JP3731949B2 - 記録媒体の読み出し装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、記録媒体に記憶されたデータの読み出し方法、記録媒体の読み出し装置に係り、特に、MFM(倍密度周波数変調)記録方式により記憶されている磁気記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データ・ウィンドウの位相を調整する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロッピー・ディスクにおいて、現在標準となっている記録方式として、MFM(倍密度FM)記録方式がある。図1は、MFM記録方式を説明するための図である。この記録方式を用いてデータが書き込まれたフロッピー・ディスクから読み出されるリード・データは、書き込みデータがビット”1”の場合には、1つのパルス(データ・パルス)が生じる。また、書き込みデータがビット”0”の場合には、、リード・データとして何らパルスは生じない。但し、書き込みデータとしてビット”0”が連続している場合には、2つの隣接するビット”0”の中間位置において1つのパルス(クロック・パルス)が生じる。
【0003】
このMFM記録方式によりデータが記録されたフロッピー・ディスクから、データを正しく読み取るためには、リード・データ中のパルスをデータ・パルスとクロック・パルスとに正確に分離する必要がある。あるパルスが、データ・パルスまたはクロック・パルスのどちらであるかによって、再生される値が異なるからである。リード・データから、データ・パルスとクロック・パルスを分離するために、データ・ウィンドウが用いられる。このウィンドウは、基本的に一定の間隔を有するクロック・パルスである。データ・ウィンドウが高レベルの時に、リード・データ中にピークが存在する場合、そのピークはデータ・パルスと見なされ、データ”1”が検出される。一方、データ・ウィンドウが低レベルの時に、リード・データ中にピークが存在する場合、そのピークはクロック・パルスと見なされる。この場合、このピーク発生時の前後のデータは”0”である。
【0004】
フロッピー・ディスク上に1つのパルスのみを書き込んだ場合、ディスクから得られる出力信号の波形は単独波形となり、パルスの位置は単独波形のピーク部分と一致する。しかしながら、複数のパルスを書き込むと、それぞれのパルスの単独波形が干渉しあって合成波形になる。その結果、合成波形におけるピーク部分のうちのいくつかは、本来の単独波形中のピークの位置(パルスの位置)からずれる。このように、波形中のピーク部が本来のパルスの位置とずれる現象はピーク・シフトと呼ばれる。
【0005】
図2は、ピーク・シフトを説明するための図である。同図(a)は、1つのパルスが書き込まれた場合における、出力波形を示している。この図のように、単独波形では、パルスの位置と波形のピーク部が一致しており、ピーク・シフトは生じない。一方、同図(b)は、合成波形におけるピーク・シフトを示している。この図において、波線で示した波形はパルスを個々に読み出した場合における理想的な出力波形であり、実線で示した波形はその場合における現実の出力波形である。複数の単独波形が互いに干渉しあって、現実の波形のピーク部分と理想的な波形のそれとの間にずれ(ピーク・シフト)が生じる。
【0006】
この現象は、磁気記録媒体において大きな問題となっている。あるピークがシフトするのは、隣接するピークの磁気的な影響を受けているからであると考えられる。
【0007】
フロッピー・ディスク・コントローラがリード・データ中のデータ・パルスとクロック・パルスを正しく分離し、データ誤り率(エラー・レート)の低い情報を再生するためには、正確なデータ・ウィンドウでこれを分離する必要がある。このリード・データの分離は、データ・セパレータ回路により行われる。
【0008】
データ・ウィンドウは、フロッピー・ディスクから得られるリード・データに基づいて生成される。図3は、データ・セパレータの回路構成を示すブロック図である。データ・セパレータは、データ・ウィンドウ発生部30と分離回路31とで構成される。データ・ウィンドウ発生部30は、さらに位相検出器32、フィルタ及びアンプ部33、並びに発振器34で構成される。リード・データは、位相検出器32に入力され、その出力はフィルタ及びアンプ部33を介して、発振器34に入力される。発振器34の出力は、データ・ウィンドウ信号として分離回路31に入力される。それと同時に、この信号は位相検出器32にフィード・バックされる。分離回路31は、リード・データをデータ・ウィンドウ信号の位相に基づいて、データ・パルスとクロック・パルスとに分離する。データ・ウィンドウは、フィード・バック・ループの追従速度、アンプ・ゲインは外部からのコントロールにより最適な状態に制御される。このようにして、データ・セパレータは、データ・ウィンドウ信号を発生するとともに、リード・データとデータ・ウィンドウとの同期制御を行っている。すなわち、フィード・バック・ループにより、データ・ウィンドウの中心が常にパルスの中心に位置するように適応制御を行っている。
【0009】
