JP3732726B2

JP3732726B2 - Sliding door braking device and sliding door braking system

Info

Publication number: JP3732726B2
Application number: JP2000243036A
Authority: JP
Inventors: 一平野村
Original assignee: Ryobi Ltd
Current assignee: Ryobi Ltd
Priority date: 2000-08-10
Filing date: 2000-08-10
Publication date: 2006-01-11
Anticipated expiration: 2020-08-10
Also published as: JP2002054348A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸の速度を減少させる引戸制動装置及び引戸制動システムの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ハンガーレールに吊り下げられて該レールに沿って直線的に開閉し、手動で開いた引戸がゼンマイバネの蓄勢力等によって自動的に閉扉する自閉式の引戸が公知である。そして、全閉する手前で閉扉速度を減少させるために、この種の引戸には、引戸の閉じ速度を減少させる引戸制動システムが用いられている。
【０００３】
引戸制動システムは、引戸の開閉方向に沿って配設されるラックと、該ラックとの協働によって引戸の速度を減少させる引戸制動装置とを備えている。また、引戸制動装置は、ラックと噛合可能なピニオンと、該ピニオンの回転中心軸と、該回転中心軸を介してピニオンに制動力を付与する制動ブレーキ部とを備えている。尚、一般には、ハンガーレールにラックがその長手方向に沿って取り付けられ、引戸制動装置は、引戸の上部に直接あるいは他の部材を介して取り付けられる。
【０００４】
また、ピニオンは一方向クラッチを内蔵している。該クラッチの作用によって、ピニオンは、一方へ回転する場合にのみ回転中心軸と一体に回転して制動ブレーキ部から制動力を受ける構成となっている。従って、閉扉方向ではピニオンがラックに噛合して回転すると、制動ブレーキから制動力を受けて引戸の速度が減少する。逆に開扉方向では、ピニオンは回転中心軸に対して空転するので制動力を受けない。従って、引戸をスムーズに開扉できる。
【０００５】
ところで、引戸には、開扉時に右側に向かって引く右引き用のものと、左側に向かって引く左引き用のものとがある。従って、引戸制動装置においては、ピニオンの一方向クラッチの方向性を考慮して、引戸の引き方向に適合するようにピニオンを回転中心軸に装着し、いわゆるＣリングにてピニオンの回転中心軸からの抜けを防止していた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の引戸制動装置にあっては、右引き用、左引き用の各々の専用品であるため汎用性に乏しいものであった。従って、引戸の引き方向が施工現場に行かなければ明らかにならない場合には、左引き用のものと右引き用のものの何れも準備する必要があった。仮に現場で引戸制動装置を反対の引き方向に対応させようとすれば、専用工具でＣリングを回転中心軸から外し、ピニオンの装着方向を前後逆にした後、再度専用工具を用いてＣリングを回転中心軸にはめる必要があり、実質上現場での変更は困難である。
【０００７】
何れにしても、従来の引戸制動装置及び引戸制動システムは、引戸の引き方向が予め確認されていてそれに適合したものを現場に運んで取り付けるという施工方法には適している。しかしながら、右引き用や左引き用の専用品であるので、現場で引戸が左引き用か右引き用かを作業者が判断し、その結果に基づいて臨機応変に引戸制動装置のピニオンをセットし引戸等に取り付けるという施工方法には不向きであった。
【０００８】
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされ、右引き用の引戸と左引き用の引戸の双方に容易に使用できる引戸制動装置及びこの引戸制動装置を備えた引戸制動システムを提供することを課題とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る引戸制動装置は、引戸の開閉方向に沿って配設されたラックとの協働によって引戸の速度を減少すべく、ラックと噛合可能なピニオンと、ピニオンの回転中心軸と、該回転中心軸を介してピニオンに制動力を付与する制動ブレーキ部とを備えており、ピニオンは一方向クラッチを内蔵し、該クラッチの作用により、ピニオンは一方へ回転する場合にのみ回転中心軸と一体に回転して制動ブレーキ部から制動力を受ける引戸制動装置であって、回転中心軸の先端部には、回転中心軸からのピニオンの抜けを防止すべく、回転中心軸から径方向外方に突出した突出部が設けられ、該突出部は径方向に出退可能に構成され、突出部を退状態とすることにより、ピニオンが回転中心軸に出し入れ可能となり、回転中心軸は少なくとも先端部が中空であり、該回転中心軸の先端部にピニオン抜け防止具が挿入固定され、該ピニオン抜け防止具は、回転中心軸の軸方向に伸びた腕部を有し、腕部の先端部に前記突出部が形成され、腕部の撓みにより突出部が退状態となることを特徴とする。
【００１２】
該引戸制動装置にあっては、突出部を出状態とすることでピニオンの抜けがこの突出部で阻止される。一方、突出部を退状態として回転中心軸からの突出をなくすことにより、ピニオンが回転中心軸に出し入れ可能となる。このように、突出部を回転中心軸に位置させたままでピニオンのみを回転中心軸に着脱できる。
【００１３】
特に、回転中心軸は少なくとも先端部が中空であり、該回転中心軸の先端部にピニオン抜け防止具が挿入固定され、該ピニオン抜け防止具は、回転中心軸の軸方向に伸びた腕部を有し、腕部の先端部に前記突出部が形成され、腕部の撓みにより突出部が退状態となることが好ましい。
【００１４】
また、本発明に係る引戸制動システムは、引戸を直線的に開閉可能に吊下支持するハンガーレールと、ハンガーレールに引戸の開閉方向に沿って配設されるラックと、ラックとの協働によって引戸の閉じ速度を減少させる引戸制動装置とを備えており、引戸制動装置は、ラックと噛合可能なピニオンと、該ピニオンの回転中心軸と、該回転中心軸を介してピニオンに制動力を付与する制動ブレーキ部とを備え、ピニオンは一方向クラッチを内蔵し、該クラッチの作用により、ピニオンは一方へ回転する場合にのみ回転中心軸と一体に回転して制動ブレーキ部から制動力を受ける引戸制動システムであって、ハンガーレールにおける右引き用及び左引き用のラック取付位置の何れか一方に任意にラックを取付取り外し可能なラック固定手段を備え、回転中心軸の先端部には、回転中心軸からのピニオンの抜けを防止すべく、回転中心軸から径方向外方に突出した突出部が設けられ、該突出部は径方向に出退可能に構成され、突出部を退状態とすることにより、ピニオンが回転中心軸に出し入れ可能となり、回転中心軸は少なくとも先端部が中空であり、該回転中心軸の先端部にピニオン抜け防止具が挿入固定され、該ピニオン抜け防止具は、回転中心軸の軸方向に伸びた腕部を有し、腕部の先端部に前記突出部が形成され、腕部の撓みにより突出部が退状態となることを特徴とする。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図１乃至図９を参酌しつつ、引戸１の開閉方向に沿って配設されるラック２と、該ラック２と協働して引戸１の閉じ速度を減少させる引戸制動装置Ａと、引戸１を直線的に開閉可能に吊下支持するハンガーレール３とを備えた引戸制動システムについて説明する。
【００１６】
図１は、引戸施工箇所を概略的に示しており、１は引戸で右引き用のものである。該引戸１の上面には、前後一対の戸車４が各々取付ベース５を介して取り付けられている。そして、引戸１は、前後一対の戸車４が断面視略Ｌ字状のハンガーレール３における戸車レール部６上を走行することで開閉可能となっており、ハンガーレール３を右上がりの傾斜状態に固定配設することで、引戸１はその自重により左側に向かって自閉する。この自閉式の引戸１の閉じ速度を減少させるために引戸制動システムが用いられている。
【００１７】
まず、引戸制動装置Ａから説明すると、引戸制動装置Ａは、ラック２と噛合可能なピニオン７と、該ピニオン７が装着されると共に引戸１に取り付けられる装置本体８とを備える。尚、本実施形態では、前記戸車４の取付ベース５に装置本体８が固定され、右引き用の引戸１における閉じ速度を減少させるために、図１及び図２において、図面上向かって左側の戸先側の戸車４の取付ベース５に取り付けられている。
【００１８】
該装置本体８は、ピニオン７が装着されるピニオン７の回転中心軸９と、該回転中心軸９を介してピニオン７に制動力を付与する制動ブレーキ部１０とを備えている。具体的には、回転中心軸９は、ハウジング１１に軸受け１２を介して回転自在に取り付けられている。そして、ハウジング１１から外部に突出した一端部側にピニオン７が装着され、ハウジング１１内に位置する他端部側に制動ブレーキ部１０から制動力が付与される。
【００１９】
