JP3712091B2 - Polyvinyl alcohol moldings - Google Patents
Polyvinyl alcohol moldings Download PDFInfo
- Publication number
- JP3712091B2 JP3712091B2 JP08357897A JP8357897A JP3712091B2 JP 3712091 B2 JP3712091 B2 JP 3712091B2 JP 08357897 A JP08357897 A JP 08357897A JP 8357897 A JP8357897 A JP 8357897A JP 3712091 B2 JP3712091 B2 JP 3712091B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pva
- polyvinyl alcohol
- rubber particles
- rubber component
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は低温および低湿度下での耐衝撃強度が改善され、外観に優れたポリビニルアルコール系成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリビニルアルコール系重合体(以下、PVAと略記する)は、高ガスバリヤー性、透明性、耐油性、水溶性、強度等に優れていることから、フィルム、ボトル等の包装材料や容器として広範囲に使用されてきた。
【0003】
しかしながら、PVAからなるフィルムは、低温や低湿度下では硬く脆いため、衝撃に対する強度が著しく低いという問題を有していた。このため、運搬・輸送中に、PVAを使用した包装材や容器が破れたり割れたりして、内容物が漏洩するという問題があった。これに対して、PVAに、グリセリンやエチレングリコール等の多価アルコールまたはその誘導体のような可塑剤と呼ばれる物質を配合することによって、低温や低湿度下での硬く脆いという性質を改善することが試みられてきた。しかし、この方法では、低温かつ低湿度下での耐衝撃性を充分に改善することができず、可塑剤を多量に配合すると高湿度下での強度や弾性が低下したり、フィルムが互いに密着してブロック化する等の問題があった。
近年、ポリスチレン,ポリアクリレートなどの重合体では、重合体マトリックス中にゴム成分を分散させることによって耐衝撃性を向上させる方法が試みられている。しかしながら、PVAの場合には、ゴム粒子が重合体マトリックス中に均一に分散せず、耐衝撃性に有効な量のゴム成分を含有させることが困難であり、またゴム粒子を含有させることにより外観が損なわれるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高湿度下において高い強度と弾性を有し、低温・低湿度下においても高い耐衝撃強度を有し、さらに外観に優れたPVA系成形物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリビニルアルコール系重合体(A)およびゴム粒子(B)からなるポリビニルアルコール系成形物であって、ゴム粒子(B)はガラス転移温度5℃以下および平均粒径5μm以下のゴム成分とその表面に結合したポリビニルアルコール系重合体(C)からなり、ポリビニルアルコール系重合体の総重量に対するゴム粒子(B)中のゴム成分の重量組成比が0.03〜2の範囲であるポリビニルアルコール系成形物を見出し、本発明を完成させたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のPVA成形物は、PVA(A)およびゴム粒子(B)からなる成形物である。本発明のPVA成形物の中でも、PVA(A)を連続層とし、該連続層の中にゴム粒子(B)が島状に分布した構造を有しているのが好ましい。
【0007】
本発明においてに使用されるPVA(A)は、ビニルアルコール単位を有する重合体である。
PVAの粘度平均重合度(以下、重合度と略記する)は、200〜18000が好ましい。溶融成形の場合には、PVAの重合度は300〜2000が好ましい。溶液から成形する場合には、PVAの重合度は1000〜8000が好ましい。重合度が低過ぎると成形物の強度が低下し、重合度が高過ぎると溶液または溶融粘度が高くなり成形性が低下する。
PVAの鹸化度は、50モル%以上が好ましく、65モル%以上がより好ましく、70モル%以上が特に好ましい。ゴム粒子や可塑剤との相溶性などを考慮すると、PVAの鹸化度は、80〜100モル%が最も好ましい。鹸化度が低過ぎると高温または高湿度下では軟らかくなり強度・弾性率が低下し、低温下では硬く脆くなる。
【0008】
PVAの製法には特に制限はないが、一般にはポリビニルエステルの加水分解あるいはアルコリシスによって製造される。ポリビニルエステルとしてはビニルエステルの単独重合体、2種以上のビニルエステルの共重合体、ビニルエステルと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体が含まれる。ここで、ビニルエステルとしては、ギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,バーサティック酸ビニル,ピバリン酸ビニル等が挙げられ、その中でも工業的に安価な酢酸ビニルが一般的に用いられる。
本発明に使用されるPVAは、他の単量体と共重合を行ってもよく、また連鎖移動剤を使用して重合体の末端を修飾したものも使用できる。ビニルエステルと共重合するエチレン性不飽和単量体としては、ビニルエステルと共重合可能なものであれば特に制限はなく、α−オレフィン,ハロゲン含有単量体,カルボン酸含有単量体及びその無水物またはそのエステル,(メタ)アクリル酸エステル,ビニルエーテル,スルホン酸基含有単量体,アミド基含有単量体,アミノ基含有単量体,第4級アンモニウム塩基含有単量体,シリル基含有単量体,水酸基含有単量体,アセチル基含有単量体等が挙げられる。
重合方法としては、溶液重合,バルク重合,パール重合,乳化重合等が挙げられる。
【0009】
本発明に使用されるゴム粒子(B)は、ゴム成分の表面にPVA(C)が結合している必要がある。ゴム成分とPVA(C)との結合は、成形物におけるマトリックスであるPVA(A)を水に溶解させた場合に、ゴム粒子が凝集しない程度に結合していればよく、化学結合が好ましく、グラフト結合がより好ましい。ゴム成分の表面に結合しているPVA(C)の重合度および鹸化度は、マトリックスのPVA(A)との相溶性やゴム成分との結合のし易さを考慮して選択することが好ましい。
ゴム成分に対するPVA(C)の重量比は、0.005以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、1〜50がより好ましく、1〜30が特に好ましい。該重量比は、ゴム粒子の粒子径、ゴム成分の組成、成形物中のゴム成分の重量比により適宜設定される
【0010】
ゴム粒子(B)の製造方法としては、ゴム成分とPVAを溶融混練下で反応させ、ゴム成分がPVA中にミクロ分散したものを粉砕して粒子化する方法,ゴム成分を形成した後、その表面にPVAを結合させる方法,PVAを分散安定剤としてゴム成分を乳化重合する方法が挙げられる。これらの中でも、PVAを分散安定剤としてゴム成分を乳化重合する方法が好ましい。
乳化重合の中でも、メルカプト基を含有するPVAを分散安定剤に用いてゴム成分を乳化重合する方法は、ゴム成分の表面にPVAを結合させるのに最も適しており、PVAのグラフト率の高いゴム粒子を得ることができる。
【0011】
メルカプト基を含有するPVAの重合度は、50〜3000が好ましく、100〜2000がより好ましい。メルカプト基を含有するPVAの鹸化度は、水溶性または水分散性の範囲が好ましく、60〜100モル%が好ましく、75〜100モル%がより好ましい。
PVA中に存在するメルカプト基の位置は、PVAの末端あるいは側鎖でも良いが、片末端が特に好ましい。
メルカプト基を含有するPVAの製法としては、特開昭59−187003号公報に記載されている方法が挙げられる。
メルカプト基を含有するPVAは、本発明の特徴を損なわない範囲で、ビニルアルコール単位やビニルアセテート単位以外の共重合可能なエチレン性不飽和単量体単位が共重合されていても良い。
【0012】
乳化重合に使用される分散安定剤は、メルカプト基を含有するPVAを単独で使用しても良く、他の分散安定剤と併用しても良い。併用できる分散安定剤としては、乳化重合に使用されているアニオン性,カチオン性,ノニオン性の各種の界面活性剤もしくは各種水溶性高分子が挙げられる。
【0013】
メルカプト基を含有するPVA系重合体を分散安定剤に用いてゴム成分を乳化重合して得られるゴム粒子について更に詳しく説明する。
乳化重合の方法としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系単量体を単独重合または共重合する方法(特開昭60−197229号)が挙げられる。
乳化重合に用いられる重合開始剤としては、臭素酸カリウム,過硫酸カリウム,過硫酸アンモニウム,2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロリド,アゾビスシアノ吉草酸,t−ブチルハイドロパーオキサイド等の水溶性開始剤が挙げられる。
ゴム成分のモノマーとして使用されるエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系不飽和単量体としては、ビニルエステル系単量体,α−オレフィン,ハロゲン含有単量体,カルボン酸含有単量体及びその無水物またはエステル,(メタ)アクリル酸エステル,ビニルエーテル,スルホン酸基含有単量体,アミド基含有単量体,アミノ基含有単量体,第4級アンモニウム塩基含有単量体,シリル基含有単量体,水酸基含有単量体,アセチル基含有単量体等のエチレン性不飽和単量体が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル系の単量体が好ましい。
【0014】
ゴム成分のガラス転移温度(Tg)は5℃以下であり、−5℃以下が好ましく、−15℃以下が特に好ましい。ガラス転移温度の好ましい下限は、−100℃程度である。ガラス転移温度が5℃より大の場合には、低温における耐衝撃性が不充分となり、成形物が脆化して割れ等の問題が生じる。
ゴム成分のガラス転移温度を5℃以下にする方法としては、ゴム成分の組成を調節したり、ゴム成分へ可塑剤を添加する方法が挙げられる。
このようにして得られたゴム粒子は、水性分散液のまま使用しても良いし、乾燥または濃縮したものを用いても良い。
【0015】
本発明のゴム粒子の平均粒径は5μm以下であり、1μm以下が好ましく、0.8μm以下が特に好ましい。平均粒径の下限は、0.005μmが好ましく、0.01μmがより好ましい。平均粒径が5μmより大の場合には、充分な耐衝撃性が得られない。
【0016】
本発明の成形物においては、PVAの総重量[PVA(A)およびPVA(C)の合計量]に対するゴム成分の重量比が0.03〜2であり、0.05〜1.5が好ましく、0.1〜1がより好ましく、0.15〜1が最も好ましい。該重量比が0.03未満の場合には、耐衝撃性が充分に発現されない。また、該重量比が2より大の場合には、成形物の強度や伸度が低下する。
【0017】
ゴム粒子(B)をPVA(A)中に配合する方法としては、ゴム粒子を前もってPVAに添加したものを成形する方法[以下、方法(A)と略記する]、PVAの成形時にゴム粒子を添加する方法[以下、方法(B)と略記する]、PVAの成形物をゴム粒子分散液に浸漬して成形物中にゴム粒子を含浸させる方法[以下、方法(C)と略記する]が挙げられる。これらの方法の中でも、方法(A)や方法(B)が好ましい。方法(A)としては、PVAとゴム粒子の混合溶液から成形する方法が挙げられ、方法(B)としては、押出機からなる装置を用いてPVA水溶液を押出しながら、ゴム粒子を添加・配合する方法が挙げれる。
【0018】
