JP3738181B2 - プラズマ・インジェクター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ・トーチと呼ばれることがあるプラズマ・インジェクターに関する。より詳細には、本発明は、マイクロ波のエネルギーを使用してプラズマを発生するプラズマ・インジェクターに関する。本発明では、比較的低密度でプラズマを発生し、そのため、インジェクターは小さい気体流量(gas throughput)のもので用途としてプラズマ・インジェクターに特に有用であるが、それに限定されるものではない。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
プラズマ・インジェクター(トーチ)は、液状または固体の状態のいずれかの屈折性材料(refractive material)を処理するためと、それらの材料を気体に変え、アークイオン化してプラズマを発生するために使用される。しかし、液体または固体の屈折性材料を気化する処理は、放射電力の過剰な損失を避けるために、非常に高い温度(3000K以上)で行われるべきである。そのような高温を得るために、屈折性材料を気化してイオン化させる処理は、より揮発性の強い気体を最初にイオン化させることによって始まる。この結果として、発生したプラズマは、屈折性材料から生成したイオンと共に気体のイオンを含むことになる。
【0003】
比較的低密度のプラズマ、たとえば、イオン衝突数(ν)とイオン・サイクロトロン振動数(Ω)の比が1より大きい(ν/Ω>1)密度のプラズマにおいて、プラズマが屈折性材料のイオンを可能な限り多く含むことが望ましい用途の場合、気体流量が比較的小さいことが必要である。
【0004】
公知のプラズマ・トーチの一種は、いわゆる円筒形ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)、つまりTCP(Transformer Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)インジェクターである。円筒形ICPインジェクターの場合、一般に方位角をもつ電界(azimuthal electric field)は、ソレノイドコイルによって円筒形の空洞(chamber)に誘起するのが普通である。次にプラズマを始動するため、この空洞に気体が供給される。しかし、ICPインジェクターによって誘起する電界強度は、空洞の壁のところで最大値となり、空洞の中心に向かって下降する。したがって、大部分のプラズマはICPインジェクターの壁で生成する。この結果として、非常に高熱の負荷をICPインジェクターの壁で引き受けることになり、不安定性が生じるのも、この空洞の中である。これらの不安定性はいっそう大きくなるが、それはソレノイドコイルが発生する静電位が線対象にならず、この静電位が誘起した電界が効率よく方位角をもつようになることを妨げているためである。これらの不都合な結果を克服するために、角運動量(angular momentum)を用いてICPインジェクターの壁近くの気体流量を大きくする。これは、1)プラズマを発生して維持し、2)空洞の壁を冷却し、3)放電を安定化させる、目的に役立つ。しかし、上に示したように、プラズマ・インジェクターの気体流量を大きくすることは、動作上、常に望ましいとは限らない。
【0005】
上で考察した円筒形ICPインジェクターの代替は、プラズマ処理半導体(plasma processing semiconductors)として広く使用され、いわゆるプレーナーICPインジェクターである。プレーナーICPインジェクターは、円筒形ICPインジェクターと異なり、円筒形の導電性真空容器(cylindrical conducting vacuum vessel)の外側に螺旋コイルの平面アンテナ(planar spiral coil antenna)が配置されているという特徴がある。アンテナの直径は真空容器の直径の約2分の1から3分の2の間の大きさであればよく、このアンテナが配置されているので、アンテナが発生する電磁界は誘電体の窓を通して真空容器に入る。このような構成にすると、方位角をもつ電界が容器内に生成され、この電界はアンテナのエッジで最大の電界強度になるとともに、容器の壁でゼロになる。興味深いことに、この電界の形状は、いくつかの点について、共振マイクロ波が発生することのできる横電界(TE)モード(transverse electric mode)に似ている。
【0006】
プラズマを発生することができる方位角をもつ電界を生じさせるためにマイクロ波の使用を検討する場合、プラズマを発生することができる領域の厚さ(いわゆる「表皮深さ(skin depth)」)を求めることが必要である。マイクロ波の振動数では、表皮深さが比較的小さくなることがある。しかし、例を示すと、マイクロ波振動数を約2.45GHzにとり、プラズマの導電度が(10-6のイオン化率(degree of ionization)に対応する)約1ジーメンスの場合、表皮深さは約1cmである。動作上、この値は、上で考察した、密度が高めのプラズマ・トーチには一般的な値である。
【0007】
マイクロ波を使用してTEモード電界を発生するために、半径がaで、z方向に伸びる長手軸をもつ円筒形空洞を考えられたい。更にこの空洞は、z=−hからz=0までの長さがあり、z=−hのところに導電性の端板(end plate)があり誘電体が充填されていると考えられたい。導波管にプラズマが存在しない場合、この空洞内の誘電体材料における電界と磁界は、
【数1】
Figure 0003738181
で与えられる。
【0008】
導波管の真空領域では、
【外1】
Figure 0003738181
であり、電界と磁界は、
【数2】
Figure 0003738181
で与えられる。
【0009】
境界における電界と磁界をそれぞれ等しいとすると、
【数3】
Figure 0003738181
が得られる。
【0010】
空洞内に発生するマイクロ波の遮断波長が、TEモードの導波管でサポートされる最低振動数に対応していると、K' = 0かつφ=0である。この場合、誘電体が充填された空洞の長さは4分の1波長である。しかし、この波の振動数が遮断振動数より若干低いと、充填された空洞の長さは、4分の1波長よりもわずかに短い。
【0011】
導波管の内部でプラズマ放電が開始すると、領域
【外2】
Figure 0003738181
では、プラズマで充満する。導電率がσの導電性媒体としてプラズマを取り扱うことにより、電界と磁界は、
【数4】
Figure 0003738181
で与えられる。
【0012】
導波管内部にプラズマが存在している場合の境界における電界と磁界をそれぞれ一致させることにより、
【数5】
Figure 0003738181
が得られる。
【0013】
導波管内部にプラズマが存在している場合の条件として、表皮深さが小さい場合、つまりκ≫k、φ→−π/2の場合、空洞の長さは約2分の1波長に近づくはずである。
【0014】
導波管内部にプラズマを発生することによって起きる条件の変化のため、約4分の1波長から約2分の1波長まで空洞の同調をとる必要のあることが、上記方程式から明らかである。このことは、いくつかの方法で実行できることが判っている。1つの方法として、空洞の長さを変えることによって空洞の同調をとることができる。空洞に水を入れることにより、あるいは気化してプラズマを発生している屈折性材料で空洞の同調をとることもできる。
【0015】
上記の観点から、本発明の目的は、マイクロ波のエネルギーを使用して方位角をもつTE電界を発生するプラズマ・インジェクターを提供することである。本発明の別の目的は、気体流量が小さくても動作できるプラズマ・インジェクター(トーチ)を提供することである。本発明の更に別の目的は、安定な放電を発生するプラズマ・インジェクターを提供することである。本発明の更に別の目的は、プラズマの発生に線対称の電界を使用するプラズマ・インジェクターを提供することである。本発明の別の目的は、簡単に使用でき、比較的製造しやすく、費用効果が比較的大きいプラズマ・インジェクターを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、プラズマ放電を発生するプラズマ・インジェクターは、中空のほぼ円筒形の導波管を含む。この導波管には、誘電体が充填され、ほぼ円筒形の空洞と軸線を一致して取り付けられている。このように導波管と空洞を結合した構造にすると、空洞で共振マイクロ波によって発生する電磁界はすべて導波管に入る。導電性の端板は導波管と反対側の空洞の端部に配置される。
【0017】
本発明の目的として、導波管は、所定の遮断波長を確定するような寸法でつくられている。そのような寸法でつくられているので、マイクロ波の波長が遮断波長より長い場合は、この導波管はマイクロ波が導波管を通って伝搬することを防止する。したがって、導波管によって確定された遮断波長に応じて、空洞の同調をとり、導波管にTEモード電界を確定する空洞内共振マイクロ波を発生することができる。このために、マイクロ波発電機が設けられており、望ましくは空洞の導電性端板に接続される。
【0018】
空洞内に発生した共振マイクロ波が空洞内のTE電界を確定することは、本発明の重要な一態様である。更にこのTEモード電界に対して、プラズマ・インジェクターの動作にとって重要な特別な特性が必要になる。特に、TEモードの電界は線対称でなければならず、更に導波管の長手軸と壁とのほぼ中間のところに最大電界強度があることが必要である。TEモード電界は、導波管の壁と長手軸のところで最低強度でなければならない。したがって、TEモード電界は、中心領域および外側領域の双方を定義するように導波管内部で構成されることが望ましい。特に外側領域は、導波管の壁と電界との間に位置し、中心領域は、長手軸を囲んでいるとともに、長手軸に沿って伸びている。したがって、中心領域は、導波管の壁から離れており、TEモード電界によって外側領域から離れている。
【0019】
本発明のプラズマ・インジェクターは、導波管に不純物(waste material)を導入するために使用する供給ライン(feed line)を含む。本発明に対して配慮されているように、この供給ラインは、空洞で共振マイクロ波が発生することを妨げずに、空洞を通る長手軸に沿って伸びていてもよい。不純物(液体でも固体でもよい)が、この供給ラインを通して導波管に導入されると、不純物は導波管の内部でTEモード電界と相互作用をする。この相互作用によって、不純物は気化されイオン化して、プラズマ放電を発生する。供給ラインを通じて導波管に導入される不純物のほかに、必要に応じて、ナトリウムの気体を導入し、プラズマ放電を始動または維持してもよい。
【0020】
上に示したように、プラズマ・インジェクターの空洞は誘電体が充填されているので、時々同調をとることが必要である。詳細に説明すると、この空洞は、セラミックで裏打ちされ、望ましくは複数の円板で占められている金属の円筒を含む。同調をとる必要がある場合の1つの方法は、空洞に円板を選択的に挿入することであり、この方法は、空洞の長さを変えるために使用できるので、空洞内のマイクロ波の共振条件を維持することができる。当業者には判るとおり、空洞を誘電体で充填するのではなく、導波管より長い直径の空洞を作って、本発明と同じ目的を達成してもよい。空洞の同調をとって、空洞内の共振条件を維持する別の方法は、発電器からのマイクロ波のエネルギーを変えることと、気化してイオン化するときの不純物の液量を変えることを含んでいる。
【0021】
【発明の実施の形態】
発明と共にその構造と動作に関する本発明の新しい機能は、添付の説明に関連して作成された添付の図面から最も良く理解できるであろう。同じ参照記号は同じ部品を示している。
【0022】
最初に図1を参照すると、プラズマを処理するシステムが示されており全体として10で示されている。システム10には、プラズマが処理されるプラズマ用空洞14と液体が流れるように(in fluid communication)取付けまたは接続されたプラズマ・インジェクター(トーチ)12が含まれている。本発明によれば、プラズマ・インジェクター12は、プラズマ用空洞14に直接取付けられている導波管16を含み、導波管16は、導波管16がプラズマ用空洞14と空洞18の間に置かれるように配置された空洞18を含む。更にインジェクター12は端板20を含んでおり、この端板は、空洞18が導波管16と端板20の間にあるように配置されている。
【0023】
更に図1を参照すると、システム10は、プラズマ・インジェクター12を通る供給ライン24に取付けられた不純物供給源22を含む。プラズマ・インジェクター12を通過した後、供給ライン24は、プラズマ用空洞14と液体が流れるように接続される。図1は、マイクロ波電源26がライン28を介して空洞18と接続されていることを示す。
【0024】
更に詳細には、図2は、長さが「l」で、中空のほぼ円筒形の壁30によって導波管16が確定されていることを示す。図示のとおり、壁30の一端はプラズマ用空洞14のインジェクション・ポート32に取付けられている。更に壁30がインジェクション・ポート32に形成された開口部(aperture)34を囲んでいるので、導波管16はプラズマ用空洞14と液体が流れるように接続される。重要なことは、導波管16が、選択された遮断マイクロ波として働くように、長さ「l」が遮断波長の寸法になっていることである。導波管16と空洞18は長手軸36を定義しており、図示のとおり、導波管16と空洞18は、長手軸36の軸線が一致するように揃えられている。
【0025】
更に図2を参照すると、空洞18は、長さが「h」でほぼ円筒形の金属壁38で形成されていることが判るであろう。本発明に意図されているように、空洞18の長さ「h」と半径「a」は、空洞18に共振マイクロ波を設定するように選択されている。望ましくは、金属壁38には、空洞18で熱損失が生じないように金属壁38を保護するセラミック・ライニング40がある。更にプラズマ・インジェクター12の空洞18は複数の円板42を含み、円板42a、42bはその代表例である。特に円板42は、それぞれに穴が形成されており、その穴を通って供給ライン24が空洞18に入り選択的に挿入され、長さ「h」を変えて空洞18の共振条件を維持する。
【0026】
図2に示すように、円板42は、一般に平らであり、供給ライン24に対してほぼ垂直に向いているので、長手軸36に対しても垂直である。重要なことは、空洞18が誘電体で充填されるように、円板42が空洞18を占めていることである。本発明の目的のためには、円板42は適切な誘電体材料でつくられていればよく、この誘電体材料の形状の代替実施例は、空洞18が効果的に誘電体で充填される限り可能性がある。
【0027】
プラズマ・インジェクター12が動作する場合、マイクロ波電源26を起動して空洞18内に共振マイクロ波(図示せず)を設定する。重要なことは、共振マイクロ波が確定されて電界44を発生すると、この電界が導波管16に入ることである。本発明の目的のためには、この電界44は方位角
【外3】
Figure 0003738181
があり、普通、当業者にはTEモードと呼ばれる種類の横電界である。より明確に説明すると、図2を参照することにより、電界44のTEモードに対し、導波管16の長手軸36と壁30の間のほぼ中間まで伸びている半径のところで最大電界強度が得られる。半径が「a」の導波管16の場合、電界44のこの最大強度は、長手軸36から約a/2離れたところにある。TEモードの電界44は、壁30のところと長手軸36のところで最小強度になるはずである。したがって、図示のように、TEモードの電界44は、中心領域46と外側領域48の双方を定義するように導波管16内で構成されている。明確には、図示のように、外側領域48が導波管16の壁30と電界44の間にあり、中心領域46は長手軸36を囲むとともに長手軸36に沿って伸びている。TEモードの電界44から得られる重要な結果は、中心領域46が導波管16の壁30から離れていることである。
【0028】
導波管16でTEモードの電界44が確定すると、供給ライン24を介して不純物50が導波管16に導入される。本発明に意図されているように、不純物50は屈折性材料でもよく、固体でも液状でもよい。この他、希望に応じて、ナトリウム気体52など、気体の蒸気(gaseous vapor)を単体で、または不純物50とともに、供給ライン24を介して導入してもよい。望ましくは、供給ライン24を介して、より揮発性の高いナトリウムの気体52を最初に導波管16に導入する。これは、イオン化させる処理を開始する目的で実行される。ナトリウム気体52が最初にイオン化されていると、プラズマ放電54を発生する後続のイオンのために必要となる非常に高い(3000K以上の)温度を発生する基礎がつくられる。
【0029】
本発明の重要な態様は、TE電界44の構成に起因してナトリウム気体52と不純物50双方のイオンが主として中心領域46で発生する。したがって、このイオン化を伴う高熱の負荷は、壁30から離れている。更に中心領域46により、プラズマ放電54が軸からいろいろな方向にはずれることを防止する際のプラズマ放電54の安定性が配慮されている。
【0030】
不純物50のイオン化が開始してしまうと、供給ライン24を介し、必要に応じてナトリウム気体52を追加導入して、導波管16内のイオン化処理を維持する。いずれにしても、導波管16で発生して得られたプラズマ放電54は、後の処理のために開口部34を介してプラズマ用空洞14に移る。上に示したように、共振マイクロ波を設定するために空洞18の同調をとることは、いくつかの方法で達成される。その1つとして、空洞18の長さ「h」を変えてもよい。これを実行するためには、空洞18の誘電体の負荷に、ほかの円板42を加えてもよい。また必要に応じて、不純物50とナトリウム気体52に水(図示せず)を加えてもよい。このように、当業者には判るように、空洞18で確定した共振マイクロ波が、導波管16で適切なTEモード電界44を確定するように、空洞18の同調をとってもよい。
【0031】
空洞18の同調をとることのほかに、マイクロ波がプラズマ用空洞14に伝搬することを防止するために、導波管16が遮断波長を確定することは、本発明の重要な態様である。したがって、空洞18の共振マイクロ波、導波管16のTEモード電界44および導波管16に閉じ込められたマイクロ波の遮断波長が調和するように、マイクロ波電源26を調整する必要がある。
【0032】
ここに示し詳細に開示した特定のプラズマ・インジェクターは、説明する前に目的を明確にして利点を提供しているが、本発明の現時点での好適実施例を示しているに過ぎず、添付の特許請求の範囲に記述されていること以外に、ここに示した構成や設計の詳細に対してはいかなる限定も考えていないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ・インジェクターを使用するシステムの透視図。
【図2】図1の線2−2に沿って見た本発明のプラズマ・インジェクターの断面図。
【符号の説明】
10 システム
12 プラズマ・インジェクター
14 プラズマ用空洞
16 導波管
18 空洞
20 端板
22 不純物供給源
24 供給ライン
26 マイクロ波電源
28 ライン
30 壁
32 インジェクション・ポート
34 開口部
36 長手軸
38 金属壁
40 セラミック・ライニング
42、42a、42b 円板
44 TEモード電界
46 中心領域
48 外側領域
50 不純物
52 ナトリウム気体
54 プラズマ放電

Claims (5)

  1. プラズマ放電を生成するプラズマ・インジェクターにおいて、
    中空のほぼ円筒形の導波管を有し、該導波管は長手軸を定め、かつ所定の遮断波長を確定するような寸法でつくられ、
    ほぼ円筒形状空洞を有し、該円筒形状空洞の内面にわたり耐熱材料を張りつけ、該耐熱材料で囲まれた空洞内部は誘電体で充填され、かつ前記導波管とほぼ軸線を一致させて前記導波管に取り付け、
    前記円筒形状空洞に接続され、前記円筒形状空洞内で共振マイクロ波を発生し、前記導波管のTEモード電界を確定するマイクロ波発電器を有し、前記マイクロ波は前記遮断波長以下の波長を有し、前記導波管を介して前記マイクロ波の伝播を防止し、
    前記導波管に不純物を導入するための前記誘電体を貫通した供給ラインを有し、該供給ラインを通して供給された前記不純物は前記導波管の内部で前記TEモードの電界と反応し、前記不純物を気化してプラズマ放電を生成する、
    ことを備えたプラズマ・インジェクター。
  2. 請求項1記載のプラズマ・インジェクターにおいて、前記円筒形状空洞に充填される誘電体材料を更に含むプラズマ・インジェクター。
  3. 請求項1記載のプラズマ・インジェクターにおいて、前記マイクロ波発電器からのマイクロ波のエネルギーを変えて、前記円筒形状空洞内の前記共振条件を維持する手段を更に含むプラズマ・インジェクター。
  4. プラズマ放電を生成するプラズマ・インジェクターにおいて、
    遮断波長を確定するような寸法でつくられた導波管を有し、
    空洞の内面にわたり耐熱材料を張りつけ、かつ該耐熱材料で囲まれた空洞内に誘電体を充填して共振マイクロ波を設定する手段を有し、前記空洞は前記導波管と接続され、前記空洞内の前記共振マイクロ波を前記導波管内のTEモード電界に変換し、
    前記導波管に不純物を導入するための前記誘電体を貫通した手段を有し、該手段を通して供給される前記不純物は前記導波管内で前記TEモード電界と反応して前記不純物を気化させ、プラズマ放電を生成する、ことを備えたプラズマ・インジェクター。
  5. 請求項4記載のプラズマ・インジェクターにおいて、前記導波管はほぼ円筒形であって長手軸を定め、前記空洞はほぼ円筒形状であり、かつ前記導波管と軸線が一致し、前記導入する手段は供給ラインであり、該供給ラインは前記空洞を通り、かつ、ほぼ前記軸に沿って配置されているプラズマ・インジェクター。
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