JP3772742B2

JP3772742B2 - Air bag device for knee protection

Info

Publication number: JP3772742B2
Application number: JP2001392378A
Authority: JP
Inventors: 喜夫水野; 憲優鈴木; 享小山
Original assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Current assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date: 2001-12-25
Filing date: 2001-12-25
Publication date: 2006-05-10
Anticipated expiration: 2021-12-25
Also published as: JP2003182504A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグが、運転者や助手席搭乗者等の乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術とその課題】
従来、運転者等の乗員の膝を保護する装置としては、特開平８−８０７９７号公報、特開平１０−３１５８９４号公報等に示されるものがあった。前者は、ダッシュボードのロアカバーの下側部位に配置されて、作動時に運転者の脛から膝までを保護するように展開膨張するエアバッグを備えたエアバッグ装置であり、後者は、ステアリングホイール下方のコラムカバー付近に配置されて、作動時に運転者の膝の下部からつま先付近までを保護するように展開膨張するエアバッグを備えたエアバッグ装置であった。
【０００３】
しかし、これらの膝保護用エアバッグ装置では、乗員の膝と膝の前方側の車体側部材との隙間が狭い場合に、乗員の膝の前方側に折り畳まれて収納されたエアバッグが、インフレーターからの膨張用ガスにより、収納部位から車両後方側へ突出して、円滑に上方へ展開膨張する点に、改善の余地があった。
【０００４】
本発明は、上記にかんがみて、収納部位から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグが、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設可能な膝保護用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置は、乗員の膝の前方側に折り畳まれて収納されたエアバッグが、膨張用ガスを流入させて、収納部位から車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグが、
展開膨張完了時の下部側を前記膨張用ガスの上流側部位とし、かつ、展開膨張完了時の上部側を前記膨張用ガスの下流側部位とし、前記上流側部位の上部と前記下流側部位とを、膝を保護可能な部位として、構成されるとともに、膨張完了時の乗員側の壁部と車体側の壁部とを連結して前記エアバッグの略板形状を維持するテザーを、複数、配設させて構成され、
前記テザーが、膨張用ガスの前記上流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を長くし、前記下流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を短くするように、構成されていることを特徴とする。
【０００６】
前記各テザーは、車両の左右方向に沿って帯状に配設させるとともに、展開膨張完了時の前記エアバッグにおける左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させ、
最下段の前記テザーの上方における前記テザーは、最下段の前記テザーの上方位置に、膨張用ガスを上方に流出可能な連通口を設けて、配設させることが望ましい。
【０００７】
また、前記エアバッグは、展開膨張初期に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を短くするように維持され、展開膨張完了前に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を所定長さに長くするように、厚さ調整手段を設けて、構成してもよい。
【０００８】
さらに、前記エアバッグ内における膨張用ガスの前記上流側部位には、膨張用ガスを車両左右方向両側に流出させる側方側開口と、膨張用ガスを上方へ流出可能な上方側開口と、を有した整流部材を、配設させることが望ましい。
【０００９】
【発明の作用・効果】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグ内に配設されるテザーが、膨張用ガスの上流側部位では、乗員側壁部と車体側壁部との離隔距離を長くし、下流側部位では、乗員側壁部と車体側壁部との離隔距離を短くするように、設定されている。
【００１０】
そのため、展開膨張途中のエアバッグは、上部側の下流側部位が、下部側の上流側部位に比べて、薄いことから、折りを解消して上方へ展開膨張する際、乗員と車体側部材との隙間が狭くとも、円滑に侵入して、展開膨張を完了させることができる。
【００１１】
したがって、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、収納部位から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグを、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【００１２】
また、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグにおける膨張用ガスの上流側部位が、下流側部位に比べて、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を長く確保できるため、上流側部位に膨張用ガスが急激に流入しても、乗員側壁部と車体側壁部とが相互に離れて、その圧力変動に容易に対処でき、エアバッグの上流側部位に配設されるテザーの破損を、防止することができる。
【００１３】
そして、請求項２のように構成する場合には、エアバッグ内での膨張用ガスが、最下段のテザーによって、車両左右方向両側に流れることから、展開膨張時のエアバッグが、左右方向に展開し易く、乗員の左右両膝を、幅広く的確に保護することが可能となる。
【００１４】
また、請求項２のように構成する場合には、最下段のテザーの上方には、その最下段のテザーの上方位置に、膨張用ガスを上方へ流出可能な連通口が配設されていることから、連通口を経て、エアバッグにおける左右方向の中央付近にも、円滑に膨張用ガスを流入させることができ、展開膨張途中のエアバッグの上端側を、円滑に上昇させて、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【００１５】
ちなみに、連通口を設けずに、左右方向に沿った帯状のテザーを、エアバッグの左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させたエアバッグでは、展開膨張途中に、テザー間への膨張用ガスの流入が少なくなることから、エアバッグの左右両側の部位が、膨張用ガスを多く流入させて、厚くなりつつ上昇し、さらに、エアバッグの左右方向の中央付近に、相互に接近してしまい、乗員の膝と車体側部材との間に、円滑に配設できなくなる虞れが生ずる。そのため、請求項２のように構成した場合には、このような虞れが生じず、エアバッグを、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【００１６】
さらに、請求項３のように構成する場合には、エアバッグが、厚さ調整手段によって、展開膨張初期に、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を短くするように維持されることから、展開膨張途中のエアバッグは、乗員と車体側部材との隙間が狭くとも、一層、円滑に侵入する。そして、エアバッグは、展開膨張を完了させた際には、厚さ調整手段が、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を所定長さに長くするように、構成されているため、的確に、乗員の両膝を保護することができる。
【００１７】
また、請求項４のように構成する場合には、展開膨張するエアバッグが、整流部材の左右の側方側開口から流出する膨張用ガスにより、左右方向の両側に展開し易くなって、乗員の左右両膝を幅広く保護可能となり、かつ、整流部材の上方側開口から流出する膨張用ガスによって、上方へ展開し易くなり、エアバッグの展開完了を促進させることができる。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【００１９】
本発明の実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓは、図１〜４に示すように、ステアリングコラム２の下方に配置されて、折り畳まれたエアバッグ３５と、エアバッグ３５に膨張用ガスを供給するインフレーター２８と、エアバッグ３５とインフレーター２８とを収納するケース１１と、ケース１１の車両後方側を覆うエアバッグカバー１６と、を備えて構成されている。エアバッグ３５は、乗員Ｍとしての運転者ＭＤの膝Ｋ（ＫＬ・ＫＲ）の前方側で、折り畳まれて収納部位としてのケース１１内に収納され、膨張用ガスを流入させて、ケース１１から車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、運転者ＭＤの両膝ＫＬ・ＫＲを保護するように、配設されている。
【００２０】
ステアリングコラム２は、コラム本体３とコラムカバー７とを備えて構成されている。コラムカバー７は、略四角筒形状の合成樹脂製として、ステアリングホイール１の下方のコラム本体３を覆うように、コラム本体３の軸方向に沿って配設されている。すなわち、コラムカバー７は、車両前方側を下方に配置させて、車両後方側を上方に配置させるように、後上がりに傾斜して配設されている。さらに、コラムカバー７の下面７ａは、略長方形形状とし、車両前後方向で、後上がりの曲面状に形成されている。コラム本体３は、図１に示すように、ステアリングホイール１に連結されるメインシャフト４と、メインシャフト４の周囲を覆うコラムチューブ５と、を備えて構成され、メインシャフト４とコラムチューブ５との間には、ステアリングホイール１のリング面の角度を調整可能な図示しないチルト機構や、ステアリングホイール１をシャフトの軸方向に移動させて停止可能な図示しないテレスコピック機構等が、配設されている。
【００２１】
