JP3777134B2 - デジタル録画装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル録画装置に係り、特に、デジタル放送番組の録画予約機能を搭載したデジタル録画装置で予約したデジタル放送番組を録画する際に、デジタル録画装置から離れた箇所でその録画のダイジェスト映像を視聴することができる手段を設けたデジタル録画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報記録の分野においては、デジタルビデオディスク(DVD)やハードディスクドライブ(HDD)等のデジタル記録メディアが広く普及したことにより、映像情報をデジタル化したデジタル映像ストリームデータに変換し、得られたデジタル映像ストリームデータをデジタルデータ形式でデジタル記録メディアに記録したり、デジタル記録メディアに記録したデジタル映像ストリームデータを読み出して元の映像情報に戻し、再生したりすることができるようになり、それに伴って、デジタル化された映像記録装置、すなわちデジタル録画装置が開発されるようになった。そして、デジタル録画装置が開発されるようになると、同じデジタル情報機器であるパーソナルコンピュータ(パソコン)との連携機能についても注目を集めるようになってきている。
【0003】
ところで、この種のデジタル録画装置には、その一例として、特開平10−247345号に開示された記録再生装置遠隔操作システムが知られている。この記録再生装置遠隔操作システムは、デジタル録画装置とパソコン等のユーザー端末とを用いるもので、デジタル放送番組の録画予約を行なう際に、ユーザー端末から電子メール(Eメール)を用いてデジタル録画装置を操作し、そのデジタル録画装置においてデジタル放送番組の録画予約の設定を行うもので、その録画予約の結果がデジタル録画装置から電子メールを用いてユーザー端末に自動的に返信されるものである。
【0004】
ここで、図4は、特開平10−247345号に開示された記録再生装置遠隔操作システムに用いられるデジタル録画装置を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【0005】
図4に示されるように、このデジタル録画装置は、受信アンテナ40と、チューナ部41と、トランスポートストリーム復調部(TS復調部)42と、ハードディスクドライブ録再制御部(HDD録再制御部)43と、ハードディスクドライブ(HDD)44と、トランスポート処理部45と、MPEG2音声復調部46と、MPEG2映像復調部47と、音声デジタル−アナログ変換部(音声D/A)48と、ビデオエンコーダ49と、テレビジョンモニタ(TVモニタ)50と、録画予約制御部51と、操作キー受付制御部52とを備える。この場合、操作キー受付制御部52は、操作パネルやリモートコントロールユニット(リモコンユニット)からなるものである。そして、これらの構成要素40乃至52は、図4に図示されるように相互接続されている。
【0006】
前記構成によるデジタル録画装置は、次のように動作する。
【0007】
始めに、デジタル放送を受信し、映像情報及び音声情報が出力されるまでの動作について説明する。
【0008】
受信アンテナ40にデジタル放送電波が到来し、その放送電波が受信アンテナ40からチューナ部41に入力されると、チューナ部41は選局部に供給された選局信号により同調設定された放送信号を選択し、選択した放送信号をストリームデータ復調部42に供給する。ストリームデータ復調部42は、供給された放送信号に対して四相差動位相変調(QPSK)復調を行うとともにエラー補正を行い、デジタルストリームデータを形成し、そのデジタルストリームデータをハードディスクドライブ録再制御部43に供給する。ハードディスクドライブ録再制御部43は、この動作時に、供給されたデジタルストリームデータをハードディスクドライブ44に録画しないので、そのデジタルストリームデータをそのままトランスポート処理部45に供給する。トランスポート処理部45は、供給されたデジタルストリームデータをデジタル音声データとデジタル映像データと番組情報データに分離し、デジタル音声データをMPEG2音声復調部46に、デジタル映像データをMPEG2映像復調部47にそれぞれ供給する。なお、トランスポート処理部45からは番組情報データも得られるが、この番組情報データは、本発明の内容に直接関係するものではないので、番組情報データについての説明を省略する。
【0009】
MPEG2音声復調部46は、供給されたデジタル音声データを復調し、得られたデジタル音声信号を音声デジタル−アナログ変換部48に供給する。MPEG2映像復調部47は、供給されたデジタル映像データを復調し、得られたデジタル映像信号をビデオエンコーダ49に供給する。音声デジタル−アナログ変換部48は、供給されたデジタル音声信号をデジタル−アナログ変換し、得られたアナログ音声信号をテレビジョンモニタ50の音声入力端子に供給する。ビデオエンコーダ49は、供給されたデジタル映像信号を表示用アナログ映像信号に変換し、得られた表示用アナログ映像信号をテレビジョンモニタ50の映像入力端子に供給する。これによりテレビジョンモニタ50は、供給されたアナログ音声信号及び表示用アナログ映像信号に基づいた画像表示及び音声再生が行われる。
