図12は従来の電源装置1を示す。
図12はACアダプタ等の外部直流電源もしくは内部の二次電池をDC−DCコンバータで電圧に直流電圧を供給する電源装置であり、外部直流電源を使用する場合には、外部直流電源により内蔵二次電池を充電するようにしたものである。
図12において、200は電源装置である。210はDCコネクタであって、外部直流電源を入力するものである。212は充電部であって、外部直流電源の電力により二次電池219を充電するものである。213は充電制御部であって、充電電流、充電電圧を制御するものである。充電部212の出力電流が規定値より低下した時にTr1 をオンとし、規定値より高い時にオフとするようにTr1 を制御することにより充電電流を一定にして、規定値を越えないようにするものである。また、充電制御部213は充電電圧を監視し、規定値を越えた場合にはTr1 をオフとして電圧を引き下げ、規定値より低下した場合にはTr1 をオンとして充電電圧の安定化を図る。
220はDC−DCコンバータである。219は二次電池であって、外部直流電源を使用しない場合に使用され、DC−DCコンバータ220に電力を供給するものである。D1 は二次電池から外部直流電源の側に電流が流れないようにするための逆流防止ダイオードである。
D2 は外部電源から二次電池219に直接電流が流れないようにするための逆流防止ダイオードである。
充電部212において、214は充電電圧発生部であって、Tr1 の生成するスイッチング電圧を平滑して、DC−DCコンバータ220に供給するものである。215は電流検出部であって、充電電流を検出するものである。216は電圧検出部であって、充電電圧を検出するものである。L1 はチョークコイルであって、Tr1 がオンの期間にエネルギーを貯え、オフの期間に放出して.Tr1 により生成される断続電流を平滑するものである。Tr1 は制御トランジスタであって、スイッチング動作をするものであり、P型MOSFETである。C1 は平滑コンデンサであって、Tr1 の出力を平滑するものである。
D3 はフライバックダイオードであって、Tr1 のオンの期間にL1 に蓄積されたエネルギーをTr1 のオフの期間にL1 −C1 −D3 のフライバック回路に右廻りの電流を流し、二次電池219に電力が供給されるようにするものである。
R0 ,R1 ,R2 ,R3 ,R4 は充電電流検出用の抵抗である。R1 ,R2 によりR0 の電流流入側の電圧を分圧し、R3 ,R4 によりR0 の電流流出側の電圧を分圧し、それぞれの電圧差からR0 の降下電圧を検出し、R0 に流れる電流を測定するためのものである。
R5 ,R6 は分圧抵抗であり、充電部212の出力電圧を検出するためのものである。D4 は定電圧ダイオードであって、充電制御部213に定電圧を供給するものである。R7 はダイオードD4 の電流制限抵抗である。D5 は二次電池219から充電部212に電流が流れないようにするための逆流防止ダイオードである。
図12の電源装置1の動作を説明する。
外部直流電源を使用する場合は、DCコネクタ210からダイオードD1 を介して、DC−DCコンバータ220に電力が供給される。DC−DCコンバータ220は入力される電圧を変換し、負荷に供給する。このとき、逆流ダイオードD2 のために、外部電源から二次電池219に電流が直接流入することは阻止される。また、外部直流電源から供給される電力により充電制御部213が動作する。
充電電流が抵抗R0 の両端の電圧値により電流検出部215で検出され、両端の電圧の分圧値(ER2 −,ER2 +)が充電制御部213に入力される。充電制御部213はER2 −とER2 +を比較する。比較値が規定値より大きければTr1 をオフにし、規定値より小さければオンとして充電電流の安定化を図る。また、充電部212は充電電圧の安定化を図る。充電電圧は電圧検出部216により検出され、分圧されて充電制御部213に入力される(ER1 −)。充電制御部213において、電圧検出部216の検出電圧とD4 で発生する定電圧(ER1 +)が比較される(電圧比較部は図示を省略されている)。そして、検出電圧が規定値より低い場合には、充電制御部213はTr1 をオンとする電圧を発生してTr1 をオンとする。また、検出電圧が規定値より高い場合には、充電制御部213はTr1 をオフとする電圧を発生してTr1 をオフとする。Tr1 がオンの期間に流れる電流はL1 に蓄積され、Tr1 がオフの期間にL1 −C1 −D3 のフライバック回路に右廻りの電流が流れ、その時発生する電圧が二次電池219に印加される。このように、Tr1 により充電電流、出力電圧を安定化する。
二次電池219により外部負荷(図示せず)に電力を供給する場合には、二次電池219の電力がDC−DCコンバータ220に供給される。そして、DC−DCコンバータ220により規定の出力電圧に変換されて外部負荷に供給される。このとき、逆流防止ダイオードD1 により二次電池219の電圧が外部直流電源に流出することはない。
図13は従来の電源装置1の動作説明図である。
図13において、DC−INはDCコネクタ210に入力される外部直流電源の入力電圧であり、例えば、16.0Vである。αVは二次電池219の正極側に印加される電圧であって、充電部212の出力電圧である。使用される二次電池219によって、電圧が異なるものである。