インフレーター２８は、図１〜３に示すように、軸方向を車両の左右方向に沿って配設させるシリンダタイプとして構成され、略円柱状の本体２９とディフューザー３０とを備えて構成されている。
【００２２】
本体２９は、円柱状の一般部２９ａと、一般部２９ａの端面から突出する小径の小径部２９ｂと、を備え、小径部２９ｂの外周面に複数のガス吐出口２９ｃを配設させて、構成されている。そして、一般部２９ａにおける小径部２９ｂから離れた端面に、作動信号入力用のリード線３３を結線させたコネクタ３２が、接続されることとなる。
【００２３】
ディフューザー３０は、本体２９を覆い可能な略円筒状の板金製の保持筒部３０ａと、保持筒部３０ａから突出する複数（実施形態では二本）のボルト３０ｆと、を備えて構成されている。保持筒部３０ａは、先端面側に、外装した本体２９の小径部２９ｂを覆う底部３０ｂを備えるとともに、他方の端面側に、本体２９の一般部２９ａを挿通させる挿通孔３０ｃを備え、さらに、本体２９のガス吐出口２９ｃから吐出される膨張用ガスを流出可能な複数のガス流出口３０ｄを、車両搭載状態の保持筒部３０ａにおける車両後方側の面に、開口させて構成されている。また、保持筒部３０ａには、本体２９を保持するための複数の挟持部３０ｅが、配設されている。各挟持部３０ｅは、保持筒部３０ａの軸方向に沿った両側を切り欠かれて、保持筒部３０ａ内に湾曲するように、塑性変形されて構成されている。そして、本体２９の保持筒部３０ａへの固定は、挿通孔３０ｃから、小径部２９ｂを先頭にして、本体２９を挿入させて、各挟持部３０ｅを一般部２９ａの外周面側にさらに押圧すれば、本体２９を保持筒部３０ａ内に固定することができる。
【００２４】
なお、このインフレーター２８は、車両に搭載されたエアバッグ作動回路が、車両の前面衝突を検知した際、ステアリングホイール１に搭載された図示しないエアバッグ装置とともに、リード線３３を介して、作動信号が入力されることとなる。
【００２５】
ケース１１は、板金製として、図１〜３に示すように、車両後方側に開口１１ａを備えた略直方体の箱形状として、開口１１ａの周縁の略四角筒形状の周壁部１２と、周壁部１２の車両前方側を塞ぐ底壁部１４と、を備えて構成されている。なお、開口１１ａは、車両左右方向に沿う側の辺を長くした長方形形状に開口されている。
【００２６】
周壁部１２の上壁１２ａと下壁１２ｂとには、先端を開口１１ａから離れるように底壁部１４側に反転させた複数の断面略Ｊ字形状のフック１３が固着されている。フック１３は、エアバッグカバー１６の後述する扉部２５の先端２５ａ側の上壁１２ａと、エアバッグカバー１６における後述するヒンジ部２４側となる下壁１２ｂとには、それぞれ、四個ずつ配設されている（図４参照）。周壁部１２の左右方向で対向する一方の側壁１２ｃには、インフレーター２８の本体２９を挿通させるための円形に開口した挿通孔１２ｄが形成されている。
【００２７】
底壁部１４には、インフレーター２８の各ボルト３０ｆを挿通させる挿通孔１４ａが、貫通されている。また、周壁部１２の上面側の部位には、ケース１１を車体（ボディ）に取付固定するための図示しないブラケットが配設され、この図示しないブラケットが、ボルト等を使用して、インパネリインフォースメントに固定されることにより、ケース１１がボディ側に取付固定されることとなる。
【００２８】
エアバッグカバー１６は、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、図１〜４に示すように、ケース１１の外形形状より大きな外形形状として、ケース１１の車両後方側を覆えるように、構成されている。
【００２９】
なお、エアバッグカバー１６は、アッパパネル９ａとロアパネル９ｂとからなるインストルメントパネル（以下、インパネと略す）９におけるコラムカバー７の周縁のロアパネル９ｂ側に配置されて、インパネ９から突出するコラムカバー７の下側周縁を覆うこととなる。そのため、エアバッグカバー１６は、車両後方側から見て、上縁中央付近を、コラムカバー７を後方へ突出させるように、下方へ凹み、かつ、その凹部の下方の上縁側を、コラムカバー下面７ａ側の曲面に対応させて車両後方側へ湾曲させるように隆起させて、構成されている。そして、エアバッグカバー１６は、ケース１１の開口１１ａを覆う扉部２５と、その周囲の一般部１７と、を備えて構成されている。
【００３０】
扉部２５は、開口１１ａの開口形状と略等しい外形形状の板状に形成され、その外周縁の逆Ｕ字形状の部位には、扉部２５が下開きで開くように、一般部１７と連結された薄肉の破断予定部２３が、形成されている。破断予定部２３は、扉部２５が膨張するエアバッグ３５に押された際に容易に破断するように、車両前方側の面に連続的若しくは断続的な凹溝を設けて、形成されている。
【００３１】
また、扉部２５の下縁側には、破断予定部２３が破断して扉部２５が開く際、扉部２５の回転中心となるヒンジ部２４が、形成されている。このヒンジ部２４は、インテグラルヒンジとしており、破断しない範囲内の肉厚で、一般部１７や扉部２５より薄肉に形成されている。
【００３２】
そして、一般部１７におけるケース開口１１ａの周縁には、周壁部１２を囲むように、略四角筒形状の四つの壁部１９・２０・２１・２２が、車両前方側へ突設されている。上下の壁部１９・２０は、エアバッグ３５の展開膨張時に破断予定部２３を円滑に破断させるために、エアバッグカバー１６をケース１１に連結させる連結壁部１９・２０であり、これらの上・下連結壁部部１９・２０には、周縁をフック１９に係止させるための長方形形状に開口する複数の係止孔１９ａ・２０ａが、フック１３に対応して、形成されている。
【００３３】
また、一般部１７における扉部２５の左右両側には、それぞれ、車両前方側に延びる複数（実施形態では、三個ずつ）の取付脚部１８が形成されている。これらの取付脚部１８は、ロアパネル９ｂの係止孔９ｅの周縁に係止されることとなる。ロアパネル９ｂは、ケース１１の収納凹部９ｃを備え、その収納凹部９ｃの周縁のフランジ部９ｄに、係止孔９ｅが形成されている（図３・４参照）。取付脚部１８の元部には、リブ１８ａが形成されて、取付脚部１８の係止孔９ｅへの係止時、リブ１８ａがロアパネル９ｂのフランジ部９ｄに当接して、一般部１７を支持することとなる。
【００３４】
エアバッグ３５は、内部にテザー４４・４５・４６と整流部材５６としての整流布５７とを配設させて、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の一枚の織布から形成され、図４〜８に示すように、展開膨張完了時の形状を、上端３５ａ側を下端３５ｂより幅広とした略台形の板状としている。そして、エアバッグ３５は、下端３５ｂ近傍の内部に、インフレーター２８を収納させて、インフレーター２８の近傍の下部側を、膨張用ガスＧの上流側部位３６とし、上部側を、膨張用ガスＧの下流側部位３７としている。エアバッグ３５におけるインフレーター２８の近傍部位は、エアバッグ３５の展開膨張完了時に、ケース１１内に収納されるとともに、インフレーター２８を利用して、ケース１１に保持される取付部位となる。そして、エアバッグ３５の展開膨張完了時における上流側部位３６の上部と下流側部位３７とが、運転者ＭＤの両膝ＫＬ・ＫＲを保護可能に、コラムカバー７の下面７ａやコラムカバー７の左右両側のロアパネル９ｂの部位を、覆うこととなる。
【００３５】
また、エアバッグ３５は、一枚の織布からなるエアバッグ素材を、エアバッグ３５の下端３５ｂとなる部位で折り返して、整流布５７を外装させたインフレーター２８を内部に収納させるとともに、テザー４４・４５・４６を縫着させ、さらに、折り返して対向する部位の周縁相互を縫合して、形成されている。そして、エアバッグ３５は、運転者ＭＤ側の乗員側壁部４１と、コラムカバー７側やロアパネル９ｂ側の車体側壁部４２と、を備えて、構成されている。なお、エアバッグ３５の上端３５ａにおける左右方向の中央付近には、下方へ凹む凹部３５ｆが形成されており、乗員側壁部４１と車外側壁部４２とは、共に、平らに展開させた平面形状を、略ハート形状としている。
【００３６】
そして、エアバッグ３５の下端３５ｂ近傍の車体側壁部４２には、二つの挿通孔４２ａ・４２ａと一つの挿通孔４２ｂとが形成されている（図３参照）。挿通孔４２ａ・４２ａは、インフレーター２８の各ボルト３０ｆを挿通させるものであり、挿通孔４２ｂは、インフレーター２８の本体２９を挿通させるものである。そして、エアバッグ３５は、挿通孔４２ｂからインフレーター２８の本体２９を突出させて、各挿通孔４２ａの周縁を、ディフューザー３０の保持筒部３０ａとケース１１の底壁部１４とに挟持されて、ケース１１に取り付けられている。
【００３７】
テザー４４・４５・４６は、膨張完了時の乗員側壁部４１と車体側壁部４２とを連結して、エアバッグ３５の略板形状を維持するものである。そして、実施形態の場合には、テザー４４・４５・４６は、車両の左右方向に沿って帯状に配設されるとともに、展開膨張完了時のエアバッグ３５における左右方向の中央付近３５ｅで、上下方向に三段配設されるように、構成されている。中段に配設されるテザー４５は、左右に分離して、二つ配設されている。これらの二つのテザー４５・４５の間の開口は、最下段のテザー４６の上方位置に配置されて、膨張用ガスＧを上方に流出可能な連通口５０としている。
【００３８】
そして、実施形態の場合、エアバッグ３５の下部側となるインフレーター２８近傍における膨張用ガスＧの上流側部位３６のテザー４６は、乗員側壁部４１と車体側壁部４２との離隔距離ＬＤを長くし、膨張用ガスＧの下流側部位３７のテザー４４・４５は、乗員側壁部４１と車体側壁部４２との離隔距離ＬＵ・ＬＭを短くするように、構成されている。なお、実施形態の場合、離隔距離は、ＬＤを８０mm、ＬＵを７０mm、ＬＭを４０mmとして、ＬＤ＞ＬＵ＞ＬＭとしている。
【００３９】
さらに、実施形態の場合、これらのテザー４４・４５・４６によって、車体側に沿って展開膨張を完了させたエアバッグ３５が、乗員側壁部４１を略面一とするように、構成されている。すなわち、エアバッグ３５は、展開膨張を完了させた際に、コラムカバー７の下面７ａの上端７ｂ付近までを覆うとともに、コラムカバー７の左右両側も覆う形状としている。しかし、コラムカバー７の下面７ａは、その左右両側に位置するロアパネル９ｂより、車両後方側に突出している。そのため、車両後方側へ最も突出しているコラムカバー７の下面７ａ側に位置することとなるエアバッグ３５の左右方向の中央付近３５ｅを、肉厚の薄い薄肉部３９とし、また、コラムカバー７から左右に外れることとなる左右両側の部位を、肉厚の厚い厚肉部３８・３８とするように、テザー４４・４５・４６は、エアバッグ３５の中央付近３５ｅに配設されている。さらに、コラムカバー下面７ａの上下方向の中央部７ｃが、湾曲して最も後下方に突出していることから、その部位に対応するエアバッグ３５の薄肉部３９では、中央部７ｃに対応する位置のテザー４５・４５が、最も、壁部４１・４２間の距離を短くするように、設定されている。
【００４０】
