JP3769971B2

JP3769971B2 - Engine breather structure

Info

Publication number: JP3769971B2
Application number: JP06485399A
Authority: JP
Inventors: 正佐藤; 靖弘五井野; 克彦齋藤; 勉古寺; 保山谷
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1999-03-11
Filing date: 1999-03-11
Publication date: 2006-04-26
Anticipated expiration: 2019-03-11
Also published as: JP2000265819A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブローバイガスからオイル分を分離させるエンジンのブリーザ構造の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ピストンによって燃焼室を画成する内燃エンジンにあっては、燃焼室からクランク室またはシリンダヘッド上の動弁室に吹き抜けたブローバイガスを吸気系またはエンジン外部に流出させる必要がある。
【０００３】
エンジンのブリーザ構造は、ロッカカバーの内側にプレートを取り付けてブリーザ室を画成し、ブローバイガスがブリーザ室内に設けられる蛇行通路を通る過程でオイル分を分離させ、ブローバイガスと共にオイル分が持ち去られることを防止するようになっている。
【０００４】
従来、この種のブリーザ構造として、例えば実開平５−４２６２２号公報、特開平７−１８６０９号公報、特開平８−２６０９３４号公報、特開平９−１８９２１２号公報に開示されたものがあり、また、本出願人により特願平１０−２７０７３０号として出願されたものがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のエンジンのブリーザ構造にあっては、車両の走行時等にエンジンが傾斜したり揺れるのに伴って動弁室に溜まったオイルがプレートを超えてブリーザ室に流入し、ブローバイガスと共に持ち去られるオイル量が増大する可能性があった。
【０００６】
特に、オフロード車両等の場合、傾斜角度が３５度に達する坂を上るような走行状態において、エンジンが大きく傾斜するとともに、エンジンが高回転で運転されてオイルポンプを介して大量のオイルが動弁室に供給されるため、動弁室に溜まったオイルの中にブリーザ室が浸かり、多量のオイルがブリーザ室に流入する可能性がある。こうしてブリーザ室に流入したオイルが吸気系に連通するブリーザ室の出口を塞ぐと、多量のオイルが吸気系に吸い出されるという不具合が生じる。
【０００７】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、エンジンのブリーザ構造において、オイル消費量を低減することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
第１の発明は、シリンダヘッド上に動弁機構を収装する動弁室を画成するロッカカバーと、動弁室から流出するブローバイガスを通過させてこれに含まれるオイル分を分離するブリーザ室とを備え、シリンダヘッドの前方でクランクシャフトの回転を動弁機構に伝達する動力伝達機構と、動力伝達機構を収装する動力伝達室とを備え、オイルパンに溜められたオイルを動弁機構へと送る構成とするエンジンに適用する。
【０００９】
そして、ブリーザ室にブローバイガスを導くブローバイガス導入通路を閉断面の通路壁により画成し、ブローバイガス導入通路のブローバイガス取り込み口をブリーザ室から離してロッカカバーの天井壁部に隣接して開口させ、ブリーザ室を動弁室の後端部に配置し、ブローバイガス導入通路を動力伝達室に向けて延ばし、動弁室の前端部を前記動力伝達室に連通させ、動弁室のオイルが動力伝達室を流下してオイルパンに戻る構成とするものとした。
【００１１】
第２の発明は、第１の発明において、ブリーザ室の底部にオイルの逆流を抑えられるオイル落とし小穴を開口させるものとした。
【００１２】
第３の発明は、第２の発明において、オイル落とし小穴の開口径を３ｍｍより小さくするものとした。
【００１３】
第４の発明は、第１から第３のいずれか一つの発明において、ブリーザ室のオイルを動弁室に戻すオイル導出通路を閉断面の通路壁により画成し、オイル導出通路をブリーザ室からブローバイガス導入通路に沿って延ばすものとした。
【００１４】
第５の発明は、第１から第４のいずれか一つの発明において、ロッカカバーの天井壁部から上方に突設される膨出部を備え、ブローバイガス取り込み口を膨出部の内側に開口させるものとした。
【００１５】
第６の発明は、第１から第５のいずれか一つの発明において、ブローバイガス取り込み口を覆うオイルミスト遮蔽板を備えるものとした。
【００１６】
第７の発明は、第１から第６のいずれか一つの発明において、ブローバイガス取り込み口に流入するブローバイガスを通過させてこれに含まれるオイル分を分離するプリブリーザ室を備えるものとした。
【００１７】
【発明の作用および効果】
第１の発明において、ブリーザ室から離れた位置で天井壁部の近傍または天井壁部に向けて開口しているため、動弁室に溜まったオイルの中にブリーザ室の下部が浸かるような運転状態において、ブローバイガス取り込み口がオイルに浸かることがなく、動弁室からブローバイガス取り込み口にオイルが流入することが防止できる。これにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００１９】
第２の発明において、ブリーザ室の底部に開口径が所定値より小さいオイル落とし小穴を開口させることにより、動弁室に溜まったオイルの中にオイル落とし小穴が浸かっても、ブリーザ室の室内圧Ｐａと動弁室に溜まったオイル圧Ｐｏとの圧力差Ｐａ−Ｐｏに対してオイル落とし穴に働くオイルの表面張力が釣り合ってオイル落とし小穴をオイルが逆流することを抑えられる。これにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００２０】
第３の発明において、オイル落とし小穴の開口径を３ｍｍより小さくすると、オイル落とし小穴をオイルが逆流することを抑えられることが実験によりわかっている。
【００２１】