従来の電源装置1は、外部直流電源の負極側と二次電池219の負極側を共通電位とし、正極側の電位を制御するようにしていた。そのような制御を行い易くするために制御トランジスタTr1 をP型MOSFETにより外部直流電源の正極側に設けるようにしていた。
図14は従来の電源装置2を示す。図14(a)は電源回路である。図14(b)は図14(a)の電源回路の動作説明図である。
図14において、200は電源装置である。201は直流電源である。202は電圧変換部であって、直流電源201の電圧を入力して、適正な電圧に変換して負荷205に供給するものである。203は制御部であって、電圧変換部202の出力電圧に応じて、Tr1 をオンもしくはオフとするゲート電圧を発生し、Tr1 をスイッチングする制御を行うものである。
204は電圧検出部であって、分圧抵抗R1 とR2 により電圧変換部202の出力電圧を分圧して検出するものである。Tr1 は制御トランジスタであって、P型MOSFETであり、制御部203に制御されてスイッチング動作するものである。L1 はチョークコイルであって、Tr1 がオンの期間にエネルギーを蓄積し、オフの期間にD1 −L1 −C1 のフライバック回路に電流を流すことによりTr1 で生成されるスイッチング電圧を平滑するものである。
C1 はコンデンサであって、Tr1 の動作で生成されるスイッチング電圧を平滑するものである。D1 はフライバックダイオードであって、Tr1 がオンの時にチョークコイルL1 に蓄積されたエネルギーを、Tr1 がオフの時にL1 −C1 −D1 のフライバック回路に電流を流すものである。
D2 は定電圧ダイオードであって、制御部203に定電圧(基準電圧)を供給するものである。R3 は定電圧ダイオードD2 の電流制限抵抗である。
図14(b)を参照し、図14(a)の電源回路の動作を説明する。
直流電源201の出力電圧が電圧変換部202に入力される。電圧検出部204の検出電圧が制御部203に入力され、D2 で発生される基準電圧と比較される。検出電圧が目標値より小さければ制御部203はTr1 をオンにする電圧を生成し、Tr1 のゲートに印加してTr1 をオンとする。電圧検出部204の検出電圧が目標値より高ければTr1 をオフとするゲート電圧を発生してTr1 に印加し、Tr1 をオフとする。
Tr1 がオンのとき直流電源201から供給される電力はL1 とC1 で平滑されて負荷205に供給される。そして、Tr1 がオフになった時は、Tr1 がオンの状態でL1 に蓄積されたエネルギーによりL1 −C1 −D1 に右廻りのフライバック電流が流れ、負荷に電力が供給される。
以上の動作で、Tr1 のオン期間が長くなれば電圧変換部202の出力電圧が高くなり、オン期間が短くなれば出力電圧は低くなるので、負荷に供給する電圧を安定化することができる。
図14(b)は、図14(a)の動作例であり、直流電源の電圧が7.2Vであり、負荷電圧が5.0Vである。
直流電源201の負側と負荷205の負側が共通電位とされて、直流電源201から7.2Vが電圧変換部202に入力される。電圧変換部202で5.0Vに電圧変換されて負荷205に供給される。そして、制御部203は電源回路の正極側の電位を制御して負荷205に供給する。また、正極側の電位を制御し易いように、制御トランジスタTr1 はP型MOSFET等のP型トランジスタを使用していた。
次に、本発明の実施形態例と本発明に関連する技術とについて説明する。
以下では、これらの技術を総称して本発明・本発明関連技術と称することにする。
本発明・本発明関連技術では、制御トランジスタTr1 とチョークコイルL1 を装置の接地側に配置し、N型の制御トランジスタTr1 でも容易に制御できるようにした。
また、制御トランジスタTr1 とチョークコイルL1 を装置の接地側に配置して二次電池の負側の電圧制御をするとともに充電時は電源電圧の負極側から切離し、逆流防止ダイオードD2 がなくても二次電池に外部電源からの電流が流れ込まないようにした。あるいは、二次電池の充電制御電圧を負電圧として二次電池の負側で電圧制御するようにして逆流防止ダイオードD2 がなくても充電できるようにした。
また、充電制御用トランジスタ、または電圧変換用トランジスタを負極側に接続したことで制御用トランジスタをN型にすることが可能となるので、制御トランジスタをN型トランジスタで構成し、電圧供給が容易となるようにした。
図1は本発明・本発明関連技術の基本構成(1)を示す図である。
図1において、1は電源装置である。11は外部直流電源入力部であって、ACアダプタ等の外部直流電源を接続する端子である。12はダイオードであって、二次電池14から外部直流電源入力部11の側に電流が流れることを防止するものである。13は直流電圧変換部であって、二次電池14もしくは外部直流電源から供給される直流電圧を電圧変換して出力するものである。14は二次電池である。15は充電部であって、二次電池14の負極側の電圧を制御し、外部直流電源から供給される電力により、二次電池14を充電するものである。
