JP3766987B2

JP3766987B2 - Fuel injection nozzle

Info

Publication number: JP3766987B2
Application number: JP16762095A
Authority: JP
Inventors: 稔之依田
Original assignee: Denso Corp
Current assignee: Denso Corp
Priority date: 1995-07-03
Filing date: 1995-07-03
Publication date: 2006-04-19
Anticipated expiration: 2015-07-03
Also published as: JPH0914091A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射孔から噴射される燃料の噴孔流量を増加させた燃料噴射ノズルに関する。
【０００２】
【従来の技術】
内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射ノズルにおいて、従来のホール型ノズルは、ノズルボディの内部にテーパ形状の弁座を形成するとともにこの弁座に連設して先端側にサックホールを形成し、このサックホールに燃料噴射孔を開設してある。そして、このノズルボディに摺動自在に収容されたニードルには、上記弁座に接離自在に着座するテーパ形のシート部が形成されている。このニードルが燃料圧力を受けてリフトされたときに上記テーパ形のシート部が前記弁座から離れ、これにより燃料が弁座を通りサックホールに送られ、このサックホールから燃料噴射孔を通じてエンジンの燃焼室へ噴射されるようになっている。
【０００３】
しかしながら、上記構造のホール型ノズルは、ニードルのシート部が弁座に着座して燃料の供給を停止しても、サックホールに残留している燃料が燃料噴射孔から洩れ出すことがあり、このような漏洩燃料は未燃焼成分として排出される。ディーゼルエンジンの場合、上記のような未燃焼成分は排出ガス中に存在するパティキュレートに含まれる可溶有機成分（ＳＯＦ）を生成させる要因の１つとなり、このような可溶有機成分は低減することが要請されている。
【０００４】
未燃焼成分として漏洩する上記燃料を低減するには、サックホールに残っている燃料の残量を少なくすればよく、このため従来より、サックホールの容積を低減する工夫がなされている。サックホールの容積を極限まで低減する公知の技術としてＶＣＯ（ＶａｌｕｅＣｏｖｅｒｅｄＯｒｉｆｉｃｅ）型ノズルが知られている。
【０００５】
ところがＶＣＯ型ノズルはニードルのシート部が燃料噴射孔の入口に近接しており、燃料の通路面積が狭いため単位時間当りの燃料流量が低下するという問題がある。このような問題点を解決するため、例えば特開平２−１９６１５９号公報や実開平１−５８７７２号公報などに開示されたノズルが提案されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の公報に開示された燃料噴射ノズルは、ニードルのシート部先端側に逃がしが形成されており、ニードルのシート部が弁座に着座して燃料の供給を停止しても、サックホールに残っている燃料が燃料噴射孔を通じて洩れ出すため、ＶＣＯ型ノズルの機能を充分に発揮できず、燃料が洩れ出して未燃焼成分が発生する。
【０００７】
一方、後者の公報に記載された燃料噴射ノズルは、シート部の先端部や燃料噴射孔の位置を高精度に定めなければならないがしかし加工や組み付けばらつきの発生により高精度な設定が得に難く、噴孔流量が大幅にばらつくという不具合が生じ、さらに、ニードルがリフトされた場合にニードルの先端がふらつき、燃料噴射孔の入口の開口面積がばらつき、これにより噴孔流量がばらつくという問題もある。
【０００８】
本発明はこのような不具合を回避する目的でなされたものであり、燃料の漏洩を防止するとともに噴孔流量のばらつきを抑止し、かつ噴孔流量を増加できる燃料噴射ノズルを提供しようとするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項１の発明は、