なお、このようなテザー４４・４５・４６の配置と、略ハート形状とする上広がりのエアバッグ３５の形状により、実施形態の場合、展開膨張を完了させたエアバッグ３５は、上端３５ａ側の左右両側付近が、厚肉部３８の中で、最も、厚肉となり、これらの部位付近によって、膝ＫＬ・ＫＲを、クッション効果を高めて、効果的に保護することができる。
【００４１】
また、各テザー４４・４５・４６は、それぞれ、二枚の可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布からなる布片４７から構成されて、縫合糸４８を使用し、各布片４７の元部４７ａを壁部４１・４２に縫着させるとともに、対応し合う布片４７の先端部４７ｂの相互を縫合して、形成されている。
【００４２】
そして、テザー４４・４５には、エアバッグ３５の展開膨張初期に、図１１のＡに示すように、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離をＵＳ・ＭＳと短くするように維持され、エアバッグ３５の展開膨張完了前に、図１１のＢに示すように、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離を所定長さＬＵ・ＬＭに長くするように、厚さ調整手段５２が、配設されている。実施形態の厚さ調整手段５２は、対応し合う布片４７の先端部４７ｂ相互を連結する際、破断可能な縫合糸５３を使用して、縫合糸４８の縫合部位より元部４７ａ側で、対応し合う布片４７の相互を縫合することにより、形成されている。この縫合糸５３の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ３５の内圧では、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ３５の内圧では、破断するように、設定されている。
【００４３】
整流部材５６としての整流布５７は、車両の左右方向に軸方向を配設させた略円筒状として、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布から形成されている。この整流布５７は、インフレーター２８の長さ寸法より長くして、エアバッグ３５の上流側部位３６において、インフレーター２８の周囲を覆っており、左右の両端部５７ａ・５７ｂがエアバッグ３５の左右の縁３５ｃ・３５ｄ付近まで延びている。
【００４４】
そして、整流布５７の左右両端部５７ａ・５７ｂは、開口されて、これらの開口が、インフレーター２８からの膨張用ガスＧを車両左右方向両側に流出させる側方側開口５６ａ・５６ｂとしている。これらの開口５６ａ・５６ｂは、その一部が、エアバッグ３５の膨張時に、ケース１１の開口１１ａやエアバッグカバー１６の扉部２５が開いた開口２６から、車両後方側に突出して、エアバッグカバー１６の一般部１７より、車両後方側の位置に配置されるように設定されている。また、エアバッグ３５の膨張時に一般部１７より車両後方側に突出する整流布５７の上部側周壁には、インフレーター２８からの膨張用ガスＧを上方へ流出可能な上方側開口５６ｃが、配設されている。上方側開口５６ｃは、実施形態の場合、最下段のテザー４６より、幅広に開口されている。
【００４５】
また、整流布５７の車両前方側の周壁には、インフレーター２８の各ボルト３０ｆを挿通させる挿通孔５７ｃ・５７ｃが、形成されている（図３参照）。
【００４６】
このエアバッグ装置Ｓの組み立てについて述べると、まず、エアバッグ素材における乗員側・車体側壁部４１・４２となる部位の所定位置に、縫合糸４８を使用して、テザー４４・４５・４６用の各布片４７の元部４７ａを縫合し、ついで、エアバッグ素材を折り返して、対応する布片４７の先端部４７ａ相互を、縫合糸４８と縫合糸５３とを使用して、縫合するとともに、乗員側・車体側壁部４１・４２の周縁相互を縫合して、エアバッグ３５を製造する。この時、未縫合部位３５ｇを残して（図５参照）、その部位３５ｇから、整流布５７を外装させ、かつ、各ボルト３０ｆを挿通孔５７ｃ・５７ｃから突出させたインフレーター２８を、エアバッグ３５内に収納し、ついで、各ボルト３０ｆを挿通孔４２ａから突出させるとともに、本体２９の元部側端を挿通孔４２ｂから突出させておく。そして、エアバッグ３５の未縫合部位３５ｇを縫合する。
【００４７】
その後、エアバッグ３５を折り畳む。このエアバッグ３５の折り畳み工程は、図９のＡ・Ｂに示すように、まず、乗員側壁部４１と車体側壁部４２とを重ねて平らに展開した状態から、左右の両縁３５ｃ・３５ｄを、乗員側壁部４１の側に折り畳む。なお、この縁３５ｃ・３５ｄの折り畳みは、図９のＣ・Ｄでの折り畳み部位６０の左右両端部６０ａ・６０ｂを、重なることなく、相互に近接させて折り畳んだ後の幅寸法が、ケース１１に収納可能な幅寸法となるようにするために、折り畳んでいる。
【００４８】
そして、図９のＢ・Ｃに示すように、エアバッグ３５の上端３５ａ側を、下端側３５ｂ側に接近するように折り畳む。実施形態の場合には、上端３５ａ側を車体側壁部４２の側に巻いてロール折りしている。
【００４９】
ついで、図９のＣ・Ｄに示すように、ロール折りした折り畳み部位６０の左右両端部６０ａ・６０ｂを相互に接近するように、折り畳めば、エアバッグ３５の折り畳み作業を終了させることができる。なお、実施形態の場合、折り畳み部位６０の左右両端部６０ａ・６０ｂは、乗員側壁部４２の側で、折り畳み部位６０の左右方向の中央６０ｃから下方側に、配置させて、折り畳んでいる。
【００５０】
そして、エアバッグ３５の折り畳み後には、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピングフィルムにより、エアバッグ３５をくるむ。なお、挿通孔４２ａ・４２ｂから突出したインフレーター２８のボルト３０ｆや本体２９の端部は、ラッピングフィルムから突出させておく。
【００５１】
ついで、インフレーター２８の各ボルト３０ｆを挿通孔１４ａから突出させるとともに、本体２９の端部を挿通孔１２ｄから突出させるように、エアバッグ３５内に収納されたインフレーター２８を、折り畳まれたエアバッグ３５とともに、ケース１１内に収納し、各ボルト３０ｆにナット３１を締結すれば、インフレーター２８とエアバッグ３５とを、ケース１１に収納させるとともに、ケース１１に取り付けけることができる。
【００５２】
その後、ケース１１の図示しないブラケットを、既にアッパパネル９ａやロアパネル９ｂを取り付け済みの車両のインパネリインフォースメントに取り付け、リード線３３を結線させたコネクタ３２をインフレーター２８の本体２９に接続する。ついで、エアバッグカバー１６を車両前方側に押し込んで、各取付脚部１８をロアパネル９ｂの係止孔９ｅに挿入係止させるとともに、上・下連結壁部１９・２０の係止孔１９ａ・２０ａに、ケース１１のフック１３を係止させれば、エアバッグ装置Ｓを車両に搭載することができる。
【００５３】
車両へのエアバッグ装置Ｓの搭載後、リード線３３を経て、インフレーター２８の本体２９に作動信号が入力されれば、インフレーター２８のガス吐出口２９ｃから膨張用ガスＧが吐出され、膨張用ガスＧが、ディフューザー３０のガス流出口３０ｄを経て、エアバッグ３５の上流側部位３６内に流入し、さらに、エアバッグ３５の下流側部位３７に流入することから、図１・４の二点鎖線や図１０の実線に示すように、エアバッグ３５は、膨張して、図示しないラッピングフィルムを破断するとともにエアバッグカバー１６の扉部２５を押し、破断予定部２３を破断させて、ヒンジ部２４を回転中心として扉部２５を下開きで開かせ、その結果、エアバッグ３５は、ケース１１の開口１１ａから、扉部２５が開いて形成されたエアバッグカバー１６の開口２６を経て、車両後方側へ突出し、さらに、コラムカバー下面７ａやロアパネル９ｂに沿うように、上方に向かって展開膨張し、さらに、テザー４４・４５に設けられた厚さ調整手段５２としての縫合糸５３を破断させて、所定の厚さで、展開膨張を完了させることとなる。
【００５４】
そして、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓでは、エアバッグ３５が、膨張用ガスＧの上流側部位３６のテザー４６が、乗員側壁部４１と車体側壁部４２との離隔距離ＬＤを長くし、下流側部位３７のテザー４４・４５が、乗員側壁部４１と車体側壁部４２との離隔距離ＬＵ・ＬＭを短くするように、設定されている。
【００５５】
そのため、展開膨張途中のエアバッグ３５は、上部側の下流側部位３７が、下部側の上流側部位３６に比べて、薄いことから、折りを解消して上方へ展開膨張する際、運転者ＭＤと車体側部材としてのコラムカバー７やロアパネル９ｂとの隙間が狭くとも、円滑に侵入して、展開膨張を完了させることができる。
【００５６】
したがって、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓでは、収納部位１３から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグ３５を、円滑に、運転者ＭＤの膝Ｋ（ＫＬ・ＫＲ）とコラムカバー７やロアパネル９ｂとの間に、配設させることができる。
【００５７】
また、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓでは、エアバッグ３５における膨張用ガスＧの上流側部位３６が、下流側部位３７での乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離ＬＵ・ＬＭに比べて、壁部４１・４２間の離隔距離ＬＤを長く確保できるため、上流側部位３６に膨張用ガスＧが急激に流入しても、乗員側壁部４１と車体側壁部４２とが相互に離れて、その圧力変動に容易に対処でき、エアバッグ３５の上流側部位３６に配設されるテザー４６の破損を、防止することができる。
【００５８】
そして、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓでは、エアバッグ３５内の各テザー４４・４５・４６が、車両の左右方向に沿って帯状に配設されるとともに、展開膨張完了時のエアバッグ３５における左右方向の中央付近３５ｅで、上下方向に三段となるように、配設されている。さらに、最下段のテザー４６の上方におけるテザー４５・４５が、最下段のテザー４６の上方位置に、膨張用ガスＧを上方に流出可能な連通口５０を設けて、配設されている。
【００５９】
そのため、エアバッグ３５内において、インフレーター２８から流出されて上方へ流れようとする膨張用ガスＧが、最下段のテザー４６によって、車両左右方向両側に流れることから、展開膨張時のエアバッグ３５が、左右方向に展開し易く、運転者ＭＤの左右両膝ＫＬ・ＫＲを、幅広く的確に保護することが可能となる。
【００６０】