16は充電制御部であって、充電電流(もしくは充電電圧)を検出して充電電流、充電電圧を制御をするものである。16’は出力検出部であって、充電電流もしくは充電電圧を検出するものである。17は充電電圧発生部であって、充電電圧を発生するものである。18は切り替えスイッチ回路であって、二次電池14を使用する場合にオンとなって、二次電池14の負側を接地側に接続し、二次電池14を充電する場合にオフとするものである。
図1の構成の動作を説明する。
(1)二次電池14を充電する場合
ACアダプタ(図示せず)が外部直流電源入力部11に接続されていて、外部直流電源により電力が供給される。
外部直流電源より充電部15に電力が供給され、充電部15は動作する。充電制御部16は切り替えスイッチ回路18をオフとする。その結果、二次電池14の負極側は接地側(グランド側)より浮いた状態となる。出力検出部16’は充電電流(もしくは充電電圧)を検出する。充電制御部16は充電電流(もしくは充電電圧)に基づいて充電電圧発生部17の発生する充電電圧の制御をする。
充電電圧発生部17は外部直流電源の電力を使用して充電電圧を発生する。充電制御部16は充電電流(もしくは充電電圧)を監視し、充電電流が小さくなると二次電池14の負側の電位を引き下げて二次電池14に流れる充電電流を多くなるようにし、充電電流が大きくなると二次電池14の負側の電位を高くして(+側に近づける)、二次電池14に充電される電流を小さくする。このようにして、充電部15は充電電圧発生部17の発生する電圧を制御することにより二次電池14の負側の電圧を制御して充電する。
なお、外部直流電源が使用されている状態において、充電がなされていない場合には、二次電池14の負側は接地側に接続されていないので外部直流電源から二次電池に電流が流れ込むことはない。
(2)二次電池14を電圧源として使用する場合
充電部15は切り替えスイッチ回路18をオンとする(充電部15に外部直流電源から電力が供給されなくなるとすぐに切り替えスイッチ回路18をオンとする、あるいは切り替えスイッチ回路18をダイオードにより構成し、二次電池14が使用されていない場合には電池の負極側の電位と接地電位の関係がダイオードを逆方向接続となるようにし、電池が使用される場合には順方向となるようにする等でACアダプタが接続されていなくても切り替えが可能になるようにする)。
二次電池14の負極側が接地されたことにより二次電池14の放電回路が形成され、二次電池14から直流電圧変換部13に電力が供給される。直流電圧変換部13は二次電池14の出力電圧を負荷に印加する直流電圧に変換する。
図2は本発明・本発明関連技術の基本構成(2)を示す図であり、N型トランジスタにより電源部の負極側の電圧を制御することにより出力電圧の変更もしくは安定化を図る構成を示す。
1は電源装置である。2は電源部であって、直流電源である。3は制御部であって、制御トランジスタのオン、オフ制御をするものである。4は制御トランジスタであって、N型トランジスタにより構成されるものである。5は出力検出部であって、出力電圧もしくは出力電流を検出するものである。6は負荷である。
図2の構成において、直流電源2は直流電圧を生成する。出力検出部5は出力電圧もしくは出力電流を検出し制御部3に入力する(以後、出力電圧を検出するものとして説明する)。制御部3は出力電圧が目標値より低い場合には制御トランジスタ4のゲートに正の電圧を印加して制御トランジスタ4をオンとする。出力電圧が目標値より高い場合には、制御トランジスタ4のゲートに接地電圧もしくは負の電圧を印加して制御トランジスタ4をオフとする。
図1の本発明・本発明関連技術の基本構成(1)において、二次電池の負側の電圧を制御して充電することにより、充電部の制御トランジスタとしてN型トランジスタを使用することができ、充電部の内部抵抗を小さくすることができる。また、二次電池から外部直流電源に電流が流れることを防止する逆流防止ダイオード(図12の逆流防止ダイオードD2 )を使用することなく外部直流電源から二次電池14に直接電流が流れ込むことがないようにすることができるので、ダイオードによる電圧降下もなく二次電池14の効率を大幅に向上させることができる。
図2の本発明・本発明関連技術の基本構成(2)において、制御トランジスタをN型MOSFETで構成した場合、ソース電極は入力電圧の負側に接続され、FETをオンするのに必要な電圧は正の電圧であるから、入力電圧の正電圧をゲートに印加することにより比較的に簡単な構成でFETをオンさせることができる。また、ゲート電圧に入力電圧の負側の電圧を印加するだけでオフとすることができる。このように、制御トランジスタをN型トランジスタにし、電源部の負側の電圧を制御することにより簡単な構成で出力電圧の制御を行うことができる。そのため、電源装置の内部抵抗を小さくすることができる。
以上に説明したように、本発明・本発明関連技術によれば、制御トランジスタをN型トランジスタにしたことにより、電源部の負側の電圧を制御することで簡単な構成で出力電圧を制御でき、電源装置の内部抵抗を小さくすることができる。
また、二次電池の負側の電圧を制御して充電することと、充電時に二次電池の負極側を電源装置の負極側から切り離すようにしたことにより、二次電池から外部直流電源に電流が流れることを防止する逆流防止ダイオードを使用することなく外部直流電源から二次電池に直接電流が流れ込むことがないようにすることができる。そのため、二次電池を使用する時の効率を大幅に向上させることができるようになる。