内部にテーパ形状の弁座が形成されるとともにこの弁座に連続した一つの内径を有する円筒内面の先端を閉塞してなるサックホールが形成されたノズルボディと；上記ノズルボディに摺動自在に収容され、上記弁座に接離自在に着座するテーパ形のシート部およびこのシート部の先端に形成され上記サックホールに摺動自在に嵌合される円柱状の摺動ピンを有したニードルと；を具備し、上記ノズルボディの弁座に、上記シート部で開閉可能に閉止されるとともに、上記シート部が上記弁座から離れると、これら弁座とシート部との間のクリアランスを通して燃料が流入する燃料噴射孔を開設し、上記摺動ピンは、上記弁座から上記ニードルのシート部が離れた時から上記ニードルが最大リフトした時に渡って、この摺動ピンで上記サックホールが塞がれるように上記サックホールに嵌合しているとともに、上記サックホールを摺動する長さを有していることを特徴とする燃料噴射ノズルである。
【００１０】
このような請求項１の発明によると、ニードルのシート部が弁座から離れると燃料が弁座に沿って流れ、この弁座に開口した燃料噴射孔を通じて外部に噴射される。この場合、弁座の先端に形成されているサックホールはニードル先端に形成した摺動ピンが嵌合しているからサックホールに燃料が流れ込むのが抑制され、よって燃料噴射孔の入口部分で燃料の流速が低下する。このため燃料噴射孔の入口付近の静圧が増加し、燃料噴射孔を通る燃料の流速が増加し、単位時間当りの噴孔流量が増加する。また、噴射が終了するとシート部が燃料噴射孔を閉じ、しかもサックホールが摺動ピンで閉じられているから燃料洩れが生じなく、未燃焼成分の発生が防止される。しかも、ニードル先端の摺動ピンがサックホールに嵌合しているから、ニードル先端のふらつきが防止され、燃料噴射孔の入口面積がばらつくのが規制され、噴孔流量のばらつきが抑制される。
【００１１】
また、請求項２の発明は、
上記ニードルには、上記摺動ピンの先端面とシート部より後端側の側面とに開口して上記サックホールと燃料通路とを連通させる連通路が形成されていることを特徴とする請求項１に記載の燃料噴射ノズルである。
【００１２】
このような請求項２の発明によれば、ニードルに形成した連通路がサックホールと燃料通路とを連通しているから、摺動ピンの出入りによりサックホールの容積が変化しても燃料通路から燃料が補充されまたは逃がされる。よって、オイルロックされることがないとともに、ニードルのリフトに伴いシート部を通じてサックホールに燃料が流れ込むのが低減され、このため燃料噴射孔の入口付近で燃料の流速が効果的に低下されるようになる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、図１および図２に示す第１の実施例にもとづき詳細に説明する。
図１は本発明の構成を示すノズル先端部の噴射状態の拡大した断面図、図２は本発明の燃料噴射ノズルを用いた燃料噴射系の全体を示す構成図である。
図２において、１は燃料噴射ノズル、２は燃料噴射ポンプ、３は燃料供給パイプを示す。燃料噴射ポンプ２は例えば列型燃料噴射ポンプであり、この燃料噴射ポンプ２はエンジンの運転状況に応じて、所定量の燃料を所定のタイミングで上記燃料供給パイプ３…より各気筒の燃料噴射ノズル１…へ分配供給する。
【００１４】
燃料噴射ノズル１について説明すると、１０は円筒形のノズルボディ、１１はノズルホルダー、１２はこれらノズルボディ１０とノズルホルダー１１を締結するリテーニングナットである。また、１３は上記ノズルボディ１０とノズルホルダー１１との間に挾持されたパッキングプレートである。
【００１５】
ノズルボディ１０にはガイド孔１４が形成されており、このガイド孔１４にはニードル２０の上部が摺動自在に収容されている。ガイド孔１４の下端には燃料溜り部１５が形成されている。この燃料溜り部１５は、ノズルボディ１０、パッキングプレート１３およびノズルホルダー１１に亘って形成された燃料導入通路１６に接続されており、この燃料導入通路１６は前記燃料供給パイプ３に連結されている。
【００１６】
ノズルボディ１０の先端には図１にも示すように、上記燃料溜り部１５に連通して円錐面からなる弁座１７が設けられているとともに、この弁座１７の先端に連続してサックホール１８が形成されている。サックホール１８は図１に示すように円筒内面１８ａとこの先端を閉塞する半球面１８ｂとで構成されており、文字通り袋状の孔である。
【００１７】
上記円錐弁座１７の先端部、つまり弁座１７の上記サックホール１８に近い箇所には燃料噴射孔１９が開設されている。燃料噴射孔１９の外端はノズルボディ１０の外面に開口されており、通常上記ノズルボディ１０はエンジン５に取り付けられて先端がエンジン５の燃焼室６に臨まされるようになっているので、上記燃料噴射孔１９の外端はエンジン５の燃焼室６に開放されている。なお、燃料噴射孔１９は１個であってもよいが、周方向に離間して複数個形成されていてもよい。
