JP3764108B2 - Polyethylene resin composition - Google Patents
Polyethylene resin composition Download PDFInfo
- Publication number
- JP3764108B2 JP3764108B2 JP2002034878A JP2002034878A JP3764108B2 JP 3764108 B2 JP3764108 B2 JP 3764108B2 JP 2002034878 A JP2002034878 A JP 2002034878A JP 2002034878 A JP2002034878 A JP 2002034878A JP 3764108 B2 JP3764108 B2 JP 3764108B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethylene
- polyethylene resin
- resin composition
- block copolymer
- isoprene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン系樹脂組成物に関する。本発明で得られるポリエチレン系樹脂組成物は、特に、柔軟性、耐熱性、耐溶剤性のバランス特性に優れる。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレン系樹脂は、一般的に耐熱性を適度に持ち、柔軟性、耐溶剤性に優れているという特徴を生かして、ラミネート用フィルム、農業用フィルム、農業用シート、ストレッチ・ラップ用フィルム、接着フィルム、医療用フィルム等のフィルム、シート用途、加工紙、電線被覆、射出成形用途、パイプ、結束テープ、フラットヤーン、繊維など広範囲の用途に使用されている。しかしながら、フィルム、シート、電線被覆等の用途においては、さらなる柔軟性の付与が要求されているのが現状である。
ポリエチレン樹脂に柔軟性を付与する方法として、エチレンにプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィンを共重合させる方法が知られている(例えばプラスチックス 第50巻、81頁(1999年)参照)。また、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体、あるいはポリエチレンとスチレン系ブロック共重合体をブレンドする方法により、柔軟性と耐熱性のバランスをとる試みもなされている(例えば特開平11−130921号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
エチレンに上記したα−オレフィンを共重合させる方法においては、α−オレフィンの共重合率が増大するに伴って、得られる共重合体の融点が低下し、耐熱性が低下するという問題点がある。一方、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体、あるいはポリエチレンとスチレン系ブロック共重合体をブレンドする方法においては、必ずしも柔軟性と耐熱性のバランスのとれた組成物は得られていない。ポリエチレンにエチレン−α−オレフィン共重合体をブレンドしても柔軟性付与効果が小さく、また、ポリエチレンにスチレン系ブロック共重合体をブレンドした場合には、得られる組成物の耐溶剤性が悪くなる傾向にあるという問題点を有している。よって、特に柔軟性を要求される電線被覆用途やフィルム用途において、これらの耐熱性、耐溶剤性のさらなる改善が望まれていた。
しかして、本発明の目的は、ポリエチレン系樹脂に柔軟性を付与しつつ、さらに耐熱性および耐溶剤性のバランスのとれた組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、
▲1▼(ア)ポリエチレン系樹脂(以下、ポリエチレン系樹脂(ア)と略称する)と、(イ)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAを2個以上、およびイソプレンと1,3−ブタジエンの混合物からなる重合体ブロックBを1個以上有したビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水添物であって、ビニル芳香族化合物の含有量が13〜40質量%、重合体ブロックBを構成するイソプレン単位および1,3−ブタジエン単位の結合様式として1,4−結合単位の割合が85%以上であり、イソプレン単位および1,3−ブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の90%以上が水素添加されているブロック共重合体(以下、ブロック共重合体(イ)と略称する)を含有し、かつ両者の割合がポリエチレン系樹脂(ア)/ブロック共重合体(イ)=10/90〜99/1(質量比)であるポリエチレン系樹脂組成物、
▲2▼上記▲1▼のポリエチレン系樹脂組成物から得られる成形品、
▲3▼上記▲1▼のポリエチレン系樹脂組成物からなる層およびポリオレフィン系樹脂からなる層を含有する積層体、および
▲4▼上記▲1▼のポリエチレン系樹脂組成物および粘着付与樹脂を含む組成物からなる粘着性フィルム、を提供することによって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を構成するポリエチレン系樹脂(ア)としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレン(LDPE)のようなエチレン単独重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−ヘプテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ノネン共重合体およびエチレン・1−デセン共重合体などのようなエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体およびこれらを無水マレイン酸等で変性した樹脂などが挙げられる。これらの中でも高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いるのが好ましい。
【0006】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を構成するブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAを2個以上、およびイソプレンと1,3−ブタジエンの混合物からなる重合体ブロックBを1個以上有したビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水添物であって、ビニル芳香族化合物の含有量が13〜40質量%、重合体ブロックBを構成するイソプレン単位および1,3−ブタジエン単位の結合様式として1,4−結合単位の割合が85%以上であり、イソプレン単位および1,3−ブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の90%以上が水素添加されているブロック共重合体である。
【0007】
ブロック共重合体(イ)における重合体ブロックAを構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどが挙げられるが、これらの中でもスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンが好ましい。