第４の発明において、オイル導出通路をブリーザ室からブローバイガス導入通路に沿って延ばすことにより、オイル導出通路の動弁室に対する開口部（オイル落とし穴）が動弁室に溜まったオイルに浸かることが抑えられ、オイル導出通路をオイルが逆流することを抑えられる。これにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００２２】
オイル導出通路をブローバイガス導入通路と独立して設けることにより、オイル導出通路におけるオイルの流れは、ブローバイガス導入通路におけるブローバイガスの流れの影響を受けることなく、速やかにオイルを動弁室へと戻すことができる。
【００２３】
第５の発明において、ブローバイガス取り込み口を膨出部の内側に開口させることにより、ブローバイガス取り込み口の開口位置を高め、オイルがブローバイガス取り込み口に流入することが防止できる。これにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００２４】
第６の発明において、ブローバイガス取り込み口を覆うオイルミスト遮蔽板を備えることにより、オイルミスト遮蔽板によってカムシャフト等の動弁機構から動弁室に飛散するオイルがブローバイガス取り込み口に流入することが抑えられる。これにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００２５】
第７の発明において、ブローバイガスはブリーザ室とプリブリーザ室を経てオイル分が分離されることにより、ブリーザ室を経て吸気系またはエンジン外部に持ち出されるオイル消費量を低減することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【００２７】
図１は本発明が適用可能なエンジンの全体図を示す。これについて説明すると、
エンジン１はオフロード車両に縦置きに搭載されるもので、エンジン１の前端が車両の前方を向くように配置される。図１において矢印で示す左方向が車両前方かつエンジン１の前方となっている。
【００２８】
エンジン１はシリンダブロック２に４つのシリンダ４が直列に設けられ、各ピストン５とシリンダヘッド３０の間に燃焼室６が画成される。シリンダヘッド３０には各気筒当たり２本の吸・排気弁７，８が設けられ、各吸・排気弁７，８の間に１本の燃料噴射弁９が設けられる。
【００２９】
動弁機構としてシリンダヘッド３０上には２本のカムシャフト１１が並んで設けられる。各カムシャフト１１はクラクシャフト１０の回転がチェーン１２およびスプロケット１３等を介して伝達され、吸・排気弁７，８を所定のタイミングで開閉駆動する。なお、動力伝達機構としてチェーン１２およびスプロケット１３等に代えて複数のギアで構成されるギアトレインを設けてもよい。
【００３０】
オイルパン１５に貯留されたオイルは、ストレーナ１６を介して図示しないオイルポンプに吸い上げられ、オイルポンプから図示しないオイル供給通路を通って各カムシャフト１１等の動弁機構、チェーン１２、クラクシャフト１０、ピストン５等に供給される。
【００３１】
シリンダヘッド３０上にはロッカカバー２０が取り付けられ、両者の間に各カムシャフト１１等の動弁機構を収装する動弁室１７が画成される。シリンダヘッド３は、シリンダ４と略直交する水平方向に延びるアッパデッキ部３１と、アッパデッキ部３１の後端から立ち上がる後壁部３２と、アッパデッキ部３１の左右端から立ち上がる図示しない左右の側壁部と、後壁部３２および左右の側壁部の上端に連続して延びるフランジ部３３とを有し、これらによって動弁室１７を画成している。
【００３２】
シリンダヘッド３０は各カムシャフト１１を支持する複数のカム軸受壁部３５がアッパデッキ部３１から突出し、各カム軸受壁部３５に各カムシャフト１１がカムブラケット３６を介して回転可能に支持される。
【００３３】
シリンダヘッド３０の前部にはギアケース３９を介してチェーンカバー１８が取り付けられ、これらの間にチェーン１２およびスプロケット１３等の動力伝達機構を収装する動力伝達室１９が画成される。シリンダヘッド３０の前壁部３４はアッパデッキ部３１の前端から下方に延びており、動弁室１７のオイルがこの前壁部３４を流下してオイルパン１５に戻るようにになっている。したがって、動力伝達室１９は動弁室１７のオイルをオイルパン１５に戻すオイル戻し通路として機能する。
【００３４】
シリンダヘッド３０にはオイル戻し通路として図示しない複数のオイル落とし穴がアッパデッキ部３１に開口し、カムシャフト１１等を潤滑したオイルがアッパデッキ部３１に流下した後、各オイル落とし穴を通ってオイルパン１５へと流下するようになっている。各オイル落とし穴は各シリンダ４の間およびアッパデッキ部３１の後端部に位置して形成される。
【００３５】
箱状をしたロッカカバー２０は、前後壁部２１，２２と左右の側壁部２３と天井壁部２４およびシリンダヘッド３０に対するフランジ部２５等を有し、天井壁部２４によって動弁室１７の上方が覆われている。
【００３６】
ロッカカバー２０は、その上方に吸気ダクト２９が設けられるとともに、図示しない車両のボンネットフードが設けられ、これらによって天井壁部２４の高さが制限される。天井壁部２４には吸気ダクト２９の前方にオイルフィラキャップ２８が取り付けられる。
【００３７】
ロッカカバー２０の内側にはブリーザ室５０が設けられる。動弁室１７のブローバイガスはブリーザ室５０を通過する過程でこれに含まれるオイル分が分離される。ブリーザ室５０の図示しない出口は配管を介して吸気通路に連通され、ブリーザ室５０を通過したブローバイガスが吸気通路へと吸い出される。なお、ブリーザ室５０の出口をエンジン１の外部に開口させて、ブローバイガスをエンジン１の外部に排出するようにしてもよい。
【００３８】
ブリーザ室５０はエンジン１の後部に配置され、ロッカカバー２０上に延びる吸気ダクト２９と干渉しないようになっている。
【００３９】
ところで、オフロード車両の場合、傾斜角度が３５度に達する坂を上るような走行状態において、エンジン１が大きく傾斜するとともに、エンジン１が高回転で運転されるのに伴ってオイルポンプを介して大量のオイルが動弁室１７に供給される。このため、動弁室１７からオイルパン１５へと戻りきらないオイルが、傾斜下方に位置する動弁室１７の後部に集まり、ブリーザ室５０の下部が溜まったオイルの中に浸かり、多量のオイルがブリーザ室５０に流入する可能性がある。ブリーザ室５０に流入したオイルがブリーザ室５０の出口い達すると、多量のオイルが吸気通路に吸い出されるという不具合が生じる。
【００４０】
