JP3772713B2 - プライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラム - Google Patents
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【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はプライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラムに関し、特に、資源の有効利用を実現できるプライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のプライオリティ制御システムでは、ジョブやプロセスを動作させる場合、ジョブやプロセスが使用するCPU数やメモリ量などの資源を実行前または実行中に申告または設定し、申告または設定されたデータに基づいて、計算機資源の自動配分を行っている。
【０００３】
例えば、ギャングスケジューリングは、並列プログラムに対してNQS等を通じて申告または設定されたCPU数を同時に割り当てる方法を提供している。これにより、多重に並列プログラムが実行された場合であっても、単独で実行された場合と同様の効率で実行されることになり、無駄なユーザータイムの延びは解消する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のシステムでは、ジョブまたはプロセスの資源申告量と実際の資源使用量との不整合が多いと、資源申告量を基に資源を割り当て処理を行う部分で資源の無駄が発生してしまう場合がある。
【０００５】
また、スーパコンピュータ等の高コストのシステムでは、資源の無駄は大幅な時間やコストの無駄に繋がるため、できる限り資源の無駄を発生させないための制御が必要である。
【０００６】
本発明の目的は、ジョブの資源申告量と実際の資源使用量との差を監視し、その差に応じてジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することにより資源の無駄を減少させ、資源の有効利用を実現するプライオリティ動的制御方式を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の第１のプライオリティ動的制御方式は、ジョブの資源申告情報と実際の使用資源情報との差に応じて、ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、動的に当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを変更することを特徴とする。
【０００８】
本発明の第２のプライオリティ動的制御方式は、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信手段と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査手段と、前記調査手段で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査手段で取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定手段と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定手段で決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更手段とを備えたことを特徴とする。
【０００９】
本発明の第１のプライオリティ動的制御方法は、コンピュータが、ジョブまたはプロセスの資源申告情報と当該ジョブまたはプロセスの実際の使用資源情報との差に応じて、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することを特徴とする。
【００１０】
本発明の第２のプライオリティ動的制御方法は、コンピュータが、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信ステップと、前記コンピュータが、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査ステップと、前記コンピュータが、前記調査ステップで採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査ステップで取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定ステップと、前記コンピュータが、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定ステップで決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更ステップとを含むことを特徴とする。
【００１１】
本発明の第１のプログラムは、ジョブまたはプロセスの資源申告情報と当該ジョブまたはプロセスの実際の使用資源情報との差に応じて、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【００１２】
本発明の第２のプログラムは、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信処理と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査処理と、前記調査処理で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査処理で取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定処理と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定処理で決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【００１３】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【００１４】
まず、本発明の第１の実施の形態について詳細に説明する。
【００１５】
図１を参照すると、本発明の第１の実施の形態は、コンピュータ１０と、コンピュータ１０に接続された記憶装置２０および入力装置３０とから構成されており、このコンピュータ１０は、プログラム制御により動作する。
【００１６】
コンピュータ１０は、プライオリティ変更情報受信手段１１と、資源情報受信手段１２と、調査手段１３と、プライオリティ決定手段１４と、プライオリティ変更手段１５とを含む。
【００１７】
記憶装置２０は、資源情報記憶手段２１と、プライオリティ変更情報記憶手段２２とを含む。
【００１８】
プライオリティ変更情報受信手段１１は、入力装置３０より管理者から入力されたジョブまたはプロセスのプライオリティを変更する際に用いるプライオリティ変更情報を受信し、プライオリティ変更情報記憶手段２２に格納する。
【００１９】
資源情報受信手段１２は、入力装置３０よりユーザから入力されたジョブまたはプロセスの実行に必要な資源の使用量等である申告資源情報を受信し、資源情報記憶手段２１に格納する。資源情報受信手段１２の実行は、ジョブまたはプロセスの実行前のみならず、実行中であってもよい。申告資源情報の例としては、UNIXシステムのジョブ管理システムであるNQSを用いた場合のジョブ投入時のCPU数、メモリ量等の宣言がある。
【００２０】
調査手段１３は、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスが実際に使用している資源の使用量等である使用資源情報を採取するとともに、資源情報記憶手段２１を参照して当該ジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する。