重合体ブロックAは、上記したビニル芳香族化合物の一種類のみから構成されていてもよいし、二種類以上から構成されていてもよい。また、重合体ブロックAは、上記したビニル芳香族化合物とイソプレン、1,3−ブタジエンなどの他の不飽和化合物とがランダムに共重合されていてもよく、この場合、上記したビニル芳香族化合物の重合体ブロックA中の含有量比は70質量%以上であるのが好ましく、90質量%以上であるのがより好ましい。
【0008】
ブロック共重合体(イ)は、水素添加前の重合体ブロックの質量に基づいて、ビニル芳香族化合物に由来する構造単位を、13〜40質量%の範囲で含有していることが必要であり、15〜30質量%の範囲であるのが好ましく、17〜23質量%の範囲であるのが、さらに好ましい。ブロック共重合体(イ)におけるビニル芳香族化合物に由来する単位の割合が40質量%より高含有率である場合は得られるポリエチレン系樹脂組成物の柔軟性、耐溶剤性が損なわれ、また13質量%未満では耐熱性および耐溶剤性が損なわれる。
【0009】
ブロック共重合体(イ)における重合体ブロックBを構成する成分はイソプレンと1,3−ブタジエンの混合物である必要がある。重合体ブロックBを構成するイソプレンと1,3−ブタジエンの混合比に厳密な意味での制限はないが、通常、イソプレンと1,3−ブタジエンの質量比として、イソプレン/1,3−ブタジエン=90/10〜20/80の範囲であるのが好ましく、70/30〜30/70の範囲であるのがより好ましい。イソプレン単位と1,3−ブタジエン単位の配置はランダム状、ブロック状、テーパーブロック状のいずれの形態であってもよい。また、ミクロ構造としては、イソプレン単位および1,3−ブタジエン単位の結合様式として1,4−結合単位の割合が85%以上である必要があり、1,4−結合単位の割合が90%以上であることがより好ましい。イソプレン単位および1,3−ブタジエン単位の結合様式として1,4−結合単位の割合が85%未満である場合には、得られるポリエチレン系樹脂組成物の耐熱性、耐溶剤性が損なわれる。なお、ミクロ構造に関しては、核磁気共鳴法によって測定し、該測定値から求めることができる。
【0010】
また、ブロック共重合体(イ)を構成する重合体ブロックBは、耐熱性およびポリエチレン系樹脂(ア)との相溶性の観点から、重合体ブロックB中のイソプレン単位および1,3−ブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の90%以上が水素添加されていることが必要であり、95%以上が水素添加されていることがより好ましい。なお、ブロック共重合体(イ)における重合体ブロックBの水素添加率は、重合体ブロックB中のイソプレン単位および1,3−ブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の含有量を、ヨウ素価測定法、赤外分光法、核磁気共鳴法等によって測定し、該測定値から求めることができる。
【0011】
ブロック共重合体(イ)における重合体ブロックAと重合体ブロックBの結合様式は、線状、分岐状、放射状、テーパーブロック状あるいはこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0012】
ブロック共重合体(イ)の数平均分子量に特に制限はないが、通常、30000〜200000の範囲内であることが耐熱性、成形性の点で好ましく、50000〜150000の範囲内であることがより好ましい。ここで言う数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の分子量である。ブロック共重合体(イ)の数平均分子量が30000未満の場合には得られるポリエチレン系樹脂組成物の耐熱性が低下する傾向となり、一方、数平均分子量が200000を越えると、ポリエチレン系樹脂組成物の成形性が低下する傾向となる。
【0013】
また、ブロック共重合体(イ)は、本発明の趣旨を損なわない限り、分子鎖中に、または分子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を有していてもよい。
【0014】
ブロック共重合体(イ)は、例えば、次のような公知のアニオン重合法によって製造することができる。すなわち、アルキルリチウム化合物等を開始剤として、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物、イソプレンおよび1,3−ブタジエンの混合物を逐次重合させてブロック共重合体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、公知の方法に従って不活性有機溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加することにより、ブロック共重合体(イ)を製造することができる。また、逐次重合を停止させる際に、酸化エチレンを公知の方法に従い添加することで、末端に水酸基が導入されたブロック共重合体(イ)を得ることもできる。
【0015】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂(ア)とブロック共重合体(イ)が、質量比として、ポリエチレン系樹脂(ア)/ブロック共重合体(イ)=10/90〜99/1の割合で配合されていることが必要である。好ましくは、ポリエチレン系樹脂(ア)とブロック共重合体(イ)の混合割合は、質量比として、ポリエチレン系樹脂(ア)/ブロック共重合体(イ)=20/80〜90/10であり、より好ましくは、ポリエチレン系樹脂(ア)/ブロック共重合体(イ)=40/60〜80/20である。ポリエチレン系樹脂(ア)の割合が、ポリエチレン系樹脂(ア)とブロック共重合体(イ)の合計質量に対して10質量%未満であるか、または99質量%を超えた場合には、いずれも、柔軟性を付与しつつ、耐熱性、耐溶剤性のバランスのとれたポリエチレン系樹脂組成物を得ることができない。
【0016】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を得るに際してのポリエチレン系樹脂(ア)とブロック共重合体(イ)の混練は、例えば、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの従来から使用されている混練機を用いて実施することができる。また、混練は、通常160〜230℃の範囲の温度で実施される。
【0017】
なお、上記混練中に無水マレイン酸と過酸化物をさらに添加することにより、ポリエチレン系樹脂(ア)およびブロック共重合体(イ)の一方または両成分が無水マレイン酸変性され、フィラー分散性が付与されるか、または、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の極性樹脂との複層成形性、接着特性などの特性がさらに付与されたポリエチレン系樹脂組成物を得ることもできる。