また、最下段のテザー４６の上方には、その最下段のテザー４６の上方位置に、膨張用ガスＧを上方へ流出可能な連通口５０が配設されていることから、連通口５０を経て、エアバッグ３５における左右方向の中央付近３５ｅにも、円滑に膨張用ガスＧを流入させることができ、展開膨張途中のエアバッグ３５の上端３５ａ側を、円滑に上昇させて、運転者ＭＤの膝ＫＬ・ＫＲと車体側部材（コラムカバー７やロアパネル９ｂ）との間に、配設させることができる。
【００６１】
ちなみに、連通口５０を設けずに、左右方向に沿った帯状のテザーを、エアバッグの左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させたエアバッグでは、展開膨張途中に、テザー間への膨張用ガスの流入が少なくなることから、エアバッグの左右両側の部位が、膨張用ガスを多く流入させて、厚くなりつつ上昇し、さらに、エアバッグの左右方向の中央付近に、相互に接近してしまい、運転者ＭＤの膝ＫＬ・ＫＲと車体側部材７・９ｂとの間に、円滑に配設できなくなる虞れが生ずる。そのため、実施形態の場合には、このような虞れが生じず、エアバッグ３５を、円滑に、運転者ＭＤの膝ＫＬ・ＫＲと車体側部材７・９ｂとの間に、配設させることができる。
【００６２】
さらに、実施形態のエアバッグ３５では、展開膨張初期に、図１１のＡに示すように、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離をＵＳ・ＭＳと短くするように維持され、展開膨張完了前に、図１１のＢに示すように、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離を所定長さＬＵ・ＬＭに長くするように、テザー４４・４５自体の長さ寸法を調整する縫合糸５３からなる厚さ調整手段５２が、配設されている。
【００６３】
そのため、エアバッグ３５は、テザー４４・４５に縫い付けられた縫合糸５３によって、展開膨張初期に、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離ＵＳ・ＭＳが短く維持されることから、展開膨張途中のエアバッグ３５は、運転者ＭＤと車体側部材７・９ｂとの隙間が狭くとも、一層、円滑に侵入する。そして、エアバッグ３５は、展開膨張を完了させた際には、縫合糸５３が破断されてテザー４４・４５が長さを長くし、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離ＬＵ・ＬＭを所定長さに長くするように、構成されているため、的確に、運転者ＭＤの両膝ＫＬ・ＫＲを保護することができる。
【００６４】
なお、厚さ調整手段５２は、テザー４６の破損防止のため、エアバッグ３５の上流側部位３６には、設けないことが望ましい。
【００６５】
また、厚さ調整手段５２としては、実施形態のように、テザー４４・４５自体に、縫合糸５３を使用して、タックを設けるように構成する他、図１２のＡに示すように、乗員側壁部４１と車体側壁部４２とを連結する破断可能な破断片５４を設けて、厚さ調整手段５２Ａを構成してもよい。破断片５４は、エアバッグ３５の展開膨張初期に、図１２のＡに示すように、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離をＬ１と短くするように維持され、エアバッグ３５の展開膨張完了前に、図１２のＢに示すように、破断して、乗員側・車体側壁部４１・４２間の離隔距離を所定長さＬ２に長くするように、配設されている。破断片５４の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ３５の内圧では、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ３５の内圧では、破断するように、設定されている。
【００６６】
さらに、厚さ調整手段としては、図１３に示すように、乗員側壁部４１と車体側壁部４２とを結合させる縫合糸５５から、厚さ調整手段５２Ｂを、構成してもよい。この縫合糸５５の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ３５の内圧では、図１３のＡに示すように、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ３５の内圧では、図１３のＢに示すように、破断するように、設定されている。
【００６７】
さらにまた、実施形態では、エアバッグ３５内における膨張用ガスＧの上流側部位３６に、膨張用ガスＧを車両左右方向両側に流出させる側方側開口５６ａ・５６ｂと、膨張用ガスＧを上方へ流出可能な上方側開口５６ｃと、を有した整流部材５６としての整流布５７が、配設されている。
【００６８】
そのため、展開膨張するエアバッグ３５は、整流布５７の左右の側方側開口５６ａ・５６ｂから流出する膨張用ガスＧにより、左右方向の両側に展開し易くなって、運転者ＭＤの左右両膝ＫＬ・ＫＲを幅広く保護可能となり、かつ、整流布５７の上方側開口５６ｃから流出する膨張用ガスＧによって、上方へ展開し易くなり、展開完了を促進させることができる。
【００６９】
なお、整流部材としては、インフレーター２８の周囲に配設させる整流布５７の他、図１４・１５に示すように、エアバッグ３５の上流側部位３６に配設され、乗員側壁部４１と車体側壁部４２との離隔距離を規制する整流テザー５８によって、整流部材５６Ａを構成してもよい。この整流テザー５８は、車両の左右方向に沿う帯状として、左右両端部５８ａ・５８ｂが、エアバッグ３５の左右の縁３５ｃ・３５ｄから離れたエアバッグ３５の中央側に配設されて、端部５８ａ・５８ｂと縁３５ｃ・３５ｄとの間を、膨張用ガスＧをエアバッグ３５内で車両左右方向両側に流出させる側方側開口５６ａ・５６ｂとしている。また、この整流テザー５８には、左右方向の中央付近に、上下方向に貫通する貫通孔５８ｃ・５８ｃが形成され、これらの貫通孔５８ｃが、インフレーター２８からの膨張用ガスＧを上方へ流出させる上方側開口５６ｃとしている。
【００７０】
また、実施形態では、運転者ＭＤの膝Ｋを保護するために、運転者ＭＤの車両前方側の車体側に配置されるエアバッグ装置Ｓを例に採り説明したが、助手席に着座した助手席搭乗者の両膝を保護するように、助手席に着座した乗員の車両前方側となる車体側（インパネ９側）に配設される膝保護用エアバッグ装置に、本発明を実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。
【図２】同実施形態である膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。
【図３】図２のIII −III 部位の概略断面図である。
【図４】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図５】同実施形態で使用するエアバッグの正面図である。
【図６】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図５のVI−VI部位に対応する。
【図７】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図５のVII−VII部位に対応する。
【図８】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図５のVIII−VIII部位に対応する。
【図９】同実施形態のエアバッグの折り畳みを示す概略図である。
【図１０】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置のエアバッグが、展開膨張を完了させた状態の車両前後方向の概略縦断面図である。
【図１１】同実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段の作動を説明する図である。
【図１２】他の実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段を説明する図である。
【図１３】さらに他の実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段を説明する図である。
【図１４】さらに他の実施形態のエアバッグを示す正面図である。
【図１５】図１４に示すエアバッグの膨張完了状態の断面図であり、図１４のXV−XV部位に対応する。
【符号の説明】
１１…（収納部位）…ケース、
３５…エアバッグ、
３５ｅ…（エアバッグの左右方向の）中央付近、
３６…上流側部位、
３７…下流側部位、
４１…乗員側壁部、
４２…車体側壁部、
４３・４４・４５…テザー、
５０…連通口、
５２・５２Ａ・５２Ｂ…厚さ調整手段、
５３・５５…縫合糸、
５４…破断片、
５６…整流部材、
５６ａ・５６ｂ…側方側開口、
５６ｃ…上方側開口、
５７…整流布、
５８…整流テザー、
ＭＤ…（乗員）運転者、
Ｋ…膝、
Ｇ…膨張用ガス、
ＬＵ・ＬＭ・ＬＤ・ＵＳ・ＭＳ…（乗員側壁部と車体側壁部との）離隔距離、
Ｓ…膝保護用エアバッグ装置。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a knee protection airbag device in which an airbag that expands and inflates by inflating gas can protect a knee of a passenger such as a driver or a passenger on a passenger seat.
[0002]
[Prior art and its problems]
Conventionally, as a device for protecting a passenger's lap of a driver or the like, there are devices disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 8-80797 and 10-315894. The former is an airbag device that is disposed in the lower part of the lower cover of the dashboard and has an airbag that is deployed and inflated to protect the driver's shin to knees when activated, and the latter is below the steering wheel. The airbag device includes an airbag that is disposed in the vicinity of the column cover and that expands and inflates so as to protect from the lower part of the driver's knee to the vicinity of the toe during operation.