ハウジング１１は、その裏面側開口が裏蓋１３で閉塞されて中空状に形成されている。そして、ハウジング１１内に収納された制動ブレーキ部１０は、トロコイドポンプ式の油圧式制動ブレーキとして構成されている。即ち、回転中心軸９の他端部に固定されたインナーロータ１４と、インナーロータ１４とハウジング１１との間に位置してインナーロータ１４と咬み合いながら同一方向に回転するアウターロータ１５とを備え、インナーロータ１４とアウターロータ１５との間の隙間Ｓにはオイルが充填されている。尚、ハウジング１１に形成された通油溝１６の途中には絞り弁１７が配設され、該絞り弁１７を絞ると回転中心軸９への制動力が増加する。尚、正転、反転共に同一の動作により同様の制動力が得られる。但し、制動ブレーキ部１０の構成は種々の公知の構成を採用できる。
【００２０】
一方、回転中心軸９の一端部側に装着されるピニオン７は、その外周面にラック２と噛合する歯部が形成されているが、ピニオン７の厚み方向の略中央には径方向に沿ってスリット２４が全周に亘って形成されており、該スリット２４によって歯部が二分されている。
【００２１】
また、ピニオン７は、その内周部に一方向クラッチ１８を内蔵している。従って、ピニオン７は一方向に回転する場合には、一方向クラッチ１８により回転中心軸９と一体的に回転する。このとき、絞り弁１７によりオイルの流動に抵抗が与えられるので、インナーロータ１４には回転負荷が作用し、その結果、ピニオン７は制動ブレーキ部１０から回転中心軸９を介して制動力を受ける。
他方、ピニオン７が逆に回転する場合には、ピニオン７は回転中心軸９に対して空転するため、回転中心軸９は回転せず、従って、制動ブレーキ部１０から制動力を受けない。
【００２２】
従って、閉扉時にピニオン７がラック２に噛合した際にピニオン７が制動ブレーキ部１０から制動力（回転負荷）を受けるようにクラッチ１８の方向、ひいてはピニオン７の回転中心軸９への装着方向を決める必要がある。そのため、図１及び図２に示すような右引き用の引戸１と、図３に示すような左引き用の引戸１では、ピニオン７の装着方向が逆となる。
【００２３】
また、回転中心軸９の先端部には、回転中心軸９からのピニオン７の抜けを防止するために、回転中心軸９の外周面から径方向外方に突出した突出部１９が設けられている。該突出部１９は回転中心軸の径方向に出退可能に構成されており、突出部１９を退状態とすることにより、ピニオン７が回転中心軸９に出し入れ可能となる構成である。以下、詳細に説明する。
【００２４】
回転中心軸９は、先端部側の所定長さ領域が中空である。そして、回転中心軸９の先端部に、合成樹脂から形成されたピニオン抜け防止具２０が挿入固定されている。該ピニオン抜け防止具２０は、回転中心軸９の軸方向に沿って全体として縦長に形成されており、一端部側には、その長手方向（回転中心軸９の軸方向）に沿って伸びた腕部２１が形成され、該腕部２１の先端部に前記突出部１９が形成されている。該突出部１９は、腕部２１の先端部から外側に向けて、軸方向から見て平面視略半円状に突出形成されている。そして、突出部１９のみが回転中心軸９の端面９ａから軸方向外部に露出し、突出部１９の下面１９ａが回転中心軸９の端面９ａに当接する構成である。即ち、ピニオン抜け防止具２０は、一端部側の突出部１９を残して他端部側全体が回転中心軸９に内装される。尚、突出部１９の下面１９ａ、即ち、ハウジング１１に面した側の面は、回転中心軸９に対して略直交している。一方、突出部１９の上面側には、下面１９ａに向けてその突出量が大きくなるようなテーパ面１９ｂが設けられている。
【００２５】
更に、先端部に突出部１９を有する腕部２１は、左右対称関係を有して左右一対、即ち、１８０度対向して一対形成されている。このように、両腕部２１間にはスリット状の隙間が形成されているので、両腕部２１は、互いに接近離反するように撓むことができ、突出部１９は、回転中心軸９の径方向に向けて出退可能となる。
【００２６】
通常状態においては、両突出部１９は互いに離反状態にあって、回転中心軸９の外周面から所定量外方に突出し、この突出部１９の下面１９ａで回転中心軸９からのピニオン７の抜けが防止される。そして、回転中心軸９の中心に向けた径方向の押圧力を突出部１９に付与すると腕部２１が撓んで突出部１９が退状態となる。即ち、両腕部２１が撓んで両突出部１９が当接すると、両突出部１９は全体として平面視略円状となり、その直径は回転中心軸９の直径と等しいかあるいは僅かに小さくなる。これにより、回転中心軸９へのピニオン７の出し入れが可能となる。また、ピニオン７の装着後、突出部１９への径方向の押圧力がなくなると、腕部２１の弾性復元力により腕部２１の撓みがなくなり、元の状態である出状態に復帰してピニオン７の抜けを阻止する。
【００２７】
また、ピニオン抜け防止具２０は、その他端部側が回転中心軸９の中空部に軸方向に挿入されて接着剤で固定されているが、その固定状態を確実なものとするために、以下のような構成が採用されている。
【００２８】
即ち、回転中心軸９の先端部には、同軸状に雌ネジ部９ｂが形成されており、その雌ネジ部９ｂのネジ山に係合可能な小突起２２が、ピニオン抜け防止具２０の他端部側に形成されている。そして、ピニオン抜け防止具２０が回転中心軸９に挿入されると、小突起２２がネジ山と係合してピニオン抜け防止具２０が係止される。この係止効果と接着剤の接着効果の相乗効果によってピニオン抜け防止具２０が強固に回転中心軸９に固定される。尚、突出部１９の下面１９ａが回転中心軸９の端面９ａに当接するまでピニオン抜け防止具２０を回転中心軸９に押入すればよいが、ピニオン抜け防止具２０の他端部側にはその長手方向に沿ってスリット２３が形成されているので、押入時に他端部が撓むことができる。従って、小突起２２が形成されていても押入作業は容易である。
【００２９】
次に、ラック２について説明する。図４のように、ハンガーレール３の上面には、上述した戸車レール部６と略平行に直線的に上面に開口したガイドレール部２５が略全長に亘って形成されている。そして、ラック２の下端部には、ガイドレール部２５に係合可能な係合部２ａが両側に突設され、該係合部２ａがガイドレール部２５に係合することで、ラック２はガイドレール部２５にガイドされながらハンガーレール３の長手方向にスライド可能に構成されている。尚、ラック２の上端部側にピニオン７と噛合する歯部が形成され、ガイドレール部２５の上面開口からラック２の上端部側が上方に突出する。
【００３０】
尚、図２のように、ラック２の戸尻側端部には、ピニオン７との噛合開始時における衝突音等を吸音するために、ブラシ状の緩衝材２６が取り付けられている。また、ラック２の戸尻側端部のみ、他の部位よりも弾性変形しやすい部材から別途形成されている。
【００３１】
尚、噛合開始時における吸音のための方策としては、これ以外にも、以下の構成も採用できる。即ち、図５に二点鎖線にて示すように、ピニオン７の厚み方向略中央部に歯先よりも外方に突出するようにウレタン等の緩衝材２７を周設する。該緩衝材２７によって外周面の歯部は厚み方向に二分される。
この場合、ラック２は、図１０のように、その戸尻側端部２ｂのみが幅広に形成され、二点鎖線にて示すように噛合開始時にのみ緩衝材２７がラック２にあたる一方、その後は、実線にて示すように緩衝材２７よりも外側に位置する歯部のみがラック２と噛合するように構成する。これによって、噛合開始時には緩衝材２７がラック２に当接して吸音されると共に、噛合した後は、緩衝材２７がラック２に当接せず、ピニオン７の歯部がラック２に直接咬み合って緩衝材２７の摩耗が防止される。
【００３２】
一方、ハンガーレール３には、予め、右引き用のラック取付位置と左引き用のラック取付位置とが定められている。具体的には、ガイドレール部２５の左端から所定長さ内側の位置に右引き用のラック取付位置が、ガイドレール部２５の右端から所定長さ内側の位置に左引き用のラック取付位置が、それぞれ定められている。即ち、ガイドレール部２５の戸先側端部から所定長さ戸尻側の位置にラック取付位置がある。図１及び図２に右引き用のラック取付位置を示し、図３に左引き用のラック取付位置を示す。
【００３３】
そして、引戸制動システムは、ラック２を何れか一方の取付位置に任意に取り付け、及び、取り外し可能なラック固定手段を備えている。
具体的には、ラック固定手段として、一組のラック固定具２８を備えている。ラック固定具２８は、ガイドレール部２５に挿入可能で且つ係合するような一定幅の細長い板状体で、本実施形態では板金からなる。そして、一方のラック固定具２８ｂはラック２の内側（戸尻側）に位置し、他方のラック固定具２８ａはラック２の外側（戸先側）に位置し、両ラック固定具２８ａ，２８ｂでラック２を長手方向に挟持して固定する。尚、両ラック固定具２８ａ，２８ｂ共に、貫通したネジ孔を有し、ボルト２９を上方側からネジ孔にねじ込むことでラック固定具２８ａ，２８ｂをガイドレール部２５の上面に押し当てて固定する構成である。
【００３４】
従って、ボルト２９を弛めることでラック２の固定を簡単に解除でき、ガイドレール部２５の開口した一端部から外側のラック固定具２８ａ、ラック２、内側のラック固定具２８ｂの順に抜き出すことができる。そして、例えば、図１及び図２に示す右引き用のラック取付位置から図３に示す左引き用のラック取付位置に変更する場合には、同様に開口するガイドレール部２５の他端部から、内側のラック固定具２８ｂ、ラック２、外側のラック固定具２８ａの順にガイドレール部２５に差し込み、再度ボルト２９を強くねじ込んでラック２を固定できる。このように、ラック固定具２８によって任意のラック取付位置に取り付けることができ、且つ、右引き用から左引き用へ、またその逆へと容易にラック取付位置を変更することもできる。
【００３５】