【0010】
次に、ユーザーがこのデジタル録画装置を用いて録画予約を行う際の動作について説明する。
【0011】
始めに、ユーザーは、操作キー受付制御部52、具体的には操作パネルやリモートコントロールユニット(リモコン)を操作し、設定情報を入力する。このときの設定情報としては、主として、予約番組放送チャネル、予約番組放送開始時間、予約番組放送終了時間、電子メール配信アドレスである。入力された設定情報は、操作キー受付制御部52から録画予約制御部51に供給され、録画予約制御部51の内部メモリに記憶される。このような処理によってユーザーが指定した番組の録画予約が行われる。
【0012】
次に、録画予約制御部51は、内部メモリに記憶されている設定情報に基づいて、予約番組の放送時間になったことを検知すると、チューナ部41の選局部に選局信号を供給するとともに、ハードディスクドライブ録再制御部43及びトランスポート処理部45にそれぞれ制御信号を供給する。このとき、受信アンテナ40にデジタル放送電波が到来し、その放送電波が受信アンテナ40からチューナ部41に入力されると、チューナ部41は選局部に供給された選局信号により同調設定された予約番組の放送信号を選択し、選択した放送信号をストリームデータ復調部42に供給する。ストリームデータ復調部42は、供給された放送信号に対して四相差動位相変調(QPSK)復調を行うとともにエラー補正を行ってデジタルストリームデータを形成し、そのデジタルストリームデータをハードディスクドライブ録再制御部43に供給する。ハードディスクドライブ録再制御部43は、録画予約制御部51からの制御信号の供給により録画動作モードになっているので、供給されたデジタルストリームデータをハードディスクドライブ44に供給し、ハードディスクドライブ44に録画する。このような経緯により、予約番組がハードディスクドライブ44に録画される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前記既知のデジタル録画装置は、録画予約した放送番組に対する録画予約の実行状況をユーザーが確認したい場合、デジタル録画装置を直接操作し、録画した放送番組の録画リストを見ることによって確認したり、録画した放送番組を実際に再生し、その録画内容を見ることによって確認したりする必要があるもので、録画予約の放送番組を確認するときに、ユーザーがデジタル録画装置を直接操作することが必須であって、ユーザーが外出先等の離れた場所にいるとき、このデジタル録画装置における録画予約の実行状況を把握することができないものである。
【0014】
本発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザーがデジタル録画装置から離れた場所にいた場合でも、録画予約の放送番組の予約実行状況を直接確認することを可能にしたデジタル録画装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、デジタル放送番組の録画予約機能を搭載したデジタル録画装置において、予約したデジタル放送番組の録画時に、録画するデジタル放送番組の中のダイジェスト映像を抽出し、抽出したダイジェスト映像をデジタルストリームデータにエンコードするエンコード手段と、エンコード手段でエンコードしたデジタルストリームデータを添付データとして電子メールデータを形成する電子メールデータ形成手段と、電子メールデータ形成手段で形成した電子メールデータを指定するメールアドレスに自動送信する電子メール送信手段とを有する構成手段を具備する。
【0016】
かかる構成手段によれば、ユーザーがデジタル録画装置から離れた場所にいて、デジタル録画装置を直接操作することができない場合であっても、その場所にあるユーザー端末をメールアドレスの宛先に指定しておけば、そのユーザー端末を用いて録画予約により録画した放送番組のダイジェスト映像を見ることができるもので、それによりユーザーの意図した録画予約が正常に実行されていることを確認することができ、番組変更や誤操作による録画予約ミスの迅速な確認が可能になる。
【0017】
また、前記目的を達成するために、本発明は、デジタル放送番組の録画予約機能を搭載したデジタル録画装置において、予約したデジタル放送番組の録画時に、録画するデジタル放送番組の中のダイジェスト映像を抽出し、抽出したダイジェスト映像をデジタルストリームデータにエンコードするエンコード手段と、前記エンコード手段でエンコードしたデジタルストリームデータを暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した暗号化デジタルストリームデータを添付データとして電子メールデータを形成する電子メールデータ形成手段と、前記電子メールデータ形成手段で形成した電子メールデータを指定するメールアドレスに自動送信する電子メール送信手段とを有する第2構成手段を具備する。
【0018】
このような構成にすれば、電子メールの添付データとして暗号化デジタルストリームデータを用いるようにしたので、電子メールの配信ミス等により当該暗号化デジタルストリームデータが別人にわたった場合であっても、ユーザープライバシィの保護を図ることができる。
【0019】
また、前記構成手段におけるメールアドレスの宛先は、パソコンであり、そのパソコンは、エンコードしたデジタルストリームデータをデコードするデコードプログラムを保持し、電子メール送信手段から送信された電子メールデータが受信されると、添付データのデジタルストリームデータをデコードプログラムによりデコードするものである。
【0020】
このような構成にすれば、デジタル録画装置から離れた場所にユーザー端末として汎用的なパソコンを用い、デジタル録画装置から送信されたデジタルストリームデータをデコードしてダイジェスト映像を表示することにより、ユーザーの意図した録画予約が正常に実行されていることを確認することができる。
【0021】
また、前記第2構成手段におけるメールアドレスの宛先は、パソコンであり、そのパソコンは、エンコードしたデジタルストリームデータをデコードするデコードプログラム及び暗号化デジタルストリームデータを復号化する復号化プログラムを保持し、電子メール送信手段から送信された暗号化デジタルストリームデータを添付データとする電子メールデータが受信されると、添付データの暗号化デジタルストリームデータを復号化プログラムで復号化した後、デコードプログラムによりでデコードするものである。
【0022】
このような構成にすれば、デジタル録画装置から離れた場所にユーザー端末として汎用的なパソコンを用い、デジタル録画装置から送信された暗号化デジタルストリームデータを復号化及びデコードしてダイジェスト映像を表示することにより、ユーザーの意図した録画予約が正常に実行されていることをユーザープライバシィの保護を図った状態で確認することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明によるデジタル録画装置の一つの実施の形態を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に示されるように、この実施の形態によるデジタル録画装置は、受信アンテナ1と、チューナ部2と、トランスポートストリーム復調部(TS復調部)3と、ハードディスクドライブ録再制御部(HDD録再制御部)4と、ハードディスクドライブ(HDD)5と、トランスポート処理部6と、MPEG2音声復調部7と、MPEG2映像復調部8と、音声デジタル−アナログ変換部(音声D/A)9と、ビデオエンコーダ10と、テレビジョンモニタ(TVモニタ)11と、録画予約制御部12と、操作キー受付制御部13と、MPEG4エンコード部14と、電子メールデータ形成部15と、電子メール送信部16とを備える。この場合、操作キー受付制御部13は、デジタル録画装置に付属する操作パネルまたはリモートコントロールユニット(リモコンユニット)からなる。
【0026】
そして、チューナ部2は、入力端が受信アンテナ1に接続され、出力端がトランスポートストリーム復調部3の入力端に接続され、制御端が録画予約制御部12の第1出力端に接続される。ハードディスクドライブ録再制御部4は、入力端がトランスポートストリーム復調部3の出力端に接続され、出力端がトランスポート処理部6の入力端に接続され、制御端が録画予約制御部12の第2出力端に接続される。ハードディスクドライブ5は、ハードディスクドライブ録再制御部4のデータ入出力端に接続される。トランスポート処理部6は、第1出力端がMPEG2音声復調部7の入力端に接続され、第2出力端がMPEG2映像復調部8の入力端に接続され、制御端が録画予約制御部12の第3出力端に接続される。MPEG2音声復調部7は、第1出力端が音声デジタル−アナログ変換部9の入力端に接続され、第2出力端がMPEG4エンコード部14の第1入力端に接続される。MPEG2映像復調部8は、第1出力端がビデオエンコーダ10の入力端に接続され、第2出力端がMPEG4エンコード部14の第2入力端に接続される。音声デジタル−アナログ変換部9は、出力端がテレビジョンモニタ11の音声入力端子に接続され、MPEG4エンコード部14は、出力端がテレビジョンモニタ11の映像入力端子に接続される。
【0027】
録画予約制御部12は、入力端が操作キー受付制御部13の出力端に接続され、第4出力端がMPEG4エンコード部14の制御端に接続され、第5出力端が電子メールデータ形成部15の制御端に接続され、第6出力端が電子メール送信部16の制御端に接続される。MPEG4エンコード部14は、出力端が電子メールデータ形成部15の入力端に接続される。電子メール送信部16は、入力端が電子メールデータ形成部15の出力端に接続され、出力端が電話回線または外部ネットワークに選択的に接続される。
【0028】
前記構成によるこの実施の形態によるデジタル録画装置は、次のように動作する。
【0029】
始めに、デジタル放送(デジタルテレビジョン放送)を受信し、映像情報及び音声情報が出力されるまでの動作について説明する。なお、この場合の動作は、図4に図示の既知のデジタル録画装置における当該動作と同じであるが、ここではその動作について繰り返し説明する。
【0030】
受信アンテナ1にデジタル放送電波が到来し、その放送電波が受信アンテナ1からチューナ部2に入力されると、チューナ部2は選局部に供給された選局信号により同調設定された放送信号を選択し、選択した放送信号をストリームデータ復調部3に供給する。ストリームデータ復調部3は、供給された放送信号に対して四相差動位相変調(QPSK)復調を行うとともにエラー補正を行ってデジタルストリームデータを形成し、そのデジタルストリームデータをハードディスクドライブ録再制御部4に供給する。ハードディスクドライブ録再制御部4は、この動作時に、供給されたデジタルストリームデータをハードディスクドライブ5に録画しないので、そのデジタルストリームデータをそのままトランスポート処理部6に伝送供給する。トランスポート処理部6は、供給されたデジタルストリームデータをデジタル音声データとデジタル映像データと番組情報データに分離し、デジタル音声データをMPEG2音声復調部7に、デジタル映像データをMPEG2映像復調部8にそれぞれ供給する。この場合、トランスポート処理部6からは番組情報データも得られるが、この番組情報データは、本発明の内容に直接関係するものではないので、番組情報データについての説明を省略する。
【0031】
MPEG2音声復調部7は、供給されたデジタル音声データを復調してデジタル音声信号を形成し、得られたデジタル音声信号を音声デジタル−アナログ変換部9に供給する。MPEG2映像復調部8は、供給されたデジタル映像データを復調してデジタル映像信号を形成し、得られたデジタル映像信号をビデオエンコーダ10に供給する。音声デジタル−アナログ変換部9は、供給されたデジタル音声信号をデジタル−アナログ変換してアナログ音声信号を形成し、得られたアナログ音声信号をテレビジョンモニタ11の音声入力端子に供給する。ビデオエンコーダ10は、供給されたデジタル映像信号をエンコードして表示用アナログ映像信号に変換し、得られた表示用アナログ映像信号をテレビジョンモニタ11の映像入力端子に供給する。これによりテレビジョンモニタ11においては、供給されたアナログ音声信号及び表示用アナログ映像信号に基づいた画像表示及び音声再生が行われる。
【0032】
次に、図2は、このデジタル録画装置における録画予約の動作経緯を示す処理フローである。
【0033】
図2に図示された処理フローを用い、ユーザーがこのデジタル録画装置を用いて録画予約を行う際の動作について説明する。
【0034】
始めのステップS1は、ユーザーによる録画予約設定の工程である。この録画予約設定の工程においては、ユーザーが操作キー受付制御部13、具体的には操作パネルやリモートコントロールユニット(リモコンユニット)を操作し、1.予約番組放送チャネル設定、2.予約番組放送開始時間設定、3.予約番組放送終了時間設定、4.電子メール配信アドレス設定を表す設定情報を入力すると、入力された設定情報が操作キー受付制御部13から録画予約制御部12に供給され、録画予約制御部12の内部メモリに記憶される。このような処理を経て録画予約設定が終了する。
【0035】
次のステップS2は、デジタル録画装置における予約録画開始の工程である。この予約録画開始の工程においては、録画予約制御部12が内部メモリに記憶されている予約番組の放送時間になったことを検出すると、チューナ部2に選局信号を供給すると同時に、ハードディスクドライブ録再制御部4及びトランスポート処理部6にそれぞれ制御信号を供給する。このとき、受信アンテナ1にデジタル放送電波が到来し、その放送電波が受信アンテナ1からチューナ部2に入力されると、チューナ部2は選局部に供給された選局信号によりで同調設定された予約番組の放送信号を選択し、選択した放送信号をストリームデータ復調部3に供給する。ストリームデータ復調部3は、供給された放送信号に対して四相差動位相変調(QPSK)復調を行うとともにエラー補正を行ってデジタルストリームデータを形成し、そのデジタルストリームデータをハードディスクドライブ録再制御部4に供給する。ハードディスクドライブ録再制御部4は、録画予約制御部12からの制御信号の供給により録画動作モードに変更されているので、供給されたデジタルストリームデータをハードディスクドライブ5に供給し、ハードディスクドライブ5に録画する。このような動作経緯により、予約番組がハードディスクドライブ5に録画される。なお、録画動作モード時において、ハードディスクドライブ5に供給されるデジタルストリームデータは、ハードディスクドライブ録再制御部4からトランスポート処理部6を通してMPEG2音声復調部7とMPEG2映像復調部8にも供給される。
【0036】
次のステップS3は、予約番組のデジタルストリームデータのエンコード工程である。このデジタルストリームデータのエンコード工程においては、MPEG2音声復調部7がデジタルストリームデータを復調してデジタル音声データを形成し、形成したデジタル音声データをMPEG4エンコード部14に供給する。これと同時に、MPEG2映像復調部8がデジタルストリームデータを復調してデジタル映像データを形成し、形成したデジタル映像データをMPEG4エンコード部14に供給する。MPEG4エンコード部14は、供給されたデジタル音声データ及びデジタル映像データをエンコードし、MPEG4デジタルストリームデータを形成する。この場合、MPEG4エンコード部14においては、受信した予約番組のデジタルストリームデータの全部をエンコードするものでなく、録画予約制御部12で制御設定されるタイミングスロット内のデジタルストリームデータだけをエンコードするものである。このスロットタイミングスロットは、例えば、録画予約による録画が開始された時間から5分乃至5分30秒が経過する間というような時間が設定される。MPEG4エンコード部14で形成されたMPEG4デジタルストリームデータは、電子メールデータ形成部15に供給される。
【0037】
次のステップS4は、電子メールデータの形成工程である。この電子メールデータの形成工程においては、電子メールデータ形成部15がMPEG4エンコード部14から供給されたMPEG4デジタルストリームデータを添付データとした電子メールデータを形成し、得られた電子メールデータを電子メール送信部16に供給する。
【0038】
最後のステップS5は、電子メールデータの送信工程である。この電子メールデータの送信工程においては、電子メール送信部16が電子メールデータ形成部15から供給された電子メールデータを、電話回線または外部ネットワークを通して、録画予約制御部12に設定されているメールアドレスを持ったユーザー端末、例えばパソコン宛てに電子メール送信する。
【0039】
この後で、送信された電子メールは、メールアドレスの宛先であるユーザー端末(パソコン)で受信されると、そのユーザー端末の内部メモリに格納されているデコードプログラムを用いて再生され、ユーザー端末の表示部に再生された画像が表示される。ユーザーは、表示部に表示される表示画像、すなわちデジタル録画装置に録画された放送番組のダイジェスト映像を見ることにより、録画予約した放送番組が正確に録画されていることを確認することができるもので、デジタル録画装置から離れた場所にいる場合であっても、録画予約した放送番組の録画状況を正確に確認することができる。
【0040】
次いで、図3は、第2の実施の形態によるデジタル録画装置を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【0041】
図3において、17は暗号化部(スクランブル部)であり、その他、図1に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0042】
この第2の実施の形態によるデジタル録画装置と、前記第1の実施の形態によるデジタル録画装置との構成の違いは、第2の実施の形態によるデジタル録画装置がMPEG4エンコーダ部14と電子メールデータ形成部15との間に暗号化部17を配置しているのに対し、第1の実施の形態によるデジタル録画装置がこのような暗号化部17を配置していない点だけであって、その他に第2の実施の形態によるデジタル録画装置と第1の実施の形態によるデジタル録画装置との間に構成上の違いはない。このため、第2の実施の形態によるデジタル録画装置の構成については、その説明が大部分重複するので、これ以上の説明を省略する。
【0043】
また、第2の実施の形態によるデジタル録画装置の動作については、暗号化部17で行われる動作を除けば、既に述べた第1の実施の形態によるデジタル録画装置の動作と同じである。このため、第2の実施の形態によるデジタル録画装置の動作は、主として暗号化部17における動作についてのみ説明し、それ以外の動作については、説明が重複するので、その説明を省略する。
【0044】
すなわち、MPEG4エンコード部14は、供給されたデジタル音声データ及びデジタル映像データをそれぞれエンコードしてMPEG4デジタルストリームデータに変換し、得られたMPEG4デジタルストリームデータを暗号化部17に供給する。暗号化部17は、供給されたMPEG4デジタルストリームデータを暗号化して暗号化デジタルストリームデータに変換し、得られた暗号化デジタルストリームデータを電子メールデータ形成部15に供給する。電子メールデータ形成部15は、供給された暗号化デジタルストリームデータを添付データとした電子メールデータを形成し、得られた電子メールデータを電子メール送信部16に供給する。その後、電子メール送信部16は、供給された電子メールデータを、電話回線または外部ネットワークを通して、録画予約制御部12に設定されているメールアドレスを持ったユーザー端末、例えばパソコン宛てに電子メール送信する。
【0045】
このように、第2の実施の形態によるデジタル録画装置によれば、電子メールの添付データであるダイジェスト映像を表すデジタルストリームデータが暗号化されているため、その暗号化を解除する専用プログラムを搭載したユーザー端末(パソコン)だけがそのデジタルストリームデータの再生が可能になり、誤った宛先に配信されたときでもそのプライバシィの保護を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、ユーザーがデジタル録画装置から離れた場所にいて、デジタル録画装置を直接操作することができない場合であっても、その場所にあるユーザー端末をメールアドレスの宛先に指定しておけば、そのユーザー端末を用いて録画予約により録画した放送番組のダイジェスト映像を見ることができるもので、それによりユーザーの意図した録画予約が正常に実行されていることを確認することができ、番組変更や誤操作による録画予約ミスの迅速な確認が可能になるという効果がある。
【0047】
また、請求項2に記載の発明によれば、電子メールの添付データとして暗号化デジタルストリームデータを用いるようにしたので、電子メールの配信ミス等により当該暗号化デジタルストリームデータが別人にわたった場合であっても、ユーザープライバシィの保護を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデジタル録画装置の第1の実施の形態を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に図示されたデジタル録画装置における録画予約の動作経緯を示す処理フローである。
【図3】本発明によるデジタル録画装置の第2の実施の形態を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【図4】既知の記録再生装置遠隔操作システムにおけるデジタル録画装置を示すもので、その要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 受信アンテナ
2 チューナ部
3 トランスポートストリーム復調部(TS復調部)
4 ハードディスクドライブ録再制御部(HDD録再制御部)
5 ハードディスクドライブ(HDD)
6 トランスポート処理部
7 MPEG2音声復調部
8 MPEG2映像復調部
9 音声デジタル−アナログ変換部(音声D/A)
10 ビデオエンコーダ
11 テレビジョンモニタ(TVモニタ)
12 録画予約制御部
13 操作キー受付制御部
14 MPEG4エンコード部
15 電子メールデータ形成部
16 電子メール送信部
17 暗号化部(スクランブル部)

Claims (4)

  1. デジタル放送番組の録画予約機能を搭載したデジタル録画装置において、予約したデジタル放送番組の録画時に、録画するデジタル放送番組の中のダイジェスト映像を抽出し、抽出したダイジェスト映像をデジタルストリームデータにエンコードするエンコード手段と、前記エンコード手段でエンコードしたデジタルストリームデータを添付データとして電子メールデータを形成する電子メールデータ形成手段と、前記電子メールデータ形成手段で形成した電子メールデータを指定するメールアドレスに自動送信する電子メール送信手段とを有することを特徴とするデジタル録画装置。
  2. デジタル放送番組の録画予約機能を搭載したデジタル録画装置において、予約したデジタル放送番組の録画時に、録画するデジタル放送番組の中のダイジェスト映像を抽出し、抽出したダイジェスト映像をデジタルストリームデータにエンコードするエンコード手段と、前記エンコード手段でエンコードしたデジタルストリームデータを暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した暗号化デジタルストリームデータを添付データとして電子メールデータを形成する電子メールデータ形成手段と、前記電子メールデータ形成手段で形成した電子メールデータを指定するメールアドレスに自動送信する電子メール送信手段とを有することを特徴とするデジタル録画装置
  3. 前記メールアドレスの宛先は、パソコンであって、前記パソコンは、前記エンコードしたデジタルストリームデータをデコードするデコードプログラムを保持し、前記電子メール送信手段から送信された電子メールデータが受信されると、添付データのデジタルストリームデータを前記デコードプログラムによりデコードすることを特徴とする請求項1に記載のデジタル録画装置。
  4. 前記メールアドレスの宛先は、パソコンであって、前記パソコンは、前記エンコードしたデジタルストリームデータをデコードするデコードプログラム及び前記暗号化デジタルストリームデータを復号化する復号化プログラムを保持し、前記電子メール送信手段から送信された暗号化デジタルストリームデータを添付データとする電子メールデータが受信されると、前記添付データの暗号化デジタルストリームデータを前記復号化プログラムで復号化した後、前記デコードプログラムによりデコードすることを特徴とする請求項2に記載のデジタル録画装置。
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