次に、本発明・本発明関連技術について具体的な回路構成に従って詳細に説明する。
図3は本発明・本発明関連技術の構成例1を示す図である。
図3は充電部において負電圧を発生し、二次電池の負極側の電位を制御することにより充電制御するものである。
図3において、21はACアダプタであって、外部直流電源である。22はDCコネクタであって、ACアダプタを接続する端子である。23はフィルタである。24はDC−DCコンバータである(図2の直流電圧変換部に相当する)。25は二次電池である。26は充電部であって、ACアダプタから供給される電力を使用して、負電圧を発生し、二次電池14の負極側の電位を制御し、充電制御するものである。26’は負電圧発生部である。27はスイッチ回路であって、ACアダプタ21から電力が供給されるとき、二次電池の負極側の接地を切り離し、二次電池25を使用するときに二次電池の負極側を接地するものである。
28は接点であって、ACアダプタ21を使用する時は、オフとなって二次電池25の負電極が直接接地されないようにするものである。ACアダプタ21が接続されていない時はオンとなって二次電池25の負極側が接地されるようにするものである。D1 は逆流防止ダイオードであって、二次電池25を使用している時に、ACアダプタ21の側に二次電池25の電流が流れることを防止するものである。
図3の動作は図4、図5の詳細図により説明される。
図4は本発明・本発明関連技術の構成例2であって、図3の構成の詳細図である。
図4において、21はACアダプタである。22はDCコネクタであって、ACアダプタを接続する端子である。23はフィルタである。24はDC−DCコンバータである。25は二次電池である。26は充電部である。26’は負電圧発生部である。27はスイッチ回路である。28は接点である。D1 は逆流防止ダイオードである。フィルタ23において、L3 はチョークコイル、C2 はコンデンサ、C4 はコンデンサである。
DC−DCコンバータ24において、31は主制御部である。Tr2 は制御トランジスタである。L2 はチョークコイルである。D7 はダイオードである。C3 はコンデンサである。
充電部26において、26’は負電圧発生部である。30は充電制御部であって、充電制御を行うものである。Tr1 は制御トランジスタであって、チョークコイルL1 の流す電流のオン、オフを行うものである。
L1 はチョークコイルである。D4 はフライバックダイオードである。R1 は抵抗であって、充電電流を検出するためのものである。Tr3 はスイッチング用トランジスタであって、ACアダプタ21が使用されている状態において、二次電池25の電圧が充分高くて充電を必要としない時にオフとなって二次電池25の負極側と電源線が接続されないようにするものである。C1 はコンデンサであって、充電部26で発生する負電圧を平滑するものである。
スイッチ回路27において、D6 はダイオードである。Tr4 はスイッチ用トランジスタであって、二次電池25を使用するときにオンとなり、さらに、ACアダプタ21とDC−DCコンバータ24が接続されている状態において(接点28が開いている)、ACアダプタが商用交流電源のコンセントに接続されていない等の場合にオンとなるものである。そして、ACアダプタ21が使用されていて二次電池25を充電する時はTr4 はオフとなる。40は電池電圧監視部であって、二次電池25の電圧を監視するものである。
41は差動増幅器であって、二次電池25の正極と負極の電圧を入力して比較し、二次電池25の電圧を検出するためのものである。42は外部入力電圧検出部であってACアダプタ21からの電圧入力の有無を判定するものである。43は比較器であって、ACアダプタ21の正極側の電圧と基準電圧を比較するものである。ACアダプタ21の電圧が有る時にHを出力し、無い時にLを出力するものである。
44は比較器であって、ACアダプタ21の正極側の電圧と基準電圧を比較するものである。ACアダプタ21の電圧入力が有る時にLを出力し、無い時にHを出力するものである。46はマイクロコンピュータであって、充電制御部30を制御する制御信号を生成するものである。
図4の構成において、DC−DCコンバータ24の動作は従来のものと同じであるので説明は省略する。
マイクロコンピュータ46は外部入力電圧検出部42の検出値と電池電圧監視部40の電池電圧を入力する。電池電圧監視部40の検出値はマイクロコンピュータ46のA−D変換入力部(図示せず)に入力される。マイクロコンピュータ46はACアダプタ21からの電圧入力があって、かつ電池電圧監視部40の監視電圧により充電を必要とすると判定した場合には、充電制御部30に動作を指示する制御信号を出力する。マイクロコンピュータ46はACアダプタ21からの電圧入力がない場合には、その旨の信号を充電制御部30に出力する。
さらに、外部入力電圧検出部42の比較器44はACアダプタ21からの電圧入力がある場合には、Lの信号を出力してTr4 をオフとする。また、ACアダプタ21からの電圧入力がない場合には、Hを出力してTr4 をオンとする。従って、ACアダプタ21がDCコンバータに接続されているため接点28がオフであるが、ACアダプタ21が商用交流電源のコンセントに差し込まれていない等のため、ACアダプタ21からの電圧入力がない場合にはスイッチ回路27がオンとなり、二次電池25が動作する。
