JP3747444B2 - 収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建築区体における外壁を構成している屋内側の壁面に添うように配設され、上面が作業面で当該作業面の下側に空間を有している流し台,調理台,洗面台,洗面化粧台,コンロ台等の各種の作業台、さらに、内部に空間を有している靴箱やコートあるいはゴルフバック等の各種の物入れを含む空間形成体に有用な収納装置に関する。
例えば、特許文献1に記載されているゴミ収納箱体付き厨房台があり、厨房台の上面に、防臭蓋を装備せるゴミ投入口を形成すると共に、厨房台の内部にゴミ収納箱体を装備し、該ゴミ収納箱体上端部をゴミ投入口に連絡すると共に該ゴミ収納箱体の外周面部に、屋外に連絡せるゴミ取出口を形成してなるゴミ収納箱体付き厨房台が記載されている。
このゴミ収納箱体付き厨房台では、厨房台上面の防臭蓋を外し、開かれたゴミ投入口から厨房台内部のゴミ収納箱体にゴミを入れ、このゴミ収納箱体をゴミ取出口から屋外に取り出すことができるので、業者が外からゴミを回収することもでき、ゴミを集積場まで持ち運ぶのに苦慮している高齢者や車椅子生活者にとって大変助けられる。
また、特許文献2には、床面側および全面側が開口して床面上に設置されるキャビネット本体の上部にカウンターを備え、キャビネット本体の前面を開閉する扉を支持する支持板をキャビネット本体の前後方向に移動自在となるように移動手段を介してキャビネット本体の側板内面に付設してなる水まわり設備を備えたキャビネットが記載されている。
かかるキャビネットでは、オープンタイプのキャビネットから簡単に収納タイプのキャビネットに変更でき、また、その逆に収納タイプのキャビネットから簡単に車椅子に対応したオープンタイプのキャビネットに変更可能なものであるため、キャビネットが流し台である場合でも、車椅子利用者は流し内の洗い物を身を乗り出さずに支障なく洗うことができる。
ところで、高齢者世帯や車椅子利用者の世帯さらに留守がちの世帯では、宅配便の受け取りについて問題がある。すなわち、歩くのが難儀な高齢者や車椅子利用者にとっては、宅配物を玄関まで受け取りに出ることが大変である。また、宅配業者にとっても、届け先が留守である場合には配達メモを残して持ち帰らなければならず、再度出向いて届けることになる。一方、届け先側は配達日に時間を空けて待たなければならない。
さらに、防犯面からも玄関を開けることは避けるにこしたことはない。特に、非力な高齢者や1人暮らしの女性には、危険回避、犯罪予防に有効である。
また、宅配荷物受けロッカーを屋外に設置することも考えられるが、ロッカーが必要であり、その設置場所も必要になる他、ロッカーの設置場所によっては屋外の天候の影響を受けることで、高齢者世帯では取りに行き難く管理が難しい。
また、近年では資源の再利用を目的としてゴミの分別化が進んでおり、分別区分は、粗大ゴミ、古紙類を除くと、たとえば資源物、燃えるゴミ、燃えないゴミ、プラスチック類に大別される。さらに、資源ゴミは、ビン類、缶類、ペットボトル・発泡類に細かく分けられており、分別が非常に面倒になっている。
実開昭52−160554号公報 特開平10−71031号公報
解決しようとする課題は、第1には、普段は前面が化粧板で化粧されていて、宅配便の受け渡し時は高齢者世帯や車椅子利用世帯さらには一般世帯においても宅配便等の受け渡しを玄関まで行って開けずとも屋内側と屋外との間で安全に行なえ、上面の作業面を使用する作業時は車椅子での作業を妨げない収納装置を提供することにある。
本発明は前記した課題を達成するため、以下の構成にしたことを特徴とする。
1.底面側および前面側そして後面側が開口している空間形成体における内側の収納空間内上部に可動体を、収納空間内上部の左右のガイドレールに沿い収納空間内から前方の屋内側引出し位置に引出し可能且つ当該収納空間と連通した後方の建築躯体外壁の開口部から後方の屋外側引出し位置に引出し可能に備え、この可動体後部に前記開口部を開閉可能な扉を一体に備えると共に当該可動体の左右のレール部に化粧板を前後方向に移動可能に取付け、可動体の前記化粧板と前記扉との間に収納体を取外し可能に取付け、前記化粧板を収納体が取外された跡の収納空間内の後方へレール部に沿い移動可能に形成してあることを特徴とする。
本発明における空間形成体としては、上面が作業面で当該作業面の下側に空間を有している流し台,調理台,洗面台,洗面化粧台,コンロ台等の各種の作業台、内部に空間を有している靴箱やコートあるいはゴルフバック等の各種の物入れが挙げられる。
可動体は左右のガイドレールに対して、屋外側には外れぬようにする一方で、屋内側には外れるようにして点検補修等に備えるようにしてもよい。同様に、第2可動体は左右のガイドレールに対して、屋内側には外れるようにして点検補修等に備えるようにしてもよい。扉は外壁の意匠に合わせてもよいし、合わせなくともよい。
収納体は、可動体に対して、屋内側引出し位置および屋外側引出し位置でそれぞれ取外し得るように形成し、単体であってもよいし、複数に分割してあるものであってもよい。第2収納体についても、単体であってもよいし、複数に分割してあるものであってもよい。
さらに、それぞれ専用のガイドレールに案内されて屋内側引出し位置に引き出し可能な第3さらには第4の可動体を配設し、各可動体に1乃至複数の収納体を取り出し可能に備えるようにすれば、ゴミを細かく分別することが可能になる。
また、収納体内を複数のブロックに区画して形成するようにしてもよい。
A.請求項1により、普段は前面が化粧板で化粧されていて意匠的にも好ましく商品価値がたかい。そして、宅配便等の受け渡し時には可動体を屋内側と屋外側に移動操作することで、高齢者世帯や車椅子利用世帯さらには一般世帯においても宅配便等の受け渡しを玄関まで行かずとも屋内と屋外との間で安全に行なえる。さらに、空間形成体が調理台等の作業台である場合、上面の作業面を使用した作業時には収納体が抜き外された跡の収納空間内の後方へ外壁内面まで化粧板を移動させることで、車椅子での作業が支障なく行なうことができる。
これにより、空間形成体が屋内で最も使用頻度の多い流し台である場合、壁面に沿い配設されている流し台を収納装置とすることで、高齢者や車椅子利用者が僅かの労力で宅配便等の受け渡しをすることができ、防犯面からも望ましい。また、化粧板が後退した作業台下側のフリーな空間を利用して車椅子を動かし作業できる。
図1〜図6には本発明の収納装置における実施の1形態として調理台を例示しており、調理台1は、底面側および前面側そして後面側を開口し、上面の作業面部1a下側に収納空間1bを形成してある。この調理台1は、建築躯体の外壁2の室内側に添設し、外壁2に開口された開口部2aを経て室内側の収納空間1bと室外側が連通するように形成してある。
調理台1における収納空間1b内の左側上部には可動体3を、収納空間1b内上面の左側に吊設してある左右のガイドレール4に沿い収納空間1b内から後述する前収納体8および後収納体を取り出し可能な前方の屋内側引出し位置に引出し可能且つ当該収納空間1bと連通した後方の開口部2aから前収納体8および後収納体を取り出し可能な屋外側引出し位置に引出し可能に備えてある。また、可動体3は、ストッパー等の適宜の規制手段(図示セズ)により、後収納体9のみが取り出せる屋外側引出し位置にも引出し可能に形成してある。
可動体3後部には、開口部2aを開閉可能な扉5を一体に備えると共に当該可動体3における左右のレール部6に取付体16を前後方向に移動可能に架設してある。この取付体16は、左右の止着部16aを左右のレール部6に取付けてあり、左右の止着部16a間の取付部16bには化粧板7を一体連動状に取付けてある。
また、可動体3には、化粧板7と扉5との間に前収納体8と後収納体9をそれぞれ取外し可能に取付け、化粧板7を前収納体8および後収納体9が取り外された跡の収納空間1b内の後方へ外壁2内面までレール部6に沿い移動可能に形成してある。
左右のガイドレール4は、可動体3を案内して屋内側あるいは屋外側に引出し可能に形成してあり、この可動体3におけるレール部6は、化粧板7を案内して前位置すなわち化粧板7が収納空間1bを覆い隠した状態と後位置すなわち外壁2内面に接近〜添接して収納空間1bを前方に向けて開放した状態に移動案内し得るように形成してある。
調理台1の収納空間1b右側のシンク下には第2可動体10を配設してある。この第2可動体10は、収納空間1b内の右側上面に吊設してある左右の第2ガイドレール11に沿い収納空間1b内から前方の屋内側引出し位置に引出し可能に備えてある。
この第2可動体10前縁には第2化粧板12を取付けてある。また、第2可動体10には、第2化粧板12の後側に第2前収納体13と第2後収納体14をそれぞれ取外し可能に取付け、第2可動体10を第2化粧板12ともども第2前収納体13および第2後収納体14が取り外された跡の収納空間1b内の後方へ第2ガイドレール11に沿い移動可能に形成してある。この第2ガイドレール11は、第2可動体10を案内して、前位置すなわち第2化粧板12が収納空間1bを覆い隠した状態の位置から、前方の屋内側引出し位置と、後位置すなわち配管11に接近〜添接して収納空間1bを前方に向けて開放した状態に移動案内し得るように形成してある。
図7には本発明の収納装置における実施の1形態として他の調理台を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成の説明は符合を準用して省略し、相違する構成について説明する。
開口部2aには、気象条件やセキュリティーを考慮し、さらに外扉15を開閉可能に備えてあり、耐候性および防犯性が高められている。
また、図示していないが、図1に例示した態様のものにおける第2前収納体13および第2後収納体14をそれぞれ2ブロックに区画形成した場合、前収納体8と後収納体9とによる計6ブロックが確保されることになるので、これらに、ビン類、缶類、ペットボトル・発泡類、燃えるゴミ、燃えないゴミ、プラスチック類と分けて分別することができることになる。
本発明の収納装置における実施の1形態として調理台を例示している縦断面図。 化粧板周りの部分拡大平面図。 可動体を屋内側に引出した状態の縦断面図。 可動体を屋外側に引出した状態の縦断面図。 可動体を屋外側に後収納体が取り出せるまで引き出した状態の縦断面図。 第2可動体を屋内側に引出した状態の縦断面図。 本発明の収納装置における実施の1形態として他の調理台を例示しており、可動体を屋内側に引出した状態の縦断面図。
符号の説明
1 調理台(空間形成体)
1a 作業面部
1b 収納空間
2 外壁
2a 開口部
3 可動体
4 ガイドレール
5 扉
6 レール部
7 化粧板
8 前収納体(収納体)
9 後収納体(収納体)
10 第2可動体
11 第2ガイドレール
12 第2化粧板
13 第2前収納体
14 第2後収納体
15 外扉
16 取付体
16a 止着部
16b 取付部

Claims (1)

  1. 底面側および前面側そして後面側が開口している空間形成体における内側の収納空間内上部に可動体を、収納空間内上部の左右のガイドレールに沿い収納空間内から前方の屋内側引出し位置に引出し可能且つ当該収納空間と連通した後方の建築躯体外壁の開口部から後方の屋外側引出し位置に引出し可能に備え、
    この可動体後部に前記開口部を開閉可能な扉を一体に備えると共に当該可動体の左右のレール部に化粧板を前後方向に移動可能に取付け、可動体の前記化粧板と前記扉との間に収納体を取外し可能に取付け
    前記化粧板を収納体が取外された跡の収納空間内の後方へレール部に沿い移動可能に形成してあることを特徴とする収納装置。
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