JP3708432B2 - 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体 - Google Patents

適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP3708432B2
JP3708432B2 JP2000373252A JP2000373252A JP3708432B2 JP 3708432 B2 JP3708432 B2 JP 3708432B2 JP 2000373252 A JP2000373252 A JP 2000373252A JP 2000373252 A JP2000373252 A JP 2000373252A JP 3708432 B2 JP3708432 B2 JP 3708432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
information
relationship information
service
network service
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000373252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002175405A (ja
Inventor
知子 板生
真人 松尾
哲也 中村
達也 須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2000373252A priority Critical patent/JP3708432B2/ja
Publication of JP2002175405A publication Critical patent/JP2002175405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3708432B2 publication Critical patent/JP3708432B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上の自律的に振舞うシステム構成要素が、ユーザの位置、生体情報、天候、時間などの実世界の情報や、リソースの稼働状況、サービスの情報、ユーザの履歴などのネットワーク内の情報をセンシングすることにより、ユーザの個々の生活シーンにおいて、個々人の嗜好、関心、行動パターン、健康状態、潜在的な要求や、マスの傾向、社会的な流行を反映したサービスを提供する適応型ネットワークサービスシステムとその処理手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記載した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワーク上の自律的に振舞うシステム構成要素が、ユーザの位置、生体情報、天候、時間などの実世界の情報や、リソースの稼働状況、サービスの情報、ユーザの履歴などのネットワーク内の情報をセンシングすることにより、膨大なアクセス履歴を元に、ユーザがアクセスしている情報に似たアクセス傾向をもつ集団がアクセスしている別の情報を、ユーザに関連情報として提示するアウェアネスネットがある。
【0003】
具体的な応用サービスとして、「情報サーバ紹介サービス」がある。これは、ネットワーク内で情報サーバをアクセスする各ユーザの通信履歴情報を用いて、ユーザが興味を示す可能性のある情報サーバを推定して紹介するサービスである。その際に、情報サーバヘのアクセスユーザ数や、時間帯別アクセス回数、アクセス時間間隔の平均値や確率密度関数などをベースに規定した計算式を用いて算出している。
【0004】
アウェアネスネットでは、ユーザ履歴の分析だけに基づいているため、ユーザ嗜好の傾向への適応は可能であるが、ユーザの個々の生活シーンにおけるそのときのユーザの状態(健康状態や感情)や取り巻く状況(時刻、場所、同伴者など)、あるいは、情報アクセス以外の習慣や行動パターン、情報アクセス以外の潜在的な要求など、実世界の情報に基づいて抽出される傾向への適応は扱えない。
【0005】
また、アウェアネスネットでは、中央集中的に履歴の管理や分析を行っているため、大規模な数のユーザを扱ったマスの傾向、社会的な流行を反映したサービス提案を実現するには、管理コストの増大や取得すべき情報属性の追加への対応などが問題となる。
【0006】
これに対して、集中的な管理機構を前提としない適応型サービスシステムBio-Networking Architecture(BNA)(参照文献1:The BNA project web site,http://netresearc.ics.uci.edu/bionet、参照文献2:Techinical Report TR00-03 web site,http//netresearch.ics.uci.edu/bionet/publications/bionet-TR00-03.doc)が提案されている。BNAでは、サービスコンポーネントを自律的に振舞うエージェントで実装し、エージェントの振舞いに生物的要素を加えることによって、サービスコンポーネントが自己組織化する機能を実現する。そして、サービスコンポーネントの組織によってサービスを提供する。
【0007】
また、BNAは、サービスコンポーネントを自律的に振舞うエージェント(CE:Cyber Entity)で実装する。CEはユーザの利用状況に応じて、移動、複製、死といった生物的動作を行う。また、CE間でそれら動作ルールを遺伝的操作(交配・突然変異)することで、新しい動作ルールをもつCEを創発する(進化)。これにより、集中的な履歴の管理や分析を行わずに、ユーザの利用状況に応じたサービスの運用を実現する。例えば、良く利用してくれるユーザの近くにCEを移動させたり、人気のあるサービスは、複製をつくって負荷分散できたりする。また人気のあるサービスを提供するCEと交配することで、その傾向に応じた振舞いをもつCEを創発する。
【0008】
しかし、BNAにおける創発は、サービスアクセスの傾向に対して、どのようにサービスコンポーネントを分布させるかなどというサービスの運用に関しては有効であるが、ユーザ個々人の嗜好に応じたサービスの提案は不可能である。また、BNAではCEの動作ルールにおける進化に限定され、サービスそのものを進化させることは不可能である。
【0009】
また、サービスコンポーネント間の構成を進化させることで、環境に適応した新たなサービスを創発する技術として、進化技術である遺伝的プログラミング(GP:Generic Programming)技術をサービス生成に適用した例(参照文献3:P.,Martin,“Genetic Programming for Service Creation,”ICIN,Bordeaux,France,pp.264-269,Jan.2000.)がある。
【0010】
前記参照文献3の例では、インテリジェントネットワークのサービスシナリオを対象に、サービスを構成するコンポーネント(SIB:Service Independent Building Block)を要素とし、サービスシナリオ間でSIBを遺伝子として交配することで、サービスを創発する。しかし、前記参照文献3の例では、新しく創発されるサービスは、インテリジェントネットワークにおけるSIBで記述できるサービスに限られる。これに対して、本発明では、どのようなサービスでも、CEとして実装することによってサービスの構成要素として機能することが可能である。
【0011】
また、前記参照文献3の例では、創発されるサービスの評価基準は固定的に定めている。しかし、サービスが存在する環境に応じて望ましい評価基準は異なるはずである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術では、ユーザの個々生活シーンにおけるそのときのユーザの状態(健康状態や感情)や取り巻く状況(時刻、場所、同伴者など)、あるいは、情報アクセス以外の習慣や行動パターン、情報アクセス以外の潜在的な要求などへの適応は扱えないという問題があった。
【0013】
また、前記従来の技術では、マスの傾向、社会的な流行を反映したサービスの提案を実現するには、集中的な履歴の管理と分析では、管理・分析する量が多くなるため、管理コストの増大や取得すべき情報属性の追加への対応などの点から、現実的でないという問題があった。
【0014】
また、前記従来の技術では、既存の進化技術に基づく適応型サービスは、特定のサービスコンポーネントに閉じたサービスの創発(GP:Genetic Programming)に留まり、また、創発したサービスごとに固定的な評価基準を定める必要があった。しかし、オープンな環境では、多種多様なサービスコンポーネントが存在し、環境に応じて創発されるサービスやその評価基準も異なるため、固定的に評価基準を定めることは現実的ではないという問題があった。
【0015】
個々の環境に応じた評価基準を定めることが必要である。
【0016】
本発明の目的は、複数のCEのインタラクションで実現されるサービス(組織)を進化させて適応型サービスが可能な技術を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、集中的な管理機構を前提とせずに、適応型サービスを提供することが可能な技術を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、人間や外部の管理機構がなくても、自動的にマスの傾向や社会傾向に応じたサービスを創発し、提案することが可能な技術を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、環境に応じたサービスの評価が可能な技術を提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、ユーザの個々の生活シーンに適応した多様なサービスの創発が可能な技術を提供することにある。
【0021】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本願において使用する用語を以下に定義する。
1)有線又は無線のネットワークで接続されたノードにより実行されるプログラムであるサイバーエンティテイをCEと呼ぶ。