【００１８】
上記ニードル２０の下端には、連結斜面部２１およびこの先端に円錐面シート部２２が形成されている。このシート部２２は上記ノズルボディ１０に形成した弁座１７に接離して上記噴射孔１９を開閉するようになっている。シート部２２の先端には円柱状の摺動ピン２３が一体に突設されており、この摺動ピン２３はサックホール１８に摺動自在に嵌挿されている。
【００１９】
この場合、摺動ピン２３の外周面とサックホール１８の内周面との間には、ニードル２０が往復移動する際にサックホール１８の容積変化に伴い燃料が出入りできる程度のクリアランスが設けられており、摺動ピン２３はサックホール１８に対しいわゆる遊嵌状態に挿入されている。また、摺動ピン２３の長さは、ニードル２０が最大リフトになった場合でもこの摺動ピン２３がサックホール１８から抜け出さないような長さに設定されている。
【００２０】
上記ニードル２０には上記燃料溜り部１５に臨んで傾斜形状の受圧面２５が形成されている。また、ニードル２０の外周面とノズルボディ１０の内周面との間には、上記燃料溜り部１５から弁座１７に連なる燃料送り通路２６が形成されている。
【００２１】
したがって、燃料溜り部１５の燃料圧力が所定値以上になるとニードル２０が押し上げられてシート部２２が弁座１７から離れ、これにより燃料溜り部１５の燃料が燃料送り通路２６、弁座１７および燃料噴射孔１９を通じて燃焼室６に噴射される。
【００２２】
上記ノズルホルダー１１にはばね室２７が形成されており、このばね室２７にはコイルばね２８が収容されている。このコイルばね２８は一端がシム２９に当接しているとともに、他端はばね受座としてのプレッシャピン３０に当接している。このプレッシャピン３１は上記ニードル２０の上端に係止されている。ニードル２０の上端は、前記パッキングプレート１３を貫通してばね室２７に導かれているものである。したがって、ニードル２０はコイルばね２８の押圧力を受けて押し下げられており、これによりシート部２２が弁座１７に着座して燃料噴射孔１９を閉じるようになっている。なお、この場合、ニードル２０の連結斜面部２１とシート部２２との間に形成された境界稜線２１ａが弁座１７に密着して燃料送り通路２６と燃料噴射孔１９の連通を遮断するようにしてもよい。
【００２３】
上記ばね室２７は燃料逃し通路３１を介して図示しない燃料タンクに通じており、燃料溜り部１５からばね室２７に洩れる燃料を逃すようになっている。
このような構成の燃料噴射ノズル１について作用を説明する。
燃料噴射ポンプ２より、エンジンの運転状況に応じて所定タイミングで所定量の燃料が燃料供給パイプ３を通じて燃料導入通路１６に供給されると、燃料溜り部１５の燃料圧力が上昇する。この燃料圧力がコイルばね２８の押し下げ力に抗して開弁圧以上になるとニードル２０が押し上げられ、よってシート部２２が弁座１７から離れる。これにより燃料溜り部１５の燃料が、燃料送り通路２６、弁座１７とシート部２２との間のクリアランス部３３から燃料噴射孔１９を通じて燃焼室６に噴射される。
【００２４】
そして、所定の燃料噴射が終わって燃料溜り部１５の燃料圧が上記コイルばね２８の押し下げ力よりも弱くなるとニードル２０が押し下げられ、シート部２２が弁座１７に着座する。これにより燃料噴射孔１９が閉塞され、燃料の噴射が終了する。
【００２５】
このような作用を奏する本実施例の燃料噴射ノズル１においては、図１に示すように、ニードル２０がリフトされて燃料溜り部１５の燃料が燃料送り通路２６を通じて弁座１７とシート部２２との間のクリアランス部３３に達すると、シート部２２に連なるサックホール１８が摺動ピン２３で塞がれているから燃料は燃料噴射孔１９の入口付近で一旦せき止められた状態になる。このため燃料噴射孔１９の入口近傍で燃料の流速が低下し、下記［数１］に示すベルヌーイの定理により、燃料噴射孔１９の入口近傍の静圧Ｐが上昇する。
【００２６】
【数１】

【００２７】
したがって、燃料噴射孔１９の入口と出口で圧力差が増大し、燃料噴射孔１９の内部を通る燃料の流速が高まり、流量が増加する。すなわち、同一仕様であっても本例であれば単位時間当りの噴孔流量が増加することになる。
【００２８】
