JP3733029B2 - Pneumatic tire - Google Patents

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JP3733029B2
JP3733029B2 JP2001003931A JP2001003931A JP3733029B2 JP 3733029 B2 JP3733029 B2 JP 3733029B2 JP 2001003931 A JP2001003931 A JP 2001003931A JP 2001003931 A JP2001003931 A JP 2001003931A JP 3733029 B2 JP3733029 B2 JP 3733029B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0603Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the bead filler or apex
    • B60C15/0607Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the bead filler or apex comprising several parts, e.g. made of different rubbers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C2200/00Tyres specially adapted for particular applications
    • B60C2200/06Tyres specially adapted for particular applications for heavy duty vehicles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビード部の耐久性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビード部に配されるビードコアは、通常、金属ワイヤを複数回巻回した金属ワイヤの巻回体からなり、又カーカスはこのビードコアをタイヤ軸方向内側から外側、又は外側から内側に折り返すことより該ビードコアで係止されている。
【0003】
タイヤには走行に伴い作用する大きな荷重、又は走行に伴い生じるカーカスプロファイルの変形とともに、発生しがちなビードコアとカーカスコードとの接触を防止してカーカスの摩損を防ぎ、ビード部耐久性を向上するために、本発明者は、先に、ビードコアとカーカスコードとの間に適正な間隙を隔てるためのビードラッピングの技術を、特願平11−251967号により提案している。なお、前記ビードコアとカーカスコードとの接触は、ビードコアとカーカスとの間に介在するゴムの厚さにばらつきなどが生じるときに発生しがちとなる。
【0004】
前記提案によりカーカスコードの破断発生率を減じてビード部の耐久性は大幅に向上したが、ビードコアとカーカスコードが接触しない場合においてもカーカスコード損傷が生じることがたまに散見され、ビード部の耐久性をさらに高めるには、カーカスプライにおいてカーカスコードとその被覆ゴム(トッピングゴム)との間の剥離を防止する必要性があることが見出された。
【0005】
このような剥離は、タイヤ内圧充填状態においてカーカスコード張力がビードコア付近で最大となり、これによりビードコアとその付近のカーカスコードとの間のせん断応力が生じるとともに、このせん断応力は、走行時にはさらに大、しかも走行によりそのせん断応力は繰り返されるために前記剥離が生じると推定されるが、このような機械的な剥離現象は通常微少であり、これが直接的にタイヤの耐久性を低下するとはいえないと考えられていた。
【0006】
他方、空気内圧保持のためにタイヤ内腔面には、ブチルゴムを主成分とした空気不透過性ゴムからなるインナーライナが、トレッド部、サイドウオール部、ビード部の各内側をのびて配置されるが、従来のものでは、その半径方向内側端をビードコア付近で終端させており、ビードコアのタイヤ軸方向内方領域はインナーライナによってタイヤ軸方向内側を完全には覆われていないのが通常である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ビードコアのタイヤ軸方向内側にインナーライナが存在しない部分があるときにも、ビード部は厚肉であり、かつタイヤ全体としては小領域であるため、空気がリークする量については微少であり、空気内圧保持についての影響は実質的にないと考えられていた。
【0008】
本発明者らは、ビード部の微少に洩れる空気、及びそれに含まれる水分が、ビード部内に侵入し、微少な剥離、接着破壊が生じているカーカスコード表面に到達し、カーカスコードを浸食し、空気及び水分は、カーカスコードがスチールコードからなる場合にはその発錆の原因となり、またカーカスコードが有機繊維からなる場合は、コードが水分を吸収して強力を低下させることを見出した。なお、このような現象は、高内圧、高荷重で使用されるトラック・バス用の重荷重用空気入りらタイヤ、特にカーカスコードにスチールコードを使用したものに発生しやすいことが推定された。
【0009】
またビードコアの回りのカーカス外側に補強層を巻き付けたビード構造も知られているが、このような場合も、侵入した空気及び水分が補強層のコード/ゴム間に浸入して、 補強層とカーカス間の剥離に至る損傷を誘発し、これはコードの損傷を生じさせる。
【0010】
さらに、ビード部には硬質ゴムからなるチェーファが配置されるが、このチェーファにはカーカスのタイヤ半径方向最内端付近のリムベースとの間において走行による繰り返し変形のため、 大きなせん断応力と圧縮応力がかかり、 タイヤの負荷、 速度の増大とともに、その応力も増幅され、 またその応力が作用する繰り返しの回数も増し、特に、製造ばらつきなどによりチェーファの仕上がり厚さが薄くなるときには、チェーファを破壊するとともに、さらに使用条件が過酷となるとその内部の例えば補強層、カーカスなどの内側のプライにおいて、コード/ゴム間の接着破壊が発生することがある。
【0011】
このような機械的な破壊、剥離は、通常、タイヤの耐久性能に直接的には大きな影響を与えることのない程度で止まるが、既述のようにこの部分から空気及び水分が浸透した場合、カーカスコードに、錆や水分吸収による強力低下の現象が発生する。
【0012】
従って、本発明は、ビード部耐久性を向上しうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0013】
また本発明は、実施形態において、チェーファのリム側において、ゴム破壊を抑制でき、ビード部耐久性を向上しうる空気入りタイヤも提供しうる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部(1) のビードコア(1a)で折り返されて係止されかつ並列されたカーカスコードを有するプライからなるカーカス(2) と、タイヤ内腔面に配されかつ空気を透過しにくいゴムからなるインナーライナ(3) とを具え、
かつ前記インナーライナ (3) は半径方向内側に向かって厚さ (Tb) を漸減して内方端で厚さが最小値となり、
しかも インナーライナ (3) タイヤ半径方向最内端(3d)は、カーカス(2) がビードコアの半径方向内方を通るタイヤ半径方向最内端(2d)よりもタイヤ半径方向内側に位置するとともに、
該カーカス(2) のタイヤ半径方向最内端(2d)から、前記ビードコア(1a)のタイヤ半径方向最外端(1u)に至る間のタイヤ半径方向領域(A) における前記インナーライナ(3) の厚さ(Tb)は、前記カーカスコードの断面径(D) の0.15倍以上かつ4.0倍以下とし、
かつ前記ビード部(1) には、前記ビードコア(1a)のタイヤ半径方向内側に配されビードシート面に露出する基部(4a)と、この基部(4a)に連なりタイヤ内腔面側を半径方向外側にのびる内の立ち上げ部(4b)と、前記基部(4a)に連なりタイヤ外面側を半径方向外側にのびる外の立ち上げ部(4c)とからなるゴムチェーファ(4) を配置し、
しかも前記カーカス(2) のタイヤ半径方向最内端(2d)における前記ビードシート面までの最小ゴム厚さ(Tc)がカーカスプライコードの断面径(D) に対し、1.7 倍以上かつ6.0 倍以下の範囲とするとともに、
前記カーカス(2) の半径方向最内端 (2d) を通る周回部 (7a) と、カーカス本体部 (2a) に沿う内の補強部 (7b) と、前記折返し部 (2b) に沿う外の補強部 (7c)とからなりスチールコードを用いた補強層(7) を配し、
かつ前記ゴムチェーファ (4) 内の立上げ部(4b) は、前記インナーライナ(3) の半径方向内方部分を被覆し、
しかもインナーライナ (3) とカーカス本体部 (2a) との間に、剥離防止用のインスレーション (5) を介在させ、
かつ前記インスレーション (5) は、インナーライナ (3) と接して半径方向内方にのび、下面がビードシート面と略平行にのびて前記補強層の内の補強部 (7b) 、及び周回部 (7a) のタイヤ軸方向内方部分を覆うことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0015】
また請求項2記載の発明は、前記ゴムチェーファ( 4 )が、100 %モジュラス(M100)が440 〜830N/cm2 のゴムを用いて形成されたことを特徴とする。
【0016】
さらに前記ビード部(1) は、ビードトウ端においてタイヤ内腔面とビードシート面とがなすリム組前の自由状態での角度(α) を、38度以上かつ90度以下としたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図1、図2に基づき説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤ(以下、タイヤという)が、例えばトラック、バス、その他これらに類似する重車両に用いられる重荷重用空気入りタイヤであって、15°深底の正規リムJに装着されかつ正規内圧を充填した標準状態でのビード部の子午線断面図を例示し、また図2はリム組み前の自由状態を示している。
【0018】
なお本明細書において、「正規リム」とは、JATMAで規定する標準リム、TRAで規定する "Design Rim" 、或いはETRTOで規定する "Measuring Rim"のいずれかに従って定め、また「正規内圧」とは、JATMAで規定する最高空気圧、TRAの表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、或いはETRTOで規定する "INFLATION PRESSURE" のいずれかに従って定められる。
【0019】
タイヤは、カーカス2と、タイヤ内腔面を形成するトロイダル状のインナーライナ3とを具えるチューブレスタイプとして形成され、かつビード部1にはチェーファ4と、ビードエイペックス6と、補強層7とを設けている。
【0020】
前記カーカス2は、トレッド部からサイドウォール部(図示せず)を経てビード部1のビードコア1aに至る本体部2aと、この本体部2aに連なりかつ前記ビードコア1aの回りで折り返される折返し部2bとからなり、この折返しにより前記ビードコア1aで係止される。このカーカス2は、カーカスコードをタイヤ赤道に対して70〜90°の角度で並列したカーカスプライを用いるラジアル構造をなす。
【0021】
前記カーカスプライとして、本形態ではスチールコードからなるカーカスコードを用いた1枚のプライを採用している。必要に応じて、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードのプライをも使用することができる。
【0022】
前記インナーライナ3は、空気を透過しにくいゴム、例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどを好ましく採用でき、トレッド部からサイドウオール部を経てビード部1に亘ってトロイダルに配されることによって前記タイヤ内腔面を形成している。なお、本形態では、加硫速度を早めるために臭素化ブチルゴムからなるゴムポリマーを採用している。このようなブチルゴムは、インナーライナ3のゴム配合材全体を100重量部としたとき、60重量部以上を含有させる。60未満であれば空気不透過性能が低下し好ましくない。
【0023】
又インナーライナ3は、図1の場合には、その半径方向最内端3dが、ビードトウtからタイヤ半径方向外方に隔て、しかもカーカス2の半径方向最内端2dよりも半径方向内方に位置で途切れて終端し、これによりビードコア1aのタイヤ軸方向内方において、該ビードコア1aのタイヤ半径方向最外端1uと、カーカス2の半径方向最内端2dとの間のタイヤ半径方向領域Aを被覆している。
【0024】
これにより、インナーライナ3の半径方向最内端3dが、ビードコア1aのタイヤ半径方向最外端1u乃至そのやや内方位置に位置することによって、前記ビードコア1aのタイヤ軸方向内側の前記領域Aを十分には覆わない従来の構造に比較して、前記したせん断力による接着破壊、剥離、空気及び水分によるカーカスコードの錆及び強力低下を抑制でき、ビード部の耐久性能を改善できる。なおこの領域Aはリム組した内圧充填の場合であるが、自由状態でも実質的に変化しないため、図1,2でともに領域Aとして示している。
【0025】
さらに、前記接着破壊などを防止するために、前記領域Aでのインナーライナ3厚さTbを、カーカスコードの断面径Dに対し、 0.15倍以上かつ4.0倍以下の厚みを有する。0.15倍未満であれば、 空気及び水分の透過率が大きくなり不透過効果が低く、4.0倍を越えるとより以上の効果の向上はなく、単にタイヤコストが増加する。なお、カーカスコードの断面径Dとは、図4に示すように、各コードサイズの自由状態のコードの外接円径をいう。また図1,2に示すように、インナーライナ3は前記領域Aにおいて半径方向内側に向かって厚さTbを漸減させ、前記領域での半径方向内方端での厚さTbが最小値となるがその値をカーカスコードの断面径Dの0.15倍以上とするのである。好ましくは0.3倍以上かつ1.8倍以下とする。
【0026】
さらにインナーライナ3は、図3に示すように、タイヤ半径方向最内端3dにおいて、ビードトウt とは反対にタイヤ軸方向外側に折れてビードベース面9に略平行となる折曲がり部3bが形成されて入り込むようにも仕上がる場合もある。しかしこの折曲がり部3bは、ビードコア1aの断面積重心点Gからビードベース面9に下ろした法線Lを超えてヒールh側に入り込ませることなく、これにより、リムJとタイヤとの間のせん断応力によるブチルゴムを含むインナーライナ3の端部でのゴム剥離に基づく、インナーライナ3とチェーファ4との剥離を抑制するのがよい。
【0027】
