JP3754182B2

JP3754182B2 - Pneumatic tire

Info

Publication number: JP3754182B2
Application number: JP18691897A
Authority: JP
Inventors: 尚田中
Original assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date: 1997-07-11
Filing date: 1997-07-11
Publication date: 2006-03-08
Anticipated expiration: 2017-07-11
Also published as: JPH1128907A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プライステアを減じうる空気入りタイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
バイアスタイヤ（クロスプライタイヤ）においては、タイヤの骨格をなすカーカスが、バイアスカットされたカーカスプライの複数枚を、該カーカスコードがタイヤ赤道位置においてタイヤ周方向に対して３０〜５０°の角度をなしかつカーカスコードが互いに交差するように重ね合わせて形成される。このようなバイアスタイヤは、カーカスコードがパンタグラフの如く容易に伸縮するため、周方向剛性の高い強靱なベルト層を有するラジアルタイヤに比べると、路面上の突起を包み込む能力、いわゆるエンベロープ特性が大きく乗り心地が良いなどの利点を有している。
【０００３】
ところが、バイアスタイヤのカーカス構造は、タイヤ赤道を中心としてカーカスプライのカーカスコードの傾斜が左右非対称となるため、このプライ構造に起因して、車両直進走行時にハンドルから手を離すと車両が横流れするいわゆるプライステアが生じやすいという問題がある。
【０００４】
本発明は、前記のようなバイアスタイヤの利点を活かしつつプライステアを防止しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項１記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアで係止されるカーカスを具えた空気入りタイヤであって、前記カーカスは、１本又は引き揃えた複数本のコードをゴム引きした１乃至複数本の帯状体を、タイヤ赤道面を通りかつタイヤ周方向に小角度ピッチでずれる半径方向の中心線回りで順次この中心線を換えつつその回りを連続的に周回させ、しかも周回に際して左右の各ビードコアの内面が囲むコア空所を前記帯状体が交互に通過するズラシ巻きにより形成した環状重ねプライからなることを特徴とする。
【０００６】
さらに請求項１に係る発明は、記カーカスは、コードがタイヤ周方向線と交わる角度θが、タイヤ赤道位置において実質的に９０°であり、かつタイヤ赤道からタイヤ軸方向両外側に向かうにつれてこの角度θが漸減するとともに前記ビードコア軸方向外側において実質的に０°となることを特徴とする。
【０００７】
また請求項２に係る発明は、前記カーカスは、１つの子午断面を通る全てのコードの、このコードのタイヤ赤道面への投影線が前記子午断面となす角度は６０〜９０°かつタイヤ周方向５cm当たりのコード打ち込み数が１〜１２０本であることを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について図面に基づき説明する。空気入りタイヤは、トレッド部２の両側からサイドウォール部３を経てビード部４のビードコア５で折り返されて係止されるカーカス６を具え、本実施形態においては、トレッド端２ｅ、２ｅ間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾ＴＷがタイヤ最大巾をなし、かつタイヤ子午断面においてトレッド面２ａが外に凸で湾曲する自動二輪車用タイヤを例示している。
【０００９】
そして本発明では、前記カーカス６は、図２、図３に示すように、１本又は引き揃えた複数本のコード１１をゴム引きした１乃至複数本の帯状体１０を、タイヤ赤道面を通りかつタイヤ周方向に小角度ピッチＰでずれる半径方向の中心線Ｎ１、Ｎ２、Ｎ３、…の回りで順次この中心線Ｎ１、Ｎ２、Ｎ３、…を換えつつその回りを連続的に周回させ、しかも周回に際して左右の各ビードコア５、５の内面５ａが囲むコア空所７を前記帯状体１０が交互に通過するズラシ巻きにより形成した環状重ねプライ６ａからなることを特徴としており、本実施形態ではコードが実質的にタイヤ赤道Ｃに対して左右対称構造をなすものを示している。なお、図２、図３は、環状重ねプライ６ａの構造を理解し易くするため、小角度ピッチＰを大きく表示した説明用の概念図である。
【００１０】
このような環状重ねプライ６ａは、コード１１が、前記タイヤ周方向に小角度ピッチＰでずれる半径方向の中心線Ｎの回りに配されることにより、タイヤ赤道Ｃに対して左右対称構造に配列しうる結果、従来のバイアスタイヤのようなカーカスプライの非対象構造に比べプライステアを大幅に減じることができる。
【００１１】
前記帯状体１０は、例えば図４（Ａ）、（Ｂ）に示すように、１本又は引き揃えた複数本のコード１１をトッピングゴム１２にてゴム引きしたものを例示し、本例の環状重ねプライ６ａは、１本の帯状体１０を用い連続して順次中心線を換えつつタイヤ周上を１周することにより連続的に前記ズラシ巻きすることにより形成されるものを示す。
【００１２】
これにより、カーカス６は、コード１１が連続することにより、図１に示したように、見かけ上、トレッド部２からサイドウォール部３を経てビード部４のビードコア５のタイヤ軸方向内側に至る内層部６Ａと、この内層部６Ａの外側に配されかつトレッド部２からサイドウォール部３を経てビード部４のビードコア５のタイヤ軸方向外側から内側に向けて巻き込まれて前記内層部６Ａと無端状に一体となる外層部６Ｂとから構成されることとなり、コード端部が従来のように頻繁に現れないため、該コード端部のゴムとの接着力不足などによるプライルースを好適に防止でき耐久性が増す。
【００１３】
前記帯状体１０は、コード１１の複数本を引き揃える場合としては、２本以上かつ１０本以下とするのが好ましい。本実施形態では、図４（Ａ）に示すごとくナイロンからなる１本のコード１１をゴム引きすることにより、断面が略円状をなすものを示すが、例えば図４（Ｂ）に示すように、引き揃えた３本のコードをゴム引きすることにより、小巾かつ断面が長方形をなすものも採用することができ、そのとき帯状体の巾Ｗｏは、好ましくは５〜１５mmとするのがプライ成形性の観点から望ましい。
【００１４】
このように複数本のコード１１を平行に配列した帯状体１０を用いたときには、１本のコードを用いたものに比べ、前記ズラシ巻きの成形作業を能率化できタイヤの生産性を向上しうる利点がある。なお、コード１１には、ナイロン以外にもレーヨン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維コード、又は必要に応じてスチールコード、さらにはこれらの複合コードなどをも適宜採用することができる。
【００１５】
また、前記半径方向の中心線Ｎ１、Ｎ２、…の周方向の小角度ピッチＰが大きすぎると環状重ねプライ６ａにおいて、周方向に隣り合う中心線回りを周回するコード１１同士が大きく離間し、カーカスの周方向コード打ち込み本数が疎となり効果的なコード補強をなしえない。
【００１６】
したがって、この小角度ピッチＰは、例えば、０．１〜５°、好ましくは０．１〜２°、より好ましくは０．１〜０．５°、さらに好ましくは０．１〜０．３°とするのが望ましい。これにより、コード１１は、タイヤ赤道Ｃの位置において例えばタイヤ周方向に隣り合うコード間隔が１〜５mmとなるものが好ましい。
【００１７】
また帯状体１０の側縁がトレッド部２において周方向に離間したものを示しているが、帯状体１０の側縁をトレッド部において接し或いは重なり部を設けてズラシ巻きしても良い。また本例では小角度ピッチＰは、タイヤ周方向において均一となる様にズラシ巻きした好ましいものを例示している。
【００１８】
さらに、帯状体１０は、中心線の回りに周回するに際して、例えばタイヤ設計仕様などに応じた距離を隔てて配置された左右の各ビードコア５、５の内面５ａ、５ａが囲むコア空所７を交互に通過することが重要である。本実施形態では、図２に示すように前記帯状体１０は、始点Ｓから中心線Ｎ１の回りを周回するに際して、図において先ず右のビードコア５ａのタイヤ軸方向内側から外側に向けてコア空所７を通過した後、左のビードコア５のタイヤ軸方向外側から内側に向けてコア空所７を通過し、順次周回Ｓ１、Ｓ２、Ｓ３、Ｓ４、Ｓ５…と繰り返してずらし巻きが行われる。
【００１９】
このように、帯状体１０が、左右の各ビードコア５、５の内面５ａ、５ａが囲むコア空所７を交互に通過しつつタイヤ周方向に小角度ピッチＰでずれる中心線回りを中心線を換えつつ周回するズラシ巻きを行うことによって、帯状体１０、ひいてはコード１１がビードコア５に係止されつつ環状重ねプライ６ａを形成する。なお図示していないが、ビードコア５の外面には、環状に形成された先細状のビードエーペックス８を予め配置しておくことが好ましい。
【００２０】
このような本実施形態の環状重ねプライ６ａは、図２、図３、図５、図６に示すように、ズラシ巻きされたコード１１はタイヤ赤道Ｃに対して実質的に対称となり、しかもトレッド部２、サイドウォール部３においてコード１１が互いに交差する如く配置される結果、従来のバイアスタイヤ同様、コード交差部分をパンタグラフ状に伸縮させて路面の突起を好適に包み込むことができ、エンベロープ特性に優れるとともに、プライステアを減じることができる。またサイドウォール部３においては、従来のバイアスタイヤとほぼ同様にコード１１を交差させることが可能となるため、タイヤサイド部の横剛性を向上することができる。
【００２１】
このような環状重ねプライ６ａは、帯状体１０を小角度ピッチＰでタイヤ周方向を移動する中心線回りに周回しつつ連続してタイヤ周上を１周した場合、コード１１がタイヤ半径方向で重なり合い、図１に示したようにタイヤ子午断面において、トロイダル状をなしかつ無端状の２層のコード層を形成することが可能となる。従って、カーカス６は、カーカスのコード１１に途切れ部が実質的に無いため、著しく耐久性が増すものとなる。
【００２２】
また環状重ねプライ６ａのコード１１は、図５に示すように、タイヤ赤道Ｃの位置において、該タイヤ赤道Ｃに対して略９０度で交差し、タイヤ軸方向両外側に近づくにつれてタイヤ周方向線とのなす角が徐々に漸減し、ビードコア５の軸方向外側位置でコード１１はタイヤ周方向に対して実質的に０度となる。
【００２３】
このようなカーカス６は、図６に示すように、タイヤ軸を含む１つの子午断面を通る全てのコード１１の、このコード１１のタイヤ赤道面への投影線が前記子午断面となす角度θ（小さい方で測定する）は６０〜９０°が好ましい。またカーカス６のタイヤ周方向５cm当たりのコード打ち込み数は、１〜１２０本とするのが好ましい。前記角度θが６０度未満であると、タイヤの周方向剛性が相対的に低下する傾向がある。
【００２４】
また、前記コード打ち込み数が１本未満であると、カーカス６の剛性が低下する傾向があり、逆に１２０本を超えるとコード密度が過度に増し、トレッド部２、サイドウォール部３の剛性が著しく高められるとともにタイヤ生産性が低下する傾向がある。このような観点より、前記コード打ち込み数は、好ましくは２０〜８０本、より好ましくは３０〜５０本とするのが望ましい。
【００２５】
このような環状重ねプライ６ａは、例えば内部に流体を充填することにより所定のトロイダル状に膨張し、かつ流体を除去することにより縮径しうるカーカス成型用のブラダーに、このブラダーの軸方向の両外側位置に左右のビードコアを間隙を設けて位置決め固定し、帯状体を順次ブラダーの上にズラシ巻きすることにより容易に成形できる。
【００２６】
また、ズラシ巻きが完了すると、トレッドゴム、サイドウォールゴムなどを環状重ねプライの上に適宜貼り付け、ブラダーから流体を抜き去ることにより、タイヤ生カバー成型かつ取り出しでき、これを加硫金型に投入することにより、空気入りタイヤを製造できる。
【００２７】
なお上記実施形態では、環状重ねプライ６ａは、１本の帯状体１０がタイヤ周上を連続して１周するズラシ巻きを例示したが、図７に示すように、タイヤ周上を複数個、例えばＡ乃至Ｄの４個に区分し、各区分毎を連続する帯状体１０を用いて環状重ねプライを製造することでも良い。また、ズラシ巻きは、帯状体を２本用いて同時に行うこともできる。さらに、ズラシ巻きはタイヤ周上を複数回周回しても良く、このとき小角度ピッチを比較的大とするのが好ましい。
【００２８】
以上、本発明の実施形態についてトレッド面が外向きに凸となる自動二輪車用タイヤを用いて説明したが、本発明は自動二輪車のみならず、乗用車用タイヤ、重荷重用タイヤなど、種々のカテゴリの空気入りタイヤに採用することができる。
【００２９】
【実施例】
タイヤサイズが１１０／８０−１８であり、かつ図１に示した本発明の自動二輪車用の空気入りタイヤを試作し（実施例）、片流れについてテストした。また、従来の２枚のカットエンドのカーカスプライを有する自動二輪車用バイアスタイヤ（従来品）についても同様にテストし、性能を比較した。なお片流れテストについては、各タイヤをリム組みし（リムサイズＭＴ３．００×１８、内圧２００Ｋｐａ）、荷重１００kgf 、スリップ角０°でタイヤを１回転させたときに働く横力のずれ量の変動量であるラテラルフォースバリエーション（ＬＦＶのオーバーオールと１次成分と）を測定（ｎ＝１０の平均値）し、従来品を１００とする指数で表示した。数値が小さいほどラテラルフォースバリエーションが小さく、したがって片流れも少なく良好である。テストの結果を表１に示す。
【００３０】
【表１】

【００３１】
テストの結果、実施例品は従来品に比べ大幅にラテラルフォースバリエーションを減じており、片流れが非常に少ないタイヤであることが確認できた。なお各タイヤを排気量１５００ｃｃの自動二輪車（４サイクル）の後輪に装着し（リムサイズ：ＭＴ３．００×１８、内圧２００Ｋｐａ）、ドライバーによりテストコースを実際に走行したところ、両タイヤの操縦安定性、乗り心地の差は感じられなかったことが確認されている。
【００３２】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項１記載の発明では、カーカスが、コードをゴム引きした１乃至複数本の帯状体を、１本又は引き揃えた複数本のコードをゴム引きした１乃至複数本の帯状体を、タイヤ赤道面を通りかつタイヤ周方向に小角度ピッチでずれる半径方向の中心線回りで順次この中心線を換えつつその回りを連続的に周回させ、しかも周回に際して左右の各ビードコア内面が囲むコア空所を帯状体が交互に通過するズラシ巻きにより形成した環状重ねプライとしたことにより、カーカスプライを左右対称構造になしうる結果、プライステアを低減することができる。
【００３３】
またズラシ巻きするに際して１本又は引き揃えた複数本のコードをゴム引きした帯状体を用いることにより、タイヤの生産性を高めるのに役立ちうる。さらにズラシ巻きにより、カーカスのコードが連続するため、コードの切断端が補強層の端縁に現れるカットエンドプライに比べ耐久性が大巾に向上する。
【００３４】
さらに小角度ピッチでズラシ巻きしたことにより、環状重ねプライは、コードがトレッド部、サイドウォール部において互いに交差する如く配置可能であるため、従来のバイアスタイヤの利点、すなわちコード交差部分をパンタグラフ状に伸縮させて路面の突起を好適に包み込むエンベロープ特性を活かしつつプライステアを低減することができる。
【００３５】
また請求項１に係る発明では、カーカスは、コードがタイヤ周方向線と交わる角度θが、タイヤ赤道位置において実質的に９０°であり、かつタイヤ赤道からタイヤ軸方向両外側に向かうにつれてこの角度θが漸減するとともに前記ビードコア軸方向外側において実質的に０°となるため、コードがタイヤ赤道に対して左右対称となりプライステアをさらに低減する。
【００３６】
また請求項３記載の発明では、前記カーカスは、１つの子午断面を通る全てのコードの、このコードのタイヤ赤道面への投影線が前記子午断面となす角度は６０〜９０°かつタイヤ周方向５cm当たりのコード打ち込み数が１〜１２０本であることにより、プライステアを減じつつカーカスの生産性、剛性などを最適化でき操縦安定性なども効率よく高めうる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態を示すタイヤ子午断面図である。
【図２】ズラシ巻きによるカーカスを説明するために概念的に表した斜視図である。
【図３】ズラシ巻きの一例を概念的に示す斜視図である。
【図４】（Ａ）、（Ｂ）は、帯状体を説明する斜視図である。
【図５】環状重ねプライの平面図である。
【図６】環状重ねプライの側面図である。
【図７】タイヤ側面図である。
【符号の説明】
２トレッド部
３サイドウォール部
４ビード部
５ビードコア
６カーカス
７補強層
６ａ環状重ねプライ
１０帯状体
１１コード[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic tire capable of reducing price tear.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In a bias tire (cross-ply tire), the carcass forming the skeleton of the tire has a plurality of bias-cut carcass plies, and the carcass cord has an angle of 30 to 50 ° with respect to the tire circumferential direction at the tire equator position. None and the carcass cords are formed so as to cross each other. In such a bias tire, the carcass cord easily expands and contracts like a pantograph. Therefore, compared to a radial tire having a tough belt layer with high circumferential rigidity, the bias tire has a greater ability to wrap the protrusions on the road surface, so-called envelope characteristics. It has the advantage of being comfortable.
[0003]
However, in the carcass structure of the bias tire, since the inclination of the carcass cord of the carcass ply is asymmetrical about the tire equator, the ply structure causes the vehicle to flow laterally when the hand is released from the steering wheel when the vehicle is traveling straight ahead. There is a problem that so-called price tear is likely to occur.
[0004]
An object of the present invention is to provide a pneumatic tire that can prevent price tear while taking advantage of the bias tire as described above.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 of the present invention is a pneumatic tire including a carcass that is locked by a bead core of a bead portion from a tread portion through a sidewall portion, and the carcass is arranged in a single or aligned manner. One or more belts made of rubberized cords are continuously changed around the center line in the radial direction that passes through the tire equatorial plane and deviates at a small angle pitch in the tire circumferential direction. Further, it is characterized by comprising an annular overlapping ply formed by slip winding in which the strips pass alternately through the core space surrounded by the inner surface of each of the left and right bead cores.
[0006]
Further, in the invention according to claim 1, in the carcass, the angle θ at which the cord intersects with the tire circumferential line is substantially 90 ° at the tire equator position, and as the carcass moves toward both outer sides in the tire axial direction from the tire equator. The angle θ gradually decreases and is substantially 0 ° on the outside in the bead core axial direction .
[0007]
In the invention according to claim 2, in the carcass, an angle between all cords passing through one meridional section and a projection line of the cord on the tire equator plane with the meridional section is 60 to 90 ° and the tire circumferential direction. The number of cords driven per 5 cm is 1 to 120 .
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The pneumatic tire includes a carcass 6 that is folded and locked by a bead core 5 of a bead portion 4 from both sides of the tread portion 2 through a sidewall portion 3, and in the present embodiment, a tire between the

tread ends

2e and 2e. The tread width TW, which is the axial distance, is the maximum tire width, and the tread surface 2a is convex outward and curved in the tire meridional section.
[0009]
In the present invention, as shown in FIGS. 2 and 3, the carcass 6 passes one or a plurality of belt-like bodies 10 obtained by rubberizing one or a plurality of aligned cords 11 through the tire equatorial plane. In addition, the center lines N1, N2, N3,... Are sequentially circulated around the center lines N1, N2, N3,. It is characterized by comprising an annular overlapping ply 6a formed by slip winding in which the belt-like body 10 alternately passes through the core space 7 surrounded by the inner surfaces 5a of the left and

right bead cores

5 and 5 at the time of circulation. Is substantially symmetrical with respect to the tire equator C. 2 and 3 are explanatory conceptual diagrams in which a small angle pitch P is displayed in a large size for easy understanding of the structure of the annular overlap ply 6a.
[0010]
Such an annular lap ply 6a is arranged in a symmetrical structure with respect to the tire equator C by arranging the cords 11 around the center line N in the radial direction shifted by a small angle pitch P in the tire circumferential direction. As a result, the price tear can be greatly reduced as compared with the non-target structure of the carcass ply like the conventional bias tire.
[0011]
For example, as shown in FIGS. 4 (A) and 4 (B), the belt-like body 10 is obtained by rubberizing a single cord 11 or a plurality of aligned cords 11 with a topping rubber 12. The overlapping ply 6a shows what is formed by carrying out the said winding continuously by making one round on a tire periphery, changing the center line sequentially and using the one strip | belt-shaped body 10. FIG.
[0012]
As a result, the carcass 6 has an inner layer extending from the tread portion 2 through the sidewall portion 3 to the inside of the bead core 5 in the bead core 5 in the tire axial direction as shown in FIG. Part 6A and the inner layer part 6A arranged endlessly from the tread part 2 through the sidewall part 3 through the side wall part 3 toward the inner side in the tire axial direction of the bead core 5 of the bead part 4 Since the cord end portion does not appear as often as in the prior art, the ply loose due to lack of adhesive strength between the cord end portion and the rubber can be suitably prevented and durable. Increases nature.
[0013]
In the case where a plurality of the cords 11 are aligned, the belt-like body 10 is preferably 2 or more and 10 or less. In the present embodiment, as shown in FIG. 4 (A), one cord 11 made of nylon is rubberized to show a substantially circular cross section. For example, as shown in FIG. 4 (B) Also, it is possible to adopt a small-width and rectangular cross-section by rubber-drawing the three aligned cords, and the width Wo of the strip is preferably 5 to 15 mm. Desirable from the viewpoint of moldability.
[0014]
As described above, when the belt-like body 10 in which a plurality of cords 11 are arranged in parallel is used, it is possible to improve the efficiency of the tire winding and improve the efficiency of the slip winding molding operation compared to the case using a single cord. There are advantages. In addition to the nylon, an organic fiber cord such as rayon, polyester, and aramid, or a steel cord as necessary, and a composite cord thereof can be appropriately used for the cord 11.
[0015]
Further, if the small-angle pitch P in the circumferential direction of the radial center lines N1, N2,... Is too large, the cords 11 that circulate around the center lines adjacent to each other in the circumferential direction are greatly separated in the annular overlap ply 6a. The number of carcass circumferential cords to be driven becomes sparse, and effective cord reinforcement cannot be achieved.
[0016]
Therefore, the small angle pitch P is, for example, 0.1 to 5 °, preferably 0.1 to 2 °, more preferably 0.1 to 0.5 °, and still more preferably 0.1 to 0.3 °. Is desirable. Thereby, the cord 11 is preferably one in which the distance between adjacent cords in the tire circumferential direction is 1 to 5 mm at the position of the tire equator C, for example.
[0017]
Further, although the side edges of the belt-like body 10 are separated in the circumferential direction in the tread portion 2, the side edges of the belt-like body 10 may be in contact with each other in the tread portion or provided with an overlapping portion and rolled. Further, in this example, the small angle pitch P is exemplified as a preferable one that is wound in such a manner as to be uniform in the tire circumferential direction.
[0018]
Further, when the belt-like body 10 circulates around the center line, for example, the core cavity 7 surrounded by the

inner surfaces

5a and 5a of the left and

right bead cores

5 and 5 arranged at a distance according to tire design specifications and the like is provided. It is important to pass alternately. In the present embodiment, as shown in FIG. 2, when the belt-like body 10 circulates around the center line N1 from the starting point S, in the drawing, first, the core cavity is formed from the inner side toward the outer side in the tire axial direction of the right bead core 5a. After passing through 7, the left bead core 5 passes through the core cavity 7 from the outer side in the tire axial direction toward the inner side, and the winding is sequentially repeated in the rounds S 1, S 2, S 3, S 4, S 5.
[0019]
Thus, the belt-like body 10 passes through the core space 7 surrounded by the

inner surfaces

5a and 5a of the left and

right bead cores

5 and 5 alternately while centering around the center line shifted by a small angle pitch P in the tire circumferential direction. By carrying out the lazy winding that circulates while changing, the belt-like body 10, and consequently the cord 11, is engaged with the bead core 5 to form the annular overlap ply 6 a. Although not shown, it is preferable to place a tapered bead apex 8 formed in an annular shape on the outer surface of the bead core 5 in advance.
[0020]
As shown in FIGS. 2, 3, 5, and 6, the annularly stacked ply 6 a according to the present embodiment has a cord 11 that is wound in a substantially symmetrical manner with respect to the tire equator C, and also has a tread. As a result of the cords 11 being arranged so as to intersect each other in the portion 2 and the sidewall portion 3, the cord intersection portion can be expanded and contracted like a pantograph like the conventional bias tire, and the road surface projection can be suitably wrapped, and the envelope characteristics are improved. It is excellent and can reduce price tears. Moreover, in the sidewall part 3, since the cords 11 can be crossed in substantially the same manner as the conventional bias tire, the lateral rigidity of the tire side part can be improved.
[0021]
When such an annular overlap ply 6a circulates around the center line of the belt-like body 10 at a small angle pitch P around the tire circumferential direction and continuously makes one turn on the tire circumference, the cord 11 is in the tire radial direction. As shown in FIG. 1, it is possible to form two endless cord layers having a toroidal shape in the tire meridian cross section as shown in FIG. Therefore, since the carcass 6 has substantially no break in the carcass cord 11, the durability of the carcass 6 is remarkably increased.
[0022]
Further, as shown in FIG. 5, the cord 11 of the annular overlap ply 6a intersects the tire equator C at approximately 90 degrees at the position of the tire equator C, and approaches the tire circumferential direction line as it approaches both outer sides in the tire axial direction. And the cord 11 becomes substantially 0 degree with respect to the tire circumferential direction at the axially outer side position of the bead core 5.
[0023]
As shown in FIG. 6, such a carcass 6 has an angle θ () formed by projection lines of all cords 11 passing through one meridional section including the tire axis onto the tire equator plane with the meridional section. 60-90 [deg.] Is preferable for measurement with the smaller one. Further, the number of cords driven per 5 cm of the tire circumferential direction of the carcass 6 is preferably 1 to 120. When the angle θ is less than 60 degrees, the circumferential rigidity of the tire tends to be relatively lowered.
[0024]
Further, if the number of cords driven is less than one, the rigidity of the carcass 6 tends to decrease. Conversely, if the number of cords exceeds 120, the cord density increases excessively, and the rigidity of the tread portion 2 and the sidewall portion 3 increases. There is a tendency for tire productivity to decrease while being significantly increased. From such a viewpoint, the number of cords to be driven is preferably 20 to 80, more preferably 30 to 50.
[0025]
Such an annular lap ply 6a, for example, expands into a predetermined toroidal shape by filling a fluid therein, and a bladder for carcass molding that can be reduced in diameter by removing the fluid, in the axial direction of the bladder. The left and right bead cores can be positioned and fixed with gaps at both outer positions, and the belt-like body can be easily wound on the bladder one after another.
[0026]
Also, when the roll winding is completed, tire tread rubber, side wall rubber, etc. are appropriately pasted on the annular ply and the fluid is removed from the bladder, so that the tire raw cover can be molded and removed, which can be used as a vulcanization mold. By putting it in, a pneumatic tire can be manufactured.
[0027]
In the above-described embodiment, the annular overlap ply 6a is exemplified by a slip winding in which one strip 10 continuously goes around the tire circumference. However, as shown in FIG. For example, an annular overlap ply may be manufactured by dividing into four pieces A to D and using a continuous strip 10 for each section. Further, the lath winding can be performed simultaneously using two strips. Further, the slip winding may be performed a plurality of times on the tire circumference, and at this time, it is preferable to make the small angle pitch relatively large.
[0028]
As described above, the embodiment of the present invention has been described using a motorcycle tire having a tread surface protruding outward. However, the present invention is not limited to a motorcycle, but includes various categories such as a tire for a passenger car and a tire for a heavy load. It can be used for pneumatic tires.
[0029]
【Example】
A pneumatic tire for a motorcycle of the present invention having a tire size of 110 / 80-18 and shown in FIG. 1 was prototyped (Example) and tested for single flow. A motorcycle bias tire (conventional product) having two conventional cut-end carcass plies was also tested in a similar manner and the performance was compared. For the single-flow test, the rims of each tire are assembled (rim size MT3.00 × 18, internal pressure 200 Kpa), the load is 100 kgf, the amount of variation in the amount of deviation of the lateral force that is exerted when the tire is rotated once at a slip angle of 0 °. A lateral force variation (overall of LFV and primary component) was measured (average value of n = 10) and displayed as an index with the conventional product as 100. The smaller the numerical value, the smaller the lateral force variation. The test results are shown in Table 1.
[0030]
[Table 1]

[0031]
As a result of the test, it was confirmed that the tires of the example products have significantly reduced lateral force variations compared to the conventional products, and the tires have very little single flow. Each tire was mounted on the rear wheel of a motorcycle (4 cycles) with a displacement of 1500cc (rim size: MT3.00 × 18, internal pressure 200Kpa), and the driver actually operated the test course. It was confirmed that the difference in ride comfort was not felt.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, in the invention according to the first aspect of the present invention, the carcass is formed by rubberizing one or a plurality of belt-like bodies obtained by rubberizing a cord or a plurality of cords obtained by aligning the cords. Or a plurality of strips are continuously circulated around the radial center line passing through the tire equatorial plane and shifted at a small angle pitch in the tire circumferential direction while sequentially changing the center line. By forming the annular space ply formed by the lath winding in which the strips pass alternately in the core space surrounded by the inner surface of each of the bead cores, the carcass ply can have a left-right symmetric structure, so that the price tear can be reduced.
[0033]
In addition, the use of a belt-like body obtained by rubberizing one or a plurality of cords that are arranged at the time of winding can help to increase tire productivity. Further, since the carcass cords are continuous due to the winding, the durability is greatly improved as compared with the cut end ply in which the cut end of the cord appears at the edge of the reinforcing layer.
[0034]
Furthermore, because the cords can be arranged so that the cords cross each other at the tread part and the sidewall part by winding with a small angle pitch, the advantage of the conventional bias tire, that is, the cord intersection part is made into a pantograph shape. It is possible to reduce price tear while taking advantage of the envelope characteristic of expanding and contracting to suitably wrap the projection on the road surface.
[0035]
In the invention according to claim 1 , the carcass has an angle θ at which the cord intersects the tire circumferential line substantially 90 ° at the tire equator position, and this angle as it goes from the tire equator toward both outer sides in the tire axial direction. Since θ gradually decreases and becomes substantially 0 ° on the outside in the bead core axial direction, the cord becomes symmetrical with respect to the tire equator, and the price tear is further reduced.
[0036]
According to a third aspect of the present invention, the carcass has an angle of 60 to 90 ° between all cords passing through one meridional section and the projection line of the cord on the tire equator plane with the meridional section and in the tire circumferential direction. Since the number of cords to be driven per 5 cm is 1 to 120, the productivity and rigidity of the carcass can be optimized while reducing the price tear, and the steering stability can be improved efficiently.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a tire meridian cross-sectional view showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view conceptually shown for explaining a carcass caused by winding with a shift.
FIG. 3 is a perspective view conceptually showing an example of a roll winding.
4A and 4B are perspective views for explaining a band-like body. FIG.
FIG. 5 is a plan view of an annular overlap ply.
FIG. 6 is a side view of an annular overlap ply.
FIG. 7 is a side view of a tire.
[Explanation of symbols]
2 Tread part 3 Side wall part 4 Bead part 5 Bead core 6 Carcass 7 Reinforcement layer 6a Annular overlap ply 10 Strip body 11 Cord

Claims

A pneumatic tire having a carcass that is locked by a bead core of a bead portion from a tread portion through a sidewall portion,
In the carcass, one or a plurality of strips obtained by rubberizing one or a plurality of aligned cords are sequentially passed around the center line in the radial direction passing through the tire equatorial plane and shifted by a small angle pitch in the tire circumferential direction. It consists of an annular lap ply formed by a lath winding in which the strips alternately pass through the core space surrounded by the inner surface of each of the left and right bead cores while rotating around the center line while changing the center line,
In the carcass, the angle θ at which the cord intersects the tire circumferential direction line is substantially 90 ° at the tire equator position, and the angle θ gradually decreases from the tire equator toward the outer side in the tire axial direction. A pneumatic tire characterized by being substantially 0 ° on the outside in the axial direction .

In the carcass, the angle between all cords passing through one meridional section and the projection line of this cord on the tire equator plane with the meridional section is 60 to 90 °, and the number of cords driven per 5 cm in the tire circumferential direction is 1 to 1. The pneumatic tire according to claim 1 , wherein the number is 120.