磁気ディスクのフォーマットの中には、フロッピー・ディスクにおけるIBMフォーマットのように、IDフィールドの先頭部及びデータ領域の先頭部にそれぞれシンク(Sync)領域を有するものがある。このシンク領域は、ビット”0を連続的に並べたデータ構成を有している。従って、このフィールド中のパルスはクロック・パルスのみからなる等間隔なパルス列となる。この場合、あるパルスについて見たとき、その前後パルスからの干渉が等しくなるため、このパルスではピーク・シフトは生じない。このシンク領域のパルス列にロック(同期)させれば、すばやくロック・インすることができ、正確なデータ・ウィンドウが得られる。
【0010】
従来の技術では、ディスクの読み出し時において、シンク領域でいったん同期をとった後は、データ・ウィンドウはディスクの回転変動にのみ追従するように設定していた。この方法は、データ・ウィンドウの位相制御のためにシンク領域のみを用いており、データ領域は無視しているため、ディスクの回転変動に対してより細かい追従制御が困難である。
【0011】
また、別の従来技術として、パルスの書き込み補正を行って、この同期のためにデータ領域を利用する方法も存在する。これは、データ領域に書き込まれる隣接するビットとの関係から、ピーク・シフトの発生が予想できる部分について、書き込み時にピーク・シフトの方向とは逆方向に予めずらして書き込むものである。この方法は、シンク領域のみらならずデータ領域中のパルスを用いているため、ディスクの回転変動やディスクの変形等に対してより細かい追従制御が可能になる。その反面、あるピーク・シフトの書き込み補正を行うことにより、この影響で別のパルスで新たなピーク・シフトが生じる可能性がある。従って、このようなピーク・シフトが生じたパルスをデータ・ウィンドウの位相の制御に用いると、正確なデータ・ウィンドウを生成することが困難になるという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明の目的は、データ誤り率(エラー・レート)の低いデータを磁気記録媒体から得ることのできる新規な方法を提供することである。
【0013】
また、本発明の別の目的は、正確なデータ・ウィンドウを生成することにより、リード・データからデータ・パルスとクロック・パルスとを適切に分離することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明は、クロック及びデータが記憶されたデータ領域を有する記録媒体から、データを読み出す方法において、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、データ領域から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、この適合した部分に基づいて、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御するステップと、制御されたデータ・ウィンドウを用いて、記録媒体からのパルス列からデータとクロックとを分離することにより、データを読み出すステップとを有する記録媒体に記憶されたデータの読み出し方法を提供する。。
【0015】
特に、フロッピー・ディスクなどの記録媒体においては、上記のデータ領域の他に、クロックのみが記憶されたシンク領域をさらに有している。また、データは、倍密度FM記録方式によりに記録媒体に記憶されていてもよい。
【0016】
また、所定のビット・パターンは、ピーク・シフトの影響を受けない基準点に関する情報を有していて、上記のビット・パターンに適合した部分における基準点に基づいて、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する。
【0017】
第2の発明は、クロックが記憶された第1の領域と、クロック及びデータが記憶された第2の領域とを有する記録媒体から、データを読み出す装置において、複数のビットが対称に配列されたビット・パターンを複数記憶したメモリと、第2の領域から得られるパルス列から、複数のビット・パターンのいずれかに適合するパルス列の部分を検出する検出器と、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成する生成器と、生成器により生成された前記データ・ウィンドウと、検出器により検出されたパルス列の部分とを比較することにより、生成器が生成する前記データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する制御器とを有する記録媒体の読み出し装置を提供する。
【0018】
さらに、第3の発明は、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、記録媒体から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、この適合した部分に基づいて、前記データ・ウィンドウの位相及び幅を制御するステップとを有するデータ・ウィンドウの位相制御方法を提供する。
【0019】
さらに、第4の発明は、データ・ウィンドウの幅の制御方法において、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、記録媒体から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、当該適合した部分に基づいて、データ・ウィンドウの幅を制御するステップとを有することを特徴とする方法を提供する。
【0020】
【作用】
上記のような構成は、ピーク・シフトが生じないようなビット・パターンを予め有している。そして、このパターンをリード・データと照合することにより、ピーク・シフトの影響を受けない基準位置を有するパルス列をリード・データ中から検出する。この検出されたパルス列に基づいてデータ・ウィンドウの位相、幅を調整することにより、データ・ウィンドウとリード・データとのずれを補正する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下の実施例では、MFM記録方式でデータが記憶されたフロッピー・ディスクからデータを読み出す方法について説明する。このフロッピー・ディスク上には、シンク領域とデータ領域とが存在する。シンク領域には、データ”0”が連続的に並んでいるため、クロック・ビットのみが存在する。従って、この部分では、ピーク・シフトは生じない。また、データ領域には、MFM記録方式に従ってクロック及びデータが記憶されている。
【0022】
実際のデータの読み出しにおいては、まず、シンク領域を特定して、このフィールド中のクロック・パルスに基づいて、データ・ウィンドウの同期をとる。その後、データ・ウィンドウとリード・データとの同期を以下の方法に従って取りつつ、データ領域中のデータを読み取っていく。
【0023】
図4は、本実施例における磁気記録媒体用の読み書きコントローラの読み出し系の構成を示すブロック図である。まず、磁気ヘッド40は、上記のフロッピー・ディスク中のデータ領域に書き込まれているデータに応じたリード・データを出力する。なお、このリード・データは、フロッピー・ディスクからのアナログ的な出力波形を処理したものであり、ディジタル的な波形を有している。
【0024】
カウンタ41は、磁気ヘッド40から出力されたリード・データ中の隣接するパルスの間隔やデータ・ウィンドウの間隔をカウントしている。これらのカウント数は位相比較部44へ伝えられる。
【0025】
パターン記憶部42には、ビット列が左右に対称に配列されたビット・パターンが複数記憶されている。磁気ヘッド40から読み出され、波形が整形された出力のうち、このビット・パターンのいずれかに適合するパルス列(より正確には、パルス列中のある位置)では、ピーク・シフトが実質的に生じていないか、ピーク・シフトの影響を実質的に受けない。具体的には、例えば、以下のような6つのビット・パターンが記憶されている。
【数1】
(パターン1) 00100 (5ビット)
(パターン2) 001010100 (9ビット)
(パターン3) 1010101 (7ビット)
(パターン4) 0010100 (7ビット)
(パターン5) 10100101 (8ビット)
(パターン6) 101000101 (9ビット)
【0026】
パターン検出部43は、リード・データ中の一部が、パターン記憶部32に記憶されているビット・パターン(パターン1乃至6)のいずれかに適合する場合、その適合するパターンを検出する。そして、そのビット・パターン及びリード・データ中の適合する部分をパターン情報として、位相比較部44に伝える。このパターンの検出は、データ・ウィンドウが変化する度に行う。
【0027】
位相比較部44では、パターン検出部43からのパターン情報とデータ・ウィンドウ生成部45からの現在のウィンドウ幅の情報とを比較して、データ・ウィンドウの位相のずれを計算する。位相比較器44は、この位相のずれに基づいて、制御信号をデータ・ウィンドウ生成部45に伝えることにより、データ・ウィンドウ生成部45を制御している。
【0028】
ビット・パターンについてさらに詳しく説明する。図5は、上記のそれぞれのビット・パターンにおけるデータ・ウィンドウとリード・データとの関係を説明するための図である。図中に示しているリード・データは、磁気ヘッド40から読み出され、波形が整形された出力信号である。
【0029】
この図において、矢印Pは基準点を示し、矢印Qは検出点を示す。検出点Qは、リード・データがビット・パターンに適合するものと検出された点である。また、基準点Pは、ピーク・シフトの影響を受けないビット・パターン中のある位置をいう。ビット・パターンは、上述のように、複数のビットが対称に配列されたパターンであるから、基準点Pは、ビット・パターンの中心となる。この基準点Pは、データ・ウィンドウでは、ウィンドウの中心、または図5(e)のように、データ・ウィンドウレベルが変化する点となる。
【0030】
この基準点Pは、ピーク・シフトが実質的に生じていないか、ピーク・シフトの影響を実質的に受けない点である。これは、ピーク間の距離がある程度離れているために、基準点Pにおけるピークが他のピークからの影響を受けないか、または、左右のピークが基準点Pに及ぼす影響がほぼ均等なので、それらの影響が相殺されるからである。例えば、図5(a)に示すようなビット・パターンにおいては、基準点Pに対して、ビット”00”が左右対称に配置されている。ビット”00”の外側にピークが存在したとしても、基準点PにおけるピークA1とこの外側のピークとの間がこの程度離れていれば、基準点PにおけるピークA1は、実質的にほとんど影響を受けることはない。また、同図(c)に示すようなビット・パターンにおいては、基準点Pの左右に2つのピークA2、A3が存在するが、これらピークは実質的にほとんど影響を受けることはない。
【0031】
この基準点Pは、検出点Qからの間隔(データ・ウィンドウの間隔)で表す。これは、カウンタ41が行うカウント数に基づいて計算される。同図(a)のようにビット・パターン”00100”の例において、基準点Pは、「1.25*WINDOW」となる。ここで、"WINDOW"とは、データ・ウィンドウの1周期の長さを示す。
【0032】
また、位相比較部44は、さらに3つの間隔D1、D2、D3を計算する。検出点を基準としてそれより左にあるパルスのうち、いちばん近いものをA1、2番目に近いものをA2、3番目に近いものをA3としたとき、間隔D1は、検出点QからパルスA1までの間隔D1となる。また、間隔D2、D3は、それぞれ、パルスA1からパルスA2までの間隔、パルスA2からパルスA3までの間隔となる。但し、データ・パターンによっては、この間隔は、間隔D1のみしか有さないパターン(図5(a))や、間隔D1及び間隔D2しか有さないパターン(同図(b)、(d))もある点に留意されたい。
【0033】
それぞれのビット・パターンにおいて、リード・データに対するデータ・ウィンドウの位相のずれは、以下の式で計算できる。
【数2】
【0034】
この式において、計算結果が正の値である場合は、データ・ウィンドウの位相が進んでいるということになる。従って、位相比較部44は、このずれている位相分を補正する指令をデータ・ウィンドウ生成部45に伝える。また、計算結果が負の値である場合は、データ・ウィンドウの位相が遅れているということになるので、これを進ませる指令をデータ・ウィンドウ生成部45に伝える。位相比較費44は、適宜、このような指令を生成器45に与えることにより、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する。
【0035】
データ・ウィンドウ生成部45では、リード・データ中のパルス列に基づいて、データ・ウィンドウを生成するとともに、位相比較部44から制御に基づいて、データ・ウィンドウの位相を変更する。また、位相変更の結果として求められたデータ・ウィンドウの幅と現在の幅から次の幅が定まる。パターン検出部43がビット・パターンに適合するパルス列を検出しない場合には、位相の変更は行われない。
【0036】
データ・ウィンドウ生成部45より生成されたデータ・ウィンドウ信号は、パターン検出部43にフィードバックされるとともに、カウンタ41にも入力される。また、この信号はリード・データとともにデータ・セパレータ46に入力される。データ・セパレータ46は、リード・データからデータ・パルスとクロック・パルスを分離する。そして、この分離されたデータ・パルスに基づいて、磁気ディスクに記憶された情報が最終的に読み出される。
【0037】
このように、本実施例においては、ピーク・シフトが生じないようなビット・パターンを予めパターン記憶部42に予め記憶しておき、このビット・パターンをリード・データと照合する。パターン検出部43は、リード・データ中のピーク・シフトの影響を受けない部分を含むパルス列を検出し、この検出されたパルス列に基づいて位相比較部44は、データ・ウィンドウの位相を調整する。この調整により、リード・データと正確に同期が取られたされたデータ・ウィンドウを用いることにより、データ・セパレータ46は、データ・パルスとクロック・パルスとを適切に分離するができる。
【0038】
なお、上述の実施例はMFM記録方式について説明したが、本発明はFM記録方式をはじめとした他の記録方式にも適用することができる。また、MFM記録方式は、フロッピー・ディスクにおいて一般的に用いられるものであるが、本発明はピーク・シフトが生じるような他の記録媒体にも用いることができるのは当然である。
【0039】
【効果】
このように本発明では、データ領域中のパルス系列があらかじめ定められたビット・パターンのいずれか一つと一致した場合、ビット・パターン中の基準位置を基準として、データ領域中でもデータ・ウィンドウの位相を制御している。従って、ディスクの回転変動や、ディスクの変形に対しても、より細かくデータ・ウィンドウを調整することができるため、読み出しデータのエラー・レートを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MFM記録方式を説明するための図である。
【図2】ピーク・シフトを説明するための図である。
【図3】データ・セパレータの回路構成を示すブロック図である。
【図4】本実施例における読み書きコントローラの読み出し系の構成を示すブロック図である。
【図5】ビット・パターンにおけるデータ・ウィンドウとリード・データとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
40・・・磁気ヘッド
41・・・カウンタ
42・・・パターン記憶部
43・・・パターン検出部
44・・・位相比較部
45・・・データ・ウィンドウ生成部
46・・・データ・セパレータ
【発明の属する利用分野】
本発明は、記録媒体に記憶されたデータの読み出し方法、記録媒体の読み出し装置に係り、特に、MFM(倍密度周波数変調)記録方式により記憶されている磁気記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データ・ウィンドウの位相を調整する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロッピー・ディスクにおいて、現在標準となっている記録方式として、MFM(倍密度FM)記録方式がある。図1は、MFM記録方式を説明するための図である。この記録方式を用いてデータが書き込まれたフロッピー・ディスクから読み出されるリード・データは、書き込みデータがビット”1”の場合には、1つのパルス(データ・パルス)が生じる。また、書き込みデータがビット”0”の場合には、、リード・データとして何らパルスは生じない。但し、書き込みデータとしてビット”0”が連続している場合には、2つの隣接するビット”0”の中間位置において1つのパルス(クロック・パルス)が生じる。
【0003】
このMFM記録方式によりデータが記録されたフロッピー・ディスクから、データを正しく読み取るためには、リード・データ中のパルスをデータ・パルスとクロック・パルスとに正確に分離する必要がある。あるパルスが、データ・パルスまたはクロック・パルスのどちらであるかによって、再生される値が異なるからである。リード・データから、データ・パルスとクロック・パルスを分離するために、データ・ウィンドウが用いられる。このウィンドウは、基本的に一定の間隔を有するクロック・パルスである。データ・ウィンドウが高レベルの時に、リード・データ中にピークが存在する場合、そのピークはデータ・パルスと見なされ、データ”1”が検出される。一方、データ・ウィンドウが低レベルの時に、リード・データ中にピークが存在する場合、そのピークはクロック・パルスと見なされる。この場合、このピーク発生時の前後のデータは”0”である。
【0004】
フロッピー・ディスク上に1つのパルスのみを書き込んだ場合、ディスクから得られる出力信号の波形は単独波形となり、パルスの位置は単独波形のピーク部分と一致する。しかしながら、複数のパルスを書き込むと、それぞれのパルスの単独波形が干渉しあって合成波形になる。その結果、合成波形におけるピーク部分のうちのいくつかは、本来の単独波形中のピークの位置(パルスの位置)からずれる。このように、波形中のピーク部が本来のパルスの位置とずれる現象はピーク・シフトと呼ばれる。
【0005】
図2は、ピーク・シフトを説明するための図である。同図(a)は、1つのパルスが書き込まれた場合における、出力波形を示している。この図のように、単独波形では、パルスの位置と波形のピーク部が一致しており、ピーク・シフトは生じない。一方、同図(b)は、合成波形におけるピーク・シフトを示している。この図において、波線で示した波形はパルスを個々に読み出した場合における理想的な出力波形であり、実線で示した波形はその場合における現実の出力波形である。複数の単独波形が互いに干渉しあって、現実の波形のピーク部分と理想的な波形のそれとの間にずれ(ピーク・シフト)が生じる。
【0006】
この現象は、磁気記録媒体において大きな問題となっている。あるピークがシフトするのは、隣接するピークの磁気的な影響を受けているからであると考えられる。
【0007】
フロッピー・ディスク・コントローラがリード・データ中のデータ・パルスとクロック・パルスを正しく分離し、データ誤り率(エラー・レート)の低い情報を再生するためには、正確なデータ・ウィンドウでこれを分離する必要がある。このリード・データの分離は、データ・セパレータ回路により行われる。
【0008】
データ・ウィンドウは、フロッピー・ディスクから得られるリード・データに基づいて生成される。図3は、データ・セパレータの回路構成を示すブロック図である。データ・セパレータは、データ・ウィンドウ発生部30と分離回路31とで構成される。データ・ウィンドウ発生部30は、さらに位相検出器32、フィルタ及びアンプ部33、並びに発振器34で構成される。リード・データは、位相検出器32に入力され、その出力はフィルタ及びアンプ部33を介して、発振器34に入力される。発振器34の出力は、データ・ウィンドウ信号として分離回路31に入力される。それと同時に、この信号は位相検出器32にフィード・バックされる。分離回路31は、リード・データをデータ・ウィンドウ信号の位相に基づいて、データ・パルスとクロック・パルスとに分離する。データ・ウィンドウは、フィード・バック・ループの追従速度、アンプ・ゲインは外部からのコントロールにより最適な状態に制御される。このようにして、データ・セパレータは、データ・ウィンドウ信号を発生するとともに、リード・データとデータ・ウィンドウとの同期制御を行っている。すなわち、フィード・バック・ループにより、データ・ウィンドウの中心が常にパルスの中心に位置するように適応制御を行っている。
【0009】
磁気ディスクのフォーマットの中には、フロッピー・ディスクにおけるIBMフォーマットのように、IDフィールドの先頭部及びデータ領域の先頭部にそれぞれシンク(Sync)領域を有するものがある。このシンク領域は、ビット”0を連続的に並べたデータ構成を有している。従って、このフィールド中のパルスはクロック・パルスのみからなる等間隔なパルス列となる。この場合、あるパルスについて見たとき、その前後パルスからの干渉が等しくなるため、このパルスではピーク・シフトは生じない。このシンク領域のパルス列にロック(同期)させれば、すばやくロック・インすることができ、正確なデータ・ウィンドウが得られる。
【0010】
従来の技術では、ディスクの読み出し時において、シンク領域でいったん同期をとった後は、データ・ウィンドウはディスクの回転変動にのみ追従するように設定していた。この方法は、データ・ウィンドウの位相制御のためにシンク領域のみを用いており、データ領域は無視しているため、ディスクの回転変動に対してより細かい追従制御が困難である。
【0011】
また、別の従来技術として、パルスの書き込み補正を行って、この同期のためにデータ領域を利用する方法も存在する。これは、データ領域に書き込まれる隣接するビットとの関係から、ピーク・シフトの発生が予想できる部分について、書き込み時にピーク・シフトの方向とは逆方向に予めずらして書き込むものである。この方法は、シンク領域のみらならずデータ領域中のパルスを用いているため、ディスクの回転変動やディスクの変形等に対してより細かい追従制御が可能になる。その反面、あるピーク・シフトの書き込み補正を行うことにより、この影響で別のパルスで新たなピーク・シフトが生じる可能性がある。従って、このようなピーク・シフトが生じたパルスをデータ・ウィンドウの位相の制御に用いると、正確なデータ・ウィンドウを生成することが困難になるという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明の目的は、データ誤り率(エラー・レート)の低いデータを磁気記録媒体から得ることのできる新規な方法を提供することである。
【0013】
また、本発明の別の目的は、正確なデータ・ウィンドウを生成することにより、リード・データからデータ・パルスとクロック・パルスとを適切に分離することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明は、クロック及びデータが記憶されたデータ領域を有する記録媒体から、データを読み出す方法において、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、データ領域から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、この適合した部分に基づいて、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御するステップと、制御されたデータ・ウィンドウを用いて、記録媒体からのパルス列からデータとクロックとを分離することにより、データを読み出すステップとを有する記録媒体に記憶されたデータの読み出し方法を提供する。。
【0015】
特に、フロッピー・ディスクなどの記録媒体においては、上記のデータ領域の他に、クロックのみが記憶されたシンク領域をさらに有している。また、データは、倍密度FM記録方式によりに記録媒体に記憶されていてもよい。
【0016】
また、所定のビット・パターンは、ピーク・シフトの影響を受けない基準点に関する情報を有していて、上記のビット・パターンに適合した部分における基準点に基づいて、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する。
【0017】
第2の発明は、クロックが記憶された第1の領域と、クロック及びデータが記憶された第2の領域とを有する記録媒体から、データを読み出す装置において、複数のビットが対称に配列されたビット・パターンを複数記憶したメモリと、第2の領域から得られるパルス列から、複数のビット・パターンのいずれかに適合するパルス列の部分を検出する検出器と、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成する生成器と、生成器により生成された前記データ・ウィンドウと、検出器により検出されたパルス列の部分とを比較することにより、生成器が生成する前記データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する制御器とを有する記録媒体の読み出し装置を提供する。
【0018】
さらに、第3の発明は、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、記録媒体から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、この適合した部分に基づいて、前記データ・ウィンドウの位相及び幅を制御するステップとを有するデータ・ウィンドウの位相制御方法を提供する。
【0019】
さらに、第4の発明は、データ・ウィンドウの幅の制御方法において、記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成するステップと、記録媒体から得られるパルス列から、複数のビットが対称に配列された所定のビット・パターンに適合した部分を検出するステップと、当該適合した部分に基づいて、データ・ウィンドウの幅を制御するステップとを有することを特徴とする方法を提供する。
【0020】
【作用】
上記のような構成は、ピーク・シフトが生じないようなビット・パターンを予め有している。そして、このパターンをリード・データと照合することにより、ピーク・シフトの影響を受けない基準位置を有するパルス列をリード・データ中から検出する。この検出されたパルス列に基づいてデータ・ウィンドウの位相、幅を調整することにより、データ・ウィンドウとリード・データとのずれを補正する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下の実施例では、MFM記録方式でデータが記憶されたフロッピー・ディスクからデータを読み出す方法について説明する。このフロッピー・ディスク上には、シンク領域とデータ領域とが存在する。シンク領域には、データ”0”が連続的に並んでいるため、クロック・ビットのみが存在する。従って、この部分では、ピーク・シフトは生じない。また、データ領域には、MFM記録方式に従ってクロック及びデータが記憶されている。
【0022】
実際のデータの読み出しにおいては、まず、シンク領域を特定して、このフィールド中のクロック・パルスに基づいて、データ・ウィンドウの同期をとる。その後、データ・ウィンドウとリード・データとの同期を以下の方法に従って取りつつ、データ領域中のデータを読み取っていく。
【0023】
図4は、本実施例における磁気記録媒体用の読み書きコントローラの読み出し系の構成を示すブロック図である。まず、磁気ヘッド40は、上記のフロッピー・ディスク中のデータ領域に書き込まれているデータに応じたリード・データを出力する。なお、このリード・データは、フロッピー・ディスクからのアナログ的な出力波形を処理したものであり、ディジタル的な波形を有している。
【0024】
カウンタ41は、磁気ヘッド40から出力されたリード・データ中の隣接するパルスの間隔やデータ・ウィンドウの間隔をカウントしている。これらのカウント数は位相比較部44へ伝えられる。
【0025】
パターン記憶部42には、ビット列が左右に対称に配列されたビット・パターンが複数記憶されている。磁気ヘッド40から読み出され、波形が整形された出力のうち、このビット・パターンのいずれかに適合するパルス列(より正確には、パルス列中のある位置)では、ピーク・シフトが実質的に生じていないか、ピーク・シフトの影響を実質的に受けない。具体的には、例えば、以下のような6つのビット・パターンが記憶されている。
【数1】
(パターン1) 00100 (5ビット)
(パターン2) 001010100 (9ビット)
(パターン3) 1010101 (7ビット)
(パターン4) 0010100 (7ビット)
(パターン5) 10100101 (8ビット)
(パターン6) 101000101 (9ビット)
【0026】
パターン検出部43は、リード・データ中の一部が、パターン記憶部32に記憶されているビット・パターン(パターン1乃至6)のいずれかに適合する場合、その適合するパターンを検出する。そして、そのビット・パターン及びリード・データ中の適合する部分をパターン情報として、位相比較部44に伝える。このパターンの検出は、データ・ウィンドウが変化する度に行う。
【0027】
位相比較部44では、パターン検出部43からのパターン情報とデータ・ウィンドウ生成部45からの現在のウィンドウ幅の情報とを比較して、データ・ウィンドウの位相のずれを計算する。位相比較器44は、この位相のずれに基づいて、制御信号をデータ・ウィンドウ生成部45に伝えることにより、データ・ウィンドウ生成部45を制御している。
【0028】
ビット・パターンについてさらに詳しく説明する。図5は、上記のそれぞれのビット・パターンにおけるデータ・ウィンドウとリード・データとの関係を説明するための図である。図中に示しているリード・データは、磁気ヘッド40から読み出され、波形が整形された出力信号である。
【0029】
この図において、矢印Pは基準点を示し、矢印Qは検出点を示す。検出点Qは、リード・データがビット・パターンに適合するものと検出された点である。また、基準点Pは、ピーク・シフトの影響を受けないビット・パターン中のある位置をいう。ビット・パターンは、上述のように、複数のビットが対称に配列されたパターンであるから、基準点Pは、ビット・パターンの中心となる。この基準点Pは、データ・ウィンドウでは、ウィンドウの中心、または図5(e)のように、データ・ウィンドウレベルが変化する点となる。
【0030】
この基準点Pは、ピーク・シフトが実質的に生じていないか、ピーク・シフトの影響を実質的に受けない点である。これは、ピーク間の距離がある程度離れているために、基準点Pにおけるピークが他のピークからの影響を受けないか、または、左右のピークが基準点Pに及ぼす影響がほぼ均等なので、それらの影響が相殺されるからである。例えば、図5(a)に示すようなビット・パターンにおいては、基準点Pに対して、ビット”00”が左右対称に配置されている。ビット”00”の外側にピークが存在したとしても、基準点PにおけるピークA1とこの外側のピークとの間がこの程度離れていれば、基準点PにおけるピークA1は、実質的にほとんど影響を受けることはない。また、同図(c)に示すようなビット・パターンにおいては、基準点Pの左右に2つのピークA2、A3が存在するが、これらピークは実質的にほとんど影響を受けることはない。
【0031】
この基準点Pは、検出点Qからの間隔(データ・ウィンドウの間隔)で表す。これは、カウンタ41が行うカウント数に基づいて計算される。同図(a)のようにビット・パターン”00100”の例において、基準点Pは、「1.25*WINDOW」となる。ここで、"WINDOW"とは、データ・ウィンドウの1周期の長さを示す。
【0032】
また、位相比較部44は、さらに3つの間隔D1、D2、D3を計算する。検出点を基準としてそれより左にあるパルスのうち、いちばん近いものをA1、2番目に近いものをA2、3番目に近いものをA3としたとき、間隔D1は、検出点QからパルスA1までの間隔D1となる。また、間隔D2、D3は、それぞれ、パルスA1からパルスA2までの間隔、パルスA2からパルスA3までの間隔となる。但し、データ・パターンによっては、この間隔は、間隔D1のみしか有さないパターン(図5(a))や、間隔D1及び間隔D2しか有さないパターン(同図(b)、(d))もある点に留意されたい。
【0033】
それぞれのビット・パターンにおいて、リード・データに対するデータ・ウィンドウの位相のずれは、以下の式で計算できる。
【数2】
【0034】
この式において、計算結果が正の値である場合は、データ・ウィンドウの位相が進んでいるということになる。従って、位相比較部44は、このずれている位相分を補正する指令をデータ・ウィンドウ生成部45に伝える。また、計算結果が負の値である場合は、データ・ウィンドウの位相が遅れているということになるので、これを進ませる指令をデータ・ウィンドウ生成部45に伝える。位相比較費44は、適宜、このような指令を生成器45に与えることにより、データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する。
【0035】
データ・ウィンドウ生成部45では、リード・データ中のパルス列に基づいて、データ・ウィンドウを生成するとともに、位相比較部44から制御に基づいて、データ・ウィンドウの位相を変更する。また、位相変更の結果として求められたデータ・ウィンドウの幅と現在の幅から次の幅が定まる。パターン検出部43がビット・パターンに適合するパルス列を検出しない場合には、位相の変更は行われない。
【0036】
データ・ウィンドウ生成部45より生成されたデータ・ウィンドウ信号は、パターン検出部43にフィードバックされるとともに、カウンタ41にも入力される。また、この信号はリード・データとともにデータ・セパレータ46に入力される。データ・セパレータ46は、リード・データからデータ・パルスとクロック・パルスを分離する。そして、この分離されたデータ・パルスに基づいて、磁気ディスクに記憶された情報が最終的に読み出される。
【0037】
このように、本実施例においては、ピーク・シフトが生じないようなビット・パターンを予めパターン記憶部42に予め記憶しておき、このビット・パターンをリード・データと照合する。パターン検出部43は、リード・データ中のピーク・シフトの影響を受けない部分を含むパルス列を検出し、この検出されたパルス列に基づいて位相比較部44は、データ・ウィンドウの位相を調整する。この調整により、リード・データと正確に同期が取られたされたデータ・ウィンドウを用いることにより、データ・セパレータ46は、データ・パルスとクロック・パルスとを適切に分離するができる。
【0038】
なお、上述の実施例はMFM記録方式について説明したが、本発明はFM記録方式をはじめとした他の記録方式にも適用することができる。また、MFM記録方式は、フロッピー・ディスクにおいて一般的に用いられるものであるが、本発明はピーク・シフトが生じるような他の記録媒体にも用いることができるのは当然である。
【0039】
【効果】
このように本発明では、データ領域中のパルス系列があらかじめ定められたビット・パターンのいずれか一つと一致した場合、ビット・パターン中の基準位置を基準として、データ領域中でもデータ・ウィンドウの位相を制御している。従って、ディスクの回転変動や、ディスクの変形に対しても、より細かくデータ・ウィンドウを調整することができるため、読み出しデータのエラー・レートを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MFM記録方式を説明するための図である。
【図2】ピーク・シフトを説明するための図である。
【図3】データ・セパレータの回路構成を示すブロック図である。
【図4】本実施例における読み書きコントローラの読み出し系の構成を示すブロック図である。
【図5】ビット・パターンにおけるデータ・ウィンドウとリード・データとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
40・・・磁気ヘッド
41・・・カウンタ
42・・・パターン記憶部
43・・・パターン検出部
44・・・位相比較部
45・・・データ・ウィンドウ生成部
46・・・データ・セパレータ
Claims (3)
- クロックが記憶された第1の領域と、クロック及びデータが記憶された第2の領域とを有する記録媒体から、データを読み出す装置において、
複数のビットが対称に配列されたビット・パターンを複数記憶したメモリと、
前記第2の領域から得られるパルス列から、複数の前記ビット・パターンのいずれかに適合する前記パルス列の部分を検出する検出器と、
前記記録媒体から得られるパルス列に基づいて、データとクロックとを分離するためのデータ・ウィンドウを生成する生成器と、
前記生成器により生成された前記データ・ウィンドウと、前記検出器により検出された前記パルス列の部分とを比較することにより、前記生成器が生成する前記データ・ウィンドウの位相及び幅を制御する制御器と、
を有することを特徴とする記録媒体の読み出し装置。 - クロック及びデータは、倍密度FM記録方式により、前記記録媒体に記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記ビット・パターンのそれぞれは、該ビット・パターンの中心に、ピーク・シフトの影響を受けない基準点を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
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