[0003]
However, in these knee protection airbag devices, when the gap between the occupant's knee and the vehicle body side member on the front side of the knee is narrow, the airbag folded and stored on the front side of the occupant's knee There is room for improvement in that it expands and expands upward smoothly from the storage site by the gas for expansion from the storage site.
[0004]
In view of the above, the present invention is for knee protection in which an airbag that protrudes rearward from the storage part and expands and expands upward can be smoothly disposed between the knee of the occupant and the vehicle body side member. An object is to provide an airbag device.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In the airbag device for knee protection according to the present invention, the airbag folded and stored on the front side of the occupant's knee allows the inflation gas to flow in, protrudes from the storage portion to the vehicle rear side, and expands upward. A knee protection airbag device that can inflate and protect a passenger's knee,
The airbag is
The lower part at the time of completion of expansion and expansion is the upstream part of the expansion gas, and the upper part at the time of completion of expansion and expansion is the downstream part of the expansion gas. The upper part of the upstream part and the downstream part are parts that can protect the knee. A plurality of tethers that connect the occupant-side wall portion and the vehicle-body-side wall portion when the inflation is completed to maintain the substantially plate shape of the airbag,
The tether increases the separation distance between the occupant side wall portion and the vehicle body side wall portion at the upstream side portion of the inflation gas, and the separation distance between the occupant side wall portion and the vehicle body side wall portion at the downstream side portion. It is characterized by being comprised so that may be shortened.
[0006]
Each of the tethers is disposed in a belt shape along the left and right direction of the vehicle, and is disposed in a plurality of stages in the vertical direction near the center in the left and right direction of the airbag when deployment and inflation are completed.
It is desirable that the tether above the lowermost tether is disposed at a position above the lowermost tether with a communication port through which the inflation gas can flow upward.
[0007]
The airbag is maintained so that the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall is shortened in the initial stage of deployment and inflation, and the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall is set to a predetermined value before the completion of deployment and inflation. A thickness adjusting means may be provided so as to increase the length.
[0008]
Further, the upstream side portion of the inflation gas in the airbag has a side opening that allows the inflation gas to flow out to both sides in the left-right direction of the vehicle, and an upper opening that allows the inflation gas to flow upward. It is desirable to dispose the rectifying member that is provided.
[0009]
[Operation and effect of the invention]
In the knee protection airbag device according to the present invention, the tether disposed in the airbag increases the separation distance between the occupant sidewall and the vehicle body sidewall at the upstream portion of the inflation gas, and the downstream portion. Then, it sets so that the separation distance of a passenger | crew side wall part and a vehicle body side wall part may be shortened.
[0010]
Therefore, the airbag in the middle of deployment and inflation is thinner at the upper part of the downstream side than the lower part of the upstream part. Even if the gap is narrow, it can smoothly enter and complete the expansion and expansion.
[0011]
Therefore, in the knee protection airbag device according to the present invention, the airbag that protrudes from the storage portion toward the vehicle rear side and expands and expands upward is smoothly disposed between the passenger's knee and the vehicle body side member. Can be made.
[0012]
Further, in the knee protection airbag device according to the present invention, the upstream portion of the inflation gas in the airbag can ensure a longer separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portion than the downstream portion. Even if the inflation gas suddenly flows into the side portion, the occupant side wall portion and the vehicle body side wall portion are separated from each other, so that the pressure fluctuation can be easily dealt with, and the tether disposed at the upstream side portion of the airbag Breakage can be prevented.
[0013]
And when comprised like Claim 2, since the gas for expansion | swelling in an airbag flows into the vehicle left-right direction both sides by the lowest tether, the airbag at the time of expansion | deployment expands in the left-right direction. It is easy to deploy, and it is possible to protect the passenger's left and right knees widely and accurately.
[0014]
Further, when configured as in claim 2, a communication port is provided above the lowermost tether at a position above the lowermost tether so that the inflation gas can flow upward. Therefore, the inflation gas can smoothly flow into the vicinity of the center in the left-right direction of the airbag through the communication port, and the upper end side of the airbag in the middle of deployment and inflation is smoothly raised, It can be disposed between the knee and the vehicle body side member.
[0015]
By the way, in the case of an airbag in which a plurality of vertical tethers are provided near the center of the airbag in the left-right direction without providing a communication port, between the tethers in the middle of deployment Since the inflow of the inflating gas is reduced, the portions on the left and right sides of the airbag rise while thickly inflating the inflating gas, and further, in the vicinity of the center of the airbag in the left-right direction. There is a risk that it will not be able to be placed smoothly between the occupant's knee and the vehicle body side member. Therefore, when configured as in claim 2, such a fear does not occur, and the airbag can be smoothly disposed between the occupant's knee and the vehicle body side member.
[0016]
Further, when configured as in claim 3, the airbag is maintained by the thickness adjusting means so as to shorten the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall at the initial stage of deployment and inflation. The airbag in the middle of deployment and inflating enters even more smoothly even if the gap between the passenger and the vehicle body side member is narrow. The airbag is configured so that the thickness adjusting means increases the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall to a predetermined length when deployment and inflation are completed. , Can protect both knees of the occupant.
[0017]
According to the fourth aspect of the present invention, the airbag that is deployed and inflated is easily deployed on both sides in the left-right direction by the inflation gas flowing out from the left and right side openings of the rectifying member. The left and right knees can be widely protected, and the inflation gas flowing out from the upper opening of the rectifying member can be easily deployed upward, and the completion of the airbag deployment can be promoted.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
As shown in FIGS. 1 to 4, the knee protection airbag device S according to the embodiment of the present invention is disposed below the steering column 2, and the folded airbag 35 and inflation gas are supplied to the airbag 35. The inflator 28 to be supplied, the case 11 that houses the airbag 35 and the inflator 28, and the airbag cover 16 that covers the vehicle rear side of the case 11 are configured. The airbag 35 is folded on the front side of the knee K (KL / KR) of the driver MD as the occupant M and stored in the case 11 as a storage part. It is arranged so as to protrude rearward of the vehicle and expand and expand upward to protect both the knees KL and KR of the driver MD.
[0020]
The steering column 2 includes a column main body 3 and a column cover 7. The column cover 7 is made of a synthetic resin having a substantially rectangular tube shape, and is disposed along the axial direction of the column body 3 so as to cover the column body 3 below the steering wheel 1. That is, the column cover 7 is disposed so as to incline rearward so that the front side of the vehicle is disposed downward and the rear side of the vehicle is disposed upward. Further, the lower surface 7a of the column cover 7 has a substantially rectangular shape and is formed in a curved shape that rises rearward in the vehicle front-rear direction. As shown in FIG. 1, the column body 3 includes a main shaft 4 connected to the steering wheel 1 and a column tube 5 that covers the periphery of the main shaft 4, and the main shaft 4, the column tube 5, A tilt mechanism (not shown) that can adjust the angle of the ring surface of the steering wheel 1 and a telescopic mechanism (not shown) that can be stopped by moving the steering wheel 1 in the axial direction of the shaft are disposed between the two. .
[0021]
As shown in FIGS. 1 to 3, the inflator 28 is configured as a cylinder type in which the axial direction is disposed along the left-right direction of the vehicle, and includes a substantially cylindrical main body 29 and a diffuser 30.
[0022]
The main body 29 includes a columnar general portion 29a and a small-diameter small-diameter portion 29b protruding from the end surface of the general portion 29a, and a plurality of gas discharge ports 29c are disposed on the outer peripheral surface of the small-diameter portion 29b. Has been. And the connector 32 which connected the lead wire 33 for an operation signal input to the end surface apart from the small diameter part 29b in the general part 29a will be connected.
[0023]
The diffuser 30 includes a substantially cylindrical metal plate holding cylinder 30a that can cover the main body 29, and a plurality (two in the embodiment) of bolts 30f protruding from the holding cylinder 30a. . The holding cylinder portion 30a includes a bottom portion 30b that covers the small-diameter portion 29b of the exterior main body 29 on the distal end surface side, and an insertion hole 30c that allows the general portion 29a of the main body 29 to be inserted on the other end surface side. A plurality of gas outlets 30d through which the expansion gas discharged from the gas outlet 29c of the main body 29 can flow out are opened on the vehicle rear side surface of the holding cylinder portion 30a mounted in the vehicle. In addition, the holding cylinder portion 30a is provided with a plurality of clamping portions 30e for holding the main body 29. Each clamping part 30e is formed by being plastically deformed so as to be cut into both sides of the holding cylinder part 30a along the axial direction and bend into the holding cylinder part 30a. The main body 29 is fixed to the holding cylinder portion 30a by inserting the main body 29 from the insertion hole 30c with the small-diameter portion 29b at the head, and further pressing each clamping portion 30e toward the outer peripheral surface side of the general portion 29a. In this case, the main body 29 can be fixed in the holding cylinder portion 30a.
[0024]
The inflator 28 has an operation signal via a lead wire 33 together with an unillustrated airbag device mounted on the steering wheel 1 when an airbag operation circuit mounted on the vehicle detects a frontal collision of the vehicle. Will be input.
[0025]
As shown in FIGS. 1 to 3, the case 11 is made of sheet metal, has a substantially rectangular parallelepiped box shape having an opening 11 a on the vehicle rear side, a substantially rectangular tube-shaped peripheral wall portion 12 around the periphery of the opening 11 a, and a peripheral wall portion 12 and the bottom wall part 14 which closes the vehicle front side. In addition, the opening 11a is opened in the rectangular shape which extended the edge | side on the side along the vehicle left-right direction.