二次電池25を充電する動作を説明する。
ACアダプタ21が接続されているので接点28はオフとなる。また、外部入力電圧検出部42の比較器44の出力によりTr4 はオフとなる。
充電制御部30はTr1 のオン、オフの制御をする。Tr1 がオンの期間にL1 に電流が流れ、L1 にエネルギーが蓄積される。次にTr1 をオフとする。この時、Tr3 をオンとする(Tr3 は一度オンするとソースに負電圧が印加されオンし続ける)。Tr1 がオフの期間にL1 に蓄積されたエネルギーによりL1 −C1 −Tr3 −D4 −L1 の回路に電流が流れ、二次電池25の負極と負電圧発生部26’の接続点Aに負電圧が発生する。その負電圧により二次電池25の負極側の電位が制御され、二次電池25に充電電流が流れ、二次電池25が充電される。充電電流は抵抗R1 を流れ、その大きさに応じた電圧降下が抵抗R1 に生じ、充電制御部30はその大きさに応じてTr1 のオンの期間を調整し、二次電池25が適正に充電されるようにする。
ACアダプタ21が使用されている状態において、二次電池25の電圧が十分高く、二次電池25に充電を必要としない時は、充電制御部30はTr3 をオフとする。比較器44の出力によりTr4 はオフである。そのため二次電池25の負極側と電源線との接続はなく、二次電池25の正極側に逆流防止ダイオードがなくてもACアダプタ21から二次電池25に直接に電流が流れることはない。
図5は本発明・本発明関連技術の構成例3を示す図である。
図5は充電部26の二次電池25の充放電を制御するためのスイッチ回路の構成が図4と異なるのみである。ACアダプタ21、フィルタ23、DC−DCコンバータ24、スイッチ回路27の構成および動作は図4と同じであるので説明は省略する。
充電部26において、26’は負電圧発生部である。30は充電制御部である。31’はインバータである。Tr1 は制御トランジスタであって、チョークコイルL1 に流す電流のオン、オフを行うものである。L1 はチョークコイルである。
D4 はフライバックダイオードである。R1 は抵抗であって、充電電流を検出するものである。R2 は抵抗である。Tr3 はスイッチ用トランジスタであって、二次電池25を充電していない時にオフとなって、二次電池25の負極側と電源線との接続を断ち、ACアダプタ21の側から二次電池25に電流が流れないようにするものである。C1 はコンデンサであって、充電部26で発生する負電圧を平滑するものである。
図5の構成におけるTr1 ,Tr3 ,Tr4 ,Tr5 の動作の関係について図6を参照して説明する。
図6は本発明・本発明関連技術の構成例3の充電器のタイムチャートである。
図6において、 (a)はTr1 の動作を示す。Hレベルはオン、Lレベルはオフの期間である。(b)は図5におけるA点の電圧変化を示す。Tr1 がオフの期間に負電圧が発生する状態を表している。(c)はTr3 の動作を表し、A点の電圧が負になった時にオンとなり、以後オンし続ける(Tr3 は一度オンするとソース電位が負のままとなりオンし続ける)。(d)はTr4 の動作を表し、充電制御期間中はオフである。(e)はTr5 の動作を表し、充電期間中はオンである。
図5において、ACアダプタ21がDCコネクタ22と接続され、ACアダプタ21により電力が供給されているとする。そのとき、電池電圧監視部40の出力により二次電池25の電圧が低下して充電を必要とすることをマイクロコンピュータ46が認識すると、充電制御部30に制御信号を送り、充電制御部30はTr4 のゲートにLを出力し、Tr4 をオフとする(図6(d)参照)。そして、そのLの出力はインバータ31’で反転されてTr5 のゲートに印加される。そのため、Tr5 はオンとなる(図6(e)参照)。そして、Tr5 がオンの時はTr3 のゲート電圧は接地電圧となり、負電圧発生部26’により発生する負電圧がソースに印加されることによりTr3 はオンとなる。その結果、A点に負電圧が印加され、二次電池25の負電極の電位が下がり、二次電池25が充電される。
ACアダプタ21がDCコネクタ22に接続されているため接点28はオフであるが、ACアダプタ21が商用交流電源のコンセントに挿入されていない等で使用されない場合には、充電制御部30はTr4 をオンとして、電池の負極を接地し、二次電池25からDC−DCコンバータ24に電力を供給する。
次に、二次電池25の充電動作を説明する。
ACアダプタ21が使用されていないので接点28はオフとなる。また、充電制御部30はTr4 をオフとする。
充電制御部30はTr1 のオンもしくはオフの制御をする。Tr1 がオンの期間にL1 に電流が流れ、L1 にエネルギーが蓄積される。Tr5 はオフであり、Tr3 のゲート電圧は接地電圧である。次にTr1 をオフとする。Tr1 がオンの期間にL1 に蓄積されたエネルギーにより、Tr1 がオフの期間にTr5 −抵抗R2 −抵抗R1 −D4 の回路に電流が流れ、Tr3 のソースに負電圧が印加され、Tr3 はオンとなる。その結果、L1 −C1 −Tr3 −R1 −D4 −L1 の回路に電流が流れ、A点に負電圧が印加され、二次電池25が充電制御される。充電電流は抵抗R1 を流れ、その大きさに応じた電圧降下が抵抗R1 に生じ、充電制御部30はその大きさに応じてTr1 のオンの期間を調整し、負電圧発生部26’の発生する負電圧を制御して二次電池25が適正に充電されるようにする。
