JP3757000B2 - Hub clutch device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、4輪駆動車の前輪に取り付け、車軸とホイールハブの間で駆動力の伝達と遮断を切り換えるハブクラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パートタイム式の4輪駆動車において、前輪ハブと車軸の間にハブクラッチ装置を組み込み、ホイールに対する駆動力の伝達状態を切り換えるようにしている。
【0003】
従来のハブクラッチ装置は、車軸に嵌合したスライドギヤを軸方向に移動自在とし、このギヤをホイールハブに対して係脱させ、係合時に車軸とホイールハブを直結した4輪駆動状態とし、離脱時は2輪駆動状態となる構造を有し、この駆動の切り換えには、圧力流体、例えばエア圧力を使用するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エア圧力でスライドギヤの移動を制御する場合、4輪駆動又は2輪駆動の何れかの状態を維持し続けるために、常時エア圧を保持する必要があり、このため、ハブやスピンドル部に設けたシールに常時圧力が作用し、該シールの摩耗がはげしく耐久性に劣るという問題がある。
【0005】
そこで、この発明の課題は、4輪駆動と2輪駆動の切り換え時のみ切り換えに必要な時間だけ流体の圧力を作用させ、それ以外の時は流体の圧力によって結合部材を保持しておく必要をなくし、シールの耐久性を向上させることができるハブクラッチ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、車軸に連結する駆動部材とホイールハブに連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌合させ、駆動部材と従動部材の間に一方向クラッチを組み込み、前記駆動部材と従動部材の結合と切離しを圧力流体の制御によって行ない、前記駆動部材と従動部材の結合と切り離しを行なう圧力流体の作用時間をタイマーにより設定するようにしたハブクラッチ装置において、駆動部材と従動部材の間に一方向クラッチを2列に配置し、両一方向クラッチの作用方向を前進方向と後進方向の組み合せとし、駆動部材は、前進方向の一方向クラッチの内輪と常時結合し、後進方向の一方向クラッチの内輪と結合する位置と切り離す位置との間で移動するようになっている構成を採用したものである。
【0013】
ここで、結合部材を移動させる流体は、エアの負圧又は正圧の何れか一方又は両方を使用し、4輪駆動と2輪駆動の切り換え時にのみタイマーで設定された時間だけ圧力流体を作用させ、切り換わった後は大気圧に戻す。4輪駆動状態はスプリングの押圧弾性によって保持し、2輪駆動状態は従動部材の蓋に対するマグネットの吸着によって保持する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。
【0015】
図1と図2に示す第1の実施形態において、1はハブクラッチ装置、2は4輪駆動車の前輪車軸であり、この前輪車軸2は、車両の駆動系と連結した等速ジョイント3の軸部より成っている。
【0016】
上記前輪車軸2にはスピンドル4が外嵌し、車両のナックル5に該スピンドル4が固定支持されていると共に、スピンドル4が軸受6を介してホイールハブ8を回動自在に支持している。
【0017】
前輪車軸2の先端部には、ハブクラッチ装置1の駆動部材である内輪9がセレーション10を介して回転が一体で軸方向に移動自在となるよう外嵌挿され、この内輪9の外周面に外歯歯車24を設けると共に、内輪9の外側に従動部材となる外輪13が回転可能に外嵌し、この外輪13は後端面が複数のボルト14によってホイールハブ8の端面に固定され、外輪13の内輪面に前記外歯歯車24が噛合及び離脱自在となる内歯歯車25が設けられている。
【0018】
前記外輪13の先端は一体に設けた蓋部分26aによって密閉され、外周を外輪13の内周に気密状となるよう固定したダイヤフラム27aの内周が内輪9に気密状態で軸方向に一体動するよう結合され、外輪13の内部はダイヤフラム27aによって両側が遮断された二つの気密室29、30になっている。
【0019】
上記ダイヤフラム27aと蓋部分26aの対向面間に、内輪9を後退側の位置に常時押圧するスプリング31が縮設され、蓋部分26aの内面側中央に、内輪9が前進側の位置にあるとき、ダイヤフラム27aの固定用座金27bを吸着し、外歯歯車24が内歯歯車25から離脱した状態を保持するマグネット33がケース32を介して固定されている。
【0020】
前記内輪9を移動させて2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを制御するため、ハブクラッチ装置1には、両気密室29、30に対して個々に連通する2経路のエア通路34、35が設けてある。
【0021】
外側の気密室29に対する第1のエア通路35は、外輪13に該気密室29と連通するよう設けた通路35bと、スピンドル4とホイールハブ8間の空間35cと、この空間35cに組込んだ軸受6内の隙間及び該空間35cと連通するようスピンドル4の後端に設けた通路35dとによって形成され、通路35dに接続したエア配管58が後述するエア源に接続される。
【0022】
また、内側の気密室30に対する第2のエア通路34は、前輪車軸2とスピンドル4の嵌合面間に生じた隙間34bと、この隙間34bと連通するようスピンドル4の後端に設けた通路34cとで形成され、この通路34cに接続したエア配管57がエア源に接続される。
【0023】
なお、両気密室29と30は、スピンドル4の先端に螺合したナット41と外輪13の内周の間に組込んだオイルシール42によって気密状態が保持され、第2の通路35をスピンドル4とホイールハブ8の間に、第1の通路34を前輪車軸2とスピンドル4の間に設けることにより、通路の形成にホイールハブ8内のスペースを有効に利用でき、ハブクラッチ装置1全体の小径化が可能になる。
【0024】
第1の実施形態のハブクラッチ装置1は上記のような構成であり、4輪駆動時は、図2に示すように、内輪9を後方に移動させ、外歯歯車24を内歯歯車25に噛合させる。
【0025】
これにより、前輪車軸2と外輪13が直結された4輪駆動状態になり、エンジンブレーキも前後輪で同時に効かせることができる。
【0026】
また、上記4輪駆動状態から2輪駆動状態に切り換えるには、密閉された外側の気密室29内のエアを吸引し、ダイヤフラム27aに作用する負圧により、スプリング31に打ち勝って内輪9を外方に移動させ、マグネット33を蓋部分26aに吸着させることにより、図1の如く、外歯歯車24を内歯歯車25から離脱させればよい。
【0027】
上記のように、2輪駆動状態と4輪駆動の状態の切り換えは、ダイヤフラム27aの両側の気密室29又は30の何れかに負圧又は正圧を作用させればよいと共に、2輪駆動状態はマグネット33の蓋部分26aに対する吸着によって保持し、4輪駆動状態はスプリング31の押圧力によって保持する。この第1の実施形態における2輪駆動と4輪駆動の切り換えを行なう動作制御装置は、後述する第2、第3の実施形態で説明するものを採用する。
【0028】
