JP3748983B2 - 電力線搬送通信装置および高速伝送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は建物の屋内や工場の構内等の電源配線を利用してデータ伝送を行う電力線搬送通信装置および高速伝送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は従来の電力線搬送通信装置を示すブロック構成図であり、図において、1は屋内や構内等の電力線、L1,L2は後述で説明する低速方式に準拠して製造された伝送装置であり、互いに同一方式の低速伝送装置L1,L2と双方向でデータの送受信を行う低速伝送装置、H1,H2は後述で説明する高速方式に準拠して製造された伝送装置であり、互いに同一方式の高速伝送装置H1,H2と双方向でデータの送受信を行う高速伝送装置である。
【0003】
ここで、上述した低速及び高速方式について説明する。昭和61年7月に電力線搬送通信調査委員会から発行された電力線搬送通信調査委員会報告書(最終報告)には低速方式と高速方式の2つの標準化案が記載されている。低速方式の技術標準案においてはキャリア周波数125kHzまたは165kHzの振幅変調信号を用い、送信出力100mW(=20dBm)、受信感度20mV(20mVを入力インピーダンス下限値120オームで換算すると≒−24.8dBm)と規定されている。
【0004】
また、高速方式の技術標準案においては周波数10kHz〜450kHzの周波数帯域幅を持つ直接拡散によるスペクトラム拡散信号を用い、送信出力10dBm、受信感度−10dBm以下と規定されている。
【0005】
即ち、図15は、言い換えれば、上記低速方式及び高速方式に準拠して製造された伝送装置L1,L2,H1,H2が同一の電力線1に接続された場合の伝送システムの構成を示すものである。
【0006】
次に動作について説明する。
図16は上記の構成により通信を行う場合の電力線1上の信号を表したものである。以下、電力線1による信号滅衰が周波数に依らず一定(ここでは20dB)として説明を行う。現実の電力線1は様々な機器が接続されるため信号減衰量は周波数特性を持つが、本発明にかかる課題の本質の説明には支障ないため上記の前提で説明を行う。
【0007】
低速伝送装置L1は先に説明した通り、送信データD1を振幅変調することにより20dBmの電力の信号S1を出力し、電力線1の減衰20dBを受け、低速伝送装置L2には0dBmの信号S2として受信される。低速伝送装置L2の受信感度は−24.8dBmであるから、この信号S2が低速伝送装置L2で受信、復調されることによって受信データD2が得られる。
【0008】
一方、高速伝送装置H1においては、低速伝送装置L1が出力した送信出力がほぼそのままのレベルで入力されるが、復調時に直接拡散に用いられるPN符号などの疑似ランダム符号と相関をとるため、低速伝送装置L1の出力した送信出力を誤受信することはない。また高速伝送装置H2においても−0dBmのレベルで信号入力されるが、高速伝送装置H1と同様、復調時に直接拡散に用いるPN符号などの疑似ランダム符号と相関をとるため、低速伝送装置L1の出力した送信出力を誤受信することはない。
【0009】
以上は低速伝送装置L1がデータ伝送を行う場合であったが、次に高速伝送装置H1がデータ伝送を行う場合を図17に基づいて説明する。
【0010】
高速伝送装置H1は上述で説明した通り、送信データD3を直接拡散によるスペクトラム拡散を行うことによって10dBmの電力の信号S3を出力し、電力線1の減衰30dBを受け、高速伝送装置H2には−10dBmの信号S4として受信される。高速伝送装置H2の受信感度は−10dBmであるから、この信号S4が高速伝送装置H2で受信、復調されることによって受信データを得られる。
【0011】
一方、低速伝送装置L1においては、高速伝送装置H1が出力した送信出力がほぼそのままのレベルで入力され、かつ受信感度を持つ周波数帯域の信号成分が含まれるため、低速伝送装置L1は信号S3を復調することによってデータD5を出力する。しかし、高速伝送装置H1の送信信号S3は疑似ランダム符号で変調されているのでノイズと同じである。したがって出力したデータD5は元の情報の形を取り得ない。高速伝送装置H1の送信出力により伝送エラーが発生することとなる。
【0012】
また低速伝送装置L2においても−10dBmのレベルで信号入力され、かつ受信感度を持つ周波数帯域の信号成分が含まれるため、低速伝送装置L2は信号S4を復調することによってデータD6を出力する。しかし、低速伝送装置L1と同様、高速伝送装置H1の送信信号S3は疑似ランダム符号で変調されているのでノイズと同じである。したがって出力したデータD6は元の情報の形を取り得ない。高速伝送装置H1の送信出力により伝送エラーが発生することとなる。このように、高速伝送装置H1ないしはH2によりデータ伝送が行われると低速伝送装置L1,L2において伝送エラーが発生する。
【0013】
さらに、低速伝送装置L1と高速伝送装置H2が同時にデータ伝送を行う場合においては、上記の説明から自明の通り、低速伝送装置L2においては、高速伝送装置H2の送信する信号が同一レベルのノイズ信号と同等に見なされるため、この場合、S/N(Singnal−to−Noise)比が0dBとなり伝送エラーが発生する。伝送エラーの発生頻度は、伝送装置の変調方式により理論的に異なる。この例をエス.スタイン アンド ジェイ.ジェイ.ジョーンズ共著(関英男監訳)「現代の通信回線理論」1970年、森北出版発行記載の既存狭帯域伝送方式のS/N比−誤り率特性図に示す。即ち、図18に示す4本の特性カーブは、狭帯域変調方式のFSK(Frequency−Shift Keying)及びPSK(Phase Shift Keying)の各方式のS/Nに対するエラー率の理論値である。PSKの場合、S/Nが0dBではエラー率2×10-1〜5×10-1となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力線搬送通信装置は以上のように構成されているので、低速伝送装置L1,L2と高速伝送装置H1,H2との送信信号のスペクトラムが互いに重なる場合、狭帯域変調方式の伝送装置(低速伝送装置L1,L2)では伝送エラーが発生し、正常なデータ伝送を維持できなくなるなどの課題があった。
【0015】
このことから、通常屋内などに敷設されている電力線1は物理的にすべて繋がっているため、低速伝送で十分なシステムと高速伝送が必要なシステムとを1つの棟内で共存することが非常に困難となるなどの課題があった。
【0016】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、屋内あるいは構内等の物理的に繋がった電力線(電源配線)に高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように共存させ、電力線の有効利用を図ることができる電力線搬送通信装置および高速伝送装置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、スペクトラム拡散方式により通信を行う第1高速伝送手段の使用周波数スペクトラムのうち、共通の電力線に接続される低速伝送手段が使用する信号成分が、低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧されているものである。
【0018】
請求項2記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを第1高速伝送手段に備えたものである。
【0019】
請求項3記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを第1高速伝送手段に備えたものである。
【0020】
請求項4記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを第1高速伝送手段に備えたものである。
【0021】
請求項5記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、スペクトラム拡散方式により通信を行う第2高速伝送手段の送信出力レベルが、電力線に共通に接続される低速伝送手段の受信しきい値以下に設定されているものである。
【0022】
請求項6記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、第2高速伝送手段の受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えたものである。
【0023】
請求項7記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、リミッタ手段のしきい値が、第2高速伝送手段の送信出力値と同一値であるものである。
【0024】
請求項8記載の発明に係る電力線搬送通信装置は、第1又は第2高速伝送手段のスペクトラム拡散方式が直接拡散方式であることを特徴とするものである。
【0025】
請求項9記載の発明に係る高速伝送装置は、使用周波数スペクトラムのうち、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置が使用する信号成分が、低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧されているものである。
【0026】
請求項10記載の発明に係る高速伝送装置は、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを備えたものである。
【0027】
請求項11記載の発明に係る高速伝送装置は、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを備えたものである。
【0028】
請求項12記載の発明に係る高速伝送装置は、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを備えたものである。
【0029】
請求項13記載の発明に係る高速伝送装置は、送信出力レベルが、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置の受信しきい値以下に 設定されているものである。
【0030】
請求項14記載の発明に係る高速伝送装置は、高速伝送装置の受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えたものである。
【0031】
請求項15記載の発明に係る高速伝送装置は、リミッタ手段のしきい値が、電力線への送信出力値と同一値であるものである。
【0032】
請求項16記載の発明に係る高速伝送装置は、スペクトラム拡散方式が直接拡散方式であることを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力線搬送装置のブロック構成図である。図において、1は建物の屋内あるいはビル構内等の電力線、2は図15に示した低速伝送装置L1,L2に対応するように電力線1に接続され、狭帯域の周波数スペクトラム信号を用いて伝送を行う低速伝送装置(低速伝送手段)、3は図15に示した高速伝送装置H1,H2に対応するように電力線1に接続され、例えば直接拡散変調方式などの広帯域周波数スペクトラム信号を用いて伝送を行う高速伝送装置(第1高速伝送手段)である。
【0034】
この高速伝送装置3の内部のブロック構成図を図2に示す。図において、3aは所定レベルの送信信号をフィルタ装置3bへ出力すると共に、フィルタ装置3bからの受信信号を受信するスペクトラム拡散方式伝送装置(以下、SS伝送装置と略す)、3bはSS伝送装置3aの送信信号出力端及び受信信号入力端の双方に接続されると共に電力線1に接続され、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び帯域抑止フィルタの何れかのフィルタとして設定されるフィルタ装置である。
【0035】
このフィルタ装置3bが低域通過フィルタである場合の低域通過フィルタ特性図を図3の(a)、(b)、(c)に示し、フィルタ装置3bが高域通過フィルタである場合の高域通過フィルタ特性図を図4の(a)、(b)、(c)に示し、フィルタ装置3bが帯域抑止フィルタである場合の帯域抑止フィルタ特性図を図5の(a)、(b)、(c)に示す。
【0036】
これら図3〜図5は、低速伝送装置2及び高速伝送装置3が伝送を行う際に、出力する信号の周波数を横軸に、信号の強度を縦軸に取って表したものである。各図3〜図5(a)には高速伝送装置3おけるフィルタ装置3bを通過する前の送信信号スペクトラムを示し、(b)にはフィルタ装置3bの周波数−ゲイン特性を示し、(c)には電力線1上に出力される高速伝送装置3の送信信号と低速伝送装置2の送信信号ならびに受信しきい値との関連を示した。
【0037】
ここで、本発明の前提となる実験データを説明する。実験は直接拡散方式の高速伝送装置(信号帯域100KHz〜450KHzの試作品)3において、フィルタ装置3bによりその通過帯域幅を制限し、全信号帯域に比べどの程度信号が残存していれば通信可能かを調べたものである。
【0038】
図6の低域通過フィルタによる帯域制限伝送実験結果図に示すように、低域通過フィルタにおいては遮断周波数180kHzに設定しても通信エラーの発生はない。このときの送信波形を図7の低域通過フィルタを通過した受信信号の波形図に示す。図7において、受信しきい値TH以上の信号で見れば100kHzから250kHzまでの信号が受信されているものと見なせる。
【0039】
また、図8の高域通過フィルタによる帯域制限伝送実験結果図に示すように、高域通過フィルタにおいては遮断周波数270kHzに設定しても通信エラーの発生はない。このときの送信波形を図9の高域通過フィルタを通過した受信信号の波形図に示す。図9において、受信しきい値TH以上の信号で見れば185kHzから450kHzまでの信号が受信されているものと見なせる。以上の実験により、全帯域350kHzの内の約5割から7割の信号帯域があれば通信が可能であることを確認している。
【0040】
次に動作について説明する。
最初に、図3を参照して、フィルタ装置3bを低域通過フィルタとした場合の高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存について説明する。高速伝送装置3においてフィルタ装置3bは、低速伝送装置2の送信信号S10のキャリア中心周波数fnを中心とした帯域に掛からないよう遮断周波数fcを設定する。
【0041】
SS伝送装置3aは所定の出力レベルの送信出力をフィルタ装置3bに入力する。この送信信号S11の出力は、(a)に示すように周波数f1〜f2の帯域幅と0dBmのレベルを持ち出力される。低域通過フィルタは(b)に示すように遮断周波数fc、遮断周波数fc以上の周波数での減衰が40dBとなるよう構成されているため、フィルタ装置3b通過後の送信信号S12は(c)に示すようにf1〜fcが0dBm、fc〜f2が−40dBmの強度で電力線1に送出される。
【0042】
従って、低速伝送装置2においては、伝送に使用する周波数成分は受信しきい値TH1以下に押さえられているため、高速伝送装置3が送信した信号S12を受信することはない。また、低速伝送装置2が送信した場合にも受信した信号S10はフィルタ装置3bに入力され40dBの減衰を受ける。低速伝送装置2の出力レベルは従来例で示した標準案では20dBmであるから、受信レベル(受信感度)は−20dBmとなり、高速伝送装置3の受信感度は−10dBm以下となり、誤受信は発生しない。このように、低域通過フィルタにより帯域を分割することにより、高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存が可能となる。
【0043】
次に、図4を参照して、フィルタ装置3bを高域通過フィルタとした場合の高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存について説明する。
【0044】
高速伝送装置3においてフィルタ装置3bは、低速伝送装置2の送信信号S13のキャリア中心周波数fnを中心とした帯域に掛からないよう遮断周波数fcを設定する。SS伝送装置3aは所定の出力レベルの送信出力をフィルタ装置3bに入力する。
【0045】
この送信信号S11の出力は、(a)に示すように周波数f1〜f2の帯域幅と0dBmのレベルを持ち出力される。高域通過フィルタは(b)に示すように遮断周波数fc、遮断周波数fc以上の周波数での減衰が40dBとなるよう構成されているため、フィルタ装置3bを通過した送信信号S14は(c)に示すようにf1〜fcが−40dBm、fc〜f2が0dBmの強度で電力線1に送出される。
【0046】
従って、低速伝送装置2においては、伝送に使用する周波数成分は受信しきい値TH1以下に押さえられているため、高速伝送装置3が送信した信号S14を受信することはない。また、低速伝送装置2が送信した場合にも受信した信号S11はフィルタ装置3bに入力され40dBの減衰を受ける。低速伝送装置2の出力レベルは従来例で示した標準案では20dBmであるから、受信レベルは−20dBmとなり、高速伝送装置3の受信感度−10dBm以下となり、誤受信は発生しない。このように、高域通過フィルタにより帯域を分割することにより、高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存が可能となる。
【0047】
次に、図5を参照して、フィルタ装置3bを帯域抑止フィルタとした場合の高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存について説明する。高速伝送装置3においてフィルタ装置3bは、(a)に示すように低速伝送装置2の送信信号S15のキャリア中心周波数fnを中心とした帯域に掛からないよう、(b)に示すように遮断周波数fc1並びにfc2を設定する。
【0048】
SS伝送装置3aは所定の出力レベルの送信出力をフィルタ装置3bに入力する。この送信信号S11の出力は、(a)に示すように周波数f1〜f2の帯域幅と0dBmのレベルを持ち出力される。帯域抑止フィルタは(b)に示すように遮断周波数fc1とfc2の間の周波数での減衰が40dBとなるよう構成されているため、フィルタ装置3bを通過した送信信号S16は(c)に示すようにf1〜fc1の帯域が0dBm、fc1〜fc2の帯域が−40dBm、fc2〜f2の帯域が0dBmの強度で電力線1に送出される。
【0049】
従って、低速伝送装置2においては、伝送に使用する周波数成分は受信しきい値TH1以下に押さえられているため、高速伝送装置3が送信した信号を受信することはない。また、低速伝送装置2が送信した場合にも受信した信号S11はフィルタ装置3bに入力され40dBの減衰を受ける。低速伝送装置2の出力レベルは従来例で示した標準案では20dBmであるから、受信レベルは−20dBmとなり、高速伝送装置3の受信感度−10dBm以下となり、誤受信は発生しない。このように、帯域抑止フィルタにより帯域を分割することにより、高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存が可能となる。
【0050】
以上のように、この実施の形態1によれば、電力線1に接続された狭帯域信号を用いる低速伝送装置2のキャリア周波数に応じて、電力線1上に送出される広帯域信号を用いる高速伝送装置3から送信される信号帯域が5割から7割となるよう、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び帯域抑止フィルタを選択することにより、高速伝送装置3と低速伝送装置1とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線1に共存させ、電力線1の有効利用を図ることができる効果が得られる。
【0051】
言い換えれば、広帯域・高速の伝送装置を電力線に接続する際、既存の狭帯域・低速の伝送装置が伝送不能になるなどの障害を与えることなく、屋内の電力線を伝送媒体として共用することが可能となり、電力線の有効活用が図れる効果が得られる。
【0052】
また、フィルタ装置3bをプログラマブルに構成し、狭帯域信号のキャリア周波数に応じフィルタ特性を可変するように構成しても同様に共存が可能な電力線搬送通信装置を構成することができる。
【0053】
更に、上記実施の形態1では、フィルタ装置3bを所定のレベルに増幅された後に挿入していたが、図11に示すようにSS伝送装置3aからの送信信号を増幅する前にフィルタ装置3bを挿入した後、増幅回路3dにより所定の電力に増幅して送出しても同様な動作が可能である。
【0054】
実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2による電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。図において、3xは実施の形態1で説明した高速伝送装置3の代わりに電力線1に接続された高速伝送装置(第2高速伝送手段)、3aはその送信出力端にフィルタ装置3bが接続されると共に、受信入力端が電力線1に接続されたSS伝送装置、3bはSS伝送装置3aの送信出力端と、電力線1及びSS伝送装置3aの受信入力端に接続された実施の形態1で図3〜図5を参照して説明したのと同様の特性を有するフィルタ装置である。
【0055】
次に動作について説明する。
高帯域伝送装置3xのSS伝送装置3aが送信した信号がフィルタ装置3bにより減衰され、しきい値以下の強度で低速伝送装置2に伝わることは実施の形態1と同様であるため省略する。実施の形態1の構成と異なる点は、高速伝送装置3xに入力される低速伝送装置2が送信した狭帯域信号のレベルの処理が異なることであるため、この点について説明する。ここでは、高速伝送装置3xの出力レベルを10dBmとして説明を行う。
【0056】
低速伝送装置2の送信出力は、高速伝送装置3xにほぼそのままのレベルで入力される。すなわち、高速伝送装置3xにおいては、ピーク出力20dBmの狭帯域ノイズが加わった状態となる。ここで、高速伝送装置3xが送信した信号は出力端で10dBmであり電力線1の線路の滅衰を含めると−20dBmの信号が入力される。
【0057】
仮に低速伝送装置2の送信信号の帯域幅を10KHz、高速伝送装置3xの受信する信号の帯域幅を100KHz〜450KHzの幅の350KHzとすれば電力の比は100mW×10KHz:0.01mW×350KHz=1000:3.5であるから、S/N比として見れば約−24dBである。
【0058】
直接拡散による伝送では下記の処理により見かけ上のS/N改善が図られ、高速伝送装置3xは信号の受信が可能となる。狭帯域信号はSS伝送装置3aでの復調時にPN符号による逆拡散という処理により滅衰される。例えば31チップの直接拡散では1ビットに対し、31周期のPN符号により変調を行う。この場合逆拡散による低速伝送装置2の信号の減衰は10log31=約15dBとなる。逆に広帯域信号は15dBのゲインとなりトータルとして30dBのS/N比の改善が実現できる。すなわち、S/N比の−24dBが+6dBに改善されることになる。
【0059】
以上のように、この実施の形態2によれば、狭帯域信号の分離が可能となるので、高速伝送装置3xの送受信が低速伝送装置2が共存しても可能となる効果が得られる。
【0060】
また、上記実施の形態2では、フィルタ装置3bを所定のレベルに増幅された後に挿入していたが、図12に示すように送信信号をSS伝送装置3aで増幅する前にフィルタ装置3bを挿入した後、増幅回路3dにより所定の電力に増幅して送出しても同様な動作が可能である。
【0061】
実施の形態3.
図13はこの発明の実施の形態3による電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。図において、3yは実施の形態1で説明した高速伝送装置3の代わりに電力線1に接続された高速伝送装置、3cは図14に示すようにSS伝送装置3aの送信信号S17のレベルを低速伝送装置2の受信しきい値TH1以下になるよう設定して送信する出力調整装置、3eは出力調整装置3cにより調整された送信出力の信号レベル値と同一にしきい値TH2が設定され、このしきい値TH2に応じてSS伝送装置3aの受信入力に加わる過大な入力を低減するリミッタ回路(リミッタ手段)である。なお、出力調整装置3cは実施の形態2で説明したフィルタ装置3bでも代用できる。
【0062】
次に動作について説明する。
この例では、高速伝送装置3yの出力が低速伝送装置2の受信しきい値(−24.8dBm)以下である−25dBmに設定されており、よってリミッタ回路3eのしきい値TH2が−25dBmに設定されたものとして説明を行う。
【0063】
低速伝送装置2においては高速伝送装置3yが出力する信号はしきい値TH1以下であるため、全く影響を受けることはない。一方、高速伝送装置3yにおいては低速伝送装置2の送信出力はノイズと見なされる。すなわち、高速伝送装置3yにおいては、ビークで20dBmの狭帯域ノイズが加わった状態となる。ただし、SS伝送装置3aの全段に設けられたリミッタ回路3eによりそのレベルは−25dBmに制限される。
【0064】
次に、高速伝送装置3が送信する信号は出力端で−25dBmであるから線路の減衰を含めると−55dBmの信号が高速伝送装置3yに入力される。仮に低速伝送装置2の送信信号の帯域幅を10KHz、高速伝送装置3yの受信する信号の帯域幅を100KHz〜450KHzの幅の350KHzとすれば電力の比は、低速伝送装置2からの信号は−25dBmに制限されているから、−25dBm×10KHz:−55dBm×350KHz=0.0316:0.0011であるから、S/N比として見れば約−14.6dBである。
【0065】
直接拡散による伝送では下記の処理により見かけ上のS/N改善が図られ、高速伝送装置3yは信号の受信が可能となる。狭帯域信号はSS伝送装置3aでの復調時にPN符号による逆拡散という処理により滅衰される。例えば31チップの直接拡散では1ビットに対し、31周期のPN符号により変調を行う。この場合逆拡散による低速伝送装置2の信号の減衰は10log31=約15dBとなる。逆に広帯域信号は15dBのゲインとなりトータルとして30dBのS/N改善が実現できる。
【0066】
すなわち、S/N比の−14.6dBは+15.4dBに改善されることになる。SS伝送装置3aは一般に伝送信号をPSKないし、FSK等の一次変調を行い次に拡散符号である疑似ランダム符号(例えばPN符号など)で拡散する。逆に受信時は疑似ランダム符号で復調し、一次変調方式のPSKないし、FSK等の信号に直して受信する。前記したS/N比の15.4dBの信号は受信時の一次変調形式の信号の信号対ノイズ比である。
【0067】
図18に示したように、変調方式がFSK、PSK何れであってもこのS/N比であれば十分な伝送品質を保つことができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、高速伝送装置3yにSS方式を採用しかつ送信出力レベルを低速伝送装置2のしきい値TH1以下にすることにより、高速伝送装置3と低速伝送装置2の共存が可能となる効果が得られる。
【0068】
なお、上記実施の形態1,2,3においては高速伝送装置3の変調方式が直接拡散として説明を行ったが、SS通信方式としては他にチャープ式、周波数ホッビング式があり、これらについても直接拡散方式の実験結果を示したごとく、信号スペクトラム中、帯域を制限しても伝送可能であることが確認できれば同様な装置構成にて、本実施の形態1から3に示したと同様な効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、スペクトラム拡散方式により通信を行う第1高速伝送手段を、その使用周波数スペクトラムのうち、共通の電力線に接続される低速伝送手段が使用する信号成分が、低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧されているように構成したので、第1高速伝送手段の送信信号が低速伝送手段で受信される事が無くなり、これによって第1高速伝送手段を電力線に接続する際、既存の低速伝送手段が伝送不能になるなどの障害を与えることなく、屋内の電力線を伝送媒体として共用することが可能となり、電力線の有効活用が図れる効果がある。
【0070】
請求項2記載の発明によれば、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを第1高速伝送手段に備えるように構成したので、第1高速伝送手段の送信信号が低速伝送手段で受信される事が無くなり、これによって第1高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0071】
請求項3記載の発明によれば、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを第1高速伝送手段に備えるように構成したので、第1高速伝送手段の送信信号が低速伝送手段で受信される事が無くなり、これによって第1高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0072】
請求項4記載の発明によれば、低速伝送手段が使用する信号成分を低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを第1高速伝送手段に備えるように構成したので、第1高速伝送手段の送信信号が低速伝送手段で受信される事が無くなり、これによって第1高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0073】
請求項5記載の発明によれば、スペクトラム拡散方式により通信を行う第2高速伝送手段の送信出力レベルを、電力線に共通に接続される低速伝送手段の受信しきい値以下に設定するように構成したので、第1高速伝送手段の送信信号が低速伝送手段で受信される事が無くなり、これによって第1高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0074】
請求項6記載の発明によれば、第2高速伝送装の受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えるように構成したので、第2高速伝送手段の受信レベルが規制されることによりS/N比が改善され、これによって第2高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0075】
請求項7記載の発明によれば、リミッタ手段のしきい値を、第2高速伝送手段の送信出力値と同一値とするように構成したので、第2高速伝送手段の受信レベルがしきい値で規制されることによりS/N比が改善され、これによって第2高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0076】
請求項8記載の発明によれば、第1又は第2高速伝送手段のスペクトラム拡散方式が直接拡散方式とするように構成したので、直接拡散による伝送によって見かけ上のS/N比の改善が図られ、これによって第2高速伝送手段と低速伝送手段とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0077】
請求項9記載の発明によれば、スペクトラム拡散方式により電力線通信を行う高速伝送装置を、その使用周波数スペクトラムのうち、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置が使用する信号成分が、低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧されているように構成したので、高速伝送装置の送信信号が低速伝送装置で受信される事が無くなり、これによって高速伝送装置を電力線に接続する際、既存の低速伝送装置が伝送不能になるなどの障害を与えることなく、屋内の電力線を伝送媒体として共用することが可能となり、電力線の有効活用が図れる効果がある。
【0078】
請求項10記載の発明によれば、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを備えるように構成したので、高速伝送装置の送信信号が低速伝送装置で受信される事が無くなり、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0079】
請求項11記載の発明によれば、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを備えるように構成したので、高速伝送装置の送信信号が低速伝送装置で受信される事が無くなり、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0080】
請求項12記載の発明によれば、低速伝送装置が使用する信号成分を低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを備えるように構成したので、高速伝送装置の送信信号が低速伝送装置で受信される事が無くなり、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0081】
請求項13記載の発明によれば、スペクトラム拡散方式により通信を行う高速伝送装置の送信出力レベルを、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置の受信しきい値以下に設定するように構成したので、高速伝送装置の送信信号が低速伝送装置で受信される事が無くなり、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0082】
請求項14記載の発明によれば、高速伝送装置の受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えるように構成したので、高速伝送装置の受信レベルが規制されることによりS/N比が改善され、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0083】
請求項15記載の発明によれば、リミッタ手段のしきい値を、電力線への送信出力値と同一値とするように構成したので、高速伝送装置の受信レベルがしきい値で規制されることによりS/N比が改善され、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【0084】
請求項16記載の発明によれば、高速伝送装置のスペクトラム拡散方式が直接拡散方式とするように構成したので、直接拡散による伝送によって見かけ上のS/N比の改善が図られ、これによって高速伝送装置と低速伝送装置とを伝送エラーが発生しないように物理的に繋がった電力線に共存させ、電力線の有効利用を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力線搬送通信装置のブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1、2による高速伝送装置内に設けられるフィルタ装置において、低域通過フィルタの特性を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1、2による高速伝送装置内に設けられるフィルタ装置において、高域通過フィルタの特性を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1、2による高速伝送装置内に設けられるフィルタ装置において、帯域抑止フィルタの特性を示す図である。
【図6】 低域通過フィルタによる帯域制限伝送実験結果図である。
【図7】 低域通過フィルタを通過した受信信号の波形図である。
【図8】 高域通過フィルタによる帯域制限伝送実験結果図である。
【図9】 高域通過フィルタを通過した受信信号の波形図である。
【図10】 この発明の実施の形態1による電力線搬送通信装置における高速伝送装置の他の構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態2による電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態2による電力線搬送通信装置における高速伝送装置の他の構成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態3による電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態3による高速伝送装置の送信信号ならびにリミッタ回路のしきい値を示す図である。
【図15】 従来の電力線搬送通信装置における高速伝送装置のブロック構成図である。
【図16】 従来の電力線搬送通信装置において低速伝送装置による高速伝送への影響を示す図である。
【図17】 従来の電力線搬送通信装置において高速伝送装置による低速伝送への影響を示す図である。
【図18】 既存狭帯域伝送方式のS/N比−誤り率特性図である。
【符号の説明】
1 電力線、2 低速伝送装置(低速伝送手段)、3 高速伝送装置(第1高速伝送手段)、3x,3y 高速伝送装置(第2高速伝送手段)、3e リミッタ回路(リミッタ手段)。
Claims (16)
- スペクトラム拡散方式により通信を行う第1高速伝送手段と、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送手段とが、同一の系統または、系統の一部を共用する電力線を用い情報伝送を行う電力線搬送通信装置において、上記第1高速伝送手段は、その使用周波数スペクトラムのうち上記低速伝送手段が使用する信号成分が、上記低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧されていることを特徴とする電力線搬送通信装置。
- 第1高速伝送手段は、低速伝送手段が使用する信号成分を上記低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを備えることを特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。
- 第1高速伝送手段は、低速伝送手段が使用する信号成分を上記低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを備えることを特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。
- 第1高速伝送手段は、低速伝送手段が使用する信号成分を上記低速伝送手段の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを備えることを特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。
- スペクトラム拡散方式により通信を行う第2高速伝送手段と、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送手段とが、同一の系統または、系統の一部を共用する電力線を用い情報伝送を行う電力線搬送通信装置において、上記第2高速伝送手段は、その送信出力レベルが上記低速伝送手段の受信しきい値以下に設定されていることを特徴とする電力線搬送通信装置。
- 第2高速伝送手段は、その受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えることを特徴とする請求項5記載の電力線搬送通信装置。
- リミッタ手段のしきい値が、第2高速伝送手段の送信出力値と同一値であることを特徴とする請求項6記載の電力線搬送通信装置。
- 第1高速伝送手段又は第2高速伝送手段のスペクトラム拡散方式が直接拡散方式であることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の電力線搬送通信装置。
- スペクトラム拡散方式により電力線通信を行う高速伝送装置であって、
その使用周波数スペクトラムのうち、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置が使用する信号成分が、上記低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧されていることを特徴とする高速伝送装置。 - 上記低速伝送装置が使用する信号成分を上記低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する低域通過フィルタを備えることを特徴とする請求項9記載の高速伝送装置。
- 上記低速伝送装置が使用する信号成分を上記低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する高域通過フィルタを備えることを特徴とする請求項9記載の高速伝送装置。
- 上記低速伝送装置が使用する信号成分を上記低速伝送装置の受信感度未満の強度に抑圧する帯域抑止フィルタを備えることを特徴とする請求項9記載の高速伝送装置。
- スペクトラム拡散方式により電力線通信を行う高速伝送装置であって、
その送信出力レベルが、振幅または位相変調方式の狭帯域の周波数スペクトラムにより通信を行う低速伝送装置の受信しきい値以下に設定されていることを特徴とする高速伝送装置。 - その受信入力部に受信レベルを規制するリミッタ手段を備えること を特徴とする請求項13記載の高速伝送装置。
- 上記リミッタ手段のしきい値が、上記電力線への送信出力値と同一値であることを特徴とする請求項14記載の高速伝送装置。
- 上記スペクトラム拡散方式が直接拡散方式であることを特徴とする請求項9から請求項15のうちのいずれか1項記載の高速伝送装置。
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