JP3762960B2 - Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber - Google Patents

Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber Download PDF

Info

Publication number
JP3762960B2
JP3762960B2 JP2002021238A JP2002021238A JP3762960B2 JP 3762960 B2 JP3762960 B2 JP 3762960B2 JP 2002021238 A JP2002021238 A JP 2002021238A JP 2002021238 A JP2002021238 A JP 2002021238A JP 3762960 B2 JP3762960 B2 JP 3762960B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
nonwoven fabric
fibers
ppdt
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002021238A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003221729A (en
Inventor
知之 寺尾
朋斉 出口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2002021238A priority Critical patent/JP3762960B2/en
Publication of JP2003221729A publication Critical patent/JP2003221729A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3762960B2 publication Critical patent/JP3762960B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維の一部又は全てが扁平化されているポリ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミド繊維(以下、単に、「PPDT」と言う)の製造方法に関する。更に詳しくは、低米坪でも高強度を有する不織布を製造するのに好適な扁平パラ系アラミド繊維を簡便で、効率的、かつ安価に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の軽薄短小化の要求から、電子機器を構成する電子部品及びプリント配線板にも軽薄短小化の要求が強まっている。この要求に応えるために、高密度実装技術の開発が急がれており、ビルドアップ工法による多層プリント配線板が主流になってきたが、更なる軽量化・小型化のために、絶縁層として50μmや30μmの薄型化が要求されている。
【0003】
現在、主流となっているビルドアップ工法は、ガラスクロスエポキシ樹脂積層板をコア基板とし、その片面又は両面に樹脂付き銅箔を積層する方法であるが、樹脂付き銅箔は、成形後の絶縁層の厚み精度に劣り、補強材がないため強度が弱いことから、薄型プリプレグの開発が望まれている。プリプレグの基材としては、ガラスクロスが一般的であるが、軽量性、表面平滑性、レーザー加工適性、低誘電率等の観点から有機繊維を用いた不織布が要望されている。
【0004】
多層板用基材として実用化されている有機繊維不織布の代表例としては、アラミド不織布が挙げられる。特に、パラ系アラミド繊維は、軸方向に負の熱膨張係数を有するため、積層板の面方向の熱膨張係数低減に効果的である。現在、実用化されている積層板用アラミド不織布としては、パラ系アラミド繊維にバインダー成分として熱硬化性樹脂バインダーや、メタ系アラミドパルプを配合し、これを熱カレンダー処理した不織布などが挙げられる。
しかしながら、前記薄型化を達成するためにこれらの不織布を薄物化(低米坪化)すると、強度低下が大きく、プリプレグ製造工程の工程強度が得られないとか、地合いムラが大きいとか、ピンホールが多くなるなど問題があった。
【0005】
上記強度低下を解決する方法として、単純に熱硬化性樹脂バインダーや、メタ系アラミドパルプの配合量を多くすることが考えられる。
しかしながら、樹脂バインダーや、パルプの配合量には適正値があり、多くし過ぎると逆に強度は低下する。また、これらの方法ではパラ系アラミド繊維が、相対的に減少し、前述の熱膨張係数低減効果が小さくなるうえに、地合いむらの改善やピンホール低減効果はあまり期待できない。更に、メタ系アラミドパルプは、パラ系アラミド繊維に比べて吸湿率が高いために積層板の吸湿率が高くなり、電気特性や、半田耐熱性等に悪影響を及ぼすことから好ましくない。
【0006】
一方、フィブリル形態にあるパラ系アラミドパルプを配合する方法も考えられるが、パルプは20%程度までの配合量であれば不織布の強度を向上させる効果はあるが、前記薄物化を達成するほどの効果は期待できない。
ところで、特開平5−163610号公報には、断面が扁平であるパラ系芳香族ポリアミド繊維が開示されている。しかしながら、この技術は、扁平断面を有する特殊な形状の口金を通して、紡糸するものであり、扁平形状を維持するために、凝固糸の引き取り速度を遅くする必要があり、生産性が劣るという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低米坪でも高強度の不織布を得るのに適した形状を有する扁平化されたパラ系アラミド繊維の簡便で、効率的、かつ安価な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ポリ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミド(PPDT)繊維を扁平化する際に、PPDT繊維を球面間で押圧することにより、容易に扁平化することができ、この扁平化繊維を使用すると、通常の円形断面を有する繊維を使用した不織布に比べ、引張強度や地合いに優れ、ピンホールも少ない不織布が得られることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。即ち、本発明は、繊維の一部又は全てが扁平化されているPPDT繊維を製造する方法であって、前記扁平化が、PPDT繊維を球面間で押圧することにより行われる方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明に使用されるPPDT繊維は、パラ系芳香族ポリアミド繊維の一種であり、以下の化学構造で示される。
【0010】
−NH−Ar1−NHCO−Ar2−CO−
式中、Ar1は、p−フェニレン基又はp−ジフェニルエーテル基であり、Ar2は、p−フェニレン基である。但し、Ar1が、p−フェニレン基単独であるパラ系芳香族ポリアミド繊維、例えばケブラー(東レ・デュポン製)などは含まれない。なお、p−フェニレン基又はp−ジフェニルエーテル基は、フェニル基に置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子や、低級アルキル基(例えば、メチル基や、エチル基等)等を好適に挙げることができる。