本発明は、これに対して、図２に示すように、ロッカカバー２０の天井壁部２４に沿ってブリーザ室５０から動弁室１７の中央部（エンジン１の前方）に向けて延びるブローバイガス導入通路６０を設け、ブローバイガス導入通路６０の前端をブローバイガス取り込み口６２としてロッカカバー２０の天井壁部２４に隣接して開口させ、オイルに浸かりにくい部位からブリーザ室５０にブローバイガスを導く構成とする。
【００４１】
樹脂製ロッカカバー２０の天井壁部２４に箱状をした樹脂製ケーシング６８が結合され、これらによってブローバイガス導入通路６０を画成する閉断面の通路壁部が構成される。勿論、ロッカカバー２０は、アルミダイキャスト製、アルミ鋳物製、板金製としてもよい。コの字形断面を持つケーシング６８は左右の通路側壁部６３とその下端を結ぶ通路底壁部６４を有している。こうしてブローバイガス導入通路６０は、矩形の断面を持つことにより、ロッカカバー２０とカムシャフト１１間の限られたスペースにおいて通路断面積を十分に確保できる。
【００４２】
なお、ケーシング６８は板金により形成してもよい。また、左右の通路側壁部６３はロッカカバー２０からがリブ状に突出して一体形成してもよい。さらに、ブローバイガス導入通路６０をロッカカバー２０と別体で設けられる管状の樹脂製または金属製のパイプによって形成してもよい。
【００４３】
図３はロッカカバー２０を下から見た平面図であり、図において２６はオイルフィラキャップ２８の取り付け穴、２７は図示しないグロープラグを挿入させるシール装着穴、４３はシリンダヘッド３０に締結されるボルトを挿通させるボルト穴である。天井壁部２４から縦横に延びる補強リブ４４が突出して形成される。
【００４４】
ロッカカバー２０にはオイルフィラキャップ２８と吸気ダクト２９の間に位置して上方に突設する膨出部７１が一体形成される。ブローバイガス導入通路６０は、カムシャフト１１と略平行に延びる水平通路部６５と、膨出部７１の天井壁部２４に沿ってカムシャフト１１に傾斜して延びる傾斜通路部６６とを有し、ブローバイガス取り込み口６２の高さを十分に確保し、オイルがブローバイガス取り込み口６２に直接流入しないようになっている。なお、膨出部７１はロッカカバー２０と別体で形成してもよい。
【００４５】
ロッカカバー２０の内側にはブローバイガス取り込み口６２を覆うオイルミスト遮蔽板７４が設けられる。オイルミスト遮蔽板７４は各カムシャフト１１の直上方に位置してカムシャフト１１と略平行に取り付けられ、オイルミスト遮蔽板７４によってカムシャフト１１等から動弁室１７に飛散するオイルがブローバイガス取り込み口６２に流入することが抑えられる。樹脂製のオイルミスト遮蔽板７４は４本のビス７２を介してロッカカバー２０に取り付けられる。なお、オイルミスト遮蔽板７４は板金製、鋳物等により形成してもよい。また、オイルミスト遮蔽板７４はロッカカバー２０またはケーシング６８と一体形成してもよい。
【００４６】
ロッカカバー２０の吸気ダクト２９の後方に位置して上方に膨らむ膨出部５２が一体形成され、この膨出部５２の内側にブリーザ室５０が画成される。ブローバイガス導入通路６０を通って導かれるブローバイガスは、図２、図３に矢印で示すように、ブリーザ室５０にその底部から流入した後、ブリーザ室５０内に設けられる複数のじゃま板５３を迂回することにより蛇行して流れ、ブリーザ室５０を通過する過程でこれに含まれるオイル分が分離される。なお、膨出部５２はロッカカバー２０と別体で形成してもよい。なお、ブローバイガス導入通路６０をブリーザ室５０の側部に接続してもよい。
【００４７】
ブリーザ室５０にてブローバイガスから分離されたオイルは、ブリーザ室５０の底板５４に開口した２つのオイル落とし小穴５５から動弁室１７へと流下するとともに、ブリーザ室５０の底部から前方に延びる２本のオイル導出通路８１，８２を通り、それぞれの底板に接続した各オイル落としパイプ８５，８６，８７から動弁室１７へと流下するようになっている。
【００４８】
上記ブリーザ室５０の底板５４に開口した各オイル落とし小穴５５は、動弁室１７の後部に位置して開口しているため、前述したように車両の登坂時に動弁室１７に溜まったオイルに浸かる可能性がある。
【００４９】
これに対処して、オイル落とし小穴５５をオイルが逆流しないようにオイル落とし小穴５５の開口径ｄを２．５ｍｍに設定する。オイル落とし小穴５５の開口径ｄを３ｍｍより小さくすると、オイル落とし小穴５５をオイルが逆流することを抑えられることが実験によりわかっている。
【００５０】
各オイル導出通路８１，８２はブリーザ室５０の底部から前方へと天井壁部２４に沿って延び、各オイル落としパイプ８５，８６，８７は動弁室１７のオイルが溜まりにくい部位に開口する。
【００５１】
オイル導出通路８１はブローバイガス導入通路６０と平行に並んで延び、動弁室１７の中央部より右側に設けられる。オイル導出通路８１とブローバイガス導入通路６０はケーシング６８の底壁部６４からリブ状に突出する仕切壁８８によって仕切られ、オイル導出通路８１におけるオイルの流れがブローバイガス導入通路６０におけるブローバイガスの流れの影響を受けないようになっている。オイル導出通路８１の先端部は仕切壁８８によって密閉されている。なお、仕切壁８８等は天井壁部２４からリブ状に突出させて、ロッカカバー２０に一体形成してもよい。
【００５２】
ブリーザ室５０のオイルはオイル落とし穴８３を介してオイル導出通路８１に流下する。オイル落とし穴８３はオイル導出通路８１の後端部に位置し、オイル落としパイプ８５はオイル導出通路８１の前部に位置して形成される。
【００５３】
天井壁部２４には箱状をした樹脂製ケーシング７５が結合され、これらによってオイル導出通路８２を画成する閉断面の通路壁部が構成される。コの字形断面を持つケーシング７５は左右の通路側壁部８９とその下端を結ぶ通路底壁部７６を有している。
【００５４】
ブリーザ室５０のオイルはオイル落とし穴８４を介してオイル導出通路８２に流下する。オイル落とし穴８４はオイル導出通路８２の後端部に位置し、オイル落としパイプ８７はオイル導出通路８２の前部に位置し、オイル落としパイプ８６はオイル落とし穴８４とオイル落としパイプ８７の間に位置して形成される。
【００５５】
なお、ケーシング７５は板金により形成してもよい。また、左右の通路側壁部８９はロッカカバー２０からがリブ状に突出して一体形成してもよい。さらに、オイル導出通路８１，８２をロッカカバー２０と別体で設けられる管状の樹脂製または金属製のパイプによって形成してもよい。
【００５６】
