助シールパッキングの各係止突起を係止することにより、補助シールパッキングを確実に拡径させておくことができる。また、各係止孔を介して各係止突起を外部操作することにより、各係止突起を各係止孔から取り外して補助シールパッキングを元の大きさに弾性的に復帰させることができる。従って、流体圧アクチュエータをあえて分解しなくても足りる。
【００２５】
請求項９に記載の発明によると、前記シール部をリップ形状にしておくと、流体圧が加わったときに、同シール部がアクチュエータ構成部材側に押し付けられるように変形する。このため、高いシール力を確保することができ、摺接箇所を介した流体漏れを防止する効果がいっそう高くなる。
【００２６】
請求項１０に記載の発明によると、使用当初においては、主シールパッキングのシール部のみがアクチュエータ構成部材に対して摺接する。従って、主シールパッキングのシール部が摩耗してシール力がある程度低下するまでの間は、主シールパッキングの作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからの流体漏れが防止される。補助シールパッキングのシール部については摺接不能な状態にあるため、少なくともこのとき同シール部には摩耗が生じえない。そして、主シールパッキングのシール力がある程度低下した後においては、今度は補助シールパッキングの作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからの流体漏れが防止される。つまり、両シールパッキングのシール力が同時に低下することはなく、主シールパッキングのシール力がある程度低下するまでの間、補助シールパッキングのシール力は損なわれずに温存される。それゆえ、シール力の無駄が最小限に抑えられ、従来に比べてシール寿命を飛躍的に長くすることができる。
【００２７】
請求項１１に記載の発明によると、使用当初においては、シールパッキングの主シール部のみがアクチュエータ構成部材に対して摺接する。従って、主シール部が摩耗してシール力がある程度低下するまでの間は、主シール部の作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからの流体漏れが防止される。補助シール部については摺接不能な状態にあるため、少なくともこのとき補助シール部には摩耗が生じえない。そして、主シール部のシール力がある程度低下した後においては、今度は補助シール部の作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからの流体漏れが防止される。つまり、両シール部のシール力が同時に低下することはなく、主シール部のシール力がある程度低下するまでの間、補助シール部のシール力は損なわれずに温存される。それゆえ、シール力の無駄が最小限に抑えられ、従来に比べてシール寿命を飛躍的に長くすることができる。また、このようなシール方法であると、複数のシールパッキングを用いた場合に比べてコンパクト化に好都合となる。
【００２８】
【発明の実施の形態】
［第１の実施の形態］
以下、本発明をエアシリンダ１における内周シール構造及び内周シール方法に具体化した一実施形態を、図１，図２に基づき詳細に説明する。
【００２９】
図１（ａ）には、流体圧アクチュエータとしてのエアシリンダ１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ１はこの状態で使用される。
【００３０】
このエアシリンダ１を構成するハウジング２は、略円筒状の全体形状を有している。アクチュエータ構成部材としてのハウジング２は、パッキング収容空間３及び図示しないピストン収容空間をその内部に備えている。パッキング収容空間とピストン収容空間とは、ピストンロッド４を挿通するためのロッド挿通孔５を介して互いに連通されている。
【００３１】
ピストン収容空間内には、図示しないピストンがハウジング軸線方向に沿って往復動可能に収容されている。ピストンはピストン収容空間内を２つの室（図示略）に区画する。ハウジング２の外周面には、一対の室にそれぞれ連通する図示しない一対のエア給排ポートが形成されている。両ポートを介してピストンの両側に交互に流体としてのエアが供給され、これによりピストンが駆動される。
【００３２】
ピストンにおける一方の端面中央部には、アクチュエータ構成部材としてのピストンロッド４が取り付けられている。ピストンロッド４は、ロッド挿通孔５を通り抜けてシリンダ外部に突出している。従って、ピストンを駆動すると、ピストンロッド４がエアシリンダ１のロッド側端面から出没する。
【００３３】
パッキング収容空間３には、２つのシールパッキング６，７がピストンロッド４に挿通された状態で収容されている。図１（ａ）において右側（ピストン収容空間に近い側）に位置するものを主シールパッキング６と呼び、図１（ａ）において左側（ピストン収容空間から遠い側）に位置するものを補助シールパッキング７と呼ぶことにする。
【００３４】
本実施形態において両シールパッキング６，７は同一の形状を有する。両者６，７はいずれも環状であって、ゴム等の弾性体を材料として金型成形されたものである。これらのシールパッキング６，７は、２箇所にリップ形状のシール部８，９を備えていることから、略Ｙ字状の断面形状を有している。シールパッキング６，７において外周側には外側シール部８が位置し、内周側には内側シール部９が位置している。外側シール部８は、その先端部がパッキング収容空間３の内壁面に対して当接している。また、外側シール部８及び内側シール部９は環状基部１０から突出しており、ともにその先端部がピストン収容空間の方向を向いている。即ち、両シール部８，９の先端部は、エアが漏れ出す際の流れの方向とほぼ反対の方向を向いている。エア圧が付加したとき、両シール部８，９は互いの先端部が離間するようなかたちで変形する。
【００３５】
このエアシリンダ１は、シール部押圧体としての押圧スリーブ１１を備えている。図２に示されるように、押圧スリーブ１１は円筒状をした部材であって、ピストンロッド４が挿通可能な中心孔１２を有している。この中心孔１２の内径は、エアシリンダ１の使用時に押圧スリーブ１１自身がピストンロッド４と摺接しない程度の大きさに設計されていることが望ましい。
【００３６】
押圧スリーブ１１を構成する筒状の係止部１３の一端には、操作部としてのフランジ１４が形成されている。図１（ａ）の状態において前記係止部１３は、全体的にロッド挿通孔５内に挿入されている。このような完全挿入状態のとき、係止部１３の先端部がパッキング収容空間３のちょうど半分の深さに達するように設計されている。従って、係止部１３は、主シールパッキング６の内側シール部９に係止することはない反面、補助シールパッキング７の内側シール部９に係止することが可能である。つまり、図１（ａ）に示されるように、主シールパッキング６の内側シール部９は、ロッド外周面に対して当初から摺接する状態に配置されている。一方、補助シールパッキング７の内側シール部９は、ロッド外周面に対して当初は摺接不能かつ所定期間経過後から摺接可能な状態に配置されている。そして、押圧スリーブ１１の係止部１３は、内側シール部９を径方向に付勢して弾性変形させることで、ロッド外周面から同シール部９を離間させておく役割を果たしている。
【００３７】
係止部１３の先端縁には、外側に捲れ上がった状態の捲れ上がり部１３ａが設けられている。捲れ上がり部１３ａがあると内側シール部９の係止部１３からの脱落防止が図られるため、内側シール部９の係止がより確実な状態となる。ロッド挿通孔５から突出するフランジ１４は、図１（ａ）の状態ではその内側端面がハウジング２のロッド側端面２ａに当接している。即ち、フランジ１４はシリンダ外側に露呈するように設置されている。
【００３８】
このフランジ１４は、ピストンロッド４の軸線方向（即ちアクチュエータ構成部材同士の相対移動方向）に沿って押圧スリーブ１１を移動させる際に用いられる。それにより、係止部１３及び内側シール部９の係脱動作が行われる。
【００３９】
この押圧スリーブ１１は可撓性材料からなる筒状部材であって、図２に示されるように自身の軸線方向に沿って形成されたスリット１５を備えている。従って、変形力を付加することにより、着脱時に押圧スリーブ１１を拡径または縮径することが可能である。また、可撓性材料からなる押圧スリーブ１１であるので、前記変形力を取り除けば元の形状に復帰する。
【００４０】
図１（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後の、より具体的には主シールパッキング６の内側シール部９に摩耗が生じた状態のエアシリンダ１が示されている。つまり、エア圧が無付加であるとロッド外周面と内側シール部９との間に部分的に隙間ができるため、シール力がある程度低下したものとなっている。このため、使用を続行するとやがて摺動箇所から外部にエア漏れが起こるおそれがある。従って、この場合には押圧スリーブ１１をピストンロッド４の軸線方向に沿って移動させることにより、押圧スリーブ１１をエアシリンダ１から引き抜いて使用する。すると、補助シールパッキング７の内側シール部９が元の形状に弾性的に復帰し、ロッド外周面に摺接するようになる。ゆえに、補助シールパッキング７の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所から外部へのエア漏れが防止される。
【００４１】
主シールパッキング６の内側シール部９が摩耗してシール力がある程度低下するまでの間は、主シールパッキング６の作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからのエア漏れが防止される。補助シールパッキング７の内側シール部９については摺接不能な状態にあるため、少なくとも図１（ａ）の状態では同シール部９には摩耗が生じえない。そして、主シールパッキング６のシール力がある程度低下した後においては、今度は補助シールパッキング７の作用により摺動箇所のシールが図られ、そこからのエア漏れが防止される。つまり、両シールパッキング６，７のシール力が同時に低下することはなく、主シールパッキング６のシール力がある程度低下するまでの間、補助シールパッキング７のシール力は損なわれずに温存されることとなる。
【００４２】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
（イ）本実施形態のエアシリンダ１では、補助シールパッキング７のシール力が一定期間損なわれずに温存されることから、シール力の無駄が最小限に抑えられる。つまり、シール箇所は本来１箇所で足りるので、シール箇所が当初から２箇所である図１０の従来技術のような無駄がないからである。このため、従来に比べてシール寿命を飛躍的に長くすることができる。具体的にいうと、本実施形態の場合であれば、仮にシールパッキング６，７を１つのみ用いたときの約２倍のシール寿命を達成することができる。
【００４３】
（ロ）本実施形態のエアシリンダ１では、シール部押圧体として上記のような押圧スリーブ１１を用いている。よって、押圧スリーブ１１が補助シールパッキング７の内側シール部９に係止している状態のときには、同シール部９はロッド外周面に対して摺接不能な状態に維持される。押圧スリーブ１１による係止状態を解除すると、ロッド外周面から離間する方向に付勢されていた同シール部９は、元の形状に弾性的に復帰してロッド外周面に摺接するようになる。つまり、このような押圧スリーブ１１があると、補助シールパッキング７の内側シール部９のシール力を確実に温存しておくことができる。
【００４４】
