JP3718963B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理環境衛生用、食品材料、手洗い用、便座洗浄等に用いられる殺菌及び除菌用の電解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を有隔膜電解すれば、陽極側生成水中に高濃度の残留塩素が溶存することが知られている。また、無隔膜電解によっても同様に生成水中に高濃度の残留塩素が生成されることも周知である。
そして、残留塩素には殺菌効果があることから容器内の一定量の食塩水を電気分解して殺菌及び除菌用水を生成する装置が従来より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の殺菌及び除菌用水を生成する生成装置の中で被処理水を所定量容器に入れて電解するバッチ式のタイプの生成装置においては、互いに極性の異なる不溶性の電極が被処理水を入れる容器もしくは容器に対して上部より嵌合される蓋部に装着されている。
【0004】
ところが、従来にあっては、電極はこれを覆う保護部材を伴っておらず、被処理水を入れる容器もしくは蓋部にそのまま装着されているために、使用者が誤って電極に触れる恐れがあり、電極を変形させたり、電極を誤って傷付けたり、あるいは、手指の汚れを電極に付着させてしまうという恐れがあった。
電極を変形させた場合は、互いに極性の異なる電極間の距離が変化してしまって、電極間に流れる電流が変化して所定の性能を維持することができないという問題が生じる。
【0005】
また、通常電極は、チタン(Ti)等の耐蝕性金属を基体材料とし、この基体材料に白金(Pt)等をメッキあるいは焼成によって超薄膜(0.1〜5μm)で被覆したものが使用されているが、電極表面に傷が付いて被覆金属が剥がれて基体材料であるチタン等が露出する恐れがある。このように被覆金属が剥がれて基体材料であるチタン等が露出した状態となると、時間が経過するにしたがって、その部分から更に被覆金属が剥がれてくるという問題がある。そして、被覆金属が剥がれると、基体材料は元々耐蝕性に富むものの表面に絶縁性の酸化被膜が形成されることとなり、結果的には電極間に流れる電流が低下して所定の性能を維持することができないという問題がある。
【0006】
一方、手指の汚れが電極に付着した場合も絶縁物が電極表面を覆うことになり、同様に電極間に流れる電流を低下させてしまって所定の性能を維持することができなくなってしまうという問題がある。
更にまた、通電中に使用者が誤って電極に手指を触れたり、あるいは導電性異物によって電極に触れた場合は、感電する危険性もあるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、電極に手指や異物が触れることがなく、電極に外的要因による変形、傷の発生、汚れ付着等がなく、常に所定の性能を維持することが可能で、しかも、通電中に誤って電極に触れて感電することがない除菌及び殺菌用水を生成するための電解水生成装置を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の電解水生成装置は、回路基板14を装着した部分が水密構造となった本体Bと、上端部が本体Bに水密的に装着され且つ回路基板14に電気的に接続された互いに極性の異なる一対の不溶性の電極2と、内部に一対の電極2が挿入された状態で本体Bに水密的に取付けられた外周部に開口部37を有する有底筒状の電極保護部材12と、本体Bにシール部材19を介して上開口部が着脱自在に取付けられ且つ取付け状態で一対の電極2及び電極保護部材12が内部に挿入される容器1とを備え、一対の電極2間に電流を流して容器1内の被処理水を電気分解することによって次亜塩素酸を含有する電解水を生成する電解水生成装置であって、電極保護部材12に設けた電極保持部36に各電極2の下端部を嵌め込んで位置決めし、電極保持部12により両電極2間の距離を一定に保持することを特徴とするものである。このような構成とすることで、電極保護部材12により電極2を保護し、容器1を本体Bの容器装着体7を構成する下ケース13から外した際も、電極2が手指や異物に触れるのを防止して、電極2に手指や異物が触れることによる電極2の変形や傷付きや汚れが防止でき、また、手指や導電性異物が電極2に触れて感電するのを防止するものである。また電極保護部材12に設けた電極保持部36により電極2を保持して、電極2間の距離を一定の状態に保持できるものであり、また、電極保護部材12を取付けることで同時に電極2間の距離が一定距離に定まることになる。
【0010】
また、電極保護部材12の開口部37に異物の侵入防止手段を形成することが好ましい。このような構成とすることで、手指や異物の侵入を防止しつつ被処理水の拡散、対流を阻害しないようになっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
添付図面には本発明の技術思想を具体化するための電解水生成装置の一例を示しているが、本発明において電解水生成装置の構成部品の材質、形状、構造、配置、使用方法等は下記のものに限定されないのは勿論であり、本発明の電解水生成装置は特許請求の範囲を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0012】
図1には電解水生成装置の一例の断面図が示してあり、電解水生成装置は、本体Bと本体Bに着脱自在に取付けられる容器1とで構成してある。
本体Bは、上ケース10と、回路基板14が装着され且つ回路基板14と電気的に接続された一対の電極2が装着された回路ブロック収納ケース11と、回路ブロック収納ケース11に装着された電極保護部材12と、容器1がゴムのような弾性体8を介して密閉状態に取付けられる容器装着体7を構成する下ケース13とで構成してある。
【0013】
容器1の上開口部には図6に示すような噴霧器15が着脱自在に装着されるものであり、図6に示す噴霧器15は手動式のものであるが、電磁ポンプや電動機ポンプによって構成された噴霧器であってもよいものである。
回路基板14には図7に示すACアダプタ16の端子が電気的に接続されるジャック17が電気的に接続されており、該ジャック17は上ケース10及び回路ブロック収納ケース11及び下ケース13とにより挟持してある。
【0014】
図1、図2に示すように、回路ブロック収納ケース11は上ケース10内にはめ込んであり、回路ブロック収納ケース11に装着したシール材18が上ケース10の内壁面に密接しており、これにより上ケース10と回路ブロック収納ケース11との間が水密構造となっている。また、回路ブロック収納ケース11の電極保護部材12の取付け部分にはシール部材19が装着してあって、該シール部材19により回路ブロック収納ケース11と電極保護部材12との間を水密構造としている。また、電極保護部材12は下ケース13の環状部13bの孔部21に挿通してあり、電極保護部材12に装着したシール部材20が下ケース13の環状部13bに設けた孔部21の上部の周壁面に密着して下ケース13と電極保護部材12との間を水密構造としている。
【0015】
図1、図2に示すように、電極2は回路ブロック収納ケース11に装着されているシール部材22により回路ブロック収納ケース11に水密的に取付けてあり、また、回路基板14に接続した端子23にねじ24、ナット25により電気的に接続してある。また、回路基板14とジャック17とを接続するリード線26の回路ブロック収納ケース11からの導出部分はシール部材27によりシールしてある。
【0016】
回路基板14には生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28が設けてあり、このタクトスイッチ28は上ケース10に設けたスイッチ操作部29の下端に近接対向している。また、回路基板14には生成不能報知手段4を構成するLEDと、生成中及び生成完了を報知するための報知手段6を構成するLEDとが設けてあり、上ケース10の表示窓30にはめ込んである。
【0017】
そして、上記上ケース10、回路ブロック収納ケース11、下ケース13はねじ31により締結してある。
容器1には係止用凸部32が設けてあり、下ケース13に設けた係止用凹部33に着脱自在に係止され、これによりゴムのような弾性体8よりなるシール部材を介して容器1が下ケース13に取付けられる。この容器1は下ケース13から取り外し、前述のように噴霧器15を取付ける場合も同様にして噴霧器15側に係止用凹部33を設けておき、係止用凸部32を利用して着脱自在に取付けるものである。
【0018】
電極保護部材12には係止部34が設けてあって、この係止部34を回路ブロック収納ケース11に設けた係止用凸部35に係合することで装着してあるが、このようにして電極保護部材12を回路ブロック収納ケース11に装着した状態で、図4に示すように、電極保護部材12内に設けた電極保持部36に電極2の下端部がはめ込まれて位置決めされるようになっていて、電極2間の距離を一定に保護するようになっていると共に電極2を垂直姿勢に保持するようになっている。したがって、電極保護部材12を回路ブロック収納ケース11に装着するだけで自動的に電極2間の距離が一定距離に定まり、また、使用する際にも電極2間の距離が外的要因によって変化しないようになっている。
【0019】
電極保護部材12は有底筒状をしているが、外周部に複数のスリット状をした開口部37が設けてあり、このように開口部37をスリット状とすることで異物の侵入防止手段が構成してあって、開口部37から手指や異物の侵入を防止しつつ被処理水の拡散及び対流を阻害しないようにしており、容器1内の被処理水が拡散及び対流によって全体にわたって電気分解されるようになっている。なお、スリット状の開口部37に代えて枠状の電極保護部材12に通水性のネット状をした異物侵入防止手段となる異物侵入防止部材を装着又は一体成形する構造としてもよいものである。
【0020】
このように、電極2を電極保護部材12内に入れて保護するような構造とすることで、容器1を本体Bの容器装着体7を構成する下ケース13から外した際も、電極2に手指や他の異物が直接触れることがなくて安全であり、また、電極2間の距離が外的要因によって変化しないようにして性能を維持するようになっており、また、容器1内の被処理水の拡散及び対流を阻害することなく全体にわたって電気分解されるようになっている。
【0021】
また、図5は図1のA部の拡大図である。すなわち、下ケース13は縦ケース部13aの上端部から側方に向けて環状部13bを突設して構成してあり、この環状部13bに設けた孔部21は上部が小径孔部21aとなると共に下部が大径孔部21bとなっており、小径孔部21aの下端と大径孔部21bの上端部との間は段面38となっており、この段面38に下方に向けて開口する凹部39が形成してあり、更に、凹部39と環状部13bの上面側とを連通する小孔40が設けてあり、また、環状部13bの突出基部の下面側と環状部13bの上面側とを連通する小孔41が設けてあって、上記凹部39、小孔40、41によりガス抜き部9が構成してある。
【0022】
そして、ゴムのような弾性体8よりなるシール部材を介して容器1を下ケース13に密閉的に取付けた状態で、図5のように凹部39の下開口が弾性体8により完全に覆われるのではなく、下開口の一部が弾性体8で覆われない状態となっていてこの下開口の弾性体8で覆われない部分を介して容器1の上開口が凹部39と連通しており、また、この容器1を下ケース13に取付けた状態で容器1の上部の肩部1aと環状部13bの下面との間には隙間が形成されると共に容器1の側面と縦ケース部13aの側面1bとの間に隙間が形成されるようになっている。したがって、上記凹部39、小孔40、41により構成されるガス抜き部9を通じて図5の矢印のように電解水生成時に生成される種々のガス(水素ガス、酸素ガス、塩素ガス)を外部に逃がすようにしている。
【0023】
本発明電解水生成装置により殺菌及び除菌用電解水を得るには、つまり、次亜塩素酸含有電解水を得るには、生成水中の次亜塩素酸濃度、つまり生成水中の残留塩素濃度を高める目的で食塩(NaCl)等のハロゲン化合物を被処理水中に添加する必要がある。この食塩(NaCl)等のハロゲン化合物を被処理水中に添加した被処理水を電気分解すると、一対の電極2からは水素と酸素とが出るだけでなく、陽極側からは人体に有害な塩素ガス(Cl2 )が大量に発生することになる。したがって、容器1を下ケース13に弾性体8を介して密閉的に取付けた状態で電気分解して生成水を生成した後、使用者が容器1を下ケース13から外した際に、高濃度の塩素ガスを眼部や喉部の粘膜に接触させて危険となるが、上記のようにガス抜き部9を設けておくことで、生成中にガス抜き部9から外部に拡散放出されるので、生成水の生成後、容器1を下ケース13から取り外して取り扱う際に、大量の塩素ガスによる人体への危険性を避けることができるものである。
【0024】
また、図5のように下ケース13にはシール部材42が設けてあって回路ブロック収納ケース11との間をシールしているので、回路ブロック収納ケース11内に生成ガスが流入することがなく、生成ガスによって回路基板14に対して悪影響を与えないようになっている。
更に、上記小孔40の孔径は直径が1.5mm程度と小さいことと、小孔40が下ケース13の凹部39に設けてあるため、本体Bが転倒した場合には凹部39の開口の一部にかかっている弾性体8が容器1内部の水圧によって撓んで小孔40を塞ぐことで簡易密閉構造となっており、これにより外部に水漏れが殆どないものである。
【0025】
次に、動作について図8に示す制御構成の一例を示す回路図に基づいて説明する。
図8において、45はAC100Vを所定電圧に変換するための変圧器であり、46、47は電極2への直流電圧、制御用直流電源50への直流電圧、生成不能報知手段4を構成するLEDと、生成中及び生成完了を報知するための報知手段6を構成するLED等への直流電圧を得るための整流ダイオードである。49は上記整流ダイオード46、47の出力を平滑化するためのコンデンサであり、50は制御手段3を構成するコントローラに供給される直流電圧を得るための制御用直流電源(三端子レギュレータ)である。また、51は電極2が被処理水中に浸かっているかどうかを制御手段3が判定するために水検知回路61に設けた電流検出用抵抗であり、52、53はそれぞれ電極2間が何らかの原因で短絡し、過電流が流れた時を検知するための電流検出用抵抗及びトランジスタである。5は生成スイッチ、54、56は電流制限用抵抗である。57は生成開示時に電解電流を検出して電流検知回路(オペアンプ)55によって電流値に応じた信号を制御部3に出力するための電流検知用抵抗であって、該電流検知用抵抗57が電解電流検知手段を構成している。58は極性反転回路であって、この極性反転回路58を通じて制御手段3により一対の電極2の各々の極性を交番させる。59、60は瞬時停電等のバックアップ用電解コンデンサである。
【0026】
しかして、使用者は、容器1に食塩(NaCl)等のハロゲン化合物と生成水のpH調整用の有機酸(酢酸等)を所定量添加し、容器1に所定の吃水ライン迄水道水を入れて攪拌した後に、容器1を本体Bに取付ける。
ここで、pH調整用の有機酸を入れることでpHを例えば4乃至6に調整するものである。そして、pHと水に含まれる塩素成分の存在比率との関係は、水中において塩素成分は3つの形態で存在しており、水のpHによってそれらの存在比率が決まっている。この3形態のうちCl2 は揮発性有効成分であるので水から容易に揮発する。また、残りの2形態のうち、次亜塩素酸(HOCl)がOCl- よりも非常に高い殺菌力を発揮する。ところでpHを4〜6の範囲にすることで次亜塩素酸(HOCl)を多く含むようにした水を生成できるので、上記のようにpHを4〜6の範囲として次亜塩素酸(HOCl)を多く含むようにした水が殺菌洗浄水としては好適であると言える。このため、本実施形態においては、上記のようにpH調整用の有機酸(酢酸等)を所定量添加するようにしている。
【0027】
上記のように容器1を本体Bに取付けた後、上ケース10に設けたスイッチ操作部29を操作して生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28を操作してオンにすると、電気分解をスタートして、極性反転回路58を通じて電極2間に電流が流れる。この時、電解電流の安定に必要な時間が経過した後(例えば0.3秒)、電解電流検知手段を構成する電流検知用抵抗57を介して電流検知回路(オペアンプ)55によって電解電流に応じて信号を制御手段3に出力する。この信号に基づいて、制御手段3は電解時間を制御するのである。電極2間には極性反転回路58を通じて電流が流れて被処理水は制御手段3で制御される所定時間電解される。この時、報知手段6を構成するLEDが緑色に点灯して生成中であることを報知する。
【0028】
更に、生成中において制御手段3により極性反転回路58を介して対向する電極2の極性を交番させるように制御するようになっている。ここで、実施形態においては、一対の電極2の片側を見た場合陽極としての通電時間の合計と陰極としての通電時間の合計が略等しくなるように極性反転制御されるようになっている。
【0029】
また、一対の電極2の片側を見た場合、生成開始時に前回の生成完了時の極性と異なる極性となるように制御手段3により制御するようにしてもよい。つまり、一対の電極2の片側を見た場合、例えば陽極として作用させて生成完了した場合、次回生成開始時には陰極として作用させるように極性反転回路58を介して制御手段3により制御するようにしてもよい。この場合、一対の電極2の片側を見た場合、例えば前回の全生成期間中陽極として作用させ、次回の全生成期間中陰極として作用するように制御してもよく、また、一対の電極2の片側を見た場合、例えば前回の生成期間中陽極、陰極として交互に作用させて生成完了時に陽極として作用させていた場合、次回の生成開始時に陰極として作用させ、生成中に陽極、陰極として交互に作用させるようにしてもよい。
【0030】
上記の電極2の極性の交番によって陰極側へのスケールの付着(主として炭酸カルシウム(CaCO3 ))を自動的に防止し、電解性能を維持することができるものである。そして、上記実施形態のように、一対の電極2の片側についてみれば、陽極としての作用時間と陰極としての作用時間が略等しいためにその効果が著しいものとなる。
【0031】
生成が完了すると、報知手段6を構成するLEDが緑色点灯から緑色点滅にかわって、生成が完了したことを報知するように制御手段3により制御されるものである。
また、上記生成中及び生成完了後、すなわち、上記生成中及び生成完了を報知する報知手段6を構成するLEDにより生成中及び生成完了を報知している間は、生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28が受付られないように制御手段3により制御されるものである。
【0032】
ここで、再度生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28が受付可能となるのは、一度電極2を被処理水から引き上げて、水没状態から解除し、再度電極2を水没させた時のみである。これは、水検知回路61の電流検知用抵抗51により電極2が被処理水に水没しているのかどうかを検出し、制御手段3は電極2間の電流値が0と判定した時にリセットがかかり、再度生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28が受付可能となるようにしてある。
【0033】
このようにすることで、生成中及び生成完了後に誤ってスイッチ操作部29を操作して生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28が受け付けないので、生成水を再度電気分解することによって目標とする残留塩素濃度に対して大きく異なる生成水を作ることがないようになっている。
また、スイッチ操作部29を操作して生成スイッチ5を構成するタクトスイッチ28をオンし、電気分解がスタートして、電解電流の安定に必要な時間(例えば0.3秒)が経過した後、仮に被処理水が極端に少なくて電極2が被処理水に水没していなかったり、あるいは誤って被処理水が全くない状態である場合は、前述の水検知回路61によって電極2間の電流値が0であると制御手段3が判定し、この時、生成不能報知手段4を構成するLEDが例えば赤色に点灯し、生成不能であることを報知し、また、極性判定回路58をオフ状態にして電解停止に制御するものである。
【0034】
また、仮に、被処理水中に所定量以下あるいは所定量以上のハロゲン化合物(食塩等)が入っていたり、水の導電率が水質変化や水温変化により変化した場合も考慮して電解電流値が所定値を下回ったり、あるいは上回った場合には、電解電流検知手段を構成する電流検知用抵抗57を介して電流検知回路(オペアンプ)57によって電解電流が所定値以外であるという信号を制御手段3に出力し、制御手段3はこの信号により生成不能報知手段4を構成するLEDを例えば赤色に点灯し、生成不能であることを報知し、また、極性判定回路58をオフ状態にして電解停止に制御するものである。
【0035】
更に、安全上及び回路保護のために電極2間が何らかの原因で短絡し、過電流が電極2間に流れた時には、電流検出用抵抗52及びトランジスタ53によって検知し、制御手段3は過電流と判定して生成不能報知手段4を構成するLEDが例えば赤色に点灯し、生成不能であることを報知し、また、極性判定回路58をオフ状態にして電解停止に制御するものである。
【0036】
この過電流検知及び電流検知用抵抗51による水検知回路61での水の有無の判定を生成中において常に制御手段3が受け付けるように制御されるものである。
上述の電極2間に流れる電解電流値の大きさによる電解時間の設定値と異常電流値を検出した時の動作を一実施例としてまとめると以下の表1のようになる。
【0037】
【表1】
Figure 0003718963
【0038】
このように、電解電流値を検知して生成時間を制御しても電極2の下端と容器1の底面とが当接していたり、電極2間の距離が所定距離に確保されていない場合には、被処理水が所定量よりも極端に少ない時、所定の水量を入れた場合に比べて仮に電解電流値が同じテーブルに入ったので電解時間を同一にして生成したとすると、水量が少ないので、残留塩素濃度が目標残留塩素濃度よりも高い濃度の生成水が得られる可能性がある。
【0039】
ところが、本発明においては、図1に示すように、容器1の底面が水平状態の時に、電極2が容器1底面に対して鉛直方向となるように電極保持部36により保持してあって、電極2下端と容器1底面との間に所定の距離隔てると共に電極2間の距離を所定の距離を隔てており、このようなものにおいて、電極2の被処理水への埋設量によっても電解電流値が変化することをとらえて、電解電流値によって電解時間を制約するように構成してあるので、被処理水が所定量より極端に少ない時には、電極2は被処理水に没しないか、あるいは非常に小さい電解電流値となるために、電解電流が所定値以外と判定され、このような状態では生成動作が停止され、目標の残留塩素濃度と大きく異なる生成水を得ることがないものである。
【0040】
上記した本発明の一実施形態では生成水の残留塩素濃度が50〜100ppm、pHは4〜6程度を目標としたものである。もちろん、本発明においては、これらの数値にのみ限定されるものではなく、残留塩素濃度、pHとも任意の目標値を設定できるものである。なお、pHの調整に当たっては、上記実施形態においては、pH調整用の有機酸(酢酸等)を添加してpHを4〜6に調整する例につき説明したが、pH調整用の有機酸(酢酸等)を添加しない場合はpHは電気分解するとアルカリ性を示すものであるが、本発明においては、有機酸を添加しないで食塩と水とを混合した被処理水を電気分解する場合においても適用できるものである。
【0041】
上記のようにして次亜塩素酸を含有する電解水を生成した後、容器1を本体Bから外し、容器1に噴霧器15を取付け、噴霧器15により次亜塩素酸を含有する電解水を噴霧して殺菌、除菌をするものである。この容器1を本体Bから外し、噴霧器15を取付ける作業中、すでに述べたように、生成中に発生した塩素ガスを外部に分散して放散しているので、高濃度の塩素ガスを眼部や喉部の粘膜に接触させて危険となるような事態が生じないものである。
【0042】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明にあっては、上述のように、回路基板を装着した部分が水密構造となった本体と、上端部が本体に水密的に装着され且つ回路基板に電気的に接続された互いに極性の異なる一対の不溶性の電極と、内部に一対の電極が挿入された状態で本体に水密的に取付けられた外周部に開口部を有する有底筒状の電極保護部材と、本体にシール部材を介して上開口部が着脱自在に取付けられ且つ取付け状態で一対の電極及び電極保護部材が内部に挿入される容器とを備え、一対の電極間に電流を流して容器内の被処理水を電気分解することによって次亜塩素酸を含有する電解水を生成するものであるので、電極保護部材により電極を保護し、電極が手指や異物に触れるのを防止して、電極に手指や異物が触れることによる電極の変形や電極の傷付きや電極の汚れを防止することができ、この結果、電解水生成装置の所定の性能を外的要因によって変化させる恐れがないものであり、また、通電中に電極に手指が触れたり、導電性異物が触れたりして感電する恐れもないものである。また、電極保護部材に両電極間の距離を一定に保持するための電極保持部を設けてあるので、電極保護部材により電極を保護するだけでなく、電極保護部材に設けた電極保持部により電極を保持して、電極間の距離を一定の状態に保持できるものであって、電解水生成装置の所定の性能が変わらないようにできるものであり、また、電極保護部材を取付けることで同時に電極間の距離が一元的に定まるので、組立て時の電極間の距離の変化による性能のバラツキを抑えることができるものであり、また、使用中においても誤って外的要因により電極間の距離を変化させて電解水生成装置の性能を劣化させるという恐れもないものである。
【0044】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、電極保護部材の開口部に通水性の異物の侵入防止手段を形成してあるので、電極保護部材の有無にかかわらず、手指や異物の侵入を防止しつつ被処理水の拡散、対流によって全体にわたって電解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の回路ブロック収納ケース、電極、回路基板、電極保護部材を示す分解斜視図である。
【図4】同上の電極保護部材を回路ブロック収納ケースに取付けた状態を示す半断面図である。
【図5】同上の図1のA部の拡大断面図である。
【図6】同上の容器に噴霧器を取付けた状態を示す斜視図である。
【図7】同上のACアダプタを示す側面図である。
【図8】同上の制御回路図である。
【符号の説明】
1 容器
2 電極
12 電極保護部材
36 電極保持部
37 開口部

Claims (2)

  1. 回路基板を装着した部分が水密構造となった本体と、上端部が本体に水密的に装着され且つ回路基板に電気的に接続された互いに極性の異なる一対の不溶性の電極と、内部に一対の電極が挿入された状態で本体に水密的に取付けられた外周部に開口部を有する有底筒状の電極保護部材と、本体にシール部材を介して上開口部が着脱自在に取付けられ且つ取付け状態で一対の電極及び電極保護部材が内部に挿入される容器とを備え、一対の電極間に電流を流して容器内の被処理水を電気分解することによって次亜塩素酸を含有する電解水を生成する電解水生成装置であって、電極保護部材に設けた電極保持部に各電極の下端部を嵌め込んで位置決めし、電極保持部により両電極間の距離を一定に保持することを特徴とする電解水生成装置。
  2. 電極保護部材の開口部に異物の侵入防止手段を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の電解水生成装置。
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