JP3720993B2 - 骨弁固定具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脳神経外科手術、形成外科手術などの開頭手術において頭蓋骨(頭蓋顎顔面骨ともいわれる)の一部を切断して取外し、その後、取外した骨弁(自家頭蓋骨弁や自家骨弁ともいわれる)を頭蓋骨の元部位(開頭部位)に戻して整復固定するため、或いは交通事故や骨腫瘍等の治療による骨欠損部位に骨弁(人工頭蓋骨弁や人工骨弁ともいわれる)を補填する際に使用される骨弁固定具(以下、単に固定具ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】
開頭手術で取外した自家骨弁を元部位に戻して整復(修復)固定する場合や骨欠損部位に人工骨弁を補填する場合には骨弁を頭蓋骨に固定する必要がある。こうした骨弁の固定には、縫合糸により骨弁を頭蓋骨に縫合する手術法と、ミニプレートといわれるTiなどからなる金属製プレートを用いてその表面からねじ部材をねじ込むなどにより骨弁を固定する手術法がよく知られている。
【0003】
このうち自家頭蓋骨弁を縫合糸により固定する場合は次のように行われる。まず、骨弁を元部位に戻した際において両者(両骨)の接合面(切断面ともいう)が対向する適所において、各骨の接合面と頭皮側表面との間に、斜めに傾斜孔(貫通孔)をあける。そして、骨弁を元部位に戻し(あてがい)、両骨の傾斜孔相互間にナイロン糸などの縫合糸を通し、縛り付けることで固定するというものである。また、金属製プレートによる固定は、例えば予め金属製プレートの一端側を骨弁の表面にねじ部材(スクリュー)で仮止めしておき、同金属製プレート付きの骨弁を元部位にあてがい、金属製プレートの反対側を周囲の頭蓋骨に跨がせるようにし、同プレートを通して頭蓋骨の表面の適所にねじ部材をねじ込むことで固定するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが縫合による固定では、その手法上、十分な固定強度は得られないため、これが術後の回復に長期間を要する原因となっていた。というのは、術後の回復を早めるためには、頭蓋骨と骨弁の接合面(切断面)相互間の新生骨(骨組織)による結合を促進する必要があり、そのためには骨弁が周囲の自家骨に強固に固定されないといけないが、縫合のみによる固定では強い固定力は得られないためである。しかも、自家骨弁による固定では、開頭時における切断代分、骨弁が小さくなっていることから、骨弁を固定する際には開頭部においてこれを一方の接合面(主に前頭部側)側に押し付けるように配置し、固定することが行われる。このため、その反対側の接合面間には大きな隙間ができてしまい、このような大きな隙間を介して縫合する場合には、固定が不安定となりがちである。
【0005】
また、このような手術においては感染症の発生防止や医師の疲労の軽減のためにも、手術時間(開頭時間)の短縮を図ることが極めて重要である。しかし、縫合糸による固定では、頭蓋骨および骨弁に多数の傾斜孔をあける必要のあることや、縫合の手間が大きいなどにより手術時間が多くかかる。
【0006】
一方、金属製プレートによる固定法では、前記縫合による固定に比べれば比較的短時間で強固な固定ができる。ただし、金属製プレートはその厚さが0.5mm程度と薄く細長い板であり、したがって金属製プレートのみによる固定では、とくに前記のように隙間の大きい側においては固定が不安定となるといった問題があった。さらに、両方の骨にねじ部材をねじ込むことで固定するものであるため、下孔の穿孔やねじ込みに多くの時間がかかるといった問題もある。
【0007】
本発明は、こうした問題点に鑑みてなされたもので、骨弁を一側(前頭部側)に押し付けて固定するのに好適な固定具を提供し、これの使用と共に縫合や金属製プレートを併用することで骨弁の固定を強固にすると共に手術時間の短縮化を図らんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、骨弁を頭蓋骨の開頭部位に固定するため、その両者の接合面(頭蓋骨又は骨弁の切断面)間の適所に介在される骨弁固定具であって、
前記各接合面間を突っ支い状に支持するように両側に接合面支持手段を備えると共に、該両接合面支持手段相互の間隔を調節可能のねじ機構からなる間隔調節手段を備えてなることにある。
【0009】
本発明の固定具によれば、頭蓋骨に骨弁を戻し、接合面支持手段で両接合面間を突っ支い状に支持するようにして介在させ、その間隔調節手段を調節することで、接合面間にて突っ支い状に介在させることができる。したがって、この固定具を介在させた側と反対側に骨弁を押し寄せた形で固定できるし、これを介在させた接合面間側の隙間が大となっても固定が不安定となることがない。そして本発明の固定具による固定と、従来の金属製プレートや縫合糸による固定を適所で併用することで骨弁の固定ができるが、本発明の固定具の使用により、隙間の大きい接合面間での固定が安定するため、その分、金属製プレートや縫合糸による固定箇所を減らすことが可能となるため、強固な固定が確保されるとともに手術時間の短縮化も図られる。
【0010】
ここに間隔調節手段は、一方の接合面支持手段に対して雌ねじを軸線回りに回動(回転)自在に設け、他方の接合面支持手段に対して雄ねじを軸線回りに回動不能に設け、該雌雄両ねじを螺合して前記両接合面支持手段相互の間隔を調節可能としてなるものか、又はその雌雄のねじをこれと逆にしたもの、すなわち、一方の接合面支持手段に対して雄ねじを軸線回りに回動自在に設け、他方の接合面支持手段に対して雌ねじを軸線回りに回動不能に設け、該雌雄両ねじを螺合して前記両接合面支持手段相互の間隔を調節可能としてなるものが、構成の複雑化を招かないので好ましい。
【0011】
前記手段において、接合面支持手段(以下、単に支持手段ともいう)は接合面間を支持できるものであればよいが、各接合面間の支持が突っ支い状(突っ張り状)となるとよい。そして、前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面寄り部位を挟み付け可能の挟み付け部を設けておくとよい。このようにしたものでは、挟み付け部で接合面寄り部位を挟み付けて介在させることができるから固定具が頭部内に落ち込む危険と頭部外に外れる危険を解消できるので医師の負担を低減できる。手術の安全のため、挟み付け部は両接合面支持手段に設けるのが好ましいが、一方のみに設けてもよい。なお、挟み付け部をなす一対の挟み付け片のうちの一方の突出長さを短くしておくと良い。短い挟み付け片を頭蓋骨の内側にして接合面寄り部位を挟み付けるようにすることで、挟み付けやすいためである。
【0012】
前記手段においては、前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面寄り部位の外面に当接可能の当接部を設けておくとよい。このようにしたものでは、構造の複雑化を招くことなく、固定具が頭部内に落ち込む危険を防止できる。当接部は両接合面支持手段に設けるのが好ましいが、一方のみに設けてもよい。なお、頭皮を被せるために外方へ外れる危険性は小さいが、前記当接部に、その厚さ方向に貫通する貫通孔を設けておくと、ねじ部材などで固定できる。
【0013】
前記いずれの固定具においても、前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面に食込むように突出形成された突出部(突起)を設けておいてもよい。固定具の固定が安定するためである。なお、突出部は、適数設ければよいが、接合面(切断面)における表裏の皮質骨間の比較的柔らかな海綿骨(層)部位に食い込むように、位置、突出量、突出部の形状等を設定すると良い。前記いずれの手段も、骨弁に人工骨弁を用いる場合でも使用できるが、それがセラミック製の場合には、突出部をその接合面に食い込ませることは困難となるので、骨弁の接合面に凹部を設けておくとよい。
【0014】
なお、前記挟み付け部、当接部、又は突出部は、両接合面支持手段において、適宜組合せて設けてもよい。また前記当接部又は挟み付け部は、頭皮への浮き上がりが少なくなるように、強度上の問題がない限りなるべく薄く形成するのが好ましい。
【0015】
また本発明の固定具をなす材質(素材)は、適度の強度があり、生体親和性、非毒性ないし耐腐食性のある材質から選択すれば良い。具体的には、セラミック(アルミナ、ジルコニアなど)や金属(チタン、チタン合金、コバルトクロム合金(Co−Cr合金)、SUS316等のステンレス鋼など)の他、ポリL乳酸、シリコンゴム、超高分子量ポリエチレンなどのプラスチックを用いることができる。これらの材質の単一或いは複数を組み合わせたものでもよい。また、これらに水酸アパタイト等のリン酸カルシウム系セラミックやバイオガラスセラミックをコーティング或いは組合わせてもよい。このうち、接合面支持手段にはチタンに水酸アパタイトをコーティングしたものはとくに好ましい材質である。水酸アパタイトは自家骨(新生骨)との親和性ないし固着性が良いためであり、チタンは生体親和性に優れると共に薄い製品(固定具)を製作するのに適しているためである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る骨弁固定具を具体化した実施の形態について図1〜図3を参照して詳細に説明する。本例の固定具1は、その左右両側に、頭蓋骨Z又は骨弁Kにおける接合面Zs,Ksの間を突っ支い状に支持(以下、単に支持ともいう)するための接合面支持手段(支持部材)2,3を備えている。この左右の支持手段2,3は、ともに中間の壁状を成す支持部4,5の各上下端において外方に突出する挟み付け片(板)6a,7aからなる挟み付け部6,7を備えており、側面視、略コ字形に形成されている。本例では、支持部4,5における外壁面4a,5aが頭蓋骨Z又は骨弁Kの接合面Zs,Ksに当接し、挟み付け部6,7がその接合面寄り部位の表裏面を挟み付けるように構成されている。
【0017】
なお、挟み付け片6a,7aは略一定厚さで平面視矩形状とされ、一定の間隔を保持して対面するように形成されている。以下、図示左の支持手段2にて頭蓋骨Zの接合面Zs側を支持し、図示右の支持手段3にて骨弁Kの接合面Ks側を支持するものとして説明する。
【0018】
図中左側の支持手段2は、その支持部4の中央に横方向に貫通する円形の貫通孔9を備えており、その貫通孔9を除く外壁面4aにて頭蓋骨Zの接合面Zsを支持するように構成されている。また、この貫通孔9は、同接合面Zsを支持する外壁面4a側が大径を成す段付き孔とされている。そして、図1中左の支持手段2をなす支持部4の貫通孔9には、一端部が閉塞され、中央にねじ11を備えた多角形の袋ナット状の雌ねじ(雌ねじ部材)12がその軸線G回りに回動自在に装着されている。
【0019】
すなわち、雌ねじ12の閉塞側端面13には、ねじ11の軸線Gと同軸状に突出する円柱状の軸体14を備えており、この軸体14が貫通孔9に遊挿され、同貫通孔9の内側にて回動自在とされている。ただし軸体14の端部は貫通孔9の大径部9a内にて拡径されて拡径部15をなし、図示左側の支持手段2から分離しないように構成されている。なお、雌ねじ12を図1左方向へ押したとき、つまり左右の支持手段2,3相互間に圧縮力が作用した際は、雌ねじ12の端面13が支持部4における外壁面4aと反対面に当接するが、その際拡径部15の端面は外壁面4aより突出しないように形成されている。
【0020】
一方、図1中右側の接合面支持手段3は、その支持部5における骨弁Kの接合面Ksに当接する外壁面5aと反対面の略中央に、横方向に略垂直に突出し、外周面にねじ21を備えた雄ねじ22を一体的に備えており、この雄ねじ22が雌ねじ12に、螺進、螺退自在にして螺合するように構成されている。そして、螺退されると図2及び図3に示したように分離される構成とされている。
【0021】
このような構成の本形態の固定具1は、雌雄両ねじ12,22を螺合した状態の下で、左右の接合面支持手段2,3を保持して雌ねじ12を軸線G回りに右又は左に回動させる。すると、雄ねじ22に対し、雌ねじ12は近接又は離間し、接合面Zs,Ksの間を突っ支い状に支持する支持部4,5相互間の間隔Lが例えば4〜10mmの範囲で調節できるように構成されている。なお、本例の固定具1はチタン合金から形成されている。
【0022】
因みに本例における挟み付け部6,7をなす上下の挟み付け片6a,7aの内側間隔(間隙)は例えば2〜12mmとされ、頭蓋骨Z又は骨弁Kの接合面Zs,Ks寄り部位を略隙間なく挿入できるように形成され、その突出量は左右の支持手段2,3ともそれぞれ5mmとされ、安定して挟み付けることができるように構成されている。なお各挟み付け片6a,7aの厚さは例えば0.5mmとされている。なお、ねじ径は、例えば3mmとされ、雌ねじ部材12が接合面Zs,Ksの厚さ内にて納まるように設定されている。支持部4,5相互間の間隔Lは接合面間の大きさや患部に応じて適宜の大きさに設定しておけばよい。
【0023】
次にこのように構成された本形態の固定具1の用い方について説明する(図4参照)。まず、この固定具1をなす雌雄両ねじ12,22を一応締め込んで近接状態(L最小)にしておく。そして一方の接合面支持手段3の挟み付け片7a,7aの間に、自家骨弁Kの接合面Ks寄り部位の適所を挿入状態として挟み込ませる。次にその状態の骨弁Kを頭蓋骨Zにおける開頭部位ZKに戻し、他方の接合面支持手段2をなす挟み付け片6a,6aの間に、頭蓋骨Zの接合面Zs寄り部位を挿入状態として挟み込み、両接合面Zs,Ks間に介在させる。なお、図4に示したように固定具1と共に金属製プレートPを使用する場合には、骨弁Kの適所にこれを予めねじ止めしておく。
【0024】
そして接合面Zs,Ksの間を突っ支い状に支持する支持部4,5の相互間の間隔Lが広がるように雌ねじ12を回動する。こうすると、左右の接合面支持手段2,3の外壁面4a,5aが各接合面Zs,Ksに当接し、ついには突っ支い状となり、骨弁Kは開頭部ZKにおいて一方の側に押し寄せられた形となる(図4参照)。そして、図4中に示したように従来の金属製プレートP(又は縫合糸)による固定を適所で併用することで、骨弁Kの強固な固定が確保される。このように、本形態の固定具1の使用により、隙間の大きい接合面Zs,Ks間での固定が安定するため、金属製プレートPを用いるとしてもそれによる固定箇所を減らすことが可能となる。したがって、金属製プレートPを固定するねじのねじ込み数も少なくできるため、手術時間の短縮化も図られる。
【0025】
なお、要すれば固定後は雌ねじ部材(ナット)12を径方向にカシメて圧縮変形させるなどにより、ねじの緩みを防止しておけばよい。また、人工骨弁を用いる場合も同様に使用できるが、セラミック製のものではねじ込みが困難であることから金属製プレートの併用は不向きであり、縫合糸を併用するのが適切である。さらに、固定具1は患部に応じて適数箇所で用いればよいし、患部によってはこの固定具のみで骨弁を固定することもできる。
【0026】
前記形態では、支持手段2,3に挟み付け部6,7を設けたため、固定具自体の頭蓋骨内への落ち込みや外部への外れを皆無とし得る。図5に示した固定具41は、前記形態の変形例とでもいうべき形態例を示すものであるが、挟み付け部6,7を成す挟み付け片6a,7aのうち、頭蓋骨Z内側に位置する挟み付け片6a,7aについてその突出量が小さくなるようにした点のみが相違するだけであるため、同一部位には同一の符号を付すに止め、その説明を省略する。すなわち、このようにしておけば、各接合面Zs,Ks寄り部位の挟み付けが容易となる。いずれにしても、セラミック製の骨弁を用いる場合には、その接合面を突っ支い状に支持する支持手段には挟み付け部を備えたものとするのが好ましい。
【0027】
さて次に別の実施形態について図6を参照して説明するが、この固定具51は、図1〜図3に示した形態に対し、雌ねじに代えて雄ねじを回動自在とし、雄ねじに代えて雌ねじを回動不能とした点のみがその構成上異なるだけで、作用及び効果についても本質的相違はないことから、同一部位には同一の符号を付し、相違点のみ説明する。すなわち、本形態では図示左側の支持手段2をなす支持部4の貫通孔9に、雄ねじ22をその軸線G回りに回動自在に設けると共に、図示右側の支持手段3をなす支持部5にナット状の雌ねじ12を突出状に一体的に形成したものである。ただし雄ねじ22の基端部には、図1〜図3における雌ねじ部材12の端面13に代ると共に、雄ねじ部材22を回動させるための六角形などの多角形リング23が周設されている。こうして雄ねじ22の回動は、この多角形リング23を回動させることで行うように構成されている。なお、雌ねじ12及び多角形リング23の外径は、頭蓋骨Z及び骨弁Kの接合面Zs,Ksの厚さ内に納まるように形成される。
【0028】
次に別の実施形態について図7を参照して説明する。ただし、本例の固定具61は、図1〜図3に示した形態が接合面支持手段として支持部に、その上下の挟み付け片からなる挟み付け部を備えたものとしたのに対し、このものは左右の支持手段2,3において、頭蓋骨Z又は骨弁Kの接合面Zs,Ks近傍の表面に当接する当接部36,37を設けた点が異なるだけである。したがって、同一部位には同一の符号を付すに止め、相違点のみ説明する。すなわち、このものは図1〜図3に示した形態における支持部4,5の下の挟み付け片を除去して上の挟み付け片のみとし、これを当接部36,37としたものである。
【0029】
しかして、このものでは接合面Zs,Ks寄り部位を挟み付けるものでないことから、その使用に当たっては、頭蓋骨Zの外側から、支持手段2,3を成す支持部4,5が接合面Zs,Ksに当接するようにセットし、その状態の下で間隔調節手段を成す雌雄両ねじ12,22を適宜回動することで接合面間を突っ支い状に支持できる。したがって、例えば金属製プレート付きの骨弁を開頭部位に戻した後で、介在させることができる。
【0030】
当接部36,37には図示したようにその厚さ方向に貫通孔38,39を設けておき、ねじ部材40を挿通、ねじ込んで頭蓋骨Z又は骨弁Kに固定できるようにしておいてもよい。頭皮が被せられるため固定具61の浮き上がりは殆ど問題とならないが、この様にしておけばさらに固定が安定するためである。なお、この貫通孔38,39はねじ部材40の頭部が沈頭状態となるように図示のように皿もみ状としておくとよい。これより理解されるが、図1などに示した固定具における挟み付け部をなす挟み付け片にも貫通孔を設けておいてもよい。このようにしておけば、適宜ねじ止めできるので固定がさらに確実となる。
【0031】
さて次に図8,9に基づいてさらに別の実施形態を説明するが、この固定具71も図1のものに比べて接合面支持手段2,3のみが異なるだけであり、本質的相違はないことから、同一部位には同一の符号を付すに止め、相違点のみ説明する。すなわち、このものは、左右の接合面支持手段2,3をなす支持部4,5に、図1のような挟み付け部を設けることなく、その高さ方向の略中間であって支持部4,5の例えば両側に対し、頭蓋骨Z又は骨弁Kの接合面Zs,Ksにおける表裏の皮質骨間の海綿骨に食い込むように円錐形状を成す突出部46,47を設けたものである。
【0032】
しかして、各接合面Zs,Ks間を突っ支い状に支持するとき、その突出部46,47が皮質骨の中間の海綿骨に食い込むことができるので、挟み付け部や当接部がなくともその固定が安定する。またこのようにすれば、頭皮側の表面に出る部分を皆無とできるので、手術後に固定具71が頭皮に浮かび上がるといったコスメティックな問題も解消できる。これより理解されるように、挟み付け部や当接部を設ける場合には、強度的に支障のない範囲でなるべく薄く形成するのが好ましい。
【0033】
なお、挟み付け部や当接部の平面形状は適宜の形とすればよいし、突出部も適宜の形状とすることができる。なお、左右両側の接合面支持手段に設ける挟み付け部や当接部は、左右ともに同じものとする必要はなく、例えば一方は挟み付け部で他方は当接部とするなど適宜に組み合わせ、或いは患部によっては片側のみに設けたものを用いることもできる。さらには、骨と高い密着性ないし固着性が確保されるような場合には、挟み付け部、当接部、或いは突出部といった格別の手段はなくともよい。ただし、頭蓋骨又は骨弁の接合面に当接する部位(支持部の外壁面)は、その接合面の新生骨が結合しやすいように、表面にローレットかけをしておくか、微小突起を無数設けておくか、粗面化処理をしておくとよい。また、水酸アパタイトセラミック等をコーティングするのもよい。
【0034】
また、頭蓋骨は球面状をなすため、挟み付け部や当接部は、大きさによってはこの球面に合わせるように形成してもよい。また、挟み付け部(挟み付け片相互間)の間隔は、患部つまり骨の厚さに応じて適宜に設定される。ただし、頭蓋骨表面への浮き上がりを防止するため、挟み付け部の間隔を骨の厚さよりやや小さめとしておき、頭蓋骨の表面側の骨を少し削り、挟み付け部が浮き上がらないようにしてもよい。
【0035】
さらに、前記した間隔調節手段はいずれも左右の接合面支持手段の間にて雌雄両ねじを互いに螺合させた、ねじ機構のものを例示したが、左右の接合面支持手段に正逆ねじをなす雄ねじをそれぞれ固着し、両雄ねじにそれぞれ螺合する正逆ねじを備えた雌ねじ部材(正逆ナット)を螺合させ、その雌ねじ部材を回動させることでも間隔を調節することも可能である。発明の骨弁固定具は、前記形態の各形状のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更して具体化できる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の固定具によれば、接合面支持手段で頭蓋骨と骨弁の両接合面間を支持するように介在させ、その間隔調節手段を調節することで接合面間にて突っ支い状に介在させることができる。したがって、これを介在させた側と反対側に骨弁を押し寄せた形で固定できるし、これを介在させた接合面間側の隙間が大となっても固定が不安定となることがない。
【0037】
さらに本発明の固定具による固定と、従来の金属製プレートや縫合糸による固定を適所で併用することで骨弁の固定ができるが、この際には、本発明の固定具の使用により、隙間の大きい接合面間での固定が安定するため、その分、金属製プレートや縫合糸による固定箇所を減らすことが可能となるため、強固な固定が確保されるとともに手術時間の短縮化も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の骨弁固定具の実施形態例で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の断面図及びその要部拡大図。
【図2】図1の骨弁固定具を左上から見た斜視図。
【図3】図1の骨弁固定具を右上から見た斜視図。
【図4】図1の骨弁固定具で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の説明用斜視図。
【図5】別の実施形態例の骨弁固定具で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の断面図。
【図6】別の実施形態例の骨弁固定具で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の断面図。
【図7】別の実施形態例の骨弁固定具で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の断面図。
【図8】別の実施形態例の骨弁固定具で骨弁を頭蓋骨に固定している状態の断面図。
【図9】図8の骨弁固定具の平半断面図。
【符号の説明】
1,41,51,61,71 骨弁固定具
2,3 接合面支持手段
6,7 挟み付け部
6a,7a 挟み付け片
12 雌ねじ
22 雄ねじ
36,37 当接部
38,39 当接部の貫通孔
46,47 突出部
G 軸線
K 骨弁
Ks 骨弁の接合面
Z 頭蓋骨
Zs 頭蓋骨の接合面
L 両接合面支持手段相互の間隔

Claims (8)

  1. 骨弁を頭蓋骨の開頭部位に固定するため、その両者の接合面間の適所に介在される骨弁固定具であって、
    前記各接合面間を突っ支い状に支持するように両側に接合面支持手段を備えると共に、該両接合面支持手段相互の間隔を調節可能のねじ機構からなる間隔調節手段を備えてなることを特徴とする骨弁固定具。
  2. 骨弁を頭蓋骨の開頭部位に固定するため、その両者の接合面間の適所に介在される骨弁固定具であって、
    前記各接合面間を支持するように両側に接合面支持手段を備えると共に、
    一方の接合面支持手段に対して雌ねじを軸線回りに回動自在に設け、他方の接合面支持手段に対して雄ねじを軸線回りに回動不能に設け、該雌雄両ねじを螺合して前記両接合面支持手段相互の間隔を調節可能としてなることを特徴とする骨弁固定具。
  3. 骨弁を頭蓋骨の開頭部位に固定するため、その両者の接合面間の適所に介在される骨弁固定具であって、
    前記各接合面間を支持するように両側に接合面支持手段を備えると共に、
    一方の接合面支持手段に対して雄ねじを軸線回りに回動自在に設け、他方の接合面支持手段に対して雌ねじを軸線回りに回動不能に設け、該雌雄両ねじを螺合して前記両接合面支持手段相互の間隔を調節可能としてなることを特徴とする骨弁固定具。
  4. 前記各接合面間の支持が突っ支い状である請求項2又は3記載の骨弁固定具。
  5. 前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面寄り部位を挟み付け可能の挟み付け部を設けたことを特徴とする請求項1〜4に記載の骨弁固定具。
  6. 前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面寄り部位の外面に当接可能の当接部を設けたことを特徴とする請求項1〜4に記載の骨弁固定具。
  7. 前記当接部に、その厚さ方向に貫通する貫通孔を設けたことを特徴とする請求項6記載の骨弁固定具。
  8. 前記両接合面支持手段のうちの少くとも一方に、前記接合面に食込むように突出形成された突出部を設けたことを特徴とする請求項1〜7に記載の骨弁固定具。
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