[0026]
To the upper wall 12a and the lower wall 12b of the peripheral wall portion 12, a plurality of hooks 13 having a substantially J-shaped cross section whose tip is inverted toward the bottom wall portion 14 so as to be separated from the opening 11a are fixed. Four hooks 13 are arranged on each of the upper wall 12a on the side of the distal end 25a of the door portion 25 (to be described later) of the airbag cover 16 and the lower wall 12b on the side of the hinge portion 24 (to be described later) of the airbag cover 16. (See FIG. 4). An insertion hole 12d that is opened in a circular shape through which the main body 29 of the inflator 28 is inserted is formed in one side wall 12c that faces the peripheral wall portion 12 in the left-right direction.
[0027]
The bottom wall portion 14 has an insertion hole 14a through which each bolt 30f of the inflator 28 is inserted. In addition, a bracket (not shown) for attaching and fixing the case 11 to the vehicle body (body) is disposed on the upper surface side portion of the peripheral wall portion 12, and this bracket (not shown) uses an instrument panel reinforcement. The case 11 is attached and fixed to the body side.
[0028]
The airbag cover 16 is formed of a polyolefin-based thermoplastic elastomer and has an outer shape larger than the outer shape of the case 11 as shown in FIGS. It is configured.
[0029]
The airbag cover 16 is disposed on the lower panel 9b side of the periphery of the column cover 7 in the instrument panel (hereinafter, abbreviated as instrument panel) 9 including the upper panel 9a and the lower panel 9b, and protrudes from the instrument panel 9. It covers the lower edge of. Therefore, the airbag cover 16 is recessed downward in the vicinity of the center of the upper edge as seen from the vehicle rear side so that the column cover 7 protrudes rearward, and the upper edge side below the recess is formed on the lower surface of the column cover. It is constructed so as to bend toward the rear side of the vehicle in correspondence with the curved surface on the 7a side. The airbag cover 16 includes a door portion 25 that covers the opening 11 a of the case 11 and a general portion 17 around the door portion 25.
[0030]
The door 25 has an opening 11a. Opening shape of Is almost equal to External shape Formed in the shape of a plate and formed in a reverse U-shaped portion on the outer peripheral edge thereof is a thin portion to be broken 23 that is connected to the general portion 17 so that the door portion 25 opens downward. The planned break portion 23 is formed by providing a continuous or intermittent groove on the front side of the vehicle so that the door portion 25 is easily broken when pushed by the inflating airbag 35. .
[0031]
Further, on the lower edge side of the door portion 25, a hinge portion 24 is formed that becomes the center of rotation of the door portion 25 when the planned break portion 23 is broken and the door portion 25 is opened. The hinge portion 24 is an integral hinge, and has a thickness that does not break, and is thinner than the general portion 17 and the door portion 25.
[0032]
Then, four wall portions 19, 20, 21, and 22 having a substantially square cylindrical shape project from the periphery of the case opening 11 a in the general portion 17 so as to surround the peripheral wall portion 12. The upper and lower wall portions 19 and 20 are connecting wall portions 19 and 20 that connect the airbag cover 16 to the case 11 in order to smoothly break the planned breakage portion 23 when the airbag 35 is deployed and inflated. The lower connecting wall portions 19 and 20 have a plurality of locking holes 19a and 20a that are opened in a rectangular shape for locking the peripheral edge to the hook 19 and are hooked. 13 It is formed corresponding to.
[0033]
In addition, a plurality (three in the embodiment) of mounting leg portions 18 are formed on the left and right sides of the door portion 25 in the general portion 17 so as to extend toward the vehicle front side. These mounting legs 18 are locked to the periphery of the locking hole 9e of the lower panel 9b. The lower panel 9b includes a housing recess 9c for the case 11, and a locking hole 9e is formed in a flange portion 9d at the periphery of the housing recess 9c (see FIGS. 3 and 4). A rib 18a is formed at the base portion of the mounting leg portion 18. When the mounting leg portion 18 is locked to the locking hole 9e, the rib 18a abuts against the flange portion 9d of the lower panel 9b, and the general portion 17 is moved. Will be supported.
[0034]
The airbag 35 is formed of a single woven fabric such as flexible polyester or polyamide with tethers 44, 45, and 46 and a rectifying cloth 57 as a rectifying member 56 disposed therein. As shown to 4-8, the shape at the time of completion | finish of expansion | deployment is made into the substantially trapezoid plate shape which made the upper end 35a side wider than the lower end 35b. The airbag 35 accommodates the inflator 28 in the vicinity of the lower end 35b, the lower side in the vicinity of the inflator 28 is an upstream portion 36 of the inflation gas G, and the upper side is the inflation gas G. The downstream portion 37 is used. A portion of the airbag 35 in the vicinity of the inflator 28 is housed in the case 11 when the airbag 35 is completely inflated and inflated, and becomes an attachment portion that is held by the case 11 using the inflator 28. The upper portion 36 and the downstream portion 37 of the upstream portion 36 when the airbag 35 is fully deployed and inflated can protect the knees KL and KR of the driver MD so that the lower surface 7a of the column cover 7 and the column cover 7 can be protected. The parts of the left and right lower panels 9b are covered.
[0035]
In addition, the airbag 35 folds an airbag material made of a single woven fabric at a portion serving as the lower end 35b of the airbag 35, and stores the inflator 28 with the rectifying fabric 57 on the inside, and also includes a tether 44. -45 and 46 are sewn, and further, folded and stitched together at the peripheral edges of the opposing parts. The airbag 35 includes an occupant side wall 41 on the driver MD side, and a vehicle body side wall 42 on the column cover 7 side and the lower panel 9b side. A recess 35f that is recessed downward is formed in the vicinity of the center in the left-right direction at the upper end 35a of the airbag 35, and both the passenger side wall 41 and the vehicle outer side wall 42 are flatly developed. Is substantially heart-shaped.
[0036]
The vehicle body side wall portion 42 near the lower end 35b of the airbag 35 is formed with two insertion holes 42a and 42a and one insertion hole 42b (see FIG. 3). The insertion holes 42a and 42a allow the bolts 30f of the inflator 28 to be inserted, and the insertion holes 42b allow the main body 29 of the inflator 28 to be inserted. And the airbag 35 makes the main body 29 of the inflator 28 protrude from the insertion hole 42b, and the peripheral edge of each insertion hole 42a is sandwiched between the holding cylinder part 30a of the diffuser 30 and the bottom wall part 14 of the case 11, It is attached to the case 11.
[0037]
The tethers 44, 45, and 46 connect the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall 42 when the inflation is completed to maintain the substantially plate shape of the airbag 35. In the case of the embodiment, the tethers 44, 45, and 46 are disposed in a belt shape along the left and right direction of the vehicle, and are vertically moved around the center 35e in the left and right direction of the airbag 35 when the inflation and inflation are completed. It is configured to be arranged in three stages in the direction. Two tethers 45 disposed in the middle are separated on the left and right. The opening between these two tethers 45 and 45 is disposed at a position above the lowermost tether 46 and serves as a communication port 50 through which the expansion gas G can flow upward.
[0038]
In the case of the embodiment, the tether 46 in the upstream portion 36 of the inflation gas G in the vicinity of the inflator 28 on the lower side of the airbag 35 increases the separation distance LD between the passenger side wall 41 and the vehicle body side wall 42. The tethers 44 and 45 in the downstream portion 37 of the inflation gas G are configured to shorten the separation distance LU · LM between the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall 42. In the case of the embodiment, the separation distance is set such that LD is 80 mm, LU is 70 mm, LM is 40 mm, and LD>LU> LM.
[0039]
Furthermore, in the case of the embodiment, the airbag 35 that has been deployed and inflated along the vehicle body side by these tethers 44, 45, and 46 is configured so that the occupant side wall 41 is substantially flush. . That is, the airbag 35 has a shape that covers up to the vicinity of the upper end 7b of the lower surface 7a of the column cover 7 and also covers both the left and right sides of the column cover 7 when deployment and inflation are completed. However, the lower surface 7a of the column cover 7 protrudes toward the vehicle rear side from the lower panels 9b located on the left and right sides thereof. Therefore, a central portion 35e in the left-right direction of the airbag 35 that is positioned on the lower surface 7a side of the column cover 7 that protrudes most to the vehicle rear side is a thin-walled thin portion 39, and from the column cover 7 The tethers 44, 45, and 46 are disposed in the vicinity of the center 35e of the airbag 35 so that the thick portions 38 and 38 on both the left and right sides that are left and right are removed. Furthermore, since the central portion 7c in the vertical direction of the column cover lower surface 7a is curved and protrudes most rearwardly, the thin portion 39 of the airbag 35 corresponding to that portion has a position corresponding to the central portion 7c. The tethers 45 and 45 are set so as to shorten the distance between the wall portions 41 and 42 most.
[0040]
In the case of the embodiment, the airbag 35 that has been deployed and inflated is arranged on the upper end 35 a side by the arrangement of the tethers 44, 45, and 46 and the shape of the airbag 35 that is substantially heart-shaped. The vicinity of both the left and right sides is the thickest in the thick portion 38, and the vicinity of these portions can effectively protect the knees KL and KR by enhancing the cushioning effect.