ブチルゴムを含有するゴム組成物であるインナーライナ3は一般的に接着性に劣り、特に、本形態のようにカーカスコードがスチールコードからなる場合は、カーカスコードとの接触を避ける必要があり、そのため、本形態では、インナーライナ3とカーカス本体部2aとの間に、インスレーション5を介在することにより、剥離を防止している。なおインスレーション5は天然ゴムまたはイソプレンゴムを主体とするゴム組成物が好適に使用される。
【0028】
前記補強層7は、前記カーカス2の半径方向最内端2dを通る周回部7aと、カーカス本体部2aに沿う内の補強部7bと、前記折返し部2bに沿う外の補強部7cとからなり、リムフランジJfの0.8〜2.5倍の高さまで半径方向外方に延在する。またこの補強層7は、本形態では、スチールコードを半径方向外向き線に対して30〜60゜の角度で傾けた1枚のプライを用いている。
【0029】
なお前記インスレーション5は、本形態では、インナーライナ3と接して半径方向内方にのび、かつビードトウt近傍に達して、下面がビードシート面と略平行にのびて前記補強層7の前記周回部7aの半径方向内方端7d(カーカス2の内方端2dと一直線上にある)で終端し、前記補強層の内の補強部7b、及び周回部7aのタイヤ軸方向内方部分を覆っている。
【0030】
又前記チェーファ4は、ビードコア1aのタイヤ半径方向内側に配されビードシート面に露出する基部4aと、この基部4aに連なりかつビードトウ部tからタイヤ内腔面側を半径方向外側にのびる内の立ち上げ部4bと、前記基部4aに連なりかつビードヒール部hからタイヤ外面側を半径方向外側にのびる外の立ち上げ部4cとを有する。また内の立ち上げ部4bは、前記インナーライナ3を、ビードコア1aの領域を起点としてその半径方向内方部分を被覆し、保護している。
【0031】
このチェーファ4は、100 %モジュラス(M100)が440〜830N /cm2 の物性を有するゴムからなる。440N /cm2 未満では、補 強性が低すぎゴム破壊を生じやすく、 830N /cm2 を越えると、硬くなりすぎて加工上の問題が発生しやすく、 又タイヤの使用とともにさらに硬化することによって弾性が失われ、 定変形に対してももろくなり、かつ発熱を大とするとともに、他の部材との剥離も生じやすい。
【0032】
さらに、チェーファ4でのカーカス2のタイヤ半径方向最内端2d付近のリムベースとの間における走行による繰り返し変形のため、 大きなせん断応力と圧縮応力が作用することによる前記チェーファ4、カーカスなどの内側のプライでのコード/ゴム間の接着破壊を防止するために、カーカス2のタイヤ半径方向最内端2d、本例では、補強層7の半径方向最内端10dにおけるタイヤ外面(ビードベース)までの最小ゴム厚さTcを、カーカスコードの断面径Dに対し、 1.7倍以上かつ6.0倍以下、好ましくは2.6〜4.5倍の範囲の厚さとする。
【0033】
前記厚さTcがカーカスコードの断面径Dの1.7倍未満で仕上がるときには、 チェーファ4が破壊しやすく、カーカスコード又は補強層のコードが直接リムJと接触し、 擦れ、コードの破断に至りやすい。なお、インナーライナ3がタイヤ半径方向最内端3dにおいて、ビードトウt とは反対にタイヤ軸方向外側に折れてビードベース面9に略平行となる折曲がり部3bが形成されて入り込む図3に示す場合にも、補強効果の高いチェーファ4が、ビードコア1aの半径方向内方において、その厚さを確保する必要があるので、同様に、1 .7 倍以上の厚さTcとする。
【0034】
また厚さTcがカーカスコードの断面径に対し、 6.0よりも大きい仕上がりとなるときには、 ビードコア1aの内径が過大となるはずであり、 タイヤ/リム間の締めつけ力が弱くなり、 タイヤ走行中のビード部の動きが大きくなり、 ビード部のゴムの発熱が上昇し, カーカスコード又は補強層7のコードとゴム間での熱による接着破壊が発生しやすくなる。
【0035】
図2に示す、タイヤをリムJに組み込むリム組前の自由状態において、前記ビード部1は、ビードトウt端においてタイヤ内腔面とビードシート面とがなす角度αを、38度以上かつ90度以下とした突出部8を有する。角度αを38度未満とするときには、前述の物性からなるチェーファ4は、トウ部の補強性が下がり、 リム組時にゴムの欠けやゴム割れが発生しやすく、 他方、角度αが90度よりも大であるときにはタイヤは製造困難となる。
【0036】
なおカーカス2の本体部2aと折返し部2bとの間には、ビードコア1aから半径方向外側にのびる前記ビードエイペックス6が配置され、かつ本形態では、ビードエイペックス6は、半径方向内方の硬質ゴムからなる下ビードエイペックス6aと、それよりも軟質の上ビードエイペックス6Bとからなる。さらに前記カーカス2の折返し部2b端、補強層7のプライ端、各プライとゴム層との間には応力緩和のための各種の緩衝ゴム層を設けている。
【0037】
図5は、他の例を単に示している。なお、請求項1の要件を抵触する範囲の構成を除いた構成を本発明として利用できる。本形態においては、カーカス2の折返し部2bは、ビードエーペックス6の外側面に沿ってタイヤ半径方向外側にのびそのタイヤ半径方向の外端2tが、該ビードエーペックス6の外端6tよりもタイヤ半径方向外方に位置するとともに、この外端6tを越えた領域では、カーカス本体部2aとの間に、カーカスコード21,21間の距離であるコード間の距離T を隔てて延在している。
【0038】
なお、前記距離Tは、該ビードエーペックスゴム6の外端6tから折返し部2bの外端2tまでの全領域で一定としても、全領域に亘って漸増させても、又は外端6tから1/3〜2/3の範囲までの一定距離の領域の半径方向外側に漸増域を設けることもできる。なお漸増域として、広がり角度を1〜5゜程度の小比率とする。なお前記領域においては、ビードエイペックス6の外端6t付近にに前記距離Tが最小値Tmin となる近接部を有し、かつこの最小値Tmin は前記カーカスコード径Dの0.15〜7.0倍、好ましくは1.2〜4.0倍程度に設定される。
【0039】
またインナーライナ3は、本例では、前記領域Aをそのタイヤ半径方向内方に越えて、最内端3dがビードトウtに達することにより、タイヤの全内腔面を形成している。なおインスレーション5もインナーライナ3のタイヤ軸方向外面に接してビードトウtまで、前記チェーファ4を覆ってのびる。このような構造では、カーカス2がビードコア1aの周囲を180°を越えて巻き付けられ、かつ折返し部2bが延在している。
【0040】
【実施例】
タイヤサイズが11R22.5で、図2に示すビード構造を有する実施例タイヤを試作し、従来構造のタイヤと比較評価した。表1、表2に示している。なお、図5の場合について、参考例として、比較例、従来例と対比して、表3、表4に示す
【0041】
表2,4において、*1は、インナーライナのタイヤ半径方向最内端3dが領域A内かつ最内端3dが領域の半径方向中心よりも内方にあること、*2は、インナーライナのタイヤ半径方向最内端3dが領域A内かつ最内端3dが領域の半径方向中心よりも外方にあること、*3はビードコアのタイヤ半径方向最外点よりタイヤ半径方向外方にあることを示し、さらに表1〜表4において、Tb/Dは値は、領域A内ので最小値を示している。
【0042】
各テストの条件は以下の通りである。
<水入り耐久テスト>
・リムサイズ:8.25×22.5、荷重:9000 kg(88.26KN)、内圧:1000 kPa、 速度:20 km/h
・完走距離:10,000 km 走行後タイヤを解体し錆の有無を確認
10,000 km 走行中に損傷が外観で発見されるまでの距離を比較
・2000kmごとに水をタイヤ内に200cc 入れ、水分の透過を促進させる。
以上の条件で、室内ドラム試験機上で走行させる。
<耐久テスト>
・リムサイズ:8.25×22.5、 荷重:9000 kg(88.26KN)、内圧:1000 kPa、 速度:20 km/h
・完走距離:10,000 km
以上の条件で、室内ドラム試験機上で走行させる。完走した場合を100 で示している。
<トウ欠けテスト>
・潤滑剤の塗布をせず、10回リム組を繰り返した後のチェーファゴム欠け程度を比較した。無傷の場合を100 で示している。実施例品は、比較例品、従来品に比べ、総合的に優れた結果を示した。
【0043】
【表3】

Figure 0003733029
【0044】
【表4】
Figure 0003733029
【0045】
【表3】
Figure 0003733029
【0046】
【表4】
Figure 0003733029
【0047】
【発明の効果】
このように本発明のタイヤはビード部の耐久性能を向上させることができ、重車両以外の乗用車用ラジアルタイヤ、小型トラック用タイヤなどとしても採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を、正規リムに組みしかつ正規内圧を充填した状態で示す断面図である。
【図2】図1のタイヤを、リム組前の自由状態で示す断面図である。
【図3】インナーライナの他の例を示す断面図である。
【図4】カーカスコードを例示する断面図である。
【図5】 の形態を単に例示する断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 カーカス
2a 本体部
2b 折返し部
3 インナーライナ
4 チェーファ
5 インスレーション
6 ビードエーペックス
7 補強層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic tire with improved bead durability.
[0002]
[Prior art]
The bead core disposed in the bead portion is usually composed of a wound body of metal wire in which a metal wire is wound a plurality of times, and the carcass is formed by folding the bead core from the inside in the tire axial direction to the outside or from the outside to the inside. Locked with a bead core.
[0003]
In addition to the large load acting on the tire or the deformation of the carcass profile that accompanies the running, the tire prevents the bead core and the carcass cord from coming into contact with each other, thereby preventing the carcass from being worn and improving the durability of the bead portion. Therefore, the present inventor has previously proposed a bead dripping technique for separating an appropriate gap between the bead core and the carcass cord in Japanese Patent Application No. 11-251967. The contact between the bead core and the carcass cord tends to occur when the thickness of the rubber interposed between the bead core and the carcass varies.
[0004]
Although the above-mentioned proposal has reduced the rate of breakage of the carcass cord and greatly improved the durability of the bead part, sometimes the carcass cord is damaged even when the bead core does not contact the carcass cord, and the durability of the bead part In order to further increase the resistance, it has been found that in the carcass ply, it is necessary to prevent peeling between the carcass cord and its covering rubber (topping rubber).
[0005]
In such peeling, the carcass cord tension becomes maximum in the vicinity of the bead core in the tire internal pressure filling state, thereby generating a shear stress between the bead core and the carcass cord in the vicinity thereof. Moreover, it is presumed that the peeling occurs because the shear stress is repeated by running, but such a mechanical peeling phenomenon is usually slight, and it cannot be said that this directly reduces the durability of the tire. It was thought.
[0006]
On the other hand, an inner liner made of an air-impermeable rubber mainly composed of butyl rubber is disposed on the inner surface of the tread portion, the side wall portion, and the bead portion on the tire cavity surface in order to maintain air pressure. However, in the conventional one, the radially inner end thereof is terminated near the bead core, and the inner region of the bead core in the tire axial direction is usually not completely covered by the inner liner in the tire axial direction. .
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, even when there is a portion where the inner liner does not exist inside the bead core in the tire axial direction, the bead portion is thick and the entire tire is a small region, so the amount of air leakage is very small. It was thought that there was substantially no influence on the air pressure maintenance.
[0008]
The present inventors, the air leaking slightly in the bead portion, and the moisture contained therein penetrates into the bead portion, reaches the surface of the carcass cord where a slight peeling, adhesive breakage has occurred, eroded the carcass cord, It has been found that air and moisture cause rusting when the carcass cord is made of steel cord, and when the carcass cord is made of organic fiber, the cord absorbs moisture and lowers strength. It has been estimated that such a phenomenon is likely to occur in heavy-duty pneumatic tires for trucks and buses that are used at high internal pressures and high loads, particularly those using steel cords as carcass cords.
[0009]
Also known is a bead structure in which a reinforcing layer is wound around the outside of the carcass around the bead core. In such a case, the intruded air and moisture enter between the cord / rubber of the reinforcing layer, and the reinforcing layer and the carcass Induces damage leading to delamination, which causes cord damage.
[0010]
In addition, a chafer made of hard rubber is arranged in the bead portion. This chafer has large shear stress and compressive stress due to repeated deformation caused by running between the rim base near the innermost end in the tire radial direction of the carcass. As the tire load and speed increase, the stress is amplified, and the number of times the stress is applied increases. Especially when the finished thickness of the chafer is reduced due to manufacturing variations, the chafer is destroyed. Further, when the usage conditions become severe, the cord / rubber adhesion failure may occur in the inner ply such as a reinforcing layer or carcass.
[0011]
Such mechanical breakage and peeling usually stop to such an extent that it does not directly affect the durability performance of the tire, but as described above when air and moisture penetrate from this part, The carcass cord has a phenomenon of strength reduction due to rust and moisture absorption.
[0012]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a pneumatic tire capable of improving the bead portion durability.
[0013]
Moreover, in this embodiment, the pneumatic tire which can suppress rubber destruction and can improve bead part durability can be provided in the rim | limb side of a chafer in embodiment.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a carcass (2) comprising a ply having a carcass cord that is folded back and locked by a bead core (1a) of a bead portion (1) from a tread portion through a sidewall portion, and parallel. An inner liner (3) made of rubber which is arranged on the tire inner surface and hardly permeates air,
And the inner liner (3) thickness becomes the minimum value at the inner end and gradually decreases the thickness (Tb) radially inwardly,
In addition, the innermost end (3d) in the tire radial direction of the inner liner (3) is located on the inner side in the tire radial direction from the innermost end (2d) in the tire radial direction in which the carcass (2) passes inward in the radial direction of the bead core. ,
The inner liner (3) in the tire radial region (A) between the innermost end (2d) in the tire radial direction of the carcass (2) and the outermost end (1u) in the tire radial direction of the bead core (1a). The thickness (Tb) of the carcass cord is not less than 0.15 times and not more than 4.0 times the cross-sectional diameter (D) of the carcass cord,
The bead portion (1) has a base portion (4a) that is arranged on the inner side in the tire radial direction of the bead core (1a) and is exposed to the bead seat surface, and is connected to the base portion (4a) in the tire lumen surface side in the radial direction. A rubber chafer (4) consisting of a rising portion (4b) in the outside extending outward and an outer rising portion (4c) extending to the outer side of the tire in the radial direction from the base portion (4a) is arranged,
Moreover, the minimum rubber thickness (Tc) to the bead seat surface at the innermost end (2d) in the tire radial direction of the carcass (2) is 1.7 times or more and 6.0 times or less than the cross-sectional diameter (D) of the carcass ply cord. And a range of
A circumferential portion (7a) passing through the radially innermost end (2d) of the carcass (2) , an inner reinforcing portion (7b) along the carcass main body portion (2a) , and an outer portion along the folded portion (2b) . A reinforcement layer (7) consisting of a reinforcement part (7c) and using a steel cord is arranged,
And rising portion of said rubber chafer (4) (4b) covers the radially inner portion of the inner liner (3),
Moreover between the inner liner (3) carcass main body portion and (2a), insulation for preventing peeling (5) is interposed,
The insulation (5) extends inward in the radial direction in contact with the inner liner (3) , the lower surface extends substantially parallel to the bead seat surface, the reinforcing portion (7b) in the reinforcing layer , and the rotating portion A pneumatic tire characterized in that it covers an inner portion in the tire axial direction of (7a) .
[0015]
The invention according to claim 2 is characterized in that the rubber chafer ( 4 ) is formed using rubber having a 100% modulus (M100) of 440 to 830 N / cm 2 .
[0016]
Further, the bead portion (1) is characterized in that the angle (α) in a free state before the rim assembly formed by the tire lumen surface and the bead seat surface at the bead toe end is 38 degrees or more and 90 degrees or less. Yes.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 1 shows a pneumatic tire (hereinafter referred to as a tire) according to the present invention, which is a heavy-duty pneumatic tire used for, for example, trucks, buses, and other heavy vehicles similar to these tires. FIG. 2 illustrates a meridian cross-sectional view of the bead portion in a standard state that is attached to the rim and is filled with a normal internal pressure, and FIG. 2 illustrates a free state before the rim is assembled.
[0018]
In this specification, “regular rim” is defined in accordance with either a standard rim defined by JATMA, “Design Rim” defined by TRA, or “Measuring Rim” defined by ETRTO. Is determined according to either the maximum air pressure specified by JATMA, the maximum value described in the TRA table “TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”, or “INFLATION PRESSURE” specified by ETRTO.
[0019]
The tire is formed as a tubeless type including a carcass 2 and a toroidal inner liner 3 that forms a tire inner surface, and a chafer 4, a bead apex 6, a reinforcing layer 7 and the bead portion 1. Is provided.
[0020]
The carcass 2 includes a main body portion 2a extending from the tread portion to a bead core 1a of the bead portion 1 through a sidewall portion (not shown), and a folded portion 2b connected to the main body portion 2a and folded around the bead core 1a. And is locked by the bead core 1a. The carcass 2 has a radial structure using a carcass ply in which carcass cords are arranged in parallel at an angle of 70 to 90 ° with respect to the tire equator.
[0021]
As the carcass ply, in this embodiment, a single ply using a carcass cord made of a steel cord is employed. If necessary, an organic fiber cord ply of nylon, rayon, polyester, aromatic polyamide or the like can also be used.
[0022]
The inner liner 3 is preferably made of rubber that does not easily transmit air, for example, butyl rubber, halogenated butyl rubber, and the like, and is disposed in a toroidal manner from the tread portion to the bead portion 1 through the sidewall portion. A cavity surface is formed. In this embodiment, a rubber polymer made of brominated butyl rubber is used to increase the vulcanization speed. Such butyl rubber contains 60 parts by weight or more when the entire rubber compounding material of the inner liner 3 is 100 parts by weight. If it is less than 60, the air impermeability is deteriorated.
[0023]
In the case of FIG. 1, the inner liner 3 has a radially innermost end 3 d that is spaced radially outward from the bead toe t and more radially inward than the radially innermost end 2 d of the carcass 2. terminating interrupted at a position, in which the axially inward of the bead core 1a, the tire radial region a between the radially outermost end 1u of the bead core 1a, and the radially innermost end 2d of the carcass 2 Is covered.
[0024]
As a result, the radially innermost end 3d of the inner liner 3 is positioned at the tire radial outermost end 1u of the bead core 1a or a slightly inward position thereof, so that the region A on the inner side in the tire axial direction of the bead core 1a is defined. Compared to a conventional structure that does not sufficiently cover, it is possible to suppress the adhesion breakage due to the shearing force, peeling, rusting and strength reduction of the carcass cord due to air and moisture, and the durability performance of the bead portion can be improved. Although this region A is the case of internal pressure filling with rim assembly, since it does not substantially change even in a free state, both are shown as region A in FIGS.
[0025]
Further, in order to prevent the adhesive breakage or the like, the inner liner 3 thickness Tb in the region A is 0.15 times or more and 4.0 times or less the cross-sectional diameter D of the carcass cord. If it is less than 0.15 times, the permeability of air and moisture is increased and the impermeability effect is low. If it exceeds 4.0 times, the effect is not further improved, and the tire cost is simply increased. Note that the cross-sectional diameter D of the carcass cord refers to a circumscribed circle diameter of the cord in a free state of each cord size, as shown in FIG. As shown in FIGS. 1 and 2, the inner liner 3 gradually decreases the thickness Tb in the region A toward the inside in the radial direction, and the thickness Tb at the radially inner end in the region becomes the minimum value. However, this value is 0.15 times or more the cross-sectional diameter D of the carcass cord. Preferably it is 0.3 times or more and 1.8 times or less.
[0026]
Further, as shown in FIG. 3, the inner liner 3 is formed with a bent portion 3b at the innermost end 3d in the tire radial direction that is bent outwardly in the tire axial direction opposite to the bead toe t and substantially parallel to the bead base surface 9. There are also cases where it is finished as if it is done. However, the bent portion 3b does not enter the heel h side beyond the normal L lowered to the bead base surface 9 from the center of gravity G of the cross-sectional area of the bead core 1a. It is preferable to suppress peeling between the inner liner 3 and the chafer 4 based on rubber peeling at the end of the inner liner 3 containing butyl rubber due to shear stress.
[0027]
The inner liner 3 which is a rubber composition containing butyl rubber is generally inferior in adhesiveness. In particular, when the carcass cord is made of a steel cord as in this embodiment, it is necessary to avoid contact with the carcass cord. In this embodiment, peeling is prevented by interposing an insulation 5 between the inner liner 3 and the carcass body 2a. The insulation 5 is preferably a rubber composition mainly composed of natural rubber or isoprene rubber.
[0028]
The reinforcing layer 7 includes a circumferential portion 7a passing through the innermost end 2d in the radial direction of the carcass 2, an inner reinforcing portion 7b along the carcass main body portion 2a, and an outer reinforcing portion 7c along the folded portion 2b. , Extending radially outward to a height of 0.8 to 2.5 times the rim flange Jf. In this embodiment, the reinforcing layer 7 uses a single ply in which a steel cord is inclined at an angle of 30 to 60 ° with respect to the radially outward line.
[0029]
In this embodiment, the insulation 5 extends inward in the radial direction in contact with the inner liner 3 and reaches the vicinity of the bead toe t, and the lower surface extends substantially parallel to the bead sheet surface, so that the circumference of the reinforcing layer 7 is increased. It terminates at the radially inner end 7d of the portion 7a (which is in line with the inner end 2d of the carcass 2) and covers the reinforcing portion 7b of the reinforcing layer and the inner portion of the circumferential portion 7a in the tire axial direction. ing.
[0030]
The chafer 4 is disposed on the inner side in the tire radial direction of the bead core 1a and is exposed to the bead seat surface. The chafer 4 is connected to the base portion 4a and extends from the bead toe portion t to the tire lumen surface side in the radial direction. It has a raised portion 4b and an outer raised portion 4c that continues to the base portion 4a and extends radially outward from the bead heel portion h to the tire outer surface side. Further, the rising portion 4b covers and protects the inner liner 3 by covering the inner portion in the radial direction starting from the region of the bead core 1a.
[0031]
The chafer 4 is made of rubber having a physical property of 100% modulus (M100) of 440 to 830 N / cm 2 . If it is less than 440 N / cm 2 , the reinforcement is too low and rubber breakage tends to occur. If it exceeds 830 N / cm 2 , it becomes too hard and processing problems are likely to occur. Loss of elasticity, becomes fragile to constant deformation, increases heat generation, and tends to peel off from other members.
[0032]
Further, because of repeated deformation caused by running between the rim base in the tire radial direction innermost end 2d of the carcass 2 at the chafer 4, the inside of the chafer 4, carcass and the like due to large shear stress and compressive stress acting. In order to prevent the cord / rubber adhesion failure at the ply, the innermost end 2d in the tire radial direction of the carcass 2, in this example, the outermost surface (bead base) at the innermost end 10d in the radial direction of the reinforcing layer 7. The minimum rubber thickness Tc is 1.7 times or more and 6.0 times or less, preferably 2.6 to 4.5 times the cross-sectional diameter D of the carcass cord.
[0033]
When the thickness Tc is less than 1.7 times the cross-sectional diameter D of the carcass cord, the chafer 4 is easily broken, and the carcass cord or the cord of the reinforcing layer is in direct contact with the rim J, resulting in rubbing and breaking of the cord. Cheap. 3 shows that the inner liner 3 is bent at the innermost end 3d in the tire radial direction opposite to the bead toe t to the outer side in the tire axial direction to form a bent portion 3b substantially parallel to the bead base surface 9. Even in this case, the chafer 4 having a high reinforcing effect needs to secure the thickness of the chafer 4 at the inner side in the radial direction of the bead core 1a. The thickness Tc is 7 times or more.
[0034]
In addition, when the thickness Tc is larger than 6.0 with respect to the cross-sectional diameter of the carcass cord, the inner diameter of the bead core 1a should be excessive, and the tightening force between the tire and the rim becomes weak, and the tire is running. The movement of the bead portion increases, the heat generation of the rubber of the bead portion increases, and the adhesive breakage due to heat between the carcass cord or the cord of the reinforcing layer 7 and the rubber tends to occur.
[0035]
In the free state before assembling the tire into the rim J shown in FIG. 2, the bead portion 1 has an angle α formed by the tire lumen surface and the bead seat surface at the bead toe t end of 38 degrees or more and 90 degrees. The protrusion 8 is as follows. When the angle α is less than 38 degrees, the chafer 4 having the above-described physical properties has a reduced toe reinforcement, and is likely to suffer from rubber chipping or rubber cracking when the rim is assembled. On the other hand, the angle α is greater than 90 degrees. When it is large, the tire is difficult to manufacture.
[0036]
The bead apex 6 extending radially outward from the bead core 1a is disposed between the main body portion 2a and the folded portion 2b of the carcass 2, and in this embodiment, the bead apex 6 is disposed radially inward. It consists of a lower bead apex 6a made of hard rubber and a softer upper bead apex 6B. Furthermore, various cushioning rubber layers for stress relaxation are provided between the folded portion 2b end of the carcass 2, the ply end of the reinforcing layer 7, and between each ply and the rubber layer.
[0037]
Figure 5 merely illustrates the other examples. In addition, the structure except the structure of the range which conflicts with the requirements of Claim 1 can be utilized as this invention. In this embodiment, the turn-up portion 2b of the carcass 2 extends outward in the tire radial direction along the outer surface of the bead apex 6, and the outer end 2t in the tire radial direction is more tire radius than the outer end 6t of the bead apex 6. In the region located outward in the direction and beyond the outer end 6t, the distance between the carcass cords 21 and 21 is extended with a distance T 1 between the carcass cords 21 and 21 between the carcass body 2a. .
[0038]
The distance T may be constant in the entire region from the outer end 6t of the bead apex rubber 6 to the outer end 2t of the folded portion 2b, gradually increased over the entire region, or 1 / A gradual increase area can also be provided on the radially outer side of the constant distance area up to a range of 3 to 2/3. As a gradually increasing region, the spread angle is set to a small ratio of about 1 to 5 °. In addition, in the said area | region, it has the proximity | contact part from which the said distance T becomes minimum value Tmin in the outer end 6t vicinity of the bead apex 6, and this minimum value Tmin is 0.15-7. It is set to 0 times, preferably about 1.2 to 4.0 times.
[0039]
Further, in this example, the inner liner 3 forms the entire inner cavity surface of the tire by passing the region A inward in the tire radial direction and the innermost end 3d reaching the bead toe t. The insulation 5 also extends over the chafer 4 to the bead toe t in contact with the outer surface of the inner liner 3 in the tire axial direction. In such a structure, the carcass 2 is wound around the bead core 1a beyond 180 °, and the folded portion 2b extends.
[0040]
【Example】
An example tire having a tire size of 11R22.5 and a bead structure shown in FIG. 2 was prototyped and compared with a tire having a conventional structure. These are shown in Tables 1 and 2. In addition, about the case of FIG. 5, it shows to Table 3 and Table 4 as a reference example in contrast with a comparative example and a prior art example .
[0041]
In Tables 2 and 4, * 1 indicates that the innermost end 3d in the tire radial direction of the inner liner is in the region A and the innermost end 3d is inward of the center in the radial direction of the region. The innermost end 3d in the tire radial direction is in the region A and the innermost end 3d is outside the center in the radial direction of the region. * 3 is the outermost point in the tire radial direction from the outermost point in the tire radial direction of the bead core. Further, in Tables 1 to 4, Tb / D has a minimum value in the region A.
[0042]
The conditions of each test are as follows.
<Endurance test with water>
・ Rim size: 8.25 × 22.5, load: 9000 kg (88.26KN) , internal pressure: 1000 kPa, speed: 20 km / h ,
-Completion distance: 10,000 km After running, disassemble the tire and check for rust
Comparing the distance until damage is detected on the exterior during 10,000 km driving ・ Add 200cc of water into the tire every 2000km to promote moisture permeation.
Run on the indoor drum tester under the above conditions.
<Durability test>
・ Rim size: 8.25 × 22.5, load: 9000 kg (88.26KN) , internal pressure: 1000 kPa, speed: 20 km / h
-Completion distance: 10,000 km
Run on the indoor drum tester under the above conditions. The completed race is indicated by 100.
<Toe missing test>
-The degree of chafer rubber chipping after repeated rim assembly 10 times without applying lubricant was compared. The intact case is indicated by 100. The example product showed a comprehensively superior result compared to the comparative product and the conventional product.
[0043]
[Table 3]
Figure 0003733029
[0044]
[Table 4]
Figure 0003733029
[0045]
[Table 3]
Figure 0003733029
[0046]
[Table 4]
Figure 0003733029
[0047]
【The invention's effect】
As described above, the tire of the present invention can improve the durability performance of the bead portion, and can be employed as a radial tire for passenger cars other than heavy vehicles, a tire for light trucks, and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of the present invention assembled in a normal rim and filled with a normal internal pressure.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the tire of FIG. 1 in a free state before the rim assembly.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing another example of an inner liner.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a carcass cord.
FIG. 5 is a cross-sectional view merely illustrating another embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Bead part 2 Carcass 2a Main part 2b Folding part 3 Inner liner 4 Chafer 5 Installation 6 Bead apex 7 Reinforcement layer

Claims (3)

トレッド部からサイドウォール部を経てビード部(1) のビードコア(1a)で折り返されて係止されかつ並列されたカーカスコードを有するプライからなるカーカス(2) と、タイヤ内腔面に配されかつ空気を透過しにくいゴムからなるインナーライナ(3) とを具え、
かつ前記インナーライナ (3) は半径方向内側に向かって厚さ (Tb) を漸減して内方端で厚さが最小値となり、
しかも インナーライナ (3) タイヤ半径方向最内端(3d)は、カーカス(2) がビードコアの半径方向内方を通るタイヤ半径方向最内端(2d)よりもタイヤ半径方向内側に位置するとともに、
該カーカス(2) のタイヤ半径方向最内端(2d)から、前記ビードコア(1a)のタイヤ半径方向最外端(1u)に至る間のタイヤ半径方向領域(A) における前記インナーライナ(3) の厚さ(Tb)は、前記カーカスコードの断面径(D) の0.15倍以上かつ4.0倍以下とし、
かつ前記ビード部(1) には、前記ビードコア(1a)のタイヤ半径方向内側に配されビードシート面に露出する基部(4a)と、この基部(4a)に連なりタイヤ内腔面側を半径方向外側にのびる内の立ち上げ部(4b)と、前記基部(4a)に連なりタイヤ外面側を半径方向外側にのびる外の立ち上げ部(4c)とからなるゴムチェーファ(4) を配置し、
しかも前記カーカス(2) のタイヤ半径方向最内端(2d)における前記ビードシート面までの最小ゴム厚さ(Tc)がカーカスプライコードの断面径(D) に対し、1.7倍以上かつ6.0倍以下の範囲とするとともに、
前記カーカス(2) の半径方向最内端 (2d) を通る周回部 (7a) と、カーカス本体部 (2a) に沿う内の補強部 (7b) と、前記折返し部 (2b) に沿う外の補強部 (7c)とからなりスチールコードを用いた補強層(7) を配し、
かつ前記ゴムチェーファ (4) 内の立上げ部(4b) は、前記インナーライナ(3) の半径方向内方部分を被覆し、
しかもインナーライナ (3) とカーカス本体部 (2a) との間に、剥離防止用のインスレーション (5) を介在させ、
かつ前記インスレーション (5) は、インナーライナ (3) と接して半径方向内方にのび、下面がビードシート面と略平行にのびて前記補強層の内の補強部 (7b) 、及び周回部 (7a) のタイヤ軸方向内方部分を覆うことを特徴とする空気入りタイヤ。
A carcass (2) composed of a ply having a carcass cord which is folded back and locked by a bead core (1a) of the bead portion (1) from the tread portion through the sidewall portion, and arranged on the tire lumen surface; With an inner liner (3) made of rubber that is difficult to permeate air,
And the inner liner (3) gradually decreases the thickness (Tb) toward the inside in the radial direction , the thickness becomes the minimum value at the inner end,
In addition, the innermost end (3d) in the tire radial direction of the inner liner (3) is located on the inner side in the tire radial direction from the innermost end (2d) in the tire radial direction in which the carcass (2) passes inward in the radial direction of the bead core. ,
The inner liner (3) in the tire radial region (A) between the innermost end (2d) in the tire radial direction of the carcass (2) and the outermost end (1u) in the tire radial direction of the bead core (1a). The thickness (Tb) of the carcass cord is not less than 0.15 times and not more than 4.0 times the cross-sectional diameter (D) of the carcass cord,
The bead portion (1) has a base portion (4a) that is arranged on the inner side in the tire radial direction of the bead core (1a) and is exposed to the bead seat surface, and is connected to the base portion (4a) in the tire lumen surface side in the radial direction. A rubber chafer (4) consisting of a rising portion (4b) in the outside extending outward and an outer rising portion (4c) extending to the outer side of the tire in the radial direction from the base portion (4a) is arranged,
Moreover, the minimum rubber thickness (Tc) to the bead seat surface at the innermost end (2d) in the tire radial direction of the carcass (2) is not less than 1.7 times the cross-sectional diameter (D) of the carcass ply cord and 6 The range is less than 0 times,
A circumferential portion (7a) passing through the radially innermost end (2d) of the carcass (2) , an inner reinforcing portion (7b) along the carcass main body portion (2a) , and an outer portion along the folded portion (2b) . A reinforcement layer (7) consisting of a reinforcement part (7c) and using a steel cord is arranged,
And rising portion of said rubber chafer (4) (4b) covers the radially inner portion of the inner liner (3),
Moreover , an installation (5) for preventing peeling is interposed between the inner liner (3) and the carcass body (2a) ,
The insulation (5) extends inward in the radial direction in contact with the inner liner (3) , the lower surface extends substantially parallel to the bead seat surface, the reinforcing portion (7b) in the reinforcing layer , and the rotating portion A pneumatic tire characterized by covering the inner part in the tire axial direction of (7a) .
前記ゴムチェーファ(4) は、100 %モジュラス(M100)が440 〜830N/cm2 のゴムを用いて形成されたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。The rubber chafer (4) The pneumatic tire of claim 1, wherein the 100% modulus (M100) is formed with a 440 ~830N / cm 2 rubber. 前記ビード部(1) は、ビードトウ端においてタイヤ内腔面とビードシート面とがなすリム組前の自由状態での角度(α) を、38度以上かつ90度以下としたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。  The bead portion (1) is characterized in that an angle (α) in a free state before a rim assembly formed by a tire lumen surface and a bead seat surface at a bead toe end is 38 degrees or more and 90 degrees or less. The pneumatic tire according to claim 1 or 2.
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