以上のように構成されて、次に作用について説明する。
【００５７】
動弁室１７のブローバイガスは、図２、図３に矢印で示すように、ブローバイガス取り込み口６２からブローバイガス導入通路６０に流入し、ブローバイガス導入通路６０を通ってブリーザ室５０に流入する。ブローバイガス導入通路６０のブローバイガスは、ブリーザ室５０にその底部から流入し、ブリーザ室５０内に設けられる複数のじゃま板５３を迂回することにより蛇行して流れ、ブリーザ室５０を通過する過程でこれに含まれるオイル分が分離される。ブリーザ室５０を通過したブローバイガスは出口５１から配管を介して吸気通路へと吸い出される。ブリーザ室５０にてブローバイガスから分離されたオイルは、ブリーザ室５０の底板５４に開口した２つのオイル落とし小穴５５から動弁室１７へと流下するとともに、ブリーザ室５０の底部から前方に延びる２本のオイル導出通路８１，８２を通り、各オイル導出通路８１，８２に接続した各オイル落としパイプ８５，８６，８７から動弁室１７へと流下する。
【００５８】
車両が急坂を上るような走行状態において、動弁室１７の後部に溜まったオイルの中にブリーザ室５０の下部が浸かる。このような運転状態において、ブローバイガス導入通路６０のブローバイガス取り込み口６２はブリーザ室５０より前方に位置して天井壁部２４の近傍に開口しているため、オイルに浸かることがなく、動弁室１７からブローバイガス取り込み口６２にオイルが流入することが防止できる。
【００５９】
オイル落とし小穴５５が動弁室１７の後部に溜まったオイルに浸かった状態でも、オイル落とし小穴５５の開口径ｄを２．５ｍｍに設定することにより、ブリーザ室５０の室内圧Ｐａと動弁室１７に溜まったオイル圧Ｐｏとの圧力差Ｐａ−Ｐｏに対してオイル落とし穴５５に働くオイルの表面張力が釣り合ってオイル落とし小穴５５をオイルが逆流することを抑えられる。オイル落とし小穴５５の開口径ｄを３ｍｍより小さくすると、オイル落とし小穴５５をオイルが逆流することを抑えられることが実験によりわかっている。
【００６０】
各オイル落としパイプ８５，８６，８７は各オイル導出通路８１，８２を介してブリーザ室５０より前方に位置して開口しているため、動弁室１７の後部に溜まったオイルに浸かることがなく、動弁室１７から各オイル落としパイプ８５，８６，８７にオイルが逆流することが防止できる。
【００６１】
こうして車両の登坂時に動弁室１７のオイルに浸かったブリーザ室５０にオイルが流入することが抑えられ、ブリーザ室５０から吸気通路に吸い出されるオイル消費量を低減できる。
【００６２】
また、オイルミスト遮蔽板７４によってカムシャフト１１等から動弁室１７に飛散するオイルがブローバイガス取り込み口６２に流入することが抑えられ、ブリーザ室５０を経て吸気通路に吸い出されるオイル消費量を低減できる。
【００６３】
各オイル導出通路８１，８２はブローバイガス導入通路６０と独立して配設されているため、各オイル導出通路８１，８２におけるオイルの流れがブローバイガス導入通路６０におけるブローバイガスの流れの影響を受けることなく、速やかにオイルを戻すことができる。
【００６４】
次に図４、図５に示す他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
【００６５】
ブローバイガス取り込み口６２に流入するブローバイガスを通過させてこれに含まれるオイル分を分離するプリブリーザ室９０を備える。
【００６６】
ロッカカバー２０に複数のビス７２を介して取り付けられるハウジング９１と天井壁部２４の間に画成される。プリブリーザ室９０は入口９２を介して動弁室１７と連通し、入口９２はハウジング９１の下部に突出して設けられる。プリブリーザ室９０の内部には複数のじゃま板９３が設けられる。
【００６７】
この場合、動弁室１７のブローバイガスは、図中矢印で示すように、入口９２からプリブリーザ室９０に流入した後、じゃま板９３を迂回することにより蛇行して流れ、プリブリーザ室９０を通過する過程でこれに含まれるオイル分が分離される。こうしてブローバイガスはブリーザ室５０とプリブリーザ室９０を経てオイル分が分離されることにより、吸気通路に吸い出されるオイル消費量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の適用例を示すエンジンの断面図。
【図２】本発明の実施の形態を示すロッカカバー等の断面図。
【図３】同じくロッカカバー等の平面図。
【図４】他の実施の形態を示すロッカカバー等の断面図。
【図５】同じくロッカカバー等の平面図。
【符号の説明】
１７動弁室
２０ロッカカバー
５０ブリーザ室
５２膨出部
５５オイル落とし小穴
６０ブローバイガス導入通路
６２ブローバイガス取り込み口
７１膨出部
７４オイルミスト遮蔽板
８１オイル導出通路
８２オイル導出通路
９０プリブリーザ室[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement in an engine breather structure that separates oil from blow-by gas.
[0002]
[Prior art]
In an internal combustion engine in which a combustion chamber is defined by a piston, blow-by gas blown through from the combustion chamber to the valve chamber on the crank chamber or the cylinder head needs to flow out to the intake system or the engine.
[0003]
The breather structure of the engine attaches a plate to the inside of the rocker cover to define the breather chamber, separates the oil component in the process of the blow-by gas passing through the meandering passage provided in the breather chamber, and the oil component is taken away with the blow-by gas To prevent this.