【0018】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物には、充填効果、耐熱性付与、剛性補強等の改質を目的としてフィラー、例えばタルク、クレー、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス、ガラス中空球、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カルシウムアルミネート、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、ドーソナイト、ポリリン酸アンモニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト類、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、活性炭、炭素中空球、チタン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、炭化ケイ素、雲母、木粉、でんぷん、有機顔料、ポリスチレン、ナイロン等をさらに添加することができる。
【0019】
また、本発明のポリエチレン系樹脂組成物には、その改質を目的として他の添加剤、例えば、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤、撥水剤、防水剤、粘着性付与剤、親水性付与剤、導電性付与剤、熱伝導性付与剤、電磁波シールド性付与剤、透光性調整剤、蛍光剤、摺動性付与剤、透明性付与剤、アンチブロッキング剤、金属不活性化剤、防菌剤などをさらに添加してもよい。
【0020】
上記の方法で得られたポリエチレン系樹脂組成物は、各種成形法、例えば、射出成形法(インサート成形法、二色成形法、サンドイッチ成形法、ガスインジェクション成形法等)、押出成形法、インフレーション成形法、Tダイフィルム成形法、ラミネート成形法、ブロー成形法、中空成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法等の成形法により成形、加工することができる。
【0021】
このようにして成形および加工された成形品は、食品包装用フィルム、繊維包装用フィルムなどのフィルム、加工紙、電線被覆材、パイプ、シート、文具、食品容器、日用雑貨品等の用途に利用できる。
【0022】
また、上記の方法で得られたポリエチレン系樹脂組成物は、かかるポリエチレン系樹脂組成物によって形成される層と、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンなどの他のポリオレフィン系樹脂によって形成される層、さらに必要に応じて接着層などの他の層を設けて積層させることによって、柔軟性を有する積層体として使用することができる。
【0023】
さらに、上記の方法で得られたポリエチレン系樹脂組成物に石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂またはそれらの水添物などの粘着付与樹脂を該ポリエチレン系樹脂組成物に対して好ましくは1〜500質量部の範囲で添加し、得られた組成物をフィルムに成形して接着性フィルムとして使用することもできる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における物性の測定方法は以下のとおりである。
【0025】
(1)引張破断強度、引張破断伸度
200℃でプレス成形することによってシートを作成して、JIS K6251に準拠したダンベル5号型の試験片を作成し、引張試験を60℃の温度条件下で実施して引張破断強度、引張破断伸度を測定した。その試験結果を耐熱性の指標とした。
(2)硬度
JIS K6253に準拠してJIS−A硬度を測定し、柔軟性の指標とした。
(3)トルエン抽出率
50mlスクリュー管にトルエン30mlを入れ、その中に、予め質量を測定した引張試験用のダンベル試験片の一部(約0.3g)を入れた。振とう機を用いて25℃で2時間振とうした後、試験片を取り出して100℃で120分間減圧乾燥して、質量を測定した。得られた値から、下式に従ってトルエン抽出率を算出し、その結果を耐溶剤性の指標とした。
トルエン抽出率(%)=100×(A0−A1)/A0
但し、A0:トルエン中で振とうさせる前の試験片の質量(g)
A1:トルエン中で振とうし、乾燥させた後の試験片の質量(g)
【0026】
参考例(ブロック共重合体(イ)の製造)
s−ブチルリチウムを重合開始剤とし、シクロヘキサン中でスチレンと、イソプレンおよび1,3−ブタジエンの所定質量比の混合物を逐次添加してアニオン重合することにより、ブロック共重合体を製造し、得られたブロック共重合体を、シクロヘキサン中、オクチル酸ニッケルとトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて、0.8MPaの水素圧力雰囲気下、60℃で水素添加反応を行うことで、表1に示す物性を有するブロック共重合体(イ)I〜XIを得た。
【0027】
【表1】
【0028】
実施例1〜8
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1〜PE3;詳細は表2の注を参照)と、参考例で得られたブロック共重合体(イ)I〜Vとを、表2に示した配合でドライブレンドし、さらに酸化防止剤[ペンタエリスリトール テトラキス〔3−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、IRGANOX1010(商品名)]を0.1phr添加して、200℃でブラベンダーにて溶融混練してポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表2に示した。いずれのポリエチレン系樹脂組成物も、耐溶剤性(トルエン抽出性)に優れ、また柔軟性、耐熱性のバランスに優れる。
【0029】
【表2】
【0030】
比較例1
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1:低密度ポリエチレン;日本ポリケム(株)製、ノバテックLD EH30(商品名)、MFR(190℃、2.16kg荷重) 2.0g/10分))と、参考例で得られたスチレン含有量が10%であるブロック共重合体(イ)VIを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にしてポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れるが、高温(60℃)における引張特性に劣ることが分かる。
【0031】
比較例2
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られた重合体ブロックBにブタジエンを含有しないブロック共重合体(イ)VIIを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にしてポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れるが、耐熱性、耐溶剤性に劣ることが分かる。
【0032】
比較例3
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られた重合体ブロックBにイソプレンを含有せずまた1,4−結合単位の割合が59%であるブロック共重合体(イ)VIIIを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にしてポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れるが、耐熱性、耐溶剤性に劣ることが分かる。
【0033】
比較例4