[0041]
Each of the tethers 44, 45, and 46 is composed of two pieces of cloth 47 made of woven fabric such as polyester or polyamide having flexibility, and each cloth piece 47 is formed using a suture thread 48. The base portion 47a is sewn to the wall portions 41 and 42, and the tip portions 47b of the cloth pieces 47 corresponding to each other are sewn together.
[0042]
Then, the tethers 44 and 45 maintain the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 as short as US and MS, as shown in FIG. Before the airbag 35 is deployed and inflated, as shown in FIG. 11B, the thickness is adjusted so that the separation distance between the passenger side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is increased to a predetermined length LU · LM. Means 52 are provided. The thickness adjusting means 52 of the embodiment uses the breakable suture 53 when connecting the tip portions 47b of the corresponding cloth pieces 47 to each other on the base 47a side from the suture site of the suture 48. The cloth pieces 47 corresponding to each other are formed by stitching each other. The breaking strength of the suture thread 53 is set so that it does not break at the internal pressure of the airbag 35 at the initial stage of deployment, but breaks at the internal pressure of the airbag 35 immediately before the completion of deployment.
[0043]
The rectifying cloth 57 as the rectifying member 56 is formed from a woven cloth such as flexible polyester or polyamide as a substantially cylindrical shape in which the axial direction is disposed in the left-right direction of the vehicle. The rectifying cloth 57 is longer than the length of the inflator 28 and covers the periphery of the inflator 28 at the upstream portion 36 of the airbag 35, and both left and right end portions 57 a and 57 b are arranged on the left and right sides of the airbag 35. It extends to the vicinity of the edges 35c and 35d.
[0044]
The left and right end portions 57a and 57b of the rectifying cloth 57 are opened, and these openings are side openings 56a and 56b through which the inflation gas G from the inflator 28 flows out to both sides in the vehicle left-right direction. A part of these openings 56a and 56b protrudes from the opening 26 in which the opening 11a of the case 11 and the door portion 25 of the airbag cover 16 open to the vehicle rear side when the airbag 35 is inflated. It is set so as to be arranged at a position on the vehicle rear side from the general portion 17 of the cover 16. In addition, an upper opening 56c that allows the inflation gas G from the inflator 28 to flow upward is disposed on the upper peripheral wall of the rectifying cloth 57 that protrudes rearward from the general portion 17 when the airbag 35 is inflated. Has been. In the embodiment, the upper side opening 56c is wider than the lowermost tether 46.
[0045]
Further, insertion holes 57c and 57c through which the bolts 30f of the inflator 28 are inserted are formed in the peripheral wall on the vehicle front side of the rectifying cloth 57 (see FIG. 3).
[0046]
The assembly of the airbag device S will be described. First, a suture thread 48 is used at a predetermined position of the airbag material to be the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 to be used for the tethers 44, 45, and 46. The base portion 47a of each cloth piece 47 is stitched, then the airbag material is folded back, and the leading end portions 47a of the corresponding cloth pieces 47 are stitched together using the suture thread 48 and the suture thread 53, and The airbag 35 is manufactured by stitching the rims of the passenger side and vehicle body side wall portions 41 and 42 together. At this time, the inflator 28 in which the unstitched portion 35g is left (see FIG. 5), the rectifying cloth 57 is sheathed from the portion 35g, and the bolts 30f are protruded from the insertion holes 57c and 57c. Then, each bolt 30f is protruded from the insertion hole 42a, and the base side end of the main body 29 is protruded from the insertion hole 42b. Then, the unstitched portion 35g of the airbag 35 is sutured.
[0047]
Thereafter, the airbag 35 is folded. In the folding process of the airbag 35, as shown in FIGS. 9A and 9B, first, the left and right edges 35c and 35d are moved from the state in which the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall 42 are overlapped and flattened. Fold it to the passenger side wall 41 side. The folding of the edges 35c and 35d is such that the width dimension after folding the left and right end portions 60a and 60b of the folding portion 60 in FIG. It is folded so that it can be stored in the width dimension.
[0048]
And as shown to B * C of FIG. 9, the upper end 35a side of the airbag 35 is folded so that it may approach the lower end side 35b side. In the case of the embodiment, the upper end 35a side is wound around the vehicle body side wall portion 42 and rolled.
[0049]
Next, as shown in FIGS. 9C and 9D, when the left and right ends 60a and 60b of the folded folded portion 60 are folded so as to approach each other, the folding operation of the airbag 35 can be completed. In the case of the embodiment, the folding part 60 of The left and right end portions 60a and 60b are arranged and folded on the occupant side wall portion 42 side from the center 60c in the left-right direction of the folding portion 60 to the lower side.
[0050]
Then, after the airbag 35 is folded, the airbag 35 is wrapped with a wrapping film (not shown) that can be broken to prevent collapse. The bolt 30f of the inflator 28 and the end of the main body 29 protruding from the insertion holes 42a and 42b are protruded from the wrapping film.
[0051]
Subsequently, the inflator 28 accommodated in the airbag 35 is folded so that each bolt 30f of the inflator 28 protrudes from the insertion hole 14a and the end of the main body 29 protrudes from the insertion hole 12d. At the same time, the inflator 28 and the airbag 35 can be housed in the case 11 and attached to the case 11 by being housed in the case 11 and fastening the nut 31 to each bolt 30f.
[0052]
Thereafter, the bracket (not shown) of the case 11 is attached to the instrument panel reinforcement of the vehicle to which the upper panel 9a and the lower panel 9b have already been attached, and the connector 32 to which the lead wire 33 is connected is connected to the main body 29 of the inflator 28. Next, the airbag cover 16 is pushed into the front side of the vehicle so that each mounting leg 18 is inserted and locked into the locking hole 9e of the lower panel 9b, and the locking holes 19a and 20a of the upper and lower connecting wall portions 19 and 20 are locked. Further, if the hook 13 of the case 11 is locked, the airbag device S can be mounted on the vehicle.
[0053]
After the airbag device S is mounted on the vehicle, if an operation signal is input to the main body 29 of the inflator 28 via the lead wire 33, the inflation gas G is discharged from the gas discharge port 29c of the inflator 28, and the inflation gas Since G flows into the upstream portion 36 of the airbag 35 through the gas outlet 30d of the diffuser 30, and further flows into the downstream portion 37 of the airbag 35, the two-dot chain line in FIGS. As shown by the solid line in FIG. 10, the airbag 35 is inflated to break a wrapping film (not shown) and push the door portion 25 of the airbag cover 16 to break the planned break portion 23, thereby breaking the hinge portion 24. As a result, the airbag 35 is opened from the opening 11a of the case 11 so that the door 25 is opened. -16 projecting toward the rear side of the vehicle through the opening 26, further expanding and expanding upward along the column cover lower surface 7a and the lower panel 9b, and further, thickness adjusting means provided on the tethers 44 and 45 The suture 53 as 52 is broken and the expansion and expansion is completed with a predetermined thickness.
[0054]
In the knee protection airbag device S according to the embodiment, the airbag 35 includes the tether 46 in the upstream portion 36 of the inflation gas G that increases the separation distance LD between the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall 42. The tethers 44 and 45 in the downstream portion 37 are set so as to shorten the separation distances LU and LM between the passenger side wall 41 and the vehicle body side wall 42.
[0055]
Therefore, the airbag 35 in the middle of deployment and inflation is thinner in the upper portion downstream portion 37 than the lower portion upstream portion 36. Therefore, when the airbag MD is deployed and inflated upward after being unfolded, the driver MD Even if the gap between the column cover 7 as the vehicle body side member and the lower panel 9b is narrow, it can smoothly enter and complete the expansion and expansion.
[0056]
Therefore, in the knee protection airbag device S of the embodiment, the airbag 35 that protrudes from the storage portion 13 to the rear side of the vehicle and expands and inflates upward is smoothly connected to the knee K (KL / KR) of the driver MD. It can be disposed between the column cover 7 and the lower panel 9b.
[0057]
Further, in the knee protecting airbag device S of the embodiment, the upstream portion 36 of the inflation gas G in the airbag 35 is separated from the passenger side / vehicle body side wall portions 41 and 42 in the downstream portion 37. Since the separation distance LD between the wall portions 41 and 42 can be ensured longer than the LM, even if the inflation gas G suddenly flows into the upstream portion 36, the occupant side wall portion 41 and the vehicle body side wall portion 42 are mutually connected. Thus, the pressure fluctuation can be easily dealt with, and the tether 46 disposed in the upstream portion 36 of the airbag 35 can be prevented from being damaged.
[0058]
In the knee protection airbag device S of the embodiment, the tethers 44, 45, and 46 in the airbag 35 are disposed in a belt shape along the left-right direction of the vehicle, and the airbag when deployment and inflation are completed is performed. In the vicinity of the center 35e in the left-right direction in 35, it is arranged so as to have three stages in the up-down direction. Further, the tethers 45 and 45 above the lowermost tether 46 are arranged at a position above the lowermost tether 46 with a communication port 50 through which the expansion gas G can flow upward.
[0059]
Therefore, since the inflation gas G that flows out of the inflator 28 and flows upward in the airbag 35 flows to both sides in the left-right direction of the vehicle by the lowermost tether 46, the airbag 35 at the time of deployment and inflation is The left and right knees KL and KR of the driver MD can be protected widely and accurately.
[0060]
In addition, a communication port 50 through which the expansion gas G can flow upward is disposed above the lowermost tether 46 at a position above the lowermost tether 46. Further, the inflation gas G can be smoothly flown into the center 35e in the left-right direction of the airbag 35, and the upper end 35a side of the airbag 35 in the middle of deployment and inflation is smoothly raised, so that the driver MD It can be disposed between the knees KL and KR and the vehicle body side members (column cover 7 and lower panel 9b).