次に、図3乃至図10は、ハブクラッチ装置の第2の実施形態を示している。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符合を用いて説明もしくは同一符合を付して説明に代える。
【0029】
第2の実施形態のハブクラッチ装置1における前輪車軸2には、スピンドル4が外嵌し、スピンドル4がテーパ軸受6、7を介してホイールハブ8を回動自在に支持している。
【0030】
前輪車軸2の先端部には、図4と、図5に示すように、ハブクラッチ装置1の駆動部材の一つである可動輪9が、セレーション溝10を介して、回転が一体で軸方向に移動自在となるよう外嵌挿され、この可動輪9の外側に、駆動部材の他の一つである内輪11が、一体に回転すると共に軸方向に可動となるようセレーション溝12を介して外嵌挿されている。
【0031】
上記可動輪9と内輪11の外側に、従動部材となる外輪13が回転可能に外嵌し、この外輪13は後部端面が複数のボルト14によってホイールハブ8の端面に固定され、この外輪13の内周面と前記内輪11の間に、該内輪11を含む一方向クラッチ15が組み込まれている。
【0032】
この一方向クラッチ15は図3と図7に示すように、内輪11と外輪13に対向して設けた円筒面11a、13a間に径の異なる2つの環状保持器16、17を設け、その各保持器16、17に設けたポケット18、19にそれぞれスプラグ20を組込んで形成され、各スプラグ20はリボンスプリング21によって常に傾倒する方向にモーメントを受けている。
【0033】
上記構造の一方向クラッチ15では、内輪11(車軸)の回転が外輪13(ホイールハブ)の回転を上回ったときスプラグ20が傾倒して各円筒面11a、13aに係合し、トルクを伝達する。逆に外輪13の回転が内輪11の回転を上回ると各スプラグ20に対して外輪13がフリーランニング(オーバランニング)の状態となり、トルク伝達が行なわれない。この実施例では一方向クラッチ15がロックする回転方向を車輌の前進走行時の回転方向となるように設定している。なお、内輪11と外輪13の間には、内輪11の両端部に支持メタル22、23が設けてある。
【0034】
上記一方向クラッチ15の内輪11の後端とテーパ軸受6の間に、スピンドル4に外嵌するナット41を設け、このナット41と外輪13の後端部内周面との間にオイルシール42が組み込まれている。
【0035】
前記可動輪9は、前輪車軸2及び内輪11に対して軸方向に移動自在となり、この可動輪9の先端部外周面に外歯歯車24が設けられ、外輪13の内周面で一方向クラッチ15に近接する位置に内歯歯車25が設けられ、可動輪9を軸方向に移動させることにより、外歯歯車24は、内歯歯車25と噛合する位置と離脱する位置とに変化することになる。
【0036】
前記外輪13の先端側開口は磁性金属材料を用いた蓋26によって密閉され、該外輪13の先端側内部に結合部材となるスライダー27が軸方向に摺動自在となるよう嵌挿されている。
【0037】
このスライダー27は、可動輪9と軸方向に一体動するよう固定化され、その外周面に設けたシールリング28が外輪13の内周面に摺接し、外輪13内で該スライダー27の前後に遮断した圧力室29、30を形成している。
【0038】
上記スライダー27と蓋26の対向面間には、スライダー27を介して可動輪9を常時外歯歯車24が内歯歯車25に噛合する方向の移動弾性を付勢するスプリング31が縮設され、このスライダー27の中央部分で蓋26と対向する面に収納ケース32を介してマグネット33が取り付けられている。
【0039】
このマグネット33は、スライダー27が外方に移動して内歯歯車25から外歯歯車24が離脱した位置にあるとき、蓋26に吸着するようになっており、このときマグネット33は、圧縮したスプリング31の反撥力に打ち勝ってスライダー27を保持する磁力に設定されている。
【0040】
前記蓋26の中央部分には、ピンケース38が貫通状に固定され、このケース38でピン39を軸方向に移動自在となるよう気密状に支持し、2輪駆動状態時にエア通路などでのエアもれで故障した場合、ドライバーがピン39を押し込むと、該ピン39で収納ケース32を介してマグネット33を蓋26から強制的に引き離し、スプリング31で外歯歯車24を内歯歯車25に噛み合わせた4輪駆動状態にするフェールセーフ機能をもたせている。
【0041】
前記スライダー27を負圧の作用で移動させて2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを行なうため、2つのエア通路が設けられている。
【0042】
第1のエア通路35は、外側の気密室29と連通し、4輪駆動状態のスライダー27を2輪駆動状態に切り換えるためのものであり、図3乃至図6の如く、外輪13を軸方向に貫通し、外側の気密室29と蓋26の切欠部35aを介して連通する通路35bと、スピンドル4とホイールハブ8の間の空間35cと、スピンドル4の後端に該空間35cと連通するよう設けた通路35dとによって形成されている。
【0043】
また、第2のエア通路34は、可動輪9と内輪11の嵌合するセレーション溝12間に生じ、内側の気密室30と連通する隙間34aと、前輪車軸2とスピンドル4の嵌合面間に生じた隙間34bと、スピンドル4の後端にこの隙間34bと連通するよう設けた通路34cとによって形成され、内側の気密室30に負圧を作用させることにより、2輪駆動状態のスライダー27を4輪駆動状態の位置に切り換えることになる。
【0044】
図8は、上記した第1、第2のエア通路34、35と接続され、スライダー27の2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを制御する動作制御装置を示している。
【0045】
図8に示す制御装置において、負圧源51は、エンジンのインテークマニホールドやポンプ、コンプレッサであり、負圧源51と接続した負圧パイプ52は途中にチェックバルブ53と負圧タンク54が設けられ、二又に分岐した先端側は第1の電磁弁55と第2の電磁弁56に各々接続されている。
【0046】
上記負圧源51としてインテークマニホールドを用いる場合、エンジンの加速時に負圧が得られないので、負圧タンク54は、負圧エアの不足発生を防止するために有効である。
【0047】
第1の電磁弁55は、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切り換えを行なうためのものであり、この電磁弁55から分岐した第1パイプ57の先端は、ハブクラッチ装置における第2のエア通路34とスピンドル4の後端の通路34cの部分で接続されている。
【0048】
また、第2の電磁弁56は4輪駆動状態から2輪駆動状態への切り換えを行なうためのものであり、この電磁弁56から分岐した第2パイプ58の先端は、ハブクラッチ装置における第1のエア通路35とスピンドル4の後端の通路35dの部分で接続されている。
【0049】
上記、両電磁弁55、56の出側には大気圧用のパイプ59が接続され、第1の電磁弁55は、通電時に負圧パイプ52と第1パイプ57を連通させ、通電が切れると負圧パイプ52と第1パイプ57の連通を遮断し、第1パイプ57と大気圧用のパイプ59を接続する。
【0050】
また、第2の電磁弁56は、通電時に負圧パイプ52と第2パイプ58を連通させ、通電が切れると負圧パイプ52と第2パイプ58の連通を遮断し、第2パイプ58と大気圧用のパイプ59を接続することになる。
【0051】
両電磁弁55、56を別個に作動させるため、電源60と両電磁弁55、56を接続する回路の途中に、切り換え用のハブロックスイッチ61と、第1の電磁弁55用の第1のタイマー62と第2の電磁弁56用の第2のタイマー63とが設けられ、前記スイッチ61の操作によって両電磁弁55、56への通電を切り換えると共に、タイマー62、63は、2輪駆動状態と4輪駆動状態の相互の切り換えに必要な時間だけスライダー27に負圧が作用するように、通電時間が設定されている。
【0052】
この発明の第2の実施形態のハブクラッチ装置は上記のような構成であり、次に、この装置を用いた車輪の走行状態について説明する。
【0053】
2駆走行状態では、図3と図4に示すように、マグネット33を蓋26に吸着させ、スプリング31を圧縮してスライダー27と可動輪9を外側に移動させ、外歯歯車24を内歯歯車25から離脱した状態にしておく。
【0054】
この状態では一方向クラッチ15がフリーランニングし、車軸(駆動部材)とホイールハブ(従動部材)が完全に切離された状態になるため、ホイールハブのトルクが、車軸に伝達されない。
【0055】
このため、トランスファより動力を切離された前輪車軸2には、エンジン及びタイヤの両方から駆動力が伝わらず、後輪だけの2輪走行になるため、トランスファから前輪車軸までの駆動系を停止させることができる。
【0056】
図8はこのときの動作制御装置の状態を示し、第1、第2両電磁弁55、56は通電切れにより、スプールが負圧パイプ52に対して第1、第2パイプ57及び58の連通を遮断する位相にあり、これにより、第1、第2エア通路34、35と気密室29、30は共に大気圧となっている。
【0057】
次に、上記2駆走行状態から直結された4駆走行に切り換えるには、図9のように、ハブロックスイッチ61を4輪駆動側にすると、第1のタイマー62を介して第1の電磁弁55に通電となり、該電磁弁55は負圧パイプ52と第1パイプ57を連通させ、負圧源51の負圧が第1パイプ57を通り、第2のエア通路34から内側の気密室30に作用する。
【0058】
図5のように第2エア通路34によって密封された気密室30内のエアを吸引すると、スライダー27に作用する負圧により、該スライダー27をマグネット33の吸着力に打ちかって蓋26から引き離し、スプリング31の押圧力とによって該スライダー27と可動輪9を内方へ移動させ、外歯歯車24を外輪13の内歯歯車25に噛合させる。これにより、前輪車軸2と外輪13が直結された4輪駆動状態になり、エンジンブレーキも前後輪で同時に効かせることができる。
【0059】
タイマー62の設定時間経過後は、第1の電磁弁55に対する通電が遮断され、該電磁弁55は負圧パイプ52と第1パイプ57の連通を遮断すると共に、第1パイプ57と大気側のパイプ59を連通した位相となり、圧力室30内は大気圧となる。
【0060】
また、上記直結された4輪駆動状態から2輪駆動状態に切り換えるには、図10に示すように、ハブロックスイッチ61を2輪駆動側に切り換える。これによって、第2のタイマー63を介して第2の電磁弁56に通電となり、この電磁弁56は負圧パイプ52と第2パイプ58を連通する位相となり、負圧源51の負圧が第2パイプ58から第1のエア通路35を通って外側の気密室29に作用する。
【0061】
外側の気密室29に作用する負圧により、スライダー27と可動輪9をスプリング31に打ち勝って外方に移動させ、マグネット33を蓋26に吸着させることにより、外歯歯車24を内歯歯車25から離脱させればよい。
【0062】
第2のタイマー63は設定した時間の経過後に第2の電磁弁56への通電を切り、該電磁弁56は負圧パイプ52と第2パイプ58の連通を遮断し、第2パイプ58とパイプ59を連通して気密室29内を大気圧にする。
【0063】
上記のように2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えは、スライダー27の両側の気密室29又は30の何れかに負圧を作用させればよいと共に、2輪駆動状態はマグネット33の蓋26に対する吸着によって保持し、4輪駆動状態はスプリング31の押圧力によって保持する。
【0064】
従って、切り換え動作後において、負圧を作用させる必要はなく、切り換わった後はエア通路や気密室29、30を大気圧に戻るように設定できるので、ハブ部シールやスピンドル部シールに作用する圧力が短時間ですみ、これらのシール及びシールリング28の耐久性を向上させることができる。
【0065】
なお、タイマー62、63及び電磁弁55、56は両側同時に動作しないと共に、動作中にハブロックスイッチ61の切り換えを行っても、最後にスイッチがある方の動作を行なう。
【0066】
図11と図12に示す第3の実施形態は、動作制御装置の異なった構造を示している。
【0067】
先の第2の実施形態において、2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを負圧によって行なうと共に、タイマー62、63によって切り換え時のみ負圧が作動するようにして、シールの耐久性、汚水の浸入防止を図っている。
【0068】
ここで、切り換え時の作動時間に制限があるため、負圧パイプ52の途中に負圧タンク54を設けて負圧の安定供給を行なうようにしているが、負圧源51がエンジンのインテークマニホールドの場合、例えばエアコンが作動しているような最悪の条件では負圧が不足し、切り換えが行なえない事態が発生する場合がある。
【0069】
そこで、第3の実施形態では、2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換え時にエアコンのスイッチを切り、負圧量を確保すると共に、切り換え後にエアコンのスイッチを入れるようにしている。
【0070】
図11に示す例は、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切り換え時にのみエアンコンのスイッチを切るようにしたものであり、4輪駆動状態への切り換えを行なう第1のタイマー62と第1の電磁弁55の間と、エアコン制御回路100をリレーまたは制御回路101を介して電気的に接続し、4輪駆動状態への切り換え時に第1のタイマー62が作動している間、リレーまたは制御回路101への通電となり、エアコン制御回路100のエアコンスイッチを切り、インテークマニホールド51の負圧量を確保し、4輪駆動への切り換え動作が確実に得られるようにしている。
【0071】
また、第1のタイマー62が設定時間後にオフとなってリレーまたは制御回路101への通電が切れると、エアコン制御回路100のエアコンスイッチが入り、エアコンを作動させることになる。
【0072】
図12に示す例は、2輪駆動と4輪駆動の何れの切り換えにも、切り換え時にエアコンのスイッチを切るようにしたものであり、第1のタイマー62と第1の電磁弁55の間及び第2のタイマー63と第2の電磁弁56の間の各々を、リレーまたは制御回路101を介してエアコン制御回路100に接続している。この例では、2輪駆動、4輪駆動の切り換え時に、タイマー62、63が作動している間だけ、エアコンのスイッチを切ることになる。
【0073】
次に、図13乃至図15に示す第4の実施形態は、2駆走行と4駆走行の切り換えを負圧と正圧の供給を切り換えることによって行なうようにしたものであり、ハブクラッチ装置の基本構造は先の第2の実施形態と同様であり、動作制御装置の構造が異なっている。
【0074】
なお、ハブクラッチ装置及び動作制御装置において、第2及び第3の実施形態と同一部分については同一符号を付して説明に代える。以下の各実施形態についても同様である。
【0075】
負圧パイプ52の先端に位置する第1の電磁弁55に接続したパイプ71が第2のエア通路34と接続され、第1のエア通路35及び該電磁弁55に大気圧用のパイプ72が接続されている。
【0076】
負圧パイプ52の途中に設けた第2の電磁弁56には、コンプレッサ等の正圧源73が正圧パイプ74を介して接続されている。
【0077】
第1の電磁弁55は、非通電時、負圧パイプ52とパイプ71の連通を遮断し、パイプ71と大気圧用のパイプ72を連通させ、通電時は負圧パイプ52とパイプ71を接続する動作を行なう。
【0078】
また第2の電磁弁56は、非通電時、負圧パイプ52と正圧パイプ74の連通を遮断し、通電時には正圧パイプ74と負圧パイプ52の上流側とを遮断し、下流側と連通させる動作を行なう。
【0079】
この発明の第4の実施の形態は上記のような構成であり、図3と図4に示した2駆走行状態で、動作制御装置は、図13の如く、第1の電磁弁55は負圧パイプ52とパイプ71の連通を遮断し、第2の電磁弁56は負圧パイプ52と正圧パイプ74の連通を遮断している。
【0080】
従って、スライダー27の両側の気密室29、30は大気圧になっている。
【0081】
2駆走行状態から4駆走行に切り換えるには、図14のように、ハブロックスイッチ61を4輪駆動側にすると、第1のタイマー62を介して第1の電磁弁55に通電となり、該電磁弁55は負圧パイプ52とパイプ71を連通させ、負圧源51の負圧が第2のエア通路34から内側の気密室30に作用し、スライダー27と可動輪9を4輪駆動状態の位置に移動させる。
【0082】
タイマー62の設定時間の経過後に第1の電磁弁55は通電が切れるため、負圧パイプ52とパイプ71の連通を遮断し、パイプ71と72を接続するので、気密室30内は大気圧になる。
【0083】
次に、4駆走行状態から2駆走行に切り換えるには図15のように、ハブロックスイッチ61を4輪駆動側にすると、第2のタイマー63を介して両電磁源55、56への通電となり、第1の電磁弁55は負圧パイプ52とパイプ71を連通させ、第2の電磁弁56は正圧パイプ74と負圧パイプ52の下流側を連通させる。
【0084】
これにより、正圧源73の正圧エアが負圧パイプ52の下流側とパイプ71を通って気密室30内に流入し、スライダー27を外方に押圧することにより2駆走行状態の位置に移動させ、タイマー63の設定時間経過後に両電磁弁55、56に対する通電切れとなり、第1の電磁弁55は負圧パイプ52とパイプ71の連通を遮断し、パイプ71とパイプ72を接続する第2の電磁弁56は正圧パイ74と負圧パイプ52の連通を遮断するため、気密室30は大気圧になる。
【0085】
図16と図17は、ハブクラッチ装置の構造が異なる第5の実施形態を示し、動作制御装置は、第2や第3の実施形態と同様の構造が用いられる。以下の各実施形態についても同様である。
【0086】
この第5の実施形態は、前輪車軸2にセレーション溝10を介して内輪11を回転が一体で軸方向に移動自在となるよう直接外嵌装し、この内輪11の外周面と外輪13の内周面の間に一方向クラッチ15を直接組込み、該クラッチ15は、内歯歯車25で一端側が支持され、他端側はオイルシール42との間に設けたメタル81と止め輪82及び間座83で支持され、軸方向に移動しないよう外輪13に固定されている。なお、メタル81にはエア通路34の一部となる通孔84が設けられている。
【0087】
従って、内輪11は、スライダー27と一体に移動するとき、一方向クラッチ15に対して軸方向に移動し、外周に設けた外歯歯車24が内歯歯車25に対して結合する位置と切り離す位置の何れかに保持される。
【0088】
図17(A)は2駆走行状態を示し、マグネット33が蓋26に吸着し、スプリング31を圧縮してスライダー27と内輪11が外側に移動し、外歯歯車24が内歯歯車25から離脱している。
【0089】
この状態では、一方向クラッチ15がフリーランニングし、トランスファより動力を切離された前輪車軸2には、エンジン及びタイヤからの駆動力が伝わらず、後輪だけの2駆走行になる。
【0090】
図17(B)は、4駆走行状態を示し、スライダー27と内輪11が内側に移動してマグネット33が蓋26から離脱し、外歯歯車24が内歯歯車25に噛合して前輪車軸2と外輪13を直結し、この状態がスプリング31によって保持される。
【0091】
上記の2駆走行と4駆走行の相互の切り換えは、第2の実施形態で説明した動作制御装置によって行なわれる。
【0092】
図18と図19は、ハブクラッチ装置の第6の実施形態を示し、基本的には先の第5の実施形態と同様の構造であるが、この第6の実施形態では、内輪11とスピンドル4の先端の間にスプリング85を縮設し、両側のスプリング31と85により、内輪11の噛合い位置と切り離し位置の保持が行なえるようにしている。
【0093】
なお、内輪11とスピンドル4間に縮設するスプリング85の弾性は、スライダー27と蓋26の間に縮設したスプリング31の弾性よりも小さく設定されている。
【0094】
図19(A)は2駆走行状態を示し、第4の実施形態における図17(A)に対応し、また図19(B)は4駆走行状態を示し、同じく図17(B)に対応している。
【0095】
図20と図21に示すハブクラッチ装置の第7の実施形態は、内輪11と一体に一方向クラッチ15が移動するタイプであり、内輪11の外径面と外輪13の内径面の間に一方向クラッチ15を介在させ、内輪11に外嵌固定したメタル軸受86と外歯歯車24の間で軸方向に固定化し、内輪11と一体に移動するようにしている。
【0096】
この第7の実施形態では、内輪11の切り離し位置を保持するマグネット33を蓋26に固定すると共に、スライダー27の外周部と蓋26の内径部の間にベローズ87を設け、気密室29と30を遮断している。
【0097】
図20は、スライダー27と内輪11が外側に移動し、外歯歯車24が内歯歯車25から切り離された2駆走行状態を示し、図21は、スライダー27と内輪11が内側に移動し、外歯歯車24が内歯歯車25に噛み合った4駆走行状態を示している。
【0098】
次に、図22と図23に示すハブクラッチ装置の第8の実施形態は、先に述べた第2の実施形態における外歯歯車24と内歯歯車25を省き、これに代えて、一方向クラッチを2個用い、前進方向と後進方向に配列したものである。
【0099】
第8の実施形態において、前輪車軸2にセレーション溝10を介して外嵌装した可動輪9を円筒状に形成し、この可動輪9の外側に各々独立して回転可能な2個の内輪11bと11cを同軸心状に並べて配置し、両内輪11bと11cは、内周寄りに通孔84を有する支持メタル88と止め輪89で軸方向に移動しないように外輪13側で保持されている。
【0100】
外側に位置する第1の内輪11bと外輪13の間に、前進方向に作用する一方向クラッチ15aが組み込まれ、内側に位置する第2の内輪11cと外輪13の間に後進方向に作用する一方向クラッチ15bが組み込まれている。
【0101】
前記可動輪9の外径面と両内輪11b、11cの内径面とには、回転方向に結合すると共に、可動輪9の軸方向への移動を許容するセレーション溝89が形成されている。このセレーション溝89には、前進方向の一方向クラッチ15aと後進方向の一方向クラッチ15bがトルク循環を起こさないよう、回転方向すきまが設けられている。該回転方向すきまは、一方向クラッチ15a、15bのスプラグ弾性変位量より大きくなるよう設定されている。
【0102】
なお、この第8の実施形態では、先の第6の実施形態と同様、可動輪9と支持メタル88の間に、2駆走行状態への復帰用となるスプリング85が縮設されている。
【0103】
図22と図23(A)は2駆走行状態を示し、外方に移動したスライダー27のマグネット33が蓋26に吸着し、スプリング85で押されて外側に位置する可動輪9は、第1の内輪11bと結合し、第2の内輪11cとは結合が解かれた状態となる。
【0104】
この状態では、後進方向に作用する第2の一方向クラッチ15bと前輪車軸2は完全に切離され、かつ、第1の内輪11bは前輪車軸2に結合されるが、第1の内輪11bと外輪13の間に組み込んだ第1の一方向クラッチ15aは、フリーランニングし、ホイールハブのトルクが前輪車軸2に伝達されない2駆走行になると共に、トランスファを4輪駆動に切り換えると、第1の一方向クラッチ15aによって前輪にトルクが伝達され、前輪が駆動軸の回転を上回ったときフリーランニングしてパートタイム4輪駆動となる。
【0105】
図23(B)は4駆走行に切り換えた状態を示し、マグネット33が蓋26から離脱してスライダー27と可動輪9は内側へ移動し、可動輪9は第1と第2の両内輪11bと11cにわたって結合し、この状態がスプリング31で保持される。
【0106】
図23(B)のように、可動輪9が両内輪11bと11cに結合されると、前輪車軸2と両内輪11b、11cは直結され、第1の一方向クラッチ15aで4輪駆動状態になり、第2の一方向クラッチ15bの作用でエンジンブレーキも前後輪で同時に動かせることができる。
【0107】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを行なう圧力流体の作用時間をタイマーで設定したので、切り換え操作時のみ圧力流体を使用し、切り換わった後は大気圧に戻すことができ、このため圧力流体を使用する時間が短時間ですみ、ハブ部シールやスピンドル部シール、結合部材のシールの耐久性に問題がなくなり、従来のシールがそのまま使用できる。
【0108】
また、この発明のハブクラッチ装置を4輪駆動車の前輪と車軸間に組込むことにより、前輪駆動系を切離した状態で2駆走行できると共に、4駆走行時には前後輪を直結することができ、燃費と静粛性に優れ、路面の変化に正確に対応できる4輪走行を実現できる効果がある。
【0109】
更に、2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを行なう圧力流体の作用時間をタイマーで設定したハブクラッチ装置において、駆動部材と従動部材の間に一方向クラッチを2列に配置し、両一方向クラッチの作用方向を前進方向と後進方向の組み合せとし、駆動部材は、前進方向の一方向クラッチの内輪と常時結合し、後進方向の一方向クラッチの内輪と結合する位置と切り離す位置との間で移動するようにしたので、ホイールハブのトルクが前輪車軸に伝達されない2駆走行と、トランスファを4輪駆動に切り換えると、第1の一方向クラッチによって前輪にトルクが伝達され、前輪が駆動軸の回転を上回ったときフリーランニングするパートタイム4輪駆動と、第1の一方向クラッチで4輪駆動状態になると、第2の一方向クラッチの作用でエンジンブレーキも前後輪で同時に動かせることができる走行状態が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4輪駆動車に対するハブクラッチ装置の第1の実施形態を示す2輪駆動状態の縦断面図
【図2】同上の4輪駆動状態を示す縦断面図
【図3】4輪駆動車に対するハブクラッチ装置の第2の実施形態の装着例を示す縦断面図
【図4】同上要部を拡大した2輪駆動状態の縦断面図
【図5】同上要部を拡大した4輪駆動状態の縦断面図
【図6】図3の矢印VI−VIに沿う縦断面図
【図7】一方向クラッチの構造とスプラグを示す縦断面図
【図8】動作制御装置の説明図
【図9】同上の4輪駆動への切り換え時の状態を示す説明図
【図10】同上の2輪駆動への切り換え時の状態を示す説明図
【図11】第3の実施形態である動作制御装置の説明図
【図12】同上の他の例を示す説明図
【図13】第4の実施形態である動作制御装置の他の例を示す説明図
【図14】同上の4輪駆動への切り換え時の状態を示す説明図
【図15】同上の2輪駆動への切り換え時の状態を示す説明図
【図16】第5の実施形態であるハブクラッチ装置縦断面図
【図17】(A)は同上の2輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大断面図、(B)は同4輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大断面図
【図18】第6の実施形態であるハブクラッチ装置の縦断面図
【図19】(A)は同上の2輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大断面図、(B)は同4輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大断面図
【図20】第7の実施形態であるハブクラッチ装置の縦断面図
【図21】同上の4輪駆動への切り換え状態を示す縦断面図
【図22】第8の実施形態であるハブクラッチ装置の縦断面図
【図23】(A)は同上の2輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大縦断面図、(B)は4輪駆動への切り換え状態を示す要部の拡大縦断面図
【符号の説明】
1 ハブクラッチ装置
2 前輪車軸
4 スピンドル
8 ホイールハブ
9 可動輪
11、11b、11c 内輪
13 外輪
15、15a、15b 一方向クラッチ
20 スプラグ
24 外歯歯車
25 内歯歯車
26 蓋
27 スライダー
28 シールリング
29、30 室
31 スプリング
33 マグネット
34 第2エア通路
35 第1エア通路
51 負圧源
52 負圧パイプ
53 チェックバルブ
54 負圧タンク
55 第1の電磁弁
56 第2の電磁弁
60 電源
61 ハブロックスイッチ
62 タイマー
62 第1のタイマー
63 第2のタイマー
73 正圧源
74 正圧パイプ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hub clutch device that is attached to a front wheel of a four-wheel drive vehicle and switches between transmission and interruption of driving force between an axle and a wheel hub.
[0002]
[Prior art]
In a part-time four-wheel drive vehicle, a hub clutch device is incorporated between the front wheel hub and the axle so that the transmission state of the driving force to the wheel is switched.
[0003]
In the conventional hub clutch device, the slide gear fitted to the axle is movable in the axial direction, the gear is engaged with and disengaged from the wheel hub, and the four-wheel drive state in which the axle and the wheel hub are directly connected when engaged, At the time of separation, it has a structure in which it is in a two-wheel drive state, and a pressure fluid, for example, air pressure, is used for switching the drive.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when the movement of the slide gear is controlled by the air pressure, it is necessary to always maintain the air pressure in order to keep either the four-wheel drive or the two-wheel drive. There is a problem in that pressure is always applied to the seal provided on the surface, and wear of the seal is severe and inferior in durability.
[0005]
Therefore, an object of the present invention is to apply the fluid pressure only for the time required for switching only when switching between the four-wheel drive and the two-wheel drive, and to maintain the coupling member by the fluid pressure at other times. Another object of the present invention is to provide a hub clutch device that can improve the durability of the seal.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
To solve the above problem, According to the present invention, a driving member connected to an axle and a driven member connected to a wheel hub are rotatably fitted in and out, a one-way clutch is incorporated between the driving member and the driven member, and the driving member and the driven member In a hub clutch device in which coupling and disengagement are performed by controlling the pressure fluid, and the operation time of the pressure fluid for coupling and decoupling the drive member and the driven member is set by a timer, the hub clutch device is arranged between the drive member and the driven member. Two-way clutches are arranged in two rows, the acting direction of both one-way clutches is a combination of the forward direction and the reverse direction, and the drive member is always coupled with the inner ring of the one-way clutch in the forward direction, It moves between the position where it joins with the inner ring and the position where it separates The configuration is adopted.
[0013]
Here, as the fluid for moving the coupling member, either one or both of negative pressure and positive pressure of air is used, and the pressure fluid is applied for the time set by the timer only when switching between four-wheel drive and two-wheel drive. After switching, return to atmospheric pressure. The four-wheel drive state is held by the spring elasticity of the spring, and the two-wheel drive state is held by the magnet attracting the lid of the driven member.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below together with illustrated examples.
[0015]
In the first embodiment shown in FIGS. 1 and 2, 1 is a hub clutch device, 2 is a front wheel axle of a four-wheel drive vehicle, and the
[0016]
A
[0017]
An
[0018]
The front end of the
[0019]
When the
[0020]
In order to control the switching between the two-wheel drive state and the four-wheel drive state by moving the
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
Thus, a four-wheel drive state in which the
[0026]
In order to switch from the four-wheel drive state to the two-wheel drive state, the air in the sealed
[0027]
As described above, the two-wheel drive state and the four-wheel drive state can be switched by applying a negative pressure or a positive pressure to either one of the
[0028]
Next, FIGS. 3 to 10 show a second embodiment of the hub clutch device. Note that the same parts as those in the first embodiment are described using the same reference numerals, or are given the same reference numerals and replaced with the description.
[0029]
A
[0030]
As shown in FIGS. 4 and 5, a
[0031]
An
[0032]
As shown in FIGS. 3 and 7, the one-way clutch 15 is provided with two
[0033]
In the one-way clutch 15 having the above structure, when the rotation of the inner ring 11 (axle) exceeds the rotation of the outer ring 13 (wheel hub), the
[0034]
A
[0035]
The
[0036]
The opening on the front end side of the
[0037]
The
[0038]
Between the opposed surfaces of the
[0039]
The
[0040]
A
[0041]
In order to switch the two-wheel drive state and the four-wheel drive state by moving the
[0042]
The
[0043]
Further, the
[0044]
FIG. 8 shows an operation control apparatus that is connected to the first and
[0045]
In the control device shown in FIG. 8, the
[0046]
When an intake manifold is used as the
[0047]
The first
[0048]
The
[0049]
A
[0050]
The
[0051]
In order to operate both
[0052]
The hub clutch device according to the second embodiment of the present invention is configured as described above. Next, the traveling state of the wheels using this device will be described.
[0053]
In the two-wheel drive state, as shown in FIGS. 3 and 4, the
[0054]
In this state, the one-way clutch 15 is free-running and the axle (drive member) and the wheel hub (driven member) are completely separated from each other, so that the torque of the wheel hub is not transmitted to the axle.
[0055]
For this reason, the driving force from the transfer to the front wheel axle is stopped because the driving force is not transmitted from both the engine and the tire to the
[0056]
FIG. 8 shows the state of the operation control device at this time. When the first and second
[0057]
Next, in order to switch from the above-mentioned two-wheel drive state to the four-wheel drive directly connected, when the
[0058]
When the air in the
[0059]
After the set time of the
[0060]
In order to switch from the directly connected four-wheel drive state to the two-wheel drive state, as shown in FIG. 10, the
[0061]
Due to the negative pressure acting on the outer
[0062]
The
[0063]
As described above, switching between the two-wheel driving state and the four-wheel driving state may be performed by applying a negative pressure to either the
[0064]
Therefore, it is not necessary to apply a negative pressure after the switching operation, and the air passage and the
[0065]
Note that the
[0066]
The third embodiment shown in FIGS. 11 and 12 shows a different structure of the operation control device.
[0067]
In the previous second embodiment, the switching between the two-wheel driving state and the four-wheel driving state is performed by negative pressure, and the negative pressure is activated only at the time of switching by the
[0068]
Here, since the operation time at the time of switching is limited, a
[0069]
Therefore, in the third embodiment, the air conditioner is switched off at the time of switching between the two-wheel driving state and the four-wheel driving state to ensure the amount of negative pressure, and the air conditioner is switched on after the switching.
[0070]
The example shown in FIG. 11 is such that the air conditioner is switched off only when switching from the two-wheel drive state to the four-wheel drive state, and the
[0071]
When the
[0072]
The example shown in FIG. 12 is such that the air conditioner is switched off at the time of switching between the two-wheel drive and the four-wheel drive, and between the
[0073]
Next, in the fourth embodiment shown in FIG. 13 to FIG. 15, switching between 2-wheel drive and 4-wheel drive is performed by switching supply of negative pressure and positive pressure. The basic structure is the same as that of the second embodiment, and the structure of the operation control device is different.
[0074]
In the hub clutch device and the operation control device, the same parts as those in the second and third embodiments are denoted by the same reference numerals and are not described. The same applies to the following embodiments.
[0075]
A
[0076]
A
[0077]
The
[0078]
The
[0079]
The fourth embodiment of the present invention has the above-described configuration. In the two-wheel drive state shown in FIGS. 3 and 4, the operation control device is configured such that the
[0080]
Therefore, the
[0081]
To switch from the two-wheel drive state to the four-wheel drive state, as shown in FIG. 14, when the
[0082]
Since the
[0083]
Next, in order to switch from the four-wheel drive state to the two-wheel drive state, as shown in FIG. 15, when the
[0084]
As a result, the positive pressure air of the
[0085]
FIGS. 16 and 17 show a fifth embodiment in which the structure of the hub clutch device is different, and the operation control device has the same structure as that of the second and third embodiments. The same applies to the following embodiments.
[0086]
In the fifth embodiment, an
[0087]
Therefore, when the
[0088]
FIG. 17A shows the two-wheel drive state, the
[0089]
In this state, the one-way clutch 15 is free-running, and the driving force from the engine and tires is not transmitted to the
[0090]
FIG. 17B shows a four-wheel drive state, in which the
[0091]
Switching between the two-wheel drive and the four-wheel drive is performed by the operation control device described in the second embodiment.
[0092]
FIGS. 18 and 19 show a sixth embodiment of the hub clutch device, which basically has the same structure as the fifth embodiment, but in this sixth embodiment, the
[0093]
The elasticity of the
[0094]
FIG. 19 (A) shows a two-wheel drive state, corresponding to FIG. 17 (A) in the fourth embodiment, and FIG. 19 (B) shows a four-wheel drive state, and also corresponds to FIG. 17 (B). is doing.
[0095]
The seventh embodiment of the hub clutch device shown in FIGS. 20 and 21 is a type in which the one-way clutch 15 moves integrally with the
[0096]
In the seventh embodiment, the
[0097]
20 shows a two-wheel drive state in which the
[0098]
Next, in the eighth embodiment of the hub clutch device shown in FIGS. 22 and 23, the
[0099]
In the eighth embodiment, a
[0100]
A one-way clutch 15a acting in the forward direction is incorporated between the first
[0101]
A
[0102]
In the eighth embodiment, as in the previous sixth embodiment, a
[0103]
22 and FIG. 23 (A) show the two-wheel drive state, the
[0104]
In this state, the second one-way clutch 15b acting in the reverse direction and the
[0105]
FIG. 23 (B) shows a state of switching to four-wheel drive, the
[0106]
As shown in FIG. 23B, when the
[0107]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the operation time of the pressure fluid for switching between the two-wheel drive state and the four-wheel drive state is set by the timer, the pressure fluid is used only during the switching operation, and after switching The pressure can be returned to the atmospheric pressure, so that the pressure fluid can be used for a short time, and there is no problem in durability of the seal of the hub part seal, the spindle part seal and the coupling member, and the conventional seal can be used as it is.
[0108]
In addition, by incorporating the hub clutch device of the present invention between the front wheel and the axle of a four-wheel drive vehicle, it is possible to drive two-wheel drive with the front-wheel drive system disconnected, and to directly connect the front and rear wheels during four-wheel drive driving, It has excellent fuel efficiency and quietness, and has the effect of realizing four-wheel driving that can accurately respond to changes in the road surface.
[0109]
In addition, 2 Wheel drive state And 4 Wheel drive state Of the pressure fluid In the hub clutch device in which the operation time is set by a timer, two-way clutches are arranged in two rows between the drive member and the driven member, and the action direction of both one-way clutches is a combination of the forward direction and the reverse direction. The wheel hub torque is not transmitted to the front wheel axle because it is always coupled with the inner ring of the one-way clutch in the forward direction and moves between the position where it is coupled with the inner ring of the one-way clutch in the reverse direction and the position where it is disconnected. When the two-wheel drive and the transfer are switched to four-wheel drive, torque is transmitted to the front wheels by the first one-way clutch, and part-time four-wheel drive that performs free running when the front wheels exceed the rotation of the drive shaft, When the four-wheel drive state is achieved with the one-way clutch, the engine brake can be moved simultaneously with the front and rear wheels by the action of the second one-way clutch. So that the state can be obtained .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a first embodiment of a hub clutch device for a four-wheel drive vehicle in a two-wheel drive state.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing a four-wheel drive state same as above.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing a mounting example of a second embodiment of a hub clutch device for a four-wheel drive vehicle.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view showing a two-wheel drive state in which the main part is enlarged.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing a four-wheel drive state in which the main part is enlarged.
6 is a longitudinal sectional view taken along arrow VI-VI in FIG.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view showing the structure of one-way clutch and sprags.
FIG. 8 is an explanatory diagram of an operation control device.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a state when switching to four-wheel drive
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a state when switching to the two-wheel drive as above;
FIG. 11 is an explanatory diagram of an operation control apparatus according to the third embodiment.
FIG. 12 is an explanatory diagram showing another example of the above
FIG. 13 is an explanatory diagram showing another example of the operation control apparatus according to the fourth embodiment.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing a state when switching to four-wheel drive
FIG. 15 is an explanatory diagram showing a state when switching to the two-wheel drive as above;
FIG. 16 is a longitudinal sectional view of a hub clutch device according to a fifth embodiment.
FIG. 17A is an enlarged cross-sectional view of the main part showing the switching state to the two-wheel drive, and FIG. 17B is an enlarged cross-sectional view of the main part showing the switching state to the four-wheel drive.
FIG. 18 is a longitudinal sectional view of a hub clutch device according to a sixth embodiment.
19A is an enlarged cross-sectional view of the main part showing the switching state to the two-wheel drive, and FIG. 19B is an enlarged cross-sectional view of the main part showing the switching state to the four-wheel drive.
FIG. 20 is a longitudinal sectional view of a hub clutch device according to a seventh embodiment.
FIG. 21 is a longitudinal sectional view showing the switching state to the four-wheel drive described above.
FIG. 22 is a longitudinal sectional view of a hub clutch device according to an eighth embodiment.
23A is an enlarged vertical sectional view of the main part showing the switching state to the two-wheel drive, and FIG. 23B is an enlarged vertical sectional view of the main part showing the switching state to the four-wheel drive.
[Explanation of symbols]
1 Hub clutch device
2 Front axle
4 Spindle
8 Wheel hub
9 Movable wheel
11, 11b, 11c Inner ring
13 Outer ring
15, 15a, 15b One-way clutch
20 sprags
24 External gear
25 Internal gear
26 Lid
27 Slider
28 Seal ring
29, 30 rooms
31 Spring
33 Magnet
34 Second air passage
35 First air passage
51 Negative pressure source
52 Negative pressure pipe
53 Check valve
54 Negative pressure tank
55 First solenoid valve
56 Second solenoid valve
60 power supply
61 Havelock switch
62 Timer
62 First timer
63 Second timer
73 Positive pressure source
74 Positive pressure pipe
Claims (1)
駆動部材と従動部材の間に一方向クラッチを2列に配置し、両一方向クラッチの作用方向を前進方向と後進方向の組み合せとし、駆動部材は、前進方向の一方向クラッチの内輪と常時結合し、後進方向の一方向クラッチの内輪と結合する位置と切り離す位置との間で移動するようになっていることを特徴とするハブクラッチ装置。 A driving member connected to the axle and a driven member connected to the wheel hub are rotatably fitted inside and outside, and a one-way clutch is incorporated between the driving member and the driven member, so that the driving member and the driven member are coupled and disconnected. In the hub clutch device, which is performed by controlling the pressure fluid, and the operation time of the pressure fluid for connecting and disconnecting the driving member and the driven member is set by a timer,
The one-way clutch is arranged in two rows between the drive member and the driven member, and the action direction of both one-way clutches is a combination of the forward direction and the reverse direction, and the drive member is always coupled to the inner ring of the one-way clutch in the forward direction. The hub clutch device is configured to move between a position where the inner ring of the one-way clutch in the reverse direction is coupled and a position where the clutch is separated .
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