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られたスチレン含有量が60%であるブロック共重合体(イ)IXを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にしてポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。耐熱性に優れているが、耐溶剤性、柔軟性に劣ることが分かる。
【0034】
比較例5
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られた1,4−結合単位の割合が60%であるブロック共重合体(イ)Xを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にしてポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れているが、耐熱性、耐溶剤性に劣ることが分かる。
【0035】
比較例6
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られた水素添加率が70%であるブロック共重合体(イ)XIを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れているが、耐熱性、耐溶剤性に劣ることが分かる。
【0036】
比較例7
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)と、参考例で得られたブロック共重合体(イ)IIIを用いて、表3に示した配合で、実施例1〜8と同様にポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性を表3に示した。柔軟性には優れているが、耐熱性、耐溶剤性に劣ることが分かる。
【0037】
比較例8
ポリエチレン系樹脂(ア)(PE1)単独の物性を表3に示した。60℃での引張試験の値は優れているが、該試験中に降伏挙動(ネッキング)が見られた。また柔軟性に劣ることが分かる。
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟性、耐熱性、耐溶剤性のバランスに優れたポリエチレン系樹脂組成物を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyethylene resin composition. The polyethylene-based resin composition obtained in the present invention is particularly excellent in the balance characteristics of flexibility, heat resistance, and solvent resistance.
[0002]
[Prior art]
Polyethylene resins generally have moderate heat resistance, and are excellent in flexibility and solvent resistance, making use of laminate film, agricultural film, agricultural sheet, stretch wrap film, adhesion It is used in a wide range of applications such as films, films such as medical films, sheet applications, processed paper, electric wire coating, injection molding applications, pipes, binding tapes, flat yarns, and fibers. However, the present situation is that further flexibility is required in applications such as film, sheet, and wire coating.
As a method of imparting flexibility to a polyethylene resin, a method of copolymerizing ethylene with an α-olefin such as propylene, 1-butene, 1-hexene, 1-octene (for example, Plastics Vol. 50, 81) is known. Page (1999)). Attempts have also been made to balance flexibility and heat resistance by a method of blending polyethylene and an ethylene-α-olefin copolymer, or polyethylene and a styrene block copolymer (for example, JP-A-11-130921). See the official gazette).
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the method of copolymerizing the above α-olefin with ethylene, there is a problem that the melting point of the resulting copolymer is lowered and the heat resistance is lowered as the copolymerization rate of the α-olefin is increased. . On the other hand, in the method of blending polyethylene and ethylene-α-olefin copolymer or polyethylene and styrene block copolymer, a composition having a balance between flexibility and heat resistance is not necessarily obtained. Even if ethylene-α-olefin copolymer is blended with polyethylene, the effect of imparting flexibility is small, and when styrene block copolymer is blended with polyethylene, the solvent resistance of the resulting composition is deteriorated. It has the problem of being in a trend. Therefore, further improvements in heat resistance and solvent resistance have been desired in wire coating applications and film applications that require flexibility.