【００２１】
プライオリティ決定手段１４は、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、当該ジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段２２に格納されているプライオリティ変更情報に基づいて当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定する。
【００２２】
プライオリティ変更手段１５は、ジョブまたはプロセスのプライオリティをプライオリティ決定手段１４で決定されたプライオリティに変更する。
【００２３】
次に、図１〜図２を参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。尚、プライオリティ変更情報受信手段１１は、入力装置３０より管理者から入力されたジョブまたはプロセスのプライオリティ変更情報を予め受信しており、プライオリティ変更情報記憶手段２２に格納しているものとする。
【００２４】
まず、資源情報受信手段１２は、入力装置３０よりユーザから入力されたジョブまたはプロセスの実行に必要な申告資源情報を受信し（ステップＳ１）、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段２１に格納する（ステップＳ２）。資源情報受信手段１２による申告資源情報の受信は、ジョブまたはプロセスの実行前のみならず、実行中であってもよい。
【００２５】
調査手段１３０は、ジョブまたはプロセスが実行されると、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスが実際に使用している資源の使用量等である使用資源情報を採取するとともに（ステップＳ３）、資源情報記憶手段２１を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する（ステップＳ４）。
【００２６】
次に、プライオリティ決定手段１４は、採取した実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに（ステップＳ５）、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段２２に格納されているプライオリティ変更情報に基づいて実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定する（ステップＳ６）。
【００２７】
例えば、実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定する具体的な例の一つとして次の計算法がある。
【００２８】
・ΔP＝CPU数による変更係数×（CPU数申告値−CPU使用数）＋メモリによる変更係数×（メモリ申告量−メモリ使用量）
・変更プライオリティ＝−（ΔPの絶対値）
ここで、CPU数による変更係数およびメモリによる変更係数がプライオリティ変更情報であり、ジョブの運用方針に従い、管理者が予め設定しておくものである。
【００２９】
最後に、プライオリティ変更手段１５は、このデータを用いてジョブまたはプロセスのプライオリティを変更プライオリティに変更する（ステップＳ７）。
【００３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明には、実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することにより、資源の無駄を減少させ、資源の有効利用を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態の動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
１０ コンピュータ
１１ 資源情報受信手段
１２ プライオリティ変更情報受信手段
１３ 調査手段
１４ プライオリティ決定手段
１５ プライオリティ変更手段
２０ 記憶装置
２１ 資源情報記憶手段
２２ プライオリティ変更情報記憶手段
３０ 入力装置
【発明の属する技術分野】
本発明はプライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラムに関し、特に、資源の有効利用を実現できるプライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のプライオリティ制御システムでは、ジョブやプロセスを動作させる場合、ジョブやプロセスが使用するCPU数やメモリ量などの資源を実行前または実行中に申告または設定し、申告または設定されたデータに基づいて、計算機資源の自動配分を行っている。
【０００３】
例えば、ギャングスケジューリングは、並列プログラムに対してNQS等を通じて申告または設定されたCPU数を同時に割り当てる方法を提供している。これにより、多重に並列プログラムが実行された場合であっても、単独で実行された場合と同様の効率で実行されることになり、無駄なユーザータイムの延びは解消する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のシステムでは、ジョブまたはプロセスの資源申告量と実際の資源使用量との不整合が多いと、資源申告量を基に資源を割り当て処理を行う部分で資源の無駄が発生してしまう場合がある。
【０００５】
また、スーパコンピュータ等の高コストのシステムでは、資源の無駄は大幅な時間やコストの無駄に繋がるため、できる限り資源の無駄を発生させないための制御が必要である。
【０００６】
本発明の目的は、ジョブの資源申告量と実際の資源使用量との差を監視し、その差に応じてジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することにより資源の無駄を減少させ、資源の有効利用を実現するプライオリティ動的制御方式を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の第１のプライオリティ動的制御方式は、ジョブの資源申告情報と実際の使用資源情報との差に応じて、ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、動的に当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを変更することを特徴とする。
【０００８】
本発明の第２のプライオリティ動的制御方式は、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信手段と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査手段と、前記調査手段で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査手段で取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定手段と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定手段で決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更手段とを備えたことを特徴とする。
【０００９】
本発明の第１のプライオリティ動的制御方法は、コンピュータが、ジョブまたはプロセスの資源申告情報と当該ジョブまたはプロセスの実際の使用資源情報との差に応じて、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することを特徴とする。
【００１０】