[0004]
Conventionally, as this kind of breather structure, there are those disclosed in, for example, Japanese Utility Model Laid-Open No. 5-42622, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-18609, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-260934, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-189212. The applicant has been filed as Japanese Patent Application No. 10-270730.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional breather structure of an engine, the oil accumulated in the valve chamber as the engine tilts or shakes during traveling of the vehicle flows into the breather chamber over the plate, The amount of oil carried away with blow-by gas could increase.
[0006]
In particular, in the case of an off-road vehicle or the like, in a traveling state where the inclination angle is up to 35 degrees, the engine is greatly inclined, and the engine is operated at a high speed and a large amount of oil is moved through an oil pump. Since it is supplied to the valve chamber, the breather chamber may be immersed in the oil accumulated in the valve chamber, and a large amount of oil may flow into the breather chamber. If the oil flowing into the breather chamber thus closes the outlet of the breather chamber communicating with the intake system, a problem arises in that a large amount of oil is sucked into the intake system.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object thereof is to reduce oil consumption in an engine breather structure.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided a rocker cover that defines a valve operating chamber that houses a valve operating mechanism on a cylinder head, and a breather that allows a blow-by gas flowing out of the valve operating chamber to pass therethrough and separates oil contained therein. And a power transmission mechanism that transmits the rotation of the crankshaft to the valve mechanism in front of the cylinder head, and a power transmission chamber that houses the power transmission mechanism, and controls the oil accumulated in the oil pan. to apply to the engine shall be the configuration to send to the mechanism.
[0009]
A blow-by gas introduction passage for introducing blow-by gas into the breather chamber is defined by a passage wall having a closed cross section, and the blow-by gas intake port of the blow-by gas introduction passage is separated from the breather chamber and is opened adjacent to the ceiling wall portion of the rocker cover. The breather chamber is disposed at the rear end of the valve operating chamber, the blow-by gas introduction passage extends toward the power transmission chamber, the front end of the valve operating chamber communicates with the power transmission chamber, and the oil in the valve operating chamber is The power transmission chamber is made to flow down and return to the oil pan.
[0011]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, an oil dropping small hole that can prevent backflow of oil is opened at the bottom of the breather chamber.
[0012]
According to a third invention, in the second invention, the opening diameter of the oil drop small hole is made smaller than 3 mm.
[0013]
According to a fourth invention, in any one of the first to third inventions, an oil outlet passage for returning the oil in the breather chamber to the valve operating chamber is defined by a passage wall having a closed cross section, and the oil outlet passage from the breather chamber is defined. It extended along the blow-by gas introduction passage.
[0014]
According to a fifth invention, in any one of the first to fourth inventions, the invention further comprises a bulging portion protruding upward from the ceiling wall portion of the rocker cover, and the blow-by gas intake port is opened inside the bulging portion. It was supposed to be
[0015]
According to a sixth invention, in any one of the first to fifth inventions, an oil mist shielding plate that covers the blow-by gas intake port is provided.
[0016]
According to a seventh invention, in any one of the first to sixth inventions, a pre-breather chamber for separating the oil contained in the blow-by gas flowing into the blow-by gas intake port is provided.
[0017]
Operation and effect of the invention
In the first aspect of the invention, since the opening is opened near the ceiling wall portion or toward the ceiling wall portion at a position away from the breather chamber, an operation in which the lower portion of the breather chamber is immersed in the oil accumulated in the valve operating chamber. In this state, the blow-by gas intake port is not immersed in the oil, and oil can be prevented from flowing into the blow-by gas intake port from the valve operating chamber. Thereby, it is possible to reduce the amount of oil consumed to be taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0019]
In the second invention, even if the oil drop small hole is immersed in the oil accumulated in the valve operating chamber by opening an oil drop small hole having an opening diameter smaller than a predetermined value at the bottom of the breather chamber, the pressure inside the breather chamber is reduced. It is possible to prevent the oil from flowing back through the small oil drop hole by balancing the surface tension of the oil acting on the oil drop hole with respect to the pressure difference Pa−Po between Pa and the oil pressure Po accumulated in the valve operating chamber. Thereby, it is possible to reduce the amount of oil consumed to be taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0020]
In the third invention, it has been experimentally found that if the opening diameter of the oil drop small hole is smaller than 3 mm, the oil can be prevented from flowing backward through the oil drop small hole.
[0021]
In the fourth invention, by extending the oil outlet passage from the breather chamber along the blow-by gas introduction passage, an opening (oil drop hole) of the oil outlet passage with respect to the valve chamber may be immersed in the oil accumulated in the valve chamber. It is suppressed, and it is possible to prevent the oil from flowing back through the oil outlet passage. Thereby, it is possible to reduce the amount of oil consumed to be taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0022]
By providing the oil lead-out passage independently of the blow-by gas introduction passage, the oil flow in the oil lead-out passage is not affected by the flow of blow-by gas in the blow-by gas introduction passage, and the oil is quickly transferred to the valve operating chamber. Can be returned.
[0023]
In the fifth invention, by opening the blow-by gas intake port inside the bulging portion, the opening position of the blow-by gas intake port can be increased, and oil can be prevented from flowing into the blow-by gas intake port. Thereby, it is possible to reduce the amount of oil consumed to be taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0024]
In the sixth aspect of the invention, by providing an oil mist shielding plate that covers the blow-by gas intake port, oil scattered from the valve mechanism such as a camshaft to the valve chamber flows into the blow-by gas intake port by the oil mist shield plate. Is suppressed. Thereby, it is possible to reduce the amount of oil consumed to be taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0025]
In the seventh aspect of the invention, the oil content of the blow-by gas is separated through the breather chamber and the pre-breather chamber, so that it is possible to reduce the amount of oil that is taken out of the intake system or the engine through the breather chamber.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0027]
FIG. 1 shows an overall view of an engine to which the present invention is applicable. To explain this,
The engine 1 is mounted vertically on an off-road vehicle, and is arranged so that the front end of the engine 1 faces the front of the vehicle. A left direction indicated by an arrow in FIG. 1 is the front of the vehicle and the front of the engine 1.
[0028]
In the engine 1, four cylinders 4 are provided in series on a cylinder block 2, and a combustion chamber 6 is defined between each piston 5 and a cylinder head 30. The cylinder head 30 is provided with two intake / exhaust valves 7, 8 for each cylinder, and one fuel injection valve 9 is provided between the intake / exhaust valves 7, 8.
