JP3781161B2 - Blow molded product manufacturing method and blow molded product - Google Patents

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JP3781161B2
JP3781161B2 JP5842899A JP5842899A JP3781161B2 JP 3781161 B2 JP3781161 B2 JP 3781161B2 JP 5842899 A JP5842899 A JP 5842899A JP 5842899 A JP5842899 A JP 5842899A JP 3781161 B2 JP3781161 B2 JP 3781161B2
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パリソン表面に樹脂シートを貼り合わせた成形品を成形する貼り合わせブロー成形方法に係り、特に外観の優れた高品質の、樹脂シート貼り合わせ成形品を得ることができるブロー成形品の製造方法およびブロー成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形品を得る方法として、射出成形法やブロ−成形法がある。射出成形法は、溶融樹脂を密閉された金型内に高圧(200〜1000kg/cm2)で射出して、金型の成形面を樹脂に転写する方式である。樹脂圧が高圧であり、成形面の転写が正確に行われるため、鏡面やしぼ面を有する成形品を得るのには適している。しかし、高速、高圧であるため、使用時に於いてデザインがプリントされたフィルム、シート、布層を成形品の表面に形成して意匠性を高めることは困難である。また、高圧に耐える金型が必要なため、金型の構造が複雑化してコスト高となり、多品種少量生産等には不適であったり、中空品の成形には特別な工夫が必要なため、生産工程が複雑化するという問題もある。
【0003】
ブロ−成形法は、パリソン(溶融・軟化状態の中空円筒形状の樹脂)を金型間に供給した後に型締し、その中空部に流体を圧送することでパリソンの外面を金型の成形面に押しつけて転写する方式である。流体の圧力で押しつけるため、比較的低圧(4〜10kg/cm2)であり、このため、成形面が正確に転写されず、鏡面やしぼ面を有する成形品を得るのには不適である。しかし、中空品の大量生産には適しているため、広く行われており、ブロー成形で鏡面やしぼ面を有する中空の樹脂成形品を、簡易な工程で生産したいという要請がある。
【0004】
一方、ブロー成形の大きな問題として、バリのリサイクル使用と、材料変更時のダイ洗浄がある。ブロー成形は成形法や製品の大きさにより異なるが、製品重量の約5%〜70%のバリが発生する。従って製品のコスト低減のためにはこのバリのリサイクル使用が必須であるが、同時に異物混入や焼けスジ発生等外観不良の原因となっている。また材料替え時の洗浄はブローダイの分解洗浄が基本であるが、大型成形機や多層ブローダイ等分解が困難なブローダイでは、樹脂のパージによる洗浄がメインであり、数時間の洗浄時間と数百kgを越える洗浄樹脂を必要とし、コストアップの要因と産業廃棄物の増大につながっていた。
【0005】
このようなブロー成形の問題を解決するため、吐出されたパリソンと金型キャビティとの間に樹脂シートを介在させたうえ金型を型締めし、表面に樹脂シートを貼り合わせたブロー成形品を生産することが、従来から実施されていた。
【0006】
しかしながら、このような従来の貼り合わせブロー成形品は、樹脂シートがブロー成形中に破れたり、あるいは成形品の表面に皺を発生して平滑な平面の形成が損われたり、樹脂シートとパリソン表面との間にエアが介在して成形品表面に気泡となって残存し樹脂シートとパリソン表面とが表面全面に亘って密着しないという不都合が生じていた。
【0007】
これらの問題を解決するため、例えば特開昭62−255115号公報には、ブロー金型に微細孔を設けそこで、金型内面からエア吸引を積極的に行なうことにより、樹脂シートを金型面に密着させシワの発生を防止する方法が記載されている。しかしこの方法ではパリソンとシート間のエアー抜きが十分でないため、製品の形状によってはエアー溜まりが生じ、外観不良の原因となっていた。
【0008】
また特開平8−323847号公報にはパリソンと貼り合わせる樹脂シートに前以て複数の微細貫通孔を穿孔しておき、金型の型締後に金型内面からエア吸引を積極的に行なうことにより、樹脂シートとパリソン表面との間に介在するエアを排出して両者の密着を図る方策が記載されている。しかしながら微細孔を開けたシートを使用すると、製品表面に微細孔跡が生じ、商品価値が下がるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術では解決できなかった問題点を解決するものであり、樹脂シートとパリソン表面間の密着度を増すとともに表面転写性に優れた高品質の貼り合わせブロー成形品を得ることができるブロー成形品の製造方法およびブロー成形品に関するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、金型のキャビティ面とパリソンの間に熱可塑性樹脂シートを配置し、型締めするとともに前記パリソンの内部から圧力を加えて成形するブロー成形品の製造方法において、パリソンの表面に凹凸を形成して成形することを特徴とするブロー成形品の製造方法、である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では金型のキャビティ面とパリソンの間に熱可塑性樹脂シートを配置し、型締めするとともに前記パリソンの内部から圧力を加えて成形するブロー成形品の製造方法において、パリソンの表面に凹凸を形成して成形することを特徴とする。パリソン表面の凹凸はパリソンとシート間のエアー抜けを良好とし、シートの密着性とシートの膨れ防止を目的としている。
【0012】
パリソン表面の凹凸は縦または横方向に連続した溝または凸条であり、深さあるいは高さが10μm〜1mmであることが好ましい。パリソン表面の凹凸を連続した溝または凸条とすることにより、パリソンがシートに接触を開始してから賦形が完了するまで、連続的にエアー抜きが可能である。
【0013】
また当該凹凸の高さ(深さ)は10μm以上が好ましい。10μm以上とすることで、パリソンをプリブローした際、凹凸が小さくなりすぎることがなく、十分なエアー抜きが可能となる。一方、1mm以上では賦形時に均一に賦形出来なくなる可能性があり、また製品表面に凹凸の跡が生じる場合がある。また、溝または凸条の幅は10μ〜1mmが好ましい。
【0014】
本発明に用いるパリソン用の熱可塑性樹脂は、ブロー成形可能であれば何れでも使用可能であるが、結晶性樹脂と非結晶性樹脂を比較すると、一般的に非結晶樹脂の方がシート材との接着性が良好となるため、非結晶性の熱可塑性樹脂が好適である。非結晶性の熱可塑性樹脂としては例えば、ポリカーボネート樹脂、PPO樹脂、AS樹脂、PS樹脂、HIPS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、アクリロニトリル−水添ジエン系ゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルからなるグラフト共重合体、アクリロニトリル−シリコーンゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルからなるグラフト共重合体、マレイミド−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/又はα−メチルスチレンからなるグラフト共重合体、ゴム重合体−マレイミド−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/又はメタクリル酸メチル及び/又はα−メチルスチレンからなるグラフト共重合体及びこれらの複合物と、これらに可塑剤、熱安定剤、光安定剤、着色材、難燃剤、無機フィラーを添加した樹脂が挙げられる。上記樹脂の毛細管法による溶融粘度は、ポリカーボネート樹脂およびPPO樹脂が280℃において10000poise以上(10sec-1)、その他の樹脂は240℃において10000poise以上が望ましい。溶融粘度が10000poise未満では成形時にドローダウンが生じ易く好ましくない。結晶性の樹脂としては例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、PBT樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、PP樹脂、PE樹脂及びこれらの複合物と、これらに可塑剤、熱安定剤、光安定剤、着色材、難燃剤、無機フィラーを添加した樹脂が挙げられる。結晶性樹脂の毛細菅法による溶融粘度は融点+30℃におて10000poise以上(10sec-1)が望ましい。
【0015】
本発明では、熱可塑性樹脂シートの肉厚が0.3mm〜3mmであることが好ましい。シートの肉厚が0.3mm未満では、パリソンがシートに一部接触した際、熱収縮や非接触部との剛性差からシワが発生し易いこと、シートの剛性が低いためプリブローしたパリソンを包む形で変形し、製品形状によっては、エアー抜きができにくくなるおそれがある。一方、3mmを超えると賦形性およびシート積層部と非積層部の肉厚差が生じることによる、製品の重量バランスに問題が生じる場合がある。更に好ましいシートの肉厚範囲はシート剛性と軽量化のバランスから0.7mm〜2.0mmである。
【0016】
本発明において、配置された熱可塑性樹脂シートの片面あるいは両面にエンボス加工を施してあることが好ましい。本発明のシート貼り付けブロー成形において、パリソンとシートのエアー抜きはパリソン表面の凹凸で実施されるが、シート表面をエンボス加工することにより更に効率良く実施可能であり、更にアンカー効果による接着性のアップも期待される。またシート両面にエンボス加工を施すと金型とシート間のエアー抜きもより一層良好となり、更に好ましい成形品が得られる。
【0017】
本発明では、配置された熱可塑性樹脂シートは、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。
【0018】
シートに使用するスチレン系樹脂は例えばAS樹脂、PS樹脂、HIPS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、アクリロニトリル−水添ジエン系ゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルからなるグラフト共重合体、アクリロニトリル−シリコーンゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルからなるグラフト共重合体、マレイミド−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/又はα−メチルスチレンからなるグラフト共重合体、ゴム重合体−マレイミド−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/又はメタクリル酸メチル及び/又はα−メチルスチレンからなるグラフト共重合体及びこれらの複合物と、これらに可塑剤、熱安定剤、光安定剤、着色材、難燃剤を添加した樹脂が挙げられる。
【0019】
本発明に使用するシートは単層でも良いが多層のシートを用いることにより高機能の製品が安価に簡単な工程で得られる。例えば製品の表面になる側の樹脂層に光安定剤を添加した熱可塑性樹脂、パリソン側の層に光安定剤の添加されていない樹脂を用いることにより、安価で耐光性の良好な成形体が得られる。また、製品の表面になる側の層に表面硬度の高い樹脂、裏の層に耐衝撃性の樹脂とすることにより、傷つきにくく衝撃強度の高い製品が得られる。
【0020】
本発明に使用するシートは公知の方法であればいずれでも製造可能であり、例えば押出機のホッパーに熱可塑性樹脂を投入し、押出機内で溶融混練させ、T型のダイ内でシート状の流れとして水平方向に吐出し、ロールユニットで肉厚調整して得る。
【0021】
この際、ロールユニットのロールがツヤ付きユニットであれば、光沢面を有するシートが得られ、エンボス加工したロールを使用するとシボ付きシートが得られる。更に、2台の押出機と2層構造を有するTダイを使用すれば、2層構造のシートが得られる。
【0022】
本発明の製造方法はブロー成形品の製品重量が1kg以上の大型ブロー成形品に好ましく用いられる。シート貼り合わせブローにおいて、シートを軟化させ、パリソン材との溶着するための熱量はパリソンから供給される。従って、パリソンはある程度肉厚である必要があり、1kg以上の製品が得られるパリソンであることが、本発明の目的達成に望ましい。
【0023】
本発明の好適に成形される成形品としては、例えば、ハウジング、スポーツ用製品、遊具、車両用製品、家具用製品、サニタリー製品、建材用製品、厨房用製品がある。これらの成形品の具体例としては、ハウジングとしては、例えば、クーラーボックス、TV、オーディオ機器、プリンタ、FAX、複写機、ゲーム機、洗濯機、エアコン、冷蔵庫、掃除機、アタッシュケース、楽器ケース、工具箱、コンテナ、カメラケース等がある。スポーツ用製品としては、例えば、スイミングボード、サーフボード、ウインドサーフィン、スキー、スノーボード、スケートボード、アイスホッケースティック、カーリングボール、ゲートボールラケット、カヌー、ボート等がある。遊具としては、例えば、バット、ブロック、積木、釣り具ケース、パチンコ台枠等がある。車両用製品としては、例えば、エアースポイラー、ドアー、バンパー、フェンダー、ボンネット、サンルーフ、リアゲート、ホイールキャップ、インパネ、グローブボックス、コンソールボックス、アームレスト、ヘッドレスト、燃料タンク、運転席カバー、トランク工具ボックス等がある。家具用製品としては、例えば、引き出し、机天板、ベッド天板・底板、鏡台枠板、げた箱板・前扉、椅子背板・底板、盆・トレー、傘立て、花瓶、薬箱、ハンガー、化粧箱、収納箱板、ゴミ箱、本立て、事務机天板、OA机天板、OAラック等がある。サニタリー製品としては、例えば、シャワーヘッド、便座、便板、排水パン、貯水槽蓋、洗面化粧台扉、浴室ドア等がある。建材用製品としては、例えば、天井板、床板、壁板、窓枠、ドア、ベンチ等がある。厨房用製品としては、例えば、まな板、キッチン扉等がある。なお、これらは例示であり、これら以外の成形品も好適に成形され得る。
【0024】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施例および比較例に記された、シート貼り合わせブローの成形性、外観は以下の方法により測定した。
【0025】
ブロー成形機にプラコー社製Φ90mmを使用し、ブロー材料として東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”TH10を用い、熱可塑性樹脂シートとしては表1に示す樹脂材および肉厚シートを用いてブロー成形した。金型は400mm×200mmの高さ700mmの角形ボトルを使用した。
なお、ブロー成形品の重量は、約2.8kgである。
【0026】
[成形性]
上記方法でブロー成形した後、製品を金型から取り出し賦形の状態を目視で、下記の基準に従い判定した。
◎:成形体の型くずれなし
○:成形体の型くずれ殆どなし
△:シートの伸び不足による成形体の型くずれ若干あり
×:シートの伸び不足による成形体の型くずれあり
【0027】
[外観性]
上記方法でブロー成形した後、製品を金型から取り出し賦形の状態を目視で、下記の基準に従い判定した。
◎:エアー溜まり、シワなし
○:エアー溜まり、シワ若干あり
△:エアー溜まり、シワあり
×:エアー溜まり、シワ、膨れあり
【0028】
比較例1
シート成形:図1に示すようなΦ50mm押出機(1)のホッパーに東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”100を投入し、220℃設定のシリンダー内で溶融混練した後、Tダイでシート状の流れとして垂直方向に押出し、100℃に温調した逆L字型のカレンダーロール(2)で圧延し表1に示す肉厚のシート(3)を得た。
【0029】
ブロー成形:図3に示すように、シートを所定の大きさにした樹脂シート(9)を金型のキャビティ面を覆う様にパーティング面に取り付けた後、プラコー社製Φ90mm押出機(5)のホッパーに東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”TH10を投入し、225℃設定のシリンダー内で溶融混練し、アキュームレーター(6)に供給した後、230℃設定のダイ(7)内で環状の流れとしてダイ外へ押出し、直径約360mm、長さ約1000mm、肉厚5mmのパリソン(10)を形成した。
【0030】
次ぎに図4aに示す様にパリソンの上部および底部をエアーシリンダー(14)でプリピンチした。さらに、図4b〜cに示すようにブローピン(15)を介してエアーブローするとともに型締めを開始し角形ボトルの成形した。金型内で製品が十分冷却した後製品を取り出した。
【0031】
比較例1は成形性に問題無かったが、シートとパリソン間のエアー抜けが悪く、エアー溜まり、エアー溜まりよる成形品の膨れ、シートのシワの発生が見られた。
【0032】
実施例1
シート成形は比較例1と同様にし表1に示す肉厚のシートを得た。
ブロー成形:プラコー社製Φ90mm押出機(5)に、図5に示すような外径ダイのリップ部分に深さ1mm、幅1mmの溝(12)を約5mm間隔に100本付けた凹凸付きブローダイ(11)を取り付けた。得られた樹脂シートを金型のキャビティ面を覆う様にパーティング面に取り付けた。ホッパーに東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”TH10を投入し、225℃設定のシリンダー内で溶融混練し、アキュームレーターに供給した後、230℃設定のダイ内で環状の流れとしてダイ外へ押出し、直径約360mm、長さ約1000mm、肉厚5mmの凸条付きパリソンを形成した。このときの凸部高さは約0.8mmであった。次ぎにパリソンの底部をプリピンチし、エアーブローするとともに型締めを開始し角形ボトルの成形した。金型内で製品が十分冷却した後製品を取り出した。
【0033】
実施例1は若干シワの発生が見られたが、その他の問題は発生せずパリソンの突起がエアー抜きに非常に効果あることが分かる。
【0034】
比較例2〜3
シート成形:図2に示すように、Φ50mm押出機(1)のホッパーに東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”100を投入し、220℃設定のシリンダー内で溶融混練した後、Tダイでシート状の流れとして水平方向に押し出した。押出した溶融樹脂を80℃で温調された艶付きロールユニット(4)で引き取り、幅700mm、長さ1000mm、表1に示す肉厚の樹脂シート(3)を得た。ブロー成形は比較例1と同様とした。
【0035】
比較例2は成形性に問題は見られなかったが、比較例1同様エアー溜まりが確認された。比較例3はシ−トの肉厚が厚すぎることもあり、賦形が不十分となり、型くずれした成形体しか得られなかった。
【0036】
実施例2〜4
シート成形は比較例2と同様とし表1に示す肉厚のシートを得た。ブロー成形は実施例1と同様とした。実施例2〜4は成形性、外観ともに問題無く、非常に良好な成形体が得られた。実施例1〜4から本発明の好ましいシートの肉厚は0.3〜3mmということが分かる。
【0037】
実施例5〜7および比較例4
シート成形は実施例3と同様とし、ブロー成形はブローダイの溝深さを変え、パリソンに生じた凸高さを表2にした以外は実施例3と同様にした。
【0038】
実施例5、6はエアー抜きが良好でありエアー溜まりは見あたらなかったが、実施例7はわずかにエアー溜まりが見られた。比較例4はエアー抜きは良好であったものの、パリソンの凸部跡が成形体表面に生じ好ましいものは得られなかった。
【0039】
実施例3,5〜7の結果からシートとパリソンのエアー抜きに良好なパリソン表面の凸部高さは10μから1mmであることが分かる。
実施例8および比較例5
【0040】
シート成形において、ロールユニットの第2ロールを平均荒さ(Rt)4.5ミクロンのエンボス加工したロールとした以外は実施例7および比較例2と同様とした。パリソンと接触する側のシート表面にエンボス加工を施す事により、エアーの抜けは良好となるが、パリソンに凹凸が無い場合は完全にエアー溜まりを無くすることが出来ないことが分かる。
【0041】
実施例9
シート成形において、ロールユニットの第2、第3ロールを平均荒さ(Rt)4.5ミクロンのエンボス加工したロールとした以外は実施例7と同様とした。本実施例のごとく、シートの両面をエンボス加工とした場合、シートとパリソン間のエアー溜まりのみならず、シートと金型間のエアー溜まりも防止可能となり更に好ましい成形体が得られる。
【0042】
実施例10
シート材料を帝人化成(株)製ポリカーボネート樹脂”パンライト”L1250Yとした以外は実施例3と同様にした。シート材料をポリカーボネートとしてもABS樹脂同様良好な成形体が得られることが分かる。。
【0043】
実施例11
シート材料を三菱レイヨン社製アクリル樹脂”アクリペット”Vとした以外は実施例3と同様にした。アクリルシートを使用した場合、ABS樹脂と比較すると樹脂の伸びが少なく、成形体のコーナー部(ブロー比の最も大きい部分)にわずかに賦形不良が発生した。
【0044】
実施例12
シート成形:2台のΦ50mm押出機のホッパーの一方に三菱レイヨン社製アクリル樹脂”アクリペット”V、もう一方の押出機のホッパーに東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”100を投入し、おのおの220℃に設定したシリンダー内で溶融混練し、多層のTダイ内で2層の板状の流れとした以外は実施例1と同様にした。シートの肉厚はアクリル樹脂層0.5mm、ABS樹脂層1.0mmのトータル1.5mmとした。ブロー成形は実施例3と同様とした。
1.5mmのアクリルシートはABSシートと比較すると軟化時の樹脂伸びが劣るため、深絞りの成形体を成形する賦形不良や、シートの破れを生じやすい。そこで実施例10のごとくABS樹脂層の上にアクリル樹脂層を薄く積層した2層シートを用いることにより、ABS樹脂の成形性と、アクリル樹脂の表面硬度、光沢を合わせもつ成形体が得られる。
【0045】
実施例13
シート成形は実施例3と同様とした。ブロー成形は、図5cに示すように、外形ダイのリップ部分に高さ0.5mm、幅1mmの凸条(13)を約5mm間隔に100本付けたブローダイを取り付けて実施した以外は実施例3と同様にした。成形性および外観は良好であり特に問題は見られない。従って、パリソンとシート間のエアーを抜きはパリソン表面の凹凸どちらでも良いことが分かる。
【0046】
【表1】

Figure 0003781161
【0047】
【表2】
Figure 0003781161
【0048】
【表3】
Figure 0003781161
【0049】
【表4】
Figure 0003781161
【0050】
【発明の効果】
以上説明したことからも明らかなように、本発明では、パリソンに設けた凹凸により、シートとパリソン間のエアーはブロー成形の賦形時にパリソンの凹凸部から排出され、シートとパリソンが密着し密着強度が向上する。更にエンボス加工したシートを用いることにより一層エアーの抜けが良好となるとともに、アンカー効果でシート材とパリソン材密着が強固となる。またシートの肉厚を0.3mmから3mmとすることにより、ブロー成形時のシートのシワの発生を抑えられ、従来にない外観の良好なブロー成形体が供給可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート成形の工程の一例を示す説明図である。
【図2】本発明のシート成形の工程の一例を示す説明図である。
【図3】本発明における成形機の構成を示す斜視説明図である。
【図4】本発明におけるブロー成形工程を示す説明図である。
【図5】本発明におけるブロー外径ダイの内壁凹凸部の拡大図である。
【符号の説明】
1 シート成形用押出機
2 逆L字ロールユニット
3 シート
4 艶付きロールユニット
5 ブロー成形用押出機
6 アキュームレーター
7 ブローダイ
8 ブロー金型
9 樹脂シート
10 パリソン
11 凹凸付きブロー外径ダイ
12 溝
13 凸条
14 エアーシリンダー
15 ブローピン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bonded blow molding method for forming a molded product in which a resin sheet is bonded to a parison surface, and in particular, a blow molded product capable of obtaining a high-quality resin sheet bonded molded product with excellent appearance. The present invention relates to a manufacturing method and a blow molded product.
[0002]
[Prior art]
As a method for obtaining a resin molded product, there are an injection molding method and a blow molding method. The injection molding method is a method in which molten resin is injected into a sealed mold at a high pressure (200 to 1000 kg / cm 2 ), and the molding surface of the mold is transferred to the resin. Since the resin pressure is high and the molding surface is accurately transferred, it is suitable for obtaining a molded product having a mirror surface or a grain surface. However, because of the high speed and high pressure, it is difficult to improve the design by forming a film, sheet, or fabric layer on which the design is printed on the surface of the molded product. In addition, because a mold that can withstand high pressure is required, the structure of the mold becomes complicated and expensive, and it is not suitable for high-mix low-volume production. There is also a problem that the production process becomes complicated.
[0003]
In the blow molding method, a parison (melted / softened hollow cylindrical resin) is supplied between molds and then clamped, and a fluid is pumped into the hollow portion to make the outer surface of the parison the molding surface of the mold. This is a method of transferring the image by pressing on the surface. Since it is pressed by the pressure of the fluid, the pressure is relatively low (4 to 10 kg / cm 2 ). For this reason, the molding surface is not accurately transferred, which is unsuitable for obtaining a molded product having a mirror surface or a grain surface. However, since it is suitable for mass production of hollow products, it is widely used, and there is a demand for producing a hollow resin molded product having a mirror surface and a grain surface by blow molding in a simple process.
[0004]
On the other hand, the major problems with blow molding are the use of recycled burr and die cleaning when changing materials. Although blow molding differs depending on the molding method and the size of the product, burrs of about 5% to 70% of the product weight are generated. Therefore, in order to reduce the cost of the product, it is indispensable to recycle this burr, but at the same time, it causes external appearance defects such as foreign matter contamination and burnt lines. Cleaning at the time of material change is based on blow die disassembly and cleaning. However, blow dies such as large molding machines and multilayer blow dies that are difficult to disassemble are mainly cleaned by resin purging, with several hours of cleaning time and several hundred kg. This requires more cleaning resin, leading to increased costs and industrial waste.
[0005]
In order to solve such blow molding problems, a blow molded product in which a resin sheet is interposed between the discharged parison and the mold cavity, the mold is clamped, and the resin sheet is bonded to the surface is formed. Production has traditionally been practiced.
[0006]
However, such a conventional bonded blow-molded product has a problem that the resin sheet is torn during blow molding, or the surface of the molded product is wrinkled and the formation of a smooth flat surface is impaired. There is an inconvenience that air intervenes between them to remain as bubbles on the surface of the molded product and the resin sheet and the parison surface do not adhere to the entire surface.
[0007]
In order to solve these problems, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. Sho 62-255115, a fine hole is provided in a blow mold, and air is actively sucked from the inner surface of the mold to thereby remove the resin sheet from the mold surface. And a method for preventing the generation of wrinkles. However, in this method, air is not sufficiently removed between the parison and the sheet, and depending on the shape of the product, an air pool is generated, which causes a poor appearance.
[0008]
JP-A-8-323847 discloses a method in which a plurality of fine through holes are formed in advance in a resin sheet to be bonded to a parison, and air is actively sucked from the inner surface of the mold after the mold is clamped. In addition, a method is described in which air interposed between the resin sheet and the parison surface is discharged to achieve close contact between the two. However, when a sheet having fine holes is used, there is a problem in that fine hole marks are formed on the product surface and the commercial value is lowered.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the problems that could not be solved by the above-described prior art, and it is possible to obtain a high-quality bonded blow-molded product that increases the adhesion between the resin sheet and the parison surface and is excellent in surface transferability. The present invention relates to a method for producing a blow-molded product and a blow-molded product.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention relates to a method of manufacturing a blow molded product in which a thermoplastic resin sheet is disposed between a cavity surface of a mold and a parison, and the mold is clamped and pressure is applied from the inside of the parison to form a blow molded article. A method for producing a blow-molded product, characterized by forming irregularities on the mold.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, in the method for producing a blow molded product, a thermoplastic resin sheet is disposed between a cavity surface of a mold and a parison, and the mold is clamped and pressure is applied from the inside of the parison. It is formed and molded. The unevenness of the parison surface is intended to improve the air escape between the parison and the sheet, and to prevent the sheet from adhering and the sheet from swelling.
[0012]
The irregularities on the parison surface are grooves or ridges continuous in the vertical or horizontal direction, and the depth or height is preferably 10 μm to 1 mm. By making the unevenness of the parison surface into continuous grooves or ridges, it is possible to continuously vent the air from when the parison starts to contact the sheet until the shaping is completed.
[0013]
Moreover, the height (depth) of the unevenness is preferably 10 μm or more. By setting it to 10 μm or more, when the parison is pre-blowed, the unevenness does not become too small, and sufficient air bleeding can be performed. On the other hand, when the thickness is 1 mm or more, there is a possibility that uniform shaping may not be possible at the time of shaping, and there may be uneven marks on the product surface. Moreover, as for the width | variety of a groove | channel or a protruding item | line, 10 micrometers-1 mm are preferable.
[0014]
The thermoplastic resin for parison used in the present invention can be used as long as it can be blow-molded. However, when comparing a crystalline resin and an amorphous resin, the amorphous resin is generally a sheet material. Therefore, an amorphous thermoplastic resin is preferable. Examples of the amorphous thermoplastic resin include polycarbonate resin, PPO resin, AS resin, PS resin, HIPS resin, ABS resin, AES resin, ACS resin, acrylonitrile-hydrogenated diene rubber-styrene and / or methyl methacrylate. Graft copolymer comprising, acrylonitrile-silicone rubber-graft copolymer comprising styrene and / or methyl methacrylate, maleimide-styrene and / or acrylonitrile and / or α-methylstyrene graft copolymer, rubber polymer -A graft copolymer consisting of maleimide-styrene and / or acrylonitrile and / or methyl methacrylate and / or α-methylstyrene and a composite thereof, and a plasticizer, a heat stabilizer, a light stabilizer, a colorant, Add flame retardant and inorganic filler Resin. The melt viscosity of the resin by the capillary method is preferably 10000 poise or more (10 sec −1 ) at 280 ° C. for polycarbonate resin and PPO resin, and 10000 poise or more at 240 ° C. for other resins. If the melt viscosity is less than 10,000 poise, drawdown is likely to occur during molding, which is not preferable. Examples of the crystalline resin include nylon 6, nylon 66, nylon 46, nylon 610, nylon 11, nylon 12, PBT resin, PET resin, PPS resin, PP resin, PE resin, and composites thereof, and plastics thereof. And a resin to which an agent, a heat stabilizer, a light stabilizer, a colorant, a flame retardant, and an inorganic filler are added. The melt viscosity of the crystalline resin by the capillary wrinkle method is preferably 10,000 poise or more (10 sec −1 ) at the melting point + 30 ° C.