（ハ）本実施形態における押圧スリーブ１１は、係止部１３とフランジ１４とを備えたものである。従って、フランジ１４を把持して引っ張ることにより、ピストンロッド４の軸線方向に沿って押圧スリーブ１１を簡単に移動、撤去することができる。従って、押圧スリーブ１１の移動により係合を解除する動作を比較的容易に行うことができる。また、押圧スリーブ１１は可撓性材料からなりかつスリット１５を備えていることから、変形力の付加による拡径・縮径が可能である。従って、このハウジング２への着脱を簡単に行うことができ便利である。さらに、フランジ１４はシリンダ外側に露呈するように設置されているため、押圧スリーブ１１は外部操作されることが可能となっている。従って、エアシリンダ１をあえて分解しなくても、または分解不能な構造であっても、押圧スリーブ１１の係止を解除することができる。以上述べたように、本実施形態のエアシリンダ１は極めて取扱性・操作性に優れたものとなっている。
【００４５】
（ニ）本実施形態のエアシリンダ１では、両シールパッキング６，７の両シール部８，９がいずれもリップ形状になっている。従って、ピストン収容空間側からエア圧が加わったとき、外側シール部８がパッキング収容空間３の内壁面側に押し付けられ、内側シール部９がロッド外周面側に押し付けられるように変形する。このため、被シール面に高いシール力を確保することができ、摺接箇所を介した外部へのエア漏れを防止する効果がいっそう高くなる。
［第２の実施の形態］
次に、第２の実施形態における内周シール構造及び内周シール方法を図３，図４に基づき詳細に説明する。実施形態１と共通する部分については同一の部材番号を付すものとする。
【００４６】
図４（ａ）には、エアシリンダ２１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ２１はこの状態で使用される。図４（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後のエアシリンダ２１が示されている。
【００４７】
この実施形態のエアシリンダ２１は、押圧スリーブ１１を備えていない点が前記実施形態１のエアシリンダ１と相違し、その代わりに次のような係止構造を備えている。
【００４８】
ハウジング２のロッド側端面２ａには、第１係止構造としての係止孔２４が形成されている。係止孔２４は断面円形状かつ複数個（ここでは４個）であって、ロッド側端面２ａの表裏を貫通している。図３に示されるように、各係止孔２４は、ピストンロッド４を包囲するとともに同ピストンロッド４を中心として回転対象となるように配置されている。
【００４９】
一方、補助シールパッキング２３の環状基部１０には、各係止孔２４に係脱可能な第２係止構造としての係止突起２５が形成されている。係止突起２５は円柱状かつ複数個（ここでは４個）であって、それらは各係止孔２４に対応した位置にそれぞれ突設されている。ここで、各係止孔２４が座している第１の仮想円及び各係止突起２５が座している第２の仮想円をそれぞれ想定する。第１の仮想円の直径は、補助シールパッキング７に応力が付加していない状態において、第２の仮想円の直径よりも大きくなるように設計されている必要がある。従って、図４（ａ）のごとく各係止孔２４に各係止突起２５を係止したときには、補助シールパッキン２３が径方向に引っ張られて若干拡径した状態となる。このとき、補助シールパッキング２３の内側シール部９は、ロッド外周面から離間する方向に弾性変形するとともに、一定期間のあいだ摺接不能な状態に維持される。
【００５０】
主シールパッキング２２の内側シール部９に摩耗が生じてある程度シール力がある程度低下してきたら、図４（ｂ）に示されるように各係止孔２４と各係止突起２５との係止を解除して使用する。具体的には、各係止孔２４内において見えている各係止突起２５の頭部を先の尖ったもので押圧操作すればよい。すると、各係止突起２５が各係止孔２４から外れて引っ張り力がなくなる結果、補助シールパッキング２３が元の形状に弾性的に復帰し、内側シール部９がロッド外周面に摺接するようになる。ゆえに、補助シールパッキング２３の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所から外部へのエア漏れが防止される。
【００５１】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
（イ）本実施形態でも両シールパッキング２２，２３のシール力が同時に低下することはなく、主シールパッキング２２のシール力がある程度低下するまでの間、補助シールパッキング２３のシール力は損なわれずに温存される。従って、シール力の無駄が最小限に抑えられ、シール寿命を飛躍的に長くすることができる。
【００５２】
（ロ）本実施形態のエアシリンダ２１では、係止孔２４と係止突起２５との係止により、一定期間のあいだ補助シールパッキング２３の内側シール部９をロッド外周面に対して摺接不能な状態に維持する構造となっている。従って、補助シールパッキング２３の内側シール部９のシール力を確実に温存しておくことができる。また、押圧スリーブ１１のようなシール部押圧体が不要になるため、それを使用したものに比べて構造が簡単になる。
【００５３】
（ハ）このエアシリンダ２１では、シリンダ外部からの押圧操作により、各係止突起２５を各係止孔２４から取り外して、補助シールパッキング２３を元の大きさに弾性的に復帰させることができる。従って、エアシリンダ２１をあえて分解しなくても足り、極めて取扱性・操作性に優れたものとすることができる。
［第３の実施の形態］
次に、第３の実施形態における内周シール構造及び内周シール方法を図５に基づき詳細に説明する。実施形態１と共通する部分については同一の部材番号を付すものとする。
【００５４】
図５（ａ）には、エアシリンダ３１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ３１はこの状態で使用される。図５（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後のエアシリンダ３１が示されている。
【００５５】
この実施形態のエアシリンダ３１では、シールパッキング３２を１つのみ使用している。このシールパッキング３２は、リップ形状をした２つのシール部３３，３４を内周側に備えている。図４（ａ）において右側（ピストン収容空間に近い側）に位置するものを主シール部３３と呼び、図５（ａ）において左側（ピストン収容空間から遠い側）に位置するものを補助シール部３４と呼ぶことにする。これらのシール部３３，３４は、実施形態１において述べた内側シール部９に相当する役割を担っている。また、両シール部３３，３４は、ほぼ同じ長さ・同じ角度となるように環状基部３５から突設されている。
【００５６】
図５（ａ）のように押圧スリーブ１１を挿入した状態では、主シール部３３のみがロッド外周面に対して摺接する。補助シール部３４は、係止部１３により径方向に押圧される結果、ロッド外周面に対して摺接不能な状態に配置される。
【００５７】
主シール部３３に摩耗が生じてシール力がある程度低下してきたら、図５（ｂ）に示されるように押圧スリーブ１１を引き抜いて使用する。すると、補助シール部３４が元の形状に弾性的に復帰し、ロッド外周面に摺接するようになる。ゆえに、シールパッキング３５の補助シール部３４の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所から外部へのエア漏れが防止される。
【００５８】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
（イ）本実施形態でもシールパッキング３２の両シール部３３，３４のシール力が同時に低下することはなく、主シール部３３のシール力がある程度低下するまでの間、補助シール部３４のシール力は損なわれずに温存される。従って、シール力の無駄が最小限に抑えられ、シール寿命を飛躍的に長くすることができる。なお、実施形態１にて述べた各作用効果ロ、ハ、ニを奏することもいうまでもない。
【００５９】
（ロ）また、本実施形態によれば、複数のシールパッキング６，７を用いた実施形態１に比べて、シールパッキング３２自体を小さく形成することができる。従って、パッキング収容空間も小さくて足り、全体のコンパクト化に好都合となる。
［第４の実施の形態］
次に、第４の実施形態における外周シール構造及び外周シール方法を図６に基づき詳細に説明する。
【００６０】
図６（ａ）には、エアシリンダ４１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ４１はこの状態で使用される。図６（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後のエアシリンダ４１が示されている。
【００６１】
アクチュエータ構成部材としてのシリンダチューブ４２の両端は、図示しないカバーによって閉塞されている。その結果、シリンダチューブ４２内にはピストン収容空間４３が形成されている。ピストン収容空間４３内には、アクチュエータ構成部材であるピストン４４がチューブ軸線方向に沿って往復動可能に収容されている。同ピストン４４はピストン収容空間４３を２つの圧力作用室に区画している。
【００６２】
ピストン４４の外周部には、パッキング装着部としての環状のパッキング嵌着溝４５が形成されている。このパッキング装着溝４５には、２つのシールパッキング４６，４７が嵌着されている。図６（ａ）において左側に位置するものを主シールパッキング４６と呼び、図６（ａ）において右側に位置するものを補助シールパッキング４７と呼ぶことにする。本実施形態における両シールパッキング４６，４７も同一の形状を有し、かつリップ形状をした外周シール部８Ａ及び内周シール部９Ａを備えている。
【００６３】
シール部押圧体としての押圧スリーブ４８には、筒状の係止部４９が設けられている。図６（ａ）においてその係止部４９は、補助シールパッキング４７の外側シール部８Ａに係止している。その結果、主シールパッキング４６の外側シール部８Ａは、チューブ内周面に対して当初から摺接する状態に配置されている。一方、補助シールパッキング４７の外側シール部８Ａは、チューブ内周面に対して当初は摺接不能かつ所定期間経過後から摺接可能な状態に配置されている。
【００６４】
つまり、押圧スリーブ４８の係止部４９は、補助シールパッキング４７の外側シール部９を径方向に付勢して弾性変形させることで、チューブ内周面から同シール部９を離間させておく役割を果たしている。
【００６５】
主シールパッキング４６の外側シール部８Ａに摩耗が生じてシール力がある程度低下してきたら、図６（ｂ）に示されるように押圧スリーブ４８をチューブ軸線方向に引き抜いて使用する。すると、補助シールパッキング４７の外側シール部８Ａが元の形状に弾性的に復帰し、チューブ内周面に摺接するようになる。ゆえに、補助シールパッキング４７の外側シール部８Ａの弾性力が好適なシール力として作用する。その結果、チューブ内周面とピストン外周面とがなす隙間を介した圧力作用室間のエア漏れが防止される。
【００６６】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
（イ）本実施形態でも両シールパッキング４６，４７のシール力が同時に低下することはなく、主シールパッキング４６のシール力がある程度低下するまでの間、補助シールパッキング４７のシール力は損なわれずに温存される。従って、シール力の無駄が最小限に抑えられ、シール寿命を飛躍的に長くすることができる。
【００６７】
（ロ）この実施形態によれば、実施形態１において列挙した作用効果ロ、ニも奏することができる。
［第５の実施の形態］
次に、第５の実施形態における外周シール構造及び外周シール方法を図７に基づき詳細に説明する。
【００６８】
図７（ａ）には、エアシリンダ５１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ５１はこの状態で使用される。図７（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後のエアシリンダ５１が示されている。
【００６９】
ここでは、リップ形状をした２つのシール部５３，５４をその外周側に備えたシールパッキング５２を１つのみ使用している。