本発明の成形物においては、PVAの総重量[PVA(A)およびPVA(C)の合計量]に対して、PVA用の可塑剤を0.01〜1の重量比の範囲で添加するのが好ましく、0.03〜1がより好ましく、0.05〜0.8が特に好ましい。
可塑剤としては、PVAのガラス転移温度を低下させる物質であればよく、水,エチレングリコールおよびそのオリゴマー,ポリエチレングリコール,プロピレングリコールおよびそれらのオリゴマー,ポリプロピレングリコール等のグリコール誘導体、グリセリンおよびそのオリゴマー,ポリグリセリンやグリセリン等にエチレンオキサイド,プロピレンオキサイド等が付加したグリセリン誘導体、ソルビトールやソルビトールにエチレンオキサイド,プロピレンオキサイド等が付加したソルビトール誘導体等が挙げられる。これらの中でも、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコールおよびその誘導体が好適に使用される。
これらの可塑剤は単独で使用しても良いし、数種の可塑剤を併用しても良い。
【0019】
本発明の成形物の成形方法としては、溶融成形,射出成形,プレス成形,溶液からの成形等の各種の成形方法が可能である。
PVA溶液を調製した後、フィルムに成形する方法としては、以下の方法が挙げられる。
PVA溶液の調製に使用される溶剤としては、ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン,エチレングリコール,プロピレングリコール,グリセリン,エチレンジアミン,ジエチレントリアミン,および水等が単独もしくは組み合わせて使用される。また、塩化リチウム、塩化カルシウム等の無機塩の水溶液も単独もしくは前記有機溶媒と組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、水単独、ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミドと水の混合溶媒、グリセリンなどのグリコール系の溶媒が好適に使用される。PVA溶液の濃度は、PVAの重合度および製膜方法によって異なるが、通常1〜95重量%、好ましくは1.5〜60重量%である。PVA溶液は、通常、室温〜150℃の温度で調製される。この場合、使用される溶媒にもよるが、PVAの分解による重合度の低下を抑えるために、上記の範囲内で低めの温度で調製することが好ましい。
【0020】
フイルムの製膜方法としては、PVA溶液からのキヤスト製膜、空気中や窒素等の不活性気体中への押し出しによる乾式製膜法、溶融成形法が挙げられる。また、PVA溶液からの貧溶媒中への押し出しによる湿式製膜を行うこともできる。また、PVA溶液を一旦空気中や窒素等の不活性気体中へ押し出して液膜を形成した後、凝固浴中に導入してフイルムを形成する乾湿式製膜法も可能である。さらに、これらの製膜法を組合せると共に、生成する液膜を冷却ゲル化したものからフイルムを得るゲル製膜も可能である。
PVAの一般的な製膜方法であるキャスト製膜や乾式製膜は、PVA溶液を回転するドラムまたはエンドレスベルト上に流延し液膜を形成した後、これを乾燥し溶媒を除去するという方法である。
【0021】
本発明の成形物は、繊維,衣料,電子材料,医療・生化学廃棄物の包装や洗剤,化学薬品,農薬,染料等の各種包装材料や容器等の分野に用いられる。本発明の成形物には、本発明の特徴を損なわない範囲で、添加剤,改質剤,フィラー等の混合や表面加工等による処理をしても良い。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によりなんら制限されるものではない。なお、以下で「部」,「%」は特に断りのない限り、「重量部」,「重量%」である。
【0023】
各種物性は以下の方法に従って評価した。
(1)ガラス転移温度
ゴム成分のガラス転移温度(以下、Tgと略す)は下記のFoxの式に基づいて共重合組成から計算した。
1/Tg=Σ(Wi/Tgi) ・・・・・ (Foxの式)
ここで、WiおよびTgiは、それぞれ成分iの重量分率およびTgである。
各成分のTgはPolymer Hand Book(John Wiley& Sons Inc)に記載されている値を用いた。
Σは、各成分を合算するという意味である。
(2)耐衝撃性
フィルム(幅10cm,長さ20cm,厚さ0.05mm)を折り返し、2片をヒートシールし、袋(幅10cm,長さ10cm)を作成した。得られた袋に、豊浦標準砂を充填した後、開口部をヒートシールし、評価用の包装体を作成した。
この包装体を5℃,40%RHの環境下に7日間放置して調湿した後、高さ2mの位置から、厚さ8mmのステンレス板の上に自由落下させた。落下後の包装体の状態を観察した。
(3)フィルムの強伸度,ヤング率
試料フィルム(幅10mm,厚さ0.05mm)を20℃,84%RHの環境下に7日間放置して調湿した後、試料フィルムを500%/minの速度で伸張した時の最大強度,破断伸度,ヤング率を測定した。
(4)平均粒径
乳化重合によって合成されたゴム粒子の水性分散液の粒径を粒度分布測定器(大塚電子株式会社製、形式:ELS−800)で測定した。
(5)ゴム成分へのPVAのグラフト率
大塚らの方法(大塚,藤井,高分子化学,25,375(1968))に従って測定した。すなわち、ゴム粒子をイオン交換水に分散させ、遠心分離により粒子を分離させる。上澄み液中のPVA濃度を比色法(沃素によるPVAの発色濃度を測定する方法)により定量した。乳化重合時に使用したPVAの量と上澄み中のPVAの量から、ゴム成分にグラフトしたPVAの量を計算した。
(6)ゴム成分へのPVAの結合量
成形物のマトリックスを水に溶解した後、遠心分離によりゴム粒子を水溶液から分離した。分離したゴム粒子を十分に水洗した後、過よう素酸をゴム粒子に添加して、ゴム成分に結合したPVAを切断し、分離したPVAを公知の方法により定量した。
【0024】
実施例1〜9、比較例1〜8
(1)ゴム粒子の水性エマルジョンの調製
表1に示す組成で公知の方法によって乳化重合を行い、水性エマルジョンを得た。開始剤は過硫酸カリウムを使用し、モノマーは一括仕込みとし,重合温度は70℃で行った。得られたエマルジョンの物性を表2に示す。
