JP3765172B2 - Method for producing fluorinated ether - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種フッ素化エーテルの製造方法に関する。本発明により製造された各種フッ素化エーテルは、パーフルオロカーボン(PFC)にかわるドライエッチングガスとして有用である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
ドライエッチングガスとしては、従来、種々のPFCが使用されてきたが、これらのガスは、大気中で極めて安定であり、しかも地球温暖化係数が高いため、放出量の削減が望まれている。このため、最近ではフルオロエーテル系化合物がドライエッチングガスとして注目されている。本発明により製造されるフッ素化エーテルは、エーテル結合を有するため、大気中で分解し易く、ドライエッチングガスとして好適と考えられる。
【0003】
岡島らは特開平1-180838号において、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、クロム等の存在下でCH3基を有する化合物をフッ素化する方法を開示している。また、Schererらは特開昭61-186338号において、パーフルオロヘキサンまたはフロン113中で光照射条件下にフッ素化を行う、種々のパーフルオロアルキルエーテル類の合成法を開示している。
【0004】
本発明に係る各種フッ素化エーテルの中で、例えばCF3OCF2CHF2の従来の製造方法としては、(1)β−メトキシプロピオン酸エステル類の電解フッ素化によりCF3OCF2CHF2の混合物を得る方法(Berenblit,Et al.,Zh.Org.Khim.,1976,12,767)、(2)パーフルオロ(β−メトキシプロピオン酸ナトリウム塩)の熱分解反応(170℃)によりCF3OCF2CF2Hを得る方法(Gubanov,et al.,Zh.Obschch.Khim.,1964,34,2802)、(3)パーフルオロ(β−メトキシプロピオン酸ナトリウム塩)の電解脱炭酸反応によってCF3OCF2CHF2を得る方法(Berenblit,Et al.,Novoesti Elektrokhim.Org.Sedin.Tezsiy Dokl.Vses.Sovechch Elektrokhim.,Org.Siedin.8th.1973,31)などが知られている。しかしながら、これらの反応は、電解反応または熱分解反応であるので収率が低い(上記(2)の論文中には収率の記載はないが、一般的に熱分解反応は概して収率が低い)。また、フッ素化エーテルの製造方法として、−40〜0℃にてヒドロフロロアルキルエーテルとフッ素ガスを用いてフッ素化エーテルを得る方法が知られている(USP3897502)が、低温で反応させるため転化率が低い。
【0005】
フッ素ガスによる有機化合物の水素−フッ素置換反応としては、Lagowらの研究をはじめとして(J.Org.Chem.,42,3437(1977))、多くの研究が知られている。しかしながら、フッ素は極めて反応性が強く、反応の暴走や爆発の危険があるため、特殊な反応器を必要とする上に、有機化合物の炭素−炭素結合の切断などの副反応を防止するために、−78℃といった低温および大量の希釈ガスを必要とするなど、工業的に満足できるものではなかった。
【0006】
本発明の目的は、高転化率で、しかも副生成物の少ない、フッ素化エーテルの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ドライエッチングガスとして有用な各種フッ素化エーテルの工業的に有用な製造方法を鋭意検討した結果、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスの反応により、各種フッ素化エーテルが得られることを見出した。さらに、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスの反応を鋭意検討した結果、本反応は、フッ素ガスに対して不活性なフッ化水素の存在下での液相反応、フッ化水素以外の不活性溶媒の存在下での液相反応、または、フッ素ガスに対して不活性なガスの希釈下における気相反応のいずれの方式でも行い得ることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記に示すとおりのフッ素化エーテルの製造方法を提供するものである。
【0009】
1.フッ化水素存在下で、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを接触させて反応させることを特徴とするフッ素化エーテルの製造方法。
【0010】
2.フッ素ガスが、フッ素ガスに対して不活性なガスで希釈されていることを特徴とする上記項1に記載の方法。
【0011】
3.フッ素ガスに対して不活性なガスが、窒素、ヘリウム、フッ化水素および炭素数4以下のパーフルオロアルカンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項2に記載の方法。
【0012】
4.フッ素化エーテルが、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2HおよびCH2FOCF2CF2Hからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【0013】
5.フッ化水素以外であってフッ素ガスに対して不活性な溶媒の存在下で、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを接触させて反応させることを特徴とするフッ素化エーテルの製造方法。
【0014】
6.反応温度が1〜100℃であることを特徴とする上記項5に記載の方法。
【0015】
7.フッ素ガスが、フッ素ガスに対して不活性なガスで希釈されていることを特徴とする上記項5または6に記載の方法。
【0016】
8.フッ素ガスに対して不活性な溶媒が、パーフルオロアルカン、クロロフルオロアルカンおよびパーフルオロポリエーテルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
【0017】
9.フッ素ガスに対して不活性なガスが、窒素、ヘリウム、フッ化水素および炭素数4以下のパーフルオロアルカンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項7または8に記載の方法。
【0018】
10.フッ素化エーテルが、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2HおよびCH2FOCF2CF2Hからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項5〜9のいずれか1項に記載の方法。
【0019】
11.1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを、フッ素ガスに対して不活性なガスでの希釈下に気相で接触させて反応させることを特徴とするフッ素化エーテルの製造方法。
【0020】
12.フッ素ガスに対して不活性なガスが、窒素、ヘリウム、フッ化水素および炭素数4以下のパーフルオロアルカンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項11に記載の方法。
【0021】
13.フッ素化エーテルが、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2HおよびCH2FOCF2CF2Hからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記項11または12に記載の方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法に用いる1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとしては、例えば、Park,J.D.,Sharrah,M.L.,J.Am.Chem.Soc.,Vol.73,1329(1951)に記載の方法により合成したものを使用できる。
【0023】
1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスの反応に際しては、フッ素ガスに対して不活性なフッ化水素の存在下での液相反応、フッ化水素以外の不活性溶媒の存在下での液相反応、または、フッ素ガスに対して不活性なガスでの希釈下における気相反応のいずれの方式でも行い得る。
【0024】
フッ化水素の存在下で液相反応を行う場合、反応系に供給するフッ素ガスは、単独で供給してもよいし、窒素、ヘリウム、フッ化水素、炭素数4以下のパーフルオロアルカン等のフッ素ガスに対して不活性なガスで希釈してもよい。
【0025】
反応の好ましい態様としては、フッ化水素を反応器に仕込み、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルを導入した後、フッ素ガスを液中に吹き込んで反応させる半回分式方法、または、フッ化水素を反応器に仕込み、連続的に1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを仕込んで反応させる連続法で行うことができる。
【0026】
反応温度としては、−30℃〜100℃で行うことができるが、−10℃〜30℃の範囲で行うことが好ましい。フッ化水素の沸点以上の温度で反応を行う場合には、反応器にコンデンサーを設けて、反応系からフッ化水素を流出させないようにすることが必要である。
【0027】
反応圧力としては、通常は大気圧で行うことが望ましいが、場合により減圧または微加圧条件下で行うことができる。
【0028】
反応時間としては、特に限定されないが、0.5〜30時間が好ましい。
【0029】
1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガス(F2)の仕込みモル比は、1:1〜1:10であるのが好ましい。
【0030】
反応によって得られるフッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2H、CH2FOCF2CF2H等である。
【0031】
フッ化水素以外の不活性溶媒の存在下で液相反応を行う場合、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスの接触は、フッ素ガスに対して不活性な溶媒の少なくとも1種を存在させた条件下に行うことが好ましい。フッ素ガスに対して不活性な溶媒としては、パーフルオロシクロブタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロデカン等のパーフルオロアルカン;潤滑誌32巻2号107頁に示されるようなパーフルオロポリエーテル油(例えば、ダイキン工業社製デムナム、オウシモント社製フォンブリン、デュポン社製クライトックス等);潤滑誌32巻2号107頁に示されるようなクロロトリフルオロエチレンオリゴマー油(例えば、ダイキン工業社製ダイフロイル等)等のクロロフルオロアルカンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。パーフルオロポリエーテル油とクロロトリフルオロエチレンオリゴマー油は、フッ素系合成潤滑油である。
【0032】
上記した溶媒の他、各種クロロフルオロカーボン(例えば、CFC−113等)も利用できるが、これらは大気中に漏洩した場合、成層圏においてオゾン層を破壊するため、使用すべきでない。
【0033】
反応系に供給するフッ素ガスは、単独で供給してもよいし、窒素、ヘリウム、フッ化水素、炭素数4以下のパーフルオロアルカン等のフッ素ガスに対して不活性なガスで希釈してもよい。
【0034】
反応の好ましい態様としては、上記の溶媒のうちの少なくとも1種を反応器に仕込み、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルを溶解させた後、フッ素ガスを液中に吹き込んで反応させる半回分式方法、または、上記の溶媒の少なくとも1種を反応器に仕込み、連続的に1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを仕込んで反応させる連続法で行うことができる。
【0035】
反応温度としては、−40℃〜100℃で行うことができるが、−20℃〜30℃の範囲で行うことが好ましい。使用する溶媒の沸点が1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルの沸点よりも低い場合には、反応器にコンデンサーを設けて、反応系から溶媒を流出させないようにすることが必要である。
【0036】
反応圧力としては、通常は大気圧で行うことが望ましいが、場合により減圧または微加圧条件下で行うことができる。
【0037】
反応時間としては、特に限定されないが、0.5〜30時間が好ましい。
【0038】
1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガス(F2)の仕込みモル比は、1:1〜1:10であるのが好ましい。
【0039】
反応によって得られるフッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2H、CH2FOCF2CF2H等である。
【0040】
気相反応を行う場合、反応の暴走を防止するため、フッ素ガスを、窒素、ヘリウム、フッ化水素、炭素数4以下のパーフルオロアルカン等の不活性ガスで希釈することが必須である。不活性ガスに対するフッ素ガスの割合は、0.1%〜20%であるのが好ましい。なお、フッ素ガスを反応系に供給する際には、予めフッ素ガスを不活性ガスと混合しておくのが好ましい。
【0041】
反応温度としては、50〜250℃で行うことができるが、60〜150℃の範囲で行うことが好ましい。
【0042】
反応圧力としては、通常は大気圧で行うことが望ましいが、場合により減圧または微加圧条件下で行うことができる。
【0043】
反応時間は、無触媒の場合はV/Fで示し、触媒を使用する場合はW/Fで示し、V/F0=0.1〜80、W/F0=0.1〜80が好ましい。(V=反応ゾーンの体積(ml)、W=触媒重量(g)、F0=標準状態での流量(ml/sec))。
【0044】
1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガス(F2)の仕込みモル比は、1:1〜1:10であるのが好ましい。
【0045】
本反応は、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、クロム、アンチモン等の金属の単独存在下、または、これらの金属の2種以上の混合物および/または合金としての存在下に行うことが可能である。これらの金属は、触媒として反応管の中に添加してもよいが、これらの金属で形成した反応管を使用することもできる。なお、反応管は細くすると除熱が行われやすく、生成物の分解が少ない。
【0046】
反応によって得られるフッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2H、CH2FOCF2CF2H等である。
【0047】
上述した液相反応および気相反応によって得られた各種フッ素化エーテルは、減圧蒸留などの通常の方法で分離可能である。
【0048】
本発明の方法で生成したフッ素化エーテルは、単独でも、または2種以上の混合物でも、ドライエッチングガスとして用いることができる。
【0049】
【実施例】
以下、実施例によって本発明の方法を具体的に記述する。
【0050】
実施例1
液相への仕込み口とガス排出口を設けた200mlのステンレス容器に、クロロトリフルオロエチレンオリゴマー油(ダイキン工業社製ダイフロイル#0)150g及び1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル15gを仕込んだ。この溶液を室温で攪拌しながら、窒素ガス(57.8ml/min)とフッ素ガス(5.6ml/min)を混合しながら液中に仕込んだ。反応は常時大気圧で行い、排出されたガスをアルカリ水溶液で洗浄し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
【0051】
分析の結果、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルの転化率は98%であり、各種フッ素化エーテルは、CF2HOCF2CF3が9.27%、CF3OCF2CF2Hが2.57%、CH2FOCF2CF3が6.5%、CF2HOCF2CF2Hが50.56%、CH2FOCF2CF2Hが31.1%の選択率で得られた。
【0052】
実施例2
液相への仕込み口とガス排出口を設けた200mlのステンレス容器に、パーフルオロポリエーテル油(ダイキン工業社製デムナムS−20)150.0g及び1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル15gを仕込んだ。この溶液を10℃で攪拌しながら、窒素ガス(115.6ml/min)とフッ素ガス(11.2ml/min)を混合しながら液中に仕込んだ。反応は常時大気圧で行い、排出されたガスをアルカリ水溶液で洗浄し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
【0053】
分析の結果、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルの転化率は95%であり、各種フッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3が2.66%、CF2HOCF2CF3が7.7%、CF3OCF2CF2Hが2.2%、CH3OCF2CF3が3.44%、CH2FOCF2CF3が8.3%、CF2HOCF2CF2Hが28.9%、CH2FOCF2CF2Hが46.8%の選択率で得られた。
【0054】
実施例3
液相及び気相への仕込み口と冷却コンデンサーを設けたスチル1Lの精留塔に、無水フッ化水素880gを仕込んだ。大気圧下にフッ化水素を加熱還流しながら、液相仕込み口よりフッ素ガス(57ml/min)を仕込みつつ、気相仕込み口より1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル(37ml/min)を仕込んだ。3時間反応を続けた後、反応混合物をアルカリ溶液に通じて洗浄し、洗浄ガスをガスクロマトグラフィーで分析した。
【0055】
分析の結果、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルの転化率は96%であり、各種フッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3が0.66%、CF2HOCF2CF3が8.2%、CF3OCF2CF2Hが4.14%、CH3OCF2CF3が3%、CH2FOCF2CF3が7.3%、CF2HOCF2CF2Hが30.9%、CH2FOCF2CF2Hが45.8%の選択率で得られた。
【0056】
実施例4
液相及び気相への仕込み口と冷却コンデンサーを設けたスチル1Lの精留塔に、パーフルオロシクロブタン880gを仕込んだ。大気圧下にパーフルオロシクロブタンを加熱還流しながら、液相仕込み口よりフッ素ガス(57ml/min)を仕込みつつ、気相仕込み口より1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル(37ml/min)を仕込んだ。3時間反応を続けた後、反応混合物をアルカリで洗浄し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
【0057】
分析の結果、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルの転化率は98%であり、各種フッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3が1.28%、CF2HOCF2CF3が10.8%、CF3OCF2CF2Hが5.52%、CH3OCF2CF3が5.2%、CH2FOCF2CF3が8.5%、CF2HOCF2CF2Hが27.5%、CH2FOCF2CF2Hが41.2%の選択率で得られた。
【0058】
実施例5
ハステロイC製反応管(内径20mm)にニッケルビーズ(外径3mm、全量56ml)を入れ、50℃に加熱した。この反応管に、フッ素ガスを20ml/minで、窒素ガスを100ml/minで、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルを10ml/minで流して反応させた。なお、フッ素ガスと窒素ガスは予め混合し、反応管内で1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルと混合した。
【0059】
排出されるガスをアルカリ水溶液で洗浄し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
【0060】
分析の結果、各種フッ素化エーテルは、CF3OCF2CF3が6.72%、CF2HOCF2CF3が4.08%、CF3OCF2CF2Hが2.16%、CH3OCF2CF3が0.71%、CH2FOCF2CF3が7.64%、CF2HOCF2CF2Hが34.4%、CH2FOCF2CF2Hが44.29%の選択率で得られた。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、高転化率で、しかも副生成物の少ない、フッ素化エーテルの製造方法を提供する。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing various fluorinated ethers. The various fluorinated ethers produced according to the present invention are useful as dry etching gas instead of perfluorocarbon (PFC).
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Conventionally, various PFCs have been used as the dry etching gas. However, these gases are extremely stable in the atmosphere and have a high global warming potential, so that it is desired to reduce the emission amount. For this reason, recently, fluoroether compounds have attracted attention as dry etching gases. Since the fluorinated ether produced according to the present invention has an ether bond, it is easily decomposed in the atmosphere and is considered suitable as a dry etching gas.
[0003]
Okajima et al. Discloses a method in which a compound having a CH 3 group is fluorinated in the presence of iron, copper, zinc, nickel, tin, chromium or the like in JP-A-1-80838. Scherer et al., JP-A-61-186338, discloses a method for synthesizing various perfluoroalkyl ethers in which fluorination is carried out in perfluorohexane or Freon 113 under light irradiation conditions.
[0004]
Among various fluorinated ethers according to the present invention, for example, a conventional method for producing CF 3 OCF 2 CHF 2 includes (1) a mixture of CF 3 OCF 2 CHF 2 by electrolytic fluorination of β-methoxypropionic acid esters. (Berenblit, Et al., Zh. Org. Khim., 1976, 12,767), (2) CF 3 OCF 2 CF by thermal decomposition reaction (170 ° C.) of perfluoro (β-methoxypropionic acid sodium salt) 2 H (Gubanov, et al., Zh. Obschch. Khim., 1964, 34, 2802), (3) CF 3 OCF 2 by electrolytic decarboxylation of perfluoro (sodium β-methoxypropionate) A method for obtaining CHF 2 (Berenblit, Et al., Novoesti Elektrokhim. Org. Sedin. Tezsiy Dokl. Vses. Sovechch Elektrokhim., Org. Siedin. 8th. 1973, 31) is known. However, since these reactions are electrolytic reactions or thermal decomposition reactions, the yield is low (there is no description of the yield in the above paper (2), but generally the thermal decomposition reaction is generally low in yield) ). As a method for producing a fluorinated ether, a method for obtaining a fluorinated ether using hydrofluoroalkyl ether and fluorine gas at −40 to 0 ° C. is known (USP3897502). Is low.
[0005]
There are many known hydrogen-fluorine substitution reactions of organic compounds with fluorine gas, including Lagow et al. (J. Org. Chem., 42, 3437 (1977)). However, fluorine is extremely reactive, and there is a risk of runaway or explosion of the reaction. Therefore, a special reactor is required, and in order to prevent side reactions such as breaking of carbon-carbon bonds of organic compounds. This is not industrially satisfactory because it requires a low temperature of −78 ° C. and a large amount of dilution gas.
[0006]
An object of the present invention is to provide a method for producing a fluorinated ether having a high conversion rate and a small amount of by-products.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnestly examining industrially useful production methods of various fluorinated ethers useful as a dry etching gas, the present inventors have obtained a reaction between 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas. It has been found that various fluorinated ethers can be obtained. Furthermore, as a result of earnest examination of the reaction between 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas, this reaction is a liquid phase reaction in the presence of hydrogen fluoride inert to fluorine gas, It has been found that any of a liquid phase reaction in the presence of an inert solvent other than hydrogen fluoride or a gas phase reaction under dilution of a gas inert to fluorine gas can be performed.
[0008]
That is, this invention provides the manufacturing method of the fluorinated ether as shown below.
[0009]
1. A process for producing a fluorinated ether, comprising reacting 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas in the presence of hydrogen fluoride.
[0010]
2. Item 2. The method according to Item 1, wherein the fluorine gas is diluted with a gas inert to the fluorine gas.
[0011]
3. Item 3. The above item 2, wherein the gas inert to the fluorine gas is at least one selected from the group consisting of nitrogen, helium, hydrogen fluoride, and perfluoroalkanes having 4 or less carbon atoms. Method.
[0012]
4). Fluorinated ether, CF 3 OCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 3, CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3, CH 2 FOCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 2 H and CH Item 2. The method according to any one of Items 1 to 3, wherein the method is at least one selected from the group consisting of 2 FOCF 2 CF 2 H.
[0013]
5. Fluorination characterized in that 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas are brought into contact with each other in the presence of a solvent other than hydrogen fluoride and inert to fluorine gas. A method for producing ether.
[0014]
6). 6. The method according to item 5, wherein the reaction temperature is 1 to 100 ° C.
[0015]
7). Item 7. The method according to Item 5 or 6, wherein the fluorine gas is diluted with a gas inert to the fluorine gas.
[0016]
8). Item 8. The solvent according to any one of Items 5 to 7, wherein the solvent inert to the fluorine gas is at least one selected from the group consisting of perfluoroalkanes, chlorofluoroalkanes, and perfluoropolyethers. The method described in 1.
[0017]
9. Item 7 or 8 above is characterized in that the gas inert to the fluorine gas is at least one selected from the group consisting of nitrogen, helium, hydrogen fluoride, and perfluoroalkanes having 4 or less carbon atoms. The method described.
[0018]
10. Fluorinated ether, CF 3 OCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 3, CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3, CH 2 FOCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 2 H and CH Item 10. The method according to any one of Items 5 to 9, which is at least one selected from the group consisting of 2 FOCF 2 CF 2 H.
[0019]
11. A fluorinated ether, which comprises reacting a 11.1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and a fluorine gas in a gas phase under dilution with a gas inert to the fluorine gas. Manufacturing method.
[0020]
12 Item 12. The item 11, wherein the gas inert to the fluorine gas is at least one selected from the group consisting of nitrogen, helium, hydrogen fluoride, and perfluoroalkanes having 4 or less carbon atoms. Method.
[0021]
13. Fluorinated ether, CF 3 OCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 3, CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3, CH 2 FOCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 2 H and CH Item 13. The method according to Item 11 or 12, wherein the method is at least one selected from the group consisting of 2 FOCF 2 CF 2 H.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether used in the production method of the present invention include, for example, Park, JD, Sharrah, ML, J. Am. Chem. Soc., Vol. 73, 1329 (1951). Those synthesized by the method described in 1. can be used.
[0023]
In the reaction of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether with fluorine gas, liquid phase reaction in the presence of hydrogen fluoride inert to fluorine gas, inert solvent other than hydrogen fluoride Either a liquid phase reaction in the presence or a gas phase reaction under dilution with a gas inert to fluorine gas can be used.
[0024]
When performing a liquid phase reaction in the presence of hydrogen fluoride, the fluorine gas supplied to the reaction system may be supplied alone, such as nitrogen, helium, hydrogen fluoride, or a perfluoroalkane having 4 or less carbon atoms. It may be diluted with a gas inert to the fluorine gas.
[0025]
As a preferred embodiment of the reaction, a semi-batch method in which hydrogen fluoride is charged into a reactor, 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether is introduced, and fluorine gas is blown into the liquid to react, or Hydrogen fluoride is charged into the reactor, and 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas are continuously charged and reacted.
[0026]
The reaction temperature can be -30 ° C to 100 ° C, but it is preferably -10 ° C to 30 ° C. When the reaction is performed at a temperature higher than the boiling point of hydrogen fluoride, it is necessary to provide a condenser in the reactor so that hydrogen fluoride does not flow out of the reaction system.
[0027]
As the reaction pressure, it is usually desirable to carry out at atmospheric pressure, but in some cases, it can be carried out under reduced pressure or slightly pressurized conditions.
[0028]
Although it does not specifically limit as reaction time, 0.5 to 30 hours are preferable.
[0029]
The charged molar ratio of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas (F 2 ) is preferably 1: 1 to 1:10.
[0030]
The fluorinated ether obtained by the reaction is CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3 , CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3 , CH 2 FOCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 2 H, CH 2 FOCF 2 CF 2 H and the like.
[0031]
When performing a liquid phase reaction in the presence of an inert solvent other than hydrogen fluoride, the contact between 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas is at least a solvent inert to fluorine gas. It is preferable to carry out under the condition in which one kind is present. Examples of solvents inert to fluorine gas include perfluoroalkanes such as perfluorocyclobutane, perfluorohexane, perfluorooctane, and perfluorodecane; perfluoropolyethers as shown in Lubricant Vol. 32, No. 2, page 107 Oil (for example, Daikin Kogyo Co., Ltd., demnam, Oushimont Co., Ltd., Fomblin, DuPont Co., Ltd. Krytox, etc.); Chlorofluoroalkanes such as, but not limited to, difluoroyl). Perfluoropolyether oil and chlorotrifluoroethylene oligomer oil are fluorine-based synthetic lubricating oils.
[0032]
In addition to the solvents described above, various chlorofluorocarbons (for example, CFC-113, etc.) can also be used, but they should not be used because they will destroy the ozone layer in the stratosphere when leaked into the atmosphere.
[0033]
The fluorine gas supplied to the reaction system may be supplied alone or diluted with a gas inert to fluorine gas such as nitrogen, helium, hydrogen fluoride, perfluoroalkane having 4 or less carbon atoms. Good.
[0034]
As a preferred mode of the reaction, at least one of the above solvents is charged into a reactor, 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether is dissolved, and then fluorine gas is blown into the liquid to react. A semi-batch method, or a continuous method in which at least one of the above solvents is charged into a reactor and 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas are continuously charged and reacted. Can do.
[0035]
The reaction temperature may be −40 ° C. to 100 ° C., but is preferably performed in the range of −20 ° C. to 30 ° C. When the boiling point of the solvent used is lower than that of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether, it is necessary to provide a condenser in the reactor so that the solvent does not flow out of the reaction system. is there.
[0036]
As the reaction pressure, it is usually desirable to carry out at atmospheric pressure, but in some cases, it can be carried out under reduced pressure or slightly pressurized conditions.
[0037]
Although it does not specifically limit as reaction time, 0.5 to 30 hours are preferable.
[0038]
The charged molar ratio of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas (F 2 ) is preferably 1: 1 to 1:10.
[0039]
The fluorinated ether obtained by the reaction is CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3 , CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3 , CH 2 FOCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 2 H, CH 2 FOCF 2 CF 2 H and the like.
[0040]
When performing a gas phase reaction, it is essential to dilute the fluorine gas with an inert gas such as nitrogen, helium, hydrogen fluoride, or perfluoroalkane having 4 or less carbon atoms in order to prevent reaction runaway. The ratio of fluorine gas to inert gas is preferably 0.1% to 20%. In addition, when supplying fluorine gas to a reaction system, it is preferable to mix fluorine gas with an inert gas beforehand.
[0041]
The reaction temperature can be 50 to 250 ° C., but preferably 60 to 150 ° C.
[0042]
As the reaction pressure, it is usually desirable to carry out at atmospheric pressure, but in some cases, it can be carried out under reduced pressure or slightly pressurized conditions.
[0043]
The reaction time is indicated by V / F when no catalyst is used, and is indicated by W / F when a catalyst is used, and V / F 0 = 0.1-80 and W / F 0 = 0.1-80 are preferable. . (V = volume of reaction zone (ml), W = catalyst weight (g), F 0 = flow rate in standard state (ml / sec)).
[0044]
The charged molar ratio of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas (F 2 ) is preferably 1: 1 to 1:10.
[0045]
This reaction can be performed in the presence of a single metal such as iron, copper, zinc, nickel, tin, chromium, antimony, or in the presence of a mixture and / or alloy of two or more of these metals. is there. These metals may be added to the reaction tube as a catalyst, but a reaction tube formed of these metals can also be used. Note that if the reaction tube is made thin, heat is easily removed and the product is less decomposed.
[0046]
The fluorinated ether obtained by the reaction is CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3 , CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3 , CH 2 FOCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 2 H, CH 2 FOCF 2 CF 2 H and the like.
[0047]
Various fluorinated ethers obtained by the above-described liquid phase reaction and gas phase reaction can be separated by an ordinary method such as vacuum distillation.
[0048]
The fluorinated ether produced by the method of the present invention can be used alone or in a mixture of two or more as a dry etching gas.
[0049]
【Example】
Hereinafter, the method of the present invention will be described specifically by way of examples.
[0050]
Example 1
In a 200 ml stainless steel container provided with a liquid phase inlet and gas outlet, 150 g of chlorotrifluoroethylene oligomer oil (Daifloil # 0 manufactured by Daikin Industries, Ltd.) and 15 g of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether Was charged. While stirring this solution at room temperature, nitrogen gas (57.8 ml / min) and fluorine gas (5.6 ml / min) were mixed and charged into the liquid. The reaction was always carried out at atmospheric pressure, and the discharged gas was washed with an alkaline aqueous solution and analyzed by gas chromatography.
[0051]
As a result of the analysis, the conversion of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether was 98%, and various fluorinated ethers were 9.27% CF 2 HOCF 2 CF 3 , CF 3 OCF 2 CF 2. H is 2.57%, CH 2 FOCF 2 CF 3 is 6.5%, CF 2 HOCF 2 CF 2 H is 50.56%, and CH 2 FOCF 2 CF 2 H is 31.1%. It was.
[0052]
Example 2
In a 200 ml stainless steel container provided with a liquid phase charging port and a gas discharge port, 150.0 g of perfluoropolyether oil (Demkin S-20 manufactured by Daikin Industries, Ltd.) and 1,1,2,2-tetrafluoroethylmethyl 15 g of ether was charged. While stirring this solution at 10 ° C., nitrogen gas (115.6 ml / min) and fluorine gas (11.2 ml / min) were mixed and charged into the liquid. The reaction was always carried out at atmospheric pressure, and the discharged gas was washed with an alkaline aqueous solution and analyzed by gas chromatography.
[0053]
As a result of the analysis, the conversion of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether is 95%, and various fluorinated ethers are 2.66% of CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3. but 7.7%, CF 3 OCF 2 CF 2 H is 2.2%, CH 3 OCF 2 CF 3 is 3.44%, CH 2 FOCF 2 CF 3 is 8.3%, CF 2 HOCF 2 CF 2 H Of 28.9% and CH 2 FOCF 2 CF 2 H of 46.8%.
[0054]
Example 3
880 g of anhydrous hydrogen fluoride was charged into a still-liter rectification column provided with a liquid phase and gas phase charging port and a cooling condenser. While heating and refluxing hydrogen fluoride under atmospheric pressure, charging fluorine gas (57 ml / min) from the liquid phase charging port, and 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether (37 ml / min) from the gas phase charging port. min). After continuing the reaction for 3 hours, the reaction mixture was washed with an alkaline solution, and the washing gas was analyzed by gas chromatography.
[0055]
As a result of the analysis, the conversion of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether was 96%, and various fluorinated ethers were 0.66% CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3. Is 8.2%, CF 3 OCF 2 CF 2 H is 4.14%, CH 3 OCF 2 CF 3 is 3%, CH 2 FOCF 2 CF 3 is 7.3%, CF 2 HOCF 2 CF 2 H is 30% 0.9%, CH 2 FOCF 2 CF 2 H was obtained with a selectivity of 45.8%.
[0056]
Example 4
880 g of perfluorocyclobutane was charged into a still 1 L rectification column equipped with a liquid phase and gas phase charging port and a cooling condenser. While heating and refluxing perfluorocyclobutane under atmospheric pressure, supplying fluorine gas (57 ml / min) from the liquid phase charging port, and 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether (37 ml / min) from the gas phase charging port. min). After continuing the reaction for 3 hours, the reaction mixture was washed with alkali and analyzed by gas chromatography.
[0057]
As a result of analysis, the conversion of 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether was 98%, and various fluorinated ethers were 1.28% CF 3 OCF 2 CF 3 , CF 2 HOCF 2 CF 3. but 10.8%, CF 3 OCF 2 CF 2 H is 5.52%, CH 3 OCF 2 CF 3 is 5.2%, CH 2 FOCF 2 CF 3 is 8.5%, CF 2 HOCF 2 CF 2 H With a selectivity of 27.5% and CH 2 FOCF 2 CF 2 H of 41.2%.
[0058]
Example 5
Nickel beads (outer diameter 3 mm, total volume 56 ml) were placed in a Hastelloy C reaction tube (inner diameter 20 mm) and heated to 50 ° C. The reaction tube was reacted by flowing fluorine gas at 20 ml / min, nitrogen gas at 100 ml / min, and 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether at 10 ml / min. Fluorine gas and nitrogen gas were mixed in advance and mixed with 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether in a reaction tube.
[0059]
The discharged gas was washed with an alkaline aqueous solution and analyzed by gas chromatography.
[0060]
As a result of the analysis, various fluorinated ethers were 6.72% CF 3 OCF 2 CF 3 , 4.08% CF 2 HOCF 2 CF 3 , 2.16% CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3 is 0.71%, CH 2 FOCF 2 CF 3 is 7.64%, CF 2 HOCF 2 CF 2 H is 34.4%, and CH 2 FOCF 2 CF 2 H is 44.29%. Obtained.
[0061]
【The invention's effect】
The present invention provides a method for producing a fluorinated ether having a high conversion rate and a small amount of by-products.

Claims (3)

1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテルとフッ素ガスを、フッ素ガスに対して不活性なガスでの希釈下に気相で接触させて反応させることを特徴とするフッ素化エーテルの製造方法。  Production of fluorinated ether, wherein 1,1,2,2-tetrafluoroethyl methyl ether and fluorine gas are reacted in contact with each other in a gas phase under dilution with a gas inert to fluorine gas. Method. フッ素ガスに対して不活性なガスが、窒素、ヘリウム、フッ化水素および炭素数4以下のパーフルオロアルカンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の方法。2. The gas according to claim 1 , wherein the gas inert to the fluorine gas is at least one selected from the group consisting of nitrogen, helium, hydrogen fluoride, and perfluoroalkanes having 4 or less carbon atoms. Method. フッ素化エーテルが、CF3OCF2CF3、CF2HOCF2CF3、CF3OCF2CF2H、CH3OCF2CF3、CH2FOCF2CF3、CF2HOCF2CF2HおよびCH2FOCF2CF2Hからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項またはに記載の方法。Fluorinated ether, CF 3 OCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 3, CF 3 OCF 2 CF 2 H, CH 3 OCF 2 CF 3, CH 2 FOCF 2 CF 3, CF 2 HOCF 2 CF 2 H and CH the method according to claim 1 or 2, characterized in that from the group consisting of 2 FOCF 2 CF 2 H is at least one selected.
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