本発明の第２のプライオリティ動的制御方法は、コンピュータが、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信ステップと、前記コンピュータが、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査ステップと、前記コンピュータが、前記調査ステップで採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査ステップで取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定ステップと、前記コンピュータが、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定ステップで決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更ステップとを含むことを特徴とする。
【００１１】
本発明の第１のプログラムは、ジョブまたはプロセスの資源申告情報と当該ジョブまたはプロセスの実際の使用資源情報との差に応じて、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定し、当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【００１２】
本発明の第２のプログラムは、ジョブまたはプロセスの申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信処理と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査処理と、前記調査処理で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査処理で取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているプライオリティ変更情報に基づいて、前記実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定するプライオリティ決定処理と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定処理で決定した変更プライオリティに変更するプライオリティ変更処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【００１３】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【００１４】
まず、本発明の第１の実施の形態について詳細に説明する。
【００１５】
図１を参照すると、本発明の第１の実施の形態は、コンピュータ１０と、コンピュータ１０に接続された記憶装置２０および入力装置３０とから構成されており、このコンピュータ１０は、プログラム制御により動作する。
【００１６】
コンピュータ１０は、プライオリティ変更情報受信手段１１と、資源情報受信手段１２と、調査手段１３と、プライオリティ決定手段１４と、プライオリティ変更手段１５とを含む。
【００１７】
記憶装置２０は、資源情報記憶手段２１と、プライオリティ変更情報記憶手段２２とを含む。
【００１８】
プライオリティ変更情報受信手段１１は、入力装置３０より管理者から入力されたジョブまたはプロセスのプライオリティを変更する際に用いるプライオリティ変更情報を受信し、プライオリティ変更情報記憶手段２２に格納する。
【００１９】
資源情報受信手段１２は、入力装置３０よりユーザから入力されたジョブまたはプロセスの実行に必要な資源の使用量等である申告資源情報を受信し、資源情報記憶手段２１に格納する。資源情報受信手段１２の実行は、ジョブまたはプロセスの実行前のみならず、実行中であってもよい。申告資源情報の例としては、UNIXシステムのジョブ管理システムであるNQSを用いた場合のジョブ投入時のCPU数、メモリ量等の宣言がある。
【００２０】
調査手段１３は、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスが実際に使用している資源の使用量等である使用資源情報を採取するとともに、資源情報記憶手段２１を参照して当該ジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する。
【００２１】
プライオリティ決定手段１４は、実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、当該ジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段２２に格納されているプライオリティ変更情報に基づいて当該ジョブまたはプロセスのプライオリティを決定する。
【００２２】
プライオリティ変更手段１５は、ジョブまたはプロセスのプライオリティをプライオリティ決定手段１４で決定されたプライオリティに変更する。
【００２３】
次に、図１〜図２を参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。尚、プライオリティ変更情報受信手段１１は、入力装置３０より管理者から入力されたジョブまたはプロセスのプライオリティ変更情報を予め受信しており、プライオリティ変更情報記憶手段２２に格納しているものとする。
【００２４】
まず、資源情報受信手段１２は、入力装置３０よりユーザから入力されたジョブまたはプロセスの実行に必要な申告資源情報を受信し（ステップＳ１）、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段２１に格納する（ステップＳ２）。資源情報受信手段１２による申告資源情報の受信は、ジョブまたはプロセスの実行前のみならず、実行中であってもよい。
【００２５】
調査手段１３０は、ジョブまたはプロセスが実行されると、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスが実際に使用している資源の使用量等である使用資源情報を採取するとともに（ステップＳ３）、資源情報記憶手段２１を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する（ステップＳ４）。
【００２６】
次に、プライオリティ決定手段１４は、採取した実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報とを比較するとともに（ステップＳ５）、比較した結果とプライオリティ変更情報記憶手段２２に格納されているプライオリティ変更情報に基づいて実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定する（ステップＳ６）。
【００２７】
例えば、実行中のジョブまたはプロセスの変更プライオリティを決定する具体的な例の一つとして次の計算法がある。
【００２８】
・ΔP＝CPU数による変更係数×（CPU数申告値−CPU使用数）＋メモリによる変更係数×（メモリ申告量−メモリ使用量）
・変更プライオリティ＝−（ΔPの絶対値）
ここで、CPU数による変更係数およびメモリによる変更係数がプライオリティ変更情報であり、ジョブの運用方針に従い、管理者が予め設定しておくものである。
【００２９】
最後に、プライオリティ変更手段１５は、このデータを用いてジョブまたはプロセスのプライオリティを変更プライオリティに変更する（ステップＳ７）。
【００３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明には、実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを動的に変更することにより、資源の無駄を減少させ、資源の有効利用を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態の動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
