JP3733634B2 - Method for producing optically active oxepin derivative - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の製法は、光学活性オキセピン誘導体の新規な製法に関する。
前述の光学活性オキセピン誘導体は、例えば医薬、とりわけ抗アレルギ−薬および抗炎症薬として有用である(WO 94/19345号公報参照)。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学活性オキセピン誘導体を製造する方法としては、以下に示す方法がある。
▲1▼WO 94/19345号公報には、光学分割剤として、(1S)−(+)カンファ−スルホン酸または(1R)−(−)カンファ−スルホン酸を用いて、光学分割を行う方法が開示されている。この方法▲1▼は、ジアストレマ−塩の結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得るものであり、不必要な光学異性体は廃棄する必要があるのみならず、高純度の光学活性体を得るためには、一旦不要な光学活性体をジアストレマ−塩として除き、有用な光学活性体を濃縮させてから光学分割を行う必要がある点で工業的に満足する方法ではなかった。
【0003】
▲2▼また、一般的に光学活性スルホン酸以外の、他の光学活性酸や塩基を利用して光学分割を行うことも可能であるが、この方法▲2▼は、ジアストレマ−塩の結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得るものであり、不必要な光学異性体は廃棄する必要がある点で工業的に満足する方法ではなかった。
【0004】
従って、公知の製法▲1▼、▲2▼のいずれもが光学活性オキセピン誘導体を得る方法としては、不満があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、前記の公知の製法における問題点を改良すべく、特に廃棄されていた不必要な光学異性体も有効に利用する点や、煩雑な光学分割法を回避する点について鋭意検討した結果、光学活性スルホン酸とラセミ体のオキセピン誘導体とを有機溶媒中で加熱して反応させた場合、前記のような不必要な光学異性体を廃棄したり、煩雑な光学分割法を必要とせず、収率よく光学活性オキセピン誘導体が得られることを見出して本発明を完成させた。
【0006】
本発明の製法を用いることにより、通常の光学分割では理論的には一方の光学活性体の収率は50%を越えることはできないが、ラセミ体より90%程度の収率で一方の光学活性体を得ることができる。
その結果、通常では廃棄するか、煩雑なラセミ化工程を経て再利用するしかなかった不用な光学異性体を生成することなく、高価なラセミ体を単純な操作で全て有用な光学活性体として利用できることが可能になった。
【0007】
従って、本発明は、光学活性スルホン酸とラセミ体のオキセピン誘導体とを有機溶媒中で加熱することにより、容易に収率よく光学活性オキセピン誘導体を製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、同一または異なって、ハロゲン原子または水素原子を示すが、全てが同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸素原子または硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示す)で表されるオキセピン誘導体のラセミ体と光学活性スルホン酸とを有機溶媒中で加熱することを特徴とする、光学活性オキセピン誘導体の製法に関する。
【0011】
上記本発明の製法の好ましい様態は以下のとおりである。
1)有機溶媒がアセトニトリルである、上記光学活性オキセピン誘導体の製法。
2)光学活性スルホン酸が、(1S)−(+)カンファ−スルホン酸または(1R)−(−)カンファ−スルホン酸である、上記光学活性オキセピン誘導体の製法。
【0012】
【発明の実施の形態】
【0013】
本発明の製法は、例えば以下に示すような
反応式(1)
【0014】
【化3】
【0015】
で表すことができる。
【0016】
本発明の製法において使用する一般式(I)で表されるオキセピン誘導体〔以下化合物(I)ともいう〕におけるR1 、R2 、R3 およびR4 は、同一または異なって、ハロゲン原子又は水素原子を示す。
【0017】
化合物(I)におけるR1 、R2 、R3 およびR4 においてハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ−ド原子を挙げることができ、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。
化合物(I)におけるXは、酸素原子、硫黄原子を示し、好ましくは硫黄原子である。
【0018】
化合物(I)におけるnは、1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4である。
【0019】
このような置換基を持つ一般式(I)で表されるオキセピン誘導体の具体例としては、例えば11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(2−カルボキシメチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(2−カルボキシメチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−(ω−カルボキシアルキルチオ)−2−(ハロゲン化キノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン類、
【0020】
11−(2−カルボキシエトキシ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(2−カルボキシエトキシ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(カルボキシメトキシ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、
11−(カルボキシメトキシ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−(ω−カルボキシアルコキシ)−2−(ハロゲン化キノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン類を挙げることができ、
【0021】
好ましくは、11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンであり、
より好ましくは11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンである。
【0022】
本発明の製法において使用される光学活性スルホン酸の具体例としては、10−カンファ−スルホン酸が好ましい。10−カンファ−スルホン酸の光学活性体の使用は、得ようとする前記の一般式(I)で表されるオキセピン誘導体の光学異性体によって決定される。例えば(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを用いて、(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを目的とする場合には、(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸1水和物が用いられる。
【0023】
また実施例2に示すように、原料が得ようとする光学異性体と反対の光学異性体であっても、本法は有効であり、得られる光学異性体は原料がラセミ体、光学活性体を問わず、使用するカンファ−スルホン酸の光学活性体によって決定される。
【0024】
本発明の製法において使用される光学活性スルホン酸の使用量は、通常等モルを使用する。等モル以上使用しても効果は変わらず、等モル以下では、使用した光学活性スルホン酸と同モルの光学活性オキセピンしか得られない。従ってその使用量は、一般式(I)で表わされるオキセピン誘導体1モルに対して0.8〜1.2モルの割合となる量であればよく、0.95モル〜1.1モルの割合となる量が好ましい。
【0025】
本発明の製法において使用される有機溶媒としては、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系有機溶媒、エ−テル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジオキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどの塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶媒などを挙げることができ、好ましくはニトリル系有機溶媒であり、特に好ましくはアセトニトリルである。
【0026】
本発明の製法において使用される有機溶媒の使用量については、特に制限はないが、一般式(I)で表されるオキセピン誘導体1gに対して、通常0.5ml〜1000mlの割合となる量であれば良く、1ml〜100mlの割合となる量が好ましい。
【0027】
本発明の製法において反応温度は、主として使用する有機溶媒によって決定さられるが、通常45℃〜200℃の範囲であればよく、好ましくは50℃〜120℃の範囲であり、特に好ましくは60℃〜100℃の範囲である。
【0028】
本発明の製法において反応時間は、目的とする光学活性体の光学純度や、反応温度により異なるが、光学活性純度90%以上を目的とする場合は、通常1時間〜10時間、好ましくは3時間〜6時間である。
【0029】
当然の事ながら、得られる光学活性オキセピン誘導体の光学純度は使用するカンファ−スルホン酸の光学純度により決定される。従って、光学純度の高いカンファ−スルホン酸の使用が必須条件である。
【0030】
本発明の製法において、生成した光学活性オキセピン誘導体を含む反応混合物から該目的化合物を得る方法は、通常の個液分離操作、弱酸塩の分解操作およびpH調節による晶出操作を組み合わせて行えばよく、例えば▲1▼濾過して個液分離し、▲2▼得られた光学活性オキセピン誘導体のカンファ−スルホン酸塩を有機溶媒に溶解し、アルカリ性物質を加えて加熱することによりカンファ−スルホン酸塩を分解し、▲3▼酸性物質を加えてpHを調整することにより、晶出させるという方法で該目的化合物を得ることが好ましい。
【0031】
弱酸の分解操作において、カンファ−スルホン酸塩を分解する際に用いる有機溶媒としては、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系有機溶媒、エ−テル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジオキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどの塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶媒、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ルなどのアルコ−ル系有機溶媒などを挙げることができ、好ましくはニトリル系有機溶媒、エ−テル系有機溶媒、アルコ−ル系有機溶媒およびこれらの混合溶媒である。
【0032】
弱酸の分解操作において、カンファ−スルホン酸塩を分解する際に用いるアルカリ性物質としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物類、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジンなどの有機アミン類を挙げることができる。
晶出操作において、pHを調整する際に用いる酸性物質としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸類、酢酸などの有機酸類を挙げることができる。この際のpHは、目的化合物の酸性度によって決定されるが、通常はpH4〜6.5に調整すればよい。
【0033】
この様にして得られた目的化合物の光学純度は、通常、カンファ−スルホン酸塩の状態の光学純度より高く、本発明の製法を用いれば99%以上の光学純度の目的化合物を得ることも容易である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、前記一般式(I)で表される光学活性オキセピン誘導体のラセミ体と光学活性スルホン酸を有機溶媒中で加熱しつつ、反応させることにより、収率よく目的化合物である光学活性オキセピン誘導体を得ることができる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、理論的に明白である実施例の鏡像体を使用する場合も含まれる。実施例および比較例における、液体クロマトグラフィ−(以下HPLCともいう)の分析条件は以下の通りである。
【0036】
液体クロマトグラフィ−の分析条件
カラム;ES−OVM 4.6mmIDx150mmL
溶離液;20mMリン酸二水素カリウム水溶液:アセトニトリル
=7:3(容量)
流速;1.4ml/min
検出波長;254nm
カラム温度;20℃
【0037】
なお、実施例で使用した光学活性カンファ−スルホン酸1水和物(アルドリッチ社又は米山薬品社製、表示光学純度=なし)は、市販の試薬をそのまま使用した。
【0038】
実施例1
(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン6.00Kg(11.8mol)と(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸1水和物2.95Kg(11.8mol)とを、アセトニトリル162リットルに溶解し、アセトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液を、内部温度80℃で8時間攪拌して反応させた。
【0039】
得られた反応溶液(1)を冷却し、生成した黄色固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル20リットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンのカンファ−スルホン酸塩8.47Kgを得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=97%〕
HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の(+)体の光学純度は96%であった。
【0040】
上記オキセピン誘導体のカンファ−スルホン酸塩8.47Kgをテトラヒドロフラン(以下THFともいう)16.8リットルに溶解し、THF溶液を得た。得られたTHF溶液にトリエチルアミン1.27Kgを加えて攪拌し、さらにエタノ−ル67.2リットルを加えた後、黄色固体が溶解するまで30分間加熱還流して反応させた。
【0041】
得られた反応溶液(2)を、室温(20℃)まで冷却し、酢酸を加えて反応溶液のpHを6に調整した。pH調整後、5℃に冷却し、30分間攪拌した。析出した無色結晶を濾取し、エタノ−ル10リットルで洗浄し、減圧乾燥して(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン5,43Kg(10.65mol、光学純度100%)を得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=90%〕
【0042】
実施例2
(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン1.02g(2mmol)と(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸1水和物0.50g(2mmol)とを、アセトニトリル27.5ミリリットルに溶解し、アセトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液を、内部温度80℃で6.5時間攪拌して反応させた。
【0043】
得られた反応溶液を冷却し、生成した黄色固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル10ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄色固体の(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンのカンファ−スルホン酸塩1.40gを得た。〔(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=94%〕
HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の(−)体の光学純度は94.9%であった。
【0044】
実施例3
(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン0.98g(2mmol)と(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸1水和物0.50g(2mmol)とを、アセトニトリル26.5ミリリットルに溶解し、アセトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液を、内部温度80℃で6時間攪拌して反応させた。
【0045】
得られた反応溶液を冷却し、生成した黄色固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル10ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンのカンファ−スルホン酸塩1.35gを得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=93.3%〕
HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の(+)体の光学純度は92.1%であった。
【0046】
比較例1
(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン1.40Kg(2.75mol)をジメチルホルムアミド12.2リットルに溶解した後、濾過してジメチルホルムアミド溶液を得た。得られたジメチルホルムアミド溶液に、アセトニトリル25.2リットルを加え、さらに(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸1水和物309g(1.23mol)を加え、室温(20℃)で5時間攪拌して反応させた。
【0047】
得られた反応溶液(1)を濾過し、黄色結晶として(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンの(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸塩を812g(乾燥後)得た。
HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の(−)体の光学純度は76%であった。
【0048】
(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンを主として含む前記濾液に、(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸1水和物309g(1.23mol)を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0049】
得られた反応溶液(2)より、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を、アセトニトリルとジメチルホルムアミドとの当容量混合溶液3リットル、続いてエ−テル6リットルで洗浄した。洗浄済黄色結晶を風乾し、黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンの(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸塩788gを得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=43%〕
HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の(−)体の光学純度は95%であった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The production method of the present invention relates to a novel production method of an optically active oxepin derivative.
The above-mentioned optically active oxepin derivatives are useful, for example, as pharmaceuticals, especially as antiallergic drugs and anti-inflammatory drugs (see WO 94/19345).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, methods for producing optically active oxepin derivatives include the following methods.
(1) WO 94/19345 discloses a method for performing optical resolution using (1S)-(+) camphor-sulfonic acid or (1R)-(-) camphor-sulfonic acid as an optical resolution agent. It is disclosed. This method {circle around (1)} is to obtain an optically active substance by utilizing the difference in solubility of crystals of diastremer salt. Unnecessary optical isomers need to be discarded as well as high-purity optically active substance. In order to obtain the compound, it was not an industrially satisfactory method in that unnecessary optically active substances were once removed as diastremer salts, and useful optically active substances were concentrated before optical resolution.
[0003]
(2) In addition, it is generally possible to carry out optical resolution using other optically active acids or bases other than optically active sulfonic acid, but this method (2) can be used for diastremer salt crystals. The optically active form is obtained by utilizing the difference in solubility, and unnecessary optical isomers are not industrially satisfactory in that they need to be discarded.
[0004]
Therefore, any of the known production methods (1) and (2) was unsatisfactory as a method for obtaining an optically active oxepin derivative.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In order to improve the problems in the above-mentioned known production methods, the present inventors have intensively studied the point of effectively using unnecessary optical isomers that have been discarded, and avoiding complicated optical resolution methods. As a result, when the optically active sulfonic acid and the racemic oxepin derivative were reacted by heating in an organic solvent, unnecessary optical isomers such as those described above were discarded or a complicated optical resolution method was required. Thus, the present invention was completed by finding that an optically active oxepin derivative was obtained with good yield.
[0006]
By using the production method of the present invention, the yield of one optically active substance cannot theoretically exceed 50% by ordinary optical resolution, but one optically active substance is produced in a yield of about 90% from the racemic body. You can get a body.
As a result, expensive racemates can all be used as useful optically active substances with a simple operation, without producing unnecessary optical isomers that usually have to be discarded or reused through complicated racemization processes. It became possible to do it.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for easily producing an optically active oxepin derivative with good yield by heating an optically active sulfonic acid and a racemic oxepin derivative in an organic solvent.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to general formula (I)
[0009]
[Chemical 2]
[0010]
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are the same or different and each represents a halogen atom or a hydrogen atom, but not all represent a hydrogen atom at the same time, and X represents an oxygen atom or a sulfur atom. And an optically active sulfonic acid is heated in an organic solvent. A method for producing an optically active oxepin derivative, wherein n represents an integer of 1 to 6).
[0011]
Preferred embodiments of the production method of the present invention are as follows.
1) The manufacturing method of the said optically active oxepin derivative whose organic solvent is acetonitrile.
2) The manufacturing method of the said optically active oxepin derivative whose optically active sulfonic acid is (1S)-(+) camphor-sulfonic acid or (1R)-(-) camphor-sulfonic acid.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[0013]
The production method of the present invention is, for example, a reaction formula (1) as shown below.
[0014]
[Chemical 3]
[0015]
It can be expressed as
[0016]
R 1 , R 2 , R 3 and R 4 in the oxepin derivative represented by the general formula (I) used in the production method of the present invention (hereinafter also referred to as compound (I)) are the same or different and are each a halogen atom or hydrogen Indicates an atom.
[0017]
Examples of the halogen atom in R 1 , R 2 , R 3 and R 4 in the compound (I) include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom and an iodine atom, preferably a fluorine atom and a chlorine atom. is there.
X in compound (I) represents an oxygen atom or a sulfur atom, preferably a sulfur atom.
[0018]
N in the compound (I) represents an integer of 1 to 6, preferably 1 to 4.
[0019]
Specific examples of the oxepin derivative represented by the general formula (I) having such a substituent include, for example, 11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl). ) Methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (2-carboxymethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (ω-carboxyalkylthio) -2- (halogen) such as 11- (2-carboxymethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin Quinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepins,
[0020]
11- (2-carboxyethoxy) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (2-carboxyethoxy) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (carboxymethoxy) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
11- (ω-carboxyalkoxy) -2- (halogenated quinoline) such as 11- (carboxymethoxy) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin -2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin,
[0021]
Preferably, 11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin, 11- (2-carboxy Ethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin;
More preferred is 11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin.
[0022]
As a specific example of the optically active sulfonic acid used in the production method of the present invention, 10-camphor-sulfonic acid is preferable. The use of an optically active form of 10-camphor-sulfonic acid is determined by the optical isomer of the oxepin derivative represented by the general formula (I) to be obtained. For example, using (±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin, (+)-11 When-(2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrobenz [b, e] oxepin is intended, (1R)-(-) -Camphor-sulfonic acid monohydrate is used.
[0023]
Further, as shown in Example 2, this method is effective even when the raw material is an optical isomer opposite to the optical isomer to be obtained, and the obtained optical isomer is a racemic or optically active material. Irrespective of the optically active form of camphor-sulfonic acid used.
[0024]
The amount of the optically active sulfonic acid used in the production method of the present invention is usually equimolar. Even if it is used in an equimolar amount or more, the effect does not change, and if it is equimolar or less, only the optically active oxepin in the same mole as the optically active sulfonic acid used can be obtained. Therefore, the amount used may be an amount that is a ratio of 0.8 to 1.2 mol per mol of the oxepin derivative represented by the general formula (I), and a ratio of 0.95 mol to 1.1 mol Is preferred.
[0025]
Examples of the organic solvent used in the production method of the present invention include nitrile organic solvents such as acetonitrile, propionitrile and benzonitrile, ethers such as ether, tetrahydrofuran, diisopropyl ether, dibutyl ether and dioxane. Organic solvents, amide organic solvents such as dimethylformamide and dimethylacetamide, chlorinated organic solvents such as dichloromethane, dichloroethane and chlorobenzene, and aromatic hydrocarbon organic solvents such as benzene, toluene and xylene. Is a nitrile organic solvent, particularly preferably acetonitrile.
[0026]
Although there is no restriction | limiting in particular about the usage-amount of the organic solvent used in the manufacturing method of this invention, In the quantity used as the ratio of 0.5 ml-1000 ml normally with respect to 1 g of oxepin derivatives represented by general formula (I). What is necessary is just to have an amount of 1 ml to 100 ml.
[0027]
In the production method of the present invention, the reaction temperature is mainly determined by the organic solvent to be used, but it may usually be in the range of 45 ° C to 200 ° C, preferably in the range of 50 ° C to 120 ° C, particularly preferably 60 ° C. It is the range of -100 degreeC.
[0028]
In the production method of the present invention, the reaction time varies depending on the optical purity of the target optically active substance and the reaction temperature. When the optically active purity is 90% or more, the reaction time is usually 1 hour to 10 hours, preferably 3 hours. ~ 6 hours.
[0029]
Naturally, the optical purity of the obtained optically active oxepin derivative is determined by the optical purity of camphor-sulfonic acid used. Therefore, the use of camphor-sulfonic acid with high optical purity is an essential condition.
[0030]
In the production method of the present invention, the method for obtaining the target compound from the reaction mixture containing the produced optically active oxepin derivative may be carried out by a combination of ordinary individual liquid separation operation, weak acid salt decomposition operation and crystallization operation by pH adjustment. For example, (1) filtration and individual liquid separation are performed, and (2) the obtained optically active oxepin derivative camphor-sulfonate is dissolved in an organic solvent, an alkaline substance is added and heated to heat the camphor-sulfonate. It is preferable to obtain the target compound by a method of decomposing and crystallizing by adding (3) an acidic substance and adjusting the pH.
[0031]
Examples of organic solvents used for decomposing camphor-sulfonate in the weak acid decomposition operation include nitrile organic solvents such as acetonitrile, propionitrile, and benzonitrile, ether, tetrahydrofuran, diisopropyl ether, and dibutyl ether. -Ether organic solvents such as tellurium and dioxane; Amido organic solvents such as dimethylformamide and dimethylacetamide; Chlorine organic solvents such as dichloromethane, dichloroethane and chlorobenzene; Aromatic hydrocarbon organics such as benzene, toluene and xylene Examples include solvents, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, butanol, and other alcohol organic solvents, preferably nitrile organic solvents, ether organic solvents, Alcohol organic solvents and these It is a mixed solvent.
[0032]
Examples of the alkaline substance used for decomposing camphor-sulfonate in the weak acid decomposition operation include alkali metal hydroxides such as potassium hydroxide and sodium hydroxide, triethylamine, tributylamine, pyridine, picoline, lutidine, Mention may be made of organic amines such as collidine.
Examples of the acidic substance used for adjusting the pH in the crystallization operation include mineral acids such as sulfuric acid, hydrochloric acid and nitric acid, and organic acids such as acetic acid. The pH at this time is determined by the acidity of the target compound, but is usually adjusted to pH 4 to 6.5.
[0033]
The optical purity of the target compound thus obtained is usually higher than the optical purity in the state of camphor-sulfonate, and it is easy to obtain the target compound with an optical purity of 99% or more by using the production method of the present invention. It is.
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, an optical compound which is a target compound in a high yield can be obtained by reacting a racemate of the optically active oxepin derivative represented by the general formula (I) with an optically active sulfonic acid while heating in an organic solvent. An active oxepin derivative can be obtained.
[0035]
【Example】
The present invention will be described in more detail with reference to the following examples, but the scope of the present invention is not limited to these examples. It also includes the case of using an enantiomer of an embodiment that is theoretically obvious. Analytical conditions for liquid chromatography (hereinafter also referred to as HPLC) in Examples and Comparative Examples are as follows.
[0036]
Analysis condition column for liquid chromatography; ES-OVM 4.6 mm ID × 150 mm L
Eluent: 20 mM potassium dihydrogen phosphate aqueous solution: acetonitrile = 7: 3 (volume)
Flow rate: 1.4 ml / min
Detection wavelength: 254 nm
Column temperature: 20 ° C
[0037]
The optically active camphor-sulfonic acid monohydrate (manufactured by Aldrich or Yoneyama Pharmaceutical Co., Ltd., display optical purity = none) used in Examples was used as it was.
[0038]
Example 1
(±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 6.00 kg (11 0.8 mol) and (1R)-(−)-camphor-sulfonic acid monohydrate 2.95 kg (11.8 mol) were dissolved in 162 liters of acetonitrile to obtain an acetonitrile solution. The obtained acetonitrile solution was reacted by stirring at an internal temperature of 80 ° C. for 8 hours.
[0039]
The resulting reaction solution (1) was cooled, and the resulting yellow solid was collected by filtration. The obtained yellow solid was washed with 20 liters of acetonitrile and then dried under reduced pressure at 70 ° C. to give (+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinoline- 8.47 Kg of camphor-sulfonate of 2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin was obtained. Yield for [(±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin = 97%]
As measured by HPLC, the optical purity of the (+) isomer of the title oxepin derivative was 96%.
[0040]
8.47 kg of camphor-sulfonate salt of the oxepin derivative was dissolved in 16.8 liters of tetrahydrofuran (hereinafter also referred to as THF) to obtain a THF solution. To the obtained THF solution, 1.27 Kg of triethylamine was added and stirred, and 67.2 liters of ethanol was further added, and then the reaction was performed by heating under reflux for 30 minutes until the yellow solid was dissolved.
[0041]
The resulting reaction solution (2) was cooled to room temperature (20 ° C.), and acetic acid was added to adjust the pH of the reaction solution to 6. After pH adjustment, the mixture was cooled to 5 ° C. and stirred for 30 minutes. The precipitated colorless crystals were collected by filtration, washed with 10 liters of ethanol, and dried under reduced pressure to obtain (+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinoline-2- Yl) Methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 5,43 kg (10.65 mol, optical purity 100%) was obtained. Yield for [(±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin = 90%]
[0042]
Example 2
(+)-11- (2-Carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 1.02 g (2 mmol) ) And (1S)-(+)-camphor-sulfonic acid monohydrate 0.50 g (2 mmol) were dissolved in 27.5 ml of acetonitrile to obtain an acetonitrile solution. The obtained acetonitrile solution was reacted by stirring at an internal temperature of 80 ° C. for 6.5 hours.
[0043]
The resulting reaction solution was cooled and the resulting yellow solid was collected by filtration. The obtained yellow solid was washed with 10 ml of acetonitrile and then dried under reduced pressure at 70 ° C. to give (−)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinoline- 1.40 g of camphor-sulfonate salt of 2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin was obtained. Yield based on [(+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin = 94%]
As measured by HPLC, the optical purity of the (−) isomer of the title oxepin derivative was 94.9%.
[0044]
Example 3
(±) -11- (2-Carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 0.98 g (2 mmol) and (1R )-(−)-Camphor-sulfonic acid monohydrate 0.50 g (2 mmol) was dissolved in 26.5 ml of acetonitrile to obtain an acetonitrile solution. The obtained acetonitrile solution was allowed to react with stirring at an internal temperature of 80 ° C. for 6 hours.
[0045]
The resulting reaction solution was cooled and the resulting yellow solid was collected by filtration. The obtained yellow solid was washed with 10 ml of acetonitrile and then dried under reduced pressure at 70 ° C. to give (+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) as a yellow solid. 1.35 g of camphor-sulfonate salt of methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin was obtained. Yield to [(±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin = 93.3% ]
As measured by HPLC, the optical purity of the (+) isomer of the title oxepin derivative was 92.1%.
[0046]
Comparative Example 1
(±) -11- (2-Carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 1.40 kg (2 .75 mol) was dissolved in 12.2 liters of dimethylformamide and filtered to obtain a dimethylformamide solution. To the obtained dimethylformamide solution was added 25.2 liters of acetonitrile, and 309 g (1.23 mol) of (1S)-(+)-camphor-sulfonic acid monohydrate was added, and the mixture was stirred at room temperature (20 ° C.) for 5 hours. The reaction was stirred.
[0047]
The resulting reaction solution (1) was filtered and (-)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11 as yellow crystals. -812 g (after drying) of (1S)-(+)-camphor-sulfonate of dihydrodibenz [b, e] oxepin.
As measured by HPLC, the optical purity of the (−) isomer of the title oxepin derivative was 76%.
[0048]
(+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin 309 g (1.23 mol) of (1R)-(−)-camphor-sulfonic acid monohydrate was added to the mixture, and the mixture was reacted at room temperature for 3 hours.
[0049]
The precipitated crystals were collected by filtration from the resulting reaction solution (2). The obtained crystals were washed with 3 liters of an equal volume mixed solution of acetonitrile and dimethylformamide, followed by 6 liters of ether. The washed yellow crystals are air-dried to give (+)-11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz as a yellow solid. 788 g of (b, e) oxepin (1R)-(−)-camphor-sulfonate was obtained. Yield for [(±) -11- (2-carboxyethylthio) -2- (7-chloro-6-fluoroquinolin-2-yl) methoxy-6,11-dihydrodibenz [b, e] oxepin = 43%]
As measured by HPLC, the optical purity of the (−) isomer of the title oxepin derivative was 95%.
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