なお、上記の説明において、主制御スイッチが入力回路と出力回路の間に直列に接続される場合について説明したが、主制御スイッチ回路が負荷に並列に接続される構成のDC−DCコンバータでもよい。
図7は本発明・本発明関連技術の構成例4を示す図である。
図7はDCコネクタ22の接点28を使用して二次電池25の負極側電圧を装置の接地電圧から分離すると同時に、二次電池25の負極側の電圧を制御することで二次電池25の充電をする別の装置構成を示す。
図7において、21はACアダプタである。22はDCコネクタである。24はDC−DCコンバータである。25は二次電池である。26は充電部である。30は充電制御部である。Tr1 は充電部26の制御トランジスタである。L1 ,L2 は電圧変換用のトランスである。D3 は整流用ダイオードである。C1 は平滑用コンデンサである。R0 ,R1 ,R2 ,R3 ,R4 は出力電流を検出するための検出抵抗である。R5 ,R6 は出力電圧を検出するための検出抵抗である。
充電制御部30はPWM制御方式でDC−DCコンバータ24を制御するものである。内部の詳細は図示されていないが、三角波発振器、誤差増幅器、PWM比較器および制御トランジスタTr1 の駆動回路等で構成される。D4 は出力電圧を制御するための基準電圧作成用のツェナーダイオードであり、抵抗R7 と直列に接続されることにより基準電圧を作成する。
DCコネクタ22にACアダプタ21が接続されていて、外部より電力が供給されている時、DC−DCコンバータ24にはD1 を介して外部電源から供給される電力は二次電池25の正極側に印加される。しかし、二次電池25の負極側はDCコネクタ22の接点28およびD6 により装置の接地点(外部電源の負極)とは遮断されているため電力が供給されることはない。
外部より電力が供給されているとき、二次電池25に対して電力が供給され充電が行われるのは充電制御部30の指示により充電用定電流回路が充電用の電力を作成しているときだけである。充電用定電流回路が動作しているとき外部回路から供給される電力は、制御トランジスタTr1 により交流信号に変換されL1 に加えられ、L2 に伝えられる。L2 に伝えられた電圧は整流ダイオードD3 によって直流電圧に変換され、二次電池25の正極に印加される。
充電用定電流回路は、D3 を介して二次電池25に加えられるが、二次電池25の負極側はDCコネクタ22の接点28および、D6 により装置の接地点と遮断されるため、充電用定電流回路で作成される電力は全て二次電池25にのみ流れる。また、充電用定電流回路の正極側は装置の正極側電位と接続されてはいるが、負電位側は電池の負電極以外には接続されていないため、装置の正極側電位に影響を与えることがない。そして、二次電池25の負極側の電圧が変動して二次電池25の充電がなされる。
充電制御部30の指示により、充電用定電流回路が停止しているときは、Tr1 はオフ状態に保たれるため入力電力がL2 側に伝播することはない。また、D3 が二次電池25に対して逆方向に接続されているため、二次電池25の電流がL2 を介して放電されることはない。
DCコネクタ22の挿抜により外部からの電力供給が途絶えたとき、二次電池25の正極は直接DC−DCコンバータ24に接続されており、また、二次電池25の負極もDCコネクタの接点を介して装置の接地点に接続されるために二次電池25の電圧がそのままDC−DCコンバータ24に伝えられる。一方、D1 により二次電池25からの出力がDC−DCコンバータ24以外への電力流出を防止する。
また、DCコネクタにACアダプタ等が接続されているが、ACアダプタにAC電源が供給されていない等の理由によりACアダプタが非動作状態にあるとき、二次電池の負極側がDCコネクタの接点を介して直接装置グランドに接続されない状態においては、D6 が二次電池25の電圧により順方向にバイアスされ、導通状態となるので、二次電池25の負極側と装置の接地点が接続される。
以上のように、図7の構成により、充電部26の出力側をトランス結合にすれば、充電部26の出力電圧は装置接地電位と分離することが可能となり、二次電池の負極電圧を制御して、二次電池25の充電が可能となる。
図8は本発明・本発明関連技術の構成例5を示す図である(本発明・本発明関連技術の基本構成(2)の具体例)。
図8において、200は電源装置である。201は直流電源である(図2の直流電源2に相当する)。202は電圧変換部であって、出力電圧の制御(出力電圧値の制御、安定化制御)を行うものである。
203は制御部であって、出力電圧の検出値に基づいて、Tr1 のスイッチング制御するものである。204は電圧検出部であって、出力電圧値を検出するものである。205は負荷である。Tr1 は制御トランジスタであって、N型MOSFETである。
L1 はチョークコイルであって、直流電源201の負側に備えられたものである。C1 は平滑コンデンサである。D1 はフライバックダイオードである。