(2)フィルムの調製
表3に示される組成(固形分換算)になるように、PVA、ゴム粒子の水性エマルジョン及び可塑剤を含有する濃度10%の水溶液を調製し、ポリエステルフィルム上に流延して液膜を形成した。
この液膜を70℃で1時間乾燥した後、さらに120℃で10分間熱処理してフィルムを得た。フィルムの物性を表4に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
(*1)ゴム粒子の略号:ゴム粒子の水性エマルジョンの略号
(*2)分散安定剤の種類:
SH−PVA:片末端にメルカプト基を有するPVA
NM−PVA:無変性PVA
SLS:ラウリル硫酸エステルナトリウム
(*3)DP:PVAの重合度
(*4)DH:PVAの鹸化度
(*5)[SH]:PVA中に含まれるメルカプト基の含有量
(*6)モノマーの種類:ゴム成分のモノマー
n−BuA:アクリル酸n−ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
【0027】
【表2】
【0028】
(*1)ゴム粒子の略号:ゴム粒子の水性エマルジョンの略号
(*2)グラフトしたPVAの重量比
重量比=グラフトしたPVAの重量/ゴム成分の重量
【0029】
【表3】
【0030】
(*1)DP:PVAの重合度
(*2)DH:PVAの鹸化度
(*3)コモノマー
AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム
(*4)ゴム粒子の略号:ゴム粒子の水性エマルジョンの略号
(*5)ゴム成分の重量比:PVAの総重量に対するゴム成分の重量比
(*6)可塑剤の添加量:PVAの総重量に対する重量比
【0031】
【表4】
【0032】
(*1)耐衝撃性:低温低湿度下(5℃,40%RH)における耐衝撃性
評価結果を下記の記号で示す。
◎:非常に優れている
○:優れている
△:悪い
×:非常に悪い
数値は落下試験に供したサンプル10個のうち破袋しなかったサンプル数を示す。
(*2)強伸度:高湿度下(20℃,84%RH)における力学的物性
(*3)フィルムの透明性:フィルムの外観の指標
顔料を添加しないでフィルムの透明性を観察し、その評価結果を下記の記号で示す。
◎:透明
△:やや濁っている
×:白濁
(*4)総合評価
低温低湿における耐衝撃性、高湿度下における強伸度および外観を総合的に評価した結果を下記の記号で示す。
◎:非常に優れている
○:優れている
△:悪い
×:非常に悪い
(*5):ゴム粒子が凝集し、均一なフィルムを得ることができなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の成形物は低温・低湿度下において高い衝撃強度を有すると共に、高湿度下においても高い強度,ヤング率を有しており、外観も良好である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyvinyl alcohol-based molded article having improved impact strength at low temperatures and low humidity and excellent appearance.
[0002]
[Prior art]
Polyvinyl alcohol polymers (hereinafter abbreviated as PVA) are excellent in high gas barrier properties, transparency, oil resistance, water solubility, strength, etc., and are widely used as packaging materials and containers for films and bottles. Have been used.
[0003]
However, since a film made of PVA is hard and brittle at low temperatures and low humidity, it has a problem that its strength against impact is remarkably low. For this reason, the packaging material and container which used PVA were torn or cracked during conveyance and transportation, and there existed a problem that the content leaked. On the other hand, it is possible to improve the property of being hard and brittle under low temperature and low humidity by blending PVA with a material called a plasticizer such as a polyhydric alcohol such as glycerin or ethylene glycol or a derivative thereof. Has been tried. However, this method cannot sufficiently improve the impact resistance at low temperatures and low humidity. If a large amount of plasticizer is added, the strength and elasticity under high humidity are reduced, and the films adhere to each other. Then there was a problem such as blocking.
In recent years, for polymers such as polystyrene and polyacrylate, a method for improving impact resistance by dispersing a rubber component in a polymer matrix has been attempted. However, in the case of PVA, the rubber particles are not uniformly dispersed in the polymer matrix, and it is difficult to contain a rubber component in an amount effective for impact resistance. There was a problem that was damaged.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a PVA-based molded article having high strength and elasticity under high humidity, high impact strength even under low temperature and low humidity, and excellent in appearance.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the inventors of the present invention are polyvinyl alcohol-based molded products comprising a polyvinyl alcohol-based polymer (A) and rubber particles (B), and the rubber particles (B) have a glass transition. A rubber component having a temperature of 5 ° C. or less and an average particle size of 5 μm or less and a polyvinyl alcohol polymer (C) bonded to the surface thereof, and the weight of the rubber component in the rubber particles (B) with respect to the total weight of the polyvinyl alcohol polymer A polyvinyl alcohol-based molded product having a composition ratio in the range of 0.03 to 2 has been found and the present invention has been completed.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The PVA molded product of the present invention is a molded product composed of PVA (A) and rubber particles (B). Among the PVA molded products of the present invention, it is preferable that PVA (A) is a continuous layer and rubber particles (B) are distributed in islands in the continuous layer.
[0007]
PVA (A) used in the present invention is a polymer having vinyl alcohol units.
The viscosity average polymerization degree of PVA (hereinafter abbreviated as polymerization degree) is preferably 200 to 18000. In the case of melt molding, the polymerization degree of PVA is preferably 300 to 2000. In the case of molding from a solution, the polymerization degree of PVA is preferably 1000 to 8000. Degree of polymerization and decreases the strength of the molded product with a low over-Gill, polymerization degree is too high solution or melt viscosity becomes formability is deteriorated high.
The saponification degree of PVA is preferably 50 mol% or more, more preferably 65 mol% or more, and particularly preferably 70 mol% or more. In consideration of compatibility with rubber particles and plasticizer, the saponification degree of PVA is most preferably 80 to 100 mol%. If the degree of saponification is too low, it becomes soft at high temperatures or high humidity, and the strength and elastic modulus decrease, and it becomes hard and brittle at low temperatures.
[0008]
Although there is no restriction | limiting in particular in the manufacturing method of PVA, Generally, it manufactures by the hydrolysis or alcoholysis of polyvinyl ester. Polyvinyl esters include homopolymers of vinyl esters, copolymers of two or more vinyl esters, and copolymers of vinyl esters and other ethylenically unsaturated monomers. Here, examples of the vinyl ester include vinyl formate, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl versatate, vinyl pivalate, etc. Among them, industrially inexpensive vinyl acetate is generally used.
The PVA used in the present invention may be copolymerized with other monomers, and those obtained by modifying the terminal of the polymer using a chain transfer agent can also be used. The ethylenically unsaturated monomer copolymerized with the vinyl ester is not particularly limited as long as it is copolymerizable with the vinyl ester, and α-olefin, halogen-containing monomer, carboxylic acid-containing monomer, and the like Anhydride or its ester, (meth) acrylic acid ester, vinyl ether, sulfonic acid group-containing monomer, amide group-containing monomer, amino group-containing monomer, quaternary ammonium base-containing monomer, silyl group-containing Monomers, hydroxyl group-containing monomers, acetyl group-containing monomers and the like can be mentioned.
Examples of the polymerization method include solution polymerization, bulk polymerization, pearl polymerization, and emulsion polymerization.
[0009]
The rubber particles (B) used in the present invention must have PVA (C) bonded to the surface of the rubber component. The bond between the rubber component and PVA (C) may be a bond as long as the rubber particles do not aggregate when PVA (A), which is a matrix in the molded article, is dissolved in water, and a chemical bond is preferable. Graft bonds are more preferred. The polymerization degree and saponification degree of PVA (C) bonded to the surface of the rubber component are preferably selected in consideration of the compatibility of the matrix with PVA (A) and the ease of bonding with the rubber component. .
The weight ratio of PVA (C) to the rubber component is preferably 0.005 or more, more preferably 0.02 or more, more preferably 1 to 50, and particularly preferably 1 to 30. The weight ratio is appropriately set depending on the particle diameter of the rubber particles, the composition of the rubber component, and the weight ratio of the rubber component in the molded product.
The rubber particles (B) can be produced by reacting the rubber component and PVA under melt kneading, pulverizing the micro-dispersed rubber component in PVA, and forming the rubber component. Examples thereof include a method of bonding PVA to the surface and a method of emulsion polymerization of a rubber component using PVA as a dispersion stabilizer. Among these, a method of emulsion polymerization of rubber component PVA as a dispersion stabilizer is preferred.
Among emulsion polymerizations, the method of emulsion polymerization of a rubber component using a PVA containing a mercapto group as a dispersion stabilizer is most suitable for bonding PVA to the surface of the rubber component, and a rubber having a high PVA graft ratio. Particles can be obtained.
[0011]
50-3000 are preferable and, as for the polymerization degree of PVA containing a mercapto group, 100-2000 are more preferable. The saponification degree of the PVA containing a mercapto group is preferably in the range of water solubility or water dispersibility, preferably 60 to 100 mol%, more preferably 75 to 100 mol%.
The position of the mercapto group present in PVA may be the terminal or side chain of PVA, but one terminal is particularly preferred.
Examples of the method for producing a PVA containing a mercapto group include the method described in JP-A No. 59-187003.
The PVA containing a mercapto group may be copolymerized with a copolymerizable ethylenically unsaturated monomer unit other than vinyl alcohol units and vinyl acetate units within the range not impairing the characteristics of the present invention.
[0012]
As the dispersion stabilizer used for emulsion polymerization, PVA containing a mercapto group may be used alone or in combination with other dispersion stabilizers. Examples of the dispersion stabilizer that can be used in combination include various anionic, cationic, and nonionic surfactants used in emulsion polymerization or various water-soluble polymers.
[0013]
The rubber particles obtained by emulsion polymerization of a rubber component using a PVA polymer containing a mercapto group as a dispersion stabilizer will be described in more detail.
Examples of the emulsion polymerization method include a method of homopolymerizing or copolymerizing a radically polymerizable ethylenically unsaturated monomer or diene monomer (JP-A-60-197229).
As a polymerization initiator used for emulsion polymerization, water-soluble such as potassium bromate, potassium persulfate, ammonium persulfate, 2,2-azobis (2-amidinopropane) hydrochloride, azobiscyanovaleric acid, t-butyl hydroperoxide, etc. Initiators are mentioned.
Examples of the ethylenically unsaturated monomer or diene unsaturated monomer used as the rubber component monomer include vinyl ester monomers, α-olefins, halogen-containing monomers, carboxylic acid-containing monomers, and the like. Its anhydride or ester, (meth) acrylic acid ester, vinyl ether, sulfonic acid group-containing monomer, amide group-containing monomer, amino group-containing monomer, quaternary ammonium base-containing monomer, silyl group-containing Examples thereof include ethylenically unsaturated monomers such as monomers, hydroxyl group-containing monomers, and acetyl group-containing monomers. Among these, (meth) acrylic acid ester monomers are preferable.
[0014]
The glass transition temperature (Tg) of the rubber component is 5 ° C. or less, preferably −5 ° C. or less, particularly preferably −15 ° C. or less. A preferable lower limit of the glass transition temperature is about −100 ° C. When the glass transition temperature is higher than 5 ° C., the impact resistance at low temperatures becomes insufficient, and the molded product becomes brittle and causes problems such as cracking.
Examples of the method of setting the glass transition temperature of the rubber component to 5 ° C. or less include a method of adjusting the composition of the rubber component and adding a plasticizer to the rubber component.
The rubber particles thus obtained may be used as an aqueous dispersion, or may be dried or concentrated.
[0015]
The average particle size of the rubber particles of the present invention is 5 μm or less, preferably 1 μm or less, particularly preferably 0.8 μm or less. The lower limit of the average particle diameter is preferably 0.005 μm, more preferably 0.01 μm. When the average particle size is larger than 5 μm, sufficient impact resistance cannot be obtained.
[0016]
In the molded product of the present invention, the weight ratio of the rubber component to the total weight of PVA [total amount of PVA (A) and PVA (C)] is 0.03 to 2, preferably 0.05 to 1.5. 0.1 to 1 is more preferable, and 0.15 to 1 is most preferable. When the weight ratio is less than 0.03, the impact resistance is not sufficiently exhibited. On the other hand, when the weight ratio is larger than 2, the strength and elongation of the molded product are lowered.
[0017]
As a method of blending the rubber particles (B) in the PVA (A), a method in which the rubber particles are previously added to the PVA is molded [hereinafter abbreviated as a method (A)]. A method of adding [hereinafter abbreviated as method (B)], a method of immersing a molded product of PVA in a rubber particle dispersion and impregnating the molded product with rubber particles [hereinafter abbreviated as method (C)]. Can be mentioned. Among these methods, the method (A) and the method (B) are preferable. The method (A) includes a method of molding from a mixed solution of PVA and rubber particles. The method (B) includes adding and blending rubber particles while extruding an aqueous PVA solution using an apparatus comprising an extruder. A method is mentioned.
[0018]
In the molded product of the present invention, the plasticizer for PVA is added in a weight ratio range of 0.01 to 1 with respect to the total weight of PVA [total amount of PVA (A) and PVA (C)]. Is preferable, 0.03-1 is more preferable, and 0.05-0.8 is particularly preferable.
The plasticizer may be any substance that lowers the glass transition temperature of PVA, such as water, ethylene glycol and oligomers thereof, polyethylene glycol, propylene glycol and oligomers thereof, glycol derivatives such as polypropylene glycol, glycerin and oligomers thereof, poly Examples thereof include glycerin derivatives obtained by adding ethylene oxide, propylene oxide and the like to glycerin and glycerin, and sorbitol derivatives obtained by adding ethylene oxide, propylene oxide and the like to sorbitol and sorbitol. Among these, polyhydric alcohols such as glycerin, ethylene glycol, propylene glycol, sorbitol and their derivatives are preferably used.
These plasticizers may be used alone or several plasticizers may be used in combination.
[0019]
As the molding method of the molded product of the present invention, various molding methods such as melt molding, injection molding, press molding, and molding from a solution are possible.
After, prepare PVA solution, as a method for forming the film include the following methods.