Therefore, an object of the present invention is to provide a composition having a good balance between heat resistance and solvent resistance while imparting flexibility to a polyethylene resin.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the above object is
(1) (A) Polyethylene resin (hereinafter abbreviated as polyethylene resin (A)), (I) Two or more polymer blocks A mainly composed of vinyl aromatic compound, and isoprene and 1,3 A hydrogenated vinyl aromatic compound block copolymer having at least one polymer block B made of a mixture of butadiene, wherein the content of the vinyl aromatic compound is 13 to 40% by mass, and the polymer block The proportion of 1,4-bond units as a bonding mode of the isoprene unit and 1,3-butadiene unit constituting B is 85% or more, and the carbon-carbon double bond based on the isoprene unit and 1,3-butadiene unit 90% or more of a hydrogenated block copolymer (hereinafter abbreviated as block copolymer (A)) is contained, and the proportion of both is a polyethylene resin (A) / bromine Click copolymer (b) = 10/90 to 99/1 polyethylene resin composition is (mass ratio),
(2) Molded product obtained from the polyethylene resin composition of (1) above,
(3) A laminate comprising a layer comprising the polyethylene resin composition of (1) and a layer comprising a polyolefin resin, and (4) a composition comprising the polyethylene resin composition and the tackifying resin of (1) above. This is achieved by providing an adhesive film made of an object.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the polyethylene resin (a) constituting the polyethylene resin composition of the present invention include ethylene homopolymers such as high density polyethylene (HDPE), medium density polyethylene and low density polyethylene (LDPE), ethylene -Butene copolymer, ethylene / 1-hexene copolymer, ethylene / 1-heptene copolymer, ethylene / 1-octene copolymer, ethylene / 4-methyl-1-pentene copolymer, ethylene / 1- Ethylene / α-olefin copolymer such as nonene copolymer and ethylene / 1-decene copolymer, ethylene / vinyl acetate copolymer, ethylene / acrylic acid copolymer, ethylene / acrylic acid ester copolymer , Ethylene / methacrylic acid copolymer, ethylene / methacrylic acid ester copolymer and anhydrous And modified resin with phosphate and the like. Among these, high-density polyethylene, medium-density polyethylene, low-density polyethylene, and ethylene / α-olefin copolymers are preferably used.
[0006]
The block copolymer (I) constituting the polyethylene resin composition of the present invention is a polymer comprising two or more polymer blocks A mainly composed of a vinyl aromatic compound and a mixture of isoprene and 1,3-butadiene. A hydrogenated vinyl aromatic compound-based block copolymer having at least one unitary block B, wherein the vinyl aromatic compound content is 13 to 40% by mass, the isoprene unit constituting the polymer block B, and As a bonding mode of 1,3-butadiene units, the proportion of 1,4-bond units is 85% or more, and 90% or more of carbon-carbon double bonds based on isoprene units and 1,3-butadiene units are hydrogenated. It is a block copolymer.
[0007]
Examples of the vinyl aromatic compound constituting the polymer block A in the block copolymer (i) include styrene, α-methylstyrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, pt- Examples include butyl styrene, 2,4-dimethyl styrene, vinyl toluene, vinyl naphthalene, and vinyl anthracene. Among these, styrene, α-methyl styrene, and p-methyl styrene are preferable.
The polymer block A may be composed of only one kind of the above-described vinyl aromatic compound, or may be composed of two or more kinds. The polymer block A may be obtained by randomly copolymerizing the above-described vinyl aromatic compound and other unsaturated compounds such as isoprene and 1,3-butadiene. In this case, the above-described vinyl aromatic compound may be used. The content ratio in the polymer block A is preferably 70% by mass or more, and more preferably 90% by mass or more.
[0008]
The block copolymer (I) needs to contain a structural unit derived from a vinyl aromatic compound in a range of 13 to 40% by mass based on the mass of the polymer block before hydrogenation. It is preferably in the range of 15 to 30% by mass, and more preferably in the range of 17 to 23% by mass. When the proportion of the unit derived from the vinyl aromatic compound in the block copolymer (A) is higher than 40% by mass, the flexibility and solvent resistance of the resulting polyethylene resin composition are impaired, and 13 If it is less than mass%, heat resistance and solvent resistance are impaired.
[0009]
The component constituting the polymer block B in the block copolymer (A) needs to be a mixture of isoprene and 1,3-butadiene. The mixing ratio of isoprene and 1,3-butadiene constituting the polymer block B is not limited in a strict sense, but usually, as a mass ratio of isoprene and 1,3-butadiene, isoprene / 1,3-butadiene = It is preferably in the range of 90/10 to 20/80, more preferably in the range of 70/30 to 30/70. The arrangement of the isoprene unit and the 1,3-butadiene unit may be any of a random shape, a block shape, and a tapered block shape. Further, as the microstructure, the proportion of 1,4-bond units needs to be 85% or more and the proportion of 1,4-bond units is 90% or more as the bonding mode of isoprene units and 1,3-butadiene units. It is more preferable that When the proportion of 1,4-bond units is less than 85% as the bonding mode of isoprene units and 1,3-butadiene units, the heat resistance and solvent resistance of the resulting polyethylene resin composition are impaired. Note that the microstructure can be obtained from the measured value measured by the nuclear magnetic resonance method.
[0010]
In addition, the polymer block B constituting the block copolymer (A) is composed of isoprene units and 1,3-butadiene units in the polymer block B from the viewpoint of heat resistance and compatibility with the polyethylene resin (A). It is necessary that 90% or more of the carbon-carbon double bond based on is hydrogenated, and more preferably 95% or more is hydrogenated. In addition, the hydrogenation rate of the polymer block B in the block copolymer (A) is the content of the carbon-carbon double bond based on the isoprene unit and the 1,3-butadiene unit in the polymer block B. It can be determined from the measured value by measuring by a measurement method, infrared spectroscopy, nuclear magnetic resonance method or the like.