図７（ａ）のように押圧スリーブ４８を挿入した状態では、主シール部５３のみがチューブ内周面に対して摺接する。補助シール部５４は、係止部４９により径方向に押圧される結果、チューブ内周面に対して摺接不能な状態に配置される。
【００７０】
主シール部５３に摩耗が生じてシール力がある程度低下してきたら、図７（ｂ）に示されるように押圧スリーブ４８を引き抜いて使用する。すると、補助シール部５４が元の形状に弾性的に復帰し、チューブ内周面に摺接するようになる。ゆえに、シールパッキング５２の補助シール部５４の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所からのエア漏れが防止される。
【００７１】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
（１）本実施形態でもシールパッキング５２の両シール部５３，５４のシール力が同時に低下することはなく、主シール部５３のシール力がある程度低下するまでの間、補助シール部５４のシール力は損なわれずに温存される。従って、シール力の無駄が最小限に抑えられ、シール寿命を飛躍的に長くすることができる。
【００７２】
（２）また、本実施形態によれば、実施形態４に比べてシールパッキング５２自体を小さく形成することができる。従って、パッキング収容溝４５も小さくて足り、全体のコンパクト化に好都合となる。
［第６の実施の形態］
次に、第６の実施形態における内周シール構造及び内周シール方法を図８に基づき詳細に説明する。
【００７３】
図８（ａ）には、エアシリンダ６１の使用を開始する前の状態が示されている。使用を開始した当初から一定期間が経過するまでの間、同エアシリンダ６１はこの状態で使用される。図８（ｂ）には、使用を開始してから一定期間が経過した後のエアシリンダ６１が示されている。
【００７４】
本実施形態では、主シールパッキング６が１つ、補助シールパッキング７が２つ使用されている。図８において右側にあるものを一段めの補助シールパッキング７と呼び、左側にあるものを二段めの補助シールパッキング７と呼ぶことにする。
【００７５】
また、ここでは３つのシールパッキング６，７を収容するために、パッキング収容空間３が実施形態１のそれよりも大きく形成されている。押圧スリーブ１１Ａは、完全挿入状態のときに係止部１３の先端部がパッキング収容空間３の約２／３の深さに達するように設計されている。従って、図８（ａ）に示すように、補助シールパッキング７の内側シール部９は、２つとも、ロッド外周面に対して当初は摺接不能かつ所定期間経過後から摺接可能な状態に配置されている。
【００７６】
主シールパッキング６の内側シール部９に摩耗が生じた場合、図８（ｂ）に示されるように、ピストンロッド４の軸線方向に沿って、押圧スリーブ１１Ａを補助シールパッキング７の１個分の長さだけ移動させる。すると、一段めの補助シールパッキング７の内側シール部９が元の形状に弾性的に復帰し、ロッド外周面に摺接するようになる。ゆえに一段めの補助シールパッキング７の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所から外部へのエア漏れが防止される。
【００７７】
一段めの補助シールパッキング７の内側シール部９にも摩耗が生じた場合、図８（ｃ）に示されるように、押圧スリーブ１１Ａをさらに移動させ、それをピストンロッド４から引き抜いた状態で使用する。すると、今度は二段めの補助シールパッキング７の内側シール部９が元の形状に弾性的に復帰し、ロッド外周面に摺接するようになる。ゆえに二段めの補助シールパッキング７の弾性力が好適なシール力として作用し、摺動箇所から外部へのエア漏れが防止される。
【００７８】
つまり、３つのシールパッキング６，７のシール力が同時に低下することはなく、主シールパッキング６のシール力がある程度低下するまでの間、両補助シールパッキング７のシール力が損なわれずに温存される。同様に、一段めの補助シールパッキング７のシール力がある程度低下するまでの間、二段めの補助シールパッキング７のシール力が損なわれずに温存される。
【００７９】
さて、以下に本実施形態において特徴的な作用効果を挙げる。
（イ）このような構成のエアシリンダ６１であっても、実施形態１と同様の作用効果イ〜ニを奏することはいうまでもない。特に本実施形態によれば、仮にシールパッキング６，７を１つのみ用いたときの約３倍のシール寿命を達成することができ、従来に比較してシール寿命が飛躍的に長くなる。
【００８０】
なお、本発明は上記１〜６の各実施形態に限定されることはなく、例えば次のような別の形態に変更することが可能である。
◎ 図９に示す別例のように、シール部押圧体である押圧スリーブ１１Ｂの内端面側に、切欠凹部６６を形成しておくことがよい。このようにすると、切欠凹部６６に工具等の先端を係合することが可能となる。ゆえに、フランジ１４がロッド側端面２ａに密着していたとしても、押圧スリーブ１１Ｂとの間に空隙をあけることができ、押圧スリーブ１１Ｂをピストンロッド４からより簡単に引き抜くことが可能となる。
【００８１】
◎ 実施形態２において、補助シールパッキング２３側の第２係止構造として係止孔２４のような凹状係止構造を採用し、かつハウジング２側の第１係止構造として係止突起２５のような凸状係止構造を採用することも可能である。ただし、外部操作が可能になるという点を鑑みると、実施形態２の構成のほうが好ましい。
【００８２】
◎ 各シール部８，９…は必ずしもリップ形状に限定されるわけではなく、それ以外の形状であってもよい。
◎ 複数のシールパッキング６，７…を用いている実施形態において、各シールパッキング６，７…は必ずしも同一断面形状でなくてもよい。また、補助シールパッキング７，２３…の数は、１つまたは２つのみに限定されることはなく、３つ以上であっても勿論よい。
【００８３】
◎ シールパッキング３５に主シール部３３を１つ及び補助シール部３４を１つ設けた実施形態３に代え、補助シール部３４を２つまたはそれ以上設け、かつ図８のようにそれら３４を時間差で使用してもよい。
【００８４】
◎ 本発明のシール構造及びシール方法は、エアシリンダ以外にも他の流体を利用したシリンダに適用されることができる。また、かかる流体圧シリンダに止まることはなく、その他の流体圧アクチュエータに適用されることができる。
【００８５】
ここで、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
（１） 前記係止部の先端縁には、外側に捲れ上がった捲れ上がり部が設けられていることを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造。この構成であると、係止部からのシール部の脱落防止が図られ、係止がより確実な状態となる。
【００８６】
（２） 前記操作部は前記係止部の外端側に形成されたフランジであり、そのフランジの内端面側には切欠凹部が形成されていることを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造。この構成であると、切欠凹部に工具等の先端を係合可能となるので、シール部押圧体をより簡単に引き抜くことができる。
【００８７】
なお、本明細書中において使用した技術用語を次のように定義する。
「アクチュエータ構成部材： 流体圧アクチュエータを構成する部材のことであり、流体圧シリンダにおいては例えばピストンロッド、ハウジング、シリンダチューブ、ピストン、スライドテーブル等を指す。」
【００８８】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項１に記載の発明によれば、シール寿命を飛躍的に長くすることができる流体圧アクチュエータのシール構造を提供することができる。
【００８９】
請求項２に記載の発明によれば、シール寿命を飛躍的に長くすることができ、しかもコンパクト化にも好都合な流体圧アクチュエータのシール構造を提供することができる。
【００９０】
請求項１または２に記載の発明によれば、シール部のシール力を確実に温存しておくことができる。
請求項３，４，５に記載の発明によれば、取扱性・操作性に優れた流体圧アクチュエータの実現に好適となる。
【００９１】
請求項６，７，８に記載の発明によれば、取扱性・操作性に優れ、かつ簡単な構造の流体圧アクチュエータの実現に好適となる。
請求項９に記載の発明によれば、流体漏れを防止する効果をいっそう高くすることができる。
【００９２】
請求項１０に記載の発明によれば、シール寿命を飛躍的に長くすることができる流体圧アクチュエータのシール方法を提供することができる。
請求項１１に記載の発明によれば、シール寿命を飛躍的に長くすることができ、しかもコンパクト化にも好都合な流体圧アクチュエータのシール方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ），（ｂ）は第１実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【図２】前記エアシリンダの部分分解斜視図。
【図３】第２実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分斜視図。
【図４】（ａ），（ｂ）は前記エアシリンダの部分断面図。
【図５】（ａ），（ｂ）は第３実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【図６】（ａ），（ｂ）は第４実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【図７】（ａ），（ｂ）は第５実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【図８】（ａ）〜（ｃ）は第６実施形態のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【図９】（ａ）は別例のシール部押圧体の正面図、（ｂ）はその側面図。
【図１０】従来のシール構造を備えたエアシリンダの部分断面図。
【符号の説明】
１，２１，３１，４１，５１，６１…流体圧アクチュエータとしてのエアシリンダ、２…アクチュエータ構成部材としてのハウジング、３…アクチュエータ構成部材としてのピストンロッド、６，２２，４６…主シールパッキング、７，２３，４７…補助シールパッキング、８，８Ａ…外側シール部、９，９Ａ…内側シール部、１１，１１Ａ，１１Ｂ…シール部押圧体としての押圧スリーブ、１３…係止部、１４…操作部としてのフランジ、１５…スリット、２４…第１係止構造としての係止孔、２５…第２係止構造としての係止突起、３３，５３…主シール部、３４，５４…補助シール部、４２…アクチュエータ構成部材としてのシリンダチューブ、４４…アクチュエータ構成部材としてのピストン。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sealing structure and a sealing method for a fluid pressure actuator.
[0002]
[Prior art]
For example, in an air cylinder using air pressure, it is necessary to prevent leakage of air from the sliding portion by sealing the portion where the members constituting the air cylinder slide with each other. An example of a conventional seal structure is shown in FIG. A conventional technique of the same kind is also disclosed in, for example, Japanese Patent Publication No. 63-23426.
[0003]
According to the seal structure of the prior art, the piston rod 73 is inserted into the housing 72 constituting the air cylinder 71. A piston (not shown) is provided on one end side of the piston rod 73. The piston rod 73 is configured to protrude and retract from the housing 72 by supplying and discharging air to both chambers partitioned on both sides of the piston. A seal packing 75 is accommodated in a packing accommodating space 74 formed in the housing 72. The seal packing 75 has an annular shape and includes two lip-shaped seal portions 76 and 77 on the inner peripheral side thereof. As a result of arranging the tips of these seal portions 76 and 77 so as to be in sliding contact with the outer peripheral surface of the rod, sealing of the sliding portion between the cylinder constituent members that move relative to each other is achieved.
[0004]
Further, with such a seal structure, the seal portions 76 and 77 are less likely to be worn compared to the case where only one of the first-stage seal portion 76 and the second-stage seal portion 77 is provided. An early decline in power is also prevented. For this reason, it is considered that the seal life is somewhat prolonged, so that air leakage from the sliding portion to the outside is prevented and the durability of the cylinder 71 is improved.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the above prior art, the use of the air cylinder 71 is started in a state where the first-stage seal portion 76 and the second-stage seal portion 77 are in sliding contact with the rod outer peripheral surface from the beginning. Therefore, the seal portions 76 and 77 are worn at almost the same time, so that the sealing force is wasteful. For this reason, the seal life could not be dramatically increased as expected.
[0006]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a seal structure and a seal method for a fluid pressure actuator that can dramatically increase the seal life.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above-described problem, in the invention according to claim 1, in the seal structure in which the seal packing is provided at the sliding portion between the two actuator components that move relative to each other,
  A plurality of seal packings are provided at the sliding portion, one of the seal packings is a main seal packing, and the remaining one is an auxiliary seal packing, on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the main seal packing The formed seal portion is disposed in a state of sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, and the seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the auxiliary seal packing is initially set with respect to the actuator constituent member. Is not slidable andThe sealing force of the main seal packing has decreased.Place it in a state that allows sliding contact later.,
A seal portion pressing member for energizing and elastically deforming the seal portion of the auxiliary seal packing in a direction away from the actuator constituent member in sliding contact with the seal portion of the main seal packing is a seal portion of the auxiliary seal packing. And the actuator component member are detachably provided, and the seal portion of the auxiliary seal packing is initially maintained in a non-slidable state with respect to the actuator component member by locking the seal portion pressing member. MadeThe gist of the sealing structure of the fluid pressure actuator is characterized by this.
[0008]
  In the invention according to claim 2, in the seal structure in which the seal packing is provided at the sliding position between the two actuator components that move relative to each other,
  A plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, one of them is a main seal portion, and the remaining one is an auxiliary seal portion, and the main seal portion is the actuator component. The auxiliary seal portion is initially incapable of sliding contact with the actuator component andThe sealing force of the main seal portion has decreasedPlace it in a state that allows sliding contact later.,
A seal portion pressing body for energizing and elastically deforming the auxiliary seal portion in a direction away from the actuator constituent member in sliding contact with the main seal portion is provided between the auxiliary seal portion and the actuator constituent member. Provided so that it can be engaged and disengaged, and the auxiliary seal portion is initially kept in a non-slidable state with respect to the actuator constituent member by locking the seal portion pressing body.The gist of the sealing structure of the fluid pressure actuator is characterized by this.
[0010]
  Claim3The invention described in claim1 or 2The seal portion pressing body includes a locking portion that elastically deforms by urging the seal portion in a radial direction by locking to the seal portion of the auxiliary seal packing or the auxiliary seal portion, and the actuator constituent member The cylindrical member is provided with an operation unit used when engaging / disengaging operation by movement along the relative movement direction of each other.
[0011]
  Claim4The invention described in claim3The seal portion pressing body is made of a flexible material and has a slit formed along its own axial direction.
[0012]
  Claim5The invention described in claim3Or4In the above, the operation unit is installed so as to be exposed to the outside of the actuator.
  According to a sixth aspect of the present invention, in a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two actuator members that move relative to each other, a plurality of seal packings are provided at the sliding position, and One of them is a main seal packing, and the remaining one is an auxiliary seal packing, and a seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the main seal packing is in sliding contact with the actuator component from the beginning. The seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the auxiliary seal packing is not slidable with respect to the actuator constituent member at the beginning, and after the seal force of the main seal portion is reduced, the seal portion is slid. The first engaging structure is provided on one actuator component side, and the auxiliary shim is disposed. A second locking structure that can be engaged with and disengaged from the first locking structure is provided on the packing side, and the seal portion is configured as the other actuator by expanding the diameter of the auxiliary seal packing based on the locking between the two locking structures. The auxiliary seal packing is elastically deformed in a direction away from the member, so that the seal portion is initially maintained in a non-slidable state with respect to the other actuator constituent member.It is characterized byFlowBody pressure actuator seal structureIs the gist.
The invention described in claim 7In a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two actuator components that move relative to each other, a plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, and one of them is mainly used. A seal part is used, and the remaining part is an auxiliary seal part. The main seal part is arranged in sliding contact with the actuator component from the beginning, and the auxiliary seal is initially slid with respect to the actuator component. Arranged in a state where contact is impossible and sliding contact is possible after the sealing force of the main seal portion is reduced,The auxiliary seal is provided with a first locking structure on one actuator component sidePartThe auxiliary seal is provided on the side with a second locking structure that can be engaged with and disengaged from the first locking structure, and is based on the locking between the two locking structuresPartBy diameter expansion,otherAuxiliary seal in the direction away from the actuator componentPartBy maintaining the elastic deformation of the seal portion, the seal portion is initially maintained in a non-slidable state with respect to the other actuator constituent member.The gist of the sealing structure of the fluid pressure actuator.
[0013]
The invention according to claim 8 is the invention according to claim 7, wherein the first locking structure is a plurality of locking holes, and the second locking structure can be operated from the outside of the actuator via the locking holes. It was assumed that there were a plurality of locking projections.
[0014]
According to a ninth aspect of the present invention, in any one of the first to eighth aspects, the seal portion of the auxiliary seal packing or the auxiliary seal portion is formed in a lip shape.
[0015]
  In the invention according to claim 10,The fluid pressure actuator according to claim 1.In the sealing method using a seal structure, a plurality of seal packings are provided at the sliding portion, one of the seal packings is a main seal packing, and the remaining one is an auxiliary seal packing. The seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side is brought into sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, and the seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the auxiliary seal packing is used as the actuator constituent member. The seal portion of the auxiliary seal packing is slidably contacted with the actuator component after the sealing force of the seal portion of the main seal packing is reduced to some extent. The gist of the sealing method of the fluid pressure actuator, which is characterized by the above.
[0016]
  In the invention according to claim 11,The fluid pressure actuator according to claim 2.In the sealing method using a seal structure, a plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, one of them is a main seal portion, and the remaining one is an auxiliary seal portion. The seal portion is brought into sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, the auxiliary seal portion is initially kept in a state incapable of sliding contact with the actuator constituent member, and the sealing force of the main seal portion is reduced to some extent. Then, the gist of the sealing method of the fluid pressure actuator is characterized in that the auxiliary seal portion is brought into sliding contact with the actuator constituent member.
[0017]
The “action” of the present invention will be described below.
According to the first aspect of the present invention, at the beginning of use, only the seal portion of the main seal packing is in sliding contact with the actuator constituent member. At this time, since the seal part of the auxiliary seal packing is still in a state in which the seal is not slidable, the seal part cannot be worn at least until a predetermined period elapses. That is, the sealing force of both seal packings does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal packing is kept intact until a predetermined period elapses. Therefore, there is little waste of the sealing force, and the seal life can be dramatically increased as compared with the conventional case.
[0018]
According to the second aspect of the present invention, at the beginning of use, only the main seal portion of the seal packing is in sliding contact with the actuator constituent member. At this time, since the auxiliary seal portion is still in a state in which the auxiliary seal portion is not slidable, the auxiliary seal portion cannot be worn at least until a predetermined period elapses. That is, the sealing force of both the sealing portions does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary sealing portion is maintained without being impaired until the predetermined period elapses. Therefore, there is little waste of the sealing force, and the seal life can be dramatically increased as compared with the conventional case. Further, such a seal structure is convenient for downsizing as compared with the case where a plurality of seal packings are used.
[0019]
  Claim1 or 2According to the invention described in (2), when the seal portion pressing body is locked to the seal portion, the seal portion is maintained in a state in which the seal portion cannot slide on the actuator constituent member. When the locked state by the seal portion pressing body is released, the seal portion biased in the direction away from the actuator component member is elastically returned to the original shape so as to be in sliding contact with the actuator component member. Become. Therefore, the elastic force of the seal portion acts as a suitable seal force, and the seal force can be reliably preserved.
[0020]
  Claim3According to the invention described in, the seal portion pressing body can be easily moved along the relative movement direction of the actuator constituent members by operating the operation portion. Therefore, the engagement / disengagement operation by the movement of the seal portion pressing body can be performed relatively easily.
[0021]
  Claim4According to the invention described in (4), since the seal portion pressing body having such a slit can be expanded and contracted by applying a deformation force, it is convenient to attach to and detach from the actuator component. Moreover, since it is a seal | sticker part press body which consists of flexible materials, if the said deformation force is removed, it can return to the original shape.
[0022]
  Claim5According to the invention described in (2), if the operation portion is installed so as to be exposed to the outside of the actuator, the seal portion pressing body can be externally operated. Therefore, the lock of the seal portion pressing body can be released without decomposing the fluid pressure actuator.
[0023]
  Claim6 orAccording to the seventh aspect of the present invention, when the both locking structures are in the locked state, the auxiliary seal packing is expanded in diameter, so that the seal portion is maintained in a state incapable of sliding contact with the actuator constituent member. Has been. When such a locked state is released, the auxiliary seal packing is elastically restored to its original size, and the seal portion that has been separated from the actuator constituent member comes into sliding contact with the actuator constituent member. Therefore, the elastic force of the auxiliary seal packing acts as a suitable sealing force. In addition, this configuration eliminates the need for the seal portion pressing body, and thus the structure is simpler than the configuration using it.
[0024]
According to the eighth aspect of the present invention, the diameter of the auxiliary seal packing can be reliably expanded by locking the locking protrusions of the auxiliary seal packing in the locking holes of the actuator constituent member. Further, by externally operating each locking projection through each locking hole, each locking projection can be removed from each locking hole and the auxiliary seal packing can be elastically returned to its original size. Therefore, it is not necessary to disassemble the fluid pressure actuator.
[0025]
According to the ninth aspect of the present invention, when the seal portion is formed in a lip shape, the seal portion is deformed so as to be pressed against the actuator constituent member side when fluid pressure is applied. For this reason, a high sealing force can be ensured, and the effect of preventing fluid leakage through the sliding contact portion is further enhanced.
[0026]
According to the tenth aspect of the present invention, at the beginning of use, only the seal portion of the main seal packing is in sliding contact with the actuator constituent member. Therefore, until the seal portion of the main seal packing is worn and the sealing force is reduced to some extent, the main seal packing acts to seal the sliding portion and prevent fluid leakage therefrom. Since the seal part of the auxiliary seal packing is in a state in which it cannot slide, at least at this time, the seal part cannot be worn. Then, after the sealing force of the main seal packing is reduced to some extent, this time, the sliding portion is sealed by the action of the auxiliary seal packing, and fluid leakage therefrom is prevented. That is, the sealing force of both seal packings does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal packing is kept intact until the sealing force of the main seal packing is reduced to some extent. Therefore, waste of the sealing force can be minimized, and the seal life can be greatly increased as compared with the conventional case.
[0027]
According to the eleventh aspect of the invention, at the beginning of use, only the main seal portion of the seal packing is in sliding contact with the actuator constituent member. Therefore, until the main seal portion is worn and the sealing force is reduced to some extent, the sliding portion is sealed by the action of the main seal portion, and fluid leakage therefrom is prevented. Since the auxiliary seal portion is in a state in which it cannot slide, at least at this time, the auxiliary seal portion cannot be worn. Then, after the sealing force of the main seal portion is reduced to some extent, this time, the sliding portion is sealed by the action of the auxiliary seal portion, and fluid leakage therefrom is prevented. That is, the sealing force of both seal portions does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal portion is maintained without being impaired until the sealing force of the main seal portion is reduced to some extent. Therefore, waste of the sealing force can be minimized, and the seal life can be greatly increased as compared with the conventional case. Further, such a sealing method is convenient for downsizing as compared with the case where a plurality of seal packings are used.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
Hereinafter, an embodiment in which the present invention is embodied in an inner circumference sealing structure and an inner circumference sealing method in an air cylinder 1 will be described in detail with reference to FIGS. 1 and 2.
[0029]
FIG. 1A shows a state before starting to use the air cylinder 1 as a fluid pressure actuator. The air cylinder 1 is used in this state until a certain period of time has elapsed since the beginning of use.
[0030]
The housing 2 constituting the air cylinder 1 has a substantially cylindrical overall shape. The housing 2 as an actuator constituent member includes a packing housing space 3 and a piston housing space (not shown) therein. The packing housing space and the piston housing space are communicated with each other via a rod insertion hole 5 for inserting the piston rod 4.
[0031]
A piston (not shown) is accommodated in the piston accommodating space so as to be capable of reciprocating along the housing axial direction. The piston partitions the interior of the piston housing space into two chambers (not shown). On the outer peripheral surface of the housing 2, a pair of air supply / discharge ports (not shown) communicating with the pair of chambers are formed. Air as a fluid is alternately supplied to both sides of the piston through both ports, thereby driving the piston.
[0032]
A piston rod 4 as an actuator constituent member is attached to the center of one end face of the piston. The piston rod 4 passes through the rod insertion hole 5 and protrudes outside the cylinder. Therefore, when the piston is driven, the piston rod 4 appears and disappears from the rod side end surface of the air cylinder 1.
[0033]
Two seal packings 6 and 7 are accommodated in the packing accommodating space 3 while being inserted through the piston rod 4. The one located on the right side (side closer to the piston accommodation space) in FIG. 1A is referred to as the main seal packing 6, and the one located on the left side (side far from the piston accommodation space) in FIG. Let's call it 7.
[0034]
In this embodiment, both seal packings 6 and 7 have the same shape. Both 6 and 7 are annular, and are molded using an elastic body such as rubber as a material. Since these seal packings 6 and 7 are provided with lip-shaped seal portions 8 and 9 at two locations, they have a substantially Y-shaped cross-sectional shape. In the seal packings 6 and 7, the outer seal portion 8 is located on the outer peripheral side, and the inner seal portion 9 is located on the inner peripheral side. The front end of the outer seal portion 8 is in contact with the inner wall surface of the packing housing space 3. Further, the outer seal portion 8 and the inner seal portion 9 protrude from the annular base portion 10, and both tip portions thereof face the direction of the piston accommodating space. That is, the tip portions of the seal portions 8 and 9 face in a direction almost opposite to the flow direction when air leaks. When the air pressure is applied, both the seal portions 8 and 9 are deformed in such a manner that the tip portions thereof are separated from each other.
[0035]
The air cylinder 1 includes a pressing sleeve 11 as a seal portion pressing body. As shown in FIG. 2, the pressing sleeve 11 is a cylindrical member and has a central hole 12 into which the piston rod 4 can be inserted. It is desirable that the inner diameter of the center hole 12 is designed to have such a size that the pressing sleeve 11 itself does not slide on the piston rod 4 when the air cylinder 1 is used.
[0036]
A flange 14 as an operation portion is formed at one end of a cylindrical locking portion 13 constituting the pressing sleeve 11. In the state of FIG. 1A, the locking portion 13 is entirely inserted into the rod insertion hole 5. In such a completely inserted state, the front end portion of the locking portion 13 is designed to reach exactly half the depth of the packing accommodating space 3. Therefore, the locking portion 13 is not locked to the inner seal portion 9 of the main seal packing 6, but can be locked to the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7. That is, as shown in FIG. 1 (a), the inner seal portion 9 of the main seal packing 6 is disposed in a state of sliding contact with the rod outer peripheral surface from the beginning. On the other hand, the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7 is disposed in a state in which it cannot initially slide on the rod outer peripheral surface and can slide after a predetermined period. And the latching | locking part 13 of the press sleeve 11 has played the role which spaced apart the said seal part 9 from the rod outer peripheral surface by urging | biasing the inner seal part 9 to radial direction and elastically deforming it.
[0037]
The leading edge of the locking portion 13 is provided with a raised portion 13a that is drawn outward. If the swelled portion 13a is present, the inner seal portion 9 is prevented from falling off from the locking portion 13, so that the inner seal portion 9 is more securely locked. The flange 14 protruding from the rod insertion hole 5 is in contact with the rod-side end surface 2a of the housing 2 at its inner end surface in the state of FIG. That is, the flange 14 is installed so as to be exposed to the outside of the cylinder.
[0038]
The flange 14 is used when the pressing sleeve 11 is moved along the axial direction of the piston rod 4 (that is, the relative movement direction of the actuator constituent members). Thereby, engagement / disengagement operation of the locking portion 13 and the inner seal portion 9 is performed.
[0039]
The pressing sleeve 11 is a cylindrical member made of a flexible material and includes a slit 15 formed along its own axial direction as shown in FIG. Therefore, by applying a deformation force, it is possible to increase or decrease the diameter of the pressing sleeve 11 during attachment / detachment. Moreover, since it is the press sleeve 11 which consists of flexible materials, if the said deformation force is removed, it will return to the original shape.
[0040]
FIG. 1B shows the air cylinder 1 in a state where the inner seal portion 9 of the main seal packing 6 is worn after a certain period of time has elapsed since the start of use. Yes. That is, when no air pressure is applied, a gap is partially formed between the rod outer peripheral surface and the inner seal portion 9, so that the sealing force is reduced to some extent. For this reason, if the use is continued, there is a possibility that air leaks from the sliding part to the outside. Therefore, in this case, the pressing sleeve 11 is pulled out from the air cylinder 1 for use by moving the pressing sleeve 11 along the axial direction of the piston rod 4. Then, the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7 is elastically restored to the original shape and comes into sliding contact with the rod outer peripheral surface. Therefore, the elastic force of the auxiliary seal packing 7 acts as a suitable sealing force, and air leakage from the sliding portion to the outside is prevented.
[0041]
Until the inner seal portion 9 of the main seal packing 6 is worn and the sealing force is reduced to some extent, the main seal packing 6 acts to seal the sliding portion, thereby preventing air leakage therefrom. Since the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7 is in a non-slidable state, the seal portion 9 cannot be worn at least in the state of FIG. Then, after the sealing force of the main seal packing 6 is reduced to some extent, this time, the sliding portion is sealed by the action of the auxiliary seal packing 7, and air leakage therefrom is prevented. That is, the sealing force of both the seal packings 6 and 7 does not decrease at the same time, and until the sealing force of the main seal packing 6 decreases to some extent, the sealing force of the auxiliary seal packing 7 is preserved without being impaired. Become.
[0042]
Now, the characteristic effects of the present embodiment will be listed below.
(A) In the air cylinder 1 of the present embodiment, the sealing force of the auxiliary seal packing 7 is preserved for a certain period of time, so that waste of sealing force is minimized. In other words, since one seal point is originally sufficient, there is no waste as in the prior art of FIG. 10 where there are two seal points from the beginning. For this reason, the seal life can be dramatically increased as compared with the conventional case. Specifically, in the case of the present embodiment, a seal life that is approximately twice that of when only one seal packing 6, 7 is used can be achieved.
[0043]
(B) In the air cylinder 1 of the present embodiment, the above-described pressing sleeve 11 is used as a seal portion pressing body. Therefore, when the pressing sleeve 11 is engaged with the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7, the seal portion 9 is maintained in a state where it cannot slide on the rod outer peripheral surface. When the locking state by the pressing sleeve 11 is released, the seal portion 9 that has been urged away from the rod outer peripheral surface elastically returns to its original shape and comes into sliding contact with the rod outer peripheral surface. That is, with such a pressing sleeve 11, the sealing force of the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 7 can be reliably preserved.