As the solvent used in the steel tone PVA solution, dimethyl sulfoxide, dimethylformamide, dimethylacetamide, N- methylpyrrolidone, ethylene glycol, propylene glycol, glycerine, ethylene diamine, is used diethylenetriamine, and water or the like, alone or in combination . An aqueous solution of an inorganic salt such as lithium chloride or calcium chloride may be used alone or in combination with the organic solvent. Among these, water alone, a mixed solvent of dimethyl sulfoxide or dimethylformamide and water, or a glycol solvent such as glycerin is preferably used. The concentration of the PVA solution varies depending on the polymerization degree of PVA and the film forming method, but is usually 1 to 95% by weight, preferably 1.5 to 60% by weight. PVA solution is typically manufactured by regulated at a temperature of room temperature to 150 DEG ° C.. In this case, depending on the solvent used, to avoid the lowering of polymerization degree due to decomposition of PVA, it is preferable to made tone at lower temperatures within the above range.
[0020]
Examples of film forming methods include cast film formation from a PVA solution, dry film formation by extrusion into an inert gas such as air or nitrogen, and melt molding. Moreover, the wet film formation by the extrusion from the PVA solution in the poor solvent can also be performed. Further, a dry / wet film forming method in which a PVA solution is once extruded into air or an inert gas such as nitrogen to form a liquid film and then introduced into a coagulation bath to form a film is possible. Furthermore, it is possible to combine these film forming methods, and to form a film from a film obtained by cooling and gelling a liquid film to be produced.
Cast film formation or dry film formation, which is a general film formation method of PVA, is a method in which a PVA solution is cast on a rotating drum or endless belt to form a liquid film, which is then dried to remove the solvent. It is.
[0021]
The molded article of the present invention is used in the fields of textiles, clothing, electronic materials, medical / biochemical waste packaging, various packaging materials such as detergents, chemicals, agricultural chemicals, dyes, and containers. The molded product of the present invention may be treated by mixing additives, modifiers, fillers, etc., surface treatment, etc., as long as the characteristics of the present invention are not impaired.
[0022]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further more concretely, this invention is not restrict | limited at all by an Example. In the following description, “parts” and “%” are “parts by weight” and “% by weight” unless otherwise specified.
[0023]
Various physical properties were evaluated according to the following methods.
(1) Glass transition temperature The glass transition temperature (hereinafter abbreviated as Tg) of the rubber component was calculated from the copolymer composition based on the following Fox formula.
1 / Tg = Σ (Wi / Tgi) (Fox equation)
Here, Wi and Tgi are the weight fraction and Tg of component i, respectively.
As the Tg of each component, a value described in Polymer Hand Book (John Wiley & Sons Inc) was used.
Σ means that the components are added together.
(2) The impact resistant film (width 10 cm, length 20 cm, thickness 0.05 mm) was folded, and the two pieces were heat sealed to form a bag (width 10 cm, length 10 cm). The obtained bag was filled with Toyoura standard sand, and then the opening was heat-sealed to prepare a package for evaluation.
The package was allowed to stand for 7 days in an environment of 5 ° C. and 40% RH, and was then subjected to humidity control. Then, the package was dropped from a position of 2 m onto a stainless steel plate having a thickness of 8 mm. The state of the package after dropping was observed.
(3) Strength and elongation of the film, Young's modulus A sample film (width 10 mm, thickness 0.05 mm) was allowed to stand for 7 days in an environment of 20 ° C. and 84% RH, and then the humidity was adjusted. The maximum strength, elongation at break, and Young's modulus when stretched at a rate of min were measured.
(4) Average particle size The particle size of an aqueous dispersion of rubber particles synthesized by emulsion polymerization was measured with a particle size distribution meter (manufactured by Otsuka Electronics Co., Ltd., model: ELS-800).
(5) Graft ratio of PVA to rubber component Measured according to the method of Otsuka et al. (Otsuka, Fujii, Polymer Chemistry, 25, 375 (1968)). That is, rubber particles are dispersed in ion exchange water, and the particles are separated by centrifugation. The PVA concentration in the supernatant was quantified by a colorimetric method (method for measuring the color density of PVA by iodine). The amount of PVA grafted to the rubber component was calculated from the amount of PVA used during emulsion polymerization and the amount of PVA in the supernatant.
(6) Binding amount of PVA to rubber component After the matrix of the molded product was dissolved in water, the rubber particles were separated from the aqueous solution by centrifugation. After sufficiently washing the separated rubber particles with water, periodic acid was added to the rubber particles to cut the PVA bonded to the rubber component, and the separated PVA was quantified by a known method.
[0024]
Examples 1-9, Comparative Examples 1-8
(1) carried out emulsion polymerization by methods known in the compositions shown in tone made <br/> Table 1 of an aqueous emulsion of the rubber particles to obtain an aqueous emulsion. The initiator was potassium persulfate, the monomers were charged all at once, and the polymerization temperature was 70 ° C. Table 2 shows the physical properties of the obtained emulsion.
(2) compositions shown in tone made <br/> Table 3 of the film so that (in terms of solid content), PVA, an aqueous emulsion and a concentration of 10% aqueous solution containing a plasticizer of the rubber particles was made tone, A liquid film was formed by casting on a polyester film.
The liquid film was dried at 70 ° C. for 1 hour, and further heat-treated at 120 ° C. for 10 minutes to obtain a film. Table 4 shows the physical properties of the film.
[0025]
[Table 1]
[0026]
(* 1) Abbreviation for rubber particles: Abbreviation for aqueous emulsion of rubber particles
(* 2) Type of dispersion stabilizer:
SH-PVA: PVA having a mercapto group at one end
NM-PVA: Unmodified PVA
SLS: Sodium lauryl sulfate ester
(* 3) DP: Degree of polymerization of PVA
(* 4) DH: Saponification degree of PVA
(* 5) [SH]: Mercapto group content in PVA
(* 6) Type of monomer: Rubber component monomer n-BuA: n-butyl acrylate MMA: methyl methacrylate
[Table 2]
[0028]
(* 1) Abbreviation for rubber particles: Abbreviation for aqueous emulsion of rubber particles
(* 2) Weight ratio of grafted PVA Weight ratio = Weight of grafted PVA / Weight of rubber component
[Table 3]
[0030]
(* 1) DP: Degree of polymerization of PVA
(* 2) DH: Saponification degree of PVA
(* 3) Comonomer AMPS: Sodium 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonate
(* 4) Abbreviation for rubber particles: Abbreviation for aqueous emulsion of rubber particles.
(* 5) Weight ratio of rubber component: Weight ratio of rubber component to the total weight of PVA
(* 6) Amount of plasticizer added: Weight ratio to the total weight of PVA [0031]
[Table 4]
[0032]
(* 1) Impact resistance: Impact resistance evaluation results at low temperature and low humidity (5 ° C, 40% RH) are indicated by the following symbols.
A: Very good B: Excellent B: Bad x: A very bad number indicates the number of samples not broken in 10 samples subjected to the drop test.
(* 2) High elongation: Mechanical properties under high humidity (20 ℃, 84% RH)
(* 3) Transparency of the film: The transparency of the film is observed without adding an indicator pigment for the appearance of the film, and the evaluation results are indicated by the following symbols.
◎: Transparent △: Slightly cloudy ×: Cloudy
(* 4) Comprehensive evaluation The following symbols indicate the results of comprehensive evaluation of impact resistance at low temperature and low humidity, strength and elongation at high humidity, and appearance.
◎: Very good ○: Excellent △: Bad ×: Very bad
(* 5): Rubber particles aggregated and a uniform film could not be obtained.
[0033]
【The invention's effect】
The molded product of the present invention has high impact strength at low temperatures and low humidity, high strength and Young's modulus even under high humidity, and good appearance.
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08357897A JP3712091B2 (en) | 1996-04-10 | 1997-04-02 | Polyvinyl alcohol moldings |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8778196 | 1996-04-10 | ||
JP8-87781 | 1996-04-10 | ||
JP08357897A JP3712091B2 (en) | 1996-04-10 | 1997-04-02 | Polyvinyl alcohol moldings |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328581A JPH09328581A (en) | 1997-12-22 |
JP3712091B2 true JP3712091B2 (en) | 2005-11-02 |
Family
ID=26424618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08357897A Expired - Fee Related JP3712091B2 (en) | 1996-04-10 | 1997-04-02 | Polyvinyl alcohol moldings |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3712091B2 (en) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220081546A1 (en) * | 2018-12-21 | 2022-03-17 | Kuraray Co., Ltd. | Composition, coating, film, and base material |
TWI838441B (en) * | 2018-12-21 | 2024-04-11 | 日商可樂麗股份有限公司 | Oil-resistant film, oil-resistant substrate and oil-resistant paper |
-
1997
- 1997-04-02 JP JP08357897A patent/JP3712091B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09328581A (en) | 1997-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5015371B2 (en) | Plastic additive composition, process for producing the same and blend | |
JPH0641382A (en) | Polymer blend | |
JPS6346106B2 (en) | ||
JPH11511768A (en) | Polyolefin alloy having improved surface hardness and scratch resistance and method for producing the same | |
EP0051471B2 (en) | Tough thermoplastic nylon compositions and processes for preparing them | |
EP1186635B1 (en) | Bimodal high solids polymeric additive compositions, processes and products thereof | |
JPS60192754A (en) | Thermoplastic resin composition | |
EP0040543B1 (en) | Vinyl chloride polymer composition | |
TW201217442A (en) | Water-based liquid colorant preparations comprising thermally stable dispersing additives for the colouring of poly(meth)acrylates | |
JPH1017626A (en) | Acrylic copolymer, its production, and vinyl chloride resin composition containing acrylic copolymer | |
JP3712091B2 (en) | Polyvinyl alcohol moldings | |
JPS63199258A (en) | Low fogging transparent composition and its production | |
US5792809A (en) | Polyvinyl alcohol shaped article | |
KR100210436B1 (en) | Acrylic Copolymer, Process for Producing Same and Vinyl Chloride Resin Composition Containing Same | |
JPS61133257A (en) | Vinyl chloride resin composition | |
EP0708144B1 (en) | Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol) | |
JP2003104436A (en) | Water-soluble film for packaging alkaline substance | |
JPH1030042A (en) | Melt-processed blend | |
JPH06212048A (en) | Segment ionomer copolymer | |
US5605960A (en) | Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol) | |
JPS58183714A (en) | Methacryl resin having improved heat resistance | |
JPS6046137B2 (en) | thermoplastic resin composition | |
JPH01215846A (en) | Vinyl chloride resin composition | |
JP7302685B2 (en) | Copolymer, resin composition, molded article, film-like molded article, and method for producing copolymer | |
JPH08333422A (en) | @(37754/24)meth)acrylic acid copolymer, its aqueous dispersion and its use |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050802 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050810 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080826 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090826 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100826 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |