JP3742522B2 - Reinforced flame retardant polyester resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温および高湿下における成形品外観・特性の変化が小さいことが特徴である有機リン系難燃剤にて難燃化されたポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアルキレンテレフタレートなどに代表される熱可塑性ポリエステル樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品ならびに自動車部品などに広く使用されている。近年、特に電気および電子機器部品分野では、火災に対する安全性を確保するため、UL-94(米国アンダーライターズラボラトリー規格)に適合するような高度な難燃性が要求される例が多く、このため種々の難燃剤の配合が検討されている。
【0003】
熱可塑性ポリエステル樹脂に難燃性を付与する場合、一般的に、難燃剤としてハロゲン系難燃剤が、必要に応じて三酸化アンチモン等の難燃助剤と併用して用いられている。しかしながら、ハロゲン系難燃剤は難燃化効果が大きいものの、樹脂加工時にハロゲン系難燃剤の分解によって生成したハロゲン化合物がコンパウンド用押出機のシリンダーや成形用金型の表面などを腐食させたりする問題があった。このため、ハロゲン系難燃剤を全く使用しないで難燃化する方法が検討されている。
このような難燃剤には、有機リン系難燃剤やトリアジン化合物(例えばメラミン・シアヌル酸付加物)等のチッソ系難燃剤の使用が種々検討されている。有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート等に加えて、耐熱性等の問題から、近年リン酸エステルの縮合物等比較的分子量の大きい有機リン系難燃剤が検討されている。このようなリン系難燃剤を使用した難燃性樹脂組成物としては特公昭51-19858号公報、特公昭51-39271号公報、特開昭52-102255号公報、特開平05−70761公報、特開平05−287119公報、特開平06−157880公報等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような難燃性の優れた材料の用途としては、電気・電子部品、ハウジング部品に使用される。これらの用途では、その使用環境は、高温および高湿度下におよぶ場合があり、この様な使用条件下においても成形品外観・特性等が安定していることが要求される。これらの課題に対して、先述の技術から得られる難燃性ポリエステル樹脂組成物では、高温および高湿度下の状態にさらされることで、難燃剤として用いている有機リン系難燃剤やそれに起因する物質が、成形品の表面にブリードするため、成形品の外観、また、特性の大幅な低下を引き起こすという問題を生じていることから、その改善が強く要求されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、以上のような問題を改善するべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、熱可塑性ポリエステル樹脂にビニル系樹脂および有機リン系難燃剤、ガラス繊維を特定の配合量にて使用することにより、優れた難燃性、機械強度を示し、かつ、高温・高湿度下のような厳しい使用環境下に置かれても、成形品の外観・特性の低下を抑えた難燃性樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の成分(A)〜(D)を配合してなり、それらの合計が100重量%である難燃性ポリエステル樹脂組成物を内容とする。
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂:20〜70重量%
(B)ビニル系樹脂:1.0〜30重量%
(C)有機リン系難燃剤:0.5〜20重量%
(D)ガラス繊維:5〜50重量%
さらに本発明は、(2)下記の(A)〜(E)成分からなり、それらの合計が100重量%であることを特徴とする難燃性ポリエステル樹脂組成物に関する。
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂:20〜70重量%
(B)ビニル系樹脂:1.0〜30重量%
(C)有機リン系難燃剤:0.5〜20重量%
(D)ガラス繊維:5〜50重量%
(E)メラミン・シアヌル酸付加物:4〜20重量%
さらに本発明は、(3) (B)成分である有機リン系難燃剤が一般式(I):
【0006】
【化2】
(式中、R1〜R17はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、Yは直接結合またはメチレン基、炭素数2〜3のアルキレン基、−S−、−SO2−、−O−、−CO−もしくは−N=N−である2価の結合基、nは0または1、mは1〜10を示す)で表される縮合リン酸エステル系難燃剤である請求項1〜2記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する(A)熱可塑性ポリエステル樹脂とは、酸成分としてテレフタル酸などの2価の酸または、エステル形成能を持つそれらの誘導体を用い、グリコール成分として炭素数2〜10のグリコール、その他の2価アルコールまたは、エステル形成能を持つそれらの誘導体などを用いて得られる飽和ポリエステル樹脂をいう。これらの中でも加工性、機械的性質、電気的性質、耐熱性などのバランスに優れるという点で、ポリアルキレンテレフタレート樹脂が好ましい。これらポリアルキレンテレフタレート樹脂の具体例としてはポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂などがあげられ、これらの中でも耐熱性、耐薬品性が優れる傾向にあるという点でポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
【0008】
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂(A)は、必要に応じて、好ましくは、20重量%以下、特に好ましくは、10重量%以下の割合で、他の成分を共重合することができる。共重合の成分としては、公知の酸成分、アルコール成分及び/またはフェノール成分、あるいは、エステル形成能を持つこれらの誘導体が使用できる。酸成分としては、炭素数8〜22の2価以上の芳香族カルボン酸、炭素数4〜12の脂肪族カルボン酸、さらには、炭素数8〜15の脂環式カルボン酸、およびエステル形成能を持つこれらの誘導体が挙げられる。
【0009】
具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボシフェニル)メタンアントラセンジカルボン酸、4−4’−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マレイン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、およびエステル形成能を有するこれらの誘導体が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上を併用して用いられる。これらの中でも得られた樹脂の物性、取り扱い性、反応の容易さに優れるという理由でテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0010】
アルコール及び/または、フェノール成分としては、炭素数2〜15の2価以上の脂肪族アルコール、炭素数6〜20の2価以上の脂環式アルコール、炭素数6〜40の2価以上の芳香族アルコールまたはフェノール、及びエステル形成能を持つこれらの誘導体が挙げられる。
【0011】
具体的には、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ハイドロキノン、グリセリン、ペンタエリスリトール、などの化合物、およびエステル形成能をもつこれらの誘導体、ε−カプロラクトン等の環状エステルも使用することができる。
これらの中でも得られた樹脂の物性、取り扱い性、反応の容易さに優れるという理由でエチレングリコール、ブタンジオールが好ましい。
【0012】
さらにポリオキシアルキレングリコール単位を一部共重合させてもよい。ポリオキシアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびこれらのランダムまたはブロック共重合体、ビスフェノール化合物のアルキレングリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれらのランダムまたは、ブロック共重合体等)付加物等の変性ポリオキシアルキレングリコール等が挙げられる。これらの中では、共重合時の熱安定性が良好で、本発明の樹脂組成物から得られる成形品の耐熱性があまり低下しにくい等の理由から、分子量500〜2000のビスフェノールAのポリエチレングリコール付加物が好ましい。
【0013】
これら(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂は、単独または、2種以上併用され、その量は、20〜70重量%、好ましくは、25〜65重量%である。20重量%未満では、熱可塑性ポリエステル樹脂が本来有する優れた特性を発揮することができず、70重量%を越えると本発明の目的である優れた特性を付与した難燃性ポリエステル樹脂を得ることができない。
【0014】
上記熱可塑性ポリエステル樹脂の製造方法は、公知の重合方法、例えば溶融重縮合、固相重縮合、溶液重合等によって得ることができる。また、重合時に樹脂の色調を改良するため、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸トリメチル、リン酸メチルジエチル、リン酸トリエチル、リン酸トリイソプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル等の化合物の1種または、2種以上を添加してもよい。
【0015】
さらに、得られた熱可塑性ポリエステル樹脂の結晶化度を高めるために、重合時に、通常よく知られた有機または、無機の各種結晶核剤を、単独または、2種以上併用してもよい。
【0016】
これら(A)熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度(フェノール/テトラクロロエタンが重量比で1/1の混合溶媒中、25℃で測定)は、0.4〜2.0であるのが好ましく、特に0.6〜1.5dl/gであるのが好ましい。前記固有粘度が0.4未満では、機械的強度や耐衝撃性が低下する傾向があり、2.0を越えると流動性が低下する傾向があり、好ましくない。
【0017】
本発明で用いられる、(B)ビニル系樹脂は、組成物の熱伝導率を低減させる目的、及び組成物が高温・高湿下における成形品の外観・成形品の表面性の変化を抑える目的のために用いられるが、このほか組成物の流動性向上等の効果も得られる。
(B)ビニル系樹脂とは、芳香族系ビニル化合物、不飽和ニトリル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、N−置換マレイミド、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物、からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を重合してなる樹脂を示す。また、上記から選ばれる化合物以外に、その他共重合可能な他の単量体が共重合されていてもよい。
(B)ビニル系樹脂の重合に用いられる単量体のうち、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、およびジビニルベンゼン等が例示される。シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、等が例示される。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、およびアクリル酸ステアリル等が例示される。N−置換マレイミドとしては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド及びその誘導体、等が例示される。不飽和カルボン酸及び/又はその無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、等が例示される。
その他共重合可能な他の単量体としては、ビニルアルキルエーテル、不飽和アミノ化合物、マレイン酸ジーアルキルエステル、アリルアルキルエーテル、ジエン化合物、酢酸ビニル、等が挙げられる。ビニルアルキルエーテルとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルi−プロピルエーテル、ビニルn−プロピルエーテル、ビニルi−ブチルエーテル、ビニルn−アミルエーテル、ビニルi−アミルエーテル、ビニル2ーエチルヘキシルエーテル、およびビニルオクタデシルエーテル、等が、不飽和アミノ化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、等が、マレイン酸ジーアルキルエステルとしては、マレイン酸ジーn−アミルエステル、マレイン酸ジーi−ブチルエステル、マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸ジーn−プロピルエステル、マレイン酸ジーオクチルエステル、マレイン酸ジーノニルエステル、等が、アリルアルキルエーテルとしては、アリルエチルエーテル、アリルn−オクチルエーテル、等が、ジエン化合物としては、ジシクロペンタジエン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、フェニルプロパジエン、シクロペンタジエン、1,5−ノルボナジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエン、等が例示される。
(B)ビニル系樹脂の好ましい例として、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン・アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート・アクリロニトリル共重合体、スチレン・N−フェニルマレイミド共重合体、スチレン・アクリロニトリル・N−フェニルマレイミド共重合体、等が挙げられる。中でもポリスチレンが、熱伝導率の低減効果が大きいため好ましい。
(B)ビニル系樹脂は、加工性の点から、樹脂の還元粘度が、0.2〜1.2dl/g(ジメチルホルムアミド溶液、30℃、濃度0.3g/dl)であることが好ましい。さらに好ましくは、0.3〜0.9dl/gである。還元粘度が、0.2dl/g未満では機械的強度が低下し、1.2dl/gを越えると流動性が低下する傾向がある。
これら(B)ビニル系樹脂の添加量は、1〜30重量%であり、好ましくは2〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%である。30重量%を越える耐熱性が低下する傾向があり好ましくない。
【0018】
本発明で使用する(C)有機リン系難燃剤とは、分子中にリン原子を含み、熱可塑性ポリエステル樹脂の成形加工中における分散、揮散が少ないものであれば、特に制限はなく、例えば、炭素数1〜12、好ましくは、1〜8の直鎖または、分岐した脂肪族基、芳香族基、脂環式基を有するアルコールまたは、フェノールのホスフェート化合物、ホスホネート化合物等の有機リン化合物、含チッ素有機リン化合物等が挙げられる。
【0019】
これら(C)有機リン系難燃剤としては、代表的には、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、ホスフィンオキシド、ホスファイト、ホスホナイト、ホスフィナイト、ホスフィン等があげられる。このような有機リン系難燃剤の具体例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリス(ブトキシエチルホスフェート)、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ビス(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、フェニルクレジルホスフェート、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリトリデシルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイト、トリフェニルホスフィンオキシド、トリクレジルホスフィンオキシド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスフォン酸ジエチルなど、および、例えば、後述する一般式(I)で表されるような縮合リン酸エステルなどの有機リン系化合物などがあげられる。
【0020】
これらの(C)有機リン系難燃剤の中でも、成形加工時にそれ自体が、低揮発性でかつ熱安定性が良好で、しかも熱可塑性ポリエステル樹脂の熱安定性などの物性を損ないにくいなどの理由から、一般式(I):
【0021】
【化3】
(式中、R1〜R17はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、Yは直接結合またはメチレン基、炭素数2〜3のアルキレン基、−S−、−SO2−、−O−、−CO−もしくは−N=N−である2価の結合基、nは0または1、mは1〜10を示す)で表される縮合リン酸エステルおよびこれを主成分とするものが好ましい。R1〜R17で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどがあげられ、分散性の観点よりメチルが好ましい。mが大きくなると、(A)熱可塑性ポリエステルに対する分散性が低下し、難燃効果が低下する傾向があり、mは、1〜10の整数が好ましく、特に1〜7の整数が好ましい。
【0022】
すなわち、各置換ベンゼン環を1つ以上もったジヒドロキシ化合物とリン酸と各置換フェノールが類が結合したものが好ましく、各置換ベンゼン環を1つ以上もったジヒドロキシ化合物の例としては、レゾルシノール類、ハイドロキノン類、ビフェノール類、ビスフェノール類などがあげられ、各置換フェノール類の例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、トリメチルフェノールなどがあげられる。
【0023】
前記縮合リン酸エステルの具体例としては、例えば、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、メチルレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、メチルレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールSビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジクレジルホスフェート)、メチルレゾルシノールビス(ジクレジルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジクレジルホスフェート)、ビスフェノールビス(ジクレジルホスフェート)、下記式(II)で表されるビスフェノールAビス(ジクレジルホスフェート)、ビスフェノールSビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシノールビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、メチルレゾルシノールビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、ハイドロキノンビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールAビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールSビス[(ジ−エチルフェニル)ホスフェート]、下記式(III)で表されるレゾルシノールビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、メチルレゾルシノールビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、下記式(IV)で表されるハイドロキノンビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、ビスフェノールビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、ビスフェノールAビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、ビスフェノールSビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]、レゾルシノールビス[(ジ−2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート]、メチルレゾルシノールビス[(ジ−2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート]、ハイドロキノンビス[(ジ−2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールビス[(ジ−2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールAビス[(ジ−2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート]、ビスフェノールSビス[(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート]およびこれらの縮合物などがあげられる。
【0024】
これらの中でも、熱安定性、耐湿熱性が優れるとともに、成形時の金型などの金属部分に対する汚染性が低いため、下記式(II)〜(IV)で表される縮合リン酸エステル及びこれらの縮合物が好ましい。
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
これらの有機リン系難燃剤は単独あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。2種以上組み合わせて使用する場合には、組み合わせは限定されない。例えば、構造の異なるもの、および/または、分子量の異なるものなどが任意に組み合わせられる。
これらの(C)有機リン系難燃剤の添加量は、難燃性ポリエステル樹脂組成物中0.5〜20重量%であり、好ましくは、1〜20重量%であり、特に好ましくは、2〜15重量%である。添加量が、1重量%未満であると難燃性が低下する傾向にあり、一方、20重量%を越えると械的強度、耐湿熱性、耐熱性が低下する傾向にある。
本発明で使用する(D)メラミン・シアヌル酸付加物とは、メラミン(2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン)とシアヌル酸(2,4,6-トリヒドロキシ-1,3,5-トリアジン)および/またはその互変異体が形成する化合物である。メラミン・シアヌル酸付加物は、メラミンの溶液とシアヌル酸の溶液を混合して塩を形成させる方法や一方の溶液に他方を加えて溶解させながら塩を形成させる方法等によって得ることが出来る。メラミンとシアヌル酸の混合比には特に限定はないが、得られる付加物が熱可塑性ポリエステル樹脂の熱安定性を損ないにくい点から、等モルに近い方がよく、特に1:1が好ましい。メラミン・シアヌル酸付加物の平均粒子径は、特に限定されないが、得られる組成物の強度特性、成形加工性を損なわない点から0.01〜250μmが好ましく、特に、0.5〜200μmが好ましい。
【0028】
これら(D)メラミン・シアヌル酸付加物の添加量は、4〜20重量%であり、好ましくは、5〜18重量%、さらに好ましくは、6〜16重量%である。添加量が、4重量%未満では、難燃性が低下する傾向にあり、一方20重量%を越えると、機械的強度、耐湿熱性が低下する傾向にある。
【0029】
本発明で使用する(E)ガラス繊維は、通常一般的に使用されている公知のガラス繊維を用いることが出来るが、作業性の観点で、集束剤にて処理されたチョップドストランドガラス繊維を用いるのが好ましい。また、樹脂とガラス繊維との密着性を高めるため、ガラス繊維の表面をカップリング剤で処理したものが好ましく、バインダーを用いたものであってもよい。
【0030】
前記カップリング剤としては、例えば、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物が、またバインダーとしては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が好ましく使用されるが、これらに限定されるものではない。これらガラス繊維は1種または2種以上併用して使用することが出来る。
これら(E)ガラス繊維の繊維径は1〜20μm、繊維長は0.01〜50mmが好ましい。繊維径が1μm未満であると添加しても期待するような補強効果が得られない傾向があり、繊維経が20μmを超えると成形品の表面性や流動性が低下する傾向があり、好ましくない。また、繊維長が0.01mm未満であると添加しても期待するような樹脂補強効果が得られない傾向があり、繊維長が50mmを超えると成形品の表面性、流動性が低下する傾向があり、好ましくない。
これら(E)ガラス繊維の使用量は、5〜50重量%であり、好ましくは6〜45重量%であり、特に好ましくは7〜40重量%である。(E)ガラスの使用量が5重量%未満であると充分な機械的強度や耐熱性が得られない傾向があり、一方使用量が、50重量%を超えると押出加工性が低下する傾向があり、好ましくない。
【0031】
本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は、難燃性のさらなる改良のため、赤燐等の難燃剤や難燃助剤を配合しても良い。なかでも赤燐系難燃剤においては、種々の方法で表面を被覆処理した安定化赤リン系難燃剤が、通常未処理の赤リンを用いた場合と比較して、成形加工時の臭気発生が抑えられたり、耐湿熱性が改善されるなどの点から好ましく使用できる。さらに劣化防止の安定剤として、エポキシ系安定剤、ヒンダードフェノール化合物、ホスファイト化合物、チオエーテル化合物等を配合しても良い。なかでもエポキシ系安定剤は、機械的強度、耐湿熱性を改善される等の点から好ましく使用できる。さらに又、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、結晶核剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、他のポリマー、強化剤等を本発明の目的を損なわない程度に配合することが出来る。
【0032】
本発明の組成物の製造方法は特に限定されるものではない。例えば上記成分、及び他の添加剤、樹脂、等を乾燥後、単軸、2軸等の押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法等により製造することができる。また、配合剤が液体である場合は、液体供給ポンプなどを用いて2軸押出機に途中添加して製造することもできる。
【0033】
本発明の組成物は各種の成形法により種々の形態、例えば各種成形品、シート、パイプ、ボトル等の成形することが出来る。しかも、優れた難燃性、機械的強度、耐熱性、高温・高湿下における成形品外観・成形品表面性の変化を抑え、熱伝導率が低くものであることから、家電、OA機器等の電子・電気部品、ハウジング等の射出成形品等に好適に使用される。特に高温・高湿下にて使用されるような電気機器、電気機器部品の用途等に好適に使用される。
【0034】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明の組成物を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂として対数粘度(フェノール/テトラクロロエタンが重量比で1/1である混合溶媒中、25℃で測定、以下同様)が0.65dl/gで充分に乾燥したポリエチレンテレフタレート(a-1)を43.5重量%、(B)ビニル系樹脂としてスチレン樹脂(商品名:新日鐵化学工業株式会社製エスチレンG13)(b-1)を15.0重量%、(C)有機リン系難燃剤としてビスフェノールAビス(ジクレジル)ホスフェート(c-1)(商品名:大八化学株式会社製CR747)を8.0重量%、(E)メラミン・シアヌル酸付加物としてメラミンシアヌレート(d-1)(商品名:日産化学株式会社製MC440)を15.0重量%、さらに安定化赤リン系難燃剤としてフェノール樹脂で表面コートした赤燐(商品名:燐化学工業株式会社製ノーバエクセル140:赤リン含有量95%)を2.5重量%、安定剤としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製エピコート828)を0.5重量%、テトラキスメチレン-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシハイドロシンナメートメタン(商品名:旭電化株式会社製アデカスタブAO-60)0.5重量%をドライブレンドした。この混合物をシリンダー温度250〜280℃に設定したベント式45mmφ同方向2軸押出機(商品名:日本製鋼所株式会社製TEX44)のホッパーに供給するととともに、(E)ガラス繊維(e-1)(日本電気硝子株式会社製T-195H/P)15.0重量%をサイドフィーダーを用い押出機の途中から添加して、溶融混練することでペレットを得た。
得られたペレットを140℃で3時間乾燥後、射出成形機(型締め圧:75トン)を用いて、シリンダー温度:280℃〜250℃、金型温度:100℃にて下記試験片を成形した。
・厚さ6.4mm、1.6mmバー(各々、長さ:127mm、幅:12.7mm)
・厚さ3.2mmのASTM1号ダンベル
・120mm×120mm、厚さ3mmの平板
これらの試験片を用い、下記基準に従って物性を評価した。結果を表1に示す。
【0035】
<難燃性>
UL-94規格に従って、厚さ1.6mmバーの難燃性を評価した。なお、難燃性評価結果のnot-VはUL-94規格不適合であることを示す。
【0036】
<機械的強度>
ASTMD-638に従って、厚さ3.2mmのASTM1号ダンベルの引張強度を評価した。
<耐湿熱性の改善効果>
ASTM1号ダンベルを121℃、100%RHの条件で24時間処理した後、ASTM D−638と同様の方法にて強度を測定し、処理前の同サンプルに対する強度保持率(%)を算出し、評価した。強度保持率が高いほど、耐湿熱性の改善が大きいと判断できる。
【0037】
<耐熱性>
ASTMD-648に従って、荷重1.82MPaにて、厚さ6.4mmバーの荷重たわみ温度[HDT]を評価した。
【0038】
<熱伝導率>
120×120×3mm厚み平板について英弘精機株式会社製 熱伝導率測定装置HC−072を用いて熱伝導率を測定した。
【0039】
<高温・高湿処理後の成形品外観>
3mm厚み平板を121℃、100%RHの条件で24時間処理した後、成形品の表面外観を下記基準にて観察した。
○:成形品の外観に変化は、見られない。
△:成形品表面に粉状のブリード物が見られる。
×:成形品表面に液体状のブリード物が見られる。
【0040】
(実施例2〜5および比較例1〜5)
各配合剤を表1に示した量に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。ただし、配合剤は以下のものを用いた。評価結果を表1に示す。
【0041】
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂として
・対数粘度が0.75dl/gであるポリエチレンテレフタレート樹脂(a-2)
・対数粘度が0.85dl/gであるポリブチレンテレフタレート樹脂(a-3)
(B)ビニル系樹脂として
・スチレン樹脂(商品名:新日鐵化学工業株式会社製エスチレンG14)(b-2)
・ポリメチルメタクリレート樹脂(商品名:三菱レーヨン株式会社アクリペットMD)(b-3)
(C)有機リン系難燃剤として
・レゾルシノールビス(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(商品名:大八化学工業株式会社製PX200)(c-2)
・ハイドロキノンビス(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(商品名:大八化学工株式会社製PX201)(c-3)
実施例と比較例表2を比較して明らかなように、本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は難燃性、機械的強度、耐湿熱性、耐熱性、に優れており、さらに有機リン系難燃剤にて難燃化されたポリエステルにて問題である高温および高湿下における成形品外観・特性の変化が抑えられており、優れていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は、難燃性、機械的強度、耐湿熱性、耐熱性、に優れており、さらに有機リン系難燃剤にて難燃化されたポリエステルにて問題である高温および高湿下における成形品外観・特性の変化が抑えられている。従って、本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は、特に高温・高湿下の使用環境下にて用いられる電気・電子部品等の成形材料として好適に使用でき、工業的に有用である。
【0043】
【表1】
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester resin composition flame-retarded with an organophosphorus flame retardant characterized by small changes in appearance and properties of molded articles at high temperatures and high humidity.
[0002]
[Prior art]
Thermoplastic polyester resins typified by polyalkylene terephthalate are widely used for electrical and electronic equipment parts, automobile parts and the like because of their excellent characteristics. In recent years, especially in the field of electrical and electronic equipment parts, in order to ensure fire safety, there are many cases where high flame retardancy that conforms to UL-94 (US Underwriters Laboratory Standard) is required. Therefore, various flame retardant compounding has been studied.
[0003]
When imparting flame retardancy to a thermoplastic polyester resin, generally, a halogen flame retardant is used as a flame retardant in combination with a flame retardant aid such as antimony trioxide. However, halogen flame retardants have a large flame retardant effect, but halogen compounds produced by decomposition of halogen flame retardants during resin processing corrode the cylinders of compound extruders and the surfaces of molding dies. was there. For this reason, methods for making flame retardant without using any halogen-based flame retardant have been studied.
As such flame retardants, various studies have been made on the use of nitrogen flame retardants such as organophosphorus flame retardants and triazine compounds (for example, melamine / cyanuric acid adducts). As organophosphorus flame retardants, in addition to triphenyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, tricresyl phosphate, etc., organic phosphorous flame retardants with relatively high molecular weight such as phosphate ester condensates have recently been used due to problems such as heat resistance. Flame retardants are being considered. Examples of the flame retardant resin composition using such a phosphorus flame retardant include Japanese Patent Publication No. 51-19858, Japanese Patent Publication No. 51-39271, Japanese Patent Publication No. 52-102255, Japanese Patent Publication No. 05-70761, JP-A 05-287119, JP-A 06-157880, and the like.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Such materials having excellent flame retardancy are used for electric / electronic parts and housing parts. In these applications, the usage environment may reach high temperatures and high humidity, and it is required that the appearance and characteristics of the molded product be stable even under such usage conditions. In response to these problems, the flame retardant polyester resin composition obtained from the above-described technique is exposed to a high temperature and high humidity state, thereby causing an organophosphorus flame retardant used as a flame retardant and resulting from it. Since the substance bleeds to the surface of the molded product, there is a problem that the appearance and the properties of the molded product are greatly deteriorated. Therefore, the improvement has been strongly demanded.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to improve the above problems, the present inventor has surprisingly found that a thermoplastic polyester resin, a vinyl resin, an organic phosphorus flame retardant, and glass fiber are added at a specific blending amount. Flame retardant that shows excellent flame retardancy and mechanical strength by use, and suppresses deterioration of appearance and properties of molded products even under severe use environments such as high temperature and high humidity. It has been found that a resin composition can be obtained, and the present invention has been completed.
That is, the present invention includes a flame retardant polyester resin composition comprising the following components (A) to (D), the total of which is 100% by weight.
(A) Thermoplastic polyester resin: 20 to 70% by weight
(B) Vinyl resin: 1.0 to 30% by weight
(C) Organophosphorous flame retardant: 0.5 to 20% by weight
(D) Glass fiber: 5 to 50% by weight
The present invention further relates to (2) a flame retardant polyester resin composition comprising the following components (A) to (E), the total of which is 100% by weight.
(A) Thermoplastic polyester resin: 20 to 70% by weight
(B) Vinyl resin: 1.0 to 30% by weight
(C) Organophosphorous flame retardant: 0.5 to 20% by weight
(D) Glass fiber: 5 to 50% by weight
(E) Melamine / cyanuric acid adduct: 4 to 20% by weight
Further, in the present invention, the organophosphorus flame retardant as component (3) (B) is represented by the general formula (I):
[0006]
[Chemical 2]
Wherein R1 to R17 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Y is a direct bond or a methylene group, an alkylene group having 2 to 3 carbon atoms, -S-, -SO 2 -, -O-, -CO- or -N = N-, a divalent linking group, n is 0 or 1, and m is 1-10). The flame retardant polyester resin composition according to claim 1.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(A) The thermoplastic polyester resin used in the present invention is a divalent acid such as terephthalic acid as an acid component or a derivative thereof having ester forming ability, and a glycol having 2 to 10 carbon atoms as a glycol component, It refers to a saturated polyester resin obtained by using other dihydric alcohols or derivatives thereof having ester forming ability. Among these, a polyalkylene terephthalate resin is preferable in terms of excellent balance of processability, mechanical properties, electrical properties, heat resistance, and the like. Specific examples of these polyalkylene terephthalate resins include polyethylene terephthalate resin, polybutylene terephthalate resin, polyhexamethylene terephthalate resin, polycyclohexanedimethylene terephthalate resin, etc. Among them, heat resistance and chemical resistance tend to be excellent. In this respect, polyethylene terephthalate resin is preferable.
[0008]
If necessary, the thermoplastic polyester resin (A) used in the present invention can be copolymerized with other components at a ratio of preferably 20 wt% or less, particularly preferably 10 wt% or less. As the copolymerization component, known acid components, alcohol components and / or phenol components, or derivatives thereof having ester forming ability can be used. Examples of the acid component include bivalent or higher aromatic carboxylic acids having 8 to 22 carbon atoms, aliphatic carboxylic acids having 4 to 12 carbon atoms, and alicyclic carboxylic acids having 8 to 15 carbon atoms, and ester forming ability. These derivatives are mentioned.
[0009]
Specifically, terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, bis (p-carbophenyl) methaneanthracene dicarboxylic acid, 4-4′-diphenyldicarboxylic acid, 1,2-bis (phenoxy) ethane-4,4 '-Dicarboxylic acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, dodecanedioic acid, maleic acid, trimesic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,4 -Cyclohexanedicarboxylic acid and derivatives thereof having ester-forming ability. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, terephthalic acid, isophthalic acid, and naphthalenedicarboxylic acid are preferred because they are excellent in the physical properties, handleability, and ease of reaction of the obtained resin.
[0010]
Examples of the alcohol and / or phenol component include dihydric or higher aliphatic alcohols having 2 to 15 carbon atoms, divalent or higher alicyclic alcohols having 6 to 20 carbon atoms, and divalent or higher aromatics having 6 to 40 carbon atoms. Aromatic alcohols or phenols, and derivatives thereof having the ability to form esters.
[0011]
Specifically, ethylene glycol, propanediol, butanediol, hexanediol, decanediol, neopentyl glycol, cyclohexanedimethanol, cyclohexanediol, 2,2'-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2'- Compounds such as bis (4-hydroxycyclohexyl) propane, hydroquinone, glycerin and pentaerythritol, derivatives thereof having ester forming ability, and cyclic esters such as ε-caprolactone can also be used.
Among these, ethylene glycol and butanediol are preferred because they are excellent in the physical properties, handleability and ease of reaction of the obtained resin.
[0012]
Furthermore, some polyoxyalkylene glycol units may be copolymerized. Specific examples of the polyoxyalkylene glycol include polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, and random or block copolymers thereof, alkylene glycols of bisphenol compounds (polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, and these Or a modified polyoxyalkylene glycol such as an adduct. Among these, polyethylene glycol of bisphenol A having a molecular weight of 500 to 2000 is preferable because the heat stability during copolymerization is good and the heat resistance of the molded product obtained from the resin composition of the present invention is hardly lowered. Adducts are preferred.
[0013]
These (A) thermoplastic polyester resins are used alone or in combination of two or more, and the amount thereof is 20 to 70% by weight, preferably 25 to 65% by weight. If the amount is less than 20% by weight, the excellent properties inherent to the thermoplastic polyester resin cannot be exhibited. If the amount exceeds 70% by weight, a flame-retardant polyester resin imparted with the excellent properties, which is the object of the present invention, is obtained. I can't.
[0014]
The method for producing the thermoplastic polyester resin can be obtained by a known polymerization method such as melt polycondensation, solid phase polycondensation, solution polymerization and the like. In order to improve the color of the resin during polymerization, phosphoric acid, phosphorous acid, hypophosphorous acid, monomethyl phosphate, dimethyl phosphate, trimethyl phosphate, methyl diethyl phosphate, triethyl phosphate, triisopropyl phosphate, One or two or more compounds such as tributyl phosphate and triphenyl phosphate may be added.
[0015]
Furthermore, in order to increase the crystallinity of the obtained thermoplastic polyester resin, various well-known organic or inorganic crystal nucleating agents may be used alone or in combination of two or more during polymerization.
[0016]
The intrinsic viscosity of these (A) thermoplastic polyester resins (measured at 25 ° C. in a mixed solvent having a weight ratio of phenol / tetrachloroethane of 1/1) is preferably 0.4 to 2.0, particularly 0. It is preferably 6 to 1.5 dl / g. If the intrinsic viscosity is less than 0.4, the mechanical strength and impact resistance tend to decrease, and if it exceeds 2.0, the fluidity tends to decrease, which is not preferable.
[0017]
The vinyl resin (B) used in the present invention is for the purpose of reducing the thermal conductivity of the composition, and the purpose of suppressing changes in the appearance of the molded product and the surface properties of the molded product under high temperature and high humidity. However, other effects such as improvement of fluidity of the composition can also be obtained.
(B) The vinyl resin is selected from the group consisting of aromatic vinyl compounds, unsaturated nitrile compounds, (meth) acrylic acid alkyl esters, N-substituted maleimides, unsaturated carboxylic acids and / or their anhydrides. A resin obtained by polymerizing at least one compound is shown. In addition to the compound selected from the above, other copolymerizable monomers may be copolymerized.
(B) Among the monomers used for the polymerization of the vinyl-based resin, examples of the aromatic vinyl compound include styrene, o-methylstyrene, p-methylstyrene, m-methylstyrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, and Examples include divinylbenzene. Examples of the vinyl cyanide compound include acrylonitrile and methacrylonitrile. Examples of (meth) acrylic acid alkyl esters include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-butyl methacrylate, i-propyl methacrylate, t-butyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, methyl acrylate, Examples include ethyl acrylate, n-butyl acrylate, i-butyl acrylate, t-butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, and stearyl acrylate. Examples of the N-substituted maleimide include maleimide, N-methylmaleimide, N-ethylmaleimide, N-phenylmaleimide, N-cyclohexylmaleimide and derivatives thereof. Examples of the unsaturated carboxylic acid and / or its anhydride include acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, and the like.
Other copolymerizable monomers include vinyl alkyl ethers, unsaturated amino compounds, maleic acid dialkyl esters, allyl alkyl ethers, diene compounds, vinyl acetate, and the like. Vinyl alkyl ethers include vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether, vinyl i-propyl ether, vinyl n-propyl ether, vinyl i-butyl ether, vinyl n-amyl ether, vinyl i-amyl ether, vinyl 2-ethylhexyl ether, and Vinyl octadecyl ether, etc., unsaturated amino compounds such as acrylamide, methacrylamide, etc., maleic acid dialkyl esters, maleic acid di-n-amyl ester, maleic acid di i-butyl ester, maleic acid dimethyl ester , Maleic acid di-n-propyl ester, maleic acid di-octyl ester, maleic acid dinonyl ester, etc. are allyl alkyl ethers such as allyl ethyl ether, allyl n-octyl ester. The diene compounds include dicyclopentadiene, butadiene, isoprene, chloroprene, phenylpropadiene, cyclopentadiene, 1,5-norbonadiene, 1,3-cyclohexadiene, 1,4-cyclohexadiene, 1,5. -Cyclohexadiene, 1,3-cyclooctadiene, etc. are exemplified.
(B) Preferred examples of the vinyl resin include polystyrene, polymethyl methacrylate, styrene / acrylonitrile copolymer, methyl methacrylate / acrylonitrile copolymer, styrene / N-phenylmaleimide copolymer, styrene / acrylonitrile / N-phenylmaleimide. And a copolymer. Of these, polystyrene is preferable because it has a large effect of reducing thermal conductivity.
(B) From the viewpoint of workability, the vinyl resin preferably has a reduced viscosity of 0.2 to 1.2 dl / g (dimethylformamide solution, 30 ° C., concentration 0.3 g / dl). More preferably, it is 0.3-0.9 dl / g. If the reduced viscosity is less than 0.2 dl / g, the mechanical strength tends to decrease, and if it exceeds 1.2 dl / g, the fluidity tends to decrease.
The addition amount of these (B) vinyl-type resins is 1-30 weight%, Preferably it is 2-25 weight%, More preferably, it is 5-20 weight%. Heat resistance exceeding 30% by weight tends to decrease, which is not preferable.
[0018]
The (C) organophosphorous flame retardant used in the present invention is not particularly limited as long as it contains a phosphorus atom in the molecule and has little dispersion and volatilization during molding of the thermoplastic polyester resin. Organic phosphorus compounds such as alcohols having 1 to 12 carbon atoms, preferably 1 to 8 linear or branched aliphatic groups, aromatic groups, and alicyclic groups, or phenol phosphate compounds and phosphonate compounds, Examples thereof include nitrogen organic phosphorus compounds.
[0019]
Typical examples of these (C) organophosphorus flame retardants include phosphate, phosphonate, phosphinate, phosphine oxide, phosphite, phosphonite, phosphinite, phosphine and the like. Specific examples of such organophosphorous flame retardants include trimethyl phosphate, triethyl phosphate, tributyl phosphate, tris (2-ethylhexyl) phosphate, tris (butoxyethyl phosphate), triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trixyl phosphate. , Tris (isopropylphenyl) phosphate, tris (phenylphenyl) phosphate, trinaphthyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, xylyl diphenyl phosphate, diphenyl (2-ethylhexyl) phosphate, bis (isopropylphenyl) phenyl phosphate, phenyl cresyl phosphate, Bis (2-ethylhexyl) phosphate, monoisodecyl phosphate, 2-acryloyloxye Ruacid phosphate, 2-methacryloyloxyethyl acid phosphate, diphenyl 2-acryloyloxyethyl phosphate, diphenyl 2-methacryloyloxyethyl phosphate, triphenyl phosphite, tris (nonylphenyl) phosphite, tritridecyl phosphite, dibutyl hydrogen phosphate Organic phosphorus such as phyto, triphenylphosphine oxide, tricresylphosphine oxide, diphenyl methanephosphonate, diethyl phenylphosphonate and the like, for example, condensed phosphates represented by the general formula (I) described later System compounds and the like.
[0020]
Among these (C) organophosphorus flame retardants, the reason is that they themselves have low volatility and good thermal stability at the time of molding, and that physical properties such as the thermal stability of the thermoplastic polyester resin are not easily impaired. From general formula (I):
[0021]
[Chemical 3]
Wherein R1 to R17 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Y is a direct bond or a methylene group, an alkylene group having 2 to 3 carbon atoms, -S-, -SO2-,- A divalent linking group represented by O-, -CO- or -N = N-, n is 0 or 1, and m is 1 to 10) and a main component thereof. Is preferred. Examples of the alkyl group having 1 to 4 carbon atoms represented by R1 to R17 include methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl and the like, and methyl is preferable from the viewpoint of dispersibility. When m becomes large, the dispersibility with respect to (A) thermoplastic polyester tends to be lowered, and the flame retardancy effect tends to be lowered, and m is preferably an integer of 1 to 10, particularly preferably an integer of 1 to 7.
[0022]
That is, a dihydroxy compound having one or more substituted benzene rings, phosphoric acid, and each substituted phenol are preferably combined. Examples of dihydroxy compounds having one or more substituted benzene rings include resorcinols, Hydroquinones, biphenols, bisphenols and the like are listed, and examples of each substituted phenol include phenol, cresol, xylenol, ethylphenol, trimethylphenol and the like.
[0023]
Specific examples of the condensed phosphate ester include, for example, resorcinol bis (diphenyl) phosphate, methyl resorcinol bis (diphenyl phosphate), methyl resorcinol bis (diphenyl phosphate), hydroquinone bis (diphenyl) phosphate, bisphenol bis (diphenyl phosphate), Bisphenol A bis (diphenyl phosphate), bisphenol S bis (diphenyl phosphate), resorcinol bis (dicresyl phosphate), methyl resorcinol bis (dicresyl phosphate), hydroquinone bis (dicresyl phosphate), bisphenol bis (dicresyl phosphate), below Bisphenol A bis (dicresyl phosphate), bisphenol S bis (dicresyl phosphate) represented by formula (II) ), Resorcinol bis [(di-ethylphenyl) phosphate], methylresorcinol bis [(di-ethylphenyl) phosphate], hydroquinone bis [(di-ethylphenyl) phosphate], bisphenol bis [(di-ethylphenyl) Phosphate], bisphenol A bis [(di-ethylphenyl) phosphate], bisphenol S bis [(di-ethylphenyl) phosphate], resorcinol bis [(di-2,6-xylyl) represented by the following formula (III) Phosphate], methylresorcinol bis [(di-2,6-xylyl) phosphate], hydroquinone bis [(di-2,6-xylyl) phosphate] represented by the following formula (IV), bisphenol bis [(di-2 , 6-Xylyl) phosphate], bispheno A bis [(di-2,6-xylyl) phosphate], bisphenol S bis [(di-2,6-xylyl) phosphate], resorcinol bis [(di-2,4,6-trimethylphenyl) phosphate] Methylresorcinol bis [(di-2,4,6-trimethylphenyl) phosphate], hydroquinone bis [(di-2,4,6-trimethylphenyl) phosphate], bisphenol bis [(di-2,4,6- Trimethylphenyl) phosphate], bisphenol A bis [(di-2,4,6-trimethylphenyl) phosphate], bisphenol S bis [(di-2,6-xylyl) phosphate], and their condensates.
[0024]
Among these, since the heat stability and heat-and-moisture resistance are excellent, and the contamination of metal parts such as molds during molding is low, the condensed phosphate esters represented by the following formulas (II) to (IV) and these Condensates are preferred.
[0025]
[Formula 4]
[0026]
[Chemical formula 5]
[0027]
[Chemical 6]
These organophosphorous flame retardants are used alone or in combination of two or more. When two or more types are used in combination, the combination is not limited. For example, those having different structures and / or those having different molecular weights may be arbitrarily combined.
The addition amount of these (C) organophosphorous flame retardants is 0.5 to 20% by weight in the flame retardant polyester resin composition, preferably 1 to 20% by weight, and particularly preferably 2 to 2% by weight. 15% by weight. If the addition amount is less than 1% by weight, the flame retardancy tends to decrease, whereas if it exceeds 20% by weight, the mechanical strength, heat and humidity resistance, and heat resistance tend to decrease.
The (D) melamine / cyanuric acid adduct used in the present invention includes melamine (2,4,6-triamino-1,3,5-triazine) and cyanuric acid (2,4,6-trihydroxy-1, 3,5-triazine) and / or a tautomer thereof. The melamine / cyanuric acid adduct can be obtained by a method of forming a salt by mixing a solution of melamine and a solution of cyanuric acid, a method of forming a salt while adding the other solution to one solution, and the like. The mixing ratio of melamine and cyanuric acid is not particularly limited, but is preferably close to equimolar from the viewpoint that the resulting adduct hardly impairs the thermal stability of the thermoplastic polyester resin, and 1: 1 is particularly preferable. The average particle size of the melamine / cyanuric acid adduct is not particularly limited, but is preferably 0.01 to 250 μm, particularly preferably 0.5 to 200 μm from the viewpoint of not deteriorating the strength characteristics and moldability of the resulting composition. .
[0028]
The addition amount of these (D) melamine-cyanuric acid adducts is 4 to 20% by weight, preferably 5 to 18% by weight, and more preferably 6 to 16% by weight. When the addition amount is less than 4% by weight, the flame retardancy tends to decrease, whereas when it exceeds 20% by weight, the mechanical strength and heat-and-moisture resistance tend to decrease.
[0029]
As the (E) glass fiber used in the present invention, a known glass fiber that is generally used can be used. From the viewpoint of workability, a chopped strand glass fiber treated with a sizing agent is used. Is preferred. Moreover, in order to improve the adhesiveness of resin and glass fiber, what processed the surface of glass fiber with the coupling agent is preferable, and what used the binder may be used.
[0030]
As the coupling agent, for example, alkoxysilane compounds such as γ-aminopropyltriethoxysilane and γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane are used, and as the binder, for example, epoxy resin, urethane resin, etc. are preferably used. However, it is not limited to these. These glass fibers can be used alone or in combination of two or more.
These (E) glass fibers preferably have a fiber diameter of 1 to 20 μm and a fiber length of 0.01 to 50 mm. If the fiber diameter is less than 1 μm, there is a tendency that a reinforcing effect as expected is not obtained, and if the fiber diameter exceeds 20 μm, the surface property and fluidity of the molded product tend to decrease, which is not preferable. . In addition, if the fiber length is less than 0.01 mm, there is a tendency that the resin reinforcing effect as expected is not obtained, and if the fiber length exceeds 50 mm, the surface property and fluidity of the molded product tend to decrease. Is not preferable.
The amount of these (E) glass fibers used is 5 to 50% by weight, preferably 6 to 45% by weight, and particularly preferably 7 to 40% by weight. (E) If the amount of glass used is less than 5% by weight, sufficient mechanical strength and heat resistance tend not to be obtained. On the other hand, if the amount used exceeds 50% by weight, the extrudability tends to decrease. Yes, not preferred.
[0031]
The flame retardant polyester resin composition of the present invention may be blended with a flame retardant such as red phosphorus or a flame retardant aid for further improvement of the flame retardancy. In particular, with red phosphorus flame retardants, stabilized red phosphorus flame retardants whose surfaces are coated by various methods usually generate odors during molding compared to the case where untreated red phosphorus is used. It can be preferably used from the viewpoints of being suppressed and improving heat and humidity resistance. Furthermore, you may mix | blend an epoxy-type stabilizer, a hindered phenol compound, a phosphite compound, a thioether compound etc. as a stabilizer of deterioration prevention. Among these, an epoxy-based stabilizer can be preferably used from the viewpoints of improving mechanical strength and heat-and-moisture resistance. Furthermore, ultraviolet absorbers, mold release agents, colorants, crystal nucleating agents, antistatic agents, lubricants, plasticizers, other polymers, reinforcing agents, and the like can be blended to such an extent that the object of the present invention is not impaired.
[0032]
The method for producing the composition of the present invention is not particularly limited. For example, the components and other additives, resins, and the like can be produced by drying and then melt-kneading in a melt-kneader such as a single-screw or twin-screw extruder. Moreover, when a compounding agent is a liquid, it can also manufacture by adding to a twin-screw extruder on the way using a liquid supply pump etc.
[0033]
The composition of the present invention can be molded into various forms, for example, various molded articles, sheets, pipes, bottles, and the like by various molding methods. In addition, it has excellent flame retardancy, mechanical strength, heat resistance, changes in appearance and surface properties of molded products under high temperature and high humidity, and low thermal conductivity. It is suitably used for injection molding products such as electronic / electric parts and housings. In particular, it is suitably used for electrical equipment and electrical equipment parts that are used under high temperature and high humidity.
[0034]
【Example】
Next, although an example is given and the composition of the present invention is explained concretely, the present invention is not limited to these.
Example 1
(A) Polyethylene terephthalate having a logarithmic viscosity (measured at 25 ° C. in a mixed solvent in which phenol / tetrachloroethane is 1/1 in weight ratio, the same shall apply hereinafter) as a thermoplastic polyester resin is sufficiently dried at 0.65 dl / g ( 43.5% by weight of a-1), (B) styrene resin as a vinyl resin (trade name: Estyrene G13 manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) (15.0% by weight of (b-1), (C) Bisphenol A bis (dicresyl) phosphate (c-1) (trade name: CR747 manufactured by Daihachi Chemical Co., Ltd.) as an organophosphorus flame retardant is 8.0% by weight, and (E) melamine cyanurate as a melamine / cyanuric acid adduct (d-1) Red phosphorus (trade name: manufactured by Rin Chemical Industry Co., Ltd.) with 15.0% by weight (trade name: MC440 manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd.) and surface-coated with a phenol resin as a stabilized red phosphorus flame retardant Nova EXE 140: Red phosphorus content 95%) 2.5% by weight, bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 828 manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.) as a stabilizer 0.5% by weight, tetrakismethylene-3,5-di 0.5% by weight of t-butyl-4-hydroxyhydrocinnamate methane (trade name: ADK STAB AO-60 manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.) was dry blended. While supplying this mixture to the hopper of a vent type 45 mmφ co-directional twin-screw extruder (trade name: TEX44 manufactured by Nippon Steel Works) set to a cylinder temperature of 250 to 280 ° C., (E) glass fiber (e-1) (Nippon Electric Glass Co., Ltd. T-195H / P) 15.0 weight% was added from the middle of the extruder using the side feeder, and the pellet was obtained by melt-kneading.
The obtained pellets were dried at 140 ° C. for 3 hours, and then the following test pieces were molded at a cylinder temperature of 280 ° C. to 250 ° C. and a mold temperature of 100 ° C. using an injection molding machine (clamping pressure: 75 tons). did.
・ Thickness 6.4mm, 1.6mm bar (length: 127mm, width: 12.7mm, respectively)
-ASTM No. 1 dumbbell with a thickness of 3.2 mm
・ 120mm × 120mm, 3mm thick flat plate
Using these test pieces, physical properties were evaluated according to the following criteria. The results are shown in Table 1.
[0035]
<Flame retardance>
According to UL-94 standard, the flame retardance of 1.6mm thickness bar was evaluated. In addition, not-V of a flame-retardant evaluation result shows that it is UL-94 specification nonconformity.
[0036]
<Mechanical strength>
According to ASTM D-638, the tensile strength of an ASTM No. 1 dumbbell having a thickness of 3.2 mm was evaluated.
<Improvement effect of moisture and heat resistance>
After processing ASTM No. 1 dumbbell for 24 hours under the conditions of 121 ° C. and 100% RH, the strength was measured by the same method as ASTM D-638, and the strength retention rate (%) for the same sample before processing was calculated. evaluated. It can be judged that the higher the strength retention, the greater the improvement in heat and moisture resistance.
[0037]
<Heat resistance>
According to ASTM D-648, the load deflection temperature [HDT] of a thickness of 6.4 mm bar was evaluated at a load of 1.82 MPa.
[0038]
<Thermal conductivity>
The thermal conductivity was measured for a 120 × 120 × 3 mm thick flat plate using a thermal conductivity measuring device HC-072 manufactured by Eihiro Seiki Co., Ltd.
[0039]
<Appearance of molded product after high temperature and high humidity treatment>
After processing a 3 mm thick flat plate under the conditions of 121 ° C. and 100% RH for 24 hours, the surface appearance of the molded product was observed according to the following criteria.
○: No change in the appearance of the molded product.
Δ: Powdered bleed material is observed on the surface of the molded product.
X: A liquid bleed product is seen on the surface of the molded product.
[0040]
(Examples 2-5 and Comparative Examples 1-5)
A resin composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that each compounding agent was changed to the amounts shown in Table 1. However, the following compounding agents were used. The evaluation results are shown in Table 1.
[0041]
(A) As a thermoplastic polyester resin
-Polyethylene terephthalate resin (a-2) having a logarithmic viscosity of 0.75 dl / g
-Polybutylene terephthalate resin having a logarithmic viscosity of 0.85 dl / g (a-3)
(B) As vinyl resin
・ Styrene resin (trade name: Estyrene G14 manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) (b-2)
・ Polymethyl methacrylate resin (trade name: Acrypet MD, Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) (b-3)
(C) As an organophosphorus flame retardant
Resorcinol bis (di-2,6-xylyl) phosphate (trade name: PX200 manufactured by Daihachi Chemical Industry Co., Ltd.) (c-2)
Hydroquinone bis (di-2,6-xylyl) phosphate (trade name: PX201 manufactured by Daihachi Chemical Co., Ltd.) (c-3)
Examples and Comparative Examples As is clear from comparison of Table 2, the flame-retardant polyester resin composition of the present invention is excellent in flame retardancy, mechanical strength, moisture and heat resistance, and heat resistance, and further is an organic phosphorus type. Changes in the appearance and properties of molded articles at high temperatures and high humidity, which is a problem with polyester flame-retarded with flame retardants, are suppressed and are found to be excellent.
[0042]
【The invention's effect】
The flame-retardant polyester resin composition of the present invention is excellent in flame retardancy, mechanical strength, heat and moisture resistance, and heat resistance, and is also problematic in polyesters flame-retarded with an organic phosphorus flame retardant. Changes in appearance and properties of molded products at high temperatures and high humidity are suppressed. Therefore, the flame-retardant polyester resin composition of the present invention can be suitably used as a molding material for electric / electronic parts and the like used in a use environment under high temperature and high humidity, and is industrially useful.
[0043]
[Table 1]
Claims (1)
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂:20〜60重量%
(B)ポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂から選ばれる1種以上のビニル系樹脂:1.0〜30重量%
(C)一般式 ( I ) :
(D)ガラス繊維:5〜50重量%
(E)メラミン・シアヌル酸付加物:4〜20重量%A reinforced flame-retardant polyester resin composition comprising the following components (A) to (E), the total of which is 100% by weight, and containing neither a polyphenylene ether resin nor a polyphenylene sulfide resin .
(A) Thermoplastic polyester resin: 20 to 60% by weight
(B) One or more vinyl resins selected from polystyrene resins and polymethyl methacrylate resins: 1.0 to 30% by weight
(C) General formula ( I ) :
(D) Glass fiber: 5 to 50% by weight
(E) Melamine / cyanuric acid adduct: 4 to 20% by weight
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