[0015]
In this invention, it is preferable that the thickness of a thermoplastic resin sheet is 0.3 mm-3 mm. If the thickness of the sheet is less than 0.3 mm, when the parison partially contacts the sheet, it is likely to wrinkle due to heat shrinkage or rigidity difference from the non-contact part, and the preblowed parison is wrapped because the sheet rigidity is low Depending on the shape of the product, it may be difficult to remove air. On the other hand, if it exceeds 3 mm, there may be a problem in the weight balance of the product due to the formability and the difference in thickness between the sheet laminated portion and the non-laminated portion. A more preferable thickness range of the sheet is 0.7 mm to 2.0 mm from the balance of sheet rigidity and weight reduction.
[0016]
In this invention, it is preferable that the embossing is given to the single side | surface or both surfaces of the arrange | positioned thermoplastic resin sheet. In the sheet pasting blow molding of the present invention, the air release between the parison and the sheet is carried out with the unevenness of the parison surface, but it can be carried out more efficiently by embossing the sheet surface, and further the adhesiveness due to the anchor effect. Expected to be up. Further, when embossing is performed on both sides of the sheet, air venting between the mold and the sheet is further improved, and a more preferable molded product is obtained.
[0017]
In this invention, it is preferable that the arrange | positioned thermoplastic resin sheet consists of at least 1 or more types of thermoplastic resins chosen from the styrene resin, the acrylic resin, and the polycarbonate resin.
[0018]
The styrene resin used in the sheet is, for example, an AS resin, PS resin, HIPS resin, ABS resin, AES resin, ACS resin, acrylonitrile-hydrogenated diene rubber-graft copolymer composed of styrene and / or methyl methacrylate, acrylonitrile. -Graft copolymer consisting of silicone rubber-styrene and / or methyl methacrylate, maleimide-styrene and / or acrylonitrile and / or graft copolymer consisting of α-methylstyrene, rubber polymer-maleimide-styrene and / or acrylonitrile And / or a graft copolymer composed of methyl methacrylate and / or α-methylstyrene and a composite thereof, and a resin obtained by adding a plasticizer, a heat stabilizer, a light stabilizer, a colorant, and a flame retardant to these. It is done.
[0019]
The sheet used in the present invention may be a single layer, but by using a multilayer sheet, a highly functional product can be obtained at a low cost with a simple process. For example, by using a thermoplastic resin with a light stabilizer added to the resin layer on the surface side of the product and a resin without a light stabilizer added to the parison side layer, an inexpensive and good light-resistant molded product can be obtained. can get. Further, by using a resin having a high surface hardness for the layer on the surface side of the product and an impact-resistant resin for the back layer, a product that is hardly damaged and has a high impact strength can be obtained.
[0020]
The sheet used in the present invention can be produced by any known method. For example, a thermoplastic resin is introduced into a hopper of an extruder, melted and kneaded in the extruder, and the sheet-like flow is performed in a T-shaped die. And discharged in the horizontal direction, and the thickness is adjusted by a roll unit.
[0021]
At this time, if the roll of the roll unit is a glossy unit, a sheet having a glossy surface is obtained, and if an embossed roll is used, a wrinkled sheet is obtained. Furthermore, if two extruders and a T die having a two-layer structure are used, a sheet having a two-layer structure can be obtained.
[0022]
The production method of the present invention is preferably used for large blow molded products having a blow molded product weight of 1 kg or more. In the sheet bonding blow, heat for softening the sheet and welding with the parison material is supplied from the parison. Therefore, the parison needs to be thick to some extent, and it is desirable for achieving the object of the present invention that the parison can obtain a product of 1 kg or more.
[0023]
Examples of the molded article suitably molded according to the present invention include a housing, a sports product, a playground equipment, a vehicle product, a furniture product, a sanitary product, a building material product, and a kitchen product. Specific examples of these molded products include, for example, a cooler box, a TV, an audio device, a printer, a FAX, a copying machine, a game machine, a washing machine, an air conditioner, a refrigerator, a vacuum cleaner, an attache case, a musical instrument case, and a tool. There are boxes, containers, camera cases, etc. Examples of sports products include swimming boards, surfboards, windsurfing, skiing, snowboarding, skateboarding, ice hockey sticks, curling balls, gateball rackets, canoes, and boats. Examples of play equipment include bats, blocks, blocks, fishing tackle cases, and pachinko frame frames. Vehicle products include air spoilers, doors, bumpers, fenders, bonnets, sunroofs, rear gates, wheel caps, instrument panels, glove boxes, console boxes, armrests, headrests, fuel tanks, driver seat covers, trunk tool boxes, etc. is there. Furniture products include, for example, drawers, desk tops, bed tops / bottoms, head frame frames, box boxes / front doors, chair backs / bottoms, trays, trays, umbrella stands, vases, medicine boxes, hangers, There are decorative boxes, storage box plates, trash cans, book stands, office desk top plates, OA desk top plates, OA racks, and the like. Examples of sanitary products include shower heads, toilet seats, toilet plates, drain pans, water tank lids, vanity doors, bathroom doors, and the like. Examples of building material products include ceiling boards, floor boards, wall boards, window frames, doors, benches, and the like. Examples of kitchen products include cutting boards and kitchen doors. In addition, these are illustrations, and molded articles other than these can also be suitably molded.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
The formability and appearance of the sheet-bonded blow described in the examples and comparative examples described below were measured by the following methods.
[0025]
The blow molding machine uses Φ90mm made by Placo, blow molding using ABS resin “Toyolac” TH10 manufactured by Toray Industries, Ltd., and thermoplastic resin sheet using the resin material and thick sheet shown in Table 1. did. As the mold, a square bottle having a height of 700 mm and a size of 400 mm × 200 mm was used.
The weight of the blow molded product is about 2.8 kg.
[0026]
[Formability]
After blow molding by the above method, the product was taken out from the mold and the shaping state was visually determined according to the following criteria.
◎: No deformation of the molded body ○: Almost no mold deformation of the molded body △: There is a slight deformation of the molded body due to insufficient elongation of the sheet ×: There is a deformation of the molded body due to insufficient elongation of the sheet [0027]
[Appearance]
After blow molding by the above method, the product was taken out from the mold and the shaping state was visually determined according to the following criteria.
◎: Air accumulation, no wrinkles ○: Air accumulation, some wrinkles △: Air accumulation, wrinkles ×: Air accumulation, wrinkles, swollen 【0028】
Comparative Example 1
Sheet forming: ABS resin “Toyolac” 100 manufactured by Toray Industries, Inc. is placed in the hopper of a Φ50 mm extruder (1) as shown in FIG. 1, melted and kneaded in a cylinder set at 220 ° C., and then sheeted with a T-die. The sheet (3) having a thickness shown in Table 1 was obtained by extruding in a vertical direction as a flow of the material and rolling with an inverted L-shaped calendar roll (2) adjusted to 100 ° C.
[0029]
Blow molding: As shown in FIG. 3, after a resin sheet (9) having a predetermined size is attached to the parting surface so as to cover the cavity surface of the mold, a φ90 mm extruder (5) manufactured by Plako Toray Co., Ltd. ABS resin “Toyolac” TH10 is put into the hopper of this product, melt-kneaded in a cylinder set at 225 ° C., fed to the accumulator (6), and then annularly formed in a die (7) set at 230 ° C. Was extruded outside the die to form a parison (10) having a diameter of about 360 mm, a length of about 1000 mm, and a wall thickness of 5 mm.
[0030]
Next, as shown in FIG. 4a, the top and bottom of the parison were pre-pinch with an air cylinder (14). Furthermore, as shown in FIGS. 4b to 4c, air was blown through a blow pin (15) and mold clamping was started to form a square bottle. The product was removed after the product had cooled sufficiently in the mold.
[0031]
In Comparative Example 1, there was no problem in formability, but air omission between the sheet and the parison was bad, and air accumulation, swelling of the molded product due to the air accumulation, and generation of wrinkles of the sheet were observed.
[0032]
Example 1
Sheet molding was carried out in the same manner as in Comparative Example 1 to obtain thick sheets as shown in Table 1.
Blow molding: An uneven blow die with 100 Φ90 mm extruders (5) manufactured by Plako Corp. and 100 grooves (12) having a depth of 1 mm and a width of 1 mm on the lip portion of the outer diameter die as shown in FIG. (11) was attached. The obtained resin sheet was attached to the parting surface so as to cover the cavity surface of the mold. The Toray Co., Ltd. ABS resin “Toyolac” TH10 is put into the hopper, melted and kneaded in a cylinder set at 225 ° C., supplied to the accumulator, and then extruded out of the die as an annular flow in the die set at 230 ° C. A parison with a convex strip having a diameter of about 360 mm, a length of about 1000 mm, and a wall thickness of 5 mm was formed. The height of the convex portion at this time was about 0.8 mm. Next, the bottom of the parison was pre-pinch, air blown, and mold clamping started to form a square bottle. The product was removed after the product had cooled sufficiently in the mold.
[0033]
In Example 1, the occurrence of slight wrinkles was observed, but other problems did not occur, and it can be seen that the projections of the parison are very effective for venting air.
[0034]
Comparative Examples 2-3
Sheet forming: As shown in FIG. 2, ABS resin “Toyolac” 100 manufactured by Toray Industries, Inc. was put into the hopper of a Φ50 mm extruder (1), melted and kneaded in a cylinder set at 220 ° C., and then sheeted with a T die. Extruded in a horizontal direction. The extruded molten resin was taken up by a glossy roll unit (4) whose temperature was controlled at 80 ° C. to obtain a resin sheet (3) having a width of 700 mm, a length of 1000 mm, and a thickness shown in Table 1. Blow molding was the same as in Comparative Example 1.
[0035]
In Comparative Example 2, no problem was found in the moldability, but as in Comparative Example 1, air accumulation was confirmed. In Comparative Example 3, the thickness of the sheet was sometimes too thick, the shaping was insufficient, and only a molded body that was out of shape was obtained.
[0036]
Examples 2-4
Sheet molding was carried out in the same manner as in Comparative Example 2, and the thick sheets shown in Table 1 were obtained. Blow molding was the same as in Example 1. In Examples 2 to 4, there was no problem in moldability and appearance, and very good molded articles were obtained. It can be seen from Examples 1 to 4 that the preferred sheet thickness of the present invention is 0.3 to 3 mm.
[0037]
Examples 5 to 7 and Comparative Example 4
Sheet molding was performed in the same manner as in Example 3, and blow molding was performed in the same manner as in Example 3 except that the groove depth of the blow die was changed and the convex height generated in the parison was changed to Table 2.
[0038]
In Examples 5 and 6, air removal was good and no air pool was found, but in Example 7, a slight air pool was observed. In Comparative Example 4, the air venting was good, but the trace of the convex part of the parison was generated on the surface of the molded body, and a preferable one was not obtained.
[0039]
From the results of Examples 3 and 5 to 7, it can be seen that the height of the convex portion of the parison surface, which is favorable for air bleeding of the sheet and the parison, is 10 μm to 1 mm.
Example 8 and Comparative Example 5
[0040]
In sheet forming, the same procedure as in Example 7 and Comparative Example 2 was performed except that the second roll of the roll unit was an embossed roll having an average roughness (Rt) of 4.5 microns. By embossing the sheet surface on the side in contact with the parison, the air escape is improved, but it can be seen that the air pool cannot be completely eliminated if the parison has no irregularities.