[0061]
By the way, in an airbag in which a plurality of upper and lower belt-like tethers extending in the left-right direction are provided near the center in the left-right direction without providing the communication port 50, Since the inflow of the inflation gas into the air bag is reduced, the portions on the left and right sides of the airbag rise while thickly flowing in the inflation gas, and further, in the vicinity of the center in the left and right direction of the airbag. And the driver MD may not be able to be smoothly disposed between the knees KL and KR and the vehicle body side members 7 and 9b. Therefore, in the case of the embodiment, such a fear does not occur, and the airbag 35 is smoothly disposed between the knees KL and KR of the driver MD and the vehicle body side members 7 and 9b. Can do.
[0062]
Further, in the airbag 35 of the embodiment, at the initial stage of deployment and inflation, as shown in FIG. 11A, the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is maintained to be shorter than US / MS, and deployed. Before the inflation is completed, as shown in FIG. 11B, the length of the tethers 44 and 45 themselves is set so that the separation distance between the passenger side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is increased to a predetermined length LU and LM. A thickness adjusting means 52 comprising a suture 53 to be adjusted is disposed.
[0063]
Therefore, the air bag 35 is maintained with a short separation distance US / MS between the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 by the sutures 53 sewn on the tethers 44 and 45 at the initial stage of deployment. The airbag 35 in the middle of deployment and inflation enters more smoothly even if the gap between the driver MD and the vehicle body side members 7 and 9b is narrow. When the airbag 35 is completely deployed and inflated, the suture thread 53 is broken and the tethers 44 and 45 are lengthened, and the separation distance LU · between the passenger side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is increased. Since the LM is configured to be extended to a predetermined length, both knees KL and KR of the driver MD can be protected accurately.
[0064]
The thickness adjusting means 52 is preferably not provided in the upstream portion 36 of the airbag 35 in order to prevent the tether 46 from being damaged.
[0065]
Further, as the thickness adjusting means 52, as shown in FIG. 12A, the tethers 44 and 45 themselves may be provided with a tack using the suture thread 53 as shown in FIG. The thickness adjusting means 52A may be configured by providing a breakable fracture piece 54 that connects the side wall 41 and the vehicle body side wall 42. As shown in FIG. 12A, the broken piece 54 is maintained so that the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is shortened to L1, as shown in FIG. Before the expansion and expansion, as shown in FIG. 12B, the vehicle is broken so that the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portions 41 and 42 is increased to a predetermined length L2. The breaking strength of the broken piece 54 is set so that it does not break at the internal pressure of the airbag 35 at the initial stage of deployment, but breaks at the internal pressure of the airbag 35 immediately before the completion of deployment.
[0066]
Further, as the thickness adjusting means, as shown in FIG. 13, the thickness adjusting means 52 </ b> B may be configured from a suture thread 55 that joins the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall 42. As shown in FIG. 13A, the breaking strength of the suture thread 55 does not break at the internal pressure of the airbag 35 at the initial stage of deployment, and at the internal pressure of the airbag 35 immediately before the completion of deployment and expansion, as shown in FIG. As shown in B, it is set to break.
[0067]
Furthermore, in the embodiment, in the upstream portion 36 of the inflation gas G in the airbag 35, side openings 56a and 56b through which the inflation gas G flows out to both sides in the vehicle left-right direction, and the inflation gas G upward A rectifying cloth 57 as a rectifying member 56 having an upper opening 56c capable of flowing out is provided.
[0068]
Therefore, the airbag 35 that is inflated and inflated can be easily deployed on both sides in the left-right direction by the inflation gas G flowing out from the left and right side openings 56a and 56b of the rectifying cloth 57. KL and KR can be widely protected, and the expansion gas G flowing out from the upper opening 56c of the flow regulating cloth 57 can be easily expanded upward, and the completion of the expansion can be promoted.
[0069]
As the rectifying member, in addition to the rectifying cloth 57 disposed around the inflator 28, as shown in FIGS. 14 and 15, the rectifying member is disposed in the upstream portion 36 of the airbag 35, and the occupant side wall 41 and the vehicle body side wall are arranged. The rectifying member 56 </ b> A may be configured by a rectifying tether 58 that regulates a separation distance from the portion 42. The rectifying tether 58 has a belt-like shape along the left-right direction of the vehicle, and both left and right end portions 58a and 58b are disposed on the center side of the airbag 35 away from the left and right edges 35c and 35d of the airbag 35. Side openings 56a and 56b are provided between 58a and 58b and the edges 35c and 35d to allow the inflation gas G to flow out in the airbag 35 to both sides in the vehicle left-right direction. Further, the straightening tether 58 has through holes 58c and 58c penetrating in the vertical direction near the center in the left-right direction, and these through holes 58c allow the inflation gas G from the inflator 28 to flow upward. The upper opening 56c is used.
[0070]
In the embodiment, the airbag device S disposed on the vehicle body side on the front side of the vehicle of the driver MD is taken as an example in order to protect the knee K of the driver MD. However, the assistant seated in the passenger seat is described. The present invention is applied to a knee protection airbag device disposed on the vehicle body side (instrument panel 9 side) on the vehicle front side of a passenger seated in a passenger seat so as to protect both knees of a seat occupant. Also good.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view in a vehicle front-rear direction showing a use state of a knee protecting airbag device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic enlarged longitudinal sectional view of the knee protecting airbag device according to the embodiment in the vehicle front-rear direction.
3 is a schematic cross-sectional view taken along the line III-III in FIG.
FIG. 4 is a schematic front view showing the use state of the knee protecting airbag device of the embodiment as seen from the vehicle rear side.
FIG. 5 is a front view of an airbag used in the embodiment.
6 is a cross-sectional view of the airbag in an inflated state, corresponding to the VI-VI portion of FIG.
7 is a cross-sectional view of the airbag in an inflated state, corresponding to the portion VII-VII in FIG.
8 is a cross-sectional view of the airbag in an inflated state, corresponding to the VIII-VIII portion of FIG.
FIG. 9 is a schematic view showing folding of the airbag of the embodiment.
FIG. 10 is a schematic longitudinal sectional view in the vehicle front-rear direction in a state in which the airbag of the knee protection airbag device of the embodiment has been deployed and inflated.
FIG. 11 is a diagram illustrating the operation of the thickness adjusting means in the airbag of the embodiment.
FIG. 12 is a diagram for explaining thickness adjusting means in an airbag according to another embodiment.
FIG. 13 is a view for explaining thickness adjusting means in an airbag according to still another embodiment.
FIG. 14 is a front view showing an airbag according to still another embodiment.
15 is a cross-sectional view of the airbag shown in FIG. 14 in an inflated state, corresponding to the XV-XV portion of FIG.
[Explanation of symbols]
11 ... (storage part) ... case,
35 ... Airbag,
35e ... near the center (in the left-right direction of the airbag),
36: upstream part,
37 ... downstream part,
41 ... the passenger side wall,
42 ... side wall of vehicle body,
43, 44, 45 ... tether,
50 ... Communication entrance,
52, 52A, 52B ... Thickness adjusting means,
53.55 ... suture,
54 ... broken pieces,
56 ... Rectifying member,
56a, 56b ... side opening,
56c ... upper opening,
57 ... Rectifier cloth,
58 ... Rectifying tether,
MD ... (Crew) Driver,
K ... knees,
G ... expansion gas,
LU / LM / LD / US / MS (separated distance between occupant side wall and vehicle body side wall),
S: Air bag device for knee protection.

Claims

Knee protection that protects the occupant's knee by allowing the airbag to be folded and stored on the front side of the occupant's knee to inflate the inflation gas and project from the storage part to the rear side of the vehicle and expand upward An air bag device,
The airbag is
The lower side at the time of completion of expansion and expansion is the upstream side part of the expansion gas, and the upper side at the time of completion of expansion and expansion is the downstream side part of the expansion gas, and the upper part of the upstream side part and the downstream side part the knee as a protectable sites, together with the configuration, the tether connects the wall portion of the wall portion and the vehicle body side of the passenger side of the completely inflated maintain a substantially plate shape of the airbag, a plurality , Arranged and configured,
The tether increases the separation distance between the occupant side wall portion and the vehicle body side wall portion at the upstream side portion of the inflation gas, and the separation distance between the occupant side wall portion and the vehicle body side wall portion at the downstream side portion. A knee protection airbag device, characterized in that the knee protection airbag device is configured to be short.

Each of the tethers is disposed in a belt shape along the left-right direction of the vehicle, and is disposed in a plurality of stages in the vertical direction near the center in the left-right direction of the airbag when deployment and inflation are completed.
2. The tether above the lowermost tether is provided at a position above the lowermost tether with a communication port through which inflation gas can flow upward. An air bag device for knee protection as described in 1.

The airbag is maintained so that the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portion is shortened at the initial stage of deployment, and the separation distance between the occupant side and the vehicle body side wall portion is set to a predetermined length before the completion of the deployment and inflation. The knee protecting airbag device according to claim 1 or 2, further comprising a thickness adjusting means so as to be longer.

Rectification having a side opening through which the inflation gas flows out to both sides in the vehicle left-right direction and an upper opening through which the inflation gas can flow upward at the upstream portion of the inflation gas in the airbag The knee protection airbag device according to any one of claims 1 to 3, wherein the member is disposed.