JP3734535B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、筆記具の中間部を指で操作して回す時に、容易に回すことが可能な筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近ごろ、筆記具の中間部を指で操作してプロペラのように筆記具を回転させることが大流行している。特に予備校生の間では、筆記具を指で回転させると集中力が増すという考えから、多数の人が授業中に筆記具を回している。
しかし、従来の筆記具においては、指で操作し易い構成にし、容易に回転できることを目的とした筆記具は見当たらなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、指で操作して筆記具を回そうとした場合、大変熟練が必要であるとともに、連続して回転させることは極めて困難であった。
本発明は、上記課題を解消し簡単にかつだれでも回すことが可能な筆記具を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、筆記具の全長のほぼ中間に重心を設定し、かつ、中間部を両端部に比べて細径に構成するとともに、中間部に比べて両端部を重く構成し、筆記具の中間部を指で操作して回転する場合に容易に回転できるように構成したものである。
【0005】
【実施例】
本発明の実施例を図1および図2により説明する。この実施例においては、筆記具をノック式シャープペンシルで説明する。まず、中間部1Aが両端部より細径に形成された軸筒1の先端部に口金2を螺合する。該口金2は黄銅をクロームメッキにより表面処理して作製され、かなりの重量を有している。口金2および軸筒1内には、従来のノック式シャープペンシルと同様のチャック3、締リング4および芯タンク5等からなる機構部が内蔵される。更に、前記軸筒1の後端部に頭冠6が接着あるいは圧入等により固着される。該頭冠6は黄銅をクロームメッキにより表面処理して作製され、口金2と同様にかなりの重量を有している。従って、このノック式シャープペンシルは中間部に比べて両端部がかなり重く構成されている。尚、ノック式シャープペンシルの重心は全長のほぼ中間に設定され、軸筒1の細径に形成された中間部1Aと一致している。前記軸筒1の後端と頭冠6によりクリップ7のリング状の固定部7Aが挾持される。軸筒1の後端部には切欠部1Bが形成されるとともに、その切欠部1Bにわずか隆起した突部1Cが形成される。この軸筒1の突部1Cに前記クリップ7の挾持片7Bが圧接され、クリップ7が軸筒1の表面より極力突出しないように構成される。尚、この実施例のノック式シャープペンシルにおいては、回転中に誤って落としても故障したり芯タンク5内に収納された芯8が折れないように数々の工夫が施されている。まず、口金2の先端2Aは、肉厚が0.3mm以上とかなり厚く形成され、しかも略円錐形に形成されて、落下して床に当接しても口金2の先端2Aが曲がったり破損したりしにくい形状となっている。また、チャック3の後部に圧入され芯タンク5と連結する連結具9、消しゴム10を保持し芯タンク5と連結される消しゴム支え11は、それぞれ軸筒1の内孔1Dと頭冠6の内孔6Aに摺動可能な範囲ですき間を少なくしてガイドされ、落下時の衝撃が極力少なくなるように設定されている。更に、パイプ状の芯タンク5は、ポリプロピレン、ポリエチレンあるいはエラストマー等の軟質合成樹脂で形成され、やはり落下時の衝撃を吸収する。従って、芯タンク5に収納されている芯8の折損は防止される。
【0006】
上記実施例のノック式シャープペンシルを回転するには、重心部分、つまり軸筒1の中間部1Aを複数の指で保持して回転させる。この時、軸筒1の中間部1Aが細径になっているので大変回転させやすい。その上、ノック式シャープペンシルの両端部を中心部に比べて重く構成することにより、回転させた時に遠心力が増して高速で回転させることができる。しかもクリップ7が突出していないので回転時にクリップ7が指に当たる恐れもなく、大変操作し易い。
また、万が一ノック式シャープペンシルを床に落としても、口金2の先端2Aが強化されているので破損する心配はない。その上、芯タンク5内の芯8も衝撃を吸収する構造となっているので折損する恐れがない。
【0007】
図3および図4は本発明の他の実施例を示したものである。図3は、口金102内に摺動可能な芯ガイド12を内蔵し、該芯ガイド12を口金102内に没入させ芯ガイド12を保護した状態を示すものである。図4は、芯ガイド12を口金102より突出した筆記状態を示すものである。
【0008】
この実施例においては、芯ガイド12が口金102内に没入するので、ノック式シャープペンシルを床に落としても、芯ガイド12の先端が破損する恐れはない。
【0009】
軸筒より突出しないで容易にクリップを服のポケット等に挾持する構成としては、図5および図6に示した実施例が考えられる。クリップ107の固定部107Aを支点としてクリップ107を撓み可能に構成し、かつクリップ107の後端部にわずか隆起した押圧部107Cを形成する。また、頭冠106に凹部106Bを形成し、該凹部106Bが前記クリップ107の押圧部107C内側に位置し、クリップ107の押圧部107C内側と頭冠106の凹部106Bとの間に適宜のすき間を構成する。従って、図7に示したように押圧部107Cを押すことにより固定部107Aを支点として挾持片107Bが開き、容易に服のポケット等に挾持できる。
【0010】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、軸筒内に内蔵される機構部は、連結具、芯タンクおよび消しゴム支えを一部品で構成しても何ら問題は生じない。更に、ノック式シャープペンシルの機構部は従来使われている種々のものが利用可能である。
【0011】
また、予備校における授業中に集中力を増すために回す筆記具としては、使用頻度を考えるとノック式シャープペンシルが一番好ましいが、本発明の筆記具はノック式シャープペンシルに限定されるものではなく、ボールペン、サインペン等種々の筆記具が考えられる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の筆記具は全長のほぼ中間に重心を設定し、かつ、中間部を両端部に比べて細径に構成するとともに、中間部に比べて両端部を重く構成し、筆記具の中間部を指で操作して容易に回転できる構成にしたことを特長とする。
このことにより筆記具を、全長のほぼ中間を指で操作して容易に回転させることが可能となるとともに、連続してかつ素早く回転することが可能となる効果が奏せられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す主要部断面図である。
【図4】図3の実施例の芯ガイドを突出した状態を示す主要部断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す主要部断面図である。
【図6】図5のB−B線を示す断面図である。
【図7】図5の実施例のクリップを開いた状態を示す主要部断面図である。
【符号の説明】
1 軸筒
1A 軸筒1の中間部
1B 軸筒1の切欠部
2 口金
2A 口金2の先端
3 チャック
4 締リング
5 芯タンク
7 クリップ
7B クリップ7の挾持片
102 口金
107 軸筒
107B クリップ107の挾持片
Claims (3)
- 筆記具の全長のほぼ中間に重心を設定し、かつ、中間部を両端部に比べて細径に構成するとともに、中間部に比べて両端部を重く構成し、筆記具の中間部を指で操作して回転する場合に容易に回転できるように構成したことを特徴とする筆記具。
- 軸筒と、軸筒の前部に設けた口金と、口金および軸筒内に設けられ、チャック、締リングおよび芯タンク等からなる機構部によりノック式シャープペンシルを構成し、金属製で作製した口金の先端肉厚を0.3mm以上に構成したことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
- 筆記具を構成する軸筒の後部に切欠部を形成し、該切欠部にクリップの挟持片を配置することにより軸筒からのクリップの突出を少なくしたことを特徴とする請求項1または2記載の筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20916095A JP3734535B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20916095A JP3734535B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 筆記具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0939470A JPH0939470A (ja) | 1997-02-10 |
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Family
ID=16568322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20916095A Expired - Lifetime JP3734535B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
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-
1995
- 1995-07-25 JP JP20916095A patent/JP3734535B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPH0939470A (ja) | 1997-02-10 |
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