１０ コンピュータ
１１ 資源情報受信手段
１２ プライオリティ変更情報受信手段
１３ 調査手段
１４ プライオリティ決定手段
１５ プライオリティ変更手段
２０ 記憶装置
２１ 資源情報記憶手段
２２ プライオリティ変更情報記憶手段
３０ 入力装置
Claims (3)
- ジョブまたはプロセスが使用する予定のＣＰＵ数申告値Ｃｒとメモリ使用量申告値Ｍｒからなる申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信手段と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスのＣＰＵ使用数Ｃｕ及びメモリ使用量Ｍｕからなる使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査手段と、
前記調査手段で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査手段で取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報と、
プライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているＣＰＵ数による変更係数Ｃｃ及びメモリ使用量による変更係数Ｍｃから、
ΔＰ＝Ｃｃ× ( Ｃｒ−Ｃｕ ) + Ｍｃ×（Ｍｒ−Ｍｕ）
からなる関係式によって求められるΔＰに基づきプライオリティを決定するプライオリティ決定手段と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定手段で決定したプライオリティに変更するプライオリティ変更手段とを備えたことを特徴とするプライオリティ動的制御方式。 - 資源情報記憶手段によって実行される、ジョブまたはプロセスが使用する予定のＣＰＵ数申告値Ｃｒとメモリ使用量申告値Ｍｒからなる申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信ステップと、調査手段によって実行される、一定時間毎に実行中のジョブまたはプロセスのＣＰＵ使用数Ｃｕ及びメモリ使用量Ｍｕからなる使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査ステップと、プライオリティ決定手段によって実行される、前記調査手段で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査ステップで取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報と、プライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているＣＰＵ数による変更係数Ｃｃ及びメモリ使用量による変更係数Ｍｃから、
ΔＰ＝Ｃｃ× ( Ｃｒ−Ｃｕ ) + Ｍｃ×（Ｍｒ−Ｍｕ）
からなる関係式によって求められるΔＰに基づきプライオリティを決定するプライオリティ決定ステップと、プライオリティ変更手段によって実行される、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定ステップで決定したプライオリティに変更するプライオリティ変更ステップとを備えたことを特徴とするプライオリティ動的制御方法。 - ジョブまたはプロセスが使用する予定のＣＰＵ数申告値Ｃｒとメモリ使用量申告値Ｍｒからなる申告資源情報を受信し、受信した当該申告資源情報を資源情報記憶手段に格納する資源情報受信処理と、一定時間毎に、実行中のジョブまたはプロセスのＣＰＵ使用数Ｃｕ及びメモリ使用量Ｍｕからなる使用資源情報を採取するとともに、前記資源情報記憶手段を参照して当該実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報を取得する調査処理と、前記調査処理で採取した前記実行中のジョブまたはプロセスの使用資源情報と、前記調査ステップで取得した前記実行中のジョブまたはプロセスの申告資源情報と、プライオリティ変更情報記憶手段に記憶されているＣＰＵ数による変更係数Ｃｃ及びメモリ使用量による変更係数Ｍｃから、
ΔＰ＝Ｃｃ× ( Ｃｒ−Ｃｕ ) + Ｍｃ×（Ｍｒ−Ｍｕ）
からなる関係式によって求められるΔＰに基づきプライオリティを決定するプライオリティ決定処理と、前記実行中のジョブまたはプロセスのプライオリティを前記プライオリティ決定処理で決定したプライオリティに変更するプライオリティ変更処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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|---|---|---|---|
| JP2001276417A JP3772713B2 (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | プライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラム |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2001276417A JP3772713B2 (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | プライオリティ動的制御方式、プライオリティ動的制御方法およびプライオリティ動的制御用プログラム |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003084989A JP2003084989A (ja) | 2003-03-20 |
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Family Applications (1)
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| KR101282139B1 (ko) | 2006-09-11 | 2013-07-04 | 삼성전자주식회사 | 별도 버튼을 이용하여 성능모드 변경이 가능한컴퓨터시스템 및 그 제어방법 |
| KR101085330B1 (ko) | 2006-12-14 | 2011-11-23 | 후지쯔 가부시끼가이샤 | 컴파일 방법 및 컴파일러 |
| JP5120061B2 (ja) * | 2008-05-15 | 2013-01-16 | 富士通株式会社 | 優先度制御プログラム、優先度制御装置、及び優先度制御方法 |
| CN101436146B (zh) * | 2008-12-15 | 2012-05-09 | 中兴通讯股份有限公司 | 动态调节远程设备管理进程的优先级的方法及系统 |
| CN102511041B (zh) * | 2009-09-29 | 2014-12-10 | 亚马逊技术有限公司 | 计算机实现方法和计算系统 |
| US8689225B2 (en) | 2009-09-29 | 2014-04-01 | Amazon Technologies, Inc. | Attributing causality to program execution capacity modifications |
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2001
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