JP3729286B2 - 光走査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ、デジタル複写機、レーザファクシミリ等に用いられる光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ビームを光偏向装置により偏向させて被走査面を光走査する光走査装置は、レーザプリンタやデジタル複写装置、レーザファクシミリ等に利用されている。上記光走査装置において光ビームによる光走査を良好に行うための条件の一つとして、光ビームが被走査面上に形成する結像スポット径の安定性の問題がある。すなわち、結像スポット径が光走査の際、結像位置すなわち像高と共に変動するようであると情報の書き込みの際に画素の大きさに不均一が生ずるので良好な情報画像を形成できない。
【0003】
以上のような結像スポット径の変動となる原因の一つは、光走査装置の光学系の像面湾曲である。回転多面鏡等の偏向装置を用いる光走査装置にはいわゆる面倒れの問題があり、この様な面倒れを補正するために、偏向装置と被走査面との間に配置される走査光学系をアナモフィックな光学系とし、偏向装置の偏向反射面と被走査面とを幾何光学的に略共役な関係とする方法が知られているが、このような走査光学系では主走査対応方向に比して副走査対応方向のパワーが強くなるため、主走査方向の像面湾曲を補正すると副走査方向に強い像面湾曲が発生しやすい。
【0004】
また、特開昭62−304737号公報には、近似的なfθ機能を持つ単レンズと長尺トロイダルレンズとをもった構成簡素な光走査装置が提案されている。この光走査装置において長尺トロイダルレンズは、主・副走査方向の像面湾曲を補正する機能をもつが、光の利用効率の面からしても、また光学素子の機械的な配置の面からしても長尺トロイダルレンズはできるだけ被走査面から離して配置するのが好ましいが、この様に被走査面から離して長尺トロイダルレンズを配置した場合、広画角化を実現しようとすると副走査方向の像面湾曲の補正が困難になる。
【0005】
上記の如く結像スポット径の均一化の妨げとなる副走査方向の像面湾曲の補正に有効な方法として、特開昭61−120112号公報には、鞍型のレンズ面を凸面としてもつ変形シリンドリカルレンズを使用する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
鞍型のレンズ面をもつ変形シリンドリカルレンズは、副走査方向の像面湾曲補正に有効であるが作製が容易でないという問題がある。すなわち、鞍型のレンズ面をもつ変形シリンドリカルレンズは長尺であるため、合成樹脂を用いて成形加工するのが実際的であるが、鞍型というレンズ面の特殊性のためレンズ面成形用の凹面の金型の作製が難しいのである。
【0007】
例えば、凹型の金型の作製方法として、まず対応する凸面の金型を作り、この凸面を電解により転写して凹面の金型を得る方法が考えられるが、電解による転写の際に面精度が低下することを考えると精度の良い凹面を得るためには、転写の対象となる凸面に極端な高精度が要求されることになり、転写により得られる凹面の精度は自ずと制限されるため、必要な精度をもった凹面の金型の作製は極めて難しい。
【0008】
上記特開昭61−120112号公報には鞍型レンズ面の作製方法として切削加工法が開示されているが、上記切削加工法はレンズ作製方法としては量産性が悪いので、走査光学系ひいては光走査装置の低コスト化が困難である。
【0009】
そこで、特開平3−33712号公報で提案されている走査光学系および光走査装置、または特開昭61−175607号公報で提案されている光走査光学系などがある。特開平3−33712号公報記載のものは、複数枚のfθレンズと長尺トロイダルレンズが、副走査方向の曲率半径が光軸を主走査対応方向に離れるに従って小さくなる樽型トロイダル面を凹レンズ面として構成されている走査光学系および光走査装置であり、また、特開昭61−175607号公報記載のものは、2枚のfθレンズ(入射瞳に最も近い面が瞳面側に凹面を向けた凸メニスカスレンズ)と走査面側に主走査方向の屈折率が弱いアナモフィックレンズを配し、少なくともその一面を非球面化したものを用いた光走査光学系である。
【0010】
近年では高密度化、高画質化などが望まれており、そのため結像性能の向上すなわち像面湾曲の低減や、等速性の向上(リニアリティの向上)が必要となってくる。つまり、像面湾曲は大きいと像高間でのビームスポット径が不均一になり、画素サイズも不均一になり、解像度の低下へとつながり、リニアリティが悪いと画像の部分部分での大きさに違いが発生し、図面等を出力した場合に特に問題となる。しかるに、特開平3−33712号公報で提案されている走査光学系および光走査装置、または特開昭61−175607号公報で提案されている光走査光学系などでは、像面湾曲やリニアリティにおいてユーザーの満足するような性能に達していない。
【0011】
本発明は、以上のような従来技術の問題点について鑑みてなされたものであって、結像性能の向上すなわち像面湾曲の低減し、等速性を向上(リニアリティを向上)させ、さらには光学系を小型化にした光走査装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光ビームを光偏向により偏向させて被走査面を光走査する光走査装置において、上記光偏向と被走査面との間に配置される光学系は、偏向器により偏向された光束を被走査面上に光スポットとして結像させ、また副走査方向に関して、偏向器の偏向反射面と被走査面とを幾何光学的に略共役な関係とするものであり、また、上記光学系は偏向器により偏向された光束を集束させ被走査面上を略等速度的に走査させるための光走査用レンズと、この光走査レンズと共働して上記集束光束を非走査面上に結像させる補正光学系とから成り、上記光走査用レンズは複数枚の球面レンズで構成され、上記複数枚から構成される光走査用レンズと被走査面との間に上記補正光学系が配置され、上記補正光学系は長尺トロイダルレンズからなり、上記補正光学系の光偏向器側面は凹レンズ面であって副走査方向の曲率半径が光軸から主走査対応方向に離れるに従い小さくなるとともに主走査方向において非球面の樽型トロイダル面であり、上記補正光学系の被走査面側のレンズ面は主走査方向において球面をなすトロイダル面であり、偏向走査される光束の最大画角光線が上記樽型トロイダル面と交差する位置における上記非球面の変化量は負(ただし、球面から被走査面側へ変化する方向をプラスとする)であることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、主走査方向の全系の焦点距離をfm、光走査用レンズの偏向器側から数えて1番目のレンズの主走査方向の焦点距離をf1とするとき、
f1/fm<5.3 (f1>0)
を満足することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、光源装置から射出される光束は、略平行光束であることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、光ビームを偏向する偏向器は回転多面鏡からなることを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、光源は半導体レーザであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる光走査装置の実施の形態について説明する。図1は、本発明の光走査光学系の全体構成を示す斜視図である。図1において、符号1は光源を示している。上記光源1は半導体レーザを用いており、発散性の光束を放射する。この光源1として他にはLED等を用いることができる。上記光源1からの光束は集光レンズ2を通った後、線像結像光学素子3に入射する。上記線像結像光学素子3は副走査対応方向にのみパワーを有している。従って上記線像結像光学素子3に入射した光束は光偏向器4の偏向反射面4aの近傍に、長手方向が主走査対応方向である線像として結像する。次に、この線状に結像した光束は上記光偏向器4の偏向反射面4aによって反射される。この反射光束は上記光偏向器4の偏向反射面4aの回転と共に等角速度的に偏向される。従って偏向する光束の偏向起点は偏向反射面4aによる反射位置である。
【0019】
次に、上記光偏向器4の偏向反射面4aと被走査面7との間に配置されている光学系が走査光学系であり、この実施の形態では2枚構成のfθレンズ5と長尺光学素子6とが走査光学系を構成している。従って上記光偏向器4の偏向反射面4aによって反射された光束は、上記走査光学系によって被走査面7上に結像スポットが形成され、上記光偏向器4の回転によってこの結像スポットは被走査面7上を走査するようになっている。なお、上記走査光学系と被走査面7との間に折り返しミラー8が配置され、この折り返しミラー8の介在のもとに上記結像スポットが被走査面7上を走査するようになっている。また符号9は光走査の同期を取るための同期検知系を示している。
【0020】
図2(a)は、光走査装置を副走査方向から見た図を示している。従って、この図において被走査面7の上下方向が主走査対応方向である。また図2(b)は、主走査対応方向から見た図を示している。従って、この図に於いて図面に直交する方向が主走査対応方向であり、上下方向が副走査対応方向である。
【0021】
図2において、光源1から放射された光は集光レンズ2を通った後、線像結像光学素子3に入射する。この入射した光束は光偏向器4の偏向反射面4aの近傍に、長手方向が主走査対応方向である線像として結像する。この線像した光束は上記光偏向器4の偏向反射面4aによって反射され、光偏向器4の回転によって偏向される。さらに、この偏向された光束はfθレンズ5と長尺光学素子6で構成された走査光学系によって被走査面7上に結像スポットが形成され、この結像スポットは被走査面7上を一定の走査速度で走査される。上記fθレンズ5は主走査対応方向において光束を被走査面7上に結像させる。すなわち、副走査方向から見ると上記fθレンズ5は物体側の無限遠の像を被走査面7上に結像させるのと等価である。この結像における焦点距離が主走査面内における走査光学系の焦点距離である。
【0022】
また図2(b)では、偏向起点における前述の線像が球面レンズで構成されるfθレンズ5を通り、主走査方向と副走査方向の屈折率が異なる面倒れ補正用の長尺光学素子6の作用によって被走査面7上に結像する。このようにして、被走査面7上には光束がスポット状に結像し、光偏向器4により光束を偏向させることにより、被走査面7は結像スポットにより走査される。この走査が主走査である。ここで、副走査断面内のパワー配置と位置関係を偏向反射面4aと被走査面7とが幾何光学的に略共役な関係になるようにfθレンズ5と面倒れ補正用の長尺光学素子6とは配置されている。従って、光偏向器4の偏向反射面4aが偏向走査面と直交する方向に傾いて4a’の位置に変化した場合、上記fθレンズ5と長尺光学素子6を通過する光束は破線20で示しているように変化するが、被走査面7上での結像位置は変化せず、偏向反射面4aの倒れによる影響に対して補正するようになっている。
【0023】
次に、長尺光学素子6について説明する。上記長尺光学素子6の光偏向器4側の面はアナモフィック面になっていて、光軸を主走査対応方向に離れるに従って副走査方向の曲率半径が小さくなる樽型トロイダル面で構成されている。ここで樽型トロイダル面について説明する。図3(a)において円弧ABの曲率中心をCとすると、直線XYが円弧AB上の点Vと円弧ABの曲率中心Cとの間に存在するとき、直線XYを回転軸として円弧ABを回転させる。この回転によって円弧ABが形成した図形は図3(b)で示している形になる。この図3(b)で示した図形の側面が樽型トロイダル面である。符号30aは凸の樽型トロイダル面を示していて、符号30bは凹の樽型トロイダル面を示している。上記長尺光学素子6の光偏向器4側の面は、凹の樽型トロイダル面30bように形成されている。一方、上記長尺光学素子6の被走査面側の面は一般にトロイダル面と呼ばれているが、このトロイダル面は、図3(a)において直線XYがCより右側に存在しているときに上記と同様に直線XYを回転軸として円弧ABを回転させたときの円弧ABが形成した図形の側面で構成される。
【0024】
前述のように、光源1と集光レンズ2から構成されている光源装置から放射される光束は平行光束となっており、このように構成すれば、線像結像光学素子3との配置関係(距離)を自由に取ることが可能となるため、レイアウト設計などにおいては自由度が増し、設計が容易になる。また、光偏向器4として利用可能なものに、ガルバノミラー、単面ミラー、ピラミダルミラー、あるいはポリゴンミラー(回転多面鏡)等が考えられるが、図示の例のようにポリゴンミラーを用いるとモータの回転数の低減に有利であり、また回転数が同じ場合は走査スピードの向上を図ることができるため高速化に有利となる。ここで、本発明の光走査装置では従来技術より結像性能(主に主走査方向)の向上を図ると共に、走査等速性(リニアリティ、倍率誤差)の向上を図るために、補正光学系である長尺光学素子6の主走査対応方向を非球面化している。この時の樽型トロイダル面は主走査対応方向において、光軸方向の座標をX、光軸位置を原点とする光軸直交方向の座標をYとすれば、
Figure 0003729286
Rm:光軸上の曲率半径
k:円錐定数
2、A3、A4・・・:非球面係数
で表される形状を有しており、副走査方向においては光軸上で面からRs分だけ離れ、偏向走査面内(主走査面内)において、光軸と直交とする軸を回転軸として、上記形状を回転させて形成される凹の樽型トロイダル面である。ここでRmは図3(a)でのVCに相当し、RsはVC’に相当する。
【0025】
また、樽型トロイダル面の主走査対応方向の非球面は光偏向器4によって偏向される光束の最大画角光線が非球面と交差する位置(高さ)における非球面の非球面変化量(近軸曲率半径Rからのずれ量、ただし、近軸球面から被走査面側へずれる方向を+とする)が主走査方向における光偏向器4で光束を偏向してからの光学系の合成焦点距離をfmとするとき、各面における非球面変化量ΔXの和は、
ΣΔXi/fm<0
Xi:光偏向反射面4aからi番目の面の非球面変化量
を満足するように構成すると主に主走査方向の像面湾曲と走査等速性を良好に補正することができる。
【0026】
また、結像レンズ系を小型化するために、光走査用レンズの光偏向器4側から1番目のレンズに凸のパワーをもたせ、その主走査方向の焦点距離をf1とするとき、光学系の合成焦点距離fmとf1の関係は、
f1/fm<5.3 (f1>0)
を満足するように構成すれば、レンズ系全形を小型化することができる。
【0027】
以下、具体的な実施例を2例上げて説明する。これら2例においてRmは光軸上の曲率半径、Rsは副走査方向において光軸上で面から離れた距離を示している。図3ではRm=VC、Rs=VC’である。また、kは円錐係数を示しており、A2、A3、A4・・・は非球面係数を示している。さらに図2に示すように、d0、d1、d2、d3、d4、d5は上記光偏向器4の偏向反射面4aから長尺光学素子6を含めた距離までを分割した値である。nは屈折率を示している。
【0028】
Figure 0003729286
【0029】
Figure 0003729286
【0030】
次に、図4は上記実施例1の収差図を示している。図4(a)は光偏向器4の回動時における動的像面湾曲を示しており、実線80は偏向直交方向(副走査方向)の結像状態、破線81は偏向走査方向(主走査方向)の結像状態を示している。また図4(b)において実線82はリニアリティ(走査等速性)を示していて、破線83はfθ特性を示している。ここで、fθ特性は次式で定義される。
(fθ特性)={Hr(θ)/Hi(θ)−1}×100 (%)
Hi(θ):理想像高
Hr(θ):実像高
また、リニアリティは次式で定義される。
(リニアリティ)={dHr(θ)/dHi(θ)−1}×100 (%)
【0031】
図5は実施例2の収差図を示している。上記実施例1と同様に図5(a)は光偏向器4の回動時における動的像面湾曲を示しており、実線80’は偏向直交方向(副走査方向)の結像状態、破線81’は偏向走査方向(主走査方向)の結像状態を示している。また図5(b)において実線82’はリニアリティ(走査等速性)を示していて、破線83’はfθ特性を示している。
【0032】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光走査用レンズは複数枚の球面レンズで構成され、複数枚から構成される光走査用レンズと被走査面との間に上記補正光学系が配置され、補正光学系は長尺トロイダルレンズからなり、補正光学系の光偏向器側面は凹レンズ面であって副走査方向の曲率半径が光軸から主走査対応方向に離れるに従い小さくなるとともに主走査方向において非球面の樽型トロイダル面であり、補正光学系の被走査面側のレンズ面は主走査方向において球面をなすトロイダル面であり、偏向走査される光束の最大画角光線が上記樽型トロイダル面と交差する位置における上記非球面の変化量は負(ただし、球面から被走査面側へ変化する方向をプラスとする)であるため、収差補正の自由度が上がって、結像性能と等速性の向上および小型化を図ることができる。
また、補正光学系は、副走査方向の曲率半径が光軸から主走査対応方向に離れるに従い小さくなる樽型トロイダル面を凹レンズ面として光偏向器側面に有する長尺トロイダルレンズであり、上記樽型トロイダル面は主走査方向において非球面であるため、等速性の向上を図ることができる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、主走査方向の全系の焦点距離をfm、光走査用レンズの偏向器側から数えて1番目のレンズの主走査方向の焦点距離をf1とするとき、
f1/fm<5.3 (f1>0)
を満足するようにしたため、光学系の小型化を図ることができる。
【0034】
請求項3記載の発明によれば、光源装置から射出される光束は、略平行光束であるようにしたため、光源装置とシリンドリカルレンズとの配置関係が自由になり、光学レイアウトを容易にすることができる。
【0035】
請求項4記載の発明によれば、光ビームを偏向する偏向器は回転多面鏡からなるようにしたため、モータの回転数の低減および光走査スピードの高速化を図ることができる。
【0036】
請求項5記載の発明によれば、光源を半導体レーザにしたため、光源装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光走査装置の光走査光学系の全体構成を示す斜視図である。
【図2】同上の光走査光学系を示す光学配置図である。
【図3】同上光走査装置に用いられる長尺光学素子の構成を示す全体図である。
【図4】本発明にかかる光走査装置の一実施例の収差図である。
【図5】本発明にかかる光走査装置の別の実施例の収差図である。
【符号の説明】
1 光源
2 集光レンズ
3 線像結像光学素子
4 光偏向器
5 fθレンズ
6 長尺光学素子
7 被走査面
8 折り返しミラー
9 同期検知系

Claims (5)

  1. 光ビームを光偏向により偏向させて被走査面を光走査する光走査装置において、
    上記光偏向と被走査面との間に配置される光学系は、偏向器により偏向された光束を被走査面上に光スポットとして結像させ、また副走査方向に関して、偏向器の偏向反射面と被走査面とを幾何光学的に略共役な関係とするものであり、
    また、上記光学系は、偏向器により偏向された光束を集束させ被走査面上を略等速度的に走査させるための光走査用レンズと、この光走査レンズと共働して上記集束光束を被走査面上に結像させる補正光学系とから成り、
    上記光走査用レンズは複数枚の球面レンズで構成され、上記複数枚から構成される光走査用レンズと被走査面との間に上記補正光学系が配置され、
    上記補正光学系は長尺トロイダルレンズからなり、上記補正光学系の光偏向器側面は凹レンズ面であって副走査方向の曲率半径が光軸から主走査対応方向に離れるに従い小さくなるとともに主走査方向において非球面の樽型トロイダル面であり、上記補正光学系の被走査面側のレンズ面は主走査方向において球面をなすトロイダル面であり、
    偏向走査される光束の最大画角光線が上記樽型トロイダル面と交差する位置における上記非球面の変化量は負(ただし、球面から被走査面側へ変化する方向をプラスとする)であることを特徴とする光走査装置。
  2. 主走査方向の全系の焦点距離をfm、光走査用レンズの偏向器側から数えて1番目のレンズの主走査方向の焦点距離をf1とするとき、
    f1/fm<5.3 (f1>0)
    を満足することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 光源装置から射出される光束は、略平行光束であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 光ビームを偏向する偏向器は回転多面鏡からなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  5. 光源は半導体レーザであることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
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