JP3778137B2 - ネットワークパス設定方法及びシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークパス設定方法及びシステムに係り、特に、情報通信ネットワークシステムにおける、GMPLS(Generalized Multi Protocol Label Switching)ネットワークでのネットワークパス設定方法及びシステムに関する。
【従来の技術】
次世代のネットワークは、光信号を電気信号に変換せずに、光のままでスイッチするフォトニッククロスコネクト(PXC) から、IP(Internet Protocol) パケットをフォワードするルータまで、さまざまな階層のノードによって構成される。
そのような異なるスッチングキャパシティを持つノードを統一的に制御すべく、MPLS(Multi Protocol Label Switching)の枠組みを適用したGMPLS(Generalized MPLS) コントールプレーンの標準化がIETF(Internet Engineering Task Force) で進められている。
【0002】
旧来のMPLSでは、パスは単方向(シグナリングの方向から見て順方向)であり、データを送信するノードがシグナリングセッションを開始し、パス設定リクエストを送り、それに対してデータを受信するノードが、折り返しリソース予約リクエストを送る。ラベルスイッチパス上の隣合うノード間で用いるラベルは、下流側のノードが割り当てられ、リソース予約リクエストで当該ラベルを上流側のノードへ通知する。従って、双方向パスのセットアップには、2つのシグナリングセッションと、それらを組み合わせるためのマネジメントが必要となる。このため、GMPLS では、双方向パスを1回のシグナリングセッションで行えるよう、シグナリング開始ノードへ向かう方向のパスに用いるラベル、即ち、アップストリームラベルを、(シグナリングセッションの観点から)上流側のノードがパス設定リクエストで通知することができる。
【0003】
図5を参照して、GMPLS ネットワークにおける(双方向)パス設定方法について説明する。
【0004】
ノードAをシグナリング開始ノード、ノードEをシグナリング終端ノードEとして、ノードA−E間の双方向パスを設定する場合、ノードAが、アップストリームラベルを含むパス設定リクエストをノードに送る。パス設定リクエストは、経路ノード上のノードB,C,Dを、(シグナリングの方向から見て)逆方向パスを張りながら、順次転送される。パス設定リクエストがノードに到達した時点で、この逆方向パスが確立する。しかる後に、ノードEは、ラベルを含むリソース予約リクエストをノードAに向けて送る。リソース予約リクエストは、経路上のノードD,C,B上を、(シグナリングの方向から見て)順方向のパスを張りながら、パス設定リクエストとは逆順に順次転送される。リソース予約リクエストがノードAに到達した時点で、この順方向パスが確立する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパス設定方法では、(シグナリングセッションの観点から)逆方向パスは(双方向パスの片方部分として)パス設定リクエストの送達のみで迅速に確立するが、順方向パスの確立には、パス設定リクエストとリソース予約リクエストの往復を待たなければならない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、データの流れから見て順方向のパスセットアップを、シグナリングから見て逆方向のパスセットアップに置き換えることにより、迅速に確立することが可能なネットワークパス設定方法及びシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0008】
本発明は、データ送信ノード、データ受信ノード、該データ送信ノードと該データ受信ノードとの間の経路に設定される中継ノードからなるネットワークのパスを設定するネットワークパス設定方法において、
データ送信ノードにおいて、
データ受信ノードをシグナリング開始ノードとし、自ノードをシグナリング終端ノードとする逆方向パス設定リクエストを、経路上の中継ノードに送出することを要求するシグナリング開始リクエストを、データ受信ノードに対して送信し(ステップ1)、
データ受信ノードにおいて、
データ送信ノードからのシグナリング開始リクエストに基づいて、シグナリング開始ノードとして、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む逆方向パス設定リクエストを、経路上の中継ノードに送出し(ステップ2)、
経路上の中継ノードにおいて、
逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む逆方向パス設定リクエストを、シグナリング終端ノード側の隣接するノードに向けて中継し(ステップ3)、
データ送信ノードにおいて、
シグナリング終端ノードとして、逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保する(ステップ4)。
【0009】
図2は、本発明の原理構成図である。
【0010】
本発明は、データ送信ノード10、データ受信ノード30、該データ送信ノード10と該データ受信ノード30との間の経路に設定される複数の中継ノード20からなるネットワークのパスを設定するネットワークパス設定システムであって、
データ送信ノード10は、
データ受信ノード30をシグナリング開始ノードとし、自ノード10をシグナリング終端ノードとする逆方向パス設定リクエストを、経路上の中継ノードに送出することを要求するシグナリング開始リクエストを、データ受信ノード30に対して送信するシグナリング開始リクエスト送出手段11と、
シグナリング終端ノードとして、逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノード10に関するリソースを確保するリソース確保手段12と、を有し、
データ受信ノード30は、
データ送信ノード10からのシグナリング開始リクエストに基づいて、シグナリング開始ノードとして、自ノード30に関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む逆方向パス設定リクエストを、経路上の中継ノードに送出する逆方向パス設定リクエスト送出手段31を有し、
経路上の中継ノード20は、
逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノード20に関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む逆方向パス設定リクエストを、シグナリング終端ノード側の隣接するノードに向けて中継するリクエスト中継手段21を有する。
【0011】
上記のように、本発明は、データ送信ノードからデータ受信ノードへ向けて、データ受信ノードからの(シグナリングの観点からの)逆方向パスのみのセットアップのシグナリングセッションの開始を要求する、シグナリング開始リクエストを送信する。このように、データ送信ノードからのシグナリング開始リクエストに基づいて、データ受信ノードから(シグナリングの観点からの)逆方向パスのセットアップを行うことで、(データの流れの観点からの)順方向パスを、データ受信ノードからのパス設定リクエストの送達のみによって確立でき、パス設定を迅速に行うことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の一実施の形態におけるシステム構成図である。
【0013】
本実施の形態では、ノードA〜ノードEのうち、ノードAをデータ送信ノードとし、ノードEをデータ受信ノード、ノードB,C,Dを中継ノードとする。
【0014】
ノードAは、シングナリング開始リクエスト送出部11と、リソース確保部12を有する。
【0015】
シグナリング開始リクエスト送出部11は、データ受信ノード(ノードE)に対して、当該ノードEをシグナリング開始ノードとし、データ送信ノード(ノードA)をシグナリング終端ノードとして、逆方向パス設定リクエストを中継ノード(ノードB〜D)に送出することを要求するための、シグナリング開始リクエストを送出する。
【0016】
リソース確保部12は、自ノード(ノードA)をシグナリング終端ノードとして、逆方向パス設定リクエストに基づいて自ノードに関するリソースを確保する。
【0017】
ノードEは、ノードAからのシグナリング開始リクエストに基づいて、シグナリングに関するリソースを確保すると共に、確保したリソースに関するラベルを含む逆方向パス設定リクエストを送出する逆方向パス設定リクエスト送出部31を有する。
【0018】
図4は、本発明の一実施の形態におけるパス設定方法を説明するための図である。
【0019】
データ送信ノードAは、データ受信ノードEに向けて、ノードEをシグナリング開始ノードとする(シグナリングの観点から)逆方向パス設定リクエストを送出する旨の、シグナリング開始リクエストを送信する。
【0020】
このシグナリング開始リクエストは、セットアップされるパスに沿った経路をホップ毎に転送される必要はなく、ノードEに直接送るなど、いかなる迅速な手段によって送られて差し支えない。
【0021】
ノードEは、シグナリング開始リクエストに基づき、ノードAに向けてアップストリームラベルを含む逆方向パスの設定リクエストを送る。
【0022】
パス設置リクエストは、経路上のノードを(シグナリングから見て)逆方向パスを張りながら順次転送され、ノードAに到達した時点で、逆方向パスが確立する。
【0023】
このパスは、ノードAからノードEへの(データの流れから見た)順方向パスであるが、パス設定のリクエストの送達のみによって確立されるので、リクエストの往復を要する従来のパス設定方法に比べ、迅速に確立される。
【0024】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【0025】
【発明の効果】
上述のように、本発明のネットワークのパス設定方法によれば、データの流れから見て順方向のパスセットアップを、シグナリングから見て逆方向のパスセットアップに置き換えることにより、迅速に確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるシステム構成図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるパス設定方法を説明するための図である。
【図5】従来のネットワークのパス設定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 データ送信ノード
11 シグナリング開始リクエスト送出手段、シグナリング開始リクエスト送出部
12 リソース確保手段、リソース確保部
20 中継ノード
21 リクエスト中継手段
30 データ受信ノード
31 逆方向パス設定リクエスト送出手段、逆方向パス設定リクエスト送出部

Claims (2)

  1. データ送信ノード、データ受信ノード、該データ送信ノードと該データ受信ノードとの間の経路に設定される中継ノードからなるネットワークのパスを設定するネットワークパス設定方法において、
    前記データ送信ノードにおいて、
    前記データ受信ノードをシグナリング開始ノードとし、自ノードをシグナリング終端ノードとする逆方向パス設定リクエストを、前記経路上の前記中継ノードに送出することを要求するシグナリング開始リクエストを、前記データ受信ノードに対して送信し、
    前記データ受信ノードにおいて、
    前記データ送信ノードからの前記シグナリング開始リクエストに基づいて、前記シグナリング開始ノードとして、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む前記逆方向パス設定リクエストを、前記経路上の中継ノードに送出し、
    前記経路上の前記中継ノードにおいて、
    前記逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む前記逆方向パス設定リクエストを、前記シグナリング終端ノード側の隣接するノードに向けて中継し、
    前記データ送信ノードにおいて、
    前記シグナリング終端ノードとして、前記逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保することを特徴とするネットワークパス設定方法。
  2. データ送信ノード、データ受信ノード、該データ送信ノードと該データ受信ノードとの間の経路に設定される中継ノードからなるネットワークのパスを設定するネットワークパス設定システムであって、
    前記データ送信ノードは、
    前記データ受信ノードをシグナリング開始ノードとし、自ノードをシグナリング終端ノードとする逆方向パス設定リクエストを、前記経路上の前記中継ノードに送出することを要求するシグナリング開始リクエストを、前記データ受信ノードに対して送信するシグナリング開始リクエスト送出手段と、
    前記シグナリング終端ノードとして、前記逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保するリソース確保手段と、を有し、
    前記データ受信ノードは、
    前記データ送信ノードからの前記シグナリング開始リクエストに基づいて、前記シグナリング開始ノードとして、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む前記逆方向パス設定リクエストを、前記経路上の中継ノードに送出する逆方向パス設定リクエスト送出手段を有し、
    前記経路上の前記中継ノードは、
    前記逆方向パス設定リクエストに基づいて、自ノードに関するリソースを確保すると共に、確保した該リソースに関するラベルを含む前記逆方向パス設定リクエストを、前記シグナリング終端ノード側の隣接するノードに向けて中継するリクエスト中継手段を有することを特徴とするネットワークパス設定システム。
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