JP3779015B2 - Assist grip device for vehicles - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗物の壁部などの据付部に固定される一対のベース部材を有し、把持部と該把持部の両端から延びる脚部とにより略U字形状に形成されたグリップ部材を有し、前記各脚部を前記一対のベース部材に枢着して、前記グリップ部材を使用位置と格納位置とに揺動可能に構成した乗物用のアシストグリップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗物用のアシストグリップ装置としては、例えば、特公平6−84143号公報に開示されたものがある。
すなわち、グリップ体の一対の脚部が支承ブロックに支承軸により枢着され、一対の脚部には成形条材が渡され、支承軸は脚部を突き抜けて成形条材側へ延ばされ、延ばされた延設部が粘弾性プラスチック筒である成形体に圧入され、成形体が成形条材に固定されているものである。支承軸の延設部と成形体とが緩衝部材である摩擦ブレーキを構成しており、アシストグリップ使用後、グリップ体から手が離れて、使用位置から格納位置へ戻る際に、戻り速度を低減して、ゆっくり戻るようにして、品質感を高めるとともに、格納位置での衝突音の発生を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の乗物用のアシストグリップ装置では、摩擦ブレーキがグリップ体の脚部から突出した位置に装着され、装置全体が大型になり、また、成形体を固定するため、および、外観品質を高めるために成形条材が必要になり、コストが嵩むとともにこの点からも装置が大型になるという問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、緩衝部材をグリップ本体の脚部に収容して、装置を小型にするとともに、部品点数を削減して、コストを低減することができ、また、組付性に優れ、さらに、応力集中を起こしにくくして強度を高いものに確保することができ、さらに、加工性に優れた乗物用のアシストグリップ装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項に記載された事項に存する。
1 乗物の壁部などの据付部(10)に固定される一対のベース部材(20)を有し、把持部(40)と該把持部(40)の両端から延びる脚部(50)とにより略U字形状に形成されたグリップ部材(30)を有し、前記各脚部(50)を前記一対のベース部材(20)に枢着して、前記グリップ部材(30)を使用位置と格納位置とに揺動可能に構成した乗物用のアシストグリップ装置であって、前記グリップ部材(30)を使用位置から格納位置に戻す方向へ付勢する付勢手段(60)と、前記グリップ部材(30)が前記格納位置に戻る際の戻り速度を制御するためのダンパ部材(70)とを備えたものにおいて、
前記グリップ部材(30)の脚部(50)と前記ベース部材(20)との一方に一対の外嵌突起(52)を形成し、前記脚部(50)と前記ベース部材(20)との他方に内嵌突起(22)を形成し、前記一対の外嵌突起(52)の間の隙間に前記内嵌突起(22)を嵌入し、
前記一対の外嵌突起(52)と前記内嵌突起(22)とに同軸孔(24,25,54,55)をそれぞれ穿設し、該同軸孔(24,25,54,55)に、外筒(71)と該外筒(71)に内挿される内軸(75)とを有して成るダンパ部材(70)を挿入し、前記外筒(71)を、挿入方向で手前側になる外嵌突起(52)に対して回転不能に固結する一方、前記内嵌突起(22)に対して回転可能に軸支し、かつ、前記内軸(75)を、挿入方向で奥側になる外嵌突起(52)に対して回転可能に軸支する一方、前記内嵌突起(22)に対して回転不能に固結したことを特徴とする乗物用のアシストグリップ装置。
【0005】
2 乗物の壁部などの据付部(10)に固定される一対のベース部材(20)を有し、把持部(40)と該把持部(40)の両端から延びる脚部(50)とにより略U字形状に形成されたグリップ部材(30)を有し、前記各脚部(50)を前記一対のベース部材(20)に枢着して、前記グリップ部材(30)を使用位置と格納位置とに揺動可能に構成した乗物用のアシストグリップ装置であって、前記グリップ部材(30)を使用位置から格納位置に戻す方向へ付勢する付勢手段(60)と、前記グリップ部材(30)が前記格納位置に戻る際の戻り速度を制御するためのダンパ部材(70)とを備えたものにおいて、
前記グリップ部材(30)の脚部(50)と前記ベース部材(20)との一方に一対の外嵌突起(52)を形成し、前記脚部(50)と前記ベース部材(20)との他方に内嵌突起(22)を形成し、前記一対の外嵌突起(52)の間の隙間に前記内嵌突起(22)を嵌入し、
前記一対の外嵌突起(52)と前記内嵌突起(22)とに同軸孔(324,325,354,355)をそれぞれ穿設し、該同軸孔(324,325,354,355)に、外筒(371)と該外筒(371)に内挿される内軸(375)とを有して成るダンパ部材(370)を挿入し、前記外筒(371)を前記内嵌突起(22)に対して回転不能に固結する一方、前記内軸(375)を挿入方向で手前側の外嵌突起(52)の同軸孔(354)に貫通させ、かつ、前記挿入方向で奥側の外嵌突起(52)の同軸孔(355)に挿入させて前記外嵌突起(52)に対して回転不能に固結したことを特徴とする乗物用のアシストグリップ装置。
【0006】
3 前記内嵌突起(22)は、前記ダンパ部材(370)が前記同軸孔(324,325,354,355)に挿入する際に、前記外筒(371)が当接して所定の挿入位置に位置決めされるダンパ位置決め部(326)を有し、
前記外筒(371)は、前記内軸(375)が前記外筒(371)に内挿する際に、前記内軸(375)が当接して所定の内挿位置に位置決めされる内軸位置決め部(373)を有していることを特徴とする2項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
【0007】
4 前記ダンパ部材(70)の外筒(71)は、前記内軸(75)が内挿される収容孔(72)を有し、
前記内軸(75)の先端は、前記ダンパ部材(70)の挿入時に外筒(71)と内軸(75)とが一体的に挿入されるべく、前記収容孔(72)の孔底(73)に突き当てられることを特徴とする1、2または3項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
5 前記内軸(75)の基端部は、前記ダンパ部材(70)の挿入時に前記内嵌突起(22)側に突き当たってダンパ部材(70)の軸方向の位置決めをするための拡径フランジ(76)を有していることを特徴とする1または4項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
6 前記内軸(175)の基端部は、拡径されて、前記内嵌突起(22)から挿入方向で奥側になる外嵌突起(152)に渡される補強部(178)を有していることを特徴とする1、4または5項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
【0008】
7 前記内軸(75)の基端部は、前記拡径フランジ(76)から離間した位置に、シールリング(80)が嵌め込まれるシールリング溝(79)を有していることを特徴とする1、4、5または6項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
8 前記外筒(271)の収容孔(272)の溝口部は、シールリング(80)が嵌め込まれるシールリング溝(279)を有し、
シールリング(80)は、前記シールリング溝(279)と前記内軸(75)の拡径フランジ(76)とに保持されていることを特徴とする1、4、5、6または7項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
【0009】
9 前記一対のベース部材(20)の一方に前記ダンパ部材(70)を装着し、他方のベース部材(20)に、付勢手段(60)を装着したことを特徴とする1、2、3、4、5、6、7または8項記載の乗物用のアシストグリップ装置。 10 前記外筒(71)の収容孔(72)は、前記内嵌突起(22)の範囲に対応する部分であって、前記外嵌突起(52)へは至らぬ範囲に形成されていることを特徴とする1、4、5、6、7、8または9項記載の乗物用のアシストグリップ装置。
【0010】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
前記グリップ部材(30)の脚部(50)と前記ベース部材(20)との一方に形成された一対の外嵌突起(52)の間の隙間には、前記脚部(50)と前記ベース部材(20)との他方に形成された内嵌突起(22)が嵌入されている。前記一対の外嵌突起(52)と前記内嵌突起(22)とに穿設された同軸孔(24,25,54,55)には、ダンパ部材(70)が挿入されている。同軸孔(24,25,54,55)にダンパ部材(70)が挿入していくと、ダンパ部材(70)の外筒(71)が挿入方向で手前側になる外嵌突起(52)に対して回転不能に固結される一方、前記内嵌突起(22)に対して回転可能に軸支され、かつ、ダンパ部材(70)の内軸(75)が、挿入方向で奥側になる外嵌突起(52)に対して回転可能に軸支される一方、前記内嵌突起(22)に対して回転不能に固結される。それにより、特別な固定手段を施す必要がなく、組付性を向上することができる。それにより、ダンパ部材(70)が、グリップ部材(30)の脚部(50)に収容された形になり、装置が小型になり、また、ダンパ部材(70)を支持する特別な部材を設ける必要がなくなる。
【0011】
前述のように組み付けられた装置においては、ダンパ部材(70)の外筒(71)と内軸(75)とが相対的に回転すると、グリップ部材(30)が使用位置と格納位置とに揺動可能になる。グリップ部材(30)を使用位置に揺動するには、付勢手段(60)の付勢力に抗して、把持部(40)を引き起こすようにすれば良い。
グリップ部材(30)が使用位置にあるとき、把持部(40)から手を離すと、付勢手段(60)の付勢力でグリップ部材(30)は、使用位置から格納位置に戻るが、ダンパ部材(70)の外筒(71)と内軸(75)とが相対回転することで緩衝作用が生じ、グリップ部材(30)の戻り時の戻り速度が低減される。
【0012】
請求項2記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記外筒(371)を前記内嵌突起(22)に対して回転不能に固結する一方、前記内軸(375)を挿入方向で手前側の外嵌突起(52)の同軸孔(354)に貫通させ、かつ、前記挿入方向で奥側の外嵌突起(52)の同軸孔(355)に挿入させて前記外嵌突起(52)に対して回転不能に固結したので、前記内軸(375)が両持ちの形で一対の外嵌突起(52)に支持され、グリップ部材(30)の使用時に、内嵌突起(22)および外筒(371)を介して、内軸(375)に大きな力がかかると、内軸(375)が撓んだり、ねじれたりして、内軸(375)に大きな曲げモーメントやねじりモーメントが生じ、内軸(375)の両端部を支持する一対の外嵌突起(52)にそれらのモーメントに対する大きな反力が生じる。この場合にも、大きな曲げモーメント、ねじりモーメントおよび大きな反力に、内軸(375)および一対の外嵌突起(52)が十分に耐え得るダンパ部材(370)の支持構造にすることができる。また、内軸(375)に生じるねじれモーメントに対しても十分に耐え得るダンパ部材(370)の支持構造にすることができる。
さらに、このようなダンパ部材(370)の支持構造では、内軸(375)を金属性のシャフトにより形成し、剛性が高いものにしておけば、外筒(371)は、比較的剛性が低くても済むので、外筒(371)を例えば樹脂性の材料により形成することができる。
【0013】
請求項3記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記内嵌突起(22)は、前記ダンパ部材(370)が前記同軸孔(324,325,354,355)に挿入する際に、前記外筒(371)が当接して所定の挿入位置に位置決めされるダンパ位置決め部(326)を有し、前記外筒(371)は、前記内軸(375)が前記外筒(371)に内挿する際に、前記内軸(375)が当接して所定の内挿位置に位置決めされる内軸位置決め部(373)を有しているので、ダンパ部材(370)を同軸孔(324,325,354,355)に挿入していけば、外筒(371)がダンパ位置決め部(326)に突き当たるとともに、内軸(375)が内軸位置決め部(373)に突き当たるから、そのままダンパ部材(370)の外筒(371)および内軸(375)の軸方向の位置決めができ、組付性を向上することができる。
【0014】
請求項4記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記ダンパ部材(70)の外筒(71)は、前記内軸(75)が内挿される収容孔(72)を有し、前記内軸(75)の先端は、前記ダンパ部材(70)の挿入時に外筒(71)と内軸(75)とが一体的に挿入されるべく、前記収容孔(72)の孔底(73)に突き当てられるので、ダンパ部材(70)装着時にダンパ部材(70)の外筒(71)と内軸(75)とを一体的に取り扱うことができ、組付性を向上することができる。
また、グリップ部材(30)が使用位置と格納位置とに揺動するときに、内軸(75)の先端部が外筒(71)の収容孔(72)の孔底(73)を擦るようになるが、回転中心である軸心の周りを擦っているため、大きな摩擦抵抗を生じることがなく、操作性に悪い影響を与えることなく、また、内軸(75)などの強度上の問題を引き起こすことがない。
【0015】
請求項5記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記内軸(75)の基端部は、前記ダンパ部材(70)の挿入時に前記内嵌突起(22)側に突き当たってダンパ部材(70)の軸方向の位置決めをするための拡径フランジ(76)を有しているので、ダンパ部材(70)を挿入していけば、拡径フランジ(76)が内嵌突起(22)側に突き当たって、そのままダンパ部材(70)の軸方向の位置決めができ、組付性を向上することができる。
【0016】
請求項6記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記内軸(175)の基端部は、拡径されて、前記内嵌突起(22)から挿入方向で奥側になる外嵌突起(52)に渡される補強部(178)を有しているので、例えば、グリップ部材(30)の把持部(40)に過大な力がかかって、内嵌突起(22)と外嵌突起(52)とに掛け渡される内軸(175)に大きな剪断力が作用しても、その剪断力を補強部(178)で十分に支えることができる。
請求項7記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記内軸(75)の基端部は、前記拡径フランジ(76)から離間した位置に、シールリング(80)が嵌め込まれるシールリング溝(79)を有しているので、内軸(75)の基端部に大きな力がかかっても、シールリング溝(79)に応力集中が生じにくくなり、特別な補強部材を要することなく、強度性を高めることができる。
【0017】
請求項8記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記外筒(271)の収容孔(272)の溝口部は、シールリング(80)が嵌め込まれるシールリング溝(279)を有し、シールリング(80)は、前記シールリング溝(279)と前記内軸(75)の拡径フランジ(76)とに保持されているので、外筒(271)より軸径の細い内軸(75)に、さらに軸径を細くするシールリング溝を設ける必要がなく、強度を高いものに維持することができる。
【0018】
請求項9記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記一対のベース部材(20)の一方に前記ダンパ部材(70)を装着し、他方のベース部材(20)に、付勢手段(60)を装着したので、ダンパ部材(70)と付勢手段(60)とを、一対の脚部(50)にそれぞれ収容した形になり、装置全体を小型にすることができる。
また、ダンパ部材(70)と付勢手段(60)とをセットとして、各脚部(50)にそれぞれを設ける場合に比して、ダンパ部材(70)や付勢手段(60)を大型化して設けることができるので、ダンパ部材(70)の外筒(71)や内軸(75)の強度をより高めることができるとともに、ダンパ部材(70)のダンパ力や付勢手段(60)の付勢力をより高めることができる。
【0019】
請求項10記載の乗物用のアシストグリップ装置では、
前記外筒(71)の収容孔(72)は、前記内嵌突起(22)の範囲に対応する部分であって、前記外嵌突起(52)へは至らぬ範囲に形成されているので、例えば、グリップ部材(30)の把持部(40)に過大な力がかかって、内嵌突起(22)と外嵌突起(52)とに掛け渡される内軸(175)に大きな剪断力が作用しても、その剪断力がかかる部位の断面積が小さくなく、適切な大きさに確保されているから、その剪断力に十分に耐えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の各種形態を説明する。
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示している。
図2に示すように、本装置は、乗物の壁部などの据付部10に固定されるものであり、一対のベース部材20とグリップ部材30とを有している。
【0021】
各ベース部材20は、樹脂材により基部21と内嵌突起22とを一体的に成形して成る。基部21は固定用のねじの頭部が出っ張らないように溝断面形状に形成されており、内嵌突起22は、一対の支持突起23を有している。
【0022】
グリップ部材30は、把持部40と該把持部40の両端から延びる脚部50とにより略U字形状に形成されている。各脚部50は前記一対のベース部材20に枢着されており、それにより、グリップ部材は、利用者から乗物の室内側に起立した使用位置と、据付部10側に倒伏した格納位置とに揺動可能に成っている。一方のベース部材20の内嵌突起22には、その付勢端を脚部50に掛けたコイルばねである付勢手段60が内装されている。付勢手段60により、グリップ部材30を使用位置から格納位置に戻す方向へ付勢されている。
【0023】
図1および図2に示すように、他方のベース部材20側には、グリップ部材30が前記格納位置に戻る際に、その戻り速度を制御するための粘性ダンパであるダンパ部材70が装備されている。他方のベース部材20に対応する脚部50には、その孔底を薄肉にして成る収納溝が形成されている。収納溝の両側溝壁が一対の外嵌突起52に成っている。一対の外嵌突起52の間の隙間には、ベース部材20の基部21および内嵌突起22が嵌入可能に成っている。
一対の外嵌突起52と内嵌突起22の一対の支持突起23とには、同軸孔24,25,54,55がそれぞれ穿設されている。同軸孔24,25,54,55にはダンパ部材70が挿入されている。ダンパ部材70は、外筒71と該外筒71の収容孔72に内挿される内軸75とを有している。収容孔72内にはオイルが充填されている。ダンパ部材70はフリクション型のものであってもよい。
【0024】
外筒71の基端部は、ローレット切りしたローレット部74に成っていて、ローレット部74の外径は、外筒の一般径より僅かに大き目になっている。ローレット部74に限らず、例えば、外筒71の基端部に回り止め用のキ−部を形成してもよい。形成外筒71のローレット部74は、挿入方向で手前側になる外嵌突起52の同軸孔54に回転不能に固結されている。一方、外筒71の一般筒部は内嵌突起22の一方の支持突起23の同軸孔24に回転可能に軸支されている。図1においては、外筒71の一般筒部と支持突起23の同軸孔24との隙間を強調して示している。
内軸75は、軸方向の中間部に拡径フランジ76とローレット部77とを有している。内軸75の一端側が外筒71の収容孔72に内挿され、外筒71の他端部78が、挿入方向で奥側になる外嵌突起52の同軸孔55に回転可能に軸支されている。内軸75の拡径フランジ76は、ダンパ部材70の挿入時に内嵌突起22の他方の支持突起23の凹部26に突き当たってダンパ部材70の軸方向の位置決めに成っている。外筒71のローレット部77が、内嵌突起22の他方の支持突起23の同軸孔24に回転不能に固結されている。
【0025】
内軸75の先端は、外筒71の収容孔72の孔底73に突き当てられている。それにより、ダンパ部材70の挿入時に外筒71と内軸75とが一体的に挿入可能になっている。
内軸75の基端部には、シールリング80を嵌め込むためのシールリング溝79が形成されている。シールリング溝79は、応力集中が生じにくい程度に拡径フランジ76から離間した位置に形成されている。図3に示すように、外筒271の収容孔272の溝口部に、シールリング溝279を形成してもよい。この場合、シールリング80は、シールリング溝279と内軸75の拡径フランジ76とに保持されている。
【0026】
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
グリップ部材30の脚部50の一対の外嵌突起52の間の隙間には、ベース部材20の内嵌突起22が嵌入されている。
一対の外嵌突起52と内嵌突起22とにそれぞれ穿設された同軸孔24,25,54,55には、ダンパ部材70が挿着されている。同軸孔24,25,54,55にダンパ部材70が挿入していくと、ダンパ部材70の外筒71のローレット部74が挿入方向で手前側になる外嵌突起52の同軸孔54に回転不能に固結され、外筒71の一般径部が内嵌突起22の同軸孔24に回転可能に軸支される。また、ダンパ部材70の内軸75が、挿入方向で奥側になる外嵌突起52の同軸孔55に対して回転可能に軸支され、内軸75のローレット部77が内嵌突起22の同軸孔25に回転不能に固結される。それにより、止めねじなどの特別な固定手段を施す必要がなく、組付性を向上することができる。
【0027】
また、内軸75の先端が収容孔72の孔底73に突き当てられているので、ダンパ部材70の挿入時に外筒71と内軸75とが一体的に挿入されるようになり、ダンパ部材70装着時にダンパ部材70の外筒71と内軸75とを一体的に取り扱うことができ、この点からも組付性を向上することができる。
さらに、内軸75の基端部には拡径フランジ76が形成されているので、ダンパ部材70の挿入時に、拡径フランジ76が内嵌突起22の他方の支持突起23の凹部26に突き当たることにより、ダンパ部材70の軸方向の位置決めをすることができ、この点からも組付性を向上することができる。
【0028】
さらに、ダンパ部材70全体は、グリップ部材30の脚部50とベース部材20との枢着部に収容された形になり、装置全体が小型になり、また、ダンパ部材70を支持したり、覆ったりする別部材を設ける必要がなくなる。
さらに、一対のベース部材20の一方側にダンパ部材70を装着し、他方のベース部材20側に、付勢手段60を装着したので、ダンパ部材70と付勢手段60とを、一対の脚部50が枢着されている部位にそれぞれ収容した形になり、装置全体を小型にすることができる。
【0029】
さらに、外筒71および内軸75共に、丸軸素材の外径を軸方向で適度に大小させて成形することができ、ローレット部74,77の成形も通常の技術をもって行なうことができ、特別に困難な加工を施す必要がない。
このように組付けられたものにおいて、ダンパ部材70の外筒71と内軸75とが相対的に回転すると、グリップ部材30が使用位置と格納位置とに揺動可能になる。グリップ部材30を使用位置に揺動するには、付勢手段60の付勢力に抗して、把持部40を引き起こすようにすれば良い。
【0030】
グリップ部材30が使用位置にあるとき、把持部40から例えば手を離すと、付勢手段60の付勢力でグリップ部材30は、使用位置から格納位置に戻るが、ダンパ部材70の外筒71の収容孔72内で内軸75が相対回転する際に、収容孔72内のオイルを動かす必要があることから緩衝作用が生じ、グリップ部材30の戻り時の戻り速度は大幅に低減され、例えばグリップ部材30が据付部10に高速で衝突するようなことが防止される。
また、グリップ部材30が使用位置と格納位置とに揺動するときに、内軸75の先端部が外筒71の収容孔72の孔底73を擦るようになるが、回転中心である軸心の周りを擦っているため、大きな摩擦抵抗を生じることがなく、操作性に悪い影響を与えることなく、また、内軸75などの強度上の問題を引き起こすことがない。
脚部50を介してダンパ部材70に過大な荷重がかかった場合に、内軸75において最も外径が大きな拡径フランジ76近傍にあって、かつ、最も外径が小さなシールリング溝79付近に集中応力が生じ易くなるが、シールリング溝79は拡径フランジ76から十分に離間した位置に形成されていて、応力集中が生じにくいように配置されており、内軸75の基端部に大きな力がかかっても、シールリング溝79に応力集中が生じにくくなり、特別な補強部材を要することはない。
【0031】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示している。
本第2の実施の形態においては第1の実施の形態と同じ構成については、同一の番号を付し、その説明を省略する。
内軸175の基端部には補強部178が形成されている。補強部178は、外筒271内に挿入されている内軸の一般径部より拡径されて、内嵌突起22の他方の支持突起23から挿入方向で奥側になる外嵌突起152に渡されている。補強部178の一部は、支持突起23の同軸孔25に回転不能に嵌合するローレット部になっている。
【0032】
このような構成において、例えば、グリップ部材30の把持部40に過大な力がかかって、内嵌突起22と外嵌突起52とに掛け渡される内軸175に大きな剪断力が作用すると、補強部178の径が大きいので、補強部178は、その剪断力を十分に支えることができる。
【0033】
図5〜図8は、本発明の第3の実施の形態を示している。
本第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同じ構成については、同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0034】
本実施の形態では、ダンパ部材370は、樹脂製の外筒371と金属製の内軸375とから成る。外筒371は、挿入方向で基端側に相当する大口径の収容孔372および挿入方向で先端側に相当する小口径部371bから構成されている。外筒371の内壁には大口径の収容孔372と小口径部371bとの境に、内段差部である内軸位置決め部373が形成され、外筒371の外壁にはローレットを施したローレット部374が形成されている。ローレット部374がベース部材20の挿入方向で手前側の同軸孔324の孔壁に回転不能に固結されている。また、外筒371の外壁には内軸位置決め部373に対応して、外段差部376が形成されている。一方、内軸375は、挿入方向で基端側の頭部であるローレット部377、大径部375a、および挿入方向で先端側の小径部378から構成されている。
【0035】
大径部375aが収容孔372に内挿され、小径部378が小口径部371bに内挿されている。また、ローレット部377がグリップ部材30の脚部50の挿入方向で手前側の同軸孔354の孔壁に回転不能に固結されている。内軸375の小径部378が、グリップ部材30の脚部50の挿入方向で奥側の同軸孔355の孔壁に挿入されている。すなわち、内軸375は、脚部50の手前側の外嵌突起52の同軸孔354に貫通して、奥側の外嵌突起52に達し、その奥側の外嵌突起52の同軸孔355に挿入している。それにより、内軸375が両持ちの形で一対の外嵌突起52に支持されることになり、グリップ部材30の使用時に、内嵌突起22および外筒371を介して、内軸375に大きな力がかかり、内軸375に大きな曲げモーメントやねじりモーメントが生じ、一対の外嵌突起52にそれらのモーメントに対する大きな反力が生じても、内軸375および一対の外嵌突起52がそれらのモーメント等や反力に十分に耐えることができ、アシストグリップ装置の剛性を高めることができる。
【0036】
外筒371の内軸位置決め部373は、内軸375を内挿した際に、大径部375aと小径部378との境に形成された段部375bが当接して、内軸375を所定の内挿位置に位置きめするためのものである。また、ベース部材20の挿入方向で奥側の同軸孔325の孔縁に相当するダンパ位置決め部326は、外筒371の外段差部376が当接して、外筒371、しいてはダンパ部材370を所定位置に位置決めするためのものである。それにより、ダンパ部材370を挿入していけば、外筒371の外段差部376がダンパ位置決め部326に突き当たるとともに、内軸375の段部375bが内軸位置決め部373に突き当たるので、挿入作業と同時に、ダンパ部材370の外筒371および内軸375の軸方向の位置決めができ、組付性を向上することができる。
【0037】
内軸375の大径部375aには、軸方向で相互に離間して一対のシールリング溝379が形成されている。一対のシールリング溝379には、大径部375aと収容孔372との間の隙間に充填されたダンパ油を密閉するためのシールリング380がそれぞれ嵌込まれている。
内嵌突起22は、その両側端部に同軸孔324,325が穿設されているが、内嵌突起22の両側端部の間の中間部と、外筒371との間には空隙が形成されている。当該空隙が形成されることにより、内嵌突起22の同軸孔324,325の孔精度および外筒371の両端部の外径精度などの主要部分の精度を高めていけば、全体的な部品精度が高まり、組付精度などのバラツキが抑えられ、その結果、ダンパ特性を安定させることができる。
【0038】
また、先に述べたように、内軸375は、挿入方向で基端側であるそのローレット部377が挿入方向で手前側の外嵌突起52の同軸孔377に固く嵌合して固結され、同じように、外筒371は、挿入方向で基端側であるローレット部374が挿入方向で手前側の内嵌突起22の同軸孔324に固く嵌合して固結される構造である。
それにより、内軸375は、挿入方向で先端側に相当する部分(小径部378などを含む部分)をそのローレット部377より細径にすることができ、同じように、外筒371は、挿入方向で先端側に相当する部分をそのローレット部374より細径にすることができ、挿入荷重が低く抑えられ、組付性が良く、かつ回転保持力が高い構造にすることができる。
【0039】
ベース部材20の基部21の凹部がキャップ部材327で外部から覆われている。グリップ部材30の脚部52には、基部21に当接してグリップ部材30を使用位置に拘束する使用時当接部357と、キャップ部材327に当接してグリップ部材30を格納位置に拘束する格納時当接部358とが形成されている。
【0040】
【発明の効果】
本発明にかかる乗物用のアシストグリップ装置によれば、緩衝部材をグリップ本体の脚部に収容して、装置を小型にするとともに、部品点数を削減して、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の要部断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の要部断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の要部斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の作用説明図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す乗物用のアシストグリップ装置の要部断面図である。
【符号の説明】
10…据付部
20…ベース部材
21…基部
22…内嵌突起
23…支持突起
24,25…同軸孔
26…凹部
30…グリップ部材
40…把持部
50…脚部
52…外嵌突起
54,55…同軸孔
60…付勢手段
70…ダンパ部材
71…外筒
72…収容孔
73…収容孔の孔底
74…ローレット部
75…内軸
76…拡径フランジ
77…ローレット部
78…内軸の他端部
79…シールリング溝
80…シールリング
178…補強部
324,325,354,355…同軸孔
370…ダンパ部材
371…外筒
375…内軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has a pair of base members fixed to an installation portion such as a wall portion of a vehicle, and has a grip member formed in a substantially U shape by a grip portion and legs extending from both ends of the grip portion. Further, the present invention relates to an assist grip device for a vehicle in which each leg portion is pivotally attached to the pair of base members so that the grip member can swing between a use position and a storage position.
[0002]
[Prior art]
A conventional assist grip device for vehicles is disclosed in, for example, Japanese Patent Publication No. 6-84143.
That is, the pair of leg portions of the grip body are pivotally attached to the support block by the support shaft, the formed strip material is passed to the pair of leg portions, the support shaft extends through the leg portion to the molded strip material side, The extended extended portion is press-fitted into a molded body that is a viscoelastic plastic cylinder, and the molded body is fixed to the molded strip material. The extension part of the support shaft and the molded body constitute a friction brake that acts as a buffer member. After using the assist grip, when the hand leaves the grip body and returns from the use position to the retracted position, the return speed is reduced. Thus, it slowly returns to enhance the quality and prevent the occurrence of collision noise at the storage position.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional assist grip device for a vehicle, the friction brake is mounted at a position protruding from the leg portion of the grip body, the entire device becomes large, and the molded body is fixed, and the appearance In order to improve the quality, a forming strip is required, which increases the cost and also causes a problem that the apparatus becomes large.
The present invention has been made paying attention to such a conventional problem. The cushioning member is accommodated in the leg portion of the grip body to reduce the size of the device, reduce the number of parts, and reduce the cost. Providing an assist grip device for a vehicle that is excellent in assembling property, is capable of ensuring high strength by preventing stress concentration, and has excellent workability. It is an object.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention for achieving this object resides in the matters described in the following sections.
1 It has a pair of base member (20) fixed to installation parts (10), such as a wall part of a vehicle, and includes a grip part (40) and leg parts (50) extended from both ends of the grip part (40). A grip member (30) formed in a substantially U-shape is provided, and each leg portion (50) is pivotally attached to the pair of base members (20) so that the grip member (30) is stored in a use position. An assist grip device for a vehicle configured to be swingable to a position, wherein the grip member (30) is urged in a direction to return the grip member (30) from a use position to a retracted position, and the grip member ( 30) comprising a damper member (70) for controlling the return speed when returning to the storage position,
A pair of external fitting protrusions (52) is formed on one of the leg part (50) and the base member (20) of the grip member (30), and the leg part (50) and the base member (20) An inner fitting protrusion (22) is formed on the other, and the inner fitting protrusion (22) is inserted into a gap between the pair of outer fitting protrusions (52),
Coaxial holes (24, 25, 54, 55) are formed in the pair of outer fitting protrusions (52) and the inner fitting protrusion (22), respectively, and the coaxial holes (24, 25, 54, 55) A damper member (70) having an outer cylinder (71) and an inner shaft (75) inserted into the outer cylinder (71) is inserted, and the outer cylinder (71) is moved forward in the insertion direction. The outer fitting protrusion (52) is fixed in a non-rotatable manner, while being rotatably supported with respect to the inner fitting protrusion (22), and the inner shaft (75) is disposed in the back in the insertion direction. An assist grip device for a vehicle, wherein the assist grip device is rotatably supported with respect to the outer fitting protrusion (52) and is non-rotatably solidified with respect to the inner fitting protrusion (22).
[0005]
2 It has a pair of base member (20) fixed to installation parts (10), such as a wall part of a vehicle, and includes a grip part (40) and a leg part (50) extended from both ends of the grip part (40). A grip member (30) formed in a substantially U-shape is provided, and each leg portion (50) is pivotally attached to the pair of base members (20) so that the grip member (30) is stored in a use position. An assist grip device for a vehicle configured to be swingable to a position, wherein the grip member (30) is urged in a direction to return the grip member (30) from a use position to a retracted position, and the grip member ( 30) comprising a damper member (70) for controlling the return speed when returning to the storage position,
A pair of external fitting protrusions (52) is formed on one of the leg part (50) and the base member (20) of the grip member (30), and the leg part (50) and the base member (20) An inner fitting protrusion (22) is formed on the other, and the inner fitting protrusion (22) is inserted into a gap between the pair of outer fitting protrusions (52),
Coaxial holes (324, 325, 354, 355) are respectively drilled in the pair of outer fitting protrusions (52) and the inner fitting protrusion (22), and the coaxial holes (324, 325, 354, 355) are respectively formed. A damper member (370) having an outer cylinder (371) and an inner shaft (375) inserted into the outer cylinder (371) is inserted, and the outer cylinder (371) is inserted into the inner fitting protrusion (22). The inner shaft (375) passes through the coaxial hole (354) of the outer fitting projection (52) in the insertion direction in the insertion direction, and the outer side in the insertion direction. An assist grip device for a vehicle, which is inserted into the coaxial hole (355) of the fitting protrusion (52) and is non-rotatably fixed to the outer fitting protrusion (52).
[0006]
3. When the damper member (370) is inserted into the coaxial hole (324, 325, 354, 355), the inner fitting protrusion (22) is brought into contact with the outer cylinder (371) to be in a predetermined insertion position. A damper positioning portion (326) to be positioned;
When the inner shaft (375) is inserted into the outer tube (371), the outer tube (371) is positioned at a predetermined insertion position by contacting the inner shaft (375). 3. The vehicle assist grip device according to claim 2, further comprising a portion (373).
[0007]
4 The outer cylinder (71) of the damper member (70) has a receiving hole (72) into which the inner shaft (75) is inserted,
The tip of the inner shaft (75) is formed at the bottom of the accommodation hole (72) so that the outer cylinder (71) and the inner shaft (75) can be inserted integrally when the damper member (70) is inserted. 73) The vehicle assist grip device according to any one of claims 1, 2, and 3,
5 A diameter-enlarging flange for positioning the damper member (70) in the axial direction by abutting the proximal end portion of the inner shaft (75) against the inner fitting protrusion (22) when the damper member (70) is inserted. The vehicle assist grip device according to claim 1, wherein the assist grip device for a vehicle according to claim 1 is provided.
6 The proximal end portion of the inner shaft (175) has a reinforcing portion (178) that is expanded in diameter and is passed from the inner fitting projection (22) to the outer fitting projection (152) that becomes the back side in the insertion direction. The assist grip device for a vehicle according to claim 1, 4 or 5, wherein
[0008]
7 The base end of the inner shaft (75) has a seal ring groove (79) into which a seal ring (80) is fitted at a position spaced from the diameter-enlarged flange (76). The assist grip device for a vehicle according to claim 1, 4, 5 or 6.
8 The groove portion of the accommodation hole (272) of the outer cylinder (271) has a seal ring groove (279) into which the seal ring (80) is fitted,
The seal ring (80) is held by the seal ring groove (279) and the diameter-enlarging flange (76) of the inner shaft (75). Assist grip device for vehicles.
[0009]
9. The damper member (70) is attached to one of the pair of base members (20), and the biasing means (60) is attached to the other base member (20). 9. An assist grip device for a vehicle according to claim 4, 5, 6, 7, or 8. 10. The accommodation hole (72) of the outer cylinder (71) is a portion corresponding to the range of the inner fitting protrusion (22) and is formed in a range not reaching the outer fitting protrusion (52). The assist grip device for a vehicle according to claim 1, 4, 5, 6, 7, 8, or 9.
[0010]
Next, the operation of the invention described in each of the above items will be described.
In the gap between a pair of external fitting protrusions (52) formed on one of the leg (50) of the grip member (30) and the base member (20), the leg (50) and the base An internal fitting protrusion (22) formed on the other side of the member (20) is inserted. A damper member (70) is inserted into the coaxial holes (24, 25, 54, 55) drilled in the pair of outer fitting protrusions (52) and the inner fitting protrusion (22). When the damper member (70) is inserted into the coaxial holes (24, 25, 54, 55), the outer cylinder (71) of the damper member (70) is inserted into the outer fitting protrusion (52) that is on the near side in the insertion direction. On the other hand, it is fixed in a non-rotatable manner, and is rotatably supported with respect to the internal fitting protrusion (22), and the inner shaft (75) of the damper member (70) is located in the back in the insertion direction. While being rotatably supported with respect to the external fitting protrusion (52), it is solidified non-rotatably with respect to the internal fitting protrusion (22). Thereby, it is not necessary to apply special fixing means, and the assembling property can be improved. As a result, the damper member (70) is accommodated in the leg portion (50) of the grip member (30), the apparatus is reduced in size, and a special member for supporting the damper member (70) is provided. There is no need.
[0011]
In the apparatus assembled as described above, when the outer cylinder (71) of the damper member (70) and the inner shaft (75) rotate relatively, the grip member (30) swings between the use position and the storage position. It becomes possible to move. In order to swing the grip member (30) to the use position, the grip portion (40) may be caused against the biasing force of the biasing means (60).
When the grip member (30) is in the use position, when the hand is released from the grip portion (40), the grip member (30) returns from the use position to the retracted position by the biasing force of the biasing means (60). The outer cylinder (71) of the member (70) and the inner shaft (75) rotate relative to each other so that a buffering action is generated, and the return speed when the grip member (30) returns is reduced.
[0012]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 2,
The outer cylinder (371) is fixed to the inner fitting protrusion (22) in a non-rotatable manner, while the inner shaft (375) is coaxially inserted into the outer fitting protrusion (52) in the insertion direction (354). And is inserted into the coaxial hole (355) of the outer fitting protrusion (52) on the back side in the insertion direction and fixed to the outer fitting protrusion (52) so as not to rotate. (375) is supported by the pair of outer fitting protrusions (52) in a form of both ends, and when the grip member (30) is used, the inner shaft (375) is interposed via the inner fitting protrusion (22) and the outer cylinder (371). When a large force is applied to the inner shaft (375), the inner shaft (375) bends or twists, generating a large bending moment or torsion moment on the inner shaft (375), and supporting a pair of ends of the inner shaft (375). A large reaction force against these moments is generated in the outer fitting protrusion (52). Also in this case, it is possible to provide a support structure for the damper member (370) in which the inner shaft (375) and the pair of outer fitting protrusions (52) can sufficiently withstand a large bending moment, a torsional moment, and a large reaction force. Moreover, it is possible to provide a support structure for the damper member (370) that can sufficiently withstand the torsional moment generated in the inner shaft (375).
Further, in such a support structure of the damper member (370), if the inner shaft (375) is formed of a metallic shaft and has a high rigidity, the outer cylinder (371) has a relatively low rigidity. Therefore, the outer cylinder (371) can be formed of, for example, a resinous material.
[0013]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 3,
When the damper member (370) is inserted into the coaxial hole (324, 325, 354, 355), the inner fitting protrusion (22) is positioned at a predetermined insertion position when the outer cylinder (371) contacts. The outer cylinder (371) is in contact with the inner shaft (375) when the inner shaft (375) is inserted into the outer cylinder (371). Since it has an inner shaft positioning part (373) positioned at a predetermined insertion position, if the damper member (370) is inserted into the coaxial hole (324, 325, 354, 355), the outer cylinder ( 371) abuts against the damper positioning portion (326) and the inner shaft (375) abuts against the inner shaft positioning portion (373), so that the shafts of the outer cylinder (371) and the inner shaft (375) of the damper member (370) are kept as they are. Directional positioning is , It is possible to improve the assembling property.
[0014]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 4,
The outer cylinder (71) of the damper member (70) has a receiving hole (72) into which the inner shaft (75) is inserted, and the tip of the inner shaft (75) is connected to the damper member (70). The outer cylinder (71) and the inner shaft (75) are abutted against the hole bottom (73) of the receiving hole (72) so that the outer cylinder (71) and the inner shaft (75) can be integrally inserted at the time of insertion. The outer cylinder (71) and the inner shaft (75) of (70) can be handled integrally, and the assemblability can be improved.
Further, when the grip member (30) swings between the use position and the storage position, the tip of the inner shaft (75) rubs the hole bottom (73) of the accommodation hole (72) of the outer cylinder (71). However, since it rubs around the axis that is the center of rotation, it does not generate large frictional resistance, does not adversely affect operability, and has a problem with strength such as the inner shaft (75). Will not cause.
[0015]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 5,
The proximal end portion of the inner shaft (75) abuts against the inner fitting protrusion (22) when the damper member (70) is inserted, and the diameter-expanding flange (for positioning the damper member (70) in the axial direction) 76), if the damper member (70) is inserted, the enlarged-diameter flange (76) abuts against the inner fitting protrusion (22), and the damper member (70) is positioned in the axial direction as it is. As a result, the assembling property can be improved.
[0016]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 6,
The proximal end portion of the inner shaft (175) has a reinforcing portion (178) that is expanded in diameter and is passed from the inner fitting projection (22) to the outer fitting projection (52) that becomes the back side in the insertion direction. Therefore, for example, an excessive force is applied to the grip portion (40) of the grip member (30), and a large shear is applied to the inner shaft (175) spanned between the inner fitting protrusion (22) and the outer fitting protrusion (52). Even if a force is applied, the shearing force can be sufficiently supported by the reinforcing portion (178).
In the assist grip device for a vehicle according to claim 7,
The proximal end portion of the inner shaft (75) has a seal ring groove (79) into which the seal ring (80) is fitted at a position spaced from the diameter-enlarging flange (76). ) Even when a large force is applied to the base end portion of (), it is difficult for stress concentration to occur in the seal ring groove (79), and the strength can be improved without requiring a special reinforcing member.
[0017]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 8,
The groove part of the accommodation hole (272) of the outer cylinder (271) has a seal ring groove (279) into which the seal ring (80) is fitted, and the seal ring (80) is connected to the seal ring groove (279). Since the inner shaft (75) is held by the diameter-enlarging flange (76), it is necessary to provide a seal ring groove on the inner shaft (75) having a smaller shaft diameter than the outer cylinder (271). The strength can be kept high.
[0018]
In the assist grip device for a vehicle according to claim 9,
Since the damper member (70) is mounted on one of the pair of base members (20) and the biasing means (60) is mounted on the other base member (20), the damper member (70) and the biasing means are mounted. (60) can be accommodated in the pair of legs (50), respectively, and the entire apparatus can be reduced in size.
Further, the damper member (70) and the urging means (60) are enlarged as compared with the case where the damper member (70) and the urging means (60) are provided as a set and each leg portion (50) is provided. Therefore, the strength of the outer cylinder (71) and the inner shaft (75) of the damper member (70) can be further increased, and the damper force and the biasing means (60) of the damper member (70) can be increased. The urging force can be further increased.
[0019]
In the assist grip device for a vehicle according to
The housing hole (72) of the outer cylinder (71) is a portion corresponding to the range of the inner fitting protrusion (22) and is formed in a range not reaching the outer fitting protrusion (52). For example, an excessive force is applied to the grip portion (40) of the grip member (30), and a large shearing force acts on the inner shaft (175) spanned between the inner fitting protrusion (22) and the outer fitting protrusion (52). Even so, since the cross-sectional area of the portion to which the shearing force is applied is not small and is secured to an appropriate size, it can sufficiently withstand the shearing force.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, various embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1 to 3 show a first embodiment of the present invention.
As shown in FIG. 2, this apparatus is fixed to an
[0021]
Each
[0022]
The
[0023]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
Coaxial holes 24, 25, 54, and 55 are formed in the pair of outer
[0024]
The base end portion of the
The
[0025]
The distal end of the
A
[0026]
Next, the operation of the embodiment of the present invention will be described.
The inner
A damper member 70 is inserted into the
[0027]
Further, since the tip of the
Further, since the diameter-enlarging
[0028]
Further, the entire damper member 70 is accommodated in a pivotal connection portion between the
Further, since the damper member 70 is mounted on one side of the pair of
[0029]
Furthermore, both the
In the assembly as described above, when the
[0030]
When the
Further, when the
When an excessive load is applied to the damper member 70 via the
[0031]
FIG. 4 shows a second embodiment of the present invention.
In the second embodiment, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
A reinforcing
[0032]
In such a configuration, for example, when an excessive force is applied to the
[0033]
5 to 8 show a third embodiment of the present invention.
Also in the third embodiment, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0034]
In the present embodiment, the
[0035]
The large diameter portion 375a is inserted into the
[0036]
When the
[0037]
A pair of
The inner
[0038]
Further, as described above, the
Thereby, the
[0039]
A concave portion of the base 21 of the
[0040]
【The invention's effect】
According to the assist grip device for a vehicle according to the present invention, the cushioning member can be accommodated in the leg portion of the grip body to reduce the size of the device, reduce the number of components, and reduce the cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a main part of an assist grip device for a vehicle showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of an assist grip device for a vehicle showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of the main part of the assist grip device for a vehicle showing the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view of the main part of an assist grip device for a vehicle showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a perspective view of a main part of an assist grip device for a vehicle showing a third embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view of an assist grip device for a vehicle showing a third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an operation explanatory view of a vehicle assist grip device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a main part of an assist grip device for a vehicle showing a third embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 ... Installation section
20 ... Base member
21 ... Base
22 ... Internal fitting protrusion
23 ... Support protrusion
24, 25 ... Coaxial hole
26 ... recess
30 ... Grip member
40 ... gripping part
50 ... Leg
52. External fitting protrusion
54, 55 ... Coaxial hole
60: Energizing means
70 ... Damper member
71 ... outer cylinder
72 ... receiving hole
73 ... Bottom of the accommodation hole
74 ... Knurling
75 ... Inner shaft
76 ... Diameter expansion flange
77 ... Knurling
78 ... The other end of the inner shaft
79 ... Seal ring groove
80 ... seal ring
178 ... Reinforcing part
324, 325, 354, 355 ... Coaxial hole
370 ... Damper member
371 ... outer cylinder
375 ... Inner shaft
Claims (10)
前記グリップ部材の脚部と前記ベース部材との一方に一対の外嵌突起を形成し、前記脚部と前記ベース部材との他方に内嵌突起を形成し、前記一対の外嵌突起の間の隙間に前記内嵌突起を嵌入し、
前記一対の外嵌突起と前記内嵌突起とに同軸孔をそれぞれ穿設し、該同軸孔に、外筒と該外筒に内挿される内軸とを有して成るダンパ部材を挿入し、前記外筒を、挿入方向で手前側になる外嵌突起に対して回転不能に固結する一方、前記内嵌突起に対して回転可能に軸支し、かつ、前記内軸を、挿入方向で奥側になる外嵌突起に対して回転可能に軸支する一方、前記内嵌突起に対して回転不能に固結したことを特徴とする乗物用のアシストグリップ装置。A pair of base members fixed to a mounting portion such as a vehicle wall portion, and grip members formed in a substantially U shape by a grip portion and legs extending from both ends of the grip portion; An assist grip device for a vehicle in which legs are pivotally attached to the pair of base members so that the grip member can swing between a use position and a storage position, and the grip member is moved from the use position to the storage position. In what is provided with a biasing means for biasing in the direction to return to the position, and a damper member for controlling the return speed when the grip member returns to the storage position,
A pair of external fitting protrusions is formed on one of the leg portion of the grip member and the base member, an internal fitting protrusion is formed on the other of the leg portion and the base member, and a gap between the pair of external fitting protrusions is formed. Insert the internal fitting protrusion into the gap,
Coaxial holes are respectively drilled in the pair of outer fitting protrusions and the inner fitting protrusions, and a damper member having an outer cylinder and an inner shaft inserted into the outer cylinder is inserted into the coaxial holes, The outer cylinder is fixed in a non-rotatable manner with respect to the outer fitting protrusion which is on the front side in the insertion direction, and is rotatably supported with respect to the inner fitting protrusion, and the inner shaft is fixed in the insertion direction. An assist grip device for a vehicle, which is rotatably supported with respect to an outer fitting protrusion on the back side, and is fixed so as not to rotate with respect to the inner fitting protrusion.
前記グリップ部材の脚部と前記ベース部材との一方に一対の外嵌突起を形成し、前記脚部と前記ベース部材との他方に内嵌突起を形成し、前記一対の外嵌突起の間の隙間に前記内嵌突起を嵌入し、
前記一対の外嵌突起と前記内嵌突起とに同軸孔をそれぞれ穿設し、該同軸孔に、外筒と該外筒に内挿される内軸とを有して成るダンパ部材を挿入し、前記外筒を前記内嵌突起に対して回転不能に固結する一方、前記内軸を前記挿入方向で手前側の外嵌突起の同軸孔に貫通させ、かつ、前記挿入方向で奥側の外嵌突起の同軸孔に挿入させて前記外嵌突起に対して回転不能に固結したことを特徴とする乗物用のアシストグリップ装置。A pair of base members fixed to a mounting portion such as a vehicle wall portion, and grip members formed in a substantially U shape by a grip portion and legs extending from both ends of the grip portion; An assist grip device for a vehicle in which legs are pivotally attached to the pair of base members so that the grip member can swing between a use position and a storage position, and the grip member is moved from the use position to the storage position. In what is provided with a biasing means for biasing in the direction to return to the position, and a damper member for controlling the return speed when the grip member returns to the storage position,
A pair of external fitting protrusions is formed on one of the leg portion of the grip member and the base member, an internal fitting protrusion is formed on the other of the leg portion and the base member, and a gap between the pair of external fitting protrusions is formed. Insert the internal fitting protrusion into the gap,
Coaxial holes are respectively drilled in the pair of outer fitting protrusions and the inner fitting protrusions, and a damper member having an outer cylinder and an inner shaft inserted into the outer cylinder is inserted into the coaxial holes, The outer cylinder is fixed in a non-rotatable manner with respect to the inner fitting protrusion, while the inner shaft is passed through the coaxial hole of the outer fitting protrusion on the near side in the insertion direction, and the outer side is outer in the insertion direction. An assist grip device for vehicles, wherein the assist grip device is inserted into a coaxial hole of a fitting projection and solidified so as not to rotate with respect to the outer fitting projection.
前記外筒は、前記内軸が前記外筒に内挿する際に、前記内軸が当接して所定の内挿位置に位置決めされる内軸位置決め部を有していることを特徴とする請求項2記載の乗物用のアシストグリップ装置。The inner fitting protrusion has a damper positioning portion that is positioned at a predetermined insertion position by contacting the outer cylinder when the damper member is inserted into the coaxial hole,
The outer cylinder includes an inner shaft positioning portion that is positioned at a predetermined insertion position by contacting the inner shaft when the inner shaft is inserted into the outer cylinder. Item 3. An assist grip device for a vehicle according to Item 2.
前記内軸の先端は、前記ダンパ部材の挿入時に外筒と内軸とが一体的に挿入されるべく、前記収容孔の孔底に突き当てられることを特徴とする請求項1、2または3記載の乗物用のアシストグリップ装置。The outer cylinder of the damper member has a receiving hole into which the inner shaft is inserted,
The tip of the inner shaft is abutted against the bottom of the accommodation hole so that the outer cylinder and the inner shaft are integrally inserted when the damper member is inserted. The assist grip apparatus for vehicles as described.
シールリングは、前記シールリング溝と前記内軸の拡径フランジとに保持されていることを特徴とする請求項1、4、5、6、または7記載の乗物用のアシストグリップ装置。The groove portion of the housing hole of the outer cylinder has a seal ring groove into which the seal ring is fitted,
8. The assist grip device for a vehicle according to claim 1, wherein the seal ring is held by the seal ring groove and an enlarged flange of the inner shaft.
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