そして、ニードル２０が下降して噴射が終了すると、シート部２２が弁座１７に着座して燃料噴射孔１９を閉塞するから、燃料の洩れが生じない。このときは、サックホール１８内に摺動ピン２３が進入しているからサックホール１８内に燃料が残存せず、または残存量は極めて少なく、例え残っていても燃料噴射孔１９が閉塞されているから燃料の洩れが防止される。よって、未燃焼成分の発生を防止することができ、排出ガス中の可溶有機成分の生成を低減させることができる。
【００２９】
また、ニードル２０の先端に形成した摺動ピン２３がサックホール１８の内面に摺動自在に遊嵌されているから、上記したように摺動ピン２３がサックホール１８を塞ぐばかりでなく、この摺動ピン２３のガイド作用によりニードル２０先端の偏心やふらつきを防止し、この先端の位置を規制することができる。ニードル先端の位置決めがなされると、燃料噴射孔１９の入口付近のクリアランス部３３の寸法が各噴射毎にばらつくことがなく、噴射量や噴射速度のばらつきを防止することができる。また、複数の燃料噴射孔１９を形成した場合は、各燃料噴射孔１９…の入口付近のクリアランスを均一に保つこともでき、各燃料噴射孔１９…間の噴射量や噴射速度のばらつきを防止することができる。
【００３０】
なお、サックホール１８は、テーパ形座面１７を研削加工や表面仕上げ加工するときの下孔として加工されるドリル孔を利用すれば、格別な孔開け加工が不要である。
【００３１】
図３は本発明の第２の実施例を示す。
この実施例は、ニードル２０の内部に、一端が摺動ピン２３の先端に開口してサックホール１８に連通するとともに、他端がニードル２０の連結斜面部２１よりも上部の側面に開口して燃料送り通路２６に連通する連通路４１、４２が形成されている。
【００３２】
このようにすれば、ニードル２０の移動に伴いサックホール１８内の燃料が連通路４１、４２を通って出入りするから、摺動ピン２３とサックホール１８の摺動面のクリアランスを小さくすることができ、よってシート部２２のクリアランス３３を通ってサックホール１８に出入りする燃料の量を極めて少なくすることができる。よって、ニードル２０がリフトした場合でも摺動ピン２３がサックホール１８を完全に閉じているから燃料噴射孔１９の入口付近の流速を下げることができ、静圧を高めて燃料噴射孔１９内の流速を増し、噴孔流量を増大させることができる。
【００３３】
なお、サックホール１８の先端の形状は半球面１８ｂに限らず、円錐面であってもよく、また摺動ピン２３の先端の形状も半球面、平坦面または円錐面などであってもよい。
【００３４】
【発明の効果】
以上説明したように請求項１の発明によると、ニードルがリフトした場合に燃料噴射孔の入口付近で燃料の流速が低下し、この燃料噴射孔の入口付近の静圧が高くなるから燃料噴射孔を通る燃料の流速が増加し、よって単位時間当りの噴孔流量が増加する。また、噴射が終了すると、燃料噴射孔が閉じられかつサックホールが摺動ピンで閉じられているから燃料の洩れが生じなく、未燃焼成分の発生が防止される。しかも、ニードル先端の摺動ピンがサックホールに嵌合しているから、ニードル先端のふらつきが防止され、燃料噴射孔の入口面積がばらつくのが規制され、噴孔流量のばらつきが抑制される。
【００３５】
また、請求項２の発明によれば、ニードルに形成した連通路がサックホールと燃料通路とを連通しているから、サックホールの容積が変化してもオイルロックされることがないとともに、シート部を通じてサックホールに燃料が流れ込むのが低減されるから燃料噴射孔の入口付近で燃料の流速が効果的に低下されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例を示し、燃料噴射ノズルの先端部を拡大した断面図。
【図２】同実施例の燃料噴射ノズルを用いた燃料噴射系の全体を示す構成図。
【図３】本発明の第２の実施例を示し、燃料噴射ノズルの先端部を拡大した断面図。
【符号の説明】
１…燃料噴射ノズル
２…燃料噴射ポンプ
１０…ノズルボディ
１１…ノズルホルダー
１５…燃料溜り部
１７…弁座
１８…サックホール
１９…燃料噴射孔
２０…ニードル
２２…シート部
２３…摺動ピン
２８…コイルばね[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel injection nozzle in which a flow rate of fuel injected from a fuel injection hole is increased.
[0002]
[Prior art]
In a fuel injection nozzle for injecting fuel into an internal combustion engine, the conventional hole type nozzle forms a tapered valve seat inside the nozzle body and is connected to this valve seat to form a sac hole on the tip side, Fuel injection holes are opened in this sack hole. The needle seated slidably in the nozzle body is formed with a tapered seat portion that is slidably seated on and away from the valve seat. When the needle is lifted by the fuel pressure, the tapered seat portion is separated from the valve seat, and thereby fuel is sent to the sac hole through the valve seat and from the sac hole through the fuel injection hole. It is injected into the combustion chamber.
[0003]
However, in the hole type nozzle having the above structure, even if the seat portion of the needle is seated on the valve seat and the fuel supply is stopped, the fuel remaining in the sack hole may leak from the fuel injection hole. Such leaking fuel is discharged as an unburned component. In the case of a diesel engine, the unburned components as described above are one of the factors that generate soluble organic components (SOF) contained in the particulates present in the exhaust gas, and such soluble organic components are reduced. It is requested.
[0004]
In order to reduce the fuel leaking as an unburned component, the remaining amount of fuel remaining in the sac hole may be reduced. For this reason, conventionally, a contrivance has been made to reduce the volume of the sack hole. A VCO (Value Covered Office) type nozzle is known as a known technique for reducing the volume of a sack hole to the limit.
[0005]
However, the VCO type nozzle has a problem that the flow rate of the fuel per unit time decreases because the seat portion of the needle is close to the inlet of the fuel injection hole and the fuel passage area is narrow. In order to solve such problems, for example, nozzles disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 2-196159 and Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-58772 have been proposed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the fuel injection nozzle disclosed in the former publication has a relief formed on the tip side of the needle seat portion, so that even if the needle seat portion is seated on the valve seat and the supply of fuel is stopped, the sac hole The fuel remaining in the fuel leaks through the fuel injection hole, so that the function of the VCO type nozzle cannot be fully exerted, and the fuel leaks and unburned components are generated.
[0007]
On the other hand, the fuel injection nozzle described in the latter publication has to determine the position of the front end portion of the seat portion and the fuel injection hole with high accuracy, but it is difficult to obtain highly accurate setting due to processing and assembly variations. In addition, there is a problem that the flow rate of the injection hole varies greatly. Further, when the needle is lifted, the tip of the needle fluctuates, and the opening area of the inlet of the fuel injection hole varies, thereby causing a problem that the flow rate of the injection hole varies. .
[0008]
The present invention has been made for the purpose of avoiding such problems, and is intended to provide a fuel injection nozzle capable of preventing fuel leakage, suppressing variation in nozzle hole flow rate, and increasing the nozzle hole flow rate. It is.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention of claim 1
A nozzle body in which a tapered valve seat is formed and a suck hole formed by closing the tip of a cylindrical inner surface having one inner diameter continuous with the valve seat ; and slidable on the nozzle body A needle having a taper-shaped seat portion that is housed and is slidably seated on the valve seat, and a cylindrical slide pin that is formed at the tip of the seat portion and is slidably fitted into the sack hole; And is closed to the valve seat of the nozzle body so as to be openable and closable by the seat portion, and when the seat portion is separated from the valve seat, the fuel is passed through the clearance between the valve seat and the seat portion. opened inflowing fuel injection holes, the sliding pin, the needle from the time the seat portion of the needle from the valve seat leaves is over when the maximum lift, the Sakkuho in the sliding pin With fitted in the sack hole as Le is closed, a fuel injection nozzle, characterized in that it has a length which slides the sack hole.
[0010]
According to the first aspect of the present invention, when the seat portion of the needle is separated from the valve seat, the fuel flows along the valve seat and is injected to the outside through the fuel injection hole opened in the valve seat. In this case, since the sac hole formed at the tip of the valve seat is fitted with the sliding pin formed at the needle tip, the fuel is prevented from flowing into the sac hole, and therefore the fuel is injected at the inlet of the fuel injection hole. The flow rate of For this reason, the static pressure in the vicinity of the inlet of the fuel injection hole increases, the flow velocity of the fuel passing through the fuel injection hole increases, and the injection hole flow rate per unit time increases. Further, when the injection is completed, the seat portion closes the fuel injection hole and the sack hole is closed by the sliding pin, so that no fuel leakage occurs and generation of unburned components is prevented. In addition, since the sliding pin at the tip of the needle is fitted in the sac hole, the needle tip is prevented from wobbling, the variation in the inlet area of the fuel injection hole is restricted, and the variation in the injection hole flow rate is suppressed.
[0011]
The invention of claim 2
The needle is provided with a communication passage that opens to a front end surface of the sliding pin and a side surface on a rear end side from the seat portion and communicates the suck hole and the fuel passage. 1. The fuel injection nozzle according to 1.
[0012]
According to such a second aspect of the present invention, since the communication passage formed in the needle communicates the sac hole and the fuel passage, even if the volume of the sac hole changes due to the sliding pin entering and exiting, Fuel is refilled or released. Therefore, the oil is not locked, and the flow of fuel into the sac hole through the seat portion with the lift of the needle is reduced, so that the fuel flow velocity is effectively reduced in the vicinity of the inlet of the fuel injection hole. become.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on the first embodiment shown in FIGS.
FIG. 1 is an enlarged sectional view of an injection state of a nozzle tip showing the configuration of the present invention, and FIG. 2 is a configuration diagram showing the entire fuel injection system using the fuel injection nozzle of the present invention.
In FIG. 2, 1 is a fuel injection nozzle, 2 is a fuel injection pump, and 3 is a fuel supply pipe. The fuel injection pump 2 is, for example, a row type fuel injection pump, and this fuel injection pump 2 supplies a predetermined amount of fuel at a predetermined timing from the fuel supply pipe 3... Distribute to 1 ...
[0014]
The fuel injection nozzle 1 will be described. 10 is a cylindrical nozzle body, 11 is a nozzle holder, and 12 is a retaining nut for fastening the nozzle body 10 and the nozzle holder 11. A packing plate 13 is sandwiched between the nozzle body 10 and the nozzle holder 11.
[0015]
A guide hole 14 is formed in the nozzle body 10, and an upper portion of the needle 20 is slidably accommodated in the guide hole 14. A fuel reservoir 15 is formed at the lower end of the guide hole 14. The fuel reservoir 15 is connected to a fuel introduction passage 16 formed across the nozzle body 10, the packing plate 13 and the nozzle holder 11, and the fuel introduction passage 16 is connected to the fuel supply pipe 3. .
[0016]
As shown in FIG. 1, a valve seat 17 having a conical surface is provided at the tip of the nozzle body 10 so as to communicate with the fuel reservoir 15, and a sac hole is continuously provided at the tip of the valve seat 17. 18 is formed. As shown in FIG. 1, the suck hole 18 is composed of a cylindrical inner surface 18a and a hemispherical surface 18b that closes the tip, and is literally a bag-like hole.
[0017]
A fuel injection hole 19 is formed at the tip of the conical valve seat 17, that is, at a location near the suck hole 18 of the valve seat 17. Since the outer end of the fuel injection hole 19 is opened to the outer surface of the nozzle body 10, the nozzle body 10 is usually attached to the engine 5 and the tip is exposed to the combustion chamber 6 of the engine 5. The outer end of the fuel injection hole 19 is open to the combustion chamber 6 of the engine 5. The number of fuel injection holes 19 may be one, or a plurality of fuel injection holes 19 may be formed apart from each other in the circumferential direction.
[0018]
At the lower end of the needle 20, a connecting slope portion 21 and a conical surface sheet portion 22 are formed at the tip. The seat portion 22 opens and closes the injection hole 19 by contacting and separating from the valve seat 17 formed in the nozzle body 10. A cylindrical slide pin 23 is integrally projected at the tip of the seat portion 22, and the slide pin 23 is slidably fitted into the sack hole 18.
[0019]
In this case, a clearance is provided between the outer peripheral surface of the sliding pin 23 and the inner peripheral surface of the sac hole 18 so that fuel can enter and exit with the change in volume of the sack hole 18 when the needle 20 reciprocates. The sliding pin 23 is inserted into the sack hole 18 in a so-called loose fit state. The length of the sliding pin 23 is set such that the sliding pin 23 does not come out of the sack hole 18 even when the needle 20 reaches the maximum lift.
[0020]
An inclined pressure receiving surface 25 is formed on the needle 20 so as to face the fuel reservoir 15. A fuel feed passage 26 that extends from the fuel reservoir 15 to the valve seat 17 is formed between the outer peripheral surface of the needle 20 and the inner peripheral surface of the nozzle body 10.
[0021]
Therefore, when the fuel pressure in the fuel reservoir 15 exceeds a predetermined value, the needle 20 is pushed up and the seat portion 22 is separated from the valve seat 17, whereby the fuel in the fuel reservoir 15 is transferred to the fuel feed passage 26, the valve seat 17 and the fuel. It is injected into the combustion chamber 6 through the injection hole 19.
[0022]
A spring chamber 27 is formed in the nozzle holder 11, and a coil spring 28 is accommodated in the spring chamber 27. One end of the coil spring 28 is in contact with the shim 29 and the other end is in contact with a pressure pin 30 as a spring seat. The pressure pin 31 is locked to the upper end of the needle 20. The upper end of the needle 20 is guided through the packing plate 13 to the spring chamber 27. Therefore, the needle 20 is pushed down by the pressing force of the coil spring 28, whereby the seat portion 22 is seated on the valve seat 17 and the fuel injection hole 19 is closed. In this case, a boundary ridge line 21 a formed between the connecting slope portion 21 of the needle 20 and the seat portion 22 is in close contact with the valve seat 17 so as to block communication between the fuel feed passage 26 and the fuel injection hole 19. May be.
[0023]
The spring chamber 27 communicates with a fuel tank (not shown) via a fuel escape passage 31 so that fuel leaking from the fuel reservoir 15 to the spring chamber 27 is released.
The operation of the fuel injection nozzle 1 having such a configuration will be described.
When a predetermined amount of fuel is supplied from the fuel injection pump 2 to the fuel introduction passage 16 through the fuel supply pipe 3 at a predetermined timing according to the operating state of the engine, the fuel pressure in the fuel reservoir 15 increases. When the fuel pressure becomes equal to or higher than the valve opening pressure against the pressing force of the coil spring 28, the needle 20 is pushed up, so that the seat portion 22 is separated from the valve seat 17. As a result, the fuel in the fuel reservoir 15 is injected into the combustion chamber 6 through the fuel injection hole 19 from the fuel feed passage 26, the clearance portion 33 between the valve seat 17 and the seat portion 22.
[0024]
When the predetermined fuel injection is completed and the fuel pressure in the fuel reservoir 15 becomes weaker than the pushing force of the coil spring 28, the needle 20 is pushed down and the seat 22 is seated on the valve seat 17. As a result, the fuel injection hole 19 is closed, and the fuel injection is completed.
[0025]
In the fuel injection nozzle 1 of the present embodiment having such an action, as shown in FIG. 1, the needle 20 is lifted, and the fuel in the fuel reservoir portion 15 passes through the fuel feed passage 26 and the valve seat 17, the seat portion 22, When the clearance portion 33 is reached, the sack hole 18 connected to the seat portion 22 is closed by the sliding pin 23, so that the fuel is temporarily blocked near the inlet of the fuel injection hole 19. For this reason, the fuel flow velocity decreases near the inlet of the fuel injection hole 19 and the static pressure P near the inlet of the fuel injection hole 19 increases according to Bernoulli's theorem shown in [Equation 1] below.
[0026]
[Expression 1]

[0027]
Accordingly, the pressure difference between the inlet and the outlet of the fuel injection hole 19 increases, the flow rate of the fuel passing through the inside of the fuel injection hole 19 increases, and the flow rate increases. That is, even if it is the same specification, in this example, the nozzle hole flow rate per unit time will increase.
[0028]
When the needle 20 is lowered and the injection is completed, the seat portion 22 is seated on the valve seat 17 and closes the fuel injection hole 19, so that no fuel leaks. At this time, since the sliding pin 23 has entered the sack hole 18, no fuel remains in the sack hole 18, or the remaining amount is extremely small. Even if it remains, the fuel injection hole 19 is blocked. Therefore, leakage of fuel is prevented. Therefore, generation | occurrence | production of an unburned component can be prevented and the production | generation of the soluble organic component in exhaust gas can be reduced.
[0029]
In addition, since the sliding pin 23 formed at the tip of the needle 20 is slidably loosely fitted on the inner surface of the sack hole 18, the sliding pin 23 not only blocks the sack hole 18 as described above, but also The guide action of the sliding pin 23 can prevent the tip end of the needle 20 from being eccentric and wobbling, and can regulate the position of the tip end. When the needle tip is positioned, the dimension of the clearance portion 33 near the inlet of the fuel injection hole 19 does not vary for each injection, and variations in the injection amount and injection speed can be prevented. Further, when a plurality of fuel injection holes 19 are formed, the clearance near the entrance of each fuel injection hole 19 can be kept uniform, and variations in the injection amount and injection speed between the fuel injection holes 19 are prevented. can do.
[0030]
Note that the sack hole 18 does not require special drilling if a drill hole that is processed as a pilot hole when the tapered seating surface 17 is ground or surface-finished is used.
[0031]
FIG. 3 shows a second embodiment of the present invention.
In this embodiment, one end of the needle 20 is opened at the tip of the sliding pin 23 to communicate with the sack hole 18, and the other end is opened to the side surface above the connecting slope portion 21 of the needle 20.

Communication passages

41 and 42 communicating with the fuel feed passage 26 are formed.
[0032]
In this way, as the needle 20 moves, the fuel in the sac hole 18 enters and exits through the

communication passages

41 and 42, so that the clearance between the sliding surface of the sliding pin 23 and the sack hole 18 can be reduced. Therefore, the amount of fuel entering and leaving the sack hole 18 through the clearance 33 of the seat portion 22 can be extremely reduced. Therefore, even when the needle 20 is lifted, the sliding pin 23 completely closes the sack hole 18, so that the flow velocity near the inlet of the fuel injection hole 19 can be lowered, and the static pressure is increased to increase the pressure in the fuel injection hole 19. The flow velocity can be increased and the nozzle hole flow rate can be increased.
[0033]
The shape of the tip of the sack hole 18 is not limited to the hemispherical surface 18b, but may be a conical surface, and the shape of the tip of the sliding pin 23 may be a hemispherical surface, a flat surface, or a conical surface.
[0034]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, when the needle is lifted, the flow velocity of the fuel is reduced in the vicinity of the inlet of the fuel injection hole, and the static pressure in the vicinity of the inlet of the fuel injection hole is increased. The flow rate of fuel through the nozzle increases, and thus the nozzle hole flow rate per unit time increases. When the injection is completed, the fuel injection hole is closed and the sac hole is closed by the sliding pin, so that no fuel leaks and the generation of unburned components is prevented. In addition, since the sliding pin at the tip of the needle is fitted in the sac hole, the needle tip is prevented from wobbling, the variation in the inlet area of the fuel injection hole is restricted, and the variation in the injection hole flow rate is suppressed.
[0035]
According to the invention of claim 2, since the communication passage formed in the needle communicates the sac hole and the fuel passage, the oil lock is not achieved even if the volume of the sac hole changes, and the seat Since the flow of fuel into the sac hole through the portion is reduced, the fuel flow rate is effectively reduced in the vicinity of the inlet of the fuel injection hole.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged cross-sectional view of a tip portion of a fuel injection nozzle according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram showing the entire fuel injection system using the fuel injection nozzle of the embodiment.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention and enlarging a tip portion of a fuel injection nozzle.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Fuel injection nozzle 2 ... Fuel injection pump 10 ... Nozzle body 11 ... Nozzle holder 15 ... Fuel reservoir 17 ... Valve seat 18 ... Suck hole 19 ... Fuel injection hole 20 ... Needle 22 ... Seat part 23 ... Sliding pin 28 ... Coil spring

Claims

A nozzle body in which a tapered valve seat is formed and a sack hole formed by closing the tip of a cylindrical inner surface having one inner diameter continuous with the valve seat ;
A taper-shaped seat portion that is slidably received in the nozzle body and seats detachably on the valve seat, and a cylindrical shape that is formed at the tip of the seat portion and is slidably fitted into the sack hole . A needle with a sliding pin;
Comprising
A fuel injection hole through which the fuel flows into the valve seat of the nozzle body so that it can be opened and closed by the seat portion, and when the seat portion is separated from the valve seat, through a clearance between the valve seat and the seat portion Opened
The sliding pin is fitted into the sac hole so that the sac hole is closed by the sliding pin from when the needle seat part is separated from the valve seat to when the needle is fully lifted. together are a fuel injection nozzle, characterized in that it has a length which slides the sack hole.

2. A communicating path is formed in the needle so as to open to a front end of the sliding pin and a side surface on a rear end side from the seat portion, and to communicate the suck hole and the fuel path. The fuel injection nozzle described in 1.