JP3743221B2 - Two-cycle internal combustion engine detonation suppression control method - Google Patents

Two-cycle internal combustion engine detonation suppression control method Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2サイクル内燃機関のデトネーションを抑止するデトネーション抑止制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関(ガソリン機関)においては、点火位置で点火プラグに火花が生じると、まず点火プラグの近傍の混合気が燃焼を開始し、その燃焼の火炎が燃焼室内を伝搬することにより燃焼が進行して、爆発行程が行われる。ところが、爆発行程において、燃焼室内が局部的に高温になると、火炎の伝搬による燃焼が行われる前に混合気が自然発火する現象が生じる。この現象はデトネーションと呼ばれ、燃焼室内の温度を局部的に異常上昇させたり、機関の出力トルクを低下させたりする原因になる。
【0003】
特に、クランク軸が1回転する毎に爆発行程が行われる2サイクルガソリン機関においては、ピストンやシリンダに対する熱負荷が大きく、点火プラグの先端のアース電極部分等の温度が局部的に高くなり易いため、デトネーションが発生し易いことが知られている。デトネーションは、一旦発生すると連続的に発生し易く、それを放置すると、ピストンやシリンダの一部の温度が異常に上昇して溶融することがある。そのため、デトネーションが発生した場合には、直ちにそれを検知してその発生を抑止するための措置を講じる必要がある。
【0004】
従来の2サイクル内燃機関では、デトネーションが発生し易い運転状況にあるときに、点火位置制御の誤差により生じる点火位置(点火が行われる時のクランク軸の回転角度位置)のばらつきや、空燃比制御の誤差による空燃比のばらつき、あるいは点火装置や燃料噴射装置の経時変化による点火位置や燃料噴射量のばらつき等を考慮して、予め内燃機関の点火位置を最大トルクが得られる最適進角位置MBT(Minimum advance for Best Torque )よりも遅らせるように点火装置を設計したり、空燃比を理想の空燃比よりもリッチ側に設定して混合気を過濃にしたり、あるいはこれらの双方を行うことにより、燃焼時の燃焼室内の最高温度を下げて、デトネーションの発生を防止するようにしていた。
【0005】
ところが、点火位置を遅角したり、混合気を過濃にしたりすると、燃料消費量の増大を招いたり、排気ガス中に含まれる有害成分(一酸化炭素や炭化水素)の量を増大させたりするという問題が生じる。
【0006】
近年、環境保護及び省資源の観点から、2サイクル内燃機関の燃費の向上と、排気ガスの浄化とを図ることが厳しく要求されるようになっているため、燃料消費量が多い内燃機関や、一酸化炭素や炭化水素の排出量が多い内燃機関を生産することは避ける必要がある。
【0007】
2サイクル内燃機関の燃費を悪くしたり、一酸化炭素や炭化水素の排出量を増加させたりすることなく、デトネーションによる機関の損傷を防ぐためには、デトネーションの発生を直ちに検出できるようにしておいて、デトネーションが発生していない正常状態では、点火位置や燃料供給量の制御値を、燃料消費率を良好にするための最適値に設定して内燃機関を運転し、デトネーションの発生が検出されたときには、上記制御値を極端に燃料消費率を悪化させない範囲でデトネーションの発生を抑止し得る値に設定して内燃機関を運転するようにするのが好ましい。
【0008】
デトネーションが発生したことを検出する方法としては、内燃機関の筒内圧力を検出する方法が知られている。図2は、2サイクル機関の回転速度を中速領域の一定値に固定した状態で、機関の燃焼状態が異なるときの筒内圧力Pの変化を、クランク軸の回転角度(クランク角)θに対して示したものである。同図(A)は正常燃焼時の筒内圧力の変化を示し、同図(B)はデトネーションが発生した時の筒内圧力の変化を示している。また図2(C)は内燃機関が失火したときの筒内圧力の変化を示している。なお図2(A)ないし(C)においてTDCはピストンが上死点に達した時のクランク軸の回転角度位置(上死点位置という。)を示している。
【0009】
図2(A)から、燃焼室内で燃焼が正常に行われているときには、上死点位置TDCよりも角度θnだけ遅れた位置で筒内圧力が最大になることが分かる。一般に角度θnは13°以上の値をとり、θnがほぼ13°に等しいときに内燃機関の機械効率が最大になる。これに対し、デトネーションが発生した時には、図2(B)に示したように、機械効率が最大になる上死点後13°の位置よりも進んだ位置θd(<θn)において筒内圧力が最大になる。また内燃機関がミスファイヤ(失火)した時には、図2(C)に示すように、筒内圧力が最大になる位置が上死点位置TDCに一致する。
【0010】
図2より、筒内圧力が最大になる時のクランク角θdを検出して、このクランク角θdと正常燃焼時の筒内圧力の最大値を与えるクランク角θnとの大小を判別することにより、デトネーションが発生しているか否かを検出することができることが分かる。
【0011】
デトネーションを抑止する手段として効果的なのは、点火位置の遅角と、混合気の過濃化である。点火位置を遅角させると、排気管内の温度が上昇し、燃焼室内の温度が低下するため、デトネーションは直ちに止まる。点火位置を遅角させると、内燃機関の出力が低下するが、デトネーションが発生した直後の状態では内燃機関の出力が増加するので、点火位置を遅角させても運転者が内燃機関の出力の低下を実感することはほとんどない。しかし点火位置を遅角してからある程度時間が経過すると、出力が大きく低下して、運転者に力の無さを実感させることがある。これは、2サイクル内燃機関が排気の脈動を利用して充填効率を向上させていることに起因する。
【0012】
即ち、2サイクル内燃機関の出力を向上させるためには、充填効率を高めて混合気の吹き抜けを抑制することが効果的であり、そのため、図3(A)に示したように、掃気ポートScが閉じてから排気ポートExが閉じるまでのθo の区間、排気ポートの出口の圧力Pexが正圧になるように、内燃機関の排気管を設計している。
【0013】
一般の2サイクル機関では、排気管の排気ポート寄りの部分にテーパをつけて、排気管の径をその末端に向けて徐々に大きくしていくことにより、図3(A)に示したように、掃気ポートScが開いた直後から掃気ポートScが閉じるまでの区間排気ポートの出口圧力(図1のQ点の圧力)を負圧として排気効率を高めている。また排気管の末端付近でその径を絞ることにより排気ポート側から伝搬してきた圧力波を反射させて、掃気ポートが閉じた後に、この反射波を排気ポートに到達させるように排気管の長さを設定することにより、掃気ポートScが閉じてから排気ポートExが閉じるまでのθo の区間排気ポートの出口圧力を正圧にして、混合気の吹き抜けを抑制するようにしている。
【0014】
ところが、機関の点火位置θigを遅角させると、図4に示すように、排気ガスの温度が上昇する(燃焼室内の温度は低下する)ため、排気ガスの温度と圧力波の伝搬速度との関係を示す図5から明らかなように、排気管内での圧力波の伝搬速度が速くなり、図3(B)に示すように、排気ポートが開いている間に排気ポートの出口の圧力が負圧になってしまう。そのため、充填効率が悪くなって吹き抜ける混合気の量が多くなり、機関の出力が大幅に低下する。点火位置の遅角を開始した後時間が経過してからこのような現象(出力の低下)が生じるのは、排気管の熱容量により、圧力波の伝搬速度が変化するまでに時間がかかるためである。
【0015】
デトネーションが発生した時に、混合気を過濃な状態にすると、点火位置を遅角させた場合と同様に、燃焼室内の温度が低下するため、デトネーションが抑止されるが、混合気を過濃な状態にすると、燃料消費量が増大し、排気ガス中の有害物質が増加する。したがって、混合気の過濃化は必要最小限にとどめる必要がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、2サイクル内燃機関においては、その筒内圧力を検出することにより、デトネーションの発生を検知することができるが、高温状態にある筒内の圧力を検出する圧力センサは非常に高価であるため、低廉であることが重視され、設計の際にコストの低減を図ることが厳しく要求される2サイクル内燃機関に、筒内圧力の検出によりデトネーションの発生を検出する方法を適用することは難しい。
【0017】
また、デトネーションが発生したことが検出された時には、直ちにそれを抑止する手段を講じて機関を保護するとともに、機関の出力が低下するのを防ぐ必要がある。
【0018】
本発明の目的は、高価な筒内圧力検出用のセンサを用いることなく、デトネーションの発生を確実に検出することができるようにするとともに、デトネーションが発生したときには直ちにそれを抑止する措置を講じることができるようにした2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2サイクル内燃機関のデトネーションを抑止するように内燃機関の点火位置と内燃機関への燃料供給量とを制御する2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法に係わるものである。
【0020】
本発明においては、内燃機関のクランク軸が該機関のシリンダ内のピストンの上死点に相応する位置から一定の角度回転する間の区間を判定区間として定めておき、内燃機関のシリンダ内で正常な燃焼が行われたときに判定区間において生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーションの判定基準位置として求めておく。そして、クランク軸が上記判定区間を回転する間に生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置として検出して、該判定用ピーク位置が判定基準位置よりも進角した位置で生じたときに内燃機関でデトネーションが発生したと判定する。デトネーションが発生したと判定されたときには、先ず内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行い、次いで内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行って、デトネーションを抑止し、内燃機関の出力トルクを回復させる。
【0021】
2サイクル内燃機関においては、図2に示したように、デトネーションが発生すると、筒内圧力の最大値を与えるクランク軸の回転角度位置が正常燃焼時に筒内圧力の最大値を与える回転角度位置よりも進むが、これに伴って、デトネーション発生時には、クランク軸の角加速度の極大値を与える回転角度位置が正常燃焼時よりも進角する。
【0022】
図6(A)は、2サイクル内燃機関の中速領域におけるクランク軸の角加速度dω/dtのクランク角θに対する変化を示したもので、同図の曲線a及びbはそれぞれ正常燃焼時及びデトネーション発生時を示し、曲線cは機関をミスファイア(失火)させたときの角加速度の変化を示している。また図6(B)の曲線aないしcは、同じ2サイクル内燃機関の筒内圧力Pのクランク角θに対する変化を、正常燃焼時と、デトネーション発生時と、ミスファイア時とについて示している。
【0023】