2)CEの動作環境を提供するコンピュータをノードとする。ノードは、ネットワーク内のサーバだけでなく、ユーザ端末を含む。ユーザ端末の例としては、PC、移動端末、携帯端末がある。
3)ユーザに対して提供される作用をサービスと呼ぶ。
4)ユーザに対してサービスを提供するために必要な処理を行う能力、又は処理に必要なデータを提供する能力を持つものをシステム構成要素とし、システム構成要素の例として、デバイス、ハードウェア、ソフトウェア、情報、コンテンツ、サービスコンポーネント等を含める。サービスコンポーネントとは、デバイス、ハードウェア、ソフトウェア、情報、コンテンツを利用するための機能を付加するソフトウェアである。
5)CEは、システム構成要素にアクセスしつつ処理を行うことでサービスを提供する。その際に、1つのCEが1つのサービスを提供する場合と、複数のCEが連携して処理を行うことで、1つのサービスを提供する場合がある。
6)CEは、ID、アドレス、サービスタイプ、サービス情報、エネルギーレベル情報のうち少なくとも1つを含む属性情報を持つ。CEは、環境センシングやインタラクションによって取得した情報に基づいて、動作や処理に関する意思決定を行うことによって、自律的に振舞う。また、リソースを消費する対価としてエネルギーを支払い、サービスを提供することによってユーザから、直接的又は間接的にエネルギーを獲得する。間接的な場合の例としては、他のCE、又はノード、又はリソースを介して獲得するものがある。エネルギーの残量がある基準以下になったCEは死ぬ。
【0023】
本願において開示される発明の概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
第1の発明は、サービスを提供するために必要な処理を行う能力、又は処理に必要なデータを提供する能力を持つ、デバイス、ハードウェア、ソフトウェア、情報、コンテンツ、およびそれらを利用するためのソフトウェアであるサービスコンポーネントを含むシステム構成要素と、ネットワーク内のサーバ、またはユーザ端末であるところのノードが、有線又は無線のネットワークで接続されており、前記ノードにより実行されるプログラムであるサイバーエンティティ(以下、CEと呼ぶ)が、前記システム構成要素にアクセスしつつ、1つもしくは複数で連携して処理を行うことでサービスを提供する適応型ネットワークサービスシステムであって、前記ノードは、前記CEを該ノード上で実行することにより前記CEの機能を提供するCE部を有し、前記CE部は、CEのID、ノードアドレス、サービスタイプの少なくとも1つを含むCE属性情報をCE属性情報テーブルに記録し管理する手段であるCE属性情報管理部と、他のCE部から、CE属性情報テーブルに記録されたCE属性情報を取得する手段である環境認識部と、 前記環境認識部によって前記他のCE部に関するCE属性情報を取得した場合に、取得した他のCE部に関するCE属性情報のCEのID、ノードアドレス、サービスタイプの少なくとも1つを含む情報を該他のCE部に関するリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段であるリレーションシップ情報管理部と、他のCE部からサービス要求を受信するインタラクション部と、前記サービス要求の受信により、前記システム構成要素にアクセスしつつ予め規定された処理を行う手段である処理部と、を有し、前記インタラクション部は、前記処理部の処理の途中経過や結果に基づいて連携する他のCE部を前記リレーションシップ情報テーブルから特定し、該連携する他のCE部に対してサービス要求を送信し、通信する手段、を有するものである。
【0024】
前記環境センシングの際には、CEは、自分自身又は通信可能な他のCE、他のノード、及びリソースから情報を取得する。CEとの通信方法としては、ブロードキャストやマルチキャストによる方法や、相手のIDやアドレスを指定できる場合にはユニキャストがある。CEがリレーションシップ情報としてIDやアドレスを保持しているCEとは通信が可能であるので、センシングの対象とすることができる。
【0025】
前記第1の発明のポイントは、CEが周囲の環境をセンシングし、リレーションシップ情報を記録することで自己組織化し、リレーションシップ情報に基づいてインタラクションすることによってサービスを提供する。これによって、人間や外部の管理機構を介さずに、アドホックな環境においても自動的に環境に応じたサービスを生成することができる。その際に、センシングやインタラクションを行うことにより、CEを取り囲む局所的なユーザやマスの傾向を反映することができる。特に、CEが能動的にユーザの潜在的要求をセンシングすることにより、明示的なユーザ要求がなくてもそれに応じたサービスを提案可能とする。
【0026】
第1の発明によれば、リレーションシップに基づいてインタラクションするため、CEの設計者がリレーションシップの形成ルールを設計することによって、CEのインタラクションに設計者の意図を反映させることができる。
【0033】
第2の発明は、前記第1の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、 前記インタラクション部は、他のCE部と通信を行う際に、前記CE部が送信する情報を同報するかを判定する同報判定手段と、同報を判定した場合に同報する同報手段と、同報された情報を受信する同報受信手段と、を有し、同報された情報に応答したCE部がサービスを提供するための通信に加わるものである。
【0034】
第2の発明によれば、前記第1の発明において、リレーションシップに基づいてインタラクションする際に、同時に環境に対してもインタラクションをオープンにすることによって、前述する第1の発明の効果に加えて、サービスの柔軟性をより高めることができる。
【0040】
第3の発明は、前記第1の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記インタラクション部は、CE部の用途に対して他のCE部の有効性を評価する手段を有し、前記リレーションシップ情報管理部は、前記評価結果に基づいて、前記他のCE部に関するリレーションシップ情報テーブルにおける有効度の記録内容を更新する手段と、を有するものである。
【0041】
第3の発明によれば、前記第1の発明において、用途に基づいて選択したCE部とインタラクションした場合に、インタラクションの内容に基づいて用途に対するそのCE部の有効性を評価することによって得られた情報をリレーションシップ情報として記録することにより、リレーションシップ情報の精度を高めることができる。これによって、CE部の選択を効率化し、良いサービス(CE部の組織)を再現することが可能となる。
【0042】
第4の発明は、第1の発明〜第3の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記リレーションシップ情報管理部は、リレーションシップ情報テーブルに記録されているリレーションシップ情報生成(更新)時刻、利用頻度、有効度、のうち少なくとも1つを含むリレーションシップ情報に基づいてリレーションシップ情報に優先順位をつける手段と、前記優先順位に基づいて優先順位の低いリレーションシップ情報を削除する手段と、を有するものである。
【0043】
第4の発明によれば、前記第1の発明第3の発明において、リレーションシップ情報に優先順位を付けることにより、必要に応じて優先順位の低い情報を削除する。これによって、保持できるリレーションシップ情報の量に制限がある場合でも、情報の質に配慮しながら効率良く情報を管理することができる。また、有効でない(利用されない)サービスを解消することができる。
【0044】
第5の発明は、前記第1の発明〜第3の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記リレーションシップ情報管理部は、他のCE部が保持しているリレーションシップ情報を取得する手段と、取得した他のCE部に関するリレーションシップ情報を、前記CE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、を有するものである。
【0045】
第5の発明によれば、前記第1の発明第3の発明において、他のCEが保持しているリレーションシップ情報を取得し、CEのリレーションシップ情報として記録することによって、CEが直接情報を取得することができないCEに関するリレーションシップ情報を保持することが可能となる。これによって、傾向に依存しない、意外性のある新たなサービスを作り出すことが可能となる。
【0046】
第6の発明は、前記第1の発明〜第3の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記リレーションシップ情報管理部は、他の2つのCE部から、それぞれが保持しているリレーションシップ情報の一部を取得する手段と、前記取得した他の2つCE部に関するリレーションシップ情報を、前記CE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、を有するものである。
【0047】
第6の発明によれば、前記第1の発明第3の発明において、他のCEが保持しているリレーションシップ情報を取得することによって、CEが直接情報を取得することができないCEに関するリレーションシップ情報を保持することが可能となる。これによって、傾向に依存しない、意外性のある新たなサービスを作り出すことが可能となる。
【0048】
第7の発明は、前記第1の発明〜第3の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記リレーションシップ情報管理部は、前記CE部の複製を生成する際に、該CE部が保持しているリレーションシップ情報の一部を変更する手段と、前記変更したリレーションシップ情報を、複製により生成されるCE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、を有するものである。
【0049】
第7の発明によれば、前記第1の発明第3の発明において、既存のリレーションシップ情報の一部を変更することによって、全く新しいリレーションシップ情報を生成することが可能となる。また、CEが直接情報を取得することができないCEに関するリレーションシップ情報を保持することが可能となる。これによって、傾向に依存しない、意外性のある新たなサービスを作り出すことが可能となる。
【0050】
第8の発明は、前記第1の発明〜第3の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記CE部は、請求項1記載のインタラクション部の処理において、特定した連携する他のCE部との通信が不可能な場合、または連携する必要のある他のCE部を前記リレーションシップ情報テーブルの検索の結果、特定できなかった場合、該CE部がリレーションシップ情報として保持していない未知のCE部(以下、ターゲットCE部と呼ぶ)を発見するために、ターゲットCE部を特定する条件を指定する手段と、該CE部リレーションシップ情報として保持している全てのCE部に前記特定条件を満たすターゲットCE部の発見要求を送信する手段と、発見要求を受信した場合には、自身が記録しているリレーションシップ情報テーブルを検索する手段と、該テーブル検索の結果、ターゲットCE部を発見した場合には、発見要求を送信したCE部へターゲットCE部の情報を送信する手段と、ターゲットCE部を発見できない場合には、自身がリレーションシップ情報として保持している全てのCE部に再度発見要求を送信する手段と、を有するものである。
【0051】
第8の発明によれば、前記第1の発明第3の発明において、目的とするCEが環境の中になかった場合でも、リレーションシップを辿ることでCEが直接情報を取得することができなかったCEを発見することができる。
【0052】
第9の発明は、前記第8の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、前記CE部は、該CE部が保持しているリレーションシップ情報に基づいて発見要求を送信するCE部を選択する際に、該CE部はある特定のリレーションシップ情報の属性を基準として、発見要求を送信するCE部を選択するものである。
【0053】
第9の発明によれば、前記第8の発明において、リレーションシップ情報の属性を使って発見を行うことによって、より有効なCEを効率的に発見することが可能となる。
【0066】
第1の本発明は、前記第1の発明〜第の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおけるCE部が有する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0067】
前記第1の発明によれば、前記第1の発明〜第の発明の適応型ネットワークサービスシステムにおけるCE部が有する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを持ち出しできるので、マスユーザのサービス利用がさらに便利になる。
【0068】
以下に、本発明について、本発明による実施形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
【0069】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1は、本発明に係る適応型ネットワークサービスシステムの一実施例の全体構成図である。
【0070】
図1に示すように、本発明に係る適応型ネットワークサービスシステム、ネットワークを介してアクセスできるシステム構成要素群101と、ユーザの位置、生体情報などのユーザに関する情報や、空気中の窒素ガスの濃度、湿度、ドアの開閉、ポットの水位、電灯のON/OFF、風速、水深、電導率、輝度、臭気、交通状況、食品の鮮度、室温、降水量、などの自然環境に関する情報などの実世界情報を取得するためのセンサ群102と、CEを実行するノード(コンピュータ)105と、システム構成要素、センサ、ノード間を接続する無線ネットワーク106から構成されている。
【0071】
前記ノード105は、リソース群104の他に、CEの機能を提供するCE部103と、ユーザの認証情報又は履歴情報を含むユーザ情報を管理するユーザ情報管理部111と、隣接ノードにアクセスするために必要な情報を管理する隣接ノード情報管理部112と、CEを生成したり、ノード内に存在するCEを登録し管理するノード内CEライフサイクル管理部113と、リソースを管理するリソース管理部114から構成される。
【0072】
前記センサ群102としては、直接CEがアクセスすることができないものを指す。これらのセンサ群102は、CEが例えばデータベースを介してしかアクセスできない。これに対して、CEが直接アクセス可能なセンサは、前記システム構成要素101として扱う。
【0073】
図2は、図1におけるリソース管理部114の一実施例を示す構成図である。
【0074】
本実施例のリソース管理部114は、図2に示すように、ノード105内のリソースに関する情報を管理するリソース情報管理手段1141と、CEに対してリソースの割当を行うリソース割り当て手段1142と、リソースを提供した対価としてCEからエネルギーを徴収する手段1143から構成される。
【0075】
図3は、図1におけるCE部103の一実施例を示す構成図である。
【0076】
本実施例のCE部103は、図3に示すように、CEのID、アドレス、エネルギーレベル、サービスタイプなどの属性情報を管理するCE属性情報管理部1031と、環境センシングによって取得した情報を解釈することによって環境を認識するための環境認識部1032と、CEの処理ロジックや処理に必要なデータを管理している処理部1033と、CEが移動、死、などの動作を行うための動作部1034と、リレーションシップ情報を生成し管理するリレーションシップ情報管理部1035と、インタラクション部1036から構成される。
【0077】
図4は、図3における環境認識部1032の一実施例の詳細図である。
【0078】
本実施例の環境認識部1032は、図4に示すように、環境センシング手段10321と、環境情報解釈手段10322から構成される。
【0079】
図5は、図3における動作部1034の一実施例の詳細図である。
【0080】
本実施例の動作部1034は、図5に示すように、CEの動作ルール群10341と、環境認識情報に基づいて動作起動を判定する動作起動判定手段10342と、移動手段10343と、複製生成手段10344と、交配手段10345と、消滅手段10346と、エネルギー交換手段10347から構成される。
【0081】
図6は、図3における処理部1033の一実施例の詳細図である。
【0082】
本実施例の処理部1033は、図6に示すように、処理ロジック10333、処理データ10334と、処理起動を判定するための処理起動判定手段10331と、処理を起動し実行するための処理起動手段10332から構成される。
【0083】
図7は、図3におけるリレーションシップ情報管理部1035の一実施例の詳細図である。
【0084】
本実施例のリレーションシップ情報管理部1035は、図7に示すように、新しく取得した情報を保持するかを判定する新規情報保持判定手段10351と、リレーションシップ情報を生成し、記録するリレーションシップ情報記録手段10352と、リレーションシップ情報をランダムに変更するリレーションシップ情報ランダム変更手段10353と、リレーションシップ情報検索手段10354と、リレーションシップ情報取得手段10355と、リレーションシップ情報をランダムに選択するリレーションシップ情報ランダム選択手段10356と、リレーションシップ情報評価手段10357と、リレーションシップ情報削除手段10358から構成される。
【0085】
図8は、図3におけるインタラクション部1036の一実施例の詳細図である。
【0086】
本実施例のインタラクション部1036は、図8に示すように、リレーションシップ情報に基づいてインタラクションすることを判定するリレーションシップ利用判定手段10361と、リレーションシップ情報に基づいてCEを選択するCE選択手段10362と、選択した特定のCEに対して情報を送信するための選択CEへの送信手段10363と、他のCEからインタラクションのために送信された情報を受信する受信手段10364と、受信した情報を解釈するインタラクション情報解釈手段10365と、インタラクションの際に送信する情報を同報することを判定する手段10366と、同報する範囲を選択して同報する同報手段10367と、インタラクションの結果相手のCEの有効性を評価するCE評価手段10368から構成される。
【0087】
図9は、本実施例の適応型ネットワークサービスシステムのノードにログインしてからサービス要求に基づいてサービスが提供されるまでの動作手順を示すフローチャートである。
【0088】
本実施例の適応型ネットワークサービスシステムでは、ユーザがユーザを表すCEを生成することのできるノードにログインしてから、サービス要求を出し、サービスが提供される。すなわち、図9に示すように、
1)ユーザが、ユーザを表すCEを生成し得るノードにログインすると、ノード内又はネットワークを介して他のノードのユーザ情報管理部111から、ユーザID、興味、履歴、サービス利用頻度の少なくとも1つを含むユーザ情報を取得し(ステップ510)、ユーザを表すCEを生成する(ステップ520)。表1に、ユーザのCEの属性情報のテーブルの例を示す。
【0089】
【表1】
Figure 0003708432
なお、ユーザを表すCEは、はじめからノードに存在していても良い。その場合は、ステップ520でユーザを表すCEを生成する代わりに、ノード内又はネットワークを介して他のノードからユーザを表すCEを取得し、ステップ510で取得したユーザ情報をセットする。
【0090】
2)ユーザを表すCEは、環境をセンシングすることによって(環境センシング手段10321、ステップ530)取得したCEの情報に基づいて、リレーションシップ情報を生成し、記録する(リレーションシップ情報記録手段10352、ステップ540)。
【0091】
環境のセンシングは、隣接ノード情報管理部(112)、ノード内CEライフサイクル管理部(113)、CE部(103)、リソース管理部(114)などから情報を取得することによって行う。
【0092】
例えば、ユーザを表すCEが環境をセンシングする際に、同じノード内に存在するCEの情報をノード内CEライフサイクル管理部(113)から取得することによって、表2に示す2つのCEに関するリレーションシップ情報を生成し、記録する。その際に、各CEのID(0102、0555)とアドレスをリレーションシップ情報として記録する。なお、CE0102、0555のCE属性情報のテーブル例を、表3、4に示す。
【0093】
【表2】
Figure 0003708432
【0094】
【表3】
Figure 0003708432
【0095】
【表4】
Figure 0003708432
3)ユーザを表すCEは、リレーションシップ情報を保持しているCEに対して、サービス情報をユーザの携帯端末に表示するように要求を出す。要求を受信したCEは、ユーザの携帯端末上にサービス情報(CEの属性情報の1つ)を表示する。
【0096】
ここでは、前記表3、4のCE(映画予告編サービスとゲーム)がサービス情報を表示する(ステップ550)。
【0097】
4)ユーザがサービスを選択したら(ステップ560)、リレーションシップのあるCEの中から、そのサービスを提供するCEを特定し(リレーションシップ情報検索手段10354、ステップ570)、特定したCEに対してサービス要求を送信する(ステップ580)。
【0098】
例えば、ユーザが映画予告編を選択した場合、ユーザを表すCEは、リレーションシップ情報テーブル(表2)の各CEに対して処理内容を問い合わせ、映画予告編を提供するCE(CE0102)を特定し、サービスを要求する。
【0099】
5)サービス要求を受信したCEは、処理を起動するかを判定し(処理起動判定手段10331、ステップ590)、処理を起動する(処理起動手段10332、ステップ600)。その際に、リレーションシップ情報テーブル(表5)に基づいて、ユーザの携帯端末ディスプレイを制御するCEをインタラクションの相手として選択し、インタラクションしてサービスを提供する(ステップ610)。
【0100】
ここで、前記環境センシンを能動的に行う手段について説明する。
【0101】
能動的に行うための方法としては以下の方法がある。
【0102】
(1)の方法は、図10(a)に示すように、CEが、該CEにとって必要な情報の内容又は提供者に関する条件(これを、取得情報条件と呼ぶ)を予め指定しておき(ステップ1001)、自分自身又は他のCE、ノード、及びリソースから取得した情報(これを環境情報と呼ぶ)に基づいて、取得情報条件を満たす環境情報の提供者(他のCE、ノード、リソース)を特定し(ステップ1002)、特定できた時に該提供者から該環境情報を取得する(ステップ1003)。以下にその一例を示す。
【0103】
CEが、気温情報を条件として指定し、気温情報を発信するセンサを制御するCEを特定し、気温情報を取得する。このとき、気温情報を発信するセンサを制御するCEを特定する方法としては、他のCEから教えてもらう場合や、他のCEとのメッセージ交換によって取得した情報によって分かる場合や、センサのCEが自身の扱うセンサ情報の内容を周囲に発信している場合などがある。
【0104】
CEが、ユーザの嗜好情報を条件として指定し、ユーザを表すCEを特定し、ユーザを表すCEが保持しているユーザの嗜好情報を取得する。ユ−ザを表すCEを特定する方法としては、他のCEに聞く場合や、他のCEとのメッセージ交換によって取得した情報によって分かる場合やユーザを表すCE自身が自己の情報を周囲に発信している場合がある。
【0105】
(2)の方法は、前記(1)の方法において、環境情報に対してその提供者や取得方法が予め定まっている場合である。CEが、該CEにとって必要な情報の内容又は提供者に関する条件(これを取得情報条件と呼ぶ)を予め指定しておき、取得情報条件を満たす情報の提供者から該環境情報を取得する。
【0106】
本方法の処理手順は、前記(1)の方法の処理フロー(図10(a))から、「環境情報提供者の特定」を削除したフローである。以下にその一例を示す。
【0107】
CEが、リソースの負荷情報を条件として特定し、ノ−ド上のリソース管理部のAPIを用いてリソ−スの負荷情報を取得する。リソ−ス管理部は、CEに対してリソースの情報を取得するためのAPIを提供している。
【0108】
CEが、自分のエネルギーレベルを条件として指定し、自分自身からエネルギーレベル情報を取得する。CEは、自分自身のエネルギーレベル情報を取得する手段を持つ。
【0109】
CEが、ノード上に存在するCEの名前を条件として指定し、ノードのCEライフサイクル管理部からノード上のCEの名前を取得する。CEライフサイクル管理部は、CEに対してAPIを提供している。
【0110】
(3)の方法は、前記(1)及び(2)の方法において、一旦特定した相手から周期的に環境情報を取得する。
【0111】
(4)の方法は、図10(b)に示すように、CEが、該CEにとって必要な情報の内容又は提供者に関する条件(これを取得情報条件と呼ぶ)を予め指定しておき(ステップ1004)、自分自身又は他のCE、ノード、及びリソースから取得した情報(これを環境情報と呼ぶ)の中から、該取得情報条件を満たす環境情報を選択することによって必要な情報を取得する(ステップ1005)。
【0112】
本方法の処理手順を示す図10(b)は、前記図10(a)から環境情報提供者の特定、環境情報取得を削除し、代わりに環境情報の選択を入れたものである。
【0113】
(5)の方法は、図10(c)に示すように、CEが、該CEにとって必要な情報の内容又は提供者に関する条件(これを取得情報条件と呼ぶ)と、取得情報条件を満たす環境情報を取得するトリガを与える情報の内容又は提供者に関する条件(これをトリガ条件と呼ぶ)を予め指定しておき(ステップ1006)、自分自身又は他のCE、ノード、及びリソースから取得した情報(これを環境情報と呼ぶ)に基づいて、取得情報条件を満たす環境情報の提供者(他のCE、ノ−ド、リソース)及びトリガ条件を満たす情報の提供者を特定し(ステップ1007)、トリガを与える情報の提供者から情報を取得することによってトリガを生成し(ステップ1008)、このトリガに基づいて環境情報の提供者から該環境情報を取得する。
【0114】
このとき、トリガとする情報は、該CE又は他のCE、ノード、及びリソースが保持する情報である。そして、該CEは、トリガとしたい情報を保持する相手に、情報の変化をイベントとして該CEに通知することを予め依頼しておき、イベントの通知を受けることによってトリガを生成する。
【0115】
本方法の処理手順を示す図10(c)は、前記図10(a)にトリガの条件の指定、トリガの提供者特定、トリガの生成を加えたものである。
【0116】
イベント通知を依頼することによってトリガを生成する一例を以下に示す。
【0117】
リソースの負荷が上昇したらイベントを通知するように、リソース管理部に依頼する。リソース管理部はイベント通知する。C属性情報管理部はイベント通知機能を具備する。
【0118】
CEが、自分のエネルギーレベルが予め定めた値以下になったらイベントとして通知するようにCE属性情報管理部に依頼する。C属性情報管理部はイベント通知機能を具備する。
【0119】
CEが、気温が予め定めた値以下になったらイベントとして通知するように、センサを制御するCEに依頼する。CEのインタラクション部はイべントとして通知機能を具備する。
【0120】
が、同じノ−ド上に新しいCEが移動してきたらイベントを通知するようにノードに依頼する。ノードのノード内CEライフサイクル管理部はイベント通知機能を具備する。
【0121】
CEが、サービス要求を発信するときにイベントを通知するようにユーザを表すCEに依頼する。ユーザを表すCEのインタラクション部はイベント通知機能を具備する。
【0122】
(6)の方法は、前記(5)の方法において、環境情報に対してその提供者や取得方法が予め定まっている場合である。CEが、該CEにとって必要な情報の内容又は提供者に関する条件(これを取得情報条件と呼ぶ)と、取得情報条件を満たす環境情報を取得するトリガを与える情報の内容又は提供者に関する条件(これをトリガ条件と呼ぶ)を予め指定しておき、トリガを与える情報の提供者から情報を取得することによってトリガを生成し、このトリガに基づいて環境情報の提供者から該環境情報を取得する。
【0123】
本方法の処理手順は、前記図10(c)から「環境情報提供者の特定」と「トリガの提供者の特定」のいずれか、又は両方を削除したフローである。
【0124】
(7)の方法は、前記(5)又は(6)の方法において、一旦特定した相手から周期的に環境情報を取得する。
【0125】
(8)の方法は、前記(5)又は(6)又は(7)の方法において、CEが環境情報を取得のトリガを生成する別の方法として、該CEがトリガ条件を予め指定しておき、該CEが、該CE又は他のCE、ノード、及びソ−スから環境情報を取得した際に、該情報が該トリガ条件を満たすかを判定し、満たすと判定された場合にトリガを生成する。
【0126】
本方法の処理手順のフロ−は、前記図10(c)と同じである。ただし、前記記(5)の方法では、イベント通知に基づいてトリガが生成されるのに対し、本方法では、取得した環境情報がトリガ条件を満足するかの判定によってトリガを生成する。
【0127】
(9)の方法は、前記(1)〜(7)の方法において、CEが、該CEが他のノードに移動したことをトリガとして前記(1)〜(7)の方法によって該環境情報を取得する。
【0128】
前記図9がユーザ要求を前提としてサービスを起動する実施例であるのに対し、図11はユーザ要求がない場合でも、環境の状態に応じてCEが自発的にサービスを起動する一実施例である。
【0129】
以下に、その実施例について図11を用いて説明する。
【0130】
1)各CEは、それぞれの環境をセンシングし(ステップ710)、必要に応じてリレーションシップを形成する(リレーションシップ情報記録手段10352、ステップ720)。例えば、“帰宅するとコーヒーをいれる”という行動パターンを持つユーザに対しては、ドアの開閉を監視するCEとコーヒーメーカーのCEの間にリレーションシップが形成され、ドアが開いたらコーヒーメーカーが応答するようになる。
【0131】
2)センシングによって取得した情報を解釈し(環境情報解釈手段10322、ステップ730)、処理を起動するかを判定する(処理起動判定手段10331、ステップ740)。処理起動を決定したCEが処理を起動し(処理起動手段10332、ステップ750)、インタラクションによってサービスを提供する(ステップ760)。例えば、ドアの開閉を監視するCEがドアが開いたことを感知し発信する。コーヒーメーカーは、この情報を受信し、ユーザの習慣(夜10時以降はコーヒーを飲まない)を基準として処理を起動するかを判断し、夜10時前だったら処理を起動する(コーヒーを作る)。
【0132】
(実施例2)
図12は、本発明の実施例2の適応型ネットワークサービス提供方法の処理手順を示すフロー図である。
【0133】
本実施例2の適応型ネットワークサービス提供方法は、環境中の全てのCEに対して情報を発信し、これに反応してきたCEとの間でインタラクションを行う。以下にその詳細について図12を用いて説明する。
【0134】
1)ユーザが、ユーザを表すCEを生成し得るノードにログインすると、ノード内又はネットワークを介して他のノードのユーザ情報管理部111から、ユーザID、興味、履歴、サービス利用頻度の少なくとも1つを含むユーザ情報を取得し(ステップ510)、ユーザを表すCEを生成する(ステップ520)。表1に、ユーザのCEの属性情報のテーブルの例を示す。
【0135】
なお、ユーザを表すCEは、はじめからノードに存在していても良い。その場合は、ステップ520でユーザを表すCEを生成する代わりに、ノード内又はネットワークを介して他のノードからユーザを表すCEを取得し、ステップ510で取得したユーザ情報をセットする。
【0136】
2)ユーザを表すCEは環境をセンシングする(環境センシング手段10321、ステップ530)。環境のセンシングは、隣接ノード情報管理部(112)、ノード内CEライフサイクル管理部(113)、CE部(103)、リソース管理部(114)などから情報を取得することによって行う。
【0137】
3)ユーザが、「エンターテイメント系のサービス」を要求したら(ステップ560)、ユーザを表すCEはサービス要求を生成し、同報する(ステップ650)。
【0138】
例えば、ユーザを表すCEが、前記表3、4に示す2つのCEと通信可能である場合には、これらに対してサービス要求を同報する。
【0139】
4)サービス要求を受信したCEは、処理を起動するかを判定し(処理起動判定手段10331、ステップ590)、処理を起動すると決定したCEは、ユーザにサービス情報を提示する(ステップ660)。例では、環境中の表3、4に示す2つのCE(映画予告編CE、ゲームCE)がサービス要求を受信する。ユーザには、2つのサービス(映画予告編、ゲーム)が提示される。
【0140】
5)ユーザが選択したサービスを提供するCEは、処理を起動する(処理起動手段10332、ステップ670)。インタラクションの際に、通信内容を同報することによってサービスを提供する。
【0141】
例えば、ユーザがゲームを選択した場合、ゲームCEは情報を同報することによって、通信可能な他のユーザを表すCEや、ユーザの携帯端末ディスプレイを制御するCEとインタラクションしてサービスを提供する。
【0142】
(実施例3)
図13は、本発明の実施例3の適応型ネットワークサービ提供方法の処理手順を示すフロー図である。
【0143】
前記図12の実施例2は、ユーザ要求を前提としてサービスを起動したが、本実施例3は、ユーザ要求がない場合でも、環境の状態に応じてCEが自発的にサービスを起動する実施例である。
【0144】
以下に、その詳細について図13を用いて説明する。
【0145】
1)各CEは、それぞれの環境をセンシングし(ステップ710)、センシングによって取得した情報を解釈し(環境情報解釈手段10322、ステップ730)、処理を起動するかを判定する(処理起動判定手段10331、ステップ740)。処理起動を決定したCEが処理を起動し(処理起動手段10332、ステップ750)、インタラクションによってサービスを提供する(ステップ760)。
【0146】
例えば、ドアの開閉を監視するCEは、ドアが開いたことを同報する。この情報を、コーヒーメーカーを制御するCEが受信し、処理起動を判定する。コーヒーメーカーを制御するCEはユーザの習慣(夜10時以降はコーヒーを飲まない)を考慮して、時間をチェックし、夜10時前だったらコーヒーを作る(処理を起動する)。また、CDプレーヤーを制御するCEは、他のセンサが同報するユーザの血糖値情報を受信すると、ユーザの疲労度を解釈することによって、疲労している場合にはリラックスさせる音楽を流す(処理起動)。
【0147】
前記インタラクションに加わるか否かの判定手段について説明する。
【0148】
(1)CEは、該CEが処理することが可能な情報の条件と、処理可能な情報に付する処理方法を予め規定しておき、他のCEから情報を受信した場合に前記条件を満たすかを判定し、満たす場合に所定の処理を行うことによりインタラクションに参加する。
【0149】
(2)前記(1)の処理において、CEが処理不可能な情報の処理方法を予め規定しておき、処理不可能な情報を受信した場合に所定の処理を行うことでインクラタションに参加する。
【0150】
前記(1)の処理及び(2)の処理によって、インタラクションに参加するパターンとしては以下のものがある。
(a)処理を起動する。
(b)処理を起動し、処理の途中経過情報や結果を要求元に送信する。その際に、必要があれば同報する。
(c)処理を起動し、処理の途中経過や結果を他のCEに送信することによって連携して処理を行う。その際に、必要があれば同報する。
(d)処理を起動し、受信情報を処理せずに他のCEに転送する(前記(2)の処理の場合のみ)。
【0151】
具体的なインタラクションの例を以下に示す。
・CEがターゲットCEの発見要求を受信した場合に、該CEが保持するリレーションシップ情報を検索し、ターゲットCEを発見できた場合に、ターゲットCEの情報を送信する。また、ターゲットCEを発見できなかった場合に、他のCEにターゲットCEの発見要求を送信する。
・画像検索サービスを提供するCEが、画像検索要求を受信した場合に、画像検索サービスを起動し、検索結果を要求元CEに送信する。
・画像検索サービスを提供するCEが、画像情報を受信した場合に、画像検索データベースに受信した画像を格納し、新しい画像データを格納したことを周囲に通知する。
・画像検索サービスを提供するCEが、(処理不可能な)音声情報を受信した場合に、他のCEに音声情報を転送する。
【0152】
(実施例4)
前記図9のステップ580において、ユーザを表すCEがサービス要求を同報する(同報手段10367)処理を付け加える。すなわち、インタラクションを行う際に、CEが送信する情報を同報するかを判定し、同報を判定した場合に同報し、同報された情報を受信し、これに応答したCEがインタラクションに加わることができる。
【0153】
(実施例5)
前記図9のステップ610において、インタラクションによって取得した情報を保持するかを判定し(新規情報保持判定手段10351)、保持する場合にはリレーションシップ情報を生成し、記録する(リレーションシップ情報記録手段10352)処理を追加する。
【0154】
すなわち、CEが、インタラクションによって他のCE(B)に関する情報を取得した場合に、該情報を保持するかを判定し、保持を判定した場合に、前記取得したCE(B)に関する情報に基づいてCE(B)に関するリレーションシップ情報を生成し、これを記録する。例えば、表8では、インタラクションの際に取得したCEのサービスタイプ属性に関する情報に基づいてリレーションシップ情報を生成し、記録している。
【0155】
(実施例6)
前記図9のステップ610及び図11のステップ760において、インタラクションを通して、CEの用途に対してCEの有効性を評価し(CE評価手段1036)、評価結果をリレーションシップ情報として生成し、記録する(リレーションシップ情報記録手段10352)処理を追加する。
【0156】
すなわち、リレーションシップ情報の属性として、“CEの用途”を含め、CEが該CEが保持しているリレーションシップ情報の“CEの用途”を基準としてCE(B)を選択し、インタラクションを行った場合に、該CEが前記“CEの用途”に対してCE(B)の有効性を評価し、前記評価結果に基づいて、CE(B)に関する有効性に関するリレーションシップ情報を生成し、前記“CEの用途”と対応づけてこれを記録する。例えば、表8では、CEの用途として、「情報案内」と「発見」を設定している。
【0157】
(実施例7)
前記リレーションシップ情報取得手段10355において、リレーションシップ情報の生成(更新)時刻、利用頻度、CEの有効度などの情報を取得し、リレーションシップ情報評価手段10357によってリレーションシップ情報の有効性を評価し、優先順位をつける。リレーションシップ情報削除手段10358によって、優先順位の低いリレーションシップ情報から削除する。
【0158】
(実施例8)
CEが、ターゲットとするCEのリレーションシップ情報取得手段10355を起動することによって、リレーションシップ情報を取得し、該CEのリレーションシップ情報として記録する(リレーションシップ情報記録手段10352)。 ターゲットとするCEを選択する基準としては、サービスタイプが同じCE、作成者が同じCE、同じノード上に存在するCEなどがある。
【0159】
(実施例9)
あるCEが、複製を生成し、複製のリレーションシップ情報に以下の(1)と(2)の情報をセットする。
【0160】
(1)該CEのリレーションシップ情報の一部をランダムに選択(リレーションシップ情報ランダム選択手段10356)することによって取得した情報。
【0161】
(2)別のCEのリレーションシップ情報の一部をランダムに選択(リレーションシップ情報ランダム選択手段10356)することによって取得した情報。
【0162】
別のCEの選択基準としては、サービスタイプが同じCE、作成者が同じCE、同じノード上に存在するCEなどがある。
【0163】
また、前記とは別の方法として次のものがある。
【0164】
あるCEが、2つのCEを選択し、選択した各CEのリレーションシップ情報の一部をランダムに選択(リレーションシップ情報ランダム選択手段10356)することによって取得した情報を、自身のリレーションシップ情報として上書きする。ターゲットとする2つのCEを選択する基準としては、サービスタイプが同じCE、作成者が同じCE、同じノード上に存在するCEなどがある。
【0165】
(実施例10)
あるCEが、複製を生成し、複製のリレーションシップ情報に、“該CEのリレーションシップ情報をランダムに変更(リレーションシップ情報ランダム変更手段10353)することによって生成した情報”をセットする。
【0166】
例えば、表9では、CEの用途「情報案内」に対する有効度をランダムな値に変更している。
【0167】
(実施例11)
図14は、前記図9に必要なサービスが取得できない場合に、CEを発見するための処理を追加した処理手順を示すフローチャートである。
【0168】
前記図9のステップ560において、適切なサービスが見つからない場合や、ステップ570において適切なCEが見つからない場合や、ステップ580において選択したCEが通信不可能な場合に、リレーションシップに基づくCEの発見を行う(ステップ800)。
【0169】
なお、ユーザが直接サービス名を入力する場合は、ステップ540の次にステップ560を行う。
【0170】
ユーザを表すCEとリレーションシップのある全てのCEが、それぞれがリレーションシップを持つ全てのCEに対してサービス要求を再発信する。
【0171】
例えば、表1のユーザを表すCEが、サービスタイプが“映画チケット販売サービス”のCEを発見したい場合は、ユーザを表すCEのリレーションシップ情報テーブル(表2)に記録されている全てのCE(映画予告編CE(表3)とゲームCE(表4))に対して“映画チケット販売サービス”の発見を依頼する。
【0172】
映画予告編CEとゲームCEは、それぞれのリレーションシップ情報を調べ(表5、6)、“映画チケット販売サービス”のCEを探す。この例では、表5に示す映画予告編CEのリレーションシップテーブルの1番目のCE(ID0101)が、映画チケット販売サービスのCE(表7)であるため、映画予告編CEが映画チケット販売サービスのCEに関する情報をユーザを表すCEに通知する。
【0173】
また、ユーザを表すCEとリレーションシップのあるCEのうち、特定のリレーションシップ情報属性を持つリレーションシップだけを選択し、選択されたリレーションシップの相手のCEに対してサービス要求を再発信する。なお、その際に複数の属性を指定することができる。
【0174】
前記映画予告編CEは、“映画”というキーワードを持つリレーションシップ情報を基準としてCEを選択し、“映画チケット販売サービス”の発見を依頼する。
【0175】
(実施例12)
前記環境のセンシングにより、隣接ノード情報管理部(112)から隣接ノードの情報を取得し、その中からユーザを表すCEが存在しているノードを移動先のノードとして選択する。
【0176】
また、前記環境のセンシングによって、有効と判断したCEに対して移動(移動先)のノードの通知を依頼する。このCEから、移動の通知を受けた場合に、通知によって知らされたノードの移動先を選択する。
【0177】
また、前記環境のセンシングによって、リソース管理部(114)からリソースの稼働状況に関する情報を取得し、故障を検出する。
【0178】
隣接ノード情報管理部(112)から、隣接ノードの情報を取得し、隣接ノードのリソース管理部(114)からリソース稼働状況に関する情報を取得し、ノードの安全性を解釈する。
【0179】
また、前記環境のセンシングによって、ノード内CE管理部(113)から、ノード内に存在するCEの情報を取得することによって、同じサービスタイプのCEの数を調べる。
【0180】
隣接ノード情報管理部(112)から、隣接ノードの情報を取得し、隣接ノードのノード内CE管理部(113)から、ノード内に存在するCEの情報を取得することによって、同じサービスタイプのCEの数を調べる。また、隣接ノードのうち、同じサービスタイプのCEの数が少ないノードを移動先として選択する。
【0181】
前記環境のセンシングによって、隣接ノード情報管理部(112)から、隣接ノードの情報を取得し、隣接ノードのノード内CE管理部(113)から、ノード内に存在するCEのうちエネルギーレベルの最も高いものの情報を取得する。
【0182】
隣接ノードのうち、最もエネルギーレベルが高いCEが存在するノードを移動先として選択する。
【0183】
前記環境のセンシングによって、隣接ノード情報管理部(112)から、隣接ノードの情報を取得し、隣接ノードのノード内CE管理部(113)から、ノード内に存在するCEのうちエネルギーレベルの最も高いものの情報を取得する。
【0184】
隣接ノードのうち、最もエネルギーレベルがあるレベル以上のCEの情報を記録する(リレーションシップ情報記録手段10352)。
【0185】
次に、本発明の応用サービス例を以下に示す。
【0186】
例1(サービスのバーソナライズ)
個人の嗜好や行動パターンに基づいて、サービスをパーソナライズする事例である。
【0187】
この例1では、本発明のCEとして、ユーザ、ヘアサロンのWebページ、ヘアサロン予約サービスをそれぞれ割り当てる。
【0188】
例えば、ヘアサロンに関する情報を検索しているユーザ(を表すCE)が環境に対してサービス要求を出すと、そのユーザの環境に存在しているヘアサロンに関するWebページをサービスとして提供するCEが応答する。サービスを提供する各CEは、ユーザのWebページへのアクセスパターンをセンシングすることにより、そのユーザの関心や好みのヘアスタイルなどの情報を取得する。この結果、ユーザの好みにマッチする度合が高いCEから順番にユーザの検索結果表示画面に自分の情報を表示する。
【0189】
また、ヘアサロンの予約サービスを提供するCEが、環境のセンシングによってユーザのヘアサロン予約頻度や行動パターンを抽出し、これに基づいて次のヘアサロン予約の時期を予測し、その時期が近付くとユーザの周辺にサービスの複製を生成する。
【0190】
また、利用してくれたユーザとの間にリレーションシップを形成し、ユーザによる利用頻度に応じてそのユーザを表すCEに対するリレーションシップの有効度を高めることにより、優先的にサービスを提供するようになる。
【0191】
例2(動的なコミュニティの発生)
個人の興味や嗜好、現在の位置、サービスのタイプ、利用傾向などの基準に基づいてCEの集団(コミュニテイ)が自然発生・消滅する。コミュニティにおいてCEがインタラクションすることにより、新たなサービスを創発する事例である。
【0192】
この例2では、本発明のCEとして、ユーザ、ヘアサロンのWebページ、ヘアサロン予約サービス、ファッション情報のWebページ、ファッションショーの割引チケットをそれぞれ割り当てる。
【0193】
例えば、ユーザが利用したサービス(CE)がユーザの携帯端末を移動手段とすることによって、ヘアサロンに関心を持っている客が多いレストランには、ヘアサロンに関する情報のWebページ・ヘアサロンの予約サービスなどを提供するCEが集まり、コミュニティが発生する。
【0194】
このレストランに、ファッションヘの関心が高い客が入ってくると、そのユーザが利用したファッション情報を提供するCEや、ファッションショーの優待チケットのCEがコミュニティに新たに加わるようになる。レストランの客が、ヘアサロンの情報とファッションの情報を組み合わせて利用するようになると、例えばヘアサロンを予約したユーザにはもれなくファッションショーの割引チケットをプレゼントするなどという新しいサービスが生まれる。
【0195】
例3(スモールデバイスの自己組織化)
センサのようなスモールデバイスが自己組織化することで、協調して高度な情報処理サービスを提供する事例である。
【0196】
この例3では、本発明のCEとして、センサ制御プログラムを割り当てる。
【0197】
例えば、地理的に広範囲な場所にランダムに配置された複数のセンサ(センサを制御するCE)が、それぞれ自分の周囲の環境(他のセンサの出す情報や稼働状況など)をセンシングする。そして、センシングによって得られた情報を元に、自身の機能、センシングの頻度、場所(センサが移動可能な場合)などを調節することにより、役割分担を行う。
【0198】
例4(環境同報インタラクションによる情報解釈)
あるCEが処理を行ないつつ情報を同報し、この情報を受信した他のCEがこの情報に基づいて処理を行ないつつ情報を同報する、ということを繰り返すことによって、同報された情報を介してCEが連鎖的にインタラクションを行い、サービスを提供する事例である。
【0199】
本発明のCEとして、空気中のNOxガスの濃度がある一定値を越えるとNOxガス濃度情報を発信するNOxセンサと、気温を観測して天候情報を発信する天候情報サービスと、天候とNOxガス濃度情報に基づいて公害を検出する公害検出サービスと、ある地域のNOxガス濃度情報を収集し、これに基づいて交通渋滞の発生を検出する交通渋滞検出サービスと、位置情報と渋滞情報を使ったカーナビゲーションサービスと、天候に応じて地域のレジャー情報を流すレジャー情報サービスをそれぞれ割り当てる。
【0200】
例えば、NOxセンサが発信したNOxガス濃度情報と、天候情報サービスが発信した地域的な天候情報を受信した公害検出サービスは、公害情報を生成し発信(同報)する。交通渋滞を検出するサービスは、NOxガス濃度情報を受信し、ある地域内に一定倍以上のNOxガスを検出すると、その地域の交通渋滞情報を生成し発信(同報)する。天候情報を受信したレジャー情報サービスは、天候に基づいて情報を発信(同報)する。例えば、天気の良い日は遊園地、雨の日は映画館の情報を発信(同報)する。
【0201】
カーナビゲーションサービスは、現在位置の周辺の交通渋滞情報を受信すると、交通渋滞を迂回するようにルートを変更する。また、現在のルートに沿った周辺のレジャー情報を受信すると、地図上にレジャー情報を表示する。
【0202】
なお、前記各実施例の処理プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しておき、再度利用するようにしてもよい。ここで、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記録装置をいう。
【0203】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0204】
【発明の効果】
本願において開示される発明によって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
(1)複数のCEのインタラクションで実現されるサービス(CEの組織)を進化させることにより、適応型サービスを実現する。
(2)サービスコンポーネントを含むシステム構成要素をCEとして実装することにより、集中的な管理機構を前提とせずに、適応型サービスを提供することが可能となる。
(3)CEが環境のセンシング能力と自己組織化能力を持つことにより、人間や外部の管理機構がなくても、自動的にマスの傾向や社会傾向に応じたサービスを創発し、提案することが可能となる。
(4)自己組織化によって新しい組織を創発し、サービスを提供した場合に、その組織情報をリレーションシップ情報として保持することによって、有効なサービスの再現性を高める。
(5)センシングやインタラクションによってリレーションシップを学習することにより、環境の応じたサービスを創発する。
(6)ユーザによく利用されるサービスを選別し、有効でないサービスを解消することにより、環境に応じたサービスの評価機能を実現する。
(7)リレーションシップの学習だけでなく、オープンなインタラクション、リレーションシップの交配・突然変異、ユーザに寄生した移動などのメカニズムにより、リレーションシップの多様化を促進することができる。これにより、ユーザの個々の生活シーンに適応した多様なサービスの創発を可能にする。
【0205】
【表5】
Figure 0003708432
【0206】
【表6】
Figure 0003708432
【0207】
【表7】
Figure 0003708432
【0208】
【表8】
Figure 0003708432
【0209】
【表9】
Figure 0003708432

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る適応型ネットワークサービスシステムの一実施例の全体構成図である。
【図2】図1におけるリソース管理部の一実施例を示す構成図である。
【図3】図1におけるCE部の一実施例を示す構成図である。
【図4】図3における環境認識部の一実施例の詳細図である。
【図5】図3における動作部一実施例の詳細図である。
【図6】図3における処理部の一実施例の詳細図である。
【図7】図3におけるリレーションシップ情報管理部の一実施例の詳細図である。
【図8】図3におけるインタラクション部の一実施例の詳細図である。
【図9】本実施例1の適応型ネットワークサービスシステムのノードにログインしてからサービス要求に基づいてサービスが提供されるまでの動作手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施例1の環境センシングを能動的に行う手段を説明するための図である。
【図11】本実施例1の適応型ネットワークサービスシステムにおいてサービス要求がなくても自動的にサービスが提供されるまでの動作手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例2の適応型ネットワークサービ提供方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施例3の適応型ネットワークサービ提供方法の処理手順を示すフロー図である。
【図14】本発明の実施例の図9に、必要なサービスが取得できない場合に、CEを発見するための処理を追加した処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101…システム構成要素群
102…隣接ノード情報管理部
103…CE部
104…リソース群
105…ノード(コンピュータ)
106…無線ネットワーク106、
111…ユーザ情報管理部
112…隣接ノード情報管理部
113…CEライフサイクル管理部
114…リソース管理部
1141…リソース管理手段
1142…リソース割り当て手段
1143…エネルギー徴収手段
1031…CE属性情報管理部
1032…環境認識部
10321…環境センシング手段
10322…環境情報解釈手段
1033…処理部
10331…処理起動判定手段
10332…処理起動手段
10333…処理ロジック
10334…処理データ
1034…動作部
10341…CEの動作ルール群
10342…動作起動判定手段
10343…移動手段
10344…複製生成手段
10345…交配手段
10346…消滅手段
10347…エネルギー交換手段
1035…リレーションシップ情報管理部
10351…新規情報保持判定手段
10352…リレーションシップ情報記録手段
10353…リレーションシップ情報ランダム変更手段
10354…リレーションシップ情報検索手段
10355…リレーションシップ情報取得手段
10356…リレーションシップ情報ランダム選択手段
10357…リレーションシップ情報評価手段
10358…リレーションシップ情報削除手段
1036…インタラクション部
10361…リレーションシップ利用判定手段
10362…CE選択手段
10363…送信手段
10364…受信手段
10365…インタラクション情報解釈手段
10366…同報判定手段
10367…同報手段
10368…CE評価手段

Claims (10)

  1. サービスを提供するために必要な処理を行う能力、又は処理に必要なデータを提供する能力を持つ、デバイス、ハードウェア、ソフトウェア、情報、コンテンツ、およびそれらを利用するためのソフトウェアであるサービスコンポーネントを含むシステム構成要素と、ネットワーク内のサーバ、またはユーザ端末であるところのノードが、有線又は無線のネットワークで接続されており、
    前記ノードにより実行されるプログラムであるサイバーエンティティ(以下、CEと呼ぶ)が、前記システム構成要素にアクセスしつつ、1つもしくは複数で連携して処理を行うことでサービスを提供する適応型ネットワークサービスシステムであって、
    前記ノードは、前記CEを該ノード上で実行することにより前記CEの機能を提供するCE部を有し、
    前記CE部は、
    CEのID、ノードアドレス、サービスタイプの少なくとも1つを含むCE属性情報をCE属性情報テーブルに記録し管理する手段であるCE属性情報管理部と、
    他のCE部から、CE属性情報テーブルに記録されたCE属性情報を取得する手段である環境認識部と、
    前記環境認識部によって前記他のCE部に関するCE属性情報を取得した場合に、取得した他のCE部に関するCE属性情報のCEのID、ノードアドレス、サービスタイプの少なくとも1つを含む情報を該他のCE部に関するリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段であるリレーションシップ情報管理部と、
    他のCE部からサービス要求を受信するインタラクション部と、
    前記サービス要求の受信により、前記システム構成要素にアクセスしつつ予め規定された処理を行う手段である処理部と、を有し、
    前記インタラクション部は、前記処理部の処理の途中経過や結果に基づいて連携する他のCE部を前記リレーションシップ情報テーブルから特定し、該連携する他のCE部に対してサービス要求を送信し、通信する手段、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  2. 請求項1記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記インタラクション部は、
    他のCE部と通信を行う際に、前記CE部が送信する情報を同報するかを判定する同報判定手段と、
    同報を判定した場合に同報する同報手段と、
    同報された情報を受信する同報受信手段と、
    を有し、
    同報された情報に応答したCE部がサービスを提供するための通信に加わることを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  3. 請求項1記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記インタラクション部は、CE部の用途に対して他のCE部の有効性を評価する手段を有し、
    前記リレーションシップ情報管理部は、前記評価結果に基づいて、前記他のCE部に関するリレーションシップ情報テーブルにおける有効度の記録内容を更新する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記リレーションシップ情報管理部は、
    リレーションシップ情報テーブルに記録されているリレーションシップ情報生成(更新 )時刻、利用頻度、有効度、のうち少なくとも1つを含むリレーションシップ情報に基づいてリレーションシップ情報に優先順位をつける手段と、
    前記優先順位に基づいて優先順位の低いリレーションシップ情報を削除する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  5. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記リレーションシップ情報管理部は、
    他のCE部が保持しているリレーションシップ情報を取得する手段と、
    取得した他のCE部に関するリレーションシップ情報を、前記CE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  6. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記リレーションシップ情報管理部は、
    他の2つのCE部から、それぞれが保持しているリレーションシップ情報の一部を取得する手段と、
    前記取得した他の2つCE部に関するリレーションシップ情報を、前記CE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  7. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記リレーションシップ情報管理部は、
    前記CE部の複製を生成する際に、該CE部が保持しているリレーションシップ情報の一部を変更する手段と、
    前記変更したリレーションシップ情報を、複製により生成されるCE部のリレーションシップ情報としてリレーションシップ情報テーブルに記録する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  8. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記CE部は、
    請求項1記載のインタラクション部の処理において、特定した連携する他のCE部との通信が不可能な場合、または連携する必要のある他のCE部を前記リレーションシップ情報テーブルの検索の結果、特定できなかった場合、
    該CE部がリレーションシップ情報として保持していない未知のCE部(以下、ターゲットCE部と呼ぶ)を発見するために、ターゲットCE部を特定する条件を指定する手段と、
    該CE部リレーションシップ情報として保持している全てのCE部に前記特定条件を満たすターゲットCE部の発見要求を送信する手段と、
    発見要求を受信した場合には、自身が記録しているリレーションシップ情報テーブルを検索する手段と、
    該テーブル検索の結果、ターゲットCE部を発見した場合には、発見要求を送信したCE部へターゲットCE部の情報を送信する手段と、
    ターゲットCE部を発見できない場合には、自身がリレーションシップ情報として保持している全てのCE部に再度発見要求を送信する手段と、
    を有することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  9. 請求項8記載の適応型ネットワークサービスシステムにおいて、
    前記CE部は、
    該CE部が保持しているリレーションシップ情報に基づいて発見要求を送信するCE部を選択する際に、該CE部はある特定のリレーションシップ情報の属性を基準として、発見要求を送信するCE部を選択することを特徴とする適応型ネットワークサービスシステム。
  10. 請求項1乃至請求項のうちいずれか1項記載の適応型ネットワークサービスシステムにおけるCE部が有する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2000373252A 2000-12-07 2000-12-07 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体 Expired - Lifetime JP3708432B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000373252A JP3708432B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000373252A JP3708432B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002175405A JP2002175405A (ja) 2002-06-21
JP3708432B2 true JP3708432B2 (ja) 2005-10-19

Family

ID=18842667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000373252A Expired - Lifetime JP3708432B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3708432B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7620737B2 (en) * 2002-12-12 2009-11-17 Xerox Corporation Methods, apparatus, and program products for abstract applications/components in a ubiquitous computing environment
WO2004104881A1 (ja) 2003-05-26 2004-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 操作履歴利用システム
JP2006309744A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Denso It Laboratory Inc 情報サービス提供方法及び情報サービス提供システム
CN101414296B (zh) * 2007-10-15 2012-07-25 日电(中国)有限公司 自适应服务推荐设备及方法、自适应服务推荐系统及方法
JP6373709B2 (ja) * 2014-09-30 2018-08-15 シャープ株式会社 対話装置
JPWO2016207989A1 (ja) * 2015-06-24 2018-02-22 株式会社日立製作所 分散システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002175405A (ja) 2002-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8713143B2 (en) Establishing a social network
Zhu et al. A survey of social-based routing in delay tolerant networks: Positive and negative social effects
Mota et al. Protocols, mobility models and tools in opportunistic networks: A survey
Kostakos et al. Brief encounters: Sensing, modeling and visualizing urban mobility and copresence networks
Jedari et al. A game-theoretic incentive scheme for social-aware routing in selfish mobile social networks
Chessa et al. Empowering mobile crowdsensing through social and ad hoc networking
US9256347B2 (en) Routing a teleportation request based on compatibility with user contexts
Chessa et al. Mobile crowd sensing management with the ParticipAct living lab
Wang et al. Propagation-and mobility-aware D2D social content replication
Girolami et al. On service discovery in mobile social networks: Survey and perspectives
CN101911620A (zh) 移动环境中使用关键词向量和相关联度量来学习和预测有目标的内容消息的用户相关的方法和系统
CN102017550A (zh) 用于确定地理用户简档以基于所述简档确定有目标的内容消息的适宜性的方法和系统
US7533100B2 (en) Network system, element thereof and context management method
Kasnesis et al. Cognitive friendship and goal management for the social IoT
Seredynski et al. Analysing the development of cooperation in MANETs using evolutionary game theory
Yucel et al. Online stable task assignment in opportunistic mobile crowdsensing with uncertain trajectories
JP3708432B2 (ja) 適応型ネットワークサービスシステム及びその記録媒体
Alagha et al. Influence-and interest-based worker recruitment in crowdsourcing using online social networks
Kilanioti et al. Towards efficient and scalable data-intensive content delivery: State-of-the-art, issues and challenges
Jedari et al. Using social network analysis (SNA) to design socially aware network solutions in delay-tolerant networks (DTNs)
Kumar et al. Time and position aware resource search algorithm for the mobile peer-to-peer network using ant colony optimisation
Basta et al. Geo-Social Mobility Model for VANET Simulation.
Itao et al. Jack-in-the-net: Adaptive networking architecture for service emergence
Samanta et al. FogiRecruiter: A fog‐enabled selection mechanism of crowdsourcing for disaster management
Chen et al. Data dissemination and query in mobile social networks

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050616

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050803

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3708432

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080812

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term