JP3742523B2 - Polymeric calcium phosphopeptide complex - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カルシウムとホスホペプチドとが複合体を形成している高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体に関する。また、本発明は、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチドを混合し、あるpH条件で、カルシウムとホスホペプチドとの複合体を形成させる高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法に関する。さらに、本発明は、このような高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体のカルシウム剤としての利用、あるいは、カルシウム強化医薬、飲食品又は飼料への利用に関する。
本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、カルシウムの生体内での吸収性や利用性に優れているという特徴を有すると共に、中性域のpHで水可溶性であり、粉末化しても溶解性が良好であるという特徴を有するので、カルシウム剤として、種々の医薬、飲食品、飼料等に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、人口の高齢化に伴い、骨粗鬆症、骨折、あるいは腰痛等、種々の骨疾患を患う者が増加する傾向にある。これは、カルシウムの摂取量不足やカルシウムの吸収能力低下、あるいは閉経後のホルモンのアンバランス等が原因であるといわれている。このような高齢化に伴う骨疾患を予防するには、成長期から老年期にかけての全てのライフステージにおいて、生体内での吸収性の良好なカルシウムをできるだけ多く摂取する必要があるといわれているが、その一方では日本人の平均的な食習慣では、十分な量のカルシウムを摂取することは非常に難しいとされており、我が国におけるカルシウムの摂取量は、厚生省の国民栄養調査にも示されているように、ここ20年間横ばい状態で所要量を満たしていない現状にある。
【0003】
このような状況から、カルシウムの摂取量をできるだけ増加させようとする種々の試みがなされており、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等のカルシウム塩や牛骨、卵殻、サンゴ、ウニ殻等から精製した天然カルシウム、あるいは乳由来のカルシウム等を有効成分とするカルシウム剤、そしてこれらのカルシウム剤を配合してカルシウムを強化した飲食品等が実用化されるに至っている。上記した炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等のカルシウム塩や牛骨、卵殻、サンゴ、ウニ殻等から精製した天然カルシウム等は、生体内での吸収性や利用性は劣るものの、安価で大量に入手できるという利点を有している。また、乳由来のカルシウムについては、特に生体内での吸収性や利用性に優れているという報告がなされている(日本栄養・食糧学会誌, vol.43, pp.437-443, 1990;応用薬理, vol.42, pp.245-253, 1991) 。また、乳由来のカルシウム中、約70%を占めるといわれているカゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムが、乳由来の他のカルシウムに比べ、生体内での吸収性や利用性に優れているという報告がなされている(Nutr. Rep. Int., vol.21, p.6738, 1980) 。
【0004】
さらに、本発明者らは、カゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤を提案し(特開平6-125740号公報)、この乳由来のカルシウム剤が、生体内での利用性に特に優れているということも報告した(日本栄養・食糧学会誌, vol.47, pp.385-390, 1994) 。
しかし、さらに、研究を進めたところ、カゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等のカルシウム塩や牛骨、卵殻、サンゴ、ウニ殻等から精製した天然カルシウム等に比べ、生体内での吸収性や利用性に優れているという特徴を有しているものの、中性域のpHでは水不溶性のカルシウムとなり、牛乳の形態でカルシウムを摂取するよりも生体内での吸収性や利用性の点で劣ることが判明した。すなわち、生体におけるカルシウム吸収の中心部位である小腸のpHは中性域であるため、カゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤は、水不溶性のカルシウム塩を形成し、その結果、牛乳の形態でカルシウムを摂取する場合よりも吸収効率が低下する。
【0005】
また、カゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤については、保存性を高める目的で、噴霧乾燥や凍結乾燥等の処理により粉末化される。しかし、この粉末化されたカゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤は、中性域のpHで溶解性が悪く、このカルシウム剤を各種飲料やドリンク剤等に配合した場合、カルシウムが液面に浮上したり、強制撹拌等によりカルシウムを分散させても沈澱を生じるといった問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、飲食品等にも配合することができる生体内での吸収性及び利用性の高いカルシウム剤を求め、研究開発を進める中で、上述したカゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを有効成分とする乳由来のカルシウム剤の欠点、すなわち、中性域のpHで水不溶性となったり、粉末の溶解性が劣るという問題を解決するべく、鋭意研究を行ってきた。その結果、あるpH条件で、無機カルシウム塩や有機酸カルシウム塩に無機リン酸塩を加え、さらに有機酸を加えて調製した溶液に、ホスホペプチドを加えて混合することにより、カルシウムとホスホペプチドとが複合体を形成することを見出した。この複合体は、中性域のpHでも水可溶性であり、また、粉末化しても溶解性が良好であり、さらに、生体内での吸収性及び利用性も高く、医薬、飲食品及び飼料等に配合するカルシウム剤として非常に優れているということを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は、中性域のpHで水可溶性であり、粉末としても溶解性が良好であって、かつ生体内での吸収性及び利用性が優れている新規な高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体及びその製造法を提供することを課題とする。また、本発明は、このような性質を有する高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を有効成分とするカルシウム剤、あるいは、このような性質を有する高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を配合してカルシウムを強化した医薬、飲食品及び飼料を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カルシウムとホスホペプチドとが複合体を形成している高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体に関する。この複合体は、例えば無機カルシウム塩や有機酸カルシウム塩に無機リン酸塩を加え、さらに、有機酸を加えて調製した溶液に、ホスホペプチドを加えて混合し、pHを 5.5以上に調整することにより得ることができる。また、本発明は、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチドを混合し、pHを 5.5以上に調整して、カルシウムとホスホペプチドとの複合体を形成させる高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法に関する。このようにして製造された複合体は、液状であるので、膜処理して脱塩濃縮しても良いし、また、凍結乾燥や噴霧乾燥して粉末化しても良い。さらに、本発明は、このような高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を有効成分とするカルシウム剤、あるいは、このような高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を配合してカルシウムを強化した医薬、飲食品又は飼料に関する。
【0008】
本発明では、(1) 炭酸カルシウム、塩化カルシウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等の無機カルシウム塩及び/又はクエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム等の有機酸カルシウム塩、(2) 第一リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸カリウム、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム等の無機リン酸塩、(3) 牛乳、山羊乳、水牛乳、羊乳等の哺乳動物の乳中のカゼインから調製したリン酸基を有するアミノ酸を含有する蛋白質や卵黄由来の蛋白質であるホスビチン等をトリプシン等の蛋白質分解酵素で加水分解することにより得られるペプチド、ホスホセリン、ホスホスレオニン、ホスホヒスチジン等のホスホペプチド、(4) 必要に応じて、酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸やそれらの塩を混合し、pHを 5.5以上に調整して、カルシウムとホスホペプチドとの複合体を形成させ、高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を得る。なお、有機酸やそれらの塩を加えることは、必ずしも必要ではないが、溶液中のカルシウムの安定性を維持するために、有機酸やそれらの塩を加えることが望ましい。
【0009】
本発明では、リン酸基を有するアミノ酸を含有するペプチドをホスホペプチドと称する。
従来より、カゼインホスホペプチド等のホスホペプチドが知られており、例えば、カルシウムとカゼインホスホペプチドとを結合させたカルシウム−カゼインホスホペプチド調製物等が提案されている(特開平8-242773号公報)が、このカルシウム−カゼインホスホペプチド調製物等では、カルシウム−ホスホペプチドの単量体として存在しており、牛乳中に見られるようなミセル状の複合体は形成されておらず、しかもカルシウム含量が5〜8%と低いものとなっているのに対し、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体では、ミセル状の複合体が形成されており、しかもカルシウム含量が8%以上と高いものとなっている。したがって、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、従来より知られているカルシウム−カゼインホスホペプチド調製物等のカルシウム−ホスホペプチドとは、全く異なる物質である。
【0010】
乳中のカゼインからホスホペプチドを調製する方法について例示すると、全乳や脱脂乳にレンネットを加えて調製したレンネットカゼイン、あるいは、全乳や脱脂乳に酸を加えて調製した酸カゼインを水に懸濁し、pHを 6.0〜9.0 に調整した後、蛋白質分解酵素のトリプシンをカゼイン重量に対し 0.001〜2%加え、15〜60℃で約5分〜 100時間程度加水分解する。反応終了後、反応液に塩酸等の無機酸や酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸を加えながら、pHを 4.6程度に調整した後、デカンター等により上清と沈澱とに分離する。そして、回収した上清に、 2%程度の塩化カルシウムと5倍量程度のエタノールを加えた後、遠心分離して沈澱を回収することにより、高純度のホスホペプチドを得ることができる。また、 Onoらが提案したカゼインミセルからのホスホペプチド調製法(Biosci. Biotech. Biochem., vol.58, pp.1376-1380, 1994;Biosci. Biotech. Biochem., vol.59, pp.510-511, 1995)にしたがってカゼインミセルから調製したホスホペプチドであっても用いることができる。なお、本発明において使用可能なホスホペプチドとして、明治CPP(明治製菓製)やCCP(太陽化学製)等が市販されている。また、本発明では、これらのホスホペプチドに、EDTA等のキレート剤を加えて透析膜で処理することにより脱カルシウム化したホスホペプチドを使用することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のカルシウムとホスホペプチドとが複合体を形成した高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、例えば無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩とホスホペプチドをモル比で10:1〜20:1〜20になるよう混合し、さらに必要に応じて、カルシウムに対しモル比で1〜10:1〜2になるよう有機酸を加え、pHを 5.5以上に調整することにより得ることができる。
また、本発明において、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等の無機マグネシウム塩及び/又はクエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム等の有機酸マグネシウム塩を添加することによりカルシウムとホススホペプチドの複合体の形性能が増すので、より高純度の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を得ることができる。この際、カルシウム塩とマグネシウム塩のモル比が50:1〜50になるように添加することにより、純度を高めることが可能となる。
なお、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチド、さらに必要に応じて有機酸、無機マグネシウム塩及び/又は有機酸マグネシウム塩を混合する方法については、特に制限はないが、不溶物が生じないよう注意する必要がある。もしも、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチド、さらに必要に応じて有機酸、無機マグネシウム塩及び/又は有機酸マグネシウム塩を混合するに際して、不溶物が生じるような場合には、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、無機マグネシウム塩及び/又は有機酸マグネシウム塩を予め溶液に懸濁し、塩酸等の無機酸塩や有機酸塩を加えながら、pHを酸性条件として可溶化した後、ホスホペプチドを加えて混合すると良い。
【0012】
また、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、必要に応じ、エバポレーターや限外濾過膜、精密濾過膜等で処理することにより得られる濃縮液として使用し、あるいは、噴霧乾燥や凍結乾燥することにより得られる粉末として使用すれば良い。なお、限外濾過膜、精密濾過膜等の膜で処理することにより、より高純度の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を得ることができる。
このようにして得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、リン酸化されたアミノ酸のリン酸基を介してホスホペプチドとカルシウムとが複合体(架橋構造)を形成したものであり、カルシウムの生体内での吸収性や利用性に優れているという特徴を有すると共に、中性域のpHで水可溶性であり、粉末化しても溶解性が良好であるという特徴を有している。
なお、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を使用するに際しては、カルシウムやホスホペプチド単量体等が共存していても構わない。
【0013】
本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、生体内での吸収性及び利用性の良好なカルシウム強化剤として、そのまま使用することができる。また、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、錠剤、顆粒剤、液剤等の経口投与に適した医薬としたり、乳飲料、チーズ、ジュース、ゼリー、パン、麺、スープ、ソーセージ等の飲食品に配合したり、飼料添加物、配合飼料、ペットフード等の飼料に配合して使用することができる。
なお、日本人成人の一日当たりのカルシウム所要量は 600mgであるが、現状のカルシウム摂取量は 550mg程度であるから、カルシウムの摂取不足を補うためには、成人の場合、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を一日当たり1g (カルシウム量として約100mg)以上、好ましくは、5g以上 (カルシウム量として約500mg)以上摂取することが望ましい。
次に、実施例及び試験例を示し、本発明をさらに詳しく説明する。
【0014】
【参考例1】
生乳を遠心分離して調製した脱脂乳 100 lに酸を加えてpH 4.6とし、酸カゼインを得た。次に、pH 7.0として酸カゼインを水に溶解した溶液 50 l に、トリプシン 25gを加え、40℃、4時間反応させた。反応終了後、直ちにpHを 4.6に調整し、生じた沈澱を遠心分離して除去し、上清を回収した。そして、この上清に、 2.0%の塩化カルシウムと5倍量のエタノールを加えて撹拌、混合した後、遠心分離することによりホスホペプチドを含む沈澱物を回収し、凍結乾燥してホスホペプチド粉末とした。
【0015】
【実施例1】
参考例1で得られたホスホペプチド粉末 0.6kgを水に溶解した水溶液に、pHを 6.7に制御しながら、1M塩化カルシウム 5 l、1Mリン酸水素二カリウム 3.2 l及び1Mクエン酸 1 lを加えて全量 100 lの水溶液を調製し、凍結乾燥して、白色の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末 1.9kgを得た。この高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の成分組成を表1に示す。
なお、括弧内の数値は、モル含量を示す。
【0016】
【表1】
────────────────────
カルシウム 10.0% (0.25mol/100g)
無機リン 4.9% (0.16mol/100g)
有機リン 1.0% (0.03mol/100g)
有機酸 9.8% (0.05mol/100g)
────────────────────
【0017】
【実施例2】
リン酸水素カルシウム・2水和物 500g 、炭酸カルシウム100g及びグルコン酸200gを水 50 l に懸濁させた後、塩酸でpHを 3.0に調整して完全に溶解した。次に、この水溶液に明治CPP III (明治製菓製)800gを加えて充分撹拌、混合した後、pHを 7.0に調整した。そして、この水溶液をロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、噴霧乾燥して、白色の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末 1.5kgを得た。この高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の成分組成を表2に示す。
なお、括弧内の数値は、モル含量を示す。
【0018】
【表2】
────────────────────
カルシウム 12.2% (0.30mol/100g)
無機リン 5.5% (0.18mol/100g)
有機リン 1.2% (0.04mol/100g)
有機酸 13.0% (0.07mol/100g)
────────────────────
【0019】
【比較例1】
まず、pHを 6.7に制御しながら、1M塩化カルシウム 5 l、1Mリン酸水素二カリウム 3.2 l及び1Mクエン酸 1 lを加えて全量 100 lの水溶液を調製した。次に、生じた沈澱も含め、この水溶液を凍結乾燥して、白色のカルシウム含有粉末 1.3kgを得た。
なお、このカルシウム含有粉末中のカルシウム含量は15%であった。
【0020】
【比較例2】
乳酸カゼイン4kgを6.6M尿素溶液41kgに加えて溶解した後、水16.5kgを加えて尿素濃度を4.6Mとし、遠心分離して上清を得た。この上清に水20kgを加えて尿素濃度を3.3Mとし、遠心分離して上清を得た。この上清に水65kgを加えて尿素濃度1.7Mとした後、pHを 4.7に調整し、遠心分離して回収した沈澱を4.6M尿素溶液20kgに加えて再度溶解した。さらに、加水して尿素濃度を3.3Mとし、遠心分離して上清を得た。この上清に加水して尿素濃度を1.7Mとした後、pHを 4.7に調整し、遠心分離して回収した沈澱を洗浄して自然乾燥させ、βカゼインを得た。
このβカゼイン400gを蒸留水3,800gに加えて溶解し、pHを 8.0に調整した後、トリプシン 400mgを加え、pHを 8.0に維持しながら37℃で24時間加水分解した。反応終了後、反応混合液のpHを 4.6に調整し、遠心分離して上清を得た。この上清に1M塩化カルシウム溶液 170mlを加えて混合し、さらに、エタノール 8,370mlを加えて混合した。そして遠心分離して生成した沈澱を回収し、凍結乾燥してβカゼインホスホペプチドを得た。
このβカゼインホスホペプチドを 5.0重量%の濃度になるよう水に溶解し、この水溶液500gに活性化した陽イオン交換樹脂115.0gを加えて混合した後、水溶液のpHが2.05となった時点で陽イオン交換樹脂を濾過して除去した。そして、凍結乾燥して脱金属イオン化したβカゼインホスホペプチドを得た。
この脱金属イオン化したβカゼインホスホペプチド 20gをイオン交換水に懸濁した懸濁液400gに、水酸化カルシウム3.0gを加えて混合し、凍結乾燥してカルシウム−βカゼインホスホペプチド粉末 20gを得た。
このカルシウム−βカゼインホスホペプチド粉末中のカルシウム含量は 7.0%であった。
【0021】
【試験例1】
実施例1及び実施例2で得られた各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末について、中性域のpHにおける溶解性を調べた。対照として、比較例1で得られたカルシウム含有粉末についても、同様の試験を行った。
各試料をカルシウム濃度が300mg/100ml になるよう脱イオン水で溶解し、十分撹拌した後、遠心分離 (2,000rpm、5分間) して、上清中に含まれるカルシウム濃度を測定した。そして、次の式でカルシウム可溶化率を算出した。
カルシウム可溶化率(%)=上清中に含まれるカルシウム濃度(mg/100ml)/300(mg/100ml)×100
その結果を表3に示す。
【0022】
【表3】

Figure 0003742523
【0023】
これによると、実施例1及び実施例2で得られたそれぞれのカルシウム・ホスホペプチド複合体中のカルシウムは、完全に可溶化されており、比較例1で得られたカルシウム含有粉末中のカルシウムに比べて非常に優れた溶解性を有していることが判った。
【0024】
【試験例2】
実施例1及び実施例2で得られた各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末について、10週齢SD系雄ラットを用い、生体内での吸収性を調べた。
対照として、比較例1で得られたカルシウム含有粉末及び比較例2で得られたカルシウム−βカゼインホスホペプチド粉末についても、同様の試験を行った。
実験群は1群6匹とし、カルシウム含量が 10mg/mlになるよう調整した各試料の懸濁液を24時間絶食したラットにゾンデで経口投与した。なお、試料投与に際しては、リン及びマグネシウムの含量について同じになるよう調整し、またホスホペプチド及び有機酸の含量についても、同じになるようホスホペプチド及びクエン酸で調整した。試料の投与を開始して4時間後、ラットの胃及び腸を摘出し、それぞれをそのまま灰化した。そして、次の式で生体内におけるカルシウムの消化吸収量を算出した。
(生体内におけるカルシウムの消化吸収量)={(投与したカルシウム量)−(胃及び腸に残存していたカルシウム量)}
その結果を表4に示す。
なお、括弧内の数値は標準偏差を示す。また、a は、対照1に対して有意差(p<0.05)があることを示し、b は、対照2に対して有意差(p<0.05)があることを示す。
【0025】
【表4】
Figure 0003742523
【0026】
これによると、実施例1及び実施例2で得られた各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体中のカルシウムは、ホスホペプチドと複合体を形成していない比較例1で得られたカルシウム含有粉末よりも生体内での吸収性が良好であり、さらに単量体としてホスホペプチドと結合している比較例2で得られたカルシウム−βカゼインホスホペプチド粉末よりも生体内でも吸収性が良好であることが判った。
【0027】
【試験例3】
実施例1及び実施例2で得られた各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体 3.37gを純水1mlに溶解し、HPLCに供して分析した。また、有機リン濃度が7mMになるよう調整した各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の水溶液1mlに、EDTA−Na2 ・2水和物5mg及びEDTA−Na4 ・4水和物8mgを加えて、複合体を解離させたものについても、同様にしてHPLCに供して分析した。HPLCカラムは、 TSK-GEL G 3000SW (7.5mm×60cm) を用い、流速 0.7ml/minとして、流出液を235 nmでモニターした。
その結果を図1に示す。
なお、図1中のA〜Dは、次のHPLCチャートを示す。
A:実施例1で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体
B:実施例1で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体をEDTA処理して解離させたもの
C:実施例2で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体
D:実施例2で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体をEDTA処理して解離させたもの
これによると、遊離したホスホペプチドのピーク(II)とは別の位置に、各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体のブロード状ピーク(I) が確認された。また、各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体をEDTA処理して複合体を解離させると、各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体のブロード状ピーク(I) は消失し、遊離したホスホペプチドのピーク(II)がメインとなった。
これらのことから、高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の形成が確認できる。
【0028】
【試験例4】
参考例1で得られたホスホペプチド粉末0.6 kgを水に溶解した水溶液に、pHwo6.7 に制御しながら、1M塩化カルシウム5l(最終濃度は50mM)、1Mリン酸水素二カリウム3.2l、1Mクエン酸1lを加え、さらに1M塩化マグネシウム又は1Mグルコン酸マグネシウムをそれぞれ0l、0.1l、1l、3l、5l、(最終濃度はそれぞれ0mM、1mM、10mM、30mM、50mM)加えて全量100lの水溶液を10種類調製した。
なお、調製した水溶液を分画分子量2000の限外濾過膜で処理して得られる濾液には、ホスホペプチドと複合体を形成しない遊離のカルシウムやマグネシウム等が含まれているので、調製した水溶液中及び限外濾液中のカルシウム濃度を測定し、それらのカルシウム濃度の差をホスホペプチドと架橋を形成した複合体カルシウム濃度とした。同様に、複合体マグネシウム濃度も算出した。
その結果を表5に示す。
【0029】
【表5】
Figure 0003742523
【0030】
これによると、塩化マグネシウム又はグルコン酸マグネシウムを添加することにより複合体カルシウム濃度が上昇することが確認された。すなわち、無機マグネシウム塩又は有機酸マグネシウム塩を添加することにより、カルシウムとホスホペプチドとの複合体の形成が促進され、複合体の純度が高まることが確かめられた。またその効果は、各マグネシウム濃度が1mM〜50mMの範囲すべてで認められた。すなわち、カルシウム塩とマグネシウム塩のモル比が50:1〜50になるようにすることにより、複合体の純度を高めることが可能となった。また、調製したすべての水溶液のカルシウム可溶化率は全て100%であった。
なお、マグネシウム塩の添加の濃度に応じて、カルシウム・ホスペプチド複合体中にマグネシウムも取り込まれることも確認された。
【0031】
【実施例3】
実施例1で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末を使用し、表6に示す配合でカルシウムを強化した錠剤を製造した。
なお、この錠剤100g中にはカルシウム5gが含まれていた。
【0032】
【表6】
──────────────────────────
実施例1で得られた複合体粉末 50.0(重量%)
含水結晶ぶどう糖 48.5
シュガーエステル 1.0
香料 0.5
──────────────────────────
【0033】
【実施例4】
生乳 100ml当たりの添加量が1gになるように実施例1で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末を加え、 120kg/cm2の圧力でホモゲナイズした後、 120℃で4秒間加熱殺菌して、カルシウムを強化した牛乳を製造した。
なお、この牛乳100g中にはカルシウム 200mgが含まれていた。
【0034】
【実施例5】
実施例1で得られた高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体粉末を使用し、表7に示す配合でカルシウムを強化したイヌ飼育用飼料(ドッグフード)を製造した。
なお、この飼料100g中にはカルシウム 700mgが含まれていた。
【0035】
【表7】
─────────────────────────
大豆粕 11(重量%)
脱脂粉乳 14
大豆油 4
コーン油 2
パーム油 2
とうもろこし澱粉 30
小麦粉 15
ふすま 8
ビタミン混合物 2
ミネラル混合物 5
セルロース 2
実施例1で得られた複合体粉末 5
─────────────────────────
【0036】
【発明の効果】
本発明の高分子型カルシウムとホスホペプチドとが複合体を形成している高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、中性域のpHで水可溶性であり、また、粉末化しても溶解性が優れているという特徴を有している。さらに、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、生体内での吸収性や利用性に優れているという特徴も有する。
したがって、本発明の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体は、カルシウム剤として、医薬、飲食品、あるいは飼料に配合し、カルシウムを強化することができる。そして、骨粗鬆症、骨折、リュウマチ、関節炎、腰痛等、種々の骨疾患の予防や治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例3における各高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体、及びこれらの複合体をEDTA処理して解離させたもののHPLC分析結果を示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polymeric calcium-phosphopeptide complex in which calcium and a phosphopeptide form a complex. The present invention also relates to a high-molecular-weight calcium / phosphorus compound in which inorganic calcium salt and / or organic acid calcium salt, inorganic phosphate, and phosphopeptide are mixed to form a complex of calcium and phosphopeptide under a certain pH condition. The present invention relates to a method for producing a peptide complex. Furthermore, the present invention relates to the use of such a polymeric calcium / phosphopeptide complex as a calcium agent, or the use of calcium-enriched medicines, foods and drinks or feeds.
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex of the present invention is characterized by excellent absorption and utilization of calcium in vivo, water-soluble at a neutral pH, and even when powdered Since it has the characteristic that solubility is favorable, it can be utilized for various medicine, food and drink, feed, etc. as a calcium agent.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the aging of the population, the number of people suffering from various bone diseases such as osteoporosis, fractures, and back pain tends to increase. This is said to be caused by insufficient intake of calcium, reduced ability to absorb calcium, or post-menopausal hormone imbalance. It is said that in order to prevent such bone diseases associated with aging, it is necessary to consume as much calcium as is well absorbed in vivo in all life stages from the growth period to the old age. On the other hand, it is said that it is very difficult to take a sufficient amount of calcium according to the average eating habits of Japanese people, and the amount of calcium intake in Japan is shown in the National Nutrition Survey of the Ministry of Health and Welfare. As you can see, it has been flat for the past 20 years and has not met its requirements.
[0003]
Under such circumstances, various attempts have been made to increase the intake of calcium as much as possible. For example, calcium salts such as calcium carbonate, calcium phosphate, calcium lactate and calcium gluconate, cow bones, eggshells, corals, sea urchins. Calcium agents containing natural calcium purified from shells or the like or calcium derived from milk as active ingredients, and foods and drinks and the like that are enriched with these calcium agents have been put into practical use. Calcium salts such as calcium carbonate, calcium phosphate, calcium lactate, and calcium gluconate, and natural calcium purified from cow bones, eggshells, corals, sea urchin shells, etc. are less expensive, although they are less absorbable and usable in vivo. Has the advantage of being available in large quantities. In addition, it has been reported that calcium derived from milk is particularly excellent in absorption and utilization in vivo (Journal of Japanese Society of Nutrition and Food, vol.43, pp.437-443, 1990; Pharmacology, vol.42, pp.245-253, 1991). Casein-binding calcium and colloidal calcium, which is said to occupy about 70% of milk-derived calcium, are superior in absorbability and utilization in vivo compared to other calcium derived from milk. A report has been made (Nutr. Rep. Int., Vol.21, p.6738, 1980).
[0004]
Furthermore, the present inventors have proposed a milk-derived calcium agent containing casein-binding calcium and colloidal calcium as active ingredients (Japanese Patent Laid-Open No. 6-125740), and this milk-derived calcium agent is in vivo. It has also been reported that it is particularly excellent in the utilization of potato (Journal of Japanese Society of Nutrition and Food, vol.47, pp.385-390, 1994).
However, as a result of further research, calcium agents derived from milk containing casein-binding calcium and colloidal calcium as active ingredients are calcium salts such as calcium carbonate, calcium phosphate, calcium lactate and calcium gluconate, cow bones and eggshells. Compared with natural calcium, etc. purified from coral, sea urchin shells, etc., it has excellent in vivo absorbability and utilization, but at neutral pH, it becomes water-insoluble calcium and milk. It became clear that it was inferior in the absorptivity in the living body and the utilization point rather than ingesting calcium with the form. That is, since the pH of the small intestine, which is the central site of calcium absorption in the living body, is in the neutral range, the calcium agent derived from milk containing casein-binding calcium and colloidal calcium as an active ingredient forms a water-insoluble calcium salt. As a result, the absorption efficiency is lower than when calcium is ingested in the form of milk.
[0005]
Moreover, about the calcium agent derived from milk which uses casein binding calcium and colloidal calcium as an active ingredient, it is pulverized by processes, such as spray drying and freeze-drying, in order to improve a preservability. However, this calcium powder derived from milk containing powdered casein-binding calcium and colloidal calcium as an active ingredient has poor solubility at a neutral pH, and this calcium drug is blended in various beverages and drinks. In such a case, there is a problem that the calcium floats on the liquid surface or precipitates even if the calcium is dispersed by forced stirring or the like.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors are seeking a calcium agent with high absorbability and high availability in vivo that can be blended in foods and drinks, etc., and in the course of research and development, the casein-binding calcium and colloidal calcium described above are used. In order to solve the shortcomings of calcium agents derived from milk as an active ingredient, that is, the problem of water insolubility at a neutral pH and poor powder solubility, research has been conducted. As a result, by adding inorganic phosphate to inorganic calcium salt or organic acid calcium salt under a certain pH condition, and adding phosphopeptide to a solution prepared by adding organic acid, calcium and phosphopeptide Was found to form a complex. This complex is water-soluble even at neutral pH, and has good solubility even when powdered, and also has high in vivo absorbability and availability, such as pharmaceuticals, foods and drinks, and feeds. The present inventors have found that it is very excellent as a calcium agent to be blended in the present invention and completed the present invention. Therefore, the present invention provides a novel high-molecular calcium phosphoprotein that is water-soluble at a neutral pH, has good solubility as a powder, and has excellent absorbability and utilization in vivo. It is an object of the present invention to provide a peptide complex and a method for producing the same. The present invention also includes a calcium agent comprising a high-molecular calcium-phosphopeptide complex having such properties as an active ingredient, or a high-molecular calcium-phosphopeptide complex having such properties. It is an object of the present invention to provide medicines, foods and drinks and feeds enriched with calcium.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a polymeric calcium-phosphopeptide complex in which calcium and a phosphopeptide form a complex. This complex is prepared by, for example, adding an inorganic phosphate to an inorganic calcium salt or an organic acid calcium salt, and further adding a phosphopeptide to a solution prepared by adding an organic acid, and adjusting the pH to 5.5 or higher. Can be obtained. The present invention also provides a polymer that forms a complex of calcium and phosphopeptide by mixing inorganic calcium salt and / or organic acid calcium salt, inorganic phosphate, and phosphopeptide, and adjusting pH to 5.5 or more. The present invention relates to a method for producing a type calcium / phosphopeptide complex. Since the composite produced in this way is liquid, it may be subjected to membrane treatment and desalted and concentrated, or may be pulverized by freeze drying or spray drying. Furthermore, the present invention provides a calcium agent containing such a high-molecular calcium-phosphopeptide complex as an active ingredient, or a pharmaceutical compound containing such a high-molecular calcium-phosphopeptide complex to strengthen calcium. It relates to food and drink or feed.
[0008]
In the present invention, (1) inorganic calcium salts such as calcium carbonate, calcium chloride, primary calcium phosphate, secondary calcium phosphate, tertiary calcium phosphate, and calcium sulfate and / or organic acid calcium such as calcium citrate, calcium gluconate, and calcium lactate Salt, (2) primary potassium phosphate, secondary potassium phosphate, tertiary potassium phosphate, primary sodium phosphate, secondary sodium phosphate, tertiary sodium phosphate, primary calcium phosphate, secondary calcium phosphate, secondary (3) Proteins containing amino acids having phosphate groups and proteins derived from egg yolk prepared from casein in mammalian milk such as cow's milk, goat's milk, buffalo milk, and sheep milk A peptide obtained by hydrolyzing a certain phosvitin with a protease such as trypsin, Phosphopeptides such as foselin, phosphothreonine, and phosphohistidine; (4) If necessary, mix organic acids such as acetic acid, lactic acid, and citric acid and their salts; A complex with a peptide is formed to obtain a polymer calcium-phosphopeptide complex. It is not always necessary to add an organic acid or a salt thereof, but it is desirable to add an organic acid or a salt thereof in order to maintain the stability of calcium in the solution.
[0009]
In the present invention, a peptide containing an amino acid having a phosphate group is referred to as a phosphopeptide.
Conventionally, phosphopeptides such as casein phosphopeptides are known. For example, calcium-casein phosphopeptide preparations in which calcium and casein phosphopeptides are combined have been proposed (JP-A-8-242773). However, in this calcium-casein phosphopeptide preparation and the like, it exists as a monomer of calcium-phosphopeptide, and a micellar complex as seen in milk is not formed, and the calcium content is low. Whereas it is as low as 5 to 8%, the high molecular calcium / phosphopeptide complex of the present invention forms a micellar complex and has a high calcium content of 8% or more. It has become. Therefore, the high-molecular calcium-phosphopeptide complex of the present invention is a completely different substance from calcium-phosphopeptides such as conventionally known calcium-casein phosphopeptide preparations.
[0010]
Illustrating the method for preparing phosphopeptides from casein in milk, rennet casein prepared by adding rennet to whole milk or skim milk, or acid casein prepared by adding acid to whole milk or skim milk After the suspension has been adjusted to pH 6.0-9.0, trypsin, a proteolytic enzyme, is added in an amount of 0.001-2% with respect to the weight of casein and hydrolyzed at 15-60 ° C. for about 5 minutes to 100 hours. After completion of the reaction, the pH is adjusted to about 4.6 while adding an inorganic acid such as hydrochloric acid or an organic acid such as acetic acid, lactic acid or citric acid to the reaction solution, and then the supernatant and the precipitate are separated using a decanter or the like. A high purity phosphopeptide can be obtained by adding about 2% calcium chloride and about 5 times amount of ethanol to the collected supernatant and then collecting the precipitate by centrifugation. In addition, a method for preparing phosphopeptides from casein micelles proposed by Ono et al. (Biosci. Biotech. Biochem., Vol. 58, pp. 1376-1380, 1994; Biosci. Biotech. Biochem., Vol. 59, pp. 510- 511, 1995), even phosphopeptides prepared from casein micelles can be used. In addition, Meiji CPP (made by Meiji Seika), CCP (made by Taiyo Kagaku), etc. are marketed as a phosphopeptide which can be used in this invention. In the present invention, a phosphopeptide decalcified by adding a chelating agent such as EDTA to the phosphopeptide and treating it with a dialysis membrane can also be used.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex in which calcium and a phosphopeptide of the present invention form a complex is, for example, an inorganic calcium salt and / or an organic acid calcium salt, an inorganic phosphate and a phosphopeptide in a molar ratio of 10: It is obtained by mixing 1-20: 1 to 20 and, if necessary, adding an organic acid so that the molar ratio to calcium is 1-10: 1-2 and adjusting the pH to 5.5 or higher. be able to.
In the present invention, calcium and phosphopeptide are combined by adding inorganic magnesium salts such as magnesium chloride, magnesium sulfate, magnesium oxide, magnesium carbonate and / or organic acid magnesium salts such as magnesium citrate and magnesium gluconate. Since the shape performance of the body is increased, a polymer calcium / phosphopeptide complex with higher purity can be obtained. At this time, the purity can be increased by adding the calcium salt to the magnesium salt so that the molar ratio is 50: 1 to 50.
In addition, there is no restriction | limiting in particular about the method of mixing an inorganic calcium salt and / or organic acid calcium salt, an inorganic phosphate, a phosphopeptide, and also an organic acid, an inorganic magnesium salt, and / or an organic acid magnesium salt as needed. However, care must be taken not to generate insoluble materials. If inorganic calcium salts and / or organic acid calcium salts, inorganic phosphates, phosphopeptides and, if necessary, organic acids, inorganic magnesium salts and / or organic acid magnesium salts are mixed, insoluble matters are generated. In some cases, the inorganic calcium salt and / or organic acid calcium salt, inorganic phosphate, inorganic magnesium salt and / or organic acid magnesium salt are suspended in the solution in advance, while adding an inorganic acid salt or organic acid salt such as hydrochloric acid. After solubilization under acidic conditions, the phosphopeptide may be added and mixed.
[0012]
Further, the polymer calcium / phosphopeptide complex of the present invention can be used as a concentrate obtained by treatment with an evaporator, an ultrafiltration membrane, a microfiltration membrane or the like, or spray-dried or frozen as necessary. What is necessary is just to use as a powder obtained by drying. In addition, by processing with a membrane such as an ultrafiltration membrane or a microfiltration membrane, a polymer calcium / phosphopeptide complex with higher purity can be obtained.
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex thus obtained is a complex (crosslinked structure) of phosphopeptide and calcium via the phosphoric acid group of phosphorylated amino acid. In addition to being excellent in absorbability and utilization in the living body, it is water-soluble at a neutral pH and has good solubility even when powdered.
In using the polymer calcium / phosphopeptide complex of the present invention, calcium, a phosphopeptide monomer or the like may coexist.
[0013]
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex of the present invention can be used as it is as a calcium reinforcing agent having good absorbability and utilization in vivo. The polymeric calcium / phosphopeptide complex of the present invention can be used as a medicine suitable for oral administration such as tablets, granules, liquids, milk drinks, cheese, juice, jelly, bread, noodles, soups, sausages, etc. It can mix | blend with food / beverage products, or can mix | blend and use feeds, such as a feed additive, a blended feed, and a pet food.
The daily calcium requirement for Japanese adults is 600 mg, but the current calcium intake is about 550 mg. To compensate for the lack of calcium intake, It is desirable to take 1 g of calcium / phosphopeptide complex per day (about 100 mg as calcium content), preferably 5 g or more (about 500 mg as calcium content).
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples and test examples.
[0014]
[Reference Example 1]
Acid was added to 100 l of skim milk prepared by centrifuging raw milk to pH 4.6 to obtain acid casein. Next, 25 g of trypsin was added to 50 l of a solution prepared by dissolving acid casein in water at pH 7.0, and reacted at 40 ° C. for 4 hours. Immediately after completion of the reaction, the pH was adjusted to 4.6, and the resulting precipitate was removed by centrifugation, and the supernatant was recovered. Then, 2.0% calcium chloride and 5-fold amount of ethanol are added to the supernatant, and the mixture is stirred and mixed. Then, the precipitate containing the phosphopeptide is recovered by centrifuging, and lyophilized to obtain a phosphopeptide powder. did.
[0015]
[Example 1]
1M calcium chloride 5 l, 1M dipotassium hydrogen phosphate 3.2 l and 1M citric acid 1 l were added to an aqueous solution obtained by dissolving 0.6 kg of the phosphopeptide powder obtained in Reference Example 1 in water while controlling the pH to 6.7. In total, 100 l of an aqueous solution was prepared and lyophilized to obtain 1.9 kg of white high-molecular calcium-phosphopeptide complex powder. Table 1 shows the component composition of this high-molecular calcium-phosphopeptide complex.
In addition, the numerical value in a parenthesis shows molar content.
[0016]
[Table 1]
────────────────────
Calcium 10.0% (0.25mol / 100g)
Inorganic phosphorus 4.9% (0.16mol / 100g)
Organophosphorus 1.0% (0.03mol / 100g)
Organic acid 9.8% (0.05mol / 100g)
────────────────────
[0017]
[Example 2]
After suspending 500 g of calcium hydrogenphosphate dihydrate, 100 g of calcium carbonate and 200 g of gluconic acid in 50 l of water, the pH was adjusted to 3.0 with hydrochloric acid and completely dissolved. Next, 800 g of Meiji CPP III (manufactured by Meiji Seika Co., Ltd.) was added to this aqueous solution, sufficiently stirred and mixed, and then the pH was adjusted to 7.0. Then, this aqueous solution was concentrated under reduced pressure using a rotary evaporator and spray-dried to obtain 1.5 kg of white high-molecular calcium-phosphopeptide complex powder. Table 2 shows the component composition of this high-molecular calcium-phosphopeptide complex.
In addition, the numerical value in a parenthesis shows molar content.
[0018]
[Table 2]
────────────────────
Calcium 12.2% (0.30mol / 100g)
Inorganic phosphorus 5.5% (0.18mol / 100g)
Organophosphorus 1.2% (0.04mol / 100g)
Organic acid 13.0% (0.07mol / 100g)
────────────────────
[0019]
[Comparative Example 1]
First, while controlling the pH at 6.7, 1 M calcium chloride 5 l, 1 M dipotassium hydrogen phosphate 3.2 l and 1 M citric acid 1 l were added to prepare a total amount of 100 l aqueous solution. Next, this aqueous solution including the resulting precipitate was lyophilized to obtain 1.3 kg of white calcium-containing powder.
The calcium content in this calcium-containing powder was 15%.
[0020]
[Comparative Example 2]
Lactic acid casein (4 kg) was added to and dissolved in 41 kg of a 6.6 M urea solution, and then 16.5 kg of water was added to adjust the urea concentration to 4.6 M, followed by centrifugation to obtain a supernatant. 20 kg of water was added to the supernatant to adjust the urea concentration to 3.3M, followed by centrifugation to obtain a supernatant. After adding 65 kg of water to the supernatant to adjust the urea concentration to 1.7 M, the pH was adjusted to 4.7, and the precipitate recovered by centrifugation was added to 20 kg of 4.6 M urea solution and dissolved again. Furthermore, it was added with water to make the urea concentration 3.3M, and centrifuged to obtain a supernatant. Water was added to the supernatant to adjust the urea concentration to 1.7 M, the pH was adjusted to 4.7, and the precipitate collected by centrifugation was washed and air-dried to obtain β-casein.
400 g of this β-casein was dissolved in 3,800 g of distilled water and the pH was adjusted to 8.0, and then 400 mg of trypsin was added and hydrolyzed at 37 ° C. for 24 hours while maintaining the pH at 8.0. After completion of the reaction, the pH of the reaction mixture was adjusted to 4.6 and centrifuged to obtain a supernatant. To this supernatant, 170 ml of 1M calcium chloride solution was added and mixed, and further, 8,370 ml of ethanol was added and mixed. The precipitate produced by centrifugation was collected and freeze-dried to obtain β-casein phosphopeptide.
This β-casein phosphopeptide is dissolved in water to a concentration of 5.0% by weight, and after adding 115.0 g of the activated cation exchange resin to 500 g of this aqueous solution and mixing, when the pH of the aqueous solution reaches 2.05, the cation exchange resin becomes positive. The ion exchange resin was removed by filtration. Then, freeze-dried β-casein phosphopeptide demetallated was obtained.
To 400 g of a suspension obtained by suspending 20 g of this demetallated ionized β-casein phosphopeptide in ion-exchanged water, 3.0 g of calcium hydroxide was added and mixed, and lyophilized to obtain 20 g of calcium-β-casein phosphopeptide powder. .
The calcium content in the calcium-β casein phosphopeptide powder was 7.0%.
[0021]
[Test Example 1]
Each polymer type calcium-phosphopeptide complex powder obtained in Example 1 and Example 2 was examined for solubility in a neutral pH range. As a control, the same test was performed on the calcium-containing powder obtained in Comparative Example 1.
Each sample was dissolved in deionized water so that the calcium concentration was 300 mg / 100 ml, stirred sufficiently, and then centrifuged (2,000 rpm, 5 minutes) to measure the calcium concentration contained in the supernatant. And the calcium solubilization rate was computed by the following formula.
Calcium solubilization rate (%) = concentration of calcium contained in the supernatant (mg / 100ml) / 300 (mg / 100ml) x 100
The results are shown in Table 3.
[0022]
[Table 3]
Figure 0003742523
[0023]
According to this, the calcium in each calcium phosphopeptide complex obtained in Example 1 and Example 2 was completely solubilized, and the calcium in the calcium-containing powder obtained in Comparative Example 1 It was found that it has very good solubility.
[0024]
[Test Example 2]
About each high molecular type calcium phosphopeptide complex powder obtained in Example 1 and Example 2, the absorptivity in the living body was investigated using a 10-week-old SD male rat.
As a control, the same test was performed on the calcium-containing powder obtained in Comparative Example 1 and the calcium-β casein phosphopeptide powder obtained in Comparative Example 2.
The experimental group was 6 animals per group, and each sample suspension adjusted to have a calcium content of 10 mg / ml was orally administered to a rat fasted for 24 hours with a sonde. In addition, at the time of sample administration, the phosphorus and magnesium contents were adjusted to be the same, and the phosphopeptide and organic acid contents were adjusted to be the same with the phosphopeptide and citric acid. Four hours after the start of administration of the sample, the stomach and intestine of the rat were excised and ashed as they were. And the digestive absorption amount of calcium in the living body was calculated by the following formula.
(Amount of digestion and absorption of calcium in the living body) = {(Amount of administered calcium) − (Amount of calcium remaining in the stomach and intestines)}
The results are shown in Table 4.
In addition, the numerical value in a parenthesis shows a standard deviation. Also, a Is significantly different from control 1 (p <0.05) b Is significantly different from control 2 (p <0.05).
[0025]
[Table 4]
Figure 0003742523
[0026]
According to this, the calcium in each polymer type calcium-phosphopeptide complex obtained in Example 1 and Example 2 is the calcium-containing powder obtained in Comparative Example 1 in which no complex is formed with the phosphopeptide. Is better in vivo than the calcium-β casein phosphopeptide powder obtained in Comparative Example 2 that is bound to the phosphopeptide as a monomer. I found out.
[0027]
[Test Example 3]
3.37 g of each polymer calcium phosphopeptide complex obtained in Example 1 and Example 2 was dissolved in 1 ml of pure water and analyzed by HPLC. In addition, EDTA-Na was added to 1 ml of an aqueous solution of each polymeric calcium-phosphopeptide complex adjusted to an organic phosphorus concentration of 7 mM. 2 ・ Dihydrate 5mg and EDTA-Na Four -8 mg of tetrahydrate was added to dissociate the complex, and the same was subjected to HPLC for analysis. As the HPLC column, TSK-GEL G 3000SW (7.5 mm × 60 cm) was used, and the effluent was monitored at 235 nm at a flow rate of 0.7 ml / min.
The result is shown in FIG.
In addition, AD in FIG. 1 shows the following HPLC chart.
A: Polymeric calcium / phosphopeptide complex obtained in Example 1
B: The polymer calcium phosphopeptide complex obtained in Example 1 was dissociated by EDTA treatment
C: Polymeric calcium / phosphopeptide complex obtained in Example 2
D: The polymer calcium phosphopeptide complex obtained in Example 2 was dissociated by EDTA treatment
According to this, a broad peak (I) of each polymer type calcium phosphopeptide complex was confirmed at a position different from the peak (II) of the released phosphopeptide. In addition, when each polymer type calcium / phosphopeptide complex is treated with EDTA to dissociate the complex, the broad peak (I) of each polymer type calcium / phosphopeptide complex disappears and the free phosphopeptide of the released phosphopeptide Peak (II) became the main.
From these facts, the formation of a polymeric calcium / phosphopeptide complex can be confirmed.
[0028]
[Test Example 4]
1M calcium chloride 5l (final concentration 50mM), 1M dipotassium hydrogen phosphate 3.2l, 1M citrate while controlling pHwo6.7 in an aqueous solution of 0.6kg phosphopeptide powder obtained in Reference Example 1 Add 1 liter of acid, and then add 1 M magnesium chloride or 1 M magnesium gluconate to 0 l, 0.1 l, 1 l, 3 l, 5 l, respectively (final concentrations are 0 mM, 1 mM, 10 mM, 30 mM, 50 mM, respectively) to make a total volume of 100 l aqueous solution. Kinds were prepared.
The filtrate obtained by treating the prepared aqueous solution with an ultrafiltration membrane having a molecular weight cut off of 2000 contains free calcium, magnesium, etc. that do not form a complex with the phosphopeptide. The calcium concentration in the ultrafiltrate was measured, and the difference in the calcium concentration was defined as the complex calcium concentration that formed a cross-link with the phosphopeptide. Similarly, the complex magnesium concentration was also calculated.
The results are shown in Table 5.
[0029]
[Table 5]
Figure 0003742523
[0030]
According to this, it was confirmed that the complex calcium concentration increases by adding magnesium chloride or magnesium gluconate. That is, it was confirmed that by adding an inorganic magnesium salt or an organic acid magnesium salt, formation of a complex of calcium and a phosphopeptide was promoted, and the purity of the complex was increased. Moreover, the effect was recognized by each magnesium concentration in the whole range of 1 mM-50 mM. That is, the purity of the composite can be increased by adjusting the molar ratio of calcium salt to magnesium salt to be 50: 1 to 50. Further, the calcium solubilization rates of all the prepared aqueous solutions were all 100%.
It was also confirmed that magnesium was incorporated into the calcium phospeptide complex depending on the concentration of the magnesium salt added.
[0031]
[Example 3]
Using the high-molecular-weight calcium / phosphopeptide complex powder obtained in Example 1, tablets with calcium reinforced with the formulation shown in Table 6 were produced.
In addition, 5 g of calcium was contained in 100 g of this tablet.
[0032]
[Table 6]
──────────────────────────
Composite powder obtained in Example 1 50.0 (% by weight)
Hydrous crystal glucose 48.5
Sugar Ester 1.0
Fragrance 0.5
──────────────────────────
[0033]
[Example 4]
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex powder obtained in Example 1 was added so that the amount added per 100 ml of raw milk was 1 g, and 120 kg / cm 2 And then sterilized by heating at 120 ° C. for 4 seconds to produce milk enriched with calcium.
In addition, 200 mg of calcium was contained in 100 g of this milk.
[0034]
[Example 5]
Using the high-molecular calcium-phosphopeptide complex powder obtained in Example 1, a feed for dog breeding (dog food) fortified with the formulation shown in Table 7 was produced.
In addition, 700 mg of calcium was contained in 100 g of this feed.
[0035]
[Table 7]
─────────────────────────
Soybean meal 11 (wt%)
Nonfat dry milk 14
Soybean oil 4
Corn oil 2
Palm oil 2
Corn starch 30
Flour 15
Bran 8
Vitamin mixture 2
Mineral mixture 5
Cellulose 2
Composite powder obtained in Example 1 5
─────────────────────────
[0036]
【The invention's effect】
The high-molecular calcium-phosphopeptide complex in which the high-molecular calcium and the phosphopeptide of the present invention form a complex is water-soluble at a neutral pH, and is soluble even when powdered. It has the feature of being excellent. Furthermore, the polymer calcium / phosphopeptide complex of the present invention is also characterized by excellent absorbability and utilization in vivo.
Therefore, the high-molecular calcium-phosphopeptide complex of the present invention can be added to medicines, foods and drinks, or feeds as calcium agents to enhance calcium. It is useful for the prevention and treatment of various bone diseases such as osteoporosis, fractures, rheumatism, arthritis, and back pain.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the results of HPLC analysis of each polymeric calcium-phosphopeptide complex in Test Example 3 and those complexes dissociated by EDTA treatment.

Claims (7)

有機酸の存在下で、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチドを混合し、 pH 5.5 以上に調整することにより得られる、カルシウムとホスホペプチドとがミセル状の複合体を形成しており、かつカルシウム含量が8%以上であることを特徴とする高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体。 Mixing inorganic calcium salt and / or organic acid calcium salt, inorganic phosphate, phosphopeptide in the presence of organic acid, and adjusting pH to 5.5 or more, calcium and phosphopeptide are micellar A high-molecular calcium-phosphopeptide complex characterized in that it forms a complex and has a calcium content of 8% or more . 有機酸の存在下で、無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチドを混合し、pHを 5.5以上に調整することによって、カルシウムとホスホペプチドとのミセル状の複合体を形成させることを特徴とするカルシウム含量が8%以上である高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法。 In the presence of an organic acid, inorganic calcium salts and / or organic calcium salts, inorganic phosphates, mixed phosphopeptides, by adjusting the pH to 5.5 or higher, micellar complexes with calcium and phosphopeptides A method for producing a polymeric calcium-phosphopeptide complex having a calcium content of 8% or more, wherein 無機カルシウム塩及び/又は有機酸カルシウム塩、無機リン酸塩、ホスホペプチドのモル比が、10:1〜20:1〜20になるよう混合することを特徴とする請求項2記載の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法。 3. The polymer type according to claim 2, wherein the molar ratio of the inorganic calcium salt and / or the organic acid calcium salt, the inorganic phosphate, and the phosphopeptide is mixed so as to be 10: 1 to 20: 1 to 20. A method for producing a calcium-phosphopeptide complex. 請求項2又は3記載の製造過程にて、さらにカルシウム塩とマグネシウム塩のモル比が、50:1〜50になるように無機マグネシウム塩及び/又は有機マグネシウム塩を添加することを特徴とする高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法。 The inorganic magnesium salt and / or the organic magnesium salt is further added so that the molar ratio of the calcium salt to the magnesium salt is 50: 1 to 50 in the production process according to claim 2 or 3. A method for producing a molecular calcium-phosphopeptide complex. 複合体を形成させた後、凍結乾燥又は噴霧乾燥により粉末化する請求項2乃至4のいずれかに記載の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体の製造法。 The method for producing a polymeric calcium-phosphopeptide complex according to any one of claims 2 to 4, wherein the complex is formed and then powdered by freeze drying or spray drying. 請求項1記載の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を有効成分とするカルシウム剤。 A calcium agent comprising the high-molecular calcium-phosphopeptide complex according to claim 1 as an active ingredient. 請求項1記載の高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体を配合してカルシウムを強化した医薬、飲食品又は飼料。 A pharmaceutical, food or drink, or feed comprising the high-molecular calcium-phosphopeptide complex according to claim 1 fortified with calcium.
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