D2 は定電圧ダイオードであって、定電圧を発生するものである。R1 ,R2 は分圧抵抗であって、出力電圧を分圧するものである。R3 はダイオードD2 の電流制限抵抗である。
図8(a)の構成の動作を説明する。
直流電源201の出力電圧により制御部203が動作を開始する。電圧検出部204の検出電圧が制御部203に入力され、定電圧ダイオードD2 の生成する電圧と比較する。出力電圧が目標電圧より小さければ制御部203はTr1 に正のゲート電圧を印加し、Tr1 をオンとする。負荷に直流電源201から電力が供給されるとともに、L1 にエネルギーが蓄積される。電圧変換部202の出力電圧が目標値より大きければ、制御部203はTr1 のゲート電圧を接地電圧もしくは負電圧としてTr1 をオフとする。Tr1 がオフの時、オン期間にL1 に蓄積されたエネルギーにより、L1 −D1 −C1 のフライバック回路に右廻りに電流が流れ、負荷205に整流電圧が印加される。
図8(b)は図8(a)の動作説明図である。
直流電源201の電圧が7.2V、負荷電圧(電圧変換部202の出力)電圧が5.0Vとする。直流電源の正極側の電位と負荷の正極側の電位は共通なので等しく、負荷205の負側の電位を制御して、負荷205に印加される電圧が5.0Vになるように制御する。
Tr1 のソース電極は入力電圧の負側に接続されているので、オンするのに必要な電圧は正の電圧である。従って、制御部203は入力電圧の正電圧をゲートに印加することにより簡単にTr1 をオンさせることができる。また、ゲート電圧に入力電圧の負電圧側の電圧を印加することによりオフとすることができる。このように、図8(a) の構成によれば、N型MOSFETにより直流電源201の負側の電圧を制御することにより簡単な構成で出力電圧の制御を行うことができる。そのため、電源装置の内部抵抗を大幅に小さくすることができる。
図9は本発明・本発明関連技術の構成例6を示す図である(本発明・本発明関連技術の基本構成(2)の具体例)。
図9はDC−DCコンバータにより出力電圧を制御するものであって、外部直流電源と内部の二次電池を切り替えて使用できるものである。そして、内部の二次電池を充電する充電部を備え、外部直流電源を使用する場合には、外部直流電源の電力を利用して内部の二次電池219を充電する。そして、逆流防止ダイオード(図12の従来の技術の逆流防止ダイオードD2 )を使用することなく二次電池219に外部直流電源から直接電流が流れこむことのないようにしたものである。
図9において、200は電源装置である。210はDCコネクタであって、外部直流電源との接続コネクタであり、外部直流電源を使用する場合に接続されるものである(図1の外部直流電源入力部11に相当する)。DCコネクタ210は接点211を備える。211は接点であって、DCコネクタが接続されている場合には、接点211のA,Bを開き、二次電池219の負側が直接接地されることのないようにするものである。DCコネクタ210が引き抜かれている場合には接点211のA,Bは閉じるものである。212は充電部であって、外部直流電源から電力の供給を受けて二次電池219を充電するものである。充電部212は図8(a)の電圧変換部202に相当するものであり、同様の構成を備えるものである。
213は充電制御部であって、充電制御を行うものである。214は充電電圧発生部であって、充電電圧を発生するものである。215は電流検出部であって、二次電池219の充電電流を検出するものである(図1の出力検出部16’に相当する)。216は電圧検出部であって、充電部212の出力電圧を検出するものである。219は二次電池である。
220はDC−DCコンバータである(図1の直流電圧変換部13に相当するものである)。Tr1 は制御トランジスタであり、N型MOSFETである。Tr1 は充電制御部213が充電動作していないときはTr1 はオフである。
R0 は電流検出抵抗である。R1 ,R2 は分圧抵抗であって、電流検出抵抗R0 の電流流出側の電圧を分圧するものである。R3 ,R4 は分圧抵抗であって、電流検出抵抗R0 の電流流入側の電圧を分圧するものである。
D1 は逆流防止ダイオードであって、二次電池219から外部直流電源に電流が逆流することを防止するものである。D3 は整流ダイオードである。D4 は定電圧ダイオードである。D5 は充電部212が充電動作していないときに、二次電池219から電力が充電制御部212の側に流出することを防止するものである。
D6 はダイオードであって、DC−DCコネクタ210が接続されているため接点211が開いている状態において二次電池を使用する場合(DCコネクタ210は接続されているが、外部電源のスイッチがオフとなっていて、外部電源が使用されていない状態)において、二次電池219が使用されるときにオンなって、二次電池219の負側を接地するものである。
L1 はチョクーコイルである。C1 は平滑コンデンサである。図9の構成の動作を説明する。
(1)外部電源を使用する場合
DCコネクタ210が接続され、接点211が開く。外部直流電源からDC−DCコンバータ220に電力が供給され、電圧変換されて負荷に出力される。
一方、外部直流電源の電力が充電制御部213に入力され、二次電池219を充電する。充電電流検出部215は充電電流を検出し、電圧値として充電制御部213に入力する(ER2 −,ER2 +)。充電制御部213はER2 −とER2 +を比較し、その差によりTr1 のオン、オフを制御する。電流値が規定値を越えたら負電圧をTr1 のゲートに印加してオフとし、規定値以下であればTr1 のゲートに正電圧を印加してオンとする。電圧検出部216は充電部212の出力電圧を検出する。充電制御部213は電圧検出部216の検出電圧を定電圧ダイオードD4 の発生する定電圧と比較する。出力電圧が目標値より高ければ充電制御部213はTr1 のゲートに接地電圧もしくは負電圧を印加してオフとし、出力電圧が目標電圧より低ければ充電制御部213はTr1 のゲートに正の電圧を印加してオンとする。Tr1 がオンのとき二次電池219にエネルギーを供給するとともに、L1 にエネルギーが蓄積され、Tr1 がオフのときにL1 −D3 −C1 の回路に右廻りにフライバック電流が流れて、二次電池219に電力を供給する。この時、接点211が開いている。そして、ダイオードD6 に印加される電圧の向きは逆方向である(充電電流は、二次電池219の正極−二次電池219の負極−D5 −L1 −Tr1 −接地の回路にこの向きに流れるので二次電池219の負極側は接地電位より高い)。そのため、二次電池219は負極側が浮いている状態なので、外部直流電源から二次電池219に電流が直接流れることはない。
(2)二次電池を使用する場合(DCコネクタ210が接続されていない場合)
DCコネクタ210が接続されていない場合には接点211が閉じている。そのため、二次電池219の負極が接地され、二次電池219からDC−DCコンバータ220に電力が供給される。このとき、逆流防止ダイオードD1 、D5 のために二次電池219から充電部212の側に電流が流れることはない。
(3)二次電池を使用する場合(DCコネクタ210が接続されているが、外部直流電源(ACアダプタ)のプラグが商用交流電源のコンセントに挿入されていない等の場合)
接点211は開いている。しかし、ダイオードD6 に印加される電圧の向きは順方向となるので、二次電池219は接地され、二次電池219からDC−DCコンバータ220に電力が供給される。このとき、逆流防止ダイオードD1 、D5 のために二次電池219から外部直流電源、充電部212に二次電池から電流が流れることはない。
図9の構成において、充電制御部213はN型MOSFETによりスイッチング制御されるので内部抵抗が小さい。また、二次電池219の正極とDC−DCコンバータ220の間に逆防止ダイオード(図12の従来の技術の逆流防止ダイオードD2 )がないので、二次電池219の出力電圧の低下が妨げられることがない。
図10は図9の構成例6の動作説明図である。
DC−INは外部直流電源の電圧であって、16.0Vである。αVは充電制御部の出力電圧であって、二次電池219に応じて決められる電圧である。構成例6の構成では、二次電池219の負側の電圧を制御して充電制御する。
図11は本発明・本発明関連技術の構成例7を示す図である(本発明・本発明関連技術の基本構成(2)の具体例)。
図11において、210はDCコネクタである。211は接点である。213は充電制御部である。214は充電電圧発生部である。215は電流検出部である。216は電圧検出部である。219は二次電池である。221はトランスである。L1 は一次側のコイルであり、L2 は二次側のコイルである。
Tr1 は制御トランジスタであって、N型MOSFETである。D1 は逆流防止ダイオードである。D3 はフライバックダイオードである。D5 は逆流防止ダイオードである。D6 はダイオードであって、二次電池219を使用する場合に、その負極側を接地するものである。
R0 は電流検出用の抵抗である。R1 ,R2 は分圧抵抗である。R3 ,R4 は分圧抵抗である。R5 ,R6 は分圧抵抗である。R7 はダイオードD4 の電流制限抵抗である。
図11の構成は充電制御部にトランス221を設け、一次側の電圧を制御し、二次側の出力で二次電池を充電するようにしたものである。この点以外の動作は図4の場合と同じである。即ち、外部直流電源を使用する場合にはDCコネクタ210が接続され外部直流電源から電力が供給される。このとき、接点211が開かれて、二次電池219の負極側は接地側より浮いた状態とされる(ダイオードD6 のカソード側電位は接地電位より高くなるのでD6 はオフである)。充電制御部213によりトランス221の一次側の電圧が制御され、二次側にエネルギーが伝えられて二次電池219が充電される。このとき、二次電池219の負極側の電位は接地側より浮いている状態であるので、逆流防止ダイオード(図12のダイオードD2 )がなくても外部直流電源から二次電池219に直接電流が流れることはない。
DCコネクタ210が引き抜かれていて二次電池219が使用される場合には、接点211が閉じ、二次電池219の負極側が接地されるので、二次電池219からDC−DCコンバータ220に電力が供給される。このとき、ダイオードD5 のために、二次電池219から充電部212に電流が流れることはない。DCコネクタ210が接続されているため接点211は開いているが、ACアダプタ(外部直流電源)が商用交流電源のコンセントに挿入されていない等の場合には、ダイオードD6 がオンとなって二次電池219の負極側が接地される。