[0029]
Two camshafts 11 are provided side by side on the cylinder head 30 as a valve operating mechanism. The rotation of the crankshaft 10 is transmitted to each camshaft 11 via the chain 12 and the sprocket 13 and the like, and the intake and exhaust valves 7 and 8 are driven to open and close at a predetermined timing. In addition, you may provide the gear train comprised with a some gear instead of the chain 12 and the sprocket 13 grade | etc., As a power transmission mechanism.
[0030]
Oil stored in the oil pan 15 is sucked up by an oil pump (not shown) through a strainer 16, and from the oil pump through an oil supply passage (not shown), a valve mechanism such as each camshaft 11, a chain 12, and a clack shaft 10. , Supplied to the piston 5 and the like.
[0031]
A rocker cover 20 is attached on the cylinder head 30, and a valve operating chamber 17 for accommodating a valve operating mechanism such as each camshaft 11 is defined therebetween. The cylinder head 3 includes an upper deck portion 31 extending in a horizontal direction substantially perpendicular to the cylinder 4, a rear wall portion 32 rising from the rear end of the upper deck portion 31, left and right side walls (not shown) rising from the left and right ends of the upper deck portion 31, The rear wall portion 32 and the flange portion 33 continuously extending at the upper ends of the left and right side wall portions are provided, and the valve operating chamber 17 is defined by these.
[0032]
In the cylinder head 30, a plurality of cam bearing wall portions 35 that support the camshafts 11 protrude from the upper deck portion 31, and the camshafts 11 are rotatably supported by the cam bearing wall portions 35 via cam brackets 36.
[0033]
A chain cover 18 is attached to the front portion of the cylinder head 30 via a gear case 39, and a power transmission chamber 19 for accommodating a power transmission mechanism such as the chain 12 and the sprocket 13 is defined therebetween. The front wall portion 34 of the cylinder head 30 extends downward from the front end of the upper deck portion 31, and the oil in the valve operating chamber 17 flows down the front wall portion 34 and returns to the oil pan 15. Therefore, the power transmission chamber 19 functions as an oil return passage for returning the oil in the valve operating chamber 17 to the oil pan 15.
[0034]
A plurality of oil drop holes (not shown) are provided in the cylinder head 30 as oil return passages in the upper deck portion 31, and oil that has lubricated the camshaft 11 and the like flows down to the upper deck portion 31, and then passes through the oil drop holes to the oil pan 15. It has come to flow down. The oil pits are formed between the cylinders 4 and at the rear end of the upper deck portion 31.
[0035]
The box-shaped rocker cover 20 includes front and rear wall portions 21 and 22, left and right side wall portions 23, a ceiling wall portion 24, a flange portion 25 for the cylinder head 30, and the like. Is covered.
[0036]
The rocker cover 20 is provided with an intake duct 29 thereabove and a hood hood of a vehicle (not shown), thereby limiting the height of the ceiling wall portion 24. An oil filler cap 28 is attached to the ceiling wall portion 24 in front of the intake duct 29.
[0037]
A breather chamber 50 is provided inside the rocker cover 20. In the process of passing through the breather chamber 50, the oil contained in the blow-by gas in the valve train chamber 17 is separated. An outlet (not shown) of the breather chamber 50 communicates with an intake passage through a pipe, and blow-by gas that has passed through the breather chamber 50 is sucked into the intake passage. Note that the outlet of the breather chamber 50 may be opened to the outside of the engine 1 so that blow-by gas is discharged to the outside of the engine 1.
[0038]
The breather chamber 50 is disposed at the rear of the engine 1 so as not to interfere with the intake duct 29 extending on the rocker cover 20.
[0039]
By the way, in the case of an off-road vehicle, in a traveling state where the inclination angle is up to 35 degrees, the engine 1 is greatly inclined and the engine 1 is operated at a high speed through an oil pump. A large amount of oil is supplied to the valve operating chamber 17. For this reason, the oil that does not return from the valve chamber 17 to the oil pan 15 gathers in the rear part of the valve chamber 17 located below the slope, soaks in the oil accumulated in the lower part of the breather chamber 50, and a large amount of oil May flow into the breather chamber 50. When the oil that has flowed into the breather chamber 50 reaches the outlet of the breather chamber 50, a problem arises in that a large amount of oil is sucked into the intake passage.
[0040]
In contrast, the present invention, as shown in FIG. 2, blow-by gas extending from the breather chamber 50 toward the center of the valve operating chamber 17 (in front of the engine 1) along the ceiling wall portion 24 of the rocker cover 20. An introduction passage 60 is provided, and the front end of the blow-by gas introduction passage 60 is opened adjacent to the ceiling wall portion 24 of the rocker cover 20 as a blow-by gas intake port 62 so that the blow-by gas is guided to the breather chamber 50 from a portion not easily immersed in oil. And
[0041]
A box-shaped resin casing 68 is coupled to the ceiling wall portion 24 of the resin rocker cover 20, thereby forming a closed cross-section passage wall portion that defines the blow-by gas introduction passage 60. Of course, the rocker cover 20 may be made of aluminum die-casting, aluminum casting, or sheet metal. The casing 68 having a U-shaped cross section has left and right passage side wall portions 63 and a passage bottom wall portion 64 connecting the lower ends thereof. Thus, the blow-by gas introduction passage 60 has a rectangular cross section, so that a sufficient cross-sectional area can be secured in a limited space between the rocker cover 20 and the camshaft 11.
[0042]
The casing 68 may be formed of sheet metal. Further, the left and right passage side wall portions 63 may be integrally formed by protruding from the rocker cover 20 in a rib shape. Further, the blow-by gas introduction passage 60 may be formed by a tubular resin or metal pipe provided separately from the rocker cover 20.
[0043]
3 is a plan view of the rocker cover 20 as viewed from below. In the figure, 26 is a mounting hole for the oil filler cap 28, 27 is a seal mounting hole for inserting a glow plug (not shown), and 43 is fastened to the cylinder head 30. It is a bolt hole through which the bolt is inserted. Reinforcing ribs 44 that extend vertically and horizontally from the ceiling wall portion 24 are formed to protrude.
