JP3745468B2 - Hot water generator using heat pump - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプを用いて温水を生成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば食器洗浄機で使用するすすぎ用の温水を得る場合に、冷凍サイクルを構成したヒートポンプで温水を生成して供給するものが実用化に向けて開発されつつある。これは、ヒートポンプにおける蒸発器を、食器洗浄機からの排湯を貯留する回収タンク内に熱交換可能な状態に配設する一方、凝縮器を、原水を給送する給水管と熱交換可能な状態に配設した構造であって、食器洗浄機においてすすぎ工程が行われて洗浄タンクからオーバーフローした排湯が回収タンクに取り込まれると、蒸発器で排熱が回収されつつ凝縮器で原水が昇温されて温水が生成され、食器洗浄機の貯湯タンクに供給される。温水の生成並びに供給は、貯湯タンクが満水となったところで停止され、次にすすぎ工程が行われると、ヒートポンプが再度運転されることにより温水が生成されて供給され、それが繰り返し行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した温水の生成と供給が停止した時点では、給水管における凝縮器と熱交換される部分において、生成された温水がその中に残った状態にある。したがって次にヒートポンプの圧縮機が運転された場合、とりわけ短い時間間隔で圧縮機の運転が再開されたときには、残水が未だ高温であって冷媒に対する凝縮能力が不足し、そのため運転の立上り時に圧縮機の高圧側の圧力が一時的に異常上昇し、圧縮機が過負荷運転されるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ヒートポンプにより温水を生成する場合において、圧縮機の高圧側が異常に圧力上昇することを未然に防止するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を配管接続して冷媒を封入することで冷凍サイクルを構成したヒートポンプを備え、このヒートポンプの蒸発器により排熱を回収しつつ、前記凝縮器により給水管に給送される原水を昇温して温水を生成するようにした温水生成装置において、前記給水管における前記凝縮器と熱交換される部分に残った残水を排出し、それに代わって原水を補給する残水排出手段を設けた構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記温水生成装置が、ヒートポンプの蒸発器により食器洗浄機からの排湯の熱を回収しつつ、凝縮器により給水管に給送される原水を昇温して温水を生成し、その温水を食器洗浄機の貯湯タンクに供給するものであって、前記排出された残水が、前記蒸発器に向けて散水可能とされている構成としたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記温水生成装置が、ヒートポンプの蒸発器により食器洗浄機からの排湯の熱を回収しつつ、凝縮器により給水管に給送される原水を昇温して温水を生成し、その温水を食器洗浄機の貯湯タンクに供給するものであって、前記排出された残水が、バイパス路を通して食器洗浄機の貯湯タンクに供給可能とされている構成としたところに特徴を有する。
【0005】
請求項4の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を配管接続して冷媒を封入することで冷凍サイクルを構成したヒートポンプを備え、このヒートポンプの蒸発器により排熱を回収しつつ、前記凝縮器により給水管に給送される原水を昇温して温水を生成するようにした温水生成装置において、前記冷凍サイクルには圧縮機の停止時に閉弁して圧縮機の低圧側への冷媒の流通を遮断する開閉弁が設けられ、かつこの開閉弁は圧縮機の起動から所定時間遅延して開弁制御される構成としたところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
残水排出手段により、給水管における凝縮器と熱交換される部分に残った温水が排出されて、それに代わって低温の原水が供給され、凝縮器部分の冷媒に対する凝縮能力が回復される。したがって、圧縮機が運転された場合にその高圧側の圧力が異常上昇することが未然に防止され、圧縮機を過負荷が作用することなく正常に運転でき、また高圧側の機器が損傷を受けることも防止できる。
<請求項2の発明>
排出された残水が蒸発器に向けて散水され、蒸発器の清掃に利用される。汚れの付きやすい蒸発器が常に清浄に保たれ、効率良く熱交換することができる。
<請求項3の発明>
排出された残水が食器洗浄機の貯湯タンクに供給される。ヒートポンプで生成された温水をすずき用の温水として無駄なく利用することができる。
【0007】
<請求項4の発明>
開閉弁は圧縮機の停止時に閉弁され、運転の再開時には開弁されるものの、圧縮機の起動時からは所定時間遅れて開弁される。これにより圧縮機の運転の立上り時に冷媒が圧縮機の低圧側に流通することが阻止され、圧縮機の高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を食器洗浄機で使用する温水の生成装置に適用した実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1ないし図7によって本発明の第1実施形態を説明する。図1において、符号1は食器洗浄機であって、その側方に、ヒートポンプ21を装備した温水生成装置20が設置される。まず食器洗浄機1の構造について説明すると、その内部の上方側には、図示しないラックを介して食器が出し入れ可能に収納される洗浄室2が形成されており、この洗浄室2の上面側と下面側に、洗浄ノズル3とすすぎノズル4とが一対ずつ配設されている。洗浄室2の底面の一側には、アルカリ洗剤の混入された洗浄水を貯留する洗浄タンク6が形成され、そこに貯められた洗浄水は、洗浄ポンプ7により汲み上げられて上記した洗浄ノズル3から食器に向けて噴射され、そののち洗浄タンク6内に回収されるといったように循環供給される。
【0009】
洗浄タンク6の下方には、すすぎ用の温水を貯留する貯湯タンク8が装備されている。この貯湯タンク8内には、詳しくは後記するように温水生成装置20で生成された温水が、給湯弁9の介設された給水管10により供給されて貯留される。貯められた温水は、すすぎポンプ11により汲み上げられてすすぎノズル4から食器に向けて噴射され、上記の洗浄タンク6内に回収される。洗浄タンク6にはオーバーフローパイプ13が装備されており、このオーバーフローパイプ13は、洗浄タンク6からオーバーフローした排湯を取り込んで、排湯管14を通して温水生成装置20に設けられた排湯回収タンク30内に排出するようになっている。なお、洗浄タンク6と貯湯タンク8内にはそれぞれヒータ15,16と図示しないサーモスタットが装備されていて、洗浄水は約60℃に、すすぎ用の温水は約80℃に保温されるようになっている。
すなわち食器が洗浄室2に収納されると、洗浄ノズル3から洗浄水が噴射されて食器が洗浄され、続いてすすぎノズル4から温水が噴射されてすすぎが行われる。そして、洗浄タンク6に回収し切れずにオーバーフローした排湯が温水生成装置20側に排出されて排熱が回収され、その回収した熱が、給水管10に給送される水道水等の原水と熱交換されることで温水が生成されて、上記した貯湯タンク8に供給されるようになっている。
【0010】
続いて温水生成装置20について詳細に説明する。この温水生成装置20はヒートポンプ21を備えており、箱状をなす本体22内に収納されるようになっている。ヒートポンプ21は、図6にも示すように、圧縮機24、凝縮器25、膨張弁26及び蒸発器27が循環接続され、その中に冷媒であるフロンガス(R−22)が流通可能に封入されることで冷凍サイクルを構成している。
圧縮機24は比較的大型のものであって、図2,3に示すように、本体22内の底面上に設置されている。その圧縮機24の側方には蓋板31付きの排湯回収タンク30が設置されている。この排湯回収タンク30には、図4,5に示すように、上記の冷凍サイクルの構成部品であるパイプ状の蒸発器27が、その内周面に沿って螺旋状に巻装されており、その入り口27aと出口27bとが蓋板31の上面に突出されて冷媒配管21aと接続されている。排湯回収タンク30の上部の一側には排湯の導入口32が設けられ、食器洗浄機1における洗浄タンク6のオーバーフローパイプ13から引き出された排湯管14と接続されており、洗浄タンク6からオーバーフローした排湯を導入し得るようになっている。他側には、排湯回収タンク30自身のオーバーフロー水を排出する排出口33が設けられ、排水管34が接続されている。
【0011】
排湯回収タンク30内には、プロペラ状の攪拌具36が備えられており、蓋板31上に設けられた駆動モータ37によりシャフト38を介して回転駆動されるようになっている。また、排湯回収タンク30の底面には排水弁40が設けられている。この排水弁40は常開式のものであって、蓋板31を貫通して上下動自由に装備されたロッド41の先端に、底面に開口された弁口42の上面側に接離して開閉する弁体43が設けられ、常にはロッド41がばね部材44により上動付勢されて、図5の鎖線に示すように弁体43が引き上げられることで弁口42が開いており、蓋板31上にブラケット45を介して取り付けられたソレノイド46の励磁力により、同図の実線に示すようにロッド41並びに弁体43を付勢力に抗して押し下げることで弁口42が閉じられるようになっている。この排水弁40は上記した排水管34に合流して接続されている。また、排湯回収タンク30の蓋板31には、蒸発器27に向けて温水を散水することでそれを洗浄するための2個の散水ノズル48が設けられている。
【0012】
凝縮器25は大径のパイプ状に形成されており、その中に、すすぎ水の原水を給送する給水管10の途中部分が挿通され、熱交換を可能とした二重管部28が形成されている。この二重管部28が、図2,3に示すように、本体22の2つの側面の内側にわたって回曲しつつ張り巡らされている。給水管10の出口側は、上記のように食器洗浄機1の貯湯タンク8に接続されている。また膨張弁26は、感温筒26aが付設された温度式のものである(図6参照)。なお、本体22内には、ヒートポンプ21の冷凍サイクルや給排水等を制御するための装置を収納した制御ボックス49が備えられている。
【0013】
さらに図6によって冷凍サイクルについて言及する。圧縮機24の高圧側と低圧側との間にはバイパス管51が設けられ、そこに容量調整弁52が設けられている。この容量調整弁52は、熱負荷(熱源)が足りないときや、初期給湯時のようにまったく無いときに、高圧側のホットガスを低圧側にバイパスして、低圧側の圧力が過剰に低下することを防止するように機能する。
給水管10における二重管部28から出たところには、自動給水弁53が設けられている。この自動給水弁53は、高圧側の圧力を検知してそれに応じて給水量を調節し、高圧側の圧力を一定に保つとともに、略一定温度の温水を取り出すように機能する。なお取り出す温水の温度を一定に保つ手段としては、温水の温度を検知しつつ、その検知信号に基づいて給水量を調整するものもあるが、この方法では、温度を検知してから給水量を制御するまでに時間が掛かり、正確さに欠ける。その点、本実施形態の圧力式の自動給水弁53によれば、冷媒の圧力変動に基づいて直接に弁の開口度を変化させて給水量を調整するようになっているから、取り出される温水の温度制御を正確に行うことができる。
【0014】
給水管10における自動給水弁53の上流側には、分流弁54を介設した散水ホース55が分岐して接続され、この散水ホース55が、前記した排湯回収タンク30の蓋板31に設けられた散水ノズル48に接続されている。この分流弁54は、詳しくは後記するように、常には閉弁していて、ヒートポンプ21の運転の停止時に10〜15秒程度開弁制御されるようになっている。
凝縮器25の出口側の冷媒配管21aと、原水の給水管10における二重管部28に入る手前側の部分とが密着状に並列配管されることにより、第1の補助熱交換部57が構成されている。この第1補助熱交換部57は、凝縮器25から出た液冷媒とすすぎ水の原水との間で熱交換させることによって、原水を予熱するように機能する。
また、上記の第1補助熱交換部57を構成する部分の下流側の冷媒配管21aと、蒸発器27の出口側の冷媒配管21aとが同じく密着状に並列配管されることで、第2の補助熱交換部58が構成されている。この第2補助熱交換部58は、蒸発器27を経た低温冷媒を凝縮器25から出た高温液冷媒で加熱することにより、特に運転後半において圧縮機24側への液戻り現象が起きるのを抑制し、併せて熱利用効率を高めるように機能する。
【0015】
上記の第2補助熱交換部58を構成する部分と、膨張弁26との間における冷媒配管21aにはレシーバ59が介設されている。このレシーバ59は、例えば冷媒を過充填したときや、内部のバランスが崩れて液冷媒が過剰となった場合にそれを溜め、凝縮器25に液冷媒が滞留するのを防止するように機能する。
レシーバ59と膨張弁26との間には冷媒電磁弁60が介設されている。この冷媒電磁弁60は、それを閉じることで、膨張弁26並びに蒸発器27を介して冷媒が圧縮機24の低圧側に流通することを阻止するようになっている。
上記した構成部品が図示しない制御手段に接続され、所定のタイミングで作動制御されるようになっている。
【0016】
続いて、本第1実施形態の作動を図7のタイミングチャートを参照しつつ説明する。洗浄運転は、食器洗浄機1の洗浄タンク6と貯湯タンク8とが満水の状態から行われる。
初めに洗浄すべき食器をラックに収めて洗浄室2内に収容する(ラック作業)。ラック作業が完了すると洗浄サイクルが開始され、洗浄タンク6内の洗浄水が洗浄ポンプ7で汲み上げられて洗浄ノズル3から噴出されるといった洗浄作業が数十秒間にわたって行われる。5秒程度の停止時間(水切り時間)があったのち、引き続いてすすぎサイクルが開始され、貯湯タンク8内の温水がすすぎポンプ11で汲み上げられてすすぎノズル4から噴出されるといったすすぎ作業が7秒程度行われる。そののち5秒程度の停止時間(同じく水切り時間)が設定され、それにより1回の洗浄工程が完了する。
【0017】
上記において、すすぎサイクルが開始されると、貯湯タンク8内に備えられたフロートスイッチがオフとなることで給湯弁9が開弁されるとともに、圧縮機24がオンしてヒートポンプ21が稼働し始める。また、排湯回収タンク30に設けられたソレノイド46が励磁されて常開式の排水弁40が閉弁されるとともに、攪拌具36が回転駆動される。一方、冷媒電磁弁60は、圧縮機24の運転開始から約5秒遅れて開弁される。これにより冷媒が圧縮機24の低圧側に流通することが遅延されるので、圧縮機24の高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが抑えられる。冷媒電磁弁60が遅れて開弁されることは、ヒートポンプ21の実質的な立上りが遅れることになるが、すすぎサイクルの開始後に洗浄タンク6からオーバーフローしてくる排湯は、少し遅れて排湯回収タンク30に流入し、実際に蒸発器27が吸熱を始めるのは数秒後であるから、立上りの遅れは問題とはならない。
【0018】
排湯回収タンク30では、食器洗浄機1の洗浄タンク6からオーバーフローした排湯が少しずつ(数十秒をかけて)取り込まれる。排湯の取り込みの最中からヒートポンプ21はフル運転して蒸発器27に液冷媒を供給し、攪拌具36により排湯が攪拌されて熱交換が促進されつつ吸熱を始める。実際に吸熱に掛けることのできる時間は数十秒であるため、膨張弁26は比較的大きな流量(冷凍能力)のものが使用され、立上りからすぐに多くの冷媒が供給される。
その吸熱の最中に、まず洗浄タンク6からのオーバーフローが終わり、排湯回収タンク30が満水となる。吸熱はさらに継続されるが、蒸発器27に冷媒が十分に行き届くと、感温筒26aで検知される温度が低下することで膨張弁26が閉じ始める。しかしながら、膨張弁26の流量制御のタイミングがどうしても遅れるので少し液戻りぎみになる。そのため、第2補助熱交換部58で加熱されることで液戻りの抑制が図られ、それと併せて熱利用効率の向上が図られる。
この間、給水管10に送給されたすすぎ水の原水は、第1補助熱交換部57で予熱されたのち、二重管部28において冷媒と熱交換されて昇温され、温水となって給湯弁9を介して食器洗浄機1の貯湯タンク8に次第に供給される。貯湯タンク8に所定量温水が溜まってフロートスイッチがオンすると、給湯弁9が閉じるとともに、圧縮機24がオフとなり、また冷媒電磁弁60が閉弁してヒートポンプ21の運転が停止される。また排湯回収タンク30の排水弁40が開弁されるとともに、攪拌具36が停止され、排湯回収タンク30内の排湯が排出される。
【0019】
このようにヒートポンプ21が停止したときには、二重管部28内に生成された温水が未だ残った状態にあるが、この実施形態では、ヒートポンプ21の停止に伴って分流弁54が10〜15秒間開弁され、二重管部28内に残った温水が散水ホース55側に分流される。その温水は、排湯回収タンク30の散水ノズル48から蒸発器27に向けて散水され、蒸発器27の表面が洗浄される。そののち排湯回収タンク30の排湯が完全に排出される。そして、上記の温水が排出されることに代わって、二重管部28には低温の原水が供給される。これにより、凝縮器25内の冷媒に対する凝縮能力が回復される。したがって次に圧縮機24が運転された場合に、凝縮能力不足に起因して高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが防止される。また既述したと同様に、圧縮機24の運転が開始されてから遅れて冷媒電磁弁60が開弁されるから、これも高圧側の圧力上昇を回避できることにつながる。
【0020】
以上説明したように本第1実施形態によれば、ヒートポンプ21の運転が停止されたときに、二重管部28に残った温水を排出してそれに代わって低温の原水が供給されるようにしたから、凝縮器25内の冷媒に対する凝縮能力が回復され、次に圧縮機24が運転された場合に、その高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが未然に防止される。また、圧縮機24の運転開始時の所定時間は冷媒電磁弁60が閉じられていて、圧縮機24の低圧側への冷媒の流通が停止されるから、これも圧縮機24の高圧側の一時的な圧力上昇を防止することに役立つ。これにより、圧縮機24を過負荷が作用することなく正常に運転でき、また高圧側の機器が損傷を受けることも防止される。
また、排出された温水は蒸発器27を清掃することに利用され、蒸発器27が常に清浄に保たれて、排湯から効率良く熱回収することができる。
【0021】
なお、二重管部28に残った温水を排出するタイミングとしては、ヒートポンプ21の運転の立上り時に設定することも可能である。また、二重管部28の残水の温度を検知する手段を設け、ヒートポンプ21の停止中において、残水の温度が凝縮能力に不足を来す、例えば40〜50℃を超えたことが検知されたら、残水を排出するような構成としてもよい。
【0022】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図8及び図9によって説明する。
この第2実施形態では、第1実施形態の散水ホース55を設けた構造に代えて、図8に示すように、自動給水弁53の入り口側と出口側との間にバイパス管62が設けられ、このバイパス管62に、開閉式のバイパス弁63が介設されている。その他の構造は前記の第1実施形態と同様である。なお、構成部品の一部において、第1実施形態とは制御タイミングが異なっているが、作動の説明において併せて説明する。
【0023】
第2実施形態の作動を図9のタイミングチャートを参照して説明する。
食器洗浄機1において洗浄サイクルが終了してすすぎサイクルが開始されると、ヒートポンプ21による温水の生成体勢となるのであるが、すすぎサイクルが始まった時点では、給湯弁9が開弁されるだけに留まり、圧縮機24の運転、排水弁40の閉弁動作、及び冷媒電磁弁60の開弁動作は数秒間遅延され、すなわち実際のヒートポンプ21の運転は遅れて開始される。
一方、すすぎサイクルが始まった時点では、前回のヒートポンプ21により生成された温水が未だ二重管部28内に残った状態にあり、この温水が高温であると、凝縮器25内の冷媒に対する凝縮能力不足を来すことになる。そのため、上記した遅延時間の間、給水管10に設けられたバイパス管62のバイパス弁63が開弁される。そうすると、二重管部28内の残水が、バイパス管62を通って給水管10から食器洗浄機1の貯湯タンク8に供給され、それに代わって二重管部28には低温の原水が供給される。これにより凝縮器25内の冷媒に対する凝縮能力が回復される。
【0024】
そして上記した遅延時間ののち、圧縮機24が運転される等によってヒートポンプ21が実際に立ち上がるのであるが、そのときには二重管部28には低温の原水が供給されて凝縮能力が回復しているので、立上り時において圧縮機24の高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが防止される。
それ以降は同様にして、ヒートポンプ21の蒸発器27により食器洗浄機1からの排湯の熱を回収しつつ、二重管部28において凝縮器25により給水管10に給送される原水を昇温して温水を生成し、その温水が食器洗浄機1の貯湯タンク8に供給される。そして次のすすぎサイクルが始まった時点で、二重管部28に残った温水がバイパス管62を通して抜かれて、貯湯タンク8内に供給される。
【0025】
このように第2実施形態では、ヒートポンプ21の圧縮機24の運転開始が遅延されている間に、二重管部28に残った温水をバイパス管62を通して食器洗浄機1の貯湯タンク8に排出し、それに代わって低温の原水が二重管部28に供給されるようにしたから、凝縮器25内の冷媒に対する凝縮能力が回復され、引き続いて圧縮機24が運転された場合に、その高圧側の圧力が一時的に異常上昇することが未然に防止される。特に、二重管部28から排出した残水を貯湯タンク8に供給するようにしたから、ヒートポンプ21で生成された温水をすずき用の温水として無駄なく利用することができる。
なお、バイパス管62を通して残水を貯湯タンク8に向けて排出するタイミングは、ヒートポンプ21の運転終了時に一定時間設定するようにしてもよい。その間は、残水が貯湯タンク8に供給されることを許容するように、給湯弁9を開放しておく必要がある。
【0026】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、フロンガスを冷媒として用いたものを例示したが、他の冷媒を用いて冷凍サイクルを構成したヒートポンプを使用することも可能である。
(2)また本発明は、食器洗浄機に温水を供給する場合に限らず、ヒートポンプを用いて温水を生成する装置全般に広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の全体構造を示す概略図である。
【図2】 温水生成装置の上面から見た断面図である。
【図3】 その正面から見た断面図である。
【図4】 排湯回収タンクの上面から見た断面図である。
【図5】 その正面から見た断面図である。
【図6】 ヒートポンプの冷凍サイクル図及び給水回路図である。
【図7】 洗浄運転及び残水排出動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 本発明の第2実施形態に係るヒートポンプの冷凍サイクル図及び給水回路図である。
【図9】 その洗浄運転及び残水排出動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…食器洗浄機 8…貯湯タンク 10…給水管 20…温水生成装置 21…ヒートポンプ 21a…冷媒配管 24…圧縮機 25…凝縮器 26…膨張弁 27…蒸発器 30…排湯回収タンク 48…散水ノズル 53…自動給水弁 54…分流弁 55…散水ホース 60…冷媒電磁弁 62…バイパス管 63…バイパス弁[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for generating hot water using a heat pump.
[0002]
[Prior art]
For example, when hot water for rinsing to be used in a dishwasher is obtained, a hot pump that generates and supplies hot water with a heat pump constituting a refrigeration cycle is being developed for practical use. This is because the evaporator in the heat pump is arranged in a state where heat can be exchanged in the recovery tank for storing the hot water from the dishwasher, while the condenser can be exchanged with the water supply pipe for feeding the raw water. When the waste water that overflows from the washing tank is taken into the recovery tank by the rinsing process in the dishwasher, the waste water is recovered by the evaporator and the raw water rises in the condenser. Hot water is generated by heating and is supplied to the hot water storage tank of the dishwasher. The generation and supply of hot water is stopped when the hot water storage tank is full. Next, when the rinsing process is performed, hot water is generated and supplied by operating the heat pump again so that it is repeatedly performed. It has become.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, at the time when the generation and supply of the hot water is stopped, the generated hot water remains in the portion of the water supply pipe where heat is exchanged with the condenser. Therefore, the next time the compressor of the heat pump is operated, especially when the compressor is restarted at a short time interval, the residual water is still hot and the condensing capacity for the refrigerant is insufficient, so the compressor is compressed at the start of operation. The pressure on the high-pressure side of the machine may temporarily rise abnormally and the compressor may be overloaded.
The present invention has been completed based on the above circumstances, and its purpose is to prevent an abnormal pressure rise on the high-pressure side of the compressor when hot water is generated by a heat pump. is there.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As means for achieving the above-mentioned object, the invention of
The invention of
The invention of claim 3 is the raw water supplied to the water supply pipe by the condenser while the hot water generator recovers the heat of the hot water from the dishwasher by the evaporator of the heat pump in the invention of
[0005]
The invention of
[0006]
[Action and effect of the invention]
<Invention of
The remaining water discharge means discharges the hot water remaining in the portion of the water supply pipe where heat is exchanged with the condenser, and supplies low-temperature raw water instead , thereby recovering the condensing capacity of the condenser portion with respect to the refrigerant. Therefore, when the compressor is operated, the pressure on the high-pressure side is prevented from abnormally rising, the compressor can be operated normally without overload, and the high-pressure side equipment is damaged. Can also be prevented.
<Invention of
The discharged residual water is sprinkled toward the evaporator and used for cleaning the evaporator. The easily contaminated evaporator is always kept clean and can efficiently exchange heat.
<Invention of Claim 3>
The discharged residual water is supplied to the hot water storage tank of the dishwasher. The hot water generated by the heat pump can be used without waste as hot water for tin.
[0007]
<Invention of
The on-off valve is closed when the compressor is stopped and opened when the operation is resumed, but is opened after a predetermined time from the start of the compressor. As a result, the refrigerant is prevented from flowing to the low pressure side of the compressor when the compressor starts up, and the pressure on the high pressure side of the compressor is prevented from temporarily rising abnormally.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment in which the present invention is applied to an apparatus for generating hot water used in a dishwasher will be described with reference to the accompanying drawings.
<First Embodiment>
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In FIG. 1, the code |
[0009]
A hot water storage tank 8 for storing hot water for rinsing is provided below the cleaning tank 6. In the hot water storage tank 8, as will be described in detail later, hot water generated by the
That is, when the tableware is stored in the
[0010]
Next, the
The
[0011]
A propeller-
[0012]
The
[0013]
Further reference is made to the refrigeration cycle with reference to FIG. A
An automatic
[0014]
On the upstream side of the automatic
The
Further, the
[0015]
A
A
The above-described components are connected to control means (not shown), and the operation is controlled at a predetermined timing.
[0016]
Next, the operation of the first embodiment will be described with reference to the timing chart of FIG. The washing operation is performed when the washing tank 6 and the hot water storage tank 8 of the
The tableware to be cleaned first is stored in the rack and accommodated in the cleaning chamber 2 (rack operation). When the rack operation is completed, a cleaning cycle is started, and a cleaning operation in which cleaning water in the cleaning tank 6 is pumped up by the cleaning pump 7 and ejected from the cleaning nozzle 3 is performed for several tens of seconds. After a stop time (water draining time) of about 5 seconds, a rinsing cycle is subsequently started, and a rinsing operation in which hot water in the hot water storage tank 8 is pumped up by the rinsing
[0017]
In the above, when the rinsing cycle is started, the float switch provided in the hot water storage tank 8 is turned off, so that the hot
[0018]
In the hot
During the endothermic process, the overflow from the cleaning tank 6 ends first, and the hot
During this time, the raw water of the rinsing water fed to the
[0019]
Thus, when the
[0020]
As described above, according to the first embodiment, when the operation of the
The discharged hot water is used for cleaning the
[0021]
It should be noted that the timing for discharging the hot water remaining in the
[0022]
Second Embodiment
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
In this 2nd Embodiment, it replaces with the structure which provided the watering
[0023]
The operation of the second embodiment will be described with reference to the timing chart of FIG.
When the washing cycle is completed in the
On the other hand, at the time when the rinsing cycle is started, the hot water generated by the
[0024]
Then, after the delay time described above, the
Thereafter, in the same manner, the heat of the hot water from the
[0025]
As described above, in the second embodiment, while the start of the operation of the
Note that the timing of discharging the remaining water toward the hot water storage tank 8 through the
[0026]
<Other embodiments>
The present invention is not limited to the embodiments described with reference to the above description and drawings. For example, the following embodiments are also included in the technical scope of the present invention, and further, within the scope not departing from the gist of the invention other than the following. Various modifications can be made.
(1) In the above-described embodiment, an example in which chlorofluorocarbon gas is used as a refrigerant has been exemplified. However, it is also possible to use a heat pump in which a refrigeration cycle is configured using another refrigerant.
(2) The present invention is not limited to supplying hot water to a dishwasher, and can be widely applied to all devices that generate hot water using a heat pump.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the overall structure of a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view seen from the upper surface of the hot water generator.
FIG. 3 is a cross-sectional view seen from the front.
FIG. 4 is a cross-sectional view seen from the upper surface of the hot water recovery tank.
FIG. 5 is a cross-sectional view seen from the front.
FIG. 6 is a refrigeration cycle diagram and a water supply circuit diagram of the heat pump.
FIG. 7 is a timing chart showing cleaning operation and residual water discharge operation.
FIG. 8 is a refrigeration cycle diagram and a water supply circuit diagram of a heat pump according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a timing chart showing the cleaning operation and residual water discharge operation.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記給水管における前記凝縮器と熱交換される部分に残った残水を排出し、それに代わって原水を補給する残水排出手段を設けたことを特徴とするヒートポンプを用いた温水生成装置。A compressor, a condenser, an expansion valve, and an evaporator are connected by piping and a refrigerant is sealed in to provide a heat pump that constitutes a refrigeration cycle. While recovering exhaust heat by the evaporator of the heat pump, a water supply pipe is provided by the condenser. In the warm water generator that warms the raw water fed to generate warm water,
A hot water generating apparatus using a heat pump, characterized in that residual water discharging means for discharging residual water remaining in a portion of the water supply pipe that exchanges heat with the condenser and replacing it with raw water is provided.
前記冷凍サイクルには圧縮機の停止時に閉弁して圧縮機の低圧側への冷媒の流通を遮断する開閉弁が設けられ、かつこの開閉弁は圧縮機の起動から所定時間遅延して開弁制御されることを特徴とするヒートポンプを用いた温水生成装置。A compressor, a condenser, an expansion valve, and an evaporator are connected by piping and a refrigerant is sealed in to provide a heat pump that constitutes a refrigeration cycle. While recovering exhaust heat by the evaporator of the heat pump, a water supply pipe is provided by the condenser. In the warm water generator that warms the raw water fed to generate warm water,
The refrigeration cycle is provided with an on-off valve that closes when the compressor is stopped and shuts off the refrigerant flow to the low-pressure side of the compressor, and the on-off valve opens after a predetermined time from the start of the compressor. A hot water generator using a heat pump, which is controlled.
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