JP3718272B2 - 立体視内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、硬性鏡を用いて物体を立体的に観察、撮影する立体視内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
立体視内視鏡は、物体像を形成する対物レンズ、この像を伝達するリレーレンズから成る一次光学系と、この一次光学系により伝達された像を左右に分割する瞳分割手段と、分割された2つの像をそれぞれ観察、あるいは撮像する二次光学系とを備え、体腔内の部位を観察するための医療用、あるいはエンジン等の機械内部を観察するための工業用の用途等に用いられる。この種の立体視内視鏡は、例えば特開平6−194581号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の立体視内視鏡は、瞳分割手段の位置を調整するための機構や基準位置からの変位を検出するための装置がないため、例えば工場での組立時にも視界を確認しながら瞳分割手段の位置を決定する必要があり、組付けの作業性が悪いという問題があった。
【0004】
この発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、瞳分割手段の基準位置からの変位を容易に検出して基準位置に復帰させることができる立体視内視鏡の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる立体視内視鏡は、上記の目的を達成させるため、物体側から順に配置された対物レンズ系とリレーレンズ系とを有する一次光学系と、一次光学系の瞳内の光束を立体視が可能なように2つの領域に分割する瞳分割手段と、瞳分割手段により分割された光束により形成されるそれぞれの像を一対の撮像素子を用いて撮影する二次光学系と、入力される制御信号に基づき瞳分割手段を駆動する駆動機構を有し、一次光学系の瞳に対する瞳分割手段の相対位置を調整する調整手段と、撮像素子から出力される画像信号に基づき、一次光学系の瞳に対する瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出する検出手段と、検出手段により検出された変位を補正するための移動量に対応した制御信号を調整手段に出力する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の態様】
以下、この発明にかかる立体視内視鏡、処理装置と組み合わせた立体視内視鏡システム、そして立体視内視鏡の調整方法の実施例を説明する。
【0007】
【実施例1】
実施例1の立体視内視鏡は、図1に示されるように、体腔内等の狭い空間内部に挿入される管状の挿入部1と、この挿入部1の基端側に接続された観察部2とを備える。挿入部1の内部には、物体の像を形成する3群4枚構成の対物レンズ系11と、対物レンズ系11により形成された像を伝達する複数のレンズから構成される第1のリレーレンズ系12と、射出瞳を形成する第2のリレーレンズ13とが物体側から順に配置され、これらのレンズ系により一次光学系10が構成されている。
【0008】
観察部2内には、瞳分割手段として2枚のミラー面20a,20bを有する瞳分割ミラー20が配置されると共に、これらのミラー面20a,20bで分割された光束を受光する一対の二次光学系30a,30bが配置されている。各二次光学系30a,30bは、光路偏向ミラー31a,31b、結像レンズ系32a,32b、二次元CCD等の撮像素子34a,34bから構成される。
【0009】
立体視を可能とするためには、1つの物体を異なる方向から観察する必要があり、そのためには、左右の二次光学系に対して瞳内の異なる領域を通過した光束を導く必要がある。そこで、ミラー面20a,20bは、図2(A)に示すように、基準位置では一次光学系10の光軸Ax1に対して±45°の角度で屋根型に配置されている。瞳分割ミラー20は、基準位置では各ミラー面20a,20bの境界となる稜線が瞳Epに一致し、かつ、一次光学系10の光軸Ax1に一致するよう配置される。
【0010】
これにより、二次光学系30a,30bに入射する光束の中心軸Ax2,Ax3は、瞳Ep上で所定の間隔をなし、この間隔に応じた視差を二次光学系により撮影される左右の画像間に与えることができる。なお、二次光学系に入射する光束の中心軸Ax2,Ax3は、分割された光束の断面の重心位置を通る軸として定義され、各光学素子が基準位置に設定されている場合には二次光学系30a,30bの機械的な光軸(レンズ系の光軸)とも一致している。
【0011】
ここで、一次光学系の光軸の方向をx軸、紙面内でx軸と垂直な方向をy軸、x,y両軸に垂直な方向(紙面に垂直な方向)をz軸として定義しておく。
【0012】
また、瞳分割ミラー20は、図2(B)に示すように互いに平行な2枚のガイド板42a,42bにより光軸Ax1に対する角度を一定に保ちつつ、x軸方向(前後方向)、y軸方向(左右方向)に平行移動が可能なように保持されており、調整手段40を操作することにより移動する。
【0013】
すなわち、瞳分割ミラー20の基端部側には保持枠41が形成され、左右位置調整スクリュー44がこの保持枠41に対して回転可能に取り付けられると共に、このスクリュー44には左右位置調整ギア44aが固定されている。また、瞳分割ミラー20の裏面には、左右位置調整ギア44aに噛合するピニオン60aが回転軸に接続された第1のマイクロモータ60が取り付けられている。
【0014】
他方、取り付け部2aには、左右位置調整スクリュー44を保持して保持枠41を支持する前後位置調整ボルト45が回転不能、かつ、x軸方向(前後方向)に進退可能に取り付けられている。前後位置調整ボルト45の先端には、左右位置調整スクリュー44に螺合するナット部45aが固定され、かつ、取り付け部2aの壁面内部には、前後位置調整ボルト45に螺合する前後位置調整ギア46が進退動不能、かつ、回転可能に取り付けられている。また、この壁面内部には、前後位置調整ギア46に噛合するピニオン61aが回転軸に接続された第2のマイクロモータ61が取り付けられている。
【0015】
この構成によれば、第1のマイクロモータ60を回転制御することにより、左右位置調整スクリュー44に固定された左右位置調整ギア44aを回動させ、瞳分割ミラー20のy軸方向(左右方向)の位置を調整することができる。また、第2のマイクロモータ61を回転制御することにより、前後位置調整ギア46を回動させ、瞳分割ミラー20のx軸方向(前後方向)の位置を調整することができる。これらの2次元方向の調整により、瞳分割ミラー20の稜線が正確に一次光学系10の瞳Ep内に位置し、かつ、一次光学系10の光軸Ax1に一致するよう位置決めされる。
【0016】
撮像素子34a,34bからの出力信号は、図3に示されるように処理装置100内に取り込まれ、観察時には被観察物の像を立体画像として観察できるよう処理され、調整時には瞳分割ミラー20の位置を自動的に調整するために利用される。
【0017】
観察時には、各撮像素子34a,34bの出力信号は、それぞれ画像メモリ101,102に取り込まれ、ビデオプロセッサ103を介して外部に接続されたモニタ200に交互に時系列的に表示される。眼鏡201は、左右の視野部分にそれぞれ独立して制御可能な液晶シャッタ等の遮光手段を有し、これらの遮光手段はビデオプロセッサ103の画像信号出力タイミングに応じて制御信号を出力するタイミングコントローラ104により制御される。タイミングコントローラ104は、モニタ200上での表示の切換に応じて右画像が表示されているときには右眼のみ、左画像が表示されているときには左眼のみで視認できるように遮光手段を制御する。したがって、観察者は、眼鏡201をかけてモニタ200の画面を観察することにより、被観察物の像を立体画像として観察することができる。
【0018】
一方、画像メモリ101,102からの画像信号は、これらの信号を比較する演算手段105に入力され、この演算手段105の出力はマイクロモータ60,61を制御するコントローラ106に入力されている。演算手段105およびコントローラ106は、瞳分割ミラー20の位置の調整時にのみ使用され、通常の観察時には使用されない。
【0019】
調整時には、撮影される左右の画像の光量分布が均質となるよう被観察物として輝度が均一な白色面、拡散面を有する発光板300を用い、撮像素子34a,34bから出力される信号を演算手段105において比較する。比較の結果、左右の画像の光量分布に偏りがある場合、あるいは左右の画像が均質であってもそれぞれの画像の光量分布が光軸を中心として対称でない場合には、コントローラ106はこれらの偏りをなくすようマイクロモータ60,61を制御して瞳分割ミラー20の位置を変更する。
【0020】
すなわち、演算手段105は、撮像素子34a,34bから出力される画像信号に基づき、瞳分割ミラー20の設定位置を検出する検出手段として機能し、マイクロモータ60,61は、入力される制御信号に基づいて瞳分割ミラー20を駆動する駆動機構を構成し、コントローラ106は、検出された設定位置に基づいて制御信号を出力する制御手段を構成する。
【0021】
なお、図3に示すシステムでは、処理装置100を調整時、観察時で共用する構成であるが、他に図4〜図7に示すような構成とすることもできる。
【0022】
図4の構成では、図3の処理装置100に該当する部分が観察用処理装置100aと調整用処理装置100bとの独立した2つのユニットから構成されている。立体視内視鏡の構成は図1の例と同一である。観察用処理装置100aには、左右の画像メモリ101,102とビデオプロセッサ103、そしてタイミングコントローラ104が設けられている。一方、調整用処理装置100bには、演算手段105とマイクロモータ60,61を駆動するコントローラ106とが設けられている。
【0023】
調整時には、撮像素子34a,34bからの画像信号が画像メモリ101,102に一旦入力され、ここから演算手段105に入力される。演算手段105は、入力された信号に基づいて瞳分割ミラーの基準位置からの変位量を求め、これを補正するようコントローラー106を制御する。コントローラー106は、マイクロモータ60,61を駆動して瞳分割ミラー20を所定の基準位置に復帰させる。
【0024】
観察時には、調整用処理装置100bを取り外してもよい。撮像素子34a,34bからの画像信号は、メモリ101,102を介して観察用処理装置100aのビデオプロセッサ103に入力され、ビデオプロセッサ103はモニタ200に左右の画像を交互に表示させる。タイミングコントローラー104は、ビデオプロセッサ103の画面切換に同期して眼鏡201の遮光手段を制御する。
【0025】
図4の構成によれば、調整時にのみ必要となる回路を調整用処理装置100b内に設けたため、調整用処理装置100bは工場での組立段階でのみ必要となり、製品としての販売時には内視鏡と観察用処理装置100aとのみで足りることとなる。
【0026】
図5の構成では、図4の調整用処理装置100b内の回路と画像メモリ101,102とを内視鏡の観察部2内に内蔵している。この構成では、外部に処理装置を接続しなくとも調整が可能である。観察時には、画像メモリ101,102からの出力信号を観察用処理装置100cに入力させる。観察用処理装置100cは、ビデオプロセッサ103とタイミングコントローラ104とを備え、画像メモリからの出力信号をモニタ200に表示すると共に眼鏡201の遮光手段を制御する。
【0027】
図6の内視鏡では、上記の各例と異なり、瞳分割ミラー20を指示する保持枠41aがボルト401とナット402とを介して観察部2内の取り付け部201aに固定されている。
【0028】
図6の内視鏡の瞳分割ミラー部分の詳細と、この内視鏡に接続される処理装置の構成とは図7に示される。ボルト401は、保持枠41aに穿設された貫通孔41bと取り付け部201aに形成された遊挿孔201bとを貫通してナット402に螺合している。貫通孔41bはボルトの外径にほぼ等しい内径で形成されており、保持枠41aとボルト401との間には遊びはない。一方、遊挿孔201bは、ボルト外径より大きな内径を持つよう形成されている。調整時には、ボルト401とナット402との締結を緩めることにより、遊挿孔201b内でのボルト401の遊びの範囲内で瞳分割ミラー20を位置を調整することができる。
【0029】
図7に示される処理装置は、図4の例と同様に観察用処理装置100aと調整用処理装置100dとに分離されている。観察用処理装置100aの構成は図4の例と同一である。調整用処理装置100dは、演算手段105と移動量表示器107とを備えている。演算回路105が画像メモリ101,102からの画像信号を受けて瞳分割ミラー20の基準位置からの変位量を演算すると、この変位を補正するための移動量が移動量表示器107に数値情報として表示される。
【0030】
図7の構成も、図4の例と同様に調整用処理装置100dは工場での組立時にのみ必要となる。組立時には、作業者が移動量表示器107の表示を確認しつつ瞳分割ミラー20を所定の位置に設定し、ボルト40aとナット40bとを締め付けて瞳分割ミラー20を所定位置に固定する。図6の構成ではモータ等の駆動手段を設けていないため、内視鏡のコストを下げることができる。
【0031】
【実施例2】
図8に示す実施例2の立体視内視鏡は、一次光学系10が設けられた挿入部1のみで単眼視用の硬性鏡を構成しており、この硬性鏡に瞳分割手段と二次光学系とが設けられた観察部2を両眼視用アダプターとして取り付けて構成されている。光学的な構成、および調整手段40、マイクロモータ60,61等の構成は、図1および図2に示す実施例1と同一である。
【0032】
挿入部1の基端側には、単眼での観察時に観察者の目の周囲に接触して周辺光を遮断するつば状のフード14が取り付けられている。観察部2は、このフード14に取り付けられたアタッチメント50を介して挿入部1に固定されている。
【0033】
アタッチメント50は、フード14に観察部2側から当てつけられてフード14を外側から囲み込む取り付け環51と、このフード14に物体側から当接して取り付け環51に当てつける当てつけ片52と、当てつけ片52を取り付け環51に固定する固定ボルト53とから構成される。
【0034】
取り付け環51は、フード14に当接する中央に開口が形成された円板部51aと、この円板部51aの周縁部から物体側に向けて立ち上げられてフード14の外周を囲む円筒部51bと、この円筒部の物体側先端から内周に向けて形成されたフランジ部51cとから一体に構成されている。当てつけ片52は、断面L字状の小片であり、周方向の少なくとも3カ所でフード14を取り付け環51に当てつけている。
【0035】
また、取り付け環51の観察部2側の面の外周部には、周方向の3カ所に観察部2側に向けて突出する調整ボルト54が固定されている。観察部2には、挿入部1側の周辺部に外方フランジ2bが形成されると共に、この外方フランジ2bには調整ボルト54が挿通される貫通孔2cが穿設されている。調整ボルト54は、貫通孔2cに挿通された状態で外方フランジ2bの両側に位置するナット55,56により外方フランジ2bに固定され、アタッチメント50に取り付けられた挿入部1を観察部2に対して固定する。
【0036】
なお、この実施例2では、調整手段40による瞳分割ミラー20の調整に加え、3本の調整ボルト54に螺合するそれぞれのナット55,56の位置を調整することにより、アタッチメント50と観察部2との位置関係を三次元的に調整することができる。
【0037】
なお、調整手段40を設けておくことは、特に図8に示す実施例2のように挿入部1と観察部2との位置関係が変化する可能性がある場合に位置関係の変化に応じた調整ができる点で有効である。
【0038】
【実施例3】
図9および図10は、この発明の実施例3にかかる立体視内視鏡を示す。調整部40を除く他の構成は図8に示した実施例2と同一であるため、調整部40についてのみ説明する。
【0039】
実施例3では、瞳分割ミラー20を実施例1、2でのx,y軸方向への平行移動に加え、x,y,z軸の各軸と平行な軸回りでの回転、あるいはこれらを合成した方向へのズレがある場合にも補正できるよう構成されている。すなわち、瞳分割ミラー20はベース42に対してx,y軸方向に平行移動可能に取り付けられており、このベース42は3本の調整ボルト48a,48b,48cを介して回転板47に取り付けられ、回転板47は取り付け部2aにピン49を介してx軸と平行な軸回りに回転可能に取り付けられている。調整ボルト48a,48b,48cのベース42と回転板47との間の部分には、これらを離反する方向に付勢するスプリングが巻回されている。
【0040】
瞳分割ミラー20をx,y軸と平行な方向に調整する場合には、実施例1と同様に前後位置調整ギア46、左右位置調整ギア44aを回転させる。x軸回りに回転させる場合には、回転板47をピン49を軸に回転させる。y,z軸回りに回転させる場合には、調整ボルト48a,48b,48cを適宜調整する。
【0041】
実施例3では、検出された設定位置誤差に基づいて左右の画面を観察しつつ調整手段40を調整することにより、あるいは、アタッチメント50の調整ボルト54に螺合するナット55,56の位置を調整することにより、光が左右の撮像素子に均等に到達するよう調整することができる。
【0042】
【実施例4】
図11は、実施例4にかかる立体視内視鏡の観察部を示す説明図である。
【0043】
観察部2内の光学的な構成は先に示した実施例3と同様であり、瞳分割手段として2つのミラー面20a,20bを有する瞳分割ミラー20が配置されると共に、これらのミラー面20a,20bで分割された光束を受光する一対の二次光学系30a,30bが配置されている。各二次光学系30a,30bは、光路偏向ミラー31a,31b、結像レンズ系32a,32b、撮像素子34a,34bから構成される。
【0044】
この実施例では、アタッチメント50の取り付け環51に、周方向の3カ所に観察部2側に突出する調整ボルト54が設けられており、そのうちの少なくとも2カ所が中継板57を介して観察部2に接続されている。中継板57は、L字形の板材であり、外側に向けられた一片にアタッチメント50の調整ボルト54を貫通させる固定孔57aが穿設されると共に、観察部2側に向けられた他片に内側に突出して調整ボルト57bが取り付けられている。
【0045】
観察部2には、中継板57の調整ボルト57bを貫通させる支持板2dが設けられており、この調整ボルト57bは支持板2dの両側で調整ナット58,59により固定されている。
【0046】
この構成によれば、調整ボルト57bに螺合する調整ナット58,59の位置を調整することにより、中継板57の左右方向(y軸方向)の位置を変位させることができ、図中の上下に設けられた2カ所の中継板57の位置を順次変更することにより、一次光学系の光軸Ax1と瞳分割ミラー20との左右方向の位置関係を調整することができる。
【0047】
また、調整ナット55,56を調整することにより、上記の各実施例と同様に単眼視用内視鏡1と観察部2との位置関係、主として傾きを三次元的に調整することができる。
【0048】
図12は、実施例4の変形例を示す。この例では、調整ボルト54に螺合する調整ギア56aが中継板57とこの中継板に固定された押え板57aとの間に回転可能に取り付けられており、中継板57の外側には、この調整ギア56aに噛合するピニオン62aが回転軸に接続された第1のマイクロモータ62が取り付けられている。
【0049】
他方、観察部2には、調整ボルト57bを貫通させる取付孔2eが穿設されており、観察部2内には、調整ボルト57bに螺合する調整ギア58aが観察部2に対して進退動不能、かつ、回転可能に取り付けられている。また、観察部内には、この調整ギア58aに噛合するピニオン63aが回転軸に接続された第2のマイクロモータ63が取り付けられている。
【0050】
図12の構成によれば、取り付け環51の周方向の3カ所に設けられた第1のマイクロモータ62を同時に、あるいは独立して制御することにより、単眼視用内視鏡1の観察部2に対する傾きを調整できる。また、2カ所に設けられた第2のマイクロモータ63を同時に制御することにより、単眼視用内視鏡1の観察部2に対する左右方向の位置を調整することができる。
【0051】
次に、一次光学系の射出瞳に対する瞳分割ミラーの変位の自由度と、これらの変位によって生じる像の明暗の変化とを説明する。
【0052】
瞳分割ミラーの変位自由度は、x軸方向の移動、y軸方向の移動、z軸方向の移動、x軸回りの回転、y軸回りの回転、z軸回りの回転の6つとなる。ここでz軸方向の移動については、ミラーの高さが十分に確保されていれば像に影響を与えないため、考慮する必要がない。そこで、残りの各自由度の変化をそれぞれx軸方向の移動ψ1、y軸方向の移動ψ2、x軸回りの回転ψ3、y軸回りの回転ψ4、z軸回りの回転ψ5としてその影響を説明する。
【0053】
ここで、各移動、回転の方向性を図13に示すように定義する。すなわち、それぞれの軸方向の移動については、図13(A)に示すように矢印がついた方向、x軸では光軸Ax1に沿って進む方向、y軸では左方向、z軸では上方向への移動をプラス(+)、反対方向への移動をマイナス(−)とする。また、各軸回りの回転は、図13(B)に示すように各軸をマイナス側からプラス方向に見て時計回り方向をプラス、反時計回り方向をマイナスとする。
【0054】
図14に示すように瞳分割ミラー20の稜線が瞳Epに一致し、一次光学系10の光軸Ax1にも一致する基準位置にある場合には、実線で示される軸上の光束L0、ピッチの短い破線で示される左側の最大画角から入射する光束LL、ピッチの長い破線で示される右側の最大画角から入射する光束LRのいずれもが均等に分割される。この結果、左右の画像の光量分布は同一となり、かつ、各画像内での光量分布も中心軸に対して対称となる。
【0055】
図15(A)に示すように瞳分割ミラー20が基準位置から+x方向に平行移動した場合、すなわち、ミラーが相対的に第2のリレーレンズ系13側から離反した場合、軸上の光束L0の分布は変化しないが、左側からの光束LLは右側のミラー面20aでより多く反射され、右側からの光束LRは左側のミラー面20bでより多く反射される。したがって、表示される画面のイメージは、図15(B)に示すように、左画面は左側が暗くなり、右画面は右側が暗くなる。
【0056】
図16(A)に示すように瞳分割ミラー20が基準位置から−x方向に平行移動した場合、すなわち、ミラーが相対的に第2のリレーレンズ系13側に近接した場合、軸上の光束L0の分布は変化しないが、左側からの光束LLは左側のミラー面20bでより多く反射され、右側からの光束LRは右側のミラー面20aでより多く反射される。したがって、表示される画面のイメージは、図16(B)に示すように、左画面は右側が暗くなり、右画面は左側が暗くなる。
【0057】
図17(A)に示すように瞳分割ミラーが基準位置から+y方向に平行移動した場合には、全ての光束L0,LL,LRに対して、一方のミラー面20aで反射される光量が他方のミラー面20bで反射される光量より少なくなる。このため、表示される画面のイメージは図17(B)に示すとおり左画像は全体的に明るく、右画面は全体的に暗くなる。
【0058】
x,y軸方向の平行移動のみを検出する場合には、上記のように設定誤差による光量分布の偏りは画面内では図中の横方向にのみ現れるため、演算手段105は各画像メモリ内のデータから横方向の1ライン分のデータのみを取り出して光量分布の偏りを検出するようにしてもよいし、さらに、この1ライン内の複数の点を代表として選んで例えば3点の光量分布から全体の偏りを検出する構成としてもよい。
【0059】
なお、レンズの有効径に対して比較的視野が広い場合には、レンズ系の周辺部の光量低下の影響を受けるため、例えば図15(B)、図16(B)に示した画像は、それぞれ同心円状の分布となるが、その場合にも、横方向のラインに沿って信号を取り出すことにより、瞳分割ミラー20の位置誤差を検出することができる。
【0060】
図18(A)に示すように瞳分割ミラー20がx軸回りで−方向に回転した場合、回転量が一定以上となると、瞳分割ミラー20で反射された光束の一部が光路偏向ミラー31a,31bに入射せずにケラレを生じ、図18(B)に示されるように左画面では下側、右画面では上側が暗くなる。
【0061】
したがって、x軸回りの回転は、x,y軸方向の平行移動と同様に左右両画面の光量分布を比較することにより、検出することができる。
【0062】
図19(A)に示すように瞳分割ミラー20がy軸回りで+方向に回転した場合、回転量が一定以上となると、瞳分割ミラー20で反射された光束の一部が光路偏向ミラー31a,31bに入射せずにケラレを生じ、図19(B)に示されるように左画面、右画面共に下側が暗くなる。
【0063】
図20(A)に示すように瞳分割ミラー20がz軸回りで+方向に回転した場合、回転量が一定以上となると、瞳分割ミラー20で反射された光束の一部が光路偏向ミラー31a,31bに入射せずにケラレを生じ、図20(B)に示されるように左画面、右画面共に左側が暗くなる。
【0064】
y,z軸回りの回転は、左右の画面の光量分布の偏りとしては検出されず、各画面内での光量分布の偏りとして現れる。したがって、これらの軸回りの回転は、平行移動、あいるはx軸回りの回転とは異なり、各画面内での光量分布を調べることにより検出する必要がある。
【0065】
図21は、前述したψ1〜ψ5の5つの変位がそれぞれ単独で生じた場合における左右各画像内の像の明暗の分布をまとめて示す図である。すなわち、左右の画像の明暗の分布は、x軸方向の移動に関しては左右対称に現れ、y軸方向の移動に関しては画像全体の光量アンバランスとして現れ、x軸回りの回転に関しては上下対称に現れ、y軸回りの回転に関しては上下に分布した同一パターンとして現れ、z軸回りの回転に関しては左右に分布した同一パターンとして現れる。
【0066】
ここで、各画像内に中心と上下左右との5つの測定範囲A1〜A5を設け、各測定範囲の強度I1〜I5を測定すると、その結果は表1の(A)〜(J)に示す通りとなる。図19では、暗くなる部分のみをシェーディングにより図示しているが、実際には画面内の一方側が暗くなると、反対側は明るくなる。表1では、基準より暗くなる領域をd、明るくなる領域をbで示してある。
【0067】
【表1】
【0068】
測定範囲は、CCD素子の単一の画素でもよいし、数個から数十個の画素の平均を用いてもよい。各変位が単独で発生する場合、それぞれの画像内で5つの測定範囲A1〜A5について光強度を測定することにより、いずれの方向の移動、あるいは回転が生じたのかを判断することができる。
【0069】
図21および表1から理解できるように、x軸方向の移動ψ1とz軸回りの回転ψ5とは、共に各画面内で左右の光量アンバランスを生じ、x軸回りの回転とy軸回りの回転とは共に各画面内で上下の光量アンバランスを生じる。したがって、これらの変位が同時に発生した場合には、単に明暗2段階の情報では判断が困難になる。表1の(K)〜(R)は、上記の変位が同時に発生した場合の光強度を示している。ここで、vdは上記のdより更に暗い状態、vbはbより更に明るい状態を示す。
【0070】
すなわち、これらの変位が同時に発生する可能性がある場合には、明暗の情報を少なくとも4段階で評価することにより、どのような変位が発生しているかを検出することができる。
【0071】
ここでは、左右の画面内の5つの測定範囲A1〜A5の強度I1〜I5を取り込み、この強度に基づいて変位量ψ1〜ψ5を検出すると共に、検出された変位量から変位を補正して瞳分割ミラーを基準位置に復帰させるために必要な移動量を求める。立体視内視鏡が手動調整を必要とする場合には、移動量は数値情報としてCRT等に表示され、作業者はこの移動量に基づいて各部の位置関係を調整する。一方、内視鏡が自動調整手段を備える場合には、求められた移動量に基づいてモータ等の駆動手段が駆動される。
【0072】
左右の測定範囲A1〜A5から得られる2組の強度値I1〜I5に基づいて瞳分割ミラーの位置を調整するためには、以下のような4通りの方法が用いられる。ここでは内視鏡が自動調整用のモータを備える場合について説明する。
【0073】
第1の方法は、瞳分割ミラーの変位に対する調整の自由度数と同数の種類の測定値が得られ、かつ、変位に対する測定値の変化が線形である場合に成立する。この条件が成立する場合には、両者の関係を連立方程式で記述することができる。したがって、測定値を当てはめて連立方程式を解くことにより、基準位置からの変位量、すなわち基準位置へ復帰させるための移動量を求めることができる。
【0074】
例えば、左画像の測定範囲A1〜A3の強度I1〜I3と、右画像の測定範囲A1,A2の強度I1,I2の計5点を選択することで上記の条件が成立し、両者の関係を連立方程式で記述することができる。
【0075】
第1の方法は、図22(A)に示される。撮像素子から画像データを入力し、測定範囲A1〜A2の強度データを取り込み、連立方程式に代入して移動量を演算する。求められた移動量に基づいてモータをコントロールすることにより、瞳分割ミラーを基準位置に復帰させることができる。この場合には、理論的には1回の調整動作で瞳分割ミラーを基準位置に設定することができる。
【0076】
第2の方法は、強度と移動量との関係が非線形である場合に用いられる。基準位置で得られるべき基準測定値を予め求めておき、現実の測定値と基準測定値との差を評価関数として最小二乗法により基準測定値に近づくための移動量を算出し、これに基づいて調整する。
【0077】
第2の方法は、図22(B)に示される。ここでは、図22(A)と同様に強度データを取り込んだ後、最小二乗法により基準位置でのデータと比較して差分を移動量として求める。この求めた移動量に基づいてモータをコントロールした後、再度画像を入力して基準位置でのデータに対して許容範囲内に接近したか否かを判断し、範囲内でない場合には再度移動量を求めてモータをコントロールする。移動量の算出と調整とを交互に繰り返すことにより、瞳分割ミラーを段階的に基準位置に近づけることができる。
【0078】
第3の方法は、表1に示されるようなテーブルを用い、測定された強度分布がいずれのパターンに合致するかを求め、これによりψ1〜ψ5のいずれの変位が発生しているか、および発生している変位が+方向か−方向かを求め、これに基づいて瞳分割ミラーを微小量づつ移動させる。
【0079】
第3の方法は、図22(C)に示される。この方法では、テーブルを参照して補正のための移動方向を求め、この方向に瞳分割ミラーを予め定められた一定の微小量移動させるようモータをコントロールする。移動後に再度画像を入力して強度分布の偏りが許容範囲内にあるか否かを判断し、範囲内でない場合には再度移動方向を求めてモータをコントロールする。移動方向の算出と調整とを交互に繰り返すことにより、瞳分割ミラーを段階的に基準位置に近づけることができる。
【0080】
第4の方法は、表1に示したようなテーブルに方向性のみでなく測定される光量の値と変位量との数値的な関係を持たせ、このテーブルを参照して補正のための移動量を求める。テーブルには、例えば左画像のI2が−10、右画像のI4が−10である時には、x軸方向の変位量ψ1が+0.6となるといった測定値と変位量との対応を予め用意しておく。
【0081】
第4の方法は、図22(D)に示される。測定範囲の強度データを取り込み、テーブルを参照して補正のための移動量を求め、これに基づいてモータをコントロールして瞳分割ミラーを移動させる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、撮像素子からの信号に基づいて瞳分割ミラーの設定位置を検出することができ、この検出結果に基づいて瞳検出ミラーの位置、角度を調整することにより、左右の画像の光量分布、あるいは各画像内での光量分布のバランスを良好に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の立体視内視鏡の実施例1を示す内視鏡全体の断面図である。
【図2】 実施例1の立体視内視鏡の瞳分割ミラー部分を拡大して示す光路図であり、(A)が図1と同様の平面図、(B)が側面図である。
【図3】 図1の内視鏡に接続される処理装置のブロック図である。
【図4】 図1の内視鏡に接続される処理装置の第1の変形例を示すブロック図である。
【図5】 図1の内視鏡の変形例の断面図と、それに接続される処理装置のブロック図とを合わせて示す説明図である。
【図6】 図1の内視鏡の他の変形例を示す断面図である。
【図7】 図6の内視鏡に接続される処理装置のブロック図である。
【図8】 この発明の立体視内視鏡の実施例2を示す観察部の拡大図である。
【図9】 この発明の立体視内視鏡の実施例3を示す観察部の拡大図である。
【図10】 実施例3の立体視内視鏡の瞳分割ミラー部分を拡大して示す光路図であり、(A)が平面図、(B)が側面図である。
【図11】 この発明の立体視内視鏡の実施例4を示す観察部の拡大図である。
【図12】 実施例4の変形例を示す観察部の拡大図である。
【図13】 瞳分割ミラーと座標軸の符号との関係を示す斜視図である。
【図14】 実施例1の瞳分割ミラーの稜線が射出瞳Epおよび光軸Ax1に一致する場合の光路図である。
【図15】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーが+x方向に移動した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図16】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーが−x方向に移動した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図17】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーが+y方向に移動した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図18】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーがx軸回りで−方向に回転した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図19】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーがy軸回りで+方向に回転した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図20】 (A)は実施例1の瞳分割ミラーがz軸回りで+方向に回転した場合の光路図であり、(B)はその際に撮影される画像を示す説明図である。
【図21】 瞳分割ミラーの5つの変位が単独で生じた場合における左右各画像内の像の明暗の分布をまとめて示した図である。
【図22】 この発明にかかる立体視内視鏡の調整方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 挿入部
2 観察部
10 一次光学系
11 対物レンズ系
12 第1のリレーレンズ系
13 第2のリレーレンズ系
14 フード
20 瞳分割ミラー
20a,21a ミラー面
30a,30b 二次光学系
31a,31b 光路偏向ミラー
32a,32b 結像レンズ系
34a,34b 撮像素子
40 調整手段
41 保持枠
42 間隔調整スクリュー
44 左右位置調整スクリュー
45 前後位置調整ボルト
45a ナット部
47a,47b 支持部材
60,61 マイクロモータ
100 処理装置
101,102 画像メモリ
103 ビデオプロセッサ
104 タイミングコントローラ
105 演算手段
106 コントローラ
Claims (21)
- 物体側から順に配置された対物レンズ系とリレーレンズ系とを有する一次光学系と、
前記一次光学系の瞳内の光束を立体視が可能なように2つの領域に分割する瞳分割手段と、
前記瞳分割手段により分割された光束により形成されるそれぞれの像を一対の撮像素子を用いて撮影する二次光学系と、
入力される制御信号に基づき前記瞳分割手段を駆動する駆動機構を有し、前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置を調整する調整手段と、
前記撮像素子から出力される画像信号に基づき、前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された変位を補正するための移動量に対応した制御信号を前記調整手段に出力する制御手段と、を備えることを特徴とする立体視内視鏡。 - 前記検出手段は、輝度が均一な物体を観察した際の前記画像内の光量分布に基づいて前記変位を検出することを特徴とする請求項1に記載の立体視内視鏡。
- 前記検出手段は、前記各撮像素子により撮影された各画像内にそれぞれ複数の測定範囲を設定し、これらの測定範囲内の光量を比較することにより前記変位を検出することを特徴とする請求項2に記載の立体視内視鏡。
- 前記検出手段が前記各測定範囲内の光量に基づいて検出した前記変位に関する情報を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の立体視内視鏡。
- 前記表示手段は、前記変位を補正するための移動方向を表示することを特徴とする請求項4に記載の立体視内視鏡。
- 前記表示手段は、前記変位を補正するための移動方向と移動量とを表示することを特徴とする請求項4に記載の立体視内視鏡。
- 一次光学系を介して入射して該一次光学系の瞳に達した物体からの光束を瞳分割手段により立体視が可能なように2つの領域に分割し、分割された光束により形成される像を一対の撮像素子を用いて撮影する立体視内視鏡の調整方法であって、
前記撮像素子の検出出力に基づいて前記瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出するステップと、
該検出結果に基づき、前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるよう調整するステップとを有することを特徴とする立体視内視鏡の調整方法。 - 前記検出ステップにおいて、前記変位の方向が検出されることを特徴とする請求項7に記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 前記検出ステップにおいて、前記変位の方向と量とが検出されることを特徴とする請求項7に記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 前記調整ステップにおいて、前記瞳分割手段の位置が調整されることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 前記調整ステップにおいて、前記一次光学系が配置された挿入部と前記瞳分割手段および前記撮像素子が配置された観察部とを接続するアダプターが調整されることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 一次光学系を介して入射して該一次光学系の瞳に達した物体からの光束を瞳分割手段により立体視が可能なように2つの領域に分割し、分割された光束により形成される像を一対の撮像素子を用いて撮影する立体視内視鏡の調整方法であって、
前記撮像素子の検出出力に基づいて前記瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出するステップと、
該検出結果に基づいて前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるための情報を演算するステップと、
該演算結果に基づき、前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるよう調整するステップと、前記変位量が所定の許容範囲内に入るか否かを判定するステップとを有し、
前記変位量が所定の許容範囲内に入るまで前記3段階のステップを繰り返すことを特徴とする立体視内視鏡の調整方法。 - 前記演算ステップでは、前記情報として移動方向が求められ、前記調整ステップでは、求められた移動方向に沿って前記瞳分割手段を微小量移動させることを特徴とする請求項12に記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 前記演算ステップにおいて、前記情報として移動方向と移動量とが求められ、前記調整ステップでは、求められた移動方向と移動量とにしたがって前記瞳分割手段を移動させることを特徴とする請求項12に記載の立体視内視鏡の調整方法。
- 一次光学系を介して入射して該一次光学系の瞳に達した物体からの光束を瞳分割手段により立体視が可能なように2つの領域に分割し、分割された光束により形成される像を一対の撮像素子を用いて撮影する立体視内視鏡と、該内視鏡から出力される画像情報を処理する処理装置とから構成される立体視内視鏡システムにおいて、
前記立体視内視鏡は、入力される制御信号に基づき前記瞳分割手段を駆動する駆動機構を有しており前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置を調整する調整手段を有し、
前記処理装置は、前記撮像素子から出力される画像信号に基づき、前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるための情報を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて前記駆動機構を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする立体視内視鏡システム。 - 前記処理装置は、前記演算手段の演算結果を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の立体視内視鏡システム。
- 前記処理装置は、前記撮像素子から出力される画像信号を立体情報として表示する観察用処理装置の機能を合わせ持つことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の立体視内視鏡システム。
- 前記処理装置は、前記検出手段を有する調整用処理装置と、前記前記撮像素子から出力される画像信号を立体情報として表示する観察用処理装置との2つのユニットから構成されることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載の立体視内視鏡システム。
- 一次光学系を介して入射して該一次光学系の瞳に達した物体からの光束を瞳分割手段により立体視が可能なように2つの領域に分割し、分割された光束により形成される像を一対の撮像素子を用いて撮影する立体視内視鏡と、該内視鏡から出力される画像情報を処理する処理装置とから構成される立体視内視鏡システムにおいて、
前記立体視内視鏡は、入力される制御信号に基づき前記瞳分割手段を駆動する駆動機構を有しており前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置を調整する調整手段と、前記撮像素子から出力される画像信号に基づき、前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるための情報を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて前記駆動機構を制御する制御手段と、を備え、
前記処理装置は、前記撮像素子から出力される画像信号を立体情報として表示する観察用処理装置として機能することを特徴とする立体視内視鏡システム。 - 一次光学系を介して入射して該一次光学系の瞳に達した物体からの光束を瞳分割手段により立体視が可能なように2つの領域に分割し、分割された光束により形成される像を一対の撮像素子により撮影する立体視内視鏡に接続される調整用処理装置において、
前記撮像素子から出力される画像信号に基づき、前記一次光学系の瞳に対する前記瞳分割手段の相対位置の基準位置からの変位を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて前記瞳分割手段を前記基準位置に復帰させるための情報を演算する演算手段と、を備えることを特徴とする立体視内視鏡の調整用処理装置。 - 前記処理装置は、前記演算手段の演算結果を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項20に記載の立体視内視鏡の調整用処理装置。
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