[0011]
The coupling mode of the polymer block A and the polymer block B in the block copolymer (A) may be linear, branched, radial, tapered block, or any combination thereof.
[0012]
Although there is no restriction | limiting in particular in the number average molecular weight of a block copolymer (I), Usually, it is preferable that it is in the range of 30000-200000 from the point of heat resistance and a moldability, and it is in the range of 50000-150,000. More preferred. The number average molecular weight referred to here is a molecular weight in terms of polystyrene determined by gel permeation chromatography (GPC) measurement. When the number average molecular weight of the block copolymer (I) is less than 30000, the heat resistance of the resulting polyethylene resin composition tends to decrease, whereas when the number average molecular weight exceeds 200000, the polyethylene resin composition The moldability tends to decrease.
[0013]
In addition, the block copolymer (A) has a functional group such as a carboxyl group, a hydroxyl group, an acid anhydride group , an amino group, and an epoxy group in the molecular chain or at the molecular end unless the purpose of the present invention is impaired. You may have.
[0014]
The block copolymer (A) can be produced, for example, by the following known anionic polymerization method. That is, a block copolymer is formed by sequentially polymerizing a mixture of a vinyl aromatic compound, isoprene and 1,3-butadiene in an inert organic solvent such as n-hexane or cyclohexane using an alkyl lithium compound as an initiator. To do. Next, the obtained block copolymer is hydrogenated in the presence of a hydrogenation catalyst in an inert organic solvent according to a known method, whereby the block copolymer (i) can be produced. When the sequential polymerization is stopped, ethylene oxide is added according to a known method to obtain a block copolymer (i) having a hydroxyl group introduced at the terminal.
[0015]
In the polyethylene resin composition of the present invention, the polyethylene resin (A) and the block copolymer (I) are in a mass ratio of polyethylene resin (A) / block copolymer (I) = 10/90 to 99. It is necessary to mix | blend in the ratio of / 1. Preferably, the mixing ratio of the polyethylene resin (A) and the block copolymer (I) is, as a mass ratio, polyethylene resin (A) / block copolymer (I) = 20/80 to 90/10. More preferably, it is polyethylene-based resin (A) / block copolymer (I) = 40/60 to 80/20. When the proportion of the polyethylene resin (a) is less than 10% by mass or more than 99% by mass with respect to the total mass of the polyethylene resin (a) and the block copolymer (I), However, it is not possible to obtain a polyethylene resin composition having a good balance between heat resistance and solvent resistance while imparting flexibility.
[0016]
The kneading of the polyethylene resin (A) and the block copolymer (I) in obtaining the polyethylene resin composition of the present invention is performed by, for example, a single screw extruder, a twin screw extruder, a kneader, a Banbury mixer, a roll, etc. It can implement using the kneader conventionally used. Moreover, kneading | mixing is normally implemented at the temperature of the range of 160-230 degreeC.
[0017]
In addition, by further adding maleic anhydride and peroxide during the kneading, one or both components of the polyethylene resin (A) and the block copolymer (I) are modified with maleic anhydride, and filler dispersibility is improved. It is also possible to obtain a polyethylene-based resin composition that is imparted or further imparted with properties such as multi-layer moldability with a polar resin such as polyamide, polycarbonate, polybutylene terephthalate, and polyethylene terephthalate, and adhesive properties.
[0018]
In the polyethylene resin composition of the present invention, fillers such as talc, clay, mica, calcium silicate, glass, glass hollow sphere, glass fiber, carbonic acid are used for the purpose of modification such as filling effect, heat resistance, and rigidity reinforcement. Calcium, magnesium carbonate, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, calcium aluminate, calcium hydroxide, zinc borate, dosonite, ammonium polyphosphate, basic magnesium carbonate, hydrotalcites, silica, alumina, titanium oxide, iron oxide , Zinc oxide, magnesium oxide, tin oxide, antimony oxide, barium ferrite, strontium ferrite, carbon black, graphite, carbon fiber, activated carbon, carbon hollow sphere, calcium titanate, lead zirconate titanate, silicon carbide, mica, wood powder , Starch Organic pigments, polystyrene, nylon or the like may be further added.
[0019]
In addition, the polyethylene resin composition of the present invention has other additives such as a heat stabilizer, a light stabilizer, an ultraviolet absorber, an antioxidant, a lubricant, a colorant, and an antistatic agent for the purpose of modification. Flame retardants, foaming agents, water repellents, waterproofing agents, tackifiers, hydrophilicity imparting agents, conductivity imparting agents, thermal conductivity imparting agents, electromagnetic wave shielding imparting agents, translucency modifiers, fluorescent agents, A slidability imparting agent, transparency imparting agent, anti-blocking agent, metal deactivator, antibacterial agent and the like may be further added.