[0044]
The rocker cover 20 is integrally formed with a bulging portion 71 located between the oil filler cap 28 and the intake duct 29 and protruding upward. The blow-by gas introduction passage 60 has a horizontal passage portion 65 extending substantially parallel to the camshaft 11 and an inclined passage portion 66 extending inclinedly toward the camshaft 11 along the ceiling wall portion 24 of the bulging portion 71. The blow-by gas intake port 62 is sufficiently high in height so that oil does not flow directly into the blow-by gas intake port 62. The bulging portion 71 may be formed separately from the rocker cover 20.
[0045]
An oil mist shielding plate 74 that covers the blow-by gas intake port 62 is provided inside the rocker cover 20. The oil mist shielding plate 74 is located immediately above each camshaft 11 and is mounted substantially parallel to the camshaft 11. Oil scattered from the camshaft 11 and the like to the valve operating chamber 17 by the oil mist shielding plate 74 takes in blow-by gas. Inflow to the mouth 62 is suppressed. The resin-made oil mist shielding plate 74 is attached to the rocker cover 20 via four screws 72. The oil mist shielding plate 74 may be made of sheet metal, casting or the like. The oil mist shielding plate 74 may be integrally formed with the rocker cover 20 or the casing 68.
[0046]
A bulging portion 52 that is located behind the intake duct 29 of the rocker cover 20 and bulges upward is integrally formed, and a breather chamber 50 is defined inside the bulging portion 52. The blow-by gas guided through the blow-by gas introduction passage 60 flows into the breather chamber 50 from the bottom as shown by arrows in FIGS. 2 and 3, and then has a plurality of baffle plates 53 provided in the breather chamber 50. By detouring, it flows in a meandering manner, and the oil contained therein is separated in the process of passing through the breather chamber 50. The bulging portion 52 may be formed separately from the rocker cover 20. The blow-by gas introduction passage 60 may be connected to the side portion of the breather chamber 50.
[0047]
The oil separated from the blow-by gas in the breather chamber 50 flows down from the two oil drop holes 55 opened in the bottom plate 54 of the breather chamber 50 to the valve operating chamber 17 and extends forward from the bottom of the breather chamber 50 2. It passes through the oil lead-out passages 81 and 82 of the book and flows down from the oil drop pipes 85, 86 and 87 connected to the respective bottom plates to the valve operating chamber 17.
[0048]
Since each oil drop hole 55 opened in the bottom plate 54 of the breather chamber 50 is located at the rear part of the valve operating chamber 17, the oil accumulated in the valve operating chamber 17 when the vehicle climbs as described above. There is a possibility of soaking.
[0049]
In response to this, the opening diameter d of the oil drop small hole 55 is set to 2.5 mm so that the oil does not flow back through the oil drop small hole 55. Experiments have shown that if the opening diameter d of the oil drop small hole 55 is smaller than 3 mm, the oil can be prevented from flowing back through the oil drop small hole 55.
[0050]
The oil outlet passages 81 and 82 extend along the ceiling wall 24 from the bottom of the breather chamber 50 to the front, and the oil dropping pipes 85, 86, and 87 open to portions where the oil in the valve operating chamber 17 is difficult to accumulate.
[0051]
The oil outlet passage 81 extends in parallel with the blow-by gas introduction passage 60 and is provided on the right side of the central portion of the valve operating chamber 17. The oil lead-out passage 81 and the blow-by gas introduction passage 60 are partitioned by a partition wall 88 protruding in a rib shape from the bottom wall portion 64 of the casing 68, and the oil flow in the oil lead-out passage 81 is the flow of blow-by gas in the blow-by gas introduction passage 60. Is not affected by. The leading end of the oil outlet passage 81 is sealed by a partition wall 88. The partition wall 88 and the like may be formed integrally with the rocker cover 20 by protruding from the ceiling wall portion 24 in a rib shape.
[0052]
The oil in the breather chamber 50 flows down to the oil outlet passage 81 through the oil dropping hole 83. The oil dropping hole 83 is formed at the rear end portion of the oil outlet passage 81, and the oil dropping pipe 85 is formed at the front portion of the oil outlet passage 81.
[0053]
A box-shaped resin casing 75 is coupled to the ceiling wall portion 24, thereby forming a passage wall portion having a closed cross section that defines an oil outlet passage 82. A casing 75 having a U-shaped cross section has left and right passage side wall portions 89 and a passage bottom wall portion 76 connecting the lower ends thereof.
[0054]
The oil in the breather chamber 50 flows down to the oil outlet passage 82 through the oil dropping hole 84. The oil drop hole 84 is located at the rear end portion of the oil lead-out passage 82, the oil drop pipe 87 is located at the front portion of the oil lead-out passage 82, and the oil drop pipe 86 is located between the oil drop hole 84 and the oil drop pipe 87. Formed.
[0055]
The casing 75 may be formed of sheet metal. Further, the left and right passage side wall portions 89 may be integrally formed by protruding from the rocker cover 20 in a rib shape. Further, the oil outlet passages 81 and 82 may be formed by a tubular resin or metal pipe provided separately from the rocker cover 20.
[0056]
Next, the operation will be described.
[0057]
The blow-by gas in the valve operating chamber 17 flows into the blow-by gas introduction passage 60 from the blow-by gas intake port 62 and flows into the breather chamber 50 through the blow-by gas introduction passage 60 as shown by arrows in FIGS. . The blow-by gas in the blow-by gas introduction passage 60 flows into the breather chamber 50 from the bottom, flows in a meandering manner by bypassing a plurality of baffle plates 53 provided in the breather chamber 50, and passes through the breather chamber 50. The oil content contained in this is separated. The blow-by gas that has passed through the breather chamber 50 is sucked out from the outlet 51 to the intake passage through the pipe. The oil separated from the blow-by gas in the breather chamber 50 flows down from the two oil drop holes 55 opened in the bottom plate 54 of the breather chamber 50 to the valve operating chamber 17 and extends forward from the bottom of the breather chamber 50 2. The oil flows down from the oil drop pipes 85, 86, 87 connected to the oil lead-out passages 81, 82 through the oil lead-out passages 81, 82 to the valve operating chamber 17.