[0041]
Example 9
In sheet molding, the same procedure as in Example 7 was performed except that the second and third rolls of the roll unit were embossed rolls having an average roughness (Rt) of 4.5 microns. When both surfaces of the sheet are embossed as in this embodiment, not only air accumulation between the sheet and the parison but also air accumulation between the sheet and the mold can be prevented, and a more preferable molded body can be obtained.
[0042]
Example 10
The same procedure as in Example 3 was conducted except that the sheet material was polycarbonate resin “Panlite” L1250Y manufactured by Teijin Chemicals Limited. It can be seen that even if the sheet material is polycarbonate, a good molded body can be obtained in the same manner as the ABS resin. .
[0043]
Example 11
The same procedure as in Example 3 was performed except that the acrylic resin “Acrypet” V manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd. was used as the sheet material. When an acrylic sheet was used, the elongation of the resin was small compared to the ABS resin, and a slight shaping failure occurred at the corner (the portion with the highest blow ratio) of the molded body.
[0044]
Example 12
Sheet molding: Acrylic resin “Acrypet” V manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd. is placed in one of the hoppers of two Φ50 mm extruders, and ABS resin “Toyolac” 100 manufactured by Toray Industries, Inc. is introduced into the hopper of the other extruder. The same procedure as in Example 1 was performed except that the mixture was melt-kneaded in a cylinder set at 220 ° C. to form a two-layer plate-like flow in a multilayer T-die. The thickness of the sheet was set to a total of 1.5 mm including an acrylic resin layer of 0.5 mm and an ABS resin layer of 1.0 mm. Blow molding was the same as in Example 3.
Since the 1.5 mm acrylic sheet is inferior in resin elongation at the time of softening compared to the ABS sheet, it is liable to cause poor shaping to form a deep-drawn molded article or to tear the sheet. Therefore, by using a two-layer sheet in which the acrylic resin layer is thinly laminated on the ABS resin layer as in Example 10, a molded body having both the moldability of the ABS resin, the surface hardness and gloss of the acrylic resin can be obtained.
[0045]
Example 13
Sheet molding was the same as in Example 3. As shown in FIG. 5c, the blow molding was performed except that a blow die having 100 ridges (13) having a height of 0.5 mm and a width of 1 mm was attached to the lip portion of the outer die at intervals of about 5 mm. Same as 3. Formability and appearance are good, and no particular problem is seen. Therefore, it can be seen that the air between the parison and the sheet can be removed by either unevenness of the parison surface.
[0046]
[Table 1]
Figure 0003781161
[0047]
[Table 2]
Figure 0003781161
[0048]
[Table 3]
Figure 0003781161
[0049]
[Table 4]
Figure 0003781161
[0050]
【The invention's effect】
As is clear from the above explanation, in the present invention, due to the unevenness provided in the parison, the air between the sheet and the parison is discharged from the uneven portion of the parison when forming the blow molding, and the sheet and the parison are in close contact with each other. Strength is improved. Further, by using the embossed sheet, air escape is further improved, and the adhesion between the sheet material and the parison material is strengthened by the anchor effect. Further, by setting the thickness of the sheet from 0.3 mm to 3 mm, the occurrence of wrinkling of the sheet at the time of blow molding can be suppressed, and a blow molded body having an unprecedented appearance can be supplied.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an example of a sheet forming process of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing an example of a sheet forming process of the present invention.
FIG. 3 is a perspective explanatory view showing a configuration of a molding machine according to the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing a blow molding process in the present invention.
FIG. 5 is an enlarged view of an inner wall uneven portion of a blow outer diameter die in the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Sheet forming extruder 2 Inverted L-shaped roll unit 3 Sheet 4 Glossy roll unit 5 Blow molding extruder 6 Accumulator 7 Blow die 8 Blow mold 9 Resin sheet 10 Parison 11 Contoured blow outer diameter die 12 Groove 13 Convex Article 14 Air cylinder 15 Blow pin

Claims (6)

金型のキャビティ面とパリソンの間に熱可塑性樹脂シートを配置し、型締めするとともに前記パリソンの内部から圧力を加えて成形するブロー成形品の製造方法において、パリソンの表面に凹凸を形成して成形することを特徴とするブロー成形品の製造方法。In the method of manufacturing a blow molded product in which a thermoplastic resin sheet is placed between a cavity surface of a mold and a parison, the mold is clamped and pressure is applied from the inside of the parison, unevenness is formed on the surface of the parison. A method for producing a blow-molded product, comprising molding. パリソン表面の凹凸が縦または横方向の連続した溝または凸条であり、その深さあるいは高さが10μm〜1mmであることを特徴とする請求項1記載のブロー成形品の製造方法。The method for producing a blow-molded product according to claim 1, wherein the irregularities on the parison surface are continuous grooves or ridges in the vertical or horizontal direction, and the depth or height thereof is 10 µm to 1 mm. 配置された熱可塑性樹脂シートの肉厚が0.3mm〜3mmであることを特徴とする請求項1または2記載のブロー成形品の製造方法。The blow molded product manufacturing method according to claim 1 or 2, wherein the thickness of the arranged thermoplastic resin sheet is 0.3 mm to 3 mm. 配置された熱可塑性樹脂シートの片面あるいは両面にエンボス加工が施されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のブロー成形品の製造方法。The method for producing a blow-molded product according to any one of claims 1 to 3, wherein embossing is performed on one side or both sides of the arranged thermoplastic resin sheet. 配置された熱可塑性樹脂シートが2層以上からなり、各層がスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のブロー成形品の製造方法。The arranged thermoplastic resin sheet is composed of two or more layers, and each layer is composed of at least one thermoplastic resin selected from styrene resin, acrylic resin, and polycarbonate resin. 4. A method for producing a blow molded product according to any one of 4 above. 請求項1〜5いずれかに記載の製造方法によって製造される製品重量が1kg以上のブロー成形品。A blow molded product having a product weight of 1 kg or more produced by the production method according to claim 1.
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