[0044]
(C) The pressing sleeve 11 in the present embodiment includes a locking portion 13 and a flange 14. Therefore, the pressing sleeve 11 can be easily moved and removed along the axial direction of the piston rod 4 by gripping and pulling the flange 14. Therefore, the operation of releasing the engagement by the movement of the pressing sleeve 11 can be performed relatively easily. Further, since the pressing sleeve 11 is made of a flexible material and includes the slit 15, the diameter can be increased or decreased by applying a deformation force. Therefore, the housing 2 can be easily attached and detached, which is convenient. Furthermore, since the flange 14 is installed so as to be exposed to the outside of the cylinder, the pressing sleeve 11 can be externally operated. Therefore, even if the air cylinder 1 is not deliberately disassembled or cannot be disassembled, the locking of the pressing sleeve 11 can be released. As described above, the air cylinder 1 of the present embodiment is extremely excellent in handleability and operability.
[0045]
(D) In the air cylinder 1 of the present embodiment, both the seal portions 8 and 9 of the both seal packings 6 and 7 have a lip shape. Accordingly, when air pressure is applied from the piston housing space side, the outer seal portion 8 is pressed against the inner wall surface side of the packing housing space 3 and the inner seal portion 9 is deformed so as to be pressed against the rod outer peripheral surface side. For this reason, a high sealing force can be secured on the surface to be sealed, and the effect of preventing air leakage to the outside through the sliding contact portion is further enhanced.
[Second Embodiment]
Next, the inner peripheral seal structure and the inner peripheral seal method in the second embodiment will be described in detail with reference to FIGS. Parts that are the same as those in the first embodiment are given the same member numbers.
[0046]
FIG. 4A shows a state before the use of the air cylinder 21 is started. The air cylinder 21 is used in this state from the beginning of use until a certain period elapses. FIG. 4B shows the air cylinder 21 after a certain period of time has elapsed since the start of use.
[0047]
The air cylinder 21 of this embodiment is different from the air cylinder 1 of the first embodiment in that the pressing sleeve 11 is not provided, and has the following locking structure instead.
[0048]
A locking hole 24 as a first locking structure is formed on the rod-side end surface 2 a of the housing 2. The locking hole 24 has a circular cross section and a plurality (four in this case), and penetrates the front and back of the rod side end surface 2a. As shown in FIG. 3, each locking hole 24 surrounds the piston rod 4 and is arranged to be a rotation target around the piston rod 4.
[0049]
On the other hand, the annular base 10 of the auxiliary seal packing 23 is formed with a locking projection 25 as a second locking structure that can be engaged with and disengaged from each locking hole 24. The locking projections 25 are cylindrical and plural (here, 4), and they protrude from positions corresponding to the locking holes 24, respectively. Here, a first virtual circle where each locking hole 24 sits and a second virtual circle where each locking projection 25 sits are assumed. The diameter of the first virtual circle needs to be designed to be larger than the diameter of the second virtual circle in a state where no stress is applied to the auxiliary seal packing 7. Therefore, as shown in FIG. 4A, when the locking protrusions 25 are locked in the locking holes 24, the auxiliary seal packing 23 is pulled in the radial direction and is slightly expanded in diameter. At this time, the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 23 is elastically deformed in a direction away from the outer peripheral surface of the rod, and is maintained in a non-slidable state for a certain period.
[0050]
When wear occurs in the inner seal portion 9 of the main seal packing 22 and the sealing force is reduced to some extent, the locking between the locking holes 24 and the locking projections 25 is released as shown in FIG. And use it. Specifically, the head of each locking projection 25 visible in each locking hole 24 may be pressed with a pointed tip. Then, as a result of each locking projection 25 being removed from each locking hole 24 and no pulling force, the auxiliary seal packing 23 is elastically restored to its original shape, and the inner seal portion 9 is in sliding contact with the outer peripheral surface of the rod. Become. Therefore, the elastic force of the auxiliary seal packing 23 acts as a suitable sealing force, and air leakage from the sliding portion to the outside is prevented.
[0051]
Now, the characteristic effects of the present embodiment will be listed below.
(A) Even in this embodiment, the sealing force of both the seal packings 22 and 23 does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal packing 23 is not impaired until the sealing force of the main seal packing 22 decreases to some extent. Be preserved. Therefore, waste of the sealing force can be minimized and the seal life can be greatly increased.
[0052]
(B) In the air cylinder 21 of the present embodiment, the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 23 cannot be brought into sliding contact with the outer peripheral surface of the rod for a certain period due to the engagement between the engagement hole 24 and the engagement protrusion 25. The structure is maintained in a stable state. Therefore, the sealing force of the inner seal portion 9 of the auxiliary seal packing 23 can be reliably preserved. Further, since the seal portion pressing body such as the pressing sleeve 11 is not required, the structure is simpler than that using it.
[0053]
(C) In this air cylinder 21, by the pressing operation from the outside of the cylinder, each locking projection 25 can be removed from each locking hole 24, and the auxiliary seal packing 23 can be elastically returned to its original size. . Therefore, the air cylinder 21 does not have to be disassembled, and the handling and operability can be extremely improved.
[Third Embodiment]
Next, the inner peripheral seal structure and the inner peripheral seal method in the third embodiment will be described in detail with reference to FIG. Parts that are the same as those in the first embodiment are given the same member numbers.
[0054]
FIG. 5A shows a state before the use of the air cylinder 31 is started. The air cylinder 31 is used in this state from the beginning of use until a certain period elapses. FIG. 5B shows the air cylinder 31 after a certain period of time has elapsed since the start of use.
[0055]
In the air cylinder 31 of this embodiment, only one seal packing 32 is used. The seal packing 32 includes two lip-shaped seal portions 33 and 34 on the inner peripheral side. 4A, the one located on the right side (side closer to the piston accommodation space) is called a main seal portion 33, and the one located on the left side (side far from the piston accommodation space) in FIG. 5A is an auxiliary seal portion. It will be called 34. These seal portions 33 and 34 have a role corresponding to the inner seal portion 9 described in the first embodiment. Moreover, both the seal parts 33 and 34 protrude from the annular base part 35 so as to have substantially the same length and the same angle.
[0056]
In the state where the pressing sleeve 11 is inserted as shown in FIG. 5A, only the main seal portion 33 is in sliding contact with the rod outer peripheral surface. As a result of the auxiliary seal portion 34 being pressed in the radial direction by the locking portion 13, the auxiliary seal portion 34 is disposed in a state in which it cannot slide on the rod outer peripheral surface.
[0057]
When wear occurs in the main seal portion 33 and the sealing force decreases to some extent, the pressing sleeve 11 is pulled out and used as shown in FIG. Then, the auxiliary seal part 34 elastically returns to the original shape and comes into sliding contact with the rod outer peripheral surface. Therefore, the elastic force of the auxiliary seal portion 34 of the seal packing 35 acts as a suitable sealing force, and air leakage from the sliding portion to the outside is prevented.
[0058]
Now, the characteristic effects of the present embodiment will be listed below.
(A) Even in this embodiment, the sealing force of both the seal portions 33 and 34 of the seal packing 32 is not reduced at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal portion 34 is reduced until the sealing force of the main seal portion 33 is reduced to some extent. Is preserved intact. Therefore, waste of the sealing force can be minimized and the seal life can be greatly increased. Needless to say, each of the operational effects b, c, and d described in the first embodiment can be achieved.
[0059]
(B) Further, according to the present embodiment, the seal packing 32 itself can be formed smaller than in the first embodiment using the plurality of seal packings 6 and 7. Therefore, a small packing storage space is sufficient, which is convenient for overall compactness.
[Fourth Embodiment]
Next, the outer peripheral seal structure and the outer peripheral seal method in the fourth embodiment will be described in detail with reference to FIG.
[0060]
FIG. 6A shows a state before the use of the air cylinder 41 is started. The air cylinder 41 is used in this state until a certain period elapses from the beginning of use. FIG. 6B shows the air cylinder 41 after a certain period has elapsed since the start of use.
[0061]
Both ends of the cylinder tube 42 as an actuator constituent member are closed by a cover (not shown). As a result, a piston accommodating space 43 is formed in the cylinder tube 42. In the piston housing space 43, a piston 44 as an actuator constituent member is housed so as to be capable of reciprocating along the tube axis direction. The piston 44 divides the piston accommodating space 43 into two pressure action chambers.
[0062]
An annular packing fitting groove 45 as a packing mounting portion is formed on the outer peripheral portion of the piston 44. Two seal packings 46 and 47 are fitted into the packing mounting groove 45. The one located on the left side in FIG. 6A is called a main seal packing 46, and the one located on the right side in FIG. 6A is called an auxiliary seal packing 47. Both the seal packings 46 and 47 in the present embodiment have the same shape and are provided with an outer peripheral seal portion 8A and an inner peripheral seal portion 9A having a lip shape.
[0063]
A cylindrical locking portion 49 is provided on the pressing sleeve 48 as a seal portion pressing body. In FIG. 6A, the locking portion 49 is locked to the outer seal portion 8 </ b> A of the auxiliary seal packing 47. As a result, the outer seal portion 8A of the main seal packing 46 is disposed so as to be in sliding contact with the inner peripheral surface of the tube from the beginning. On the other hand, the outer seal portion 8A of the auxiliary seal packing 47 is disposed in a state in which it cannot initially slide in contact with the inner peripheral surface of the tube and can slide after a predetermined period.
[0064]
That is, the locking portion 49 of the pressing sleeve 48 serves to keep the seal portion 9 away from the inner peripheral surface of the tube by elastically deforming the outer seal portion 9 of the auxiliary seal packing 47 by urging the outer seal portion 9 in the radial direction. Plays.
[0065]
When the outer seal portion 8A of the main seal packing 46 is worn and the sealing force is reduced to some extent, the pressing sleeve 48 is pulled out in the tube axis direction as shown in FIG. Then, the outer seal portion 8A of the auxiliary seal packing 47 is elastically restored to the original shape and comes into sliding contact with the inner peripheral surface of the tube. Therefore, the elastic force of the outer seal portion 8A of the auxiliary seal packing 47 acts as a suitable seal force. As a result, air leakage between the pressure acting chambers through a gap formed by the inner peripheral surface of the tube and the outer peripheral surface of the piston is prevented.