【0011】
Ar1において、p−フェニレン基と、p−ジフェニルエーテルとの割合は、例えば、1対1が適当である。
本発明で使用されるPPDT繊維としては、例えば、帝人製テクノーラを挙げることができる。
なお、パラ系アラミド繊維として、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維(例えばケブラー)を使用した場合、球体間での押圧による扁平化、特に、サンドミル処理による扁平化では、容易にフィブリル化(微細化)してしまい、扁平な繊維を得ることが難しい。この原因は定かではないが、繊維を構成するフィブリル構造の違いにあると推定される。
【0012】
PPDT繊維の繊維径及び繊維長は、特に限定しないが、繊維径が太すぎると、同一米坪における繊維本数が減少して引張強度や地合いの悪化を招くことから、繊維径は細い方が好ましい。一方、繊維径があまりに細いと、後に述べる扁平化処理、特にサンドミルでの懸濁液中での分散性が悪化し易かったり、サンドミル処理中に繊維同士が絡まり合うといった問題が生じ易くなる。また、繊維径が細くなるほど繊維の生産性が悪化するために高価となり、コストアップ要因となる。
PPDT繊維は、好ましくは、0.5〜5デニール(d)、特に好ましくは、0.5〜2デニールが適当である。
【0013】
PPDT繊維の繊維長が長すぎる場合も、後述するサンドミルにおける懸濁液中での分散性が悪化し易いとか、サンドミル処理中に繊維同士が絡まり合うといった問題が生じ易い。一方、あまりに繊維長が短いと、繊維1本当りの交点数が減少するため、不織布の強度低下を招き、特に1mm未満では、湿式不織布製造時にワイヤーからの繊維の脱落が多くなるといった不具合も生じる。従って、PPDT繊維の繊維長は、例えば、1〜10mm、好ましくは、2〜6mmが適当である。この範囲で、異なる繊維径又は繊維長を有するものを混合して使用してもよい。
【0014】
本発明で用いる扁平化は、球面間で押圧することによって達成される。例えば、球体又はビーズが多数収容されている容器内において、球体又はビーズが移動又は撹拌されている状態で、断面が円形のPPDT繊維を処理すると、PPDT繊維は、球体又はビーズの球面間で押圧され、扁平化される。この時の押圧の程度や、頻度は、容器内に収容されている球体の大きさ(直径)や、充填率、処理時間、撹拌の程度等によって変動する。
【0015】
球体としては、ポリ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミドに対して、押圧し、扁平化できるものであれば、各種の材質のものを使用することができる。例えば、ガラスや、アルミナ、ジルコニア、ジルコン、スチール、チタニアなどが好適に挙げることができる。球体としては、真球である必要はなく、球面を有し、球面間でPPDT繊維を扁平化できるものであれば特に限定されない。例えば、断面が楕円形であってもよい。但し、割れたり、欠けたりすることがあり、真球であることが好ましい。
【0016】
そのような球面を有する球体の大きさとしては、例えば、平均粒径0.1mm〜6mm、好ましくは、1mm〜5mmが適当である。あまり直径が大き過ぎると、装置が大きくなり過ぎるので好ましくない。一方、あまりに直径が小さいと、効率よく扁平化することが難しく、繊維との分離も困難となる。
球体の充填率(単位容積当たりに占める球体の容積)は、例えば、最密充填量の20〜90%、好ましくは、40〜80%程度が適当である。
【0017】
図1を参照すると、2つの球体(ビーズ)の間にPPDT繊維が挟まれた状態が示されている。この時の球面間の押圧力(F)によって、PPDT繊維は、部分的に扁平化される(繊維a)。そして、球体の密度や、処理時間等によって、部分的な扁平化が継続して行われることによって、PPDT繊維の全体に渡って扁平化が行われる(繊維b)。
【0018】
扁平化処理は、具体的には、例えば、サンドミルによって、行うことができる。
サンドミルは、固定された容器と、容器内に取り付けられた攪拌機と、容器内に充填されたメディア、例えば、球体(ビーズ)とからなり、容器内においては、メディアが、撹拌機によって、撹拌される機構となっている。サンドミルとしては、各種の形態のものがあり、例えば、縦型のものや、横型のものがあるが、どちらも使用可能である。
【0019】
具体的には、サンドグラインダーや、ダイノミル、ウルトラビスコミルなどの名称の装置が挙げられる。
サンドミルに用いられるメディアとしては、ガラスビーズや、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ、ジルコンビーズ、スチールビーズ、チタニアビーズなどが使用可能であり、平均粒径は0.1mm程度の微小のものから、6mm程度の大粒径のものまで使用可能である。
【0020】
サンドミル容器の中に充填するメディアの量は、最密充填量の20〜90%、好ましくは、40〜80%が好適である。充填率が低すぎると、繊維が十分に扁平化されずに容器から出てくる、いわゆるショートパスを起こし易い。一方、充填率が高いと、処理効率は良好となるが、連続式の場合、繊維が通り難くなるという問題が生じる。
【0021】
例えば、サンドミルでPPDT繊維を扁平化する場合には、PPDT繊維を媒体に分散させたスラリー状で行なうことが適当である。
媒体としては、取り扱いの容易性、汎用性などから水が通常最も適しているが、水を嫌う用途など特殊な目的の為にメタノールや、エタノールなどの有機溶媒及びこれらの有機溶媒と水との混合媒体を使用してもよい。また、分散液の中に繊維の分散性を良くするために分散剤等を添加してもよい。以下、水懸濁液の例について説明する。
【0022】
繊維の水懸濁液の固形分濃度は、通常0.01〜2.0質量%の範囲で調節することが適当である。0.01質量%未満では、処理効率が悪くなり易く、2.0質量%を超える濃度で処理すると、繊維が通りにくくなり、繊維同士が絡まってしまう等の問題が発生し易い。処理効率を考慮すれば、固形分濃度は、0.05〜1.0質量%の範囲で調節することが望ましい。
サンドミル処理は、バッチ式でも連続式でもよい。但し、生産効率を重視するならば、連続式が好ましい。連続式の場合には、送り流量を変更することで滞留時間(処理時間)を変更できる。また、数台の装置を直列に接続して処理することも可能である。
【0023】
これらメディアの材質の種類や、平均粒径、充填率、サンドミルの回転数、処理濃度及び処理時間等の処理条件を適宜選択することで扁平度(繊維直交断面における長径を短径で除したもの)や、扁平化率(繊維の長さ方向における扁平化部分の比率)を調整することができる。
このようにして得られた扁平PPDT繊維を用いて不織布を製造すると、繊維の扁平面が水平方向に配向するため繊維同士の接触が面接触となり、点接触である円形断面繊維に比べて繊維同士の接触面積が増加し、不織布の強度が向上する。特に、繊維の扁平化率が1未満である部分扁平繊維では、部分的に扁平化された幅の広い箇所が繊維の長さ方向に点在するため、その部分で引き抜き抵抗を生じ、強度向上効果が大きい。