更に、ラック２の外側に位置するラック固定具２８ａは、その外側端部に位置決め部３０を備えている。該位置決め部３０は、リベットにより形成され、ガイドレール部２５の端面２５ａに位置決め部３０が当接することでこのラック固定具２８ａのそれ以上の内側への侵入が阻止される構成であり、ラック取付位置に対応して、位置決め部３０からラック固定具２８ａの内側端部までの距離が設定されている。従って、予めガイドレール部２５の端面２５ａから所定寸法内側の位置に定められているラック取付位置を現場で測定する必要なく、外側のラック固定具２８ａの位置決め部３０をガイドレール部２５の端面２５ａに当接させることによりラック２をラック取付位置に正確に且つ容易に固定できる。
【００３６】
以上のように構成された本実施形態の引戸制動システムの施工方法について説明する。
【００３７】
まず、装置本体８とピニオン７とを組み立てずに分離状態で現場に持っていく。この際、ハンガーレール３とラック２及びラック固定具２８も分離させた状態で持っていく。そして、現場にて作業者が引戸１の引き方向を判断する。そして、右引きか左引きかを判断した後、その判断結果に基づいて、引戸制動装置Ａをその場で組み立て、且つ、ラック２をハンガーレール３のラック取付位置に取り付ける。
【００３８】
まず、ラック２をガイドレール部２５の端部からラック固定具２８と共に差し込み、外側のラック固定具２８ａの位置決め部３０を利用してラック取付位置にラック２を固定する。そして、ピニオン７の装着方向を引戸１の引き方向に適合するようにしてピニオン７を回転中心軸９に装着する。この際、突出部１９に径方向の押圧力を付与することで突出部１９を退状態とすることができ、従来のようにＣリングを回転中心軸９に装着したりする必要がない。また、腕部２１の撓みによって突出部１９を退状態にできるので、工具を用いることなく手でピニオン７を装着できる。
しかも、突出部１９の上面側にテーパ面１９ｂが設けられているので、図８のようにピニオン７を突出部１９のテーパ面１９ｂに上方から軸方向に押し当てると、その力の径方向の分力によって、腕部２１が自動的に撓み、突出部１９を退状態にすることができる。このように、ピニオン７を回転中心軸９に軸方向に手で押し当てることによって、ピニオン７をワンタッチで簡単に装着できるのである。
【００３９】
その一方、突出部１９の下面１９ａは回転中心軸９に対して略直交しているので、装着後はピニオン７の抜けを確実に防止できる。しかも、略１８０度対向して平面視略半円状の突出部１９を一対設け、両突出部１９によりピニオン７を略全周に亘って係止できるので、より一層抜け防止が確実となる。
【００４０】
また、ピニオン抜け防止具２０の腕部２１の撓みを利用して突出部１９を退状態とするので構造を簡易にでき、しかも、腕部２１を軸方向に沿って設けてその先端部に突出部１９を形成しているので、腕部２１を撓ませやすく突出部１９の出退量を大きくとれ、回転中心軸９を大径化する必要もない。
【００４１】
尚、ピニオン７の装着方向を誤った場合や、予め右引き用としてあるいは左引き用として装着されている場合など、ピニオン７の装着方向を変更する場合には、図９（ａ）のように、手で両突出部１９を押圧して互いに接近させることで退状態とし、図９（ｂ）のようにピニオン７を回転中心軸９から外し、正逆反転させて再度装着すればよい。
【００４２】
このように、専用工具を用いることなく手で容易にピニオン７の出し入れができるので、右引き用の引戸１と左引き用の引戸１の双方に容易に対応でき、現場で引戸１の引き方向に適合するようにピニオン７をセットして引戸１に引戸制動装置Ａを取り付けることができるのである。また、右引き用左引き用の双方に使用できるので、従来のように引戸１の引き方向に対する専用品を二種類準備する必要がなくなり、コスト面や管理面でも有利である。
【００４３】
更に、ラック２についても同様に、現場にて引戸１の引き方向を判断してそれに基づいて、右引き用及び左引き用のラック取付位置の何れか一方を選択してその取付位置にラック固定具２８を用いて容易に取り付けることができる。従って、ハンガーレール３やラック２も引き方向に対する専用品ではなくなり双方の引戸１に使用できる。しかも、位置決め部３０を用いて容易且つ正確にラック２をラック取付位置に取り付けることができ、現場での作業負担を減少できる。無論、ラック取付位置を変更したい場合にもボルト２９を弛めることでラック２を容易に取り外すことができる。
【００４４】
尚、上記実施形態では、突出部１９を回転中心軸９の端面９ａより外側に位置させる構成について説明したが、図１１及び図１２のように、回転中心軸９の中空の先端部に略１８０度対向して一対の窓部３１を設け、開口する窓部３１から突出部１９の先端を径方向外側に突出させる構成としてもよい。この形態では、ピニオン抜け防止具２０の全体を回転中心軸９内に埋め込むようにするが、ピニオン抜け防止具２０を上述と同様に合成樹脂から形成しているので、挿入時には、図１２（ｂ）のように両腕部２１が互いに接近するように撓み、容易に挿入できる。また、腕部２１の弾性復元力によって自動的に窓部３１から突出部１９が突出する。この形態でも、腕部２１の撓みにより突出部１９を容易に退状態にでき、また、腕部２１を軸方向に沿って形成しているので突出部１９の出退動作もスムーズである。
【００４５】
その他、回転中心軸９の先端部に貫通した横穴を設け、ピニオン抜け防止具２０としてのいわゆるスナップピンをその横穴に挿通することによりピニオン７の抜け防止を行うこともできる。
【００４６】
また、以上のように回転中心軸９にピニオン抜け防止具２０を設ける以外にも、装置本体８のハウジング１１にピニオン抜け防止具２０を設けることもできる。
【００４７】
例えば、図１３のように、ピニオン固定位置とピニオン解除位置とをとるようにピニオン抜け防止具２０をハウジング１１に回動可能に設ける。更に、この回動動作は、手でピニオン抜け防止具２０を摘んで行うことができる。具体的には、ピニオン固定位置では、ピニオン抜け防止具２０の所定部位が回転中心軸９の端面９ａに当接してピニオン７の回転中心軸９からの抜けが防止され、ピニオン抜け防止具２０をその一端部２０ａを支点として回動させて所定部位を回転中心軸９の端面９ａから離反させることによって、ピニオン７を回転中心軸９から取り外すことができるピニオン解除位置となる。
【００４８】
具体的には、針金等の線状部材を折曲形成してピニオン抜け防止具２０を構成しており、その一端部２０ａがハウジング１１に軸支されることによりピニオン抜け防止具２０は回動できる。また、他端部２０ｂは、ピニオン固定位置の状態を保持できるようにハウジング１１に差込可能となっている。そして、中途部にはコの字状部２０ｃを設け、コの字状部２０ｃにおける水平部３２がピニオン固定位置において回転中心軸９の端面９ａに当接してピニオン７を規制する規制部である。該水平部３２の長さは回転中心軸９の直径よりも長く、ピニオン７の回転中心軸９からの抜けが水平部３２で阻止される。更に、ピニオン抜け防止具２０を手で持ってその他端部２０ｂをハウジング１１から抜き出し、一端部２０ａを支点として所定角度回動させることで水平部３２が回転中心軸９から離反し、ピニオン７を回転中心軸９から抜くことができる。このようにしても工具を用いることなく手でピニオン７を回転中心軸９に着脱できる。
【００４９】
また、ラック固定具２８についても種々の構成を採用できる。例えば、図１４のように、外側のラック固定具２８ａのみを使用し、該ラック固定具２８ａの内側端部をＬ字状に上方に折り曲げると共に、その折曲部３３が差込可能なスリット３４をラック２の外側端部下面に形成する。そして、スリット３４に折曲部３３を差し込んでラック２をラック固定具２８ａと共にガイドレール部２５に挿入し、同様にボルト２９でラック固定具２８ａをガイドレール部２５に固定することによりラック２を固定できる。
また、ラック固定具２８ａの外側端部における位置決め部３０についても、上述したリベットにより形成する以外にも、この形態のように、ラック固定具２８の外側端部を下方に向けて折り曲げ、該折曲部を位置決め部３０としてガイドレール部２５の端面２５ａに当接させる構成としてもよい。
【００５０】
更に、ラック固定手段としてボルト３５を用いる構成としてもよい。即ち、図１５のように、ハンガーレール３の右引き用と左引き用の各々のラック取付位置に上下貫通するネジ孔３６を各々複数箇所形成すると共に、ラック２の下面にも対応してボルト３５が係入可能な丸孔３７を形成しておく。そして、ラック２をガイドレール部２５に差し込んでボルト３５をガイドレール部２５のネジ孔３６に下方側から螺入し、該ボルト３５の先端をラック２の丸孔３７に係入させ、ボルト３５を締め上げることでラック２をボルト３５の先端でガイドレール部２５の上面に押し当てて固定する。このようにボルト３５を用いてラック２を二つのラック取付位置のうちの何れか一方に任意に取付取り外し可能とすることもできる。かかる構成でも、ラック取付位置を測定することなしに正確にラック２を取り付けることができる。
【００５１】
尚、引戸制動装置Ａは、引戸の閉じ速度を減少させる目的以外にも、例えば、全開直前で開扉速度を減少させるために使用することもできる。また、ラック２を引戸１等の可動側に取り付け、引戸制動装置Ａをハンガーレール３等の固定側に取り付けることも可能である。
【００５２】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る引戸制動装置及び引戸制動システムにあっては、回転中心軸に出退可能な突出部を設けることにより、突出部を回転中心軸に位置させたままでピニオンのみを回転中心軸に着脱することができるので、従来のＣリングを回転中心軸に取り付け取り外ししてピニオンを着脱する構成に比してピニオンの着脱が容易になる。従って、右引き用と左引き用の双方の使用が容易となり、現場で引戸の引き方向を確認したうえでピニオンを回転中心軸に容易に装着して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態における引戸制動装置及び引戸制動システムを右引き用の引戸に使用した状態を示す概略図。
【図２】同拡大図。
【図３】左引き用の引戸に用いた引戸制動装置及び引戸制動システムの拡大図。
【図４】図１のＰ−Ｐ断面図。
【図５】同実施形態の引戸制動装置を示す断面図。
【図６】同引戸制動装置において裏蓋を外した状態を示す下面図。
【図７】同引戸制動装置の要部の組み立て状態を示す概略断面図。
【図８】同引戸制動装置の組み立て状態を示し、（ａ）はピニオン装着前を、（ｂ）はピニオン装着中の状態をそれぞれ示す断面図。
【図９】同引戸制動装置の使用状態を示し、（ａ）はピニオンを外す前の状態を、（ｂ）はピニオンを外した状態をそれぞれ示す断面図。
【図１０】他実施形態の引戸制動装置及び引戸制動システムの使用状態を示す平面図。
【図１１】他実施形態の引戸制動装置の要部断面図。
【図１２】同引戸制動装置の組み立て状態を示し、（ａ）はピニオン抜け防止具の組み込み前の状態を、（ｂ）はピニオン抜け防止具の組み込み中の状態を、（ｃ）はピニオン抜け防止具の組み込み完了状態を、それぞれ示す概略断面図。
【図１３】他実施形態の引戸制動装置を示し、（ａ）はピニオン固定位置の状態を示す平面図、（ｂ）は同正面図、（ｃ）はピニオン解除位置の状態を示す正面図。
【図１４】他実施形態の引戸制動システムの要部を示し、（ａ）はラック組み込み前の状態を、（ｂ）はラック組み込み状態を示す正面図。
【図１５】他実施形態の引戸制動システムの要部を示し、（ａ）はラック組み込み前の状態を、（ｂ）はラック組み込み状態を示す正面図。
【符号の説明】
Ａ…引戸制動装置、Ｓ…隙間、１…引戸、２…ラック、３…ハンガーレール、４…戸車、５…取付ベース、６…戸車レール部、７…ピニオン、８…装置本体、９…回転中心軸、１０…制動ブレーキ部、１１…ハウジング、１２…軸受け、１３…裏蓋、１４…インナーロータ、１５…アウターロータ、１６…通油溝、１７…絞り弁、１８…一方向クラッチ、１９…突出部、２０…ピニオン抜け防止具、２１…腕部、２２…小突起、２３…スリット、２４…スリット、２５…ガイドレール部、２６，２７…緩衝材、２８…ラック固定具、２９…ボルト、３０…位置決め部、３１…窓部、３２…水平部、３３…折曲部、３４…スリット、３５…ボルト、３６…ネジ孔、３７…丸孔[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a sliding door braking device and a sliding door braking system for reducing the speed of a sliding door.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a self-closing type sliding door that is suspended on a hanger rail, linearly opens and closes along the rail, and is automatically closed by a spring force stored by a spring spring is known. In order to reduce the closing speed before the door is fully closed, a sliding door braking system that reduces the closing speed of the sliding door is used for this type of sliding door.
[0003]
The sliding door braking system includes a rack disposed along the opening / closing direction of the sliding door, and a sliding door braking device that reduces the speed of the sliding door in cooperation with the rack. The sliding door braking device includes a pinion that can mesh with the rack, a rotation center axis of the pinion, and a braking brake unit that applies a braking force to the pinion via the rotation center axis. In general, a rack is attached to the hanger rail along its longitudinal direction, and the sliding door braking device is attached to the upper part of the sliding door directly or via another member.
[0004]
The pinion has a built-in one-way clutch. By the action of the clutch, the pinion is configured to rotate integrally with the rotation center shaft and receive a braking force from the braking brake portion only when rotating to one side. Therefore, when the pinion meshes with the rack and rotates in the closing direction, the sliding door speed is reduced by receiving the braking force from the braking brake. On the contrary, in the door opening direction, the pinion rotates idly with respect to the rotation center axis, and thus receives no braking force. Therefore, the sliding door can be opened smoothly.
[0005]
By the way, there are sliding doors that are pulled to the right when the door is opened and those that are pulled to the left. Therefore, in the sliding door braking device, in consideration of the directionality of the one-way clutch of the pinion, the pinion is mounted on the rotation center shaft so as to be adapted to the sliding direction of the sliding door, and the so-called C ring is used to remove the pinion from the rotation center shaft. Was prevented from coming off.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the conventional sliding door brake device has poor versatility because it is a dedicated product for right and left pulling. Therefore, if the sliding direction of the sliding door cannot be determined without going to the construction site, it is necessary to prepare both a left-handed one and a right-handed one. If the sliding door brake device is to be adapted to the opposite pulling direction at the site, remove the C-ring from the center axis of rotation with a dedicated tool, reverse the direction of mounting the pinion, and then use the dedicated tool again. Needs to be fitted to the rotation center axis, and it is practically difficult to change in the field.