[0066]
Now, the characteristic effects of the present embodiment will be listed below.
(A) Even in this embodiment, the sealing force of both the seal packings 46 and 47 does not decrease at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal packing 47 is not impaired until the sealing force of the main seal packing 46 decreases to some extent. Be preserved. Therefore, waste of the sealing force can be minimized and the seal life can be greatly increased.
[0067]
(B) According to this embodiment, the operational effects b and d listed in the first embodiment can also be achieved.
[Fifth Embodiment]
Next, the outer peripheral seal structure and the outer peripheral seal method in the fifth embodiment will be described in detail with reference to FIG.
[0068]
FIG. 7A shows a state before the use of the air cylinder 51 is started. The air cylinder 51 is used in this state from the beginning of use until a certain period elapses. FIG. 7B shows the air cylinder 51 after a certain period of time has elapsed since the start of use.
[0069]
Here, only one seal packing 52 provided with two lip-shaped seal portions 53 and 54 on its outer peripheral side is used.
In the state where the pressing sleeve 48 is inserted as shown in FIG. 7A, only the main seal portion 53 is in sliding contact with the inner peripheral surface of the tube. As a result of the auxiliary seal portion 54 being pressed in the radial direction by the locking portion 49, the auxiliary seal portion 54 is disposed in a state in which it cannot slide on the inner peripheral surface of the tube.
[0070]
When wear occurs in the main seal portion 53 and the sealing force decreases to some extent, the pressing sleeve 48 is pulled out and used as shown in FIG. Then, the auxiliary seal portion 54 is elastically returned to the original shape and comes into sliding contact with the inner peripheral surface of the tube. Therefore, the elastic force of the auxiliary seal portion 54 of the seal packing 52 acts as a suitable seal force, and air leakage from the sliding portion is prevented.
[0071]
Now, the characteristic effects of the present embodiment will be listed below.
(1) Also in this embodiment, the sealing force of both seal portions 53 and 54 of the seal packing 52 is not reduced at the same time, and the sealing force of the auxiliary seal portion 54 is reduced until the sealing force of the main seal portion 53 is reduced to some extent. Is preserved intact. Therefore, waste of the sealing force can be minimized and the seal life can be greatly increased.
[0072]
(2) Further, according to the present embodiment, the seal packing 52 itself can be formed smaller than the fourth embodiment. Therefore, the packing housing groove 45 is also small, which is convenient for making the whole compact.
[Sixth Embodiment]
Next, the inner peripheral seal structure and the inner peripheral seal method in the sixth embodiment will be described in detail with reference to FIG.
[0073]
FIG. 8A shows a state before the use of the air cylinder 61 is started. The air cylinder 61 is used in this state from the beginning of use until a certain period elapses. FIG. 8B shows the air cylinder 61 after a certain period has elapsed since the start of use.
[0074]
In this embodiment, one main seal packing 6 and two auxiliary seal packings 7 are used. In FIG. 8, the one on the right side is called the first-stage auxiliary seal packing 7 and the one on the left side is called the second-stage auxiliary seal packing 7.
[0075]
Further, here, in order to accommodate the three seal packings 6, 7, the packing accommodation space 3 is formed larger than that of the first embodiment. 11 A of press sleeves are designed so that the front-end | tip part of the latching | locking part 13 may reach the depth of about 2/3 of the packing storage space 3 at the time of a complete insertion state. Accordingly, as shown in FIG. 8 (a), both of the inner seal portions 9 of the auxiliary seal packing 7 are initially in a state in which they cannot slidably contact the rod outer peripheral surface and can slidably contact after a predetermined period. Has been placed.
[0076]
When the inner seal portion 9 of the main seal packing 6 is worn, as shown in FIG. 8B, the pressing sleeve 11 </ b> A is provided for one auxiliary seal packing 7 along the axial direction of the piston rod 4. Move by the length. Then, the inner seal portion 9 of the first-stage auxiliary seal packing 7 is elastically restored to its original shape and comes into sliding contact with the rod outer peripheral surface. Therefore, the elastic force of the first-stage auxiliary seal packing 7 acts as a suitable sealing force, and air leakage from the sliding portion to the outside is prevented.
[0077]
When the inner seal portion 9 of the first-stage auxiliary seal packing 7 is also worn, as shown in FIG. 8C, the pressing sleeve 11A is further moved and used in a state where it is pulled out from the piston rod 4. To do. Then, the inner seal portion 9 of the second-stage auxiliary seal packing 7 is now elastically restored to the original shape and comes into sliding contact with the outer peripheral surface of the rod. Therefore, the elastic force of the second stage auxiliary seal packing 7 acts as a suitable sealing force, and air leakage from the sliding portion to the outside is prevented.
[0078]
That is, the sealing forces of the three seal packings 6 and 7 do not decrease at the same time. Until the sealing force of the main seal packing 6 decreases to some extent, the sealing forces of the auxiliary seal packings 7 are preserved without being impaired. . Similarly, until the sealing force of the first-stage auxiliary seal packing 7 is reduced to some extent, the sealing force of the second-stage auxiliary seal packing 7 is preserved without being impaired.
[0079]
Now, the following is a characteristic effect of the present embodiment.
(A) Needless to say, the air cylinder 61 having the above-described configuration exhibits the same functions and effects as in the first embodiment. In particular, according to the present embodiment, it is possible to achieve a seal life that is approximately three times as long as when only one seal packing 6 or 7 is used, and the seal life is dramatically increased as compared with the conventional case.
[0080]
In addition, this invention is not limited to each said 1-6 embodiment, For example, it can change to another form as follows.
As in another example shown in FIG. 9, a notch recess 66 is preferably formed on the inner end face side of the pressing sleeve 11 </ b> B that is a seal portion pressing body. If it does in this way, it will become possible to engage the front-end | tips, such as a tool, with the notch recessed part 66. FIG. Therefore, even if the flange 14 is in close contact with the rod-side end surface 2a, a gap can be formed between the pressing sleeve 11B and the pressing sleeve 11B can be pulled out of the piston rod 4 more easily.
[0081]
In Embodiment 2, a concave locking structure such as a locking hole 24 is adopted as the second locking structure on the auxiliary seal packing 23 side, and a locking protrusion 25 is used as the first locking structure on the housing 2 side. It is also possible to adopt a simple convex locking structure. However, in view of the point that external operation is possible, the configuration of the second embodiment is preferable.
[0082]
Each seal part 8,9 ... is not necessarily limited to a lip shape, and may have other shapes.
In the embodiment using a plurality of seal packings 6, 7..., The seal packings 6, 7. Further, the number of auxiliary seal packings 7, 23... Is not limited to one or two, and may be three or more.
[0083]
◎ Instead of Embodiment 3 in which one main seal portion 33 and one auxiliary seal portion 34 are provided in the seal packing 35, two or more auxiliary seal portions 34 are provided, and these 34 are time-sequential as shown in FIG. May be used.
[0084]
The sealing structure and sealing method of the present invention can be applied to cylinders using other fluids besides air cylinders. Further, the fluid pressure cylinder does not stop and can be applied to other fluid pressure actuators.
[0085]
  here,in frontThe technical ideas grasped by the embodiment described above are listed below together with the effects thereof.
  (1)in frontA seal structure for a fluid pressure actuator, wherein a tip end edge of the locking portion is provided with a swelled portion that swells outward. With this configuration, it is possible to prevent the seal portion from falling off the locking portion, and the locking is more reliable.
[0086]
  (2)in frontThe operation portion is a flange formed on the outer end side of the locking portion, and a notch recess is formed on the inner end surface side of the flange. With this configuration, the tip of a tool or the like can be engaged with the notch recess, so that the seal portion pressing body can be pulled out more easily.
[0087]
The technical terms used in this specification are defined as follows.
“Actuator component: A member constituting a fluid pressure actuator, and in a fluid pressure cylinder, for example, a piston rod, a housing, a cylinder tube, a piston, a slide table, etc.”
[0088]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the first aspect of the present invention, it is possible to provide a seal structure for a fluid pressure actuator that can dramatically increase the seal life.
[0089]
According to the second aspect of the present invention, it is possible to provide a seal structure for a fluid pressure actuator that can dramatically increase the seal life and is also convenient for downsizing.
[0090]
  Claim1 or 2According to the invention described in, the sealing force of the seal portion can be reliably preserved.
  Claim3,4,5According to the invention described in (1), it is suitable for realizing a fluid pressure actuator excellent in handling and operability.
[0091]
  Claim6,According to the inventions described in the seventh and eighth aspects, it is suitable for realizing a fluid pressure actuator having excellent handling and operability and a simple structure.
  According to invention of Claim 9, the effect which prevents a fluid leak can be made still higher.
[0092]
According to the invention of the tenth aspect, it is possible to provide a sealing method for a fluid pressure actuator capable of dramatically extending the seal life.
According to the eleventh aspect of the present invention, it is possible to provide a sealing method for a fluid pressure actuator that can dramatically increase the seal life and is also convenient for downsizing.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are partial cross-sectional views of an air cylinder having a seal structure according to a first embodiment.
FIG. 2 is a partially exploded perspective view of the air cylinder.
FIG. 3 is a partial perspective view of an air cylinder provided with a seal structure according to a second embodiment.
4A and 4B are partial cross-sectional views of the air cylinder. FIG.
5A and 5B are partial cross-sectional views of an air cylinder provided with a seal structure according to a third embodiment.
FIGS. 6A and 6B are partial cross-sectional views of an air cylinder provided with a seal structure according to a fourth embodiment.
7A and 7B are partial cross-sectional views of an air cylinder provided with a seal structure according to a fifth embodiment.
8A to 8C are partial cross-sectional views of an air cylinder provided with a seal structure according to a sixth embodiment.
9A is a front view of another example of the seal portion pressing body, and FIG. 9B is a side view thereof.
FIG. 10 is a partial sectional view of an air cylinder having a conventional seal structure.
[Explanation of symbols]
1, 2, 31, 41, 51, 61 ... Air cylinder as fluid pressure actuator, 2 ... Housing as actuator component, 3 ... Piston rod as actuator component, 6, 22, 46 ... Main seal packing, 7 , 23, 47 ... auxiliary seal packing, 8, 8A ... outer seal part, 9, 9A ... inner seal part, 11, 11A, 11B ... pressure sleeve as seal part pressing body, 13 ... locking part, 14 ... operation part , 15 ... slit, 24 ... locking hole as the first locking structure, 25 ... locking protrusion as the second locking structure, 33, 53 ... main seal portion, 34, 54 ... auxiliary seal portion, 42 ... Cylinder tube as an actuator constituent member, 44 ... Piston as an actuator constituent member.

Claims (11)

相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シールパッキングのシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
前記補助シールパッキングのシール部を前記主シールパッキングのシール部が摺接する前記アクチュエータ構成部材から離間する方向に付勢して弾性変形させておくためのシール部押圧体を前記補助シールパッキングのシール部と前記アクチュエータ構成部材との間に係脱可能に設け、そのシール部押圧体の係止により前記補助シールパッキングのシール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール構造。In a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two relatively moving actuator components,
A plurality of seal packings are provided at the sliding portion, one of the seal packings is used as a main seal packing, and the remaining one is used as an auxiliary seal packing, and the inner side or the outer side of the main seal packing is provided. The formed seal portion is disposed in a state of sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, and the seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the auxiliary seal packing is initially set with respect to the actuator constituent member. Is arranged in a state in which it is not slidable and slidable after the sealing force of the main seal packing is reduced ,
A seal portion pressing member for energizing and elastically deforming the seal portion of the auxiliary seal packing in a direction away from the actuator constituent member in sliding contact with the seal portion of the main seal packing is a seal portion of the auxiliary seal packing. And the actuator component member are detachably provided, and the seal portion of the auxiliary seal packing is initially maintained in a non-slidable state with respect to the actuator component member by locking the seal portion pressing member. seal structure of a fluid pressure actuator which is characterized in that the. 相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
前記補助シール部を前記主シール部が摺接する前記アクチュエータ構成部材から離間する方向に付勢して弾性変形させておくためのシール部押圧体を前記補助シール部と前記アクチュエータ構成部材との間に係脱可能に設け、そのシール部押圧体の係止により前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール構造。In a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two relatively moving actuator components,
A plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, one of them is a main seal portion, and the remaining one is an auxiliary seal portion, and the main seal portion is the actuator component. The auxiliary seal portion is initially slidable with respect to the actuator component and is slidable after the sealing force of the main seal portion is reduced . ,
A seal portion pressing body for energizing and elastically deforming the auxiliary seal portion in a direction away from the actuator constituent member in sliding contact with the main seal portion is provided between the auxiliary seal portion and the actuator constituent member. A seal for a fluid pressure actuator, wherein the seal is provided so as to be able to be engaged and disengaged, and the auxiliary seal portion is initially kept in a non-slidable state with respect to the actuator constituent member by locking the pressing portion of the seal portion. Construction. 前記シール部押圧体は、前記補助シールパッキングのシール部または前記補助シール部に係止することにより同シール部を径方向に付勢して弾性変形させる係止部と、前記アクチュエータ構成部材同士の相対移動方向に沿った移動による係脱動作を行う際に用いられる操作部とを備える筒状部材であることを特徴とする請求項１または２に記載の流体圧アクチュエータのシール構造。 The seal portion pressing body includes a locking portion that elastically deforms by urging the seal portion in a radial direction by locking the seal portion of the auxiliary seal packing or the auxiliary seal portion, and between the actuator constituent members. The seal structure for a fluid pressure actuator according to claim 1, wherein the seal member is a cylindrical member provided with an operation unit used when performing an engagement / disengagement operation by movement along a relative movement direction . 前記シール部押圧体は可撓性材料からなり、かつ自身の軸線方向に沿って形成されたスリットを備えていることを特徴とする請求項３に記載の流体圧アクチュエータのシール構造。 4. The seal structure for a fluid pressure actuator according to claim 3, wherein the seal portion pressing body is made of a flexible material and includes a slit formed along the axial direction of the seal portion pressing body . 前記操作部はアクチュエータ外側に露呈するように設置されていることを特徴とする請求項３または４に記載の流体圧アクチュエータのシール構造。 5. The fluid pressure actuator seal structure according to claim 3 or 4, wherein the operation portion is disposed so as to be exposed to the outside of the actuator . 相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シールパッキングの内周 側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
一方のアクチュエータ構成部材側に第１係止構造を設けるとともに前記補助シールパッキング側に前記第１係止構造に係脱可能な第２係止構造を設け、両係止構造同士の係止に基づく前記補助シールパッキンの拡径によって、前記シール部を他方のアクチュエータ構成部材から離間させる方向に同補助シールパッキングを弾性変形させておくことにより、同シール部を前記他方のアクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造。 In a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two relatively moving actuator components,
A plurality of seal packings are provided at the sliding portion, one of the seal packings is used as a main seal packing, and the remaining one is used as an auxiliary seal packing, and the inner side or the outer side of the main seal packing is provided. The formed seal portion is disposed in a state of sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, and the seal portion formed on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the auxiliary seal packing is initially set with respect to the actuator constituent member. Is arranged in a state in which it is not slidable and slidable after the sealing force of the main seal portion is reduced,
A first locking structure is provided on one actuator component side, and a second locking structure that is detachable from the first locking structure is provided on the auxiliary seal packing side, and is based on the locking between the two locking structures. By expanding the diameter of the auxiliary seal packing, the auxiliary seal packing is elastically deformed in a direction in which the seal portion is separated from the other actuator component member, whereby the seal portion is initially set with respect to the other actuator component member. seal structure to that Fluid pressure actuator, characterized in that in order to maintain the sliding contact non condition. 相対移動する２つのアクチュエータ構成部材同士の摺動箇所にシールパッキングを設けたシール構造において、
前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接する状態に配置し、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能かつ前記主シール部のシール力が低下した後から摺接可能な状態に配置し、
一方のアクチュエータ構成部材側に第１係止構造を設けるとともに前記補助シール部側に前記第１係止構造に係脱可能な第２係止構造を設け、両係止構造同士の係止に基づく前記補助シール部の拡径によって、他方のアクチュエータ構成部材から離間させる方向に同補助シール部を弾性変形させておくことにより、同シール部を前記他方のアクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持するようにしたことを特徴とする流体圧アクチュエータのシール構造。 In a seal structure in which a seal packing is provided at a sliding position between two relatively moving actuator components,
A plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, one of them is a main seal portion, and the remaining one is an auxiliary seal portion, and the main seal portion is the actuator component. The auxiliary seal portion is initially slidable with respect to the actuator component and is slidable after the sealing force of the main seal portion is reduced. ,
A first locking structure is provided on one actuator component side, and a second locking structure is provided on the auxiliary seal portion side that can be engaged with and disengaged from the first locking structure, and is based on locking between both locking structures. the diameter of the auxiliary seal portion, by keeping elastically deforming the same auxiliary seal portion in a direction away from the actuator components of the other hand, initially the same sealing portion relative to the other actuator components are sliding seal structure that Fluid pressure actuator to, characterized in that in order to maintain the non-state. 前記第１係止構造は複数の係止孔であり、前記第２係止構造はアクチュエータ外側から前記各係止孔を介して操作可能な複数の係止突起であることを特徴とする請求項６または７に記載の流体圧アクチュエータのシール構造。The first locking structure is a plurality of locking holes, and the second locking structure is a plurality of locking protrusions operable from the outside of the actuator via the locking holes. The seal structure of the fluid pressure actuator according to 6 or 7. 前記補助シールパッキングのシール部または前記補助シール部はリップ形状であることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１項に記載の流体圧アクチュエータのシール構造。  The seal structure of the fluid pressure actuator according to any one of claims 1 to 8, wherein the seal portion of the auxiliary seal packing or the auxiliary seal portion has a lip shape. 請求項１に記載の流体圧アクチュエータのシール構造によるシール方法において、
前記摺動箇所に複数のシールパッキングを設けるとともに、それらのシールパッキングのうちの１つを主シールパッキングとし、かつ残りのものを補助シールパッキングとし、前記主シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接させ、前記補助シールパッキングの内周側または外周側に形成されたシール部を、前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持し、かつ前記主シールパッキングのシール部のシール力がある程度低下した後に同補助シールパッキングのシール部を同アクチュエータ構成部材に対して摺接させるようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール方法。 In the sealing method by the seal structure of the fluid pressure actuator according to claim 1 ,
A plurality of seal packings are provided at the sliding portion, one of the seal packings is used as a main seal packing, and the remaining one is used as an auxiliary seal packing, and the inner side or the outer side of the main seal packing is provided. The formed seal portion is brought into sliding contact with the actuator constituent member from the beginning, and the seal portion formed on the inner or outer peripheral side of the auxiliary seal packing is initially brought into sliding contact with the actuator constituent member. A fluid characterized in that the fluid is maintained in an incapable state and the sealing portion of the auxiliary seal packing is brought into sliding contact with the actuator constituent member after the sealing force of the sealing portion of the main seal packing is reduced to some extent. Pressure actuator sealing method. 請求項２に記載の流体圧アクチュエータのシール構造によるシール方法において、
前記シールパッキングの内周側または外周側に複数のシール部を設けるとともに、それらのうちの１つを主シール部とし、かつ残りのものを補助シール部とし、前記主シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初から摺接させ、前記補助シール部を前記アクチュエータ構成部材に対して当初は摺接不能な状態に維持し、かつ前記主シール部のシール力がある程度低下した後に同補助シール部を同アクチュエータ構成部材に対して摺接させるようにしたことを特徴とした流体圧アクチュエータのシール方法。 In the sealing method by the seal structure of the fluid pressure actuator according to claim 2 ,
A plurality of seal portions are provided on the inner peripheral side or the outer peripheral side of the seal packing, one of them is a main seal portion, and the remaining one is an auxiliary seal portion, and the main seal portion is the actuator component. The auxiliary seal portion is initially kept in a state incapable of sliding contact with the actuator component, and the auxiliary seal portion is removed after the sealing force of the main seal portion is reduced to some extent. A fluid pressure actuator sealing method, wherein the actuator constituent member is slidably contacted.
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