[0058]
In a traveling state where the vehicle climbs a steep slope, the lower part of the breather chamber 50 is immersed in the oil accumulated in the rear portion of the valve operating chamber 17. In such an operating state, the blow-by gas intake port 62 of the blow-by gas introduction passage 60 is located in front of the breather chamber 50 and opened in the vicinity of the ceiling wall portion 24. Oil can be prevented from flowing into the blow-by gas intake port 62 from the chamber 17.
[0059]
Even when the oil drop small hole 55 is immersed in the oil accumulated in the rear part of the valve operating chamber 17, by setting the opening diameter d of the oil drop small hole 55 to 2.5 mm, the indoor pressure Pa of the breather chamber 50 and the valve operating chamber are set. The oil surface tension acting on the oil drop hole 55 is balanced against the pressure difference Pa−Po from the oil pressure Po accumulated in the oil pressure 17, so that the oil can be prevented from flowing back through the oil drop small hole 55. Experiments have shown that if the opening diameter d of the oil drop small hole 55 is smaller than 3 mm, the oil can be prevented from flowing back through the oil drop small hole 55.
[0060]
Since the oil drop pipes 85, 86, 87 are positioned and opened in front of the breather chamber 50 through the oil outlet passages 81, 82, the oil drop pipes 85, 86, 87 are not immersed in the oil accumulated in the rear portion of the valve operating chamber 17. The oil can be prevented from flowing back from the valve operating chamber 17 to the oil dropping pipes 85, 86, 87.
[0061]
In this way, the oil is prevented from flowing into the breather chamber 50 immersed in the oil in the valve operating chamber 17 when the vehicle is climbing up, and the amount of oil consumed from the breather chamber 50 to the intake passage can be reduced.
[0062]
Further, the oil mist shielding plate 74 suppresses the oil scattered from the camshaft 11 or the like to the valve operating chamber 17 from flowing into the blow-by gas intake port 62, and reduces the amount of oil consumed through the breather chamber 50 to the intake passage. Can be reduced.
[0063]
Since the oil outlet passages 81 and 82 are disposed independently of the blow-by gas introduction passage 60, the oil flow in the oil outlet passages 81 and 82 is affected by the flow of the blow-by gas in the blow-by gas introduction passage 60. The oil can be quickly returned without any trouble.
[0064]
Next, another embodiment shown in FIGS. 4 and 5 will be described. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same structure part as the said embodiment.
[0065]
A pre-breather chamber 90 for separating the oil contained in the blow-by gas flowing into the blow-by gas intake port 62 is provided.
[0066]
It is defined between the housing 91 attached to the rocker cover 20 via a plurality of screws 72 and the ceiling wall portion 24. The pre-breather chamber 90 communicates with the valve train chamber 17 via an inlet 92, and the inlet 92 is provided to project from the lower portion of the housing 91. A plurality of baffle plates 93 are provided inside the prebreather chamber 90.
[0067]
In this case, the blow-by gas in the valve operating chamber 17 flows through the pre-breather chamber 90 by flowing around the baffle plate 93 after flowing into the pre-breather chamber 90 from the inlet 92 as indicated by an arrow in the figure. In the process, the oil contained therein is separated. In this manner, the oil content of the blow-by gas is separated through the breather chamber 50 and the pre-breather chamber 90, so that the amount of oil consumed in the intake passage can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an engine showing an application example of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a rocker cover and the like showing an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a plan view of a rocker cover and the like.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a rocker cover or the like showing another embodiment.
FIG. 5 is a plan view of a rocker cover and the like.
[Explanation of symbols]
17 Valve operating chamber 20 Rocker cover 50 Breather chamber 52 Swelling portion 55 Oil drop small hole 60 Blow-by gas introduction passage 62 Blow-by gas intake port 71 Swelling portion 74 Oil mist shielding plate 81 Oil outlet passage 82 Oil outlet passage 90 Prebreather chamber

Claims

A rocker cover that defines a valve operating chamber that houses a valve operating mechanism on a cylinder head; a breather chamber that allows blow-by gas flowing out of the valve operating chamber to pass through and separates oil contained therein; and the cylinder A power transmission mechanism that transmits rotation of the crankshaft to the valve mechanism in front of the head; and a power transmission chamber that houses the power transmission mechanism, and oil stored in an oil pan is transferred to the valve mechanism. In the engine configured to send, a blow-by gas introduction passage for guiding blow-by gas to the breather chamber is defined by a passage wall having a closed cross section, and a blow-by gas intake port through which blow-by gas flows into the blow-by gas introduction passage is formed from the breather chamber. is opened adjacent to the ceiling wall portion of the rocker cover apart, placing the breather chamber to the rear end of the valve chamber, said blanking Extending the Baigasu introduction passage toward the power transmission chamber, a front end portion of the valve chamber communicates with the said power transmission chamber, an oil of the valve chamber is returned to the oil pan and flows down the power transmission chamber arrangement The breather structure of the engine is characterized by that.

2. The breather structure for an engine according to claim 1, wherein an oil drop hole is provided at the bottom of the breather chamber so as to suppress backflow of oil.

3. The engine breather structure according to claim 2, wherein an opening diameter of the oil drop small hole is smaller than 3 mm.

An oil outlet passage for returning the oil in the breather chamber to the valve operating chamber is defined by a passage wall having a closed cross section, and the oil outlet passage extends from the breather chamber along the blow-by gas introduction passage. The breather structure for an engine according to any one of claims 1 to 3.

5. The bulging portion that protrudes upward from the ceiling wall portion of the rocker cover is provided, and the blow-by gas intake port is opened inside the bulging portion. The breather structure of the engine described in 1.

The engine breather structure according to any one of claims 1 to 5, further comprising an oil mist shielding plate that covers the blow-by gas intake port.

The breather structure for an engine according to any one of claims 1 to 6, further comprising a pre-breather chamber for allowing blow-by gas flowing into the blow-by gas intake port to pass therethrough and separating oil contained therein. .