[0007]
In any case, the conventional sliding door braking device and the sliding door braking system are suitable for a construction method in which the sliding direction of the sliding door is confirmed in advance, and a suitable one is carried to the site and attached. However, because it is a dedicated product for right and left pulling, the operator determines whether the sliding door is for left or right pulling at the site, and the pinion of the sliding door brake device is set flexibly based on the result. It was unsuitable for the construction method of attaching to sliding doors.
[0008]
Therefore, the present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and provides a sliding door braking device that can be easily used for both a right sliding door and a left sliding door, and a sliding door braking system including the sliding door braking device. This is the issue.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention has been made to solve the above problems, and the sliding door braking device according to the present invention reduces the speed of the sliding door by cooperating with a rack disposed along the opening / closing direction of the sliding door. A pinion that can mesh with the rack, a rotation center shaft of the pinion, and a brake brake unit that applies a braking force to the pinion via the rotation center shaft. The pinion includes a one-way clutch. By the action, the pinion is a sliding door braking device that rotates integrally with the rotation center shaft and receives a braking force from the braking brake part only when rotating to one side,The tip of the rotation center shaft is provided with a protrusion that protrudes radially outward from the rotation center shaft in order to prevent the pinion from coming off from the rotation center shaft. By configuring the projecting part in the retracted state, the pinion can be inserted into and removed from the rotation center shaft. At least the tip of the rotation center shaft is hollow, and a pinion removal prevention tool is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft. The pinion removal prevention tool has an arm portion extending in the axial direction of the rotation center axis, the protrusion is formed at the tip of the arm, and the protrusion is retracted by bending of the arm.It is characterized by that.
[0012]
In the sliding door braking device, the protrusion is prevented from coming off by setting the protrusion to the protruding state. On the other hand, the pinion can be inserted into and removed from the rotation center axis by removing the protrusion from the rotation center axis with the protruding portion retracted. In this way, only the pinion can be attached to and detached from the rotation center axis while the protrusion is positioned on the rotation center axis.
[0013]
In particular, the rotation center shaft is hollow at least at the tip, and a pinion removal prevention tool is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft. The pinion removal prevention device has an arm portion extending in the axial direction of the rotation center shaft. Preferably, the protrusion is formed at the tip of the arm, and the protrusion is in a retracted state due to the bending of the arm.
[0014]
  Further, the sliding door braking system according to the present invention includes a hanger rail that suspends and supports the sliding door so that the sliding door can be opened and closed linearly, a rack that is disposed on the hanger rail along the opening and closing direction of the sliding door, and the rack. A sliding door braking device that reduces a closing speed of the sliding door, and the sliding door braking device applies a braking force to the pinion through the rotation center axis and the pinion that can mesh with the rack. And a pinion having a built-in one-way clutch, and by the action of the clutch, the pinion rotates integrally with the rotation center shaft only when the pinion rotates in one direction, and receives a braking force from the brake brake unit. A braking system comprising a rack fixing means for arbitrarily attaching and detaching a rack at one of right and left rack mounting positions on a hanger rail. ,The tip of the rotation center shaft is provided with a protrusion that protrudes radially outward from the rotation center shaft in order to prevent the pinion from coming off from the rotation center shaft. By configuring the projecting part in the retracted state, the pinion can be inserted into and removed from the rotation center shaft. At least the tip of the rotation center shaft is hollow, and a pinion removal prevention tool is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft. The pinion removal prevention tool has an arm portion extending in the axial direction of the rotation center axis, the protrusion is formed at the tip of the arm, and the protrusion is retracted by bending of the arm.It is characterized by that.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, referring to FIG. 1 to FIG. 9 for one embodiment of the present invention, the rack 2 disposed along the opening / closing direction of the sliding door 1 and the closing speed of the sliding door 1 are reduced in cooperation with the rack 2. A sliding door braking system including the sliding door braking device A to be moved and the hanger rail 3 that suspends and supports the sliding door 1 so as to be opened and closed linearly will be described.
[0016]
FIG. 1 schematically shows a sliding door construction site, where 1 is a sliding door for right-handed use. A pair of front and rear door carts 4 are attached to the upper surface of the sliding door 1 via mounting bases 5, respectively. The sliding door 1 can be opened and closed by a pair of front and rear door wheels 4 traveling on the door wheel rail portion 6 in the hanger rail 3 having a substantially L-shaped cross-section, and the hanger rail 3 is inclined to the right. By being fixedly arranged, the sliding door 1 self-closes toward the left side by its own weight. A sliding door braking system is used to reduce the closing speed of the self-closing type sliding door 1.
[0017]
First, the sliding door braking device A will be described. The sliding door braking device A includes a pinion 7 that can mesh with the rack 2, and a device main body 8 to which the pinion 7 is attached and attached to the sliding door 1. In the present embodiment, the apparatus main body 8 is fixed to the mounting base 5 of the door wheel 4, and in order to reduce the closing speed of the right-side sliding door 1, in FIG. 1 and FIG. It is attached to the attachment base 5 of the door pulley 4 on the door end side.
[0018]
The apparatus main body 8 includes a rotation center shaft 9 of the pinion 7 on which the pinion 7 is mounted, and a brake brake portion 10 that applies a braking force to the pinion 7 via the rotation center shaft 9. Specifically, the rotation center shaft 9 is rotatably attached to the housing 11 via a bearing 12. Then, the pinion 7 is mounted on one end side projecting outward from the housing 11, and a braking force is applied from the brake brake unit 10 to the other end side located in the housing 11.
[0019]
The housing 11 is formed in a hollow shape with the back side opening being closed by a back cover 13. And the brake brake part 10 accommodated in the housing 11 is comprised as a hydraulic brake brake of a trochoid pump type. That is, an inner rotor 14 fixed to the other end portion of the rotation center shaft 9 and an outer rotor 15 positioned between the inner rotor 14 and the housing 11 and rotating in the same direction while meshing with the inner rotor 14 are provided. The gap S between the inner rotor 14 and the outer rotor 15 is filled with oil. A throttle valve 17 is provided in the middle of the oil passage groove 16 formed in the housing 11. When the throttle valve 17 is throttled, the braking force to the rotation center shaft 9 increases. The same braking force can be obtained by the same operation for both forward and reverse rotation. However, various known configurations can be adopted as the configuration of the brake brake unit 10.
[0020]
On the other hand, the pinion 7 attached to the one end side of the rotation center shaft 9 is formed with a tooth portion that meshes with the rack 2 on the outer peripheral surface thereof, but in the radial direction at the approximate center in the thickness direction of the pinion 7. The slit 24 is formed over the entire circumference, and the tooth portion is divided into two by the slit 24.
[0021]
The pinion 7 has a one-way clutch 18 built in the inner periphery thereof. Therefore, when the pinion 7 rotates in one direction, the pinion 7 rotates integrally with the rotation center shaft 9 by the one-way clutch 18. At this time, resistance is given to the oil flow by the throttle valve 17, so that a rotational load acts on the inner rotor 14, and as a result, the pinion 7 receives a braking force from the braking brake unit 10 via the rotation center shaft 9. .
On the other hand, when the pinion 7 rotates in the reverse direction, the pinion 7 rotates idly with respect to the rotation center shaft 9, so that the rotation center shaft 9 does not rotate and therefore receives no braking force from the brake brake unit 10.
[0022]
Accordingly, the direction of the clutch 18 and, in turn, the mounting direction of the pinion 7 on the rotation center shaft 9 are set so that the pinion 7 receives the braking force (rotational load) from the braking brake portion 10 when the pinion 7 meshes with the rack 2 when the door is closed. It is necessary to decide. For this reason, the mounting direction of the pinion 7 is reversed between the right-handed sliding door 1 as shown in FIGS. 1 and 2 and the left-handed sliding door 1 as shown in FIG. 3.
[0023]
Further, in order to prevent the pinion 7 from coming off from the rotation center shaft 9, a protruding portion 19 that protrudes radially outward from the outer peripheral surface of the rotation center shaft 9 is provided at the tip of the rotation center shaft 9. Yes. The projecting portion 19 is configured to be retractable in the radial direction of the rotation center shaft, and the pinion 7 can be inserted into and retracted from the rotation center shaft 9 by bringing the projecting portion 19 into a retracted state. Details will be described below.
[0024]
The rotation center shaft 9 is hollow in a predetermined length region on the tip side. A pinion removal prevention tool 20 made of synthetic resin is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft 9. The pinion removal prevention tool 20 is formed in a vertically long shape along the axial direction of the rotation center shaft 9 and extends along the longitudinal direction (the axial direction of the rotation center shaft 9) on one end side. An arm portion 21 is formed, and the protruding portion 19 is formed at the distal end portion of the arm portion 21. The protruding portion 19 is formed so as to protrude from the distal end portion of the arm portion 21 to the outside in a substantially semicircular shape in plan view when viewed from the axial direction. Only the protrusion 19 is exposed to the outside in the axial direction from the end surface 9 a of the rotation center shaft 9, and the lower surface 19 a of the protrusion 19 is in contact with the end surface 9 a of the rotation center shaft 9. In other words, the pinion removal prevention device 20 is internally mounted on the rotation center shaft 9 with the other end portion side remaining, except for the protruding portion 19 on one end portion side. Note that the lower surface 19 a of the protrusion 19, that is, the surface facing the housing 11, is substantially orthogonal to the rotation center axis 9. On the other hand, on the upper surface side of the protruding portion 19, a tapered surface 19b is provided so that the protruding amount increases toward the lower surface 19a.
[0025]
Furthermore, the arm part 21 which has the protrusion part 19 in the front-end | tip part has a left-right symmetric relationship, and is formed in a pair of left and right, that is, a pair opposed to each other by 180 degrees. Thus, since the slit-shaped gap is formed between the both arm portions 21, the both arm portions 21 can be bent so as to approach and separate from each other, and the protruding portion 19 is formed on the rotation center shaft 9. It is possible to exit and exit in the radial direction.
[0026]
In the normal state, the protrusions 19 are separated from each other and protrude outward by a predetermined amount from the outer peripheral surface of the rotation center shaft 9, and the pinion 7 is removed from the rotation center shaft 9 by the lower surface 19 a of the protrusion 19. Is prevented. When a pressing force in the radial direction toward the center of the rotation center shaft 9 is applied to the projecting portion 19, the arm portion 21 is bent and the projecting portion 19 is retracted. That is, when both the arm portions 21 are bent and both projecting portions 19 come into contact with each other, the projecting portions 19 as a whole have a substantially circular shape in plan view, and the diameter thereof is equal to or slightly smaller than the diameter of the rotation center shaft 9. As a result, the pinion 7 can be taken in and out of the rotation center shaft 9. Further, after the pinion 7 is mounted, when there is no radial pressing force on the projecting portion 19, the arm portion 21 is not bent by the elastic restoring force of the arm portion 21, and the pinion is restored to the original state. Prevent the loss of 7.
[0027]
In addition, the other end side of the pinion drop prevention device 20 is inserted in the hollow portion of the rotation center shaft 9 in the axial direction and fixed with an adhesive. In order to secure the fixed state, Such a configuration is adopted.
[0028]
That is, a female screw portion 9 b is coaxially formed at the tip of the rotation center shaft 9, and the small protrusion 22 that can be engaged with the screw thread of the female screw portion 9 b is provided in addition to the pinion removal prevention tool 20. It is formed on the end side. When the pinion removal prevention tool 20 is inserted into the rotation center shaft 9, the small protrusion 22 engages with the thread and the pinion removal prevention tool 20 is locked. Due to the synergistic effect of the locking effect and the adhesive effect of the adhesive, the pinion removal preventing device 20 is firmly fixed to the rotation center shaft 9. The pinion removal prevention device 20 may be pushed into the rotation center shaft 9 until the lower surface 19a of the protrusion 19 abuts against the end surface 9a of the rotation center shaft 9, but the other end of the pinion removal prevention device 20 Since the slit 23 is formed along the longitudinal direction, the other end can be bent at the time of pressing. Therefore, even if the small protrusions 22 are formed, the pressing operation is easy.
[0029]
Next, the rack 2 will be described. As shown in FIG. 4, a guide rail portion 25 is formed on the upper surface of the hanger rail 3 over the substantially entire length, and is linearly open to the upper surface substantially in parallel with the door rail rail portion 6 described above. At the lower end of the rack 2, engaging portions 2 a that can engage with the guide rail portion 25 are provided on both sides, and the engaging portion 2 a engages with the guide rail portion 25, so that the rack 2 is It is configured to be slidable in the longitudinal direction of the hanger rail 3 while being guided by the guide rail portion 25. A tooth portion that meshes with the pinion 7 is formed on the upper end portion side of the rack 2, and the upper end portion side of the rack 2 protrudes upward from the upper surface opening of the guide rail portion 25.
[0030]
As shown in FIG. 2, a brush-like cushioning material 26 is attached to the door-tail side end of the rack 2 in order to absorb a collision sound at the start of meshing with the pinion 7. Moreover, only the door butt side edge part of the rack 2 is separately formed from the member which is easy to elastically deform rather than another site | part.
[0031]
In addition, as a measure for absorbing sound at the start of meshing, the following configuration can also be adopted. That is, as shown by a two-dot chain line in FIG. 5, a cushioning material 27 such as urethane is provided around the pinion 7 so as to protrude outward from the tooth tip at a substantially central portion in the thickness direction. The shock-absorbing material 27 bisects the teeth on the outer peripheral surface in the thickness direction.
In this case, as shown in FIG. 10, the rack 2 is formed with a wide width only at its door end 2 b, and the shock absorber 27 hits the rack 2 only at the start of meshing as indicated by a two-dot chain line, and thereafter As shown by the solid line, only the teeth located outside the cushioning material 27 are configured to mesh with the rack 2. Thus, at the start of meshing, the shock absorbing material 27 comes into contact with the rack 2 and absorbs sound. After the meshing, the shock absorbing material 27 does not come into contact with the rack 2 and the teeth of the pinion 7 directly mesh with the rack 2. Thus, the wear of the cushioning material 27 is prevented.
[0032]
On the other hand, on the hanger rail 3, a rack mounting position for right pulling and a rack mounting position for left pulling are determined in advance. Specifically, the right-hand rack mounting position is located at a position inside the predetermined length from the left end of the guide rail portion 25, and the left-hand rack mounting position is located at a position inside the predetermined length from the right end of the guide rail portion 25. , Respectively. That is, there is a rack mounting position at a position on the door bottom side of a predetermined length from the door end side end portion of the guide rail portion 25. FIG. 1 and FIG. 2 show the rack mounting position for the right pulling, and FIG. 3 shows the rack mounting position for the left pulling.
[0033]
And the sliding door braking system is equipped with the rack fixing means which can attach the rack 2 arbitrarily in any one attachment position, and can be removed.
Specifically, a set of rack fixtures 28 are provided as rack fixing means. The rack fixture 28 is a long and narrow plate-like body that can be inserted into and engages with the guide rail portion 25, and is made of sheet metal in the present embodiment. One rack fixture 28b is located on the inner side (door end side) of the rack 2, and the other rack fixture 28a is located on the outer side (door side) of the rack 2, and both rack fixtures 28a and 28b The rack 2 is clamped and fixed in the longitudinal direction. Both rack fixtures 28a, 28b have threaded holes that pass therethrough, and the bolts 29 are screwed into the screw holes from above to fix the rack fixtures 28a, 28b against the upper surface of the guide rail 25. It is a configuration.
[0034]
Therefore, by loosening the bolts 29, the rack 2 can be easily fixed, and the outer rack fixture 28a, the rack 2, and the inner rack fixture 28b can be extracted in this order from the open end of the guide rail portion 25. . For example, when changing from the rack mounting position for right pulling shown in FIGS. 1 and 2 to the rack mounting position for left pulling shown in FIG. 3, from the other end of the guide rail portion 25 that is similarly opened. The rack 2 can be fixed by inserting the inner rack fixture 28b, the rack 2, and the outer rack fixture 28a into the guide rail portion 25 in this order and screwing the bolts 29 again. As described above, the rack fixing tool 28 can be used to attach the rack mounting position to any rack mounting position, and the rack mounting position can be easily changed from right pulling to left pulling and vice versa.
[0035]
Furthermore, the rack fixture 28a located outside the rack 2 includes a positioning portion 30 at the outer end thereof. The positioning portion 30 is formed by rivets, and the positioning portion 30 abuts against the end surface 25a of the guide rail portion 25, so that the rack fixture 28a is prevented from entering further inside. Corresponding to the position, the distance from the positioning portion 30 to the inner end of the rack fixture 28a is set. Therefore, the positioning portion 30 of the outer rack fixture 28a can be used as the end surface 25a of the guide rail portion 25 without the need to measure the rack mounting position that is determined in advance at a position inside the predetermined dimension from the end surface 25a of the guide rail portion 25 in advance. The rack 2 can be fixed accurately and easily at the rack mounting position.
[0036]
The construction method of the sliding door braking system of this embodiment comprised as mentioned above is demonstrated.
[0037]
First, the apparatus main body 8 and the pinion 7 are brought to the site in a separated state without being assembled. At this time, the hanger rail 3, the rack 2 and the rack fixture 28 are also taken apart. Then, the worker determines the pulling direction of the sliding door 1 at the site. Then, after determining whether to pull right or left, based on the determination result, the sliding door braking device A is assembled on the spot, and the rack 2 is attached to the rack mounting position of the hanger rail 3.
[0038]
First, the rack 2 is inserted together with the rack fixture 28 from the end of the guide rail portion 25, and the rack 2 is fixed at the rack mounting position using the positioning portion 30 of the outer rack fixture 28a. Then, the pinion 7 is mounted on the rotation center shaft 9 so that the mounting direction of the pinion 7 matches the pulling direction of the sliding door 1. At this time, by applying a radial pressing force to the projecting portion 19, the projecting portion 19 can be in a retracted state, and there is no need to attach a C-ring to the rotation center shaft 9 as in the prior art. Moreover, since the protrusion part 19 can be made into a retraction state by the bending of the arm part 21, the pinion 7 can be mounted | worn by hand, without using a tool.
In addition, since the tapered surface 19b is provided on the upper surface side of the protruding portion 19, when the pinion 7 is pressed against the tapered surface 19b of the protruding portion 19 from above in the axial direction as shown in FIG. The arm portion 21 is automatically bent by the component force, and the projecting portion 19 can be in the retracted state. In this way, by manually pressing the pinion 7 against the rotation center shaft 9 in the axial direction, the pinion 7 can be easily mounted with one touch.
[0039]
On the other hand, since the lower surface 19a of the projecting portion 19 is substantially orthogonal to the rotation center axis 9, the pinion 7 can be reliably prevented from coming off after being mounted. In addition, since a pair of substantially semicircular projections 19 facing each other at about 180 degrees are provided and the pinions 7 can be locked over the entire circumference by both projections 19, the prevention of the removal is further ensured.
[0040]
Further, since the projecting portion 19 is retracted by utilizing the bending of the arm portion 21 of the pinion removal prevention device 20, the structure can be simplified, and the arm portion 21 is provided along the axial direction and projects to the tip portion thereof. Since the portion 19 is formed, the arm portion 21 can be easily bent, and the protruding and retracting amount of the protruding portion 19 can be increased, and the rotation center shaft 9 does not need to be enlarged.
[0041]
When the mounting direction of the pinion 7 is changed, or when the mounting direction of the pinion 7 is changed in advance, for example, when the mounting direction of the pinion 7 is wrong or when it is previously mounted for right pulling or left pulling, as shown in FIG. Then, both the projecting portions 19 are pressed by hand and brought into a retracted state, and the pinion 7 is removed from the rotation center shaft 9 as shown in FIG.
[0042]
In this way, the pinion 7 can be easily put in and out by hand without using a dedicated tool, so it can be easily applied to both the sliding door 1 for right pulling and the sliding door 1 for left pulling, and the pulling direction of the sliding door 1 on site. Thus, the sliding door braking device A can be attached to the sliding door 1 by setting the pinion 7 so as to conform to the above. Further, since it can be used for both the right pulling and the left pulling, it is not necessary to prepare two types of dedicated products for the pulling direction of the sliding door 1 as in the prior art, which is advantageous in terms of cost and management.
[0043]
Further, similarly for the rack 2, the pulling direction of the sliding door 1 is determined at the site, and either the right pulling position or the left pulling rack mounting position is selected and the rack is fixed to the mounting position. It can be easily attached using the tool 28. Accordingly, the hanger rail 3 and the rack 2 are not dedicated items for the pulling direction and can be used for both sliding doors 1. In addition, the rack 2 can be easily and accurately attached to the rack attachment position using the positioning unit 30, and the work burden at the site can be reduced. Of course, even when it is desired to change the rack mounting position, the rack 2 can be easily removed by loosening the bolts 29.
[0044]
In the above-described embodiment, the configuration in which the protrusion 19 is positioned outside the end surface 9a of the rotation center shaft 9 has been described. However, as shown in FIGS. A pair of window portions 31 may be provided so as to face each other, and the tip of the protruding portion 19 may be protruded radially outward from the opening window portion 31. In this embodiment, the entire pinion omission prevention tool 20 is embedded in the rotation center shaft 9. However, since the pinion omission prevention tool 20 is formed of a synthetic resin as described above, at the time of insertion, FIG. ) So that both arm portions 21 bend toward each other and can be easily inserted. Further, the protruding portion 19 automatically protrudes from the window portion 31 by the elastic restoring force of the arm portion 21. Even in this configuration, the protruding portion 19 can be easily retracted due to the bending of the arm portion 21, and the arm portion 21 is formed along the axial direction, so that the protruding and retracting operation of the protruding portion 19 is smooth.
[0045]
In addition, it is possible to prevent the pinion 7 from coming off by providing a horizontal hole penetrating the tip of the rotation center shaft 9 and inserting a so-called snap pin as the pinion removal preventing tool 20 into the horizontal hole.
[0046]
In addition to providing the pinion removal prevention tool 20 on the rotation center shaft 9 as described above, the pinion removal prevention tool 20 can be provided on the housing 11 of the apparatus body 8.
[0047]
For example, as shown in FIG. 13, the pinion removal prevention tool 20 is rotatably provided in the housing 11 so as to take a pinion fixing position and a pinion release position. Further, this rotation operation can be performed by picking the pinion drop prevention tool 20 by hand. Specifically, at the pinion fixing position, a predetermined portion of the pinion removal preventing device 20 abuts against the end surface 9a of the rotation center shaft 9 to prevent the pinion 7 from being removed from the rotation center shaft 9, and the pinion removal prevention device 20 is removed. By rotating the one end portion 20 a as a fulcrum and separating the predetermined portion from the end surface 9 a of the rotation center shaft 9, a pinion release position where the pinion 7 can be removed from the rotation center shaft 9 is obtained.
[0048]
Specifically, a pinion removal prevention device 20 is formed by bending a linear member such as a wire, and the pinion removal prevention device 20 is rotated by its one end 20 a being pivotally supported by the housing 11. it can. Further, the other end 20b can be inserted into the housing 11 so that the state of the pinion fixing position can be maintained. A U-shaped portion 20c is provided in the middle, and the horizontal portion 32 of the U-shaped portion 20c is a regulating portion that abuts against the end surface 9a of the rotation center shaft 9 at the pinion fixing position to regulate the pinion 7. . The length of the horizontal portion 32 is longer than the diameter of the rotation center shaft 9, so that the pinion 7 is prevented from coming off from the rotation center shaft 9 at the horizontal portion 32. Furthermore, the other end 20b is pulled out from the housing 11 by holding the pinion removal prevention tool 20 by hand, and the horizontal portion 32 is separated from the rotation center shaft 9 by rotating a predetermined angle with the one end 20a as a fulcrum. It can be extracted from the rotation center shaft 9. Even in this way, the pinion 7 can be attached to and detached from the rotation center shaft 9 by hand without using a tool.
[0049]
Various configurations can also be adopted for the rack fixture 28. For example, as shown in FIG. 14, only the outer rack fixture 28a is used, the inner end of the rack fixture 28a is bent upward in an L shape, and the slit 34 into which the bent portion 33 can be inserted. Is formed on the lower surface of the outer end of the rack 2. Then, the bent portion 33 is inserted into the slit 34, the rack 2 is inserted into the guide rail portion 25 together with the rack fixture 28a, and the rack 2 is similarly fixed to the guide rail portion 25 with bolts 29. Can be fixed.
Further, the positioning portion 30 at the outer end portion of the rack fixture 28a is not formed by the rivet described above, but the outer end portion of the rack fixture 28 is bent downward as in this embodiment, and the folding It is good also as a structure contact | abutted to the end surface 25a of the guide rail part 25 as a positioning part 30 as a curved part.
[0050]
Furthermore, it is good also as a structure which uses the volt | bolt 35 as a rack fixing means. That is, as shown in FIG. 15, a plurality of screw holes 36 penetrating vertically are formed at the rack mounting positions for the right and left pulls of the hanger rail 3, and bolts corresponding to the lower surface of the rack 2 are also formed. A round hole 37 into which 35 can be engaged is formed. Then, the rack 2 is inserted into the guide rail portion 25, the bolt 35 is screwed into the screw hole 36 of the guide rail portion 25 from below, the tip of the bolt 35 is engaged with the round hole 37 of the rack 2, and the bolt 35 The rack 2 is pressed against the upper surface of the guide rail portion 25 with the tip of the bolt 35 and fixed. In this manner, the rack 2 can be arbitrarily attached to and detached from either of the two rack attachment positions using the bolts 35. Even in such a configuration, the rack 2 can be accurately mounted without measuring the rack mounting position.
[0051]
The sliding door braking device A can be used not only for reducing the closing speed of the sliding door but also for reducing the opening speed immediately before the door is fully opened, for example. It is also possible to attach the rack 2 to the movable side such as the sliding door 1 and attach the sliding door braking device A to the fixed side such as the hanger rail 3.
[0052]
【The invention's effect】
  As described above, the sliding door braking device according to the present invention.And sliding door braking systemIn that,By providing a protrusion that can be moved in and out of the rotation center shaft, only the pinion can be attached to and detached from the rotation center shaft while the protrusion is positioned on the rotation center shaft. The pinion can be easily attached and detached as compared with the configuration in which the pinion is attached and detached. Accordingly, both the right pulling and the left pulling can be easily used, and the pinion can be easily mounted on the rotation center shaft after confirming the pulling direction of the sliding door at the site.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a state in which a sliding door braking device and a sliding door braking system according to an embodiment of the present invention are used for a right-handed sliding door.
FIG. 2 is an enlarged view of the same.
FIG. 3 is an enlarged view of a sliding door braking device and a sliding door braking system used for a left sliding door.
4 is a cross-sectional view taken along the line PP in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a sectional view showing the sliding door braking device of the embodiment.
FIG. 6 is a bottom view showing a state where a back cover is removed in the sliding door braking device.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view showing an assembled state of main parts of the sliding door braking device.
FIGS. 8A and 8B show an assembled state of the sliding door braking device, where FIG. 8A is a cross-sectional view showing a state before the pinion is mounted, and FIG.
FIG. 9 is a sectional view showing a usage state of the sliding door braking device, wherein (a) shows a state before removing the pinion, and (b) shows a state where the pinion is removed.
FIG. 10 is a plan view showing a usage state of a sliding door braking device and a sliding door braking system according to another embodiment.
FIG. 11 is a cross-sectional view of a main part of a sliding door braking device according to another embodiment.
FIGS. 12A and 12B show the assembled state of the sliding door brake device, where FIG. 12A shows the state before the pinion removal prevention device is assembled, FIG. 12B shows the state during installation of the pinion removal prevention device, and FIG. 12C shows the pinion removal device. FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a state where the preventer is assembled.
13A and 13B show a sliding door braking device according to another embodiment, wherein FIG. 13A is a plan view showing a state of a pinion fixing position, FIG. 13B is a front view thereof, and FIG. 13C is a front view showing a state of a pinion release position;
14A and 14B are main views of a sliding door braking system according to another embodiment, in which FIG. 14A is a front view showing a state before rack mounting, and FIG. 14B is a front view showing a rack mounting state.
FIGS. 15A and 15B show a main part of a sliding door braking system according to another embodiment, in which FIG. 15A is a state before rack mounting, and FIG.
[Explanation of symbols]
A ... Sliding door braking device, S ... Gap, 1 ... Sliding door, 2 ... Rack, 3 ... Hanger rail, 4 ... Door wheel, 5 ... Mounting base, 6 ... Door wheel rail, 7 ... Pinion, 8 ... Main body, 9 ... Rotation Central shaft, 10 ... brake brake section, 11 ... housing, 12 ... bearing, 13 ... back cover, 14 ... inner rotor, 15 ... outer rotor, 16 ... oil passage groove, 17 ... throttle valve, 18 ... one-way clutch, 19 DESCRIPTION OF SYMBOLS ... Projection part, 20 ... Pinion omission prevention tool, 21 ... Arm part, 22 ... Small protrusion, 23 ... Slit, 24 ... Slit, 25 ... Guide rail part, 26, 27 ... Buffer material, 28 ... Rack fixing tool, 29 ... Bolt, 30 ... positioning portion, 31 ... window portion, 32 ... horizontal portion, 33 ... bent portion, 34 ... slit, 35 ... bolt, 36 ... screw hole, 37 ... round hole

Claims

In order to reduce the speed of the sliding door (1) by cooperation with the rack (2) arranged along the opening / closing direction of the sliding door (1), a pinion (7) meshable with the rack (2), and a pinion ( 7) a rotation center shaft (9), and a braking brake portion (10) for applying a braking force to the pinion (7) via the rotation center shaft (9). The pinion (7) is unidirectional. A clutch (18) is incorporated, and the pinion (7) rotates integrally with the rotation center shaft (9) only when the pinion (7) rotates to one side by the action of the clutch (18), and the braking force is applied from the braking brake part (10). A sliding door braking device for receiving the pinion (7) from the rotation center shaft (9) at a tip end portion of the rotation center shaft (9). A protrusion (19) protruding in the direction is provided, and the protrusion (19) is withdrawn and retracted in the radial direction. The pinion (7) can be inserted into and removed from the rotation center shaft (9) by making the protrusion (19) in the retracted state, and the rotation center shaft (9) is hollow at least at the tip, A pinion removal prevention tool (20) is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft (9). The pinion removal prevention device (20) has an arm portion (21) extending in the axial direction of the rotation center shaft (9). The sliding door braking device is characterized in that the protruding portion (19) is formed at a tip portion of the arm portion (21), and the protruding portion (19) is in a retracted state due to the bending of the arm portion (21) .

A hanger rail (3) that suspends and supports the sliding door (1) so that it can be opened and closed linearly, a rack (2) that is disposed on the hanger rail (3) along the opening and closing direction of the sliding door (1), 2) and a sliding door braking device (A) that reduces the closing speed of the sliding door (1) in cooperation with 2). The sliding door braking device (A) includes a pinion (7) that can mesh with the rack (2). A rotation center axis (9) of the pinion (7), and a braking brake portion (10) for applying a braking force to the pinion (7) via the rotation center axis (9). The pinion (7) A one-way clutch (18) is built in, and by the action of the clutch (18), the pinion (7) rotates integrally with the rotation center shaft (9) only when rotating to one side, and from the braking brake part (10). A sliding door braking system for receiving a braking force, the hanger rail (3) A rack fixing means for arbitrarily attaching and detaching the rack (2) to either one of the right and left pulling rack mounting positions, and a rotation center shaft (9) at the tip of the rotation center shaft (9). 9) In order to prevent the pinion (7) from coming off from 9), a projection (19) projecting radially outward from the rotation center shaft (9) is provided, and the projection (19) is retracted in the radial direction. The pinion (7) can be inserted into and removed from the rotation center shaft (9) by making the projecting portion (19) in the retracted state, and the rotation center shaft (9) is hollow at least at the tip, A pinion removal prevention tool (20) is inserted and fixed at the tip of the rotation center shaft (9). The pinion removal prevention device (20) has an arm portion (21) extending in the axial direction of the rotation center shaft (9). The protrusion (19) is formed at the tip of the arm (21) (21) sliding door braking system, characterized in that the protrusion (19) is retreat state by deflection of the.