【0024】
このようにして得られた扁平PPDT繊維を用いて不織布を製造する。不織布の形成方法としては、湿式法、乾式法のいずれでも構わないが、より良好な地合いが得られる湿式法が好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲で未処理の繊維を配合しても良く、補助繊維としてパルプやフィブリッド等を使用することができる。
シート化した不織布には、扁平PPDT繊維同士を接着するためにバインダー成分を配合する必要がある。バインダー成分としては、樹脂バインダー、繊維状バインダー等が挙げられるが、本発明では、樹脂バインダー、特に熱硬化性樹脂バインダーが好ましい。
【0025】
本発明で使用できる熱硬化性樹脂バインダーとしては、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂等が使用でき、これらの1種又は2種以上が適宜選択され、使用される。特に、耐熱性、機械強度、電気特性等を考慮するならば、エポキシ樹脂や、ポリイミド樹脂が好ましい。
【0026】
不織布にバインダーを付与する方法は特に限定されず、湿式法で形成した不織布に樹脂バインダー液をスプレーで散布する方法や、不織布を樹脂バインダー液に浸漬する方法、不織布に樹脂バインダー液をコートする方法等があり、またこれらの方法の組み合わせでも良く、樹脂バインダーを添加した後、熱風やドラムドライヤー、近赤外線、遠赤外線などにより加熱乾燥する。
また、樹脂バインダー液は、水系、溶剤系のいずれでも構わないが、環境面や安全性を考えると、水系が好ましい。樹脂バインダーの添加は、オンマシンで行ってもよいし、オフマシンで行ってもよい。
【0027】
こうして得られた不織布を熱カレンダー処理して、密度を調整するとともに表面平滑性を向上させ、更に熱硬化性樹脂バインダーの硬化を進めて不織布の強度を向上させる。熱カレンダーの熱ロール温度は、特に限定されないが、熱カレンダー処理前の不織布中における熱硬化性樹脂バインダーの軟化温度以上で、かつ熱硬化性樹脂バインダーの分解温度以下にする必要がある。好ましくは、該軟化温度よりも50℃以上高い温度であり、使用する樹脂バインダーの種類に応じて適宜調整する。
ちなみに、樹脂バインダーの軟化温度以下で処理すると、バインダーが軟化しないためにカレンダーの圧力下でバインダー皮膜が破壊され、不織布の強度が著しく低下する。一方、温度があまりに高いと、樹脂バインダーの熱分解が生じ、不織布の強度低下や異物発生等のトラブルを生じる。
【0028】
熱カレンダー処理時の線圧も特に限定するものではなく、目標とする密度に応じて適宜選択されるが、あまりに線圧が低すぎると、幅方向の密度のプロファイルや表面平滑性が悪化するため、線圧は0.5kN/cm以上が好ましく、特に好ましくは、1kN/cm以上である。上限としては、例えば、10kN/cm程度であろう。
不織布の密度は特に限定せず、不織布の強度や後のプリプレグ製造工程における樹脂ワニスの含浸性を考慮し、適宜決定される。ちなみに、密度が高すぎると、樹脂ワニスが含浸される空隙が少ないため、含浸量が少なくなってしまう。一方、密度が低すぎると、ワニス含浸後の乾燥工程でワニスが不織布内に沈み込み、表面付きが少なくなる。このようなプリプレグを用いて積層板をつくると、銅箔と不織布が直接接触し、積層板の銅箔ピール強度の低下、表面平滑性の悪化等を招き易く好ましくない。従って、熱カレンダー処理後の不織布の密度を0.5〜1.0g/cm3の範囲に調整するのが好ましい。
【0029】
上記のようにして作製した不織布にマトリックス樹脂ワニスを含浸する。マトリックス樹脂には、エポキシ樹脂を用いるのが一般的であるが、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂や、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド(BT)樹脂、フッ素樹脂など公知の樹脂が広く使用でき、1種又は2種以上が適宜選択され使用される。樹脂ワニス中には目的に応じて難燃剤や、硬化触媒、フィラー等を配合してももちろん構わない。
ワニスを含浸した不織布は、例えば、130〜160℃程度の条件下で加熱キュアーし、Bステージ(半硬化状態)にしてプリプレグとする。このプリプレグを銅箔と適宜組み合せて積層し、例えば、150〜250℃程度で加圧しながら熱成形して積層板を得る。特に、本発明のプリプレグは、薄物化が可能のため、ビルドアップ基板のビルドアップ層等に好適である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明について、実施例及び比較例によって、更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例及び比較例によって、何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、%とあるのは特に断わらない限り質量%を表す。
【0031】
実施例1
図2に示す円形断面を有するPPDT繊維(帝人製、商品名:テクノーラ、繊維径1.5d、繊維長3.0mm)を水に分散して固形分濃度0.3%のスラリーを調製した。次に、平均粒径3mmのアルミナビーズを充填率20%(最密充填量に対して)となるように充填した容量1400mlの横形サンドミル(シンマルエンタープライゼス製、商品名:DYNO−MILL TYPE KDL−PILOT)に、該スラリーを流量350ml/分(滞留時間2.6分)の条件で流送し、回転数2400rpm(周速12.6m/秒)で処理した。なお、処理温度は、冷却用循環水の温度を調節することにより、30℃に調節して処理を行った。処理後の繊維を図3に示す。処理後の繊維は、繊維の一部が部分的に扁平化されていた。
【0032】
この繊維を角型手抄きマシンで乾燥後の米坪が16g/m2となるように湿式法でシート化した。このシートに熱硬化性エポキシ樹脂エマルジョンを乾燥後の不織布中での含有率が20%となるようにスプレー法で添加し、加熱乾燥して米坪20g/m2の不織布を得た。
次いで、ロール温度200℃の熱カレンダーにより密度0.6g/cm3となるように処理して不織布を得た。
【0033】
実施例2
実施例1におけるアルミナビーズの充填率を70%とした以外は、実施例1と同様にしてサンドミル処理を行った。処理後の繊維を図4に示す。処理後の繊維は、繊維の長さ方向に沿って、全部が扁平化されていた。
この繊維を用いて、実施例1と同様にして不織布を得た。
【0034】
比較例1
実施例2におけるPPDT繊維の代わりに、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維(東レ・デュポン製、商品名:ケブラー、繊維径1.5d、繊維長3.0mm)を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンドミル処理を行ったが、サンドミル処理中に繊維が詰まり、連続処理が行えなかった。容器内から取り出した処理後の繊維はフィブリル化し、扁平ではなかった。
【0035】
比較例2
実施例1におけるサンドミル処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして不織布を得た。
【0036】
比較例3
比較例2における手抄き後の不織布の乾燥後の米坪を14g/m2、バインダーを添加・乾燥後の不織布のバインダー含有率を30%とした以外は、比較例2と同様にして不織布を得た。
【0037】
<不織布の耐溶剤強度>
カレンダーの通紙方向が長さ方向となるように、幅30mm、長さ150mmに不織布を裁断し、アセトン中に5分間浸漬後、スパン100mm、引張り速度10mm/分の条件で引張り試験を行い、ピーク強度(kN/m)を測定した。測定は5点づつ行い、平均値を算出した。
【0038】
<不織布の地合い>
不織布の地合いは、透過光による目視評価とし、以下の基準で評価した。
○:シートの濃淡ムラが少なく、ピンホールも少ない。
△:シートの濃淡ムラ及び/又はピンホールはあるが実用上問題ない。
×:シートの濃淡ムラ及び/又はピンホールが多く、不適である。
【0039】
実施例及び比較例の不織布の評価結果を以下の表1に示す。表1からも明らかなように、本発明の製造方法により扁平PPDT繊維を得ることが可能であり、この扁平PPDT繊維維による不織布は、通常の円形断面のPPDT繊維による不織布に比べ、強度が高く、地合いが良好で、ピンホールの少ない優れたものである。
【0040】
【表1】

Figure 0003762960
繊維A:PPDT繊維(帝人製、商品名:テクノーラ、繊維径1.5d、繊維長3.0mm)
繊維B:ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維(東レ・デュポン製、商品名:ケブラー、繊維径1.5d、繊維長3.0mm)
【0041】
【発明の効果】
本発明の製造方法により、扁平PPDT繊維を簡便、効率的、かつ安価に製造することができる。この扁平PPDT繊維は、通常の円形断面を有するパラ系アラミド繊維に比べ、不織布としたときの引張強度、地合いが良好であり、ピンホールも少なく、薄物の積層板用不織布を得るのに最適な繊維である。
【図面の簡単な説明】
【図1】扁平化の機構を示す図である。
【図2】扁平化の処理前のPPDT繊維の顕微鏡写真である。
【図3】実施例1で調製した部分扁平化PPDT繊維の顕微鏡写真である。
【図4】実施例2調製された、全体的に扁平化されたPPDT繊維の顕微鏡写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fibers (hereinafter simply referred to as “PPDT”) in which some or all of the fibers are flattened. More specifically, the present invention relates to a method for producing a flat para-aramid fiber suitable for producing a non-woven fabric having high strength even at a low surface area, in a simple, efficient and inexpensive manner.
[0002]
[Prior art]
Due to recent demands for light and thin electronic devices, there is an increasing demand for light and thin electronic components and printed wiring boards that constitute electronic devices. In order to meet this demand, development of high-density packaging technology has been urgently done, and multilayer printed wiring boards using the build-up method have become mainstream, but as an insulating layer for further weight reduction and miniaturization. Thinning of 50 μm or 30 μm is required.
[0003]
Currently, the build-up method that has become the mainstream is a method in which a glass cloth epoxy resin laminate is used as a core substrate, and a copper foil with resin is laminated on one or both sides. Development of a thin prepreg is desired because the layer thickness is inferior and the strength is weak because there is no reinforcing material. A glass cloth is generally used as a prepreg base material, but a nonwoven fabric using organic fibers is desired from the viewpoint of lightness, surface smoothness, suitability for laser processing, low dielectric constant, and the like.
[0004]
A typical example of an organic fiber nonwoven fabric that has been put to practical use as a substrate for multilayer boards is an aramid nonwoven fabric. In particular, since para-aramid fibers have a negative thermal expansion coefficient in the axial direction, they are effective in reducing the thermal expansion coefficient in the plane direction of the laminate. The aramid nonwoven fabric for laminates currently in practical use includes a nonwoven fabric obtained by blending a thermosetting resin binder or a meta-aramid pulp as a binder component with a para-aramid fiber and heat-calendering it.
However, when these non-woven fabrics are made thin (low US basis weight) in order to achieve the above-mentioned thinning, the strength decreases greatly, the process strength of the prepreg manufacturing process cannot be obtained, the unevenness of the texture is large, There were problems, such as increasing.
[0005]
As a method for solving the above-described decrease in strength, it is conceivable to simply increase the amount of thermosetting resin binder or meta-aramid pulp.
However, there are appropriate values for the amount of resin binder and pulp added, and if the amount is too large, the strength decreases. Moreover, in these methods, para-aramid fibers are relatively reduced, and the effect of reducing the thermal expansion coefficient described above is reduced. In addition, the improvement of unevenness of formation and the effect of reducing pinholes cannot be expected. Further, meta-aramid pulp is not preferred because it has a higher moisture absorption rate than para-aramid fiber, and therefore the moisture absorption rate of the laminate is increased, which adversely affects electrical characteristics, solder heat resistance, and the like.
[0006]
On the other hand, a method of blending para-aramid pulp in fibril form is also conceivable, but if the pulp is blended up to about 20%, there is an effect of improving the strength of the nonwoven fabric, but the thinning is achieved. The effect cannot be expected.
JP-A-5-163610 discloses a para-aromatic polyamide fiber having a flat cross section. However, this technique involves spinning through a specially shaped die having a flat cross section, and in order to maintain the flat shape, it is necessary to slow down the take-up speed of the coagulated yarn, resulting in poor productivity. is there.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a simple, efficient and inexpensive method for producing a flattened para-aramid fiber having a shape suitable for obtaining a high-strength non-woven fabric even at a low weight.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
When the present inventors flatten poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide (PPDT) fibers, they can be easily flattened by pressing the PPDT fibers between spherical surfaces. As a result, it was found that a nonwoven fabric excellent in tensile strength and texture and having few pinholes can be obtained as compared with a nonwoven fabric using a fiber having a normal circular cross section, and the present invention has been completed. That is, the present invention relates to a method of manufacturing a PPDT fiber in which part or all of the fiber is flattened, and the flattening is performed by pressing the PPDT fiber between spherical surfaces. .
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The PPDT fiber used in the present invention is a kind of para-aromatic polyamide fiber, and has the following chemical structure.
[0010]
—NH—Ar 1 —NHCO—Ar 2 —CO—
In the formula, Ar 1 is a p-phenylene group or a p-diphenyl ether group, and Ar 2 is a p-phenylene group. However, para-type aromatic polyamide fibers in which Ar 1 is a p-phenylene group alone, such as Kevlar (manufactured by Toray DuPont), are not included. The p-phenylene group or p-diphenyl ether group may have a substituent on the phenyl group. As such a substituent, for example, a halogen atom, a lower alkyl group (for example, a methyl group, an ethyl group, etc.) and the like can be preferably exemplified.
[0011]
In Ar 1 , the ratio of the p-phenylene group to the p-diphenyl ether is, for example, 1: 1.
Examples of PPDT fibers used in the present invention include Teijin Technora.
In addition, when poly-p-phenylene terephthalamide fiber (for example, Kevlar) is used as the para-aramid fiber, it is easily fibrillated (micronized) by flattening by pressing between spheres, especially by flattening by sand mill treatment. It is difficult to obtain flat fibers. The cause of this is not clear, but is presumed to be due to the difference in the fibril structure constituting the fiber.
[0012]
The fiber diameter and fiber length of the PPDT fiber are not particularly limited. However, if the fiber diameter is too large, the number of fibers in the same US basis weight will decrease, leading to deterioration of tensile strength and texture. . On the other hand, if the fiber diameter is too thin, problems such as flattening treatment described later, in particular, dispersibility in a suspension in a sand mill are likely to deteriorate, and fibers are entangled during the sand mill treatment. In addition, as the fiber diameter becomes thinner, the productivity of the fiber deteriorates and becomes expensive, which causes a cost increase.
The PPDT fiber is preferably 0.5 to 5 denier (d), particularly preferably 0.5 to 2 denier.
[0013]
Even when the fiber length of the PPDT fiber is too long, there is a problem that dispersibility in a suspension in a sand mill, which will be described later, is likely to deteriorate, or fibers are entangled during the sand mill treatment. On the other hand, if the fiber length is too short, the number of intersections per fiber will decrease, leading to a decrease in strength of the nonwoven fabric. . Therefore, the fiber length of the PPDT fiber is, for example, 1 to 10 mm, preferably 2 to 6 mm. Within this range, those having different fiber diameters or fiber lengths may be mixed and used.
[0014]
The flattening used in the present invention is achieved by pressing between spherical surfaces. For example, when a PPDT fiber having a circular cross section is processed in a state where the sphere or bead is moved or agitated in a container containing a large number of spheres or beads, the PPDT fiber is pressed between the spherical surfaces of the spheres or beads. And flattened. The degree and frequency of pressing at this time vary depending on the size (diameter) of the sphere accommodated in the container, the filling rate, the processing time, the degree of stirring, and the like.
[0015]
As the sphere, various materials can be used as long as they can be pressed and flattened against poly-p-phenylenediphenyl ether terephthalamide. For example, glass, alumina, zirconia, zircon, steel, titania and the like can be preferably cited. The sphere does not need to be a true sphere, and is not particularly limited as long as it has a spherical surface and can flatten the PPDT fiber between the spherical surfaces. For example, the cross section may be oval. However, it may crack or chip and is preferably a true sphere.
[0016]
As the size of the sphere having such a spherical surface, for example, an average particle diameter of 0.1 mm to 6 mm, preferably 1 mm to 5 mm is appropriate. If the diameter is too large, the device becomes too large, which is not preferable. On the other hand, if the diameter is too small, it is difficult to efficiently flatten and separation from the fibers becomes difficult.
The filling rate of the sphere (the volume of the sphere per unit volume) is, for example, 20 to 90%, preferably about 40 to 80% of the closest packing amount.
[0017]
Referring to FIG. 1, a state where PPDT fibers are sandwiched between two spheres (beads) is shown. The PPDT fiber is partially flattened (fiber a) by the pressing force (F) between the spherical surfaces at this time. Then, the flattening is performed over the entire PPDT fiber by continuously performing the partial flattening according to the density of the sphere, the processing time, and the like (fiber b).
[0018]
Specifically, the flattening treatment can be performed by, for example, a sand mill.
The sand mill is composed of a fixed container, a stirrer mounted in the container, and a medium filled in the container, for example, a sphere (bead). In the container, the medium is stirred by the stirrer. It is a mechanism. There are various types of sand mills, for example, a vertical type and a horizontal type, both of which can be used.
[0019]
Specific examples include devices such as sand grinders, dyno mills, and ultra visco mills.
As the media used for the sand mill, glass beads, alumina beads, zirconia beads, zircon beads, steel beads, titania beads and the like can be used, and the average particle diameter is from about 0.1 mm to about 6 mm. Larger particle sizes can be used.
[0020]
The amount of the medium filled in the sand mill container is 20 to 90%, preferably 40 to 80% of the closest packing amount. If the filling rate is too low, a so-called short pass is easily caused in which the fibers come out of the container without being sufficiently flattened. On the other hand, when the filling rate is high, the processing efficiency is good, but in the case of the continuous type, there is a problem that it becomes difficult for the fibers to pass.
[0021]
For example, when the PPDT fiber is flattened with a sand mill, it is appropriate to carry out the slurry in which the PPDT fiber is dispersed in a medium.
As a medium, water is usually the most suitable because of its ease of handling and versatility, but for special purposes such as applications that dislike water, methanol, ethanol and other organic solvents, and these organic solvents and water. Mixed media may be used. Further, a dispersant or the like may be added to the dispersion to improve the dispersibility of the fibers. Hereinafter, examples of the water suspension will be described.
[0022]
It is appropriate to adjust the solid content concentration of the aqueous fiber suspension in the range of usually 0.01 to 2.0% by mass. If it is less than 0.01% by mass, the processing efficiency tends to be poor, and if it is processed at a concentration exceeding 2.0% by mass, it becomes difficult for the fibers to pass and problems such as the fibers becoming entangled easily. Considering the processing efficiency, it is desirable to adjust the solid content concentration in the range of 0.05 to 1.0 mass%.
The sand mill treatment may be a batch type or a continuous type. However, the continuous type is preferable if production efficiency is important. In the case of the continuous type, the residence time (processing time) can be changed by changing the feed flow rate. It is also possible to connect several devices in series for processing.
[0023]
Flatness (the major axis in the fiber orthogonal cross section divided by the minor axis) by appropriately selecting the processing conditions such as material type, average particle size, filling rate, rotational speed of sand mill, processing concentration and processing time ) And the flattening rate (the ratio of the flattened portion in the fiber length direction) can be adjusted.
When a non-woven fabric is produced using the flat PPDT fibers obtained in this manner, the flat surfaces of the fibers are oriented in the horizontal direction, so that the fibers are in contact with each other, and the fibers are in contact with each other compared to the circular cross-section fibers that are point contacts. This increases the contact area and improves the strength of the nonwoven fabric. In particular, in partially flat fibers with a flattening rate of the fiber of less than 1, the partially flattened wide portions are scattered in the length direction of the fibers. Great effect.
[0024]
A nonwoven fabric is produced using the flat PPDT fibers thus obtained. As a method for forming the nonwoven fabric, either a wet method or a dry method may be used, but a wet method capable of obtaining a better texture is preferable. Moreover, you may mix | blend an untreated fiber in the range which does not impair the effect of this invention, and a pulp, a fibrid, etc. can be used as an auxiliary fiber.
In order to adhere flat PPDT fibers to the sheeted nonwoven fabric, it is necessary to blend a binder component. Examples of the binder component include a resin binder and a fibrous binder. In the present invention, a resin binder, particularly a thermosetting resin binder is preferable.
[0025]
The thermosetting resin binder that can be used in the present invention is not particularly limited. For example, epoxy resin, phenol resin, melamine resin, acrylic resin, polyimide resin, polyamideimide resin, silicone resin, and the like can be used. Species or two or more species are appropriately selected and used. In particular, when considering heat resistance, mechanical strength, electrical characteristics, etc., an epoxy resin or a polyimide resin is preferable.
[0026]
The method for imparting a binder to the nonwoven fabric is not particularly limited, a method of spraying a resin binder liquid on a nonwoven fabric formed by a wet method, a method of immersing the nonwoven fabric in a resin binder solution, a method of coating the nonwoven fabric with a resin binder solution Also, a combination of these methods may be used, and after adding a resin binder, heat drying is performed with hot air, a drum dryer, near infrared rays, far infrared rays, or the like.
The resin binder liquid may be either water-based or solvent-based, but water-based is preferable in consideration of the environment and safety. The addition of the resin binder may be performed on-machine or off-machine.
[0027]
The nonwoven fabric thus obtained is subjected to thermal calendering to adjust the density and improve the surface smoothness, and further cure the thermosetting resin binder to improve the strength of the nonwoven fabric. The heat roll temperature of the heat calender is not particularly limited, but it needs to be not less than the softening temperature of the thermosetting resin binder in the nonwoven fabric before the heat calendering treatment and not more than the decomposition temperature of the thermosetting resin binder. Preferably, the temperature is 50 ° C. or more higher than the softening temperature, and is adjusted as appropriate according to the type of resin binder to be used.
Incidentally, when the treatment is performed at a temperature lower than the softening temperature of the resin binder, since the binder is not softened, the binder film is destroyed under the pressure of the calendar, and the strength of the nonwoven fabric is remarkably lowered. On the other hand, when the temperature is too high, thermal decomposition of the resin binder occurs, causing troubles such as a decrease in strength of the nonwoven fabric and generation of foreign matter.
[0028]
The linear pressure at the time of thermal calendering is not particularly limited, and is appropriately selected according to the target density. However, if the linear pressure is too low, the density profile in the width direction and the surface smoothness deteriorate. The linear pressure is preferably 0.5 kN / cm or more, particularly preferably 1 kN / cm or more. As an upper limit, it will be about 10 kN / cm, for example.
The density of the nonwoven fabric is not particularly limited, and is appropriately determined in consideration of the strength of the nonwoven fabric and the impregnating property of the resin varnish in the subsequent prepreg manufacturing process. Incidentally, when the density is too high, the amount of impregnation is reduced because there are few voids impregnated with the resin varnish. On the other hand, if the density is too low, the varnish sinks into the nonwoven fabric in the drying step after impregnation of the varnish, and the surface attachment decreases. When a laminated board is made using such a prepreg, the copper foil and the non-woven fabric are in direct contact with each other, and the copper foil peel strength of the laminated board is deteriorated and the surface smoothness is deteriorated. Therefore, it is preferable to adjust the density of the non-woven fabric after the thermal calendar treatment to a range of 0.5 to 1.0 g / cm 3 .
[0029]
The nonwoven fabric produced as described above is impregnated with a matrix resin varnish. As the matrix resin, an epoxy resin is generally used, but known resins such as a polyphenylene ether (PPE) resin, a phenol resin, a polyimide resin, a bismaleimide (BT) resin, and a fluorine resin can be widely used. Species or two or more species are appropriately selected and used. Of course, a flame retardant, a curing catalyst, a filler or the like may be blended in the resin varnish depending on the purpose.
The nonwoven fabric impregnated with the varnish is heated and cured under a condition of about 130 to 160 ° C., for example, to be a B stage (semi-cured state) to obtain a prepreg. The prepreg is appropriately combined with a copper foil and laminated, and for example, thermoformed while being pressed at about 150 to 250 ° C. to obtain a laminated board. In particular, since the prepreg of the present invention can be thinned, it is suitable for a build-up layer of a build-up substrate.
[0030]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, the scope of the present invention is not limited at all by these Examples and comparative examples.
In Examples and Comparative Examples, “%” means “% by mass” unless otherwise specified.
[0031]
Example 1
A PPDT fiber (trade name: Technora, fiber diameter 1.5d, fiber length 3.0 mm) having a circular cross section shown in FIG. 2 was dispersed in water to prepare a slurry having a solid content concentration of 0.3%. Next, a horizontal sand mill having a capacity of 1400 ml filled with alumina beads having an average particle diameter of 3 mm so as to have a filling rate of 20% (relative to the closest packing amount) (manufactured by Shinmaru Enterprises, trade name: DYNO-MILL TYPE KDL) -PILOT), the slurry was fed at a flow rate of 350 ml / minute (residence time 2.6 minutes) and processed at a rotational speed of 2400 rpm (circumferential speed 12.6 m / second). The treatment temperature was adjusted to 30 ° C. by adjusting the temperature of the circulating water for cooling. The treated fiber is shown in FIG. The treated fibers were partially flattened partially.
[0032]
This fiber was formed into a sheet by a wet method so that the rice paper weight after drying was 16 g / m 2 with a square hand-making machine. A thermosetting epoxy resin emulsion was added to this sheet by a spray method so that the content in the nonwoven fabric after drying was 20%, and dried by heating to obtain a nonwoven fabric having a rice basis weight of 20 g / m 2 .
Subsequently, it processed so that it might become a density of 0.6 g / cm < 3 > with the heat | fever calendar with a roll temperature of 200 degreeC, and the nonwoven fabric was obtained.
[0033]
Example 2
The sand mill treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that the packing rate of alumina beads in Example 1 was set to 70%. The treated fiber is shown in FIG. The treated fibers were all flattened along the length direction of the fibers.
Using this fiber, a nonwoven fabric was obtained in the same manner as in Example 1.
[0034]
Comparative Example 1
Example except that poly-p-phenylene terephthalamide fiber (manufactured by Toray DuPont, trade name: Kevlar, fiber diameter 1.5d, fiber length 3.0 mm) was used instead of the PPDT fiber in Example 2. Although the sand mill treatment was performed in the same manner as in No. 1, fibers were clogged during the sand mill treatment, and continuous treatment could not be performed. The treated fiber taken out from the container was fibrillated and was not flat.
[0035]
Comparative Example 2
A nonwoven fabric was obtained in the same manner as in Example 1 except that the sand mill treatment in Example 1 was not performed.
[0036]
Comparative Example 3
Nonwoven fabric in the same manner as in Comparative Example 2, except that the basis weight after drying of the nonwoven fabric after hand-drawing in Comparative Example 2 was 14 g / m 2 , and the binder content of the nonwoven fabric after adding and drying the binder was 30%. Got.
[0037]
<Solvent resistance of nonwoven fabric>
Cut the non-woven fabric into a width of 30 mm and a length of 150 mm so that the paper passing direction of the calendar is the length direction, and after immersion in acetone for 5 minutes, perform a tensile test under conditions of a span of 100 mm and a pulling speed of 10 mm / min. Peak intensity (kN / m) was measured. The measurement was performed 5 points at a time and the average value was calculated.
[0038]
<Nonwoven fabric texture>
The texture of the nonwoven fabric was evaluated by visual evaluation using transmitted light and evaluated according to the following criteria.
○: There is little unevenness in the density of the sheet, and there are few pinholes.
Δ: Although there are uneven density and / or pinholes in the sheet, there is no practical problem.
X: Sheet unevenness and / or pinholes are large and unsuitable.
[0039]
The evaluation results of the nonwoven fabrics of Examples and Comparative Examples are shown in Table 1 below. As is apparent from Table 1, it is possible to obtain flat PPDT fibers by the production method of the present invention, and the nonwoven fabric made of this flat PPDT fiber has higher strength than the nonwoven fabric made of the normal circular cross-section PPDT fiber. It has excellent texture and few pinholes.
[0040]
[Table 1]
Figure 0003762960
Fiber A: PPDT fiber (manufactured by Teijin, trade name: Technora, fiber diameter 1.5d, fiber length 3.0 mm)
Fiber B: Poly-p-phenylene terephthalamide fiber (manufactured by Toray DuPont, trade name: Kevlar, fiber diameter 1.5d, fiber length 3.0 mm)
[0041]
【The invention's effect】
By the production method of the present invention, flat PPDT fibers can be produced simply, efficiently, and inexpensively. This flat PPDT fiber has good tensile strength and texture when made into a nonwoven fabric compared to a para-aramid fiber having a normal circular cross section, and has few pinholes, making it ideal for obtaining a thin nonwoven fabric for laminates. Fiber.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a flattening mechanism.
FIG. 2 is a photomicrograph of PPDT fiber before flattening treatment.
3 is a photomicrograph of partially flattened PPDT fiber prepared in Example 1. FIG.
4 is a photomicrograph of the totally flattened PPDT fiber prepared in Example 2. FIG.

Claims (2)

繊維の一部又は全てが扁平化されているポリ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミド繊維を製造する方法であって、前記扁平化が、ポリ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミド繊維を球面間で押圧することにより行われることを特徴とする方法。A method for producing a poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber in which part or all of the fiber is flattened, wherein the flattening presses the poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber between spherical surfaces. A method characterized by being performed. 前記扁平化が、サンドミルで行われる請求項1に記載の方法。The method according to claim 1, wherein the flattening is performed in a sand mill.
JP2002021238A 2002-01-30 2002-01-30 Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber Expired - Fee Related JP3762960B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002021238A JP3762960B2 (en) 2002-01-30 2002-01-30 Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002021238A JP3762960B2 (en) 2002-01-30 2002-01-30 Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003221729A JP2003221729A (en) 2003-08-08
JP3762960B2 true JP3762960B2 (en) 2006-04-05

Family

ID=27744536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002021238A Expired - Fee Related JP3762960B2 (en) 2002-01-30 2002-01-30 Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3762960B2 (en)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06212587A (en) * 1991-03-11 1994-08-02 New Oji Paper Co Ltd Production of fine fibrous cellulose
JPH05163610A (en) * 1991-12-18 1993-06-29 Teijin Ltd Aromatic polyamide flat yarn
JP2891071B2 (en) * 1993-01-19 1999-05-17 住友化学工業株式会社 Method for producing para-based aromatic polyamide paper
JP3142777B2 (en) * 1996-05-22 2001-03-07 帝人株式会社 Aromatic polyamide bristles
JP3807302B2 (en) * 2001-06-18 2006-08-09 王子製紙株式会社 Method for producing partially flattened synthetic fiber

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003221729A (en) 2003-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2455053C (en) Sheet material and its use in circuit boards
US20050118910A1 (en) Base material for laminate and process for producing the same
JP3401381B2 (en) Aromatic polyamide fiber paper, prepreg and laminate made of the aromatic polyamide fiber paper
CA2455078C (en) Solid sheet material especially useful for circuit boards
US7459044B2 (en) Sheet material especially useful for circuit boards
JPWO2006077789A1 (en) Polyketone fiber paper, polyketone fiber paper core for printed wiring board and printed wiring board
JP3762960B2 (en) Method for producing flat poly-p-phenylene diphenyl ether terephthalamide fiber
US20040132372A1 (en) Solid sheet material especially useful for circuit boards
JP2006057074A (en) Prepreg and laminated sheet, and printed wiring board
JP4240035B2 (en) Partially flattened synthetic fibers for non-woven fabric production
JP2003324257A (en) Fluororesin printed wiring board and manufacturing method therefor
JP3807302B2 (en) Method for producing partially flattened synthetic fiber
JP2004091948A (en) Fluororesin fiber sheet, metal-clad substrate for printed circuit board using the sheet and method for producing the board
JP3475234B2 (en) Aromatic polyamide fiber paper
JP4778833B2 (en) Laminate substrate and prepreg, and laminate
JP3484455B2 (en) Aromatic polyamide fiber paper
JP2002138385A (en) Nonwoven fabric of staple fiber of polyimide, method for producing the same and prepreg using the nonwoven fabric
JP2003031911A (en) Substrate for circuit board, prepreg, and circuit board
JP2003306885A (en) Heat-resistant thin paper, prepreg composed thereof and laminate for printed circuit board
JP2002212893A (en) Aromatic polyamide fiber paper
JP2004243605A (en) Fluoroplastic fiber sheet, metal clad substrate for printed wiring board using the sheet and its manufacturing method
JP2020513484A (en) Aramid paper suitable for use in electronic applications
JP2001355193A (en) Fluororesin fiber paper and method for producing the same
JP2003309335A (en) Basic material sheet for printed wiring board and manufacture of the same
JP2002275796A (en) Heat-resistant tissue paper, prepreg made therefrom, and laminate for printed board

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3762960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140127

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees