JP3709835B2 - 符号量変換方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の要素符号化データをパケット多重化して作成した多重化符号化データの符号量を変換する符号量変換方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号量変換装置の従来例として、例えば特開2000−244872号公報に示されたものが知られている。この装置は、符号化信号のビットレートを任意に変更でき、かつこのビットレートの変更により生じる入力時と再符号化時との時間のずれを最小限に抑え、画質の劣化等の防止を図ることを目的とし、ビデオ要素データ信号に対し、可変長符号の一部を削除する処理を行い、この削除された信号を、任意のビットレートで再度符号化信号に復元するとともに、トランスポートストリーム信号に含まれる時間基準信号であるPCR信号を抽出し、このPCR信号の内容を、ビデオ要素データ信号の符号削除処理及び復元処理に伴いビット系列が増減した状態に応じた内容に書き替える処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の装置では、何らかの手法で要素データ符号量を変更すると、それに伴うビット系列の変化によってPCR信号の書き換えや、再多重化の必要があり、ハードウエアで実現する場合には回路規模が複雑化し、ソフトウェアで実現する場合にはアルゴリズムが複雑化し、ステップ数が増加する。そのため、コストの大幅な増加を避けることはできなかった。
【0004】
また、トランスポートストリームの編集接続などを行う場合、MPEG2オーディオやAC−3などは固定レートであるので問題が発生することは少ないが、MPEG3オーディオやAAC(Advanced Audio Coding)などのオーディオやMPEGビデオは可変長符号化されていて、編集繋ぎを行う際には、要素デコーダのバッファ(ビデオではVBV(Video Buffer Verifier)、AACではadts_buffer fullness)の繋がりに矛盾のないように要素データの符号量の微調整の必要性がある。その際、要素デコーダのバッファで欠落が起きないように要素符号化データの符号量を、繋ぎ位置の後半の要素符号化データのデコーダバッファの開始占有値より、大きい値になるように(符号量を小さくしてオーバフロー側にするように)制御することが重要であるが、このような機能を実現する簡単な方法が従来存在しなかった。
【0005】
本発明は上述した点に着目してなされたものであり、多重化符号化データに含まれる要素符号化データの符号量を削減する場合に必要とされる処理を低減することができ、しかも多重化符号化データの編集時においても特別な制御を必要としない符号量変換方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、複数のピクチャタイプで符号化されたビデオデータのパケットを含む複数の要素符号化データをパケット多重化して作成した多重化符号化データの符号量を変換する符号量変換方法であって、前記複数の要素符号化データに含まれるビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除して、前記ビデオデータの符号量を前記ピクチャタイプ毎に削減すると共に、前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除した前記ビデオデータの各ピクチャタイプの残りのパケットの位置と、前記ビデオパケット以外の前記複数の要素符号化データのパケットの位置とが変化しないように、前記ビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に削減した符号量に応じて、どの要素符号化データにも属さない無効データパケットを挿入することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の符号量変換方法において、前記ビデオデータの時間関連情報は変更しないことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、複数のピクチャタイプで符号化されたビデオデータのパケットを含む複数の要素符号化データをパケット多重化して作成した多重化符号化データの符号量を変換する符号量変換装置であって、前記複数の要素符号化データに含まれるビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除して、前記ビデオデータの符号量を前記ピクチャタイプ毎に削減する符号量削減手段と、前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除した前記ビデオデータの各ピクチャタイプの残りのパケットの位置と、前記ビデオパケット以外の前記複数の要素符号化データのパケットの位置とが変化しないように、前記ビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に削減した符号量に応じて、どの要素符号化データにも属さない無効データパケットを挿入する無効データ挿入手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の符号量変換装置において、前記符号量削減手段は、前記ビデオデータの時間関連情報は変更しないことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
先ず本実施形態で使用されているMPEGビデオ(ビデオ符号化方式)及びMPEGシステム(オーディオビデオ多重化方式)について、図4〜図8を参照して説明する。
【0011】
MPEGは1988年、ISO/IEC JTC1/SC2(国際標準化機構/国際電気標準化会合同技術委員会1/専門部会2、現在のSC29)に設立された動画像符号化標準を検討する組織の名称(Moving Pictures Expert Group)の略称である。MPEG1ビデオ(MPEGフェーズ1)は1.5Mbps程度の蓄積メディアを対象とした標準で、静止画符号化を目的としたJPEGと、ISDNのテレビ会議やテレビ電話の低転送レート用の動画像圧縮を目的としたH.261(CCITT SGXV、現在のITU−T SG15で標準化)の基本的な技術を受け継ぎ、蓄積メディア用に新しい技術を導入したものである。これらは1993年8月、ISO/IEC 11172として成立している。
【0012】
MPEG2(MPEGフェーズ2)ビデオは通信や放送などの多様なアプリケーションに対応できるように汎用標準を目的として、1994年11月ISO/IEC 13818−2、H.262として成立している。MPEG2システムは同時期に13818−1、H.222.0として成立している。
【0013】
MPEG2ビデオは幾つかの技術を組み合わせて作成されている。MPEG2ビデオ規格に準拠した符号化を行う一般的な符号化装置は、例えば図4に示すように構成される。この装置は、加算器21、DCT(離散コサイン変換)器22、量子化器23、VLC(可変長符号化)器24、バッファ25、符号量制御器26、逆量子化器27、逆DCT器28、加算器29、画像メモリ30、及び動き補償器31とを備えている。
【0014】
入力画像は、動き補償予測器31で復号化した画像との差分を取ることで時間冗長部分が削減される。予測の方向は、過去、未来、両方からの3モード存在する。またこれらは16画素×16画素のマクロブロックごとに切り替えて使用できる。予測方向は入力画像に与えられたピクチャタイプによって決定される。過去からの予測モードと、予測をしないでそのマクロブロックを独立で符号化するモードの2モード存在するのがPピクチャである。また未来からの予測モード、過去からの予測モード、両方からの予測モード、及び独立で符号化するモードの4モード存在するのがBピクチャである。そして全てのマクロブロックを独立で符号化するのがIピクチャである。
【0015】
動き補償は、動き領域をマクロブロックごとにパターンマッチングを行ってハーフペル精度で動きベクトルを検出し、動き分だけシフトしてから予測する。動きベクトルは水平方向と垂直方向が存在し、何処からの予測かを示すMC(Motion Compensation)モードとともにマクロブロックの付加情報として伝送される。Iピクチャから次のIピクチャの前のピクチャまでをGOP(Group Of Picture)といい、蓄積メディアなどで使用される場合には、一般に約15ピクチャ程度でGOPが構成される。
【0016】
加算器21から出力される差分画像はDCT器22において直交変換が行われる。DCT(Discrete Cosine Transform)とは余弦関数を積分核とした積分変換を有限空間への離散変換する直交変換である。MPEGではマクロブロックを4分割した8×8のDCTブロックに対して、2次元DCTを行う。一般にビデオ信号は低域成分が多く高域成分が少ないため、DCTを行うと係数が低域に集中する。
【0017】
DCTされた画像データ(DCT係数)は量子化器23で量子化が行われる。量子化は量子化マトリックスという8×8の2次元周波数を視覚特性で重み付けした値と、その全体をスカラ倍する量子化スケールという値で乗算した値を量子化値として、DCT係数をその量子化値で除算する。デコーダで逆量子化するときは量子化値を乗算することにより、元のDCT係数に近似している値を得ることになる。
【0018】
量子化されたデータはVLC器24で可変長符号化される。量子化された値のうち直流(DC)成分については、予測符号化のひとつであるDPCM(Differential Pulse Code Modulation)が使用される。また交流(AC)成分については、低域から高域にジグザグスキャンを行い、ゼロのラン長および有効係数値を1つの事象とし、出現確率の高いものから符号長の短い符号を割り当てていくハフマン符号化が行われる。
【0019】
可変長符号化されたデータは一時バッファ25に蓄えられ、所定の転送レートで符号化データとして出力される。また、その出力されるデータのマクロブロック毎の発生符号量は、符号量制御器26に送信され、目標符号量に対する発生符号量の誤差符号量を量子化器にフィードバックして量子化スケールを調整することで符号量制御される。量子化された画像データは逆量子化器27にて逆量子化、逆DCT器28にて逆DCT(逆離散コサイン変換)される。逆DCT器28から出力される画像データは、加算器29に入力され、動き補償予測器器31から出力される差分画像データと加算される。そして一時、画像メモリ30に蓄えられたのち、動き補償予測器31入力され、差分画像を計算するためのリファレンスの復号化画像として使用される。
【0020】
図5は、符号化データの復号化を行う一般的な復号化装置の構成を示すブロック図である。この装置は、バッファ41、VLD(可変長復号化)器42、逆量子化器43、逆DCT器44、加算器45、画像メモリ46、及び動き補償予測器47とを備えている。
【0021】
符号化されたストリームはバッファ41によりバッファリングされ、バッファ41からのデータはVLD器42に入力される。VLD器42では可変長復号化が行われ、直流(DC)成分および交流(AC)成分が出力させる。交流(AC)成分データは低域から高域にジグザクスキャンの順で8×8のマトリックスに配置する。このデータは逆量子化器43に入力され、量子化マトリックスにて逆量子化される。逆量子化されたデータは、逆DCT器44に入力され、逆DCTされ、画像データ(復号化データ)として出力される。また、復号化データは一時、画像メモリ46に蓄えられたのち、動き補償予測器47において、差分画像を計算するためのリファレンスの復号化画像として使用される。
【0022】
MPEGシステムはMPEGビデオ及びオーディオなどで符号化されビットストリームを、1個のビットストリームに多重化し、同期を確保しながら再生する方式を規定したものである。システムで規定されている内容は大きく分けて次の5点である。
1)複数の符号化されたビットストリームの同期再生
2)複数の符号化されたビットストリームの単一ビットストリームヘの多重化
3)再生開始時のバッファの初期化
4)連続的なバッファの管理
5)復号や再生などの時刻の確定
【0023】
MPEGシステムで多重化を行うには情報をパケット化する必要がある。パケットによる多重化とは、例えばビデオと、オーディオとを多重化する場合、各々をパケットと呼ばれる適当な長さのストリームに分割し、ヘッダなどの付加情報を付けて、適宜、ビデオとオーディオのパケットを切り替えて時分割伝送する方式である。ヘッダにはビデオやオーディオなどを識別するための情報や、同期のための時間情報が格納されている。パケット長は伝送媒体やアプリケーションに依存し、ATM(Asynchronous Transfer Mode)のように53バイトから、光ディスクのように4Kバイトと長いものまで存在している。MPEGでは、パケット長は可変で任意に指定できるようになっている。
【0024】
データはパケット化され、さらにパック化される。1パックは数パケットで構成されている。各パックの先頭部分にはpack_start_codeやSCR(System Clock Referance)、パケットの先頭部分にはstream_idやタイムスタンプが記述されている。タイムスタンプにはオーディオ、ビデオなどの同期をとる時間情報が記述されており、DTS(Decoding Time Stamp)、PTS(Presentation Time Stamp)の2種類が存在する。PCR(Program Clock Reference)は27MHzの時間精度で記述されており、デコーダの基準クロックは、PCRにロックされる。
【0025】
DTSはそのパケットデータ内の最初のアクセスユニット(ビデオなら1ピクチャ、オーディオなら例えば1152サンプル)のデコード開始時刻を示し、PTSは表示(再生)開始時刻を示している。
【0026】
図6はパケットストリームから、ビデオデータ及びオーディデータをデコードする装置の一般的な構成を示すブロック図である。この装置は、システムデータをデコードするシステムデコーダ51と、オーディオデータをデコードするオーディオデコーダ52と、ビデオデータデコードするビデオデコーダ53と、PCRに同期した27MHzの基準クロックを生成するクロック制御部54と、基準クロックと、DTS及びPTSとの比較を行う比較部55と、オーディオデータ用メモリ56と、ビデオデータ用メモリ57とを備えている。
【0027】
比較部55は、PCRでロックした共通の基準クロックを常に監視し、DTSやPTSの時刻と一致したときに、デコードや表示を行うように、メモリ56,57を制御するしくみになっている。多重化されたデータが各デコーダでバッファリングされ、同期した表示を行うための仮想的なデコーダをSTD(System Target Decoder)と呼び、このSTDがオーバフローやアンダフローを起こさないように多重化されていなければならない。
【0028】
また、MPEGシステムには、大きく分けてTS(Transport Stream)とPS(Program Stream)が存在する。これらはPES(Packetized Elementary Stream)、およびその他の必要な情報を含むパケットから構成されている。PESは両ストリーム間の変換を可能とするための中間ストリームとして規定されていて、MPEGで符号化されたビデオデータ、オーディオデータの他、プライベートストリームなどをパケット化したものである。
【0029】
PSは共通の基準時間を有するプログラムのビデオ及びオーディオの多重化をすることが可能である。パケットレイヤはPESとよばれ、この構造は図7に示すように、後述するTSと共用して用いられ、これらの相互互換性を可能とする。PSのSTDモデルでは、ストリームはPESパケット内のstream_idによってスイッチされる。
【0030】
TSもPSと同じように共通の基準時間を有するプログラムのビデオ及びオーディオの多重化をすることが可能であるが、TSはさらに異なる基準時間を有する通信や放送などのマルチプログラムの多重化を可能としている。TSはATMセル長や誤り訂正符号化する場合を考慮し、188バイトの固定長パケットで構成されており、エラーが存在する系でも使用できるように考慮されている。TSパケット自体の構造はそれほど複雑ではないが、マルチプログラムのストリームであるため、その運用は複雑である。
【0031】
PSと比べて特徴的なのはTSパケットが上位構造であるにも関わらず、PESパケットより(通常は)短く、PESパケットを分割してTSパケットに乗せて伝送する点である。TSのSTDモデルでは、ストリームはTSパケット内のPID(パケットID)によってスイッチされる。
【0032】
MPEGシステムのTSには、その多重化されている番組の情報に関するパケットがどのPIDであるのかを指示する仕組みがある。それを図8を参照して説明する。まずTSパケット群の中からPID=0のものを探す。それはPAT(Program Association Table)と呼ばれる情報パケットで、そのパケットの中にはプログラムナンバPRに対応する情報PIDがリンクされた形で記述されている。次に目的のプログラムナンバPRに対応するPIDのパケットを読みに行くとPMT(Program Map Table)と呼ばれる情報パケットがあり、そのパケットの中にはそのプログラムナンバPRに対応する番組のビデオパケットのPIDと、オーディオパケットのPIDの情報が記述されている。
PATとPMTのことをPSI(Program Specific Information)と呼び、目的の番組のチャンネルにアクセス(エントリ)することが可能な情報体系になっている。
【0033】
次に本発明の概念を図1を用いて説明する。
図1(1)の状態は、MPEGトランスポートストリームのパケット化されたデータの状態を示している。Vと記載されているパケットはビデオパケット、Aと記載されているパケットはオーディオのパケット、Sと記載されているパケットはシステムで使用されるPATやPMTなどの情報パケットである。おのおのMPEG2システムのルールに準拠した形で記録されている。
【0034】
これらのうち、本実施形態では、特定の要素データパケットとしてビデオパケットを選択する。一般的にオーディオはMPEGオーディオやAC3など固定レート符号化の場合が多く、符号量を調整する対象となるのは可変長符号化されているMPEGビデオである場合が多いからである。特定したビデオパケットには、ハッチングが施されている。これらの全体を示した状態が同図(2)に示されている。このビデオパケットだけを集めた状態が同図(3)に示されている。このビデオパケットの中身は、同図(4)に示すように、始めがIピクチャであり、次にBピクチャが2枚、そのあとにPピクチャが1枚、と続いてくのが典型的な例である。これらのピクチャの1枚もしくは複数のピクチャにおいて符号量を削減する。削減された状態が同図(5)に示されている。各ピクチャの符号量はそれぞれ小さくなっているが、先頭の位置は変えないことが特徴である。
【0035】
その状態でパケット化したものが同図(6)に示されている。符号量が減少した部分にはMPEGで規定されているNULLパケット(無効データ)を挿入する。これはPID=0x1FFFという予め決められたPIDを用いて、どの要素データにも属さないデータとして記述することができるものである。このNULLパケットには、クロスハッチングが施されている。この状態を全体で表現したものが同図(7)である。同図(7)を拡大したものが同図(8)である。同図(8)において、NULLパケットには「N」が表示されている。結果的にVパケットの一部がNULLパケットに変化し、それ以外の要素データパケットは位置も符号量も変化しない。したがって、それぞれの要素パケットに記載されているPCRクロック情報やタイムスタンプ情報は変更する必要が無い。
【0036】
MPEGシステムの規定ではPCRクロック情報は100msecに一度は記録されている。また、ビデオパケットにはアクセスユニット(フレームやフィールドのピクチャ単位)の先頭のPESヘッダが存在するパケットにPTSやDTSが記述されている。オーディオパケットには1つもしくは複数のオーディオフレームをPESでパッキングしたその先頭のPESヘッダが存在するパケットにPTSが記載されている。これらのクロック情報、及びタイムスタンプ情報といった時間関連情報は、パケットの位置が変更されない限り付け替える必要はない。したがって再多重化する場合に必要となる、非常に複雑なPCRやタイムスタンプ情報を書き換える処理を行う必要がない。
【0037】
図2は、図1の参照して説明した処理を実行する符号量変換装置の構成の一例を示すブロック図である。この装置は、全体的な制御を行うCPU11と、符号量を削減する特定要素データを指示する特定要素データ指示器12と、TSパケットを一時的に格納するTSパケットメモリ14と、TSパケットメモリ14へのデータの入出力を管理する入出力メモリ管理器13と、指示された特定要素データを分離する特定要素データ分離器15と、分離された特定要素データの符号量を削減する符号量削減器16と、削減された符号量をパケット数に換算して算出する削減量カウンタ17と、削減された符号量に相当する無効パケットを挿入する無効パケット挿入器18とを備えている。
【0038】
入力TSデータは、入出力メモリ管理器13を介してTSパケットメモリ14に記憶される。ここでのTSパケットメモリ14は、ビデオデータ1GOP分程度が含まれたTSデータを格納できることが望ましい。ビデオデータは後述するビデオデータの削減方法にも依存するが、単純に再符号化する場合には、予測符号化のリセットタイミングであるIピクチャからのGOP単位が扱いやすいからである。GOPが独立していない場合、すなわち、境界のBピクチャが双方のGOPにまたがって予測されている場合(GOPのclosed_gop=0の場合)には、一つ前のGOPの最後のリファレンスピクチャを復号化して、図示せぬ画像再符号化用メモリなどに保持しておくことが必要になる場合がある。
【0039】
一方装置の全体的な制御を行うCPU11から特定要素データ指示器12に、符号量を削減すべき特定要素データを指示する命令を出す。特定要素データ指示器12は、命令を受けたら、TSパケットメモリ14に記憶されているTSデータの要素の中から、符号量を変更すべきデータを指示するための信号を特定要素データ分離器15へ伝送する。特定要素データ分離器15では、特定すべきデータをTSパケットメモリ14から抜き出して、符号量削減器16へ伝送する。符号量削減器16は、CPU11から符号量をどの程度削減するかを指示する信号を受信する。削減量は例えば、「1GOPで10%減らす」という割合の情報を8ビットの情報として−128%から+127%で伝送しても良い。もしくはnバイト(ビット)削減するという直接符号量を所定のビット数で伝送しても良い。
【0040】
符号量削減器16では、特定要素の種類分、再符号化装置が装備されている。ここではMPEGビデオが選択されているのでMPEGビデオの符号量削減を行う。具体的な削減方法は、例えば本発明者による特開平11−234677号公報に詳細に記載されているように、VLC符号を削除してもよいし、対象となる符号化データを復号し、その復号データを入力として再符号化するようにしてもよい。符号量削減器16は、符号量を削減した要素データを無効パケット挿入器18へ伝送すると同時に、実際に削減した符号量を削減量カウンタ17に伝送する。削減量カウンタ17ではビデオパケットについてはアクセスユニット(フレームやフィールドのピクチャ単位)単位での削減量を加算することにより、またオーディオパケットについては1つもしくは複数のオーディオフレームをPESでパッキングしたPES単位での削減量を加算することにより、総削減量を算出し、その総削減量(バイト)を184バイトで除算することより、必要な無効パケット数を算出する。そしてその無効パケット数を無効パケット挿入器18へ伝送する。TSパケットは図3に示すように構成されており、ペイロードの184バイトが実効上のNULLデータ領域である。そのエリアで伝送される要素符号化データの量が、削減されたと計算するので、184バイトで除算してパケット数を求める。無効パケット挿入器18により無効パケットが挿入されたTSストリームは、TSパケットメモリ14に一時記憶され、入出力メモリ管理器13を介して出力TSデータとして出力される。
【0041】
以上のように本実施形態では、特定の要素符号化データ(例えばビデオ符号化データ)の符号量を削減し、削減したデータ量に対応する数のNULLパケットを挿入するようにしたので、従来技術のようにPCRの書き換え処理や再多重化処理を行う必要がなく、コストの上昇を抑えることができる。また、TSの編集時においても符号量の微調整は不要となる。
【0042】
なお、上述した実施形態では、TSデータは1GOPごとに符号量削減を行うようにしたが、1ピクチャ単位で行っても、数GOP単位で行っても、それ以外の単位であっても良い。TSデータは記録されている形態であっても、通信、放送などあらゆる伝送媒体を経由してデータを送受信する形態であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ビデオデータの符号量が、そのビデオデータのピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除することにより、ピクチャタイプ毎に削減され、ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットが削除された各ピクチャタイプの残りのパケットの位置と、ビデオパケット以外の複数の要素符号化データのパケットの位置とが変化しないように、ビデオデータのピクチャタイプ毎に削減した符号量に応じて、どの要素符号化データにも属さない無効データパケットが挿入されるので、ビデオデータの符号量を削減する場合に必要とされる処理を低減することができ、しかも多重化符号化データの編集時においても特別な制御を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる符号量変換装置の構成を示すブロック図である。
【図3】トランスポートストリームパケットの構成を示す図である。
【図4】一般的な画像データの符号化装置の構成を示す図である。
【図5】一般的な画像データの復号化装置の構成を示す図である。
【図6】多重化パケットストリームの復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】トランスポートストリームの構成を示す図である。
【図8】多重化された情報から必要な情報パケットを抽出するための仕組みを説明するための図である。
【符号の説明】
11 CPU
12 特定要素データ指示器
13 入出力メモリ管理器
14 TSパケットメモリ
15 特定要素データ分離器
16 符号量削減器(符号量削減手段)
17 削減量カウンタ
18 無効パケット挿入器(無効データ挿入手段)

Claims (4)

  1. 複数のピクチャタイプで符号化されたビデオデータのパケットを含む複数の要素符号化データをパケット多重化して作成した多重化符号化データの符号量を変換する符号量変換方法であって、
    前記複数の要素符号化データに含まれるビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除して、前記ビデオデータの符号量を前記ピクチャタイプ毎に削減すると共に、
    前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除した前記ビデオデータの各ピクチャタイプの残りのパケットの位置と、前記ビデオパケット以外の前記複数の要素符号化データのパケットの位置とが変化しないように、前記ビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に削減した符号量に応じて、どの要素符号化データにも属さない無効データパケットを挿入することを特徴とする符号量変換方法。
  2. 前記ビデオデータの時間関連情報は変更しないことを特徴とする請求項1に記載の符号量変換方法。
  3. 複数のピクチャタイプで符号化されたビデオデータのパケットを含む複数の要素符号化データをパケット多重化して作成した多重化符号化データの符号量を変換する符号量変換装置であって、
    前記複数の要素符号化データに含まれるビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除して、前記ビデオデータの符号量を前記ピクチャタイプ毎に削減する符号量削減手段と、
    前記ピクチャタイプ毎に先頭のパケット以外の一部のパケットを削除した前記ビデオデータの各ピクチャタイプの残りのパケットの位置と、前記ビデオパケット以外の前記複数の要素符号化データのパケットの位置とが変化しないように、前記ビデオデータの前記ピクチャタイプ毎に削減した符号量に応じて、どの要素符号化データにも属さない無効データパケットを挿入する無効データ挿入手段とを備えることを特徴とする符号量変換装置。
  4. 前記符号量削減手段は、前記ビデオデータの時間関連情報は変更しないことを特徴とする請求項3に記載の符号量変換装置。
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