[0020]
The polyethylene-based resin composition obtained by the above method can be produced by various molding methods such as injection molding methods (insert molding method, two-color molding method, sandwich molding method, gas injection molding method, etc.), extrusion molding method, and inflation molding. It can be formed and processed by a molding method such as a method, a T-die film molding method, a laminate molding method, a blow molding method, a hollow molding method, a compression molding method, or a calendar molding method.
[0021]
Molded products molded and processed in this way are used for films such as food packaging films and fiber packaging films, processed paper, wire coating materials, pipes, sheets, stationery, food containers, daily goods, etc. Available.
[0022]
In addition, the polyethylene resin composition obtained by the above method includes a layer formed by such a polyethylene resin composition, a layer formed by another polyolefin resin such as polyethylene resin and polypropylene, and a further necessity. Accordingly, by providing and laminating other layers such as an adhesive layer, it can be used as a flexible laminate.
[0023]
Further, the polyethylene resin composition obtained by the above method is preferably provided with a tackifier resin such as petroleum resin, rosin resin, terpene resin or hydrogenated product thereof with respect to the polyethylene resin composition. It can also add in the range of 500 mass parts, shape | mold the obtained composition into a film, and can also be used as an adhesive film.
[0024]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to these Examples.
In addition, the measuring method of the physical property in a following example and a comparative example is as follows.
[0025]
(1) A sheet is formed by press molding at a tensile breaking strength and a tensile breaking elongation of 200 ° C., and a dumbbell No. 5 type test piece according to JIS K6251 is prepared. The tensile rupture strength and the tensile rupture elongation were measured. The test result was used as an index of heat resistance.
(2) Hardness JIS-A hardness was measured according to JIS K6253 and used as an index of flexibility.
(3) Toluene extraction rate 30 ml of toluene was put into a 50 ml screw tube, and a portion (about 0.3 g) of a dumbbell test piece for tensile test whose mass was measured in advance was put therein. After shaking at 25 ° C. for 2 hours using a shaker, the test piece was taken out and dried under reduced pressure at 100 ° C. for 120 minutes, and the mass was measured. From the obtained value, the toluene extraction rate was calculated according to the following formula, and the result was used as an index of solvent resistance.
Toluene extraction rate (%) = 100 × (A 0 −A 1 ) / A 0
However, A 0 : Mass of the test piece before shaking in toluene (g)
A 1 : Mass of the test piece after shaking in toluene and drying (g)
[0026]
Reference example (production of block copolymer (I))
A block copolymer is obtained by using s-butyllithium as a polymerization initiator and anionic polymerization by sequentially adding a mixture of styrene, isoprene and 1,3-butadiene in a predetermined mass ratio in cyclohexane. The block copolymer is subjected to a hydrogenation reaction at 60 ° C. in a hydrogen pressure atmosphere of 0.8 MPa using a catalyst composed of nickel octylate and triethylaluminum in cyclohexane, and has physical properties shown in Table 1. Block copolymers (I) I to XI were obtained.
[0027]
[Table 1]
[0028]
Examples 1-8
Polyethylene resin (a) (PE1 to PE3; see the notes in Table 2 for details) and the block copolymers (I) I to V obtained in the reference examples were dry blended with the formulation shown in Table 2. And 0.1 phr of an antioxidant [pentaerythritol tetrakis [3- (3,5-ditert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], manufactured by Ciba Specialty Chemicals, Inc., IRGANOX 1010 (trade name)]. The resulting mixture was melt kneaded at 200 ° C. with a Brabender to obtain a polyethylene resin composition. The physical properties of the obtained composition are shown in Table 2. Any polyethylene-based resin composition is excellent in solvent resistance (toluene extractability) and excellent in balance between flexibility and heat resistance.
[0029]
[Table 2]
[0030]
Comparative Example 1
Polyethylene-based resin (A) (PE1: low density polyethylene; manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd., Novatec LD EH30 (trade name), MFR (190 ° C., 2.16 kg load) 2.0 g / 10 min))) and reference examples Using the block copolymer (i) VI having a styrene content of 10% obtained in Step 1, a polyethylene resin composition was obtained in the same manner as in Examples 1 to 8 with the formulation shown in Table 3. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. Although it is excellent in a softness | flexibility, it turns out that it is inferior to the tensile characteristic in high temperature (60 degreeC).
[0031]
Comparative Example 2
The composition shown in Table 3 using the polyethylene-based resin (a) (PE1) and the block copolymer (I) VII containing no butadiene in the polymer block B obtained in the reference example, were used in Examples 1 to In the same manner as in Example 8, a polyethylene resin composition was obtained. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. Although it is excellent in a softness | flexibility, it turns out that it is inferior to heat resistance and solvent resistance.
[0032]
Comparative Example 3
Polyethylene resin (a) (PE1) and a block copolymer (I) VIII that does not contain isoprene and the proportion of 1,4-bond units is 59% in the polymer block B obtained in the reference example. The polyethylene resin composition was obtained in the same manner as in Examples 1 to 8 with the formulation shown in Table 3. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. Although it is excellent in a softness | flexibility, it turns out that it is inferior to heat resistance and solvent resistance.
[0033]
Comparative Example 4
Examples 1 to 8 having the composition shown in Table 3 using the polyethylene resin (a) (PE1) and the block copolymer (I) IX having a styrene content of 60% obtained in the reference example. In the same manner as above, a polyethylene resin composition was obtained. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. Although it is excellent in heat resistance, it turns out that it is inferior to solvent resistance and a softness | flexibility.
[0034]
Comparative Example 5
Using the polyethylene resin (a) (PE1) and the block copolymer (I) X in which the proportion of 1,4-bond units obtained in the reference example is 60%, the formulation shown in Table 3, Polyethylene resin compositions were obtained in the same manner as in Examples 1-8. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. It can be seen that although it is excellent in flexibility, it is inferior in heat resistance and solvent resistance.
[0035]
Comparative Example 6
Examples 1 to 8 having the composition shown in Table 3 using the polyethylene resin (a) (PE1) and the block copolymer (I) XI having a hydrogenation rate of 70% obtained in the reference example. Similarly, a polyethylene resin composition was obtained. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. It can be seen that although it is excellent in flexibility, it is inferior in heat resistance and solvent resistance.
[0036]
Comparative Example 7
Using the polyethylene resin (A) (PE1) and the block copolymer (I) III obtained in the reference example, the composition shown in Table 3 and the polyethylene resin composition as in Examples 1 to 8 Got. Table 3 shows the physical properties of the resulting composition. It can be seen that although it is excellent in flexibility, it is inferior in heat resistance and solvent resistance.
[0037]
Comparative Example 8
Table 3 shows the physical properties of the polyethylene resin (a) (PE1) alone. Although the tensile test value at 60 ° C. was excellent, yielding behavior (necking) was observed during the test. Moreover, it turns out that it is inferior to a softness | flexibility.
[0038]
[Table 3]
[0039]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain a polyethylene resin composition having an excellent balance of flexibility, heat resistance, and solvent resistance.
Claims (4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002034878A JP3764108B2 (en) | 2001-02-14 | 2002-02-13 | Polyethylene resin composition |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-37006 | 2001-02-14 | ||
JP2001037006 | 2001-02-14 | ||
JP2002034878A JP3764108B2 (en) | 2001-02-14 | 2002-02-13 | Polyethylene resin composition |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002317077A JP2002317077A (en) | 2002-10-31 |
JP2002317077A5 JP2002317077A5 (en) | 2005-04-07 |
JP3764108B2 true JP3764108B2 (en) | 2006-04-05 |
Family
ID=26609381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002034878A Expired - Lifetime JP3764108B2 (en) | 2001-02-14 | 2002-02-13 | Polyethylene resin composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3764108B2 (en) |
-
2002
- 2002-02-13 JP JP2002034878A patent/JP3764108B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002317077A (en) | 2002-10-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1820821B1 (en) | Propylene resin composition and use thereof | |
KR101007533B1 (en) | Thermoplastic polymer composition, molded product, and multilayer structure | |
EP0578056B1 (en) | Thermoplastic resin composition | |
JP7415573B2 (en) | Adhesive resin composition and laminate | |
JP7482794B2 (en) | Resin composition and resin product | |
US20120219814A1 (en) | Methods of Improving Polyethylene Stretch Films | |
US20120219813A1 (en) | Films Containing Blends of Polyolefins and Polyolefin/Polystyrene Interpolymer Particles | |
JP2652507B2 (en) | Resin composition and biaxially stretched film, production method thereof, and food packaging material | |
JP7163599B2 (en) | Easy peelable film | |
JP7024442B2 (en) | Thermoplastic Elastomer Composition for Airbag Storage Covers and Airbag Storage Covers | |
JP2009149861A (en) | Polypropylene resin composition and molded body | |
JP3764108B2 (en) | Polyethylene resin composition | |
JP2000103934A (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
JP3922444B2 (en) | Polyolefin resin composition and use thereof | |
KR102543409B1 (en) | Hydrogenated copolymer composition, adhesive material composition, and adhesive film | |
US10246537B2 (en) | Resin composition containing ethylene-vinyl alcohol copolymer, molded product, and multilayer structure | |
JP3396153B2 (en) | Thermoforming resin composition and sheet | |
JP7006329B2 (en) | Thermoplastic resin composition, easy-to-open container lid material and easy-to-open container | |
JPH1077373A (en) | Polypropylene resin composition and polypropylene film obtained from the same | |
JPH04170452A (en) | Polypropylene resin composition | |
JPH10101893A (en) | Resin composition | |
JP7081235B2 (en) | Easy-to-open container | |
JPH09316287A (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
JP7516936B2 (en) | Thermoplastic resin composition | |
JP3849150B2 (en) | Electron beam modified ethylene / α-olefin copolymer elastomer and polypropylene resin composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040510 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050920 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3764108 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090127 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140127 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |