JP3722277B2 - インターネットの障害推定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットの障害推定方法に係り、特に、ハードウェア的な障害のみならず、ソウトウェア的な障害の原因や部位も推定できるインターネットの障害推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及に伴い、トラヒックの集中によるネットワークやサーバの輻輳、システムダウンなどによる通信不能などの障害が問題となっている。このような障害発生時には、障害が発生した個所とその原因を早急に特定することが必要である。このため、従来からSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づくネットワーク管理方式や、回線あるいは端末内を監視するモニタリング方式による障害検知システムが提案されている。
【0003】
ところで、インターネットにおける障害には、図6にも例示したように、回線切断やルータ・サーバの故障に代表されるハードウェア的な障害のみならず、輻輳、プログラムバグ、運用者の操作誤り、プロトコル手順などに起因するソフトウェア的な障害が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、インターネットにおいて有効な障害検知およびその原因推定を実現するためには、従来のようなハードウェア的障害にとどまらず、ソフトウェア的な障害の検知も可能とする必要がある。しかしながら、上記した従来のSNMPに基づくネットワーク管理方式は、ハードウェア的障害の検知を基本としており、ソフトウェア的な障害を検知することは難しかった。
【0005】
さらに、従来のモニタリング方式では、障害検知の対象となる個所の全てに監視装置を設置しなければならないので、今日のように広く普及したインターネット環境には適さないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、通信回線や経路情報交換の監視と、障害のあった通信の再試行を組み合わせて、プロトコル手順や操作誤りなどに起因するさまざまな障害を検出し、その原因を推定できるとともに、多数の設備を導入する必要のないインターネットの障害推定方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、独立に管理・運営されるネットワークごとに障害検知サーバを設け、第1のネットワーク上のアクセス元端末と第2のネットワーク上のアクセス先端末との間に発生した通信障害の原因を推定するインターネットの障害推定方法において、前記第1のネットワーク上の障害検知サーバは、前記アクセス元端末とアクセス先端末との間の通信障害を前記アクセス元端末から申告され、その後、前記申告内容に基づいて、障害の発生した通信を再試行する再試行手順と、前記再試行で収集した障害情報に基づいて障害原因を推定する障害推定手順とを実行し、前記再試行手順では、前記障害の発生した通信の経路上に配置された各ネットワーク機器に対して、IPレベルで各ネットワーク機器およびそのリンクの障害状況を確認する下位レベル再試行と、アクセス元端末として振るまってアクセス先端末とTCPおよび上位レベルの通信を行い、その障害状況を確認する上位レベル再試行とを実行し、前記障害推定手順では、前記下位レベルおよび上位レベル再試行で収集した障害情報に基づいて障害原因を推定することを特徴とする。
【0008】
上記した特徴によれば、再試行手順における下位レベルの再試行では、障害の発生している通信で使用される通信経路上の各ルータに対して、ルータやそのリンクの障害/輻輳状況を確認できる。また、上位レベルの再試行では、ユーザ端末または通信相手との間でTCPおよび上位レベルでエンド・ツー・エンドの通信を再現し、通信性能の確認、通信相手のプロトコル手順およびネットワークパラメータ設定等の問題を確認できる。したがって、輻輳、プログラムバグ、プロトコル手順などに起因するソフトウェア的な障害を検知できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の障害推定方法を適用したネットワークの構成を模式的に示した図であり、図2、3、4は、各ネットワーク機器間で実行される通信プロトコルのシーケンスを示した図である。
【0010】
本実施形態では、独立に管理・運営されるLANやISP(Internet Service Provider :インターネット接続事業者)等のネットワークごとに障害検知サーバを設け、第1のネットワーク上のアクセス元端末と第2のネットワーク上のアクセス先端末との間に発生した障害を検知する。
【0011】
図1において、ISP1では、アクセス元端末としてのユーザ端末Tが、ネットワーク機器としてのルータR1、R2を介してISP2に接続されている。各ルータR1、R2およびそのリンクの状況は障害検知サーバS1により監視されている。ISP2では、アクセス先端末としてのWWWサーバWが、ネットワーク機器としてのルータR3、R4,R5を選択的に介してISP1と接続されている。各ルータR3、R4,R5およびそのリンクの状況は障害検知サーバS2により監視されている。
【0012】
以下、本実施形態における障害推定方法を、ISP1に属するユーザ端末TがISP2に属するWWWサーバWにアクセスした際に生じる応答時間や転送スループットの悪化を例にして説明する。
【0013】
ソフトウェア的な障害を検知するためには、通信における例外的なやり取りを検出し、その原因を解析する必要がある。すなわち、障害検知を実現するためには、TCP/IPプロトコルの振舞いを解釈する必要がある。そこで、本実施形態では、TCP/IPプロトコルの振舞いを解釈するために、障害の発生した通信を再試行する手順[手順3]を新たに採用し、さらには、ハードウェア的な障害を検知する既存の手順[手順1、2]をこれに組み合わせ、各手順[手順1〜3]により得られた障害情報から総合的に判断して、障害の発生した部位およびその原因を推定[手順4]するようにしている。
【0014】
図5は、上記した各手順を実行する本発明の障害検知サーバS1の主要部の構成を示したブロック図であり、ユーザ端末Tからの障害申告を受け付ける障害申告受付部100と、前記手順1を実行するSNMP実行部101と、前記手順2を実行する経路変更履歴収集部102と、前記手順3を実行する再試行部103と、前記手順4を実行する障害原因推定部104とを含む。
【0015】
さらに、前記再試行部103には、障害の発生した通信経路上の各ルータに対して、当該各ルータおよびそのリンクの障害状況を順次確信する下位レベル再試行部103aと、アクセス先端末間との間でTCPおよび上位レベルで通信を行い、その障害状況を確認する上位レベル再試行部103bとを設けた。以下、各手順について説明する。
【0016】
手順1:SNMPによるハードウェア障害検知
各障害検知サーバS1、S2は、それぞれ自身の管理下にあるネットワークISP1,ISP2内のルータやサーバなどのネットワーク機器とSNMPにより通信を行う。そして、定期的に各ネットワーク機器の状況を調査し、回線切断やルータの故障などのハードウェア障害が生じているかどうかを調べる。図1の例では、ISP2の障害検知サーバS2が、SNMPによりルータR3、R5から得た情報に基づいて、ルータR3、R5間のリンクに障害が発生したことを検知できる[図2(a) ]。
【0017】
手順2:経路情報の変更履歴に基づく障害検知
各障害検知サーバS1、S2は、通常のルータとして機能することで他のルータとルーチングプロトコルに従った通信を行い、経路情報の変更に関する履歴情報を得る。各障害検知サーバS1、S2は、経路変更履歴を受信するたびに、ネットワーク全体の経路状況を再計算し、経路情報の頻繁な変更、特定の地域への経路情報の欠如などを検査する。
【0018】
図1の例では、障害検知サーバS2がルーチングプロトコルを実行することにより、ルータR5においてルータR3宛てのパケット転送がルータR4経由の経路に変更され、ルータR3においてルータR5宛てのパケット転送がルータR4経由に変更されたことを把握する[図2(b) ]。
【0019】
手順3:通信再試行による障害検知
ユーザ端末Tから障害内容の申告を受けた障害検知サーバS1が、そのユーザが行おうとした通信を、下位(IP)レベルおよび上位(TCP以上)レベルで再試行する。
【0020】
下位レベルの再試行では、その通信で使用される通信経路上の各ルータに対して、ルータやリンクの障害/輻輳状況を確認する。上位レベルの再試行では、ユーザ端末または通信相手との間でTCPおよび上位レベルでエンド・ツー・エンドの通信を再現し、通信性能の確認、通信相手のプロトコル手順およびネットワークパラメータ設定等の問題を確認する。以下、各レベルでの再試行について説明する。
【0021】
手順3−1:下位レベルの再試行
ユーザ端末Tが属するネットワークISP1の障害検知サーバS1は、ユーザ端末Tが最初に通信するルータR1の輻輳状況や故障状況を調査するとともに、通信相手にパケットを転送するためのネクストホップルータ(本実施形態では、ルータR2)を検索する。この処理を繰り返し、ネクストホップルータが他のネットワークに属するルータとなった場合、障害検知サーバS1は、次のネットワークの障害検知サーバに、ユーザ端末Tのアドレス、サーバのアドレス、ユーザ端末Tに対応する障害検知サーバなどの情報とともに、IPレベルの再試行を依頼する。
【0022】
再試行を依頼された障害検知サーバ(本実施形態では、障害検知サーバS2)は同様な処理を繰り返す。さらに、このような再試行については、WWWサーバWからユーザ端末Tへの方向についても行う。以下、下位レベルの再試行方法を、図3のシーケンス図を参照して説明する。
【0023】
初めに、ユーザ端末Tのユーザが、WWWサーバWからの応答速度やデータ転送スループットが低下したことを認識すると、ISP1の障害検知サーバS1に対して、障害が発生している旨およびその内容を申告する[図3(c) ]。前記申告内容は、例えば通信で使用したアプリケーションの種別、通信相手のURLやメールアドレスなどである。
【0024】
障害検知サーバS1は、前記申告を検知すると、ユーザ端末Tが接続されているルータR1に対し、回線障害等の有無を問い合わせるとともに、WWWサーバWのアドレスに基づいてネクストホップであるルータR2を検索する。ルータR1において特に問題がなければ、ネクストホップのルータR2に対して同様な処理を行う[同図(d) ]。
【0025】
ルータR2のネクストホップであるルータR3はISP2に属するため、障害検知サーバTは、ISP2の障害検知サーバS2に対して、通信相手WWWサーバWのアドレスなどの必要な情報とともに、下位レベルの再試行による障害検知作業を依頼する[同図(e) ]。
【0026】
障害検知サーバS2は、はじめにルータR3に対して問い合わせを行う。本実施形態では、この問い合わせ結果から、ルータR3、R5間のリンクで障害が発生し、ルータR3からルータR5へのパケット転送経路が、ルータR4経由の経路に変更されていることを確認する[同図(f) ]。
【0027】
障害検知サーバS2は、同様にルータR4、R5にも問い合わせる。本実施形態では、この問い合わせ結果から、ルータR5内での出力バッファ溢れなどが原因で、ルータR5からルータR4へのリンクが輻輳していることを検知する[同図(g) ]。
【0028】
以下、上記したIPレベルの再試行の実現形態の詳細について説明する。IPレベルの再試行においては、障害検知サーバS1は、申告のあった通信において経由したルータの状態を調査する。この状態の検査およびネクストホップルータの検索は、標準で定められているMIB(Management Information Base )の内、以下の情報(1) 、(2) を利用する。
【0029】
(1) IPルーチングテーブル(IP Route Table)の、あて先アドレス(IP Route Dest)、インタフェース識別子(IP Route If Index )、ネクストホップのアドレス(IP Route Next Hop )。
【0030】
(2) インタフェーステーブル (if Table) の、インタフェース速度(ifSpeed )) 、入出力バイト・パケット数(InOctets, OutOctets, InUcastPkts, OutUcastPkts)、入出力廃棄パケット数(InDiscards, OutDiscards )、出力キュー長(OutQLen )。
【0031】
これらのうち、入出力バイト・パケット数、入出力廃棄パケット数、出力キュー長などについては、定期的に読み出しを行って時間的変化を記録し、再試行時におけるネットワークの状況が正確に判定可能となるようにする。また、隣接するネットワークの障害検知サーバS2との間では、事前に検知サーバ間の契約を締結しておくこととする。このため、IPレベルの再試行において管理ドメインをまたがる場合は、次のドメイン(Autonomous System )がどれかによって、再試行を依頼する障害検知サーバが決定可能であるとする。
【0032】
手順3−2:上位レベルの再試行
上位レベルの再試行では、初めに、ユーザ端末Tに対応する障害検知サーバS1が、ユーザ端末Tの代わりにアクセス先端末のWWWサーバWと通信し、その中で、通信に使用される各種のプロトコルの手順を解釈し、データの再送や異常処理の起動の状況などのプロトコルの振舞いを検査し、障害を検知する。また、サーバ輻輳を確認するために、通信相手のWWWサーバWに最も近い障害検知サーバS2からも再試行を行う。
【0033】
さらに、上位レベルのプロトコルに関して、ユーザ端末TとWWWサーバWとが通信した場合のみに発生する固有障害を検出するために、ユーザ端末Tにも障害検知サーバS1と通信させ、その中で障害検知サーバS1がWWWサーバWになり代わって、ユーザ端末Tにおける各種プロトコルの振舞いを検査する。ここでは遅延の挿入や、急激なパケット損失・遅延の発生などを行う。以下、上位レベルの再試行を、図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0034】
ISP1の障害検知サーバS1は、ユーザ端末Tに成り代わってWWWサーバWとの通信を再試行し、WWWサーバ側のプロトコルの振舞い検査や関連するパラメータ設定値の推定などを行うとともに、応答時間/スループットの測定を行う[同図(h) ]。この結果、本実施形態では、障害検知サーバS1からWWWサーバWにアクセスした場合も応答速度が悪いという結果が得られる。
【0035】
一方、障害検知サーバS1は、WWWサーバWに成り代わってユーザ端末Tとの間でも上位レベルの再試行を行い、ユーザ端末T側のプロトコルの振舞い検査や関連するパラメータ設定値の推定を行い、ユーザ端末Tの問題や、パラメータ設定に関するWWWサーバWとの相性の問題などを検査する[同図(i) ]。本実施形態では、ユーザ端末Tには問題がないとの結果が得られたものとする。
【0036】
さらに、障害検知サーバS1は、WWWサーバWに隣接している障害検知サーバS2に対しても、必要な情報とともに上位レベルでの再試行を依頼する[同図(j) ]。障害検知サーバS2はユーザ端末に成り代わって通信を行うが、本実施形態では、応答速度に問題がないとの結果が得られたものとする。
【0037】
手順4:障害検知サーバにおける結果の総合判断
以上の各手順により得られた障害情報に基づいて、障害検知サーバS1は以下の点を把握する。
【0038】
▲1▼SNMP[手順1]/ルーチングプロトコル[手順2]の実行によって、ルータR3−R5間のリンクに障害が発生し、ルータR3−R5間のIPパケット転送がルータR4経由に変更された。
【0039】
▲2▼IPレベルでの再試行[手順3−1]により、ユーザ端末TからWWWサーバWへの通信経路にルータR4、R5が含まれ、ルータR5からルータR4へのリンクに輻輳が生じている。
【0040】
▲3▼上位レベルでの再試行[手順3−2]により、ユーザ端末TやWWWサーバWのプロトコル動作に問題はなく、ISP2の障害検知サーバS2からWWWサーバWへのアクセスでも応答速度に問題がないが、ISP1の障害検知サーバS1からWWWサーバWへのアクセスでは応答速度に問題がある。
【0041】
障害検知サーバS1は、以上の情報を総合的に判断し、「ユーザ端末TとWWWサーバW間の通常の経路であるルータR3−R5間のリンクで障害が発生し、ルータR4経由の迂回経路が設定されたが、ルータR5からルータR4へのリンクで輻輳が発生したために応答速度が低下した」という結果をユーザに回答する[同図(k) ]。
【0042】
上記したように、本実施形態によれば、ユーザから通信障害の申告を受けた障害検知サーバが、この障害が生じている通信を下位レベルおよび上位レベルで再試行し、再試行時に各ルータおよび他の障害検知サーバから得られる情報に基づいて、各ルータおよびそのリンクの状況を認識できる。
【0043】
なお、通常の通信プロトコルでは、上記したWWWサーバWへのアクセスに先立ち、ユーザ端末Tは、WWWサーバWのドメイン名からIPアドレスを得るために、DNSに従ってネームサーバへアクセスする。このネームサーバとの通信に障害が発生した場合には、前記再試行手順3を以下のように適用することができる。
【0044】
ユーザ端末Tは通常、IPアドレスを取得するためにローカルなネームサーバにアクセスする。また、各ドメイン名に対しては、権威あるネームサーバ(Authoritative Server)が割り当てられている。そこで、論理名の正当性を確認するために、まず、ユーザがアクセスしたドメイン名に対応する権威あるサーバのアドレスの取得を試みる。そのサーバが不明の場合は、この通信をIPレベルで再試行し、ネームサーバが正しく動作している場合は、与えられたドメイン名が不良であったと判断する。
【0045】
次に、ローカルなネームサーバにキャッシュされているIPアドレスと、権威あるネームサーバで照会したIPアドレスとを比較して、ローカルなネームサーバの動作を確認する。
【0046】
以上のようにして、DNSによるIPアドレスの照会が完了すると、ユーザ端末は、それぞれのアプリケーションに応じた通信を開始する。HTTPによるWWWサーバへのアクセスを例に取り、この再試行手順を以下に示す。
【0047】
ユーザ端末Tに対応する障害検知サーバS1と、WWWサーバWの所属する管理ドメインの障害検知サーバS2とは独立に再試行を行う。このとき、サーバ側の障害検知サーバS2の検出は、IPレベルの再試行時に順に障害検知サーバを辿っていく際に行い、その時点で再試行の依頼および必要な情報(端末に対応する障害検知サーバのアドレス等)を渡すものとする。
【0048】
HTTPの場合はTCPに着目し、SYNパケットの受け付け/拒否の状況、TCPレベルのスループットの評価、セグメント再送とそれに伴うの輻輳回避手順の発生状況などを調査する。また、その際、通信に使用された経路の帯域(IPレベルの再試行で調査した)などを参考情報に用いる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
【0050】
(1) 障害の発生した通信を、下位(IP)レベルおよび上位(TCP以上)レベルでそれぞれ再試行する。そして、下位レベルの再試行では、その通信で使用される通信経路上の各ルータに対して、ルータやリンクの障害/輻輳状況を確認し、上位レベルの再試行では、ユーザ端末または通信相手との間でTCPおよび上位レベルでエンド・ツー・エンドの通信を再現し、通信性能の確認、通信相手のプロトコル手順およびネットワークパラメータ設定等の問題を確認するので、輻輳、プログラムバグ、プロトコル手順などに起因するソフトウェア的な障害を検知できる。
【0051】
(2) 障害の発生した通信を再試行してソフトウェア的な障害を検知する手順と、ルータやそのリンク等のハードウェア的な障害を検知する手順とを組み合わせ、これらの手順により得られた情報から総合的に判断して障害原因を推定するようにしたので、ソフトウェア的な障害およびハードウェア的な障害のいずれも検知できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の障害推定方法を適用したネットワークの構成を模式的に示した図である。
【図2】 各ルータおよびサーバ間で実行される通信のシーケンスを示した図(その1)である。
【図3】 各ルータおよびサーバ間で実行される通信のシーケンスを示した図(その2)である。
【図4】 各ルータおよびサーバ間で実行される通信のシーケンスを示した図(その3)である。
【図5】 障害検知サーバの機能ブロック図である。
【図6】 検知すべき障害の種別を示した図である。
【符号の説明】
R1,R2,R3,R4,R5…ルータ、S1,S2…障害検知サーバ、T…ユーザ端末、W…WWWサーバ

Claims (4)

  1. 独立に管理・運営されるネットワークごとに障害検知サーバを設け、第1のネットワーク上のアクセス元端末と第2のネットワーク上のアクセス先端末との間に発生した通信障害の原因を推定するインターネットの障害推定方法において、
    前記第1のネットワーク上の障害検知サーバは、
    前記アクセス元端末とアクセス先端末との間の通信障害を前記アクセス元端末から申告され、これを受け付ける手順と
    前記申告内容に基づいて、前記障害の発生した通信の経路上に配置された各ネットワーク機器に対して、IPレベルで各ネットワーク機器およびそのリンクの障害状況を確認する下位レベル再試行手順と、
    アクセス元端末として振るまってアクセス先端末とTCPおよび上位レベルの通信を行い、その障害状況を確認する第1の上位レベル再試行手順と
    アクセス先端末として振るまってアクセス元端末とTCPおよび上位レベルの通信を行い、その障害状況を確認する第2の上位レベル再試行手順と、
    前記第2のネットワーク上の障害検知サーバをアクセス元端末として振るまわせてアクセス先端末とTCPおよび上位レベルの通信を行わせ、その障害状況を確認させる第3の上位レベル再試行手順と、
    前記下位レベルおよび上位レベル再試行で収集した障害情報に基づいて障害原因を推定する障害推定手順とを含むことを特徴とするインターネットの障害推定方法。
  2. 前記各障害検知サーバは、ネットワーク内のネットワーク機器とSNMPを定期的に実行し、当該ネットワーク機器およびそのリンクの障害を検知するSNMP手順をさらに実行し、前記障害推定手順では、前記再試行手順およびSNMP手順で収集した障害情報に基づいて障害原因を推定することを特徴とする請求項1に記載のインターネットの障害推定方法。
  3. 前記障害検知サーバは、ネットワーク内の各ネットワーク機器とルーチングプロトコルを実行し、各ネットワーク機器での経路変更履歴を把握する経路変更履歴収集手順をさらに実行し、前記障害推定手順では、前記再試行手順および経路変更履歴収集手順で収集した障害情報に基づいて障害原因を推定することを特徴とする請求項1に記載のインターネットの障害推定方法。
  4. 前記障害検知サーバは、ネットワーク内のネットワーク機器とSNMPを定期的に実行し、当該ネットワーク機器およびそのリンクの障害を検知するSNMP手順と、ネットワーク内の各ネットワーク機器とルーチングプロトコルを実行し、各ネットワーク機器での経路変更履歴を把握する経路変更履歴収集手順とをさらに実行し、前記障害推定手順では、前記再試行手順、SNMP手順および経路変更履歴収集手順で収集した各障害情報に基づいて障害を推定することを特徴とする請求項1に記載のインターネットの障害推定方法。
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