これらの曲線から明らかなように、デトネーションが発生すると、クランク軸の角加速度のピーク値を与えるクランク角(ピーク位置)θpn(上死点TDCを基準にして測った角度)が、正常燃焼時の角加速度のピーク値を与えるクランク角(ピーク位置)θpnよりも小さくなる。(正常燃焼時よりも角加速度のピーク位置が進角する。)ことが分かる。
【0024】
2サイクル内燃機関においては、機関の高速領域での出力の低下を防止するために、高速領域で点火位置を遅角させる制御を行わせることが多い。このような場合には、図8(B)に示すように、高速領域で機関が点火された後、クランク軸の角加速度に2つのピーク位置が生じる。一方、機関の高速領域でデトネーションが発生したときには、図8(D)に示したように、上死点TDCに近い位置でクランク軸の角加速度に1つのピーク位置が生じる。
【0025】
このように、クランク軸の角加速度に2つのピーク位置が生じることがある条件下でもデトネーションを検出し得るようにするためには、機関が点火された後の一定の回転区間において発生するクランク軸の角加速度のピーク位置のうち、後から発生するピーク位置を検出に用いるようにする必要がある。
【0026】
そこで、本発明においては、前述のように、内燃機関のクランク軸が該機関のシリンダ内のピストンの上死点に相応する位置から一定の角度回転する間の区間を判定区間として定めておき、内燃機関のシリンダ内で正常な燃焼が行われたときに判定区間において生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーションの判定基準位置として求めておく。そして、クランク軸が判定区間を回転する間に生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置として検出して、該判定用ピーク位置が判定基準位置よりも進角した位置であるときに内燃機関でデトネーションが発生したと判定する。
【0027】
本発明によれば、筒内圧力を検出する高価なセンサを用いる必要がなく、クランク軸の回転速度の時間微分値を演算することにより角加速度を演算して、演算した角加速度の極大値を与える回転角度位置を判定基準位置と比較するだけでデトネーションの発生の有無を検出することができるため、2サイクル内燃機関のコストの大幅な上昇を招くことなく、デトネーションに対する対策を講じることができる。
【0028】
なおクランク軸の角加速度は、クランク軸が微小角度回転する毎にパルスを発生するクランク角センサ(エンコーダ)の出力パルスの発生間隔からクランク軸が微小角度回転する間の角速度を演算して、角速度が演算される毎に、今回演算された角速度と前回演算された角速度との差分を演算することにより求めることができる。
【0029】
なお上記判定区間は、機関の上死点と、上死点後45°の位置との間の区間とすれば充分である。
【0030】
本発明のように、デトネーションが発生したと判定されたときに、内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行わせると、燃焼室内の温度が低下するため、直ちにデトネーションを止めることができる。点火位置を遅角させると、所定の遅れ時間を伴って機関の出力トルクが低下する現象が現れる。そこで、本発明では、先ず点火位置を遅角させてデトネーションを停止させた後、内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行わせて内燃機関の出力トルクを回復させる。
【0031】
このように、点火位置遅角過程を行わせてから燃料増量過程を行わせるようにすると、両者を同時に行う場合に比べて燃料消費量を少くすることができ、排気ガス中に含まれる有害物質の量を少くすることができる。
【0032】
本発明は、一般にn個(nは1以上の整数)のシリンダを有する2サイクル内燃機関に適用することができる。n個のシリンダを有する2サイクル内燃機関に適用する場合には、内燃機関のクランク軸が各シリンダ内のピストンの上死点に相応する位置から一定の角度回転する間の区間を各シリンダに対応する判定区間として定めておき、内燃機関の各シリンダ内で正常な燃焼が行われたときに各シリンダに対応する判定区間において生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置を各シリンダに対するデトネーションの判定基準位置として求めておく。そして、クランク軸が各シリンダに対応する判定区間を回転する間に生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置に最も近い位置で生じたピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置として検出して、いずれかのシリンダに対応する判定区間で検出された判定用ピーク位置がそのシリンダに対応する判定基準位置よりも進角した位置で生じたときに内燃機関のいずれかの気筒でデトネーションが発生したと判定する。
【0033】
デトネーションが発生したと判定されたときには、先ず内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行い、次いで内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行って、デトネーションを抑止し、内燃機関の出力トルクを回復させる。
【0034】
上記燃料増量過程は、点火位置遅角過程を行った後直ちに行わせてもよいが、点火位置を遅角させた後、実際に機関の出力が低下するまでの間には所定の遅れ時間があり、また点火位置遅角過程を行った後遅れ時間なしで燃料を増量すると、排気管温度が下がってしまって充填効率が低下するため、点火位置遅角過程を行った後、直ちに燃料増量過程を行うのではなく、クランク軸が設定された待ち回数だけ回転するのを待ってから上記燃料増量過程を行わせるようにするのが好ましい。
【0035】
上記燃料増量過程では、燃料の供給量を徐々に増加させるようにしてもよく、燃料の供給量を目標値までステップ状に増加させるようにしてもよい。
【0036】
2サイクル機関では、点火位置の如何に係わりなく、軸トルクの最大値を与える排気温度がほぼ一定になる。また燃料の供給量を増加させて混合気の濃度を高くすればする程排気温度が低下していく傾向になる。これらのことから、燃料増量過程においては、排気温度が高い場合ほど燃料供給量を多くするように、排気温度に応じて燃料供給量の増加量を決定するのが好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用する2サイクル内燃機関1と、その制御装置の構成とを概略的に示したものである。図1に示した内燃機関1は、クランクケース1aと該クランクケースに接続されたシリンダ1bと、シリンダ1bの頭部を閉じるシリンダヘッド1cと、シリンダ1b内に嵌合されたピストン1dと、ピストン1dにクランク機構を介して連結されたクランク軸1eと、クランクケース1aに設けられた吸気口に接続されたスロットルボディ1fとを有しており、シリンダ1bには、掃気ポートScと排気ポートExとが設けられている。スロットルボディ1f内にはスロットルバルブ1gとリードバルブ1hとが設けられ、スロットルバルブ1gの操作軸にその開度を検出するスロットル開度センサ2が取り付けられている。排気ポートExには排気管1iが接続され、シリンダヘッド1cには、点火プラグ3と、インジェクタ(電磁式燃料噴射弁)4とが取り付けられている。点火プラグ3は点火装置5の非接地側の出力端子に接続され、インジェクタ4の非接地側の駆動信号入力端子はインジェクタ駆動回路6の非接地側の出力端子に接続されている。
【0038】
機関のクランク軸1eには、フライホイール6が取り付けられ、該フライホイールの外周には周方向に伸びる円弧状の突起からなるリラクタ6aが設けられている。クランク軸1eにはまた一定の歯数を有するリングギア7が取り付けられ、図示しない始動用電動機により駆動されるピニオンギアをリングギア7に噛み合わせることにより、クランク軸1eを回転させて機関を始動させるようになっている。
【0039】
フライホイール6の外周側には、パルサ8が配置され、リングギア7の外周側にクランク角センサ9が配置されている。パルサ8は、フライホイール6の外周のリラクタ6aに対向する磁極部を先端に有する鉄心と、該鉄心に巻回されたパルサコイルと、該鉄心に磁気結合された永久磁石とを備えた周知のもので、機関のクランクケース1a等に設けられた取り付け部に固定されている。
【0040】
パルサ8は、その鉄心の磁極部にリラクタ6aが対向し始める際(リラクタ6aの回転方向の前端側のエッジを検出した際)、及びリラクタ6aが該磁極部との対向を終了する際(リラクタ6aの回転方向の後端側のエッジを検出した際)にそれぞれ極性が異なる対のパルス信号を発生する。パルサ8が発生する対のパルス信号のうち、リラクタ6aの回転方向の前端側のエッジを検出した時に発生するパルス信号は、機関の上死点より十分に進角した位置に設定された基準クランク角度位置で発生するようになっている。パルサ8が基準クランク角度位置で発生するパルス信号は、波形整形回路10によりマイクロコンピュータが認識し得る信号に変換された後、基準クランク角の情報を与える基準信号として、マイクロコンピュータのCPU11に与えられている。
【0041】
クランク角センサ9は、パルサと同様の構造を有するもので、リングギア7の各歯の回転方向の前端側のエッジ及び後端側のエッジをそれぞれ検出した時に極性が異なる対のパルスを発生する。クランク角センサ9がリングギアの各歯を検出した時に発生する対のパルスのうち、一方の極性のパルスが波形整形回路12によりマイクロコンピュータが認識し得る波形の信号に変換された後、クランク角度の情報を与えるクランク角信号としてCPU11に与えられている。
【0042】
CPU11にはまた、スロットル開度センサ2の出力が入力されると同時に、大気圧を検出するセンサの出力や機関の冷却水温度を検出する温度センサの出力等が入力され、これらのセンサから得られる情報が、インジェクタ4からの燃料噴射量や内燃機関の点火位置を制御するための制御条件として用いられる。
【0043】
CPU11は図示しないROMに記憶されたプログラムを実行することにより、内燃機関の1回転当りの平均回転速度を演算するとともに、演算した回転速度における点火位置を演算し、演算された点火位置が検出された時に点火回路5に点火信号Viを与える。
【0044】
点火回路5は、二次コイルの非接地側端子が点火プラグ3に接続された点火コイルと、点火信号に応答して点火コイルの一次電流を制御する一次電流制御回路とからなっていて、点火信号が与えられた時に点火コイルの一次電流に急激な変化を生じさせることにより点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を誘起させる。この点火用高電圧により点火プラグ3に発生する火花放電により機関が点火される。
【0045】
CPU11はまた、大気圧、機関の冷却水温度、スロットルバルブ開度、機関の回転数等の制御条件に対してインジェクタから燃料を噴射する時間(燃料噴射時間)を演算して、演算した燃料噴射時間に相当するパルス幅を有する矩形波状の噴射信号Vjをインジェクタ駆動回路6に与える。インジェクタ駆動回路6は、噴射信号Vjに応答してインジェクタ4のソレノイドに駆動電流を流し、演算された燃料噴射時間の間該インジェクタ4の弁を開く。インジェクタ4には、図示しない燃料ポンプから燃料が与えられるとともに、圧力調整器により、インジェクタに与えられる燃料の圧力が一定に保たれているため、インジェクタから噴射される燃料の量は燃料噴射時間により決まる。
【0046】
図1に示した2サイクル機関の爆発行程において燃焼室内の温度が局部的に高くなると、点火プラグ3による着火により生じた火炎の伝搬による燃焼が行われる前に、混合気に着火してデトネーションが発生する。デトネーションが発生すると、燃焼室内の温度が異常に上昇するため、デトネーションが継続するとピストンやシリンダが溶融して孔があくなどの問題が生じる。
【0047】
前述のように、燃焼室内の圧力の変化を検出すれば、デトネーションを検出することができるが、燃焼室内の圧力を検出するセンサは高価であるため、安価であることを重視する2サイクル機関には採用できない。
【0048】
そこで、本発明においては、正常燃焼時とデトネーション発生時とで、クランク軸の角加速度がピーク値に達する位置(ピーク位置)が相違することに着目してデトネーションを検出する。
【0049】
図7は、機関の中速回転領域における筒内圧力Pのクランク角θに対する変化とクランク軸の角加速度dω/dtのクランク角θに対する変化とを、正常燃焼時とデトネーション発生時とについて示したもので、同図において(A)及び(B)はそれぞれ正常燃焼時の筒内圧力P及び角加速度dω/dtを示し、(C)及び(D)はそれぞれデトネーション発生時の筒内圧力P及び角加速度dω/dtを示している。
【0050】
また図8は、機関の高速回転領域における筒内圧力Pのクランク角θに対する変化とクランク軸の角加速度dω/dtのクランク角θに対する変化とを、正常燃焼時とデトネーション発生時とについて示したもので、同図において(A)及び(B)はそれぞれ正常燃焼時の筒内圧力P及び角加速度dω/dtを示し、(C)及び(D)はそれぞれデトネーション発生時の筒内圧力P及び角加速度dω/dtを示している。
【0051】
これらの図より、内燃機関のクランク軸が該機関のシリンダ内のピストンの上死点TDCに相応する位置から一定の角度回転する間の区間を判定区間θxとして定めて、内燃機関1のシリンダ内で正常な燃焼が行われたときに判定区間θxにおいて生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置θxeに最も近い位置で生じるピーク位置θpnをデトネーションの判定基準位置として求めておき、クランク軸が判定区間θxを回転する間に生じるクランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、判定区間の最終位置θxeに最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置θpxとして検出すると、該判定用ピーク位置θpxが判定基準位置よりも進角した位置で生じたときに内燃機関でデトネーションが発生したと判定することができることが分かる。上記判定区間は、上死点から上死点後45°の位置までの区間とすれば充分である。
【0052】
機関が複数の気筒を有しているときには、前述のように、各気筒に対して判定区間を設定して、上記と同様の判定を行うことにより、いずれかの気筒においてデトネーションが発生したことを検出することができる。
【0053】
クランク軸の角加速度のクランク角に対する特性は、機関の1回転当りの平均回転数やスロットルバルブ開度により変化する。したがって、デトネーションの検出をより適確に行わせるためには、機関の平均回転速度とスロットルバルブ開度とをパラメータとして判定基準位置を求めるようにするのが好ましい。
【0054】
機関の平均回転速度とスロットルバルブ開度の検出値とをパラメータとして判定基準位置を求めるには、例えば、機関の種々の平均回転速度とスロットルバルブ開度とに対してデトネーションの判定基準位置を求める実験を行うことにより、平均回転速度とスロットルバルブ開度と判定基準位置との間の関係を与える判定基準位置演算用の3次元マップを作成してマイクロコンピュータのROMに記憶させておくとともに、機関の平均回転速度とスロットルバルブ開度とを検出する手段を設けて、検出された平均回転速度及びスロットルバルブ開度と判定基準位置演算用マップとにより各平均回転速度及びスロットルバルブ開度に対する判定基準位置を演算するようにすればよい。
【0055】
機関の平均回転速度は、クランク軸が微小角度回転する毎にパルスを発生するクランク角センサの出力パルスから演算してもよく、機関の特定の回転角度位置でパルスを発生するパルサの出力から演算するようにしてもよい。
【0056】
また判定基準位置は、機関の上死点を基準にして定めるようにしてもよく、パルサが特定のパルスを発生する位置を基準にして定めるようにしてもよい。
【0057】
上記のようにして、デトネーションが発生したと判定されたときには、先ず内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行い、次いで内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行って、デトネーションを抑止し、内燃機関の出力トルクを回復させる。
【0058】
上記のように、デトネーションが発生したと判定されたときに、内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行わせると、燃焼室内の温度が低下するため、直ちにデトネーションを止めることができる。点火位置を遅角させると、所定の遅れ時間を伴って機関の出力トルクが低下する現象が現れる。そこで、本発明では、点火位置を遅角させてデトネーションを停止させた後、内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行わせて内燃機関の出力トルクを回復させる。
【0059】
点火位置を遅角させると排気温度が上昇し、これにより排気管内での圧力波の伝搬速度が上昇するため、排気ポートが開いている区間で排気ポートの出口圧力が負圧になる状態が生じて充填効率が低下し、機関の出力トルクが低下する。しかし、排気管の熱容量のため、点火位置の遅角により排気温度が上昇しても、排気管の温度は、直ちには変化せず、排気温度の上昇よりも所定の時間遅れて上昇する。そのため、点火位置の遅角により排気温度が上昇しても、排気管内での圧力波の伝搬速度は直ちには上昇せず、所定の時間遅れを持って上昇していく。したがって、点火位置を遅角させた後、実際に機関の出力が低下するまでの間には所定の遅れ時間がある。
【0060】
上記燃料増量過程は、点火位置遅角過程を行った後直ちに行わせてもよいが、上記のように、点火位置の遅角により機関の出力が低下する傾向になるまでに所定の遅れ時間があり、また点火位置遅角過程を行った後遅れ時間なしで燃料を増量させると、排気管の温度か下がってしまって充填効率が低下する可能性が高くなるため、点火位置遅角過程を行った後、直ちに燃料増量過程を行うのではなく、クランク軸が設定された待ち回数だけ回転するのを待ってから燃料増量過程を行わせるようにするのが好ましい。
【0061】
上記燃料増量過程では、燃料の供給量を徐々に増加させるようにしてもよく、燃料の供給量を目標値までステップ状に増加させるようにしてもよい。
【0062】
2サイクル機関では、図9に示したように、点火位置θigの如何に係わりなく、軸トルクの最大値を与える排気温度texがほぼ一定になる。また燃料の供給量Lf を増加させて混合気の濃度を高くすればする程排気温度texが低下していく傾向になる。これらのことから、燃料増量過程においては、排気温度が高い場合ほど燃料供給量を多くするように、排気温度に応じて燃料供給量の増加量を決定するのが好ましいことが分かる。
【0063】
このようにすると、無用の燃料を消費することなく、点火位置の遅角による排気温度の上昇に伴う機関の出力低下を補償することができるため、排気ガス中に含まれる有害成分の増加量を最小限に抑えつつ、デトネーション抑止制御時の機関の出力の低下を防ぐことができる。
【0064】
図9は、燃料供給量Lf と排気温度の関係及び燃料供給量Lf と軸トルクとの関係を点火位置をパラメータとして示している。図9において、曲線a,b及びcはそれぞれ点火位置θigを上死点前18°、上死点前12°及び上死点前6°とした時の排気温度と燃料供給量との関係を示し、曲線p,q及びrはそれぞれ、点火位置θigを上死点前18°、上死点前12°及び上死点前6°とした時の燃料流量と軸トルクτとの関係を示している。
【0065】
図9から明らかなように、2サイクル機関では、点火位置θigの如何に係わりなく、軸トルクτの最大値を与える排気温度texがほぼ一定になる。また燃料の供給量Lf を増加させて混合気の濃度を高くすればする程排気温度texが低下していく傾向になる。これらのことから、上記燃料増量過程においては、排気温度が高い場合ほど燃料供給量を多くするように、排気温度に応じて燃料供給量の増加量を決定するのが好ましいことが分かる。
【0066】
このようにすると、無用の燃料を消費することなく、点火位置の遅角による排気温度の上昇に伴う機関の出力低下を補償することができるため、排気ガス中に含まれる有害成分の増加量を最小限に抑えつつ。デトネーション抑止制御時の機関の出力の低下を防ぐことができる。
【0067】
図10は、本発明によるデトネーション抑止制御を説明するための線図で、同図において図10において曲線aは、点火位置を上死点前18°とした時の排気温度と燃料供給量Lf との関係を示し、曲線bは、点火位置を上死点前12°としたときの排気温度と燃料供給量Lf との関係を示している。また曲線pは点火位置を上死点前18°の位置とした時の機関の軸トルクτと燃料供給量Lf との関係を示し、曲線qは点火位置を上死点前12°の位置とした時の軸トルクと燃料流量Lf との関係を示している。更に図10において、A点はデトネーションが発生した時の動作点を示し、B点はデトネーションを抑止するために点火位置を近くさせた時の動作点を示している。またC点は、点火位置を遅角させた後、燃料の供給量を増加させて混合気を過濃にする燃料増量過程を行わせた際の最終的な動作点を示している。動作点をAからBを経てCへと変化させた場合、実際の排気温度は曲線eのように変化し、実際の軸トルクは図示の曲線fのように変化する。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、デトネーションが発生したことが検出された時に、先ず点火位置を遅角させてデトネーションを抑止するようにしたので、デトネーションが継続して機関が損傷を受けるのを防ぐことができる。また本発明によれば、点火位置を遅角させてデトネーションを抑止した後に、燃料の供給量を増加させて、機関の出力トルクを回復させるようにしたので、燃料消費率を悪化させることなく、かつ機関の出力の低下を招くことなく、デトネーションを抑止する制御を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる2サイクル内燃機関とその制御装置の構成を概略的に示した構成図である。
【図2】(A)ないし(C)はそれぞれ2サイクル内燃機関の正常燃焼時、デトネーション発生時及びミスファイア時の筒内圧力とクランク軸の回転角との関係を示す線図である。
【図3】(A)は2サイクル内燃機関が高速領域で正常燃焼しているときの排気ポートの出口圧力とクランク角との関係を示した線図である。(B)は2サイクル内燃機関の点火位置を高速領域で遅角させたときの排気ポートの出口圧力とクランク角との関係を示した線図である。
【図4】2サイクル機関の排気ガス温度と点火位置との関係及び軸トルクと点火位置との関係を示した線図である。
【図5】2サイクル機関の排気管内の圧力波の伝搬速度と排気ガス温度との関係を示した線図である。
【図6】2サイクル機関のクランク軸の角加速度とクランク角との関係及び2サイクル機関の筒内圧力とクランク角との関係を示した線図である。
【図7】2サイクル機関の中速領域における筒内圧力とクランク角との関係及びクランク軸の角加速度とクランク角との関係を正常燃焼時とデトネーション発生時とについて示した線図である。
【図8】2サイクル機関の高速領域における筒内圧力とクランク角との関係及びクランク軸の角加速度とクランク角との関係を正常燃焼時とデトネーション発生時とについて示した線図である。
【図9】2サイクル機関の排気温度と燃料供給量との関係及び軸トルクと燃料供給量との関係を点火位置をパラメータにとって示した線図である。
【図10】本発明に係わるデトネーション抑止制御を説明するための線図である。
【符号の説明】
1…2サイクル内燃機関、1a…クランクケース、1b…シリンダ、1c…シリンダヘッド、1d…ピストン、1g…スロットルバルブ、1i…排気管、2…スロットル開度センサ、3…点火プラグ、4…インジェクタ、5…点火回路、6…インジェクタ駆動回路、11…CPU。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a detonation suppression control method for suppressing detonation of a two-cycle internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
In an internal combustion engine (gasoline engine), when a spark occurs in the spark plug at the ignition position, the air-fuel mixture in the vicinity of the spark plug first starts to burn, and the combustion flame propagates through the combustion chamber to advance the combustion. The explosion process takes place. However, if the temperature in the combustion chamber becomes locally high during the explosion stroke, a phenomenon occurs in which the air-fuel mixture spontaneously ignites before combustion by the propagation of flame occurs. This phenomenon is called detonation, and causes the temperature in the combustion chamber to rise abnormally locally or reduce the output torque of the engine.
[0003]
In particular, in a two-cycle gasoline engine in which an explosion stroke is performed each time the crankshaft makes one revolution, the heat load on the piston and cylinder is large, and the temperature of the ground electrode portion at the tip of the spark plug tends to increase locally. It is known that detonation is likely to occur. Once detonation occurs, it tends to occur continuously, and if left untreated, the temperature of a part of the piston or cylinder may rise abnormally and melt. Therefore, when detonation occurs, it is necessary to immediately detect it and take measures to suppress the occurrence.
[0004]
In a conventional two-cycle internal combustion engine, variations in the ignition position (rotational angle position of the crankshaft when ignition is performed) caused by an error in ignition position control, or air-fuel ratio control, when in an operating situation where detonation is likely to occur In consideration of variations in air-fuel ratio due to errors in the above, or variations in ignition position and fuel injection amount due to changes over time in the ignition device and fuel injection device, etc. By designing the ignition device so that it is later than (Minimum advance for Best Torque), or by setting the air / fuel ratio to be richer than the ideal air / fuel ratio and making the mixture rich, or both The maximum temperature in the combustion chamber during combustion was lowered to prevent the occurrence of detonation.
[0005]
However, if the ignition position is retarded or the air-fuel mixture is excessively rich, fuel consumption will increase and the amount of harmful components (carbon monoxide and hydrocarbons) contained in the exhaust gas will increase. Problem arises.
[0006]
In recent years, from the viewpoint of environmental protection and resource saving, it has been strictly demanded to improve the fuel consumption and purify exhaust gas of a two-cycle internal combustion engine. It is necessary to avoid producing an internal combustion engine that emits large amounts of carbon monoxide and hydrocarbons.
[0007]
In order to prevent engine damage due to detonation without deteriorating the fuel economy of a two-cycle internal combustion engine or increasing the emission of carbon monoxide or hydrocarbons, the occurrence of detonation can be detected immediately. In a normal state where no detonation has occurred, the internal combustion engine was operated with the control values for the ignition position and fuel supply amount set to optimum values for improving the fuel consumption rate, and the occurrence of detonation was detected. Sometimes, it is preferable to operate the internal combustion engine by setting the control value to a value that can prevent the occurrence of detonation within a range that does not extremely deteriorate the fuel consumption rate.
[0008]
As a method for detecting the occurrence of detonation, a method for detecting the in-cylinder pressure of an internal combustion engine is known. FIG. 2 shows a change in the in-cylinder pressure P when the combustion state of the engine is different in a state in which the rotational speed of the two-cycle engine is fixed to a constant value in the medium speed region, and the crankshaft rotational angle (crank angle) θ It is shown for this. FIG. 4A shows the change in in-cylinder pressure during normal combustion, and FIG. 4B shows the change in in-cylinder pressure when detonation occurs. FIG. 2C shows a change in the in-cylinder pressure when the internal combustion engine misfires. 2A to 2C, TDC indicates the rotation angle position of the crankshaft (referred to as the top dead center position) when the piston reaches the top dead center.
[0009]
From FIG. 2A, it can be seen that when the combustion is normally performed in the combustion chamber, the in-cylinder pressure becomes maximum at a position delayed by an angle θn from the top dead center position TDC. Generally, the angle θn takes a value of 13 ° or more, and the mechanical efficiency of the internal combustion engine is maximized when θn is approximately equal to 13 °. On the other hand, when detonation occurs, as shown in FIG. 2 (B), the in-cylinder pressure is increased at a position θd (<θn) advanced from a position of 13 ° after the top dead center where the mechanical efficiency becomes maximum. Become the maximum. Further, when the internal combustion engine misfires (misfire), as shown in FIG. 2C, the position where the in-cylinder pressure becomes maximum coincides with the top dead center position TDC.
[0010]
From FIG. 2, by detecting the crank angle θd when the in-cylinder pressure becomes maximum, and determining the magnitude of this crank angle θd and the crank angle θn that gives the maximum value of the in-cylinder pressure during normal combustion, It can be seen that it is possible to detect whether or not detonation has occurred.
[0011]
Effective means for suppressing detonation are the retard of the ignition position and the over-concentration of the air-fuel mixture. When the ignition position is retarded, the temperature in the exhaust pipe increases and the temperature in the combustion chamber decreases, so detonation stops immediately. If the ignition position is retarded, the output of the internal combustion engine will decrease, but the output of the internal combustion engine will increase immediately after detonation has occurred, so even if the ignition position is retarded, the driver There is little to feel the decline. However, when a certain amount of time elapses after retarding the ignition position, the output is greatly reduced, and the driver may feel that there is no power. This is because the two-cycle internal combustion engine uses the pulsation of exhaust to improve the charging efficiency.
[0012]
That is, in order to improve the output of the two-cycle internal combustion engine, it is effective to increase the charging efficiency and suppress the air-blow of the air-fuel mixture. Therefore, as shown in FIG. 3A, the scavenging port Sc The exhaust pipe of the internal combustion engine is designed so that the pressure Pex at the outlet of the exhaust port becomes a positive pressure during the interval θo from when the exhaust port is closed until the exhaust port Ex is closed.
[0013]
In a general two-cycle engine, a portion near the exhaust port of the exhaust pipe is tapered, and the diameter of the exhaust pipe is gradually increased toward the end thereof, as shown in FIG. The exhaust efficiency is increased by setting the outlet pressure of the section exhaust port (pressure at the point Q in FIG. 1) immediately after the scavenging port Sc is opened until the scavenging port Sc is closed as a negative pressure. The length of the exhaust pipe is adjusted so that the pressure wave propagating from the exhaust port side is reflected near the end of the exhaust pipe so that the reflected wave reaches the exhaust port after the scavenging port is closed. Is set so that the outlet pressure of the section exhaust port of θo from when the scavenging port Sc is closed to when the exhaust port Ex is closed is set to a positive pressure, thereby preventing the air-fuel mixture from being blown out.
[0014]
However, if the ignition position θig of the engine is retarded, as shown in FIG. 4, the temperature of the exhaust gas rises (the temperature in the combustion chamber decreases), so that the temperature of the exhaust gas and the propagation speed of the pressure wave As is clear from FIG. 5 showing the relationship, the propagation speed of the pressure wave in the exhaust pipe increases, and as shown in FIG. 3B, the pressure at the outlet of the exhaust port is negative while the exhaust port is open. It becomes pressure. For this reason, the charging efficiency is deteriorated and the amount of air-fuel mixture blown through increases, so that the output of the engine is greatly reduced. This phenomenon (decrease in output) occurs after a lapse of time after the ignition position is retarded because it takes time until the pressure wave propagation speed changes due to the heat capacity of the exhaust pipe. is there.
[0015]
When detonation occurs, if the air-fuel mixture is in a rich state, the temperature in the combustion chamber decreases as in the case where the ignition position is retarded, so detonation is suppressed, but the air-fuel mixture is excessively rich. If it will be in a state, fuel consumption will increase and the harmful substance in exhaust gas will increase. Therefore, it is necessary to minimize the enrichment of the air-fuel mixture.
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in a two-cycle internal combustion engine, it is possible to detect the occurrence of detonation by detecting the in-cylinder pressure, but a pressure sensor for detecting the in-cylinder pressure in a high temperature state is very expensive. Therefore, a method for detecting the occurrence of detonation by detecting in-cylinder pressure is applied to a two-cycle internal combustion engine in which low cost is emphasized and cost reduction is strictly required during design. Is difficult.
[0017]
In addition, when it is detected that detonation has occurred, it is necessary to immediately take measures to prevent it from protecting the engine and to prevent the output of the engine from decreasing.
[0018]
An object of the present invention is to make it possible to reliably detect the occurrence of detonation without using an expensive in-cylinder pressure detection sensor, and to take measures to immediately suppress the occurrence of detonation. It is an object of the present invention to provide a detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine that is capable of performing the above.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine that controls the ignition position of the internal combustion engine and the amount of fuel supplied to the internal combustion engine so as to suppress the detonation of the two-cycle internal combustion engine.
[0020]
In the present invention, the interval during which the crankshaft of the internal combustion engine rotates by a certain angle from the position corresponding to the top dead center of the piston in the cylinder of the engine is determined as the determination interval, and is normal in the cylinder of the internal combustion engine. A peak position that occurs at a position closest to the final position in the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft that occurs in the determination section when a proper combustion is performed is determined as a determination reference position for detonation. . Then, a peak position that occurs at a position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the crankshaft angular acceleration that occurs while the crankshaft rotates in the determination section is detected as a detonation determination peak position. When the determination peak position occurs at a position advanced from the determination reference position, it is determined that detonation has occurred in the internal combustion engine. When it is determined that detonation has occurred, first, an ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, and then a fuel increasing process for increasing the fuel supply amount to the internal combustion engine is performed to suppress detonation. The output torque of the internal combustion engine is recovered.
[0021]
In a two-cycle internal combustion engine, as shown in FIG. 2, when detonation occurs, the rotation angle position of the crankshaft that gives the maximum value of the in-cylinder pressure is greater than the rotation angle position that gives the maximum value of the in-cylinder pressure during normal combustion. Accordingly, at the time of detonation, the rotational angle position that gives the maximum value of the angular acceleration of the crankshaft advances more than that during normal combustion.
[0022]
FIG. 6A shows the change of the angular acceleration dω / dt of the crankshaft with respect to the crank angle θ in the medium speed region of the two-cycle internal combustion engine. Curves a and b in FIG. 6 represent normal combustion and detonation, respectively. The time of occurrence is shown, and a curve c shows a change in angular acceleration when the engine is misfired. Curves a to c in FIG. 6B show changes in the in-cylinder pressure P of the same two-cycle internal combustion engine with respect to the crank angle θ when normal combustion occurs, when detonation occurs, and when misfire occurs.
[0023]
As is apparent from these curves, when detonation occurs, the crank angle (peak position) θpn (angle measured with reference to the top dead center TDC) that gives the peak value of the angular acceleration of the crankshaft is equal to that during normal combustion. It becomes smaller than the crank angle (peak position) θpn that gives the peak value of the angular acceleration. (It can be seen that the peak position of the angular acceleration advances more than in normal combustion).
[0024]
In a two-cycle internal combustion engine, in order to prevent a decrease in output in the high speed region of the engine, control is often performed to retard the ignition position in the high speed region. In such a case, FIG. (B) As shown, after the engine is ignited in the high speed region, two peak positions occur in the angular acceleration of the crankshaft. On the other hand, when detonation occurs in the high speed region of the engine, as shown in FIG. 8D, one peak position occurs in the angular acceleration of the crankshaft near the top dead center TDC.
[0025]
Thus, in order to be able to detect detonation even under conditions where two peak positions may occur in the angular acceleration of the crankshaft, the crankshaft generated in a certain rotation section after the engine is ignited Of the peak positions of the angular acceleration, it is necessary to use the peak position that occurs later for detection.
[0026]
Therefore, in the present invention, as described above, a section during which the crankshaft of the internal combustion engine rotates by a certain angle from a position corresponding to the top dead center of the piston in the cylinder of the engine is determined as a determination section. A peak position that occurs at a position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft generated in the determination section when normal combustion is performed in the cylinder of the internal combustion engine is determined. It is obtained as a judgment reference position. Then, a peak position that occurs at a position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft that occurs while the crankshaft rotates in the determination section is detected as a detonation determination peak position. Thus, when the determination peak position is a position advanced from the determination reference position, it is determined that detonation has occurred in the internal combustion engine.
[0027]
According to the present invention, it is not necessary to use an expensive sensor for detecting the in-cylinder pressure, the angular acceleration is calculated by calculating the time differential value of the rotational speed of the crankshaft, and the calculated maximum value of the angular acceleration is obtained. Since the presence or absence of detonation can be detected simply by comparing the given rotation angle position with the determination reference position, measures against detonation can be taken without causing a significant increase in the cost of the two-cycle internal combustion engine.
[0028]
The angular acceleration of the crankshaft is calculated by calculating the angular velocity during the minute rotation of the crankshaft from the output pulse generation interval of the crank angle sensor (encoder) that generates a pulse every time the crankshaft rotates by a minute angle. Can be obtained by calculating the difference between the angular velocity calculated this time and the angular velocity calculated last time.
[0029]
It is sufficient that the determination section is a section between the top dead center of the engine and a position 45 ° after the top dead center.
[0030]
When it is determined that detonation has occurred as in the present invention, if the ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, the temperature in the combustion chamber decreases, so detonation is immediately stopped. Can do. When the ignition position is retarded, a phenomenon occurs in which the output torque of the engine decreases with a predetermined delay time. Therefore, in the present invention, first, the ignition position is retarded to stop detonation, and then the fuel increase process for increasing the fuel supply amount to the internal combustion engine is performed to recover the output torque of the internal combustion engine.
[0031]
Thus, if the fuel increase process is performed after the ignition position retarding process is performed, the fuel consumption can be reduced compared to the case where both processes are performed simultaneously, and harmful substances contained in the exhaust gas. Can be reduced.
[0032]
The present invention is generally applicable to a two-cycle internal combustion engine having n cylinders (n is an integer of 1 or more). When applied to a two-cycle internal combustion engine having n cylinders, the interval between the crankshaft of the internal combustion engine rotating at a certain angle from the position corresponding to the top dead center of the piston in each cylinder corresponds to each cylinder. The determination interval is determined from among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft generated in the determination interval corresponding to each cylinder when normal combustion is performed in each cylinder of the internal combustion engine. The peak position that occurs at the position closest to the final position is determined as a detonation determination reference position for each cylinder. The peak position generated at the position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the crankshaft angular acceleration generated while the crankshaft rotates in the determination section corresponding to each cylinder is determined as a detonation. Any of the internal combustion engines when the peak position for determination detected in the determination section corresponding to any cylinder occurs at a position advanced from the determination reference position corresponding to that cylinder. It is determined that detonation has occurred in the cylinder.
[0033]
When it is determined that detonation has occurred, first, an ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, and then a fuel increasing process for increasing the fuel supply amount to the internal combustion engine is performed to suppress detonation. The output torque of the internal combustion engine is recovered.
[0034]
The fuel increasing process may be performed immediately after the ignition position retarding process, but a predetermined delay time is required after the ignition position is retarded until the engine output actually decreases. Yes, if the fuel is increased without delay time after performing the ignition position retarding process, the exhaust pipe temperature will decrease and the charging efficiency will decrease, so the fuel increasing process immediately after performing the ignition position retarding process It is preferable to wait for the crankshaft to rotate the set number of times before starting the fuel increase process.
[0035]
In the fuel increase process, the fuel supply amount may be gradually increased, or the fuel supply amount may be increased stepwise to the target value.
[0036]
In a two-cycle engine, the exhaust temperature that gives the maximum value of the shaft torque is substantially constant regardless of the ignition position. The exhaust gas temperature tends to decrease as the fuel supply amount is increased to increase the concentration of the air-fuel mixture. Therefore, in the fuel increase process, it is preferable to determine the increase amount of the fuel supply amount according to the exhaust temperature so that the fuel supply amount is increased as the exhaust temperature is higher.
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 schematically shows a two-cycle internal combustion engine 1 to which the present invention is applied and the configuration of a control device thereof. An internal combustion engine 1 shown in FIG. 1 includes a crankcase 1a, a cylinder 1b connected to the crankcase, a cylinder head 1c that closes the head of the cylinder 1b, a piston 1d fitted in the cylinder 1b, It has a crankshaft 1e connected to 1d via a crank mechanism and a throttle body 1f connected to an intake port provided in the crankcase 1a. The cylinder 1b includes a scavenging port Sc and an exhaust port Ex. And are provided. A throttle valve 1g and a reed valve 1h are provided in the throttle body 1f, and a throttle opening degree sensor 2 for detecting the opening degree is attached to the operation shaft of the throttle valve 1g. An exhaust pipe 1i is connected to the exhaust port Ex, and a spark plug 3 and an injector (electromagnetic fuel injection valve) 4 are attached to the cylinder head 1c. The spark plug 3 is connected to the non-grounded output terminal of the ignition device 5, and the non-grounded drive signal input terminal of the injector 4 is connected to the non-grounded output terminal of the injector drive circuit 6.
[0038]
A flywheel 6 is attached to the crankshaft 1e of the engine, and a retractor 6a made of an arc-shaped protrusion extending in the circumferential direction is provided on the outer periphery of the flywheel. A ring gear 7 having a fixed number of teeth is also attached to the crankshaft 1e. By engaging a pinion gear driven by a starter motor (not shown) with the ring gear 7, the crankshaft 1e is rotated to start the engine. It is supposed to let you.
[0039]
A pulsar 8 is disposed on the outer peripheral side of the flywheel 6, and a crank angle sensor 9 is disposed on the outer peripheral side of the ring gear 7. The pulsar 8 is a well-known one provided with an iron core having a magnetic pole portion facing the reluctator 6a on the outer periphery of the flywheel 6, a pulsar coil wound around the iron core, and a permanent magnet magnetically coupled to the iron core. Thus, it is fixed to a mounting portion provided in the crankcase 1a of the engine.
[0040]
The pulsar 8 is used when the reluctator 6a starts to face the magnetic pole part of the iron core (when the edge on the front end side in the rotation direction of the reluctator 6a is detected) and when the reluctator 6a finishes facing the magnetic pole part (reluctator 6). When a rear end edge in the rotational direction 6a is detected), a pair of pulse signals having different polarities are generated. Of the pair of pulse signals generated by the pulsar 8, the pulse signal generated when the front edge in the rotational direction of the reluctator 6 a is detected is a reference crank set at a position sufficiently advanced from the top dead center of the engine. It is generated at an angular position. The pulse signal generated by the pulser 8 at the reference crank angle position is converted into a signal that can be recognized by the microcomputer by the waveform shaping circuit 10, and then supplied to the CPU 11 of the microcomputer as a reference signal for providing information on the reference crank angle. ing.
[0041]
The crank angle sensor 9 has a structure similar to that of a pulsar, and generates a pair of pulses having different polarities when the front edge and the rear edge in the rotation direction of each tooth of the ring gear 7 are detected. . Of the pair of pulses generated when the crank angle sensor 9 detects each tooth of the ring gear, a pulse having one polarity is converted by the waveform shaping circuit 12 into a signal having a waveform that can be recognized by the microcomputer. Is provided to the CPU 11 as a crank angle signal for providing the above information.
[0042]
The CPU 11 also receives the output of the throttle opening sensor 2 and simultaneously receives the output of a sensor for detecting atmospheric pressure, the output of a temperature sensor for detecting the coolant temperature of the engine, and the like. This information is used as a control condition for controlling the fuel injection amount from the injector 4 and the ignition position of the internal combustion engine.
[0043]
The CPU 11 calculates the average rotation speed per rotation of the internal combustion engine by executing a program stored in a ROM (not shown), calculates the ignition position at the calculated rotation speed, and detects the calculated ignition position. The ignition signal Vi is given to the ignition circuit 5 at the time.
[0044]
The ignition circuit 5 includes an ignition coil in which the non-ground side terminal of the secondary coil is connected to the ignition plug 3, and a primary current control circuit that controls the primary current of the ignition coil in response to the ignition signal. A high voltage for ignition is induced in the secondary coil of the ignition coil by causing a sudden change in the primary current of the ignition coil when a signal is given. The engine is ignited by the spark discharge generated in the spark plug 3 by the high voltage for ignition.
[0045]
The CPU 11 also calculates a time (fuel injection time) for injecting fuel from the injector with respect to control conditions such as atmospheric pressure, engine coolant temperature, throttle valve opening, engine speed, and the like. A rectangular wave injection signal Vj having a pulse width corresponding to time is supplied to the injector drive circuit 6. The injector drive circuit 6 sends a drive current to the solenoid of the injector 4 in response to the injection signal Vj, and opens the valve of the injector 4 during the calculated fuel injection time. The fuel is supplied to the injector 4 from a fuel pump (not shown), and the pressure of the fuel supplied to the injector is kept constant by the pressure regulator. Therefore, the amount of fuel injected from the injector depends on the fuel injection time. Determined.
[0046]
When the temperature in the combustion chamber locally increases in the explosion stroke of the two-cycle engine shown in FIG. 1, before the combustion by the propagation of the flame generated by the ignition by the spark plug 3 is performed, the mixture is ignited and detonation is generated. appear. When detonation occurs, the temperature in the combustion chamber rises abnormally. Therefore, when detonation continues, problems such as melting of the piston and cylinder and opening of holes occur.
[0047]
As described above, detonation can be detected by detecting a change in the pressure in the combustion chamber. However, since a sensor for detecting the pressure in the combustion chamber is expensive, the two-cycle engine that places importance on low cost is used. Cannot be adopted.
[0048]
Therefore, in the present invention, detonation is detected by paying attention to the fact that the position at which the angular acceleration of the crankshaft reaches a peak value (peak position) differs between normal combustion and detonation.
[0049]
FIG. 7 shows the change of the in-cylinder pressure P with respect to the crank angle θ and the change of the crankshaft angular acceleration dω / dt with respect to the crank angle θ in the medium-speed rotation region of the engine, during normal combustion and when detonation occurs. In the figure, (A) and (B) show the in-cylinder pressure P and angular acceleration dω / dt during normal combustion, respectively. (C) and (D) show the in-cylinder pressure P and detonation at the time of occurrence of detonation, respectively. Angular acceleration dω / dt is shown.
[0050]
FIG. 8 also shows the change of the in-cylinder pressure P with respect to the crank angle θ and the change of the crankshaft angular acceleration dω / dt with respect to the crank angle θ in the high-speed rotation region of the engine, during normal combustion and when detonation occurs. In the figure, (A) and (B) show the in-cylinder pressure P and angular acceleration dω / dt during normal combustion, respectively. (C) and (D) show the in-cylinder pressure P and detonation at the time of occurrence of detonation, respectively. Angular acceleration dω / dt is shown.
[0051]
From these figures, a section during which the crankshaft of the internal combustion engine rotates by a certain angle from a position corresponding to the top dead center TDC of the piston in the cylinder of the engine is determined as a determination section θx. The detonation criterion is the peak position θpn that occurs at a position closest to the final position θxe of the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft that occurs in the determination section θx when normal combustion is performed in Determining the peak position that occurs at a position closest to the final position θxe of the determination section among at least one peak position of the crankshaft angular acceleration that occurs while the crankshaft rotates the determination section θx When the peak position for detection θpx is detected, the peak position for determination θpx is detected by the internal combustion engine when it occurs at a position advanced from the determination reference position. It is understood that it can be determined that the destination has occurred. It is sufficient that the determination section is a section from the top dead center to a position 45 ° after the top dead center.
[0052]
When the engine has a plurality of cylinders, as described above, a determination section is set for each cylinder, and a determination similar to the above is performed, so that detonation has occurred in any of the cylinders. Can be detected.
[0053]
The characteristics of the crankshaft angular acceleration with respect to the crank angle vary depending on the average engine speed per rotation of the engine and the throttle valve opening. Therefore, in order to detect detonation more accurately, it is preferable to obtain the determination reference position using the average engine speed and the throttle valve opening as parameters.
[0054]
In order to obtain the determination reference position using the average engine speed and the detected value of the throttle valve opening as parameters, for example, the determination reference position of detonation is obtained for various average engine speeds and throttle valve openings. By performing an experiment, a three-dimensional map for calculating a reference position for giving a relationship among the average rotational speed, the throttle valve opening, and the reference position is created and stored in the ROM of the microcomputer. Means for detecting the average rotational speed and the throttle valve opening, and a determination criterion for each average rotational speed and throttle valve opening based on the detected average rotational speed and throttle valve opening and a determination reference position calculation map The position may be calculated.
[0055]
The average rotational speed of the engine may be calculated from the output pulse of the crank angle sensor that generates a pulse every time the crankshaft rotates by a minute angle, or from the output of a pulser that generates a pulse at a specific rotational angle position of the engine You may make it do.
[0056]
The determination reference position may be determined with reference to the top dead center of the engine, or may be determined with reference to the position where the pulser generates a specific pulse.
[0057]
As described above, when it is determined that detonation has occurred, an ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is first performed, and then a fuel increasing process for increasing the fuel supply amount to the internal combustion engine is performed. Thus, detonation is suppressed and the output torque of the internal combustion engine is recovered.
[0058]
As described above, when it is determined that detonation has occurred, if the ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, the temperature in the combustion chamber decreases, so detonation can be stopped immediately. it can. When the ignition position is retarded, a phenomenon occurs in which the output torque of the engine decreases with a predetermined delay time. Therefore, in the present invention, after the ignition position is retarded and detonation is stopped, a fuel increasing process for increasing the fuel supply amount to the internal combustion engine is performed to recover the output torque of the internal combustion engine.
[0059]
If the ignition position is retarded, the exhaust temperature rises, which increases the propagation speed of the pressure wave in the exhaust pipe, causing a situation where the exhaust port outlet pressure becomes negative in the section where the exhaust port is open. As a result, the charging efficiency decreases and the output torque of the engine decreases. However, due to the heat capacity of the exhaust pipe, even if the exhaust temperature rises due to the retard of the ignition position, the temperature of the exhaust pipe does not change immediately, but rises with a predetermined time delay from the rise of the exhaust temperature. For this reason, even if the exhaust temperature rises due to the retard of the ignition position, the propagation speed of the pressure wave in the exhaust pipe does not rise immediately, but rises with a predetermined time delay. Therefore, there is a predetermined delay time from when the ignition position is retarded until when the engine output actually decreases.
[0060]
The fuel increase process may be performed immediately after the ignition position retardation process, but as described above, a predetermined delay time is required until the engine output tends to decrease due to the ignition position retardation. Yes, if the fuel is increased without delay time after the ignition position retarding process, the exhaust pipe temperature may drop and the charging efficiency may decrease, so the ignition position retarding process is performed. Then, it is preferable not to immediately perform the fuel increase process, but to wait for the crankshaft to rotate the set number of waiting times before performing the fuel increase process.
[0061]
In the fuel increase process, the fuel supply amount may be gradually increased, or the fuel supply amount may be increased stepwise to the target value.
[0062]
In the two-cycle engine, as shown in FIG. 9, the exhaust temperature tex that gives the maximum value of the shaft torque is substantially constant regardless of the ignition position θig. Further, the exhaust gas temperature tex tends to decrease as the fuel supply amount Lf is increased to increase the concentration of the air-fuel mixture. From these facts, it can be seen that in the fuel increase process, it is preferable to determine the increase amount of the fuel supply amount according to the exhaust temperature so that the fuel supply amount is increased as the exhaust temperature is higher.
[0063]
In this way, it is possible to compensate for a decrease in engine output accompanying an increase in exhaust temperature due to the retard of the ignition position without consuming unnecessary fuel, so the amount of increase in harmful components contained in the exhaust gas can be reduced. While suppressing to a minimum, it is possible to prevent a decrease in engine output during detonation suppression control.
[0064]
FIG. 9 shows the relationship between the fuel supply amount Lf and the exhaust temperature and the relationship between the fuel supply amount Lf and the shaft torque with the ignition position as a parameter. In FIG. 9, curves a, b and c show the relationship between the exhaust temperature and the fuel supply amount when the ignition position θig is 18 ° before top dead center, 12 ° before top dead center and 6 ° before top dead center, respectively. Curves p, q and r show the relationship between the fuel flow rate and the shaft torque τ when the ignition position θig is 18 ° before top dead center, 12 ° before top dead center and 6 ° before top dead center, respectively. ing.
[0065]
As is apparent from FIG. 9, in the two-cycle engine, the exhaust temperature tex that gives the maximum value of the shaft torque τ is substantially constant regardless of the ignition position θig. Further, the exhaust gas temperature tex tends to decrease as the fuel supply amount Lf is increased to increase the concentration of the air-fuel mixture. From these facts, it can be seen that in the fuel increase process, it is preferable to determine the increase amount of the fuel supply amount according to the exhaust temperature so that the fuel supply amount is increased as the exhaust temperature is higher.
[0066]
In this way, it is possible to compensate for a decrease in engine output accompanying an increase in exhaust temperature due to the retard of the ignition position without consuming unnecessary fuel, so the amount of increase in harmful components contained in the exhaust gas can be reduced. While minimizing. It is possible to prevent a decrease in engine output during detonation suppression control.
[0067]
FIG. 10 is a diagram for explaining the detonation suppression control according to the present invention. In FIG. 10, a curve a in FIG. 10 represents the exhaust temperature and the fuel supply amount Lf when the ignition position is 18 ° before top dead center. The curve b shows the relationship between the exhaust temperature and the fuel supply amount Lf when the ignition position is 12 ° before top dead center. Curve p shows the relationship between the engine shaft torque τ and the fuel supply amount Lf when the ignition position is 18 ° before top dead center, and curve q shows the ignition position at 12 ° before top dead center. The relationship between the shaft torque and the fuel flow rate Lf is shown. Further, in FIG. 10, point A indicates an operating point when detonation occurs, and point B indicates an operating point when the ignition position is brought close to suppress detonation. Point C indicates the final operating point when the fuel increasing process is performed to retard the ignition position and then increase the fuel supply amount to make the mixture rich. When the operating point is changed from A through B to C, the actual exhaust temperature changes as shown by the curve e, and the actual shaft torque changes as shown by the curve f shown.
[0068]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when it is detected that detonation has occurred, the ignition position is first retarded to suppress detonation, so that detonation continues and the engine is damaged. Can be prevented. Further, according to the present invention, after retarding the ignition position and suppressing detonation, the fuel supply amount is increased to recover the output torque of the engine, so that the fuel consumption rate is not deteriorated. And control which suppresses detonation can be performed, without causing the fall of the output of an engine.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram schematically showing the configuration of a two-cycle internal combustion engine and its control device according to the present invention.
FIGS. 2A to 2C are graphs showing the relationship between in-cylinder pressure and crankshaft rotation angle during normal combustion, detonation occurrence, and misfire, respectively, of a two-cycle internal combustion engine.
FIG. 3A is a graph showing the relationship between the outlet pressure of the exhaust port and the crank angle when the two-cycle internal combustion engine is normally burning in the high speed region. (B) is a diagram showing the relationship between the outlet pressure of the exhaust port and the crank angle when the ignition position of the two-cycle internal combustion engine is retarded in the high speed region.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the exhaust gas temperature and the ignition position and the relationship between the shaft torque and the ignition position of the two-cycle engine.
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the pressure wave propagation speed in the exhaust pipe of a two-cycle engine and the exhaust gas temperature.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the angular acceleration and crank angle of a crankshaft of a two-cycle engine and the relationship between in-cylinder pressure and crank angle of a two-cycle engine.
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between in-cylinder pressure and crank angle and the relationship between crankshaft angular acceleration and crank angle in the medium speed range of a two-stroke engine when normal combustion and when detonation occurs.
FIG. 8 is a diagram showing the relationship between in-cylinder pressure and crank angle and the relationship between crankshaft angular acceleration and crank angle in a high-speed region of a two-cycle engine when normal combustion and when detonation occurs.
FIG. 9 is a diagram showing the relationship between the exhaust temperature of the two-cycle engine and the fuel supply amount and the relationship between the shaft torque and the fuel supply amount with the ignition position as a parameter.
FIG. 10 is a diagram for explaining detonation suppression control according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... 2 cycle internal combustion engine, 1a ... Crankcase, 1b ... Cylinder, 1c ... Cylinder head, 1d ... Piston, 1g ... Throttle valve, 1i ... Exhaust pipe, 2 ... Throttle opening sensor, 3 ... Spark plug, 4 ... Injector 5 ... Ignition circuit, 6 ... Injector drive circuit, 11 ... CPU.

Claims (7)

2サイクル内燃機関のデトネーションを抑止して機関の出力トルクを正常値に回復させるように前記内燃機関の点火位置と前記内燃機関への燃料供給量とを制御する2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法であって、
前記内燃機関のクランク軸が該機関のシリンダ内のピストンの上死点に相応する位置から一定の角度回転する間の区間を判定区間として定めておき、
前記内燃機関のシリンダ内で正常な燃焼が行われたときに前記判定区間において生じる前記クランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、前記判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーションの判定基準位置として求めておき、
前記クランク軸が前記判定区間を回転する間に生じる前記クランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、前記判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置として検出して、該判定用ピーク位置が前記判定基準位置よりも進角した位置であるときに前記内燃機関でデトネーションが発生したと判定し、
前記デトネーションが発生したと判定されたときに、先ず前記内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行い、次いで前記内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行って、前記デトネーションを抑止し、前記内燃機関の出力トルクを回復させることを特徴とする2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。
A detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine, which controls the ignition position of the internal combustion engine and the amount of fuel supplied to the internal combustion engine so as to suppress the detonation of the two-cycle internal combustion engine and restore the engine output torque to a normal value Because
The interval during which the crankshaft of the internal combustion engine rotates by a certain angle from the position corresponding to the top dead center of the piston in the cylinder of the engine is determined as a determination interval,
A peak generated at a position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft generated in the determination section when normal combustion is performed in the cylinder of the internal combustion engine. Find the position as the detonation criterion position,
Among the at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft that occurs while the crankshaft rotates in the determination section, the peak position that occurs at the position closest to the final position of the determination section is used as the detonation determination peak position. Detecting and determining that detonation has occurred in the internal combustion engine when the peak position for determination is a position advanced from the determination reference position;
When it is determined that the detonation has occurred, first, an ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, and then a fuel increasing process for increasing the amount of fuel supplied to the internal combustion engine is performed, A detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine, wherein the detonation is suppressed and the output torque of the internal combustion engine is recovered.
n個(nは1以上の整数)のシリンダを有する2サイクル内燃機関のデトネーションを抑止して機関の出力トルクを正常値に回復させるように前記内燃機関の点火位置と前記内燃機関への燃料供給量とを制御する2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法であって、
前記内燃機関のクランク軸が各シリンダ内のピストンの上死点に相応する位置から一定の角度回転する間の区間を各シリンダに対応する判定区間として定めておき、
前記内燃機関の各シリンダ内で正常な燃焼が行われたときに各シリンダに対応する判定区間において生じる前記クランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、前記判定区間の最終位置に最も近い位置で生じるピーク位置を各シリンダに対するデトネーションの判定基準位置として求めておき、
前記クランク軸が各シリンダに対応する判定区間を回転する間に生じる前記クランク軸の角加速度の少くとも1つのピーク位置のうち、前記判定区間の最終位置に最も近い位置で生じたピーク位置をデトネーション判定用ピーク位置として検出して、いずれかのシリンダに対応する判定区間で検出された前記判定用ピーク位置がそのシリンダに対応する判定基準位置よりも進角した位置であるときに前記内燃機関のいずれかの気筒でデトネーションが発生したと判定し、
前記デトネーションが発生したと判定されたときに、先ず前記内燃機関の点火位置を遅角させる点火位置遅角過程を行い、次いで前記内燃機関への燃料供給量を増加させる燃料増量過程を行って、前記デトネーションを抑止し、前記内燃機関の出力トルクを回復させることを特徴とする2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。
The ignition position of the internal combustion engine and the fuel supply to the internal combustion engine so that the detonation of the two-cycle internal combustion engine having n cylinders (n is an integer of 1 or more) is suppressed and the output torque of the engine is restored to a normal value. A detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine for controlling an amount,
The interval during which the crankshaft of the internal combustion engine rotates by a certain angle from the position corresponding to the top dead center of the piston in each cylinder is determined as a determination interval corresponding to each cylinder,
Among the at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft that occurs in the determination section corresponding to each cylinder when normal combustion is performed in each cylinder of the internal combustion engine, the most final position of the determination section Find the peak position that occurs at a close position as the detonation judgment reference position for each cylinder,
Detonation is a peak position generated at a position closest to the final position of the determination section among at least one peak position of the angular acceleration of the crankshaft generated while the crankshaft rotates in the determination section corresponding to each cylinder. When the peak position for detection detected in the determination section corresponding to any cylinder is a position advanced from the determination reference position corresponding to the cylinder, the peak position for determination is detected as the determination peak position. It is determined that detonation has occurred in any cylinder,
When it is determined that the detonation has occurred, first, an ignition position retarding process for retarding the ignition position of the internal combustion engine is performed, and then a fuel increasing process for increasing the amount of fuel supplied to the internal combustion engine is performed, A detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine, wherein the detonation is suppressed and the output torque of the internal combustion engine is recovered.
前記点火位置遅角過程を行った後、前記クランク軸が設定された待ち回数だけ回転するのを待ってから前記燃料増量過程を行わせる請求項1または2に記載の2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。3. The detonation suppression of the two-cycle internal combustion engine according to claim 1, wherein after the ignition position retarding process is performed, the fuel increasing process is performed after waiting for the crankshaft to rotate for a set number of waiting times. Control method. 前記点火位置遅角過程を行った後、直ちに前記燃料増量過程を行わせる請求項1または2に記載の2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。The detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine according to claim 1 or 2, wherein the fuel increase process is performed immediately after performing the ignition position retarding process. 前記燃料増量過程では、前記燃料の供給量を徐々に増加させる請求項1ないし4のいずれか1つに記載の2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。The detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine according to any one of claims 1 to 4, wherein, in the fuel increase process, the supply amount of the fuel is gradually increased. 前記燃料増量過程では、前記燃料の供給量を目標値までステップ状に増加させる請求項1ないし4のいずれか1つに記載の2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。5. The detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine according to claim 1, wherein in the fuel increase process, the supply amount of the fuel is increased stepwise to a target value. 6. 前記燃料増量過程では、前記内燃機関の排気温度が高い場合程燃料供給量の増加量を多くするように、排気温度に応じて燃料供給量の増加量を決定する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の2サイクル内燃機関のデトネーション抑止制御方法。7. The fuel increase amount is determined according to the exhaust temperature so that the fuel supply amount increases as the exhaust temperature of the internal combustion engine increases. The detonation suppression control method for a two-cycle internal combustion engine according to one of the above.
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